JP2004060228A - ドアクローザのストップ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操作部材6と枢軸7,8のうち、一方には係合凹部26が設けられ他方には係合凸部25と該係合凸部25をその突出方向に付勢する付勢手段24とが設けられ、第一の位置において係合凹部26と係合凸部25とが係合することにより操作部材6がその位置に保持される。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアを所望の開度で停止させるためのドアクローザのストップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のストップ装置は、例えば、枠体に固定されるブラケットと該ブラケットに回転可能に連結されたリンクとの連結部分に設けられ、ブラケットに対してリンクが所定の角度に達したときにリンクのそれ以上の回転を阻止することによってドアをその開放位置に固定するように構成されている。
【0003】
具体的には、ブラケットに固定されてリンクが枢着された枢軸に、被固定部材が枢軸の軸線方向に移動可能に且つ回転可能に設けられており、該被固定部材はセレーションによりブラケットに連結されて、リンクはブラケットと被固定部材に対して相対的に回転するように構成されている。そして、ドアが所定の開放位置に達すると、リンクに設けられたストッパ機構が被固定部材とリンクとを連結一体化させて、ブラケットに対するリンクのそれ以上の回転を阻止する。
【0004】
かかるストップ装置においては、被固定部材を枢軸の軸線方向に沿って例えば上下に移動させることにより、セレーションを噛合させたり逆に解除させたりすることができる。従って、セレーションの解除状態で被固定部材を回転させることで、ブラケットに対する被固定部材の位相を変更させることができ、これにより、ドアの開放位置を変更することができる。
【0005】
このようなドアの開放位置の変更に関しては、従来においてはネジ(ボルト)を緩めることにより行われていたが、近年では、枢軸に操作部材を回転操作可能に設けた構成のものも存在する。この種のストップ装置においては、操作部材を所定の位置に手動操作することにより、解除状態にあったセレーションが噛合し、従って、被固定部材はブラケットに連結一体化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記操作部材の操作によって被固定部材を上下に移動させる構成は、ネジの締め付けによって被固定部材をブラケットに固定する構成に比してドアの開放位置の変更が容易になる反面、被固定部材とブラケットとの連結一体化の状態を確実に維持するという点については改善の余地があった。即ち、例えば、操作部材を不完全に設定していた場合に、使用中の振動等によって操作部材が勝手に移動してセレーションが解除されるというおそれがあった。
【0007】
それゆえに本発明は、上記従来の問題点に鑑みて、ネジタイプに比して操作性に優れるという利点を維持しつつも、操作部材を所定の位置で確実に保持させることにより、一方のドアクローザ部品と被固定部材との連結一体化の状態を従来以上の確実性で維持できるドアクローザのストップ装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明にかかるドアクローザのストップ装置は、ドアの開閉に応じて互いに相対回転する一対のドアクローザ部品間の角度が所定の角度に達したときに、両ドアクローザ部品のそれ以上の相対回転を阻止することによりドアを所定の開放位置に固定するドアクローザのストップ装置において、一方のドアクローザ部品に一体に設けられて他方のドアクローザ部品を回転可能に支持する枢軸と、該枢軸にその軸線方向に移動可能に且つ回転可能に設けられた被固定部材と、該被固定部材が一方のドアクローザ部品に連結一体化された状態においてドアが所定の開放位置に達すると被固定部材と他方のドアクローザ部品とを一体化して両者のそれ以上の相対回転を阻止するストッパ機構と、被固定部材を枢軸の軸線方向に移動させるために枢軸に回転可能に支持された操作部材とを備え、該操作部材を第一の位置に回転操作すると被固定部材が枢軸の一端側に移動して一方のドアクローザ部品と被固定部材とが連結一体化され、操作部材を第一の位置から所定角度回転した第二の位置に回転操作すると被固定部材が枢軸の他端側に移動して一方のドアクローザ部品と被固定部材との連結状態が解除されて被固定部材が枢軸に対して回転可能な状態となるように構成され、該操作部材と枢軸のうち、一方には係合凹部が設けられ他方には係合凸部と該係合凸部をその突出方向に付勢する付勢手段とが設けられ、前記第一の位置において係合凹部と係合凸部とが係合することにより操作部材がその位置に保持されるように構成されていることを特徴とする。
【0009】
該構成のストップ装置にあっては、操作部材を第一の位置に回転操作すると、係合凹部と係合凸部とが係合し、付勢手段が係合凸部をその突出方向に付勢する。従って、係合凹部と係合凸部の係合により、操作部材は第一の位置に確実に保持される。
【0010】
また、本発明にかかるドアクローザのストップ装置は、ドアの開閉に応じて互いに相対回転する一対のドアクローザ部品間の角度が所定の角度に達したときに、両ドアクローザ部品のそれ以上の相対回転を阻止することによりドアを所定の開放位置に固定するドアクローザのストップ装置において、一方のドアクローザ部品に一体に設けられて他方のドアクローザ部品を回転可能に支持する枢軸と、該枢軸にその軸線方向に移動可能に且つ回転可能に設けられた被固定部材と、該被固定部材が一方のドアクローザ部品に連結一体化された状態においてドアが所定の開放位置に達すると被固定部材と他方のドアクローザ部品とを一体化して両者のそれ以上の相対回転を阻止するストッパ機構と、被固定部材を枢軸の軸線方向に移動させるために枢軸に回転可能に支持された操作部材とを備え、該操作部材を第一の位置に回転操作すると被固定部材が枢軸の一端側に移動して一方のドアクローザ部品と被固定部材とが連結一体化され、操作部材を第一の位置から所定角度回転した第二の位置に回転操作すると被固定部材が枢軸の他端側に移動して一方のドアクローザ部品と被固定部材との連結状態が解除されて被固定部材が枢軸に対して回転可能な状態となるように構成され、該操作部材と枢軸のうち、一方にはカム面が設けられ他方にはカム面上を相対移動する従動部が設けられ、カム面の所定位置には押圧手段が設けられ、操作部材を第一の位置に操作すると、従動部が前記押圧手段に当接して、操作部材を第一の位置に保持するように押圧手段が従動部を押圧することを特徴とする。
