JP2004059954A - 転炉吹錬制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吹錬終了時の溶鋼温度を終点目標温度に一致させる。
【解決手段】新規のチャージの複数項目からなる吹錬条件を新規吹錬ベクトルと定義し、過去に実施された各チャージの吹錬条件実績及び吹錬終了時の実績熱余裕を記憶した吹錬実績データベースに記憶された各チャージの吹錬条件実績をそれぞれ実績吹錬ベクトルと定義し、この複数の実績吹錬ベクトルのなかから新規吹錬ベクトルに類似する所定数の実績吹錬ベクトルを選択し、この選択された所定数の実績吹錬ベクトルの各吹錬条件及び各実績熱余裕から新規に実施するチャージの熱余裕を推定する近似モデルを作成し、作成した近似モデルを用いて新規のチャージの熱余裕を推定し、推定した熱余裕に基づいて、新規のチャージの吹錬終了時の溶鋼温度を終点目標温度に一致させるための冷却材又は昇熱材の投入量を定める。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転炉に対する吹錬の終了時の溶鋼温度を終点目標温度に一致させる制御を実施する転炉吹錬制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
転炉は、高炉から供給される銑鉄と別途準備されるスクラップ等を主原料とし、これに、石灰等の副原料を加えたのち、上方から酸素を吹き込み、内部に含まれる硫黄Sや燐P等の不純物を酸化によって除去し、所望の組成と温度とを有した鋼を精錬して出鋼して、次の圧延工程へ供給する機能を有している。そして、転炉に主原料、副原料を供給し酸素を吹付けて、最終(終点)時点で所望の組成と温度とを有した鋼を出力(出鋼)するまでの1つの工程を「チャージ」と称する。
【0003】
転炉に供給される銑鉄やスクラップの組成や温度は、チャージ毎に異なるので、全てのチャージに亘って、均一の組成と均一の温度とを有した鋼を出鋼するためには、チャージ毎に最適の吹錬制御を実施する必要がある。
【0004】
したがって、この吹錬制御においては、転炉の各チャージ毎に変動する銑鉄やスクラップの組成や温度等の吹錬条件(操業条件)に対して、転炉に対する吹錬の目標溶鋼温度(終点目標温度)に合致した溶鋼の終点温度(吹錬終了時の溶鋼温度)を得るためには熱配合計算が必要となる。そして、この熱配合計算結果に基づいて終点温度が算出される。そして、この吹錬終了時の溶鋼温度を終点目標温度に一致させるように、温度換算によって、鉄鉱石等の冷却材又はコークス等の昇熱材の転炉に対する投入量が決定される。
【0005】
しかし、終点温度が終点目標温度に到達しないことが予測される状態になると、冷却材又は昇熱材を吹錬末期で投入する必要がある。このような吹錬末期での冷却材又は昇熱材の投入は、溶鋼への歩留が悪いため冷却効率が悪く、吹錬中期で投入する場合に比べて投入量を多くする必要がある。また、溶鋼温度が高めに推移した場合には炉体煉瓦の損傷が激しくなる。
【0006】
したがって、前記温度換算して得られた所望量の冷却材を吹錬初期に投入して、溶鋼温度調整を行う際の誤差は可能な限り少なくする必要がある。
【0007】
この冷却材または昇温材の投入量を求める熱収支計算方法の一つの手法として比較熱収支計算方法がある。この比較熱収支計算方法におぃては、過去に実施した各チャージの実績データと今回実施するチャージの計算データとを比較し、各項目の差分集積値を熱換算し、冷却材または昇熱材の投入量を求める[鉄鋼協会春季講演大会論文集、VOL5、1992年、日本鉄鋼協会発行、若松信一他著、「比較熱収支モデルの開発(転炉自動吹錬技術の開発その3)」216p]。
【0008】
より具体的には、先ず、今回実施するチャージの主原料データ(溶銑成分、空炉時間、全装入量など)各々の項目に優先順位をつけ、優先順位の高い項目に値の上下限値以内である過去のチャージ例を抽出する。次に、抽出された過去のチャージ例と今回実施するチャージの各々のデータ較差を熱変換係数を用いて、過去のチャージ例の実績投入量に対して補正を行い、冷却材又は昇熱材の投入量を求める。
