JP2004061611A - 写真処理装置 - Google Patents
写真処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004061611A JP2004061611A JP2002216529A JP2002216529A JP2004061611A JP 2004061611 A JP2004061611 A JP 2004061611A JP 2002216529 A JP2002216529 A JP 2002216529A JP 2002216529 A JP2002216529 A JP 2002216529A JP 2004061611 A JP2004061611 A JP 2004061611A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exposure
- photographic
- photographic paper
- paper
- exposure position
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Projection-Type Copiers In General (AREA)
Abstract
【課題】従来のように遮光装置を設けずとも、露光位置の前後に搬送されて来ている印画紙に露光カブリが生じない写真処理装置を提供する。
【解決手段】印画紙を所定の大きさに切断して送り出す供給手段と、この供給手段からの印画紙を露光位置に搬送すると共に露光位置から退出させるための搬送手段と、搬送手段を介して露光位置に搬送された印画紙に画像を露光するための露光手段とが備えられた写真処理装置において、印画紙の大きさと露光手段による露光倍率に基づいて、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように、供給手段による印画紙の供給間隔を制御する印画紙供給間隔制御手段を備えた。
【選択図】 図2
【解決手段】印画紙を所定の大きさに切断して送り出す供給手段と、この供給手段からの印画紙を露光位置に搬送すると共に露光位置から退出させるための搬送手段と、搬送手段を介して露光位置に搬送された印画紙に画像を露光するための露光手段とが備えられた写真処理装置において、印画紙の大きさと露光手段による露光倍率に基づいて、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように、供給手段による印画紙の供給間隔を制御する印画紙供給間隔制御手段を備えた。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の大きさにカットした印画紙を露光位置に搬送して、この露光位置で印画紙に所定の画像を露光する写真処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にこの種の写真処理装置は、印画紙を所定の大きさに切断して送り出す供給手段と、この供給手段からの印画紙を露光位置に搬送すると共に露光位置から退出させるための搬送手段と、搬送手段を介して露光位置に搬送された印画紙に画像を露光するための投影露光型の露光手段とが備えられ、供給手段で所定の大きさに切断された複数の印画紙を、搬送手段により露光位置に順次搬送し、露光位置に搬送されて来た印画紙に露光手段により所定の画像を露光した後、この印画紙を露光位置から退出させて現像処理部に搬送するようにしている。
【0003】
ところで以上の写真処理装置では、露光手段による露光に際して、その露光倍率が大きくなると、露光位置での露光光の広がりが大きくなって、露光位置の前後に送られた印画紙にもその光が作用し、いわゆる露光カブリが生じる不具合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで従来では、露光位置の前後に送られた印画紙に対する光線を遮断するための遮光材とこの遮光材の位置を変更させるための作動機構とから成る遮光装置を搭載した写真処理装置が開発されているが、以上の写真処理装置では、別途遮光装置を搭載しなければならず、写真処理装置がそれだけ大型となるし、製造コストも高くなるのは勿論こと、印画紙の大きさを例えばLサイズからEサイズに変更する場合には、必ず作動機構を駆動させて、遮光部材の位置を変更する作業が必要となり、この変更作業に別途時間を要する問題も生じる。
【0005】
本発明は以上の実情に鑑みて開発したものであって、目的とするところは、遮光装置を設けずとも、露光位置の前後に搬送されて来ている印画紙に露光カブリが生じない写真処理装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、印画紙を所定の大きさに切断して送り出す供給手段と、この供給手段からの印画紙を露光位置に搬送すると共に露光位置から退出させるための搬送手段と、搬送手段を介して露光位置に搬送された印画紙に画像を露光するための露光手段とが備えられた写真処理装置において、印画紙の大きさと露光手段による露光倍率に基づいて、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように、供給手段による印画紙の供給間隔を制御する印画紙供給間隔制御手段を備えていることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