【0011】
該構成のストップ装置にあっては、操作部材を第一の位置に回転操作すると、カム面の所定位置に設けられた押圧手段に従動部が当接し、該押圧手段から従動部が押圧される。従って、押圧手段からの押圧力により、操作部材は第一の位置に確実に保持される。
【0012】
また、被固定部材はセレーションを介して一方のドアクローザ部品に連結一体化される構成であり、操作部材の回転操作により、第一の位置においてはセレーションが噛合し第二の位置においてはセレーションが解除するように構成されている場合には、被固定部材を枢軸の他端側に付勢する解除用付勢手段を設けることが好ましい。
【0013】
該構成では、被固定部材が解除用付勢手段によってセレーションを解除する方向に付勢されているため、操作部材を第二の位置に回転操作したとき、被固定部材と一方のドアクローザ部品との連結状態がスムーズに解除される。
【0014】
特に、セレーションは、枢軸の軸線方向に沿って形成された縦セレーション部を有していることが好ましい。縦セレーション部はその構造上、横セレーション部に比して被固定部材を枢軸の軸線方向に移動させる量が大きくなるため、解除用付勢手段を設けることの効果が大きい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のストップ装置の一実施形態について図面を参酌しつつ説明する。
図1には本発明に係るストップ装置が組み込まれたドアクローザの使用状態を示している。該ドアクローザは、ドアDの枠体の上枠Wに下方から取り付けられるブラケット1と、ドアDに取り付けられるドアクローザ本体2と、ブラケット1とドアクローザ本体2とを連結するためのリンク3及びアーム4とを備えている。ブラケット1とリンク3とは枢着部Aにて回転可能に連結され、リンク3とアーム4とは枢着部Bにて回転可能に連結され、アーム4とドアクローザ本体2とは枢着部Cにて回転可能に連結されている。そして、ドアDが開かれるとドアクローザ本体2に内蔵された図示しないバネが圧縮され、そのバネの復元力によってドアDの閉じ動作を行う。尚、ブラケット1とリンク3、リンク3とアーム4、及び、アーム4とドアクローザ本体2は、それぞれ、ドアDの開閉に応じて互いに相対回転する一対のドアクローザ部品に相当する。
【0016】
かかるドアクローザには、ドアDを所定の開放位置に固定するためのストップ装置が設けられており、本実施形態においては、ブラケット1とリンク3との連結部分(枢着部A)に設けられている。以下、該枢着部Aに設けられたストップ装置の一例を図2乃至図6を参酌して説明するが、他の枢着部B,Cに設けることも無論できる。
【0017】
ストップ装置は、図2に示すように、板状のブラケット1(一方のドアクローザ部品)に固定されてリンク3(他方のドアクローザ部品)を直接又は他の部材を介して回転可能に支持する枢軸と、該枢軸にその軸線方向に移動可能に且つ回転可能に外嵌装着された被固定部材としてのカム板5と、該カム板5がブラケット1にセレーションを介して連結一体化された状態においてドアDが所定の開放位置に達したときに、カム板5とリンク3とを一体化して両者のそれ以上の相対回転を阻止するストッパ機構と、カム板5を枢軸の軸線方向に沿って上下に移動させるために枢軸に回転操作可能に取り付けられた操作部材6とを備えている。
【0018】
前記枢軸は、ブラケット1とリンク3の回転軸線上に配置され、ブラケット1の下面から下方に向けて伸びるようにその上端部がブラケット1に固定されている。そして、枢軸は、ブラケット1の下方に位置するリンク3のブラケット側端部を貫通し、リンク3から下方に突出したその下端部に前記操作部材6が取り付けられている。
【0019】
また、枢軸を一つの部材から構成することもできるが、互いに別体にて形成された複数の部材から構成することもできる。具体的には、枢軸は、ブラケット1に固定された上側部材と、操作部材6が取り付けられた下側部材とを備え、両部材が上下に連結されている。このようにブラケット1に固定される上端部と操作部材6が取り付けられた下端部とを別部材から構成することにより、両部材を連結する際に、ブラケット1と操作部材6との上下間隔(枢軸の軸線方向に沿った両者の離間距離)を調整して後述するセレーションが良好に噛み合うようにすることができる。従って、その上下間隔の調整を容易ならしめるために、下側部材が上側部材に上下方向に沿って螺合する構成とすることができ、そのねじ込み量を調整することによってブラケット1と操作部材6との上下間隔を容易に調整できる。尚、単に両部材を調整後に接着等により連結してもよい。また、上側部材と下側部材との間に中間部材を介在させて両部材がその中間部材を介して互いに連結される構成としてもよい。何れにしても、ブラケット1に対して上下に位置調整可能な部材に操作部材6が回転可能に支持された構成とすることにより、組み立て時において、セレーションが正しく噛合するようにその位置調整可能な部材を上下に位置調整することができる。尚、正しく調整できた後は、無論その部材がブラケット1に対して上下に移動しないように固定する。
【0020】
本実施形態においては、上側部材としての円筒状のセレーション軸7に、下側部材(ブラケット1に対して上下に位置調整可能な部材)としての調整軸8が下側から螺着され、上下間隔調整後に接着等により固定されている。詳細には、セレーション軸7の内周面には雌ネジ部7aが形成され、調整軸8の上端部には雄ネジ部8aが形成されており、セレーション軸7に調整軸8が同軸状に螺着している。即ち、セレーション軸7と調整軸8とから枢軸が構成されている。
