JP2004065866A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技機の遊技性を高めて遊技の趣向を向上させ、射幸性を低くしても十分に遊技を楽しんで貰える遊技機を提供する。
【解決手段】始動入賞口11に遊技球が入賞すると、抽選された遊技状態を所定期間だけ実行するためのカウンタKの値が0か否かを判定し(ステップS322)、カウンタKの値が0であった場合には、複数段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態を抽選し、該抽選された遊技状態にすべく遊技状態設定処理(ステップS324)にて、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTを設定する処理を実行し、それと共にカウンタKの値も複数の値の中から1つを抽選し、該抽選された値を新たなカウンタKとして設定する。
【選択図】 図9
【解決手段】始動入賞口11に遊技球が入賞すると、抽選された遊技状態を所定期間だけ実行するためのカウンタKの値が0か否かを判定し(ステップS322)、カウンタKの値が0であった場合には、複数段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態を抽選し、該抽選された遊技状態にすべく遊技状態設定処理(ステップS324)にて、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTを設定する処理を実行し、それと共にカウンタKの値も複数の値の中から1つを抽選し、該抽選された値を新たなカウンタKとして設定する。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロット機などように、所定の信号に基づいて、抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて、遊技を提供する遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機、例えば、パチンコ遊技機は、周知のように、遊技球の始動入賞口への入賞を起因に始動信号が出力され、特別図柄遊技が開始される。該特別図柄遊技では、遊技球の始動入賞口への入賞を起因に出力された始動信号に基づいて、大当りか否かの抽選を行い、大当りであると判断した場合には、大量の賞品球(賞品)が獲得することができる所定の大当り遊技を提供し、反対に、大当りでないと判断した場合には(外れならば)、外れ遊技を提供していた。
【0003】
一例を挙げれば、今最も市場で人気がある遊技機として、「確率変動機能付き遊技機(パチンコ遊技機)」というものがある。この確率変動機能付き遊技機は、特定の特別図柄(例えば、奇数のゾロ目等)で大当りになると、特別図柄遊技における大当り確率(抽選確率)が高確率になり、次回の大当りが発生するまで、該高確率が維持される確率変動状態という遊技者にとって有利な特別な遊技状態になるところに特徴があり、該確率変動状態は、特定の特別図柄で大当りし続ける限り維持される(非特定の特別図柄で大当りするまで維持される)という構成になっている。
【0004】
これにより、遊技者は、特定の特別図柄よる1回の大当りにより、複数の大当りが連続して発生(所謂、連チャン)する機会を得ることが可能になり、即ち、遊技者は、大量の景品を一気に獲得するかもしれないという可能性を得ることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したように様に構成される従来の遊技機には、次のような問題点があった。
従来の遊技機は、所定の大当り遊技が行われているときにだけ、遊技者は、「大量の賞品球(賞品)を獲得することができるかもしれない」という楽しい遊技状態を享受し、その他の時間は、つまらない遊技状態を享受し続けなければならなかった。その結果、遊技者は、時が経つに連れて、上述したような構成では、物足りなさを感じ始め、遊技機に対する飽きに繋がり、終局的には、遊技機離れという形になっていた。
【0006】
また、上述した「確率変動機能付き遊技機(パチンコ遊技機)」においては、このような問題点ができるだけ発生しないように、上述したように、1回の大当りにより、複数の大当りが連続して発生する機会を与えるといったような、大当りになるまでの時間を一気に忘れさせることができるくらいの高い射幸性を遊技機に与え、対処していたが、近年、各遊技機メーカの新製品開発競争の激化に伴い、この高い射幸性がエスカレートする傾向にあった。結局、該傾向、即ち、高い射幸性への傾向が、裏目となって、遊技者に「怖い遊技機」という印象を与える結果となり、遊技者の遊技機離れという形に拍車を掛ける結果となっていた。これは、「確率変動機能付き遊技機(パチンコ遊技機)」に限らず、その他の類似した遊技機、例えば、スロット等においても同様の結果となっていた。
【0007】
この様な近代の遊技機、即ち、遊技者が大量の景品を獲得することができる所定の大当り遊技が連続して発生し、一気に大量の景品を獲得するかもしれないという高い射幸性を持った遊技機は、これまでに、各遊技機メーカで、数多く開発されてきたが、適度な射幸性で高い遊技性を提供することができる遊技機の開発は、不十分であった。
【0008】
そこで、本発明では、上記問題点の少なくとも一つを解決するために為されたもので、その目的とするところは、遊技機の遊技性を高めて遊技の趣向を向上させ、たとえ、射幸性を低くしても十分に遊技を楽しんで貰える遊技機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
このような問題を解決するために、本発明の遊技機は、請求項1に記載したように、遊技者の利益に係わる遊技要素が異なる複数種類の遊技状態と、該複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を選択する遊技状態選択手段と、該遊技状態選択手段により上記複数種類の遊技状態の中から選択された遊技状態の遊技期間を設定する遊技期間設定手段と、該遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、該遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する遊技状態期間実行手段と、を備えた遊技機であって、上記遊技状態期間実行手段は、少なくとも、所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて図柄表示装置に複数の図柄を変動表示し、該変動表示している図柄を所定時間後に停止させて確定表示する図柄表示制御手段と、該図柄表示制御手段が確定表示した図柄が所定の図柄である場合には、遊技者にとって有利な特別遊技を生起させる特別遊技生起手段と、を備え、上記遊技期間設定手段は、上記遊技状態選択手段により上記複数種類の遊技状態の中から選択された遊技状態の遊技期間を、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技期間ランダム抽選手段を備え、該遊技期間ランダム抽選手段は、該所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技期間認識困難実行手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明は、遊技者の利益に係わる遊技要素が異なる遊技状態を複数種類備えており、遊技状態選択手段が、この複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を選択する。遊技者の利益に係わる遊技要素とは、例えば第1種と言われるパチンコ遊技機においては、特別図柄に係わる大当り確率、小当り確率、リーチ確率、図柄変動時間、大入賞口開口時間等や、普通図柄に係わる当り確率、図柄変動時間、始動入賞口開放時間等のことを言う。つまり、遊技を構成している種々の遊技要素のうち、遊技者の利益に影響を及ぼす遊技要素のことを言う。
【0011】
また、遊技要素が異なる複数種類の遊技状態とは、上記遊技要素自体が異なっている場合と、同じ遊技要素であっても、その遊技要素の設定値等の内容が異なる場合とを含み、これらの異なる遊技要素を少なくとも1つ備えた2以上の遊技状態のことを言う。例えば、上記第1種のパチンコ遊技機において、複数種類の遊技状態を、第1遊技状態、第2遊技状態、第3遊技状態とし、第1遊技状態は遊技要素として大当り確率(1/300)を備え、第2遊技状態は遊技要素として大当り確率(1/200)を備え、第3遊技状態は大当り確率(1/200)及び小当り確率(1/100)を備えている場合には、遊技要素が異なる3種類の遊技状態となる。
【0012】
そして、遊技状態選択手段が遊技状態を選択すると、遊技期間設定手段が、この選択された遊技状態の遊技期間を設定し、遊技状態期間実行手段が、この選択された遊技状態による遊技を遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する。即ち、この選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ遊技者に提供する。
【0013】
ここで、遊技状態期間実行手段は、少なくとも、所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて図柄表示装置に複数の図柄を変動表示し、該変動表示している図柄を所定時間後に停止させて確定表示する図柄表示制御手段と、該図柄表示制御手段が確定表示した図柄が所定の図柄である場合には、遊技者にとって有利な特別遊技を生起させる特別遊技生起手段とを備えている。つまり、遊技状態期間実行手段は、何れの遊技状態が遊技状態選択手段により選択されても、少なくとも図柄表示制御手段による上記遊技と、特別遊技生起手段による上記遊技とを遊技者に提供する。
【0014】
例えば、上記第1種のパチンコ遊技機では、遊技球が始動入賞口に入賞することにより始動信号が入力されたことに基づいて特別図柄表示装置に3桁の複数の特別図柄を変動表示し、この変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示したとき、特別図柄が所定の特別図柄(例えば777)であった場合には、所定の大当り遊技(大入賞口を所定の態様で開口する遊技)を提供することや、遊技球が作動ゲートを通過することにより作動信号が入力されたことに基づいて普通図柄表示装置に1桁の複数の普通図柄を変動表示し、この変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示したとき、普通図柄が所定の普通図柄(例えば7)であった場合には、所定の当り遊技(始動入賞口としての電動役物を所定の態様で開放する遊技)を提供することに相当する。
【0015】
なお、遊技期間設定手段が設定する遊技期間としては、例えば、遊技状態が選択されてから図柄表示装置に図柄が所定回数確定表示されたとき、遊技状態が選択されてから遊技領域に設けられた所定の入賞口に遊技球が所定数入賞したとき、遊技状態が選択されてから打球発射装置にて所定数の遊技球が遊技領域に発射されたとき、遊技状態が選択されてから所定時間が経過したとき等が挙げられる。
【0016】
さらに請求項1の発明では、遊技期間設定手段は、遊技期間ランダム抽選手段を備えており、この遊技期間ランダム抽選手段が、遊技状態選択手段により複数種類の遊技状態の中から選択された遊技状態の遊技期間を、所定の抽選方法によりランダムに抽選すると共に、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間認識困難実行手段を備えており、この遊技期間認識困難実行手段が、該所定の抽選方法によりランダムにする抽選を遊技者が認識し難い態様にて実行する。
【0017】
ここで、ランダムに抽選することとなる所定の抽選方法を遊技者が認識し難い態様にて実行するものとしては、例えば、複数の遊技期間を設け、この複数の遊技期間の各々に対応した乱数値(例えば割り込み毎にインクリメントされるループカウンタ)を設定し、所定の遊技条件が成立したときにその乱数値を取得するようなものが挙げられる。さらに具体的に言えば、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機では、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいて複数の遊技期間の各々に対応して設定された内部乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を取得することに相当する。
【0018】
つまり、これは、始動入賞口へ遊技球が入賞するタイミングがランダムなことと、複数の遊技期間の各々に対応して設定された乱数値が遊技機の内部に設けられていることにより達成されるもので、当然ながら、遊技者に当該抽選結果等が直接的に或いは間接的に報知されない、即ち認識されないことが前提となる。なお、間接的な報知とは、例えば、確定表示された特別図柄の態様によって、何れの遊技期間が抽選されたかを判別できるようにすること等が挙げられる。また、上記した始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングの他に、例えば、作動ゲートを遊技球が通過したタイミングや所定の入賞口に遊技球が入賞したタイミングに基づいて抽選するようにしても良い。また、遊技期間ランダム抽選手段の抽選時期は、設定された遊技期間が終了したときとに行うようにしても良い。このようにすると、RAM等の記憶領域を有効活用することができる。
【0019】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項1の発明によれば、遊技者は、自分自身で特有な判断をしながら遊技を続行する蓋然性が高くなり、即ち、現状の遊技状態における遊技期間がいつ変わるかということを、自分に都合のよい判断をしつつも、自分自身の判断に確信をもてずに遊技を行う蓋然性が高くなり、従って遊技期間はどのような場合に長く続くのか或いは短く終わるのかというような事を、遊技者自身に考えさせることが可能となる。
【0020】
これにより、遊技者は、自分に都合のよい判断をするようになるが、この都合のよい判断は、換言すれば、遊技者が都合のよい期待を持つことであり、結果として、これが、遊技機の遊技性を著しく向上させ、延いては遊技機の稼働率を著しく向上させる要因となるという極めて顕著な効果を奏することになる。
【0021】
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0022】
また、請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、上記遊技期間ランダム抽選手段は、上記遊技期間認識困難実行手段に変えて、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する遊技期間抽選無関連実行手段を備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技状態認識困難実行手段に変えて遊技期間抽選無関連実行手段を備えており、この遊技期間抽選無関連実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する。
【0024】
ここで、ランダムに抽選することとなる所定の抽選方法を特別遊技とは関連することなく実行するものとしては、例えば、複数の遊技期間の各々に対応した少なくとも特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することのない乱数値を設定し、所定の遊技条件(特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連しない遊技条件)が成立したときにその乱数値を抽選して取得するようなものが挙げられる。例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、特別遊技生起手段が生起させる特別遊技としての、上記した特別図柄が所定の特別図柄(例えば777)であった場合に提供される所定の大当り遊技とは全く関係しない独立した乱数値を複数の遊技期間の各々に対応して設定し、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいてそれらの乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技期間を抽選して取得することに相当する。
【0025】
また、これは、この特別図柄に係わる所定の大当り遊技に変えて、上記した普通図柄に係わる所定の当り遊技を、特別遊技生起手段が生起させる特別遊技としても良い。このようにした場合には、上記した普通図柄が所定の普通図柄(例えば7)であった場合に提供される所定の当り遊技とは全く関係しない独立した乱数値を複数の遊技期間の各々に対応して設定し、作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいてそれらの乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技期間を抽選して取得すれば良い。
【0026】
なお、当然ながら、これら始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミング或いは作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいて遊技期間を抽選して取得したときに、偶然大当り遊技或いは当り遊技が生起したり、生起しなかったりすることも有り得るが、これらの事象は、ここで言う「特別遊技と関連する」ということには含まれない。
【0027】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項2の発明によれば、例えば、遊技者にとって有利な遊技状態が選択されているときに、遊技者の目標である遊技者にとって有利な特別遊技を獲得した後も、その有利な遊技状態における遊技期間が引き続き長く続いたり、また、その逆に、特別遊技を獲得した後すぐに当該遊技期間が終わってしまうこともあったりと、遊技期間の終了時期が特別遊技の終了時期に左右されないので、その結果、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0028】
また、特別遊技の獲得如何に関わらず、選択された遊技状態が実行される遊技期間がランダムに抽選されるので、その結果、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0029】
また、請求項3に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、上記遊技期間ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する遊技期間抽選無関連実行手段を備えたことを特徴とする。
【0030】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間抽選無関連実行手段を備えており、この遊技期間抽選無関連実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する。
【0031】
この請求項3の発明は、請求項1の発明と請求項2の発明とを組み合わせた構成、即ち遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間認識困難実行手段と遊技期間抽選無関連実行手段とを備えた構成となっている。従って、請求項3の発明は、請求項1の発明の効果と請求項2の発明の効果とが相乗され、その結果、さらに遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大すると共に、遊技性が著しく向上し、結果として遊技の稼働が著しく向上するという極めて顕著な効果を奏する。
【0032】
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0033】
また、請求項4に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の遊技機において、上記遊技期間ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する遊技期間抽選信号入力実行手段を備えたことを特徴とする。
【0034】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかの発明において、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間抽選信号入力実行手段を備えており、この遊技期間抽選信号入力実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する。
【0035】
例えば、上記第1種のパチンコ遊技機において、本発明でいう所定の図柄変動開始信号を、遊技球が始動入賞口に入賞することにより送出される始動信号とした場合には、この始動信号が入力されたことに基づいて複数の遊技期間の中から何れかの遊技期間が抽選されることとなり、また、本発明でいう所定の図柄変動開始信号を、遊技球が作動ゲートを通過することにより送出される作動信号とした場合には、この作動信号が入力されたことに基づいて複数の遊技期間の中から何れかの遊技期間が抽選されることとなる。
【0036】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項4の発明によれば、請求項1乃至請求項3の何れかの発明の効果に加え、所定の図柄変動開始信号の入力という簡便な方法を採用することにより、遊技機を設計するうえで極めて容易となり、その結果、遊技機の開発時間を短縮できるという極めて顕著な効果を奏する。また、今現在では、周知となっている既存の始動入賞口や作動ゲート等を採用することが可能になるため、遊技盤面を設計するうえでの自由度が広がるという効果だけでなく、部品点数及び製造工数が増加しないことによる製造コストの削減が可能になるという極めて顕著な効果を奏する。
【0037】
また、請求項5に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態選択手段は、上記複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技状態ランダム抽選手段を備えたことを特徴とする。
【0038】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4の何れかの発明において、遊技状態選択手段は、遊技状態ランダム抽選手段を備えており、この遊技状態ランダム抽選手段が、複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を、所定の抽選方法によりランダムに抽選する。
【0039】
この遊技状態ランダム抽選手段は、請求項1の発明における遊技期間ランダム抽選手段と同様に、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、複数種類の遊技状態の各々に対応した乱数値(例えば割り込み毎にインクリメントされるループカウンタ)を設定し、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいてその乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を取得するようなものが挙げられる。この場合には、始動入賞口へ遊技球が入賞するタイミングがランダムなことにより、遊技状態がランダムに抽選されることとなる。
【0040】
なお、遊技期間ランダム抽選手段と遊技状態ランダム抽選手段の抽選方法を上記したような乱数値を用いて実行する場合には、1つの乱数値を併用するようにしても良い。このようにした場合には、遊技機に係わる処理をプログラミングするうえで容易となり、延いては遊技機の開発期間を短縮することができる。
【0041】
また、上記した始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいて遊技状態がランダムに抽選されるという構成の他に、例えば、作動ゲートを遊技球が通過したタイミングや所定の入賞口に遊技球が入賞したタイミングに基づいて遊技状態を抽選するようにしても良い。また、遊技状態ランダム抽選手段の抽選時期は、設定された遊技期間が終了したときとに行うようにしても良い。このようにすると、RAM等の記憶領域を有効活用することができる。
【0042】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項5の発明によれば、請求項1乃至請求項4の何れかの発明の効果に加え、遊技状態もランダムに抽選されるので、その結果、さらに遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0043】
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0044】
また、請求項6に記載の遊技機は、請求項5に記載の遊技機において、上記遊技状態ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技状態認識困難実行手段を備えたことを特徴とする。
【0045】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、遊技状態ランダム抽選手段は、遊技状態認識困難実行手段を備えており、この遊技状態認識困難実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を遊技者が認識し難い態様にて実行する。
【0046】
この遊技状態認識困難実行手段は、請求項1の発明における遊技期間認識困難実行手段と同様に、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいて複数種類の遊技状態の各々に対応して設定された内部乱数値(例えば割り込み毎にインクリメントされるループカウンタ)の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を取得することに相当する。
【0047】
つまり、これは、複数種類の遊技状態の各々に対応して設定された乱数値が遊技機の内部に設けられていることにより達成されるもので、当然ながら、遊技者に当該抽選結果等が直接的に或いは間接的に報知されない、即ち認識されないことが前提となる。なお、間接的な報知とは、例えば、確定表示された特別図柄の態様によって、何れの遊技状態が抽選されたかを判別できるようにすること等が挙げられる。
【0048】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項6の発明によれば、請求項5の発明の効果に加え、さらに遊技者は、自分自身で特有な判断をしながら遊技を続行する蓋然性が高くなり、即ち、現状の遊技状態がいつ変わるかということや、そもそも現状の遊技状態がどうなっているのかということさえ、遊技者が確信をもてずに遊技を行う蓋然性が高くなる。もっとも、遊技者が各遊技状態を遊技すれば、その違いに気づくことになるが、例えば、遊技状態が少しだけ異なる場合には、たとえその違いに気づいても疑心暗鬼となる蓋然性は高くなる。
【0049】
これにより、遊技者は、自分に都合のよい判断をするようになるが、この都合のよい判断は、換言すれば、遊技者が都合のよい期待を持つことであり、結果として、これが、遊技機の遊技性を著しく向上させ、延いては遊技機の稼働率を著しく向上させる要因となるという極めて顕著な効果を奏する。
【0050】
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0051】
また、請求項7に記載の遊技機は、請求項5または請求項6に記載の遊技機において、上記遊技状態ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する遊技状態抽選無関連実行手段を備えたことを特徴とする。
【0052】
請求項7の発明は、請求項5または請求項6の発明において、遊技状態ランダム抽選手段は、遊技状態抽選無関連実行手段を備えており、この遊技状態抽選無関連実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する。
【0053】
この遊技状態抽選無関連実行手段は、請求項2の発明における遊技期間抽選無関連実行手段と同様に、複数種類の遊技状態の各々に対応した少なくとも特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することのない乱数値を設定し、所定の遊技条件(特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連しない遊技条件)が成立したときにその乱数値を抽選して取得するようなものが挙げられる。例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、特別遊技生起手段が生起させる特別遊技としての、上記した特別図柄が所定の特別図柄(例えば777)であった場合に提供される所定の大当り遊技とは全く関係しない独立した乱数値を複数種類の遊技状態の各々に対応して設定し、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいてそれらの乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を抽選して取得することに相当する。
【0054】
また、これは、この特別図柄に係わる所定の大当り遊技に変えて、上記した普通図柄に係わる所定の当り遊技を、特別遊技生起手段が生起させる特別遊技としても良い。このようにした場合には、上記した普通図柄が所定の普通図柄(例えば7)であった場合に提供される所定の当り遊技とは全く関係しない独立した乱数値を複数種類の遊技状態の各々に対応して設定し、作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいてそれらの乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を抽選して取得すれば良い。
【0055】
なお、当然ながら、これら始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミング或いは作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいて遊技状態を抽選したときに、偶然大当り遊技或いは当り遊技が生起したり、生起しなかったりすることも有り得るが、これらの事象は、ここで言う「特別遊技と関連する」ということには含まれない。
【0056】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項7の発明によれば、請求項5または請求項6の発明の効果に加え、遊技者にとって有利な遊技状態で遊技者の目標である遊技者にとって有利な特別遊技を獲得した後も、その有利な遊技状態が引き続き長く続いたり、また、その逆に、特別遊技を獲得した後すぐに当該遊技状態が終わってしまうこともあったりと、遊技状態の変化に意外性を持たせることが可能になるので、その結果、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0057】
また、特別遊技の獲得如何に関わらず、遊技状態がランダムに抽選されるので、遊技状態の変化に意外性を持たせることができ、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0058】
また、請求項8に記載の遊技機は、請求項5乃至請求項7の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する遊技状態抽選信号入力実行手段を備えたことを特徴とする。
【0059】
請求項8の発明は、請求項5乃至請求項7の何れかの発明において、遊技状態ランダム抽選手段は、遊技状態抽選信号入力実行手段を備えており、この遊技状態抽選信号入力実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する。
【0060】
この遊技状態抽選信号入力実行手段は、請求項4の発明における遊技期間抽選信号入力実行手段と同様に、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、本発明でいう所定の図柄変動開始信号を、遊技球が始動入賞口に入賞することにより送出される始動信号とした場合には、この始動信号が入力されたことに基づいて複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態が抽選されることとなり、また、本発明でいう所定の図柄変動開始信号を、遊技球が作動ゲートを通過することにより送出される作動信号とした場合には、この作動信号が入力されたことに基づいて複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態が抽選されることとなる。
【0061】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項8の発明によれば、請求項5乃至請求項7の何れかの発明の効果に加え、所定の図柄変動開始信号の入力という簡便な方法を採用することにより、遊技機を設計するうえで極めて容易となり、その結果、遊技機の開発時間を短縮できるという極めて顕著な効果を奏する。また、今現在では、周知となっている既存の始動入賞口や作動ゲート等を採用することが可能になるため、遊技盤面を設計するうえでの自由度が広がるという効果だけでなく、部品点数及び製造工数が増加しないことによる製造コストの削減が可能になるという極めて顕著な効果を奏する。
【0062】
また、請求項9に記載の遊技機は、請求項8に記載の遊技機において、上記遊技期間抽選信号入力実行手段と上記遊技状態抽選信号入力実行手段とを、同期して実行する抽選同期手段を備えたことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8の発明において、抽選同期手段を備えており、この抽選同期手段が、遊技期間抽選信号入力実行手段と遊技状態抽選信号入力実行手段とを、同期して実行する。
【0063】
例えば、上記第1種のパチンコ遊技機においては、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミング、或いは作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいて、遊技期間抽選信号入力実行手段による遊技期間の抽選と遊技状態抽選信号入力実行手段による遊技状態の抽選とが同期して実行されることとなる。
【0064】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項9の発明によれば、請求項8の発明の効果に加え、遊技機に係わる処理をプログラミングするうえで容易となり、その結果、遊技機の開発時間を短縮できるという極めて顕著な効果を奏する。
【0065】
なお、この遊技期間抽選信号入力実行手段による遊技期間の抽選と遊技状態抽選信号入力実行手段による遊技状態の抽選とは、異なる時期に行っても良い。異なる時期に抽選を行うようにすると、同時に抽選する場合に比べ、遊技機に係わる処理をプログラミングするうえで煩雑となるものの、遊技者の体感器等を利用した不正な攻略をさらに困難にすることができるという効果を奏する。
【0066】
また、請求項10に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項9の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間に係わる情報または/及び該設定された遊技期間を示唆する情報の報知を禁止する遊技期間情報示唆報知禁止手段を備えたことを特徴とする。
【0067】
請求項10の発明は、請求項1乃至請求項9の何れかの発明において、遊技期間情報示唆報知禁止手段を備えており、この遊技期間情報示唆報知禁止手段が、遊技状態期間実行手段が遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間に係わる情報または/及び該設定された遊技期間を示唆する情報の報知を禁止する。
【0068】
ここで、遊技期間に係わる情報または/及び遊技期間を示唆する情報とは、例えば、遊技期間に係わる情報としては、図柄表示装置等を用いて、「只今、第8遊技状態です。あと特別図柄が30回変動するまでこの遊技状態を継続します。」というメッセージを表示すること等が該当し、遊技状態を示唆する情報としては、図柄表示装置等の画面の背景色を遊技期間に合わせて変更したり、スピーカ等から上記したメッセージを発音させたり、所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等が該当する。
【0069】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項10の発明によれば、請求項1乃至請求項9の何れかの発明の効果に加え、どのような場合にどのような遊技期間となるのかというような事を、遊技者自身に考えさせると共に、実際は考えても予測できない遊技を遊技者に提供することが可能となり、その結果、特に請求項1の発明の効果と相乗され、遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させ、遊技機の稼働率を著しく向上させるという極めて顕著な効果を奏する。
【0070】
また、請求項11に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項10の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態に係わる情報または/及び該選択された遊技状態を示唆する情報の報知を禁止する遊技状態情報示唆報知禁止手段を備えたことを特徴とする。
【0071】
請求項11の発明は、請求項1乃至請求項10の何れかの発明において、遊技状態情報示唆報知禁止手段を備えており、この遊技状態情報示唆報知禁止手段が、遊技状態期間実行手段が遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態に係わる情報または/及び該選択された遊技状態を示唆する情報の報知を禁止する。
【0072】
ここで、遊技状態に係わる情報または/及び遊技状態を示唆する情報とは、例えば、遊技状態に係わる情報としては、図柄表示装置等を用いて、「只今、第1遊技状態です。大当り確率は1/500です。」「只今、第5遊技状態が抽選されました。」というメッセージを表示すること等が該当し、遊技状態を示唆する情報としては、図柄表示装置等の画面の背景色を遊技状態に合わせて変更したり、スピーカ等から上記したメッセージを発音させたり、所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等が該当する。
【0073】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項11の発明によれば、請求項1乃至請求項10の何れかの発明の効果に加え、どのような場合にどのような遊技状態となるのかというような事を、遊技者自身に考えさせると共に、実際は考えても予測できない遊技を遊技者に提供することが可能となり、その結果、特に請求項6の発明の効果と相乗され、遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させ、遊技機の稼働率を著しく向上させるという極めて顕著な効果を奏する。
【0074】
また、請求項12に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項11の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間とは関連のない演出画像を表示する第1演出画像表示手段を備えたことを特徴とする。
【0075】
請求項12の発明は、請求項1乃至請求項11の何れかの発明において、第1演出画像表示手段を備えており、この第1演出画像表示手段が、遊技状態期間実行手段が遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間とは関連のない演出画像を表示する。
【0076】
ここで、遊技期間とは関連のない演出画像とは、図柄表示装置等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等であり、勿論この画像は、遊技期間の実行には何ら関係のない画像である。
【0077】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項12の発明によれば、請求項1乃至請求項11の何れかの発明の効果に加え、遊技者に、遊技期間とは関連のない演出画像を都合よく判断させることにより、遊技期間と関連する演出画像と考えさせることが可能となり、その結果、特に請求項1や請求項10の発明の効果と相乗され、遊技者に都合のよい期待を抱かせることで遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させるという極めて顕著な効果を奏する。
【0078】
また、請求項13に記載の遊技機は、請求項6乃至請求項12の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態とは関連のない演出画像を表示する第2演出画像表示手段を備えたことを特徴とする。
【0079】
請求項13の発明は、請求項6乃至請求項12の何れかの発明において、第2演出画像表示手段を備えており、この第2演出画像表示手段が、遊技状態期間実行手段が遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態とは関連のない演出画像を表示する。
【0080】
ここで、遊技状態とは関連のない演出画像とは、図柄表示装置等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等であり、勿論この画像は、遊技状態の実行には何ら関係のない画像である。
【0081】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項13の発明によれば、請求項6乃至請求項12の何れかの発明の効果に加え、遊技者に、遊技状態とは関連のない演出画像を都合よく判断させることにより、遊技状態と関連する演出画像と考えさせることが可能となり、その結果、特に請求項6や請求項11の発明の効果と相乗され、遊技者に都合のよい期待を抱かせることで遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させるという極めて顕著な効果を奏する。
【0082】
また、請求項14に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項13の何れかに記載の遊技機において、上記遊技期間ランダム抽選手段は、複数の遊技期間の各々に対応して設定された所定の遊技期間抽選確率に基づいて、該複数の遊技期間の中から何れかの遊技期間を抽選する遊技期間確率抽選手段を備え、上記遊技期間抽選確率は、遊技期間が長いほど低く設定されていることを特徴とする。
【0083】
請求項14の発明は、請求項1乃至請求項13の何れかの発明において、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間確率抽選手段を備えており、この遊技期間確率抽選手段が、複数の遊技期間の各々に対応して遊技期間が長いほど低く設定された所定の遊技期間抽選確率に基づいて、該複数の遊技期間の中から何れかの遊技期間を抽選する。
【0084】
つまり、これは、遊技期間ランダム抽選手段において、複数設けられた遊技期間は、その遊技期間が長いほど低い確率に設定され、抽選され難いようになっている。即ち、これは、1つの遊技状態で長く遊技することがないようにするためであり、変化に富んだ遊技を提供するためである。
【0085】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項14の発明によれば、本発明が提供するような遊技状態の変化により、遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させるという極めて顕著な効果を奏する。
また、請求項15に記載の遊技機は、請求項5乃至請求項14の何れかに記載の遊技機において、上記複数種類の遊技状態の各々に対応して所定の遊技状態抽選確率が設定され、上記遊技状態ランダム抽選手段は、該遊技状態抽選確率に基づいて上記複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する遊技状態確率抽選手段を備えたことを特徴とする。
【0086】
請求項15の発明は、請求項5乃至請求項14の何れかの発明において、遊技状態ランダム抽選手段は、遊技状態確率抽選手段を備えており、この遊技状態確率抽選手段が、複数種類の遊技状態の各々に対応して設定された所定の遊技状態抽選確率に基づいて、複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する。
【0087】
例えば、この所定の遊技状態抽選確率は、複数種類の遊技状態の上記した遊技者の利益に係わる遊技要素の差異に基づいて、所定の規定により設定するようにしても良い。
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項15の発明によれば、請求項5乃至請求項14の何れかの発明の効果に加え、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、その結果、所望の遊技性を容易に創出することができるという極めて顕著な効果を奏する。
【0088】
また、請求項16に記載の遊技機は、請求項5乃至請求項15の何れかに記載の遊技機において、上記複数種類の遊技状態を、上記遊技者の利益に係わる遊技要素の差異が規則的に設定された複数段階の遊技状態としたことを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項5乃至請求項15の何れかの発明において、複数種類の遊技状態を複数段階の遊技状態とし、この複数段階の遊技状態は、遊技者の利益に係わる遊技要素の差異が規則的に設定されている。
【0089】
ここで、遊技要素の差異が規則的に設定された複数段階の遊技状態とは、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機において、第1遊技状態乃至第10遊技状態という10種類の遊技状態を設け、これらの各遊技状態は、遊技要素としての上記大当り確率、小当り確率、リーチ確率、図柄変動時間(特別図柄)、大入賞口開口時間、当り確率、図柄変動時間(普通図柄)、始動入賞口開放時間等が第1遊技状態においては、遊技者にとって最も不利となるように設定され、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて、遊技者にとって最も有利となるように、規則的に設定されているようなことをいい、これにより、10段階の遊技状態が設定されることになる。
【0090】
なお、ここでの規則的なという意味は、上記の例で言えば、第1遊技状態の遊技要素と第2遊技状態の遊技要素との差異、第2遊技状態の遊技要素と第3遊技状態の遊技要素との差異、第3遊技状態の遊技要素と第4遊技状態の遊技要素との差異、・・・・第9遊技状態の遊技要素と第10遊技状態の遊技要素との差異が同一になる必要はなく、少なくとも、第1遊技状態から第10遊技状態に向かうにつれて遊技者にとって有利となるように、それらの差異が設定されていれば良い。
【0091】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項16の発明によれば、請求項5乃至請求項15の何れかの発明の効果に加え、各遊技状態のメリハリがつき遊技性が向上すると共に、遊技者は、各遊技状態を判断するうえで容易となり自分自身の判断に自信が持て、その結果、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0092】
また、請求項17に記載の遊技機は、請求項16に記載の遊技機において、上記遊技状態抽選確率を、上記複数段階の遊技状態の各々に対応して設定された遊技状態段階抽選確率とし、該遊技状態段階抽選確率は、遊技者の利益が大きな遊技状態ほど低く設定され、上記遊技状態確率抽選手段を、該遊技状態段階抽選確率に基づいて上記複数段階の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する遊技状態段階確率抽選手段としたことを特徴とする。
【0093】
請求項17の発明は、請求項16の発明において、遊技状態抽選確率を遊技状態段階抽選確率とし、この遊技状態段階抽選確率は、複数段階の遊技状態の各々に対応して設定されると共に、遊技者の利益が大きな遊技状態ほど低く設定され、遊技状態確率抽選手段を遊技状態段階確率抽選手段とし、この遊技状態段階確率抽選手段が、遊技状態段階抽選確率に基づいて複数段階の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する。
【0094】
これは、請求項15の遊技状態抽選確率を請求項16の複数段階の遊技状態の各々に対応して設定された遊技状態段階抽選確率とし、この遊技状態段階抽選確率は、遊技者の利益が大きな遊技状態ほど低く設定されている。そして、遊技状態段階確率抽選手段が、遊技状態段階抽選確率に基づいて複数段階の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選するもので、例えば、請求項16の説明における上記第1種のパチンコ遊技機では、第1遊技状態が最も高い値であり、第10遊技状態が最も低い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も高く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が低くなっている。
