JP2004059744A - 熱可塑性樹脂加工用添加剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】色相と耐熱性に優れた熱可塑性樹脂加工用添加剤と、これを含有する耐着色性、耐熱性および成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】a.炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸とb.炭素数14〜30の直鎖飽和1価アルコール、または炭素数2〜30の2〜6価の多価アルコールとの縮合反応によって得られ、酸価が3mgKOH/g以下、かつ水酸基価が5mgKOH/g以下であるエステル化合物からなる熱可塑性樹脂加工用添加剤;および該熱可塑性樹脂加工用添加剤を含有する熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】a.炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸とb.炭素数14〜30の直鎖飽和1価アルコール、または炭素数2〜30の2〜6価の多価アルコールとの縮合反応によって得られ、酸価が3mgKOH/g以下、かつ水酸基価が5mgKOH/g以下であるエステル化合物からなる熱可塑性樹脂加工用添加剤;および該熱可塑性樹脂加工用添加剤を含有する熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂加工用添加剤に関し、詳しくは色相と耐熱性に優れた熱可塑性樹脂加工用添加剤と、これを含有する耐着色性、耐熱性および成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱可塑性樹脂の成形加工に際し、摩擦熱の発生防止、流動性の向上、成形機に対する樹脂の融着の防止などを目的として、熱可塑性樹脂加工用添加剤が使用されている。
近年、環境保護の観点から樹脂を再使用する機会が増加している。このため、樹脂の再成形加工時に高温条件下で再混練・再加工を行っても樹脂の着色や変性が少なく、離型性などの成形加工性に優れることが樹脂組成物に強く要求されている。
熱可塑性樹脂加工用添加剤としては、エステル化合物、アミド化合物、脂肪酸金属塩などが従来から使用されている。しかし、樹脂との反応性が低く成形加工性に優れる点からエステル化合物が広く使用されている。
例えば、特開平7−82439号公報には、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、およびブタジエン−アクリロニトリル共重合体をはじめとする熱可塑性樹脂に、炭素数1〜50の1価カルボン酸と炭素数1〜20の多価アルコールとのエステル化合物、あるいは炭素数1〜50の多価カルボン酸と炭素数1〜50の1価アルコールとのエステル化合物を添加する技術が、特開平9−169885号公報には、スチレン−アクリル系共重合熱可塑性樹脂に、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルを添加する技術が、特開平5−17669号公報には、熱可塑性ポリエステル樹脂に、グリセリン及びペンタエリスリトールを主骨格とする脂肪酸エステルを添加する技術が開示されている。しかし、これらの添加剤は、合成時の触媒や添加剤の分解成分が残存し、樹脂混錬を繰り返した際にガスの発生や着色が生じやすいという問題がある。
また、特開平6−220332号公報には、熱可塑性樹脂、エステル化合物に有機リン化合物などの着色防止剤を添加する技術が開示されているが、樹脂混錬を繰り返した際に着色防止剤の効果が損なわれ、着色が生じる場合がある。
このように、従来の熱可塑性樹脂加工用添加剤を用いた場合、高温において樹脂加工を繰り返した際に樹脂に着色が起こりやすく、耐熱性および成形加工性の面でも充分なものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、色相と耐熱性に優れた熱可塑性樹脂加工用添加剤と、これを含有する耐着色性、耐熱性および成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【問題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、
(1)下記のaとbとの縮合反応によって得られ、酸価が3mgKOH/g以下、かつ水酸基価が5mgKOH/g以下であるエステル化合物からなる熱可塑性樹脂加工用添加剤。
a.炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸
b.炭素数14〜30の直鎖飽和1価アルコール、または炭素数2〜30の2〜6価の多価アルコール
(2)熱可塑性樹脂100重量部と、前記(1)記載の熱可塑性樹脂加工用添加剤を0.1〜5重量部含有する熱可塑性樹脂組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明に使用する熱可塑性樹脂とは熱可塑性を有する樹脂であり、例えばポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体およびそれら樹脂と他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等の塩素含有樹脂;低密度ポリオレフィン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリプロピレンおよびそれら樹脂とα−オレフィンまたは他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等のポリオレフィン樹脂;ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂およびそれら樹脂と他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等のスチレン樹脂;ポリエステルおよび他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等のポリエステル樹脂;ポリアセタールおよび他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等のポリアセタール樹脂;その他各種のエンジニアリングプラスチックなどが挙げられる。
【0006】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、a成分である炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸と、b成分である炭素数14〜30の直鎖飽和1価アルコール、または炭素数2〜30の2〜6価の多価アルコールとの縮合反応により得られるエステル化合物からなる。
