JP2004059309A - 繋ぎ目検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、検出手段の温度特性に影響されることなく確実に繋ぎ目を検出することができる繋ぎ目検出装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】フィルムFの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目部分を検出する繋ぎ目検出機構2であって、フィルムFの厚みを検出する変位センサ2Dと、変位センサ2Dからの検出信号に基づいて求められるフィルムFの厚みの変化量を所定時間毎に算出し、前記変化量が所定のしきい値よりも大きいか否かによって前記繋ぎ目部分を検出する制御手段と、を備えてなる。
【選択図】図2
【解決手段】フィルムFの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目部分を検出する繋ぎ目検出機構2であって、フィルムFの厚みを検出する変位センサ2Dと、変位センサ2Dからの検出信号に基づいて求められるフィルムFの厚みの変化量を所定時間毎に算出し、前記変化量が所定のしきい値よりも大きいか否かによって前記繋ぎ目部分を検出する制御手段と、を備えてなる。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムの繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ナイロンや低密度ポリエチレン等の積層体からなるフィルムをシールすることによって、包装袋を自動的に製造するものがある。例えば、特開平8−48301号公報で開示されているように、送りローラ等の送出手段によってフィルム原反から連続移送される長尺状のフィルム一枚を二つ折りにして重ね合せるか、または二枚を重ね合せ、その重なり合った両側縁部を縦シールして縦シール部を形成するとともに、重ね合せたフィルムを横シールして底部となる横シール部を形成し、前記フィルムの移送方向に対して前記横シール部から後方となる開放筒上部に内容物を所定量充填した後、一定間隔にて再び横シールして横シール部を形成することにより、連続的な密閉包装袋(連続包装袋)を形成し、刃体を有する切断機構によってフィルムに形成された横シール部の略中央箇所を切断することによって包装袋を製造する包装装置がある。
【0003】
これらの包装装置に供給されるフィルム原反のフィルムがなくなると、新しいフィルム原反が包装装置に供給され、前のフィルム原反のフィルムと新しいフィルム原反のフィルムとが熱シールされたり接着テープ等の接着部材によって繋ぎ合わされ、それが引き続き送られる。また、フィルム原反は、複数のフィルムを繋ぎ合わせて巻回されたものが一般的である。そのため、包装装置は、これらの繋ぎ目を有するフィルムが連続的に供給され、これらを加工する必要がある。
【0004】
また、フィルムの移送経路において、フィルムの繋ぎ目が送られる毎に、内容物の充填を停止したり、繋ぎ目部分を製造ラインから排出したりするなど、繋ぎ目に対処する必要があるのは周知のとおりである。
【0005】
また、これにともなって、通常のフィルムの厚みとフィルムの重ね合わせや接着テープ等によって分厚いフィルムの繋ぎ目部分の厚みとの違いを利用して繋ぎ目検出するものがあった。例えば、厚みセンサからなる検出手段を用いてフィルムの厚みを算出し、この値が、所定のしきい値より大きい箇所を繋ぎ目として検出したり、特開平2002−179307号公報に開示するような、触針と圧電素子との組み合わせによってなる検出手段を用いて、フィルムの凹凸箇所を繋ぎ目として検出するものがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、検出対象であるフィルムの厚みや接着テープの厚みが非常に薄いため、微少な変化を検出するための検出手段の位置調節が困難であった。また、検出手段の温度特性(温度ドリフト)によって検出信号の出力値が変化するため、装置の温度環境等によってフィルムの繋ぎ目を検出できないことがあり、温度環境に合わせて検出処理する必要があるなど問題となっていた。
【0007】
そこで、本発明は上述した問題について着目してなされたものであり、検出手段の温度特性に影響されることなく確実に繋ぎ目を検出することができる繋ぎ目検出装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による繋ぎ目検出装置は、請求項1に記載したように、フィルムの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置であって、前記フィルムの厚みを検出する検出手段と、前記検出手段からの検出信号の変化量、もしくは前記検出手段に基づいて求められるフィルムの厚みの変化量を所定時間毎に算出し、前記変化量が所定のしきい値よりも大きいか否かによって前記繋ぎ目を検出する制御手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2に記載したように、請求項1に記載の繋ぎ目検出装置において、前記制御手段は、前記検出信号、もしくはフィルムの厚みの最小値と最大値との差を変化量として算出してなることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項3に記載したように、請求項1または請求項2に記載の繋ぎ目検