JP2004067411A - 石英ガラスインゴットの製造方法、製造装置およびその製造方法で製造した石英ガラスインゴット - Google Patents

石英ガラスインゴットの製造方法、製造装置およびその製造方法で製造した石英ガラスインゴット Download PDF

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Abstract

【課題】石英ガラス素材を様々なサイズへ成形でき、且つ歩留り面でも品質面でも優れた石英ガラスインゴットの製造方法、製造装置およびその製造方法で製造した石英ガラスインゴットの提供。
【解決手段】石英ガラス素材1を回転可能な状態で保持するチャック6−1と、加熱装置3と、成形ダイス7と、成形後の石英ガラスインゴット5を回転可能な状態で保持し、かつ引き抜くためのチャック6−1とを備えた装置により、加熱した石英ガラス素材1を回転させつつ成形ダイス7に圧入することによって、連続的に石英ガラスインゴット5を成形する。断面形状が多角形の石英ガラスインゴット5を成形する場合には、上記の成形ダイス7は、回転可能な状態で保持されている必要がある。また、石英ガラスインゴットの製造装置は、成形後の石英ガラスインゴット5を軟化点以下まで強制冷却する冷却手段9を備えるのが好ましい。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、角棒や角板等の石英ガラス製品を製造する際の中間素材となる石英ガラスインゴットを製造する方法および製造装置、ならびにその製造方法で製造した石英ガラスインゴットに関する。
【0002】
【従来の技術】
角柱状の石英ガラスインゴットは、角棒や角板等の石英ガラス製品を製造する際の中間素材となるものであり、通常、円柱状の石英ガラス素材から切り出しや研削によって作られる。しかしながら、合成石英ガラスや酸水素溶融石英の円柱状素材は、主として軸方向に外径変動を持って製造されるため、円柱状の石英ガラス素材の外径を研削・切断して角棒や角板を製造する方法では歩留りが大幅に低下する。また、特公昭62−50414号公報には、黒鉛製のケースに素材を収容し高温下で加圧成形する方法(以下、加圧成形法という)が提案されている。
【0003】
図1は、加圧成形法により石英ガラスインゴットを成形する場合を示す模式図であり、(a)は加圧成形前の状態を示し、(b)は加圧成形後の状態を示す。図1に示すように、この方法では、円柱状の石英ガラス素材1は、黒鉛製成形枠2に挿入され、加熱装置3で加熱された状態で、加圧ピストン4で圧縮されて、所定寸法の石英ガラスインゴット5となる。
【0004】
このように加圧成形法の場合、一見歩留りは優れているように見受けられる。しかし、この方法では、黒鉛製成形枠2よりも大きい断面積を有する石英ガラス素材1を収容することができないため、必然的に断面積を小さくする成形は不可能である。また、2000℃に近い温度で長時間にわたってカーボンと石英ガラスが接触するため、両者の間で化学反応が進行し、成形された石英ガラスインゴット5の表層部にクラックが発生したり、気泡が混入したりする。このような欠陥が発生した部分は、そのまま使用できないため、最終的に研削する必要があり、歩留りが低下する。
【0005】
図2は、円柱状の石英ガラス素材から角柱状の石英ガラスインゴットに成形する場合を示す図であり、(a)の場合を成形パターンA、(b)の場合を成形パターンBとする。図2に示すように、成形パターンは、円柱状の石英ガラス素材より断面積は大きく、長さは短い石英ガラスインゴットを成形する成形パターンAと、円柱状の石英ガラス素材より断面積は小さく、長さは長い石英ガラスインゴットを成形する成形パターンBに大別できる。
【0006】
ここで、円柱状の石英ガラス素材を研削・切断する方法の場合、円柱状の石英ガラス素材よりも断面積が小さいインゴットは製造可能であるが、成形パターンBのように、石英ガラス素材よりも長いサイズのインゴットを製造することは不可能である。また、成形パターンAのように石英ガラス素材よりも断面積が大きいインゴットを製造することも不可能である。
【0007】
一方、加圧成形法の場合、成形パターンAを実施することは可能であるが、成形パターンBにおいては、石英ガラスインゴットの断面形状を持つ成形枠に円柱状の石英ガラス素材を収容することができないため、物理的に実施不可能である。
【0008】