a成分である炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸としては、例えばミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられ、好ましくは、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸である。炭素数が14未満の場合は、得られるエステル化合物の分子量が小さくなるため、成形加工時に揮発しやすく十分な滑性が得られない。炭素数が30を超える場合は、エステル化合物の融点が高くなるため、脱酸・水洗工程でエステル化合物が固化しやすく、またa成分として分岐脂肪酸や多価カルボン酸を用いた場合は、エステル化合物の粘度が高くなるため、脱酸・水洗工程での分層が不良となり、いずれの場合も精製が困難になる。そのため、酸価が3mgKOH/g以下のエステル化合物を得にくく好ましくない。さらに、不飽和脂肪酸を用いた場合は耐熱性が低下するため好ましくない。
【0007】
b成分である炭素数が14〜30の直鎖飽和1価アルコールとしては、例えば、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、トリアコンタノール等が挙げられ、好ましくはミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールである。
炭素数が14未満の場合は、得られるエステル化合物の分子量が小さくなるため、成形加工時に揮発しやすく耐熱性が悪い。炭素数が30を超える場合は、エステル化合物の融点が高くなるため、脱酸・水洗工程でエステル化合物が固化しやすく、精製が困難になり、酸価が3mgKOH/g以下のエステル化合物を得にくく好ましくない。
また、炭素数が2〜30の2〜6価の多価アルコールとしては、例えば2価のアルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、1,30−トリアコンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、1,4−フェニレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。3価のアルコールとしては、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、トリメチロールエタン、トリエチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。4価のアルコールとしては、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、ペンタエリスリトール等、5価のアルコールとしてはグルコース等が、6価のアルコールとしては、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。これらのうち好ましい多価アルコールとしては、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが挙げられる。
6価を超えるアルコールを用いた場合、エステル化合物の粘度が高くなるため、脱酸・水洗工程の分層が不良となり、精製が困難になり、酸価が3mgKOH/g以下のエステル化合物を得にくく好ましくない。
【0008】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、酸価が3mgKOH/g以下、かつ水酸基価が5mgKOH/g以下、好ましくは、酸価が2mgKOH/g以下、かつ水酸基価が4mgKOH/g以下であり、さらに好ましくは、酸価が1mgKOH/g以下、水酸基価が3mgKOH/g以下である。
酸価が3mgKOH/gを、または水酸基価が5mgKOH/gを超える場合は、添加剤の色相や耐熱性が低下し、樹脂組成物に樹脂の着色、変性が生じるため好ましくない。
【0009】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、例えば以下の方法によって得ることができる。
例えばまず、上記アルコール(b成分)に対して1.02〜1.20倍当量のカルボン酸(a成分)を、触媒の存在下または不存在下、通常120〜240℃でエステル化反応(縮合反応)させ、エステル化粗生成物を得る。
次いで、該エステル化粗生成物に含まれる過剰のカルボン酸を、減圧トッピング、アルカリ水溶液、あるいは吸着による脱酸処理などを単独または組み合わせ用いて除去することで、酸価および水酸基価が所定の範囲にある本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤を得ることが可能である。好ましい脱酸方法はアルカリ水溶液による脱酸方法であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属塩、炭酸アンモニウムなどのアンモニウム塩などの水溶液を、通常、5〜20重量%濃度に調製し、エステル化粗生成物の酸価に対し1〜2倍当量使用する。
【0010】
アルカリ水溶液による脱酸の際、分層をより容易にする目的で、炭化水素溶剤、水溶性有機溶剤の添加が好ましい。
炭化水素溶剤としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、およびノルマルヘプタンなどが挙げられ、エステル化粗生成物100重量部に対して5〜100重量部添加することが好ましい。また、炭化水素溶剤に加えて、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜3のアルコールをエステル化粗生成物100重量部に対し、3〜30重量部、好ましくは5〜30重量部の割合で添加すると分層がより容易になる。
また、水溶性有機溶剤は、沸点がDSCで測定したエステル化粗生成物の融解温度を超え、300℃以下の範囲であり、かつ比重が0.9以上の水溶性有機溶剤である。水溶性有機溶剤としては例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられ、エステル化粗生成物100重量部に対して3〜50重量部の割合で添加することが好ましい。
これらの溶剤は、1種または2種以上が使用され、炭化水素溶剤と水溶性有機溶剤を併用することも可能である。
【0011】
アルカリ水溶液による脱酸の後、過剰に用いたアルカリ化合物、微量に存在する石けん成分、および水溶性有機溶剤を除去するために、水洗を行う。水洗を効率的に行うために、水洗時の温度はエステル化合物の融解温度以上で行うのが好ましい。