出装置において、前記フィルムの移送経路において、前記フィルムに接するように設けられる板部材と、前記板部材と前記フィルムを介して対向するとともに、前記フィルムに接しながら回転し前記フィルムの厚みに応じて軸移動するローラと、を備え、前記検出手段は、前記ローラの軸移動に応じた前記検出信号を出力することを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明による繋ぎ目検出装置は、請求項4に記載したように、フィルムの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置であって、前記フィルムの厚みを検出する検出手段と、前記検出手段からの前記検出信号の平均値を算出するとともに、前記検出信号と前記平均値とを比較することによって前記繋ぎ目を検出する制御手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態について説明するが、本発明を充填包装機に適用したものを例に挙げる。
【0013】
図1において、充填包装機の全体構造を説明すると、フィルム供給機構1と、繋ぎ目検出機構(繋ぎ目検出装置)2と、フィルム案内機構3と、フィルム折返し機構4と、縦シール機構5と、横シール機構6と、充填機構7と、切断機構8とが図示しない機台にそれぞれ備えられている。
【0014】
フィルム供給機構1は、ナイロンと低密度ポリエチレンとの積層体からなるフィルムFがロール状に巻回されたフィルム原反Rを備え、それぞれフィルム原反Rが軸部1Aに着脱交換可能に回転軸支されている。また、この場合、フィルム原反Rは複数のフィルムFが接着テープにて繋ぎ合わされてなる繋ぎ目を有して巻回されている。
【0015】
繋ぎ目検出機構2は、フィルム供給機構1からフィルム折り返し機構4までの間のフィルムFの移送経路において前記繋ぎ目を検出するために設けられる。また、繋ぎ目検出機構2は、フィルムFの厚みを検出する厚みセンサを備え、接着テープ分の厚み変化を検出することによって、フィルムFに形成された繋ぎ目部分が繋ぎ目検出機構2を通過したか否かを検出するものである。
【0016】
フィルム案内機構3は、フィルム供給機構1の軸部1Aに回転軸支されるフィルム原反Rから供給されるフィルムFを繋ぎ目検出機構2へ移送案内するとともに、フィルム折返し機構4まで移送案内するための回転可能なローラが複数設けられて構成される。
【0017】
フィルム折返し機構4は、品種毎の包装形態に応じて位置調節可能な折返しガイド4Aによって、フィルム案内機構3から供給されるフィルムFを長手方向に沿って2つ折りにするものである。また、フィルム折り返し機構4は、少なくとも後で詳述する縦、横シール機構5,6と、充填機構7とからなる包装機構へ2つ折り状態のフィルムFを供給する。
【0018】
縦シール機構5は、サーボモータからなる駆動手段M1を駆動源として回転可能に設けられフィルムFを挟んで対向する一対の縦ヒートシールロール5Aによって、2つ折りにされたフィルムFの両縁部を、繰り出しながら縦方向に熱シールしてなる縦シール部FSを形成するものである。なお、縦シール機構5は、両縦ヒートシールロール5A内部に図示しない電気ヒータが内蔵されている。また、縦シール機構5は、フィルムFをフィルム原反Rから引き出して供給するための送出手段として兼用されるものであり、生産条件に応じた所定の回転速度にて縦ヒートシールロール5Aを回転させてフィルムFを横シール機構6以降へ供給するものである。
【0019】
横シール機構6は、サーボモータからなる駆動手段M2を駆動源として回転可能に設けられ、縦シール機構5によって縦シール部FBが形成されたフィルムFを挟み、対向する一対の横ヒートシールロール6AによってフィルムFを横方向に熱シールして、包装袋Pの底部、すなわち横シール部FBを形成するものである。なお、横シール機構6は、両横ヒートシールロール6A内部に、縦シール機構5と同様な図示しない電気ヒータが内蔵されている。
【0020】
充填機構7は、ポンプからなる供給手段(図示しない)によって送り出される例えば胡麻や肉片等の固形物を含む調味料やスープからなる内容物Wを、ノズルNを介して、縦シール部FS及び横シール部FBによって有底筒状に形成された連続するフィルムF内に充填するものである。また、この内容物Wを含むフィルムFの袋口部は、更に送られて再び横シール機構6によって横方向に横シールされて封止状態となる。
【0021】
切断機構8は、図示しない対向する一対の刃体によって、上下方向に連包状態のフィルムFの横シール部FBの略中央部を切り離し切断し、内容物Wを収納した個々の包装袋Pを得るものである。
【0022】
次に、本発明の主要部となる繋ぎ目検出機構2について図2を用いて説明する。
【0023】
繋ぎ目検出機構2は、充填包装機の機台2Aに支持された、プレート(板部材)2B、検出ローラ2C、変位センサ(検出手段)2Dとから主に構成される。
【0024】
プレート2Bは、機台に回転可能に軸支された2つの案内ロール3E間に設けられる平板状のものである。また、プレート2Bは、各案内ローラ2Eの配設位置によって定まるフィルムFの移送経路に対して一方の面が沿うようにして機台2Aに支持されるものである。したがって、フィルムFは、プレート2Bの前記一方の面に接しながら移送される。
【0025】
