JP2004059413A5 - - Google Patents

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Description

【書類名】 明細書
【発明の名称】 堆肥攪拌装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
堆肥内に差し込まれて回転して堆肥を攪拌る攪拌機と、攪拌機を回転させる回転駆動体と、攪拌機を堆肥内で移動させる移動機構と、堆肥から発生した発酵ガスを吸引して堆肥内に戻す発酵ガス吸引戻し装置を備えたことを特徴とする堆肥攪拌装置。
【請求項2】
請求項1記載の堆肥攪拌装置において、発酵ガス吸引戻し装置が、堆肥から発生した発酵ガスを吸引し、その発酵ガスを気体通路を通して、又は気体通路とは別に設けたガス通路を通して堆肥内に戻すことを特徴とする堆肥攪拌装置。
【請求項3】
堆肥内に差し込まれて回転する回転シャフトの外周に攪拌翼が形成され、攪拌翼に高圧気体を噴出して高圧気体により堆肥を切断する気体噴出口が形成され、気体噴出口に高圧気体を供給する気体通路を備えた攪拌機と、気体通路に高圧気体を送る気体供給装置と、その高圧気体を加熱する加熱体と、攪拌機を回転させる回転駆動体と、攪拌機を堆肥内で移動させる移動機構とを備えたことを特徴とする堆肥攪拌装置。
【請求項4】
堆肥内に差し込まれて回転する回転シャフトの外周に攪拌翼が形成され、攪拌翼に高圧気体を噴出して高圧気体により堆肥を切断する気体噴出口が形成され、気体噴出口に高圧気体を供給する気体通路を備えた攪拌機と、気体通路に高温高圧気体を送る気体供給装置と、攪拌機を回転させる回転駆動体と、攪拌機を堆肥内で移動させる移動機構とを備えたことを特徴とする堆肥攪拌装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4記載の堆肥攪拌装置において、堆肥から発生した発酵ガスを吸引して堆肥内に戻す発酵ガス吸引戻し装置を備えたことを特徴とする堆肥攪拌装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の堆肥攪拌装置において、攪拌翼に堆肥を切断する切断刃が設けられたことを特徴とする堆肥攪拌装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は牛糞、豚糞、鶏糞などの家畜の糞や生ゴミなどの生物系の廃棄物を発酵させて堆肥を作る際に、堆肥を攪拌するための堆肥攪拌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
堆肥は野積みが禁止されて、屋根のある室内に収容することが義務つけられている。このため、家畜の糞とか廃棄物等(以下これらをまとめて「堆肥材料」という)を堆肥にする場合も、屋根のある室内で作られる。堆積された堆肥(堆肥になる前は堆肥材料であるが、説明の便宜上、堆肥材料も堆肥という)を発酵させる必要がある。堆肥を発酵させるためには好気的な条件が必要であるが、堆肥を積んだままでは堆肥の内部が空気不足になって十分に発酵しない。また、十分に発酵させるには堆肥が高温であることが望ましい。そこで従来は、堆肥を作る室内(堆積場)の底面に埋め込みピットを設け、その内部に送風パイプを配置し、パイプに空気吹き出し穴をあけて、そこから空気を噴出して堆肥に供給していた。
【0003】
従来は、回転パイプの外周に螺旋状の攪拌翼を取り付けた攪拌機を、堆積された堆肥内で回転させて堆肥を攪拌しながら、回転パイプの穴から堆肥の内部に空気を供給して堆肥を発酵させる堆肥発酵装置も開発されている(特開2000−281471号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の攪拌機及びそれを用いた堆肥攪拌装置は、以下のような課題がある。
