JP2004066016A - 塗布装置 - Google Patents

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Tsutomu Fukuda
福田 努
Toshihiko Kanayama
金山 利彦
Noriyuki Kakehashi
掛橋 典之
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    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C5/00Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work
    • B05C5/02Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work the liquid or other fluent material being discharged through an outlet orifice by pressure, e.g. from an outlet device in contact or almost in contact, with the work
    • B05C5/0254Coating heads with slot-shaped outlet
    • B05C5/0262Coating heads with slot-shaped outlet adjustable in width, i.e. having lips movable relative to each other in order to modify the slot width, e.g. to close it

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Abstract

【課題】超硬合金製のエッジ本体9をエッジ支持体10に取り付けるに際してエッジ本体9の反りや曲がりを抑えることができ、特に液晶ディスプレイパネルの製造工程におけるガラス基板へのカラーレジスト等の塗布液の塗布に用いて好適な塗布装置を提供す。
【解決手段】被塗布物Sに対向して支持されるエッジ本体9と、このエッジ本体9を先端部に支持するエッジ支持体10とを備え、エッジ本体9にネジ孔が形成されたクランプ駒11を取り付けて、エッジ支持体10に挿通されるクランプネジ13をクランプ駒11のネジ孔にねじ込むことによってエッジ本体9をエッジ支持体10の先端部に取り付けて支持し、エッジ本体9を超硬合金により形成するとともにクランプ駒11はMoを主成分として形成する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に液晶ディスプレイパネルを製造する際のガラス基板表面にカラーレジスト等の塗布液を塗布する工程に用いて好適な塗布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このように、液晶ディスプレイパネルを製造する製造工程のうち、パネルの本体となるガラス基板の表面にカラーレジスト等の塗布液を塗布する工程では、従来より基板表面上に塗布液を滴下して基板を回転させることにより遠心力によって塗布液を基板表面全体に拡げて塗布する、いわゆるスピンコートが用いられていたが、昨今のパネルの大画面化に伴う基板の大型化により基板を高速で回転させることが困難となってきたり、また塗布液の歩留まりが悪いなどの問題から、最近では、フィルムやシートのような可撓性を有する帯状の支持体に各種塗布液を塗布するのに用いられている塗布装置が使われるようになってきている。すなわち、この塗布装置は、例えば図4に示すように、図中に矢線Aで示す移動方向に移動する被塗布物Sの幅方向(図面に直交する方向)に延びる長尺の塗布ヘッド1が、その先端部を下向きにして該被塗布物Sに対向するように、この被塗布物Sの下に配置されて備えられたものであり、この塗布ヘッド1は一対のヘッド部材2,3が間に幅狭のスリット4をあけて上記移動方向Aに隣接するように配設されて構成され、このスリット4を通して塗布ヘッド4の先端から塗布液を吐出することにより、移動する被塗布物Sの表面(上面)にこの塗布液が塗布されるようになされている。また、この種の塗布装置においては、図5に示すように塗布ヘッド5が3つ以上(図5では3つ)のヘッド部材6〜8から構成されることにより、被塗布物Sの表面に複数の塗布液が層をなすように同時に塗布可能とされたものも提案されている。