検出ローラ2Cは、プレート2Bの前記一方の面にフィルムFを介して対向するようにして、アーム2Fの一方側に回転可能に軸支されて設けられる。なお、アーム2Fの他方側は、機台2Aに軸支されており、検出ローラ2Cとともに移動可能にしてある。この場合、検出ローラ2Cは、プレート2Bと検出ローラ2CとがフィルムFを挟み込むように、検出ローラ2C及びアーム2Fの自重によって、プレート2B側に倒れ込むようにしてある。すなわち、検出ローラ2Cは、フィルムFの移送にともなって回転可能に設けられるとともに、フィルムFの厚みの変化によって移動可能(軸移動可能)にして設けられている。
【0026】
変位センサ2Dは、機台2Aに固定支持された渦電流式の検出手段であり、検出ローラ2Cまでの距離に対応した大きさの電圧値または電流値を検出信号として出力するものである。したがって、変位センサ2Dは、移動可能に設けられた検出ローラ2Cの移動距離、すなわちフィルムFの厚みに応じた検出信号を出力することができる。
【0027】
次に、繋ぎ目検出機構2における電気的な構成を図3を用いて説明する。
【0028】
変位センサ2Dは、前述したように渦電流式の検出手段であり、移送されるフィルムFの厚みに応じた検出信号を後述する制御手段に出力する。
【0029】
設定手段K1は、フィルムFの種類や厚さ等の品種毎の包装形態に応じた各種生産条件を設定入力することができるタッチパネルからなる。ここで設定入力される前記生産条件は、縦シール機構5によるフィルムFの基準移送速度値や内容物Wの充填速度値,包装袋Pの形状や内容物Wの内容量等の品種毎の包装形態に応じた各種設定値である。また、設定手段K1は、前記各種設定値を後述する制御手段に出力する。
【0030】
制御手段K2は、例えばマイクロコンピュータからなるもので、処理動作のプログラムが記憶されたROMや演算値を一時的に記憶するRAM,前記プログラムを実行するためのCPU及び変位センサや設定手段K1,後述する各手段や前述した駆動系を有する各機構(図示しない)などと電気的な接続関係をなすためのI/Oインターフェイス、時間を計測するための内部タイマ等を有するものである。なお、この場合、制御手段K2は、充填包装機全体を電気制御する制御手段と兼用するものであるが、前記した以外の機構を制御する制御手段と別体に設けるものであってもよい。
【0031】
供給手段K3は、充填機構7のポンプからなり、横シールタイミングや設定手段K1で設定されたフィルムFの基準移送速度値に応じて算出された充填タイミングを制御信号として制御手段K2から入力し、この制御信号に基づいて、縦シール部FSが形成された筒状のフィルムF内に内容物Wを充填させるものである
【0032】
切断手段K4は、切断機構8の駆動源となるモータからなり、横シールタイミングや設定手段K1で設定されたフィルムFの基準移送速度値に応じて算出された切断タイミングを制御信号として制御手段K2から入力し、この制御信号に基づいて、上下方向に連包状態のフィルムFの横シール部FBの略中央部を切り離し切断させるものである。
【0033】
表示手段K5は、液晶表示モニタからなり、設定手段K1による設定状態やエラーメッセージ等の種種の情報を表示するものである。また、表示手段K5は、タッチパネルからなる設定手段K1と兼用してなるものであってもよい。
【0034】
以上の構成により、フィルムFに形成された繋ぎ目部分の厚み変化を検出することができる。また、繋ぎ目が検出された際には、前記繋ぎ目部分前後のフィルムFに対して充填,及び切断作業をせずにフィルムFの移送を行うことができる。したがって、繋ぎ目部分から内容物Wが漏れることがなくなる。
【0035】
次に、制御手段K2の繋ぎ目部分の判定処理について図4,5を用いて説明する。
【0036】
制御手段K2は、後述する最大値,最小値,所定時間など、一時的に記憶される値を初期化する(ステップS0)。そして、制御手段K2は、変位センサ2Dからの検出信号を入力し(ステップS1)、前記検出信号に基づいてフィルムFの厚みを算出する(ステップS2)。
【0037】
次に制御手段K2は、ステップS2に求められたフィルムFの厚みが、最大値,もしくは最小値であるか判定し、何れかである場合は、その値(最大値,もしくは最小値)を更新して記憶する(ステップS3)。
【0038】
次に、制御手段K2は、ステップS0が処理されてから所定時間経過したか否かを判定し(ステップS4)、所定時間経過するまでステップS1〜S3の処理を繰り返す。ステップS4にて、所定時間経過した場合は、最大値と最小値との差を変化量として算出し(ステップS5)、その変化量が所定のしきい値よりも大きいか否かを判定する(ステップS6)。なお、前記所定のしきい値は、設定手段K1によって予め設定されるもので、フィルムFにおける繋ぎ目部分と他の部分との厚みの差を考慮して得られる値である。
【0039】
また、制御手段K2は、ステップS6にて前記所定のしきい値以上であれば、フィルムFの繋ぎ目部分が繋ぎ目検出機構2を通過したものして、設定手段K1にて設定されたフィルムFの基準移送速度値と、繋ぎ目検出機構2から充填機構7までのフィルムFの移送経路の距離や繋ぎ目検出機構2から切断機構8までのフィルムFの移送経路の距離とによって、繋ぎ目部分が充填機構7及び切断機構8を通過するタイミングを算出し、このタイミングに充填及び切断処理をしないように各機構7,8の供給手段K3や切断手段K4に制御信号を出力する(ステップS7)。また、この時、制御手段2Kは、表示手段K5によって繋ぎ目部分を検出したことを表示させることで、作業者に対して繋ぎ目部分が包装袋Pの製造ラインに流れたことを報知することができる。
【0040】
