JP2004059607A - エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート、製造方法、樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート、製造方法、樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】新規なエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート、その製造方法および接着性、耐湿熱性に優れた硬化物、すなわち、接着層およびコーティング層を形成する光および/または熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリイソシアネート化合物、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、エポキシ当量170未満のヒドロキシ基含有エポキシ化合物、および必要に応じて加えられるポリマージオールとを反応させて得られるエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート、同エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレートの製造方法、同エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレートを含む樹脂組成物、同樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として接着剤、粘着剤、封止材、塗料、コーティング用途などとして有用なエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート、その製造方法、該エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレートを硬化成分として含有する樹脂組成物および硬化物に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年、環境汚染問題、省エネルギー化などにより有機溶剤系の塗料に代わって、活性エネルギー線により硬化する無溶剤系の活性エネルギー線硬化型塗料が多用されるようになった。これは活性エネルギー線により硬化可能な樹脂及び硬化可能なモノマーを含有し、モノマーが溶剤の機能を兼ねていることから、塗膜形成時に溶剤を揮散させる必要がないという利点があるという理由による。この活性エネルギー線により硬化可能な樹脂及び硬化可能なモノマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどの、分子末端に(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーや(メタ)アクリル系のモノマーなどが利用されている。
この中でも、ウレタン(メタ)アクリレートおよびエポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、物性バランスが良好で、該樹脂を用いた塗料組成物は、デジタル・ビデオ・ディスク(DVD)用接着剤、電子材料用接着剤および封止材、化粧紙コーティング、紙用ツヤニス(OPV)、木工用塗料、プラスチックス用ハードコーティング、インキなどに幅広く使用されている。このような接着剤、封止材およびコーティング剤の用途においては、形成される接着層およびコーティング塗膜層の接着性、耐湿熱性などの性能が要求されており、これらの要求性能を満足するように、各種性能の改良が検討されている。
接着性の向上のために、例えば、特公平4−9809号公報では、エポキシ当量170〜1500のエポキシ樹脂、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、ジイソシアネート化合物とを反応させて得られるエポキシウレタン(メタ)アクリレートとエポキシ当量170〜1500のエポキシ樹脂およびポリアミン系硬化剤からなる樹脂組成物が開示されているが、この樹脂組成物を硬化させる場合、硬化時間が長いことと粘度が大きく希釈溶剤が必要であり、無溶剤系では使用できない。この理由は、用いられているエポキシ樹脂のエポキシ当量が170〜1500と大きく、すなわち、エポキシ基1個当たりのエポキシウレタン(メタ)アクリレートの分子量が大きすぎるため硬化速度や硬化密度が低いことによると考えられる。また、(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を同一骨格中に有するポリマーやオリゴマーも検討されているが、粘度が高く希釈溶剤が必要となり、無溶剤系の用途では使用できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、エポキシ当量が相対的に小さいエポキシ化合物を用いることにより、接着性、耐湿熱性を改良し、優れた接着層およびコーティング層を形成することができるエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート、その製造方法、及びその樹脂組成物、および硬化物を提供することである。この樹脂組成物は、接着剤、粘着剤、封止材、塗料、コーティング用途などとして用いることができる。
【0004】
【課題を解決するために手段】
本発明者らは、上記問題を解決するため、鋭意検討した結果、ポリイソシアネート化合物(a)とヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b)とヒドロキシ基含有エポキシ化合物(c)と必要に応じて加えられるポリマージオール(d)とを反応させて得られるエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレートを含有する組成物が接着性、耐湿熱性に優れた硬化物、すなわち、接着層およびコーティング層を形成することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