【0003】
ところで、従来このような塗布装置においては、塗布ヘッド1,5の上記ヘッド部材2,3,6〜8がそれぞれステンレス鋼等の鋼材により一体に成形されていたが、近年の上述のようなフィルムやシート等の可撓性帯状支持体に塗布液によって形成される薄層に対しての一層の薄層化および層厚の均一化への要求を満足するため、上記図4や図5に示したようにこれらヘッド部材2,3,6〜8において、その先端の被塗布物Sに対向して塗布液を塗布する部分を高硬度、高剛性の超硬合金により上記幅方向に延びる長尺平板状に形成してエッジ本体9とし、このエッジ本体9をステンレス鋼材より成るエッジ支持体10にろう付けにより取り付けて支持するようにしたものが用いられるようになってきており、このような高硬度、高剛性の超硬合金によって塗布液を塗布するエッジ(刃先)部分を形成することにより、このエッジの耐摩耗性や真直度などの精度を高めると同時にエッジをシャープに形成して塗布液の液離れを向上させ、上述のような均一な層厚でより薄い薄層の形成を可能としている。
【0004】
そして、これは、このような塗布装置を上述のような液晶ディスプレイパネル製造のガラス基板上にカラーレジスト等の塗布液を塗布する工程に用いる場合でも同様である。また、特にこのような液晶ディスプレイパネルのガラス基板には、通常その表面にITO(インジウム錫酸化物)薄膜がスパッタリングされていて、このスパッタリングの際にガラス基板に微小クラックが発生し易く、その後の塗布工程においてこのような微小クラックからガラス基板に割れが生じると、その破片がスリット4内に入り込んでしまい、ヘッド部材2,3,6〜8がステンレス鋼製で一体に成形されている場合には、この破片が該ヘッド部材2,3,6〜8に刺さってしまって、その後の塗布においてスジむらなどが発生するといった問題が生じるが、これに対してヘッド部材2,3,6〜8の先端部のエッジ本体9を超硬合金によって形成した場合には、ガラス基板の破片が突き刺されることがなく、従ってスジむら等の発生のない一層均一な薄層の塗布が可能であるという効果も得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように超硬合金製のエッジ本体9を鋼製のエッジ支持体10にろう付けして取り付けた塗布装置では、これら超硬合金とステンレス鋼等の鋼材との熱膨張係数の違いから、ろう付け時にはエッジ本体9がエッジ支持体10先端に真っ直ぐに取り付けられていたとしても、当該塗布装置の使用時においてはエッジ本体9にその長手方向(上記被塗布物Sの幅方向)に沿って反りや曲がりが生じてしまい、これによって被塗布物Sに形成される薄層の厚さが不均一となってしまうという問題が惹起される。特に、上述のような液晶ディスプレイパネルの製造工程においてガラス基板にカラーレジストを塗布する塗布工具においては、上記スリット4の幅が0.1mmあるいはそれ以下と極めて小さく、エッジ本体9に僅かな反りや曲がりが生じただけでもカラーレジスト層の厚さの誤差は大きなものとなる一方、エッジ支持体10の厚さは20mm以下と小さいものが多く、その分エッジ支持体10との熱膨張の差によるエッジ本体9の反りや曲がりも大きくなるため、このような反りや曲がりを修正するのにエッジ本体9のスリット4側を向く側面に研磨をかけるなどしなければならなくなって、当該塗布装置製造のための加工時間も長くならざるを得ない。
【0006】
また、本発明の発明者等は、このような塗布装置において、エッジ本体9をエッジ支持体10の先端部に全面に亙ってろう付けするのではなく、エッジ本体9にネジ孔が形成されたクランプ駒を該エッジ本体9の長手方向に間隔をあけて複数ろう付けにより取り付け、エッジ支持体10に挿通したクランプネジをこのクランプ駒のネジ孔にねじ込むことにより、エッジ本体9をエッジ支持体10の先端部に取り付けて支持するようにしたものも提案している。ところが、そのような塗布工具でも、超硬合金製のエッジ本体9と鋼材等から成るクランプ駒との熱膨張係数の違いにより、例えば長さが350mmのエッジ本体9に8個のクランプ駒を等間隔にろう付けした場合には、該エッジ本体9の両端で1〜1.5mmもの反りが生じることが避けられなかった。