以上のステップS0〜ステップS7の処置を繰り返すことによって、所定時間毎の最大値,及び最小値の差に基づいて、フィルムFの繋ぎ目部分を検出することができる。例えば、図5に示すような変位センサ2Dからの検出信号に基づくフィルムFの厚さLを入力した際において、制御手段K2は、所定時間T毎に変化量Xを算出し、特に大きな変化を有する箇所を繋ぎ目部分として検出することができる。
【0041】
かかる構成により、本発明は、フィルムFの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目部分を検出する繋ぎ目検出機構2であって、フィルムFの厚みを検出する変位センサ2Dと、変位センサ2Dからの検出信号に基づいて求められるフィルムFの厚みの変化量Xを所定時間T毎に算出し、前記変化量Xが所定のしきい値よりも大きいか否かによって前記繋ぎ目部分を検出する制御手段K2と、を備えてなることによって、従来のようにフィルムの厚みを所定のしきい値と比較判断するものと比べ、検出手段となる変位センサ2Bの温度特性に影響されることなく確実に繋ぎ目部分を検出することができる繋ぎ目検出機構2を提供できる。また、移送されるフィルムFの厚みが微妙に変わってしまう場合、または、段取り替えにより厚みの違うフィルムFを移送する場合であっても、変位センサ2Bの位置,またはしきい値を調整することなく、繋ぎ目を検出することができる。
【0042】
また、制御手段K2は、前記検出信号、もしくはフィルムFの厚みの最小値と最大値との差を変化量Xとして算出してなることによって、この変化量Xに基づいて繋ぎ目部分を判定することによって、変位センサからなる検出手段の温度ドリフト等による緩やかな検出信号の値変化に影響されることなく、確実に繋ぎ目部分を検出することができる繋ぎ目検出機構2を提供できる。
【0043】
また、フィルムFの移送経路において、フィルムFに接するように設けられるプレート2Bと、プレート2BとフィルムFを介して対向するとともに、フィルムFに接しながら回転しフィルムFの厚みに応じて軸移動する検出ローラ2Cと、を備え、変位センサ2Dは、検出ローラ2Cの軸移動に応じた検出信号を出力することによって、移送されるフィルムFに対して、微少な厚みの変化を検出することができる構造となり、確実に繋ぎ目部分を検出することができる繋ぎ目検出機構2となる。
【0044】
なお、上述した実施の形態において、最大値,もしくは最小値を更新して、所定時間毎の変化量の差を比較するものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、検出手段となる変位センサからの検出信号の平均値を算出するとともに、前記検出信号と前記平均値とを比較することによって繋ぎ目部分を検出するようにしてもよく、上述の実施の形態と同様に、変位センサの温度ドリフト等による緩やかな検出信号の値変化に影響されることなく、確実に繋ぎ目部分を検出することができる繋ぎ目検出機構を提供できる。
【0045】
また、上述した実施の形態では、変位センサ2Dによって検出手段を構成するものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、光電センサを用いて距離計測することによって、フィルムの厚み変化を監視することもできる。
【0046】
また、上述した実施の形態では、変位センサ2Dからの検出信号に基づいて求められるフィルムの厚みの変化量を所定時間毎に算出し、前記変化量が所定のしきい値よりも大きいか否かによって繋ぎ目部分を検出するものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記検出信号をフィルムの厚みに算出せずそのまま演算することによって変化量を算出し、この変化量を所定のしきい値と比較して繋ぎ目部分を検出するものであってもよく上述に実施の形態と同様な効果が得られる。なお、この場合、繋ぎ目部分と他の部分との厚さの変化量に応じた検出信号(電圧値,または電流値)の変化量が所定のしきい値として予め設定される。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、フィルムの繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置に関し、検出手段の温度特性に影響されることなく確実に繋ぎ目を検出することができる繋ぎ目検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の全体平面図。
【図2】本発明の実施の形態による繋ぎ目検出機構2を示す平面図。
【図3】本発明の実施の形態による制御手段の電気的構成を示すブロック図。
【図4】本発明の実施の形態による制御手段の処理方法を示す流れ図。
【図5】本発明の実施の形態による算出されたフィルムの厚み変化の一例を示す図。
【符号の説明】
2B プレート(板状部材)
2C 検出ローラ(ローラ)
2D 変位センサ(検出手段)
K2 制御手段
F フィルム
P 包装袋