図1において符号1で示す写真処理装置は、ハウジング10の内部に、感光材料としての印画紙Pに画像情報の露光を行う露光処理部2と、露光処理部2で露光された印画紙Pの現像処理を行う現像処理部3とが搭載され、またハウジング10の外部には、画像情報や各種情報を表示するモニター11と、各種情報を入力するキーボード12と、現像済みの写真フィルムFをセットするフィルムキャリア13とが搭載されている。
【0009】
露光処理部2は、図1及び図2にも示すように、マガジン21内においてロール状に巻かれた印画紙Pを所定のプリントサイズに切断して送り出す供給手段22と、この供給手段22からの印画紙Pを露光手段に送る搬送手段23と、露光台部20の露光位置EPで露光された印画紙Pを現像処理部に送る排出手段24と、露光位置EPにおいて印画紙Pに画像情報の露光を行う露光手段25とが備えられている。
【0010】
供給手段22は、マガジン21内から印画紙Pを送り出す送り出しローラ22aと、ロール状の印画紙Pを所定のプリントサイズに切断するためのカッター22bとが備えられている。
【0011】
搬送手段23は、1つの駆動ローラ23aと2つの遊転ローラ23bに巻回された通気性を有する無端状の搬送ベルト23cと、この搬送ベルト23cの反搬送面側に配置された負圧ケース23dと、この負圧ケース23d内の空気を送り出して搬送ベルト23cの搬送面の側に負圧を発生させる吸引ファン23eとが備えられて、搬送ベルト23cは、搬送面に供給された印画紙Pに吸引ファン23eを介して負圧を作用させることで、印画紙Pを吸着状態で搬送して露光台部20として用いられるよう構成され、また図2に示すように、搬送ベルト23cの搬送経路の中間部位に露光位置EPが形成されている。
【0012】
排出手段24は、搬送手段23の搬送ベルト23cから搬出される印画紙Pを現像処理部3に送り出す複数の無端ベルト24aが備えられている。
【0013】
露光手段25は、アナログ式投影型のものであって、ハロゲンランプ25aの光を調光フィルター25bで調光した上で、フィルムキャリア13に支持した写真フィルムFに供給し、この写真フイルムFを透過した光線を光軸L上に配置したズームレンズ25cとシャッター25dとを介して露光部における露光位置EPの印画紙Pに導き、写真フイルムFの画像を露光位置EPの印画紙Pの感光面に結像させるよう構成されている。
【0014】
またフィルムキャリア13の近傍位置には写真フイルムFの画像情報をR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の画像情報に変換してデジタル信号として取り込むようセンサ光源25eと、このセンサ光源25eから写真フィルムFを透過した光線から画像情報を取り込むようライン型のCCDを有したセンシング部25fとで構成されたセンサユニットが搭載され、センサユニットで取込んだ画像情報をモニター11に表示して投影露光のためのプレジャッジを行うようにしている。
【0015】
現像処理部3は、図1に示すように、印画紙Pの現像処理を行う複数の現像処理槽31と、印画紙Pを搬送するための搬送ユニット32とを有すると共に、現像処理槽31での現像処理後の印画紙Pに乾燥風を送るブロワ33とが備えられている。
【0016】
また以上の写真処理装置には、マイクロコンピュータを搭載した制御装置4が設けられている。
【0017】
この制御装置4は、主としてキーボード12及びセンシング部25fなどからの信号を入力して、送り出しローラ22aを駆動する送り出しモータM1と、カッター22bを駆動するカッターモータM2と、搬送ベルト23cの駆動ローラ23aを駆動する搬送モータM3と、フィルムキャリア13のローラ13aを駆動するキャリアモータM4と、調光フィルター25bと、ズームレンズ25cの駆動装置25gと、シャッター25dとを制御するようにしているのであって、またこの制御装置50では、プリント処理を行うに際して、使用する印画紙Pの大きさや露光手段25を構成するズームレンズ25cの露光倍率などを任意設定出来るようにしている。
【0018】
そして図に示す実施形態では、制御装置4を構成するマイクロコンピュータのプログラム上には、印画紙Pの大きさと露光手段25による露光倍率に基づいて、露光位置EPにある印画紙P−1の上流側に位置する印画紙P−2と下流側に位置する印画紙P−3に露光カブリが生じないように、供給手段22による印画紙Pの供給間隔を制御する印画紙供給間隔制御手段40が構築されている。
【0019】
以上の写真処理装置では、露光台部20の長さが620mmであって、またプリント作成時における供給手段22による印画紙Pの標準の搬出パターンとして、印画紙の送り方向長さが102mm以下の場合には、露光台部20上に5枚の印画紙が等間隔で搭載されるように印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22が制御され、また送り方向の長さが102mm〜178mmの場合には、露光台部20上に3枚の印画紙が等間隔で搭載されるように印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22が制御され、更に178mm以上の場合には、露光台部20上に1枚の印画紙Pのみが搭載されるように印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22が制御されている。
