JP2004067372A - 献立調製システム - Google Patents

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JP2004067372A JP2002232998A JP2002232998A JP2004067372A JP 2004067372 A JP2004067372 A JP 2004067372A JP 2002232998 A JP2002232998 A JP 2002232998A JP 2002232998 A JP2002232998 A JP 2002232998A JP 2004067372 A JP2004067372 A JP 2004067372A
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Hiroshi Watanabe
渡辺 比呂志
Akio Tomota
友田 明男
Kenji Tanaka
田中 健司
Kenji Nomura
野村 賢治
Koji Senoo
妹尾 幸治
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Abstract

【課題】献立の影響を受けることなく迅速に献立を調製できるようにする。
【解決手段】献立調製システム10は、コンベヤ12が献立指示票(食札)20を添付されたトレー16を搬送する。積み付け領域30a、30bのラック32a、32bには、トレー16に積み付ける食物を予め盛り付けた食器が収納してある。積み付け指示手段40a、40bは、データ読取り器42a、42bが献立指示票(食札)20の記録内容を読み取り、トレー16に積み付ける食物に対応した積み付け指示ランプ44を点灯する。作業者は、食物が盛り付けられた食器をラック32から取り出してトレー16の上に積み付ける。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の献立を調製するシステムに係り、特に給食センタなどにおいて病院給食などを調製するのに好適な献立調製システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
病院給食は、患者の病状に合わせた献立を用意する必要があり、健常者と変わらない普通食のほか、減塩食、糖尿病食、肝臓病食などがあり、食材や分量の組み合わせを考慮すると献立(メニュー)の数が非常に多くなる。そして、献立の調製は、当日の作業であって時間制限があるため、人、献立などの自由度が低下するとともに、カートメイクに時間がかかり、食物の温度が上昇して衛生度の維持が問題となる。このため、近年は、病院給食を外部の給食センタに依頼し、食事時間に合わせて搬入してもらうようにしている。そして、従来、給食センタにおいては、給食や弁当などの献立を調製して配送する場合、図5に示したような手順によって行なっていた。
【0003】
まず、図5のステップ100に示したように、下拵えがしてある食材をホテルパンにて加熱調理し、できた食物を90分以内に3°以下に冷却する。そして、食物をホテルパンなどに入れた状態で3℃程度の氷温において一時保管する(ステップ101)。その後、献立調製時間(トレーメイクの時間)になると、盛付けに必要な食物を入れたホテルパンを氷温庫から取り出し(ステップ102)、盛付け・トレーメイクの作業場に搬入する。
【0004】
従来のトレーメイクは、トレーをコンベヤの上に載せて搬送し、献立の種類ごとに纏めて行なっている。すなわち、コンベヤの脇の複数箇所に献立を調製するのに必要な食物の入ったホテルパンおよび空の食器を配備し、食物をホテルパンから取り出して隣接配置した空の食器に直接盛り付け、それをコンベヤ上のトレーに配置して献立の調製を行ない、このトレーを一時保管する(ステップ103)。その後、カートに積み込むトレーの位置に順次カートを移動させて必要なトレーを取り出し、カートメイクを行ない(ステップ104)、トレーを収納したカートを氷温保管する(ステップ105)。そして、配送時間になったらカートを保管庫から引き出し、車両に載せて配送する(ステップ106)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の献立を調製するトレーメイクにおいては、コンベヤの近くで食物の入ったホテルパンに隣接して配置した空の食器に食物を直接盛り付けるようにしている。ところが、トレーメイクは当日の作業であって時間制限があり、所定時間内に所定数の献立を調製する必要があるところから、例えば献立に豆腐などの盛付けしづらい食物が含まれている場合、作業員を増やすなどの対応が必要であって、献立の影響を受けやすく、献立の内容が制限されがちで献立の種類が少なくなる。また、従来は、空の食器の配置、ホテルパンから食器への食物の盛り付け、食器のトレーへの積み付けなどがコンベヤの付近において並列して行なわれるため、作業員の動きが多くなり、作業が煩雑になって疲労を生じやすい。しかも、コンベヤによって流れてくるトレーの速度に合わせてその場で食器に食物を盛り付け、これをトレーの上に配置しているため、食物のこぼれなどが発生して衛生度に欠ける欠点がある。