【0012】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、溶融時の色相(APHA)が300以下、好ましくは250以下、さらに好ましくは200以下、最適には150以下であることが好ましい。溶融時の色相(APHA)が300を超える場合は、樹脂組成物に着色・変色が起こり、色再現性が低下する場合がある。
【0013】
また、本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、熱重量分析(Themalgravimetry;TG)において、窒素流量200ml/分、10℃/分で昇温したとき、加熱重量減少度が5重量%に到達する時の温度が300℃以上であることが好ましい。加熱重量減少度が5重量%に到達する時の温度が300℃より低い場合は、樹脂との混錬中にエステル化合物の劣化が起こり、十分な滑性が得られにくく、エステル化合物の分解物により樹脂組成物に着色・変色が起こりやすくなる。
【0014】
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、熱可塑性樹脂100重量部に対する熱可塑性樹脂加工用添加剤の添加量は0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部である。0.1重量部未満の場合は、金型からの離型性の不良などの成型加工性が低下し、5重量部を超える場合は、樹脂組成物に着色や変性が生じやすくなり、さらにエステル化合物が樹脂より過剰に浮き出し、外観が悪くなるため好ましくない。
【0015】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、発明の効果を阻害しない範囲で本発明のエステル化合物以外の添加剤、例えば可塑剤、充填剤、安定剤、フェノール系、有機リン系等の酸化防止剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等の紫外線吸収剤;β−ジケトン化合物、β−ジケトン金属塩等の初期着色防止剤;顔料、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、発泡剤、エポキシ化合物、加工助剤等を適宜添加してもよい。
【0016】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤と熱可塑性樹脂との混合方法は、これらを均一に混合できる方法であれば特に制限はなく、例えば、押し出し機、バンバリーミキサー、加熱ロール等の各種混合用機械による混合、混練機が適宜使用できる。
【0017】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤を含有する熱可塑性樹脂組成物は、カレンダー成型、押し出し成型の他、射出成型、真空成型、ブロー成型等の各種成型法に種々の成型品に適用でき、建材用、車両用、食品容器等の製品として利用できる。
【0018】
【実施例】
以下に本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤、およびそれを用いた熱可塑性樹脂組成物の製造例を評価結果と併せて示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。実施例において「部」は重量部を示す。
【0019】
〈熱可塑性樹脂加工用添加剤の製造〉
(1)製造例1
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた4つ口フラスコに、b成分としてペンタエリスリトール100.0g(0.734mol)およびa成分としてパルミチン酸809.1g(3.155mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しながら15時間常圧で反応させ、酸価が10.5mgKOH/gのエステル化粗生成物845.2gを得た。これにトルエン169.0g、エタノール153.2gおよび10重量%水酸化カリウム水溶液133gを添加し、70℃で30分間攪拌の後、30分間静置して水層部を分離・除去し脱酸工程を終了した。続いて水洗工程として、脱酸前のエステル化粗生成物100重量部に対して、20重量部のイオン交換水を加え、70℃で30分間攪拌の後、30分間静置して水層部を分離・除去した。廃水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した後、残ったエステル層を180℃、1kPaの減圧条件下で溶媒を留去し、200メッシュのポリテトラフルオロエチレン製濾布を用いてろ過を行い、融点71.6℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価0.8mgKOH/gのエステル化合物786.0gを得た。脱酸に供したエステル化粗生成物に対する収率は93.0%であった。
【0020】
(2)製造例2〜4
表1に示すa成分、b成分を用い、製造例1に準じて熱可塑性樹脂加工用添加剤の製造を行った。a成分とb成分の仕込み量、仕込み時のカルボキシル基と水酸基との比率、得られたエステル化粗生成物の量および酸価、脱酸に用いたアルカリ水溶液の種類および量、脱酸時に用いた有機溶剤の種類および量、脱酸および水洗時の温度を表1に示す。
【0021】
(3)製造例5
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた4つ口フラスコに、b成分としてペンタエリスリトール100.0g(0.73mol)およびa成分としてベヘン酸1041g(3.08mol)を加え、窒素気流下、240℃で反応水を留去しながら16時間常圧で反応させ、酸価が7.7mgKOH/gのエステル化粗生成物1076gを得た。これに10重量%水酸化カリウム水溶液120gを加え、75℃で30分間攪拌した。75℃、1kPaの減圧条件下で水を除去し石けん分を析出させた。ブフナー漏斗及び吸引ビンを用い、吸引ろ過を行い石けん分を濾別した後、融点85.0℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価1.6mgKOH/gのエステル化合物936.9gを得た。脱酸に供したエステル化粗生成物に対する収率は90.0%であった。
【0022】
(4)製造例6
表1に示すa成分、b成分を用い、製造例5に準じて熱可塑性樹脂加工用添加剤の製造を行った。a成分とb成分の仕込み量、仕込み時のカルボキシル基と水酸基との比率、得られたエステル化粗生成物の量および酸価、脱酸に用いたアルカリ水溶液の種類および量、脱酸および水洗時の温度を表1に示す。
【0023】
(5)比較製造例1
