JP2004067600A - ヨモギを含む血糖上昇抑制のための健康食品 - Google Patents

ヨモギを含む血糖上昇抑制のための健康食品 Download PDF

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Koichiro Komai
駒井 功一郎
Masanobu Sakata
坂田 正信
Fumiya Arimoto
有本 文也
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Abstract

【課題】本発明はヨモギ抽出物またはヨモギ成分を含む血糖上昇抑制作用を有する健康食品に関する。
【解決手段】血糖上昇抑制のために用いられるヨモギ抽出物、およびヨモギ抽出物またはヨモギを含む血糖上昇抑制のための健康食品が、例えば、菓子、飲料、冷菓、デザート食品、スープおよびサプリメント製剤として提供される。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は血糖上昇抑制作用を有するヨモギの抽出組成物およびヨモギまたはその抽出物を含む健康食品に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
近年、糖尿病の患者数は増大の一途をたどっている。さらに糖尿病は、動脈硬化、網膜症、腎症などの血管障害あるいは神経障害などの様々な合併症を引き起こす為、その予防、進行を止める事は重要な課題となっている。しかし、糖尿病については長期にわたり血糖をコントロールすれば合併症への移行を防ぐことが可能である。現在経口糖尿病治療薬としてスルホニウムウレア(SU)剤が主に用いられ、最近ではインスリン抵抗性改善治療薬のチアゾリジン系薬剤も臨床で用いられるようになってきた。しかし、治療薬は副作用があるため副作用の少ない天然物由来の治療薬が必要とされている。
【0003】
植物界では、オオバサルスベリ葉、ニガウリ、ニンジン根、その他数多くの植物に血糖降下作用があると報告されているが、広く有効性が認められ、利用されているものは数少なく、この分野においてさらなる研究がなされることが望まれていた。本発明者らはその若葉が和菓子の草もちなどに繁用されているヨモギ( rtemisia princeps)及びオトコヨモギ(Artemisia japonica)の成分を検討していたところ、血糖上昇抑制作用を有するとの知見を得た。これまでヨモギに血糖上昇抑制作用があることは知られていなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は血糖上昇抑制のためのヨモギ抽出組成物およびヨモギの成分を含む健康食品を提供する。具体的には、この健康食品は、菓子、飲料、冷菓、デザート食品、スープまたはサプリメント製剤の形態で提供することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のヨモギはヨモギ(Artemisia princeps)およびオトコヨモギ(Artemisiajaponica)を含むが、ヨモギ(Artemisia princeps)の方が多く採取され、ヨモギ(Artemisia princeps)がより好ましい。ヨモギ(Artemisia princeps)は、山野に自生する最も普通のキク科の一年周期の多年草であり、春の成長期、春から夏至までの成熟期、夏至から冬期間を種の保存のための越年期とする。成長期、成熟期のヨモギの特有の香りおよびヨモギの主成分は、葉を中心とする上部にあり、越年期は逆に根の部分に移動し、種子は晩秋に風媒で自然繁殖する。ヨモギは昔から、そのまま食に供したり、葉を乾燥したものを収斂止血薬として煎じて用い、全草は喘息にも用いられ、また乾燥後綿毛を集めたものはもぐさに用いられる。ヨモギにはシネオール、ツヨーンなどの精油類(0.2%)のほか、カフェータンニンが多量含まれているとの報告がある。オトコヨモギ(Artemisia japonica)は日当たりのよい山地や丘陵地に多いキク科の多年草で全体にほとんど毛がなく、種子が小さい。