【0095】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項17の発明によれば、請求項16の発明の効果に加え、遊技機の設計を容易とし、その結果、適正に遊技機の射幸性を抑えながらも遊技性を向上させ、遊技者に遊技を十分楽しんでもらうことができる。
【0096】
また、請求項18に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項17の何れかに記載の遊技機において、上記遊技者の利益に係わる遊技要素は、少なくとも上記図柄表示制御手段が変動表示している図柄を停止させて確定表示するのに要する上記所定時間または/及び上記特別遊技生起手段が遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることとなる所定確率を含むことを特徴とする。
【0097】
請求項18の発明は、請求項1乃至請求項17の何れかの発明において、図柄表示制御手段が変動表示している図柄を停止させて確定表示するのに要する所定時間または/及び特別遊技生起手段が遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることとなる所定確率のうち、少なくともどちらかは、遊技者の利益に係わる遊技要素として含んでいる。
【0098】
例えば、遊技者の利益に係わる遊技要素としては、先に述べたとおり上記第1種のパチンコ遊技機においては、大当り確率、小当り確率、リーチ確率、図柄変動時間(特別図柄)、大入賞口開口時間、当り確率、図柄変動時間(普通図柄)、始動入賞口開放時間等が考えられるが、本発明では、遊技者の利益に係わる遊技要素として、少なくとも、大当り確率、小当り確率、図柄変動時間(特別図柄)、当り確率、図柄変動時間(普通図柄)という遊技者の利益に大きな影響を及ぼす遊技要素のうち、1つは含んでいる。
【0099】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項18の発明によれば、請求項1乃至請求項17の何れかの発明の効果に加え、さらに遊技性が向上し、その結果、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0100】
また、請求項19に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項18の何れかに記載の遊技機において、上記特別遊技生起手段が生起する遊技者にとって有利な特別遊技を、所定の可変入賞装置が所定時間遊技者にとって有利な状態に変動する遊技とし、上記遊技者の利益に係わる遊技要素は、少なくとも該特別遊技の所定時間を含むことを特徴とする。
【0101】
請求項19の発明は、請求項1乃至請求項18の何れかの発明において、特別遊技生起手段が生起する遊技者にとって有利な特別遊技を、所定の可変入賞装置が所定時間遊技者にとって有利な状態に変動する遊技とし、この所定時間を、遊技者の利益に係わる遊技要素は少なくとも含んでいる。
【0102】
これは、請求項18の所定時間または/及び所定確率と同様なもので、上記第1種のパチンコ遊技機においては、大当り確率、小当り確率、リーチ確率、図柄変動時間(特別図柄)、大入賞口開口時間、当り確率、図柄変動時間(普通図柄)、始動入賞口開放時間等が考えられるが、本発明では、遊技者の利益に係わる遊技要素として、少なくとも、大入賞口開口時間、始動入賞口開放時間という遊技者の利益に大きな影響を及ぼす遊技要素うち、1つは含んでいる。
【0103】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項19の発明によれば、請求項1乃至請求項18の何れかの発明の効果に加え、さらに遊技性が向上し、その結果、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0104】
また、請求項20に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項19の何れかに記載の遊技機において、上記遊技期間設定手段は、上記遊技状態期間実行手段が実行する遊技に関連して消化する遊技期間を設定する遊技期間消化設定手段を備えたことを特徴とする。
【0105】
請求項20の発明は、請求項1乃至請求項19の何れかの発明において、遊技期間設定手段は、遊技期間消化設定手段を備えており、この遊技期間消化設定手段が、遊技状態期間実行手段が実行する遊技に関連して消化する遊技期間を設定する。
【0106】
これは、先に請求項1の説明で例示した遊技期間のうち、遊技状態が選択されてから図柄表示装置に図柄が所定回数確定表示されたとき、遊技状態が選択されてから遊技領域に設けられた所定の入賞口に遊技球が所定数入賞したとき、遊技状態が選択されてから打球発射装置にて所定数の遊技球が遊技領域に発射されたときが、本発明の遊技状態期間実行手段が実行する遊技に関連して消化する遊技期間に該当する。
【0107】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項20の発明によれば、請求項1乃至請求項19の何れかの発明の効果に加え、設定した遊技期間が遊技の実行に関連して消化されるようになっているので、その結果、さらに遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0108】
また、請求項21に記載の遊技機は、請求項20に記載の遊技機において、上記遊技期間消化設定手段を、上記図柄表示制御手段が変動表示している図柄を確定表示したことに基づいて消化する遊技期間を設定する遊技期間図柄消化設定手段としたことを特徴とする。
【0109】
請求項21の発明は、請求項20の発明において、遊技期間消化設定手段を遊技期間図柄消化設定手段とし、この遊技期間図柄消化設定手段が、図柄表示制御手段が変動表示している図柄を確定表示したことに基づいて消化する遊技期間を設定する。
【0110】
これは、先に請求項20の説明で例示した遊技期間のうち、遊技状態が選択されてから図柄表示装置に図柄が所定回数確定表示されたときが、本発明の図柄表示制御手段が変動表示している図柄を確定表示したことに基づいて消化する遊技期間に該当する。
【0111】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項21の発明によれば、請求項20の発明の効果に加え、例えば、遊技者の利益に係わる遊技要素が、図柄表示制御手段が変動表示している図柄を停止させて確定表示するのに要する所定時間を含んでいるときには、さらに選択された遊技状態と設定された遊技期間とが密接に関連させることが可能となり、その結果、特に請求項18の発明の効果と相乗され、さらに遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0112】
また、請求項22に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項21の何れかに記載の遊技機において、上記図柄変動開始信号が入力されたタイミングに基づき、所定時間毎のタイマ割り込みにより所定の値を加算または減算して構成されるループカウンタから抽出した値が所定の乱数値か否かを判断する乱数判断手段を備え、少なくとも上記特別遊技生起手段は、該乱数判断手段の判断結果に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることとし、該ループカウンタは、上記所定時間毎のタイマ割り込みにより加算または減算される所定の値を不規則にしたことを特徴とする。
【0113】
請求項22の発明は、請求項1乃至請求項21の何れかの発明において、乱数判断手段を備えており、この乱数判断手段が、図柄変動開始信号が入力されたタイミングに基づき、所定時間毎のタイマ割り込みにより所定の値を加算または減算して構成されるループカウンタから抽出した値が所定の乱数値か否かを判断する。そして、特別遊技生起手段は、遊技者にとって有利な特別遊技をこの乱数判断手段の判断結果に基づいて生起させるのであるが、ここで、このループカウンタは、所定時間毎のタイマ割り込みにより加算または減算される所定の値が、不規則にされている。
【0114】
例えば、一般的なループカウンタとしては、遊技機の電源投入時から4msec毎のタイマ割り込みによりインクリメント(1加算)されるもの等が考えられ、つまり、ここでの所定の値とは、1となっているのであるが、本発明では、この所定の値を不規則にする、即ち4msec毎のタイマ割り込みの間に加算または減算される所定の値を不規則にしている。この方法は、種々考えられるが、1例を挙げれば、4msecで余裕をもって終了するメインプログラムを繰り返し実行する場合であれば、このメインプログラムの1回の処理が全て終わった後、4msecになるまでの残余時間中に、この所定の値をインクリメント(1加算)またはディクリメント(1減算)し続けるようにしても良い。このようにすると、メインプログラムの1回の処理を全て終了する時間は不規則なので、従って4msec毎のタイマ割り込みの残余時間中に加算または減算される値も不規則になり、乱数の値は、1回のメインプログラムの処理が終了される毎に不規則に変化する。
【0115】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項22の発明によれば、請求項1乃至請求項21の何れかの発明の効果に加え、当り乱数等を狙い打ちするような遊技者の攻略、即ち特別遊技を獲得するための遊技者の攻略を困難にすることが可能となり、その結果、特定の遊技者にのみ利益を供与するというような不公平を排除し、遊技者全般に公平な遊技を提供でき、遊技者及び遊技場双方にとって極めて顕著な効果を奏する。
【0116】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、遊技機1の全体正面図、図2は、特別図柄表示装置6の正面図、図3は、遊技盤21の裏面に設けられた中央制御装置100の要部ブロック図である。
【0117】
本実施形態の遊技機1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠22と、この外枠22に取り付けられた内枠23とから構成されており、内枠23には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤21と、遊技者が操作することにより後述する打球発射装置43を作動させる打球操作ハンドル2と、打球発射装置43によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられた遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、遊技領域5に打ち出された遊技球を不測の方向へ変化を与える風車20と、特別図柄が回転する様子を示す擬似的な表示を行う特別図柄表示装置6と、遊技球が入賞することによって特別図柄表示装置6に特別図柄の変動表示を開始させる始動入賞口(電動チューリップ)11と、特別図柄表示装置6が特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞口11へ入賞した場合(以下、このような遊技球を保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED25(25a、25b、25c、25d、図2参照)と、特別図柄表示装置6内において3つの特別図柄をそれぞれ個別に表示する左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10と、特別図柄表示装置6における結果が予め定められた態様になった場合、遊技者に有利に開口される大入賞口7と、遊技球を打球発射装置43に供給するための打球供給皿12と、上記打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができると共に、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、入賞することによって賞球が払い出される普通入賞口14と、入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常を報知する遊技効果ランプ15と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口16と、開閉自在に設けられたガラス扉枠17と、一桁の普通図柄を表示し、その普通図柄が予め定められた普通図柄である場合、始動入賞口11としての電動チューリップの羽根を開放する7セグメントLEDで構成された普通図柄表示装置18と、遊技球が通過することによって普通図柄表示装置18に普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート19と、普通図柄表示装置18が普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合(以下、このような遊技球を通過保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED26(26a、26b、26c、26d、図2参照)とによって構成されている。
【0118】
この様に構成される遊技機1は、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置43から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技盤21上の遊技領域5に打ち出される。そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技盤21に植設される図示しない遊技釘や風車20によって落下する方向に変化を与えられ、始動入賞口11や普通入賞口14に入賞したり、普通図柄作動ゲート19を通過したり、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口16に回収されるようになっている。遊技球が始動入賞口11に入賞した場合には、所定の賞品球を遊技者に与えると共に、後述する始動入賞検出センサ116によって遊技球を検出し、特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10に特別図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された特別図柄が予め定められた特別図柄の組合せである場合に、大入賞口7を所定の態様で開放するようになっている。また、遊技球が普通入賞口14に入賞した場合には、所定の賞品球が遊技者に与えられる。また、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合には、後述する作動ゲート検出センサ121によって遊技球を検出し、普通図柄表示装置18に普通図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された普通図柄が予め定められた普通図柄である場合に、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を所定時間開放するようなっている。
【0119】
次に遊技機1の遊技盤21の裏面に設けられた中央制御装置100を図3を用いて説明する。
中央制御装置100は、入力回路101、出力回路110、ワンチップマイクロコンピュータ27及びこれらを接続するバス115(データバス、アドレスバス、コントロールバス等)とを備えており、入力回路101を介して取得した各センサやスイッチからの信号に基づいて、ワンチップマイクロコンピュータ27が出力回路110に接続されている各種回路や機器等を制御するための所定の制御プログラムを実行する。また、ワンチップマイクロコンピュータ27は、制御プログラムを実行するCPU102、CPU102が実行する制御プログラムを格納するROM103及びCPU102が処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAM104を備えている。
【0120】
入力回路101には、始動入賞口11に設けられた遊技球の入賞を検出すると特別図柄変動開始信号(以下、始動信号ともいう)を送る始動入賞検出センサ116と、始動入賞口11に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ123と、普通図柄作動ゲート19に設けられた遊技球の通過を検出すると普通図柄変動開始信号(以下、作動信号ともいう)を送る作動ゲート検出センサ121と、大入賞口7を開放することにより大入賞口7内に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ117と、大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出する継続入賞スイッチ118と、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射される時にオンする打球操作ハンドルスイッチ119と、打球操作ハンドル2の所定箇所に設けられ押圧操作することにより打球発射装置43の作動をオフさせて遊技球の発射を停止する打球操作ストップスイッチ120と、各入賞口に入賞した遊技球をセーフ球としてカウントし遊技球を賞品として払い出すために必要なセーフ信号を出力するセーフ球検出センサ122とが接続されている。
【0121】
出力回路110には、遊技盤面に配備されているLED(例えば、保留LED25や保留LED26)や各種表示ランプ(例えば、遊技効果ランプ15)等を点灯/点滅制御するランプ制御回路37と、大入賞口7を開口動作するためのソレノイド106と、始動入賞口11としての電動チューリップを開放動作するためのソレノイド107と、スピーカ113より各種の効果音を拡声させるための音声制御を行う音声制御回路38と、図示しないホール管理コンピュータ等に接続される外部情報端子109とが接続されている。
【0122】
さらに、出力回路110には、払出制御回路40及び表示制御回路111が接続されている。払出制御回路40は、内部に払出制御用CPU(図示せず)、この払出制御用CPUの作業領域や各賞球コマンドに対応した賞品球数等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び制御データ及び賞球払出しのための制御プログラム等が記憶されたROMなどを備えている。払出制御回路40は、中央制御装置100のCPU102から指令される賞球コマンドに従って賞球払出装置41を駆動制御し、賞品球の払出制御を行う。払出制御回路40には、その他、発射制御回路42を介して遊技領域5に向けてパチンコ球を弾発するための打球発射装置43が接続されており、打球発射装置43の動作停止と動作停止解除とを制御する。
【0123】
表示制御回路111は、特別図柄表示装置6及び普通図柄表示装置18が接続されている。また、表示制御回路111は、内部に表示制御用CPU(図示せず)、この表示制御用CPUの作業領域及び画像データ等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び各コマンドに対応した表示制御データ(変動パターン等)及びキャラクタや図柄や背景等が記憶されたROMなどを備えている。
【0124】
表示制御回路111は、中央制御装置100のCPU102から一方向のストローブ信号や表示制御用コマンド信号等の制御信号を受け、ストローブ信号が入力されると、上記表示制御用CPUは表示制御用コマンドを認識する。この表示制御用コマンドに対応するデータエリアから表示制御データ及びキャラクタや図柄が上記ROMから読み出され、上記画像データを記憶するRAMに格納される。この格納された画像データは、表示順がくるとRAMから画像データが読み出され、液晶表示盤(特別図柄表示装置6)に表示される。なお、表示制御回路111のRAMは、表示制御用CPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有する。
【0125】
このように、中央制御装置100のRAM104や表示制御回路111のRAMが、電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有していると、例えば、雷が近くで発生してサージ電流が遊技機1内に侵入したり等して、突然遊技機1の電源が遮断されても、中央制御装置100のRAM104や表示制御回路111のRAMが記憶した遊技に係わるデータが全て保全されるので、遊技機1の電源が回復されたときには、以前の遊技状態から引き続き遊技を再開でき、遊技場は公正な遊技を遊技者に提供でき、一方遊技者は、例えば、有利な遊技状態で電源が遮断された場合であっても、電源が復帰後、有利な遊技状態を引き続き続行することが可能となるので不測の不利益を回避でき、双方にとって顕著な効果を奏する。なお、このバックアップ機能は、中央制御装置100のRAM104や表示制御回路111のRAM以外に、上記した賞品球の払出を司る払出制御回路40のRAM等、その他の制御回路のRAMにも設けても良い。
【0126】
また、中央制御装置100のCPU102から表示制御回路111へ制御信号(ストローブ信号やコマンド信号等)を一方向通信することにより、即ち、表示制御回路111から中央制御装置100への入力をなくすことにより、遊技機1全体の制御を司る中央制御装置100への入力を少なくして、中央制御装置100への不正な信号入力を極力排除でき、遊技場は適正な遊技を遊技者に提供できると共に、両者の通信に係わる回路構成やプログラムを簡素化でき、遊技機1を開発制作するうえで容易となりコストダウンにつながるという極めて顕著な効果を奏する。なお、この中央制御装置100のCPU102からの一方向通信は、表示制御回路111以外に、上記した賞品球の払出を司る払出制御回路40等、その他の制御回路に行うようにしても良い。
【0127】
この様に構成された遊技機1において、中央制御装置100は、後述する図4以降のフローチャートに示す処理等を実行することにより、当該遊技機1の全体制御を行うと共に、遊技の状況に応じた様々な画像を特別図柄表示装置6等に表示させる。
【0128】
図4は、中央制御装置100のCPU102(以下、単にCPUともいう)が実行するメイン遊技処理(メインルーチン)を示すフローチャートである。電源投入直後、CPUは初期化処理を行い(ステップS10)、スタックの設定や以下の処理に必要な各フラグ、各レジスタ及び各記憶エリアの初期化を行う。CPUは、ステップS10の初期化処理を終了すると、ステップS20の乱数更新処理に移行する。なお、CPUは、リセット割込み(4msec)毎にメインルーチン(中央制御装置100のROM103に記憶されている各プログラム)、即ち、以下に説明するステップS20〜ステップS60の各処理を実行する。
【0129】
中央制御装置100には、遊技態様をランダムに設定するための各種(乱数)カウンタC1〜C12が設定されている。CPUはステップS20の乱数更新処理にて、各カウンタC1〜C12に関する値の更新を行う。大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)は、特別図柄の大当り・小当り・リーチを抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC1が500になる場合は0に書き換えられる。大当り図柄決定用カウンタC2(0〜9)は、大当り図柄の選択に使用する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込みごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC2が10になる場合は0に書き換えられる。小当り図柄決定用カウンタC3(0〜19)は、小当り図柄の選択に使用する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込みごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC3が20になる場合は0に書き換えられる。リーチ図柄決定用カウンタC4(0〜9)は、リーチ図柄の選択に使用する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、大当り図柄決定用カウンタC2がカウントアップするとインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC4が10になる場合は0に書き換えられる。変動パターン決定用カウンタC5(0〜99)は、変動パターンの選択に使用する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リーチ図柄決定用カウンタC4がカウントアップするとインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC5が100になる場合は0に書き換えられる。
【0130】
特別図柄のはずれ図柄作成用乱数カウンタは、左図柄決定用カウンタC6(0〜9)、中図柄決定用カウンタC7(0〜9)、右図柄決定用カウンタC8(0〜9)の3つが設けられている。左図柄決定用カウンタC6は、左図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、変動パターン決定用カウンタC5がカウントアップするとインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC6が10になる場合は0に書き換えられる。中図柄決定用カウンタC7(0〜9)は、中図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、左図柄決定用カウンタC6が0にされるごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC7が10になる場合は0に書き換えられる。右図柄決定用カウンタC8(0〜9)は、右図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、中図柄決定用カウンタC7が0にされるごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC8が10になる場合は0に書き換えられる。このようにすることで、左・中・右図柄の同期を防止することが可能となる。
【0131】
当り判定用カウンタC9(0〜29)は、普通図柄の当りを抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC9が30になる場合は0に書き換えられる。
【0132】
普通図柄のはずれ図柄決定用カウンタC10(0〜8)は、普通図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC10が9になる場合は0に書き換えられる。
【0133】
遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)は、後に詳述する複数段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態を抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC11が1000になる場合は0に書き換えられる。
【0134】
遊技期間決定用カウンタC12(0〜679)は、後に詳述する複数段階ある遊技状態の継続期間(以下、遊技期間ともいう)を抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC12が680になる場合は0に書き換えられる。
【0135】
CPUは、ステップS20の乱数更新処理を終えると、ステップS30の特別遊技処理に移行する。図5は、特別遊技処理を示すフローチャートである。特別遊技処理は、ステップS300の始動入賞口入賞処理とステップS318の特別図柄遊技処理とから構成されており、まずステップS300の始動入賞口入賞処理から説明する。
【0136】
図6は、始動入賞口入賞処理を示すフローチャートである。この始動入賞口入賞処理が開始されると、CPUは、始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出(始動入賞検出センサ116の始動信号入力)しているか否かを判定し(ステップS302)、遊技球を検出していない場合には(ステップS302にてNO)、この始動入賞口入賞処理を終了してステップS318の特別遊技処理に移行する。一方、遊技球を検出しているときには(ステップS302にてYES)、ステップS304の処理に移行してカウンタBの値が5未満か否かを判定する。
【0137】
このカウンタBは、保留LED25の保留記憶数(保留球数)を記憶するために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、始動入賞検出センサ116が始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
【0138】
そして、ステップS304の処理でNO、即ちカウンタBが5以上の値のときには、この始動入賞口入賞処理を終了してステップS318の特別遊技処理に移行する。一方、ステップS304の処理でYES、即ちカウンタBが0〜4の値のときには、ステップS306の処理へ移行して、CPUは上記した始動信号を基に、カウンタBの値をインクリメント(1加算)する。次に、ステップS308へ移行し、乱数取得処理を実行する。CPUは、ステップS308の乱数取得処理に移行すると、上記した各カウンタC1〜C12(カウンタC9及びC10は除く)の現在値をそれぞれ取得してRAM104の取得数値記憶エリアに各々格納する。ステップS308の乱数取得処理を終了すると、CPUは、ステップS312へ移行して、保留LED点灯制御処理を実行する。
【0139】
図7は、保留LED点灯制御処理(ステップS312)を示すフローチャートである。CPUは、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)が実行されると、まずステップS314の処理にて、カウンタBの値が2以上か否かを判定し、2以上でない場合(ステップS314にてNO)、即ちカウンタBの値が0または1の場合には、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)を終了して始動入賞口入賞処理に戻り、この始動入賞口入賞処理(ステップS300)を終了してステップS318の特別図柄遊技処理を実行する。
【0140】
一方、ステップS314の処理にてYES、即ちカウンタBの値が2以上であった場合には、ステップS316の処理へ移行して、CPUは、4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して点灯し、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)を終了して始動入賞口入賞処理に戻り、この始動入賞口入賞処理(ステップS300)を終了してステップS318の特別図柄遊技処理を実行する。
【0141】
図8は、特別図柄遊技処理(ステップS318)を示すフローチャートである。CPUは、この特別図柄遊技処理(ステップS318)が実行されると、まずステップS319の処理にて、カウンタBの値が1以上か否かを判定し、カウンタBの値が1以上でない場合(ステップS319にてNO)、即ちカウンタBの値が0の場合には、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、ステップS319の処理にて、カウンタBの値が1以上の場合(ステップS319にてYES)には、ステップS320の遊技設定処理へ移行する。
【0142】
図9は、遊技設定処理(ステップS320)を示すフローチャートである。CPUは、この遊技設定処理(ステップS320)が実行されると、まずステップS322の処理にて、カウンタKの値が0か否かを判定する。なお、このカウンタKについては、後に詳述する。そして、カウンタKの値が0でない場合(ステップS322にてNO)には、この遊技設定処理(ステップS320)を終了して特別図柄遊技処理に戻る。一方、ステップS322の処理にてYES、即ちカウンタKの値が0であった場合には、ステップS324へ移行してCPUは、遊技状態設定処理を実行する。
【0143】
図10は、遊技状態設定処理(ステップS324)を示すフローチャートである。この遊技状態設定処理(ステップS324)では、CPUは、上記したステップS308の処理にて取得した遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)の値に基づいて、複数段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態を設定する処理、即ちステップS326〜ステップS340の処理を実行する。
【0144】
ここで、図11を参照して複数段階の遊技状態について説明する。図11は、複数段階の遊技状態、即ち第1遊技状態、第2遊技状態、第3遊技状態、第4遊技状態、第5遊技状態、第6遊技状態、第7遊技状態、第8遊技状態、第9遊技状態及び第10遊技状態と、遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)、確率CP、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り判定用カウンタC9(0〜29)、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTとの関係を示す説明図である。
【0145】
遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この遊技状態決定用カウンタC11に基づいて複数段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態が抽選される確率、即ち確率CPが決定されている。この確率CPは、第1遊技状態が最も高い値であり、第10遊技状態が最も低い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も高く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が低くなっている。
【0146】
大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)において、大当りに係わるカウンタC1は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1に基づいて大当りが抽選される確率、即ち大当り確率TPが決定されている。この大当り確率TPは、第1遊技状態が最も低い値であり、第10遊技状態が最も高い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が高くなっている。なお、大当りについては、後に詳述する。
【0147】
大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)において、小当りに係わるカウンタC1は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1に基づいて小当りが抽選される確率、即ち小当り確率SPが決定されている。この小当り確率SPは、第1遊技状態が最も低い値であり、第10遊技状態が最も高い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が高くなっている。なお、小当りについては、後に詳述する。
【0148】
大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)において、リーチに係わるカウンタC1は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1に基づいてリーチが抽選される確率、即ちリーチ確率RPが決定されている。このリーチ確率RPは、第1遊技状態が最も低い値であり、第10遊技状態が最も高い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が高くなっている。なお、このリーチ確率RPには、図11に示す大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値から明らかなように、上記した大当りまたは小当りになるときに実行されるリーチは含まれていない。なお、リーチについては、後に詳述する。
【0149】
当り判定用カウンタC9(0〜29)は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この当り判定用カウンタC9に基づいて後述する当りが抽選される確率、即ち当り確率HPが決定されている。この当り確率HPは、第1遊技状態が最も低い値であり、第10遊技状態が最も高い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が高くなっている。なお、当りについては、後に詳述する。
【0150】
特別図柄変動時間Tは、図11に示すように、各遊技状態に対応して設定されており、第1遊技状態が最も長い時間であり、第10遊技状態が最も短い時間である。つまり、特別図柄変動時間Tは、第1遊技状態が最も長く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて短くなっている。なお、特別図柄の変動については、後に詳述する。
【0151】
普通図柄変動時間tは、図11に示すように、各遊技状態に対応して設定されており、第1遊技状態が最も長い時間であり、第10遊技状態が最も短い時間である。つまり、普通図柄変動時間tは、第1遊技状態が最も長く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて短くなっている。なお、普通図柄の変動については、後に詳述する。
【0152】
始動入賞口開放時間STは、図11に示すように、各遊技状態に対応して設定されており、第1遊技状態が最も短い時間であり、第10遊技状態が最も長い時間である。つまり、始動入賞口開放時間STは、第1遊技状態が最も短く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて長くなっている。なお、始動入賞口の開放については、後に詳述する。
【0153】
小当りに係わる大入賞口開口時間DTは、図11に示すように、各遊技状態に対応して設定されており、第1遊技状態が最も短い時間であり、第10遊技状態が最も長い時間である。つまり、大入賞口開口時間DTは、第1遊技状態が最も短く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて長くなっている。なお、小当りに係わる大入賞口の開口については、後に詳述する。
【0154】
このように、本実施形態においては遊技状態が複数段階(10段階)設けられており、上記の説明から明らかなように、第1遊技状態が遊技者にとって最も不利な遊技状態であり、第10遊技状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態となる、つまり、第1遊技状態から第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態へと向かうにつれて遊技者にとって有利な遊技状態になっている。
【0155】
即ち、遊技状態設定処理(ステップS324、図10)では、CPUは、ステップS308の処理にて取得した遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)の値に基づいて決定される遊技者の利益に係わる遊技状態に対応する遊技設定、つまりステップS326の処理にて大当り確率TPを設定し、ステップS328の処理にて小当り確率SPを設定し、ステップS330の処理にてリーチ確率RPを設定し、ステップS332の処理にて当り確率HPを設定し、ステップS334の処理にて特別図柄変動時間Tを設定し、ステップS336の処理にて普通図柄変動時間tを設定し、ステップS338の処理にて始動入賞口開放時間STを設定し、ステップS340の処理にて大入賞口開口時間DTを設定する。そして遊技状態設定処理(ステップS324)を終了して遊技設定処理に戻り、ステップS342の処理へ移行する。なお、電源投入時には第1遊技状態がセットされるようになっている。
【0156】
ステップS342の処理へ移行すると、CPUは、上記したステップS308の処理にて取得した遊技期間決定用カウンタC12(0〜679)の値に基づいて、遊技状態の継続期間を設定する処理、即ちカウンタKをセットする処理を実行する。
【0157】
ここで、図12を参照してカウンタKについて説明する。図12は、遊技期間決定用カウンタC12(0〜679)とカウンタKと確率KPとの関係を示す説明図である。
カウンタKは、複数段階ある遊技状態のうち選択された遊技状態を所定期間だけ実行するために中央制御装置100に設定されるカウンタであり、ステップS342の処理にて設定されると、後述する特別図柄制御処理にて特別図柄表示装置6に特別図柄が変動表示後確定表示される毎に0になるまでディクリメント(1減算)されるようになっている。遊技期間決定用カウンタC12(0〜679)は、図12に示すように、そのカウンタ値が設定されており、カウンタKは、この遊技期間決定用カウンタC12のカウンタ値に対応してその値、即ち遊技期間が設定されている。例えば、遊技期間決定用カウンタC12のカウンタ値が0であれば、カウンタKは5と設定され、遊技期間決定用カウンタC12のカウンタ値が679であれば、カウンタKは500と設定される。つまりこれは、選択された遊技状態において特別図柄表示装置6に特別図柄が5回または500回変動表示後確定表示されるまで、当該遊技状態の期間が継続することを意味している。また、このカウンタKは、その値が小さいと、即ち遊技期間が短いと抽選される確率KPが高く、遊技期間が長くなるにつれて抽選される確率KPが低くなっている。なお、カウンタKは、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされよるうになっている。即ち、これは、1つの遊技状態で長く遊技することがないようにするためであり、変化に富んだ遊技を提供するためである。
【0158】
ステップS342の処理にてカウンタKをセットすると、CPUは、遊技設定処理(ステップS320)終了し、ステップS344の処理へ移行して各フラグに値をセットする。
中央制御装置100には、大当りフラグF1、小当りフラグF2及びリーチフラグF3が設定されており、これら各フラグは、電源投入時には0がセットされている。大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)の取得数値(以下、単に、「値」と記載する箇所あり)とが、上記した複数段階ある遊技状態の各大当り数値に対応している場合(図11参照)には、大当りフラグF1及びリーチフラグF3に各々1をセットする。なお、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の取得数値が当該大当り数値でなければ、大当りフラグF1は0のままとなる。また、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)の取得数値が、上記した複数段階ある遊技状態の各小当り数値に対応している場合(図11参照)には、小当りフラグF2及びリーチフラグF3に各々1をセットする。なお、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の取得数値が当該小当り数値でなければ、小当りフラグF2は0のままとなる。また、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)の取得数値が、上記した複数段階ある遊技状態の各リーチ数値に対応している場合(図11参照)には、リーチフラグF3に1をセットする。なお、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の取得数値が当該大当り数値、当該小当り数値及び当該リーチ数値でなければ、リーチフラグF3は0のままとなる。CPUは、ステップS344の各フラグのセットの処理を終了すると、ステップS346の特別図柄決定処理に移行する。
【0159】
図13は、大当り図柄決定用カウンタC2(0〜9)、小当り図柄決定用カウンタC3(0〜19)、リーチ図柄決定用カウンタC4(0〜9)、左図柄決定用カウンタC6(0〜9)、中図柄決定用カウンタC7(0〜9)及び右図柄決定用カウンタC8(0〜9)の乱数値と特別図柄(左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に表示される各々の特別図柄)との関係を示す説明図である。
【0160】
CPUは、ステップS346の特別図柄決定処理に移行すると、特別図柄表示装置6に確定表示される特別図柄を決定する。CPUは、大当りフラグF1に1がセットされていれば(大当りである場合)、図13(A)に示す大当り図柄決定用カウンタC2の取得数値と対応する大当り図柄(ゾロ目の数字図柄、例えば取得数値が7であれば「777」)を決定する。また、小当りフラグF2に1がセットされていれば(小当りである場合)、図13(B)に示す小当り図柄決定用カウンタC3の取得数値と対応する小当り図柄(大当り図柄のうち、右図柄の数字が1大きい若しくは1小さい数字図柄、例えば取得数値が7であれば「778」)を決定する。また、大当りフラグF1に0、小当りフラグF2に0及びリーチフラグF3に1がセットされていれば(リーチはずれである場合)、図13(C)に示すリーチ図柄決定用カウンタC4と右図柄決定用カウンタC8の取得数値と対応するリーチ図柄(その数字を3つ並べた図柄、例えばC4の取得数値が7、C8の取得数値が9であれば「779」)を決定する。なお、CPUは、大当りフラグF1が0または小当りフラグF2が0、且つリーチフラグF3が1の場合で、リーチ図柄決定用カウンタC4と右図柄決定用カウンタC8の取得数値が同数値またはプラスマイナス1の数値であった場合には、大当り図柄または小当り図柄が表示されるのを避けるため右図柄に対応する数値を+2加算する処理を行う。
【0161】
一方、大当りフラグF1に0、小当りフラグF2に0及びリーチフラグF3に0がセットされていれば、図13(D)(E)(F)に示す左、中、右図柄決定用カウンタC6〜C8の取得数値に対応したはずれ図柄(その各数字を並べた図柄、例えばC5=7,C6=5,C7=2であれば「752」)を決定し、ステップS346の特別図柄決定処理を終了し、ステップS354の特別図柄制御処理へ移行する。なお、CPUは、リーチフラグF3が0の場合で、左、中図柄決定用カウンタC5、C6の取得数値が同数値であった場合には、リーチ図柄が表示されるのを避けるため中図柄に対応する数値をディクリメント(1減算)する処理を行う。
【0162】
図14は、特別図柄制御処理(ステップS354)を示すフローチャートである。CPUは、この特別図柄制御処理(ステップS354)が実行されると、ステップS356にて、図15に示す特別図柄変動表示処理を実行する。
図15は、特別図柄変動表示処理(ステップS356)を示すフローチャートである。CPUは、この特別図柄変動表示処理(ステップS356)が実行されると、まずステップS358の処理にて、リーチフラグF3の値が1か否かを判定し、リーチフラグF3の値が1でない場合(ステップS358にてNO)、即ちリーチフラグF3の値が0の場合には、ステップS364へ移行してはずれ変動パターン表示の処理を実行する。一方、ステップS358の処理にて、リーチフラグF3の値が1の場合(ステップS358にてYES)には、ステップS360へ移行してリーチ変動パターン表示の処理を実行する。なお、このステップS358のリーチフラグF3の判定は、当然ながら、上記したステップS324の遊技状態設定処理にて設定されている遊技状態(図11参照)に基づいて判定されることとなる。従って、このステップS358のリーチフラグF3の判定においてYESと判定される確率は、第1遊技状態が最も低く、第10遊技状態が最も高くなっており、つまり、第1遊技状態が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて高くなっている。
【0163】
ここで、図16を参照して、特別図柄表示装置6にて表示される特別図柄の変動表示について説明する。図16は、中央制御装置100から送信され、特別図柄表示装置6を制御する表示制御回路111が受信する伝送データの説明図である。
【0164】
中央制御装置100は、上記したステップS346の処理にて決定された特別図柄を特別図柄表示装置6の左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に変動表示後確定表示するために、図16に示す伝送データを出力する。
この伝送データは、中央制御装置100から表示制御回路111に出力されるものであって、特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10によって表示される特別図柄の変動開始から確定表示までの間に、表示制御用コマンドとして5個のコマンドが送信されるように規定されている。この5個のコマンドは、図16の(A)、(B)に示すように、まず▲1▼の変動パターン指定コマンドが送信され、次に▲2▼の左特別図柄指定コマンドが送信され、以後順に▲3▼の中特別図柄指定コマンド、▲4▼の右特別図柄指定コマンド、▲5▼の全図柄停止指定コマンドが送信される。
【0165】
5個のコマンドは、図16にあるように、始めの上記▲1▼の変動パターン指定コマンドが送信されてから、時間T1が経過したときに上記▲2▼の左特別図柄指定コマンドが送信され、上記▲2▼の左特別図柄指定コマンドが送信されてから時間T2が経過したときに上記▲3▼の中特別図柄指定コマンドが送信され、上記▲3▼の中特別図柄指定コマンドが送信されてから時間T3が経過したときに上記▲4▼の右特別図柄指定コマンドが送信され、上記▲1▼の変動パターン指定コマンドが送信されてから時間Tが経過したときに上記▲5▼の全図柄停止指定コマンドが送信されるように構成されている。従って、この時間Tが特別図柄の変動時間、即ち特別図柄表示装置6に特別図柄(左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄)が変動を開始してから停止するまでの時間となる。