【0021】
該セレーション軸7は、カシメ等によりブラケット1に固着され、カム板5を連結するためのセレーションを有している。詳細には、セレーション軸7は、調整軸8よりも大径の円筒状の大径部71と、該大径部71の下端面中央から下方に向けて同軸状に延設された大径部71より小径の円筒状の小径部72とを有している。大径部71の下端面には径方向に沿った横セレーション部9aが形成されている。該横セレーション部9aは、径方向に伸びる歯部が放射線状に並設されたものである。また、大径部71の外周面の下端部には縦セレーション部10aが形成されている。該縦セレーション部10aは、軸線方向(上下方向)に伸びる歯部が周方向に並設されたものである。このように、セレーション軸7は、セレーションとして、横セレーション部9aと縦セレーション部10aとを備えている。
【0022】
かかるセレーション軸7の下方に前記カム板5が配置されている。該カム板5は、セレーション軸7の小径部72に回転可能に支持されると共に、その小径部72の外周面をガイドにして上下にスライド可能になっている。そして、カム板5の上面には、円形の連結用凹部51が形成され、該連結用凹部51にセレーション軸7の大径部71の下端部が嵌り込む構成となっている。該連結用凹部51に、セレーション軸7のセレーションと噛合するセレーションが形成されている。該カム板5のセレーションもセレーション軸7と同様に、横セレーション部9bと縦セレーション部10bとを備えている。即ち、連結用凹部51の底面には横セレーション部9bが、連結用凹部51の壁面には縦セレーション部10bがそれぞれ形成されている。従って、連結用凹部51にセレーション軸7の大径部71の下端部が嵌り込むことにより、縦横両セレーション部9a,9b,10a,10bがそれぞれ噛合し、これにより、カム板5はセレーション軸7を介してブラケット1に連結一体化され、両者の相対回転は不可能となる。
【0023】
尚、セレーション軸7とカム板5との間には、セレーション軸7からカム板5を離反させるようにカム板5をその弾性力により下方に付勢するバネ(弾性部材)が介装されている。本実施形態においてバネとして波座金11が使用されている。該波座金11は、環状であってセレーション軸7の小径部72に外嵌装着され、セレーション軸7の大径部71の下端面とカム板5の連結用凹部51の底面との間に位置している。かかる波座金11等のバネは、カム板5を枢軸の下端側に付勢する解除用付勢手段として機能している。
【0024】
かかるカム板5の下方には、円筒状のカム押さえ12が、枢軸、具体的には調整軸8の外周面をガイドとして上下に移動可能に配備されており、その上端面がカム板5の下面に当接する。
【0025】
尚、カム押さえ12の下端部には鍔部12aが外方に突設され、該鍔部12aがリンク3の下面に当接することによりカム押さえ12のそれ以上の上方への相対移動が防止されている。
【0026】
また、カム押さえ12の下端面には皿バネ13が嵌り込む収容凹部が形成され、該収容凹部に皿バネ13が下方から収容されている。そして、該皿バネ13の下方には、皿バネ13と略同径の薄板リング状のスペーサ14が介装され、調整軸8の下端部は皿バネ13及びスペーサ14を突出し、調整軸8の下端部には該調整軸8(枢軸)の軸線方向と略直交するようにピン60が取り付けられ、該ピン60に前記操作部材6が回転可能に支持されている。該ピン60は、図4のようにその両端部が調整軸8から外方に突出するように調整軸8を貫通しているが、例えば、180度対向した位置に別々にピン60を挿着した構成としてもよい。尚、操作部材6の詳細な構成については後述する。
【0027】
一方、リンク3のブラケット側端部は水平方向のスリットを形成するように上下に二股状に分岐し、二股上部3a及び二股下部3bには、リンク3とブラケット1との間の回転軸線を中心とした貫通孔が形成され、該二股上部3aと二股下部3bの間に前記カム板5が介装されている。そして、セレーション軸7の大径部71と二股上部3aとの間には円筒状の上ブッシュ15が介装されている。また、二股下部3bの貫通孔には下ブッシュ16を介して前記カム押さえ12が下方から挿入されている。従って、リンク3は、上下のブッシュ15,16を介してセレーション軸7及びカム押さえ12に回転可能に支持されている。尚、セレーション軸7の大径部71とカム押さえ12とは外径が略等しく、従って、上下両ブッシュ15,16も互いに略同径である。また、上下のブッシュ15,16は摺動性の良い材質から構成することが好ましく、例えば合成樹脂から構成することができる。
【0028】
更に、リンク3には、鋼球17とコイルバネ18が内蔵されており、コイルバネ18の弾性力により鋼球17をカム板5側に付勢している。また、カム板5の外周面の所定位置には切欠部5aが形成されており、ドアが所定の開度に達したときに切欠部5aに鋼球17が嵌り込み、これによってカム板5とリンク3とが一体化してカム板5に対するリンク3のそれ以上の相対回転が不能となってドアがその開放位置に保持される。かかるカム板5の切欠部5a、鋼球17、及びコイルバネ18からストッパ機構が構成されているが、ストッパ機構は種々の構成が採用できる。
【0029】
ところで、カム板5はリンク3のスリット内に位置し、カム板5と操作部材6との間にはリンク3の二股下部3bが介在している。従って、操作部材6の手動操作によってカム板5を上下に移動させるために、カム板5と操作部材6との間にカム押さえ12が介装されており、カム押さえ12の上下の移動によりその上方に位置するカム板5を上下に移動させる構成とされている。
【0030】
このように操作部材6はカム押さえ12を介してカム板5を上下に移動させる構成であるが、以下その具体的構成について説明する。
【0031】
