JP2004064117A - 移動体通信端末、着信報知方法及びプログラム - Google Patents
移動体通信端末、着信報知方法及びプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】着信があることをいち早く正確に報知する。
【解決手段】基地局から自局のRT信号「ページング」を受信すると、動作制御部11は、チャネルが起動してCC信号「呼設定」を受信するより前の段階で、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、例えば発光ダイオード25を所定の点滅パターンに従って点滅させるなどの着信予告動作を実行させる。この後、基地局からCC信号「呼設定」を受信すると、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行させる。着信予告動作と着信呼出動作が同じである場合には、「ページング」の受信に応答して、ユーザ操作による呼出への応答を無効化した後に着信動作を実行させ、「呼設定」の受信により呼出への応答を有効にする。
【選択図】 図1
【解決手段】基地局から自局のRT信号「ページング」を受信すると、動作制御部11は、チャネルが起動してCC信号「呼設定」を受信するより前の段階で、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、例えば発光ダイオード25を所定の点滅パターンに従って点滅させるなどの着信予告動作を実行させる。この後、基地局からCC信号「呼設定」を受信すると、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行させる。着信予告動作と着信呼出動作が同じである場合には、「ページング」の受信に応答して、ユーザ操作による呼出への応答を無効化した後に着信動作を実行させ、「呼設定」の受信により呼出への応答を有効にする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、移動体通信端末、着信報知方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、無線携帯電話機といった移動体通信端末は、電話やメールなどの着信を受けると、着信音を出力させるなどして、着信による呼出をユーザに報知していた。こうした着信による呼出が報知されるときには、例えば大きな着信音が出力されるなどして、周囲に迷惑をかけてしまうことがある。また、周囲の騒音が大きい状況や、着信音を聞き取りにくい状況では、比較的大きな着信音が出力されても聞き取れない場合もある。
そこで、移動体通信端末には、着信音を出力させずにバイブレータを駆動し、端末本体を振動させることで着信による呼出を報知するマナーモードが設けられているものがある。
【0003】
また、発光ダイオードなどで構成した発光体の点灯や点滅により、視覚的に着信を報知するものも知られている。
例えば、実開平5−9008号公報や、実用新案登録第3057969号公報、実用新案登録第3077947号公報、特許第3222056号公報には、アンテナに発光体を取り付け、アンテナ素子上の高周波エネルギーで点灯させる技術が開示されている。こうした技術を用いた表示装置は、電磁波検出回路(誘導コイル)や発光体などを備え、無線携帯電話機のアンテナに取り付けるパーツや、キーホルダーのような形で市販されている。ユーザは、この表示装置を購入し、アンテナに取り付けたり、端末の近くに保持(設置)することにより発光体の点灯/点滅を行わせ、着信を知ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術において、マナーモードは着信を受けるより前の段階でユーザ操作等により設定されていなければならない。このため、突然の着信で大きな着信音が出力されてしまったり、ユーザが着信音を聞き取れないことがある。
そこで、着信があることをユーザがいち早く知り、マナーモードにセットするなどの設定変更ができれば、大きな着信音で周囲に迷惑をかけることが防止できる。
【0005】
一方で、発光体の点灯や点滅により視覚的に着信を報知すれば、着信音の聞き取れないような状況であっても、ユーザに着信を報知することができる。また、発光体を点灯させるためのエネルギーには、無線携帯電話機などから放出される高周波エネルギーが用いられるため、実際の着信による呼出が行われるよりも早い段階で、着信のあることを報知することができる。
しかしながら、こうした発光体は、近くにある他の端末から放出される高周波エネルギーによっても点灯してしまうことがあり、着信の有無を正確に報知できないという問題がある。また、アンテナを取り替える作業が必要となり、市販される表示装置の価格も高いものが多い。さらに、アンテナを取り替えると、電波法上禁止される改造行為に該当し、違法行為とされる場合もある。
【0006】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、着信があることをいち早く正確に報知することができる移動体通信端末を、提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の観点に係る移動体通信端末は、
基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザに着信を報知するための着信動作を実行する着信報知手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末として自局を呼び出すためのページング信号を受信した後、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、前記着信報知手段に対してユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行させる動作制御手段とを備える
ことを特徴とする。
【0008】
前記動作制御手段は、通信チャネルが起動した後、前記無線通信手段により呼設定信号を受信すると、前記着信報知手段に対して着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行させてもよい。
【0009】
前記着信報知手段は、着信予告動作として、発光体の点灯もしくは点滅と、着信音の出力と、振動の発生のうち、少なくともいずれか1つを実行してもよい。
【0010】
前記着信報知手段は、着信予告動作として着信の予告をユーザに報知するための画像を表示してもよい。
【0011】
この発明の第2の観点に係る移動体通信端末は、
基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザにパケット通信の実行を報知するための報知動作を行う通信報知手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末として自局を呼び出すためのページング信号を受信した後、パケット通信が開始されるより前の段階で、前記通信報知手段に対してユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行させる動作制御手段とを備える
ことを特徴とする。
【0012】
この発明の第3の観点に係る移動体通信端末は、
基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザに着信を報知するための着信動作を実行する着信報知手段と、
ユーザ操作による着信への応答を検出する応答操作手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末を呼び出すためのページング信号を受信した後、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、前記応答操作手段による応答の検出を無効化して前記着信報知手段に着信動作を実行させる動作制御手段とを備える
ことを特徴とする。
【0013】
前記動作制御手段は、通信チャネルが起動した後、前記無線通信手段により呼設定信号を受信すると、前記応答操作手段による応答の検出を有効にしてもよい。
【0014】
この発明の第4の観点に係る着信報知方法は、
基地局との間で無線信号を送受信して、着信側の端末を呼び出すためのページング信号を受信するページング受信ステップと、
前記ページング受信ステップにて自局に対するページング信号を受信した場合に、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、ユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行する着信予告ステップと、
通信チャネルが起動した後、呼設定信号を受信したことに応答して、着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行する着信呼出ステップとを備える
