JP4055704B2 - 転炉吹錬におけるMn量調整方法 - Google Patents
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Description
(FeO) + Mn = (MnO) + Fe
ここで、( )はスラグ成分を示す。
(吹錬終了時の溶鋼中Mn量)=
a1*log10(吹錬実施前の溶銑中Mn量+投入したMn鉱石中Mn量)+ a2
ここで、a1およびa2は、それぞれ係数を表わす。
(吹錬終了時の溶鋼中Mn量)=
a1*log10(吹錬実施前の溶銑中Mn量+投入したMn鉱石中Mn量)+ a2
ここで、a1およびa2は、それぞれ係数を表わす。
なお、新規に実施するチャージにおける前述の1〜n項目に対する値x1,x2,...,xnは、操作者により入力されるのみならず、直接上位計算機からの指示として送られる場合もある。
このとき、実績吹錬ベクトルでは、終点目標温度の代わりに終点実績温度を、終点目標Cの代わりに終点実績Cを用いる。
正規化されたVa'およびVbi'は、それぞれ以下の(4)式および(5)式で具体的に表わすことが出来る。
=[ (x01-μ1)/σ1 (x02-μ2)/σ2 ... (x08-μ8)/σ8] ・・・・・・(4)
Vbi' = [ xi1' xi2' xi3' xi4' xi5' xi6' xi7' xi8']
=[ (xi1-μ1)/σ1 (xi2-μ2)/σ2 ... (xi8-μ8)/σ8] ・・・・・・(5)
つぎに、Vbi'の中から、Va'の類似データを選ぶ(ステップS5)。類似度を表わすものとしては、例えば、(6)式で示す各Vbi'とVa'の差のノルムdiがある。各チャージiごとに、(6)式で定義されたノルムdiを、ノルム算出部8で計算する。このノルムdiの小さいものほど、類似度が高い実績データ(チャージ)であり、類似ベクトル選択部9で選択を行う。
各類似チャージの吹錬終点時の溶鋼中Mn量をyiとすると、k個のu,yの対(ui,yi)ができる(図6)。
f(u)はuに関するある関数を表わしており、これを新規吹錬に対する終点Mn予測関数あるいは、Mn歩留まり関数と称する。
上式は、化学反応の平衡定数が概ね対数関数で定義されることに起因しており、係数a1、a2は、類似データから最小2乗法などを用いて算出する。
u02=invf(y0) - u01 -u03 ・・・(10)
ただし、invf( )は、f( )の逆関数を表わしている。
(10)式でu02が定まれば、成分比率から投入すべきMn鉱石が決定できる(ステップS8)。
このZmnは、不足するMn量を表わしており、通常の操業ではこの不足分をMn合金の投入によって補っている。これは、終点時の溶鋼中Mnが外れた場合やコストの観点から、通常 yf > yの大小関係をとっているためである。
最適投入量計画としては、決められた制約条件を満たし、かつ与えられた目的関数を最小化する最適化問題として定式化ができる。すなわち、 最適なMn鉱石とMn合金の投入量を求めるには、歩留まり関数(8)または(9)式を制約とし、また、設備諸元等で決まるMn鉱石およびMn合金の投入量の制限を制約とし、コスト関数 fcが最小となるようなMn鉱石とMn合金の投入量を算出する。この解法には、数理計画法で提案されている種々の手法を用いる。
2 吹錬実績データベース
3 結果出力部
4 新規条件入力部
5 新規条件ベクトル定義部
6 実績条件ベクトル定義部
7 正規化ベクトル作成部
8 ノルム算出部
9 類似ベクトル選択部
10 近似ベクトル作成部
11 Mn鉱石量算出部
Claims (8)
- 転炉に溶銑と各種副原料を投入した状態で吹錬を実施する各チャージの吹錬終了時の溶鋼中Mn量を調整する方法において、
新規に実施するチャージの吹錬条件の内、複数項目からなる吹錬条件を新規吹錬ベクトルと定義し、
過去に実施された各チャージの吹錬条件実績を記憶した吹錬実績データベースから前記複数項目と同じ吹錬条件を取りだし、それぞれの実績吹錬ベクトルと定義し、
前記新規吹錬ベクトルと前記実績吹錬ベクトルを構成する各項目の値を、前記吹錬実績データベースに記憶された各項目の平均値と標準偏差で正規化した値とし、この正規化された新規吹錬ベクトルと実績吹錬ベクトルとの差のノルムを算出して、この算出されたノルムが小さい所定数の実績吹錬ベクトルを、前記新規吹錬ベクトルと類似した所定数の実績吹錬ベクトルとして選択し、
この選択された所定数の実績吹錬ベクトルを用いて、前記新規に実施するチャージにおける吹錬終了時の溶鋼中Mn量を推定するモデルを作成し、