【0166】
始めに送信される上記▲1▼の変動パターン指定コマンドは、上記したステップS308の処理にて取得した変動パターン決定用カウンタC5(0〜99)の値に基づいて送出されるもので、特別図柄表示装置6に表示される変動パターンは、変動パターン決定用カウンタC5の各々の値に対応してはずれ変動パターンとリーチ変動パターンとが用意されている。例えば、取得した変動パターン決定用カウンタC5の取得数値が8であり、上記したステップS344の処理にてセットしたリーチフラグF3の値が1であれば、取得数値8に対応するリーチ変動パターン指定コマンドが送出され、一方、リーチフラグF3の値が0であれば、取得数値8に対応するはずれ変動パターン指定コマンドが送出される。従って、変動パターン指定コマンドは、リーチ変動パターンとはずれ変動パターンとで各々100種類が用意されており、全図柄の変動状態を指示する。これが送信されることによって、特別図柄の変動が開始される。
【0167】
上記▲2▼の左特別図柄指定コマンドは、上記図13に示した左特別図柄の0〜9に対応して10種類が用意されており、左列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。
上記▲3▼の中特別図柄指定コマンドは、上記図13に示した中特別図柄の0〜9に対応して10種類が用意されており、中列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。
【0168】
上記▲4▼の右特別図柄指定コマンドは、上記図13に示した右特別図柄の0〜9に対応して10種類が用意されており、右列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。
上記▲5▼の全図柄停止指定コマンドは、1種類が用意されており、左列、中列、右列の特別図柄の停止タイミングを指示する。
【0169】
以上の▲1▼ないし▲5▼のコマンドが中央制御装置100から送信され、表示制御回路111に受信されることで、特別図柄が変動を開始してから停止後確定表示されるまでの1回の変動表示が特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10によって表示される。
【0170】
つまり、特別図柄表示装置6にて表示される特別図柄の変動表示は、各図柄表示部8、9、10が変動開始から停止するまでの時間が各々違っており、変動開始のときには各図柄表示部8、9、10は各々同時に行い、変動を停止するときには、まず左図柄表示部8が停止し、次に中図柄表示部9が停止し、最後に右図柄表示部10が停止するようになっている。そして、左図柄表示部8と次に中図柄表示部9が停止した段階で、両者が同じ特別図柄であった場合にはリーチとなり、この場合には特別図柄表示装置6にて表示制御回路111のROMに記憶したキャラクタ等を使用して遊技者の興趣をそそる様々な演出(リーチアクション)が行われる。
【0171】
なお、各図柄表示部8、9、10が変動開始から停止するまでの態様は、上記した以外であっても良く、様々な態様が考えられる。例えば、各図柄表示部8、9、10が変動を開始するときに、時間差を設けても良いし、各図柄表示部8、9、10が変動を停止するとき、同時に停止させても良いし、さらに各図柄表示部8、9、10が変動を開始する順序を変えても良いし、各図柄表示部8、9、10が変動を停止する順序を変えても良い。このように様々な態様を混在させ、例えば変動表示の結果がリーチにならない場合には、当該変動を開始するときに、各図柄表示部8、9、10を各々同時に行うと共に、当該変動を停止するときに、まず左図柄表示部8を停止し、次に中図柄表示部9を停止し、最後に右図柄表示部10を停止するようにし、一方、変動表示の結果がリーチになる場合には、当該変動を開始するときに、各図柄表示部8、9、10の変動開始時に時間差を設けたり、若しくは変動を開始する順序を変えたり、または各図柄表示部8、9、10が変動を停止するときに、同時に停止させたり、若しくは変動を停止する順序を変えたりし、遊技者に当該変動表示の結果がリーチになることを予告報知するようにしても良い。さらに、この場合には、これら変動開始から停止するまでの態様を、各々変動表示の結果がリーチ外れ、及び後述する大当り等に対応するように変更すると良い。このようにすると、変動開始から停止するまでの態様により、遊技者は、今回の変動表示がどのような結果になるか想定でき、遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大する。
【0172】
図15に戻って、ステップS364にてはずれ変動パターン表示の処理を終えると、CPUは、この特別図柄変動表示処理(ステップS356)を終了して特別図柄制御処理(図14参照)に戻り、ステップS366の処理へ移行する。一方、ステップS360にてリーチ変動パターン表示の処理を終了すると、CPUは、ステップS362へ移行してLED・ランプ点灯制御処理を実行する。このLED・ランプ点灯制御処理(ステップS362)では、CPUは、上記したランプ制御回路37を駆動して遊技盤面に配備されているLEDやランプ等を所定の態様で点灯/点滅制御する。この処理により、特別図柄表示装置6にリーチ変動パターンが表示されたことを遊技者に報知できると共に、遊技の演出度を向上させることができる。ステップS362の処理を終えると、CPUは、この特別図柄変動表示処理(ステップS356)を終了して特別図柄制御処理(図14参照)に戻り、ステップS366の処理へ移行する。
【0173】
ステップS366の処理では、CPUは、上記した遊技状態設定処理(ステップS324、図10参照)のステップS334の処理にて設定された特別図柄変動時間T(図11参照)がタイムアップ(T=0)したか否かを判定する。従って、このステップS366のタイムアップの判定においてYESと判定される時間は、第1遊技状態が最も長く、第10遊技状態が最も短くなっており、つまり、第1遊技状態が最も長く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて短くなっている。そして、ステップS366の処理にてNO、即ち特別図柄変動時間Tがタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、この特別図柄制御処理(ステップS354)を終了して特別図柄遊技処理に戻り、ステップS374の処理へ移行する。一方、ステップS366の処理にてYES、即ち特別図柄変動時間Tがタイムアップしたと判定された場合には、ステップS368の特別図柄確定表示の処理へ移行する。
【0174】
ステップS368へ移行すると、CPUは、上記したようにステップS346の処理にて決定された特別図柄を特別図柄表示装置6に確定表示する処理を実行し、ステップS370の処理へ移行して、上記したステップS342(図9参照)にてセットしたカウンタKの値をディクリメント(1減算)する。即ち、カウンタKは、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示される毎にディクリメント(1減算)される。そして、ステップS372の処理へ移行して、CPUは、リーチフラグF3の値を0にセットする。なお、上記ステップS358(図15参照)の処理にてNOと判定され、ステップS364のはずれ変動パターンの処理が実行されていたときは、このステップS372の処理では、なにも実行しない。ステップS372の処理を終えると、CPUは、この特別図柄制御処理(ステップS354)を終了して特別図柄遊技処理に戻り、ステップS374の処理へ移行する。
【0175】
ステップS374の処理へ移行すると、CPUは、ここで特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたか否かを判定し、確定表示されていない場合(ステップS374にてNO)には、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、ステップS374の処理にて、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたと判定された場合(ステップS374にてYES)には、ステップS376の処理へ移行する。
【0176】
ステップS376の処理へ移行すると、CPUは、ここで小当りフラグF2の値が1か否かを判定し、小当りフラグF2の値が1の場合(ステップS376にてYES)には、ステップS378へ移行して小当り処理を実行する。なお、このステップS376の小当りフラグF2の判定は、当然ながら、上記したステップS324の遊技状態設定処理にて設定されている遊技状態(図11参照)に基づいて判定されることとなる。従って、このステップS376の小当りフラグF2の判定においてYESと判定される確率は、第1遊技状態が最も低く、第10遊技状態が最も高くなっており、つまり、第1遊技状態が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて高くなっている。
【0177】
ステップS378へ移行すると、CPUは、図17に示す小当り処理を実行する。図17は、小当り処理(ステップS378)を示すフローチャートである。CPUは、この小当り処理(ステップS378)が実行されると、まずステップS380の処理にて、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を開口する。そして、S382の処理へ移行して、CPUは、上記した遊技状態設定処理(ステップS324)のステップS340(図10参照)の処理にて設定された大入賞口開口時間DT(図11参照)がタイムアップ(DT=0)したか否かを判定する。従って、このステップS382のタイムアップの判定においてYESと判定される時間は、第1遊技状態が最も短く、第10遊技状態が最も長くなっており、つまり、第1遊技状態が最も短く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて長くなっている。そして、ステップS382の処理にてNO、即ち大入賞口開口時間DTがタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、ステップS384の処理へ移行して、カウンタDの値が10以上か否かを判定する。
【0178】
このカウンタDは、開口された大入賞口7が大入賞口開口時間DTが経過して閉口するまでに、大入賞口7内入賞した遊技球の数をカウントするために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、カウントスイッチ117が遊技球を検出したときにカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
【0179】
そして、ステップS384の処理にてNO、即ちカウンタDの値が10未満と判定されたときには、この小当り処理を終了してステップS389の処理に移行する。一方、ステップS382の処理にてYES及びステップS384の処理にてYESと判定された場合、即ち大入賞口開口時間DTがタイムアップしたと判定された場合及びカウンタDの値が10以上と判定されたときには、ステップS386の処理へ移行して、CPUは、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を閉口する。そして、ステップS387の処理へ移行して、CPUは、カウンタDの値を0にセットし、ステップS388の処理へ移行して、CPUは、小当りフラグF2の値を0にセットし、この小当り処理(ステップS378)を終了してステップS389(図8)の処理に移行する。
【0180】
ステップS389の処理に移行すると、CPUは、小当りフラグF2の値が0か否か、即ち所定の小当り処理(ステップS378)が全て終了したか否かを判定し、小当りフラグF2の値が0でない場合(ステップS389にてNO)、即ち小当りフラグF2の値が1の場合には、所定の小当り処理が全て終了していないと判定し、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、小当りフラグF2の値が0の場合(ステップS389にてYES)には、CPUは、所定の小当り処理が全て終了したと判定し、ステップS412の処理へ移行する。
【0181】
一方、上記ステップS376の処理にて、小当りフラグF2の値が1でない場合(ステップS376にてNO)、即ち小当りフラグF2の値が0の場合には、ステップS390の処理へ移行する。
ステップS390の処理へ移行すると、CPUは、ここで大当りフラグF1の値が1か否かを判定し、大当りフラグF1の値が0の場合(ステップS390にてNO)には、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、大当りフラグF1の値が1の場合(ステップS390にてYES)には、ステップS391へ移行して大当り処理を実行する。なお、このステップS390の大当りフラグF1の判定は、当然ながら、上記したステップS324の遊技状態設定処理にて設定されている遊技状態(図11参照)に基づいて判定されることとなる。従って、このステップS390の大当りフラグF2の判定においてYESと判定される確率は、第1遊技状態が最も低く、第10遊技状態が最も高くなっており、つまり、第1遊技状態が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて高くなっている。
【0182】
ステップS391へ移行すると、CPUは、図18に示す大当り処理を実行する。図18は、大当り処理(ステップS391)を示すフローチャートである。CPUは、この大当り処理(ステップS391)が実行されると、まずステップS392の処理にて、インターバルタイム中か否かを判定する。このインターバルタイムとは、所謂大当り遊技中の各ラウンド毎の間に設けられる大入賞口7が閉口している時間のことで、インターバルタイム中と判定された場合(ステップS392にてYES)には、この大当り処理(ステップS391)を終了して特別図柄遊技処理(図8)に戻り、ステップS410の処理へ移行する。一方、ステップS392の処理にて、インターバルタイム中でないと判定された場合(ステップS392にてNO)には、ステップS394の処理へ移行する。
【0183】
ステップS394の処理へ移行すると、CPUは、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を開口する。そして、ステップS396の処理へ移行して、CPUは、予め設定されている所定の大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしたか否かを判定し、ステップS396の処理にてNO、即ち大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、ステップS398の処理へ移行して、上記したカウンタDの値が10以上か否かを判定する。そして、ステップS398の処理にてNO、即ちカウンタDの値が10未満と判定されたときには、この大当り処理を終了してステップS410の処理に移行する。
【0184】
一方、ステップS396の処理にてYES及びステップS398の処理にてYESと判定された場合、即ち大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしたと判定された場合及びカウンタDの値が10以上と判定された場合には、ステップS400の処理へ移行して、CPUは、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を閉口する。そして、ステップS401の処理へ移行して、CPUは、カウンタDの値を0にセットし、ステップS402の処理へ移行して、CPUは、カウンタEの値をインクリメント(1加算)する。
【0185】
このカウンタEは、大入賞口7が何回開口されたかを、換言すれば上記した大当り遊技中の各ラウンドが何回実行されたかをカウントするために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、ステップS400の処理が実行されて大入賞口7が閉口する毎にカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
【0186】
ステップS402の処理を終えると、ステップS404の処理へ移行して、CPUは、継続入賞スイッチ118がオンしたか否か、即ち継続入賞スイッチ118が大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出したか否かを判定し、遊技球が大入賞口7の特定領域を通過して継続入賞スイッチ118がオンしている場合(ステップS404にてYES)には、CPUは、ステップS406の処理へ移行して、カウンタEの値が16未満か否かを判定する。このステップS406の処理では、大入賞口7が開口された回数、即ち大当り遊技中のラウンド数が16回になったか否かを判定している。そして、ステップS406の処理にてYES、即ちカウンタEの値が16未満と判定されたときには、CPUは、この大当り処理を終了してステップS410の処理に移行する。
【0187】
一方、ステップS404の処理にてNO及びステップS406の処理にてNOと判定された場合、即ち継続入賞スイッチ118がオンしておらず遊技球が大入賞口7の特定領域を通過していない場合及びカウンタEの値が16以上と判定された場合には、ステップS407の処理へ移行して、CPUは、カウンタEの値を0にセットし、ステップS408の処理へ移行して、CPUは、大当りフラグF1の値を0にセットし、この大当り処理を終了してステップS410の処理に移行する。
【0188】
ステップS410の処理に移行すると、CPUは、大当りフラグF1の値が0か否か、即ち所定の大当り処理(ステップS391)が全て終了したか否かを判定し、大当りフラグF1の値が0でない場合(ステップS410にてNO)、即ち大当りフラグF1の値が1の場合には、所定の大当り処理が全て終了していないと判定し、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、大当りフラグF1の値が0の場合(ステップS410にてYES)には、CPUは、所定の大当り処理が全て終了したと判定し、ステップS412の処理へ移行する。
【0189】
ステップS412の処理へ移行すると、CPUは、上記したステップS306(図6参照)の処理にてインクリメント(1加算)されたカウンタBの値をディクリメント(1減算)し、ステップS414の処理へ移行して保留LED消灯制御処理を実行する。
【0190】
図19は、保留LED消灯制御処理(ステップS414)を示すフローチャートである。CPUは、この保留LED消灯制御処理(ステップS414)が実行されると、まずステップS416の処理にて、カウンタBの値が1以上か否かを判定し、カウンタBの値が1以上でない場合(ステップS416にてNO)、即ちカウンタBの値が0の場合には、この保留LED消灯制御処理(ステップS414)を終え、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、ステップS416の処理にてYES、即ちカウンタBの値が1以上であった場合には、ステップS418の処理へ移行して、CPUは、4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して消灯し、この保留LED消灯制御処理(ステップS414)を終え、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。
【0191】
図4に戻り、特別遊技処理(ステップS30)を終えると、CPUは、ステップS40へ移行して普通遊技処理を実行する。図20は、普通遊技処理(ステップS40)を示すフローチャートである。普通遊技処理は、ステップS450の作動ゲート通過処理とS500の普通図柄遊技処理とから構成されており、まずステップS450の作動ゲート通過処理から説明する。
【0192】
図21は、作動ゲート通過処理を示すフローチャートである。この作動ゲート通過処理が開始されると、CPUは、普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出(作動ゲート検出センサ121の作動信号入力)しているか否かを判定し(ステップS452)、遊技球を検出していない場合には(ステップS452にてNO)、この作動ゲート通過処理を終了してS500の普通図柄遊技処理に移行する。一方、遊技球を検出しているときには(ステップS452にてYES)、ステップS454の処理に移行してカウンタAの値が5未満か否かを判定する。
【0193】
このカウンタAは、上記したカウンタBと同様なもので、保留LED26(図2参照)の保留記憶数(通過保留球数)を記憶するために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、作動ゲート検出センサ121が普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
【0194】
そして、ステップS454の処理でNO、即ちカウンタAが5以上の値のときには、この作動ゲート通過処理を終了してS500の普通図柄遊技処理に移行する。一方、ステップS454の処理でYES、即ちカウンタAが0〜4の値のときには、ステップS456の処理へ移行して、CPUは上記した作動信号を基に、カウンタAの値をインクリメント(1加算)する。次に、ステップS458へ移行し、乱数取得処理を実行する。CPUは、ステップS458の乱数取得処理に移行すると、上記した当り判定用カウンタC9、普通図柄のはずれ図柄決定用C10の現在値をそれぞれ取得してRAM104の取得数値記憶エリアに各々格納する。ステップS458の乱数取得処理を終了すると、CPUは、ステップS464の保留LED点灯制御処理へ移行する。
【0195】
図22は、保留LED点灯制御処理(ステップS464)を示すフローチャートである。CPUは、この保留LED点灯制御処理(ステップS466)が実行されると、まずステップS466の処理にて、カウンタAの値が2以上か否かを判定し、2以上でない場合(ステップS466にてNO)、即ちカウンタAの値が0または1の場合には、この保留LED点灯制御処理(ステップS464)を終了して作動ゲート通過処理に戻り、ステップS500の普通図柄遊技処理を実行する。一方、ステップS466の処理にてYES、即ちカウンタAの値が2以上であった場合には、ステップS468の処理へ移行して、CPUは、4つある保留LED26a、26b、26c、26d(図2参照)のうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して点灯し、この保留LED点灯制御処理(ステップS464)を終了して作動ゲート通過処理に戻り、ステップS500の普通図柄遊技処理を実行する。
【0196】
図23は、普通図柄遊技処理(ステップS500)を示すフローチャートである。CPUは、この普通図柄遊技処理(ステップS500)が実行されると、まずステップS501の処理にて、カウンタAの値が1以上か否かを判定し、1以上でない場合(ステップS501にてNO)、即ちカウンタAの値が0の場合には、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して普通遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。一方、ステップS501の処理にて、カウンタAの値が1以上の場合(ステップS501にてYES)には、ステップS502の処理へ移行して当りフラグF4に値をセットする。
【0197】
中央制御装置100には、当りフラグF4が設定されており、この当りフラグF4は、電源投入時には0がセットされている。当り判定用カウンタC9(0〜29)の取得数値が、上記した複数段階ある遊技状態の各当り数値に対応している場合(図11参照)には、当りフラグF4に1をセットする。なお、当り判定用カウンタC9の取得数値が当該当り数値でなければ、当りフラグF4は0のままとなる。CPUは、ステップS502の当りフラグF4セットの処理を終了すると、ステップS503の普通図柄決定処理に移行する。
【0198】
図24は、はずれ図柄決定用カウンタC10(0〜8)の乱数値と普通図柄(7セグメントLEDで構成された普通図柄表示装置18に表示される一桁の普通図柄)との関係を示す説明図である。
CPUは、ステップS503の普通図柄決定処理に移行すると、普通図柄表示装置18に確定表示される普通図柄を決定する。CPUは、当りフラグF4に1がセットされていれば(当りである場合)、当り図柄としての数字図柄「7」を決定する。一方、当りフラグF4に0がセットされていれば、図24に示すはずれ図柄決定用カウンタC10(0〜8)の取得数値に対応したはずれ図柄(例えばC10=2であれば「2」)を決定し、ステップS503の普通図柄決定処理を終了し、ステップS504の普通図柄制御処理へ移行する。
【0199】
図25は、普通図柄制御処理(ステップS504)を示すフローチャートである。CPUは、この普通図柄制御処理(ステップS504)が実行されると、まずステップS506の処理にて、普通図柄変動表示処理を実行する。このステップS506の普通図柄変動表示処理は、上記したステップS356の特別図柄変動表示処理(図15)に準じて実行されるもので、CPUは、上記したステップS503の処理にて決定された普通図柄を普通図柄表示装置18に変動表示後確定表示するために、次のような伝送データを出力する。
【0200】
即ち、この伝送データは、中央制御装置100から表示制御回路111に出力されるものであって、7セグメントLEDで構成された普通図柄表示装置18に表示される一桁の普通図柄の変動開始から確定表示までの間に、表示制御用コマンドとして2個のコマンドが送信されるように規定されている。この2個のコマンドは、まず普通図柄の変動開始と普通図柄の停止図柄を指定する普通図柄指定コマンドが送信され、次に普通図柄の停止を指定する普通図柄停止指定コマンドが、上記普通図柄指定コマンドが送信されてから時間tが経過したときに送信されるように構成されている。従って、この時間tが普通図柄の変動時間、即ち普通図柄表示装置18に普通図柄が変動を開始してから停止するまでの時間(図11参照)となる。上記普通図柄指定コマンドは、普通図柄(0〜9)に対応して10種類が用意されており、停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。上記普通図柄停止指定コマンドは、1種類が用意されており、普通図柄の停止タイミングを指示する。
【0201】
以上の普通図柄指定コマンド及び普通図柄停止指定コマンドが中央制御装置100から送信され、表示制御回路111に受信されることで、普通図柄が変動を開始してから停止後確定表示されるまでの1回の変動表示が普通図柄表示装置18によって表示される。
【0202】
ステップS506の普通図柄変動表示処理を終えると、CPUは、ステップS508の処理へ移行して、上記した遊技状態設定処理(ステップS324)のステップS336の処理にて設定された普通図柄変動時間t(図11参照)がタイムアップ(t=0)したか否かを判定する。従って、このステップS508のタイムアップの判定においてYESと判定される時間は、第1遊技状態が最も長く、第10遊技状態が最も短くなっており、つまり、第1遊技状態が最も長く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて短くなっている。そして、ステップS508の処理にてNO、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、この普通図柄制御処理(ステップS504)を終了して普通図柄遊技処理(図23)に戻り、ステップS512の処理へ移行する。一方、ステップS508の処理にてYES、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしたと判定された場合には、ステップS510の普通図柄確定表示の処理へ移行する。
【0203】
なお、ステップS508の処理にてNO、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしていないと判定された場合(普通図柄が変動表示中の場合)に、上記ステップS322の処理にてYESと判定され、ステップS324の遊技状態設定処理にて遊技状態が別の遊技状態へ移行したときには、現在変動表示中の普通図柄が停止するのを待ってから、即ち当該普通図柄変動時間tがタイムアップするのを待ってから、移行した遊技状態の普通図柄変動時間tが適用されるようになっている。
【0204】
ステップS510へ移行すると、CPUは、上記したようにステップS503の処理にて決定された普通図柄を普通図柄表示装置18に確定表示する処理を実行する。そして、ステップS510の処理を終えると、CPUは、この普通図柄制御処理(ステップS504)を終了して普通図柄遊技処理(図23)に戻り、ステップS512の処理へ移行する。
【0205】
ステップS512の処理へ移行すると、CPUは、ここで普通図柄表示装置18に普通図柄が確定表示されたか否かを判定し、確定表示されていない場合(ステップS512にてNO)には、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して普通遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。一方、ステップS512の処理にて、普通図柄表示装置18に普通図柄が確定表示されたと判定された場合(ステップS512にてYES)には、ステップS514の処理へ移行する。
【0206】
ステップS514の処理へ移行すると、CPUは、ここで当りフラグF4の値が1か否かを判定し、1の場合(ステップS514にてYES)には、ステップS516へ移行して始動入賞口開放処理を実行する。なお、このステップS514の当りフラグF4の判定は、当然ながら、上記したステップS324の遊技状態設定処理(図10)にて設定されている遊技状態(図11参照)に基づいて判定されることとなる。従って、このステップS514の当りフラグF4の判定においてYESと判定される確率は、第1遊技状態が最も低く、第10遊技状態が最も高くなっており、つまり、第1遊技状態が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて高くなっている。
【0207】
ステップS516へ移行すると、CPUは、図26に示す始動入賞口開放処理を実行する。図26は、始動入賞口開放処理(ステップS516)を示すフローチャートである。CPUは、この始動入賞口開放処理(ステップS516)が実行されると、まずステップS518の処理にて、ソレノイド107を駆動制御して始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を開放する。そして、ステップS520の処理へ移行して、CPUは、上記した遊技状態設定処理(ステップS324)のステップS338の処理(図10参照)にて設定された始動入賞口開放時間ST(図11参照)がタイムアップ(ST=0)したか否かを判定する。従って、このステップS520のタイムアップの判定においてYESと判定される時間は、第1遊技状態が最も短く、第10遊技状態が最も長くなっており、つまり、第1遊技状態が最も短く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて長くなっている。そして、ステップS520の処理にてNO、即ち始動入賞口開放時間STがタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、ステップS522の処理へ移行して、カウンタGの値が6以上か否かを判定する。
【0208】
このカウンタGは、開放された始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が始動入賞口開放時間STが経過して閉口するまでに、始動入賞口11に入賞した遊技球の数をカウントするために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、カウントスイッチ123が遊技球を検出したときにカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
【0209】
そして、ステップS522の処理にてNO、即ちカウンタGの値が6未満と判定されたときには、この始動入賞口開放処理を終了してステップS528の処理に移行する。一方、ステップS520の処理にてYES及びステップS522の処理にてYESと判定された場合、即ち始動入賞口開放時間STがタイムアップしたと判定された場合及びカウンタGの値が6以上と判定されたときには、ステップS524の処理へ移行して、CPUは、ソレノイド107を駆動制御して始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を閉口する。そして、ステップS525の処理へ移行して、CPUは、カウンタGの値を0にセットし、ステップS526の処理へ移行して、CPUは、当りフラグF4の値を0にセットし、この始動入賞口開放処理(ステップS516)を終了してステップS528の処理に移行する。
【0210】
ステップS528の処理に移行すると、CPUは、当りフラグF4の値が0か否か、即ち所定の始動入賞口開放処理(ステップS516)が全て終了したか否かを判定し、当りフラグF4の値が0でない場合(ステップS528にてNO)、即ち1の場合には、所定の始動入賞口開放処理が全て終了していないと判定し、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して普通遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。一方、当りフラグF4の値が0の場合(ステップS528にてYES)には、CPUは、所定の始動入賞口開放処理(ステップS516)が全て終了したと判定し、ステップS530の処理へ移行する。
【0211】
一方、上記ステップS514の処理にて、当りフラグF4の値が1でない場合(ステップS514にてNO)、即ち当りフラグF4の値が0の場合には、ステップS530の処理へ移行する。
ステップS530の処理へ移行すると、CPUは、上記したステップS456の処理(図21参照)にてインクリメント(1加算)されたカウンタAの値をディクリメント(1減算)し、ステップS532の処理へ移行して保留LED消灯制御処理を実行する。
【0212】
図27は、保留LED消灯制御処理(ステップS532)を示すフローチャートである。CPUは、この保留LED消灯制御処理(ステップS532)が実行されると、まずステップS534の処理にて、カウンタAの値が1以上か否かを判定し、カウンタAの値が1以上でない場合(ステップS534にてNO)、即ちカウンタAの値が0の場合には、この保留LED消灯制御処理(ステップS532)を終え、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して普通遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。一方、ステップS534の処理にてYES、即ちカウンタAの値が1以上であった場合には、ステップS536の処理へ移行して、CPUは、4つある保留LED26a、26b、26c、26dのうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して消灯し、この保留LED消灯制御処理(ステップS532)を終え、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。
【0213】
図4に戻り、普通遊技処理(ステップS40)を終えると、CPUは、ステップS50へ移行してその他処理を実行する。なお、ステップS50のその他処理においては、上記した処理の他様々な処理が実行されているが、本発明に特に関わりのない処理であるので、ここでの説明は省略する。
【0214】
ステップS50を終了すると、CPUはステップS60へ移行して、ステップS60にて乱数更新処理を実行する。これは、上記したステップS20の乱数更新処理における各乱数カウンタC1〜C12(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8、当り判定用カウンタC9、はずれ図柄決定用カウンタC10、遊技状態決定用カウンタC11、遊技期間決定用カウンタC12)の値を、次のリセット割込みが発生するまで更新し続けるループ処理を行う。
【0215】
具体的には、CPUは、リセット割込み(4msec)毎にステップS20〜ステップS60の各処理を実行するが、これらの処理を実行するのに必要な時間は各回毎に同じにならない。従い、リセット割込みを発生させるための、この4msecという時間は余裕をもって設定する必要があり、CPUがステップS50の処理を終了した時点ではまだ残余時間が発生する。ステップS60では、この残余時間を利用して、各乱数カウンタC1〜C12の値を更新する処理を行っており、例えば残余時間が消化するまで各乱数カウンタC1〜C12の値をインクリメント(1加算)若しくはディクリメント(1減算)し続ける処理を実行したり、または所定の数式により各乱数カウンタC1〜C12の値を更新し続ける処理等を実行する。なお、各乱数カウンタC1〜C12の値を更新せずに、特定の乱数カウンタ、例えば大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、当り判定用カウンタC9、遊技状態決定用カウンタC11、遊技期間決定用カウンタC12というように、遊技者の利益に大きな影響を及ぼす乱数カウンタのみを更新するようにしても良い。このようにメイン遊技処理の4msec毎に繰り返し実行されるリセット割込みの残余時間を利用して、所定の乱数カウンタを更新することで、1回の処理における所定の乱数カウンタの値の増分が不規則になり、遊技者の体感器等を利用した不当な攻略、例えば、大当り乱数等を狙い打ちするような遊技者の攻略を困難にすることができる。
【0216】
次に、メイン遊技処理について具体的な例を挙げて説明する。
まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置43から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技領域5に打ち出され、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞する。すると、始動入賞検出センサ116はその入賞した遊技球を検出する。そして、CPUは、始動入賞検出センサ116からの始動信号を受けて、カウンタBの値が5未満か否かを判定する。これは、カウンタBの値が5になっていると、保留LED25a、25b、25c、25dが全て点灯して保留記憶数(保留球数)が上限になっているので、この場合には遊技球が始動入賞口11に入賞しても上記した始動入賞口入賞処理を行わないためのもので、今回のケースでは、遊技開始後、最初に遊技球が始動入賞口11に入賞したとして、カウンタBの値は0がセットされていることとし、従ってカウンタBの値は5未満と判定される。
【0217】
次に、CPUは、カウンタBの値をインクリメント(1加算)して1にし、始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて各乱数カウンタC1〜C8、C11及びC12(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8、遊技状態決定用カウンタC11、遊技期間決定用カウンタC12)の値を取得する。そして、上記したカウンタBの値が2以上か否かを判定し、今回はカウンタBの値が1となっているので、保留LED25は点灯されない。
【0218】
次に、今回は、遊技開始後、最初に遊技球が始動入賞口11に入賞した場合であるので、上記したカウンタKには0がセットされており、従って、CPUは、まず遊技状態決定用カウンタC11と遊技期間決定用カウンタC12の値に基づいて10段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態と、その遊技状態の遊技期間とを設定する。今回は、遊技状態決定用カウンタC11の値として158が、遊技期間決定用カウンタC12の値として280が各々取得されたとする。従って、今回は、遊技状態として遊技者にとって最も不利な第1遊技状態が、遊技状態の遊技期間として相対的に短い20が設定されることとなる。なお、遊技状態として第1遊技状態が抽選される確率CPは、390/1000となっており、これは10段階ある遊技状態の中では最も高い確率となっており、また、遊技状態の遊技期間として20が抽選される確率KPは、91/680となっており、これは15種類ある遊技状態の遊技期間の中では3番目に高い確率となっている(図11及び図12参照)。
【0219】
そして、CPUは、遊技状態を第1遊技状態にすべく所定の遊技状態設定処理、即ち大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTを図11に示すように設定し、さらにカウンタKにこの抽選された第1遊技状態の遊技期間として20をセットする。
【0220】
そして、CPUは、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値を参照し、今回は、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値として257が取得されたこととし、従って、今回は、大当りでなく、小当りでなく、且つリーチでもない(図11参照)ので、大当りフラグF1に0をセットし、小当りフラグF2に0をセットし且つリーチフラグF3に0をセットする。すると、CPUは、リーチフラグF3に0がセットされていることに基づいて、変動パターン決定用カウンタC5の値に対応するはずれ変動パターンを特別図柄表示装置6に変動表示し、大当りフラグF1に0が、小当りフラグF2に0が且つリーチフラグF3に0がセットされていることに基づいて、左図柄決定用カウンタC6の値に対応する左特別図柄を左図柄表示部8に停止し、中図柄決定用カウンタC7の値に対応する中特別図柄を中図柄表示部9に停止し、右図柄決定用カウンタC8の値に対応する右特別図柄を右図柄表示部10に停止する。即ち、はずれ図柄を停止する。なお、今回は、左図柄決定用カウンタC6の値として1が、中図柄決定用カウンタC7の値として2が、右図柄決定用カウンタC8の値として3が、各々取得されたこととし、従って今回は、各特別図柄が変動表示を開始した後、第1遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tとしての10秒が経過したときに、特別図柄表示装置6に左特別図柄として「1」が、中特別図柄として「2」が、右特別図柄として「3」が、各々停止されて確定表示される(図11及び図13参照)。即ち、はずれ図柄としての「123」が確定表示される。
【0221】
次に、CPUは、特別図柄表示装置6に各特別図柄が確定表示されると、カウンタKの値をディクリメント(1減算)し、従ってカウンタKの値は19となる。そして、CPUは、カウンタBの値をディクリメント(1減算)して0にし、次に遊技球が始動入賞口11に入賞するのを待つ。そして、始動入賞口11に遊技球が入賞すると、その入賞したタイミングに基づいて取得した各乱数カウンタC1〜C8(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8)の値に対応する変動パターン及び各特別図柄を、特別図柄表示装置6に表示する。そして、特別図柄表示装置6に各特別図柄が停止後確定表示される毎にカウンタKの値をディクリメント(1減算)し、カウンタKの値が0になるまで第1遊技状態による遊技を遊技者に提供する。
【0222】
一方、上記カウンタKが0になるまで、即ち第1遊技状態の遊技が継続している間に、打球発射装置43から遊技領域5に打ち出された遊技球が、普通図柄作動ゲート19を通過すると、作動ゲート検出センサ121はその通過した遊技球を検出する。すると、CPUは、作動ゲート検出センサ121からの作動信号を受けて、カウンタAの値が5未満か否かを判定する。今回のケースでは、カウンタAの値は1がセットされていることとし、従ってカウンタAの値は5未満と判定される。
【0223】
次に、CPUは、カウンタAの値をインクリメント(1加算)して2にし、普通図柄作動ゲート19を通過したタイミングに基づいて当り判定用カウンタC9及びはずれ図柄決定用カウンタC10の値を取得する。そして、上記したカウンタAの値が2以上か否かを判定し、今回はカウンタAの値が2となっているので、保留LED26aが点灯されることとなる(図2参照)。
【0224】
そして、CPUは、当り判定用カウンタC9の値を参照し、今回は、当り判定用カウンタC9の値として15が取得されたこととし、従って、今回は、当りでない(図11参照)ので、当りフラグF4に0をセットする。すると、CPUは、当りフラグF4に0がセットされていることに基づいて、はずれ図柄決定用カウンタC10に対応する普通図柄を普通図柄表示装置18に停止する。なお、今回は、はずれ図柄決定用カウンタC10の値として4が取得されたこととし、従って今回は、普通図柄が変動表示を開始した後、第1遊技状態に対応する普通図柄変動時間tとしての29秒が経過したときに、普通図柄表示装置18にはずれ図柄としての普通図柄「4」が停止されて確定表示される(図11及び図24参照)。そして、CPUは、カウンタAの値をディクリメント(1減算)して1にし、先に点灯させた保留LED26aを消灯し、次に通過保留球(カウンタA≧1)に基づいて再び普通図柄を変動表示する。
【0225】
次に、上記カウンタKの値が0になると、即ち始動入賞検出センサ116が20個遊技球を検出して特別図柄表示装置6に20回、各特別図柄が確定表示されると、次に遊技球が始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて、再びCPUは、乱数カウンタC11及びC12(遊技状態決定用カウンタC11、遊技期間決定用カウンタC12)の値を取得し、該取得した遊技状態決定用カウンタC11と遊技期間決定用カウンタC12の値に対応する遊技状態と、その遊技状態の遊技期間とを設定する。今回は、遊技状態決定用カウンタC11の値として997が、遊技期間決定用カウンタC12の値として673が各々取得されたとする。従って、今回は、遊技状態として遊技者にとって相対的に有利な第9遊技状態が、遊技状態の遊技期間として相対的に長い400が設定されることとなる。なお、遊技状態として第9遊技状態が抽選される確率CPは、3/1000となっており、これは10段階ある遊技状態の中では2番目に低い確率となっており、また、遊技状態の遊技期間として400が抽選される確率KPは、6/680となっており、これは15種類ある遊技状態の遊技期間の中では3番目に低い確率となっている(図11及び図12参照)。
【0226】
そして、CPUは、遊技状態を第9遊技状態にすべく所定の遊技状態設定処理、即ち大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTを図11に示すように設定し、さらにカウンタKにこの抽選された第9遊技状態の遊技期間として400をセットする。
【0227】
そして、CPUは、上記した始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて取得した各乱数カウンタC1〜C8(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8)に対応する変動パターン及び各特別図柄を、特別図柄表示装置6に表示する。
【0228】
まず、CPUは、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値を参照し、今回は、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値として350が取得されたこととし、従って、今回は、大当りでなく、小当りでなく、且つリーチである(図11参照)ので、大当りフラグF1に0をセットし、小当りフラグF2に0をセットし且つリーチフラグF3に1をセットする。すると、CPUは、リーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、変動パターン決定用カウンタC5の値に対応するリーチ変動パターンを特別図柄表示装置6に変動表示し、大当りフラグF1に0が、小当りフラグF2に0が且つリーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、リーチ図柄決定用カウンタC4の値に対応する左特別図柄及び中特別図柄を左図柄表示部8及び中図柄表示部9に停止し、右図柄決定用カウンタC8の値に対応する右特別図柄を右図柄表示部10に停止する。即ち、リーチ図柄を停止する。
【0229】
なお、今回は、リーチ図柄決定用カウンタC4の値として6が、右図柄決定用カウンタC8の値として2が、各々取得されたこととし、従って今回は、各特別図柄が変動表示を開始した後、第9遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tとしての2+α秒が経過したときに、特別図柄表示装置6に左特別図柄として「6」が、中特別図柄として「6」が、右特別図柄として「2」が、各々停止されて確定表示される(図11及び図13参照)。即ち、リーチ図柄としての「662」が確定表示される。なお、この特別図柄変動時間Tとしての2+α秒であるが、本来、第9遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tは2秒であるが、リーチフラグF3に1がセットされリーチ変動パターンを変動表示する場合に限り、遊技の演出度を高めるためこの特別図柄変動時間Tをα秒だけ延長するようになっている。
【0230】
次に、CPUは、特別図柄表示装置6に各特別図柄が確定表示されると、カウンタKの値をディクリメント(1減算)し、従ってカウンタKの値は399となる。そして、CPUは、リーチフラグF3に0をセットし、次に保留球があれば(カウンタB≧1)再び特別図柄を変動表示し、保留球がなければ(カウンタB=0)遊技球が始動入賞口11に入賞するのを待つ。