【0006】
年間通じて安定的にヨモギを各種利用する場合、成長期、成熟期のヨモギを刈り取り、前処理・冷凍、前処理・熱風乾燥、天日乾燥、中・低温通風乾燥、粗抽出物、抽出濃縮液の冷凍、凍結乾燥等の形で保管し、必要時に使用される。
【0007】
本発明で用いられるヨモギは、例えば次のようにして処理される。春、成長期のヨモギ(Artemisia princeps)の上部25cm前後の位置で刈り取り収穫し、乾燥工程終了までは茎付で処理する。ヨモギに付着する泥および虫等を落とすために一次水洗する。水洗終了後、水切りConveyorを利用し、二次水洗タンクへ移動させる。二次水洗は2種類の洗浄機を使用し、泥・砂・異物・鉄粉を確実に洗浄する。二次水洗終了品を遠心脱水機にて脱水する。脱水終了分を異物・異草・枯草等の目視検査後、通風乾燥機にて乾燥する。乾燥終了後、葉及び葉茎、茎の分別撰別を行い、葉及び葉茎部分を集める。乾燥した葉及び葉茎部分を、そのまま、または粉末にして食品に混入させる。
【0008】
本発明のヨモギ抽出組成物は、ヨモギをエタノールまたは水性エタノール抽出したものであり、例えば、上記の脱水後のヨモギを2〜3日常温でエタノール抽出し、減圧下エタノールを回収する工程を2回繰り返しヨモギ成分の抽出液を得ることができる。このエタノールの粗抽出物には精油類、タンニン類、葉緑素等、ヨモギ成分のほぼ全てが含まれることになる。
【0009】
上記のエタノール抽出物をさらに5倍濃縮して用いることもでき、5倍濃宿液はそのまま冷凍保存して使用するか、またはデキストリンなどの賦形剤を添加して凍結乾燥品として使用することができる。
【0010】
これらの濃縮物は繊維成分を含まない状態で、ヨモギ全葉の乾燥粉末品と同様に健康食品、例えば、菓子、飲料、冷菓、デザート食品、スープまたはサプリメント製剤に用いることができる。
【0011】
本発明のヨモギ抽出組成物または乾燥ヨモギを含む健康食品の形態として、和菓子、餅、団子、キャンデー、チョコレート、チューインガム、ゼリー、ベーカリー、スナック菓子などの菓子;お茶、炭酸飲料、果実飲料、乳性飲料、野菜ジュース、スポーツ飲料、嗜好飲料、保健・栄養ドリンク、アルコール性飲料などの飲料;アイスクリーム、アイスキャンデー、シャーベットなどの冷菓;プリン、ヨーグルト、ゼリー、ババロア、ムースなどのデザート食品;粉末スープ、レトルトパウチスープ、缶詰スープなどのスープ;粉末、顆粒、錠剤などのサプリメント製剤などが挙げられる。
【0012】
ヨモギそれ自体が食用にされてきており、毒性については問題がない。従って、乾燥ヨモギおよびヨモギ抽出組成物の健康食品における含有量は特に制限がなく、その形態によって適当に変えることができる。
【0013】
ヨモギの血糖上昇抑制活性試験
本発明のヨモギの血糖上昇抑制作用は下記のようにして確認された。
A.供試植物
ヨモギ鮮葉及びオトコヨモギ鮮葉は、京都府木津川周辺で採集したものを用いた。なお、オトコヨモギに関しても同様に下記に記載する操作を行って分画を行った。
【0014】
B.供試植物の分画過程
ヨモギ(Artemisia princeps)の新鮮な地上部6.6kgに41.0Lのメタノールを加え室温で3日間抽出を行った。抽出液を吸引濾過した後、再度残査に等量のメタノールを加え、同様の操作を行った。抽出液は、減圧濃縮を行ってメタノール抽出物(Me)(339.4g)を得た。このようにして得られたメタノール抽出物(Me)をヘキサン画分(He)(39.0g)、水画分(He−Aq)(240.6g)に分画した。さらに水画分(He−Aq)を酢酸エチル画分(EA)(16.1g)、水画分(EA−Aq)(182.7g)に再分画した。オトコヨモギに関しても同様の操作を行って分画を行った。
【0015】
酢酸エチル画分(EA)および水画分(EA−Aq)について、下記の試験を行った。
▲1▼二糖類分解酵素阻害活性評価テスト
二糖類から単糖へと分解する二糖類分解酵素を阻害することによって単糖の吸収を抑え血糖値の上昇を抑制する効果を検討した。
▲2▼経口ブドウ糖負荷テスト
ラットにヨモギエキスを経口投与した後、グルコースを経口投与することによって血糖値の上昇抑制効果を検討した。
