JP2004065997A - 電気貯湯容器 - Google Patents

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加藤 千恵子
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Abstract

【課題】 容器の一部で検出した内容液温度を適正側に補正して表示し、ユーザに与える不信感またはおよび不便を軽減する。
【解決手段】 ヒータで加熱し湯沸しや保温を行っている容器1での内容液の温度を底部の温度センサにより検出し、検出温度に基づいて内容液温度を外部に表示するのに、内容液温度の表示は、予め設定した温度ごとに、それぞれに対応する上下閾値に基づき段階的に行い、閾値はヒータで加熱している湯沸し時と、ヒータで加熱していない保温時とで切り替える制御によって、上記の目的を達成する。
【選択図】 図8

Description

 本発明は容器内の内容液をヒータで加熱して湯沸しや保温を行う電気貯湯容器に関するものであり、例えば家庭用の電気ポットなどに適用される。
 この種の電気貯湯容器は家庭用の電気ポットとして広く使用され、多機能かつ個性的な使用もできるようになってきている。例えば、コーヒーや紅茶、緑茶などには即時に間に合い、あるいは瞬時に再沸騰させてから使用できる98℃程度の高温保温が求められるし、それより若干低い90℃程度の保温のほか、玉露や赤ちゃんのミルク溶きに適当な60℃程度の保温なども設定できるようにしたものもある。一方、内容液は衛生上やカルキ臭除去などの面から図3に示しているように一旦沸騰させ、あるいは、さらに沸騰を持続させるなどのカルキ除去が行われて、前記各場合の保温温度を一旦上回って後、目的の保温温度になるまでヒータによる加熱が停止され、所定の保温温度になってからはその保温温度を保つためにヒータによる加熱を行う保温モードに設定される。また、真空二重容器など保温性能のよい電気ポットのような場合では、特に、一旦湯沸しやカルキ除去を行って後、ヒータにより加熱する保温は行わないまま長時間使用し続けるといったことも行われる。
 また、電気ポットなどでは内容液の温度を温度センサで検出して外部に表示し、使用者の便宜を図っている。
 ところで、温度センサによる内容液の温度検出は、多くの場合、内容液をヒータで加熱し貯湯する容器の一部で行われる。しかも、その温度検出部分は容器に底部で行われることが多い。真空二重容器で貯湯するような場合は、内容液をヒータで加熱するために底部だけが一重構造とされるのを利用して内容液温度の検出もこの一重構造の底部にて行うのが普通となっている。
 しかし、容器内の内容液の温度は均一でなく、容器の底部、満水位置、これらの中間位置のそれぞれでは図3に示すような差がある。特に、ヒータで加熱しない保温状態では内容液の加熱による対流がないので、内容液の下部と上部とで温度が違う。断熱構造を持たない容器の方が降温が速い上に、下部と上部との温度差が特に大きくなる。このような温度差のため、容器の一部で検出した内容液の温度をそのまま外部表示すると、ユーザが実感し、あるいはクッキングなどのために計測した内容液温度とずれることがある。このようなずれは、ユーザに不信感を与えるし、内容液を用途に応じた適温で使用するのに不便をもたらす。
 本発明の目的は、容器の一部で検出した内容液温度を適正側に補正して表示し、ユーザに与える不信感またはおよび不便を軽減する電気貯湯容器を提供することにある。
 上記の目的を達成するために、本発明の電気貯湯容器は、ヒータで加熱し湯沸しや保温を行っている容器での内容液の温度を底部の温度センサにより検出し、検出温度に基づいて内容液温度を外部に表示するようにした電気貯湯容器において、内容液温度の表示は、予め設定した温度ごとに、それぞれに対応する上下閾値に基づき段階的に行い、閾値はヒータで加熱している湯沸し時と、ヒータで加熱していない保温時とで切り替える制御手段を備えたことを特徴とするものである。
 ヒータによる加熱が行われない保温状態のとき、つまり内容液の対流が鈍いか生じない状態のとき、内容液温度は下部が低くて上部が高い。従って、容器のどの部分で温度センサが内容液温度を検出しているかによって、内容液の知りたい温度に対して検出温度が低目になるのか高目になるのかが分かる。