【0231】
一方、上記カウンタKが0になるまで、即ち第9遊技状態の遊技が継続している間に、打球発射装置43から遊技領域5に打ち出された遊技球が、普通図柄作動ゲート19を通過すると、作動ゲート検出センサ121はその通過した遊技球を検出する。すると、CPUは、普通図柄作動ゲート19を通過したタイミングに基づいて当り判定用カウンタC9及びはずれ図柄決定用カウンタC10の値を取得する。そして、CPUは、当り判定用カウンタC9の値を参照し、今回は、当り判定用カウンタC9の値として15が取得されたこととし、従って、今回は、当りである(図11参照)ので、当りフラグF4に1をセットする。
【0232】
すると、CPUは、当りフラグF4に1がセットされていることに基づいて、普通図柄が変動表示を開始した後、第9遊技状態に対応する普通図柄変動時間tとしての5秒が経過したときに、普通図柄表示装置18に当り図柄としての普通図柄「7」が停止されて確定表示される(図11及び図24参照)。そして、CPUは、普通図柄表示装置18に当り図柄としての普通図柄「7」が確定表示されると、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を第9遊技状態に対応する始動入賞口開放時間STとしての5.3秒が経過するまで開放する。なお、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を開放してから、遊技球が6個以上始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したときには、始動入賞口開放時間STとしての5.3秒が経過していなくても、その時点で始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を閉口する。そして、CPUは、当りフラグF4に0をセットし、次に通過保留球があれば(カウンタA≧1)再び普通図柄を変動表示し、通過保留球がなければ(カウンタA=0)遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過するのを待つ。
【0233】
また、上記カウンタKが0になるまで、即ち第9遊技状態の遊技が継続している間に、上記した始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて取得した各乱数カウンタC1〜C8(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8)において、今回は、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値として110が取得されたこととし、従って、今回は、大当りでなく、小当りであり、且つリーチである(図11参照)ので、大当りフラグF1に0をセットし、小当りフラグF2に1をセットし且つリーチフラグF3に1をセットする。
【0234】
すると、CPUは、リーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、変動パターン決定用カウンタC5の値に対応するリーチ変動パターンを特別図柄表示装置6に変動表示し、大当りフラグF1に0が、小当りフラグF2に1が且つリーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、小当り図柄決定用カウンタC3の値に対応する各特別図柄を各図柄表示部8、9、10に停止する。即ち、小当り図柄を停止する。なお、今回は、小当り図柄決定用カウンタC3の値として7が取得されたこととし、従って今回は、各特別図柄が変動表示を開始した後、第9遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tとしての上記2+α秒が経過したときに、特別図柄表示装置6に左特別図柄として「7」が、中特別図柄として「7」が、右特別図柄として「8」が、各々停止されて確定表示される(図11及び図13参照)。即ち、小当り図柄としての「778」が確定表示される。
【0235】
そして、CPUは、特別図柄表示装置6に小当り図柄としての各特別図柄「778」が確定表示されるとリーチフラグF3に0をセットし、大入賞口7を第9遊技状態に対応する大入賞口開口時間DTとしての9秒が経過するまで開口する。なお、大入賞口7を開口してから、遊技球が10個以上大入賞口7に入賞したときには、大入賞口開口時間DTとしての9秒が経過していなくても、その時点で大入賞口7を閉口する。そして、CPUは、小当りフラグF2に0をセットし、次に保留球があれば(カウンタB≧1)再び特別図柄を変動表示し、保留球がなければ(カウンタB=0)遊技球が始動入賞口11に入賞するのを待つ。
【0236】
また、上記カウンタKが0になるまで、即ち第9遊技状態の遊技が継続している間に、上記した始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて取得した各乱数カウンタC1〜C8(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8)において、今回は、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値として3が取得されたこととし、従って、今回は、大当りであり、小当りでなく、且つリーチである(図11参照)ので、大当りフラグF1に1をセットし、小当りフラグF2に0をセットし且つリーチフラグF3に1をセットする。
【0237】
すると、CPUは、リーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、変動パターン決定用カウンタC5の値に対応するリーチ変動パターンを特別図柄表示装置6に変動表示し、大当りフラグF1に1が、小当りフラグF2に0が且つリーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、大当り図柄決定用カウンタC2の値に対応する各特別図柄を各図柄表示部8、9、10に停止する。即ち、大当り図柄を停止する。なお、今回は、大当り図柄決定用カウンタC2の値として2が取得されたこととし、従って今回は、各特別図柄が変動表示を開始した後、第9遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tとしての上記2+α秒が経過したときに、特別図柄表示装置6に左特別図柄として「2」が、中特別図柄として「2」が、右特別図柄として「2」が、各々停止されて確定表示される(図11及び図13参照)。即ち、大当り図柄としての「222」が確定表示される。
【0238】
そして、CPUは、特別図柄表示装置6に大当り図柄としての各特別図柄「222」が確定表示されるとリーチフラグF3に0をセットし、上記したステップS391の所定の大当り処理、即ち大入賞口7を、30秒経過するか、或いは、遊技球が10個以上入賞するまで開口する処理(1ラウンド)を、継続入賞スイッチ118のON−OFF状態に基づいて最大16回(16ラウンド)まで繰り返す処理を実行する。なお、この大当り処理においては、遊技状態がどの遊技状態であっても、即ち遊技状態が第1遊技状態〜第10遊技状態の何れであっても、全く同様な処理が行われる。そして、CPUは、この大当り処理を終了すると、大当りフラグF1に0をセットし、次に保留球があれば(カウンタB≧1)再び特別図柄を変動表示し、保留球がなければ(カウンタB=0)遊技球が始動入賞口11に入賞するのを待つ。
【0239】
なお、本実施形態の遊技機1においては、各遊技状態が抽選されるときや実行されているとき、または、遊技状態が移行したときやその遊技状態の継続期間等に係わる情報や示唆は一切遊技者に報知されないようになっている。但し、ここで言う情報や示唆とは、遊技状態以外の態様にて行われることが該当し、遊技状態そのもの、即ち遊技状態における遊技者の利益に係わる遊技要素としての大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DT自体は、該当するものではない。例えば、特別図柄表示装置6等を用いて、「只今、第1遊技状態です。大当り確率は1/500です。」「只今、第5遊技状態へ移行しました。」「只今、第8遊技状態です。あと特別図柄が30回変動するまでこの遊技状態を継続します。」等というメッセージや、特別図柄表示装置6の画面の背景色を変更したり、音声制御回路38を制御してスピーカ113から上記したメッセージを発音させたり、ランプ制御回路37を制御して所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等が、ここで言う情報や示唆に該当する。
【0240】
以上説明したように、本実施形態の遊技機1においては、複数段階の遊技状態、即ち第1遊技状態〜第10遊技状態という10種類の遊技状態を備えており、これらの遊技状態は、遊技者の利益に係わる遊技要素、即ち大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTが異なるように設定されている。そして、これら10種類の遊技状態の中から、始動入賞口11に遊技球が入賞したタイミング(始動入賞検出センサ116が遊技球を検出したタイミング)に基づいて1つの遊技状態が抽選されると共に、この抽選された遊技状態の継続期間(カウンタKの値)も同時に抽選されるようになっており、この抽選された遊技状態の継続期間が終了すると、再び始動入賞口11に遊技球が入賞したタイミングに基づいて、当該遊技状態と当該継続期間を抽選し設定する。
【0241】
従って本実施形態の遊技機1によれば、複数段階の遊技状態へランダムに移行し、さらにその遊技状態の継続期間もランダムに変化するので、例えば遊技者にとって有利な遊技状態が非常に長く続いたり、逆に遊技者にとって不利な遊技状態が非常に長く続いたり、短時間の間に遊技者にとって有利な遊技状態と不利な遊技状態がめまぐるしく変わったりする等という様々な遊技状態を創出でき、その結果、遊技性が著しく向上し、遊技の興趣が極めて増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0242】
また、本実施形態の遊技機1によれば、複数段階の遊技状態において、上記した遊技者の利益に係わる遊技要素を微妙に異ならせることにより、遊技者は、自分自身で特有な判断(当てにならない判断)をしながら遊技を続行する蓋然性が高くなり、即ち、現状の遊技状態がいつ変わるかということや、そもそも現状の遊技状態がどうなっているのかということさえ、遊技者が確信をもてずに遊技を行う蓋然性が高くなるので、即ち遊技者が各遊技状態をプレイすれば、その違いに気づくことになるが、例えば、遊技状態が少しだけ異なる場合(リーチ、小当り、大当りになる確率が少しだけ違うときや、図柄の変動時間や役物の開放時間が少しだけ違うとき等)には、例えその違いに気づいても疑心暗鬼となる蓋然性が高くなり、その結果、遊技者は、自分に都合のよい判断をし、この判断、換言すれば都合のよい期待を抱かせることで遊技性が著しく向上し、結果として遊技機1の稼働率が著しく向上するという極めて顕著な効果を奏する。
【0243】
また、本実施形態の遊技機1によれば、遊技状態の遊技期間、つまり遊技状態の継続期間もランダムに変化するので、例えば遊技者にとって最も有利な遊技状態で遊技者の最大目標である所定の大当り遊技を獲得した後も、その最も有利な遊技状態が引き続き長く続いたり、また、その逆に、所定の大当り遊技を獲得した後すぐに当該遊技状態が終わってしまうこともあったりと、遊技状態の変化に意外性を持たせることが可能になる。即ち、遊技者が大当り遊技の獲得如何に関わらず、一切遊技状態の移行や遊技状態の継続期間に影響を及ぼすことがないので、遊技状態の変化に意外性を持たせることができ、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0244】
即ち、本実施形態の遊技機1によれば、どのような場合にどのような遊技状態となるのか、またその遊技状態はどのような場合に長く続くのか或いは短く終わるのかというような事を、遊技者自身に考えさせること(実際は考えてもわからない全く予測できない構成となっている)が可能となり、その結果、遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させ、遊技機1の稼働率を著しく向上させるという極めて顕著な効果を奏することとなる。
【0245】
なお、特別図柄表示装置6等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等は報知しても良い。勿論この報知は、上記した各遊技状態が抽選されるときや実行されているとき、または、遊技状態が移行したときやその遊技状態の継続期間等には何ら関係のない画像である。このような構成にすることにより、上記した効果を一層顕著にすることが可能となる。
【0246】
また、本実施形態の遊技機1においては、複数段階の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態という10種類の遊技状態を備えるようにしたが、この種類は限定されるものではなく、また、確率CP(遊技状態決定用カウンタC11)とカウンタK(遊技期間決定用カウンタC12)の値は、図11及び図12に示すように設定されるようにしたが、これらの設定値はこれに限定されるものではなく、さらに、複数段階の遊技状態における遊技者の利益に係わる遊技要素、即ち大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTは、図11に示すように設定されるようにしたが、これらの設定値もこれに限定されるものではなく、この遊技状態の種類と確率CP、カウンタK、遊技要素の設定値は、所定の設計思想に基づいて決定すれば良い。このような構成にすることにより遊技機1の設計の自由度が増し、また、遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ、遊技機1の射幸性を低くするように設計しても、遊技者は、十分に遊技を楽しむことができる。
【0247】
例えば、本実施形態の遊技機1においては、10段階の遊技状態における遊技者の利益に係わる各遊技要素は、第1遊技状態が最も遊技者にとって不利であり、第10遊技状態が最も遊技者にとって有利というように規則的になっているが、つまり、第1遊技状態では、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HPは最も低い確率であり、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間tは最も長い時間であり、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTは最も短い時間となっており、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HPは高い確率となり、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間tは短い時間となり、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTは長い時間となっていくが、これは、各遊技状態における各遊技要素の設定値を不規則的に設定し、各遊技状態の遊技者にとって有利になるか不利になるかに係わる規則性をなくすようにしても良い。また、この場合においては、各遊技要素のうち所定の遊技要素を実行されないようにしても良い。例えば、小当り確率SPまたは大入賞口開口時間DTを0に設定し、上記したステップS378の小当り処理が実質的に実行されないようにしても良い。
【0248】
また、さらに、上記した遊技状態の種類、確率CP、カウンタK及び遊技者の利益に係わる各遊技要素の設定値、若しくは所定の遊技要素の設定値は、所定の設計思想に基づいて、設計段階(または、製造段階)で固定するようにしても良いし、または、図示しない設定スイッチ(ディップスイッチ等)で所定の値が設定できるようにしてもしても良い。この設定スイッチで所定の値が設定できるようにした場合には、遊技場側の所望する状態に遊技機1を設定することが可能となり、延いては安定経営につながり、遊技場を経営するうえで顕著な効果を奏する。
【0249】
また、本実施形態の遊技機1においては、複数段階の遊技状態の中から、1つの遊技状態を選択する抽選と、この抽選された遊技状態の継続期間(カウンタKの値)を選択する抽選とを、始動入賞口11に遊技球が入賞したタイミング(始動入賞検出センサ116が遊技球を検出したタイミング)に基づいて同時に抽選するようにしたが(遊技機1に係わる処理をプログラミングするうえで容易となり、その結果、遊技機1の開発時間を短縮できるという極めて顕著な効果がある)、これは限定することなく、例えば当該遊技状態を選択する抽選は、遊技領域5に設けられた所定の入賞口に遊技球が入賞したタイミングに基づいて抽選するようにし、一方、当該継続期間を選択する抽選は、普通図柄作動ゲート19を遊技球が通過したタイミング(作動ゲート検出センサ121が遊技球を検出したタイミング)に基づいて抽選するようにしても良い。このような構成にすると、同時に抽選する場合に比べ、遊技機1に係わる処理をプログラミングするうえで煩雑となるものの、遊技者の体感器等を利用した不当な攻略をさらに困難にすることができる。
【0250】
また、本実施形態の遊技機1においては、上記したステップS391の大当り処理は、何れの遊技状態(第1遊技状態〜第10遊技状態)においても同様な遊技内容にて遊技者に提供するようにしたが、これは、各遊技状態に対応してその遊技内容を変更するようにしても良い。例えば、遊技者にとって最も不利な第1遊技状態にて遊技者が大当りを獲得した場合には、当該遊技内容を遊技者にとって最も有利な遊技内容とし、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて、当該遊技内容を遊技者にとって不利な遊技内容にしていくようにしても良い。また、さらに、この大当りの遊技内容を、特別図柄表示装置6にて確定表示される大当り図柄の種類に対応して変更するようにしても良い。例えば、大当り図柄として奇数のゾロ目が確定表示されたときには、大当り図柄として偶数のゾロ目が確定表示されたときよりも、当該遊技内容を遊技者にとって有利な遊技内容にしても良い。勿論、本技術思想に逸脱していなければ、上記した以外の大当り処理の遊技内容でも良い。例えば、所謂第3種パチンコ遊技機で採用されているような大当りの遊技内容でも良い。このような構成にすると、遊技性が向上し遊技者の遊技意欲が増大する。
【0251】
また、本実施形態の遊技機1においては、遊技状態の遊技期間(カウンタKの値)は、設定されたカウンタKの値から特別図柄表示装置6に特別図柄が変動表示後確定表示される毎にディクリメント(1減算)され、カウンタKの値が0になるまで継続するようにしたが、つまり、遊技状態の遊技期間は、特別図柄表示装置6にて特別図柄が変動表示される回数によって消化されるようにしたが、これは限定されるものではなく、例えば、複数段階の遊技状態の中から所定の遊技状態が抽選されたときから、所定時間が経過したら当該遊技状態を終了するようにしても良いし、または、遊技領域5に設けられた所定の入賞口に遊技球が所定数入賞したら終了するようにしても良いし、または、打球発射装置43にて所定数の遊技球が遊技領域5に発射されたら終了するようにしても良い。なお、これら所定時間や所定数の値は、ランダムにすべく所定の遊技状態が抽選されたときに、毎回抽選されるようにしても良い。
【0252】
また、本実施形態の遊技機1においては、上記したように始動入賞口11に係わる保留球数と普通図柄作動ゲート19に係わる通過保留球数を最高4個までに制限するようにしたが、即ち、カウンタBとカウンタAの値を最高5までに制限したが、この制限は、選択された遊技状態に対応して遊技者にとって有利なように変更したり、無くしたりしても良い。そして、このようにした場合には、保留球数と通過保留球数を遊技者に報知するための上記した4個の保留LED25と保留LED26とは、複数の7セグメントLEDに変更するようにすると良い。このような構成にすることにより、例えば、第1遊技状態による遊技が実行されて特別図柄変動時間Tや普通図柄変動時間tが長い時間となったときや、または第10遊技状態による遊技が実行されて当り確率HPが高い確率になると共に始動入賞口開放時間STが長い時間になったとき等に、多くの保留球数や通過保留球数が発生しても、所謂オーバーフローすることを減少したり、無くしたりすることができるので、その結果、遊技者は、より多くの特別図柄と普通図柄の変動表示を獲得することができ、延いては、より速く、より多くの大当りや小当り、または当りを発生させることにつながるので、遊技者の遊技意欲が増大し、遊技の趣向性が高められる。さらに、多くの保留球数や通過保留球数が発生しても、遊技領域5において大きな面積をとることなく、遊技領域5のスペースを有効活用しつつ対処することが可能となり、遊技機1を開発するうえでの設計の自由度が増大し、また、遊技機開発者の創造性の幅を広げる。
【0253】
また、本実施形態の遊技機1においては、上記したように普通図柄表示装置18にて普通図柄が変動表示中に遊技状態が別の遊技状態へ移行した場合には、当該普通図柄の変動表示が停止して確定表示されるのを待ってから、移行した遊技状態の普通図柄変動時間tが適用されるようにしたが、これを、当該普通図柄の変動表示が停止して確定表示されるのを待つことなく、即座に当該普通図柄の変動表示を停止させて確定表示し、以降の普通図柄の変動表示に移行した遊技状態の普通図柄変動時間tを適用するようにしても良い。このようにすると、遊技状態の移行が迅速且つスムーズに行われ、延いては、次の大当り獲得が早まることとなり、遊技性が向上し、遊技者は、遊技意欲が増大する。
【0254】
また、本実施形態の遊技機1においては、大当りを抽選する図柄を予め定めた3桁の図柄を用いて説明したが、大当り図柄はこの3桁に限ったものでなく何桁であっても良い。また、上記した大当たり図柄は同一図柄で説明したが、任意に設定可能であり、「ABC」「松竹梅」等のようにどの様な組合せを大当り図柄としても良い。
【0255】
また、本実施形態の遊技機1においては、特別図柄表示装置6及び普通図柄表示装置18は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、ドットマトリックスLEDディスプレイ等の図柄や数字を表示できるものであればどのようなものでも良い。
【0256】
なお、本実施形態の遊技機1は、実施の一態様であるパチンコ遊技機を用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、スロットル遊技機のように、スタートレバーを遊技者が操作したことに係わり、当り等に係わる乱数を抽出し、該抽出した乱数値に基づいて回胴リールが駆動される遊技機においても、本発明を採用することが出来る。
【0257】
次に特許請求の範囲の構成と、本発明の実施形態との対応を説明する。
請求項1:遊技者の利益に係わる遊技要素は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当し、複数種類の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態に相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、所定の図柄変動開始信号は、ステップS302の処理にて判断される始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出したときに送出される始動信号、ステップS452の処理にて判断される普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を作動ゲート検出センサ121が検出したときに送出される作動信号に相当し、図柄表示装置は、特別図柄表示装置6、普通図柄表示装置18に相当し、複数の図柄は、3桁の0〜9の特別図柄、1桁の0〜9の普通図柄に相当し、変動表示している図柄を停止させて確定表示する所定時間は、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間tに相当し、図柄表示制御手段は、中央制御装置100、表示制御回路111に相当し、遊技者にとって有利な特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、特別遊技を生起させる所定の図柄は、図13(A)に示す特別図柄の組合せとしての「000」〜「999」、図13(B)に示す特別図柄の組合せとしての「001」〜「998」、普通図柄としての「7」に相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技期間認識困難実行手段は、遊技期間決定用カウンタC12が遊技者が認識できない内部的な乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0258】
請求項2:遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、遊技期間認識困難実行手段は、遊技期間決定用カウンタC12が遊技者が認識できない内部的な乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、遊技期間抽選無関連実行手段は、遊技期間決定用カウンタC12が大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1及び当り判定用カウンタC9とは全く関連しない独立した乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0259】
請求項3:遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、特別遊技とは関連することなく実行する遊技期間抽選無関連実行手段は、遊技期間決定用カウンタC12が大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1及び当り判定用カウンタC9とは全く関連しない独立した乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0260】
請求項4:遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、所定の図柄変動開始信号は、ステップS302の処理にて判断される始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出したときに送出される始動信号に相当し、遊技期間抽選信号入力実行手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当する。
【0261】
請求項5:遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当する。
【0262】
請求項6:遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技状態認識困難実行手段は、遊技状態決定用カウンタC11が遊技者が認識できない内部的な乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0263】
請求項7:遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、特別遊技とは関連することなく実行する遊技状態抽選無関連実行手段は、遊技状態決定用カウンタC11が大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1及び当り判定用カウンタC9とは全く関連しない独立した乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0264】
請求項8:遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、所定の図柄変動開始信号は、ステップS302の処理にて判断される始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出したときに送出される始動信号に相当し、遊技状態抽選信号入力実行手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当する。
【0265】
請求項9:遊技期間抽選信号入力実行手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、遊技状態抽選信号入力実行手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、抽選同期手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値と遊技状態決定用カウンタC11の値とを同期的に取得することに相当する。
【0266】
請求項10:遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、設定された遊技期間に係わる情報または/及び設定された遊技期間を示唆する情報は、本文後段の「特別図柄表示装置6等を用いて、「只今、第5遊技状態へ移行しました。」「只今、第8遊技状態です。あと特別図柄が30回変動するまでこの遊技状態を継続します。」等というメッセージや、特別図柄表示装置6の画面の背景色を変更したり、音声制御回路38を制御してスピーカ113から上記したメッセージを発音させたり、ランプ制御回路37を制御して所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等」という記載に相当し、遊技期間情報示唆報知禁止手段は、本文後段の「遊技状態が移行したとき、及びその遊技状態の継続期間、に係わる情報や示唆は一切遊技者に報知されないようになっている」という記載に相当する。
【0267】
請求項11:遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、選択された遊技状態に係わる情報または/及び選択された遊技状態を示唆する情報は、本文後段の「特別図柄表示装置6等を用いて、「只今、第1遊技状態です。大当り確率は1/500です。」「只今、第5遊技状態へ移行しました。」「只今、第8遊技状態です。あと特別図柄が30回変動するまでこの遊技状態を継続します。」等というメッセージや、特別図柄表示装置6の画面の背景色を変更したり、音声制御回路38を制御してスピーカ113から上記したメッセージを発音させたり、ランプ制御回路37を制御して所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等」という記載に相当し、遊技状態情報示唆報知禁止手段は、本文後段の「各遊技状態が実行されているときや、遊技状態が移行したとき、及びその遊技状態の継続期間、に係わる情報や示唆は一切遊技者に報知されないようになっている」という記載に相当する。
【0268】
請求項12:遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、設定された遊技期間とは関連のない演出画像を表示する第1演出画像表示手段は、本文後段の「特別図柄表示装置6等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等は報知しても良い。勿論この報知は、遊技状態が移行したときやその遊技状態の継続期間等には何ら関係のない画像である」という記載に相当する。
【0269】
請求項13:遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、選択された遊技状態とは関連のない演出画像を表示する第2演出画像表示手段は、本文後段の「特別図柄表示装置6等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等は報知しても良い。勿論この報知は、上記した各遊技状態が抽選されるときや実行されているとき、または、遊技状態が移行したときやその遊技状態の継続期間等には何ら関係のない画像である」という記載に相当する。
【0270】
請求項14:遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、複数の遊技期間は、図12に示すカウンタKの値に相当し、複数の遊技期間の各々に対応して設定された所定の遊技期間抽選確率は、図12に示す確率KPに相当し、遊技期間確率抽選手段は、図12に示す確率KPに基づいてカウンタKの値(5〜500)の中から何れかのカウンタKの値を抽選することに相当し、遊技期間抽選確率は遊技期間が長いほど低く設定されていることは、図12に示すカウンタKの値(5〜500)に対応する確率KPに相当する。
【0271】
請求項15:複数種類の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態に相当し、複数種類の遊技状態の各々に対応して設定された所定の遊技状態抽選確率は、図11に示す確率CPに相当し、遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技状態確率抽選手段は、図11に示す確率CPに基づいて第1遊技状態〜第10遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選することに相当する。
【0272】
請求項16:複数種類の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態に相当し、遊技者の利益に係わる遊技要素は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当し、遊技要素の差異が規則的に設定された複数段階の遊技状態は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTの値が、図11に示すように規則的に設定されている第1遊技状態〜第10遊技状態に相当する。
【0273】
請求項17:遊技状態抽選確率は、図11に示す確率CPに相当し、複数段階の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態に相当し、遊技状態段階抽選確率は、図11に示すように第1遊技状態〜第10遊技状態に対応して規則的に設定されている確率CPに相当し、遊技状態段階抽選確率は遊技者の利益が大きな遊技状態ほど低く設定されていることは、図11に示す第1遊技状態〜第10遊技状態に対応する確率CPに相当し、遊技状態確率抽選手段は、図11に示す確率CPに基づいて第1遊技状態〜第10遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選することに相当し、遊技状態段階確率抽選手段は、図11に示すように第1遊技状態〜第10遊技状態に対応して規則的に設定されている確率CPに基づいて第1遊技状態〜第10遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選することに相当する。
【0274】
請求項18:遊技者の利益に係わる遊技要素は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当し、図柄表示制御手段は、中央制御装置100、表示制御回路111に相当し、変動表示している図柄を停止させて確定表示するのに要する所定時間は、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間tに相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、遊技者にとって有利な特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、特別遊技を生起させることとなる所定確率は、大当り確率TP、小当り確率SP、当り確率HPに相当する。
【0275】
請求項19:特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、遊技者にとって有利な特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、所定の可変入賞装置は、大入賞口7、始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、遊技者の利益に係わる遊技要素は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当し、所定の可変入賞装置を遊技者にとって有利な状態に変動する所定時間は、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当する。
【0276】
請求項20:遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技に関連して消化する遊技期間は、ステップS370のカウンタKをディクリメント(1減算)する処理、本文後段の「遊技状態の遊技期間は、遊技領域5に設けられた所定の入賞口に遊技球が所定数入賞したら終了するようにしても良いし、または、打球発射装置43にて所定数の遊技球が遊技領域5に発射されたら終了するようにしても良い」という記載に相当し、遊技期間消化設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当する。
【0277】
請求項21:遊技期間消化設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、図柄表示制御手段は、中央制御装置100、表示制御回路111に相当し、変動表示している図柄を確定表示したことに基づいて消化する遊技期間は、ステップS368の特別図柄確定表示の処理後にステップS370のカウンタKをディクリメント(1減算)する処理に相当し、遊技期間図柄消化設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当する。
【0278】
請求項22:図柄変動開始信号は、ステップS302の処理にて判断される始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出したときに送出される始動信号、ステップS452の処理にて判断される普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を作動ゲート検出センサ121が検出したときに送出される作動信号に相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、乱数判断手段は、ステップS344の各フラグセットの処理、ステップS502の当りフラグF4セットの処理に相当し、乱数判断手段の判断結果に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることは、ステップS344の処理にて大当りフラグF1に1がセットされたときにステップS390の処理にてYESと判断されステップS391の大当り処理が生起すること、ステップS344の処理にて小当りフラグF2に1がセットされたときにステップS376の処理にてYESと判断されステップS378の小当り処理が生起すること、ステップS502の処理にて小当りフラグF4に1がセットされたときにステップS514の処理にてYESと判断されステップS516の始動入賞口開放処理が生起することに相当し、ループカウンタは所定時間毎のタイマ割り込みにより加算または減算される所定の値を不規則にしたことは、ステップS60の乱数更新処理にて大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、当り判定用カウンタC9の値を、次のリセット割込みが発生するまで更新し続けるループ処理に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の遊技機1を示す正面図である。
【図2】本実施形態の特別図柄表示装置6を示す正面図である。
【図3】本実施形態の中央制御装置100の要部ブロック図である。
【図4】本実施形態の中央制御装置100が実行するメイン遊技処理を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態の中央制御装置100が実行する特別遊技処理を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態の中央制御装置100が実行する始動入賞口入賞処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態の中央制御装置100が実行する保留LED点灯制御処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の中央制御装置100が実行する特別図柄遊技処理を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態の中央制御装置100が実行する遊技設定処理を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の中央制御装置100が実行する遊技状態設定処理を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態の第1遊技状態、第2遊技状態、第3遊技状態、第4遊技状態、第5遊技状態、第6遊技状態、第7遊技状態、第8遊技状態、第9遊技状態及び第10遊技状態と、遊技状態決定用カウンタC11、確率CP、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り判定用カウンタC9、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTとの関係を示す説明図である。
【図12】本実施形態の遊技期間決定用カウンタC12とカウンタKと確率KPとの関係を示す説明図である。
【図13】本実施形態の大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7及び右図柄決定用カウンタC8の乱数値と各特別図柄との関係を示す説明図である。
【図14】本実施形態の中央制御装置100が実行する特別図柄制御処理を示すフローチャートである。
【図15】本実施形態の中央制御装置100が実行する特別図柄変動表示処理を示すフローチャートである。
【図16】本実施形態の中央制御装置100から送信され、特別図柄表示装置6を制御する表示制御回路111が受信する伝送データの説明図である。
【図17】本実施形態の中央制御装置100が実行する小当り処理を示すフローチャートである。
【図18】本実施形態の中央制御装置100が実行する大当り処理を示すフローチャートである。
【図19】本実施形態の中央制御装置100が実行する保留LED消灯制御処理を示すフローチャートである。
【図20】本実施形態の中央制御装置100が実行する普通遊技処理を示すフローチャートである。
【図21】本実施形態の中央制御装置100が実行する作動ゲート通過処理を示すフローチャートである。
【図22】本実施形態の中央制御装置100が実行する保留LED点灯制御処理を示すフローチャートである。
【図23】本実施形態の中央制御装置100が実行する普通図柄遊技処理を示すフローチャートである。
【図24】本実施形態のはずれ図柄決定用カウンタC10の乱数値と普通図柄との関係を示す説明図である。
【図25】本実施形態の中央制御装置100が実行する普通図柄制御処理を示すフローチャートである。
【図26】本実施形態の中央制御装置100が実行する始動入賞口開放処理を示すフローチャートである。
【図27】本実施形態の中央制御装置100が実行する保留LED消灯制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…遊技機、 2…打球操作ハンドル、
3…打球誘導レール、 4…遊技領域形成レール、
5…遊技領域、 6…特別図柄表示装置、
7…大入賞口、 8…左図柄表示部、
9…中図柄表示部、 10…右図柄表示部、
11…始動入賞口(電動チューリップ)、 12…打球供給皿、
13…余剰球受皿、 14…普通入賞口、
15…遊技効果ランプ、 16…アウト口、
17…ガラス扉枠、 18…普通図柄表示装置、
19…普通図柄作動ゲート、 20…風車、
21…遊技盤、 22…外枠、
23…内枠、 25(25a、25b、25c、25d)…保留LED、
26(26a、26b、26c、26d)…保留LED、
27…ワンチップマイクロコンピュータ、 37…ランプ制御回路、
38…音声制御回路、 40…払出制御回路、
41…賞球払出装置、 42…発射制御回路、
43…打球発射装置、 100…中央制御装置、
101…入力回路、 102…CPU、
103…ROM、 104…RAM、
106…ソレノイド、 107…ソレノイド、
109…外部情報端子、 110…出力回路、
111…表示制御回路、 113…スピーカ、
115…バス、 116…始動入賞検出センサ、
117…カウントスイッチ、 118…継続入賞スイッチ、
119…打球操作ハンドルスイッチ、 120…打球操作ストップスイッチ、
121…作動ゲート検出センサ、 122…セーフ球検出センサ、
123…カウントスイッチ、A…カウンタ、
B…カウンタ、 C…カウンタ、
D…カウンタ、E…カウンタ、
G…カウンタ、K…カウンタ、
C1…大当り・小当り・リーチ判定用カウンタ、
C2…大当り図柄決定用カウンタ、
C3…小当り図柄決定用カウンタ、 C4…リーチ図柄決定用カウンタ、
C5…変動パターン決定用カウンタ、C6…左図柄決定用カウンタ、
C7…中図柄決定用カウンタ、 C8…右図柄決定用カウンタ、
C9…当り判定用カウンタ、 C10…はずれ図柄決定用カウンタ、
C11…遊技状態決定用カウンタ、 C12…遊技期間決定用カウンタ、
F1…大当りフラグ、F2…小当りフラグ、
F3…リーチフラグ、F4…当りフラグ、
CP…確率、 TP…大当り確率、
SP…小当り確率、 RP…リーチ確率、
HP…当り確率、 KP…確率、
T…特別図柄変動時間、 t…普通図柄変動時間、
ST…始動入賞口開放時間、 DT…大入賞口開放時間、
T1…時間、 T2…時間、
T3…時間
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロット機などように、所定の信号に基づいて、抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて、遊技を提供する遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機、例えば、パチンコ遊技機は、周知のように、遊技球の始動入賞口への入賞を起因に始動信号が出力され、特別図柄遊技が開始される。該特別図柄遊技では、遊技球の始動入賞口への入賞を起因に出力された始動信号に基づいて、大当りか否かの抽選を行い、大当りであると判断した場合には、大量の賞品球(賞品)が獲得することができる所定の大当り遊技を提供し、反対に、大当りでないと判断した場合には(外れならば)、外れ遊技を提供していた。
【0003】
一例を挙げれば、今最も市場で人気がある遊技機として、「確率変動機能付き遊技機(パチンコ遊技機)」というものがある。この確率変動機能付き遊技機は、特定の特別図柄(例えば、奇数のゾロ目等)で大当りになると、特別図柄遊技における大当り確率(抽選確率)が高確率になり、次回の大当りが発生するまで、該高確率が維持される確率変動状態という遊技者にとって有利な特別な遊技状態になるところに特徴があり、該確率変動状態は、特定の特別図柄で大当りし続ける限り維持される(非特定の特別図柄で大当りするまで維持される)という構成になっている。
【0004】
これにより、遊技者は、特定の特別図柄よる1回の大当りにより、複数の大当りが連続して発生(所謂、連チャン)する機会を得ることが可能になり、即ち、遊技者は、大量の景品を一気に獲得するかもしれないという可能性を得ることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したように様に構成される従来の遊技機には、次のような問題点があった。
従来の遊技機は、所定の大当り遊技が行われているときにだけ、遊技者は、「大量の賞品球(賞品)を獲得することができるかもしれない」という楽しい遊技状態を享受し、その他の時間は、つまらない遊技状態を享受し続けなければならなかった。その結果、遊技者は、時が経つに連れて、上述したような構成では、物足りなさを感じ始め、遊技機に対する飽きに繋がり、終局的には、遊技機離れという形になっていた。
【0006】
また、上述した「確率変動機能付き遊技機(パチンコ遊技機)」においては、このような問題点ができるだけ発生しないように、上述したように、1回の大当りにより、複数の大当りが連続して発生する機会を与えるといったような、大当りになるまでの時間を一気に忘れさせることができるくらいの高い射幸性を遊技機に与え、対処していたが、近年、各遊技機メーカの新製品開発競争の激化に伴い、この高い射幸性がエスカレートする傾向にあった。結局、該傾向、即ち、高い射幸性への傾向が、裏目となって、遊技者に「怖い遊技機」という印象を与える結果となり、遊技者の遊技機離れという形に拍車を掛ける結果となっていた。これは、「確率変動機能付き遊技機(パチンコ遊技機)」に限らず、その他の類似した遊技機、例えば、スロット等においても同様の結果となっていた。
【0007】
この様な近代の遊技機、即ち、遊技者が大量の景品を獲得することができる所定の大当り遊技が連続して発生し、一気に大量の景品を獲得するかもしれないという高い射幸性を持った遊技機は、これまでに、各遊技機メーカで、数多く開発されてきたが、適度な射幸性で高い遊技性を提供することができる遊技機の開発は、不十分であった。
【0008】
そこで、本発明では、上記問題点の少なくとも一つを解決するために為されたもので、その目的とするところは、遊技機の遊技性を高めて遊技の趣向を向上させ、たとえ、射幸性を低くしても十分に遊技を楽しんで貰える遊技機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