本実施形態における操作部材6は、略水平方向に伸びるピン60を支点として上下方向に所定角度範囲内で回転する構成となっている。詳細には、図2に示すような連結位置(第一の位置)と図3に示すような連結解除位置(第二の位置)との間を往復回転する構成である。連結位置では、操作部材6の先端が略水平方向を向く状態となる一方、該連結位置から略90度回転した連結解除位置では、操作部材6の先端が鉛直下方を向く状態となる。そして、操作部材6を連結解除位置から連結位置に回転操作すると、カム板5がブラケット1に近接する方向(枢軸の上端側)に所定量移動して、セレーション同士が噛合してカム板5がブラケット1にセレーション軸7を介して連結一体化される。逆に、操作部材6を連結位置から連結解除位置に逆向きに回転操作すると、カム板5がブラケット1から離反する方向(枢軸の下端側)に所定量移動して、セレーション同士が離反、解除して、カム板5は枢軸の周りを回転可能な状態となる。
【0032】
このように操作部材6を略90度回転操作することでカム押さえ12を介してカム板5が上下に所定量移動するが、このカム押さえ12やカム板5の上下移動は操作部材6に設けられたカム面19による。即ち、操作部材6の基端部には、ピン60を中心としたカム面19が形成され、該カム面19に前記スペーサ14の下面が当接する。該カム面19は、連結位置においてスペーサ14に当接する部分と、連結解除位置においてスペーサ14に当接する部分とで、ピン60からの距離が異なっており、前者の距離が後者のそれよりも長くなっている。従って、距離の差の分だけ連結位置においてカム板5は連結解除位置よりも上昇する。連結位置及び連結解除位置においてスペーサ14に各々当接する部分は共に平坦面であり、それらを以下第一及び第二当接面19a,19bと称する。尚、第一及び第二当接面19a,19bが平坦面であるため、連結位置及び連結解除位置各々において操作部材6が安定する。また、第一当接面19aと第二当接面19bとは互いに略直交した関係にあるが、両当接面19a,19b同士の境界部分19cは曲面状に形成され、その境界部分19cにおいてピン60からの距離が最も長くなる。
【0033】
ところで、操作部材6は、図4及び図5のように、調整軸8を左右から挟み込むようにその基端部には切欠21が形成されて左右に分かれている。従って、前記第一及び第二当接面19a,19bも主として切欠21の両側部分から構成される。
尚、連結位置において、図4に示すように、第一当接面19aの第二当接面19b側の端部190aは、操作部材6の回転中心であるピン60の中心線60aよりも平面視において第二当接面19b側に越えて位置している。従って、例えば、第一当接面19aの第二当接面19b側の端部190aがピン60の中心線60aを第二当接面19b側に越えていない構成に比して、操作部材6は連結位置に安定して位置することとなり、比較的軽い力でもって、不用意に操作部材6が連結解除位置側に回転するということがない。
【0034】
また、第一当接面19aは、図4のように、スペーサ14に合わせた形状であると共に前記切欠21によって平面視略C字状に形成されており、その周縁部には円弧状(略C字状)の突出壁20が形成されている。該突出壁20の第一当接面19aからの突出量はスペーサ14の厚さと略同じであり、連結位置においては、図2及び図5の如く突出壁20がカム押さえ12の下端面に当接する。
【0035】
更に、前記切欠21は、平面視略四角形であるが、その切欠21を構成する操作部材6の三つの壁面のうち、その中央に位置する壁面22には丸孔23が穿設されている。該丸孔23には、コイルバネ24等の弾性部材(付勢手段)によって壁面22からの突出方向に付勢された係合凸部としての係合ボール25が挿入されている。即ち、コイルバネ24による係合ボール25への付勢力は、ピン60、即ち操作部材6の回転中心に向けて作用している。そして、該付勢力によって、係合ボール25は常時調整軸8に押し付けられている。
【0036】
一方、調整軸8の下端部には、係合ボール25が係合可能な係合凹部26が形成されている。該係合凹部26は少なくとも図2に示すように操作部材6が連結位置に位置するときに係合ボール25が当接する箇所に設けられるが、本実施形態においては、それに加えて、図3に示すような連結解除位置に操作部材6が位置するときに係合ボール25が当接する箇所にも同様に設けられている。即ち、調整軸8の下端部には、係合凹部26が二カ所形成され、一方の係合凹部26に係合ボール25が係合すると操作部材6は連結位置となり、他方の係合凹部26に係合ボール25が係合すると操作部材6は連結解除位置となる。従って、連結位置における係合凹部26はピン60に対して略水平方向に位置し、連結解除位置における係合凹部26はピン60に対して鉛直下方に位置し、ピン60を中心とした両係合凹部26間の中心角は略90度である。尚、係合凹部26は何れも水平方向に伸びる溝状に形成されている。また、両係合凹部26間において係合ボール25が当接する調整軸8の外面は、ピン60を中心とした曲面に形成されており、従って、操作部材6の回転操作に応じて係合ボール25は、一方の係合凹部26から他方の係合凹部26へと曲面上を転動しながらスムーズに移動する。
【0037】
以上の構成からなるストップ装置においては、操作部材6を上下に回転操作して連結位置と連結解除位置に位置させることにより、カム押さえ12を介してカム板5が上下に移動してセレーションが噛合、解除する。即ち、ドアの開放位置を変更する場合には、図2のような連結位置にある操作部材6を一旦下方に略90度回転させて図3のような連結解除位置に位置させる。操作部材6が連結解除位置が到達すると、係合ボール25が係合凹部26に係合すると共にコイルバネ24が係合ボール25を係合凹部26に向けて付勢する。従って、操作部材6はその位置に保持される。かかる状態においては、カム板5とブラケット1との連結状態が解除されており、このカム板5を枢軸に対して所定角度回転させることによりドアの開放位置を変更する。
【0038】
その後、操作部材6を逆に上方に略90度回転させてカム板5をブラケット1に連結一体化させる。操作部材6が連結位置に到達すると、係合ボール25は連結位置における係合凹部26に係合してコイルバネ24によって係合凹部26に向けて付勢される。従って、この連結位置においても操作部材6がその位置に確実に保持される。
【0039】
本実施形態におけるストップ装置は以上のような構成からなるため、以下のような利点を有する。