このように、従来、成形パターンA、成形パターンBのいずれの成形も可能であり、且つ歩留りも品質も優れた製造方法は提案されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
成形パターンA、成形パターンBのいずれも実施できれば、石英ガラス素材のサイズの選択の幅が広がる。特に、石英ガラス素材は、大型のものほど単価が安いため、成形パターンBを実施できれば、大型の石英ガラス素材を使用することができるようになり、コストダウンが可能となる。また、研削・切断を不要とする、または最小限にとどめることが可能となれば、歩留り、生産効率が向上し、コストダウンに大きく寄与する。更に、高温下での石英ガラスと黒鉛との接触時間を短縮できれば、表面性状の問題も解決し、歩留り面でも品質面でも有利となる。
【0010】
本発明は、以上の従来技術に対する検討過程を経てなされたもので、石英ガラス素材を有効使用し、あらゆるサイズへの成形を可能とし、且つ歩留り面でも品質面でも優れた石英ガラスインゴット、その製造方法およびその製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、まず石英ガラス素材のサイズにかかわらず、成形パターンA、成形パターンBのいずれも実施可能であり、且つ高温下で石英ガラスとカーボンが接触することにより発生する諸問題を回避できる製造方法及び製造装置の検討を行った。そこで、加圧成形法のように、高温下で石英ガラス素材を成形枠に封じ込めるという考え方から脱却し、高温下での石英ガラスとカーボンとの接触を極めて短時間にするため、連続的に石英ガラス素材を加熱、成形し、必要に応じて、強制冷却して石英ガラスインゴットを製造することを試み、本発明を完成させた。
【0012】
本発明は、下記の▲1▼に示す石英ガラスインゴットの製造方法、▲2▼に示す石英ガラスインゴット、▲3▼に示す石英ガラスインゴットの製造方法を要旨とする。
【0013】
▲1▼加熱した石英ガラス素材を回転させつつ成形ダイスに圧入することによって、連続的に石英ガラスインゴットを成形することを特徴とする石英ガラスインゴットの製造方法。
【0014】
なお、断面形状が多角形の石英ガラスインゴットを成形する場合には、成形ダイスをも回転させる必要がある。また、石英ガラスインゴットを成形した後、強制冷却する工程を設けてもよい。
【0015】
▲2▼上記の▲1▼に記載の方法により成形されたことを特徴とする石英ガラスインゴット。
【0016】
▲3▼石英ガラス素材を回転可能な状態で保持するチャックと、石英ガラス素材を加熱する加熱装置と、石英ガラス素材を所定の断面形状を有する石英ガラスインゴットに成形する成形ダイスと、成形後の石英ガラスインゴットを回転可能な状態で保持し、かつ引き抜くためのチャックとを備えることを特徴とする石英ガラスインゴットの製造装置。
【0017】
なお、断面形状が多角形の石英ガラスインゴットを成形する場合には、上記の成形ダイスは、回転可能な状態で保持されている必要がある。また、上記の石英ガラスインゴットの製造装置は、成形後の石英ガラスインゴットを軟化点以下まで強制冷却する冷却手段を備えるのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
1.石英ガラスインゴットの製造方法およびそれを実施する装置について
図3は、本発明の石英ガラスインゴットの製造装置の一例を模式的に示した図である。また、図4は、円柱状の石英ガラス素材から角柱状の石英ガラスインゴットを成形する状態を示す図であり、(a)は石英ガラス素材より断面積が大きいインゴットを成形する場合を示し、(b)は石英ガラス素材より断面積が小さいインゴットを成形する場合を示す。
【0019】
図3に示すように、本発明の石英ガラスインゴットの製造装置は、石英ガラス素材1を回転可能な状態で保持するチャック6−1と、石英ガラス素材1を加熱する加熱装置3と、石英ガラス素材1を所定の断面形状を有する石英ガラスインゴット5に成形する成形ダイス7と、成形後の石英ガラスインゴット5を回転可能な状態で保持し、かつ引き抜くためのチャック6−2とを備える。
【0020】
この装置においては、まず、石英ガラス素材1は、ダミー材8を介して素材側チャック6−1およびインゴット側チャック6−2に把持される。ダミー材8としては、例えば石英ガラスロッドやパイプなどを用い、これを石英ガラス素材1に溶着のような方法により取り付ける。チャック6−1、6−2に把持された石英ガラス素材1は、回転しながら成形ダイス7の方向へ送り出しされ、加熱装置3により軟化点以上の温度に加熱された後、成形ダイス7に圧入される。このように石英ガラス素材1を回転させながら加熱装置3を通過させることにより、石英ガラス素材1を径方向で均一に加熱することができ、また加熱された石英ガラス素材1が変形するのを防止することができる。