【0006】
さらに、従来の献立の調整は、食物をホテルパンなどの大きな容器に入れた状態で氷温保管するため、中心部まで冷却するのに時間がかかり、鮮度が低下しやすい。また、食物を食器に盛り付けつつ食器をトレーに配置するようにしているため、作業が煩雑で食物によって献立調製の時間などにばらつきを生じ、配送計画などに影響を与えやすい。しかも、従来の献立調製においては、1つの献立についてのトレーメイクを纏めて行ない、献立調製したトレーを一時保管したのち、カートを移動させつつトレーをピッキングしてカートメイクを行なうようにしているため、カートメイクの作業が煩わしく、カートメイクに多くの時間を要し、食物の温度上昇につながり、食物の安全性の維持が困難であった。
【0007】
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、献立の影響を受けることなく迅速に献立を調製できるようにすることを目的としている。
また、本発明は、衛生度を容易に維持できるようにすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る献立調製システムは、食器が配置されるトレーを搬送する搬送手段と、この搬送手段に沿った複数位置に設けられ、それぞれに異なる食物が盛り付けられた前記食器が配備される積み付け領域と、前記トレーに添付され、献立内容を記録した献立指示票と、前記各積み付け領域に設けられて前記献立指示票の内容を読み取り、前記食器に盛り付けた前記食物が前記トレーに積み付ける食物に該当するときにその旨を表示する積み付け指示手段と、を有することを特徴としている。
【0009】
積み付け指示手段は、食物を盛り付けた食器をトレーに積み付けるまでトレーを対応する積み付け領域に停止させるトレー停止手段を有するように構成できる。また、積み付け指示手段は、トレーに積み付ける食物と異なる食物が選択されたときに、誤りを告知する警報部を有する構成とすることが望ましい。そして、食物は、調理された直後に食器に盛り付け、食器に盛り付けた状態で所定の温度において保管し、トレーへの積み付け時に積み付け領域に搬入するとよい。
【0010】
【作用】
上記のごとくなっている本発明は、予め食物を盛り付けた食器をトレーの上に配置して献立の調製(トレーメイク)を行なうため、献立の内容による影響を受けることがなく、迅速な献立調製を行なうことができる。すなわち、事前に食物を盛り付けた食器をピッキングしてトレーメイクを行なうため、作業が単純化されてトレーメイク時における食物の温度上昇を防ぐことができるとともに、食物の誤投入を防止することができる。また、カートメイクに合わせたトレーメイクが可能となってカートメイクが容易、迅速に行なうことができる。しかも、食物を盛り付けた食器をトレーの上に載せるだけであるため、食物がこぼれるようなことがなく、良好な衛生度を容易に維持することができる。
【0011】
積み付け指示手段にトレー停止手段を設けると、トレーを停止させた状態で食物が盛り付けられた食器をトレーに積み付けることができ、食器を容易、確実にトレーの所定位置に配置することができる。また、トレーに積み付ける食物を表示器等で表示するため、所定の献立を誤りなく確実に調製することができる。そして、食物を調理の直後に配送先、病院、病棟などを考慮して食器に盛り付けて保管するようにすると、食物の取り扱いが容易となって献立調製の迅速化が図れ、食物の温度上昇の防止および衛生度の維持を容易に行なえる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る献立調製システムの好ましい実施の形態を、添付図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る献立調製システムの説明図である。なお、この実施形態においては、病院給食の献立調製を例にして説明するが、これに限定されないことはもちろんである。
【0013】
図1において、献立調製システム10は、搬送手段であるコンベヤ12を備えている。このコンベヤ12の一端部である始点部には、トレー台14が設けてあって、トレー台14の上にトレー16が重ねて配置される。また、トレー台14の近傍には、献立指示票作成器18が設置してある。この献立指示票作成器18は、献立指示票(食札)20を印刷するプリンタ22と、献立指示票(食札)20の記録内容(記載内容)を表示する表示器24とから構成してある。
【0014】