【0020】
しかして以上の写真処理装置1では、例えば、画面の大きさが24mm×36mmの135フィルムを用いて、幅127mm×送り方向長さ89mmの大きさの印画紙Pに、標準サイズのプリントを作成すると、ズームレンズ25cの露光倍率は、89÷24×1.04(余裕代)=3.86倍となり、露光台部20における露光位置での光のひろがりは、24mm×3.86=92.6mmとなる。
【0021】
これに対して、例えばトリミングを行なうべくズームレンズ25cの露光倍率を11倍にすると、露光台部20における露光位置での光のひろがりは、24mm×11=264mmとなる。
【0022】
次に以上の構成からなる写真処理装置の動作を図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0023】
まず以上の写真処理装置によりプリント処理を行なうに際して、オペレーターは、プリント処理に使用するフィルムのサイズを選択(ステップ101)するのであって、ここでは、画面の大きさが24mm×36mmの135フィルムを選択し、続いて、プリント処理に使用する135フィルム用のフィルムキャリア13をセットする(ステップ102)。
【0024】
次に、プリントする印画紙Pのサイズを選択(ステップ103)するのであって、ここでは、幅127mm、送り方向長さが89mmのサイズを選択し、更にこのプリントサイズに適した127mm幅の印画紙Pが収納されたマガジン21をセットする。(ステップ104)
続いて露光倍率を指定する(ステップ105)と、その指定された倍率に基づいて、印画紙供給間隔制御手段40により、露光台部20上での光のひろがりが計算(ステップ106)された後、算出された光のひろがりに基づいて、供給手段22により印画紙Pの前記した搬出パターンである露光台部20上に5枚若しくは3枚の印画紙Pが等間隔で搭載された場合に、露光位置EPに位置する印画紙P−1の前後に搬送された印画紙P−2〜P−5に露光カブリが生じるか否かが判別される。(ステップ107)
例えば、ステップ105で、前述の標準倍率(3.86倍)が指定された場合には、この標準倍率(3.86倍)に基づいて、ステップ106で露光台部20上での光のひろがりが計算(24mm×3.86=92.6mm)され、更にステップ7で、この光のひろがりにて、供給手段22により印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に5枚若しくは3枚の印画紙Pが等間隔で搭載された場合に、露光位置に位置する印画紙P−1の前後に搬送されている印画紙P−2・P−3、若しくはこれら印画紙P−2・P−3の更に前後に搬送されている印画紙P−4・P−5に露光カブリが発生するか否かが判別される。
【0025】
即ち、露光台部20に5枚の印画紙Pが等間隔で搭載された場合において、各印画紙P間の間隔は、(露光台部の全長620mm−印画紙の送り方向長さ89mm×5枚)=43.75mmであり、
また露光位置に位置する印画紙P−1の前後の印画紙P−2・P−3の内法寸法は、(印画紙の送り方向長さ89mm+印画紙間の間隔43.75×2)=176.5mmであって、
更に、前述の印画紙P−2・P−3よりも更に前後の印画紙P−4・P−5の内法寸法は、(印画紙の送り方向長さ89mm×3+印画紙間の間隔43.75×4)=442mmである。
【0026】
そして以上の前提のもとで、前述のごとく、標準倍率(3.86倍)による露光台部20上での光の広がりが92.6mmとなっている場合において、印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に5枚の印画紙Pが等間隔で搭載されても、露光位置に位置する印画紙P−1の前後の印画紙P−2・P−3の内法寸法は176.5mmあるから、これら印画紙P−2・P−3に露光カブリが生じることがなく、従って、印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22により、露光台部20上に5枚の印画紙Pが載る通常の搬送パターンで搬送され(ステップ108)、続いて露光手段25により、露光台部20上の露光位置EPに位置する印画紙P−1に対して露光が開始されるのである。
【0027】
一方、露光倍率11倍とする特別サイズのプリント処理を行なうべく、ステップ105で、11倍の露光倍率が指定された場合には、この露光倍率に基づいてステップ106で露光台部20上での光のひろがりが計算(24mm×11=264mm)され、更にステップ107で、この光のひろがりにて、供給手段22により印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に5枚若しくは3枚の印画紙が等間隔で搭載された場合に、露光位置に位置する印画紙の前後に搬送されている印画紙P−2・P−3、若しくはこれら印画紙P−2・P−3の更に前後に搬送されている印画紙P−4・P−5に露光カブリが発生するか否かが判別される。