ことを特徴とする。
【0015】
この発明の第5の観点に係るプログラムは、
移動体通信端末として機能するコンピュータを、
基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザに着信を報知するための着信動作を実行する着信報知手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末として自局を呼び出すためのページング信号を受信した後、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、前記着信報知手段に対してユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行させる動作制御手段
として機能させる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末について詳細に説明する。
【0017】
図1は、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100の構成を示す図である。この移動体通信端末100は、例えばセルラー方式の移動体通信システムに適用されて無線携帯電話機として機能する端末装置であり、図1に示すように、通信処理部10と、動作制御部11と、入力部12と、出力部13と、音声処理部14とを備えている。
【0018】
通信処理部10は、例えばアンテナや変復調回路、ベースバンド信号処理回路などを備えて構成され、無線信号を送受信することにより通信するためのものである。例えば、通信処理部10は、移動体通信ネットワークに接続された基地局との間で、RT(無線管理)信号やMM(移動局管理)信号、CC(呼制御)信号といった各種の信号を送受信することによりチャネルを起動し、電話機やコンピュータシステムなどといった相手側端末との間で、音声通信(通話)やパケット通信などを可能とする。
【0019】
動作制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などのマイクロプロセッサや半導体メモリ等を備えて構成され、この移動体通信端末100全体の動作を制御するためのものである。
【0020】
入力部12は、ユーザの操作に従った指令を動作制御部11に入力したり、外部から取り込んだ音声に対応する音声信号を音声処理部14に入力したりするためのものである。
例えば、入力部12は、ユーザによる押下や押圧などの操作に従った指令を入力するキーパッド20や、外部から音声を取り込んで電気信号に変換するマイクロフォン21などを備えている。
【0021】
出力部13は、動作制御部11や音声処理部14における処理結果に応じた出力動作を実行するものである。
例えば、出力部13は、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ装置22やバイブレータ23、サウンダ24、発光ダイオード25、スピーカ26などを備えている。
ここで、発光ダイオード25は、着信を報知するため専用に、移動体通信端末100に設けられたものであってもよいし、キーパッド20やディスプレイ装置22のバックライトとして設けられた任意の発光体を代用してもよい。
【0022】
音声処理部14は、音声信号にかかわる処理を実行するためのものである。
例えば、音声処理部14は、通信処理部10から送られた符号化された音声信号を復号化してアナログ化し、出力部13が備えるスピーカ26に供給して音声を出力させる。また、入力部12が備えるマイクロフォン21にて検出された音声に対応するアナログの音声信号をデジタル化して符号化した後、通信処理部10に送る。さらに、音声処理部14は、動作制御部11からの指令に従って、出力部13が備えるサウンダ24から着信呼出音や着信予告音などを出力させる。
【0023】
以下に、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100の着信動作について説明する。
この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100は、例えば音声通信を開始するための呼出を受ける際に、基地局との無線通信により呼出信号としてのRT信号「ページング」を受信すると、チャネルを起動して着呼状態へと遷移させるCC信号「呼設定」を受信するよりも前の段階で、着信の予告をユーザに報知するための着信予告動作を実行する。その後、「呼設定」を受信すると、着信による呼出であることをユーザに報知するために、着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行する。これにより、着信による呼出とは明確に区別して、着信の予告をユーザに報知する。
また、着信予告動作と着信呼出動作が同じである場合には、例えば着信予告動作の実行時にオフフックキーの作動を停止させておくことなどにより、チャネル起動前に呼出と勘違いして応答しようとするユーザの操作を無効化する。
【0024】
図2は、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100の着信動作の一例として、音声通信のための着信動作を示す制御シーケンスである。この制御シーケンスは、移動体通信端末100を、例えば移動体通信システムに適用される移動局MSとして用いる場合の例であり、無線通信の相手先である基地局BSとの間で以下のような着信制御手順が実行される。
【0025】
この移動局MSの着信動作として、まず、相手側端末からの発呼を受け付けた移動体通信システムにおいて、基地局BSは、着信側の移動局MSを呼び出すためのRT信号「ページング」を送出する。「ページング」を受信した移動局MSは、ID確認の結果、自局に対する情報であると判断した場合に、RT信号「着信無線状態報告」を基地局BSに送出する。ここで、「ページング」を受信した移動局MSは、例えば着信予告動作を実行し、サウンダ24から着信予告音を出力させたり、発光ダイオード25を所定の点滅パターンに従って点滅させたり、バイブレータ23により移動体通信端末100本体を振動させたりする。
なお、着信予告動作と着信呼出動作が同じである場合には、例えばキーパッド20が備えるオフフックキーの作動を停止させておくなどして、呼出に応答しようとするユーザによる操作を無効化する。
【0026】
基地局BSは、移動局MSに対し、認証の演算で用いる認証乱数などを伝達して認証処理の実行を命令するためのMM信号「認証要求」を送出する。移動局MSでは、予め自局内に保持されている認証キーを用いた認証演算などの認証処理を実行し、その実行結果を伝達するためのMM信号「認証応答」を基地局BSに送出する。「認証応答」を受信した基地局BSは、移動局MSが自局管轄下の正しい端末であることを確認すると、選択したチャネルの状態を知るために、チャネルのレベル測定を要求するRT信号「レベル測定要求」を移動局MSに送出する。移動局MSは、「レベル測定要求」を受信したことに応答して、チャネルのレベル測定を実行し、測定結果を伝達するためのRT信号「レベル測定応答」を基地局BSに送出する。基地局BSは、「レベル測定応答」を受信することによりチャネルの状態を判定して、レベル測定が完了すると、通話用のチャネル上で「同期バーストSB1」を移動局MSに送出するとともに、RT信号「無線チャネル指定」を送出する。
【0027】
移動局MSは、「無線チャネル指定」で指定されたチャネルに同調して「同期バーストSB1」を受信し、その応答として「同期バーストSB2」を送出する。基地局BSは、「同期バーストSB2」を受信することにより、移動局MSとのタイミングを確立させるために、タイムアライメント情報を含む「同期バーストSB3」を送出する。移動局MSは、「同期バーストSB3」を受信することによりタイムアライメント情報を取得し、その応答として「同期バーストSB4」を基地局BSに送出する。基地局BSは、「同期バーストSB4」を受信することにより通話用のチャネルが起動されたことを検出し、正規のスロットデータを送出するなどして、チャネルを確立させる。
【0028】
チャネルの起動が完了した後、基地局BSは、移動局MSを着呼状態に遷移させるためのCC信号「呼設定」を移動局MSに対して送出する。「呼設定」を受信した移動局MSは、例えば着信呼出動作を実行し、サウンダ24から着信予告音とは異なる着信呼出音を出力させたり、着信予告の場合とは異なる点滅パターンに従って発光ダイオード25を点滅させたり、着信予告の場合とは異なる振動パターンでバイブレータ23を駆動して移動体通信端末100本体を振動させたりする。
なお、着信予告動作と着信呼出動作が同じで着信動作の切替が行われない場合には、呼出に応答しようとするユーザによる操作を有効化する。
【0029】