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた4つ口フラスコに、ベヘニルアルコール400g(1.27mol)およびベヘン酸451g(1.34mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しながら15時間常圧で反応させ、この後ろ過のみ行い、融点72.8℃、酸価10.5mgKOH/g、水酸基価1.0mgKOH/gのエステル化合物825.2gを得た。
【0024】
(6)比較製造例2
表1に示すa成分、b成分を用い、比較製造例1に準じて熱可塑性樹脂加工用添加剤の製造を行った。a成分とb成分の仕込み量、仕込み時のカルボキシル基と水酸基との比率を表1に示す。
【0025】
(7)比較製造例3〜4
表1に示すa成分、b成分を用い、製造例1に準じてエステル化合物の製造を行った。a成分とb成分の仕込み量、仕込み時のカルボキシル基と水酸基との比率、得られたエステル化粗生成物の量および酸価、脱酸に用いたアルカリ水溶液の種類および量、脱酸時に用いた有機溶剤の種類および量、脱酸および水洗時の温度を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
〈熱可塑性樹脂加工用添加剤の評価〉
前記製造例で得られたエステル化合物について以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(1)酸価:JOCS(基準油脂分析試験法:日本油化学会)2.3.1−96に基づき評価した。
(2)水酸基価:JOCS 2.3.6.2−96に基づき評価した。
(3)色相(APHA):製造直後および180℃で6時間放置後の色相についてJOCS 2.2.1.4−96に基づき評価した。製造直後および180℃、6時間放置後の色相(APHA)がいずれも300以下である場合を、色相が良好な熱可塑性樹脂加工用添加剤と評価した。
(4)融点:約10mgの試料を試料ホルダーに入れ、レファレンス材料としてアルミナ10mgを用いて、窒素流量60ml/分の条件下で、2℃/分で30℃から150℃まで昇温したときの融解挙動を、示差走査熱量分析装置(セイコー電子工業(株)製「SSC5000」)によって測定した。得られた示差熱曲線の極大ピーク温度を融点とした。
例えば、図1において、製造例1で得られたエステル化合物の融点は71.6℃である。
(5)耐熱性の評価:約10mgの試料を試料ホルダーに入れ、レファレンス材料としてアルミナ10mgを用いて、窒素流量200ml/分の条件下で、10℃/分で30℃から600℃まで昇温したときの試料の加熱重量減少度を、熱重量分析装置(セイコー電子工業(株)製「TG/DTA220」)によって測定した。
試料の重量が5重量%減少したときの温度が300℃以上の場合を耐熱性が良好な熱可塑性樹脂加工用添加剤と評価した。
【0028】
【表2】
【0029】
製造例1〜6で得られた本発明のエステル化合物は全て、製造直後および180℃で6時間放置後の色相がいずれも良好であり、加熱重量減少度が5重量%に達する温度が300℃以上である耐熱性に優れた熱可塑性樹脂加工用添加剤であった。
これに対して、エステル化の後、脱酸工程を行わず製造した比較製造例1、2のエステル化合物は酸価が高く、180℃で6時間放置後の色相と耐熱性が不良であった。また、b成分(アルコール)に対するa成分(カルボン酸)の仕込み量が少ない比較製造例3、4のエステル化合物は水酸基価が高く、耐熱性が不良であった。
【0030】
<熱可塑性樹脂組成物の調製>
実施例1〜8および比較例1〜6
熱可塑性樹脂(ポリエチレンテレフタレート(PET):(株)クラレ製 商品名クラペット1030)100重量部に対して、表2記載の各エステル化合物を表3に示す量を添加し、東洋精機製作所製ラボプラストミルを用いて、溶融温度260℃、回転数50rpmで10分間溶融混練して、熱可塑性樹脂組成物を得た。
【0031】
実施例9〜16および比較例7〜12
熱可塑性樹脂(ポリカーボネート(PC):帝人化成(株)製、商品名パンライトL−1250)100重量部に対して、表2記載の各エステル化合物を表4に示す量を添加し、東洋精機製作所製ラボプラストミルを用いて、溶融温度270℃、回転数50rpmで10分間溶融混練して、熱可塑性樹脂組成物を得た。
【0032】
実施例17〜24および比較例13〜18
熱可塑性樹脂(ポリブチレンテレフタレート(PBT):ポリプラスチック(株)製、商品名ジュラネックス3200)100重量部に対して、表2記載の各エステル化合物を表5に示す量を添加し、東洋精機製作所製ラボプラストミルを用いて、溶融温度260℃、回転数50rpmで10分間溶融混練して、熱可塑性樹脂組成物を得た。
【0033】
〈熱可塑性樹脂組成物の評価〉
熱可塑性樹脂組成物を加熱プレスにより1/8インチ厚の試験片を作成した。得られた試験片を細かく裁断し再度ペレット化した後、加熱プレスにより再度1/8インチ厚の試験片を作成する工程を5回及び10回繰り返し、その時の耐熱性、得られた試験片の耐着色性および金型からの離型性を評価した。評価結果を表3〜表5に示す。
(1)繰り返し加工時の樹脂変性(耐熱性)の評価
メルトフローレート(MFR)を、ASTM(米国材料試験協会試験法) D1238に基づいて測定した。プレス加工1回目、5回目および10回目のMFRの変化率を樹脂変性の尺度として評価した。繰り返し加工後のMFRの変化率を{MFR(10回目)―MFR(1回目)}/MFR(1回目)とし、この値が0.25より小さい場合を樹脂変性の少ない熱可塑性樹脂組成物と評価した。
(2)繰り返し加工時の耐着色性の評価
プレス加工1回目、5回目および10回目の着色の度合いを以下の基準で目視にて評価した。
○:着色が認められない。
△:わずかに着色が認められる。
×:明らかに着色が認められる。
(3)金型からの離型性の評価
プレス加工10回目における試験片について、金型との融着による表面の荒れの有無を目視にて以下の基準で評価した。
〇:荒れが全くあるいはほとんど認められない。
×:荒れが明らかに認められる。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
実施例1〜24の本発明の熱可塑性樹脂組成物は全て、耐熱性、耐着色性および金型からの離型性が良好であった。
これに対して、エステル化合物の添加量が少ない比較例1、7および13の樹脂組成物は、金型からの離型性が不良であった。エステル化合物の添加量が多い比較例2、8および14の樹脂組成物は、繰り返し加工時に着色が生じ、比較例2および14の樹脂組成物にはさらに樹脂変性が生じた。酸価の高いエステル化合物を含む比較例3、4、9、10、15および16の樹脂組成物は、繰り返し加工時に着色が生じた。水酸基価の高いエステル化合物を含む比較例5、6、11、12、17および18の樹脂組成物は、繰り返し加工時に樹脂変性と着色が生じた。