▲3▼STZ誘発糖尿病ラットを用いた長期テスト
STZ(ストレプトゾトシン)よる糖尿病ラットに長期的にヨモギエキスを経口投与することによって血糖値及び体重に与える影響を検討した。
【0016】
予備試験で二糖類分解酵素阻害活性(▲1▼)を示した酢酸エチル画分(EA)に関しては、さらにLH−20カラムクロマトグラフィーに供し、Fr.1(79mg)、Fr.2(108mg)、Fr.3(96mg)、 Fr.4(140mg)、Fr.5(208mg)、Fr.6(388mg)に分画した。
【0017】
経口ブドウ糖負荷テスト(▲2▼)において活性を示した酢酸エチル抽出水画分(EA−Aq)に関しては、さらにHP−20カラムクロマトグラフィーに供し、Fr.A(水溶出部、3.81g)、Fr.B(水:メタノール 2:8溶出部、1.35g)、Fr.C(水:メタノール 5:5溶出部、1.34g)、Fr.D(メタノール溶出部、2.04g)に分画した。
【0018】
【化1】
Figure 2004067600
【0019】
C.酵素・供試動物
▲1▼スクラーゼ
ラット腸管アセトン粉末( SIGMA社・Lot No.07033 )に緩衝液を加えホモジネイトし、遠心分離を行うことによって得られた粗酵素を用いた。
▲2▼normalラット
Wister系雄性ラット(日本チャールズリバー)7〜10週齢を用いた。
ラットは、23.5℃の室温条件下で1日のうち12時間を明条件で残りの12時間を暗条件でMF固形試料(オリエンタル酵母)を用いて飼育した。
▲3▼STZ誘発糖尿病ラット
9週齢のnormalラットにクエン酸緩衝液に溶解したストレプトゾトシン(STZ) 45mg/kgを腹腔内投与し、24時間後血糖値が200mg/dL以上の個体をSTZ誘発糖尿病ラットとした。STZは、streptomyces achromogensが産出する抗生物質で、すい臓のβ−細胞を特異的に破壊する作用がある。この動物モデルは、インスリンの欠乏と顕著な高血糖を示し、糖尿病モデルとして広く用いられている。飼育条件に関しては、normalラットと同様である。
【0020】
D.試験
▲1▼スクラーゼ活性評価試験
各試料をエッペンチューブに100μLずつ分注し、37℃のウォーターバス中で保温した後、それぞれのチューブに粗酵素(スクラーゼ)(50μL)を加えた。5分後、スクロース溶液(60mM、100μL)を加え15分間反応させた。100℃のヒーターで5分間加温することによって反応を停止させた。反応停止後、発色剤(WAKO社・グルコースBテスト)3mLを加え、再度37℃のウォーターバスで加温後、吸光度計( DURsereaze 650Beckman社)で波長505nmの吸光度を測定した。ブランクにはスクロースの代わりに緩衝液を加えたものを用いた。なお、コントロール無添加区の酵素活性を阻害率0%として各試料の阻害率を算出した。
【0021】
結果
ヨモギのスクラーゼ活性評価
ヨモギの各画分における二糖類分解酵素阻害活性の評価の結果を表1に示した。
表1
Figure 2004067600
【0022】
以上の結果からFr.6に有効成分が含まれていると推察された。そのため各種機器分析を用いて構造決定を試みたところロズマリン酸が含まれていることが確認された。
【0023】
ロズマリン酸の含量について
ヨモギ鮮葉6.6kgから、メタノール抽出物は339.4g得られた。ロズマリン酸を多く含む画分は、3.84g得られため、鮮葉には6.6kgには約1.13%のロズマリン酸が含まれている。ロズマリン酸の構造式を以下に示す。
【0024】
Figure 2004067600
【0025】
<NMR>
H−NMR  7.55ppm (1H, d, J=16Hz, H−7), 7.05ppm (1H, d, J=2Hz, H−2), 6.95ppm (1H, dd, J=2Hz, 8Hz, H−6), 6.77ppm (1H, d, J=8Hz, H−5), 6.75ppm (1H, d, J=2Hz, H−13), 6.70ppm (1H, d, J=8Hz, H−16), 6.61ppm (1H, dd, J=2Hz, H−17), 6.27ppm (1H, d, J=16Hz, H−8), 5.19ppm (1H, dd, J=4.5Hz, 8.5Hz, H−10), 3.12ppm (1H, dd, J=4.5Hz, 14Hz, H−11), 3.02ppm (1H, dd, J=4.5Hz, 14Hz, H−10)
