JP2004066386A - ツール交換可能な加工装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る加工装置は、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材22と、ツール支持部材22を運動させる手段と、ツール支持部材22を運動可能に収納するハウジング18と、ハウジング18のワーク側の面を覆うと共に回転運動する回転部材44とを備える。
また、本発明に係る加工装置では、待機位置にあるツール交換アームを覆うアームカバー部材が備えられている。
また、本発明に係る加工装置で用いられているツール収納装置には、ツールの出入口に対して気体を送るエアノズルが備えられている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、ツール交換可能な加工装置に関する。本明細書でいう「ツール」には、ツールを固定したツールホルダや、ツールとツールホルダが一体となったものも含む。
【0002】
【従来の技術】ツール交換可能な加工装置の中には、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ツール支持部材を運動させる手段と、ツール支持部材を運動可能に収納するハウジングを備えるものがある。この加工装置は、ツール支持部材を例えば回転運動させることでツールを回転させ、ワークを加工する。ツールを交換する場合には、ツール支持部材からツールを取外し、新しいツールを装着する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ツール交換可能な加工装置は、ツール交換するときに、ツールとツール支持部材との間に異物(例えばワーク加工時に生じる切粉)が介在してしまう場合がある。この場合、ツールとツール支持部材とがうまく噛合わず、加工精度が悪くなってしまう。
【0004】
ツールとツール支持部材との間に異物が介在するに至るには次のようなことが原因となる。
(1)ツールをツール支持部材に取りつける際やツール支持部材から取外す際に、ツールの外周に異物が付着する。ツール支持部材の周囲にはハウジングが位置しており、そのハウジングのワーク側の面には異物(特に切粉)が付着していることがある。ツールをツール支持部材に取りつける際やツール支持部材から取外す際に、ハウジングのワーク側の面に付着していた異物がツールの外周に付着する。
(2)ツール支持部材とツール収納装置との間にツール交換アームを配置し、ツールを自動交換することがある。ツール交換アームに異物が付着していると、それがツールの外周に付着してしまうことがある。
(3)ツール収納装置にはツールが出入する開口が必要であり、その開口から収納装置内に進入した切粉等の異物がツールの外周に付着することがある。
【0005】
本発明は上記した原因に効果的に対処して、ツールとツール支持部材との間に異物が介在するに至る事象の発生を極力抑制することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用と効果】上記課題を解決するために創作された請求項1に記載の発明は、ツールを運動させてワークを加工する装置であって、ツール交換可能なものである。この加工装置は、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ツール支持部材を運動させる手段と、ツール支持部材を運動可能に収納するハウジングと、ハウジングのワーク側の面を覆うと共に回転運動する回転部材とを備える。
ツールとツール支持部材との間に異物が介在してしまう原因の一つに、ワークの加工によってハウジングのワーク側の面に切粉が付着し、その切粉がツール交換時にツールの外周に付着してしまうことがある。本発明に係る加工装置は、回転部材を設けることで、この問題を解決している。回転部材は、例えば、ワークの加工中に常時回転させるようにしても良いし、ツール交換を行なう前に回転させるようにしても良い。ワークの加工中に回転させるようにすると、回転部材に近づいた(接触した)切粉を吹き飛ばすことができ、回転部材に切粉が付着しない。またツール交換前に回転させると、ワークの加工中に回転部材に付着した切粉等を遠心力により除去することができる。回転部材を設けたことにより、ツールが着脱される部分の近くから切粉等の異物を無くすことができる。このため、ツールとツール支持部材との間に異物が介在する可能性が低くなる。この加工装置によるとワークを精度良く加工できる。
