JP4130111B2 - 包装用のチューブ状包材のオーバーラップ幅の測定方法および充填機 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本願の発明は、包装用のチューブ状包材のオーバーラップ幅に関し、特にオーバーラップ幅を自動的に検出できるようにした包装用のチューブ状包材のオーバーラップ幅の測定方法、および、当該測定方法によってチューブ状包材のオーバーラップ幅を自動的に最適値に調整することのできる充填機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、特に、液体食品等の食品分野では、食品の衛生性に関する社会的要求が、従来に増して高くなってきており、これに伴い、当該内容物を包装するための容器についても、内容物の衛生性および安全性を十分に確保し得る容器であることが強く求められてきている。これまでも、内容物に適した容器が種々開発され、それぞれの内容物に応じた容器が実用化されてきた。
【0003】
例えば、牛乳、乳製品等の液体食品分野においては、内容物の品質保持期間がおよそ1週間程度の短い期間を想定している液体食品の容器として屋根型の紙製容器(通称、「ゲーブルトップ型紙製容器」ともいう。)が用いられ、また、内容物の品質保持期間としてある程度の長期間を想定している液体食品の容器として容器内部に空気を含まないレンガ型の紙製容器(「ブリック型紙製容器」ともいう。)が用いられてきた。どちらのタイプの容器に対しても食品を収容する容器としての高い衛生性、安全性の確保が求められ、これまで、多岐にわたる開発がなされてきた。
【0004】
特に、ブリック型の紙製容器にあっては、ゲーブルトップ型紙製容器に比べてかなり長期の品質保持期間を想定しているため、容器のシール性にもより高い品質が要求されており、アルミ箔等を内層として有する酸素遮断性の高い紙製容器、内容物の品質保持期限を飛躍的に延ばすための滅菌工程等のアセプティック技術の開発、光や香りの透過性を遮断する技術開発等に加え、シール性をさらに確実なものにするためのシーリング技術に関する種々の開発がなされてきた。
【0005】
このようなブリック型の紙製容器については、これまで、以下に説明するような充填機が用いられてきている。図13は、従来のブリック型紙製容器の充填機の概念図である。図において、11は包材であり、該包材11は、リール12の状態で充填機にセットされ、繰出機によって繰り出されて充填機内をウエブ状の形状で搬送される。続いて、ウエブ状の包材11は、複数のガイドローラーによって案内されながら、成形用のフォーミングリング15によって徐々に湾曲させられ、両縁が重ねられ、チューブ状にされ、縦シール装置によって両縁部が縦方向にシール(「縦シール」という。)されてチューブ状の包材になる。そして、このチューブ状の包材が下方に搬送される間に、充填用パイプ16を介して液体食品が上方から供給され、縦方向にシールされたチューブ状の包材内に充填される。液体食品は充填用パイプ16から連続的に供給され当該チューブ状の包材内に一定の高さで液面を形成する。
【0006】
そして、すでに液体食品が充填されている下方部のチューブ状の包材は、横シール装置によってその両側が挟持され、所定の間隔ごとに横方向にシール(「横シール」という。)されることによって、枕(まくら)状、袋状等の原型容器18が形成される。続いて、図示されない切断装置が、前記包材チューブの横方向に延びるシール部分、すなわち、横シール部を切断することによって個々の原型容器18を分離させる。そして、図示されない成形装置が各原型容器18をブリック型の形状に成形することによって、液体食品を充填したブリック型の紙製容器が完成される。横シール装置は、供給された液体食品によって形成された液面よりも下方に設けられており、チューブ状の包材の横方向のシールは当該液面下で行われるため、完成したブリック型の容器には空気を含むことがない。
【0007】