「ポリイソシアネート化合物(a)とヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b)とエポキシ当量170未満のヒドロキシ基含有エポキシ化合物(c)および必要に応じて加えられるポリマージオール(d)とを反応させて得られるエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)」、「ポリイソシアネート化合物(a)とヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b)および必要に応じて加えられるポリマージオール(d)とを反応させ、次いで、エポキシ当量が170未満のヒドロキシ基含有エポキシ化合物(c)を反応させることを特徴とするエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)の製造方法」、「上記のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(B)及び/またはエポキシ樹脂(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物」、および「上記のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(B)またはエポキシ樹脂(C)を含有する樹脂組成物を活性エネルギー線および/または熱により硬化してなる硬化物」である。
【0005】
以下、本発明を詳しく説明する。
まず、(a)成分であるポリイソシアネート化合物について説明する。本発明に用いるポリイソシアネート化合物(a)としては、芳香族系、脂肪族系、環式脂肪族系または脂環式ポリイソシアネートまたはその混合物、付加物、変性物、重合物など公知のポリイソシアネート類が使用できる。中でも、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(クルードMDI)、変性ジフェニルメタンジイソシアネート(変性MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)などのポリイソシアネート或いはこれらのイソシアネートの三量体化合物が挙げられる。
【0006】
次に、(b)成分であるヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートについて説明する。本発明に用いるヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b)としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のアルキル基に置換基があってもよいヒドロキシアルキル(炭素数2〜12)(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレン(炭素数2〜6)グリコールモノ(メタ)アクリレート;グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールメタクリレートアクリレート、2−(メタ)アクリロイルエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、或いは上記化合物のラクトン(炭素数4〜8)変性品や、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなどのアルキレン(炭素数2〜6)オキサイド変性品などが挙げられる。
ラクトン変性品としては、特に、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート基のヒドロキシ基に、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトンなどのラクトンが0.3〜10モル付加したものが挙げられる。
アルキレンオキサイド変性品としては、特に、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート基のヒドロキシ基に、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなどが0.5〜20モル付加したものが挙げられる。
【0007】
次に、(c)成分であるエポキシ当量170未満のヒドロキシル基含有エポキシ化合物について説明する。
本発明に用いるエポキシ当量170未満のヒドロキシル基含有エポキシ化合物(c)としては、グリシドール、エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール、エポキシ化プロペニルアルコール、エポキシ化ブテニルアルコール、エポキシ化ペンテニルアルコール、エポキシ化ヘキセニルアルコール、エポキシ化シクロペンテニルアルコール等が挙げられるが、グリシドールおよびエポキシ化テトラヒドロベンジルアルコールが好ましい。
【0008】
次に、(d)成分であるポリマージオールについて説明する。
本発明に用いるポリマージオール(d)としては、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジオール、長鎖アルキレンジオールが挙げられ、ポリエステルジオールとしては、例えば、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトンの重合物で、数平均分子量300から5000範囲内のもの、グリコール成分と二塩基酸成分からなる化合物で数平均分子量300から5000の範囲内のものが挙げられる。ポリエーテルジオールとしては、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロキシフランなどの重合物で数平均分子量300から5000の範囲内のものが挙げられる。ポリカーボネートジオールとしては、グリコール成分と環状カーボネート成分からなる化合物で数平均分子量300から5000の範囲内のものが挙げられる。
【0009】
本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)の製造方法としては、ポリイソシアネート化合物(a)とヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート(bB)とヒドロキシ基含有エポキシ化合物(c)及び必要に応じて加えられるポリマージオール(d)とを反応させる方法であれば、特に限定されず、公知の方法で製造できる。
例えば、(a)、(b)、(c)を一括混合して反応させる方法、(a)、(b)、(c)、(d)を一括混合して反応させる方法、(a)および(b)を反応させて、1分子当たり1個以上のイソシアネート基を含有するウレタンイソシアネートプレポリマーを形成した後、該プレポリマーと(c)を反応させる方法、または、(a)および(c)を反応させて、1分子当たり1個以上のイソシアネート基を含有するエポキシ基含有ウレタンイソシアネートプレポリマーを形成した後、該プレポリマーと(b)を反応させる方法、(a)および必要に応じて加えられる(d)を反応させて、1分子当たり2個以上のイソシアネート基を含有するウレタンイソシアネートプレポリマーを形成した後、該プレポリマーと(b)および(c)を反応させる方法、(a)および(b)、(c)を反応させて、1分子当たり1個以上のイソシアネート基を含有するウレタンイソシアネートプレポリマーを形成した後、該プレポリマーと必要に応じて(d)を反応させる方法などが挙げられる。中でも、(a)および(b)を反応させて、1分子当たり1個以上のイソシアネート基を含有するウレタンイソシアネートプレポリマーを形成した後、該プレポリマーと(c)を反応させる方法が好ましい。