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムの繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ナイロンや低密度ポリエチレン等の積層体からなるフィルムをシールすることによって、包装袋を自動的に製造するものがある。例えば、特開平8−48301号公報で開示されているように、送りローラ等の送出手段によってフィルム原反から連続移送される長尺状のフィルム一枚を二つ折りにして重ね合せるか、または二枚を重ね合せ、その重なり合った両側縁部を縦シールして縦シール部を形成するとともに、重ね合せたフィルムを横シールして底部となる横シール部を形成し、前記フィルムの移送方向に対して前記横シール部から後方となる開放筒上部に内容物を所定量充填した後、一定間隔にて再び横シールして横シール部を形成することにより、連続的な密閉包装袋(連続包装袋)を形成し、刃体を有する切断機構によってフィルムに形成された横シール部の略中央箇所を切断することによって包装袋を製造する包装装置がある。
【0003】
これらの包装装置に供給されるフィルム原反のフィルムがなくなると、新しいフィルム原反が包装装置に供給され、前のフィルム原反のフィルムと新しいフィルム原反のフィルムとが熱シールされたり接着テープ等の接着部材によって繋ぎ合わされ、それが引き続き送られる。また、フィルム原反は、複数のフィルムを繋ぎ合わせて巻回されたものが一般的である。そのため、包装装置は、これらの繋ぎ目を有するフィルムが連続的に供給され、これらを加工する必要がある。
【0004】
また、フィルムの移送経路において、フィルムの繋ぎ目が送られる毎に、内容物の充填を停止したり、繋ぎ目部分を製造ラインから排出したりするなど、繋ぎ目に対処する必要があるのは周知のとおりである。
【0005】
また、これにともなって、通常のフィルムの厚みとフィルムの重ね合わせや接着テープ等によって分厚いフィルムの繋ぎ目部分の厚みとの違いを利用して繋ぎ目検出するものがあった。例えば、厚みセンサからなる検出手段を用いてフィルムの厚みを算出し、この値が、所定のしきい値より大きい箇所を繋ぎ目として検出したり、特開平2002−179307号公報に開示するような、触針と圧電素子との組み合わせによってなる検出手段を用いて、フィルムの凹凸箇所を繋ぎ目として検出するものがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、検出対象であるフィルムの厚みや接着テープの厚みが非常に薄いため、微少な変化を検出するための検出手段の位置調節が困難であった。また、検出手段の温度特性(温度ドリフト)によって検出信号の出力値が変化するため、装置の温度環境等によってフィルムの繋ぎ目を検出できないことがあり、温度環境に合わせて検出処理する必要があるなど問題となっていた。
【0007】
そこで、本発明は上述した問題について着目してなされたものであり、検出手段の温度特性に影響されることなく確実に繋ぎ目を検出することができる繋ぎ目検出装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による繋ぎ目検出装置は、請求項1に記載したように、フィルムの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置であって、前記フィルムの厚みを検出する検出手段と、前記検出手段からの検出信号の変化量、もしくは前記検出手段に基づいて求められるフィルムの厚みの変化量を所定時間毎に算出し、前記変化量が所定のしきい値よりも大きいか否かによって前記繋ぎ目を検出する制御手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2に記載したように、請求項1に記載の繋ぎ目検出装置において、前記制御手段は、前記検出信号、もしくはフィルムの厚みの最小値と最大値との差を変化量として算出してなることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項3に記載したように、請求項1または請求項2に記載の繋ぎ目検出装置において、前記フィルムの移送経路において、前記フィルムに接するように設けられる板部材と、前記板部材と前記フィルムを介して対向するとともに、前記フィルムに接しながら回転し前記フィルムの厚みに応じて軸移動するローラと、を備え、前記検出手段は、前記ローラの軸移動に応じた前記検出信号を出力することを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明による繋ぎ目検出装置は、請求項4に記載したように、フィルムの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置であって、前記フィルムの厚みを検出する検出手段と、前記検出手段からの前記検出信号の平均値を算出するとともに、前記検出信号と前記平均値とを比較することによって前記繋ぎ目を検出する制御手段と、を備えてなることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態について説明するが、本発明を充填包装機に適用したものを例に挙げる。
【0013】
図1において、充填包装機の全体構造を説明すると、フィルム供給機構1と、繋ぎ目検出機構(繋ぎ目検出装置)2と、フィルム案内機構3と、フィルム折返し機構4と、縦シール機構5と、横シール機構6と、充填機構7と、切断機構8とが図示しない機台にそれぞれ備えられている。
【0014】
フィルム供給機構1は、ナイロンと低密度ポリエチレンとの積層体からなるフィルムFがロール状に巻回されたフィルム原反Rを備え、それぞれフィルム原反Rが軸部1Aに着脱交換可能に回転軸支されている。また、この場合、フィルム原反Rは複数のフィルムFが接着テープにて繋ぎ合わされてなる繋ぎ目を有して巻回されている。
【0015】