 上記構成では、内容液温度が段階表示になるので、そのステップ分だけ内容液温度と差のあることが普通となって、その差に対するユーザの意識を軽減することができるうえ、制御手段がヒータにより加熱しない保温時の閾値をヒータにより加熱している湯沸し時の閾値と切替えて用いることにより、段階的な表示温度を適正側に補正したものとすることができ、ユーザの不便を軽減することができる。
 閾値の切替えは、温度センサによる温度検出位置が容器の底部であることに対応して、閾値を−側にシフトさせるようにすることで、ヒータで加熱していない保温時の表示温度を、ヒータで加熱している湯沸し時の表示温度の場合よりも低い閾値に基づいて表示することによって、検出温度に対する表示温度を高目に補正して底部側の内容液温度が低いことに対応することができる。
 本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面によって明らかになる。本発明の各特徴は可能な限りにおいて、それ単独で、あるいは種々な組合せで複合して用いることができる。
 本発明の電気貯湯容器によれば、内容液温度が段階表示になるので、そのステップ分だけ内容液温度と差のあることが普通となって、その差に対するユーザの意識を軽減することができるうえ、制御手段がヒータにより加熱しない保温時の閾値をヒータにより加熱している湯沸し時の閾値と切替えて用いることにより、段階的な表示温度を適正側に補正したものとすることができ、ユーザの不便を軽減することができる。
 以下、本発明の実施例について図を参照しながら詳細に説明し、本発明の理解に供する。
 各実施例は電気ポットに本発明を適用した場合の一例である。しかし、本発明はこれに限られることはなく、上記したようにヒータで加熱して湯沸しや保温を行う貯湯容器全般に適用して有効である。
 本実施例の電気ポットは図1に示すように、熱伝導率が低く保温に有利なステンレス鋼製の内筒4と外筒5により構成される金属製の真空二重容器3と、内筒4内の内容液を加熱するヒータ11と、内容液を外部に案内する吐出路25と、この吐出路25を通じて内容液を吐出させる手動のベローズポンプ10および電動ポンプ26とを備え、合成樹脂製の外装ケース2に収容して器体1を構成している。しかし、真空二重容器3はその胴部が外部に露出して器体1を構成するようにしてもよい。吐出路25の真空二重容器3の外側を立ち上がる立上がり部25aは透明管で形成して、外装ケース2の前部の透明な液量表示窓35を通じ外部から視認でき、立ち上がり部25aにおける真空二重容器3内と同じレベルの液位によって液量を外部に表示する。しかし、この液量をフォトカプラなどで自動検出したり、静電容量方式にて自動検出したりすることができる。また、内容液をヒータ11で加熱するときの昇温特性や、ヒータ11の加熱を停止したときの降温特性によっても液量を自動検出することができる。この場合、室温を考慮に入れると精度がよくなる。自動検出した液量は表示したり各種制御用のデータとすることができる。
 真空二重容器3はその開口縁に、この真空二重容器3を構成する内外筒4、5の外鍔を形成し、この外鍔を器体1の肩部材6の上向きの段部上に載置してある。外装ケース2は底2aと胴2bとが一体に形成されている。真空二重容器3の内筒4は底を持った容器形状をしているが、外筒5は筒形状であって下端部が内側へ折り曲げて内筒4の底に外側から当てがい溶接やろう接などして真空漏れがないように一体化している。これによってできる真空二重容器3の一重の底部3cの外側にヒータ11を当てがって内容液を効率よく加熱し、湯沸しや保温ができるようにしている。真空二重容器3の外鍔は内外筒4、5の各外鍔を重ねた外周部どうしを溶接接合している。
 器体1の肩部は、形状や構造が複雑なことから合成樹脂製の独立した肩部材6によって形成してある。肩部材6は外装ケース2の上端に上方から嵌め合わせ、肩部材6の内周を形成している立上がり壁の下部にある上向き段部上に真空二重容器3の前記外鍔を載置させて支持し、真空二重容器3の底部と外装ケース2の底との間を図示しない金具とねじとにより連結して、外装ケース2、肩部材6、および真空二重容器3を一体に結合し器体1を構成している。
 器体1の肩部材6が形成する開口12には蓋13が設けられ、この開口12を真空二重容器3の開口52とともに開閉するようにしてある。この開閉のために蓋13は肩部材6の後部に設けられた軸受部15に、ヒンジピン16によって着脱できるように枢支されている。蓋13の着脱は、ヒンジピン16を中心にした回動により開閉する動作において、蓋13が器体1の開口12との嵌まり合い位置から外れた開き位置でヒンジピン16を、軸受部15に対し、その内向きのスリットを通じて嵌め入れたり引き出したりして行える。