その理由は、ウレタンジアクリレート化合物やウレタンジエポキシ化合物、さらには、エポキシ基が開環することにより生じる副生物等の生成量が少なく、目的物であるエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)の品質のコントロールがしやすいからである。
反応を行う際の各成分のモル比は、(a)成分1モルに対して(b)成分、(c)成分および必要に応じて加えられる(d)成分を合計で1.0〜2.0モル、(b)成分と(c)成分はほぼ等モルにすることが好ましい。(b)成分、(c)成分および必要に応じて加えられる(d)成分の合計量が1.0モルを下回ると(a)成分、すなわち、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基がエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)中に残存し、保存安定性が悪くなるので、好ましくない。逆に、2.0モルを上回って(b)成分および(c)成分はエポキシ含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)中に残存したとしてもそれぞれエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有しているので、硬化成分として働くので、それほど問題になることはない。
必要に応じて加えられる(d)成分は(b)成分および(c)成分の合計1モルに対して0.01〜2.5モルになるように添加する。(d)成分が2.5モルを上回ると粘度が著しく増大し、実用的でないため好ましくない。(b)成分および(c)成分はエポキシ含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)中に残存したとしてもそれぞれエポキシ基または(メタ)アクリロイル基を有しているので、硬化成分として働くので、それほど問題になることはない。
反応には、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、ジ−t−ブチルハイドロキノンなどの重合禁止剤存在下で行うことが好ましい。これらの重合禁止剤の量は生成するエポキシ含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)に対して1〜10000ppm(重量基準、以下同じ)、好ましくは、100〜2000ppm、さらに好ましくは、400〜1000ppmである。重合禁止剤の量が目的物であるエポキシ含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)に対して1ppm未満であると十分な重合禁止効果が得られないことがあり、10000ppmを超えると硬化物の諸物性に悪影響を及ぼす恐れがある。
同様の理由から、本反応は分子状酸素含有ガス雰囲気下で行うことが好ましい。酸素濃度は安全面を考慮して適宜選択される。
【0010】
本反応において、十分な反応速度を得るために、本反応は触媒を用いて行うことが好ましい。触媒としては、ジブチルスズジラウレート、オクチル酸スズ、塩化スズ、テトラブチルチタネートなどを用いることができるが、反応速度面からジブチルスズジラウレート等が好ましい。
これらの触媒の量は目的物であるエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)に対して、通常、1〜3000ppm、好ましくは50〜1000ppmである。触媒量が1ppmより少ない場合には十分な反応速度が得られないことがあり、3000ppmより多く加えると硬化物の諸物性に悪影響を及ぼす恐れがある。
反応は温度130℃以下で行うことが好ましく、特に30℃〜130℃であることがより好ましい。30℃より低いと実用上十分な反応速度が得られないことがあり、130℃より高いと熱によるラジカル重合によって二重結合部が架橋し、ゲル化物が生じることがある。反応は、通常、残存イソシアネート基が0.1%以下になるまでガスクロマトグラフィーまたは滴定法等で分析しながら行なう。
【0011】
本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含む樹脂組成物は、上記エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)に(メタ)アクリロイル基含有化合物(B)及び/またはエポキシ樹脂(C)を配合することが必須である。(メタ)アクリロイル基含有化合物(B)としては、(メタ)アクリロイル基を含有するモノマーやオリゴマーが挙げられ、それらは特に限定されず、公知の(メタ)アクリロイル基を含有するモノマーが使用できる。(メタ)アクリロイル基を含有するモノマーとしては、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、アクリロイルモルフォリン、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの3モルプロピレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの6モルプロピレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン変性物のヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーが挙げられる。さらに、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシドキシブチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートのようなエポキシ基を有する(メタ)アクリレートなどの一官能ないし多官能モノマーが挙げられ、これらの二種以上の混合物でもよい。