繋ぎ目検出機構2は、フィルム供給機構1からフィルム折り返し機構4までの間のフィルムFの移送経路において前記繋ぎ目を検出するために設けられる。また、繋ぎ目検出機構2は、フィルムFの厚みを検出する厚みセンサを備え、接着テープ分の厚み変化を検出することによって、フィルムFに形成された繋ぎ目部分が繋ぎ目検出機構2を通過したか否かを検出するものである。
【0016】
フィルム案内機構3は、フィルム供給機構1の軸部1Aに回転軸支されるフィルム原反Rから供給されるフィルムFを繋ぎ目検出機構2へ移送案内するとともに、フィルム折返し機構4まで移送案内するための回転可能なローラが複数設けられて構成される。
【0017】
フィルム折返し機構4は、品種毎の包装形態に応じて位置調節可能な折返しガイド4Aによって、フィルム案内機構3から供給されるフィルムFを長手方向に沿って2つ折りにするものである。また、フィルム折り返し機構4は、少なくとも後で詳述する縦、横シール機構5,6と、充填機構7とからなる包装機構へ2つ折り状態のフィルムFを供給する。
【0018】
縦シール機構5は、サーボモータからなる駆動手段M1を駆動源として回転可能に設けられフィルムFを挟んで対向する一対の縦ヒートシールロール5Aによって、2つ折りにされたフィルムFの両縁部を、繰り出しながら縦方向に熱シールしてなる縦シール部FSを形成するものである。なお、縦シール機構5は、両縦ヒートシールロール5A内部に図示しない電気ヒータが内蔵されている。また、縦シール機構5は、フィルムFをフィルム原反Rから引き出して供給するための送出手段として兼用されるものであり、生産条件に応じた所定の回転速度にて縦ヒートシールロール5Aを回転させてフィルムFを横シール機構6以降へ供給するものである。
【0019】
横シール機構6は、サーボモータからなる駆動手段M2を駆動源として回転可能に設けられ、縦シール機構5によって縦シール部FBが形成されたフィルムFを挟み、対向する一対の横ヒートシールロール6AによってフィルムFを横方向に熱シールして、包装袋Pの底部、すなわち横シール部FBを形成するものである。なお、横シール機構6は、両横ヒートシールロール6A内部に、縦シール機構5と同様な図示しない電気ヒータが内蔵されている。
【0020】
充填機構7は、ポンプからなる供給手段(図示しない)によって送り出される例えば胡麻や肉片等の固形物を含む調味料やスープからなる内容物Wを、ノズルNを介して、縦シール部FS及び横シール部FBによって有底筒状に形成された連続するフィルムF内に充填するものである。また、この内容物Wを含むフィルムFの袋口部は、更に送られて再び横シール機構6によって横方向に横シールされて封止状態となる。
【0021】
切断機構8は、図示しない対向する一対の刃体によって、上下方向に連包状態のフィルムFの横シール部FBの略中央部を切り離し切断し、内容物Wを収納した個々の包装袋Pを得るものである。
【0022】
次に、本発明の主要部となる繋ぎ目検出機構2について図2を用いて説明する。
【0023】
繋ぎ目検出機構2は、充填包装機の機台2Aに支持された、プレート(板部材)2B、検出ローラ2C、変位センサ(検出手段)2Dとから主に構成される。
【0024】
プレート2Bは、機台に回転可能に軸支された2つの案内ロール3E間に設けられる平板状のものである。また、プレート2Bは、各案内ローラ2Eの配設位置によって定まるフィルムFの移送経路に対して一方の面が沿うようにして機台2Aに支持されるものである。したがって、フィルムFは、プレート2Bの前記一方の面に接しながら移送される。
【0025】
検出ローラ2Cは、プレート2Bの前記一方の面にフィルムFを介して対向するようにして、アーム2Fの一方側に回転可能に軸支されて設けられる。なお、アーム2Fの他方側は、機台2Aに軸支されており、検出ローラ2Cとともに移動可能にしてある。この場合、検出ローラ2Cは、プレート2Bと検出ローラ2CとがフィルムFを挟み込むように、検出ローラ2C及びアーム2Fの自重によって、プレート2B側に倒れ込むようにしてある。すなわち、検出ローラ2Cは、フィルムFの移送にともなって回転可能に設けられるとともに、フィルムFの厚みの変化によって移動可能(軸移動可能)にして設けられている。
【0026】
変位センサ2Dは、機台2Aに固定支持された渦電流式の検出手段であり、検出ローラ2Cまでの距離に対応した大きさの電圧値または電流値を検出信号として出力するものである。したがって、変位センサ2Dは、移動可能に設けられた検出ローラ2Cの移動距離、すなわちフィルムFの厚みに応じた検出信号を出力することができる。
【0027】
次に、繋ぎ目検出機構2における電気的な構成を図3を用いて説明する。
【0028】
変位センサ2Dは、前述したように渦電流式の検出手段であり、移送されるフィルムFの厚みに応じた検出信号を後述する制御手段に出力する。
【0029】
設定手段K1は、フィルムFの種類や厚さ等の品種毎の包装形態に応じた各種生産条件を設定入力することができるタッチパネルからなる。ここで設定入力される前記生産条件は、縦シール機構5によるフィルムFの基準移送速度値や内容物Wの充填速度値,包装袋Pの形状や内容物Wの内容量等の品種毎の包装形態に応じた各種設定値である。また、設定手段K1は、前記各種設定値を後述する制御手段に出力する。
【0030】