【0028】
即ち、前述のごとく、露光倍率が11倍による露光台部20上での光の広がりが264mmとなっている場合において、印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に5枚の印画紙Pが等間隔で搭載されると、露光位置に位置する印画紙P−1の前後の印画紙P−2・P−3の内法寸法は176.5mmあるから、これら印画紙P−2・P−3に露光カブリが生じることになり、また印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に3枚の印画紙Pが等間隔で搭載されると、印画紙P−4・P−5の内法寸法は442mmであるから、これら印画紙P−4・P−5に露光カブリが生じることがなく、従って、印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22により、露光台部20上に3枚の印画紙Pが載る標準以外の搬送パターンで搬送され(ステップ109)、続いて露光手段25により、露光台部20上の露光位置EPに位置する印画紙P−1に対して露光が開始されるのである。
【0029】
尚、画像の露光焼き付け処理が行なわれた印画紙Pは、更に現像処理部3において現像処理がなされた後、乾燥処理されてプリントが仕上がるのである。
【0030】
斯くして以上の写真処理装置では、印画紙Pの大きさと露光手段25による露光倍率に基づいて、印画紙供給間隔制御手段により、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように供給手段22による印画紙Pの供給が制御されるので、印画紙Pが露光カブリにより無駄になるのを防止することが出来るのは勿論のこと、従来のように遮光装置を設ける必要がなくなり、それだけ装置の製造コストを安価にすることが出来る。
【0031】
以上の実施形態では、印画紙供給間隔制御手段40により、、印画紙Pの大きさと露光手段25による露光倍率に基づいて、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように、供給手段22による印画紙の供給間隔を制御するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば制御装置4を構成するマイクロコンピュータのプログラム上に、ズームレンズ25cの露光倍率を制御するための露光倍率制御手段を構築して、この露光倍率制御手段により、供給手段22による露光台部20上への印画紙Pの搬送パターンに応じて、ズームレンズ25cの露光倍率を規制するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、印画紙を所定の大きさに切断して送り出す供給手段と、この供給手段からの印画紙を露光位置に搬送すると共に露光位置から退出させるための搬送手段と、搬送手段を介して露光位置に搬送された印画紙に画像を露光するための露光手段とが備えられた写真処理装置において、印画紙の大きさと露光手段による露光倍率に基づいて、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように、供給手段による印画紙の供給間隔を制御する印画紙供給間隔制御手段を備えていることにより、露光倍率が大きく設定された場合であっても、露光位置の前後に搬送される印画紙に露光カブリが生じる虞がなく、しかも従来のように遮光装置を設ける必要もないので、それだけ装置を簡略にすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる写真処理装置の構成図。
【図2】同、要部の構成図。
【図3】同、写真処理装置の作動を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 写真処理装置
2 露光処理部
22 供給手段
23 搬送手段
25 露光手段
25c ズームレンズ
4 制御装置
40 印画紙供給間隔制御手段
P 印画紙
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の大きさにカットした印画紙を露光位置に搬送して、この露光位置で印画紙に所定の画像を露光する写真処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にこの種の写真処理装置は、印画紙を所定の大きさに切断して送り出す供給手段と、この供給手段からの印画紙を露光位置に搬送すると共に露光位置から退出させるための搬送手段と、搬送手段を介して露光位置に搬送された印画紙に画像を露光するための投影露光型の露光手段とが備えられ、供給手段で所定の大きさに切断された複数の印画紙を、搬送手段により露光位置に順次搬送し、露光位置に搬送されて来た印画紙に露光手段により所定の画像を露光した後、この印画紙を露光位置から退出させて現像処理部に搬送するようにしている。
【0003】