(1)従来技術のうち前者では、空気噴出し穴が堆肥場の底面のパイプに設置されているため、堆肥の重みで空気噴出し穴が目詰まりし易く、また、体積高が高くなると、空気が上部まで行き渡らず、空気の供給が不十分になり易く、堆肥になるまでに時間がかかる。
(2)従来技術のうち後者では、前者よりは堆肥の内部まで空気が供給され易くなるが、堆積されている堆肥を攪拌、粉砕して推進するのに馬力の強い動力源が必要になり、攪拌装置が大型化し、コストアップになる。
(3)前記従来技術のいずれの場合も、牛糞、豚糞、鶏糞などの家畜の糞や生ゴミなどの生物系の廃棄物を発酵させて堆肥を作るため、堆肥を作る際に強い臭気が発生する。特に堆肥発酵初期課程ではアンモニア、硫化水素、メタン、ブタンガスなどによる悪臭が発生し、周辺住民に不快感を与える虞もあった。
(4)従来のいずれの場合も、堆肥攪拌装置では発酵に要する時間が長かった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、発酵期間を短縮でき、短期間で良質な堆肥を作ることができ、悪臭の発生を抑えることができる堆肥攪拌装置を提供することにある。
【0006】
本件出願の堆肥攪拌装置は、堆肥内に差し込まれて回転して堆肥を撹拌る攪拌機と、攪拌機を回転させる回転駆動体と、攪拌機を堆肥内で移動させる移動機構と、堆肥から発生した発酵ガスを吸引して堆肥内に戻す発酵ガス吸引戻し装置を備えたものである。この場合、吸引した発酵ガスを気体通路を通して、又は気体通路とは別に設けたガス通路を通して堆肥内に戻すことができる。
【0007】
本発明の堆肥攪拌装置は、気体供給装置から送られる高圧気体を加熱体により加熱して高温高圧気体にして、気体噴出口より噴出させて堆肥を切断、攪拌するようにしてある。本発明の堆肥攪拌装置では、気体供給装置から送られる高圧気体を加熱体により加熱したり、気体供給装置から高温の高圧気体を送ったりするだけではなく、堆肥から発生する発酵ガスを堆肥内に戻す発酵ガス吸引戻し装置と組合せることもできる。本発明の堆肥攪拌装置は、上記いずれの場合も、攪拌翼に堆肥を切断する切断刃を設けることもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明の堆肥攪拌装置の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。この堆肥攪拌装置は図1に示すように、堆積された堆肥Z内で攪拌機1の回転シャフト2を矢印A方向(時計回転方向)に回転させて堆肥Zを攪拌翼3により攪拌し、攪拌翼3の外周縁の切断刃4により切断する。回転シャフト2を回転させながら前後移動台車5を前後レール6の長手方向(前後方向:矢印BまたはC方向)に移動させて、前後移動台車5の下の堆肥全体を攪拌する。その攪拌が終了したら横移動台車7を横レール8の長手方向(横方向:矢印D又はE方向)に移動させて停止させ、その停止位置で前回と同様に、攪拌機1の回転シャフト2を矢印A方向に回転させて堆肥Zを攪拌翼3により攪拌しながら切断刃4により切断する。また、回転シャフト2を回転させながら前後移動台車5を前後レール6の前後方向(矢印BまたはC方向)に移動させて、前後移動台車5の下の堆肥全体を攪拌する。この繰り返しにより室内の堆肥全体を攪拌するようにしてある。
【0009】
前記実施形態では堆肥攪拌中に攪拌翼3に高圧気体を送って攪拌翼3の気体噴出口11から高圧気体を噴出させて堆肥Zを切断する。このとき、高圧気体を熱風にして堆肥Zの発酵を促進する。また、発酵している堆肥Zから発生する種々のガス(以下「発酵ガス」という)を吸引して堆肥中に戻すようにしてある。
【0010】