 蓋13は真空二重容器3からの蒸気を外部に逃がす蒸気通路17が形成され、蓋13の真空二重容器3内に面する位置の内側開口17aと、外部に露出する外面に形成された外側開口17bとの間で通じている。蒸気通路17の途中には、器体1が横転して内容液が進入してきた場合にそれを一時溜め込み、あるいは迂回させて、外側開口17bに至るのを遅らせる安全経路17cを設けてある。これにより、器体1が横転して内容液が蒸気通路17を通じて外部に流出するまでに器体1を起こすなどの処置ができるようになる。また、蒸気通路17には器体1の横転時に、蒸気通路17に進入しようとし、あるいは進入した内容液が先に進むのを阻止するように自重などで働く転倒時止水弁18が適所に設けられている。図示する実施例では内側開口17aの直ぐ内側の一か所に設けてある。
 蓋13の前部には閉じ位置で肩部材6側の係止部19に係合して蓋13を閉じ位置にロックするロック部材21が設けられ、蓋13が閉じられたときに係止部19に自動的に係合するようにばね22の付勢によってロック位置に常時突出するようにしている。これに対応して蓋13にはロック部材21を後退操作して前記ロックを解除するロック解除部材23が設けられている。ロック解除部材23は図1に示すように軸24によって蓋13に枢支されたレバータイプのものとされ、前端23aを親指などで押し下げて反時計回りに回動させることでロック部材21をばね22に抗して後退させてロックを解除し、続いてロック解除操作で起き上がった後端23bを他の指で引き上げることによりロックを解除された蓋13を持ち上げこれを開くことができる。
 電動ポンプ26は遠心ポンプであって真空二重容器3の直ぐ下の位置に設けられ、真空二重容器3内から流れ込む内容液を吐出路25を通じて器体1外に臨む吐出口25dに向け送りだし、吐出口25dから外部に吐出させ使用に供する。ベローズポンプ10は蓋13の上面に臨む押圧板20により押圧操作される都度容積を縮小して内部空気を真空二重容器3内に送り込み内容液を加圧して吐出路25を通じて押し出し吐出させる。押圧操作後のベローズポンプ10は復元ばね30により復元されて外気を吸い込む。このような空気の吐出と吸い込みのために吸気弁40と吐出弁50とを備えている。吐出弁50は空気の吐出と非吐出とによって吐出空気を真空二重容器3内に供給する給気路と、前記蒸気通路17とを真空二重容器3内に切替え接続する。このような手動ポンプを備えていると、真空二重容器3が保温性のよいものであることにより、電源のないような場所に持ち運んでヒータ11による加熱を行わない保温状態で使用されるような場合に、内容液を手動で注出するようにすると、電気系の負荷は表示系とその制御程度に限って一次電池や二次電池で駆動しても長時間使用に対応することができるし、二次電池では電源使用時に自動的に充電することもできる。一次電池、二次電池共に寿命に達するので交換できるようにする。
 外装ケース2の底2aと真空二重容器3の底部との間の空間には、前記吐出ポ
ンプ26とともに、ヒータ11や電動ポンプ26を通電制御する制御基板27を
収容する回路ボックス28が設置されている。図示する実施例では回路ボックス
28は外装ケース2の底の開口部に一体形成して設けてある。また、回路ボックス28は下向きに開口しこれを閉じる蓋60を設けてある。真空二重容器3の一重の底部3cの中央には温度センサ29が下方から当てがわれ、内容液のその時々の温度を検出して、湯沸しや保温モードで内容液を加熱制御する場合の温度情報を得る。
 器体1の肩部材6の前部に突出する嘴状突出部31の上面には図2に示すような操作パネル32が設けられ、モード設定などの操作部や、操作に対応する表示、あるいは動作状態を示す表示を行うようにしてある。操作パネル32の下には前記操作および表示に対応する信号の授受および動作を行う操作基板33が設けられている。吐出路25の上部は器体1の嘴状突出部31と外装ケース2側のパイプカバー部2dとの間に入った部分で逆U字状のユニット25cを構成し、このユニット25cに転倒時止水弁34aおよび前傾時止水弁34bと吐出口25dを設けている。吐出口25dはパイプカバー部2dおよびその下のカバー2eを通じて下向きに外部に開口している。
 外装ケース2の底2aにある開口2cには下方から蓋板36を当てがってねじ止めや部分的な係合により取付け、蓋板36の外周部には回転座環37が回転できるように支持して設けられ、器体1がテーブル面などに定置されたときに回転座環37の上で軽く回転して向きを変えられるようにしてある。