【0007】
また上記の加工装置において、ツール支持部材が回転運動する場合には、ツール支持部材に回転部材を固定し、ツール支持部材の回転を利用して回転部材を回転させることができる。
このような構成にすると、ツール支持部材の回転運動中(即ちワークの加工中)に回転部材が回転し、切粉の付着を防止できる。回転部材を回転運動させる駆動源を別に設ける必要がなく、加工装置をより簡単な構成にできる。
なお、回転部材を回転させる駆動源を別に設けるようにしても良い。このような構成にすると、回転部材の回転タイミングを自由に設定することができる。
【0008】
また上記の加工装置が、ハウジングのワーク側の面から交換されるツールに対して気体を送る経路が設けられている場合には、回転部材に、その気体の通過孔が設けられることが好ましい。
この加工装置は、ツールの交換時に気体を送ることにより、ツール支持部材から取外されたツールに付着した異物等を除去する。またツール支持部材に取り付けられるツールに付着した異物等を除去する。回転部材に気体の通過孔があるので、回転部材を装着したままでツールに対して気体を送ることができる。
【0009】
また、回転部材のワーク側の面にフィンが設けられていることが好ましい。
このようにすると、回転部材の回転運動によってワーク方向に風を起こすことができる。このため、回転部材にワークの切粉等がより付着し難くなる。
【0010】
また本発明の技術は、上記のようにツールが運動する加工装置だけではなく、ワークが運動する加工装置にも利用できる。その加工装置が請求項5に記載されている。請求項5に記載の加工装置は、ワークを運動させてツールでワークを加工する装置であって、ツール交換可能なものである。この加工装置は、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ワークを運動させる手段と、ツール支持部材のワーク側の面を覆うと共に回転運動する回転部材とを備える。
この加工装置では、回転部材があるために、ツール支持部材に切粉が付着しない。このため、ツール交換する際に切粉等の異物がツールに付着し難くなり、ツールとツール支持部材との間に異物が介在する可能性を低くできる。
【0011】
また、上記した加工装置で用いられる回転部材自体もまた本発明の創造物である。
【0012】
また上記課題を解決するために、請求項7に記載の加工装置が創作された。この加工装置は、ツールとワークとを相対運動させてワークを加工する装置であって、ツール交換可能なものである。この加工装置は、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ツール支持部材とワークとを相対運動させる手段とを備え、ツール支持部材に、ツールが固定される部分に対して気体を送る経路が設けられており、その経路の終端が広がり形状を有する。
この加工装置は、ツールの交換時に、ツールが固定される部分に気体が送られる。これによりツールが固定される部分に付着した異物が除去されると共にツール自体に付着した異物も除去される。本装置では、その気体の経路の終端が広がり形状を有している。これによって、より広い範囲に気体を吹き付けることができ、異物の除去がより確実になる。ツールとツール支持部材との間に異物が介在する可能性を低くできる。
【0013】
また、上記課題を解決するために創作された請求項8に記載の発明は、ツールとワークとを相対運動させてワークを加工する装置であって、ツールの自動交換可能なものである。この加工装置は、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ツール支持部材とワークとを相対運動させる手段と、交換用のツールを収納する装置と、ツール支持部材とツール収納装置との間を移動してツール支持部材に固定されるツールを交換するアームと、待機位置にあるアームを覆うアームカバー部材とを備える。
アームはツールを運ぶものであるために、アームに異物が付着していると異物がツールに付着する可能性がある。これによりツールとツール支持部材との間に異物が介在することがある。上記の加工装置は、待機位置にあるとき(ツール交換時ではないとき、即ちワークの加工中)には、アームはアームカバー部材で覆われる。このため、アームに異物が付着し難くなり、ツールとツール支持部材との間に異物が介在する可能性が低くなる。