また、代表的な(メタ)アクリロイル基を含有するオリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート[例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートのようなジイソシアネート化合物2モルと1,4−ブタンジオールのようなジオール1モルとから両末端にイソシアネート基を有する化合物を合成し、次いで、この化合物1モルに対して2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのようなヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを2モル反応させることにより得られるもの]、アジピン酸やフタル酸のような多塩基酸と同ポリオールとから水酸基末端のポリエステルを合成し、次いでヘキサメチレンジイソシアネートのようなポリイソシアネートを反応させて末端イソシアネート基を有するポリエステル樹脂とし、次いで、この末端イソシアネート基にヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのような水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて末端を(メタ)アクリロイル基に変換して得られるもの、ジエチレングリコールやテトラメチレングリコールのようなポリエーテル化合物にヘキサメチレンジイソシアネートのようなポリイソシアネートを反応させて末端イソシアネート基を有するポリエーテル化合物とし、次いで、この末端イソシアネート基にヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのような水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて末端を(メタ)アクリロイル基に変換する方法等で得られるもの、エポキシ(メタ)アクリレート[例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させることによって得られるもの、アジピン酸やフタル酸のような多塩基酸またはその無水物とエチレングリコールやトリメチロールプロパンのようなポリオールとからカルボキシル基末端のポリエステル樹脂を合成し、次いで、その末端カルボキシル基にグリシジル(メタ)アクリレートや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートのようなエポキシ基含有(メタ)アクリレートを反応させて末端を(メタ)アクリロイル基に変換して得られるもの、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのようなヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートにラクトン化合物(例えば、ε−カプロラクトン)を付加して得られるポリエステル化合物にトリメリット酸のような3価以上の酸無水物を反応させることによりカルボキシル基末端のポリエステル樹脂を合成し、次いで、グリシジル(メタ)アクリレートや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートのようなエポキシ基含有(メタ)アクリレートを反応させて末端を(メタ)アクリロイル基に変換する方法により得られるもの]、ポリエステル(メタ)アクリレート[アジピン酸やフタル酸のような多塩基酸と同ポリオールとから水酸基末端のポリエステル樹脂を合成し、次いで、アクリル酸やメタクリル酸のような(メタ)アクリロイル基を有する酸またはそのエステルを反応させてエステル化またはエステル交換反応させることにより、末端を(メタ)アクリロイル基に変換する方法により得られるもの、同アジピン酸やフタル酸のような多塩基酸と同ポリオールとからカルボン酸末端のポリエステルを合成しヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのようなヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート化合物を反応させ末端を(メタ)アクリロイル基に変換する方法等で得られるもの]、ポリエーテル(メタ)アクリレート[例えば、ジエチレングリコールやテトラメチレングリコールのようなポリエーテル化合物にアクリル酸やメタクリル酸のような(メタ)アクリロイル基を有する酸またはそのエステルを反応させてエステル化またはエステル交換反応させることにより末端を(メタ)アクリロイル基に変換する方法により得られるもの]などが挙げられ、これらの二種以上の混合物でもよい。
(メタ)アクリロイル基含有化合物(B)の配合量は本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)100重量部に対して1〜1000重量部、好ましくは1〜500重量部、さらに好ましくは1〜100重量部である。1重量部より少ないと溶剤としても添加する意味がなく、1000重量部より多くなると本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を用いることによる特徴が出なくなる。
【0012】
エポキシ樹脂(C)としては特に限定されず、公知のビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、ジャパンエポキシレジン社のエピコート828等)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(例えば、ジャパンエポキシレジン社のエピコート806等)、脂環型エポキシ樹脂(例えば、ダイセル化学工業(株)製EHPE 3150、エポリードGT300、同400シリーズ、セロキサイド2021、同2080、同3000等)、ノボラック型多官能エポキシ樹脂(例えば、ジャパンエポキシレジン社のエピコート152等)などエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂(C)の配合量は本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)100重量部に対して1〜1000重量部、好ましくは1〜500重量部、さらに好ましくは1〜100重量部である。1重量部より少ないと溶剤としても添加する意味がなく、1000重量部より多くなると本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を用いることによる特徴が出なくなる。
【0013】
本発明においては、エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を製造する際、およびそれを含む樹脂組成物を製造する際、必要に応じて粘度調整などのために、有機溶剤などを添加することも可能である。このような有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチルなどのエステル系溶剤;ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系溶剤;トルエン、キシレンなどの芳香族溶剤;ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族系溶剤;塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルムなどのハロゲン系溶剤;イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤などが挙げられる。この有機溶剤の配合量は、組成物全体に対して0〜30重量%が好ましい。