【0007】
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のように超硬合金製のエッジ本体をエッジ支持体に取り付けるに際して該エッジ本体の反りや曲がりを抑えることができ、特に液晶ディスプレイパネルの製造工程におけるガラス基板へのカラーレジスト等の塗布液の塗布に用いて好適な塗布装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、被塗布物に対向して支持されるエッジ本体と、このエッジ本体を先端部に支持するエッジ支持体とを備え、上記エッジ本体にネジ孔が形成されたクランプ駒を取り付けて、上記エッジ支持体に挿通されるクランプネジを上記クランプ駒のネジ孔にねじ込むことによって上記エッジ本体をエッジ支持体の先端部に取り付けて支持し、上記エッジ本体を超硬合金により形成するとともに、上記クランプ駒をMoを主成分として形成したことを特徴とする。従って、このような塗布装置においては、まず超硬合金製のエッジ本体がクランプ駒によってエッジ支持体に取り付けられているため、エッジ本体をその全長に亙ってエッジ支持体にろう付けする場合に比べてエッジ支持体との熱膨張係数の違いによる反りや曲がりの発生を防止することができる。そして、このクランプ駒がMoを主成分として形成されており、エッジ本体を形成する超硬合金の熱膨張係数が4.5〜6.5×10−6/℃であるのに対してMoの熱膨張係数は3.8〜4.2×10−6/℃と近く、このためクランプ駒をエッジ本体に取り付ける際と使用時との温度差が大きくても、エッジ本体に反りが生じるのを抑えることができる。
【0009】
ここで、上記クランプ駒のMo含有量は90wt%以上とされているのが望ましく、すなわちこのMo含有量が高いほど超硬合金製のエッジ本体との熱膨張係数の差を小さくして反りや曲がりを抑えることができる。従って、Mo含有量が100wt%、すなわちクランプ駒が純モリブデンによって形成されていれば、より望ましい。一方、このように構成された塗布装置において上記スリットを正確に所定の幅で開口するように設定するには、例えばこのスリットがある程度の大きさを有している場合には上記塗布ヘッドを構成するヘッド部材のエッジ支持体同士の突き合わせ面間に所定の厚さのシムを介装するような方法を採ることも可能ではあるが、上記液晶ディスプレイパネルの製造工程におけるガラス基板へのカラーレジスト等の塗布液の塗布の場合のようにスリット幅が0.1mm以下と小さい場合には、このシムもその全長に亙ってばらつきなく高精度に所定の厚さとなるように製造しなければならず、シムの製造に多大な時間と労力および熟練を要するとともにその管理も煩雑となることが避けられない。そこで、このような場合には、上記エッジ支持体の基端部に、先端部に支持された上記エッジ本体の側面よりも突出する段差部を形成し、この段差部を突き合わせることによってエッジ本体の側面間に所定幅のスリットが画成されるようにするのが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1ないし図3は、それぞれ本発明の第1ないし第3の実施形態を示すものであり、図4および図5に示した従来の塗布装置と共通する部分については同一の符号を配して説明を省略する。すなわち、図1に示す第1の実施形態では塗布ヘッド1が一対のヘッド部材2,3により構成され、また図2および図3に示す第2および第3の実施形態では塗布ヘッド5が3つ以上(第2、第3の実施形態では3つ)のヘッド部材6〜8により構成されていて、各ヘッド部材2,3,6〜8においては、エッジ支持体10の先端部にエッジ本体9が取り付けられて支持されている。
【0011】
しかして、これら第1ないし第3の実施形態では、まず上記従来の塗布装置のように塗布ヘッド1,5のヘッド部材2,3,6〜8においてエッジ本体9とエッジ支持体10とをろう付けにより直接接合するのに代えて、エッジ本体9にはそのスリット4側を向く側面9aとは反対側の側面9bに、内周部に雌ねじ部が形成されたネジ孔を有するナット状のクランプ駒11を取り付ける一方、エッジ支持体10にはこのクランプ駒11を収容可能な大径部12aとこれよりも小径の孔部12bと再び大径となる開口部12cとを備えた取付孔12を貫設し、この取付孔12に頭部13aを有するクランプネジ13を開口部12c側から挿通して上記クランプ駒11のネジ孔にねじ込むことにより、エッジ本体9がエッジ支持体10に取り付けられて支持されている。ただし、塗布ヘッド5が3つのヘッド部材6〜8によって構成された第2、第3の実施形態において、上記移動方向Aの中央に位置するヘッド部材7のエッジ本体9にはその両側にスリット4,4が形成されることとなるため、クランプ駒11は、このうち移動方向A後方側(図2、3において左側)のスリット4側を向く側面9aと反対の側面9bに取り付けられている。