【0026】
13C−NMR  174.3ppm (C18), 169.2ppm (C), 150.0ppm (C), 148.5ppm (C), 147.6ppm (C), 146.9ppm (C14), 146.1ppm (C15), 130ppm (C12), 128.4ppm (C), 124.0ppm (C), 122.6ppm (C17), 118.3ppm (C13), 117.3ppm (C16), 117.1ppm (C), 116.0ppm (C), 115.2ppm (C), 75.4ppm (C10), 38.7ppm (C11
【0027】
<UV>  λmax :218 nm, 246 nm, 295 nm, 330 nm
【0028】
オトコヨモギのスクラーゼ活性評価
オトコヨモギの各画分における二糖類分解酵素阻害活性の評価の結果を表2に示した。
表2
Figure 2004067600
以上の結果からFr.6に有効成分が含まれていると推察された。
【0029】
▲2▼経口ブドウ糖負荷試験(normalラット)
分画画分は、5%アラビアガム水溶液、または20%DMSO水溶液に懸濁させて、胃ゾンデによる経口投与法によりラット体内に2.5mL/kg投与した。なお調製に用いた溶媒のみを2.5mL/kg投与した区を対照として設定した。
【0030】
経口ブドウ糖負荷試験は、18時間絶食、飲料水は自由摂取させたnormalラットを用いて、分画画分を投与30分後にそれぞれ40%グルコース溶液を2g/kg投与した。グルコース投与直前の時間を0分とし、0分、30分、60分、90分及び120分後に下記手法にて血糖値を測定した。
【0031】
ラットの尾静脈を剃刀で切開して出血させた後採血し、グルコースオキシダーゼ法によるデキスターZ(バイエル メディカル株式会社)を用いて血中グルコース量を測定した。
【0032】
結果
ヨモギの経口ブドウ糖負荷試験(normalラット)
へキサン画分(He)及びヘキサン抽出水画分(EA−Aq)の血糖値(mg/dl)の変化を表3および図1に示した。
表3
Figure 2004067600
【0033】
以上の結果より、活性が示されたヘキサン抽出水画分(He−Aq)をさらに酢酸エチル画分(EA)と酢酸エチル抽出水画分(EA−Aq)に分画した。経口ブドウ糖負荷試験(normalラット)のそれぞれの画分における血糖値(mg/dl)の変化を表4および図2に示す。
表4
Figure 2004067600
以上の結果より、ヨモギ酢酸エチル抽出水画分(EA−Aq)に有効成分が含まれていることが推察された。
【0034】
ヨモギの経口ブドウ糖負荷試験(normalラット)
経口ブドウ糖負荷試験に関しては、オトコヨモギのヘキサン抽出水画分は活性を示さなかった。
【0035】
▲3▼STZ誘発糖尿病ラット(長期アッセイ)
ヨモギのヘキサン抽出水画分(He−Aq)200mg/kgを20%DMSO水溶液に懸濁させて、胃ゾンデによる経口投与法によりラット体内に4mL/kg、25日間毎日投与した。なお調製に用いた溶媒のみを4mL/kg投与した区を対照として設定した。
【0036】
血糖値及び体重の測定に関しては、10、15、20、25日にその日の経口投与を行う前に上記方法を用いて測定した。25日間、毎日経口投与を行った後、18時間絶食、飲料水は自由摂取させ経口ブドウ糖負荷試験を行った。40%グルコース溶液のみを2g/kg投与した。グルコース投与直前の時間を0分とし、0分、30分、60分、90分及び120分後に上記手法にて血糖値(mg/dl)を測定した。
【0037】
結果
STZ誘発糖尿病ラット(長期投与)