【0014】
上記の加工装置の場合、アームカバー部材に、アームと接触するブラシを設けることが好ましい。
このようにすると、アームに付着した異物がブラシによって取り除かれる。このため、アームに異物がより付着し難くなる。
【0015】
またアームカバー部材に、アームに対して気体を送る経路を設けることがさらに好ましい。
このような構成にすると、待機位置にあるアームに気体を吹き付けることができる。アームに付着した異物を、気体の吹き付けによって除去できる。
【0016】
また、上記課題を解決するために創作された請求項11に記載の発明は、ツールとワークとを相対運動させてワークを加工する装置であり、ツールの自動交換可能なものである。この加工装置は、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ツール支持部材とワークとを相対運動させる手段と、交換用のツールを収納する装置と、ツール支持部材とツール収納装置との間を移動してツール支持部材に固定されるツールを交換するアームとを備え、ツール収納装置に、ツールの出入口に対して気体を送る手段が設けられている。
ツール収納装置の内部に異物が進入すると、収納されているツールに異物が付着する可能性がある。このようにして異物が付着したツールが用いられると、ツールとツール支持部材との間に異物が介在する可能性がある。異物の進入を防止するために、従来はツール収納装置におけるツールの出入口にシャッターを設けていた。しかしながらシャッターを設けても、使い終わったツールに異物が付着している場合には、そのツールが収納されるとツール収納装置に異物が進入してしまう。上記した本発明に係る加工装置は、気体を送ることによりツール収納装置のツール出入口から異物が混入しないようにしている。またツール出入口を通過するツールに気体を吹き付けることができるので、ツールに付着した異物も除去することができる。ツール収納装置に異物が進入することをより確実に防止できる。
【0017】
なお、請求項11に記載の加工装置で用いられるツール収納装置自体もまた本発明の創造物である。
【0018】
【発明の実施の形態】上記した各請求項に記載の発明は、以下に示す形態で好適に実施することができる。
(形態1) 各請求項に記載のツール支持部材は、ツールが嵌合する溝穴を有する。その溝穴はテーパ形状を有する。
(形態2) 形態1の場合には、溝穴のテーパよりも請求項7に記載の経路の終端の広がりを大きくする。
(形態3) 回転部材には、円板、平板等を採用する。
(形態4) アームは、回転することによりツール支持部材とツール収納装置との間を移動する。
(形態5) アームカバー部材は、アームの上面を覆うように配置される。
(形態6) ツール収納装置は、いわゆるツールマガジンとそのツールマガジンを収納するケーシングから構成される。ケーシングにツール出入口が設けられている。
(形態7) ツール収納装置には、ツール出入口に気体を送る手段が複数備えられる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る加工装置の実施例について説明する。まず、図1を参照して加工装置2の概略構成を説明する。図1は、加工装置2の概略構成を示す正面図である。
加工装置2は、ツールを用いてワークを加工するワーク加工部10と、多数のツールを収納するツール収納装置100と、ワーク加工部10とツール収納装置100との間でツールの交換を行なう交換アーム50等から構成される。ツールは、ツールホルダ4に保持される。本実施例では、ツールの具体的形状を図示省略している。本実施例の加工装置2で用いられるツールの種類は多岐に亘り、加工対象となるワークも様々である。また図1では、加工装置2に備えられる他の構成要素(例えばワークの支持台等)は図示省略している。本発明に関連する要素のみを図示して説明する。以下では、ワーク加工部10と交換アーム50とツール収納装置100の構成を詳細に説明する。
【0020】
図2と図7を用いて、ワーク加工部10の構成について説明する。図2は、ワーク加工部10の要部断面図である。ワーク加工部10の下方にはワーク(図示省略)がセットされ、そのワークはツールによって加工される。ワーク加工部10は、第1ハウジング12と第2ハウジング14と第3ハウジング16とにより全体ハウジング18が構成されている。第1ハウジング12は、第2ハウジング14と固定されている。第1ハウジング12は、第3ハウジング16と固定されている。第1ハウジング12には、4つのベアリング20(一つしか符号を付していない)が固定されている。第1ハウジング12は、各ベアリング20を介して回転軸22を回転可能に支持している。回転軸22はモータ(図示省略)に連結されている。モータが駆動することにより、回転軸22が軸C4回りに回転する。モータの駆動機構や制御機構については説明を省略する。