このようにして成形されるブリック型紙製容器は、前述のように、ウエブ状の包材をその長手方向を軸として徐々にチューブ状に変形させ、対向する両縁部を一定の幅だけオーバーラップさせ、このオーバーラップ部分を相互に接着することによってウエブ状の包材の長手方向の縦シールが形成される。この接着の方法としては、ウエブ状の包材の対向する両縁部に高温空気を吹き付けることによりコーティングされた熱可塑性樹脂層を瞬間的に熱溶融させ両縁部を互いに圧着して接着するヒートシールによる方法や、また、ウエブ状の包材内にアルミ箔層を有する場合には、高周波を印加することによりアルミ箔層を発熱させ包材の内外層の熱可塑性樹脂層を熱溶融させて両縁部を圧着する高周波加熱によるシール方法等が用いられている。そして、このとき形成されるオーバーラップの幅は、縦シールのシール性に係る品質に大きな影響を与える。すなわち、一つの例としては、オーバーラップ幅が小さければシール面積が小さくなるわけでシール性能を低下させることになり、また、当該幅が僅かながらも変動するということは、対向する両縁部での包材自体に無理な力のかかる接着が余儀なくされるため、不良シールの原因を引き起こす場合もあり、良好なシール性能を得るためには、このオーバーラップ幅を安定的に一定の最適な幅に保つことが極めて重要な要件となっている。
【0008】
また、横シールにあたっても、縦シールと同様のシール方法が用いられるが、縦シールによってできたオーバーラップ部分の幅は、横シールの品質にも大きな影響を与える。すなわち、オーバーラップ部分は横シールをする際に、他のオーバーラップしていない部分より包材が一枚分多くなっており、重ね合わせた状態での厚みが大きくなる分、このオーバーラップ部分にかかる横シールのための圧着力が大きくなるが、逆に、オーバーラップしていない部分にかかる横シールの圧着力は小さくなるため、この十分な圧着力がかからない部分でシール不良が生じやすくなる。オーバーラップ部分が受ける圧着力は、そのオーバーラップ幅にほぼ比例し、オーバーラップ幅が大きければ大きいほどオーバーラップ部分にかかる圧着力が大きくなりその他のオーバーラップしていない部分が受ける圧着力が小さくなるため、縦シールの幅の大きさが横シールのシール性能あるいは品質にも大きな影響を与えることになる。
【0009】
横シールの方法については、上記のシール方法に加え、さらにシール性能を高めるために超音波を用いて横シールを形成するような方法も用いられている。特に、超音波によってチューブ状の包材を横方向にシールする横シール装置においては、シール対象物である包材の内外層の樹脂に超音波を負荷し、この超音波振動によって樹脂を溶融させ圧着させるため、対象物に均一に超音波振動が負荷されなければならず、オーバーラップ部分の厚みおよび幅を設計事項として考慮したうえで横シール装置を構成しておく必要があり、オーバーラップ幅が変動すると、対象物への超音波振動の負荷が均一とならず、横シール部分にシール不良が発生しやすくなる。具体的には、その種の横シール装置においては、超音波を発生させるホーンと、アンビルとを対向させ、ホーンおよびアンビルによって前記包材を挟持するようになっている。そして、包材には、オーバーラップ部分が縦方向に連続的に形成されているので、前記横シール装置において包材を挟持するにあたり、前記オーバーラップ部分に対応する箇所の厚さは、他の部分の厚さより大きく設定してある。すなわち、前記アンビルに前記オーバーラップ部分を収容する凹部が形成され、ホーンおよびアンビルによって前記包材を挟持したときに、横シール部分の全体に均一に超音波が伝達されるようにしている。ところが、前記オーバーラップ幅が変動し、特に、オーバーラップ幅が大きくなると、前記オーバーラップ部分が、凹部によって収容されずはみ出してしまう。また、オーバーラップ幅が小さすぎたり、オーバーラップ部分がチューブ状包材の周方向にずれを生じてしまうと、ホーンによって発生させられた超音波がシール対象部分に均一に負荷されず、結果として、横シール部分の全体に超音波が伝達されず、シールを確実に行うことができなくなり、横シール部分にシール不良が発生してしまう。
【0010】
以上のように、縦シールのオーバーラップ幅は、縦シール自体のシール性能に影響を与えるばかりでなく、横シールのシール性能および品質にも影響を与えることから、オーバーラップ幅を安定した一定の最適な値にすることが重要な要件となっている。この要求に対し、これまでは、充填機を操作するオペレーターによって、すなわち人手による一定時間ごと(例えば30分間隔)の目視検査でゲージを用いオーバーラップ幅を測定し、必要な設定をその都度行うという方法を採用してきた。しかしながら、この方法は、オペレーターの大きな業務負担になるばかりでなく、人手に頼る限りは、測定に当たっての誤差が生じたり、うっかりミスが出たりと、安定したシール品質を保つことが難しかった。
【0011】