献立指示票(食札)20は、実施形態の場合、配送指示書としての役割をなしていて、作業者が献立内容や配送先などを目視により容易に確認することができるように、患者名、献立の内容、配送する病院名、病室番号、配送時間などが文字として印刷されているとともに、後述するデータ読取り器が献立指示票(食札)20の記録内容を容易に読み取ることができるようにバーコードなどの記号(または符号)が印刷してある。そして、プリンタ22によって印刷された献立指示票(食札)20は、トレー16の所定位置(例えば、トレー16の右上隅)に配置、添付される。なお、献立指示票(食札)20は、風などによって飛ばされたり、添付位置がずれるのを防止するため、容易に貼り付けたり剥がしたりできる程度の粘着性を有する粘着剤を裏面に設けることが望ましい。この粘着剤は、献立指示票(食札)20が印刷されるまで剥離紙によって覆う。
【0015】
献立指示票(食札)20を添付されたトレー16は、図に示してあるように、コンベヤ12の上に配置される。コンベヤ12は、トレー16を矢印26のように、図1の右方向に搬送する。そして、コンベヤ12に沿った複数位置には、積み付け領域30(30a、30b、………)が設けてある。これらの積み付け領域30は、図示しない食物が盛り付けられた食器をコンベヤ12の上に配置されたトレー16に積み付けるところであって、食物を盛り付けた食器がラック32(32a、32b、………)を介して配備されている。なお、ラック32の後方側のラック34(34a、34b、………)は、補充用ラックであって、ラック32の食物(食器)がなくなったときに、ラック34の食物をラック32に移すようにしている。
【0016】
実施形態の場合、第1の積み付け領域30aは、主食用の積み付け領域であって、ラック32aには通常のご飯(白米)、重湯、三分粥、五分粥、七分粥などが食器(または食器の色、若しくは食器に被せた蓋の色)を異ならせて配置してある。また、ご飯の量によっても食器を異ならせてある。そして、第2の積み付け領域30bは、実施形態の場合、魚や肉などの主菜(第1副食)を積み付ける領域であって、トレー16に積み付ける主菜が主菜の種類、味付けの状態によって食器の種類(または食器の色、若しくは食器に被せた蓋の色)を異ならせてラック32bに配置してある。なお、実施形態の場合、コンベヤ12の両側に食物を盛り付けた食器が配備してあるが、片側だけであってもよい。
【0017】
各積み付け領域30には、詳細を後述する積み付け指示手段40(40a、40b、………)が設けてある。これらの積み付け指示手段40は、トレー16に添付した献立指示票(食札)20の内容を読み取るバーコードリーダなどのデータ読み取り器42(42a、42b、………)、食物の内容(量や味付けの状態などを含む)ごとに設けた積み付け指示ランプ44(44aa、44ba等)を備えているとともに、補充指示ランプ46(46a、46b、………)を有している。また、ラック32に収納した食器は、重力センサなどの取出しセンサ48(48aa、48ba等)の上に配置してある。さらに、各積み付け指示手段40は、トレー停止手段であるトレーストッパ50(50a、50b、………)を有していて、コンベヤ12によって搬送されてきたトレー16を、食物の積み付けが終了するまで対応する積み付け領域30に一時的に停止させることができるようにしてある。
【0018】
コンベヤ12の終点部には、検品領域52が設けてある(なお、図1においては、理解を容易にするために、検品領域52が図の手前に記載してある)。この検品領域52は、トレー16の上に積み付けられた食物(食器)によって調製された献立が正しいか否かを評価するところで、献立指示票(食札)20の記録内容を読み取るデータ読取装置(図示せず)と、献立指示票(食札)20の記録内容を表示する表示器54を備えている。そして、検品されたトレー16は、検品領域52に搬入された配送用のカート56に順次収納される。
【0019】
図2は、献立調製システム10の制御系の主要部を示すブロック図である。図2に示したように、献立調製システム10は、キーボードやマウスなどからなる入力部60と、この入力部60から入力されたデータを記憶するデータベース62とを備えている。また、このデータベース62は、病院などからオンラインによって発注されたデータを格納できるようになっている。そして、このデータベース62には、献立指示票作成器18と、各積み付け領域30に設けた積み付け指示手段40とが接続してある。
【0020】
第1の積み付け領域30aに設けた積み付け指示手段40aは、積み付け制御部64aを備えている。この積み付け制御部64aは、データベース62に接続されており、データベース62に記憶させた内容を読み出すことができるようになっている。さらに、積み付け指示手段40aは、データ読み取り器42a、トレーストッパ50aを作動させるストッパ駆動部66a、積み付け指示部68a、警報部70a、補充指示ランプ46aを有していて、これらが積み付け制御部64aに接続してある。また、積み付け指示部68aは、食物の内容ごとに設けた表示ランプ44(44aa〜44an)と取出しセンサ48(48aa〜48an)とがセットにされ、このセットの複数から構成してある。他の積み付け指示手段40も積み付け指示手段40aと同様に構成してある。