このような問題を解決するために、本発明の遊技機は、請求項1に記載したように、遊技者の利益に係わる遊技要素が異なる複数種類の遊技状態と、該複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を選択する遊技状態選択手段と、該遊技状態選択手段により上記複数種類の遊技状態の中から選択された遊技状態の遊技期間を設定する遊技期間設定手段と、該遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、該遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する遊技状態期間実行手段と、を備えた遊技機であって、上記遊技状態期間実行手段は、少なくとも、所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて図柄表示装置に複数の図柄を変動表示し、該変動表示している図柄を所定時間後に停止させて確定表示する図柄表示制御手段と、該図柄表示制御手段が確定表示した図柄が所定の図柄である場合には、遊技者にとって有利な特別遊技を生起させる特別遊技生起手段と、を備え、上記遊技期間設定手段は、上記遊技状態選択手段により上記複数種類の遊技状態の中から選択された遊技状態の遊技期間を、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技期間ランダム抽選手段を備え、該遊技期間ランダム抽選手段は、該所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技期間認識困難実行手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明は、遊技者の利益に係わる遊技要素が異なる遊技状態を複数種類備えており、遊技状態選択手段が、この複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を選択する。遊技者の利益に係わる遊技要素とは、例えば第1種と言われるパチンコ遊技機においては、特別図柄に係わる大当り確率、小当り確率、リーチ確率、図柄変動時間、大入賞口開口時間等や、普通図柄に係わる当り確率、図柄変動時間、始動入賞口開放時間等のことを言う。つまり、遊技を構成している種々の遊技要素のうち、遊技者の利益に影響を及ぼす遊技要素のことを言う。
【0011】
また、遊技要素が異なる複数種類の遊技状態とは、上記遊技要素自体が異なっている場合と、同じ遊技要素であっても、その遊技要素の設定値等の内容が異なる場合とを含み、これらの異なる遊技要素を少なくとも1つ備えた2以上の遊技状態のことを言う。例えば、上記第1種のパチンコ遊技機において、複数種類の遊技状態を、第1遊技状態、第2遊技状態、第3遊技状態とし、第1遊技状態は遊技要素として大当り確率(1/300)を備え、第2遊技状態は遊技要素として大当り確率(1/200)を備え、第3遊技状態は大当り確率(1/200)及び小当り確率(1/100)を備えている場合には、遊技要素が異なる3種類の遊技状態となる。
【0012】
そして、遊技状態選択手段が遊技状態を選択すると、遊技期間設定手段が、この選択された遊技状態の遊技期間を設定し、遊技状態期間実行手段が、この選択された遊技状態による遊技を遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する。即ち、この選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ遊技者に提供する。
【0013】
ここで、遊技状態期間実行手段は、少なくとも、所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて図柄表示装置に複数の図柄を変動表示し、該変動表示している図柄を所定時間後に停止させて確定表示する図柄表示制御手段と、該図柄表示制御手段が確定表示した図柄が所定の図柄である場合には、遊技者にとって有利な特別遊技を生起させる特別遊技生起手段とを備えている。つまり、遊技状態期間実行手段は、何れの遊技状態が遊技状態選択手段により選択されても、少なくとも図柄表示制御手段による上記遊技と、特別遊技生起手段による上記遊技とを遊技者に提供する。
【0014】
例えば、上記第1種のパチンコ遊技機では、遊技球が始動入賞口に入賞することにより始動信号が入力されたことに基づいて特別図柄表示装置に3桁の複数の特別図柄を変動表示し、この変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示したとき、特別図柄が所定の特別図柄(例えば777)であった場合には、所定の大当り遊技(大入賞口を所定の態様で開口する遊技)を提供することや、遊技球が作動ゲートを通過することにより作動信号が入力されたことに基づいて普通図柄表示装置に1桁の複数の普通図柄を変動表示し、この変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示したとき、普通図柄が所定の普通図柄(例えば7)であった場合には、所定の当り遊技(始動入賞口としての電動役物を所定の態様で開放する遊技)を提供することに相当する。
【0015】
なお、遊技期間設定手段が設定する遊技期間としては、例えば、遊技状態が選択されてから図柄表示装置に図柄が所定回数確定表示されたとき、遊技状態が選択されてから遊技領域に設けられた所定の入賞口に遊技球が所定数入賞したとき、遊技状態が選択されてから打球発射装置にて所定数の遊技球が遊技領域に発射されたとき、遊技状態が選択されてから所定時間が経過したとき等が挙げられる。
【0016】
さらに請求項1の発明では、遊技期間設定手段は、遊技期間ランダム抽選手段を備えており、この遊技期間ランダム抽選手段が、遊技状態選択手段により複数種類の遊技状態の中から選択された遊技状態の遊技期間を、所定の抽選方法によりランダムに抽選すると共に、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間認識困難実行手段を備えており、この遊技期間認識困難実行手段が、該所定の抽選方法によりランダムにする抽選を遊技者が認識し難い態様にて実行する。
【0017】
ここで、ランダムに抽選することとなる所定の抽選方法を遊技者が認識し難い態様にて実行するものとしては、例えば、複数の遊技期間を設け、この複数の遊技期間の各々に対応した乱数値(例えば割り込み毎にインクリメントされるループカウンタ)を設定し、所定の遊技条件が成立したときにその乱数値を取得するようなものが挙げられる。さらに具体的に言えば、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機では、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいて複数の遊技期間の各々に対応して設定された内部乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を取得することに相当する。
【0018】
つまり、これは、始動入賞口へ遊技球が入賞するタイミングがランダムなことと、複数の遊技期間の各々に対応して設定された乱数値が遊技機の内部に設けられていることにより達成されるもので、当然ながら、遊技者に当該抽選結果等が直接的に或いは間接的に報知されない、即ち認識されないことが前提となる。なお、間接的な報知とは、例えば、確定表示された特別図柄の態様によって、何れの遊技期間が抽選されたかを判別できるようにすること等が挙げられる。また、上記した始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングの他に、例えば、作動ゲートを遊技球が通過したタイミングや所定の入賞口に遊技球が入賞したタイミングに基づいて抽選するようにしても良い。また、遊技期間ランダム抽選手段の抽選時期は、設定された遊技期間が終了したときとに行うようにしても良い。このようにすると、RAM等の記憶領域を有効活用することができる。
【0019】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項1の発明によれば、遊技者は、自分自身で特有な判断をしながら遊技を続行する蓋然性が高くなり、即ち、現状の遊技状態における遊技期間がいつ変わるかということを、自分に都合のよい判断をしつつも、自分自身の判断に確信をもてずに遊技を行う蓋然性が高くなり、従って遊技期間はどのような場合に長く続くのか或いは短く終わるのかというような事を、遊技者自身に考えさせることが可能となる。
【0020】
これにより、遊技者は、自分に都合のよい判断をするようになるが、この都合のよい判断は、換言すれば、遊技者が都合のよい期待を持つことであり、結果として、これが、遊技機の遊技性を著しく向上させ、延いては遊技機の稼働率を著しく向上させる要因となるという極めて顕著な効果を奏することになる。
【0021】
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0022】
また、請求項2に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、上記遊技期間ランダム抽選手段は、上記遊技期間認識困難実行手段に変えて、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する遊技期間抽選無関連実行手段を備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技状態認識困難実行手段に変えて遊技期間抽選無関連実行手段を備えており、この遊技期間抽選無関連実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する。
【0024】
ここで、ランダムに抽選することとなる所定の抽選方法を特別遊技とは関連することなく実行するものとしては、例えば、複数の遊技期間の各々に対応した少なくとも特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することのない乱数値を設定し、所定の遊技条件(特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連しない遊技条件)が成立したときにその乱数値を抽選して取得するようなものが挙げられる。例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、特別遊技生起手段が生起させる特別遊技としての、上記した特別図柄が所定の特別図柄(例えば777)であった場合に提供される所定の大当り遊技とは全く関係しない独立した乱数値を複数の遊技期間の各々に対応して設定し、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいてそれらの乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技期間を抽選して取得することに相当する。
【0025】
また、これは、この特別図柄に係わる所定の大当り遊技に変えて、上記した普通図柄に係わる所定の当り遊技を、特別遊技生起手段が生起させる特別遊技としても良い。このようにした場合には、上記した普通図柄が所定の普通図柄(例えば7)であった場合に提供される所定の当り遊技とは全く関係しない独立した乱数値を複数の遊技期間の各々に対応して設定し、作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいてそれらの乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技期間を抽選して取得すれば良い。
【0026】
なお、当然ながら、これら始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミング或いは作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいて遊技期間を抽選して取得したときに、偶然大当り遊技或いは当り遊技が生起したり、生起しなかったりすることも有り得るが、これらの事象は、ここで言う「特別遊技と関連する」ということには含まれない。
【0027】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項2の発明によれば、例えば、遊技者にとって有利な遊技状態が選択されているときに、遊技者の目標である遊技者にとって有利な特別遊技を獲得した後も、その有利な遊技状態における遊技期間が引き続き長く続いたり、また、その逆に、特別遊技を獲得した後すぐに当該遊技期間が終わってしまうこともあったりと、遊技期間の終了時期が特別遊技の終了時期に左右されないので、その結果、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0028】
また、特別遊技の獲得如何に関わらず、選択された遊技状態が実行される遊技期間がランダムに抽選されるので、その結果、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0029】
また、請求項3に記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、上記遊技期間ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する遊技期間抽選無関連実行手段を備えたことを特徴とする。
【0030】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間抽選無関連実行手段を備えており、この遊技期間抽選無関連実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する。
【0031】
この請求項3の発明は、請求項1の発明と請求項2の発明とを組み合わせた構成、即ち遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間認識困難実行手段と遊技期間抽選無関連実行手段とを備えた構成となっている。従って、請求項3の発明は、請求項1の発明の効果と請求項2の発明の効果とが相乗され、その結果、さらに遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大すると共に、遊技性が著しく向上し、結果として遊技の稼働が著しく向上するという極めて顕著な効果を奏する。
【0032】
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0033】
また、請求項4に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の遊技機において、上記遊技期間ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する遊技期間抽選信号入力実行手段を備えたことを特徴とする。
【0034】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかの発明において、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間抽選信号入力実行手段を備えており、この遊技期間抽選信号入力実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する。
【0035】
例えば、上記第1種のパチンコ遊技機において、本発明でいう所定の図柄変動開始信号を、遊技球が始動入賞口に入賞することにより送出される始動信号とした場合には、この始動信号が入力されたことに基づいて複数の遊技期間の中から何れかの遊技期間が抽選されることとなり、また、本発明でいう所定の図柄変動開始信号を、遊技球が作動ゲートを通過することにより送出される作動信号とした場合には、この作動信号が入力されたことに基づいて複数の遊技期間の中から何れかの遊技期間が抽選されることとなる。
【0036】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項4の発明によれば、請求項1乃至請求項3の何れかの発明の効果に加え、所定の図柄変動開始信号の入力という簡便な方法を採用することにより、遊技機を設計するうえで極めて容易となり、その結果、遊技機の開発時間を短縮できるという極めて顕著な効果を奏する。また、今現在では、周知となっている既存の始動入賞口や作動ゲート等を採用することが可能になるため、遊技盤面を設計するうえでの自由度が広がるという効果だけでなく、部品点数及び製造工数が増加しないことによる製造コストの削減が可能になるという極めて顕著な効果を奏する。
【0037】
また、請求項5に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態選択手段は、上記複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技状態ランダム抽選手段を備えたことを特徴とする。
【0038】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4の何れかの発明において、遊技状態選択手段は、遊技状態ランダム抽選手段を備えており、この遊技状態ランダム抽選手段が、複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を、所定の抽選方法によりランダムに抽選する。
【0039】
この遊技状態ランダム抽選手段は、請求項1の発明における遊技期間ランダム抽選手段と同様に、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、複数種類の遊技状態の各々に対応した乱数値(例えば割り込み毎にインクリメントされるループカウンタ)を設定し、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいてその乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を取得するようなものが挙げられる。この場合には、始動入賞口へ遊技球が入賞するタイミングがランダムなことにより、遊技状態がランダムに抽選されることとなる。
【0040】
なお、遊技期間ランダム抽選手段と遊技状態ランダム抽選手段の抽選方法を上記したような乱数値を用いて実行する場合には、1つの乱数値を併用するようにしても良い。このようにした場合には、遊技機に係わる処理をプログラミングするうえで容易となり、延いては遊技機の開発期間を短縮することができる。
【0041】
また、上記した始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいて遊技状態がランダムに抽選されるという構成の他に、例えば、作動ゲートを遊技球が通過したタイミングや所定の入賞口に遊技球が入賞したタイミングに基づいて遊技状態を抽選するようにしても良い。また、遊技状態ランダム抽選手段の抽選時期は、設定された遊技期間が終了したときとに行うようにしても良い。このようにすると、RAM等の記憶領域を有効活用することができる。
【0042】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項5の発明によれば、請求項1乃至請求項4の何れかの発明の効果に加え、遊技状態もランダムに抽選されるので、その結果、さらに遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0043】
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0044】
また、請求項6に記載の遊技機は、請求項5に記載の遊技機において、上記遊技状態ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技状態認識困難実行手段を備えたことを特徴とする。
【0045】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、遊技状態ランダム抽選手段は、遊技状態認識困難実行手段を備えており、この遊技状態認識困難実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を遊技者が認識し難い態様にて実行する。
【0046】
この遊技状態認識困難実行手段は、請求項1の発明における遊技期間認識困難実行手段と同様に、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいて複数種類の遊技状態の各々に対応して設定された内部乱数値(例えば割り込み毎にインクリメントされるループカウンタ)の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を取得することに相当する。
【0047】
つまり、これは、複数種類の遊技状態の各々に対応して設定された乱数値が遊技機の内部に設けられていることにより達成されるもので、当然ながら、遊技者に当該抽選結果等が直接的に或いは間接的に報知されない、即ち認識されないことが前提となる。なお、間接的な報知とは、例えば、確定表示された特別図柄の態様によって、何れの遊技状態が抽選されたかを判別できるようにすること等が挙げられる。
【0048】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項6の発明によれば、請求項5の発明の効果に加え、さらに遊技者は、自分自身で特有な判断をしながら遊技を続行する蓋然性が高くなり、即ち、現状の遊技状態がいつ変わるかということや、そもそも現状の遊技状態がどうなっているのかということさえ、遊技者が確信をもてずに遊技を行う蓋然性が高くなる。もっとも、遊技者が各遊技状態を遊技すれば、その違いに気づくことになるが、例えば、遊技状態が少しだけ異なる場合には、たとえその違いに気づいても疑心暗鬼となる蓋然性は高くなる。
【0049】
これにより、遊技者は、自分に都合のよい判断をするようになるが、この都合のよい判断は、換言すれば、遊技者が都合のよい期待を持つことであり、結果として、これが、遊技機の遊技性を著しく向上させ、延いては遊技機の稼働率を著しく向上させる要因となるという極めて顕著な効果を奏する。
【0050】
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0051】
また、請求項7に記載の遊技機は、請求項5または請求項6に記載の遊技機において、上記遊技状態ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する遊技状態抽選無関連実行手段を備えたことを特徴とする。
【0052】
請求項7の発明は、請求項5または請求項6の発明において、遊技状態ランダム抽選手段は、遊技状態抽選無関連実行手段を備えており、この遊技状態抽選無関連実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する。
【0053】
この遊技状態抽選無関連実行手段は、請求項2の発明における遊技期間抽選無関連実行手段と同様に、複数種類の遊技状態の各々に対応した少なくとも特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することのない乱数値を設定し、所定の遊技条件(特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連しない遊技条件)が成立したときにその乱数値を抽選して取得するようなものが挙げられる。例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、特別遊技生起手段が生起させる特別遊技としての、上記した特別図柄が所定の特別図柄(例えば777)であった場合に提供される所定の大当り遊技とは全く関係しない独立した乱数値を複数種類の遊技状態の各々に対応して設定し、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミングに基づいてそれらの乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を抽選して取得することに相当する。
【0054】
また、これは、この特別図柄に係わる所定の大当り遊技に変えて、上記した普通図柄に係わる所定の当り遊技を、特別遊技生起手段が生起させる特別遊技としても良い。このようにした場合には、上記した普通図柄が所定の普通図柄(例えば7)であった場合に提供される所定の当り遊技とは全く関係しない独立した乱数値を複数種類の遊技状態の各々に対応して設定し、作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいてそれらの乱数値の中から1つの乱数値、即ち1つの遊技状態を抽選して取得すれば良い。
【0055】
なお、当然ながら、これら始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミング或いは作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいて遊技状態を抽選したときに、偶然大当り遊技或いは当り遊技が生起したり、生起しなかったりすることも有り得るが、これらの事象は、ここで言う「特別遊技と関連する」ということには含まれない。
【0056】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項7の発明によれば、請求項5または請求項6の発明の効果に加え、遊技者にとって有利な遊技状態で遊技者の目標である遊技者にとって有利な特別遊技を獲得した後も、その有利な遊技状態が引き続き長く続いたり、また、その逆に、特別遊技を獲得した後すぐに当該遊技状態が終わってしまうこともあったりと、遊技状態の変化に意外性を持たせることが可能になるので、その結果、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0057】
また、特別遊技の獲得如何に関わらず、遊技状態がランダムに抽選されるので、遊技状態の変化に意外性を持たせることができ、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
即ち、本発明は、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ遊技機の射幸性を低くするように設計したとしても、遊技者に、十分に遊技を楽しんで貰えるような遊技機の提供を可能にするという極めて顕著な効果がある。
【0058】
また、請求項8に記載の遊技機は、請求項5乃至請求項7の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する遊技状態抽選信号入力実行手段を備えたことを特徴とする。
【0059】
請求項8の発明は、請求項5乃至請求項7の何れかの発明において、遊技状態ランダム抽選手段は、遊技状態抽選信号入力実行手段を備えており、この遊技状態抽選信号入力実行手段が、所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する。
【0060】
この遊技状態抽選信号入力実行手段は、請求項4の発明における遊技期間抽選信号入力実行手段と同様に、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機を想定した場合、本発明でいう所定の図柄変動開始信号を、遊技球が始動入賞口に入賞することにより送出される始動信号とした場合には、この始動信号が入力されたことに基づいて複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態が抽選されることとなり、また、本発明でいう所定の図柄変動開始信号を、遊技球が作動ゲートを通過することにより送出される作動信号とした場合には、この作動信号が入力されたことに基づいて複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態が抽選されることとなる。
【0061】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項8の発明によれば、請求項5乃至請求項7の何れかの発明の効果に加え、所定の図柄変動開始信号の入力という簡便な方法を採用することにより、遊技機を設計するうえで極めて容易となり、その結果、遊技機の開発時間を短縮できるという極めて顕著な効果を奏する。また、今現在では、周知となっている既存の始動入賞口や作動ゲート等を採用することが可能になるため、遊技盤面を設計するうえでの自由度が広がるという効果だけでなく、部品点数及び製造工数が増加しないことによる製造コストの削減が可能になるという極めて顕著な効果を奏する。
【0062】
また、請求項9に記載の遊技機は、請求項8に記載の遊技機において、上記遊技期間抽選信号入力実行手段と上記遊技状態抽選信号入力実行手段とを、同期して実行する抽選同期手段を備えたことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8の発明において、抽選同期手段を備えており、この抽選同期手段が、遊技期間抽選信号入力実行手段と遊技状態抽選信号入力実行手段とを、同期して実行する。
【0063】
例えば、上記第1種のパチンコ遊技機においては、始動入賞口へ遊技球が入賞したタイミング、或いは作動ゲートを遊技球が通過したタイミングに基づいて、遊技期間抽選信号入力実行手段による遊技期間の抽選と遊技状態抽選信号入力実行手段による遊技状態の抽選とが同期して実行されることとなる。
【0064】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項9の発明によれば、請求項8の発明の効果に加え、遊技機に係わる処理をプログラミングするうえで容易となり、その結果、遊技機の開発時間を短縮できるという極めて顕著な効果を奏する。
【0065】
なお、この遊技期間抽選信号入力実行手段による遊技期間の抽選と遊技状態抽選信号入力実行手段による遊技状態の抽選とは、異なる時期に行っても良い。異なる時期に抽選を行うようにすると、同時に抽選する場合に比べ、遊技機に係わる処理をプログラミングするうえで煩雑となるものの、遊技者の体感器等を利用した不正な攻略をさらに困難にすることができるという効果を奏する。
【0066】
また、請求項10に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項9の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間に係わる情報または/及び該設定された遊技期間を示唆する情報の報知を禁止する遊技期間情報示唆報知禁止手段を備えたことを特徴とする。
【0067】
請求項10の発明は、請求項1乃至請求項9の何れかの発明において、遊技期間情報示唆報知禁止手段を備えており、この遊技期間情報示唆報知禁止手段が、遊技状態期間実行手段が遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間に係わる情報または/及び該設定された遊技期間を示唆する情報の報知を禁止する。
【0068】
ここで、遊技期間に係わる情報または/及び遊技期間を示唆する情報とは、例えば、遊技期間に係わる情報としては、図柄表示装置等を用いて、「只今、第8遊技状態です。あと特別図柄が30回変動するまでこの遊技状態を継続します。」というメッセージを表示すること等が該当し、遊技状態を示唆する情報としては、図柄表示装置等の画面の背景色を遊技期間に合わせて変更したり、スピーカ等から上記したメッセージを発音させたり、所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等が該当する。
【0069】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項10の発明によれば、請求項1乃至請求項9の何れかの発明の効果に加え、どのような場合にどのような遊技期間となるのかというような事を、遊技者自身に考えさせると共に、実際は考えても予測できない遊技を遊技者に提供することが可能となり、その結果、特に請求項1の発明の効果と相乗され、遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させ、遊技機の稼働率を著しく向上させるという極めて顕著な効果を奏する。
【0070】
また、請求項11に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項10の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態に係わる情報または/及び該選択された遊技状態を示唆する情報の報知を禁止する遊技状態情報示唆報知禁止手段を備えたことを特徴とする。
【0071】
請求項11の発明は、請求項1乃至請求項10の何れかの発明において、遊技状態情報示唆報知禁止手段を備えており、この遊技状態情報示唆報知禁止手段が、遊技状態期間実行手段が遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態に係わる情報または/及び該選択された遊技状態を示唆する情報の報知を禁止する。
【0072】
ここで、遊技状態に係わる情報または/及び遊技状態を示唆する情報とは、例えば、遊技状態に係わる情報としては、図柄表示装置等を用いて、「只今、第1遊技状態です。大当り確率は1/500です。」「只今、第5遊技状態が抽選されました。」というメッセージを表示すること等が該当し、遊技状態を示唆する情報としては、図柄表示装置等の画面の背景色を遊技状態に合わせて変更したり、スピーカ等から上記したメッセージを発音させたり、所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等が該当する。
【0073】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項11の発明によれば、請求項1乃至請求項10の何れかの発明の効果に加え、どのような場合にどのような遊技状態となるのかというような事を、遊技者自身に考えさせると共に、実際は考えても予測できない遊技を遊技者に提供することが可能となり、その結果、特に請求項6の発明の効果と相乗され、遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させ、遊技機の稼働率を著しく向上させるという極めて顕著な効果を奏する。
【0074】
また、請求項12に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項11の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間とは関連のない演出画像を表示する第1演出画像表示手段を備えたことを特徴とする。
【0075】
請求項12の発明は、請求項1乃至請求項11の何れかの発明において、第1演出画像表示手段を備えており、この第1演出画像表示手段が、遊技状態期間実行手段が遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間とは関連のない演出画像を表示する。
【0076】
ここで、遊技期間とは関連のない演出画像とは、図柄表示装置等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等であり、勿論この画像は、遊技期間の実行には何ら関係のない画像である。
【0077】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項12の発明によれば、請求項1乃至請求項11の何れかの発明の効果に加え、遊技者に、遊技期間とは関連のない演出画像を都合よく判断させることにより、遊技期間と関連する演出画像と考えさせることが可能となり、その結果、特に請求項1や請求項10の発明の効果と相乗され、遊技者に都合のよい期待を抱かせることで遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させるという極めて顕著な効果を奏する。
【0078】
また、請求項13に記載の遊技機は、請求項6乃至請求項12の何れかに記載の遊技機において、上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態とは関連のない演出画像を表示する第2演出画像表示手段を備えたことを特徴とする。
【0079】
請求項13の発明は、請求項6乃至請求項12の何れかの発明において、第2演出画像表示手段を備えており、この第2演出画像表示手段が、遊技状態期間実行手段が遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態とは関連のない演出画像を表示する。
【0080】
ここで、遊技状態とは関連のない演出画像とは、図柄表示装置等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等であり、勿論この画像は、遊技状態の実行には何ら関係のない画像である。
【0081】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項13の発明によれば、請求項6乃至請求項12の何れかの発明の効果に加え、遊技者に、遊技状態とは関連のない演出画像を都合よく判断させることにより、遊技状態と関連する演出画像と考えさせることが可能となり、その結果、特に請求項6や請求項11の発明の効果と相乗され、遊技者に都合のよい期待を抱かせることで遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させるという極めて顕著な効果を奏する。
【0082】
また、請求項14に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項13の何れかに記載の遊技機において、上記遊技期間ランダム抽選手段は、複数の遊技期間の各々に対応して設定された所定の遊技期間抽選確率に基づいて、該複数の遊技期間の中から何れかの遊技期間を抽選する遊技期間確率抽選手段を備え、上記遊技期間抽選確率は、遊技期間が長いほど低く設定されていることを特徴とする。
【0083】
請求項14の発明は、請求項1乃至請求項13の何れかの発明において、遊技期間ランダム抽選手段は、遊技期間確率抽選手段を備えており、この遊技期間確率抽選手段が、複数の遊技期間の各々に対応して遊技期間が長いほど低く設定された所定の遊技期間抽選確率に基づいて、該複数の遊技期間の中から何れかの遊技期間を抽選する。
【0084】
つまり、これは、遊技期間ランダム抽選手段において、複数設けられた遊技期間は、その遊技期間が長いほど低い確率に設定され、抽選され難いようになっている。即ち、これは、1つの遊技状態で長く遊技することがないようにするためであり、変化に富んだ遊技を提供するためである。
【0085】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項14の発明によれば、本発明が提供するような遊技状態の変化により、遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させるという極めて顕著な効果を奏する。
また、請求項15に記載の遊技機は、請求項5乃至請求項14の何れかに記載の遊技機において、上記複数種類の遊技状態の各々に対応して所定の遊技状態抽選確率が設定され、上記遊技状態ランダム抽選手段は、該遊技状態抽選確率に基づいて上記複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する遊技状態確率抽選手段を備えたことを特徴とする。
【0086】
請求項15の発明は、請求項5乃至請求項14の何れかの発明において、遊技状態ランダム抽選手段は、遊技状態確率抽選手段を備えており、この遊技状態確率抽選手段が、複数種類の遊技状態の各々に対応して設定された所定の遊技状態抽選確率に基づいて、複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する。
【0087】
例えば、この所定の遊技状態抽選確率は、複数種類の遊技状態の上記した遊技者の利益に係わる遊技要素の差異に基づいて、所定の規定により設定するようにしても良い。
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項15の発明によれば、請求項5乃至請求項14の何れかの発明の効果に加え、遊技機を設計するうえでの自由度及び遊技機開発者の創造性の幅を広げ、その結果、所望の遊技性を容易に創出することができるという極めて顕著な効果を奏する。
【0088】
また、請求項16に記載の遊技機は、請求項5乃至請求項15の何れかに記載の遊技機において、上記複数種類の遊技状態を、上記遊技者の利益に係わる遊技要素の差異が規則的に設定された複数段階の遊技状態としたことを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項5乃至請求項15の何れかの発明において、複数種類の遊技状態を複数段階の遊技状態とし、この複数段階の遊技状態は、遊技者の利益に係わる遊技要素の差異が規則的に設定されている。
【0089】
ここで、遊技要素の差異が規則的に設定された複数段階の遊技状態とは、例えば、上記第1種のパチンコ遊技機において、第1遊技状態乃至第10遊技状態という10種類の遊技状態を設け、これらの各遊技状態は、遊技要素としての上記大当り確率、小当り確率、リーチ確率、図柄変動時間(特別図柄)、大入賞口開口時間、当り確率、図柄変動時間(普通図柄)、始動入賞口開放時間等が第1遊技状態においては、遊技者にとって最も不利となるように設定され、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて、遊技者にとって最も有利となるように、規則的に設定されているようなことをいい、これにより、10段階の遊技状態が設定されることになる。
【0090】
なお、ここでの規則的なという意味は、上記の例で言えば、第1遊技状態の遊技要素と第2遊技状態の遊技要素との差異、第2遊技状態の遊技要素と第3遊技状態の遊技要素との差異、第3遊技状態の遊技要素と第4遊技状態の遊技要素との差異、・・・・第9遊技状態の遊技要素と第10遊技状態の遊技要素との差異が同一になる必要はなく、少なくとも、第1遊技状態から第10遊技状態に向かうにつれて遊技者にとって有利となるように、それらの差異が設定されていれば良い。
【0091】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項16の発明によれば、請求項5乃至請求項15の何れかの発明の効果に加え、各遊技状態のメリハリがつき遊技性が向上すると共に、遊技者は、各遊技状態を判断するうえで容易となり自分自身の判断に自信が持て、その結果、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0092】
また、請求項17に記載の遊技機は、請求項16に記載の遊技機において、上記遊技状態抽選確率を、上記複数段階の遊技状態の各々に対応して設定された遊技状態段階抽選確率とし、該遊技状態段階抽選確率は、遊技者の利益が大きな遊技状態ほど低く設定され、上記遊技状態確率抽選手段を、該遊技状態段階抽選確率に基づいて上記複数段階の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する遊技状態段階確率抽選手段としたことを特徴とする。
【0093】
請求項17の発明は、請求項16の発明において、遊技状態抽選確率を遊技状態段階抽選確率とし、この遊技状態段階抽選確率は、複数段階の遊技状態の各々に対応して設定されると共に、遊技者の利益が大きな遊技状態ほど低く設定され、遊技状態確率抽選手段を遊技状態段階確率抽選手段とし、この遊技状態段階確率抽選手段が、遊技状態段階抽選確率に基づいて複数段階の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する。
【0094】
これは、請求項15の遊技状態抽選確率を請求項16の複数段階の遊技状態の各々に対応して設定された遊技状態段階抽選確率とし、この遊技状態段階抽選確率は、遊技者の利益が大きな遊技状態ほど低く設定されている。そして、遊技状態段階確率抽選手段が、遊技状態段階抽選確率に基づいて複数段階の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選するもので、例えば、請求項16の説明における上記第1種のパチンコ遊技機では、第1遊技状態が最も高い値であり、第10遊技状態が最も低い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も高く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が低くなっている。
【0095】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項17の発明によれば、請求項16の発明の効果に加え、遊技機の設計を容易とし、その結果、適正に遊技機の射幸性を抑えながらも遊技性を向上させ、遊技者に遊技を十分楽しんでもらうことができる。
【0096】
また、請求項18に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項17の何れかに記載の遊技機において、上記遊技者の利益に係わる遊技要素は、少なくとも上記図柄表示制御手段が変動表示している図柄を停止させて確定表示するのに要する上記所定時間または/及び上記特別遊技生起手段が遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることとなる所定確率を含むことを特徴とする。
【0097】
請求項18の発明は、請求項1乃至請求項17の何れかの発明において、図柄表示制御手段が変動表示している図柄を停止させて確定表示するのに要する所定時間または/及び特別遊技生起手段が遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることとなる所定確率のうち、少なくともどちらかは、遊技者の利益に係わる遊技要素として含んでいる。
【0098】
例えば、遊技者の利益に係わる遊技要素としては、先に述べたとおり上記第1種のパチンコ遊技機においては、大当り確率、小当り確率、リーチ確率、図柄変動時間(特別図柄)、大入賞口開口時間、当り確率、図柄変動時間(普通図柄)、始動入賞口開放時間等が考えられるが、本発明では、遊技者の利益に係わる遊技要素として、少なくとも、大当り確率、小当り確率、図柄変動時間(特別図柄)、当り確率、図柄変動時間(普通図柄)という遊技者の利益に大きな影響を及ぼす遊技要素のうち、1つは含んでいる。
【0099】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項18の発明によれば、請求項1乃至請求項17の何れかの発明の効果に加え、さらに遊技性が向上し、その結果、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0100】
また、請求項19に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項18の何れかに記載の遊技機において、上記特別遊技生起手段が生起する遊技者にとって有利な特別遊技を、所定の可変入賞装置が所定時間遊技者にとって有利な状態に変動する遊技とし、上記遊技者の利益に係わる遊技要素は、少なくとも該特別遊技の所定時間を含むことを特徴とする。
【0101】
請求項19の発明は、請求項1乃至請求項18の何れかの発明において、特別遊技生起手段が生起する遊技者にとって有利な特別遊技を、所定の可変入賞装置が所定時間遊技者にとって有利な状態に変動する遊技とし、この所定時間を、遊技者の利益に係わる遊技要素は少なくとも含んでいる。
【0102】
これは、請求項18の所定時間または/及び所定確率と同様なもので、上記第1種のパチンコ遊技機においては、大当り確率、小当り確率、リーチ確率、図柄変動時間(特別図柄)、大入賞口開口時間、当り確率、図柄変動時間(普通図柄)、始動入賞口開放時間等が考えられるが、本発明では、遊技者の利益に係わる遊技要素として、少なくとも、大入賞口開口時間、始動入賞口開放時間という遊技者の利益に大きな影響を及ぼす遊技要素うち、1つは含んでいる。
【0103】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項19の発明によれば、請求項1乃至請求項18の何れかの発明の効果に加え、さらに遊技性が向上し、その結果、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0104】
また、請求項20に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項19の何れかに記載の遊技機において、上記遊技期間設定手段は、上記遊技状態期間実行手段が実行する遊技に関連して消化する遊技期間を設定する遊技期間消化設定手段を備えたことを特徴とする。
【0105】
請求項20の発明は、請求項1乃至請求項19の何れかの発明において、遊技期間設定手段は、遊技期間消化設定手段を備えており、この遊技期間消化設定手段が、遊技状態期間実行手段が実行する遊技に関連して消化する遊技期間を設定する。
【0106】
これは、先に請求項1の説明で例示した遊技期間のうち、遊技状態が選択されてから図柄表示装置に図柄が所定回数確定表示されたとき、遊技状態が選択されてから遊技領域に設けられた所定の入賞口に遊技球が所定数入賞したとき、遊技状態が選択されてから打球発射装置にて所定数の遊技球が遊技領域に発射されたときが、本発明の遊技状態期間実行手段が実行する遊技に関連して消化する遊技期間に該当する。
【0107】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項20の発明によれば、請求項1乃至請求項19の何れかの発明の効果に加え、設定した遊技期間が遊技の実行に関連して消化されるようになっているので、その結果、さらに遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0108】
また、請求項21に記載の遊技機は、請求項20に記載の遊技機において、上記遊技期間消化設定手段を、上記図柄表示制御手段が変動表示している図柄を確定表示したことに基づいて消化する遊技期間を設定する遊技期間図柄消化設定手段としたことを特徴とする。
【0109】