拌機1の回転シャフト2にはパイプが使用されており、その外周に図3、図4のように軸方向に沿って螺旋状の攪拌翼3が取付けられている。回転シャフト2と攪拌翼3は共に金属製であり、攪拌翼3は溶接とかビス止めといった方法で回転シャフト2に固定されている。攪拌翼3の外周縁には気体噴出口11が開口され、気体噴出口11が回転シャフト2の内部空間(気体通路)9に連通されている。気体通路9は前後移動台車5に搭載されている気体供給装置(例えば、コンプレッサ)12(図1)に連結されて、それから気体通路9に送られる高圧気体(例えば、空気とか発酵に適したガス)が気体噴出口11から噴出されるようにしてある。
【0011】
図5のように攪拌翼3の外周縁には金属製の刃物13が180°間隔で取付けられている。刃物13は回転方向に流線形の先細りの形状になっており、その外周縁に切断刃4が形成され、内部に中空室14が形成され、その外側に気体噴出口11が形成されている。中空室14は連通路15により回転シャフト2の内部の気体通路9と連通されて、気体供給装置12から空気通路9に供給された高圧気体が中空室14を通って気体噴出口11から外部に噴出されるようにしてある。
【0012】
攪拌翼3への刃物13の取り付けはネジとかビス等の固定具を用いたり、溶接したりして行う。刃物13は図6のように攪拌翼3の先端側を上下から挟んで取り付けたり、図7のように攪拌翼3の先端側の下に重ねて取り付けたりすることができる。刃物13は攪拌翼3の上に取り付けることもできる。刃物13は攪拌翼3の外周縁に120°間隔、90°間隔といった所望の間隔で取付けることもできる。
【0013】
拌機1を前記構造とすることにより、回転シャフト2を回転させると攪拌翼3の切断刃4により堆肥Zが切断されながら攪拌されると同時に、気体供給装置12から気体通路9に供給される高圧気体が気体噴出口11から噴出されて堆肥が切断されると共に堆肥内に高温の高圧気体が供給されるようにしてある。
【0014】
図示した攪拌翼3は螺旋状であるが、攪拌翼3はそれ以外の形状であってもよい。例えば、円盤、棒、パイプ等とし、それらを回転シャフト1の長手方向に間隔をあけて取付けることができる。攪拌翼3を円盤、棒、パイプ等にしたときは気体噴出口11をそれらの先端に開口することができる。また、切断刃4もそれらの外周縁や先端に形成することができる。いずれにしても、気体噴出口11と切断刃4の形状や構造、形成する箇所等は前述のものに限定されることなく任意に設計することができる。気体通路9は回転シャフト2の内部空間と兼用にするのではなく、回転シャフト2とは別に高圧気体を送るための専用のパイプやホースを用意し、それを回転シャフト2に添って配管し、それを気体噴出口11に連通させることもできる。
【0015】
拌機1は図2に示すように回転シャフト2の上部に設けたスプロケット21と、回転駆動体(例えば、モータ)22の駆動スプロケット23とにチェーン24を掛けて、回転駆動体22の回転により駆動スプロケット23が回転されると、回転シャフト21のスプロケット21が回転され、回転シャフト21が回転されるようにしてある。
【0016】
本発明では攪拌機1を前後方向(図1、図3のB―C方向)と横方向(図1、図3のD―E方向)に移動させる。そのための移動機構としては例えば既存のホイスト式天井クレーンの駆動機構を利用することができるが、図1、図3では次のような移動機構としてある。堆肥室内の横方向(左右方向)に二本一対の横レール8を平行に設け、その横レール8の上に自走式の横移動台車7を搭載して、横移動台車7が横レール8の上を往復移動できるようにしてある。更に、横移動台車7の上に前後レール6を架設し、前後レール6に前後移動台車5を搭載して、前後移動台車5が前後レール6の前後方向(堆肥室内の前後方向)に往復移動できるようにし、この前後移動台車5の下に攪拌機1を取り付けてある。移動機構をこのような構成とすることにより、攪拌機1は前後移動台車5の前後移動に伴って同方向に移動し、横移動台車7の横移動に伴って同方向に移動して、堆肥室内を前後左右に往復移動できるようにしてある。
【0017】