【0012】
ここで、このようにエッジ本体9の側面9bにクランプ駒11を取り付けるに際しては、銀ろう材等によるろう付けによって接合するようにしてもよく、また嫌気性接着剤やエポキシ系接着剤等の接着剤によって接合するようにしてもよい。なお、このようにエッジ本体9とエッジ支持体10とを接合する接着剤としては、2kg/cm以上の接着強度を有するものが用いられるのが望ましい。また、特にこのように接着剤によってクランプ駒11をエッジ本体9に接合するときには、少なくともこれらエッジ本体9とクランプ駒11を、また望ましくは接着剤も、当該塗布装置の塗布ヘッド1,5の使用温度、すなわち被塗布物Sへの薄層の形成時にそのスリット4を通って吐出される塗布液の温度にまで昇温させておいて、この塗布ヘッド1,5の使用時における温度と略等しい温度条件下で接合させるのが望ましい。
【0013】
なお、図1および図2に示す第1および第2の実施形態では、いずれもクランプネジ13がエッジ本体9の厚さ方向に垂直に取り付けられているのに対し、図3に示す第3の実施形態では、被塗布物Sの移動方向Aに向けて両端のヘッド部材6,8を除くヘッド部材7において、取付孔12がスリット4に開口しないように形成されて、クランプネジ13がエッジ支持体10の上部から挿通されるように構成されている。また、これらクランプ駒11,取付孔12,およびクランプネジ13は、塗布ヘッド1,5の長手方向に向けてそれぞれ複数箇所ずつ等間隔にヘッド部材2,3,6〜8に設けられている。さらに、図中に符号4aで示すのは、スリット4を通して吐出させられる塗布液が供給される凹部である。
【0014】
そして、これら第1ないし第3の実施形態では、エッジ本体9は超硬合金によって形成される一方、上記クランプ駒11はMoを主成分とした材料によって形成されている。ここで、このクランプ駒11のMo含有量は90wt%以上とされるのが望ましく、Mo含有量が不可避不純物を除いて100wt%の純Moであればより望ましい。また、本実施形態では、このクランプ駒11の上記ネジ孔にねじ込まれる上記クランプネジ13も該クランプ駒11と同じ材料によって形成されている。
【0015】
一方、上記エッジ支持体10は、本実施形態では従来と同様にステンレス鋼等の鋼材によって形成されている。ただし、本実施形態では、上記移動方向Aに隣接するヘッド部材2,3,6〜8間においてスリット4を形成するのに際し、これら隣接するヘッド部材2,3,6〜8のうち一方のヘッド部材(第1の実施形態ではヘッド部材2、第2、第3の実施形態ではヘッド部材7)においては、そのエッジ支持体10のスリット4側を向く側面10aが、その先端部に取り付けられたエッジ本体9のスリット4側を向く側面9aと面一となるようにされ、かつこの側面10aに上記凹部4aを介して連なるエッジ支持体10の基端部の側面10bも該側面10aと同一平面上に位置する平坦面とされているのに対し、他方のヘッド部材(第1の実施形態ではヘッド部材3、第2、第3の実施形態ではヘッド部材6,8)においては、そのエッジ支持体10のスリット4側を向く側面10aは先端のエッジ本体9の側面9aと面一とされているものの、この側面10aに凹部4aを介して連なる基端部には、先端部に支持されたエッジ本体9の上記側面9aよりも突出する側面10aに平行な段差部10cが形成されており、この段差部10cを上記一方のヘッド部材2,7の側面10bに突き合わせることにより、ヘッド部材2,3,6〜8のエッジ本体9…の互いに対向する側面9a…間に、段差部10cの突出量分の幅のスリット4が画成されるようになされている。
【0016】