なお図2では、回転軸22と第2ハウジング14が接触しているように見えるが、実際は接触していないか、接触しているとしてもその摺動摩擦は非常に小さいものである。第2ハウジング14の存在により回転軸22の回転運動が抑制されることはない。
【0021】
回転軸22は、内部が空洞になっている。その空洞には、ツールホルダ4を保持する機構26が設けられている。保持機構26は、クランプ部材28と略円筒形状の部材30等から構成される。クランプ部材28と部材30は、回転軸22の軸方向に摺動可能である。
図2では、ワーク加工部10がツールホルダ4を保持している状態が示されている。この状態では、部材30がバネ29によって上方に付勢されており、ツールホルダ4も上方に付勢されている。このときツールホルダ4は、回転軸22のテーパ部(ツールホルダ固定部)36に密着している。
図2の状態から部材30を下方に移動させると、クランプ部材28が下方に移動し、クランプ部材28の下端が外方に広がることができるようになる。これにより、ツールホルダ(ツール)4の上端の膨出部4bが回転軸22から抜けるようになる(図7参照)。逆に、ツールホルダ4を回転軸22に挿入していくと、ツールホルダ4がクランプされ、図2の状態になる(ツールホルダ(ツール)4が回転軸22に固定される)。
本実施例のツールホルダ4はテーパ形状(テーパ部40)を有していることが図に良く示されている。そのテーパの形状に合わせて、回転軸22のツールホルダ固定部36の形状が設定されている。
【0022】
部材30の内部にはエア通過経路32が形成されている。エア通過経路32は、圧縮エア生成手段(図示省略)で生成されたエアをツールホルダ固定部36に送る。エアは、ツール(ツールホルダ4)の交換時に吹出されるようになっている。即ち、ツールホルダ4が回転軸22から外される際や、新しいツールホルダ4を回転軸22に挿入する際(図7の状態のとき)にエアが吹出される。これにより、取外されるツールホルダ4や取り付けられるツールホルダ4のテーパ部40にエアがかかり、テーパ部40に付着している異物(ワークの切粉等)が除去される(吹き飛ばされる)。また、ツールホルダ固定部36に付着している異物も除去される。
エア通過経路32の終端部分32aは広がり形状を有している。即ち、終端部分32aは、エア通過経路32の中間部等よりも径が大きい。このように終端部分32aの径を大きくすることにより、ツールホルダ固定部36全体にエアが行き渡る。この終端部分32aの広がりの角度は、ツールホルダ固定部36のテーパ角(即ちツールホルダ4のテーパ部40のテーパ角)よりも大きくなるように設定されている。
【0023】
第2ハウジング14には、エアが通過する経路52が設けられている。この経路52には、矢印D1方向にエアが吹き込まれる。ここでのエアの吹き込みタイミングは、上記したエア通過経路32からエアを吹き出すタイミングと同じである。第2ハウジング14にはエア通過経路52と連通しているエア環状経路54が設けられている。エア環状経路54は、第2ハウジング14の内部を一周に亘って設けられている。エア環状経路54には、複数の経路56が連結されている。これらの構成により、経路52に吹き込まれたエアは、経路54、複数の経路56を介して第2ハウジング14の下方に吹出される。即ち、第2ハウジング14のワーク側の面(下面)から気体が吹出る。
第2ハウジング14の下方には、わずかな間隙を隔ててハウジング被覆部材44が配置されている。図3には、ハウジング被覆部材44の平面図が示されている。図3に良く示されるように、ハウジング被覆部材44は中央に開孔46を有する円板形状である。開孔46は、回転軸22に嵌り込んでいる。ハウジング被覆部材44には、開孔46付近に6つのエア通過孔44aが設けられている(図3では一つだけ符号を付している)。このエア通過孔44aを、第2ハウジング14のワーク側の面から吹出たエアが通過する。このようにエアを案内することにより、ツールが交換される際にツールホルダ4のテーパ部40に付いた異物が除去される。