本発明では気体噴出口11に送る高圧気体を高温(熱風)とする。このため、回転シャフト2内の気体通路9に加熱器(例えば、ヒータ)20(図4)を設けて、気体供給装置12から気体通路9に圧送されてくる高圧気体が加熱されて熱風となるようにしてある。ヒータには例えば、空気加熱ネジ込みシェル型ヒーターSGA型(日本ヒーター株式会社の商品名)を使用することができる。本発明では気体供給装置12から送り出される高圧気体をヒータで加熱するのではなく、気体供給装置12から高熱の高圧気体を送り出すようにすることもできる。
【0018】
本発明では発酵している堆肥から発生する発酵ガスを吸引して堆肥内に戻すための吸引戻し装置を設けてある。吸引戻し装置は図4のように堆肥Zから発生する発酵ガス(臭気)Gを吸引する吸引器31、吸引器31から吸引された発酵ガスを回転シャフト2内の気体通路9に送り込む連通路32と、連通路32を開閉するバルブ33とを備えている。バルブ33は電磁開閉式のものでも、手動開閉式のものでもよい。吸引器31は下方広がりで、底面開口に形成され、底面開口部を発酵ガスを吸引する吸引口34として、吸引口34を下向きにして堆肥Zに対向させてある。吸引戻し装置の連通路32が気体通路9と合流する箇所には合流器35が備えられる。該合流器35には例えばジェクター(株式会社日本ジェクターの商品名)を使用するのが適する。
【0019】
前記吸引戻し装置の動作は次のようになる。バルブ33(図4)を開いて高圧気体供給装置12により気体通路9に高圧空気を供給すると連通路32内が減圧され、堆肥から発生する発酵ガスGが吸引口34から吸引器31内に吸引されて連通路32に流れ、そこから気体通路9に送り込まれて気体通路9内を流れる高圧空気Hと合流し、加熱器20で加熱されて攪拌翼3の気体噴出口11に送られ、そこから噴出されて堆肥Zを切断すると同時に堆肥Z中に戻される。バルブ33を閉じておけば堆肥Zから発生する発酵ガスGは吸引口34から吸引されない。又、発酵ガスを堆肥内に戻す時は、発酵ガスの量が1に対して外部空気の量が5、即ち、1:5が良いとされているので、バルブ33の開閉量を調節してその比率になるようにするのが望ましい。本発明では、連通路32にブロワーを設けて、ブロワーを作動させることによって、連通路32から発酵ガスGを吸引して気体通路9に送ることもできる。
【0020】
(使用例)
本発明の堆肥攪拌装置を使用して堆肥を攪拌するには、図2のように堆肥Z内に差し込んである回転シャフト2を回転駆動体22により回転させて攪拌翼3を回転させ、気体供給装置12から気体通路9に高圧気体を供給すると、高圧気体は回転シャフト2内の加熱器20により加熱され、高温高圧気体(高圧の熱風)となって攪拌翼3の気体噴出口11から噴出され、噴出される高圧気体により堆肥がカットされてほぐされ、堆肥内に空気が供給されて堆肥内が好気状態となって発酵し易くなる。また、高圧空気が熱風であるため堆肥が高温となって一層発酵し易くなる。同時に堆肥Zは攪拌翼3に形成された切断刃4によってもカットされたり、ほぐされたりするため、固まっていた堆肥がほぐれて空気が入り易くなり、発酵し易くなる。攪拌翼3が回転シャフト2の長手方向(上下方向)に連続する螺旋状の場合は、攪拌翼3の回転によって堆肥が下方から上方に送り上げられて攪拌され、下方にあった堆肥が外気表面に送り出されて外気に触れて発酵し易くなる。
【0021】
高圧気体供給装置12から気体通路9に高圧気体を供給するときにバルブ33を開けておけば、連通路32内が減圧されて、堆肥から発生した発酵ガスGが吸引口34から吸引されて連通路32内に流れこみ、前記高圧気体に流合して高圧気体と共に攪拌翼3の気体噴出口11から噴出されて堆肥内に戻される。このため大気中(堆肥室内)へ飛散する発酵ガスの量が減少し、発酵ガスの悪臭が軽減される。更に、堆肥に戻される発酵ガスは発酵熱により高温のため発酵が促進され、特に冬期の発酵に有効である。
【0022】