 制御基板27は電源オンによって図3に示すヒータ11の加熱による湯沸しを初期沸騰として自動的に行い、沸騰後は温度センサ29による検知温度が所定の保温温度になるまでヒータ11の加熱を停止し、所定の保温温度になればヒータ11による断続加熱や通電容量の小さな加熱によって所定の保温温度を保つようにする。所定の保温温度は保温キー41の操作によって設定される98℃か90℃としてある。保温キー41はまたヒータ11による加熱を行わない保温モード、例えば、まほうびんモードを設定することもできる。このまほうびんモードでは家庭用電源に接続している使用状態でもヒータ11による加熱を行わない保温モードが実行される。電動ポンプ26の駆動は禁止しないでおくことも、禁止することもできる。ヒータ11に併せ電動ポンプ26も駆動できなくすると、省エネ対策の他に家庭用電源のない場所での使用に好適となる。この場合、一次電池、二次電池による駆動に切り換わるようにする。
 これに併せ液晶表示部42では、保温温度98℃、90℃での保温モード時のほか、まほうびん保温モード時にもそのときどきの内容液温度を図2に示すように表示する。もっとも、設定温度での保温モード時は設定温度を表示し続けるようにすることもできる。まほうびん保温モードは保温キー41の操作によって解除できる。制御基板27は冷たい水などが補給されて内容液温度が設定されている保温温度よりも所定値以上下がったときに、水が補給されたと判断して前記初期沸騰と同じ湯沸しを自動的に行うが、設定温度での通常保温中は再沸騰/おやすみキー44による再沸騰操作があるときだけ湯沸し制御を行う。再沸騰/おやすみキー44は再沸騰と初期沸騰による湯沸しを完了する予定時刻を6時間後、9時間後などと設定するおやすみモードとを交互に設定するが、制御基板27はこのようなおやすみモードの制御も行う。キッチンタイマーキー45が操作されると制御基板27は予め設定された乾燥食品や冷凍食品の再生などの所定の調理に必要な時間をカウントし、カウント終了を液晶表示部42や音、音声で知らせる。カウント時間は複数種類の中から選択したり自由に設定したりするようにもできる。給湯キー46が操作されると制御基板27は電動ポンプ26を駆動して内容液を自動注出できるようにする。
 ところで、上記した温度センサ29は内容液の底部での温度を検出するが、ヒータ11による加熱が行われない状態では、内容液の中段部と上部との温度に余り差がなく緩やかに降温するのに対し、温度センサ29が検出する底部の内容液温度は前記中段部や上部の温度よりも速く降温し、時間が経過するほど中段部や上部の温度との差が大きくなる。このため、内容液温度を前記のように表示するのに温度センサ29が検知する温度をそのまま表示すると、ユーザが実感し、あるいはクッキングなどのために計測した内容液温度とに差があって、不信感や不便をもたらす。 これに対処するのに本実施例では、制御基板27によって図4に示すフローチャートのような温度表示制御を行う。温度センサ29による液温の測定を行いながら、湯沸し動作中であると測定温度をそのまま表示するが、湯沸し動作が終了すると一旦ヒータ11による加熱が比較的長く停止するので、測定温度を適正側、本実施例では温度センサ29が内容液の低目で推移する底部温度を検知することから+側に補正して温度表示を行う。そして、まほうびん保温が設定されていると、そのまま補正による温度表示を続ける。まほうびん保温が設定されていなければ内容液温度が設定保温温度まで降温した時点で、ヒータ11による保温のための加熱が始まるのに対応して、補正しない温度表示に戻す。
 温度差の推移には傾向性があるので、それに応じたテーブルを作成しておき、制御基板27が温度センサ29による検出温度をこのテーブルに従って補正すれば制度よく適正化して表示することができる。しかし、温度差は内容液の量によって違いがある。図5はA、B、C、D4種類の電気ポットにおける満水状態での内容液のヒータ11により加熱しないときの底部温度と中段部温度との降温特性を示しているが、Aは真空二重容器を持たない容量4Lの電気ポットの場合の底部温度A1と中段部温度A2を示し、Bは真空二重容器を持たない容量3.2Lの電気ポットの場合の底部温度B1と中段部温度B2とを示し、Cは真空二重容器3を持った容量2.3Lの電気ポットの場合の底部温度C1と中段部温度C2とを示し、Dは真空二重容器3を持った容量3.3Lの電気ポットの場合の底部温度D1と中段部温度D2とを示しているが、電気ポットAとBとにおいて液量が少ないと温度差が小さくなる傾向性を強く示している。このような液量の違いによって温度差に違いがあるのに対応するため、前記テーブルは液量に基づいて前記検出温度の補正幅を変更するように作成しておき、それに基づいて温度補正を行う。同じ電気ポットにおける液量の変化は前記した方式などどのようにして検出してもよい。