経口ブドウ糖負荷試験において血糖上昇抑制効果が示されたヘキサン抽出水画分(He−Aq)を用いて、STZ誘発糖尿病ラットの血糖値(mg/dl)の変化を表5および図3に、体重(g)の変化を表6および図4に示す。
【0038】
25日間の血糖値(mg/dl)の変化を表5に示す。
表5
Figure 2004067600
【0039】
以上の結果より25日間ヨモギのヘキサン抽出水画分を経口投与することによってcontrolの血糖値上昇を抑制しているのではないかと推察された。
【0040】
25日間の体重(g)の変化を表6に示す。
表6
Figure 2004067600
【0041】
以上の結果より、controlの体重の増加が±0gであるのに対し、25日間ヨモギのヘキサン抽出水画分を長期間経口投与することによって12g増加するといった結果となった。
【0042】
normalラット(経口ブドウ糖負荷試験)
経口ブドウ糖負荷試験(▲2▼)に関しては、オトコヨモギのヘキサン抽出水画分は活性を示さなかった。そのため、STZ誘発糖尿病ラットを用いた長期投与は行わなかった。
【0043】
【実施例】
実施例1 ヨモギの中・低温通風乾燥処理
▲1▼成長期、成熟期のヨモギの上部から25cm前後を刈り取り(摘み取り)収穫する(なお、乾燥工程終了までは茎付で処理する)。
▲2▼一次水洗、流水とAir−vibration の併用による振動水洗でヨモギに付着する泥等を落とした。水洗タンクは流水overflow方式を採用し生きた虫等はoverflow水とともに排出させる。
▲3▼一次水洗終了後、水切りConveyorを利用し二次水洗タンクへ移動させる。
▲4▼二次水洗には加圧Shower式Rotary−net−conveyor 洗浄とFork type回転洗浄機の直列二槽式を使用し、泥・砂・異物・鉄粉を確実に洗浄する。
▲5▼二次水洗終了品を遠心脱水機にて脱水する。
▲6▼脱水終了分を検査台にて異物・異草・枯草等の目視検査する。
▲7▼通風乾燥機にて乾燥(送風Max65℃、6〜7Hr)する(仕上がり水分5%以下)。
生ヨモギ1000kgから乾燥仕上がり量165〜175kgの間となる。
▲8▼乾燥終了後、葉及び葉茎、茎の分別撰別を行い、葉及び葉茎部分を集める。
乾燥仕上がり量175kgから分別撰別を行うと、葉及び葉茎部分として60〜65kgの収率となる。
【0044】
実施例2 ヨモギ茶
実施例1で製造した葉及び葉茎部分そのまま利用(計量・袋詰)して煎茶用茶葉とする。乾燥品適量をそのまま又は軽く手揉みし、コップで直接または急須を使用するか、適量を薬缶で軽く煮出して飲む。
【0045】
実施例3 各種餅・団子
実施例1で製造した葉の適当に熱湯で戻したヨモギを、仕上がり重量に対し生ヨモギ10%〜15%相当を含むように、杵搗き餅・団子に入れるとヨモギの葉が適当に散らばり、風味の強い餅・団子ができ、風味・食感共が一体化した和菓子が出来上がる。
【0046】
実施例4 微粉末ヨモギ粉
実施例1で製造した葉及び葉茎部分をBall Mill粉砕機を使用して微粉化処理することにより、微粉末ヨモギ粉を得た。
【0047】
実施例5 微粉末ヨモギ粉入り錠剤(Supplement剤)
実施例4で製造した微粉末に、約30重量%の賦形剤(15%結晶セルロース、10%還元麦芽糖、5%蔗糖脂肪酸エステルからなる賦形剤)を加える。直打法により錠剤とし、乾燥ヨモギ粉末の錠剤が出来る。
【0048】
実施例6 微粉末ヨモギ粉入り各種菓子
乾燥微粉ヨモギとして8〜16重量%を含む、ヨモギ蒸しスフレ、田舎大福ヨモギ、草餅、三色団子、ヨモギ大福などを通常用いる方法で製造すると風味・食感が一体化した菓子となる。
【0049】
実施例7 微粉末ヨモギ粉入り各種パン類
生地調整前の主たる粉に乾燥微粉末ヨモギを3〜5重量%を含ませて配合、その後発酵・焼き上げを行い、蒸しパン、蒸しケーキ等を得る。
【0050】
実施例8 洋菓子・冷菓
生地またはクリーム等に実施例4で製造した微粉末ヨモギ粉を添加し、通常の方法で製造する。
【0051】
実施例9 ヨモギのエタノール抽出