従って、このように構成された塗布装置においては、まず超硬合金製のエッジ本体9が、このエッジ本体9の側面9bに取り付けられたクランプ駒11にクランプネジ13をねじ込むことによりエッジ支持体10に取り付けられているので、従来のようにこの側面9bを全面的にエッジ支持体10にろう付けしてエッジ本体9が取り付けられている場合に比べ、エッジ支持体10がステンレス鋼等の鋼製であっても、ろう付け時と使用時との温度差によってエッジ本体9に反りや曲がりが生じるのを防ぐことができる。すなわち、従来のようにエッジ本体9がろう付けによって全面的にエッジ支持体10に接合されている場合には、高温のろう付け時にはエッジ本体9が真っ直ぐエッジ支持体10に取り付けられていても、これより低温となる使用時にはエッジ本体9に比べてエッジ支持体10が大きく収縮してしまっているため、ヘッド部材2,3,6〜8がその長手方向両端部に対して中央部が突き出すように変形し、これに伴いエッジ本体9にも反りや曲がりが生じてしまうのに対し、エッジ本体9をクランプ駒11にねじ込んだクランプネジ13によってエッジ支持体10に取り付けた本実施形態の塗布装置では、エッジ本体9の取り付け時すなわちクランプネジ13のねじ込み時の温度と使用時の温度との差はそれほど大きくはなく、しかも使用時等に塗布液の温度などによってヘッド部材2,3,6〜8が加熱されたりしても、これによるエッジ本体9とエッジ支持体10との熱膨張の差を、クランプネジ13と上記取付孔12とのクリアランスによって吸収することができ、このためエッジ支持体10の厚さがたとえ20mm以下であったとしても、その膨張に伴ってエッジ本体9に反りや曲がりが生じるのを防ぐことができる。
【0017】
そして、その一方で、これら第1ないし第3の実施形態では、このエッジ本体9に取り付けられるクランプ駒11がMoを主成分とする材料によって形成されており、エッジ本体9を構成する超硬合金の熱膨張係数が4.5〜6.5×10−6/℃であるのに対してMoの熱膨張係数は3.8〜4.2×10−6/℃と近く、このため上述のようにクランプ駒11をろう付けによってエッジ本体9に接合して取り付けた場合でも、高温のろう付け時と低温の使用時とでエッジ本体9とクランプ駒11との熱膨張の差によりエッジ本体9に反りや曲がりが生じるのを抑えることができる。例えば、長さが350mmのエッジ本体9に8個のクランプ駒11を等間隔にろう付けした場合には、クランプ駒が鋼製の場合には上述のようにエッジ本体の両端で1〜1.5mmの反りが生じていたのに対し、本実施形態においてはこの反りを0.05mm以下に抑えることができる。
【0018】
従って、このように構成された第1ないし第3の実施形態の塗布装置によれば、特に当該塗布装置を上述したような液晶ディスプレイパネルの製造工程におけるガラス基板表面へのカラーレジスト等の塗布液の塗布に用いた場合において、たとえ上記スリット4の幅(間隔)が0.1mm以下と小さい場合であっても、またディスプレイパネルの大画面化に伴いスリット4の長さすなわちエッジ本体9の長さが長くなるような場合であっても、上述のようなエッジ本体9の反りや曲がりによってこのスリット4の幅にエッジ本体9の長手方向に向け偏差が生じるのを抑えることができ、これにより被塗布物(ガラス基板)Sの表面に均一に塗布液(カラーレジスト)を塗布することが可能となって、大画面の液晶ディスプレイパネルの確実かつ効率的な製造を図ることができる。また、エッジ本体9が高硬度の超硬合金製であるため、ガラス基板表面にスパッタリングされたITO薄膜の微小クラックによりガラス基板に割れが生じても、その破片がこのエッジ本体9に突き刺さってその後の塗布にスジむらを生じさせるようなこともない。
【0019】
また、本実施形態ではこのクランプ駒11が、そのMo含有量が90wt%以上、より望ましくは100wt%の純Moとされており、従って一層確実に超硬合金製のエッジ本体9との熱膨張係数の差を小さくして、その反りや曲がりを防ぐことが可能となる。すなわち、クランプ駒11におけるMo含有量が90wt%未満であると、Mo以外の他の成分によってはクランプ駒11の熱膨張係数とエッジ本体9の熱膨張係数との差が大きくなってしまい、このエッジ本体9の反りや曲がりを上述のような小さな範囲に抑えることができなくなるおそれが生じる。さらに、本実施形態では、このクランプ駒11にねじ込まれてエッジ本体9をエッジ支持体10に取り付けるクランプネジ13もクランプ駒11と同様にMoを主成分とし、望ましくはMo含有量90wt%以上、より望ましくは100wt%の純Moとされているので、これらクランプ駒11とクランプネジ13との間の熱膨張の差により当該塗布装置の使用時にエッジ本体9の取り付けが不安定となったりするような事態も未然に防止することが可能となる。