【0021】
図3は、実施形態の献立調製システム10により献立を調製して配送する手順を示すフローチャートである。この実施形態の献立調製は、まず、図3のステップ80に示したように、下拵えしてある食材をホテルパンなどの容器に移して加熱調理し、できた食物を冷却する。次に、冷却した食物を直ちに食器に盛り付ける(ステップ81)。これにより、技術を要する食物の盛り付けを見栄えよく、食物をこぼさずに短時間で行うことができる。もちろん、食物を冷却する前に食器に盛り付けるようにしてもよい。
【0022】
次に、食物が盛り付けられた食器は、蓋をして食物の内容ごとに分け、コンテナなどに収納して3℃程度の氷温状態でトレーメイクをするまで一時保管する(ステップ82)。すなわち、小分けした状態で氷温保存するため、食物を均一に冷却することができる。そして、トレーメイク(献立調製)の時間になったら、トレーメイクに必要な食物を盛り付けた容器を保管庫から取り出し、積み付け領域30に搬入してトレーメイクに供される(ステップ83)。したがって、トレーメイクの作業を単純化することができ、食物の誤投入が防止できて多品種の献立の調製を容易、迅速に行なうことができる。なお、トレーメイクの詳細は後述する。そして、トレーメイクが終了したトレー16は、順次献立の検品が行なわれたのち、カートメイクのために直ちにカート56に収納される(ステップ84)。このため、カートメイクの作業を簡略化することができ、カートへのトレーの誤投入を防止することができる。その後、ステップ85に示したように、カートメイクの終了したカート56を配送時間になるまで氷温において保管し、配送時間になったら保管庫からカート56を引き出し、車両に積んで配送する(ステップ86)。このため、車両へのカートの収納を容易、迅速に行うことができ、食物の温度が上昇するのを防ぐことができる。
【0023】
ステップ83に示したトレーメイク、すなわち献立の調製は、図4に示したような手順によって行なわれる。まず、図4のステップ110に示したように、病院からの注文に基づいて、入力部60により、データベース62に格納するデータの作成(または更新)を行なう。また、病院からオンラインにより直接データを更新するようにしてよい。そして、トレーメイクの時間になると保管庫から献立の調製に必要な食物を盛り付けた食器を取り出し、図1に示したコンベヤ12に沿った所定の位置(積み付け領域30)に配置したラック32に収納して配備する。
【0024】
献立指示票作成器18は、データベース62からカートメイクをする順に各患者のデータを順次読み出し、プリンタ22によって献立指示票(食札)20を印刷する(ステップ112)。この献立指示票(食札)20は、作業者が目視によって献立の内容などを確認できるように通常の文字が印刷されているとともに、データ読み取り器42が読み取り可能なバーコードなどの記号(または符号)が印刷してあり、トレー16の所定位置に配置、添付される(ステップ114)。そして、献立指示票(食札)20を添付されたトレー16は、コンベヤ12の上に配置され(ステップ114)、コンベヤ12によって矢印26のように搬送される。
【0025】
積み付け領域30aに設けられている積み付け指示手段40aのデータ読み取り器42aは、献立指示票(食札)20に印刷されている記号を読み取り(ステップ116)、献立指示票(食札)20の記録内容を積み付け制御部64aに送る(図2参照)。積み付け制御部64aは、データ読み取り器42aが読み出した献立指示票(食札)20の記録内容についてデータベース62を参照し、対応するラック32aに収納してある食物が、データ読取り器42aの読み取った献立指示票(食札)20を添付したトレー16に積み付ける食物に該当するか否かを判断する(ステップ118)。積み付け制御部64aは、ラック32aに収納してある食物がトレー16に積み付ける食物でない場合、ステップ116に戻って次のトレー16に添付されている献立指示票(食札)20の記録内容を読み込み、ステップ118の処理を行なう。
【0026】
積み付け制御部64aは、ステップ118においてラック32aに収納してある食物がトレー16に積み付ける食物であると判断すると、ステップ120に進んでその食物に対応する積み付け指示ランプ44(例えば、指示ランプ44aa)を点灯するとともに、ストッパ駆動制御部66aに駆動信号を送出し、トレーストッパ50aを作動させて積み付け対象のトレー16を積み付け領域30aの位置に停止させる。さらに、積み付け制御部64aはステップ122に進み、取出しセンサ48の出力信号を監視し、ラック32aから食器が取り出されたか否かを判断する。そして、積み付け制御部64aは、ラック32aから食器が取り出されるまで積み付け指示ランプ44aaの点灯と、トレーストッパ50aによりトレー16を停止させるステップ120の処理を続行する。