なお、ハウジング被覆部材44のエア通過孔44aの位置と第2ハウジング14の経路56の位置とがうまく合うように、回転軸22の回転停止位置が調整されている。
【0024】
ハウジング被覆部材44には、2つのナット孔58が設けられている。このナット孔58にはボルト59が挿入される(図2、図7参照)。ボルト59を締め付けることにより、ハウジング被覆部材44が回転軸22に固定される。従って、回転軸22が回転すると、ハウジング被覆部材44も回転することになる。即ち、ワークの加工中に、ハウジング被覆部材44が回転する。この回転に伴なって発生する遠心力や風力により、ワークの切粉等がハウジング被覆部材44に付着することが防止される。
【0025】
次に図4と図5を参照して、交換アーム50の構成について説明する。図4には、ワーク加工部10と交換アーム50とツール収納装置100の位置関係が示されている。図4は、加工装置2の平面図である。但し、各部10,50,100の位置関係を明確にするために、かなり概略化して示している。
図4に良く示されるように、交換アーム50は長方形状を有している。交換アーム50の両端は、ツール(ツールホルダ4)を保持できる形状(ツール保持部64,66)になっている。交換アーム50は、符号62を回転中心として回転可能に構成されている(矢印D2方向に回転できる)。交換アーム50の上方には、長方形状のカバー部材60が配置されている。カバー部材60は、交換アーム50の上部をすっぽり覆っている。カバー部材60は、図4に示される位置に固定されている、即ち、交換アーム50が回転したときに連動して回転するものではない。交換アーム50は、回転しないときには図4に示される位置で待機する。即ち、カバー部材60で覆われた状態で待機する。
【0026】
交換アーム50は、上下方向(図4の紙面垂直方向)に移動可能である。交換アーム50は、ワーク加工部10におけるツール(ツールホルダ4)を交換するときに、回転軸22に固定されているツールを保持できる位置(位置P1)まで回転移動する。一方のツール保持部64(又は66)がP1に位置する状態では、他方のツール保持部66(又は64)はP2に位置する。位置P2は、ツール収納装置100のツール出入口82のやや下方である。P2では、ツール収納装置100からツールを受け取ったり、ツール収納装置100にツールを渡したりできる。P1、P2まで交換アーム50が回転すると、ツール保持部64(又は66)はワーク加工部10でツールホルダ4を保持し、下方(図4の紙面垂直下方向;図2の下方向)に移動する。これによりツールホルダ4がワーク加工部10(回転軸22)から抜かれる。この動作を行なうと同時に、他方のツール保持部66(又は64)は、ツール収納装置100から新しいツールを受取る(保持する)。
P1とP2でそれぞれツールを受け取った交換アーム50は、180度回転する。これにより、P1でツールを受け取ったツール保持部64(又は66)がP2に位置し、P2でツールを受け取ったツール保持部66(又は64)がP1に位置する。この状態で、交換アーム50は上方に移動する(図4の紙面垂直上方向;図1、図2の上方向)。これにより、新しいツールがワーク加工部10(回転軸22)に挿入され、古いツールがツール収納装置100に挿入される。ツール交換を終了すると、交換アーム50は待機位置(図4に示される位置)に戻る。
【0027】
図5には、交換アーム50の側面図が簡単に示されている。ツール保持部64,66は特に簡単に示されている。カバー部材60には、複数のエア通気孔68が並んで設けられている(図5では一のエア通気孔にのみ符号を付した)。図4に、エア通気孔68が設けられている位置が明確に示されている。エア通気孔68の位置は、本実施例の位置に限定されるわけではない。例えばカバー部材60の全体に亘って設けられても良い。エア通気孔68からはカバー部材60の下方に向かってエアが吹き出される。エアの発生手段は、図示省略しているがどこに配置されて良い。カバー部材60と一体となっているものでも良いし、外付けのものでも良い。
エア通気孔68からはエアが常時吹出されている。このため、交換アーム50がカバー部材60に覆われている場合には、交換アーム50の上面50aにワークの切粉等の異物が付着することが防止される。さらに、交換アーム50の回転中には、上面50aを清掃することもできる。
なお、エア通気孔68の数、径、角度、位置は適宜変更することができ、エアの流量も適宜変更できる。
【0028】