【0021】
加熱され、成形ダイス7に圧入された石英ガラス素材1は、素材側チャック6−1の送り出し速度とインゴット側チャック6−2の引き抜き速度を調整することによって、必要とする形状およびサイズを有する石英ガラスインゴット5に段階的に成形される。
【0022】
このとき、素材側チャック6−1の送り出し速度とインゴット側チャック6−2の引き抜き速度の比は、石英ガラス素材1の断面積と石英ガラスインゴット5の断面積の比の逆数に設定すればよい。例えば、図4(a)に示す場合には、素材側チャック6−1の送り出し速度をインゴット側チャック6−2の引き抜き速度より速く設定し、図4(b)に示す場合には、素材側チャック6−1の送り出し速度をインゴット側チャック6−2の引き抜き速度より遅く設定すればよい。また、素材側チャック6−1の回転速度とインゴット側チャック6−2の回転速度は、同じであっても、異なっていてもよい。
【0023】
石英ガラス素材1の軟化点は、OH基濃度、Cl濃度などにより大きく変化するので、石英ガラス素材1の成形される部位の加熱温度は、軟化点に合わせて適正な条件を決めればよい。成形中の石英ガラス素材1の温度は、測定が困難であるが、例えば、加熱装置3の設定温度を2000〜2400℃程度すればよい。
【0024】
また、石英ガラス素材1の成形ダイス7に圧入する部位の加熱温度は、加熱装置3によって加熱された石英ガラス素材1の最高温度よりも少し低いことが好ましい。すなわち、石英ガラス素材1は、素材側チャック6−1の位置から徐々に温度が高くなり、成形ダイス7によって成形される直前の位置で最も高い温度となり、それよりやや温度が下がった時点で成形ダイス7の内面に接して成形されることが好ましい。このように、石英ガラス素材1の温度を一旦高くし、それよりも100〜500℃程度低い温度で成形することにより、寸法面での変動および外表面の傷の発生を防止することが可能となる。
【0025】
加熱装置3の設定温度が上述のように2000〜2400℃程度の場合には、成形ダイス7などの工具に適用できる材料としては、例えばAl、MgO、ZrO系の酸化物や、黒鉛、W、Moなどを用いることができるが、その中でも黒鉛が最も好ましい。成形ダイス7は、直接、石英ガラス素材1と接触するため、石英ガラスインゴットの不純物汚染が懸念されるが、その場合には、不純物の少ない黒鉛の材料を用いればよい。この場合でも、黒鉛と石英ガラスとの接触時間が短いため、前述の図1に示す加圧成形法における問題の発生を大幅に低減することができる。
【0026】
2.本発明の製造方法および製造装置に適した成形ダイスについて
図5は、断面形状が正四角形の石英ガラスインゴットを成形する場合に用いる成形ダイスの形状を例示する図である。
【0027】
本発明の石英ガラスインゴット成形ダイスの石英ガラスインゴットに成形される部位の内面形状は、目的とする形状及びサイズに合わせておく必要がある。例えば正四角形の横断面を想定した場合、図5のような成形ダイスが必要となる。この場合は成形ダイス7を固定せず、チャック6−1、6−2の回転方向に関してはフリーな状態、即ち、成形ダイス7が加熱装置内で石英ガラス素材とともに回転可能な状態にしておく必要がある。この場合も引き抜き速度は、成形ダイス7の寸法に応じて設定されるため、必然的に成形ダイス7の内面と成形中の石英ガラスインゴット5が接触する。そうすると、石英ガラス素材1と石英ガラスインゴット5はチャック6−1、6−2に把持された状態で回転しているため、成形ダイスは石英ガラスインゴットと連動して加熱装置内を回転する。これにより成形ダイスの内面形状が維持できる。
【0028】
従って、断面形状が多角形の石英ガラスインゴット5を成形する場合には、成形ダイスをも回転させなければならない。この場合には、本発明の石英ガラスインゴットの製造装置に用いる成形ダイス7は、成形部形状が多角形であり、回転可能な状態で保持されていなければならない。
【0029】
なお、ここでは、その断面形状が正四角形の石英ガラスインゴットを想定して説明したが、上記原理より、断面形状が正四角形のものだけでなく、三角形や六角形のような多角形状のものにも適用可能である。