移動局MSは、「呼設定」に応答してCC信号「呼出」を基地局BSに送出する。また、着信呼出動作の実行中に、移動局MSにおいてユーザ操作によりキーパッド20が備えるオフフックキーが押下されるなどして呼出に対する応答操作が検出されると、移動局MSから基地局BSに対してCC信号「応答」が送出される。基地局BSは、「応答」の受信確認としてCC信号「応答確認」を移動局MSに送出し、通話状態に入る。
【0030】
移動局MSとして用いられる移動体通信端末100は、音声通信のための着信の予告動作や着信による呼出動作を実行するために、図3のフローチャートに示す着信処理を実行する。図3のフローチャートに示す着信処理は、基地局からRT信号「ページング」を受信した場合に着信予告動作を実施した後、基地局からCC信号「呼設定」を受信すると、着信予告動作とは異なる着信呼出動作に切り替えて実施するための処理である。以下に、図3のフローチャートに示す着信処理について説明する。
【0031】
移動体通信端末100において、基地局からの無線信号は通信処理部10で復調、復号され、動作制御部11と音声処理部14とに送られる。
動作制御部11は、通信処理部10から受けた信号が自局のRT信号「ページング」であるか否かを判別する(ステップS1)。ここで、動作制御部11は、「ページング」を受信するまで待受状態となって待機する(ステップS1にてNo)。「ページング」を受信すると(ステップS1にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、着信予告動作を実行させる(ステップS2)。
【0032】
例えば、動作制御部11は、「ページング」の検出に応答して、着信音を出力させないマナーモードとなっているか否かを判別し、マナーモードとなっていなければ、音声処理部14へ着信予告音の出力を命じる指令を送る。音声処理部14は、動作制御部11からの指令に従って着信予告音に対応する楽曲パターンを読み出し、サウンダ24に楽曲パターンに対応する音声信号を供給するなどして、着信予告音となる音声を出力させる。
また、動作制御部11は、着信音を出力させないマナーモードとなっていれば、出力部13へ指令を送り、例えば発光ダイオード25を着信予告に対応する所定の点滅パターンに従って点滅させる。もしくは、バイブレータ23を駆動して、移動体通信端末100本体を着信予告に対応する所定の振動パターンに従って振動させてもよい。
この「ページング」の受信を検出した際、動作制御部11は、出力部13へ指令を送り、着信の予告をユーザに報知するための画像を、ディスプレイ装置22に表示させてもよい。
【0033】
この後、移動体通信端末100が基地局との間で各種の信号を送受信してチャネルを起動し、基地局からCC信号「呼設定」を受信したか否かが動作制御部11により判別される(ステップS3)。「呼設定」を受信しない場合(ステップS3にてNo)、動作制御部11は、予め設定された基準時間が経過してタイムアウトとなったか否かを判別する(ステップS4)。タイムアウトとなった場合(ステップS4にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送って着信予告動作を停止させた後(ステップS5)、図3のフローチャートに示す着信処理を終了する。
一方、タイムアウトとなっていない場合には(ステップS4にてNo)、処理が上記ステップS3にリターンされて、「呼設定」の受信を待つ。
【0034】
上記ステップS3にて「呼設定」を受信した場合(ステップS3にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、着信呼出動作を実行させる(ステップS6)。
【0035】
例えば、動作制御部11は、マナーモードではない場合に、音声処理部14へ着信呼出音の出力を命じる指令を送る。音声処理部14は、動作制御部11からの指令に従って、着信予告音とは異なる着信呼出音に対応する楽曲パターンを読み出し、サウンダ24に楽曲パターンに対応する音声信号を供給するなどして、着信呼出音となる音声を出力させる。
また、動作制御部11は、マナーモードとなっている場合、出力部13へ指令を送り、例えば発光ダイオード25を着信予告とは異なる着信呼出に対応する所定の点滅パターンに従って点滅させる。もしくは、バイブレータ23を駆動して、移動体通信端末100本体を着信予告とは異なる着信呼出に対応する所定の振動パターンに従って振動させてもよい。
この「呼設定」の受信を検出した際、動作制御部11は、出力部13へ指令を送り、着信による呼出をユーザに報知するための画像を、ディスプレイ装置22に表示させてもよい。
【0036】
こうして「呼設定」の受信を検出すると、動作制御部11は通信処理部10へ指令を送り、基地局に対してCC信号「呼出」を送出させ(ステップS7)、図3のフローチャートに示す着信処理を終了する。
【0037】
また、移動局MSとして用いられる移動体通信端末100は、着信予告動作と着信呼出動作が切り替えられずに同じ着信動作が実行される場合などに、図4のフローチャートに示す着信処理を実行する。以下に、図4のフローチャートに示す着信処理について説明する。
ここで、着信予告動作と着信呼出動作を切り替えるか否かは、ユーザがキーパッド20を操作することにより入力された指令に基づいて、動作制御部11がオン/オフ設定するようにしてもよい。
【0038】
動作制御部11は、通信処理部10から受けた信号がRT信号「ページング」であるか否かを判別する(ステップS10)。ここで、動作制御部11は、「ページング」を受信するまで待受状態となって待機する(ステップS10にてNo)。「ページング」を受信すると(ステップS10にてYes)、動作制御部11は、キーパッド20が備えるオフフックキーの作動を停止させるなどして、呼出に対するユーザによる応答操作を無効化する(ステップS11)。ここで、キーパッド20が備えるオフフックキーの作動を停止させる手法には、当該オフフックキーへの電力供給を停止させるものや、オフフックキーにロックをかけるものなど、ユーザによる応答操作を無効化させる任意の手法を採用することができる。
この後、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14に指令を送り、着信動作を実行させる(ステップS12)。
【0039】
例えば、動作制御部11は、「ページング」の検出に応答して、着信音を出力させないマナーモードとなっているか否かを判別し、マナーモードとなっていなければ、音声処理部14へ着信音の出力を命じる指令を送る。音声処理部14は、動作制御部11からの指令に従って、着信音に対応する楽曲パターンを読み出し、サウンダ24に楽曲パターンに対応する音声信号を供給するなどして、着信音となる音声を出力させる。
また、動作制御部11は、着信音を出力させないマナーモードとなっていれば、出力部13へ指令を送り、例えば発光ダイオード25を所定の点滅パターンに従って点滅させ、あるいは発光ダイオード25を点灯状態で維持する。もしくは、バイブレータ23を駆動して、移動体通信端末100本体を所定の振動パターンに従って振動させてもよい。
この「ページング」の受信を検出した際、動作制御部11は、出力部13へ指令を送り、着信したことをユーザに報知するための画像を、ディスプレイ装置22に表示させてもよい。
【0040】
この後、移動体通信端末100が基地局との間で各種の信号を送受信してチャネルを起動し、基地局からCC信号「呼設定」を受信したか否かが動作制御部11により判別される(ステップS13)。「呼設定」を受信しない場合(ステップS13にてNo)、動作制御部11は、予め設定された基準時間が経過してタイムアウトとなったか否かを判別する(ステップS14)。タイムアウトとなった場合(ステップS14にてYes)、出力部13や音声処理部14へ指令を送って着信動作を停止させた後(ステップS15)、図4のフローチャートに示す着信処理を終了する。
一方、タイムアウトとなっていない場合には(ステップS14にてNo)、処理が上記ステップS13にリターンされて、「呼設定」の受信を待つ。
【0041】
上記ステップS13にて「呼設定」を受信した場合(ステップS13にてYes)、動作制御部11は、上記ステップS11にて無効化したユーザによる応答操作を有効化し(ステップS16)、呼出に対する応答操作を受付可能とする。
また、動作制御部11は通信処理部10へ指令を送り、基地局に対してCC信号「呼出」を送出させ(ステップS17)、図4のフローチャートに示す着信処理を終了する。
【0042】
図5は、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100の着信動作の他の一例として、パケット通信のための着信動作を示す制御シーケンスである。この制御シーケンスも、移動体通信端末100を、例えば移動体通信システムの移動局MSとして用いており、無線通信の相手先である基地局BSとの間で以下のような着信制御手順が実行される。