制御手段K2は、例えばマイクロコンピュータからなるもので、処理動作のプログラムが記憶されたROMや演算値を一時的に記憶するRAM,前記プログラムを実行するためのCPU及び変位センサや設定手段K1,後述する各手段や前述した駆動系を有する各機構(図示しない)などと電気的な接続関係をなすためのI/Oインターフェイス、時間を計測するための内部タイマ等を有するものである。なお、この場合、制御手段K2は、充填包装機全体を電気制御する制御手段と兼用するものであるが、前記した以外の機構を制御する制御手段と別体に設けるものであってもよい。
【0031】
供給手段K3は、充填機構7のポンプからなり、横シールタイミングや設定手段K1で設定されたフィルムFの基準移送速度値に応じて算出された充填タイミングを制御信号として制御手段K2から入力し、この制御信号に基づいて、縦シール部FSが形成された筒状のフィルムF内に内容物Wを充填させるものである
【0032】
切断手段K4は、切断機構8の駆動源となるモータからなり、横シールタイミングや設定手段K1で設定されたフィルムFの基準移送速度値に応じて算出された切断タイミングを制御信号として制御手段K2から入力し、この制御信号に基づいて、上下方向に連包状態のフィルムFの横シール部FBの略中央部を切り離し切断させるものである。
【0033】
表示手段K5は、液晶表示モニタからなり、設定手段K1による設定状態やエラーメッセージ等の種種の情報を表示するものである。また、表示手段K5は、タッチパネルからなる設定手段K1と兼用してなるものであってもよい。
【0034】
以上の構成により、フィルムFに形成された繋ぎ目部分の厚み変化を検出することができる。また、繋ぎ目が検出された際には、前記繋ぎ目部分前後のフィルムFに対して充填,及び切断作業をせずにフィルムFの移送を行うことができる。したがって、繋ぎ目部分から内容物Wが漏れることがなくなる。
【0035】
次に、制御手段K2の繋ぎ目部分の判定処理について図4,5を用いて説明する。
【0036】
制御手段K2は、後述する最大値,最小値,所定時間など、一時的に記憶される値を初期化する(ステップS0)。そして、制御手段K2は、変位センサ2Dからの検出信号を入力し(ステップS1)、前記検出信号に基づいてフィルムFの厚みを算出する(ステップS2)。
【0037】
次に制御手段K2は、ステップS2に求められたフィルムFの厚みが、最大値,もしくは最小値であるか判定し、何れかである場合は、その値(最大値,もしくは最小値)を更新して記憶する(ステップS3)。
【0038】
次に、制御手段K2は、ステップS0が処理されてから所定時間経過したか否かを判定し(ステップS4)、所定時間経過するまでステップS1〜S3の処理を繰り返す。ステップS4にて、所定時間経過した場合は、最大値と最小値との差を変化量として算出し(ステップS5)、その変化量が所定のしきい値よりも大きいか否かを判定する(ステップS6)。なお、前記所定のしきい値は、設定手段K1によって予め設定されるもので、フィルムFにおける繋ぎ目部分と他の部分との厚みの差を考慮して得られる値である。
【0039】
また、制御手段K2は、ステップS6にて前記所定のしきい値以上であれば、フィルムFの繋ぎ目部分が繋ぎ目検出機構2を通過したものして、設定手段K1にて設定されたフィルムFの基準移送速度値と、繋ぎ目検出機構2から充填機構7までのフィルムFの移送経路の距離や繋ぎ目検出機構2から切断機構8までのフィルムFの移送経路の距離とによって、繋ぎ目部分が充填機構7及び切断機構8を通過するタイミングを算出し、このタイミングに充填及び切断処理をしないように各機構7,8の供給手段K3や切断手段K4に制御信号を出力する(ステップS7)。また、この時、制御手段2Kは、表示手段K5によって繋ぎ目部分を検出したことを表示させることで、作業者に対して繋ぎ目部分が包装袋Pの製造ラインに流れたことを報知することができる。
【0040】
以上のステップS0〜ステップS7の処置を繰り返すことによって、所定時間毎の最大値,及び最小値の差に基づいて、フィルムFの繋ぎ目部分を検出することができる。例えば、図5に示すような変位センサ2Dからの検出信号に基づくフィルムFの厚さLを入力した際において、制御手段K2は、所定時間T毎に変化量Xを算出し、特に大きな変化を有する箇所を繋ぎ目部分として検出することができる。
【0041】
かかる構成により、本発明は、フィルムFの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目部分を検出する繋ぎ目検出機構2であって、フィルムFの厚みを検出する変位センサ2Dと、変位センサ2Dからの検出信号に基づいて求められるフィルムFの厚みの変化量Xを所定時間T毎に算出し、前記変化量Xが所定のしきい値よりも大きいか否かによって前記繋ぎ目部分を検出する制御手段K2と、を備えてなることによって、従来のようにフィルムの厚みを所定のしきい値と比較判断するものと比べ、検出手段となる変位センサ2Bの温度特性に影響されることなく確実に繋ぎ目部分を検出することができる繋ぎ目検出機構2を提供できる。また、移送されるフィルムFの厚みが微妙に変わってしまう場合、または、段取り替えにより厚みの違うフィルムFを移送する場合であっても、変位センサ2Bの位置,またはしきい値を調整することなく、繋ぎ目を検出することができる。
【0042】
また、制御手段K2は、前記検出信号、もしくはフィルムFの厚みの最小値と最大値との差を変化量Xとして算出してなることによって、この変化量Xに基づいて繋ぎ目部分を判定することによって、変位センサからなる検出手段の温度ドリフト等による緩やかな検出信号の値変化に影響されることなく、確実に繋ぎ目部分を検出することができる繋ぎ目検出機構2を提供できる。