【0020】
一方、本実施形態では、特に当該塗布装置を上述のような液晶ディスプレイパネルのガラス基板へのカラーレジスト等の塗布液の塗布に用いた場合に、上記スリット4の幅が0.1mm以下と小さな幅とされるのに際し、互いに隣接するエッジ支持体10,10のうち一方のエッジ支持体10の基端部の側面10bを、その先端部に取り付けられたエッジ本体9のスリット4側を向く側面9aと面一な平面状に形成するとともに、他方のエッジ支持体10の基端部にはその先端部のエッジ本体9の側面9aよりも突出する段差部10cを形成し、これらの側面10bと段差部10cとを突き合わせることにより、その突出量をもって上述のような幅がスリット4に与えられるようにしている。従って、本実施形態では、上述のような幅をスリット4に与えるために、例えばこの幅と同じ厚さのシムをエッジ支持体10,10の基端部側面10b,10b間に介装したりする必要がなく、部品数が少なくて済むのは勿論、このようなシムを使用した場合のシム厚さのばらつきによりスリット4の幅に偏差が生じたり、このような偏差を生じさせないためにシムを極めて高精度で一定厚さとなるように多くの時間と労力、熟練度を要して製造、管理しなければならなくなったりすることがなく、比較的容易に、しかしながら高精度にスリット4に上述のような小さな幅を設定することが可能となる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、超硬合金製のエッジ本体にクランプ駒を取り付けて、エッジ支持体に挿通したクランプネジをこのクランプ駒にねじ込むことにより、エッジ本体をエッジ支持体に取り付けて支持しているので、これらエッジ本体とエッジ支持体との熱膨張係数の差によってエッジ支持体に反りや曲がりが生じるのを防ぐことができる。そして、その上で、さらにクランプ駒がMoを主成分としているので、このクランプ駒の取り付けによるエッジ本体の反りや曲がりを抑えることができ、たとえ液晶ディスプレイパネルの製造工程におけるガラス基板へのカラーレジスト等の塗布液の塗布などのようにスリット幅が小さく制限される場合に用いても、均一な薄層を被塗布物に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す塗布ヘッド1の長手方向に直交する断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す塗布ヘッド5の長手方向に直交する断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示す塗布ヘッド5の長手方向に直交する断面図である。
【図4】従来の塗布装置を示す塗布ヘッド1の長手方向に直交する断面図である。
【図5】従来の他の塗布装置を示す塗布ヘッド5の長手方向に直交する断面図である。
【符号の説明】
1,5 塗布ヘッド
2,3,6,7,8 ヘッド部材
4 スリット
9 エッジ本体
9a エッジ本体9のスリット4側を向く側面
10 エッジ支持体
10c 段差部
11 クランプ駒
12 取付孔
13 クランプネジ
S 被塗布物
A 被塗布物Sの移動方向

Claims (3)

  1. 被塗布物に対向して支持されるエッジ本体と、このエッジ本体を先端部に支持するエッジ支持体とを備え、上記エッジ本体にはネジ孔が形成されたクランプ駒が取り付けられていて、上記エッジ支持体に挿通されるクランプネジが上記クランプ駒のネジ孔にねじ込まれることによって上記エッジ本体がエッジ支持体の先端部に取り付けられて支持されており、上記エッジ本体が超硬合金により形成されるとともに、上記クランプ駒はMoを主成分として形成されていることを特徴とする塗布装置。
  2. 上記クランプ駒のMo含有量が90wt%以上とされていることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 上記エッジ支持体の基端部には、先端部に支持された上記エッジ本体の側面よりも突出する段差部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗布工具。
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