付け加えるに、シール品質は、内容物である液体食品の衛生性、安全性を確保する上で、絶対的な重要要件であるが、オーバーラップ幅を安定した一定の最適な値に保つことは、上記シール品質の他にも、容器のデザイン領域に描かれた絵柄の縦シール部分での連続性を保つためにも重要な要件であり、また、内容物の充填後の枕型の原型容器を最終的に適正なブリック型の容器形状に成形加工するためにも重要な要件である。
【0012】
さて、このように従来、人手に頼り目視検査で測定したオーバーラップ幅は、一定の時間間隔で測定され、その結果により、充填機の縦シール機構に備えられたフォーミングリングを調整し、オーバーラップ幅を最適な値に持っていくよう調整がなされる。ここで、従来のオーバーラップ幅調整手段について簡単に説明しておく。 ブリック型の紙製容器を成形する充填機においては、ウエブ状の包材から湾曲、チューブ状の包材への変形工程は、ガイドローラーおよびフォーミングリングによってチューブ軸方向に沿って徐々になされ、縦シールされる直前のオーバーラップ幅が、このフォーミングリングの径によって調整されるようになっている。すなわち、オーバーラップ幅が小さすぎる場合には、フォーミングリングの径を幾分小さいものに取り替えることによって、チューブ状の包材は、オーバーラップ幅が大きくなる方向に変更される。また、オーバーラップ幅が大きすぎる場合には、フォーミングリングの径を幾分大きなものに取り替えることによって、チューブ状の包材は、オーバーラップ幅が小さくなる方向に変更される。
【0013】
しかしながら、この種の調整を行うためには、充填機の運転をその都度停止した上でフォーミングリングの交換を行うことが必要であり、かつ、フォーミングリングの交換を行った後、実際にどの程度オーバーラップ幅が調整されたかについては、充填機を稼動させた上で再度目視検査により測定して初めて確認できるのであって、大変な手間と作業時間を要するものであった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来採用されてきた液体食品等の食品包装用のチューブ状包材のオーバーラップ幅の測定方法および充填機においては、縦シールのオーバーラップ幅を安定した最適の一定値に保つために人の目視検査に頼る方法を採用しており、また、オーバーラップ幅の調整に当たっては、フォーミングリングの交換という極めて非効率的な手段が用いられていたため、オーバーラップ幅が適正な値に容易には調整されず、縦シールおよび横シールの品質という容器として最も重要な要件を確実に満たすことができず、シール品質に悪影響を与えることがしばしば問題となっていた。また、オーバーラップ幅を安定した一定の最適値に保つことができないがゆえに、容器に描かれた絵柄の連続性が確保できない場合や最終的なブリック形状がわずかに変形してしまうという不都合も生じることがあった。
【0015】
本願の発明は、従来の包装用のチューブ状包材のオーバーラップ量の測定方法および充填機が有する前記のような問題点を解決して、簡易な方法でオーバーラップ幅を自動的に検出することができるオーバーラップ幅の測定方法を提供するとともに、この検出結果に基づき、オーバーラップ幅を自動的に一定の最適な値に調整することのできる機能を備えた充填機を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、前記のような課題を解決した包装用のチューブ状包材のオーバーラップ幅の測定方法および充填機に係り、 その請求項1に記載された発明は、ウエブ状の包材を徐々に湾曲させ該包材の両縁をシールすることによってチューブ状の包材を形成し、このチューブ状の包材内に、液体食品等の内容物を充填し、該内容物が充填されているチューブ状の包材を所定の間隔ごとに横方向にシールすることによって容器を形成するにあたり、チューブ状包材のオーバーラップ幅を測定する方法において、 ウエブ状の包材の非デザイン領域であって包材をチューブ状にしたときにオーバーラップする部分をまたぐようなウエブの縁部近辺にオーバーラップ幅測定用のマークがあらかじめ印刷されており、チューブ状包材の成形中または成形後に、当該マークのうち、オーバーラップして対向する包材の縁の部分で覆われずに外部から見える部分が画像処理装置により読み取られ、所定の演算処理がなされチューブ状の包材のオーバーラップ幅が算出されることを特徴とする包装用のチューブ状包材のオーバーラップ幅の測定方法である。