【0043】
また、フィルムFの移送経路において、フィルムFに接するように設けられるプレート2Bと、プレート2BとフィルムFを介して対向するとともに、フィルムFに接しながら回転しフィルムFの厚みに応じて軸移動する検出ローラ2Cと、を備え、変位センサ2Dは、検出ローラ2Cの軸移動に応じた検出信号を出力することによって、移送されるフィルムFに対して、微少な厚みの変化を検出することができる構造となり、確実に繋ぎ目部分を検出することができる繋ぎ目検出機構2となる。
【0044】
なお、上述した実施の形態において、最大値,もしくは最小値を更新して、所定時間毎の変化量の差を比較するものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、検出手段となる変位センサからの検出信号の平均値を算出するとともに、前記検出信号と前記平均値とを比較することによって繋ぎ目部分を検出するようにしてもよく、上述の実施の形態と同様に、変位センサの温度ドリフト等による緩やかな検出信号の値変化に影響されることなく、確実に繋ぎ目部分を検出することができる繋ぎ目検出機構を提供できる。
【0045】
また、上述した実施の形態では、変位センサ2Dによって検出手段を構成するものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、光電センサを用いて距離計測することによって、フィルムの厚み変化を監視することもできる。
【0046】
また、上述した実施の形態では、変位センサ2Dからの検出信号に基づいて求められるフィルムの厚みの変化量を所定時間毎に算出し、前記変化量が所定のしきい値よりも大きいか否かによって繋ぎ目部分を検出するものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記検出信号をフィルムの厚みに算出せずそのまま演算することによって変化量を算出し、この変化量を所定のしきい値と比較して繋ぎ目部分を検出するものであってもよく上述に実施の形態と同様な効果が得られる。なお、この場合、繋ぎ目部分と他の部分との厚さの変化量に応じた検出信号(電圧値,または電流値)の変化量が所定のしきい値として予め設定される。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、フィルムの繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置に関し、検出手段の温度特性に影響されることなく確実に繋ぎ目を検出することができる繋ぎ目検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の全体平面図。
【図2】本発明の実施の形態による繋ぎ目検出機構2を示す平面図。
【図3】本発明の実施の形態による制御手段の電気的構成を示すブロック図。
【図4】本発明の実施の形態による制御手段の処理方法を示す流れ図。
【図5】本発明の実施の形態による算出されたフィルムの厚み変化の一例を示す図。
【符号の説明】
2B プレート(板状部材)
2C 検出ローラ(ローラ)
2D 変位センサ(検出手段)
K2 制御手段
F フィルム
P 包装袋
Claims (4)
- フィルムの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置であって、前記フィルムの厚みを検出する検出手段と、前記検出手段からの検出信号の変化量、もしくは前記検出手段に基づいて求められるフィルムの厚みの変化量を所定時間毎に算出し、前記変化量が所定のしきい値よりも大きいか否かによって前記繋ぎ目を検出する制御手段と、を備えてなることを特徴とする繋ぎ目検出装置。
- 前記制御手段は、前記検出信号、もしくはフィルムの厚みの最小値と最大値との差を変化量として算出してなることを特徴とする請求項1に記載の繋ぎ目検出装置。
- 前記フィルムの移送経路において、前記フィルムに接するように設けられる板部材と、前記板部材と前記フィルムを介して対向するとともに、前記フィルムに接しながら回転し前記フィルムの厚みに応じて軸移動するローラと、を備え、前記検出手段は、前記ローラの軸移動に応じた前記検出信号を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の繋ぎ目検出装置。
- フィルムの移送経路において、2つのフィルムが接続されてなる繋ぎ目を検出する繋ぎ目検出装置であって、前記フィルムの厚みを検出する検出手段と、前記検出手段からの検出信号の平均値を算出するとともに、前記検出信号と前記平均値とを比較することによって前記繋ぎ目を検出する制御手段と、を備えてなることを特徴とする繋ぎ目検出装置。
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CN102997848A (zh) * | 2012-10-18 | 2013-03-27 | 中国计量学院 | 基于三芯单模光纤光栅的二维位移传感器 |
CN103449240A (zh) * | 2013-09-18 | 2013-12-18 | 天津赛象科技股份有限公司 | 超声波裁切装置的检测装置 |
-
2002
- 2002-07-31 JP JP2002223976A patent/JP2004059309A/ja active Pending
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