【0030】
図5に示すような成形ダイス7では、L1で示される部位が、最終的に目的とする形状やサイズの石英ガラスインゴットに成形する部位に相当する。L1で示される部分の長さについては、処理される温度等によって適正な長さにすれば良いが、石英ガラスインゴットと成形ダイスの接触域を減らす観点からすると短くすることが好ましい。
【0031】
3.本発明の製造方法および製造装置における冷却手段について
本発明の石英ガラスインゴットの製造装置には、成形後の石英ガラスインゴットを軟化点以下まで強制冷却する冷却手段を備えるのが好ましい。その理由は下記のとおりである。
【0032】
試作試験を積み重ねる中で石英ガラスインゴットが長手方向でねじれる現象が発生することがあった。本発明者らは、この現象が石英ガラスインゴットが成形ダイスを通り過ぎても完全にインゴット内部が軟化点以下まで冷却されていないため発生するものであることを見出した。
【0033】
この問題を解決するためには、成形ダイス7の成形域後端に冷却手段9を設置し、更に冷却手段内面から、例えば窒素ガスのような不活性ガスを導入し、形状の安定と冷却を促進することが望ましい。また、成形ダイス7の成形域後端に設置された冷却手段9のL2で示される部位の長さについても処理される温度等によって適正な長さにすれば良いが、石英ガラスインゴットとの接触時間を短くする観点からすると、ねじれを防止できる範囲内で短くすることが好ましい。また、各面を均一に冷却できるように、石英ガラスインゴット冷却用の不活性ガス導入孔の孔径・位置等を調整すればよい。
【0034】
なお、冷却手段9は、図3および4に示すように、成形ダイス7の成形域後端に独立に設置されていてもよいし、図5に示すように、成形ダイス7の成形域後端に内蔵されていてもよい。また、冷却手段9は、図3および4に示すように、加熱装置3の後端部の外側に設置されていてもよいし、加熱装置3の後端部の内側に設置されていてもよい。
【0035】
以上のとおり、本発明によれば、石英ガラスインゴットが成形ダイスに圧入されて、所定の形状・サイズに成形されるため、円柱状の石英ガラス素材から角柱状の石英ガラスインゴットを製造することは勿論のこと、石英ガラス素材としては、角柱状のものや円筒状のものを使用してもよい。但し、円筒状の石英ガラス素材を使用する場合には、その開口部を減圧状態にしておく必要がある。
【0036】
【実施例】
高純度のSiClを酸水素火炎中で加水分解反応させて、石英の微粒子を堆積成長させた多孔質体を焼結、透明化して、円柱状の合成石英ガラス素材とし、これを供試材として、合成石英ガラスインゴットを作製した。
【0037】
本発明例についての製造条件を表1に示し、比較例(図1に示す加圧成形法で合成石英ガラスインゴットを作製した例)についての製造条件を表2に示す。
【0038】
【表1】
Figure 2004067411
【0039】
【表2】
Figure 2004067411
【0040】
なお、本発明例においては、図5(a)に示す成形ダイスを用いた。また、本発明例の加熱温度は2100℃とし、比較例の加熱温度は1800℃とした。
【0041】
表1および表2のに示す製造条件で石英ガラスインゴットを製造したときの平均断面積、断面積変動、ねじれ量、外表面層の性状および成形の可否調査した結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
Figure 2004067411
【0043】
表中の「平均断面積」は、合成石英ガラスインゴットに対し、長さ方向でほぼ等間隔に選んだ10箇所の測定位置での断面積の平均値を意味する。また、「断面積変動」は、10箇所の断面積の最大値および最小値とインゴットの全長から下式(1)式を用いて求めた。
【0044】
ΔS=(SMAX−SMIN)/L   …(1)
但し、(1)式中の各記号の意味は下記の通りである。
ΔS:断面積変動(mm/m)
MAX:石英ガラスインゴットの最大断面積(mm
MIN:石英ガラスインゴットの最小断面積(mm
L:石英ガラスインゴットの全長(m)
「ねじれ量」の測定は、石英ガラスインゴットを1mに切断し、石英ガラスインゴットの片端を定盤上に固定した後、1m当たりのねじれ量として、もう一方の片端と定盤との隙間量(角度)を測定した。
【0045】