請求項21の発明は、請求項20の発明において、遊技期間消化設定手段を遊技期間図柄消化設定手段とし、この遊技期間図柄消化設定手段が、図柄表示制御手段が変動表示している図柄を確定表示したことに基づいて消化する遊技期間を設定する。
【0110】
これは、先に請求項20の説明で例示した遊技期間のうち、遊技状態が選択されてから図柄表示装置に図柄が所定回数確定表示されたときが、本発明の図柄表示制御手段が変動表示している図柄を確定表示したことに基づいて消化する遊技期間に該当する。
【0111】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項21の発明によれば、請求項20の発明の効果に加え、例えば、遊技者の利益に係わる遊技要素が、図柄表示制御手段が変動表示している図柄を停止させて確定表示するのに要する所定時間を含んでいるときには、さらに選択された遊技状態と設定された遊技期間とが密接に関連させることが可能となり、その結果、特に請求項18の発明の効果と相乗され、さらに遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0112】
また、請求項22に記載の遊技機は、請求項1乃至請求項21の何れかに記載の遊技機において、上記図柄変動開始信号が入力されたタイミングに基づき、所定時間毎のタイマ割り込みにより所定の値を加算または減算して構成されるループカウンタから抽出した値が所定の乱数値か否かを判断する乱数判断手段を備え、少なくとも上記特別遊技生起手段は、該乱数判断手段の判断結果に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることとし、該ループカウンタは、上記所定時間毎のタイマ割り込みにより加算または減算される所定の値を不規則にしたことを特徴とする。
【0113】
請求項22の発明は、請求項1乃至請求項21の何れかの発明において、乱数判断手段を備えており、この乱数判断手段が、図柄変動開始信号が入力されたタイミングに基づき、所定時間毎のタイマ割り込みにより所定の値を加算または減算して構成されるループカウンタから抽出した値が所定の乱数値か否かを判断する。そして、特別遊技生起手段は、遊技者にとって有利な特別遊技をこの乱数判断手段の判断結果に基づいて生起させるのであるが、ここで、このループカウンタは、所定時間毎のタイマ割り込みにより加算または減算される所定の値が、不規則にされている。
【0114】
例えば、一般的なループカウンタとしては、遊技機の電源投入時から4msec毎のタイマ割り込みによりインクリメント(1加算)されるもの等が考えられ、つまり、ここでの所定の値とは、1となっているのであるが、本発明では、この所定の値を不規則にする、即ち4msec毎のタイマ割り込みの間に加算または減算される所定の値を不規則にしている。この方法は、種々考えられるが、1例を挙げれば、4msecで余裕をもって終了するメインプログラムを繰り返し実行する場合であれば、このメインプログラムの1回の処理が全て終わった後、4msecになるまでの残余時間中に、この所定の値をインクリメント(1加算)またはディクリメント(1減算)し続けるようにしても良い。このようにすると、メインプログラムの1回の処理を全て終了する時間は不規則なので、従って4msec毎のタイマ割り込みの残余時間中に加算または減算される値も不規則になり、乱数の値は、1回のメインプログラムの処理が終了される毎に不規則に変化する。
【0115】
従って、以上のような構成により以上のように作用する請求項22の発明によれば、請求項1乃至請求項21の何れかの発明の効果に加え、当り乱数等を狙い打ちするような遊技者の攻略、即ち特別遊技を獲得するための遊技者の攻略を困難にすることが可能となり、その結果、特定の遊技者にのみ利益を供与するというような不公平を排除し、遊技者全般に公平な遊技を提供でき、遊技者及び遊技場双方にとって極めて顕著な効果を奏する。
【0116】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、遊技機1の全体正面図、図2は、特別図柄表示装置6の正面図、図3は、遊技盤21の裏面に設けられた中央制御装置100の要部ブロック図である。
【0117】
本実施形態の遊技機1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠22と、この外枠22に取り付けられた内枠23とから構成されており、内枠23には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤21と、遊技者が操作することにより後述する打球発射装置43を作動させる打球操作ハンドル2と、打球発射装置43によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられた遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、遊技領域5に打ち出された遊技球を不測の方向へ変化を与える風車20と、特別図柄が回転する様子を示す擬似的な表示を行う特別図柄表示装置6と、遊技球が入賞することによって特別図柄表示装置6に特別図柄の変動表示を開始させる始動入賞口(電動チューリップ)11と、特別図柄表示装置6が特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞口11へ入賞した場合(以下、このような遊技球を保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED25(25a、25b、25c、25d、図2参照)と、特別図柄表示装置6内において3つの特別図柄をそれぞれ個別に表示する左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10と、特別図柄表示装置6における結果が予め定められた態様になった場合、遊技者に有利に開口される大入賞口7と、遊技球を打球発射装置43に供給するための打球供給皿12と、上記打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができると共に、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、入賞することによって賞球が払い出される普通入賞口14と、入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常を報知する遊技効果ランプ15と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口16と、開閉自在に設けられたガラス扉枠17と、一桁の普通図柄を表示し、その普通図柄が予め定められた普通図柄である場合、始動入賞口11としての電動チューリップの羽根を開放する7セグメントLEDで構成された普通図柄表示装置18と、遊技球が通過することによって普通図柄表示装置18に普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート19と、普通図柄表示装置18が普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合(以下、このような遊技球を通過保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED26(26a、26b、26c、26d、図2参照)とによって構成されている。
【0118】
この様に構成される遊技機1は、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置43から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技盤21上の遊技領域5に打ち出される。そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技盤21に植設される図示しない遊技釘や風車20によって落下する方向に変化を与えられ、始動入賞口11や普通入賞口14に入賞したり、普通図柄作動ゲート19を通過したり、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口16に回収されるようになっている。遊技球が始動入賞口11に入賞した場合には、所定の賞品球を遊技者に与えると共に、後述する始動入賞検出センサ116によって遊技球を検出し、特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10に特別図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された特別図柄が予め定められた特別図柄の組合せである場合に、大入賞口7を所定の態様で開放するようになっている。また、遊技球が普通入賞口14に入賞した場合には、所定の賞品球が遊技者に与えられる。また、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合には、後述する作動ゲート検出センサ121によって遊技球を検出し、普通図柄表示装置18に普通図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された普通図柄が予め定められた普通図柄である場合に、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を所定時間開放するようなっている。
【0119】
次に遊技機1の遊技盤21の裏面に設けられた中央制御装置100を図3を用いて説明する。
中央制御装置100は、入力回路101、出力回路110、ワンチップマイクロコンピュータ27及びこれらを接続するバス115(データバス、アドレスバス、コントロールバス等)とを備えており、入力回路101を介して取得した各センサやスイッチからの信号に基づいて、ワンチップマイクロコンピュータ27が出力回路110に接続されている各種回路や機器等を制御するための所定の制御プログラムを実行する。また、ワンチップマイクロコンピュータ27は、制御プログラムを実行するCPU102、CPU102が実行する制御プログラムを格納するROM103及びCPU102が処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAM104を備えている。
【0120】
入力回路101には、始動入賞口11に設けられた遊技球の入賞を検出すると特別図柄変動開始信号(以下、始動信号ともいう)を送る始動入賞検出センサ116と、始動入賞口11に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ123と、普通図柄作動ゲート19に設けられた遊技球の通過を検出すると普通図柄変動開始信号(以下、作動信号ともいう)を送る作動ゲート検出センサ121と、大入賞口7を開放することにより大入賞口7内に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ117と、大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出する継続入賞スイッチ118と、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射される時にオンする打球操作ハンドルスイッチ119と、打球操作ハンドル2の所定箇所に設けられ押圧操作することにより打球発射装置43の作動をオフさせて遊技球の発射を停止する打球操作ストップスイッチ120と、各入賞口に入賞した遊技球をセーフ球としてカウントし遊技球を賞品として払い出すために必要なセーフ信号を出力するセーフ球検出センサ122とが接続されている。
【0121】
出力回路110には、遊技盤面に配備されているLED(例えば、保留LED25や保留LED26)や各種表示ランプ(例えば、遊技効果ランプ15)等を点灯/点滅制御するランプ制御回路37と、大入賞口7を開口動作するためのソレノイド106と、始動入賞口11としての電動チューリップを開放動作するためのソレノイド107と、スピーカ113より各種の効果音を拡声させるための音声制御を行う音声制御回路38と、図示しないホール管理コンピュータ等に接続される外部情報端子109とが接続されている。
【0122】
さらに、出力回路110には、払出制御回路40及び表示制御回路111が接続されている。払出制御回路40は、内部に払出制御用CPU(図示せず)、この払出制御用CPUの作業領域や各賞球コマンドに対応した賞品球数等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び制御データ及び賞球払出しのための制御プログラム等が記憶されたROMなどを備えている。払出制御回路40は、中央制御装置100のCPU102から指令される賞球コマンドに従って賞球払出装置41を駆動制御し、賞品球の払出制御を行う。払出制御回路40には、その他、発射制御回路42を介して遊技領域5に向けてパチンコ球を弾発するための打球発射装置43が接続されており、打球発射装置43の動作停止と動作停止解除とを制御する。
【0123】
表示制御回路111は、特別図柄表示装置6及び普通図柄表示装置18が接続されている。また、表示制御回路111は、内部に表示制御用CPU(図示せず)、この表示制御用CPUの作業領域及び画像データ等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び各コマンドに対応した表示制御データ(変動パターン等)及びキャラクタや図柄や背景等が記憶されたROMなどを備えている。
【0124】
表示制御回路111は、中央制御装置100のCPU102から一方向のストローブ信号や表示制御用コマンド信号等の制御信号を受け、ストローブ信号が入力されると、上記表示制御用CPUは表示制御用コマンドを認識する。この表示制御用コマンドに対応するデータエリアから表示制御データ及びキャラクタや図柄が上記ROMから読み出され、上記画像データを記憶するRAMに格納される。この格納された画像データは、表示順がくるとRAMから画像データが読み出され、液晶表示盤(特別図柄表示装置6)に表示される。なお、表示制御回路111のRAMは、表示制御用CPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有する。
【0125】
このように、中央制御装置100のRAM104や表示制御回路111のRAMが、電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有していると、例えば、雷が近くで発生してサージ電流が遊技機1内に侵入したり等して、突然遊技機1の電源が遮断されても、中央制御装置100のRAM104や表示制御回路111のRAMが記憶した遊技に係わるデータが全て保全されるので、遊技機1の電源が回復されたときには、以前の遊技状態から引き続き遊技を再開でき、遊技場は公正な遊技を遊技者に提供でき、一方遊技者は、例えば、有利な遊技状態で電源が遮断された場合であっても、電源が復帰後、有利な遊技状態を引き続き続行することが可能となるので不測の不利益を回避でき、双方にとって顕著な効果を奏する。なお、このバックアップ機能は、中央制御装置100のRAM104や表示制御回路111のRAM以外に、上記した賞品球の払出を司る払出制御回路40のRAM等、その他の制御回路のRAMにも設けても良い。
【0126】
また、中央制御装置100のCPU102から表示制御回路111へ制御信号(ストローブ信号やコマンド信号等)を一方向通信することにより、即ち、表示制御回路111から中央制御装置100への入力をなくすことにより、遊技機1全体の制御を司る中央制御装置100への入力を少なくして、中央制御装置100への不正な信号入力を極力排除でき、遊技場は適正な遊技を遊技者に提供できると共に、両者の通信に係わる回路構成やプログラムを簡素化でき、遊技機1を開発制作するうえで容易となりコストダウンにつながるという極めて顕著な効果を奏する。なお、この中央制御装置100のCPU102からの一方向通信は、表示制御回路111以外に、上記した賞品球の払出を司る払出制御回路40等、その他の制御回路に行うようにしても良い。
【0127】
この様に構成された遊技機1において、中央制御装置100は、後述する図4以降のフローチャートに示す処理等を実行することにより、当該遊技機1の全体制御を行うと共に、遊技の状況に応じた様々な画像を特別図柄表示装置6等に表示させる。
【0128】
図4は、中央制御装置100のCPU102(以下、単にCPUともいう)が実行するメイン遊技処理(メインルーチン)を示すフローチャートである。電源投入直後、CPUは初期化処理を行い(ステップS10)、スタックの設定や以下の処理に必要な各フラグ、各レジスタ及び各記憶エリアの初期化を行う。CPUは、ステップS10の初期化処理を終了すると、ステップS20の乱数更新処理に移行する。なお、CPUは、リセット割込み(4msec)毎にメインルーチン(中央制御装置100のROM103に記憶されている各プログラム)、即ち、以下に説明するステップS20〜ステップS60の各処理を実行する。
【0129】
中央制御装置100には、遊技態様をランダムに設定するための各種(乱数)カウンタC1〜C12が設定されている。CPUはステップS20の乱数更新処理にて、各カウンタC1〜C12に関する値の更新を行う。大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)は、特別図柄の大当り・小当り・リーチを抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC1が500になる場合は0に書き換えられる。大当り図柄決定用カウンタC2(0〜9)は、大当り図柄の選択に使用する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込みごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC2が10になる場合は0に書き換えられる。小当り図柄決定用カウンタC3(0〜19)は、小当り図柄の選択に使用する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込みごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC3が20になる場合は0に書き換えられる。リーチ図柄決定用カウンタC4(0〜9)は、リーチ図柄の選択に使用する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、大当り図柄決定用カウンタC2がカウントアップするとインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC4が10になる場合は0に書き換えられる。変動パターン決定用カウンタC5(0〜99)は、変動パターンの選択に使用する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リーチ図柄決定用カウンタC4がカウントアップするとインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC5が100になる場合は0に書き換えられる。
【0130】
特別図柄のはずれ図柄作成用乱数カウンタは、左図柄決定用カウンタC6(0〜9)、中図柄決定用カウンタC7(0〜9)、右図柄決定用カウンタC8(0〜9)の3つが設けられている。左図柄決定用カウンタC6は、左図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、変動パターン決定用カウンタC5がカウントアップするとインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC6が10になる場合は0に書き換えられる。中図柄決定用カウンタC7(0〜9)は、中図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、左図柄決定用カウンタC6が0にされるごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC7が10になる場合は0に書き換えられる。右図柄決定用カウンタC8(0〜9)は、右図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、中図柄決定用カウンタC7が0にされるごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC8が10になる場合は0に書き換えられる。このようにすることで、左・中・右図柄の同期を防止することが可能となる。
【0131】
当り判定用カウンタC9(0〜29)は、普通図柄の当りを抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC9が30になる場合は0に書き換えられる。
【0132】
普通図柄のはずれ図柄決定用カウンタC10(0〜8)は、普通図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC10が9になる場合は0に書き換えられる。
【0133】
遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)は、後に詳述する複数段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態を抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC11が1000になる場合は0に書き換えられる。
【0134】
遊技期間決定用カウンタC12(0〜679)は、後に詳述する複数段階ある遊技状態の継続期間(以下、遊技期間ともいう)を抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)ごとにインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC12が680になる場合は0に書き換えられる。
【0135】
CPUは、ステップS20の乱数更新処理を終えると、ステップS30の特別遊技処理に移行する。図5は、特別遊技処理を示すフローチャートである。特別遊技処理は、ステップS300の始動入賞口入賞処理とステップS318の特別図柄遊技処理とから構成されており、まずステップS300の始動入賞口入賞処理から説明する。
【0136】
図6は、始動入賞口入賞処理を示すフローチャートである。この始動入賞口入賞処理が開始されると、CPUは、始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出(始動入賞検出センサ116の始動信号入力)しているか否かを判定し(ステップS302)、遊技球を検出していない場合には(ステップS302にてNO)、この始動入賞口入賞処理を終了してステップS318の特別遊技処理に移行する。一方、遊技球を検出しているときには(ステップS302にてYES)、ステップS304の処理に移行してカウンタBの値が5未満か否かを判定する。
【0137】
このカウンタBは、保留LED25の保留記憶数(保留球数)を記憶するために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、始動入賞検出センサ116が始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
【0138】
そして、ステップS304の処理でNO、即ちカウンタBが5以上の値のときには、この始動入賞口入賞処理を終了してステップS318の特別遊技処理に移行する。一方、ステップS304の処理でYES、即ちカウンタBが0〜4の値のときには、ステップS306の処理へ移行して、CPUは上記した始動信号を基に、カウンタBの値をインクリメント(1加算)する。次に、ステップS308へ移行し、乱数取得処理を実行する。CPUは、ステップS308の乱数取得処理に移行すると、上記した各カウンタC1〜C12(カウンタC9及びC10は除く)の現在値をそれぞれ取得してRAM104の取得数値記憶エリアに各々格納する。ステップS308の乱数取得処理を終了すると、CPUは、ステップS312へ移行して、保留LED点灯制御処理を実行する。
【0139】
図7は、保留LED点灯制御処理(ステップS312)を示すフローチャートである。CPUは、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)が実行されると、まずステップS314の処理にて、カウンタBの値が2以上か否かを判定し、2以上でない場合(ステップS314にてNO)、即ちカウンタBの値が0または1の場合には、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)を終了して始動入賞口入賞処理に戻り、この始動入賞口入賞処理(ステップS300)を終了してステップS318の特別図柄遊技処理を実行する。
【0140】
一方、ステップS314の処理にてYES、即ちカウンタBの値が2以上であった場合には、ステップS316の処理へ移行して、CPUは、4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して点灯し、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)を終了して始動入賞口入賞処理に戻り、この始動入賞口入賞処理(ステップS300)を終了してステップS318の特別図柄遊技処理を実行する。
【0141】
図8は、特別図柄遊技処理(ステップS318)を示すフローチャートである。CPUは、この特別図柄遊技処理(ステップS318)が実行されると、まずステップS319の処理にて、カウンタBの値が1以上か否かを判定し、カウンタBの値が1以上でない場合(ステップS319にてNO)、即ちカウンタBの値が0の場合には、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、ステップS319の処理にて、カウンタBの値が1以上の場合(ステップS319にてYES)には、ステップS320の遊技設定処理へ移行する。
【0142】
図9は、遊技設定処理(ステップS320)を示すフローチャートである。CPUは、この遊技設定処理(ステップS320)が実行されると、まずステップS322の処理にて、カウンタKの値が0か否かを判定する。なお、このカウンタKについては、後に詳述する。そして、カウンタKの値が0でない場合(ステップS322にてNO)には、この遊技設定処理(ステップS320)を終了して特別図柄遊技処理に戻る。一方、ステップS322の処理にてYES、即ちカウンタKの値が0であった場合には、ステップS324へ移行してCPUは、遊技状態設定処理を実行する。
【0143】
図10は、遊技状態設定処理(ステップS324)を示すフローチャートである。この遊技状態設定処理(ステップS324)では、CPUは、上記したステップS308の処理にて取得した遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)の値に基づいて、複数段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態を設定する処理、即ちステップS326〜ステップS340の処理を実行する。
【0144】
ここで、図11を参照して複数段階の遊技状態について説明する。図11は、複数段階の遊技状態、即ち第1遊技状態、第2遊技状態、第3遊技状態、第4遊技状態、第5遊技状態、第6遊技状態、第7遊技状態、第8遊技状態、第9遊技状態及び第10遊技状態と、遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)、確率CP、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り判定用カウンタC9(0〜29)、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTとの関係を示す説明図である。
【0145】
遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この遊技状態決定用カウンタC11に基づいて複数段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態が抽選される確率、即ち確率CPが決定されている。この確率CPは、第1遊技状態が最も高い値であり、第10遊技状態が最も低い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も高く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が低くなっている。
【0146】
大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)において、大当りに係わるカウンタC1は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1に基づいて大当りが抽選される確率、即ち大当り確率TPが決定されている。この大当り確率TPは、第1遊技状態が最も低い値であり、第10遊技状態が最も高い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が高くなっている。なお、大当りについては、後に詳述する。
【0147】
大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)において、小当りに係わるカウンタC1は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1に基づいて小当りが抽選される確率、即ち小当り確率SPが決定されている。この小当り確率SPは、第1遊技状態が最も低い値であり、第10遊技状態が最も高い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が高くなっている。なお、小当りについては、後に詳述する。
【0148】
大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)において、リーチに係わるカウンタC1は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1に基づいてリーチが抽選される確率、即ちリーチ確率RPが決定されている。このリーチ確率RPは、第1遊技状態が最も低い値であり、第10遊技状態が最も高い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が高くなっている。なお、このリーチ確率RPには、図11に示す大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値から明らかなように、上記した大当りまたは小当りになるときに実行されるリーチは含まれていない。なお、リーチについては、後に詳述する。
【0149】
当り判定用カウンタC9(0〜29)は、図11に示すように、各遊技状態に対応してカウンタ値が設定されており、この当り判定用カウンタC9に基づいて後述する当りが抽選される確率、即ち当り確率HPが決定されている。この当り確率HPは、第1遊技状態が最も低い値であり、第10遊技状態が最も高い値をとる、つまり、第1遊技状態が抽選される確率が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて抽選される確率が高くなっている。なお、当りについては、後に詳述する。
【0150】
特別図柄変動時間Tは、図11に示すように、各遊技状態に対応して設定されており、第1遊技状態が最も長い時間であり、第10遊技状態が最も短い時間である。つまり、特別図柄変動時間Tは、第1遊技状態が最も長く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて短くなっている。なお、特別図柄の変動については、後に詳述する。
【0151】
普通図柄変動時間tは、図11に示すように、各遊技状態に対応して設定されており、第1遊技状態が最も長い時間であり、第10遊技状態が最も短い時間である。つまり、普通図柄変動時間tは、第1遊技状態が最も長く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて短くなっている。なお、普通図柄の変動については、後に詳述する。
【0152】
始動入賞口開放時間STは、図11に示すように、各遊技状態に対応して設定されており、第1遊技状態が最も短い時間であり、第10遊技状態が最も長い時間である。つまり、始動入賞口開放時間STは、第1遊技状態が最も短く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて長くなっている。なお、始動入賞口の開放については、後に詳述する。
【0153】
小当りに係わる大入賞口開口時間DTは、図11に示すように、各遊技状態に対応して設定されており、第1遊技状態が最も短い時間であり、第10遊技状態が最も長い時間である。つまり、大入賞口開口時間DTは、第1遊技状態が最も短く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて長くなっている。なお、小当りに係わる大入賞口の開口については、後に詳述する。
【0154】
このように、本実施形態においては遊技状態が複数段階(10段階)設けられており、上記の説明から明らかなように、第1遊技状態が遊技者にとって最も不利な遊技状態であり、第10遊技状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態となる、つまり、第1遊技状態から第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態へと向かうにつれて遊技者にとって有利な遊技状態になっている。
【0155】
即ち、遊技状態設定処理(ステップS324、図10)では、CPUは、ステップS308の処理にて取得した遊技状態決定用カウンタC11(0〜999)の値に基づいて決定される遊技者の利益に係わる遊技状態に対応する遊技設定、つまりステップS326の処理にて大当り確率TPを設定し、ステップS328の処理にて小当り確率SPを設定し、ステップS330の処理にてリーチ確率RPを設定し、ステップS332の処理にて当り確率HPを設定し、ステップS334の処理にて特別図柄変動時間Tを設定し、ステップS336の処理にて普通図柄変動時間tを設定し、ステップS338の処理にて始動入賞口開放時間STを設定し、ステップS340の処理にて大入賞口開口時間DTを設定する。そして遊技状態設定処理(ステップS324)を終了して遊技設定処理に戻り、ステップS342の処理へ移行する。なお、電源投入時には第1遊技状態がセットされるようになっている。
【0156】
ステップS342の処理へ移行すると、CPUは、上記したステップS308の処理にて取得した遊技期間決定用カウンタC12(0〜679)の値に基づいて、遊技状態の継続期間を設定する処理、即ちカウンタKをセットする処理を実行する。
【0157】
ここで、図12を参照してカウンタKについて説明する。図12は、遊技期間決定用カウンタC12(0〜679)とカウンタKと確率KPとの関係を示す説明図である。
カウンタKは、複数段階ある遊技状態のうち選択された遊技状態を所定期間だけ実行するために中央制御装置100に設定されるカウンタであり、ステップS342の処理にて設定されると、後述する特別図柄制御処理にて特別図柄表示装置6に特別図柄が変動表示後確定表示される毎に0になるまでディクリメント(1減算)されるようになっている。遊技期間決定用カウンタC12(0〜679)は、図12に示すように、そのカウンタ値が設定されており、カウンタKは、この遊技期間決定用カウンタC12のカウンタ値に対応してその値、即ち遊技期間が設定されている。例えば、遊技期間決定用カウンタC12のカウンタ値が0であれば、カウンタKは5と設定され、遊技期間決定用カウンタC12のカウンタ値が679であれば、カウンタKは500と設定される。つまりこれは、選択された遊技状態において特別図柄表示装置6に特別図柄が5回または500回変動表示後確定表示されるまで、当該遊技状態の期間が継続することを意味している。また、このカウンタKは、その値が小さいと、即ち遊技期間が短いと抽選される確率KPが高く、遊技期間が長くなるにつれて抽選される確率KPが低くなっている。なお、カウンタKは、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされよるうになっている。即ち、これは、1つの遊技状態で長く遊技することがないようにするためであり、変化に富んだ遊技を提供するためである。
【0158】
ステップS342の処理にてカウンタKをセットすると、CPUは、遊技設定処理(ステップS320)終了し、ステップS344の処理へ移行して各フラグに値をセットする。
中央制御装置100には、大当りフラグF1、小当りフラグF2及びリーチフラグF3が設定されており、これら各フラグは、電源投入時には0がセットされている。大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)の取得数値(以下、単に、「値」と記載する箇所あり)とが、上記した複数段階ある遊技状態の各大当り数値に対応している場合(図11参照)には、大当りフラグF1及びリーチフラグF3に各々1をセットする。なお、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の取得数値が当該大当り数値でなければ、大当りフラグF1は0のままとなる。また、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)の取得数値が、上記した複数段階ある遊技状態の各小当り数値に対応している場合(図11参照)には、小当りフラグF2及びリーチフラグF3に各々1をセットする。なお、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の取得数値が当該小当り数値でなければ、小当りフラグF2は0のままとなる。また、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1(0〜499)の取得数値が、上記した複数段階ある遊技状態の各リーチ数値に対応している場合(図11参照)には、リーチフラグF3に1をセットする。なお、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の取得数値が当該大当り数値、当該小当り数値及び当該リーチ数値でなければ、リーチフラグF3は0のままとなる。CPUは、ステップS344の各フラグのセットの処理を終了すると、ステップS346の特別図柄決定処理に移行する。
【0159】
図13は、大当り図柄決定用カウンタC2(0〜9)、小当り図柄決定用カウンタC3(0〜19)、リーチ図柄決定用カウンタC4(0〜9)、左図柄決定用カウンタC6(0〜9)、中図柄決定用カウンタC7(0〜9)及び右図柄決定用カウンタC8(0〜9)の乱数値と特別図柄(左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に表示される各々の特別図柄)との関係を示す説明図である。
【0160】
CPUは、ステップS346の特別図柄決定処理に移行すると、特別図柄表示装置6に確定表示される特別図柄を決定する。CPUは、大当りフラグF1に1がセットされていれば(大当りである場合)、図13(A)に示す大当り図柄決定用カウンタC2の取得数値と対応する大当り図柄(ゾロ目の数字図柄、例えば取得数値が7であれば「777」)を決定する。また、小当りフラグF2に1がセットされていれば(小当りである場合)、図13(B)に示す小当り図柄決定用カウンタC3の取得数値と対応する小当り図柄(大当り図柄のうち、右図柄の数字が1大きい若しくは1小さい数字図柄、例えば取得数値が7であれば「778」)を決定する。また、大当りフラグF1に0、小当りフラグF2に0及びリーチフラグF3に1がセットされていれば(リーチはずれである場合)、図13(C)に示すリーチ図柄決定用カウンタC4と右図柄決定用カウンタC8の取得数値と対応するリーチ図柄(その数字を3つ並べた図柄、例えばC4の取得数値が7、C8の取得数値が9であれば「779」)を決定する。なお、CPUは、大当りフラグF1が0または小当りフラグF2が0、且つリーチフラグF3が1の場合で、リーチ図柄決定用カウンタC4と右図柄決定用カウンタC8の取得数値が同数値またはプラスマイナス1の数値であった場合には、大当り図柄または小当り図柄が表示されるのを避けるため右図柄に対応する数値を+2加算する処理を行う。
【0161】
一方、大当りフラグF1に0、小当りフラグF2に0及びリーチフラグF3に0がセットされていれば、図13(D)(E)(F)に示す左、中、右図柄決定用カウンタC6〜C8の取得数値に対応したはずれ図柄(その各数字を並べた図柄、例えばC5=7,C6=5,C7=2であれば「752」)を決定し、ステップS346の特別図柄決定処理を終了し、ステップS354の特別図柄制御処理へ移行する。なお、CPUは、リーチフラグF3が0の場合で、左、中図柄決定用カウンタC5、C6の取得数値が同数値であった場合には、リーチ図柄が表示されるのを避けるため中図柄に対応する数値をディクリメント(1減算)する処理を行う。
【0162】
図14は、特別図柄制御処理(ステップS354)を示すフローチャートである。CPUは、この特別図柄制御処理(ステップS354)が実行されると、ステップS356にて、図15に示す特別図柄変動表示処理を実行する。
図15は、特別図柄変動表示処理(ステップS356)を示すフローチャートである。CPUは、この特別図柄変動表示処理(ステップS356)が実行されると、まずステップS358の処理にて、リーチフラグF3の値が1か否かを判定し、リーチフラグF3の値が1でない場合(ステップS358にてNO)、即ちリーチフラグF3の値が0の場合には、ステップS364へ移行してはずれ変動パターン表示の処理を実行する。一方、ステップS358の処理にて、リーチフラグF3の値が1の場合(ステップS358にてYES)には、ステップS360へ移行してリーチ変動パターン表示の処理を実行する。なお、このステップS358のリーチフラグF3の判定は、当然ながら、上記したステップS324の遊技状態設定処理にて設定されている遊技状態(図11参照)に基づいて判定されることとなる。従って、このステップS358のリーチフラグF3の判定においてYESと判定される確率は、第1遊技状態が最も低く、第10遊技状態が最も高くなっており、つまり、第1遊技状態が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて高くなっている。
【0163】
ここで、図16を参照して、特別図柄表示装置6にて表示される特別図柄の変動表示について説明する。図16は、中央制御装置100から送信され、特別図柄表示装置6を制御する表示制御回路111が受信する伝送データの説明図である。
【0164】
中央制御装置100は、上記したステップS346の処理にて決定された特別図柄を特別図柄表示装置6の左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に変動表示後確定表示するために、図16に示す伝送データを出力する。
この伝送データは、中央制御装置100から表示制御回路111に出力されるものであって、特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10によって表示される特別図柄の変動開始から確定表示までの間に、表示制御用コマンドとして5個のコマンドが送信されるように規定されている。この5個のコマンドは、図16の(A)、(B)に示すように、まず▲1▼の変動パターン指定コマンドが送信され、次に▲2▼の左特別図柄指定コマンドが送信され、以後順に▲3▼の中特別図柄指定コマンド、▲4▼の右特別図柄指定コマンド、▲5▼の全図柄停止指定コマンドが送信される。
【0165】
5個のコマンドは、図16にあるように、始めの上記▲1▼の変動パターン指定コマンドが送信されてから、時間T1が経過したときに上記▲2▼の左特別図柄指定コマンドが送信され、上記▲2▼の左特別図柄指定コマンドが送信されてから時間T2が経過したときに上記▲3▼の中特別図柄指定コマンドが送信され、上記▲3▼の中特別図柄指定コマンドが送信されてから時間T3が経過したときに上記▲4▼の右特別図柄指定コマンドが送信され、上記▲1▼の変動パターン指定コマンドが送信されてから時間Tが経過したときに上記▲5▼の全図柄停止指定コマンドが送信されるように構成されている。従って、この時間Tが特別図柄の変動時間、即ち特別図柄表示装置6に特別図柄(左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄)が変動を開始してから停止するまでの時間となる。
【0166】
始めに送信される上記▲1▼の変動パターン指定コマンドは、上記したステップS308の処理にて取得した変動パターン決定用カウンタC5(0〜99)の値に基づいて送出されるもので、特別図柄表示装置6に表示される変動パターンは、変動パターン決定用カウンタC5の各々の値に対応してはずれ変動パターンとリーチ変動パターンとが用意されている。例えば、取得した変動パターン決定用カウンタC5の取得数値が8であり、上記したステップS344の処理にてセットしたリーチフラグF3の値が1であれば、取得数値8に対応するリーチ変動パターン指定コマンドが送出され、一方、リーチフラグF3の値が0であれば、取得数値8に対応するはずれ変動パターン指定コマンドが送出される。従って、変動パターン指定コマンドは、リーチ変動パターンとはずれ変動パターンとで各々100種類が用意されており、全図柄の変動状態を指示する。これが送信されることによって、特別図柄の変動が開始される。
【0167】
上記▲2▼の左特別図柄指定コマンドは、上記図13に示した左特別図柄の0〜9に対応して10種類が用意されており、左列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。
上記▲3▼の中特別図柄指定コマンドは、上記図13に示した中特別図柄の0〜9に対応して10種類が用意されており、中列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。
【0168】
上記▲4▼の右特別図柄指定コマンドは、上記図13に示した右特別図柄の0〜9に対応して10種類が用意されており、右列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。
上記▲5▼の全図柄停止指定コマンドは、1種類が用意されており、左列、中列、右列の特別図柄の停止タイミングを指示する。
【0169】
以上の▲1▼ないし▲5▼のコマンドが中央制御装置100から送信され、表示制御回路111に受信されることで、特別図柄が変動を開始してから停止後確定表示されるまでの1回の変動表示が特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10によって表示される。
【0170】
つまり、特別図柄表示装置6にて表示される特別図柄の変動表示は、各図柄表示部8、9、10が変動開始から停止するまでの時間が各々違っており、変動開始のときには各図柄表示部8、9、10は各々同時に行い、変動を停止するときには、まず左図柄表示部8が停止し、次に中図柄表示部9が停止し、最後に右図柄表示部10が停止するようになっている。そして、左図柄表示部8と次に中図柄表示部9が停止した段階で、両者が同じ特別図柄であった場合にはリーチとなり、この場合には特別図柄表示装置6にて表示制御回路111のROMに記憶したキャラクタ等を使用して遊技者の興趣をそそる様々な演出(リーチアクション)が行われる。
【0171】
なお、各図柄表示部8、9、10が変動開始から停止するまでの態様は、上記した以外であっても良く、様々な態様が考えられる。例えば、各図柄表示部8、9、10が変動を開始するときに、時間差を設けても良いし、各図柄表示部8、9、10が変動を停止するとき、同時に停止させても良いし、さらに各図柄表示部8、9、10が変動を開始する順序を変えても良いし、各図柄表示部8、9、10が変動を停止する順序を変えても良い。このように様々な態様を混在させ、例えば変動表示の結果がリーチにならない場合には、当該変動を開始するときに、各図柄表示部8、9、10を各々同時に行うと共に、当該変動を停止するときに、まず左図柄表示部8を停止し、次に中図柄表示部9を停止し、最後に右図柄表示部10を停止するようにし、一方、変動表示の結果がリーチになる場合には、当該変動を開始するときに、各図柄表示部8、9、10の変動開始時に時間差を設けたり、若しくは変動を開始する順序を変えたり、または各図柄表示部8、9、10が変動を停止するときに、同時に停止させたり、若しくは変動を停止する順序を変えたりし、遊技者に当該変動表示の結果がリーチになることを予告報知するようにしても良い。さらに、この場合には、これら変動開始から停止するまでの態様を、各々変動表示の結果がリーチ外れ、及び後述する大当り等に対応するように変更すると良い。このようにすると、変動開始から停止するまでの態様により、遊技者は、今回の変動表示がどのような結果になるか想定でき、遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大する。
【0172】
図15に戻って、ステップS364にてはずれ変動パターン表示の処理を終えると、CPUは、この特別図柄変動表示処理(ステップS356)を終了して特別図柄制御処理(図14参照)に戻り、ステップS366の処理へ移行する。一方、ステップS360にてリーチ変動パターン表示の処理を終了すると、CPUは、ステップS362へ移行してLED・ランプ点灯制御処理を実行する。このLED・ランプ点灯制御処理(ステップS362)では、CPUは、上記したランプ制御回路37を駆動して遊技盤面に配備されているLEDやランプ等を所定の態様で点灯/点滅制御する。この処理により、特別図柄表示装置6にリーチ変動パターンが表示されたことを遊技者に報知できると共に、遊技の演出度を向上させることができる。ステップS362の処理を終えると、CPUは、この特別図柄変動表示処理(ステップS356)を終了して特別図柄制御処理(図14参照)に戻り、ステップS366の処理へ移行する。
【0173】