【0009】
また、特開平9―25505号公報においては、比較熱収支計算に関して、過去に実施された各チャージのうち、オペレータ操作などによる基準からはずれたチャージを、今回実施するチャージに対する比較熱収支計算から除外する。また、熱収支値のモデルと今回実施するチャージの実績差を次チャージの計算へ反映する。このような対策を講じることによって、今回チャージにおける実際の終点温度の終点目標温度に対する的中率向上を図っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した手法で、今回、新規に実施するチャージにおける実際の終点温度を終点目標温度に一致させる転炉吹錬制御方法においても、まだ解消すべき次のような課題があった。
【0011】
すなわち、過去に実施した多数のチャージのなかから主原料データ(溶銑成分、空炉時間、全装入量)等の各類似データを集める段階で、この主原料データの類似度を、個々の項目における例えば上下限範囲内等の特定の較差に着目しているのみで、この類似したチャージにおける全ての項目に亘る全体の特徴の類似度を評価していない。
【0012】
したがって、たとえ、この全体の特徴が評価されていない類似のチャージの各データを用いて、今回実施するチャージとの比較熱収支計算を実施し、熱余裕を予測したとしても、精度の高い熱余裕が得られないので、終点温度を終点目標温度に一致させる転炉吹錬制御精度が低下する懸念がある。
【0013】
さらに、熱計算に前回のチャージでの誤差を反映させるだけの形となるため、類似データとして集めた過去チャージ特有の誤差が反映されない。また、熱予測は固定の熱換算係数のため、炉対状況や着熱歩留を考慮できず誤差が大きい。
【0014】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、今回新規に実施するチャージの項目全体を一つのベクトル(集合)として定義することにより、過去に実施された多数の実績チャージから真に類似した実績チャージを選択でき、この実績チャージから高精度の熱余裕を算出でき、実際の終点温度を確実に終点目標温度に一致させることができ、この転炉から出鋼される鋼で製造される鉄鋼製品の品質を向上できるとともに、転炉内の煉瓦等の耐火物の長寿命化及び二次精錬の負荷低減を図ることができる転炉吹錬制御方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも転炉に銑鉄と各種副原料とを投入した状態で吹錬を実施する各チャージにおいて、各チャージの吹錬終了時の溶鋼温度を終点目標温度に一致させる転炉吹錬制御方法に適用される。
【0016】
そして、上記課題を解消するために、本発明の転炉吹錬制御方法においては、先ず、新規に実施するチャージにおける少なくとも銑鉄の量、温度、成分の実績と各種副原料の投入量と終点目標温度と終点目標成分とを含む複数項目からなる吹錬条件を新規吹錬ベクトルと定義する。次に、過去に実施された各チャージにおける吹錬条件実績と昇熱材、冷却材の実績投入量を熱量に換算した実績熱余裕とを記憶した吹錬実績データベースに記憶された各チャージの吹錬条件実積をそれぞれ実績吹錬ベクトルと定義する。
【0017】
さらに、この複数の実績吹錬ベクトルのなかから新規吹錬ベクトルに類似する所定数の実績吹錬ベクトルを選択し、この選択された所定数の実績吹錬ベクトルの各吹錬条件及び各実績熱余裕から新規に実施するチャージの熱余裕を推定する近似モデルを作成する。
【0018】
そして、この作成した近似モデルを用いて新規に実施するチャージの熱余裕を推定し、この推定された熱余裕に基づいて、新規に実施するチャージの吹錬終了時の溶鋼温度を終点目標温度に一致させるための冷却材又は昇熱材の投入量を定める。
【0019】
このように構成された転炉吹錬制御方法の特徴を説明する。