【0043】
この移動局MSは、待受状態にて一斉呼出用の共通制御チャネルに同調している。基地局BSは、この共通制御チャネルを用いて、着信側の移動局MSを呼び出すためのRT信号「ページング」を送出する。「ページング」を受信した移動局MSは、ID確認の結果、自局に対する情報であると判断した場合に、パケット通信用のパケットチャネルを利用してMM信号「パケット通信登録要求」を基地局BSに送出する。ここで、「ページング」を受信した移動局MSは、例えばサウンダ24から着信予告音を出力させるなどの着信予告動作を実行する。
【0044】
基地局BSと移動局MSは、音声通信の場合におけるMM信号「認証要求」、「認証応答」と同様に、MM信号「パケット認証要求」、「パケット認証応答」を送受信する。この後、基地局BSは、移動局MSが正しい端末であることを確認すると、MM信号「パケット通信登録応答」を送り、正規のスロットデータを送出するなどして、パケット通信を開始する。
【0045】
パケット通信が実行されると、移動局MSは、例えばユーザにパケット通信の実行を報知するために、サウンダ24から着信予告音とは異なる着信呼出音を出力させるなどの通信報知動作を実行する。この通信報知動作は、着信呼出動作と同じであってもよいし、着信呼出動作とは異なる所定の動作パターンに基づいてサウンダ24や発光ダイオード25、バイブレータ23、ディスプレイ装置22などを駆動するものであってもよい。
【0046】
移動局MSとして用いられる移動体通信端末100は、パケット通信のための着信の予告動作やパケット通信の実行を報知する動作を実行するために、図6のフローチャートに示すパケット着信処理を実行する。以下に、図6のフローチャートに示すパケット着信処理について説明する。
【0047】
移動体通信端末100において、動作制御部11は、通信処理部10から受けた信号がRT信号「ページング」であるか否かを判別する(ステップS20)。ここで、動作制御部11は、「ページング」を受信するまで待機状態となって待機する(ステップS20にてNo)。「ページング」を受信すると(ステップS20にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、図3のフローチャートに示す着信処理のステップS2と同様に、着信予告動作を実行させる(ステップS21)。
【0048】
この後、移動体通信端末100が基地局から送出されたMM信号「パケット通信登録応答」を受信し、パケット通信が実行されたか否かが動作制御部11により判別される(ステップS22)。パケット通信が実行されない場合(ステップS22にてNo)、動作制御部11は、基地局から送出されたMM信号「パケット通信登録許否」を受信したり、共通制御チャネルへ移行したりして、登録を正常に完了できない場合であるか否かを判別する(ステップS23)。正常完了が不能な場合(ステップS23にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送って着信予告動作を停止させた後(ステップS24)、図6のフローチャートに示すパケット着信処理を終了する。
一方、正常に完了できる可能性がある場合(ステップS23にてNo)、処理が上記ステップS22にリターンされて、パケット通信の開始を待つ。
【0049】
上記ステップS22にてパケット通信が実行された場合(ステップS22にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、通信報知動作を実行する(ステップS25)。通信報知動作が実行されると、図6のフローチャートに示すパケット着信処理は終了する。
【0050】
以上説明したように、この発明によれば、ページング信号を受信すると、チャネルを起動して音声通信のための呼出動作やパケット通信を開始するよりも前の段階で、着信の予告をユーザに報知するための動作が実行される。これにより、ユーザに着信をいち早く正確に報知することができる。
【0051】
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
上記実施の形態では、着信側の端末を呼び出すためのRT信号「ページング」を受信すると、直ちに着信予告動作が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、MM信号「認証要求」や「同期バースト」など、着信による呼出が行われるより前の段階で送受信される任意の信号を検出したことに応答して、着信予告動作が実行されてもよい。また、チャネルの起動などといった動作の実行タイミングにあわせて、着信予告動作が実行されてもよい。あるいは、これらの信号や動作のいずれかを検出した時点から一定の時間が経過した時点で、着信予告動作が実行されるようにしてもよい。
【0052】
着信予告動作や着信呼出動作、通信報知動作などで用いられる楽曲パターンや点滅パターン、振動パターンといった動作パターンは、移動体通信端末100の内部にて予め設定された固定のパターンに限定されない。すなわち、ユーザ操作により複数の動作パターンのうちから選択可能であったり、移動体通信ネットワークに接続されたコンピュータシステムからダウンロードした動作パターンや、ICメモリーなどに記録されたパターンデータを読み出すことにより移動体通信端末100の内部に取り込まれた動作パターンなどを、ユーザ操作により選択して使用したりしてもよい。さらに、ユーザ操作により動作パターンを作成できるようにしてもよい。
【0053】
また、例えば着信予告動作として発光ダイオード25を点滅させ、着信呼出動作としてサウンダ24により着信音を出力したり、バイブレータ23を駆動して移動体通信端末100本体を振動させたりするなど、着信予告動作と着信呼出動作が互いに異なる部位によって実行されるようにしてもよい。
【0054】
この発明は専用の装置によらず、通常の移動体通信端末として機能するコンピュータシステムによっても実現可能である。例えば、コンピュータシステムを上述の移動体通信端末100として機能させ、あるいは上述の各処理を実行させるためのプログラムを、所定の記録媒体(ICメモリー、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等)に記録して格納し、そのプログラムをインストールするようにしてもよい。
また、例えば通信ネットワーク上の掲示板(BBS)に該プログラムを掲示したり、通信ネットワーク上のFTP(File Transfer Protocol)サーバのファイルシステムに該プログラムを格納しておき、これをネットワークを介して搬送波に重畳するなどして配信してもよい。
【0055】
【発明の効果】
このように、この発明によれば、着信があることをいち早く正確に報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る移動体通信端末の構成を示す図である。
【図2】音声通信のための着信動作を示す制御シーケンスである。
【図3】着信予告動作と着信呼出動作を切り替えて実施する着信処理を示すフローチャートである。
【図4】着信予告動作と着信呼出動作を切替なしで実施する着信処理を示すフローチャートである。
【図5】パケット通信のための着信動作を示す制御シーケンスである。
【図6】パケット着信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 通信処理部
11 動作制御部
12 入力部
13 出力部
20 キーパッド
21 マイクロフォン
22 ディスプレイ装置
23 バイブレータ
24 サウンダ
25 発光ダイオード
26 スピーカ
14 音声処理部
100 移動体通信端末
【発明の属する技術分野】
この発明は、移動体通信端末、着信報知方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、無線携帯電話機といった移動体通信端末は、電話やメールなどの着信を受けると、着信音を出力させるなどして、着信による呼出をユーザに報知していた。こうした着信による呼出が報知されるときには、例えば大きな着信音が出力されるなどして、周囲に迷惑をかけてしまうことがある。また、周囲の騒音が大きい状況や、着信音を聞き取りにくい状況では、比較的大きな着信音が出力されても聞き取れない場合もある。
そこで、移動体通信端末には、着信音を出力させずにバイブレータを駆動し、端末本体を振動させることで着信による呼出を報知するマナーモードが設けられているものがある。
【0003】
また、発光ダイオードなどで構成した発光体の点灯や点滅により、視覚的に着信を報知するものも知られている。