ステップS366の処理では、CPUは、上記した遊技状態設定処理(ステップS324、図10参照)のステップS334の処理にて設定された特別図柄変動時間T(図11参照)がタイムアップ(T=0)したか否かを判定する。従って、このステップS366のタイムアップの判定においてYESと判定される時間は、第1遊技状態が最も長く、第10遊技状態が最も短くなっており、つまり、第1遊技状態が最も長く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて短くなっている。そして、ステップS366の処理にてNO、即ち特別図柄変動時間Tがタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、この特別図柄制御処理(ステップS354)を終了して特別図柄遊技処理に戻り、ステップS374の処理へ移行する。一方、ステップS366の処理にてYES、即ち特別図柄変動時間Tがタイムアップしたと判定された場合には、ステップS368の特別図柄確定表示の処理へ移行する。
【0174】
ステップS368へ移行すると、CPUは、上記したようにステップS346の処理にて決定された特別図柄を特別図柄表示装置6に確定表示する処理を実行し、ステップS370の処理へ移行して、上記したステップS342(図9参照)にてセットしたカウンタKの値をディクリメント(1減算)する。即ち、カウンタKは、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示される毎にディクリメント(1減算)される。そして、ステップS372の処理へ移行して、CPUは、リーチフラグF3の値を0にセットする。なお、上記ステップS358(図15参照)の処理にてNOと判定され、ステップS364のはずれ変動パターンの処理が実行されていたときは、このステップS372の処理では、なにも実行しない。ステップS372の処理を終えると、CPUは、この特別図柄制御処理(ステップS354)を終了して特別図柄遊技処理に戻り、ステップS374の処理へ移行する。
【0175】
ステップS374の処理へ移行すると、CPUは、ここで特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたか否かを判定し、確定表示されていない場合(ステップS374にてNO)には、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、ステップS374の処理にて、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたと判定された場合(ステップS374にてYES)には、ステップS376の処理へ移行する。
【0176】
ステップS376の処理へ移行すると、CPUは、ここで小当りフラグF2の値が1か否かを判定し、小当りフラグF2の値が1の場合(ステップS376にてYES)には、ステップS378へ移行して小当り処理を実行する。なお、このステップS376の小当りフラグF2の判定は、当然ながら、上記したステップS324の遊技状態設定処理にて設定されている遊技状態(図11参照)に基づいて判定されることとなる。従って、このステップS376の小当りフラグF2の判定においてYESと判定される確率は、第1遊技状態が最も低く、第10遊技状態が最も高くなっており、つまり、第1遊技状態が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて高くなっている。
【0177】
ステップS378へ移行すると、CPUは、図17に示す小当り処理を実行する。図17は、小当り処理(ステップS378)を示すフローチャートである。CPUは、この小当り処理(ステップS378)が実行されると、まずステップS380の処理にて、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を開口する。そして、S382の処理へ移行して、CPUは、上記した遊技状態設定処理(ステップS324)のステップS340(図10参照)の処理にて設定された大入賞口開口時間DT(図11参照)がタイムアップ(DT=0)したか否かを判定する。従って、このステップS382のタイムアップの判定においてYESと判定される時間は、第1遊技状態が最も短く、第10遊技状態が最も長くなっており、つまり、第1遊技状態が最も短く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて長くなっている。そして、ステップS382の処理にてNO、即ち大入賞口開口時間DTがタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、ステップS384の処理へ移行して、カウンタDの値が10以上か否かを判定する。
【0178】
このカウンタDは、開口された大入賞口7が大入賞口開口時間DTが経過して閉口するまでに、大入賞口7内入賞した遊技球の数をカウントするために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、カウントスイッチ117が遊技球を検出したときにカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
【0179】
そして、ステップS384の処理にてNO、即ちカウンタDの値が10未満と判定されたときには、この小当り処理を終了してステップS389の処理に移行する。一方、ステップS382の処理にてYES及びステップS384の処理にてYESと判定された場合、即ち大入賞口開口時間DTがタイムアップしたと判定された場合及びカウンタDの値が10以上と判定されたときには、ステップS386の処理へ移行して、CPUは、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を閉口する。そして、ステップS387の処理へ移行して、CPUは、カウンタDの値を0にセットし、ステップS388の処理へ移行して、CPUは、小当りフラグF2の値を0にセットし、この小当り処理(ステップS378)を終了してステップS389(図8)の処理に移行する。
【0180】
ステップS389の処理に移行すると、CPUは、小当りフラグF2の値が0か否か、即ち所定の小当り処理(ステップS378)が全て終了したか否かを判定し、小当りフラグF2の値が0でない場合(ステップS389にてNO)、即ち小当りフラグF2の値が1の場合には、所定の小当り処理が全て終了していないと判定し、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、小当りフラグF2の値が0の場合(ステップS389にてYES)には、CPUは、所定の小当り処理が全て終了したと判定し、ステップS412の処理へ移行する。
【0181】
一方、上記ステップS376の処理にて、小当りフラグF2の値が1でない場合(ステップS376にてNO)、即ち小当りフラグF2の値が0の場合には、ステップS390の処理へ移行する。
ステップS390の処理へ移行すると、CPUは、ここで大当りフラグF1の値が1か否かを判定し、大当りフラグF1の値が0の場合(ステップS390にてNO)には、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、大当りフラグF1の値が1の場合(ステップS390にてYES)には、ステップS391へ移行して大当り処理を実行する。なお、このステップS390の大当りフラグF1の判定は、当然ながら、上記したステップS324の遊技状態設定処理にて設定されている遊技状態(図11参照)に基づいて判定されることとなる。従って、このステップS390の大当りフラグF2の判定においてYESと判定される確率は、第1遊技状態が最も低く、第10遊技状態が最も高くなっており、つまり、第1遊技状態が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて高くなっている。
【0182】
ステップS391へ移行すると、CPUは、図18に示す大当り処理を実行する。図18は、大当り処理(ステップS391)を示すフローチャートである。CPUは、この大当り処理(ステップS391)が実行されると、まずステップS392の処理にて、インターバルタイム中か否かを判定する。このインターバルタイムとは、所謂大当り遊技中の各ラウンド毎の間に設けられる大入賞口7が閉口している時間のことで、インターバルタイム中と判定された場合(ステップS392にてYES)には、この大当り処理(ステップS391)を終了して特別図柄遊技処理(図8)に戻り、ステップS410の処理へ移行する。一方、ステップS392の処理にて、インターバルタイム中でないと判定された場合(ステップS392にてNO)には、ステップS394の処理へ移行する。
【0183】
ステップS394の処理へ移行すると、CPUは、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を開口する。そして、ステップS396の処理へ移行して、CPUは、予め設定されている所定の大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしたか否かを判定し、ステップS396の処理にてNO、即ち大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、ステップS398の処理へ移行して、上記したカウンタDの値が10以上か否かを判定する。そして、ステップS398の処理にてNO、即ちカウンタDの値が10未満と判定されたときには、この大当り処理を終了してステップS410の処理に移行する。
【0184】
一方、ステップS396の処理にてYES及びステップS398の処理にてYESと判定された場合、即ち大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしたと判定された場合及びカウンタDの値が10以上と判定された場合には、ステップS400の処理へ移行して、CPUは、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を閉口する。そして、ステップS401の処理へ移行して、CPUは、カウンタDの値を0にセットし、ステップS402の処理へ移行して、CPUは、カウンタEの値をインクリメント(1加算)する。
【0185】
このカウンタEは、大入賞口7が何回開口されたかを、換言すれば上記した大当り遊技中の各ラウンドが何回実行されたかをカウントするために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、ステップS400の処理が実行されて大入賞口7が閉口する毎にカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
【0186】
ステップS402の処理を終えると、ステップS404の処理へ移行して、CPUは、継続入賞スイッチ118がオンしたか否か、即ち継続入賞スイッチ118が大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出したか否かを判定し、遊技球が大入賞口7の特定領域を通過して継続入賞スイッチ118がオンしている場合(ステップS404にてYES)には、CPUは、ステップS406の処理へ移行して、カウンタEの値が16未満か否かを判定する。このステップS406の処理では、大入賞口7が開口された回数、即ち大当り遊技中のラウンド数が16回になったか否かを判定している。そして、ステップS406の処理にてYES、即ちカウンタEの値が16未満と判定されたときには、CPUは、この大当り処理を終了してステップS410の処理に移行する。
【0187】
一方、ステップS404の処理にてNO及びステップS406の処理にてNOと判定された場合、即ち継続入賞スイッチ118がオンしておらず遊技球が大入賞口7の特定領域を通過していない場合及びカウンタEの値が16以上と判定された場合には、ステップS407の処理へ移行して、CPUは、カウンタEの値を0にセットし、ステップS408の処理へ移行して、CPUは、大当りフラグF1の値を0にセットし、この大当り処理を終了してステップS410の処理に移行する。
【0188】
ステップS410の処理に移行すると、CPUは、大当りフラグF1の値が0か否か、即ち所定の大当り処理(ステップS391)が全て終了したか否かを判定し、大当りフラグF1の値が0でない場合(ステップS410にてNO)、即ち大当りフラグF1の値が1の場合には、所定の大当り処理が全て終了していないと判定し、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、大当りフラグF1の値が0の場合(ステップS410にてYES)には、CPUは、所定の大当り処理が全て終了したと判定し、ステップS412の処理へ移行する。
【0189】
ステップS412の処理へ移行すると、CPUは、上記したステップS306(図6参照)の処理にてインクリメント(1加算)されたカウンタBの値をディクリメント(1減算)し、ステップS414の処理へ移行して保留LED消灯制御処理を実行する。
【0190】
図19は、保留LED消灯制御処理(ステップS414)を示すフローチャートである。CPUは、この保留LED消灯制御処理(ステップS414)が実行されると、まずステップS416の処理にて、カウンタBの値が1以上か否かを判定し、カウンタBの値が1以上でない場合(ステップS416にてNO)、即ちカウンタBの値が0の場合には、この保留LED消灯制御処理(ステップS414)を終え、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。一方、ステップS416の処理にてYES、即ちカウンタBの値が1以上であった場合には、ステップS418の処理へ移行して、CPUは、4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して消灯し、この保留LED消灯制御処理(ステップS414)を終え、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS40の処理へ移行する。
【0191】
図4に戻り、特別遊技処理(ステップS30)を終えると、CPUは、ステップS40へ移行して普通遊技処理を実行する。図20は、普通遊技処理(ステップS40)を示すフローチャートである。普通遊技処理は、ステップS450の作動ゲート通過処理とS500の普通図柄遊技処理とから構成されており、まずステップS450の作動ゲート通過処理から説明する。
【0192】
図21は、作動ゲート通過処理を示すフローチャートである。この作動ゲート通過処理が開始されると、CPUは、普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出(作動ゲート検出センサ121の作動信号入力)しているか否かを判定し(ステップS452)、遊技球を検出していない場合には(ステップS452にてNO)、この作動ゲート通過処理を終了してS500の普通図柄遊技処理に移行する。一方、遊技球を検出しているときには(ステップS452にてYES)、ステップS454の処理に移行してカウンタAの値が5未満か否かを判定する。
【0193】
このカウンタAは、上記したカウンタBと同様なもので、保留LED26(図2参照)の保留記憶数(通過保留球数)を記憶するために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、作動ゲート検出センサ121が普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
【0194】
そして、ステップS454の処理でNO、即ちカウンタAが5以上の値のときには、この作動ゲート通過処理を終了してS500の普通図柄遊技処理に移行する。一方、ステップS454の処理でYES、即ちカウンタAが0〜4の値のときには、ステップS456の処理へ移行して、CPUは上記した作動信号を基に、カウンタAの値をインクリメント(1加算)する。次に、ステップS458へ移行し、乱数取得処理を実行する。CPUは、ステップS458の乱数取得処理に移行すると、上記した当り判定用カウンタC9、普通図柄のはずれ図柄決定用C10の現在値をそれぞれ取得してRAM104の取得数値記憶エリアに各々格納する。ステップS458の乱数取得処理を終了すると、CPUは、ステップS464の保留LED点灯制御処理へ移行する。
【0195】
図22は、保留LED点灯制御処理(ステップS464)を示すフローチャートである。CPUは、この保留LED点灯制御処理(ステップS466)が実行されると、まずステップS466の処理にて、カウンタAの値が2以上か否かを判定し、2以上でない場合(ステップS466にてNO)、即ちカウンタAの値が0または1の場合には、この保留LED点灯制御処理(ステップS464)を終了して作動ゲート通過処理に戻り、ステップS500の普通図柄遊技処理を実行する。一方、ステップS466の処理にてYES、即ちカウンタAの値が2以上であった場合には、ステップS468の処理へ移行して、CPUは、4つある保留LED26a、26b、26c、26d(図2参照)のうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して点灯し、この保留LED点灯制御処理(ステップS464)を終了して作動ゲート通過処理に戻り、ステップS500の普通図柄遊技処理を実行する。
【0196】
図23は、普通図柄遊技処理(ステップS500)を示すフローチャートである。CPUは、この普通図柄遊技処理(ステップS500)が実行されると、まずステップS501の処理にて、カウンタAの値が1以上か否かを判定し、1以上でない場合(ステップS501にてNO)、即ちカウンタAの値が0の場合には、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して普通遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。一方、ステップS501の処理にて、カウンタAの値が1以上の場合(ステップS501にてYES)には、ステップS502の処理へ移行して当りフラグF4に値をセットする。
【0197】
中央制御装置100には、当りフラグF4が設定されており、この当りフラグF4は、電源投入時には0がセットされている。当り判定用カウンタC9(0〜29)の取得数値が、上記した複数段階ある遊技状態の各当り数値に対応している場合(図11参照)には、当りフラグF4に1をセットする。なお、当り判定用カウンタC9の取得数値が当該当り数値でなければ、当りフラグF4は0のままとなる。CPUは、ステップS502の当りフラグF4セットの処理を終了すると、ステップS503の普通図柄決定処理に移行する。
【0198】
図24は、はずれ図柄決定用カウンタC10(0〜8)の乱数値と普通図柄(7セグメントLEDで構成された普通図柄表示装置18に表示される一桁の普通図柄)との関係を示す説明図である。
CPUは、ステップS503の普通図柄決定処理に移行すると、普通図柄表示装置18に確定表示される普通図柄を決定する。CPUは、当りフラグF4に1がセットされていれば(当りである場合)、当り図柄としての数字図柄「7」を決定する。一方、当りフラグF4に0がセットされていれば、図24に示すはずれ図柄決定用カウンタC10(0〜8)の取得数値に対応したはずれ図柄(例えばC10=2であれば「2」)を決定し、ステップS503の普通図柄決定処理を終了し、ステップS504の普通図柄制御処理へ移行する。
【0199】
図25は、普通図柄制御処理(ステップS504)を示すフローチャートである。CPUは、この普通図柄制御処理(ステップS504)が実行されると、まずステップS506の処理にて、普通図柄変動表示処理を実行する。このステップS506の普通図柄変動表示処理は、上記したステップS356の特別図柄変動表示処理(図15)に準じて実行されるもので、CPUは、上記したステップS503の処理にて決定された普通図柄を普通図柄表示装置18に変動表示後確定表示するために、次のような伝送データを出力する。
【0200】
即ち、この伝送データは、中央制御装置100から表示制御回路111に出力されるものであって、7セグメントLEDで構成された普通図柄表示装置18に表示される一桁の普通図柄の変動開始から確定表示までの間に、表示制御用コマンドとして2個のコマンドが送信されるように規定されている。この2個のコマンドは、まず普通図柄の変動開始と普通図柄の停止図柄を指定する普通図柄指定コマンドが送信され、次に普通図柄の停止を指定する普通図柄停止指定コマンドが、上記普通図柄指定コマンドが送信されてから時間tが経過したときに送信されるように構成されている。従って、この時間tが普通図柄の変動時間、即ち普通図柄表示装置18に普通図柄が変動を開始してから停止するまでの時間(図11参照)となる。上記普通図柄指定コマンドは、普通図柄(0〜9)に対応して10種類が用意されており、停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。上記普通図柄停止指定コマンドは、1種類が用意されており、普通図柄の停止タイミングを指示する。
【0201】
以上の普通図柄指定コマンド及び普通図柄停止指定コマンドが中央制御装置100から送信され、表示制御回路111に受信されることで、普通図柄が変動を開始してから停止後確定表示されるまでの1回の変動表示が普通図柄表示装置18によって表示される。
【0202】
ステップS506の普通図柄変動表示処理を終えると、CPUは、ステップS508の処理へ移行して、上記した遊技状態設定処理(ステップS324)のステップS336の処理にて設定された普通図柄変動時間t(図11参照)がタイムアップ(t=0)したか否かを判定する。従って、このステップS508のタイムアップの判定においてYESと判定される時間は、第1遊技状態が最も長く、第10遊技状態が最も短くなっており、つまり、第1遊技状態が最も長く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて短くなっている。そして、ステップS508の処理にてNO、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、この普通図柄制御処理(ステップS504)を終了して普通図柄遊技処理(図23)に戻り、ステップS512の処理へ移行する。一方、ステップS508の処理にてYES、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしたと判定された場合には、ステップS510の普通図柄確定表示の処理へ移行する。
【0203】
なお、ステップS508の処理にてNO、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしていないと判定された場合(普通図柄が変動表示中の場合)に、上記ステップS322の処理にてYESと判定され、ステップS324の遊技状態設定処理にて遊技状態が別の遊技状態へ移行したときには、現在変動表示中の普通図柄が停止するのを待ってから、即ち当該普通図柄変動時間tがタイムアップするのを待ってから、移行した遊技状態の普通図柄変動時間tが適用されるようになっている。
【0204】
ステップS510へ移行すると、CPUは、上記したようにステップS503の処理にて決定された普通図柄を普通図柄表示装置18に確定表示する処理を実行する。そして、ステップS510の処理を終えると、CPUは、この普通図柄制御処理(ステップS504)を終了して普通図柄遊技処理(図23)に戻り、ステップS512の処理へ移行する。
【0205】
ステップS512の処理へ移行すると、CPUは、ここで普通図柄表示装置18に普通図柄が確定表示されたか否かを判定し、確定表示されていない場合(ステップS512にてNO)には、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して普通遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。一方、ステップS512の処理にて、普通図柄表示装置18に普通図柄が確定表示されたと判定された場合(ステップS512にてYES)には、ステップS514の処理へ移行する。
【0206】
ステップS514の処理へ移行すると、CPUは、ここで当りフラグF4の値が1か否かを判定し、1の場合(ステップS514にてYES)には、ステップS516へ移行して始動入賞口開放処理を実行する。なお、このステップS514の当りフラグF4の判定は、当然ながら、上記したステップS324の遊技状態設定処理(図10)にて設定されている遊技状態(図11参照)に基づいて判定されることとなる。従って、このステップS514の当りフラグF4の判定においてYESと判定される確率は、第1遊技状態が最も低く、第10遊技状態が最も高くなっており、つまり、第1遊技状態が最も低く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて高くなっている。
【0207】
ステップS516へ移行すると、CPUは、図26に示す始動入賞口開放処理を実行する。図26は、始動入賞口開放処理(ステップS516)を示すフローチャートである。CPUは、この始動入賞口開放処理(ステップS516)が実行されると、まずステップS518の処理にて、ソレノイド107を駆動制御して始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を開放する。そして、ステップS520の処理へ移行して、CPUは、上記した遊技状態設定処理(ステップS324)のステップS338の処理(図10参照)にて設定された始動入賞口開放時間ST(図11参照)がタイムアップ(ST=0)したか否かを判定する。従って、このステップS520のタイムアップの判定においてYESと判定される時間は、第1遊技状態が最も短く、第10遊技状態が最も長くなっており、つまり、第1遊技状態が最も短く、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて長くなっている。そして、ステップS520の処理にてNO、即ち始動入賞口開放時間STがタイムアップしていないと判定された場合には、CPUは、ステップS522の処理へ移行して、カウンタGの値が6以上か否かを判定する。
【0208】
このカウンタGは、開放された始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が始動入賞口開放時間STが経過して閉口するまでに、始動入賞口11に入賞した遊技球の数をカウントするために中央制御装置100に設定されたカウンタであり、カウントスイッチ123が遊技球を検出したときにカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
【0209】
そして、ステップS522の処理にてNO、即ちカウンタGの値が6未満と判定されたときには、この始動入賞口開放処理を終了してステップS528の処理に移行する。一方、ステップS520の処理にてYES及びステップS522の処理にてYESと判定された場合、即ち始動入賞口開放時間STがタイムアップしたと判定された場合及びカウンタGの値が6以上と判定されたときには、ステップS524の処理へ移行して、CPUは、ソレノイド107を駆動制御して始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を閉口する。そして、ステップS525の処理へ移行して、CPUは、カウンタGの値を0にセットし、ステップS526の処理へ移行して、CPUは、当りフラグF4の値を0にセットし、この始動入賞口開放処理(ステップS516)を終了してステップS528の処理に移行する。
【0210】
ステップS528の処理に移行すると、CPUは、当りフラグF4の値が0か否か、即ち所定の始動入賞口開放処理(ステップS516)が全て終了したか否かを判定し、当りフラグF4の値が0でない場合(ステップS528にてNO)、即ち1の場合には、所定の始動入賞口開放処理が全て終了していないと判定し、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して普通遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。一方、当りフラグF4の値が0の場合(ステップS528にてYES)には、CPUは、所定の始動入賞口開放処理(ステップS516)が全て終了したと判定し、ステップS530の処理へ移行する。
【0211】
一方、上記ステップS514の処理にて、当りフラグF4の値が1でない場合(ステップS514にてNO)、即ち当りフラグF4の値が0の場合には、ステップS530の処理へ移行する。
ステップS530の処理へ移行すると、CPUは、上記したステップS456の処理(図21参照)にてインクリメント(1加算)されたカウンタAの値をディクリメント(1減算)し、ステップS532の処理へ移行して保留LED消灯制御処理を実行する。
【0212】
図27は、保留LED消灯制御処理(ステップS532)を示すフローチャートである。CPUは、この保留LED消灯制御処理(ステップS532)が実行されると、まずステップS534の処理にて、カウンタAの値が1以上か否かを判定し、カウンタAの値が1以上でない場合(ステップS534にてNO)、即ちカウンタAの値が0の場合には、この保留LED消灯制御処理(ステップS532)を終え、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して普通遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。一方、ステップS534の処理にてYES、即ちカウンタAの値が1以上であった場合には、ステップS536の処理へ移行して、CPUは、4つある保留LED26a、26b、26c、26dのうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して消灯し、この保留LED消灯制御処理(ステップS532)を終え、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して特別遊技処理に戻り、メイン遊技処理のステップS50の処理へ移行する。
【0213】
図4に戻り、普通遊技処理(ステップS40)を終えると、CPUは、ステップS50へ移行してその他処理を実行する。なお、ステップS50のその他処理においては、上記した処理の他様々な処理が実行されているが、本発明に特に関わりのない処理であるので、ここでの説明は省略する。
【0214】
ステップS50を終了すると、CPUはステップS60へ移行して、ステップS60にて乱数更新処理を実行する。これは、上記したステップS20の乱数更新処理における各乱数カウンタC1〜C12(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8、当り判定用カウンタC9、はずれ図柄決定用カウンタC10、遊技状態決定用カウンタC11、遊技期間決定用カウンタC12)の値を、次のリセット割込みが発生するまで更新し続けるループ処理を行う。
【0215】
具体的には、CPUは、リセット割込み(4msec)毎にステップS20〜ステップS60の各処理を実行するが、これらの処理を実行するのに必要な時間は各回毎に同じにならない。従い、リセット割込みを発生させるための、この4msecという時間は余裕をもって設定する必要があり、CPUがステップS50の処理を終了した時点ではまだ残余時間が発生する。ステップS60では、この残余時間を利用して、各乱数カウンタC1〜C12の値を更新する処理を行っており、例えば残余時間が消化するまで各乱数カウンタC1〜C12の値をインクリメント(1加算)若しくはディクリメント(1減算)し続ける処理を実行したり、または所定の数式により各乱数カウンタC1〜C12の値を更新し続ける処理等を実行する。なお、各乱数カウンタC1〜C12の値を更新せずに、特定の乱数カウンタ、例えば大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、当り判定用カウンタC9、遊技状態決定用カウンタC11、遊技期間決定用カウンタC12というように、遊技者の利益に大きな影響を及ぼす乱数カウンタのみを更新するようにしても良い。このようにメイン遊技処理の4msec毎に繰り返し実行されるリセット割込みの残余時間を利用して、所定の乱数カウンタを更新することで、1回の処理における所定の乱数カウンタの値の増分が不規則になり、遊技者の体感器等を利用した不当な攻略、例えば、大当り乱数等を狙い打ちするような遊技者の攻略を困難にすることができる。
【0216】
次に、メイン遊技処理について具体的な例を挙げて説明する。
まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置43から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技領域5に打ち出され、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞する。すると、始動入賞検出センサ116はその入賞した遊技球を検出する。そして、CPUは、始動入賞検出センサ116からの始動信号を受けて、カウンタBの値が5未満か否かを判定する。これは、カウンタBの値が5になっていると、保留LED25a、25b、25c、25dが全て点灯して保留記憶数(保留球数)が上限になっているので、この場合には遊技球が始動入賞口11に入賞しても上記した始動入賞口入賞処理を行わないためのもので、今回のケースでは、遊技開始後、最初に遊技球が始動入賞口11に入賞したとして、カウンタBの値は0がセットされていることとし、従ってカウンタBの値は5未満と判定される。
【0217】
次に、CPUは、カウンタBの値をインクリメント(1加算)して1にし、始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて各乱数カウンタC1〜C8、C11及びC12(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8、遊技状態決定用カウンタC11、遊技期間決定用カウンタC12)の値を取得する。そして、上記したカウンタBの値が2以上か否かを判定し、今回はカウンタBの値が1となっているので、保留LED25は点灯されない。
【0218】
次に、今回は、遊技開始後、最初に遊技球が始動入賞口11に入賞した場合であるので、上記したカウンタKには0がセットされており、従って、CPUは、まず遊技状態決定用カウンタC11と遊技期間決定用カウンタC12の値に基づいて10段階ある遊技状態の中から1つの遊技状態と、その遊技状態の遊技期間とを設定する。今回は、遊技状態決定用カウンタC11の値として158が、遊技期間決定用カウンタC12の値として280が各々取得されたとする。従って、今回は、遊技状態として遊技者にとって最も不利な第1遊技状態が、遊技状態の遊技期間として相対的に短い20が設定されることとなる。なお、遊技状態として第1遊技状態が抽選される確率CPは、390/1000となっており、これは10段階ある遊技状態の中では最も高い確率となっており、また、遊技状態の遊技期間として20が抽選される確率KPは、91/680となっており、これは15種類ある遊技状態の遊技期間の中では3番目に高い確率となっている(図11及び図12参照)。
【0219】
そして、CPUは、遊技状態を第1遊技状態にすべく所定の遊技状態設定処理、即ち大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTを図11に示すように設定し、さらにカウンタKにこの抽選された第1遊技状態の遊技期間として20をセットする。
【0220】
そして、CPUは、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値を参照し、今回は、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値として257が取得されたこととし、従って、今回は、大当りでなく、小当りでなく、且つリーチでもない(図11参照)ので、大当りフラグF1に0をセットし、小当りフラグF2に0をセットし且つリーチフラグF3に0をセットする。すると、CPUは、リーチフラグF3に0がセットされていることに基づいて、変動パターン決定用カウンタC5の値に対応するはずれ変動パターンを特別図柄表示装置6に変動表示し、大当りフラグF1に0が、小当りフラグF2に0が且つリーチフラグF3に0がセットされていることに基づいて、左図柄決定用カウンタC6の値に対応する左特別図柄を左図柄表示部8に停止し、中図柄決定用カウンタC7の値に対応する中特別図柄を中図柄表示部9に停止し、右図柄決定用カウンタC8の値に対応する右特別図柄を右図柄表示部10に停止する。即ち、はずれ図柄を停止する。なお、今回は、左図柄決定用カウンタC6の値として1が、中図柄決定用カウンタC7の値として2が、右図柄決定用カウンタC8の値として3が、各々取得されたこととし、従って今回は、各特別図柄が変動表示を開始した後、第1遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tとしての10秒が経過したときに、特別図柄表示装置6に左特別図柄として「1」が、中特別図柄として「2」が、右特別図柄として「3」が、各々停止されて確定表示される(図11及び図13参照)。即ち、はずれ図柄としての「123」が確定表示される。
【0221】
次に、CPUは、特別図柄表示装置6に各特別図柄が確定表示されると、カウンタKの値をディクリメント(1減算)し、従ってカウンタKの値は19となる。そして、CPUは、カウンタBの値をディクリメント(1減算)して0にし、次に遊技球が始動入賞口11に入賞するのを待つ。そして、始動入賞口11に遊技球が入賞すると、その入賞したタイミングに基づいて取得した各乱数カウンタC1〜C8(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8)の値に対応する変動パターン及び各特別図柄を、特別図柄表示装置6に表示する。そして、特別図柄表示装置6に各特別図柄が停止後確定表示される毎にカウンタKの値をディクリメント(1減算)し、カウンタKの値が0になるまで第1遊技状態による遊技を遊技者に提供する。
【0222】
一方、上記カウンタKが0になるまで、即ち第1遊技状態の遊技が継続している間に、打球発射装置43から遊技領域5に打ち出された遊技球が、普通図柄作動ゲート19を通過すると、作動ゲート検出センサ121はその通過した遊技球を検出する。すると、CPUは、作動ゲート検出センサ121からの作動信号を受けて、カウンタAの値が5未満か否かを判定する。今回のケースでは、カウンタAの値は1がセットされていることとし、従ってカウンタAの値は5未満と判定される。
【0223】
次に、CPUは、カウンタAの値をインクリメント(1加算)して2にし、普通図柄作動ゲート19を通過したタイミングに基づいて当り判定用カウンタC9及びはずれ図柄決定用カウンタC10の値を取得する。そして、上記したカウンタAの値が2以上か否かを判定し、今回はカウンタAの値が2となっているので、保留LED26aが点灯されることとなる(図2参照)。
【0224】
そして、CPUは、当り判定用カウンタC9の値を参照し、今回は、当り判定用カウンタC9の値として15が取得されたこととし、従って、今回は、当りでない(図11参照)ので、当りフラグF4に0をセットする。すると、CPUは、当りフラグF4に0がセットされていることに基づいて、はずれ図柄決定用カウンタC10に対応する普通図柄を普通図柄表示装置18に停止する。なお、今回は、はずれ図柄決定用カウンタC10の値として4が取得されたこととし、従って今回は、普通図柄が変動表示を開始した後、第1遊技状態に対応する普通図柄変動時間tとしての29秒が経過したときに、普通図柄表示装置18にはずれ図柄としての普通図柄「4」が停止されて確定表示される(図11及び図24参照)。そして、CPUは、カウンタAの値をディクリメント(1減算)して1にし、先に点灯させた保留LED26aを消灯し、次に通過保留球(カウンタA≧1)に基づいて再び普通図柄を変動表示する。
【0225】
次に、上記カウンタKの値が0になると、即ち始動入賞検出センサ116が20個遊技球を検出して特別図柄表示装置6に20回、各特別図柄が確定表示されると、次に遊技球が始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて、再びCPUは、乱数カウンタC11及びC12(遊技状態決定用カウンタC11、遊技期間決定用カウンタC12)の値を取得し、該取得した遊技状態決定用カウンタC11と遊技期間決定用カウンタC12の値に対応する遊技状態と、その遊技状態の遊技期間とを設定する。今回は、遊技状態決定用カウンタC11の値として997が、遊技期間決定用カウンタC12の値として673が各々取得されたとする。従って、今回は、遊技状態として遊技者にとって相対的に有利な第9遊技状態が、遊技状態の遊技期間として相対的に長い400が設定されることとなる。なお、遊技状態として第9遊技状態が抽選される確率CPは、3/1000となっており、これは10段階ある遊技状態の中では2番目に低い確率となっており、また、遊技状態の遊技期間として400が抽選される確率KPは、6/680となっており、これは15種類ある遊技状態の遊技期間の中では3番目に低い確率となっている(図11及び図12参照)。
【0226】
そして、CPUは、遊技状態を第9遊技状態にすべく所定の遊技状態設定処理、即ち大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTを図11に示すように設定し、さらにカウンタKにこの抽選された第9遊技状態の遊技期間として400をセットする。
【0227】
そして、CPUは、上記した始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて取得した各乱数カウンタC1〜C8(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8)に対応する変動パターン及び各特別図柄を、特別図柄表示装置6に表示する。
【0228】
まず、CPUは、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値を参照し、今回は、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値として350が取得されたこととし、従って、今回は、大当りでなく、小当りでなく、且つリーチである(図11参照)ので、大当りフラグF1に0をセットし、小当りフラグF2に0をセットし且つリーチフラグF3に1をセットする。すると、CPUは、リーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、変動パターン決定用カウンタC5の値に対応するリーチ変動パターンを特別図柄表示装置6に変動表示し、大当りフラグF1に0が、小当りフラグF2に0が且つリーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、リーチ図柄決定用カウンタC4の値に対応する左特別図柄及び中特別図柄を左図柄表示部8及び中図柄表示部9に停止し、右図柄決定用カウンタC8の値に対応する右特別図柄を右図柄表示部10に停止する。即ち、リーチ図柄を停止する。
【0229】
なお、今回は、リーチ図柄決定用カウンタC4の値として6が、右図柄決定用カウンタC8の値として2が、各々取得されたこととし、従って今回は、各特別図柄が変動表示を開始した後、第9遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tとしての2+α秒が経過したときに、特別図柄表示装置6に左特別図柄として「6」が、中特別図柄として「6」が、右特別図柄として「2」が、各々停止されて確定表示される(図11及び図13参照)。即ち、リーチ図柄としての「662」が確定表示される。なお、この特別図柄変動時間Tとしての2+α秒であるが、本来、第9遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tは2秒であるが、リーチフラグF3に1がセットされリーチ変動パターンを変動表示する場合に限り、遊技の演出度を高めるためこの特別図柄変動時間Tをα秒だけ延長するようになっている。
【0230】
次に、CPUは、特別図柄表示装置6に各特別図柄が確定表示されると、カウンタKの値をディクリメント(1減算)し、従ってカウンタKの値は399となる。そして、CPUは、リーチフラグF3に0をセットし、次に保留球があれば(カウンタB≧1)再び特別図柄を変動表示し、保留球がなければ(カウンタB=0)遊技球が始動入賞口11に入賞するのを待つ。
【0231】
一方、上記カウンタKが0になるまで、即ち第9遊技状態の遊技が継続している間に、打球発射装置43から遊技領域5に打ち出された遊技球が、普通図柄作動ゲート19を通過すると、作動ゲート検出センサ121はその通過した遊技球を検出する。すると、CPUは、普通図柄作動ゲート19を通過したタイミングに基づいて当り判定用カウンタC9及びはずれ図柄決定用カウンタC10の値を取得する。そして、CPUは、当り判定用カウンタC9の値を参照し、今回は、当り判定用カウンタC9の値として15が取得されたこととし、従って、今回は、当りである(図11参照)ので、当りフラグF4に1をセットする。
【0232】
すると、CPUは、当りフラグF4に1がセットされていることに基づいて、普通図柄が変動表示を開始した後、第9遊技状態に対応する普通図柄変動時間tとしての5秒が経過したときに、普通図柄表示装置18に当り図柄としての普通図柄「7」が停止されて確定表示される(図11及び図24参照)。そして、CPUは、普通図柄表示装置18に当り図柄としての普通図柄「7」が確定表示されると、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を第9遊技状態に対応する始動入賞口開放時間STとしての5.3秒が経過するまで開放する。なお、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を開放してから、遊技球が6個以上始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したときには、始動入賞口開放時間STとしての5.3秒が経過していなくても、その時点で始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を閉口する。そして、CPUは、当りフラグF4に0をセットし、次に通過保留球があれば(カウンタA≧1)再び普通図柄を変動表示し、通過保留球がなければ(カウンタA=0)遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過するのを待つ。
【0233】
また、上記カウンタKが0になるまで、即ち第9遊技状態の遊技が継続している間に、上記した始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて取得した各乱数カウンタC1〜C8(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8)において、今回は、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値として110が取得されたこととし、従って、今回は、大当りでなく、小当りであり、且つリーチである(図11参照)ので、大当りフラグF1に0をセットし、小当りフラグF2に1をセットし且つリーチフラグF3に1をセットする。
【0234】
すると、CPUは、リーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、変動パターン決定用カウンタC5の値に対応するリーチ変動パターンを特別図柄表示装置6に変動表示し、大当りフラグF1に0が、小当りフラグF2に1が且つリーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、小当り図柄決定用カウンタC3の値に対応する各特別図柄を各図柄表示部8、9、10に停止する。即ち、小当り図柄を停止する。なお、今回は、小当り図柄決定用カウンタC3の値として7が取得されたこととし、従って今回は、各特別図柄が変動表示を開始した後、第9遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tとしての上記2+α秒が経過したときに、特別図柄表示装置6に左特別図柄として「7」が、中特別図柄として「7」が、右特別図柄として「8」が、各々停止されて確定表示される(図11及び図13参照)。即ち、小当り図柄としての「778」が確定表示される。
【0235】
そして、CPUは、特別図柄表示装置6に小当り図柄としての各特別図柄「778」が確定表示されるとリーチフラグF3に0をセットし、大入賞口7を第9遊技状態に対応する大入賞口開口時間DTとしての9秒が経過するまで開口する。なお、大入賞口7を開口してから、遊技球が10個以上大入賞口7に入賞したときには、大入賞口開口時間DTとしての9秒が経過していなくても、その時点で大入賞口7を閉口する。そして、CPUは、小当りフラグF2に0をセットし、次に保留球があれば(カウンタB≧1)再び特別図柄を変動表示し、保留球がなければ(カウンタB=0)遊技球が始動入賞口11に入賞するのを待つ。
【0236】
また、上記カウンタKが0になるまで、即ち第9遊技状態の遊技が継続している間に、上記した始動入賞口11に入賞したタイミングに基づいて取得した各乱数カウンタC1〜C8(大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、変動パターン決定用カウンタC5、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7、右図柄決定用カウンタC8)において、今回は、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1の値として3が取得されたこととし、従って、今回は、大当りであり、小当りでなく、且つリーチである(図11参照)ので、大当りフラグF1に1をセットし、小当りフラグF2に0をセットし且つリーチフラグF3に1をセットする。
【0237】