新規に実施するチャージにおいて、このチャージの実行後に確定する熱余裕を効率的に予測する手法を考える。この新規に実施するチャージの吹錬条件に類似する吹錬条件を有した過去のチャージをデータベースから検索して、この検索され過去のチャージの実積熱余裕を参考にして、新規に実施するチャージにおける実行後の熱余裕の予測を行う。
【0020】
この場合、問題となるのは、各チャージにおける吹錬条件を構成する項目は多岐に亘り、項目数も十数個と非常に多いので、新規に実施するチャージの吹錬条件に完全に一致する吹錬条件を有した過去のチャージが存在することはまずない。したがって、類似した吹錬条件を有した過去のチャージを選択する必要がある。この場合、特定の項目のみに注目して選択すると、実際とはかけ離れた熱余裕が推定されることになる。したがって、いかに類似した吹錬条件を有した過去のチャージを選択するかが重要となる。
【0021】
そこで、本発明においては、新規に実施するチャージにおける吹錬条件を構成する銑鉄と各種副原料の投入量と終点目標温度等の各項目は個別の項目として扱われるのではなくて、複数の項目の集合として扱い、この各項目の集合を新規吹錬ベクトルと定義する。同様に、過去に実施された各チャージにおける吹錬条件及び実績値(吹錬条件実績)を構成する各項目の集合を実績吹錬ベクトルと定義する。
【0022】
そして、この過去の多くの実績吹錬ベクトルのなかから新規吹錬ベクトルに類似する所定数の実績吹錬ベクトルを選択して、この選択された所定数の実績吹錬ベクトルに対応する吹錬条件実績の各項目の値と各実績熱余裕とを用いて近似モデルを作成している。
【0023】
このように、各吹錬条件を複数の項目の集合からなるベクトルとして扱い、ベクトル相互間の類似度を集合どうしの類似度で評価することによって、より正確に類似した吹錬条件を有した過去のチャージを選択できる。よって、より正確な熱余裕を推定可能となる。
【0024】
また、別の発明は、上述した発明の転炉吹錬制御方法において、新規吹錬ベクトルと各実績吹錬ベクトルと差のベクトルのノルム(距離)を算出して、この算出されたノルムが小さい所定数の実績吹錬ベクトルを、新規吹錬ベクトルに類似する所定数の実績吹錬ベクトルとしている。
【0025】
このように、ベクトル相互間の類似度を定量的に評価する手法として数学的に確立された手法であるノルム(norm)を採用することによって、より簡単に類似した過去のチャージを選択できる。
【0026】
また、別の発明は、上述した転炉吹錬制御方法において、各ベクトル間の差のベクトルのノルムは、新規吹錬ベクトルと各実績吹錬ベクトルを構成する各項目の値を吹錬実績データベースに記憶された各項目の統計値で正規化した値とした新規吹錬正規化ベクトルと各実績吹錬正規化ベクトルとで算出される。
【0027】
このように、吹錬条件を構成する各項目を正規化した正規化ベクトルを用いてノルムを算出することによって、より正確にベクトル相互間の類似度を評価可能である。
【0028】
また、別の発明は、上述した転炉吹錬制御方法において、所定数の実績吹錬ベクトルの各吹錬条件を構成する各項目の値と各実績熱余裕とが近似モデルを満足すると仮定して、回帰式を用いてこの近似モデルを同定する。
【0029】
さらに、別の発明は、上述した転炉吹錬制御方法において、近似モデルは、選択された所定数の実績吹錬ベクトルと新規吹錬ベクトルとの差のベクトルの各ノルムの値に応じて付与された重み付値と、対応する各チャージの実績熱余裕とで、新規に実施するチャージの熱余裕を推定する。
【0030】
このように、構成された転炉吹錬制御方法における近似モデルにおいては、選択された所定数の実績の各チャージの実績熱余裕を用いて算出するのであるが、この各実績熱余裕は、ノルムの値に応じて付与された重み付値が付加されるので、統計的により正確な熱余裕を推定できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係わる転炉吹錬制御方法が適用される転炉吹錬制御装置の概略構成を示すブロック図である。この転炉吹錬制御装置はコンピュータ等の一種の情報処理装置で形成されている。
【0032】