例えば、実開平5−9008号公報や、実用新案登録第3057969号公報、実用新案登録第3077947号公報、特許第3222056号公報には、アンテナに発光体を取り付け、アンテナ素子上の高周波エネルギーで点灯させる技術が開示されている。こうした技術を用いた表示装置は、電磁波検出回路(誘導コイル)や発光体などを備え、無線携帯電話機のアンテナに取り付けるパーツや、キーホルダーのような形で市販されている。ユーザは、この表示装置を購入し、アンテナに取り付けたり、端末の近くに保持(設置)することにより発光体の点灯/点滅を行わせ、着信を知ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術において、マナーモードは着信を受けるより前の段階でユーザ操作等により設定されていなければならない。このため、突然の着信で大きな着信音が出力されてしまったり、ユーザが着信音を聞き取れないことがある。
そこで、着信があることをユーザがいち早く知り、マナーモードにセットするなどの設定変更ができれば、大きな着信音で周囲に迷惑をかけることが防止できる。
【0005】
一方で、発光体の点灯や点滅により視覚的に着信を報知すれば、着信音の聞き取れないような状況であっても、ユーザに着信を報知することができる。また、発光体を点灯させるためのエネルギーには、無線携帯電話機などから放出される高周波エネルギーが用いられるため、実際の着信による呼出が行われるよりも早い段階で、着信のあることを報知することができる。
しかしながら、こうした発光体は、近くにある他の端末から放出される高周波エネルギーによっても点灯してしまうことがあり、着信の有無を正確に報知できないという問題がある。また、アンテナを取り替える作業が必要となり、市販される表示装置の価格も高いものが多い。さらに、アンテナを取り替えると、電波法上禁止される改造行為に該当し、違法行為とされる場合もある。
【0006】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、着信があることをいち早く正確に報知することができる移動体通信端末を、提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の観点に係る移動体通信端末は、
基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザに着信を報知するための着信動作を実行する着信報知手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末として自局を呼び出すためのページング信号を受信した後、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、前記着信報知手段に対してユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行させる動作制御手段とを備える
ことを特徴とする。
【0008】
前記動作制御手段は、通信チャネルが起動した後、前記無線通信手段により呼設定信号を受信すると、前記着信報知手段に対して着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行させてもよい。
【0009】
前記着信報知手段は、着信予告動作として、発光体の点灯もしくは点滅と、着信音の出力と、振動の発生のうち、少なくともいずれか1つを実行してもよい。
【0010】
前記着信報知手段は、着信予告動作として着信の予告をユーザに報知するための画像を表示してもよい。
【0011】
この発明の第2の観点に係る移動体通信端末は、
基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザにパケット通信の実行を報知するための報知動作を行う通信報知手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末として自局を呼び出すためのページング信号を受信した後、パケット通信が開始されるより前の段階で、前記通信報知手段に対してユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行させる動作制御手段とを備える
ことを特徴とする。
【0012】
この発明の第3の観点に係る移動体通信端末は、
基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザに着信を報知するための着信動作を実行する着信報知手段と、
ユーザ操作による着信への応答を検出する応答操作手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末を呼び出すためのページング信号を受信した後、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、前記応答操作手段による応答の検出を無効化して前記着信報知手段に着信動作を実行させる動作制御手段とを備える
ことを特徴とする。
【0013】
前記動作制御手段は、通信チャネルが起動した後、前記無線通信手段により呼設定信号を受信すると、前記応答操作手段による応答の検出を有効にしてもよい。
【0014】
この発明の第4の観点に係る着信報知方法は、
基地局との間で無線信号を送受信して、着信側の端末を呼び出すためのページング信号を受信するページング受信ステップと、
前記ページング受信ステップにて自局に対するページング信号を受信した場合に、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、ユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行する着信予告ステップと、
通信チャネルが起動した後、呼設定信号を受信したことに応答して、着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行する着信呼出ステップとを備える
ことを特徴とする。
【0015】
この発明の第5の観点に係るプログラムは、
移動体通信端末として機能するコンピュータを、
基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザに着信を報知するための着信動作を実行する着信報知手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末として自局を呼び出すためのページング信号を受信した後、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、前記着信報知手段に対してユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行させる動作制御手段
として機能させる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末について詳細に説明する。
【0017】
図1は、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100の構成を示す図である。この移動体通信端末100は、例えばセルラー方式の移動体通信システムに適用されて無線携帯電話機として機能する端末装置であり、図1に示すように、通信処理部10と、動作制御部11と、入力部12と、出力部13と、音声処理部14とを備えている。
【0018】
通信処理部10は、例えばアンテナや変復調回路、ベースバンド信号処理回路などを備えて構成され、無線信号を送受信することにより通信するためのものである。例えば、通信処理部10は、移動体通信ネットワークに接続された基地局との間で、RT(無線管理)信号やMM(移動局管理)信号、CC(呼制御)信号といった各種の信号を送受信することによりチャネルを起動し、電話機やコンピュータシステムなどといった相手側端末との間で、音声通信(通話)やパケット通信などを可能とする。
【0019】
動作制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などのマイクロプロセッサや半導体メモリ等を備えて構成され、この移動体通信端末100全体の動作を制御するためのものである。
【0020】
入力部12は、ユーザの操作に従った指令を動作制御部11に入力したり、外部から取り込んだ音声に対応する音声信号を音声処理部14に入力したりするためのものである。
例えば、入力部12は、ユーザによる押下や押圧などの操作に従った指令を入力するキーパッド20や、外部から音声を取り込んで電気信号に変換するマイクロフォン21などを備えている。
【0021】
出力部13は、動作制御部11や音声処理部14における処理結果に応じた出力動作を実行するものである。
例えば、出力部13は、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ装置22やバイブレータ23、サウンダ24、発光ダイオード25、スピーカ26などを備えている。