すると、CPUは、リーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、変動パターン決定用カウンタC5の値に対応するリーチ変動パターンを特別図柄表示装置6に変動表示し、大当りフラグF1に1が、小当りフラグF2に0が且つリーチフラグF3に1がセットされていることに基づいて、大当り図柄決定用カウンタC2の値に対応する各特別図柄を各図柄表示部8、9、10に停止する。即ち、大当り図柄を停止する。なお、今回は、大当り図柄決定用カウンタC2の値として2が取得されたこととし、従って今回は、各特別図柄が変動表示を開始した後、第9遊技状態に対応する特別図柄変動時間Tとしての上記2+α秒が経過したときに、特別図柄表示装置6に左特別図柄として「2」が、中特別図柄として「2」が、右特別図柄として「2」が、各々停止されて確定表示される(図11及び図13参照)。即ち、大当り図柄としての「222」が確定表示される。
【0238】
そして、CPUは、特別図柄表示装置6に大当り図柄としての各特別図柄「222」が確定表示されるとリーチフラグF3に0をセットし、上記したステップS391の所定の大当り処理、即ち大入賞口7を、30秒経過するか、或いは、遊技球が10個以上入賞するまで開口する処理(1ラウンド)を、継続入賞スイッチ118のON−OFF状態に基づいて最大16回(16ラウンド)まで繰り返す処理を実行する。なお、この大当り処理においては、遊技状態がどの遊技状態であっても、即ち遊技状態が第1遊技状態〜第10遊技状態の何れであっても、全く同様な処理が行われる。そして、CPUは、この大当り処理を終了すると、大当りフラグF1に0をセットし、次に保留球があれば(カウンタB≧1)再び特別図柄を変動表示し、保留球がなければ(カウンタB=0)遊技球が始動入賞口11に入賞するのを待つ。
【0239】
なお、本実施形態の遊技機1においては、各遊技状態が抽選されるときや実行されているとき、または、遊技状態が移行したときやその遊技状態の継続期間等に係わる情報や示唆は一切遊技者に報知されないようになっている。但し、ここで言う情報や示唆とは、遊技状態以外の態様にて行われることが該当し、遊技状態そのもの、即ち遊技状態における遊技者の利益に係わる遊技要素としての大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DT自体は、該当するものではない。例えば、特別図柄表示装置6等を用いて、「只今、第1遊技状態です。大当り確率は1/500です。」「只今、第5遊技状態へ移行しました。」「只今、第8遊技状態です。あと特別図柄が30回変動するまでこの遊技状態を継続します。」等というメッセージや、特別図柄表示装置6の画面の背景色を変更したり、音声制御回路38を制御してスピーカ113から上記したメッセージを発音させたり、ランプ制御回路37を制御して所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等が、ここで言う情報や示唆に該当する。
【0240】
以上説明したように、本実施形態の遊技機1においては、複数段階の遊技状態、即ち第1遊技状態〜第10遊技状態という10種類の遊技状態を備えており、これらの遊技状態は、遊技者の利益に係わる遊技要素、即ち大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTが異なるように設定されている。そして、これら10種類の遊技状態の中から、始動入賞口11に遊技球が入賞したタイミング(始動入賞検出センサ116が遊技球を検出したタイミング)に基づいて1つの遊技状態が抽選されると共に、この抽選された遊技状態の継続期間(カウンタKの値)も同時に抽選されるようになっており、この抽選された遊技状態の継続期間が終了すると、再び始動入賞口11に遊技球が入賞したタイミングに基づいて、当該遊技状態と当該継続期間を抽選し設定する。
【0241】
従って本実施形態の遊技機1によれば、複数段階の遊技状態へランダムに移行し、さらにその遊技状態の継続期間もランダムに変化するので、例えば遊技者にとって有利な遊技状態が非常に長く続いたり、逆に遊技者にとって不利な遊技状態が非常に長く続いたり、短時間の間に遊技者にとって有利な遊技状態と不利な遊技状態がめまぐるしく変わったりする等という様々な遊技状態を創出でき、その結果、遊技性が著しく向上し、遊技の興趣が極めて増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0242】
また、本実施形態の遊技機1によれば、複数段階の遊技状態において、上記した遊技者の利益に係わる遊技要素を微妙に異ならせることにより、遊技者は、自分自身で特有な判断(当てにならない判断)をしながら遊技を続行する蓋然性が高くなり、即ち、現状の遊技状態がいつ変わるかということや、そもそも現状の遊技状態がどうなっているのかということさえ、遊技者が確信をもてずに遊技を行う蓋然性が高くなるので、即ち遊技者が各遊技状態をプレイすれば、その違いに気づくことになるが、例えば、遊技状態が少しだけ異なる場合(リーチ、小当り、大当りになる確率が少しだけ違うときや、図柄の変動時間や役物の開放時間が少しだけ違うとき等)には、例えその違いに気づいても疑心暗鬼となる蓋然性が高くなり、その結果、遊技者は、自分に都合のよい判断をし、この判断、換言すれば都合のよい期待を抱かせることで遊技性が著しく向上し、結果として遊技機1の稼働率が著しく向上するという極めて顕著な効果を奏する。
【0243】
また、本実施形態の遊技機1によれば、遊技状態の遊技期間、つまり遊技状態の継続期間もランダムに変化するので、例えば遊技者にとって最も有利な遊技状態で遊技者の最大目標である所定の大当り遊技を獲得した後も、その最も有利な遊技状態が引き続き長く続いたり、また、その逆に、所定の大当り遊技を獲得した後すぐに当該遊技状態が終わってしまうこともあったりと、遊技状態の変化に意外性を持たせることが可能になる。即ち、遊技者が大当り遊技の獲得如何に関わらず、一切遊技状態の移行や遊技状態の継続期間に影響を及ぼすことがないので、遊技状態の変化に意外性を持たせることができ、遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲が著しく増大するという極めて顕著な効果を奏する。
【0244】
即ち、本実施形態の遊技機1によれば、どのような場合にどのような遊技状態となるのか、またその遊技状態はどのような場合に長く続くのか或いは短く終わるのかというような事を、遊技者自身に考えさせること(実際は考えてもわからない全く予測できない構成となっている)が可能となり、その結果、遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲を著しく増大させ、遊技機1の稼働率を著しく向上させるという極めて顕著な効果を奏することとなる。
【0245】
なお、特別図柄表示装置6等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等は報知しても良い。勿論この報知は、上記した各遊技状態が抽選されるときや実行されているとき、または、遊技状態が移行したときやその遊技状態の継続期間等には何ら関係のない画像である。このような構成にすることにより、上記した効果を一層顕著にすることが可能となる。
【0246】
また、本実施形態の遊技機1においては、複数段階の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態という10種類の遊技状態を備えるようにしたが、この種類は限定されるものではなく、また、確率CP(遊技状態決定用カウンタC11)とカウンタK(遊技期間決定用カウンタC12)の値は、図11及び図12に示すように設定されるようにしたが、これらの設定値はこれに限定されるものではなく、さらに、複数段階の遊技状態における遊技者の利益に係わる遊技要素、即ち大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTは、図11に示すように設定されるようにしたが、これらの設定値もこれに限定されるものではなく、この遊技状態の種類と確率CP、カウンタK、遊技要素の設定値は、所定の設計思想に基づいて決定すれば良い。このような構成にすることにより遊技機1の設計の自由度が増し、また、遊技機開発者の創造性の幅を広げ、たとえ、遊技機1の射幸性を低くするように設計しても、遊技者は、十分に遊技を楽しむことができる。
【0247】
例えば、本実施形態の遊技機1においては、10段階の遊技状態における遊技者の利益に係わる各遊技要素は、第1遊技状態が最も遊技者にとって不利であり、第10遊技状態が最も遊技者にとって有利というように規則的になっているが、つまり、第1遊技状態では、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HPは最も低い確率であり、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間tは最も長い時間であり、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTは最も短い時間となっており、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HPは高い確率となり、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間tは短い時間となり、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTは長い時間となっていくが、これは、各遊技状態における各遊技要素の設定値を不規則的に設定し、各遊技状態の遊技者にとって有利になるか不利になるかに係わる規則性をなくすようにしても良い。また、この場合においては、各遊技要素のうち所定の遊技要素を実行されないようにしても良い。例えば、小当り確率SPまたは大入賞口開口時間DTを0に設定し、上記したステップS378の小当り処理が実質的に実行されないようにしても良い。
【0248】
また、さらに、上記した遊技状態の種類、確率CP、カウンタK及び遊技者の利益に係わる各遊技要素の設定値、若しくは所定の遊技要素の設定値は、所定の設計思想に基づいて、設計段階(または、製造段階)で固定するようにしても良いし、または、図示しない設定スイッチ(ディップスイッチ等)で所定の値が設定できるようにしてもしても良い。この設定スイッチで所定の値が設定できるようにした場合には、遊技場側の所望する状態に遊技機1を設定することが可能となり、延いては安定経営につながり、遊技場を経営するうえで顕著な効果を奏する。
【0249】
また、本実施形態の遊技機1においては、複数段階の遊技状態の中から、1つの遊技状態を選択する抽選と、この抽選された遊技状態の継続期間(カウンタKの値)を選択する抽選とを、始動入賞口11に遊技球が入賞したタイミング(始動入賞検出センサ116が遊技球を検出したタイミング)に基づいて同時に抽選するようにしたが(遊技機1に係わる処理をプログラミングするうえで容易となり、その結果、遊技機1の開発時間を短縮できるという極めて顕著な効果がある)、これは限定することなく、例えば当該遊技状態を選択する抽選は、遊技領域5に設けられた所定の入賞口に遊技球が入賞したタイミングに基づいて抽選するようにし、一方、当該継続期間を選択する抽選は、普通図柄作動ゲート19を遊技球が通過したタイミング(作動ゲート検出センサ121が遊技球を検出したタイミング)に基づいて抽選するようにしても良い。このような構成にすると、同時に抽選する場合に比べ、遊技機1に係わる処理をプログラミングするうえで煩雑となるものの、遊技者の体感器等を利用した不当な攻略をさらに困難にすることができる。
【0250】
また、本実施形態の遊技機1においては、上記したステップS391の大当り処理は、何れの遊技状態(第1遊技状態〜第10遊技状態)においても同様な遊技内容にて遊技者に提供するようにしたが、これは、各遊技状態に対応してその遊技内容を変更するようにしても良い。例えば、遊技者にとって最も不利な第1遊技状態にて遊技者が大当りを獲得した場合には、当該遊技内容を遊技者にとって最も有利な遊技内容とし、第2遊技状態、第3遊技状態、・・・・第10遊技状態に向かうにつれて、当該遊技内容を遊技者にとって不利な遊技内容にしていくようにしても良い。また、さらに、この大当りの遊技内容を、特別図柄表示装置6にて確定表示される大当り図柄の種類に対応して変更するようにしても良い。例えば、大当り図柄として奇数のゾロ目が確定表示されたときには、大当り図柄として偶数のゾロ目が確定表示されたときよりも、当該遊技内容を遊技者にとって有利な遊技内容にしても良い。勿論、本技術思想に逸脱していなければ、上記した以外の大当り処理の遊技内容でも良い。例えば、所謂第3種パチンコ遊技機で採用されているような大当りの遊技内容でも良い。このような構成にすると、遊技性が向上し遊技者の遊技意欲が増大する。
【0251】
また、本実施形態の遊技機1においては、遊技状態の遊技期間(カウンタKの値)は、設定されたカウンタKの値から特別図柄表示装置6に特別図柄が変動表示後確定表示される毎にディクリメント(1減算)され、カウンタKの値が0になるまで継続するようにしたが、つまり、遊技状態の遊技期間は、特別図柄表示装置6にて特別図柄が変動表示される回数によって消化されるようにしたが、これは限定されるものではなく、例えば、複数段階の遊技状態の中から所定の遊技状態が抽選されたときから、所定時間が経過したら当該遊技状態を終了するようにしても良いし、または、遊技領域5に設けられた所定の入賞口に遊技球が所定数入賞したら終了するようにしても良いし、または、打球発射装置43にて所定数の遊技球が遊技領域5に発射されたら終了するようにしても良い。なお、これら所定時間や所定数の値は、ランダムにすべく所定の遊技状態が抽選されたときに、毎回抽選されるようにしても良い。
【0252】
また、本実施形態の遊技機1においては、上記したように始動入賞口11に係わる保留球数と普通図柄作動ゲート19に係わる通過保留球数を最高4個までに制限するようにしたが、即ち、カウンタBとカウンタAの値を最高5までに制限したが、この制限は、選択された遊技状態に対応して遊技者にとって有利なように変更したり、無くしたりしても良い。そして、このようにした場合には、保留球数と通過保留球数を遊技者に報知するための上記した4個の保留LED25と保留LED26とは、複数の7セグメントLEDに変更するようにすると良い。このような構成にすることにより、例えば、第1遊技状態による遊技が実行されて特別図柄変動時間Tや普通図柄変動時間tが長い時間となったときや、または第10遊技状態による遊技が実行されて当り確率HPが高い確率になると共に始動入賞口開放時間STが長い時間になったとき等に、多くの保留球数や通過保留球数が発生しても、所謂オーバーフローすることを減少したり、無くしたりすることができるので、その結果、遊技者は、より多くの特別図柄と普通図柄の変動表示を獲得することができ、延いては、より速く、より多くの大当りや小当り、または当りを発生させることにつながるので、遊技者の遊技意欲が増大し、遊技の趣向性が高められる。さらに、多くの保留球数や通過保留球数が発生しても、遊技領域5において大きな面積をとることなく、遊技領域5のスペースを有効活用しつつ対処することが可能となり、遊技機1を開発するうえでの設計の自由度が増大し、また、遊技機開発者の創造性の幅を広げる。
【0253】
また、本実施形態の遊技機1においては、上記したように普通図柄表示装置18にて普通図柄が変動表示中に遊技状態が別の遊技状態へ移行した場合には、当該普通図柄の変動表示が停止して確定表示されるのを待ってから、移行した遊技状態の普通図柄変動時間tが適用されるようにしたが、これを、当該普通図柄の変動表示が停止して確定表示されるのを待つことなく、即座に当該普通図柄の変動表示を停止させて確定表示し、以降の普通図柄の変動表示に移行した遊技状態の普通図柄変動時間tを適用するようにしても良い。このようにすると、遊技状態の移行が迅速且つスムーズに行われ、延いては、次の大当り獲得が早まることとなり、遊技性が向上し、遊技者は、遊技意欲が増大する。
【0254】
また、本実施形態の遊技機1においては、大当りを抽選する図柄を予め定めた3桁の図柄を用いて説明したが、大当り図柄はこの3桁に限ったものでなく何桁であっても良い。また、上記した大当たり図柄は同一図柄で説明したが、任意に設定可能であり、「ABC」「松竹梅」等のようにどの様な組合せを大当り図柄としても良い。
【0255】
また、本実施形態の遊技機1においては、特別図柄表示装置6及び普通図柄表示装置18は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、ドットマトリックスLEDディスプレイ等の図柄や数字を表示できるものであればどのようなものでも良い。
【0256】
なお、本実施形態の遊技機1は、実施の一態様であるパチンコ遊技機を用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、スロットル遊技機のように、スタートレバーを遊技者が操作したことに係わり、当り等に係わる乱数を抽出し、該抽出した乱数値に基づいて回胴リールが駆動される遊技機においても、本発明を採用することが出来る。
【0257】
次に特許請求の範囲の構成と、本発明の実施形態との対応を説明する。
請求項1:遊技者の利益に係わる遊技要素は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当し、複数種類の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態に相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、所定の図柄変動開始信号は、ステップS302の処理にて判断される始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出したときに送出される始動信号、ステップS452の処理にて判断される普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を作動ゲート検出センサ121が検出したときに送出される作動信号に相当し、図柄表示装置は、特別図柄表示装置6、普通図柄表示装置18に相当し、複数の図柄は、3桁の0〜9の特別図柄、1桁の0〜9の普通図柄に相当し、変動表示している図柄を停止させて確定表示する所定時間は、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間tに相当し、図柄表示制御手段は、中央制御装置100、表示制御回路111に相当し、遊技者にとって有利な特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、特別遊技を生起させる所定の図柄は、図13(A)に示す特別図柄の組合せとしての「000」〜「999」、図13(B)に示す特別図柄の組合せとしての「001」〜「998」、普通図柄としての「7」に相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技期間認識困難実行手段は、遊技期間決定用カウンタC12が遊技者が認識できない内部的な乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0258】
請求項2:遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、遊技期間認識困難実行手段は、遊技期間決定用カウンタC12が遊技者が認識できない内部的な乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、遊技期間抽選無関連実行手段は、遊技期間決定用カウンタC12が大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1及び当り判定用カウンタC9とは全く関連しない独立した乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0259】
請求項3:遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、特別遊技とは関連することなく実行する遊技期間抽選無関連実行手段は、遊技期間決定用カウンタC12が大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1及び当り判定用カウンタC9とは全く関連しない独立した乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0260】
請求項4:遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、所定の図柄変動開始信号は、ステップS302の処理にて判断される始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出したときに送出される始動信号に相当し、遊技期間抽選信号入力実行手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当する。
【0261】
請求項5:遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当する。
【0262】
請求項6:遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技状態認識困難実行手段は、遊技状態決定用カウンタC11が遊技者が認識できない内部的な乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0263】
請求項7:遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、特別遊技とは関連することなく実行する遊技状態抽選無関連実行手段は、遊技状態決定用カウンタC11が大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1及び当り判定用カウンタC9とは全く関連しない独立した乱数カウンタとして中央制御装置100に設定されていることに相当する。
【0264】
請求項8:遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、所定の図柄変動開始信号は、ステップS302の処理にて判断される始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出したときに送出される始動信号に相当し、遊技状態抽選信号入力実行手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当する。
【0265】
請求項9:遊技期間抽選信号入力実行手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、遊技状態抽選信号入力実行手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、抽選同期手段は、ステップS302の処理にてYESと判断され、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値と遊技状態決定用カウンタC11の値とを同期的に取得することに相当する。
【0266】
請求項10:遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、設定された遊技期間に係わる情報または/及び設定された遊技期間を示唆する情報は、本文後段の「特別図柄表示装置6等を用いて、「只今、第5遊技状態へ移行しました。」「只今、第8遊技状態です。あと特別図柄が30回変動するまでこの遊技状態を継続します。」等というメッセージや、特別図柄表示装置6の画面の背景色を変更したり、音声制御回路38を制御してスピーカ113から上記したメッセージを発音させたり、ランプ制御回路37を制御して所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等」という記載に相当し、遊技期間情報示唆報知禁止手段は、本文後段の「遊技状態が移行したとき、及びその遊技状態の継続期間、に係わる情報や示唆は一切遊技者に報知されないようになっている」という記載に相当する。
【0267】
請求項11:遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、選択された遊技状態に係わる情報または/及び選択された遊技状態を示唆する情報は、本文後段の「特別図柄表示装置6等を用いて、「只今、第1遊技状態です。大当り確率は1/500です。」「只今、第5遊技状態へ移行しました。」「只今、第8遊技状態です。あと特別図柄が30回変動するまでこの遊技状態を継続します。」等というメッセージや、特別図柄表示装置6の画面の背景色を変更したり、音声制御回路38を制御してスピーカ113から上記したメッセージを発音させたり、ランプ制御回路37を制御して所定のランプやLEDを所定の態様にて点灯させたりすること等」という記載に相当し、遊技状態情報示唆報知禁止手段は、本文後段の「各遊技状態が実行されているときや、遊技状態が移行したとき、及びその遊技状態の継続期間、に係わる情報や示唆は一切遊技者に報知されないようになっている」という記載に相当する。
【0268】
請求項12:遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、設定された遊技期間とは関連のない演出画像を表示する第1演出画像表示手段は、本文後段の「特別図柄表示装置6等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等は報知しても良い。勿論この報知は、遊技状態が移行したときやその遊技状態の継続期間等には何ら関係のない画像である」という記載に相当する。
【0269】
請求項13:遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技状態選択手段は、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、選択された遊技状態とは関連のない演出画像を表示する第2演出画像表示手段は、本文後段の「特別図柄表示装置6等の画面上で遊技者の判断に影響を及ぼすようにみえることとなる、それらしいダミー画像、例えばキャラクタを所定の態様にて表示させる画像等は報知しても良い。勿論この報知は、上記した各遊技状態が抽選されるときや実行されているとき、または、遊技状態が移行したときやその遊技状態の継続期間等には何ら関係のない画像である」という記載に相当する。
【0270】
請求項14:遊技期間ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技期間決定用カウンタC12の値を取得することに相当し、複数の遊技期間は、図12に示すカウンタKの値に相当し、複数の遊技期間の各々に対応して設定された所定の遊技期間抽選確率は、図12に示す確率KPに相当し、遊技期間確率抽選手段は、図12に示す確率KPに基づいてカウンタKの値(5〜500)の中から何れかのカウンタKの値を抽選することに相当し、遊技期間抽選確率は遊技期間が長いほど低く設定されていることは、図12に示すカウンタKの値(5〜500)に対応する確率KPに相当する。
【0271】
請求項15:複数種類の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態に相当し、複数種類の遊技状態の各々に対応して設定された所定の遊技状態抽選確率は、図11に示す確率CPに相当し、遊技状態ランダム抽選手段は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出するタイミングに基づいて、ステップS308の乱数取得処理にて遊技状態決定用カウンタC11の値を取得することに相当し、遊技状態確率抽選手段は、図11に示す確率CPに基づいて第1遊技状態〜第10遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選することに相当する。
【0272】
請求項16:複数種類の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態に相当し、遊技者の利益に係わる遊技要素は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当し、遊技要素の差異が規則的に設定された複数段階の遊技状態は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTの値が、図11に示すように規則的に設定されている第1遊技状態〜第10遊技状態に相当する。
【0273】
請求項17:遊技状態抽選確率は、図11に示す確率CPに相当し、複数段階の遊技状態は、第1遊技状態〜第10遊技状態に相当し、遊技状態段階抽選確率は、図11に示すように第1遊技状態〜第10遊技状態に対応して規則的に設定されている確率CPに相当し、遊技状態段階抽選確率は遊技者の利益が大きな遊技状態ほど低く設定されていることは、図11に示す第1遊技状態〜第10遊技状態に対応する確率CPに相当し、遊技状態確率抽選手段は、図11に示す確率CPに基づいて第1遊技状態〜第10遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選することに相当し、遊技状態段階確率抽選手段は、図11に示すように第1遊技状態〜第10遊技状態に対応して規則的に設定されている確率CPに基づいて第1遊技状態〜第10遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選することに相当する。
【0274】
請求項18:遊技者の利益に係わる遊技要素は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当し、図柄表示制御手段は、中央制御装置100、表示制御回路111に相当し、変動表示している図柄を停止させて確定表示するのに要する所定時間は、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間tに相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、遊技者にとって有利な特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、特別遊技を生起させることとなる所定確率は、大当り確率TP、小当り確率SP、当り確率HPに相当する。
【0275】
請求項19:特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、遊技者にとって有利な特別遊技は、ステップS378の小当り処理、ステップS391の大当り処理、ステップS516の始動入賞口開放処理に相当し、所定の可変入賞装置は、大入賞口7、始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、遊技者の利益に係わる遊技要素は、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当し、所定の可変入賞装置を遊技者にとって有利な状態に変動する所定時間は、始動入賞口開放時間ST、大入賞口開口時間DTに相当する。
【0276】
請求項20:遊技期間設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、遊技状態期間実行手段は、ステップS322の処理にてカウンタKの値が0と判断されるまで図4に示すメイン遊技処理が繰り返し実行されることに相当し、遊技に関連して消化する遊技期間は、ステップS370のカウンタKをディクリメント(1減算)する処理、本文後段の「遊技状態の遊技期間は、遊技領域5に設けられた所定の入賞口に遊技球が所定数入賞したら終了するようにしても良いし、または、打球発射装置43にて所定数の遊技球が遊技領域5に発射されたら終了するようにしても良い」という記載に相当し、遊技期間消化設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当する。
【0277】
請求項21:遊技期間消化設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当し、図柄表示制御手段は、中央制御装置100、表示制御回路111に相当し、変動表示している図柄を確定表示したことに基づいて消化する遊技期間は、ステップS368の特別図柄確定表示の処理後にステップS370のカウンタKをディクリメント(1減算)する処理に相当し、遊技期間図柄消化設定手段は、ステップS342のカウンタKセットの処理に相当する。
【0278】
請求項22:図柄変動開始信号は、ステップS302の処理にて判断される始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116が検出したときに送出される始動信号、ステップS452の処理にて判断される普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を作動ゲート検出センサ121が検出したときに送出される作動信号に相当し、特別遊技生起手段は、図3に示す中央制御装置100、ステップS20の乱数更新処理、ステップS30の特別遊技処理、ステップS40の普通遊技処理に相当し、乱数判断手段は、ステップS344の各フラグセットの処理、ステップS502の当りフラグF4セットの処理に相当し、乱数判断手段の判断結果に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることは、ステップS344の処理にて大当りフラグF1に1がセットされたときにステップS390の処理にてYESと判断されステップS391の大当り処理が生起すること、ステップS344の処理にて小当りフラグF2に1がセットされたときにステップS376の処理にてYESと判断されステップS378の小当り処理が生起すること、ステップS502の処理にて小当りフラグF4に1がセットされたときにステップS514の処理にてYESと判断されステップS516の始動入賞口開放処理が生起することに相当し、ループカウンタは所定時間毎のタイマ割り込みにより加算または減算される所定の値を不規則にしたことは、ステップS60の乱数更新処理にて大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、当り判定用カウンタC9の値を、次のリセット割込みが発生するまで更新し続けるループ処理に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の遊技機1を示す正面図である。
【図2】本実施形態の特別図柄表示装置6を示す正面図である。
【図3】本実施形態の中央制御装置100の要部ブロック図である。
【図4】本実施形態の中央制御装置100が実行するメイン遊技処理を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態の中央制御装置100が実行する特別遊技処理を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態の中央制御装置100が実行する始動入賞口入賞処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態の中央制御装置100が実行する保留LED点灯制御処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態の中央制御装置100が実行する特別図柄遊技処理を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態の中央制御装置100が実行する遊技設定処理を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の中央制御装置100が実行する遊技状態設定処理を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態の第1遊技状態、第2遊技状態、第3遊技状態、第4遊技状態、第5遊技状態、第6遊技状態、第7遊技状態、第8遊技状態、第9遊技状態及び第10遊技状態と、遊技状態決定用カウンタC11、確率CP、大当り・小当り・リーチ判定用カウンタC1、大当り確率TP、小当り確率SP、リーチ確率RP、当り判定用カウンタC9、当り確率HP、特別図柄変動時間T、普通図柄変動時間t、始動入賞口開放時間ST及び大入賞口開口時間DTとの関係を示す説明図である。
【図12】本実施形態の遊技期間決定用カウンタC12とカウンタKと確率KPとの関係を示す説明図である。
【図13】本実施形態の大当り図柄決定用カウンタC2、小当り図柄決定用カウンタC3、リーチ図柄決定用カウンタC4、左図柄決定用カウンタC6、中図柄決定用カウンタC7及び右図柄決定用カウンタC8の乱数値と各特別図柄との関係を示す説明図である。
【図14】本実施形態の中央制御装置100が実行する特別図柄制御処理を示すフローチャートである。
【図15】本実施形態の中央制御装置100が実行する特別図柄変動表示処理を示すフローチャートである。
【図16】本実施形態の中央制御装置100から送信され、特別図柄表示装置6を制御する表示制御回路111が受信する伝送データの説明図である。
【図17】本実施形態の中央制御装置100が実行する小当り処理を示すフローチャートである。
【図18】本実施形態の中央制御装置100が実行する大当り処理を示すフローチャートである。
【図19】本実施形態の中央制御装置100が実行する保留LED消灯制御処理を示すフローチャートである。
【図20】本実施形態の中央制御装置100が実行する普通遊技処理を示すフローチャートである。
【図21】本実施形態の中央制御装置100が実行する作動ゲート通過処理を示すフローチャートである。
【図22】本実施形態の中央制御装置100が実行する保留LED点灯制御処理を示すフローチャートである。
【図23】本実施形態の中央制御装置100が実行する普通図柄遊技処理を示すフローチャートである。
【図24】本実施形態のはずれ図柄決定用カウンタC10の乱数値と普通図柄との関係を示す説明図である。
【図25】本実施形態の中央制御装置100が実行する普通図柄制御処理を示すフローチャートである。
【図26】本実施形態の中央制御装置100が実行する始動入賞口開放処理を示すフローチャートである。
【図27】本実施形態の中央制御装置100が実行する保留LED消灯制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…遊技機、 2…打球操作ハンドル、
3…打球誘導レール、 4…遊技領域形成レール、
5…遊技領域、 6…特別図柄表示装置、
7…大入賞口、 8…左図柄表示部、
9…中図柄表示部、 10…右図柄表示部、
11…始動入賞口(電動チューリップ)、 12…打球供給皿、
13…余剰球受皿、 14…普通入賞口、
15…遊技効果ランプ、 16…アウト口、
17…ガラス扉枠、 18…普通図柄表示装置、
19…普通図柄作動ゲート、 20…風車、
21…遊技盤、 22…外枠、
23…内枠、 25(25a、25b、25c、25d)…保留LED、
26(26a、26b、26c、26d)…保留LED、
27…ワンチップマイクロコンピュータ、 37…ランプ制御回路、
38…音声制御回路、 40…払出制御回路、
41…賞球払出装置、 42…発射制御回路、
43…打球発射装置、 100…中央制御装置、
101…入力回路、 102…CPU、
103…ROM、 104…RAM、
106…ソレノイド、 107…ソレノイド、
109…外部情報端子、 110…出力回路、
111…表示制御回路、 113…スピーカ、
115…バス、 116…始動入賞検出センサ、
117…カウントスイッチ、 118…継続入賞スイッチ、
119…打球操作ハンドルスイッチ、 120…打球操作ストップスイッチ、
121…作動ゲート検出センサ、 122…セーフ球検出センサ、
123…カウントスイッチ、A…カウンタ、
B…カウンタ、 C…カウンタ、
D…カウンタ、E…カウンタ、
G…カウンタ、K…カウンタ、
C1…大当り・小当り・リーチ判定用カウンタ、
C2…大当り図柄決定用カウンタ、
C3…小当り図柄決定用カウンタ、 C4…リーチ図柄決定用カウンタ、
C5…変動パターン決定用カウンタ、C6…左図柄決定用カウンタ、
C7…中図柄決定用カウンタ、 C8…右図柄決定用カウンタ、
C9…当り判定用カウンタ、 C10…はずれ図柄決定用カウンタ、
C11…遊技状態決定用カウンタ、 C12…遊技期間決定用カウンタ、
F1…大当りフラグ、F2…小当りフラグ、
F3…リーチフラグ、F4…当りフラグ、
CP…確率、 TP…大当り確率、
SP…小当り確率、 RP…リーチ確率、
HP…当り確率、 KP…確率、
T…特別図柄変動時間、 t…普通図柄変動時間、
ST…始動入賞口開放時間、 DT…大入賞口開放時間、
T1…時間、 T2…時間、
T3…時間
Claims (22)
- 遊技者の利益に係わる遊技要素が異なる複数種類の遊技状態と、
該複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を選択する遊技状態選択手段と、
該遊技状態選択手段により上記複数種類の遊技状態の中から選択された遊技状態の遊技期間を設定する遊技期間設定手段と、
該遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、該遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する遊技状態期間実行手段と、
を備えた遊技機であって、
上記遊技状態期間実行手段は、少なくとも、
所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて図柄表示装置に複数の図柄を変動表示し、該変動表示している図柄を所定時間後に停止させて確定表示する図柄表示制御手段と、
該図柄表示制御手段が確定表示した図柄が所定の図柄である場合には、遊技者にとって有利な特別遊技を生起させる特別遊技生起手段と、を備え、
上記遊技期間設定手段は、上記遊技状態選択手段により上記複数種類の遊技状態の中から選択された遊技状態の遊技期間を、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技期間ランダム抽選手段を備え、
該遊技期間ランダム抽選手段は、該所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技期間認識困難実行手段を備えたことを特徴とする遊技機。 - 上記遊技期間ランダム抽選手段は、上記遊技期間認識困難実行手段に変えて、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する遊技期間抽選無関連実行手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 上記遊技期間ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する遊技期間抽選無関連実行手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 上記遊技期間ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する遊技期間抽選信号入力実行手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の遊技機。
- 上記遊技状態選択手段は、上記複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を、所定の抽選方法によりランダムに抽選する遊技状態ランダム抽選手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の遊技機。
- 上記遊技状態ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、遊技者が認識し難い態様にて実行する遊技状態認識困難実行手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
- 上記遊技状態ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記特別遊技生起手段が生起させる特別遊技とは関連することなく実行する遊技状態抽選無関連実行手段を備えたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の遊技機。
- 上記遊技状態ランダム抽選手段は、上記所定の抽選方法によりランダムにする抽選を、上記所定の図柄変動開始信号が入力されたことに基づいて実行する遊技状態抽選信号入力実行手段を備えたことを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れかに記載の遊技機。
- 上記遊技期間抽選信号入力実行手段と上記遊技状態抽選信号入力実行手段とを、同期して実行する抽選同期手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の遊技機。
- 上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間に係わる情報または/及び該設定された遊技期間を示唆する情報の報知を禁止する遊技期間情報示唆報知禁止手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れかに記載の遊技機。
- 上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態に係わる情報または/及び該選択された遊技状態を示唆する情報の報知を禁止する遊技状態情報示唆報知禁止手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の遊技機。
- 上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該設定された遊技期間とは関連のない演出画像を表示する第1演出画像表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れかに記載の遊技機。
- 上記遊技状態期間実行手段が、上記遊技状態選択手段により選択された遊技状態による遊技を、上記遊技期間設定手段により設定された遊技期間だけ実行する場合には、少なくとも該選択された遊技状態とは関連のない演出画像を表示する第2演出画像表示手段を備えたことを特徴とする請求項6乃至請求項12の何れかに記載の遊技機。
- 上記遊技期間ランダム抽選手段は、複数の遊技期間の各々に対応して設定された所定の遊技期間抽選確率に基づいて、該複数の遊技期間の中から何れかの遊技期間を抽選する遊技期間確率抽選手段を備え、
上記遊技期間抽選確率は、遊技期間が長いほど低く設定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項13の何れかに記載の遊技機。 - 上記複数種類の遊技状態の各々に対応して所定の遊技状態抽選確率が設定され、上記遊技状態ランダム抽選手段は、該遊技状態抽選確率に基づいて上記複数種類の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する遊技状態確率抽選手段を備えたことを特徴とする請求項5至請求項14の何れかに記載の遊技機。
- 上記複数種類の遊技状態を、上記遊技者の利益に係わる遊技要素の差異が規則的に設定された複数段階の遊技状態としたことを特徴とする請求項5乃至請求項15の何れかに記載の遊技機。
- 上記遊技状態抽選確率を、上記複数段階の遊技状態の各々に対応して設定された遊技状態段階抽選確率とし、該遊技状態段階抽選確率は、遊技者の利益が大きな遊技状態ほど低く設定され、
上記遊技状態確率抽選手段を、該遊技状態段階抽選確率に基づいて上記複数段階の遊技状態の中から何れかの遊技状態を抽選する遊技状態段階確率抽選手段としたことを特徴とする請求項16に記載の遊技機。 - 上記遊技者の利益に係わる遊技要素は、少なくとも上記図柄表示制御手段が変動表示している図柄を停止させて確定表示するのに要する上記所定時間または/及び上記特別遊技生起手段が遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることとなる所定確率を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項17の何れかに記載の遊技機。
- 上記特別遊技生起手段が生起する遊技者にとって有利な特別遊技を、所定の可変入賞装置が所定時間遊技者にとって有利な状態に変動する遊技とし、
上記遊技者の利益に係わる遊技要素は、少なくとも該特別遊技の所定時間を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項18の何れかに記載の遊技機。 - 上記遊技期間設定手段は、上記遊技状態期間実行手段が実行する遊技に関連して消化する遊技期間を設定する遊技期間消化設定手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項19の何れかに記載の遊技機。
- 上記遊技期間消化設定手段を、上記図柄表示制御手段が変動表示している図柄を確定表示したことに基づいて消化する遊技期間を設定する遊技期間図柄消化設定手段としたことを特徴とする請求項20に記載の遊技機。
- 上記図柄変動開始信号が入力されたタイミングに基づき、所定時間毎のタイマ割り込みにより所定の値を加算または減算して構成されるループカウンタから抽出した値が所定の乱数値か否かを判断する乱数判断手段を備え、
少なくとも上記特別遊技生起手段は、該乱数判断手段の判断結果に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技を生起させることとし、
該ループカウンタは、上記所定時間毎のタイマ割り込みにより加算または減算される所定の値を不規則にしたことを特徴とする請求項1乃至請求項21の何れかに記載の遊技機。
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-
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- 2002-08-09 JP JP2002233316A patent/JP2004065866A/ja active Pending
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