【0014】
上記のように、本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含む樹脂組成物は、上記エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)および、(メタ)アクリロイル基含有化合物(B)及び/またはエポキシ樹脂(C)を必須の硬化性成分として含有するものである。この樹脂組成物中の(メタ)アクリロイル基の反応により硬化させる際に、電子線照射による場合は、必ずしも光重合開始剤を用いる必要はないが、紫外線照射により硬化させる時は、光重合開始剤を配合することが好ましい。光重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフインオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、カンファーキノンなどが挙げられる。この光重合開始剤の配合量は、組成物全体に対して0.1〜10重量%、好ましくは、1〜5重量%程度である。0.1重量%未満では硬化速度が遅く、逆に10重量%を超える量使用しても硬化速度の向上はみられず、硬化物の物性を損なうので好ましくない。
【0015】
また、熱により硬化させる時には、過酸化物を配合することが好ましい。過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられる。この過酸化物の配合量は、組成物全体に対して0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜5重量%程度である。0.1重量%未満では硬化速度が遅く、逆に10重量%を超える量使用しても硬化速度の向上はみられず、硬化物の物性を損なうので好ましくない。また、硬化促進剤を用いてもよい。硬化促進剤としては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、オクタン酸コバルト、ジメチルアニリン、アセチルアセトンなどが挙げられる。硬化促進剤の配合量は、組成物全体に対して0.01〜5重量%、好ましくは、0.1〜3重量%程度である。0.01重量%未満では硬化速度が遅く、逆に5重量%を超える量使用しても硬化速度の向上はみられず、硬化物の物性を損なうので好ましくない。
【0016】
上記エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含有する樹脂組成物中のエポキシ基を活性エネルギー線で硬化させる際には、光重合開始剤を配合することが好ましい。光重合開始剤としては、トリアリルスルフォニウムヘキサフルオロフォスフェイト塩などが挙げられる。この光重合開始剤の配合量は、組成物全体に対して0.5〜10重量%、好ましくは、1〜5重量%程度である。0.1重量%未満では硬化速度が遅く、逆に10重量%を超える量使用しても硬化速度の向上はみられず、硬化物の物性を損なうので好ましくない。
上記エポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含有する樹脂組成物中のエポキシ基を熱により硬化させる際に、硬化促進剤が必要である。硬化促進剤としては、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミンなどの脂肪族ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン、トリメチルアミノメチルベンゼンなどの芳香族ポリアミンなどが挙げられる。この硬化促進剤の配合量は、組成物全体に対して1〜50重量%、好ましくは、5〜40重量%程度である。1重量%未満では硬化速度が遅く、逆に50重量%を超える量使用しても硬化速度の向上はみられず、硬化物の物性を損なうので好ましくない。
また、別の硬化促進剤としては1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類などが挙げられる。
この硬化促進剤の配合量は、組成物全体に対して0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜5重量%程度である。0.1重量%未満では硬化速度が遅く、逆に10重量%を超える量使用しても硬化速度の向上はみられず、硬化物の物性を損なうので好ましくない。
【0017】
また、このエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含む樹脂組成物には、このほかの種々の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば、フィラー、染顔料、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤などが挙げられる。これらの添加物の添加量は樹脂組成物に対して0〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部である。
本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含む樹脂組成物は、紫外線または電子線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化する。
【0018】
紫外線照射を行う時の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯などが用いられる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、その他の条件により異なるが、長くとも数十秒であり、通常は数秒である。紫外線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の完全を図ることもできる。電子線照射の場合は、50〜1,000KeVの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜5Mradの照射量とすることが好ましい。通常、ランプ出力80〜300W/cm程度の照射源が用いられる。また、加熱することにより硬化する。50〜200℃に加熱することにより、数分から数時間で硬化する。紫外線または電子線等の活性エネルギー線の照射と加熱とを併用して硬化させることもできる。硬化塗膜の厚さは通常、50μm〜0.5cm程度である。
本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含む樹脂組成物の硬化においては、活性エネルギー線を照射することにより、主として(メタ)アクリロイル基による硬化反応が生じ、加熱によりエポキシ基による硬化反応が生じる。従って、活性エネルギー線の照射と加熱の両方を実施することが好ましい。