まず、セレーションが縦セレーション部10a,10bと横セレーション部9a,9bの双方を有しているため、双方の利点を併せ持つと共に互いに補い合う関係にある。
【0040】
例えば、横セレーション部9a,9bのみの場合には、ドアの開閉に応じてカム板5の切欠部5aに鋼球17が係合したりその切欠部5aから鋼球17が抜け出したりする際に、カム板5には枢軸周りの力が作用する。このカム板5に作用する力は、カム板5を回転させようとする力であって、横セレーション部9a,9bには浮き上がる力が生じる結果、カム板5の連結状態が不安定になりやすい。それに対して、本実施形態のように横セレーション部9a,9bに加えて縦セレーション部10a,10bをも有する構成では、カム板5を回転させようとする力を縦セレーション部10a,10bで確実に受け止めることができるため、横セレーション部9a,9bにおける浮き上がりを防止でき、カム板5の連結状態を確実に維持することができる。
【0041】
また、縦セレーション部10a,10bが噛み合うことによって横セレーション部9a,9bの噛み合い位置の案内となるため、確実に且つスムーズに横セレーション部9a,9bを噛み合わせることができる。かかる噛み合いの際、縦セレーション部10a,10bの噛み合い初めの部分をテーパ状とすることが好ましく、これにより一層スムーズに噛み合わせることができる。詳細には、図6のように、セレーション軸7の大径部71の下端部がテーパ状に形成されているうえに(図6の勾配b)、縦セレーション部10aの各歯部についてもその下端部を先細りテーパ状(図6の勾配a)としている。
【0042】
一方、縦セレーション部10a,10bのみの場合には、互いの歯部同士の間に生じる周方向のガタによって異音が発生しやすい。また、セレーション同士を噛み合わせるために、カム板5の軸線方向の移動量を横セレーション部9a,9bのみの場合に比して大きく設定することも強度上必要となり、セレーションを解除しにくい。これに対して本実施形態のように縦セレーション部10a,10bと横セレーション部9a,9bとを組み合わせた構成では、横セレーション部9a,9bによって前記周方向のガタの発生が防止される。しかも、横セレーション部9a,9bをも設けることによって、縦セレーション部10a,10bのみの場合に比して縦セレーション部10a,10bの長さを相対的に短く設定することが強度上可能となり、従ってカム板5の軸線方向の移動量を相対的に短縮できる。従って、セレーションの解除が容易となる。
【0043】
また、カム板5を下方に付勢する波座金11が設けられているので、セレーションをより一層容易に解除することができ、特に、縦セレーション部10a,10bを備える構成ゆえにその効果が大きい。
【0044】
更に、操作部材6の回転操作によってセレーションの噛合と解除を切り替えることができるため、従来のネジタイプに比して操作性がよいという利点がある。そして、本実施形態においては、操作部材6を連結位置に操作すると係合凹部26に係合ボール25が係合し、両者の係合により操作部材6を連結位置に確実に保持することができる。このように操作部材6が連結位置に確実に保持されるため、セレーションの噛合状態が維持され、操作部材6が勝手に移動してセレーションが不用意に解除するということが防止される。しかも、コイルバネ24によって係合ボール25が突出方向に向けて付勢されているため、係合状態が確実に保持される。特に、上述したように波座金11が設けられてセレーションが解除側に付勢されている構成の場合、係合ボール25が係合凹部26に係合することによって操作部材6が連結位置に確実に保持されることの効果は大きい。
【0045】
また、本実施形態では、連結位置のみならず連結解除位置においても係合凹部26に係合ボール25が係合する構成としているため、セレーションの解除状態においてカム板5を枢軸周りに回転させてドアの開放位置の変更する際に、操作部材6が不用意に揺動したりすることもなく、従って、ドアの開放位置の変更作業を容易に行うことができる。
【0046】
更に、操作部材6を略水平状態にすると連結位置となり、操作部材6を略垂直状態にすると連結解除位置となるため、操作部材6の位置を目視することにより、セレーションが噛合しているのか、あるいは、解除しているのかを容易に把握することができる。また、係合ボール25が係合凹部26に係合することで連結位置や連結解除位置に操作部材6が位置する構成ゆえに、それらの位置に操作部材6を位置させたときには作業者の手には所定のクリック感が伝わり、従って、作業者はそのクリック感から所定の位置への操作部材6の回転操作が終了したことを認識することができる。
【0047】
尚、このように、連結位置のみならず連結解除位置にも係合凹部26を設けることが好ましいが、少なくとも連結位置に係合凹部26を設ければ操作部材6を連結位置に確実に保持できる。
【0048】
また、係合ボール25により係合凸部を構成したが、係合凸部は別部材には限定されず操作部材6に成形等によって一体的に形成されていてもよい。更に、この係合凸部をその突出方向に付勢する付勢手段も別部材ではなく一体的に形成されたものであってもよい。
【0049】
また更に、操作部材6に係合凹部26を設け、枢軸に係合凸部と付勢手段とを設けてもよい。
【0050】
尚、本実施形態においては横セレーション部9a,9bの内側に波座金11を配置していたが、図7のように、大径部71の外周面にコイルバネ27を外装し、該コイルバネ27によってカム板5を下方に付勢してもよい。尚、波座金11とコイルバネ27のうちの何れか一方のみを使用してもよい。その他、バネの種類や数、配置等も適宜設計変更可能である。
【0051】
何れにしても、被固定部材としてのカム板5を枢軸の下端側に付勢する解除用付勢手段を設けることにより、セレーションの解除がスムーズになり、特に、セレーションが縦セレーション部10a,10bを有している場合に効果が大きい。
【0052】