表3に示すように、成形パターンAについては、本発明例(No.1〜4)でも、比較例(No.11、12)でも成形は可能であり、断面積変動においても大きな差異は見られなかった。しかし、比較例(No.11、12)の場合は、本発明例(No.1〜4)に比べてカーボンとの反応性が高く、大きく深いクラックの発生と気泡の混入が観察された。それらを取り除くのに外周を10mm研削する必要があった。
【0046】
一方、成形パターンBについては、本発明例(No.5〜8)の場合、成形可能であるが、比較例(加圧成型法)の場合には不可能であった。なお、本発明例の場合の断面積変動や表面性状については成形パターンAの場合(No.1〜4)と同等であった。
【0047】
以上のとおり、本発明例の場合、成形パターンA、Bいずれにも成形可能であり、且つカーボンとの接触による反応も最小限に抑えられるため、石英ガラスインゴットの外表面層は透明であった。その理由としては、本発明の方が高温で成形させるが、カーボンとの接触域が少ないこと、且つ接触時間が短いことが挙げられる。また、成形ダイス後端に冷却手段を設置し、更にその内面から強制冷却用の不活性ガスを導入した例(No.2、4、6、8)では、石英ガラスインゴットの形状の安定化と冷却を促進することが可能となり、長手方向でのねじれを大幅に軽減できた。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、これまで不可能であった成形パターンBの熱間成形が可能となる。この方法により、多種の形状の石英ガラスインゴットを従来の方法よりも歩留り良く且つ、効率良く製造することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】加圧成形法により石英ガラスインゴットを成形する場合を示す模式的断面図であり、(a)は加圧成形前の状態を示し、(b)は加圧成形後の状態を示す。
【図2】円柱状の石英ガラス素材から角柱状の石英ガラスインゴットに成形する場合を示す図であり、(a)の場合を成形パターンA、(b)の場合を成形パターンBとする。
【図3】本発明の石英ガラスインゴットの製造装置の一例を模式的に示した断面図である。
【図4】円柱状の石英ガラス素材から角柱状の石英ガラスインゴットを成形する状態を示す図であり、(a)は石英ガラス素材より断面積が大きいインゴットを成形する場合を示し、(b)は石英ガラス素材より断面積が小さいインゴットを成形する場合を示す。
【図5】断面形状が正四角形の石英ガラスインゴットを成形する場合に用いる成形ダイスの形状を例示する図である。
【符号の説明】
1.石英ガラス素材、
2.黒鉛製成形枠、
3.加熱装置、
4.加圧ピストン、
5.石英ガラスインゴット、
6.チャック(6−1.素材側チャック、6−2.インゴット側チャック)
7.成形ダイス、
8.ダミー材
9.冷却手段

Claims (7)

  1. 加熱した石英ガラス素材を回転させつつ成形ダイスに圧入することによって、連続的に石英ガラスインゴットを成形することを特徴とする石英ガラスインゴットの製造方法。
  2. 加熱した石英ガラス素材を回転させつつ成形ダイスに圧入することによって、連続的に石英ガラスインゴットを製造する方法であって、成形ダイスをも回転させながら断面形状が多角形の石英ガラスインゴットを成形することを特徴とする石英ガラスインゴットの製造方法。
  3. 石英ガラスインゴットを成形した後、強制冷却することを特徴とする請求項1または2に記載の石英ガラスインゴットの製造方法。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の方法により成形されたことを特徴とする石英ガラスインゴット。
  5. 石英ガラス素材を回転可能な状態で保持するチャックと、石英ガラス素材を加熱する加熱装置と、石英ガラス素材を所定の断面形状を有する石英ガラスインゴットに成形する成形ダイスと、成形後の石英ガラスインゴットを回転可能な状態で保持し、かつ引き抜くためのチャックとを備えることを特徴とする石英ガラスインゴットの製造装置。
  6. 成形ダイスが、成形部形状が多角形であり、回転可能な状態で保持されていることを特徴とする請求項5に記載の石英ガラスインゴットの製造装置。
  7. 成形後の石英ガラスインゴットを軟化点以下まで強制冷却する冷却手段を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の石英ガラスインゴットの製造装置。
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