【0038】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は色相と耐熱性に優れており、これを添加した熱可塑性樹脂組成物は耐着色性・耐熱性および成形加工性の点で極めて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1で得られたエステル化合物の示差熱分析による測定結果を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂加工用添加剤に関し、詳しくは色相と耐熱性に優れた熱可塑性樹脂加工用添加剤と、これを含有する耐着色性、耐熱性および成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱可塑性樹脂の成形加工に際し、摩擦熱の発生防止、流動性の向上、成形機に対する樹脂の融着の防止などを目的として、熱可塑性樹脂加工用添加剤が使用されている。
近年、環境保護の観点から樹脂を再使用する機会が増加している。このため、樹脂の再成形加工時に高温条件下で再混練・再加工を行っても樹脂の着色や変性が少なく、離型性などの成形加工性に優れることが樹脂組成物に強く要求されている。
熱可塑性樹脂加工用添加剤としては、エステル化合物、アミド化合物、脂肪酸金属塩などが従来から使用されている。しかし、樹脂との反応性が低く成形加工性に優れる点からエステル化合物が広く使用されている。
例えば、特開平7−82439号公報には、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、およびブタジエン−アクリロニトリル共重合体をはじめとする熱可塑性樹脂に、炭素数1〜50の1価カルボン酸と炭素数1〜20の多価アルコールとのエステル化合物、あるいは炭素数1〜50の多価カルボン酸と炭素数1〜50の1価アルコールとのエステル化合物を添加する技術が、特開平9−169885号公報には、スチレン−アクリル系共重合熱可塑性樹脂に、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルを添加する技術が、特開平5−17669号公報には、熱可塑性ポリエステル樹脂に、グリセリン及びペンタエリスリトールを主骨格とする脂肪酸エステルを添加する技術が開示されている。しかし、これらの添加剤は、合成時の触媒や添加剤の分解成分が残存し、樹脂混錬を繰り返した際にガスの発生や着色が生じやすいという問題がある。
また、特開平6−220332号公報には、熱可塑性樹脂、エステル化合物に有機リン化合物などの着色防止剤を添加する技術が開示されているが、樹脂混錬を繰り返した際に着色防止剤の効果が損なわれ、着色が生じる場合がある。
このように、従来の熱可塑性樹脂加工用添加剤を用いた場合、高温において樹脂加工を繰り返した際に樹脂に着色が起こりやすく、耐熱性および成形加工性の面でも充分なものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、色相と耐熱性に優れた熱可塑性樹脂加工用添加剤と、これを含有する耐着色性、耐熱性および成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【問題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、
(1)下記のaとbとの縮合反応によって得られ、酸価が3mgKOH/g以下、かつ水酸基価が5mgKOH/g以下であるエステル化合物からなる熱可塑性樹脂加工用添加剤。
a.炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸
b.炭素数14〜30の直鎖飽和1価アルコール、または炭素数2〜30の2〜6価の多価アルコール
(2)熱可塑性樹脂100重量部と、前記(1)記載の熱可塑性樹脂加工用添加剤を0.1〜5重量部含有する熱可塑性樹脂組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明に使用する熱可塑性樹脂とは熱可塑性を有する樹脂であり、例えばポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体およびそれら樹脂と他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等の塩素含有樹脂;低密度ポリオレフィン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリプロピレンおよびそれら樹脂とα−オレフィンまたは他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等のポリオレフィン樹脂;ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂およびそれら樹脂と他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等のスチレン樹脂;ポリエステルおよび他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等のポリエステル樹脂;ポリアセタールおよび他樹脂との共重合体ならびにポリマーブレンド等のポリアセタール樹脂;その他各種のエンジニアリングプラスチックなどが挙げられる。
【0006】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、a成分である炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸と、b成分である炭素数14〜30の直鎖飽和1価アルコール、または炭素数2〜30の2〜6価の多価アルコールとの縮合反応により得られるエステル化合物からなる。
a成分である炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸としては、例えばミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられ、好ましくは、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸である。炭素数が14未満の場合は、得られるエステル化合物の分子量が小さくなるため、成形加工時に揮発しやすく十分な滑性が得られない。炭素数が30を超える場合は、エステル化合物の融点が高くなるため、脱酸・水洗工程でエステル化合物が固化しやすく、またa成分として分岐脂肪酸や多価カルボン酸を用いた場合は、エステル化合物の粘度が高くなるため、脱酸・水洗工程での分層が不良となり、いずれの場合も精製が困難になる。そのため、酸価が3mgKOH/g以下のエステル化合物を得にくく好ましくない。さらに、不飽和脂肪酸を用いた場合は耐熱性が低下するため好ましくない。