【0019】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】
(実施例1)
撹拌機、温度計及びコンデンサーを備えた1Lフラスコにイソホロンジイソシアネート222g(1モル)、ジブチルスズジラウリレート0.08g(200ppm、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA1)に対する添加量)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.20(500ppm、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA1)に対する添加量)を仕込み、内温70℃にした後、2−ヒドロキシエチルアクリレート116g(1モル)、次いでグリシドール74g(1モル)を加え残存イソシアネート基が0.1%以下になるまで反応を行い、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA1)を得た。
【0021】
(実施例2)
主原料として、トリレジンジイソシアネート174g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート116g(1モル)、グリシドール74g(1モル)を用いた以外は、実施例1と同様に行って、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA2)を得た。
【0022】
(実施例3)
主原料として、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート210g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート116g(1モル)、グリシドール74g(1モル)を用いた以外は、実施例1と同様に行って、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA3)を得た。
【0023】
(実施例4)
主原料として、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート210g(1モル)、ラクトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート(プラクセルFA2D、ダイセル化学工業製)344g(1モル)、グリシドール74g(1モル)を用いた以外は、実施例1と同様に行って、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA4)を得た。
【0024】
(実施例5)
主原料として、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート210g(1モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート130g(1モル)、グリシドール74g(1モル)を用いた以外は、実施例1と同様に行って、エポキシ基含有ウレタンメタクリレート(UA5)を得た。
【0025】
(実施例6)
撹拌機、温度計及びコンデンサーを備えた2Lフラスコにトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート420g(2モル)、ジブチルスズジラウリレート0.32g(200ppm、エポキシ基含有ウレタンアクリレートに対する添加量)を仕込み、内温70℃にした後、ポリエステルジオールとして、プラクセル210(ダイセル化学工業製)1000g(1モル)を加え、反応させ残存イソシアネート基が5.9%となった時点でハイドロキノンモノメチルエーテル0.80g(500ppm、エポキシ基含有ウレタンアクリレートに対する添加量)を加え、次いで2−ヒドロキシエチルアクリレート116g(1モル)、グリシドール74g(1モル)を加え、残存イソシアネート基が0.1%以下になるまで反応を行い、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA6)を得た。
【0026】
(実施例7)
主原料として、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート420g(2モル)、ポリエーテルジオールとして分子量1000のポリテトラメチレングリコール(PTMG1000)を1000g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート116g(1モル)、グリシドール74g(1モル)を用いた以外は、実施例6と同様に行って、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA7)を得た。
【0027】
(実施例8)
主原料として、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート420g(2モル)、ポリカーボネートジオールとしてプラクセルCD210(ダイセル化学工業製)1000g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート116g(1モル)、グリシドール74g(1モル)を用いた以外は、実施例6と同様に行って、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA8)を得た。
【0028】
(実施例9)
主原料として、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート210g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート116g(1モル)、エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール128g(1モル)を用いた以外は、実施例1と同様に行なって、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA9)を得た。
【0029】
(比較例1)
主原料として、イソホロンジイソシアネート222g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート232g(2モル)を用い、グリシドールを用いなかった以外は、実施例1と同様に行って、ウレタンアクリレート(UA10)を得た。
【0030】
(比較例2)