 また、図5は室温を恒温室にて35℃に設定した場合の実験結果であるが、図6に室温を5℃に設定したときの実験結果を示してある。この図5と図6とを比較して分かるように温度差は室温によっても異なる。従って、前記テーブルは室温に基づいて前記検出温度の補正幅を変更するように作成しておき、それに基づいて温度補正を行う。室温はヒータ11の熱影響を受けないように操作パネル32の内側に設けられる表示やモード設定のための操作基板33などに設けた室温センサ48などにより検出するのが好適である。しかし、室温センサ48の設置個所は特に限定されない。
 また、図5、図6から分かるように、電気ポットの保温機能などの違いによっても、温度差は異なる。そこで、器種、液量、室温の違い全てに対応したテーブルを作成して温度補正を行うのが好適であり、本実施例はできるだけ内容液の中段部温度の推移に一致するよう温度補正を行うようにしている。
 また、制御基板27は、予め設定した温度ごと、例えば、100℃、95℃、90℃、85℃というように100℃から5℃ずつの温度変化に対応した温度表示を、それぞれの表示温度に対応する上下閾値に基づき段階的に行い、閾値はヒータ11で加熱しているときと、ヒータ11で加熱していないときとで切り替えるようにすることもできる。図7、図8にその一例を示してある。なお、図7に示す前記ポットCの全量状態C全における底部温度C全1および中段B部温度C全2と、半量状態Cにおける底部温度C半1および中段部温度C半2とは、同一の電気ポットにおいて液量が異なると温度差が違うこと、つまり液量が少ないと温度差が小さくなることを示している。
 上記の閾値は例えば、90℃の温度表示に対してα=88.1〜92.8℃と設定し、これらの温度範囲が検出されている間、90℃の表示を行う。このように、内容液温度が前記閾値αによって5℃単位などの段階の表示にすると、そのステップ分だけ内容液温度と差のあることが普通となって、その差に対するユーザの意識を軽減することができる。しかも、制御基板27は図8に示すように、ヒータ11により加熱しないときの閾値βをヒータ11により加熱しているときの閾値αと切替えて用いることにより、段階的な表示温度を適正側に補正したものとすることができ、ユーザの不便を軽減することができる。
 閾値α、βの切替えは、温度センサ29による温度検出位置が上記のように底部であると、閾値βを閾値αに対し−側にシフトさせる。具体的には前記閾値α=88.1〜92.8℃であるところを、閾値β=87.0〜91.7℃と設定し切り換え使用する。このようにすると、ヒータ11で加熱していないきの表示温度を、ヒータ11で加熱しているときの表示温度の場合よりも低い閾値に基づいて表示することによって、検出温度に対する表示温度を高目に補正して底部側の内容液温度が低くなることに対応することができる。上記具体例では、ヒータ11で加熱しないときの中段部温度が95℃のときに底部温度検出に基づく表示温度が90℃になっていたのが、底部温度93.8℃検出時に90℃表示することになり表示温度が中段部温度に近づく。
 また、別に、ヒータ11による加熱を行わないときの閾値βは、表示温度を上限附近にした閾値を設定する。例えば、表示温度90℃に対しての閾値β=90.2〜85.0℃に設定する。このようにすると、閾値βが閾値αに対して上記の場合よりもさらに低温側にシフトするので、底部温度と中段部温度との差が大きいときに好適である。
 もっとも、閾値βヘの切り換えも器種、液量、室温の違いに応じたテーブルにして温度補正に用いるのが好適である。
 また、ヒータによる加熱が行われない保温時、つまり、湯沸し後の設定保温温度への移行中や、まほうびん保温モード時に、制御基板27によって所定時間ごとにある時間ずつヒータによる加熱を行う。