次に、ツール収納装置100の構成について説明する。図1に示されるように、ツール収納装置100は、軸C1の回りに回転できるリング状のマガジン80を持つ。そして、このマガジン80を覆うようにしてケーシング81が設けられている。そのケーシング81には、図4に示されるようにツール出入口82が形成されている。マガジン80は、複数のツールホルダを把持することができ、軸C2回りに回転することによって最下位置にあるツールホルダのみを下方に向ける。下方を向いたツールホルダはツール出入口82に位置し、交換アーム50に支持されることになる。
図4に示されるように、ツール出入口82を挟むようにエアノズル84,86が配置されている。このエアノズル84,86は、ツール出入口82に向かってエアを吹出すことができる。なお、エアノズル84,86のエア吹出し幅は、ツール出入口82の径とほぼ同じ大きさであることが図4からわかる。
図6は、ツール収納装置100のツール出入口82付近の構成がより詳細に示されている。ツール出入口82が形成されたケーシング81の上方(即ちケーシング81の内部になる)に、エアノズル84、86が配置されている。またケーシング81の下方(即ちケーシング81の外部になる)にもエアノズル90、92が配置されている。従ってツール出入口82付近には、4つのエアノズル84,86,90,92が配置されている。エアノズル84,86,90,92からはエアが常時吹き出されている。エアが吹出されることにより、ツール収納装置100内に切粉や異物が進入することが防止される。即ち、エアカーテン効果がある。
【0029】
図6における実線のツールホルダ4は、交換アーム50が下方位置にあるときのツールホルダ4の位置を示し、破線のツールホルダ4は、交換アーム50が上方位置にあるときのツールホルダ4の位置を示す。下方位置にある交換アーム50が上昇することにより、ツールホルダ4がツールポット88に支持される。ツールポット88は、ツールホルダ4を支持すると図1の軸C2回りに回転してツールマガジン80に収納される。
エアノズル84,86,90,92から吹出されるエアにより、ツールホルダ4やツールポット88に付着した切粉や異物を除去できる。
【0030】
上記の加工装置2は、ハウジング被覆部材44が設けられているので、ツールが着脱される部分の近くに切粉等の異物が存在しなくなる。このため、ツールホルダ4と回転軸22との間に異物が介在する可能性が低くなる。この加工装置2によると、精度良くワークを加工できる。
また待機位置にある交換アーム50はカバー部材60で覆われる。このため、交換アーム50に異物が付着し難くなり、ツールホルダ4と回転軸22との間に異物が介在する可能性が低くなる。
また、ツール収納装置100にエアノズル84,86,90,92を設けたことにより、装置100内に異物が進入することを確実に防止できる。さらに、従来のシャッター機構よりも製造単価を安くできる。
【0031】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、カバー部材60の下面(図5における下面)にブラシを配置しても良い。このブラシは、交換アーム50の上面50aに接触するようにする。このような構成にすると、交換アーム50の上面50aに付着した異物をブラシで除去できる。
【0032】
また、ハウジング被覆部材44には、円形状以外の形状(角形状等)も採用することができる。特に、ハウジング被覆部材44の下面(図2における下面;ワーク側の面)にフィンを設けることが好ましい。このようにすると、ハウジング被覆部材44が回転したときに下方向(図1、図2の下方向)の風力が発生し、切粉等の付着をより防止できる。
本実施例では、ハウジング被覆部材44が回転軸22に固定されている。しかしながら、ハウジング被覆部材44を回転させる手段を設けて、回転軸22とは切り離して回転できるようにしても良い。このようにすると、ハウジング被覆部材44の回転タイミングを自由に設定することもできる。
また本加工装置2は、ツールを回転運動させることによってワークを加工する。しかし、ツールを例えば直線運動させてワークを加工する装置にも本技術は適用できる。また、ツールを運動させるのではなく、ワークを運動させる加工装置にも本技術は適用できる。また、ツールとワークとを同時に移動させる加工装置にも本技術は適用できる。