尚、縦セレーション部10a,10bと横セレーション部9a,9bとを互いに分離した構成としているが、互いに連続した構成としてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、横セレーション部9a,9bの外側に縦セレーション部10a,10bを設けた構成について説明したが、逆に横セレーション部9a,9bの内側に縦セレーション部10a,10bを設けてもよい。例えば、図8のように、カム板5の連結用凹部51の壁面に縦セレーション部10bを設けると共に、カム板5の上面であって連結用凹部51の外側に横セレーション部9bを設ける。尚、図8の構成では、セレーション軸7の小径部72にコイルバネ27を装着して連結用凹部51の底面を下方に付勢している。また、図8のように、連結位置における係合凹部26を例えば調整軸8の周方向全周に亘って形成することにより、調整軸8に操作部材6を取り付ける際に、図8において実線で示す位置とそれと対向した二点鎖線で示す位置の何れにも取り付けることができるため、組み立て作業性が良好となる。
【0054】
また、縦セレーション部10a,10bと横セレーション部9a,9bを組み合わせた構成としたが、何れか一方のみであってもよく、また、テーパ状のセレーションとしてもよい。例えば、図9のように、セレーション軸7の外周面に下方に向けて先細りとなるテーパ面を形成すると共に、カム板5には、壁面が上方に向けて広がったテーパ面となったテーパ状の貫通孔を形成する。そして、各々のテーパ面に、その母線の方向に沿った歯部を有するテーパ状のセレーション28a,28bを形成する。このように、テーパ状のセレーション28a,28bとすることにより、セレーション解除時においてカム板5の下方への移動量を小さくすることができるため、セレーションの解除が容易となる。尚、該構成では、セレーション軸7のテーパ面でカム板5が回転可能に支持される。
【0055】
次に、操作部材6の構成が上述したものとは異なる実施形態について説明する。
図10乃至図13に示している実施形態においても、上述と同様に操作部材6が枢軸に回転操作可能に支持されているが、該実施形態においては、その回転方向は枢軸周りである。
【0056】
詳細には、図10に示しているように、枢軸は、セレーション軸7と該セレーション軸7の下端部に螺着されたカバー体30とからなる。セレーション軸7は、大径部71と、該大径部71から下方に同軸状に伸びた小径部72と、該小径部72から下方に同軸状に伸びた雄ネジ部73とから構成され、カム板5及びカム押さえ12は共に小径部72に回転可能に支持されている。また、カバー体30は、その中心部に、前記雄ネジ部73と螺合する雌ネジ部31を有する。該カバー体30はブラケット1に対して上下に位置調整可能な部材に相当し、セレーション軸7に螺着された後、例えば接着等によって回転不能に一体にされる。
【0057】
該カバー体30は、全体として円柱状に形成され、カム押さえ12の下端面と対向する上端面を有している。カム押さえ12の下端面とカバー体30の上端面との間には、上述したのと同様の皿バネ13を介して、操作部材6が枢軸周りに回転可能に介装されている。
【0058】
該操作部材6は、図13のように、中央に貫通孔を有した円盤状の円盤部41と、該円盤部41の外周面の所定位置に径方向外側に向けて突設された摘み部42とから構成され、該摘み部42は、操作部材6を回転操作する際に把持される。そして、円盤部41の上面は軸線に対して略直交した平坦面である一方、その下面には、摘み部42の位置から略90度回転した二カ所の位置に、従動部として、半球状の突起43が形成されている。
【0059】
一方、図12のように、カバー体30の上端面の中央部には、上方に向けて小径円筒部32が突設され、その外周面に操作部材6が回転可能に支持されている。また、カバー体30の上端面の周縁部には、小径円筒部32と略同じ高さの周壁部33が周方向に略270度の範囲に亘って形成されている。該周壁部33が形成されていない略90度の範囲から操作部材6の摘み部42が外側に突出し、周壁部33の周方向両端部に摘み部42が当接することによって、操作部材6の回転範囲は略90度に規制される。
【0060】
更に、カバー体30の上端面のうち、小径円筒部32と周壁部33との間に形成された環状の領域には、前記操作部材6の下面の突起43を従動部とするカム面が形成されている。従動部としての突起43は略180度対向して二カ所形成されているので、カバー体30のカム面も略180度対向した位置に二カ所形成されている。詳細には、各カム面は、枢軸の軸線周りに略90度の範囲に円弧状に形成されており、その周方向一端部が連結位置(第一の位置)であり、周方向他端部が連結解除位置(第二の位置)である。カム面は、周方向一端部に形成された円錐状の凹部34と、該円錐状の凹部34よりも浅い円弧状の溝35と、該円弧状の溝35よりも皿バネ37の上面が高くなるように周方向他端部において皿バネ37(押圧手段)を収容する円形の収容凹部36とから構成されている。尚、図12(イ)において、皿バネ37にはハッチングが施されている。
【0061】
尚、図10(イ)のように、セレーションが解除した状態においては、カム押さえ12の収容凹部に収容された皿バネ13の内側にカバー体30の小径円筒部32が入り込むと共に、カム押さえ12の鍔部12aの外側にカバー体30の周壁部33が位置する。
【0062】
かかる構成のストップ装置においては、操作部材6を枢軸の軸線まわりに略水平に回転操作して連結位置と連結解除位置に位置させることにより、カム押さえ12を介してカム板5が上下に移動してセレーションが噛合、解除する。即ち、ドアの開放位置を変更する場合には、図10(ロ)及び図11(ロ)のような連結位置にある操作部材6を、その摘み部42を把持して略90度回転させることにより図10(イ)及び図11(イ)のような連結解除位置に位置させる。その操作部材6の略90度の回転操作の際には、操作部材6の円錐状の突起43は、収容凹部36の皿バネ37に当接した状態から円弧状の溝35上を走行した後、図10(イ)のように円錐状の凹部34に嵌り込む。円錐状の凹部34に突起43が嵌り込むことにより、操作部材6は、収容凹部36の皿バネ37に当接した状態、あるいは、円弧状の溝35上を走行している状態よりも、下方に位置することになるため、この操作部材6の下方への移動によってカム押さえ12、リンク3、カム板5も所定量下降し、セレーションが解除される。この状態でカム板5を回転させることによってドアの開放位置を変更することができるが、その際、操作部材6はその突起43がカバー体30の円錐状の凹部34に嵌り込んで安定した状態にあって操作部材6が揺動したりすることがないため、カム板5を円滑に回転操作することができる。