 このように内容液を加熱することにより対流させて検出温度を内容液温度に近付けさせることができ、表示温度とユーザが実感し、また、計測する内容液温度との差を小さくして不信感や不便を与えるのを軽減することができる。特に、内容液の温度検出および加熱が真空二重容器3などの底部で行われる場合、ヒータ11の加熱で温度の低い内容液温度を高めることにより、さらに適正化ができるし、ヒータ11の熱が内容液を介さないで温度センサ29に及ぶこともあって、補正が早期に行えるので、一回の加熱は短時間でよくなる。例えば、図9のEに示すような底部温度E1と中段部温度E2とに差がある電気ポットにおいて、5分ごとに10秒〜30秒程度ヒータ11による加熱を行ったところ、図9にE′に示すように温度センサ29により検出する底部温度E′1が、中段部温度E′2に近付けることができた。なお、図9に示すE′の例では、温度差が大きくなるところで30秒の加熱を行い、温度差が小さくなるところでは10秒の加熱を行うようにしている。加熱の仕方によっては底部温度E′1を中段部温度E′2にもっと近付けることもできる。
 さらに、ヒータによる加熱が行われない保温時、つまり、湯沸し後の設定保温温度への移行中や、まほうびん保温モード時に、制御基板27によって所定時間ごとにある時間ずつ図1に示す電動ポンプ26を攪拌手段49として逆転駆動し、吐出路25内の内容液を真空二重容器3内に送り戻すことにより、真空二重容器3内の内容液を攪拌して底部および中段部での温度差を無くすことができる。もっとも、内容液を循環ポンプによって循環させる機能を有するもの、あるいは攪拌手段49として備えているものの場合、電動ポンプ26に代えて循環ポンプを駆動してもよい。循環ポンプであると内容液を必要な時間循環させられる利点がある。
 この場合、制御基板27に表示温度適正化の制御モードを持たせ、このモード設定で、前記攪拌手段49を働かせて内容液の温度むらを軽減するようにするのが好適である。これによると、内容液温度の正確さを必要とするときや気になるときにユーザが表示温度適正化モードを設定したり、給湯キー46による注出操作があったときの注出の予備動作モードとして自動的に設定されたりすることにより、制御基板27の制御機能によって自動的に適正化動作が行われるようにすることができ、この適正化動作によって内容液は攪拌し攪拌されるので温度むらが解消していき、温度センサ29による検出温度およびそれに基づく表示温度が適正化していくので、ユーザの不信感や不便を解消することができる。なお、このような表示温度適正化モードは、検出温度の変化がある範囲以下になった時点で停止すれば、検出する内容液温度の誤差設定範囲に収めることができ好適である。
 本発明は家庭用の電気ポットに実用され産業上利用できるのは勿論、加熱の有無による検知温度のバラツキを軽減した温度表示ができ有効である。
本発明に係る電気ポットとしての実施例を示す断面図である。 図1の電気ポットの操作パネルの平面図である。 図1の電気ポットの湯沸しから選定温度での保温に至る内容液温度の底部、中段部、上部の各温度変化を示すグラフである。 ヒータによる加熱を行わない場合の温度表示をヒータによる加熱を行う場合に対し補正を行う1つの例を示すフローチャートである。 各種タイプの電気ポットA〜Dにおける底部温度と中段部温度との差を示すグラフである。 図5に示す場合と室温を異ならせたときの電気ポットA〜Dにおける底部温度と中段部温度との差を示すグラフである。 内容液温度を上下閾値によって段階的に表示する場合のヒータによる加熱を行う場合と加熱を行わない場合との閾値をα、β間で切り換える1つの例を、内容液が全量状態の場合C全と、半量状態の場合C半とで示すグラフである。 図7における閾値の切り換えを行う場合の制御例を示すフローチャートである。 ヒータによる加熱を行わない保温時、ヒータを一定時間ごとに所定時間ずつ働かせて温度差を小さくする場合の制御の一例を示すグラフである。
符号の説明
1 器体
2 外装ケース
3 真空二重容器
3c 一重底部
4 内筒
5 外筒
11 ヒータ
13 蓋
25 吐出路
25d 吐出口
26 電動ポンプ
27 制御基板
29 温度センサ
32 操作パネル
41 保温キー
42 液晶表示部

Claims (1)

  1. ヒータで加熱し湯沸しや保温を行っている容器での内容液の温度を底部の温度センサにより検出し、検出温度に基づいて内容液温度を外部に表示するようにした電気貯湯容器において、
     内容液温度の表示は、予め設定した温度ごとに、それぞれに対応する上下閾値に基づき段階的に行い、閾値はヒータで加熱している湯沸し時と、ヒータで加熱していない保温時とで切り替える制御手段を備えたことを特徴とする電気貯湯容器。
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