この転炉吹錬制御装置内には、キーボード等の操作者が各種情報を入力するための操作部1、過去に実施された各チャージの実績データを記憶する吹錬実績データベース2、算出された熱余裕や、冷却材又は昇温材の投入量を表示する表示器3が組込まれている。
【0033】
吹錬実績データベース2内には、図2に示すように、過去に実施された各チャージを特定するチャージ番号毎に、吹錬条件実績4と実績熱余裕5とが記憶されている。吹錬条件実績4として、複数の項目1〜nにおける実際の値x、x、x、x、x、x、…、xが記憶されている。例えば、項目1(値x)はこの転炉に投入する溶銑の量(実績)であり、項目2(値x)はこの転炉に投入する溶銑の温度(実績)であり、項目3(値x)はこの転炉に投入する溶銑の一つの組成(例えばカーボンの含有率 実績)であり、項目4(値x)はこの転炉に投入する副原料の投入量(実績)であり、項目5(値x)は吹錬終了時点(終点)で転炉から出鋼される溶鋼の温度である終点実績温度であり、項目6(値x)は吹錬終了時点(終点)で転炉から出鋼される溶鋼の組成である終点実績組成(成分)である。
【0034】
なお、この図2には記載されていなが、吹錬における吹付け酸素量、吹錬の途中又は初期に温度調整のためにこの転炉に投入された冷却材又は昇温材剤の実績の投入量等が含まれる。さらに、別の組成として、上述したカーボンCの含有率の組成以外にも、マンガンMn、シリコンSi、燐P、酸素O等の各金属の含有率がある。
【0035】
実績熱余裕5は、該当チャージの吹錬が終了した時点で確定したコークス等の昇熱材、及び鉄鉱石等の冷却材の各実績の総投入量を熱量に換算した値である(実績熱余裕h)。
【0036】
図1に示す転炉吹錬制御装置内には、上述した操作部1、吹錬実績データベース2、表示器3の他に、アプリケーション・プログラム上に形成された、新規条件入力部6、新規条件ベクトル定義部7、実績条件ベクトル定義部8、正規化ベクトル作成部9、ノルム算出部10、類似ベクトル選択部11、近似モデル作成部12、熱余裕算出部13、投入量算出部14等が設けられている。
【0037】
次に、このように構成された転炉吹錬制御装置の各部6〜14の動作を図3に示す流れ図を用いて説明する。
【0038】
操作者が、操作部1を介して、新規に実施するチャージにおける前述した1〜nの各項目における実際の値x、x、x、x、x、x、…、xを新規吹錬条件[x’、x’、x’、x’、x’、x’、…、x’]として入力すると、新規条件入力部6が起動して、この入力した新規吹錬条件[x’、x’、x’、x’、x’、x’、…、x’]を新規条件ベクトル定義部7へ送出する(ステップS1)。新規条件ベクトル定義部7は、入力した新規吹錬条件を新規吹錬ベクトルaと定義する(S2)。
【0039】
a=(x’、x’、x’、x’、x’、x’、…、x’
なお、新規に実施するチャージにおける前述した1〜nの各項目における実際の値x、x、x、x、x、x、…、xは、操作者による操作部1を介して与えられるのみならず、上位計算機から与えられる場合もある。
【0040】
次に、実績条件ベクトル定義部8が起動して、図2の吹錬実績データベース2に記憶されている実績の各チャージの吹錬条件実績[x、x、x、x、x、x、…、x]をそれぞれ実績吹錬ベクトルbと定義する。
【0041】
b=(x、x、x、x、x、x、…、x
次に、正規化ベクトル作成部9が起動して、吹錬実績データベース2に記憶されている各項目1〜nの実際の各値xi(i=1,2,…,n)を全てのチャージに亘って平均し、平均値ui及び標準偏差σiを算出する(S3)。次に、各チャージにおける実績吹錬条件における各項目の値xi(i=1,2,…,n)を正規化する。正規化された各項目の値xibは、
xib=(xi―ui)/σi
となる(S4)。
【0042】
次に、各チャージの実績吹錬ベクトルbの各項目の値xiを正規化された値xibに置き換えたベクトルを実績吹錬正規化ベクトルboを定義する(S5)。
【0043】
bo=(x1b、x2b、x3b、x4b、x5b、x6b、…、xnb
さらに、新規吹錬ベクトルaの各項目の値x’iを、先に説明した吹錬実績データベース2の各値から求めた平均値ui及び標準偏差σiを用いて正規化し、