ところで以上の写真処理装置では、露光手段による露光に際して、その露光倍率が大きくなると、露光位置での露光光の広がりが大きくなって、露光位置の前後に送られた印画紙にもその光が作用し、いわゆる露光カブリが生じる不具合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで従来では、露光位置の前後に送られた印画紙に対する光線を遮断するための遮光材とこの遮光材の位置を変更させるための作動機構とから成る遮光装置を搭載した写真処理装置が開発されているが、以上の写真処理装置では、別途遮光装置を搭載しなければならず、写真処理装置がそれだけ大型となるし、製造コストも高くなるのは勿論こと、印画紙の大きさを例えばLサイズからEサイズに変更する場合には、必ず作動機構を駆動させて、遮光部材の位置を変更する作業が必要となり、この変更作業に別途時間を要する問題も生じる。
【0005】
本発明は以上の実情に鑑みて開発したものであって、目的とするところは、遮光装置を設けずとも、露光位置の前後に搬送されて来ている印画紙に露光カブリが生じない写真処理装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、印画紙を所定の大きさに切断して送り出す供給手段と、この供給手段からの印画紙を露光位置に搬送すると共に露光位置から退出させるための搬送手段と、搬送手段を介して露光位置に搬送された印画紙に画像を露光するための露光手段とが備えられた写真処理装置において、印画紙の大きさと露光手段による露光倍率に基づいて、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように、供給手段による印画紙の供給間隔を制御する印画紙供給間隔制御手段を備えていることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
図1において符号1で示す写真処理装置は、ハウジング10の内部に、感光材料としての印画紙Pに画像情報の露光を行う露光処理部2と、露光処理部2で露光された印画紙Pの現像処理を行う現像処理部3とが搭載され、またハウジング10の外部には、画像情報や各種情報を表示するモニター11と、各種情報を入力するキーボード12と、現像済みの写真フィルムFをセットするフィルムキャリア13とが搭載されている。
【0009】
露光処理部2は、図1及び図2にも示すように、マガジン21内においてロール状に巻かれた印画紙Pを所定のプリントサイズに切断して送り出す供給手段22と、この供給手段22からの印画紙Pを露光手段に送る搬送手段23と、露光台部20の露光位置EPで露光された印画紙Pを現像処理部に送る排出手段24と、露光位置EPにおいて印画紙Pに画像情報の露光を行う露光手段25とが備えられている。
【0010】
供給手段22は、マガジン21内から印画紙Pを送り出す送り出しローラ22aと、ロール状の印画紙Pを所定のプリントサイズに切断するためのカッター22bとが備えられている。
【0011】
搬送手段23は、1つの駆動ローラ23aと2つの遊転ローラ23bに巻回された通気性を有する無端状の搬送ベルト23cと、この搬送ベルト23cの反搬送面側に配置された負圧ケース23dと、この負圧ケース23d内の空気を送り出して搬送ベルト23cの搬送面の側に負圧を発生させる吸引ファン23eとが備えられて、搬送ベルト23cは、搬送面に供給された印画紙Pに吸引ファン23eを介して負圧を作用させることで、印画紙Pを吸着状態で搬送して露光台部20として用いられるよう構成され、また図2に示すように、搬送ベルト23cの搬送経路の中間部位に露光位置EPが形成されている。
【0012】
排出手段24は、搬送手段23の搬送ベルト23cから搬出される印画紙Pを現像処理部3に送り出す複数の無端ベルト24aが備えられている。
【0013】
露光手段25は、アナログ式投影型のものであって、ハロゲンランプ25aの光を調光フィルター25bで調光した上で、フィルムキャリア13に支持した写真フィルムFに供給し、この写真フイルムFを透過した光線を光軸L上に配置したズームレンズ25cとシャッター25dとを介して露光部における露光位置EPの印画紙Pに導き、写真フイルムFの画像を露光位置EPの印画紙Pの感光面に結像させるよう構成されている。
【0014】
またフィルムキャリア13の近傍位置には写真フイルムFの画像情報をR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の画像情報に変換してデジタル信号として取り込むようセンサ光源25eと、このセンサ光源25eから写真フィルムFを透過した光線から画像情報を取り込むようライン型のCCDを有したセンシング部25fとで構成されたセンサユニットが搭載され、センサユニットで取込んだ画像情報をモニター11に表示して投影露光のためのプレジャッジを行うようにしている。
【0015】
現像処理部3は、図1に示すように、印画紙Pの現像処理を行う複数の現像処理槽31と、印画紙Pを搬送するための搬送ユニット32とを有すると共に、現像処理槽31での現像処理後の印画紙Pに乾燥風を送るブロワ33とが備えられている。
【0016】
また以上の写真処理装置には、マイクロコンピュータを搭載した制御装置4が設けられている。