【0007】
b成分である炭素数が14〜30の直鎖飽和1価アルコールとしては、例えば、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、トリアコンタノール等が挙げられ、好ましくはミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールである。
炭素数が14未満の場合は、得られるエステル化合物の分子量が小さくなるため、成形加工時に揮発しやすく耐熱性が悪い。炭素数が30を超える場合は、エステル化合物の融点が高くなるため、脱酸・水洗工程でエステル化合物が固化しやすく、精製が困難になり、酸価が3mgKOH/g以下のエステル化合物を得にくく好ましくない。
また、炭素数が2〜30の2〜6価の多価アルコールとしては、例えば2価のアルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、1,30−トリアコンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコール、1,4−フェニレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。3価のアルコールとしては、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、トリメチロールエタン、トリエチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。4価のアルコールとしては、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、ペンタエリスリトール等、5価のアルコールとしてはグルコース等が、6価のアルコールとしては、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。これらのうち好ましい多価アルコールとしては、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールが挙げられる。
6価を超えるアルコールを用いた場合、エステル化合物の粘度が高くなるため、脱酸・水洗工程の分層が不良となり、精製が困難になり、酸価が3mgKOH/g以下のエステル化合物を得にくく好ましくない。
【0008】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、酸価が3mgKOH/g以下、かつ水酸基価が5mgKOH/g以下、好ましくは、酸価が2mgKOH/g以下、かつ水酸基価が4mgKOH/g以下であり、さらに好ましくは、酸価が1mgKOH/g以下、水酸基価が3mgKOH/g以下である。
酸価が3mgKOH/gを、または水酸基価が5mgKOH/gを超える場合は、添加剤の色相や耐熱性が低下し、樹脂組成物に樹脂の着色、変性が生じるため好ましくない。
【0009】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、例えば以下の方法によって得ることができる。
例えばまず、上記アルコール(b成分)に対して1.02〜1.20倍当量のカルボン酸(a成分)を、触媒の存在下または不存在下、通常120〜240℃でエステル化反応(縮合反応)させ、エステル化粗生成物を得る。
次いで、該エステル化粗生成物に含まれる過剰のカルボン酸を、減圧トッピング、アルカリ水溶液、あるいは吸着による脱酸処理などを単独または組み合わせ用いて除去することで、酸価および水酸基価が所定の範囲にある本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤を得ることが可能である。好ましい脱酸方法はアルカリ水溶液による脱酸方法であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属塩、炭酸アンモニウムなどのアンモニウム塩などの水溶液を、通常、5〜20重量%濃度に調製し、エステル化粗生成物の酸価に対し1〜2倍当量使用する。
【0010】
アルカリ水溶液による脱酸の際、分層をより容易にする目的で、炭化水素溶剤、水溶性有機溶剤の添加が好ましい。
炭化水素溶剤としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、およびノルマルヘプタンなどが挙げられ、エステル化粗生成物100重量部に対して5〜100重量部添加することが好ましい。また、炭化水素溶剤に加えて、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜3のアルコールをエステル化粗生成物100重量部に対し、3〜30重量部、好ましくは5〜30重量部の割合で添加すると分層がより容易になる。
また、水溶性有機溶剤は、沸点がDSCで測定したエステル化粗生成物の融解温度を超え、300℃以下の範囲であり、かつ比重が0.9以上の水溶性有機溶剤である。水溶性有機溶剤としては例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられ、エステル化粗生成物100重量部に対して3〜50重量部の割合で添加することが好ましい。
これらの溶剤は、1種または2種以上が使用され、炭化水素溶剤と水溶性有機溶剤を併用することも可能である。
【0011】
アルカリ水溶液による脱酸の後、過剰に用いたアルカリ化合物、微量に存在する石けん成分、および水溶性有機溶剤を除去するために、水洗を行う。水洗を効率的に行うために、水洗時の温度はエステル化合物の融解温度以上で行うのが好ましい。
【0012】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、溶融時の色相(APHA)が300以下、好ましくは250以下、さらに好ましくは200以下、最適には150以下であることが好ましい。溶融時の色相(APHA)が300を超える場合は、樹脂組成物に着色・変色が起こり、色再現性が低下する場合がある。
【0013】
また、本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は、熱重量分析(Themalgravimetry;TG)において、窒素流量200ml/分、10℃/分で昇温したとき、加熱重量減少度が5重量%に到達する時の温度が300℃以上であることが好ましい。加熱重量減少度が5重量%に到達する時の温度が300℃より低い場合は、樹脂との混錬中にエステル化合物の劣化が起こり、十分な滑性が得られにくく、エステル化合物の分解物により樹脂組成物に着色・変色が起こりやすくなる。