【0027】
作業者がラック32aから食器を取り出すと、その食器に対応した取出しセンサ48の取出し検出信号が積み付け制御部64aに入力する。積み付け制御部64aは、取出しセンサ48から取出し検出信号が入力してくると、トレー16に積み付ける食物を盛り付けた食器が取り出されたか否かを判断し、取り出された食器が正しい場合、取り出された食器に対応した積み付け指示ランプ44(例えば、積み付け指示ランプ44ab)を点滅させるとともに、警報部70aを作動してブザーを鳴らしたり、音声によって食器の取出しが正しくないことを作業者に告知し(ステップ126)、取り出した食器を元に戻すことを指示する。この積み付け指示ランプ44abの点滅と警報部70aによる告知とは、ステップ128において食器が元に戻されたことが確認されるまで行なわれる。
【0028】
積み付け制御部64aは、取出しセンサ48abの出力信号から、誤って取り出された食器が元の位置に戻されたと判断すると(ステップ128)、ステップ130のように積み付け指示ランプ44abの点滅と警報部70aの作動とを停止し、ステップ120に戻ってステップ120ないしステップ124の処理を行なう。そして、積み付け制御部64aは、ステップ124において、取出しセンサ48aaの出力信号からトレー16に積み付ける食物を盛り付けた食器が取り出されたと判断すると、対応する積み付け指示ランプ44aaを消灯するとともに、ストッパ駆動部66aを制御してトレーストッパ50aのトレー停止動作を解除する(ステップ132)。
【0029】
なお、各積み付け領域30に工程進捗スイッチ75(75a、75b、………)を設け、作業者はトレー16への食器の積み付けを終了した段階で工程進捗スイッチ75を押すようにし、工程進捗スイッチ75が押されたときにトレーストッパ50によるトレー16の停止を解除するようにしてもよい。
【0030】
これにより、トレー16は、コンベヤ12によって次の積み付け領域30bに搬送される。そして、積み付け領域30bの積み付け指示手段40bが前記と同様の処理を行なう。このようにして、トレー16は、コンベヤ12によって搬送されるとともに、各積み付け領域30において献立指示票(食札)20に記載された内容の食物が積み付けられ、トレーメイクが行なわれて献立が調製される。献立調製されたトレー16は、コンベヤ12によって検品領域52に搬入される。検品領域52においては、検品作業者が献立指示票(食札)20を見て、または献立指示票(食札)20の記録内容を表示器54に表示し、その内容とトレー16に積み付けられた食物とを照らし合わせて間違いのないことを確認する。検品が終了したトレー16は、カート56に収納され、カートメイクが行なわれる。
【0031】
このように、実施の形態においては、食物を調理したのち直ちに食器に盛り付け、食器に盛り付けた状態でトレーメイクをするまで一時保管し、献立を調製するトレーメイクの際に、コンベヤ12によって搬送されるトレー16に食物を盛り付けた食器を積み付けるだけであるため、献立の影響を受けることなく迅速に献立を調製することができる。また、食物を盛り付けた食器をトレー16に配置するだけであるため、献立の調製(トレーメイク)の際に食物がこぼれることがなく、良好な衛生度を容易に維持することができる。さらに、実施形態の献立調製システム10は、トレー16に食物(食器)を積み付けるまでトレーストッパ50によってトレー16を積み付け領域30に停止させておくことができ、トレー16の所定位置への食物の積み付けを容易、確実に行なうことができる。そして、実施形態においては、トレー16に積み付けるべき食物を積み付け指示ランプ44によって表示するとともに、間違った食物をラック32から取り出したときに、それを作業者に告知するようになっているため、献立の調製を容易、正確に行なうことができる。また、実施形態においては、各積み付け領域30に積み付け指示手段40を設けているため、例えば機器類のトラブルや停電などによって献立調製(トレーメイク)が一時中断したような場合であっても、献立調製を迅速、円滑に再開することが可能である。
【0032】