主原料として、イソホロンジイソシアネート222g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート232g(1モル)、エピコート1001(エポキシ当量475のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)950g(1モル)を用いた以外は、実施例1と同様に行って、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA11)を得た。
【0031】
(比較例3)
主原料として、イソホロンジイソシアネート222g(1モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート232g(1モル)、エピコート1004(エポキシ当量950のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)1900g(1モル)を用いた以外は、実施例1と同様に行って、エポキシ基含有ウレタンアクリレート(UA12)を得た。
【0032】
上記実施例1〜9で得られた本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(UA1〜UA9)及び比較例1〜3で得られたウレタンアクリレート(UA10〜UA12)および成分(B)および/または成分(C)を用いて硬化性樹脂組成物を作成した。
【0033】
硬化性樹脂組成物用原料として用いたものの略号などを下記および表1および表2に示す。
EP828:エピコート828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)
EP1001:エピコート1001(エポキシ当量450のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)
EP1004:エピコート1004(エポキシ当量950のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製)
TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート(ダイセル・ユーシービー製)
Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティケミカル製)
UVA1591:トリアリルスルフォニウムヘキサフルオロホスフェイト塩(ダイセル・ユーシービー製)
BMI12:1−ベンジル−2−メチルイミダゾール(ジャパンエポキシレジン製)
BPO:過酸化ベンゾイル
【0034】
上記硬化性樹脂組成物を使用して、下記の要領で配合物の取扱い性および硬化物の接着性、耐湿熱性、鉛筆硬度、耐溶剤性を調べた。
[取扱い性]
室温でガラス基材に膜厚50ミクロンになるように塗布する。この時に塗布状態について評価した。取扱い性の評価は、○:容易に取り扱いできる、×:室温では取扱い不可能、で示した。
[接着性]
ガラス基材に膜厚50ミクロンになるように塗布し、その上にさらにガラス基材を載せて硬化させて試験片を作成した。接着性の評価は、○:極めて良好、△:良好、×:問題あり、で示した。
[耐湿熱性]
ガラス基材に膜厚50ミクロンになるように塗布し、その上にさらにガラス基材を載せて硬化させて試験片を作成し、温度70℃、湿度95%の環境下に30日間置いて、試験片の外観変化を目視で観察した。
[鉛筆硬度]
ガラス基材に膜厚50ミクロンになるように塗布し、硬化させて試験片を作成し、測定した。
[耐溶剤性]
ガラス基材に膜厚50ミクロンになるように塗布し、硬化させて試験片を作成し、トルエンの100回ラビングテストを行い、外観を目視で観察した。評価は、○:極めて良好で曇りなし、△:少し曇りあり、×:表面が少し溶けている、とした。
[硬化条件]
UV:高圧水銀灯120W/cmを用いてコンベアスピード3m/minで1回照射させる。
熱:温度150℃、2時間加熱する。
UV/熱:UVで硬化させた後、熱で硬化させる。
【0035】
実施例10〜20を表1に示し、比較例4〜7を表2に示す。
【表1】
Figure 2004059607
【0036】
【表2】
Figure 2004059607
【0037】
【発明の効果】
本発明のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレートを含有する組成物は接着性、耐湿熱性に優れた硬化物、すなわち、接着層およびコーティング層を形成することができる。

Claims (7)

  1. ポリイソシアネート化合物(a)とヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b)とエポキシ当量170未満のヒドロキシ基含有エポキシ化合物(c)および必要に応じて加えられるポリマージオール(d)とを反応させて得られるエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)。
  2. エポキシ当量170未満のヒドロキシ基含有エポキシ化合物(c)がグリシドールである請求項1記載のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)。
  3. エポキシ当量170未満のヒドロキシ基含有エポキシ化合物(c)がエポキシ化テトラヒドロベンジルアルコールである請求項1記載のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)。
  4. ポリマージオール(d)がポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、およびポリカーボネートジオールの群から選ばれる少なくとも一つである請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)。
  5. ポリイソシアネート化合物(a)とヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b)および必要に応じて加えられるポリマージオール(d)とを反応させ、次いで、エポキシ当量が170未満のヒドロキシ基含有エポキシ化合物(c)を反応させることを特徴とするエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(B)及び/またはエポキシ樹脂(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ基含有ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(メタ)アクリロイル基含有化合物(B)またはエポキシ樹脂(C)を含有する樹脂組成物を活性エネルギー線および/または熱により硬化してなる硬化物。
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