前記高圧気体の圧力は堆肥の種類、堆積厚、発酵状態等に合わせて任意に選択することができるが、例えば10〜15kg/cm2程度とすることができる。前記加熱温度も堆肥の発酵状態等に合わせて任意に選択することができ、例えば60度程度にすると発酵促進に適する。
【0023】
本発明の堆肥攪拌装置を使用する場合、攪拌機1を回転させて堆肥を攪拌しながら、図1に示す前後移動台車5を前後レール6に添って堆肥場の前後方向に移動させる。この移動により前後レール6の下の堆肥全体を攪拌することができる。前後移動台車5の前後移動は連続移動でも間欠移動でもよい。前後レール6の下の堆肥の攪拌が終了したら、横移動台車7を横レール8に沿って横移動させて、横レール8の上に搭載されている前後レール6及びそれに装備されている前後移動台車5を横移動させ、これにより攪拌機1を横移動させ、所望位置で停止させる。停止したら前回と同様に攪拌機1を回転させて堆肥を攪拌し、前後移動台車5を前後レール6に添って前後移動させて前後レール6の下の堆肥全体を攪拌する。以後、横移動台車7の横移動、それに伴う前後レール6及び前後移動台車5の横移動と停止、停止場所での攪拌機1の回転及び攪拌機1の前後移動を行って堆肥室内の堆肥全体を攪拌する。横移動台車7の横移動の繰り返しにより前後移動台車5及び前後レール6が横レール8の左右いずれかの端まで移動したら、横移動台車7を逆方向に横移動させて前後レール6及び前後移動台車5を逆方向に横移動させ、その繰り返しにより前後レール6及び前後移動台車5を堆肥室内で横方向に往復移動させ、堆肥室内の堆肥全体を繰り返し攪拌する。
【0024】
横移動台車7の横移動距離は任意に決定することができる。例えば、一対の二本の前後レール6間の幅と同じ幅(距離)ずつ移動させたり、その幅の2倍、3倍といった距離(数倍の距離)ずつ移動させたりすることができる。前者のように移動させた場合は横移動台車7を横レール8の左右いずれか一方の端から他方の端まで移動させることにより、堆肥室内の堆肥全体を漏れなく攪拌することができる。後者のように移動させた場合は、横移動台車7を横レール8の左右いずれかの端から他方の端まで移動させただけでは堆肥Zに攪拌されない箇所が生ずるため、横移動台車7を往復移動させるときに、横移動台車7を先に攪拌されなかった箇所に停止させ、その停止箇所で堆肥を攪拌すれば堆肥室内全体の堆肥を漏れなく攪拌することができる(図8参照)。
【0025】
拌機1の横移動及び前後移動の順路は前記以外の順路でもよく、要は堆肥全般を攪拌することができる移動であればどのような順路でもよい。攪拌機1の前後移動速度は毎分30〜50cm程度が、攪拌機1の回転速度は毎分20回転程度が適するが、これ以外の移動速度でも、回転速度でもよい。堆肥攪拌装置による高圧高温気体の供給は1週間に1回程度行うと堆肥全体に空気を十分に供給することができ、十分に発酵させることができるが、これも堆肥の種類、攪拌機1の攪拌能力、気体噴出口11からの気体噴出量、堆肥場内の悪臭の度合い等によって任意に選択することができる。また、堆肥攪拌装置は自動制御で24時間自動運転させることもできる。
【0026】
本発明の堆肥攪拌装置を使用する場合、気体噴出口11から気体を噴出するだけでなく、堆肥場の床のピット内に配置したパイプの空気穴から空気を噴出することもできる。
【0027】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について説明する。図示した攪拌翼3は螺旋状であるが、攪拌翼はそれ以外の形状であってもよい。例えば、円盤、棒、パイプ等とし、それらを回転シャフト2の長手方向に間隔をあけて取付けることができる。攪拌翼を円盤、棒、パイプ等にしたときは、気体噴出口をそれらの先端に開口することができる。
【0028】
実施の形態1では加熱器20は回転シャフト2内に配置されているが、加熱器20の設置位置はこれに限定されず、例えば、回転シャフト2の外部に配置することもできる。実施の形態1では気体通路9を回転シャフト2の内部空間と兼用にしてあるが、気体通路9は回転シャフト2の内部空間とは別に形成することもできる。