実施例1の工程▲5▼の脱水後のヨモギ100kgを各1000L容量の二段式タンクの上段、密閉型タンクに取り、エタノール550L(440 kg 比重d20=0.789)を入れ、68〜70時間常温抽出を行う、抽出終了後二段式タンク下段の減圧濃縮タンクに抽出液だけを取り、減圧濃縮(130mmHg:40℃)でエタノールを回収する。回収したエタノールは再度上部タンクに移し、上部タンクのヨモギを再度同様の抽出操作を繰り返す。エタノール粗抽出物5 kgを得た。
【0052】
実施例10 ヨモギの粗抽出物5倍濃宿液
粗抽出物には精油類、タンニン類、葉緑素等、ヨモギ成分のほぼ全てが含まれることになるが、紫外部吸収(UV)帯λmax:246nmに今回血糖上昇抑制効果をもったロズマリン酸が含まれている(生ヨモギ100kgに約55g含む)ことが判明したので、より効率的利用を考えエタノール粗抽出物をさらに5倍濃縮(濃縮度合の確認は紫外部吸収(UV)帯λmax:246nmのレベルで確認)した。粗抽出物5倍濃縮品をそのまま冷凍保存し、濃縮液体で使用する。濃縮液体1g中に紫外部吸収(UV)、λmax:246nm帯品が約50mg含まれていることになる。
【0053】
実施例11 ヨモギ成分の凍結乾燥品
粗抽出物5倍濃縮品4部(800g)に対して賦形剤としてデキストリン1部(200g)を混合、真空凍結乾燥処理を行い、FD乾燥品(水分4.8%:60℃恒量)440gを得た。FD乾燥品1g中に紫外部吸収(UV)、λmax:246nm帯品が約150mg含まれていることになる。
【0054】
実施例12 ヨモギ成分強化サプリメント(錠剤)
予め葉及び葉茎部分を含む通常乾燥ヨモギと、実施例11のFD乾燥品を5:5で混合し微粉砕化処理する。微粉砕品をそのまま錠剤化すると、錠剤としての強度が非常に弱いため、商品としての価値が保てなくなる。そこで賦形剤を混合し、強度を強化するために、ヨモギ重量に対して15%の結晶セルロースおよび10%の還元麦芽糖、5%蔗糖脂肪酸エステルを混合した(最終的に、ヨモギ70重量%、賦形剤30%)。錠剤一粒200mgには、ヨモギ乾燥品として140mg(紫外部吸収(UV)、λmax:246nm帯品が10mg以上)が含まれるていることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヨモギのへキサン画分(He)及びヘキサン抽出水画分(He−Aq)の経口ブドウ糖負荷試験(normalラット)における血糖値の変化を示す折線グラフである。
【図2】ヨモギの酢酸エチル画分(EA)と酢酸エチル抽出水画分(EA−Aq)の経口ブドウ糖負荷試験(normalラット)における血糖値の変化を示す折線グラフである。
【図3】ヨモギのヘキサン抽出水画分(He−Aq)長期投与の経口ブドウ糖負荷試験(STZ誘発糖尿病ラット)における血糖値の変化を示す折線グラフである。
【図4】ヨモギのヘキサン抽出水画分(He−Aq)長期投与の経口ブドウ糖負荷試験(STZ誘発糖尿病ラット)における体重の変化を示す折線グラフである。

Claims (4)

  1. 血糖上昇抑制に用いられるヨモギ抽出組成物。
  2. 請求項1に記載のヨモギ抽出組成物を含む健康食品。
  3. ヨモギを含む血糖上昇抑制のための健康食品。
  4. 上記健康食品の形態が、菓子、飲料、冷菓、デザート食品、スープおよびサプリメント製剤からなる群から選ばれる、請求項2または3記載の健康食品。
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JPWO2004100969A1 (ja) * 2003-05-19 2006-07-13 タカラバイオ株式会社 治療剤
KR100900875B1 (ko) 2006-03-31 2009-06-04 강화군 강화약쑥 추출물을 포함하는 당뇨병의 예방 및 치료용조성물

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JPWO2004100969A1 (ja) * 2003-05-19 2006-07-13 タカラバイオ株式会社 治療剤
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