【0017】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、オーバーラップの測定は人手によらず自動的に行われ、また画像処理装置を用いることで目視検査に頼る必要がなくなり、オペレーターの業務負担の低減を図れるとともに、目視検査に比べ高精度でかつ安定した測定が可能となる。また、従来、人手に頼る限りは防ぐことが難しかった測定上の誤差やうっかりミスを防ぐこともでき、品質の高い容器形成が可能となった。さらに、チューブ状包材の成形中または成形後にマークを読み取りできるので、容器の形成過程を中断する必要がなく、生産性の向上にも大きな成果をもたらすことができる。さらに、非デザイン領域に印刷したマークを利用できるので、容器のデザイン領域に影響を与えることがない。
【0018】
また、その請求項1に記載された発明は、段落番号[0016]に記載の上記構成において、前記マークが関数y=f(x)で表される曲線であって、前記画像処理装置によって読み取られた前記関数y=f(x)のデータはオーバーラップ幅算出処理装置に入力され、オーバーラップ幅が算出され、適正なオーバーラップ幅との比較がなされ、当該比較結果がオーバーラップ幅変更手段にフィードバックされ、チューブ状の包材の変形度合いを調節して適正なオーバーラップ幅が得られるような調節が自動的に行われるようにされていることを特徴としている。
【0019】
このように構成することにより、読み取られるマークは、関数y=f(x) として、読み取りの精度、非デザイン領域のスペース等の要求事項に合わせて自由に設定することができる。そして、オーバーラップ幅算出処理装置にはあらかじめ関数y=f(x)のデータを入力しておくことにより、オーバーラップ幅の算出および適正なオーバーラップ幅との比較が、オーバーラップ幅算出処理装置において容易に行われ、さらに、オーバーラップ幅の調節が自動的に行われ、適正なオーバーラップ幅が安定して得られる。 その他、請求項1に記載された発明が奏する前記と同様の効果を奏するように使用することができる。
【0020】
また、その請求項2に記載された発明は、段落番号[0016]に記載の上記構成において、前記マークが直角三角形の形状であって、前記画像処理装置によって読み取られた前記前記直角三角形のデータはオーバーラップ幅算出処理装置に入力され、オーバーラップ幅が算出され、適正なオーバーラップ幅との比較がなされ、当該比較結果がオーバーラップ幅変更手段にフィードバックされ、チューブ状の包材の変形度合いを調節して適正なオーバーラップ幅が得られるような調節が自動的に行われるようにされていることを特徴としている。
【0021】
このように構成することにより、直角三角形の単純なマークにより、自動的にオーバーラップ幅が算出され、非デザイン領域ではあるが、消費者が容器の底面を見たときに、マーク形状が三角形であることで違和感をなくすこともできる。オーバーラップ幅の算出および適正なオーバーラップ幅との比較が、オーバーラップ幅算出処理装置において容易に行われ、さらに、オーバーラップ幅の調節が自動的に行われ、適正なオーバーラップ幅が安定して得られる。 その他、請求項1に記載された発明が奏する前記と同様の効果を奏するように使用することができる。
【0022】
また、その請求項3に記載された発明は、請求項1ないし請求項2のいずれかに記載の発明において、前記画像処理装置によって読み取られたデータは、オーバーラップ幅算出処理装置に入力され、所定の計算処理がなされオーバーラップ幅が算出され、該オーバーラップ幅が表示処理手段を介して表示装置に表示され、算出されたオーバーラップ幅のデータは、オーバーラップ幅変更処理手段に入力され、適正なオーバーラップ幅に修正すべく、自動的にフォーミングリングの位置修正がなされることを特徴としている。
【0023】
このように構成することにより、オーバーラップ幅算出処理装置において算出されたオーバーラップ幅が表示処理装置に表示されるので、オペレーターは、現在のオーバーラップ幅を読み取ることもでき、当該容器の形成方法が適正に進捗していることを確認できる。また、測定されたオーバーラップ幅に変動または異常があれば、フォーミングリングの位置修正が自動的に行われ、容器の縦シールおよび横シールの品質に影響するオーバーラップ幅を、自動的に適正なオーバーラップ幅に調整することができる。ひいてはこの方法により成形される容器の品質向上を図ることができる。 その他、請求項1ないし請求項2のいずれかに記載された発明が奏する前記と同様の効果を奏するように使用することができる。