【0017】
この制御装置4は、主としてキーボード12及びセンシング部25fなどからの信号を入力して、送り出しローラ22aを駆動する送り出しモータM1と、カッター22bを駆動するカッターモータM2と、搬送ベルト23cの駆動ローラ23aを駆動する搬送モータM3と、フィルムキャリア13のローラ13aを駆動するキャリアモータM4と、調光フィルター25bと、ズームレンズ25cの駆動装置25gと、シャッター25dとを制御するようにしているのであって、またこの制御装置50では、プリント処理を行うに際して、使用する印画紙Pの大きさや露光手段25を構成するズームレンズ25cの露光倍率などを任意設定出来るようにしている。
【0018】
そして図に示す実施形態では、制御装置4を構成するマイクロコンピュータのプログラム上には、印画紙Pの大きさと露光手段25による露光倍率に基づいて、露光位置EPにある印画紙P−1の上流側に位置する印画紙P−2と下流側に位置する印画紙P−3に露光カブリが生じないように、供給手段22による印画紙Pの供給間隔を制御する印画紙供給間隔制御手段40が構築されている。
【0019】
以上の写真処理装置では、露光台部20の長さが620mmであって、またプリント作成時における供給手段22による印画紙Pの標準の搬出パターンとして、印画紙の送り方向長さが102mm以下の場合には、露光台部20上に5枚の印画紙が等間隔で搭載されるように印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22が制御され、また送り方向の長さが102mm〜178mmの場合には、露光台部20上に3枚の印画紙が等間隔で搭載されるように印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22が制御され、更に178mm以上の場合には、露光台部20上に1枚の印画紙Pのみが搭載されるように印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22が制御されている。
【0020】
しかして以上の写真処理装置1では、例えば、画面の大きさが24mm×36mmの135フィルムを用いて、幅127mm×送り方向長さ89mmの大きさの印画紙Pに、標準サイズのプリントを作成すると、ズームレンズ25cの露光倍率は、89÷24×1.04(余裕代)=3.86倍となり、露光台部20における露光位置での光のひろがりは、24mm×3.86=92.6mmとなる。
【0021】
これに対して、例えばトリミングを行なうべくズームレンズ25cの露光倍率を11倍にすると、露光台部20における露光位置での光のひろがりは、24mm×11=264mmとなる。
【0022】
次に以上の構成からなる写真処理装置の動作を図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0023】
まず以上の写真処理装置によりプリント処理を行なうに際して、オペレーターは、プリント処理に使用するフィルムのサイズを選択(ステップ101)するのであって、ここでは、画面の大きさが24mm×36mmの135フィルムを選択し、続いて、プリント処理に使用する135フィルム用のフィルムキャリア13をセットする(ステップ102)。
【0024】
次に、プリントする印画紙Pのサイズを選択(ステップ103)するのであって、ここでは、幅127mm、送り方向長さが89mmのサイズを選択し、更にこのプリントサイズに適した127mm幅の印画紙Pが収納されたマガジン21をセットする。(ステップ104)
続いて露光倍率を指定する(ステップ105)と、その指定された倍率に基づいて、印画紙供給間隔制御手段40により、露光台部20上での光のひろがりが計算(ステップ106)された後、算出された光のひろがりに基づいて、供給手段22により印画紙Pの前記した搬出パターンである露光台部20上に5枚若しくは3枚の印画紙Pが等間隔で搭載された場合に、露光位置EPに位置する印画紙P−1の前後に搬送された印画紙P−2〜P−5に露光カブリが生じるか否かが判別される。(ステップ107)
例えば、ステップ105で、前述の標準倍率(3.86倍)が指定された場合には、この標準倍率(3.86倍)に基づいて、ステップ106で露光台部20上での光のひろがりが計算(24mm×3.86=92.6mm)され、更にステップ7で、この光のひろがりにて、供給手段22により印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に5枚若しくは3枚の印画紙Pが等間隔で搭載された場合に、露光位置に位置する印画紙P−1の前後に搬送されている印画紙P−2・P−3、若しくはこれら印画紙P−2・P−3の更に前後に搬送されている印画紙P−4・P−5に露光カブリが発生するか否かが判別される。
【0025】
即ち、露光台部20に5枚の印画紙Pが等間隔で搭載された場合において、各印画紙P間の間隔は、(露光台部の全長620mm−印画紙の送り方向長さ89mm×5枚)=43.75mmであり、
また露光位置に位置する印画紙P−1の前後の印画紙P−2・P−3の内法寸法は、(印画紙の送り方向長さ89mm+印画紙間の間隔43.75×2)=176.5mmであって、