この作成されたモデルを用いて、前記新規に実施するチャージにおけるMn鉱石投入量を定めることを特徴とする転炉吹錬におけるMn量調整方法。 - 請求項1に記載の転炉吹錬におけるMn量調整方法において、
前記複数項目は、少なくとも溶銑量、溶銑温度、溶銑中Mn量、各種副原料投入量、終点温度、終点C量および目標Mn量のいずれかを含むことを特徴とする転炉吹錬におけるMn量調整方法。 - 請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の転炉吹錬におけるMn量調整方法において、
前記吹錬実績データベースに記憶された各項目xijの平均値μjと標準偏差σj(ここで、iはチャージ、jは項目)で正規化した値xij'は、xij'=(xij-μj)/σjにて求め、
さらに、ノルムdiは、di=SQRT((xi1'−x01') 2 +(xi2'−x02') 2 +・・・+(xij'−x0j') 2 )にて求めることを特徴とする転炉吹錬におけるMn量調整方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の転炉吹錬におけるMn量調整方法において、
前記新規に実施するチャージにおける吹錬終了時の溶鋼中Mn量を推定するモデルは、次式で示されるモデルであることを特徴とする転炉吹錬におけるMn量調整方法。
(吹錬終了時の溶鋼中Mn量)=
a1*log10(吹錬実施前の溶銑中Mn量+投入したMn鉱石中Mn量)+ a2
ここで、a1およびa2は、それぞれ係数を表わす。 - 転炉に溶銑と各種副原料を投入した状態で吹錬を実施する各チャージの吹錬終了時の溶鋼中Mn量を調整する方法において、
新規に実施するチャージの吹錬条件の内、複数項目からなる吹錬条件を新規吹錬ベクトルと定義し、
過去に実施された各チャージの吹錬条件実績を記憶した吹錬実績データベースから前記複数項目と同じ吹錬条件を取りだし、それぞれの実績吹錬ベクトルと定義し、
前記新規吹錬ベクトルと前記実績吹錬ベクトルを構成する各項目の値を、前記吹錬実績データベースに記憶された各項目の平均値と標準偏差で正規化した値とし、この正規化された新規吹錬ベクトルと実績吹錬ベクトルとの差のノルムを算出して、この算出されたノルムが小さい所定数の実績吹錬ベクトルを、前記新規吹錬ベクトルと類似した所定数の実績吹錬ベクトルとして選択し、
この選択された所定数の実績吹錬ベクトルを用いて、前記新規に実施するチャージにおける吹錬終了時の溶鋼中Mn量を推定するモデルを作成し、
Mn鉱石投入量にともなうコストとMn合金投入量にともなうコストの和をコスト関数と定義し、
前記推定モデルを制約とし、また、設備諸元等で決まるMn鉱石およびMn合金の投入量の制限を制約とし、前記コスト関数が最小となるMn鉱石投入量およびMn合金投入量を数理計画法を用いて算出することを特徴とする転炉吹錬におけるMn量調整方法。 - 請求項5に記載の転炉吹錬におけるMn量調整方法において、
前記複数項目は、少なくとも溶銑量、溶銑温度、溶銑中Mn量、各種副原料投入量、終点温度、終点C量および目標Mn量であることを特徴とする転炉吹錬におけるMn量調整方法。 - 請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の転炉吹錬におけるMn量調整方法において、
前記実績吹錬ベクトルの選択は、前記新規吹錬ベクトルと前記実績吹錬ベクトルを構成する各項目の値を、前記吹錬実績データベースに記憶された各項目の統計量で正規化した値とし、
前記吹錬実績データベースに記憶された各項目xijの平均値μjと標準偏差σj(ここで、iはチャージ、jは項目)で正規化した値xij'は、xij'=(xij-μj)/σjにて求め、
さらに、ノルムdiは、di=SQRT((xi1'−x01') 2 +(xi2'−x02') 2 +・・・+(xij'−x0j') 2 )にて求めることを特徴とする転炉吹錬におけるMn量調整方法。 - 請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の転炉吹錬におけるMn量調整方法において、
前記新規に実施するチャージにおける吹錬終了時の溶鋼中Mn量を推定するモデルは、次式で示されるモデルであることを特徴とする転炉吹錬におけるMn量調整方法。
(吹錬終了時の溶鋼中Mn量)=
a1*log10(吹錬実施前の溶銑中Mn量+投入したMn鉱石中Mn量)+ a2
ここで、a1およびa2は、それぞれ係数を表わす。
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