【0024】
また、その請求項4に記載された発明は、ウエブ状の包材を徐々に湾曲させるフォーミングリングと該包材の両縁をシールする縦シール装置とを有し、該フォーミングリングと該縦シール装置によって成形されたチューブ状の包材内に、液体食品等の内容物を充填する充填パイプを有し、該内容物が充填されたチューブ状の包材を所定の間隔ごとに横方向にシールする横シール装置を有する充填機において、 ウエブ状の包材の非デザイン領域にあらかじめ印刷されたオーバーラップ幅測定用のマークを読み取る画像処理装置と、該画像処理装置によって読み取られデータを演算処理するオーバーラップ幅算出処理装置と、該オーバーラップ幅算出処理装置によって算出されたデータに基づき、オーバーラップ幅の調節を行うオーバーラップ幅変更処理手段を有することを特徴とする充填機である。
【0025】
請求項4に記載された発明は、前記のように構成されているので、オーバーラップ幅を安定的に一定の最適な幅に保つことができ、縦シールおよび横シールに必要なシール機能が与えられ、また、シール部分の包材の対向する両縁部での包材自体に無理な力がかかることもなく、シール性能および品質の向上という容器として最も重要な要件を確実に満たすことができる。それゆえ、シール不良を発生させることがなくなる。特に、超音波振動を用いた横シールについては、オーバーラップ幅がアンビルに設けられた凹部に合致し、横シール部分の全体に均一に超音波が伝達され安定した横シール品質を保つことができる。以上の結果として、食品を収容する容器としての高い衛生性、安全性の確保が達成される。また、充填機の稼動中常にオーバーラップ幅が適切に保たれていることを確認できるため、オペレーターにとっても充填機操作がやりやすくなり、操作上の手間を省くことができる。従来行われてきたようにオーバーラップ幅の調整のために充填機を停止させる必要もなくなり、充填機の稼働率を向上させることができる。さらに、オーバーラップ幅を安定した一定の最適値に保つことができ、容器に描かれた絵柄の縦シール部分での連続性が確保されるとともに、最終的に適正なブリック型の容器形状に成形加工することができる。
【0026】
また、その請求項4に記載された発明は、更に、前記オーバーラップ幅の調節は、駆動手段を介して、フォーミングリングの位置修正を行うことによってなされることを特徴としている。
【0027】
このように構成することにより、従来行われてきたフォーミングリングの交換という極めて非効率的な手段に頼ることなく、フォーミングリングの位置修正が自動的に行われオーバーラップ量が調整されるようになった。充填機を稼動させた状態でオーバーラップ幅が調節されるようになったので、オペレーターの作業を一層簡素化することができる。 その他、請求項4に記載された発明が奏する前記と同様の効果を奏するように使用することができる。
【0028】
また、その請求項5に記載された発明は、請求項4に記載の発明において、前記フォーミングリングは、駆動部としての圧縮空気シリンダと連結された移動機構によって包材の搬送方向に沿って上下方向に移動自在に支持されていることを特徴としている。
【0029】
このように構成することにより、フォーミングリングの位置調整は、圧縮シリンダと連結された移動機構によって自動的に上下動され、簡易な装置で行われ、確実にオーバーラップ幅の調整が行われる。 その他、請求項5に記載された発明が奏する前記と同様の効果を奏するように使用することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本願の請求項1ないし請求項5に記載された発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0031】
図13は、充填機の内部における包材の搬送経路から原型容器ができるまでの概念図、図14は本発明の実施形態におけるフォーミングリングおよび縦シールの配設状態を示す図、図15は、図14に示された第3フォーミングリングの構造を示す図である。第1図から第11図までは、本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークの配置およびチューブ形成時のマークの状態を示す図、図12は、本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定方法のフローチャート図である。
【0032】