【0033】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】加工装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】ワーク加工部の要部断面図を示す(ツールホルダが回転軸に固定されている状態)。
【図3】ハウジング被覆部材の平面図を示す。
【図4】加工装置の概略平面図であり、ワーク加工部とツール収納装置と交換アームの位置関係を示す。
【図5】交換アームの概略側面図を示す。
【図6】ツール収納装置の出入口付近の構成を示す。
【図7】ワーク加工部の要部断面図を示す(ツールホルダが回転軸から取外されている状態)。
【符号の説明】
2・・加工装置
4・・ツールホルダ
10・・ワーク加工部
12・・第1ハウジング
14・・第2ハウジング
16・・第3ハウジング
18・・全体ハウジング
20・・ベアリング
22・・回転軸
26・・クランプ機構
44・・ハウジング被覆部材
50・・交換アーム
80・・ツールマガジン
81・・ツール収納装置のケーシング
82・・ツール収納装置の出入口
84・・エアノズル
86・・エアノズル
90・・エアノズル
92・・エアノズル
100・・ツール収納装置
Claims (12)
- ツールを運動させてワークを加工する装置であり、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ツール支持部材を運動させる手段と、ツール支持部材を運動可能に収納するハウジングと、ハウジングのワーク側の面を覆うと共に回転運動する回転部材とを備えるツール交換可能な加工装置。
- ツール支持部材は回転運動するものであり、回転部材はツール支持部材に固定されることを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
- ハウジングのワーク側の面から交換されるツールに対して気体を送る経路が設けられており、回転部材に、その気体の通過孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工装置。
- 回転部材のワーク側の面にフィンが設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の加工装置。
- ワークを運動させてツールでワークを加工する装置であり、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ワークを運動させる手段と、ツール支持部材のワーク側の面を覆うと共に回転運動する回転部材とを備えるツール交換可能な加工装置。
- 請求項1から5のいずれかに記載の加工装置で用いられる回転部材。
- ツールとワークとを相対運動させてワークを加工する装置であり、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ツール支持部材とワークとを相対運動させる手段とを備え、ツール支持部材に、ツールが固定される部分に対して気体を送る経路が設けられており、その経路の終端が広がり形状を有することを特徴とするツール交換可能な加工装置。
- ツールとワークとを相対運動させてワークを加工する装置であり、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ツール支持部材とワークとを相対運動させる手段と、交換用のツールを収納する装置と、ツール支持部材とツール収納装置との間を移動してツール支持部材に固定されるツールを交換するアームと、待機位置にあるアームを覆うアームカバー部材とを備えるツールの自動交換可能な加工装置。
- アームカバー部材に、アームと接触するブラシが設けられていることを特徴とする請求項8に記載の加工装置。
- アームカバー部材に、アームに対して気体を送る経路が設けられていることを特徴とする請求項8又は9に記載の加工装置。
- ツールとワークとを相対運動させてワークを加工する装置であり、ツールが着脱可能に固定されるツール支持部材と、ツール支持部材とワークとを相対運動させる手段と、交換用のツールを収納する装置と、ツール支持部材とツール収納装置との間を移動してツール支持部材に固定されるツールを交換するアームとを備え、ツール収納装置は、ツールの出入口に対して気体を送る手段を有することを特徴とするツールの自動交換可能な加工装置。
- 請求項11に記載の加工装置で用いられるツール収納装置。
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