なお、上記した積み付け指示手段40は一例であって、例えば表示部を有するハンディ型のバーコードリーダなどであってもよい。また、上記実施形態においては、作業者が目視により検品する場合について説明したが、例えば食器の蓋に食物の内容を記録したバーコードやマイクロチップを装着し、これをデータ読取り器によって読み取り、自動検品するようにしてもよい。そして、前記実施形態においては、病院給食の献立調整について説明したが、工場などの給食や弁当などにも適用することができる。また、前記実施形態においては、トレーストッパ50がトレー16の進行方向前端と係合してトレー16を停止させる場合について説明したが、ストッパをトレー内に挿入してトレー16の進行方向後端側の縁部を係止してトレー16を停止させるようにしてもよい。また、トレーストッパ50は、コンベヤ12の下方から出没させたり、コンベヤ12の側方からコンベヤ上に進退するようにしてもよい。このようにすると、トレーストッパがトレー上の食器と干渉するおそれがない。さらに、前記実施形態においては、献立指示票20が食札である場合について説明したが、献立指示票20は、食札に限定されない。
【0033】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、予め食物を盛り付けた食器をトレーの上に配置して献立の調製(トレーメイク)を行なうため、献立の内容による影響を受けることがなく、迅速な献立調製を行なうことができる。しかも、食物を盛り付けた食器をトレーの上に載せるだけであるため、献立調製作業が平準化、単純化され、迅速な献立調製が可能になるとともに、食物がこぼれるようなことがなく、良好な衛生度を容易に維持することができる。
【0034】
そして、積み付け指示手段にトレー停止手段を設けたことにより、トレーを停止させた状態で食物が盛り付けられた食器をトレーに積み付けることができ、食器を容易、確実にトレーの所定位置に配置することができる。また、トレーに積み付けるべき食器を表示器等に表示するため、所定の献立を誤りなく確実に調製することができる。そして、食物を調理の直後に食器に盛り付けて保管するようにしたことにより、食物の取り扱いが容易となって献立調製の迅速化が図れ、食物が温度上昇しにくく、衛生度の維持を容易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る献立調製システムを説明する図である。
【図2】実施の形態に係る献立調製システムの制御系の主要部を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係る献立を調製して配送する手順を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態に係る献立調製作業を説明するフローチャートである。
【図5】従来の献立を調製して配送する手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10………献立調製システム、12………搬送手段(コンベヤ)、16………トレー、18………献立指示票作成器、20………献立指示票(食札)、22………プリンタ、30a、30b………積み付け領域、40a、40b………積み付け指示手段、42a、42b………データ読取り器、44、44aa、44ab、44ba、44bn………積み付け指示ランプ、46a、46b………補充指示ランプ、48、48aa、48ba………取出しセンサ、50a、50b………トレー停止手段(トレーストッパ)、52………検品領域、56………カート、64a………積み付け制御部、68a………積み付け指示部、70a………警報部、75a、75b………工程進捗スイッチ。

Claims (4)

  1. 食器が配置されるトレーを搬送する搬送手段と、
    この搬送手段に沿った複数位置に設けられ、それぞれに異なる食物が盛り付けられた前記食器が配備される積み付け領域と、
    前記トレーに添付され、献立内容を記録した献立指示票と、
    前記各積み付け領域に設けられて前記献立指示票の内容を読み取り、前記食器に盛り付けた前記食物が前記トレーに積み付ける食物に該当するときにその旨を表示する積み付け指示手段と、
    を有することを特徴とする献立調製システム。
  2. 請求項1に記載の献立調製システムにおいて、
    前記積み付け指示手段は、前記食器を前記トレーに積み付けるまでトレーを対応する積み付け領域に停止させるトレー停止手段を有していることを特徴とする献立調製システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の献立調製システムにおいて、
    前記積み付け指示手段は、前記トレーに積み付ける食物と異なる食物が選択されたときに、誤りを告知する警報部を有することを特徴とする献立調製システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の献立調製システムにおいて、
    前記食物は、調理された直後に前記食器に盛り付けられたのち所定の温度において保管され、前記トレーへの積み付け時に前記積み付け領域に搬入されることを特徴とする献立調製システム。
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