ここで、発光ダイオード25は、着信を報知するため専用に、移動体通信端末100に設けられたものであってもよいし、キーパッド20やディスプレイ装置22のバックライトとして設けられた任意の発光体を代用してもよい。
【0022】
音声処理部14は、音声信号にかかわる処理を実行するためのものである。
例えば、音声処理部14は、通信処理部10から送られた符号化された音声信号を復号化してアナログ化し、出力部13が備えるスピーカ26に供給して音声を出力させる。また、入力部12が備えるマイクロフォン21にて検出された音声に対応するアナログの音声信号をデジタル化して符号化した後、通信処理部10に送る。さらに、音声処理部14は、動作制御部11からの指令に従って、出力部13が備えるサウンダ24から着信呼出音や着信予告音などを出力させる。
【0023】
以下に、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100の着信動作について説明する。
この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100は、例えば音声通信を開始するための呼出を受ける際に、基地局との無線通信により呼出信号としてのRT信号「ページング」を受信すると、チャネルを起動して着呼状態へと遷移させるCC信号「呼設定」を受信するよりも前の段階で、着信の予告をユーザに報知するための着信予告動作を実行する。その後、「呼設定」を受信すると、着信による呼出であることをユーザに報知するために、着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行する。これにより、着信による呼出とは明確に区別して、着信の予告をユーザに報知する。
また、着信予告動作と着信呼出動作が同じである場合には、例えば着信予告動作の実行時にオフフックキーの作動を停止させておくことなどにより、チャネル起動前に呼出と勘違いして応答しようとするユーザの操作を無効化する。
【0024】
図2は、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100の着信動作の一例として、音声通信のための着信動作を示す制御シーケンスである。この制御シーケンスは、移動体通信端末100を、例えば移動体通信システムに適用される移動局MSとして用いる場合の例であり、無線通信の相手先である基地局BSとの間で以下のような着信制御手順が実行される。
【0025】
この移動局MSの着信動作として、まず、相手側端末からの発呼を受け付けた移動体通信システムにおいて、基地局BSは、着信側の移動局MSを呼び出すためのRT信号「ページング」を送出する。「ページング」を受信した移動局MSは、ID確認の結果、自局に対する情報であると判断した場合に、RT信号「着信無線状態報告」を基地局BSに送出する。ここで、「ページング」を受信した移動局MSは、例えば着信予告動作を実行し、サウンダ24から着信予告音を出力させたり、発光ダイオード25を所定の点滅パターンに従って点滅させたり、バイブレータ23により移動体通信端末100本体を振動させたりする。
なお、着信予告動作と着信呼出動作が同じである場合には、例えばキーパッド20が備えるオフフックキーの作動を停止させておくなどして、呼出に応答しようとするユーザによる操作を無効化する。
【0026】
基地局BSは、移動局MSに対し、認証の演算で用いる認証乱数などを伝達して認証処理の実行を命令するためのMM信号「認証要求」を送出する。移動局MSでは、予め自局内に保持されている認証キーを用いた認証演算などの認証処理を実行し、その実行結果を伝達するためのMM信号「認証応答」を基地局BSに送出する。「認証応答」を受信した基地局BSは、移動局MSが自局管轄下の正しい端末であることを確認すると、選択したチャネルの状態を知るために、チャネルのレベル測定を要求するRT信号「レベル測定要求」を移動局MSに送出する。移動局MSは、「レベル測定要求」を受信したことに応答して、チャネルのレベル測定を実行し、測定結果を伝達するためのRT信号「レベル測定応答」を基地局BSに送出する。基地局BSは、「レベル測定応答」を受信することによりチャネルの状態を判定して、レベル測定が完了すると、通話用のチャネル上で「同期バーストSB1」を移動局MSに送出するとともに、RT信号「無線チャネル指定」を送出する。
【0027】
移動局MSは、「無線チャネル指定」で指定されたチャネルに同調して「同期バーストSB1」を受信し、その応答として「同期バーストSB2」を送出する。基地局BSは、「同期バーストSB2」を受信することにより、移動局MSとのタイミングを確立させるために、タイムアライメント情報を含む「同期バーストSB3」を送出する。移動局MSは、「同期バーストSB3」を受信することによりタイムアライメント情報を取得し、その応答として「同期バーストSB4」を基地局BSに送出する。基地局BSは、「同期バーストSB4」を受信することにより通話用のチャネルが起動されたことを検出し、正規のスロットデータを送出するなどして、チャネルを確立させる。
【0028】
チャネルの起動が完了した後、基地局BSは、移動局MSを着呼状態に遷移させるためのCC信号「呼設定」を移動局MSに対して送出する。「呼設定」を受信した移動局MSは、例えば着信呼出動作を実行し、サウンダ24から着信予告音とは異なる着信呼出音を出力させたり、着信予告の場合とは異なる点滅パターンに従って発光ダイオード25を点滅させたり、着信予告の場合とは異なる振動パターンでバイブレータ23を駆動して移動体通信端末100本体を振動させたりする。
なお、着信予告動作と着信呼出動作が同じで着信動作の切替が行われない場合には、呼出に応答しようとするユーザによる操作を有効化する。
【0029】
移動局MSは、「呼設定」に応答してCC信号「呼出」を基地局BSに送出する。また、着信呼出動作の実行中に、移動局MSにおいてユーザ操作によりキーパッド20が備えるオフフックキーが押下されるなどして呼出に対する応答操作が検出されると、移動局MSから基地局BSに対してCC信号「応答」が送出される。基地局BSは、「応答」の受信確認としてCC信号「応答確認」を移動局MSに送出し、通話状態に入る。
【0030】
移動局MSとして用いられる移動体通信端末100は、音声通信のための着信の予告動作や着信による呼出動作を実行するために、図3のフローチャートに示す着信処理を実行する。図3のフローチャートに示す着信処理は、基地局からRT信号「ページング」を受信した場合に着信予告動作を実施した後、基地局からCC信号「呼設定」を受信すると、着信予告動作とは異なる着信呼出動作に切り替えて実施するための処理である。以下に、図3のフローチャートに示す着信処理について説明する。
【0031】
移動体通信端末100において、基地局からの無線信号は通信処理部10で復調、復号され、動作制御部11と音声処理部14とに送られる。
動作制御部11は、通信処理部10から受けた信号が自局のRT信号「ページング」であるか否かを判別する(ステップS1)。ここで、動作制御部11は、「ページング」を受信するまで待受状態となって待機する(ステップS1にてNo)。「ページング」を受信すると(ステップS1にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、着信予告動作を実行させる(ステップS2)。
【0032】
例えば、動作制御部11は、「ページング」の検出に応答して、着信音を出力させないマナーモードとなっているか否かを判別し、マナーモードとなっていなければ、音声処理部14へ着信予告音の出力を命じる指令を送る。音声処理部14は、動作制御部11からの指令に従って着信予告音に対応する楽曲パターンを読み出し、サウンダ24に楽曲パターンに対応する音声信号を供給するなどして、着信予告音となる音声を出力させる。
また、動作制御部11は、着信音を出力させないマナーモードとなっていれば、出力部13へ指令を送り、例えば発光ダイオード25を着信予告に対応する所定の点滅パターンに従って点滅させる。もしくは、バイブレータ23を駆動して、移動体通信端末100本体を着信予告に対応する所定の振動パターンに従って振動させてもよい。
この「ページング」の受信を検出した際、動作制御部11は、出力部13へ指令を送り、着信の予告をユーザに報知するための画像を、ディスプレイ装置22に表示させてもよい。
【0033】
この後、移動体通信端末100が基地局との間で各種の信号を送受信してチャネルを起動し、基地局からCC信号「呼設定」を受信したか否かが動作制御部11により判別される(ステップS3)。「呼設定」を受信しない場合(ステップS3にてNo)、動作制御部11は、予め設定された基準時間が経過してタイムアウトとなったか否かを判別する(ステップS4)。タイムアウトとなった場合(ステップS4にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送って着信予告動作を停止させた後(ステップS5)、図3のフローチャートに示す着信処理を終了する。