図13および図14において、ウエブ状の包材11は可携性を有し、紙基材、該紙基材の一方の面に被覆された樹脂層、前記紙基材の他方の面に被覆されたアルミニウム箔(はく)層、該アルミニウム箔層に被覆された樹脂層等によって形成された積層材料から成るウエブ状の包材である。該包材11は、リールの状態で図示されない繰出機にセットされ、該繰出機によって繰り出され、送り装置によって充填機内を搬送される。そして、前記包材11は、垂直方向に搬送され、搬送方向における複数箇所に配設された第1〜第4のフォーミングリング34〜37によって案内され、かつ、変形させられてチューブ状になり、縦シール装置41によって、前記包材11の両縁が縦方向にシールされる。そのために、前記第1〜第4のフォーミングリング34〜37は、包材11を変形させてチューブ状にするために、所定の形状の湾曲面を有する成形ローラから成り、搬送方向における下流のものほど包材11の変形量を多くする。第1のフォーミングリング34は、円筒形の形状を有し、ウエブ状の包材11を反転させて送る。また、第2のフォーミングリング35は、前記ウエブ状の包材11の両縁部を湾曲させ、第3のフォーミングリング36は、湾曲させられた前記ウエブ状の包材11の両縁部を互いに近付けて、断面がほぼ楕(だ)円形の形状の包材11にし、第4のフォーミングリング37は、断面がほぼ楕円形の形状にされた包材11の両縁部を更に近づけてチューブ状にする。
【0033】
図14中において、2は画像処理装置であり、チューブ状に成形された直後であって横シールされる前の包材の縦シールのオーバーラップ状況を撮影できる位置に設置されている。図では、第4のフォーミングリング37の直下流領域に画像処理装置2を設置してあるが、縦シールのオーバーラップ状況が撮影できる位置またはオーバーラップ状況が該撮影により算出できる位置であれば、本実施形態で示した位置以外でも、チューブ状包材の成形中または成形後の適宜箇所に設置することができる。
【0034】
図15において、36は第3のフォーミングリングを示すものであり、該第3のフォーミングリング36は、5個の成形ローラ21及び1個のカウンタプレッシャローラ22から成り、前記各成形ローラ21は各シャフト23に対して、カウンタプレシャローラ22はシャフト24に対してそれぞれ回転自在に支持され、チューブ状の包材11を搬送するようになっている。そのために、前記各成形ローラ21及びカウンタプレッシャローラ22は、断面が弧状の表面28,29を有し、該表面28,29を隣接させて配設することによって、中央に円形の空間30が形成される。また、前記シャフト24は、ブラケット25によって支持され、該ブラケット25と図示されない圧縮空気シリンダとが連結される。そして、該圧縮空気シリンダを作動させることによって、カウンタプレッシャローラ22を包材11側(図における右方)に向けて付勢することができる。しかして、前記包材11は、第1〜第4のフォーミングリング34〜37によって案内され、かつ、変形させられてチューブ状にされるが、第3のフォーミングリング36の空間30内において、前記包材11はチューブ状にされ、包材11の両縁が所定のオーバーラップ幅だけ重ねられてオーバーラップ部分が形成される。
【0035】
そして、このチューブ状の包材が下方に搬送される間に、充填用パイプ16を介して液体食品が上方から供給され、縦方向にシールされたチューブ状の包材内に充填される。液体食品は充填用パイプ16から連続的に供給され当該チューブ状の包材内に一定の高さで液面を形成する。そして、すでに液体食品が充填されている下方部のチューブ状の包材は、横シール装置によってその両側が挟持され、所定の間隔ごとに横方向にシールされることによって、枕(まくら)状、袋状等の原型容器18が形成される。続いて、図示されない切断装置が、前記包材チューブの横方向に延びるシール部分、すなわち、横シール部を切断することによって個々の原型容器18を分離させる。そして、図示されない成形装置が各原型容器18をブリック型の形状に成形することによって、液体食品を充填したブリック型の紙製容器が完成される。
【0036】
さて、以上、記述したチューブ状の包材の成形過程において、前記オーバーラップ幅が変動すると、縦方向のシールだけでなく、横方向のシールを確実に行うことができずシール不良を発生させ容器としての品質低下をまねいたり、デザインの不具合、成形不良等を発生させ、包装容器の外観が悪くなったりしてしまう。そこで、次に、オーバーラップ幅を自動的に検出する方法を説明する。