更に、前述の印画紙P−2・P−3よりも更に前後の印画紙P−4・P−5の内法寸法は、(印画紙の送り方向長さ89mm×3+印画紙間の間隔43.75×4)=442mmである。
【0026】
そして以上の前提のもとで、前述のごとく、標準倍率(3.86倍)による露光台部20上での光の広がりが92.6mmとなっている場合において、印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に5枚の印画紙Pが等間隔で搭載されても、露光位置に位置する印画紙P−1の前後の印画紙P−2・P−3の内法寸法は176.5mmあるから、これら印画紙P−2・P−3に露光カブリが生じることがなく、従って、印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22により、露光台部20上に5枚の印画紙Pが載る通常の搬送パターンで搬送され(ステップ108)、続いて露光手段25により、露光台部20上の露光位置EPに位置する印画紙P−1に対して露光が開始されるのである。
【0027】
一方、露光倍率11倍とする特別サイズのプリント処理を行なうべく、ステップ105で、11倍の露光倍率が指定された場合には、この露光倍率に基づいてステップ106で露光台部20上での光のひろがりが計算(24mm×11=264mm)され、更にステップ107で、この光のひろがりにて、供給手段22により印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に5枚若しくは3枚の印画紙が等間隔で搭載された場合に、露光位置に位置する印画紙の前後に搬送されている印画紙P−2・P−3、若しくはこれら印画紙P−2・P−3の更に前後に搬送されている印画紙P−4・P−5に露光カブリが発生するか否かが判別される。
【0028】
即ち、前述のごとく、露光倍率が11倍による露光台部20上での光の広がりが264mmとなっている場合において、印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に5枚の印画紙Pが等間隔で搭載されると、露光位置に位置する印画紙P−1の前後の印画紙P−2・P−3の内法寸法は176.5mmあるから、これら印画紙P−2・P−3に露光カブリが生じることになり、また印画紙Pの標準の搬出パターンである露光台部20上に3枚の印画紙Pが等間隔で搭載されると、印画紙P−4・P−5の内法寸法は442mmであるから、これら印画紙P−4・P−5に露光カブリが生じることがなく、従って、印画紙供給間隔制御手段40を介して供給手段22により、露光台部20上に3枚の印画紙Pが載る標準以外の搬送パターンで搬送され(ステップ109)、続いて露光手段25により、露光台部20上の露光位置EPに位置する印画紙P−1に対して露光が開始されるのである。
【0029】
尚、画像の露光焼き付け処理が行なわれた印画紙Pは、更に現像処理部3において現像処理がなされた後、乾燥処理されてプリントが仕上がるのである。
【0030】
斯くして以上の写真処理装置では、印画紙Pの大きさと露光手段25による露光倍率に基づいて、印画紙供給間隔制御手段により、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように供給手段22による印画紙Pの供給が制御されるので、印画紙Pが露光カブリにより無駄になるのを防止することが出来るのは勿論のこと、従来のように遮光装置を設ける必要がなくなり、それだけ装置の製造コストを安価にすることが出来る。
【0031】
以上の実施形態では、印画紙供給間隔制御手段40により、、印画紙Pの大きさと露光手段25による露光倍率に基づいて、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように、供給手段22による印画紙の供給間隔を制御するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば制御装置4を構成するマイクロコンピュータのプログラム上に、ズームレンズ25cの露光倍率を制御するための露光倍率制御手段を構築して、この露光倍率制御手段により、供給手段22による露光台部20上への印画紙Pの搬送パターンに応じて、ズームレンズ25cの露光倍率を規制するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、印画紙を所定の大きさに切断して送り出す供給手段と、この供給手段からの印画紙を露光位置に搬送すると共に露光位置から退出させるための搬送手段と、搬送手段を介して露光位置に搬送された印画紙に画像を露光するための露光手段とが備えられた写真処理装置において、印画紙の大きさと露光手段による露光倍率に基づいて、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように、供給手段による印画紙の供給間隔を制御する印画紙供給間隔制御手段を備えていることにより、露光倍率が大きく設定された場合であっても、露光位置の前後に搬送される印画紙に露光カブリが生じる虞がなく、しかも従来のように遮光装置を設ける必要もないので、それだけ装置を簡略にすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる写真処理装置の構成図。