一方、タイムアウトとなっていない場合には(ステップS4にてNo)、処理が上記ステップS3にリターンされて、「呼設定」の受信を待つ。
【0034】
上記ステップS3にて「呼設定」を受信した場合(ステップS3にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、着信呼出動作を実行させる(ステップS6)。
【0035】
例えば、動作制御部11は、マナーモードではない場合に、音声処理部14へ着信呼出音の出力を命じる指令を送る。音声処理部14は、動作制御部11からの指令に従って、着信予告音とは異なる着信呼出音に対応する楽曲パターンを読み出し、サウンダ24に楽曲パターンに対応する音声信号を供給するなどして、着信呼出音となる音声を出力させる。
また、動作制御部11は、マナーモードとなっている場合、出力部13へ指令を送り、例えば発光ダイオード25を着信予告とは異なる着信呼出に対応する所定の点滅パターンに従って点滅させる。もしくは、バイブレータ23を駆動して、移動体通信端末100本体を着信予告とは異なる着信呼出に対応する所定の振動パターンに従って振動させてもよい。
この「呼設定」の受信を検出した際、動作制御部11は、出力部13へ指令を送り、着信による呼出をユーザに報知するための画像を、ディスプレイ装置22に表示させてもよい。
【0036】
こうして「呼設定」の受信を検出すると、動作制御部11は通信処理部10へ指令を送り、基地局に対してCC信号「呼出」を送出させ(ステップS7)、図3のフローチャートに示す着信処理を終了する。
【0037】
また、移動局MSとして用いられる移動体通信端末100は、着信予告動作と着信呼出動作が切り替えられずに同じ着信動作が実行される場合などに、図4のフローチャートに示す着信処理を実行する。以下に、図4のフローチャートに示す着信処理について説明する。
ここで、着信予告動作と着信呼出動作を切り替えるか否かは、ユーザがキーパッド20を操作することにより入力された指令に基づいて、動作制御部11がオン/オフ設定するようにしてもよい。
【0038】
動作制御部11は、通信処理部10から受けた信号がRT信号「ページング」であるか否かを判別する(ステップS10)。ここで、動作制御部11は、「ページング」を受信するまで待受状態となって待機する(ステップS10にてNo)。「ページング」を受信すると(ステップS10にてYes)、動作制御部11は、キーパッド20が備えるオフフックキーの作動を停止させるなどして、呼出に対するユーザによる応答操作を無効化する(ステップS11)。ここで、キーパッド20が備えるオフフックキーの作動を停止させる手法には、当該オフフックキーへの電力供給を停止させるものや、オフフックキーにロックをかけるものなど、ユーザによる応答操作を無効化させる任意の手法を採用することができる。
この後、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14に指令を送り、着信動作を実行させる(ステップS12)。
【0039】
例えば、動作制御部11は、「ページング」の検出に応答して、着信音を出力させないマナーモードとなっているか否かを判別し、マナーモードとなっていなければ、音声処理部14へ着信音の出力を命じる指令を送る。音声処理部14は、動作制御部11からの指令に従って、着信音に対応する楽曲パターンを読み出し、サウンダ24に楽曲パターンに対応する音声信号を供給するなどして、着信音となる音声を出力させる。
また、動作制御部11は、着信音を出力させないマナーモードとなっていれば、出力部13へ指令を送り、例えば発光ダイオード25を所定の点滅パターンに従って点滅させ、あるいは発光ダイオード25を点灯状態で維持する。もしくは、バイブレータ23を駆動して、移動体通信端末100本体を所定の振動パターンに従って振動させてもよい。
この「ページング」の受信を検出した際、動作制御部11は、出力部13へ指令を送り、着信したことをユーザに報知するための画像を、ディスプレイ装置22に表示させてもよい。
【0040】
この後、移動体通信端末100が基地局との間で各種の信号を送受信してチャネルを起動し、基地局からCC信号「呼設定」を受信したか否かが動作制御部11により判別される(ステップS13)。「呼設定」を受信しない場合(ステップS13にてNo)、動作制御部11は、予め設定された基準時間が経過してタイムアウトとなったか否かを判別する(ステップS14)。タイムアウトとなった場合(ステップS14にてYes)、出力部13や音声処理部14へ指令を送って着信動作を停止させた後(ステップS15)、図4のフローチャートに示す着信処理を終了する。
一方、タイムアウトとなっていない場合には(ステップS14にてNo)、処理が上記ステップS13にリターンされて、「呼設定」の受信を待つ。
【0041】
上記ステップS13にて「呼設定」を受信した場合(ステップS13にてYes)、動作制御部11は、上記ステップS11にて無効化したユーザによる応答操作を有効化し(ステップS16)、呼出に対する応答操作を受付可能とする。
また、動作制御部11は通信処理部10へ指令を送り、基地局に対してCC信号「呼出」を送出させ(ステップS17)、図4のフローチャートに示す着信処理を終了する。
【0042】
図5は、この発明の実施の形態に係る移動体通信端末100の着信動作の他の一例として、パケット通信のための着信動作を示す制御シーケンスである。この制御シーケンスも、移動体通信端末100を、例えば移動体通信システムの移動局MSとして用いており、無線通信の相手先である基地局BSとの間で以下のような着信制御手順が実行される。
【0043】
この移動局MSは、待受状態にて一斉呼出用の共通制御チャネルに同調している。基地局BSは、この共通制御チャネルを用いて、着信側の移動局MSを呼び出すためのRT信号「ページング」を送出する。「ページング」を受信した移動局MSは、ID確認の結果、自局に対する情報であると判断した場合に、パケット通信用のパケットチャネルを利用してMM信号「パケット通信登録要求」を基地局BSに送出する。ここで、「ページング」を受信した移動局MSは、例えばサウンダ24から着信予告音を出力させるなどの着信予告動作を実行する。
【0044】
基地局BSと移動局MSは、音声通信の場合におけるMM信号「認証要求」、「認証応答」と同様に、MM信号「パケット認証要求」、「パケット認証応答」を送受信する。この後、基地局BSは、移動局MSが正しい端末であることを確認すると、MM信号「パケット通信登録応答」を送り、正規のスロットデータを送出するなどして、パケット通信を開始する。
【0045】
パケット通信が実行されると、移動局MSは、例えばユーザにパケット通信の実行を報知するために、サウンダ24から着信予告音とは異なる着信呼出音を出力させるなどの通信報知動作を実行する。この通信報知動作は、着信呼出動作と同じであってもよいし、着信呼出動作とは異なる所定の動作パターンに基づいてサウンダ24や発光ダイオード25、バイブレータ23、ディスプレイ装置22などを駆動するものであってもよい。
【0046】
移動局MSとして用いられる移動体通信端末100は、パケット通信のための着信の予告動作やパケット通信の実行を報知する動作を実行するために、図6のフローチャートに示すパケット着信処理を実行する。以下に、図6のフローチャートに示すパケット着信処理について説明する。
【0047】
移動体通信端末100において、動作制御部11は、通信処理部10から受けた信号がRT信号「ページング」であるか否かを判別する(ステップS20)。ここで、動作制御部11は、「ページング」を受信するまで待機状態となって待機する(ステップS20にてNo)。「ページング」を受信すると(ステップS20にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、図3のフローチャートに示す着信処理のステップS2と同様に、着信予告動作を実行させる(ステップS21)。
【0048】
この後、移動体通信端末100が基地局から送出されたMM信号「パケット通信登録応答」を受信し、パケット通信が実行されたか否かが動作制御部11により判別される(ステップS22)。パケット通信が実行されない場合(ステップS22にてNo)、動作制御部11は、基地局から送出されたMM信号「パケット通信登録許否」を受信したり、共通制御チャネルへ移行したりして、登録を正常に完了できない場合であるか否かを判別する(ステップS23)。正常完了が不能な場合(ステップS23にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送って着信予告動作を停止させた後(ステップS24)、図6のフローチャートに示すパケット着信処理を終了する。
一方、正常に完了できる可能性がある場合(ステップS23にてNo)、処理が上記ステップS22にリターンされて、パケット通信の開始を待つ。