【0014】
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、熱可塑性樹脂100重量部に対する熱可塑性樹脂加工用添加剤の添加量は0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部である。0.1重量部未満の場合は、金型からの離型性の不良などの成型加工性が低下し、5重量部を超える場合は、樹脂組成物に着色や変性が生じやすくなり、さらにエステル化合物が樹脂より過剰に浮き出し、外観が悪くなるため好ましくない。
【0015】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、発明の効果を阻害しない範囲で本発明のエステル化合物以外の添加剤、例えば可塑剤、充填剤、安定剤、フェノール系、有機リン系等の酸化防止剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等の紫外線吸収剤;β−ジケトン化合物、β−ジケトン金属塩等の初期着色防止剤;顔料、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、発泡剤、エポキシ化合物、加工助剤等を適宜添加してもよい。
【0016】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤と熱可塑性樹脂との混合方法は、これらを均一に混合できる方法であれば特に制限はなく、例えば、押し出し機、バンバリーミキサー、加熱ロール等の各種混合用機械による混合、混練機が適宜使用できる。
【0017】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤を含有する熱可塑性樹脂組成物は、カレンダー成型、押し出し成型の他、射出成型、真空成型、ブロー成型等の各種成型法に種々の成型品に適用でき、建材用、車両用、食品容器等の製品として利用できる。
【0018】
【実施例】
以下に本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤、およびそれを用いた熱可塑性樹脂組成物の製造例を評価結果と併せて示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。実施例において「部」は重量部を示す。
【0019】
〈熱可塑性樹脂加工用添加剤の製造〉
(1)製造例1
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた4つ口フラスコに、b成分としてペンタエリスリトール100.0g(0.734mol)およびa成分としてパルミチン酸809.1g(3.155mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しながら15時間常圧で反応させ、酸価が10.5mgKOH/gのエステル化粗生成物845.2gを得た。これにトルエン169.0g、エタノール153.2gおよび10重量%水酸化カリウム水溶液133gを添加し、70℃で30分間攪拌の後、30分間静置して水層部を分離・除去し脱酸工程を終了した。続いて水洗工程として、脱酸前のエステル化粗生成物100重量部に対して、20重量部のイオン交換水を加え、70℃で30分間攪拌の後、30分間静置して水層部を分離・除去した。廃水のpHが中性になるまで水洗を4回繰り返した後、残ったエステル層を180℃、1kPaの減圧条件下で溶媒を留去し、200メッシュのポリテトラフルオロエチレン製濾布を用いてろ過を行い、融点71.6℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価0.8mgKOH/gのエステル化合物786.0gを得た。脱酸に供したエステル化粗生成物に対する収率は93.0%であった。
【0020】
(2)製造例2〜4
表1に示すa成分、b成分を用い、製造例1に準じて熱可塑性樹脂加工用添加剤の製造を行った。a成分とb成分の仕込み量、仕込み時のカルボキシル基と水酸基との比率、得られたエステル化粗生成物の量および酸価、脱酸に用いたアルカリ水溶液の種類および量、脱酸時に用いた有機溶剤の種類および量、脱酸および水洗時の温度を表1に示す。
【0021】
(3)製造例5
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた4つ口フラスコに、b成分としてペンタエリスリトール100.0g(0.73mol)およびa成分としてベヘン酸1041g(3.08mol)を加え、窒素気流下、240℃で反応水を留去しながら16時間常圧で反応させ、酸価が7.7mgKOH/gのエステル化粗生成物1076gを得た。これに10重量%水酸化カリウム水溶液120gを加え、75℃で30分間攪拌した。75℃、1kPaの減圧条件下で水を除去し石けん分を析出させた。ブフナー漏斗及び吸引ビンを用い、吸引ろ過を行い石けん分を濾別した後、融点85.0℃、酸価0.2mgKOH/g、水酸基価1.6mgKOH/gのエステル化合物936.9gを得た。脱酸に供したエステル化粗生成物に対する収率は90.0%であった。
【0022】
(4)製造例6
表1に示すa成分、b成分を用い、製造例5に準じて熱可塑性樹脂加工用添加剤の製造を行った。a成分とb成分の仕込み量、仕込み時のカルボキシル基と水酸基との比率、得られたエステル化粗生成物の量および酸価、脱酸に用いたアルカリ水溶液の種類および量、脱酸および水洗時の温度を表1に示す。
【0023】
(5)比較製造例1
温度計、窒素導入管、攪拌機および冷却管を取り付けた4つ口フラスコに、ベヘニルアルコール400g(1.27mol)およびベヘン酸451g(1.34mol)を加え、窒素気流下、220℃で反応水を留去しながら15時間常圧で反応させ、この後ろ過のみ行い、融点72.8℃、酸価10.5mgKOH/g、水酸基価1.0mgKOH/gのエステル化合物825.2gを得た。
【0024】
(6)比較製造例2
表1に示すa成分、b成分を用い、比較製造例1に準じて熱可塑性樹脂加工用添加剤の製造を行った。a成分とb成分の仕込み量、仕込み時のカルボキシル基と水酸基との比率を表1に示す。
【0025】
(7)比較製造例3〜4
表1に示すa成分、b成分を用い、製造例1に準じてエステル化合物の製造を行った。a成分とb成分の仕込み量、仕込み時のカルボキシル基と水酸基との比率、得られたエステル化粗生成物の量および酸価、脱酸に用いたアルカリ水溶液の種類および量、脱酸時に用いた有機溶剤の種類および量、脱酸および水洗時の温度を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