【0063】
その後、操作部材6を逆方向に略90度回転させると、円錐状の凹部34に嵌り込んでいた操作部材6の突起43が円錐状の凹部34から抜け出して円弧状の溝35上を走行する。操作部材6の突起43が円錐状の凹部34から抜け出すことで、操作部材6は所定量上昇し、カム押さえ12を介してリンク3及びカム板5を所定量上昇させる。従って、セレーションは噛合し、カム板5はセレーション軸7を介してブラケット1に連結一体化されるが、操作部材6を図10(ロ)及び図11(ロ)のような連結位置に位置させると、操作部材6の突起43が収容凹部36の皿バネ37に当接し、皿バネ37を下方に圧縮させる。これにより、突起43は皿バネ37により上方に押圧され、該押圧力によって操作部材6はカム押さえ12の下端面に押し付けられて、その連結位置に確実に保持される。このように、操作部材6が連結位置において皿バネ37に当接してその皿バネ37から上方に向けて押圧力を受け、この押圧力によって連結位置に保持されるため、不用意に操作部材6が連結位置から移動することが防止され、その結果、セレーションの自由な解除が防止されて、ドアを所定の開放位置に確実に固定することができる。
【0064】
尚、この構成では、押圧手段として皿バネ37を使用したが、それ以外の種々のバネ等の弾性部材も無論使用することができ、その他押圧手段の構成は適宜設計変更可能である。
【0065】
また、カム面についても上述した構成に限られず、例えば、連結解除位置から連結位置にかけて徐々にその高さが高くなるようなカム面としてもよい。
【0066】
更に、操作部材6にカム面を形成すると共に、カバー体30にカム面上を相対的に走行する従動部を設けてもよい。
【0067】
また、枢軸としてセレーション軸7の下端部にカバー体30を螺着したものを採用したが、カバー体30が一体的に形成された構成とするなど、枢軸の構成も適宜変更可能である。但し、別体構成のカバー体30のようにブラケット1に対して上下に位置調整可能な部材に、従動部とカム面のうちの一方を設けることが好ましい。
【0068】
更に、操作部材6に複数の摘み部42を設けてもよい。また、図11のように、カバー体30の下面に連結位置と連結解除位置を示すON、OFF等の表示部(目印)をそれぞれ設けて操作の目安としてもよい。
【0069】
尚、上記実施形態では、枢軸にセレーションを設けた構成について説明したが、ブラケット1にセレーションを設けてもよい。更に、カム板5をセレーションを介してブラケット1に連結一体化する構成について説明したが、セレーション以外の連結手段によってカム板5をブラケット1に連結一体化させる構成としてもよい。
【0070】
また、操作部材6をブラケット1の上方に設ける構成とするなど、ストップ装置の具体的構成についても適宜変更可能である。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るストップ装置にあっては、係合凹部と係合凸部の係合により操作部材が第一の位置に確実に保持されるため、従来のように操作部材が不安定となることが防止され、その結果、ネジタイプに比して良好な操作性を確保しつつも、一方のドアクローザ部品と被固定部材との連結一体化の状態を従来に比して確実に維持できる。
【0072】
また、本発明に係るストップ装置にあっては、押圧手段の押圧力で操作部材が第一の位置に保持されるので、従来のように操作部材が不安定となることが防止され、その結果、ネジタイプに比して良好な操作性を確保しつつも、一方のドアクローザ部品と被固定部材との連結一体化の状態を従来に比して確実に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストップ装置が組み込まれたドアクローザの全体構成を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施形態におけるストップ装置を示す断面図であって、操作部材が第一の位置にある状態を示す図。
【図3】図2の状態から操作部材を第二の位置に操作した状態を示す断面図。
【図4】図2のP−P線断面図。
【図5】図2をV方向から見た部分矢視図。
【図6】同装置の要部を示す片側断面図。
【図7】他の実施形態におけるストップ装置を示す図2に対応した断面図。
【図8】他の実施形態におけるストップ装置を示す図2に対応した断面図。
【図9】他の実施形態におけるストップ装置を示す図2に対応した断面図。
【図10】他の実施形態におけるストップ装置を示し、(イ)は図3に対応した図であって図11(イ)のQ−Q断面を示す図、(ロ)は図2に対応した図であって図11(ロ)のR−R断面を示す図。
【図11】同ストップ装置の底面図であって、(イ)は図10(イ)に対応した図、(ロ)は図10(ロ)に対応した図。
【図12】同ストップ装置に使用されているカバー体を示し、(イ)は平面図、(ロ)は(イ)のS−S断面図、(ハ)は(イ)のT−T断面図。
【図13】同ストップ装置に使用されている操作部材を示し、(イ)は平面図、(ロ)は部分断面図。
【符号の説明】
1…ブラケット(一方のドアクローザ部品)、3…リンク(他方のドアクローザ部品)、3a…二股上部、3b…二股下部、5…カム板(被固定部材)、5a…切欠部(ストッパ機構)、6…操作部材、7…セレーション軸、8…調整軸、9a,9b…横セレーション部、10a,10b…縦セレーション部、11…波座金(解除用付勢手段)、12…カム押さえ、12a…鍔部、13…皿バネ、14…スペーサ、15…上ブッシュ、16…下ブッシュ、17…鋼球(ストッパ機構)、18…コイルバネ(ストッパ機構)、19…カム面、19a…第一当接面、19b…第二当接面、19c…境界部分、20…突出壁、21…切欠、22…壁面、23…丸孔、24…コイルバネ(付勢手段)、25…係合ボール、26…係合凹部、27…コイルバネ(解除用付勢手段)、28a,28b…テーパ状のセレーション、30…カバー体、31…雌ネジ部、32…小径円筒部、33…周壁部、34…凹部、35…溝、36…収容凹部、37…皿バネ、41…円盤部、42…摘み部、43…突起、51…連結用凹部、60…ピン、71…大径部、72…小径部、73…雄ネジ部