【0049】
上記ステップS22にてパケット通信が実行された場合(ステップS22にてYes)、動作制御部11は、出力部13や音声処理部14へ指令を送り、通信報知動作を実行する(ステップS25)。通信報知動作が実行されると、図6のフローチャートに示すパケット着信処理は終了する。
【0050】
以上説明したように、この発明によれば、ページング信号を受信すると、チャネルを起動して音声通信のための呼出動作やパケット通信を開始するよりも前の段階で、着信の予告をユーザに報知するための動作が実行される。これにより、ユーザに着信をいち早く正確に報知することができる。
【0051】
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
上記実施の形態では、着信側の端末を呼び出すためのRT信号「ページング」を受信すると、直ちに着信予告動作が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、MM信号「認証要求」や「同期バースト」など、着信による呼出が行われるより前の段階で送受信される任意の信号を検出したことに応答して、着信予告動作が実行されてもよい。また、チャネルの起動などといった動作の実行タイミングにあわせて、着信予告動作が実行されてもよい。あるいは、これらの信号や動作のいずれかを検出した時点から一定の時間が経過した時点で、着信予告動作が実行されるようにしてもよい。
【0052】
着信予告動作や着信呼出動作、通信報知動作などで用いられる楽曲パターンや点滅パターン、振動パターンといった動作パターンは、移動体通信端末100の内部にて予め設定された固定のパターンに限定されない。すなわち、ユーザ操作により複数の動作パターンのうちから選択可能であったり、移動体通信ネットワークに接続されたコンピュータシステムからダウンロードした動作パターンや、ICメモリーなどに記録されたパターンデータを読み出すことにより移動体通信端末100の内部に取り込まれた動作パターンなどを、ユーザ操作により選択して使用したりしてもよい。さらに、ユーザ操作により動作パターンを作成できるようにしてもよい。
【0053】
また、例えば着信予告動作として発光ダイオード25を点滅させ、着信呼出動作としてサウンダ24により着信音を出力したり、バイブレータ23を駆動して移動体通信端末100本体を振動させたりするなど、着信予告動作と着信呼出動作が互いに異なる部位によって実行されるようにしてもよい。
【0054】
この発明は専用の装置によらず、通常の移動体通信端末として機能するコンピュータシステムによっても実現可能である。例えば、コンピュータシステムを上述の移動体通信端末100として機能させ、あるいは上述の各処理を実行させるためのプログラムを、所定の記録媒体(ICメモリー、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等)に記録して格納し、そのプログラムをインストールするようにしてもよい。
また、例えば通信ネットワーク上の掲示板(BBS)に該プログラムを掲示したり、通信ネットワーク上のFTP(File Transfer Protocol)サーバのファイルシステムに該プログラムを格納しておき、これをネットワークを介して搬送波に重畳するなどして配信してもよい。
【0055】
【発明の効果】
このように、この発明によれば、着信があることをいち早く正確に報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る移動体通信端末の構成を示す図である。
【図2】音声通信のための着信動作を示す制御シーケンスである。
【図3】着信予告動作と着信呼出動作を切り替えて実施する着信処理を示すフローチャートである。
【図4】着信予告動作と着信呼出動作を切替なしで実施する着信処理を示すフローチャートである。
【図5】パケット通信のための着信動作を示す制御シーケンスである。
【図6】パケット着信処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 通信処理部
11 動作制御部
12 入力部
13 出力部
20 キーパッド
21 マイクロフォン
22 ディスプレイ装置
23 バイブレータ
24 サウンダ
25 発光ダイオード
26 スピーカ
14 音声処理部
100 移動体通信端末
Claims (9)
- 基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザに着信を報知するための着信動作を実行する着信報知手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末として自局を呼び出すためのページング信号を受信した後、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、前記着信報知手段に対してユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行させる動作制御手段とを備える
ことを特徴とする移動体通信端末。 - 前記動作制御手段は、通信チャネルが起動した後、前記無線通信手段により呼設定信号を受信すると、前記着信報知手段に対して着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行させる
ことを特徴とする請求項1に記載の移動体通信端末。 - 前記着信報知手段は、着信予告動作として、発光体の点灯もしくは点滅と、着信音の出力と、振動の発生のうち、少なくともいずれか1つを実行する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体通信端末。 - 前記着信報知手段は、着信予告動作として着信の予告をユーザに報知するための画像を表示する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動体通信端末。 - 基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザにパケット通信の実行を報知するための報知動作を行う通信報知手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末として自局を呼び出すためのページング信号を受信した後、パケット通信が開始されるより前の段階で、前記通信報知手段に対してユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行させる動作制御手段とを備える
ことを特徴とする移動体通信端末。 - 基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザに着信を報知するための着信動作を実行する着信報知手段と、
ユーザ操作による着信への応答を検出する応答操作手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末を呼び出すためのページング信号を受信した後、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、前記応答操作手段による応答の検出を無効化して前記着信報知手段に着信動作を実行させる動作制御手段とを備える
ことを特徴とする移動体通信端末。 - 前記動作制御手段は、通信チャネルが起動した後、前記無線通信手段により呼設定信号を受信すると、前記応答操作手段による応答の検出を有効にする
ことを特徴とする請求項6に記載の移動体通信端末。 - 基地局との間で無線信号を送受信して、着信側の端末を呼び出すためのページング信号を受信するページング受信ステップと、
前記ページング受信ステップにて自局に対するページング信号を受信した場合に、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、ユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行する着信予告ステップと、
通信チャネルが起動した後、呼設定信号を受信したことに応答して、着信予告動作とは異なる着信呼出動作を実行する着信呼出ステップとを備える
ことを特徴とする着信報知方法。 - 移動体通信端末として機能するコンピュータを、
基地局との間で無線信号を送受信する無線通信手段と、
ユーザに着信を報知するための着信動作を実行する着信報知手段と、
前記無線通信手段により着信側の端末として自局を呼び出すためのページング信号を受信した後、通信チャネルが起動して呼設定信号を受信するより前の段階で、前記着信報知手段に対してユーザに着信の予告を報知するための着信予告動作を実行させる動作制御手段
として機能させるためのプログラム。
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