【0029】
【発明の効果】
本件出願の請求項1、請求項2記載の堆肥攪拌装置は、堆肥から発生した発酵ガスを吸引して堆肥内に戻す発酵ガス吸引戻し装置を備えた次のような効果がある。
(1)堆肥から発酵ガスが発生しても、外部に飛散する発酵ガスの量が減少するので、アンモニアや硫化水素等の発酵ガスの悪臭が軽減され、脱臭効果がある。
(2)臭気吸引戻し装置で吸引された発酵ガスがヒータで加温されると、発酵熱により高温になるため堆肥が発酵に適した湿度になり易く、効果的に堆肥の発酵を促進させることができ、特に冬期の発酵に有効であり、発酵時間の短縮及び堆肥の品質向上に有効である。
【0030】
本件出願の請求項3記載の堆肥攪拌装置は、気体供給装置から送られる高圧気体を加熱体により加熱するので、次のような効果がある。
(1)気体通路に供給される高圧空気が高温であるため、堆肥が空気の供給によって発酵するだけでなく、熱によっても発酵する。冬期は堆肥内に冷たい高圧空気を供給する(吹き込む)と、堆肥の発酵時に出る発酵熱が冷やされて堆肥の発酵が阻害されるおそれがあるが、本発明ではそのようなおそれがなく、冬期でも良質の堆肥を短期間で製造することができ、品質向上及びコストダウンを図ることができる。
(2)高圧空気を撹拌翼の気体噴出口から噴出し、その高圧空気によって堆肥を切断したり、ほぐしたりするので、堆肥の攪拌や、ほぐしが確実になるだけでなく、空気が堆肥内全般へ確実に供給され、堆肥が効率よく発酵する。
(3)気体噴出口から噴出される高圧高温の空気により堆肥が切断され、堆肥中の植物の茎なども切断されるため、これらが攪拌翼に絡み付きにくくなり、堆肥と攪拌翼との摩擦が減少して攪拌機の回転が円滑になり、小さな馬力の回転駆動体(例えばモータ)により攪拌機を回転させることができ、回転駆動体が小型、安価なものであっても間に合う。また、攪拌翼への堆肥の絡みつきに起因するトラブルも発生しない。
(4)堆肥が攪拌翼に付着しても、その堆肥は気体噴出口から噴出される高圧高温空気で吹き飛ばされるため攪拌が円滑に行われる。
(5)拌機が前後左右に移動可能であるため、堆肥室内の堆肥全体を攪拌して堆肥全般に空気と熱とを供給できるため、堆積されている堆肥を上から下まで均等に発酵させることができる。
【0031】
本件出願の請求項4記載の堆肥攪拌装置は、気体供給装置から送り出される高圧気体が高温であるため、気体供給装置から送り出される高圧気体を加熱器で加熱しなくとも、請求項3の堆肥攪拌装置と同様の効果が得られる。
【0032】
本件出願の請求項5の堆肥攪拌装置は、ガス吸引戻し装置を備え、また、気体噴出口から噴出される高圧気体を高温としたので、請求項1〜4に記載の堆肥攪拌装置の効果を併せもったものとなる。
【0033】
本件出願の第6の堆肥攪拌装置は、攪拌翼の先端側又は外周縁側に堆肥を切断する切断刃が設けられたので、前記効果の他に、堆肥の切断がより一層確実になるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の堆肥攪拌装置の実施形態の一例を示す斜視図。
【図2】
図1に示す堆肥攪拌装置の攪拌機の側面説明図。
【図3】
図1に示す堆肥攪拌装置を示す斜視図。
【図4】
図1に示す堆肥攪拌装置を示す説明図。
【図5】
図1に示す堆肥攪拌装置の攪拌機の上端面図。
【図6】
図1に示す堆肥攪拌装置の攪拌機の縦断面図。
【図7】
本件発明の堆肥攪拌装置の攪拌機の縦断面図。
【図8】
図1に示す堆肥攪拌装置の平面図。
【符号の説明】
攪拌
2 回転シャフト
3 攪拌翼
4 切断刃
5 前後移動台車
6 前後レール
7 横移動台車
8 横レール
9 気体通路
11 気体噴出口
12 気体供給装置
20 加熱器
31 吸引器
35 合流器
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