xia=(x’i―ui)/σi
この正規化された各値xiaに置き換えて、新規吹錬正規化ベクトルaoを定義する(S6)。
【0044】
ao=(x1a、x2a、x3a、x4a、x5a、x6a、…、xna
ノルム算出部10が起動して、この新規吹錬正規化ベクトルaoと各実績吹錬正規化ベクトルboとの間の各偏差ベクトルΔabを設定し(S7)、
Δab=ao―bo
この各偏差ベクトルΔabからベクトルao、bo相互間の類似度の定量的な評価基準としてのノルム|Δab|を算出する(S8)。
【0045】
|Δab|
=[(x1a―x1b+(x2a―x2b+…+(xna―xnb1/2
なお、吹錬条件における各項目毎に重み係数w、w、…、wを乗算して算出したノルム|Δab|であってもよい。
【0046】
|Δab|
=[w(x1a―x1b+w(x2a―x2b+…+w(xna―xnb1/2吹錬実績データベース2に記憶された全部の実績チャージにおける新規チャージに対する各ノルム|Δab|の算出処理が終了すると、擬似ベクトル選択部11が起動して、この算出された各ノルム|Δab|のうちの小さいほうからk個(所定数)のノルム|Δab|を選択する(S9)。
【0047】
選択されたk個のノルム|Δab|に対応する実績チャージの実績吹錬条件における各項目の値x、x、x、x、x、x、…、x、及び対応する実績熱余裕hを読出す(S10)。
【0048】
次に、近似モデル作成部12が起動して、熱余裕Hdの近似モデルとして、熱余裕Hdを先述した吹錬条件の各項目の値x、x、x、x、x、x、…、xを変数とする線形関数で示した線形近似式を設定する(S11)。
Hd=c+c+c+c+c+…+c+c
但し、c、c、c、…、cは係数であり、cは定数である。
【0049】
転炉に対する吹錬を含むチャージにおける熱の収支を考えると、チャージ終了時点における熱余裕Hdは、転炉に対する全体の入熱量から全体の出熱量を差し引いたものである。転炉に対する全体の入熱量、全体の出熱量は、前述した吹錬条件の各項目の値x、x、x、x、x、x、…、xで一義的に定まるとみなせるので、このチャージ終了時点における熱余裕Hdも吹錬条件の各項目の値x、x、x、x、x、x、…、xの関数で表現できる。
【0050】
したがって、熱余裕Hdは吹錬条件の各項目の値x、x、x、x、x、x、…、xを変数として用いた線形近似が可能である。したがって、各係数c、c、c、…、c及び定数cが求まれば、上述した線形近似式は確定する。
【0051】
新規に実施するチャージに類似する各実績チャージの実績吹錬条件の各項目の値x、x、x、x、x、x、…、x、及び対応する実績熱余裕hは上述した線形近似式をほぼ満足するはずであるので、k個の実績吹錬条件の各項目の値x、x、x、x、x、x、…、x、及び対応する実績熱余裕hを上述した線形近似式に代入して、最小2乗法等で、各係数c、c、c、…、c及び定数cを求める(S12)。
【0052】
熱余裕算出部13が起動して、このようにして求めた線形近似式に、新規に実施するチャージの吹錬条件における各項目の値x、x、x、x、x、x、…、xを代入して、新規に実施するチャージの予想される熱余裕Hdを算出する(S13)。なお、この熱余裕Hdが正の場合は最終の溶鋼の温度が終点目標温度より高くなることを示し、この熱余裕Hdが負の場合は最終の溶鋼の温度が終点目標温度より低くなることを示す。
【0053】
次に、投入量算出部14が起動して、この熱余裕Hdが0になるように、吹錬の途中で転炉に投入する鉄鉱石等の冷却材又はコークス等の昇温材の投入量を所定の熱換算率を用いて算出する。そして、その算出結果を表示器3に表示出力する(S14)。
【0054】
このように構成された転炉吹錬制御方法においては、新規に実施するチャージにおける吹錬条件を構成する1〜nの各項目は個別の項目として扱われるのではなくて、複数の項目の集合として扱い、この各項目の集合を新規吹錬ベクトルaと定義される。同様に、過去に実施された各チャージにおける吹錬条件を構成する各項目の集合を実績吹錬ベクトルbと定義される。