【図2】同、要部の構成図。
【図3】同、写真処理装置の作動を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 写真処理装置
2 露光処理部
22 供給手段
23 搬送手段
25 露光手段
25c ズームレンズ
4 制御装置
40 印画紙供給間隔制御手段
P 印画紙
Claims (1)
- 印画紙を所定の大きさに切断して送り出す供給手段と、この供給手段からの印画紙を露光位置に搬送すると共に露光位置から退出させるための搬送手段と、搬送手段を介して露光位置に搬送された印画紙に画像を露光するための露光手段とが備えられた写真処理装置において、
印画紙の大きさと露光手段による露光倍率に基づいて、露光位置にある印画紙の上流側と下流側の印画紙に露光カブリの生じないように、供給手段による印画紙の供給間隔を制御する印画紙供給間隔制御手段を備えていることを特徴とする写真処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002216529A JP2004061611A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | 写真処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002216529A JP2004061611A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | 写真処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004061611A true JP2004061611A (ja) | 2004-02-26 |
Family
ID=31938265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002216529A Withdrawn JP2004061611A (ja) | 2002-07-25 | 2002-07-25 | 写真処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004061611A (ja) |
-
2002
- 2002-07-25 JP JP2002216529A patent/JP2004061611A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5633725A (en) | Photo-printing apparatus with simultaneous control of projection exposure unit and digital exposure unit | |
JP2891116B2 (ja) | 写真焼付処理方法 | |
JP2004061611A (ja) | 写真処理装置 | |
JP3882647B2 (ja) | 画像記録装置 | |
JP2003162011A (ja) | 写真プリント装置 | |
JP3819115B2 (ja) | 写真処理装置 | |
JP3444405B2 (ja) | 写真処理装置 | |
JP3792849B2 (ja) | 感光材料搬送装置 | |
JP2004061749A (ja) | 画像形成装置 | |
US6364548B1 (en) | Transfer apparatus for transferring pre-processed sheet materials, and photographic processing apparatus using the same | |
JP3185466B2 (ja) | 写真焼付装置 | |
JPH01217461A (ja) | 写真焼付・処理装置 | |
JP2004020695A (ja) | 写真処理装置 | |
JPH04135750U (ja) | 写真焼付装置 | |
JPH0392855A (ja) | 写真焼付装置 | |
JP2003037710A (ja) | 画像読取装置 | |
JP2000214543A (ja) | 画像焼付装置 | |
JPH03232652A (ja) | カットシートの搬送不良防止方法 | |
JP2004350049A (ja) | 画像読取装置 | |
JPH07261281A (ja) | 写真感光材料の供給装置 | |
JP2005055604A (ja) | 写真プリント装置 | |
JP2003186123A (ja) | 画像読取装置とこれを備えた写真処理装置 | |
JP2003316018A (ja) | 画像記録装置 | |
JPH03263044A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001201797A (ja) | 写真プリント装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051004 |