Claims (4)
- ドアの開閉に応じて互いに相対回転する一対のドアクローザ部品間の角度が所定の角度に達したときに、両ドアクローザ部品のそれ以上の相対回転を阻止することによりドアを所定の開放位置に固定するドアクローザのストップ装置において、
一方のドアクローザ部品に一体に設けられて他方のドアクローザ部品を回転可能に支持する枢軸と、該枢軸にその軸線方向に移動可能に且つ回転可能に設けられた被固定部材と、該被固定部材が一方のドアクローザ部品に連結一体化された状態においてドアが所定の開放位置に達すると被固定部材と他方のドアクローザ部品とを一体化して両者のそれ以上の相対回転を阻止するストッパ機構と、被固定部材を枢軸の軸線方向に移動させるために枢軸に回転可能に支持された操作部材とを備え、
該操作部材を第一の位置に回転操作すると被固定部材が枢軸の一端側に移動して一方のドアクローザ部品と被固定部材とが連結一体化され、操作部材を第一の位置から所定角度回転した第二の位置に回転操作すると被固定部材が枢軸の他端側に移動して一方のドアクローザ部品と被固定部材との連結状態が解除されて被固定部材が枢軸に対して回転可能な状態となるように構成され、
該操作部材と枢軸のうち、一方には係合凹部が設けられ他方には係合凸部と該係合凸部をその突出方向に付勢する付勢手段とが設けられ、前記第一の位置において係合凹部と係合凸部とが係合することにより操作部材がその位置に保持されるように構成されていることを特徴とするドアクローザのストップ装置。 - ドアの開閉に応じて互いに相対回転する一対のドアクローザ部品間の角度が所定の角度に達したときに、両ドアクローザ部品のそれ以上の相対回転を阻止することによりドアを所定の開放位置に固定するドアクローザのストップ装置において、
一方のドアクローザ部品に一体に設けられて他方のドアクローザ部品を回転可能に支持する枢軸と、該枢軸にその軸線方向に移動可能に且つ回転可能に設けられた被固定部材と、該被固定部材が一方のドアクローザ部品に連結一体化された状態においてドアが所定の開放位置に達すると被固定部材と他方のドアクローザ部品とを一体化して両者のそれ以上の相対回転を阻止するストッパ機構と、被固定部材を枢軸の軸線方向に移動させるために枢軸に回転可能に支持された操作部材とを備え、
該操作部材を第一の位置に回転操作すると被固定部材が枢軸の一端側に移動して一方のドアクローザ部品と被固定部材とが連結一体化され、操作部材を第一の位置から所定角度回転した第二の位置に回転操作すると被固定部材が枢軸の他端側に移動して一方のドアクローザ部品と被固定部材との連結状態が解除されて被固定部材が枢軸に対して回転可能な状態となるように構成され、
該操作部材と枢軸のうち、一方にはカム面が設けられ他方にはカム面上を相対移動する従動部が設けられ、
カム面の所定位置には押圧手段が設けられ、操作部材を第一の位置に操作すると、従動部が前記押圧手段に当接して、操作部材を第一の位置に保持するように押圧手段が従動部を押圧することを特徴とするドアクローザのストップ装置。 - 被固定部材はセレーションを介して一方のドアクローザ部品に連結一体化される構成であり、操作部材の回転操作により、第一の位置においてはセレーションが噛合し第二の位置においてはセレーションが解除するように構成され、被固定部材を枢軸の他端側に付勢する解除用付勢手段が設けられている請求項1又は2記載のドアクローザのストップ装置。
- セレーションは、枢軸の軸線方向に沿って形成された縦セレーション部を有している請求項3記載のドアクローザのストップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002218454A JP2004060228A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | ドアクローザのストップ装置 |
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JP2002218454A JP2004060228A (ja) | 2002-07-26 | 2002-07-26 | ドアクローザのストップ装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004060228A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007138458A (ja) * | 2005-11-16 | 2007-06-07 | Ryobi Ltd | ドアクローザ用外装式ストップ装置 |
US10871015B1 (en) * | 2019-07-25 | 2020-12-22 | Alain Rioux | Protracting blocker for doors equipped with a closer piston |
-
2002
- 2002-07-26 JP JP2002218454A patent/JP2004060228A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2007138458A (ja) * | 2005-11-16 | 2007-06-07 | Ryobi Ltd | ドアクローザ用外装式ストップ装置 |
US10871015B1 (en) * | 2019-07-25 | 2020-12-22 | Alain Rioux | Protracting blocker for doors equipped with a closer piston |
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