【0055】
そして、この過去の多くの実績吹錬ベクトルbのなかから新規吹錬ベクトルaに類似するk個の実績吹錬ベクトルbを選択して、この選択されたk個の実績吹錬ベクトルbに対応する実績の吹錬条件の各項目における実際の値x、x、x、x、x、x、…、x値と各実績熱余裕hとを用いて近似モデルとしての線形近似式の各係数c、c、c、…、c及び定数cを同定している。
【0056】
この場合、各吹錬条件を複数の項目の集合からなるベクトルa、bとして扱い、ベクトル相互間の類似度を、集合どうしの類似度を示すノルム|Δab|で評価することによって、より正確に類似した吹錬条件を有した過去のチャージを選択できる。よって、新規に実施するチャージのより正確な熱余裕Hdを推定可能となる。
【0057】
その結果、この熱余裕Hdが0になるように、吹錬の途中で転炉に投入する冷却材又は昇温材の投入量をより正確に設定でき、新規に実施するチャージにおける実際の終点温度を正確に終点目標温度に一致させることができ、この転炉から出鋼される鋼で製造される鉄鋼製品の品質を向上できるとともに、転炉内の煉瓦等の耐火物の長寿命化及び二次精錬の負荷低減を図ることができる。
【0058】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態に係わる転炉吹錬制御方法を説明する。
この第2実施形態の転炉吹錬制御方法は、先に説明した第1実施形態の転炉吹錬制御方法における熱余裕Hdを求める近似モデルが異なるのみであるので、ここでは、この熱余裕Hdを求める近似モデルの求め方を説明する。
【0059】
吹錬実績データベース2に記憶された全部の実績チャージにおける新規に実施するチャージに対する各ノルム|Δab|の算出処理が終了すると、擬似ベクトル選択部11が起動して、この算出された各ノルム|Δab|のうちの小さいほうからk個のノルム|Δab|を選択するまでは、先に説明した第1実施形態の転炉吹錬制御方法と同じである。
【0060】
この第2実施形態の転炉吹錬制御方法においては、k個のベクトル相互間の類似度(距離)を表す各ノルム|Δab|を距離d、d、d、d、…、dとする。そして、このk個の距離d、d、d、d、…、dのうち最大距離をdmaxとする。またk個の距離d、d、d、d、…、dに対応する実績の各チャージの実績熱余裕をh、h、h、h、…、hとする。
【0061】
ここで、各実績熱余裕h、h、h、h、…、hに対して乗算する各重み係数をw、w、w、…、wとすると、各重み係数w(i=1,2,3,…,k)を各距離d(i=1,2,3,…,k)を用いて下式で定義する。
【0062】
=[1―(d/dmax)
W=w+w+w+…+w
すなわち、距離が短いほど(ベクトルが類似しているほど)、重み係数wは大きくなる。
【0063】
そして、求める新規に実施するチャージの熱余裕Hdの近似モデルを下式で定義する。
【0064】
Hd=[w+w+w+…+w]/W
そして、熱余裕Hdが求まると、このこの熱余裕Hdが0になるように、吹錬の途中で転炉に投入する冷却材又は昇温材の投入量を所定の温度換算率を用いて算出する。そして、その算出結果を表示器3に表示出力する。
【0065】
なお、各重み係数w(i=1,2,3,…,k)の設定方法は、上式以外にも、正規分布関数など種々の方法が考えられる。
【0066】
このように構成された第2実施形態の転炉吹錬制御方法においても、新規に実施するチャージの新規吹錬ベクトルaに近似するk個の実績吹錬ベクトルbを選択して、この選択したk個の実績吹錬ベクトルbに対応する実績チャージの実績熱余裕hを用いて、新規に実施するチャージの熱余裕Hdを算出しているので、先に説明した第1実施形態の転炉吹錬制御方法とほぼ同様の作用効果を奏することが可能である。
【0067】