〈熱可塑性樹脂加工用添加剤の評価〉
前記製造例で得られたエステル化合物について以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(1)酸価:JOCS(基準油脂分析試験法:日本油化学会)2.3.1−96に基づき評価した。
(2)水酸基価:JOCS 2.3.6.2−96に基づき評価した。
(3)色相(APHA):製造直後および180℃で6時間放置後の色相についてJOCS 2.2.1.4−96に基づき評価した。製造直後および180℃、6時間放置後の色相(APHA)がいずれも300以下である場合を、色相が良好な熱可塑性樹脂加工用添加剤と評価した。
(4)融点:約10mgの試料を試料ホルダーに入れ、レファレンス材料としてアルミナ10mgを用いて、窒素流量60ml/分の条件下で、2℃/分で30℃から150℃まで昇温したときの融解挙動を、示差走査熱量分析装置(セイコー電子工業(株)製「SSC5000」)によって測定した。得られた示差熱曲線の極大ピーク温度を融点とした。
例えば、図1において、製造例1で得られたエステル化合物の融点は71.6℃である。
(5)耐熱性の評価:約10mgの試料を試料ホルダーに入れ、レファレンス材料としてアルミナ10mgを用いて、窒素流量200ml/分の条件下で、10℃/分で30℃から600℃まで昇温したときの試料の加熱重量減少度を、熱重量分析装置(セイコー電子工業(株)製「TG/DTA220」)によって測定した。
試料の重量が5重量%減少したときの温度が300℃以上の場合を耐熱性が良好な熱可塑性樹脂加工用添加剤と評価した。
【0028】
【表2】
【0029】
製造例1〜6で得られた本発明のエステル化合物は全て、製造直後および180℃で6時間放置後の色相がいずれも良好であり、加熱重量減少度が5重量%に達する温度が300℃以上である耐熱性に優れた熱可塑性樹脂加工用添加剤であった。
これに対して、エステル化の後、脱酸工程を行わず製造した比較製造例1、2のエステル化合物は酸価が高く、180℃で6時間放置後の色相と耐熱性が不良であった。また、b成分(アルコール)に対するa成分(カルボン酸)の仕込み量が少ない比較製造例3、4のエステル化合物は水酸基価が高く、耐熱性が不良であった。
【0030】
<熱可塑性樹脂組成物の調製>
実施例1〜8および比較例1〜6
熱可塑性樹脂(ポリエチレンテレフタレート(PET):(株)クラレ製 商品名クラペット1030)100重量部に対して、表2記載の各エステル化合物を表3に示す量を添加し、東洋精機製作所製ラボプラストミルを用いて、溶融温度260℃、回転数50rpmで10分間溶融混練して、熱可塑性樹脂組成物を得た。
【0031】
実施例9〜16および比較例7〜12
熱可塑性樹脂(ポリカーボネート(PC):帝人化成(株)製、商品名パンライトL−1250)100重量部に対して、表2記載の各エステル化合物を表4に示す量を添加し、東洋精機製作所製ラボプラストミルを用いて、溶融温度270℃、回転数50rpmで10分間溶融混練して、熱可塑性樹脂組成物を得た。
【0032】
実施例17〜24および比較例13〜18
熱可塑性樹脂(ポリブチレンテレフタレート(PBT):ポリプラスチック(株)製、商品名ジュラネックス3200)100重量部に対して、表2記載の各エステル化合物を表5に示す量を添加し、東洋精機製作所製ラボプラストミルを用いて、溶融温度260℃、回転数50rpmで10分間溶融混練して、熱可塑性樹脂組成物を得た。
【0033】
〈熱可塑性樹脂組成物の評価〉
熱可塑性樹脂組成物を加熱プレスにより1/8インチ厚の試験片を作成した。得られた試験片を細かく裁断し再度ペレット化した後、加熱プレスにより再度1/8インチ厚の試験片を作成する工程を5回及び10回繰り返し、その時の耐熱性、得られた試験片の耐着色性および金型からの離型性を評価した。評価結果を表3〜表5に示す。
(1)繰り返し加工時の樹脂変性(耐熱性)の評価
メルトフローレート(MFR)を、ASTM(米国材料試験協会試験法) D1238に基づいて測定した。プレス加工1回目、5回目および10回目のMFRの変化率を樹脂変性の尺度として評価した。繰り返し加工後のMFRの変化率を{MFR(10回目)―MFR(1回目)}/MFR(1回目)とし、この値が0.25より小さい場合を樹脂変性の少ない熱可塑性樹脂組成物と評価した。
(2)繰り返し加工時の耐着色性の評価
プレス加工1回目、5回目および10回目の着色の度合いを以下の基準で目視にて評価した。
○:着色が認められない。
△:わずかに着色が認められる。
×:明らかに着色が認められる。
(3)金型からの離型性の評価
プレス加工10回目における試験片について、金型との融着による表面の荒れの有無を目視にて以下の基準で評価した。
〇:荒れが全くあるいはほとんど認められない。
×:荒れが明らかに認められる。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】
【表5】
【0037】
実施例1〜24の本発明の熱可塑性樹脂組成物は全て、耐熱性、耐着色性および金型からの離型性が良好であった。
これに対して、エステル化合物の添加量が少ない比較例1、7および13の樹脂組成物は、金型からの離型性が不良であった。エステル化合物の添加量が多い比較例2、8および14の樹脂組成物は、繰り返し加工時に着色が生じ、比較例2および14の樹脂組成物にはさらに樹脂変性が生じた。酸価の高いエステル化合物を含む比較例3、4、9、10、15および16の樹脂組成物は、繰り返し加工時に着色が生じた。水酸基価の高いエステル化合物を含む比較例5、6、11、12、17および18の樹脂組成物は、繰り返し加工時に樹脂変性と着色が生じた。
【0038】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性樹脂加工用添加剤は色相と耐熱性に優れており、これを添加した熱可塑性樹脂組成物は耐着色性・耐熱性および成形加工性の点で極めて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1で得られたエステル化合物の示差熱分析による測定結果を示す。
Claims (2)
- 下記のaとbとの縮合反応によって得られ、酸価が3mgKOH/g以下、かつ水酸基価が5mgKOH/g以下であるエステル化合物からなる熱可塑性樹脂加工用添加剤。
a.炭素数14〜30の直鎖飽和モノカルボン酸
b.炭素数14〜30の直鎖飽和1価アルコール、または炭素数2〜30の2〜6価の多価アルコール - 熱可塑性樹脂100重量部と、請求項1記載の熱可塑性樹脂加工用添加剤を0.1〜5重量部含有する熱可塑性樹脂組成物。
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