さらに、この第2実施形態の転炉吹錬制御方法においは、実績熱余裕h、h、h、h、…、hに対して、ノルムの値に応じて付与された重み係数w、w、w、…、wが乗算されるので、統計的により正確な熱余裕Hdを推定できる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の転炉吹錬制御方法においては、新規に実施するチャージの新規吹錬ベクトルに近似する所定数の実績吹錬ベクトルを選択して、この選択した各実績吹錬ベクトルに対応する実績チャージの実績熱余裕を用いて、新規に行おうとするチャージの熱余裕を推定する近似モデルを作成している。
【0069】
したがって、過去に実施された多数の実績チャージから真に類似した実績チャージを選択でき、この実績チャージから高精度の熱余裕を算出でき、実際の終点温度を正確に終点目標温度に一致させることができ、この転炉から出鋼される鋼で製造される鉄鋼製品の品質を向上できるとともに、転炉内の煉瓦等の耐火物の長寿命化及び二次精錬の負荷低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる転炉吹錬制御方法が適用される転炉吹錬制御装置の概略構成を示すブロック図
【図2】同転炉吹錬制御装置内に形成された吹錬実績データベースの記憶内容を示す図
【図3】同転炉吹錬制御装置の動作を示す流れ図
【符号の説明】
1…操作部
2…吹錬実績データベース
3…表示部
6…新規条件入力部
7…新規条件ベクトル定義部
8…実績条件ベクトル定義部
9…正規化ベクトル作成部
10…ノルム算出部
11…類似ベクトル選択部
12…近似モデル作成部
13…熱余裕算出部
14…投入量算出部

Claims (5)

  1. 少なくとも転炉に銑鉄と各種副原料とを投入した状態で吹錬を実施する各チャージにおいて、各チャージの吹錬終了時の溶鋼温度を終点目標温度に一致させる転炉吹錬制御方法において、
    新規に実施するチャージにおける少なくとも前記銑鉄の量、温度、成分の実績と各種副原料の投入量と終点目標温度と終点目標成分とを含む複数項目からなる吹錬条件を新規吹錬ベクトルと定義し、
    過去に実施された各チャージにおける吹錬条件実績と昇熱材、冷却材の実績投入量を熱量に換算した実績熱余裕とを記憶した吹錬実績データベースに記憶された各チャージの吹錬条件実積をそれぞれ実績吹錬ベクトルと定義し、
    この複数の実績吹錬ベクトルのなかから前記新規吹錬ベクトルに類似する所定数の実績吹錬ベクトルを選択し、
    この選択された所定数の実績吹錬ベクトルの各吹錬条件及び各実績熱余裕から前記新規に実施するチャージの熱余裕を推定する近似モデルを作成し、
    この作成した近似モデルを用いて前記新規に実施するチャージの熱余裕を推定し、
    この推定された熱余裕に基づいて、前記新規に実施するチャージの吹錬終了時の溶鋼温度を終点目標温度に一致させるための冷却材又は昇熱材の投入量を定める
    ことを特徴とする転炉吹錬制御方法。
  2. 前記新規吹錬ベクトルと前記各実績吹錬ベクトルとの差のベクトルのノルムを算出して、この算出されたノルムが小さい所定数の実績吹錬ベクトルを、前記新規吹錬ベクトルに類似する所定数の実績吹錬ベクトルとすることを特徴とする請求項1記載の転炉吹錬制御方法。
  3. 前記各ノルムは、前記新規吹錬ベクトルと各実績吹錬ベクトルを構成する各項目の値を前記吹錬実績データベースに記憶された各項目の統計値で正規化した値とした新規吹錬正規化ベクトルと各実績吹錬正規化ベクトルとで算出されることを特徴とする請求項2記載の転炉吹錬制御方法。
  4. 前記所定数の実績吹錬ベクトルの各吹錬条件を構成する各項目の値と各実績熱余裕とが近似モデルを満足すると仮定して、回帰式を用いてこの近似モデルを同定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の転炉吹錬制御方法。
  5. 前記近似モデルは、選択された所定数の実績吹錬ベクトルと新規吹錬ベクトルと差のベクトルの各ノルムの値に応じて付与された重み付値と、対応する各チャージの実績熱余裕とで、新規に実施するチャージの熱余裕を推定することを特徴とする請求項2又は3記載の転炉吹錬制御方法。
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