【0037】
ブリック型の紙製容器を成形するウエブ状の包材には、図1に示すように、デザイン領域Bと非デザイン領域Aが存在する。デザイン領域Bとは、内容物が充填され市場において販売する際に消費者が認識できる絵柄を印刷する領域であり、非デザイン領域Aとは、ブリック型の紙製容器が成形された時、当該紙製容器の底面に位置するため、製造管理に必要なマーク等を印刷することができる領域となっている。この領域に、図1および図2に示すように、包材をチューブ状にしたときにちょうどオーバーラップする部分をまたぐようなウエブの縁部近辺に特定の関数y=f(x)で表される曲線1−1をあらかじめ印刷しておく。
【0038】
この包材を充填機にかけてチューブ状に成形し、縦シールを行う部分をオーバーラップさせた状態を、図2に示してある。この図からわかるように、あらかじめ印刷しておいた関数y=f(x)で表される曲線は、オーバーラップしていない部分では、実線として外部から見える状態になっており、一方、オーバーラップして対向する外側の包材の縁110の部分で覆われてしまった部分は、図で破線で示してあるが、実際には隠れて見えなくなっている部分である。充填機内でのチューブ状包材の成形中または成形後にこの関数y=f(x)の曲線を画像処理装置2によって読み取ることによって、点(0,0)、点(x1,y1)を測定することができる。点(x2,y2)は、ウエブ状の包材の状態のときにあらかじめ測定しておく。測定には、CCDカメラのような一般的な画像処理装置を用いればよい。画像処理装置によって測定された点(0,0)、点(x1,y1)は、オーバーラップ幅算出処理装置に入力され、これにより、稼動中の充填機にかかって成形されているチューブ状の包材のオーバーラップ幅aが算出され、適正なオーバーラップ幅aoとの比較がなされ、稼動中の充填機におけるオーバーラップ幅が小さすぎるかまたは大きすぎるかの判定がなされることになる。
【0039】
オーバーラップ幅aを直接算出する代わりに、適正なオーバーラップ幅aoに相当するx座標上の値:x0と、測定結果の点(x1,y1)のx座標上の値:x1とを比較して、適正値との格差を判定することもできる。この測定結果は、前述したフォーミングリングなどのオーバーラップ幅変更手段にフィードバックされ、チューブ状の包材の変形度合いを調節して適正なオーバーラップ幅が得られるような調節が自動的に行われる。
【0040】
これまで説明してきた関数y=f(x)は、必要に応じてさまざまな関数を用いることができるが、最も単純化した実施形態として、図3に示すような直角三角形のマーク1-2を利用することもできる。この単純化された実施形態は、実施化するうえでは、製造およびコスト面で有利な形態ということができる。直角三角形の単純なマークにより、自動的にオーバーラップ幅が算出され、非デザイン領域ではあるが、消費者が容器の底面を見たときに、マーク形状が三角形であることで違和感をなくすこともできる。
【0041】
図3には、ブリック型の紙製容器を成形するウエブ状の包材の非デザイン領域Aに、包材11をチューブ状にしたときにちょうどオーバーラップする部分をまたぐようなウエブの縁部近辺に直角三角形のマーク1-2を印刷してある。チューブ状の包材の軸方向と垂直な辺1-2-1を有し、この辺と角度Tをなす斜辺1-2-2からなる直角三角形のマーク1-2を印刷しておく。この角度Tを構成する三角形の頂点は、該頂点がちょうど包材の縁に一致するよう印刷されている。この斜辺1-2-2は、関数で表示された曲線y=f(x)部分に相当し、この直角三角形の場合には、y=ax+bで表される直線上に一致する。このように、ウエブの縁部近辺に直角三角形のマークをあらかじめ印刷してある包材を充填機にかけると、該ウエブは、図4で示されるようなチューブ状の包材となり、印刷された直角三角形は、その一部をオーバーラップ部分で覆われ、外部からは見えない状態になる。
【0042】
この状態を拡大して示したものが図5である。ここで長さbを測定すれば、tanT=b/aより、オーバーラップ量aはa=b/tanTとなり、tanTが既知であるから、オーバーラップ幅を求めることができる。例えばT=45。とするとtanT=1であるからa=bとなる。斜辺の角度Tは、算出されるオーバーラップ幅の検知精度にかかわってくるので、必要な精度に対する角度を設定すればよい。bの測定には画像処理装置2を使用し、チューブ状の包材が縦シールされ液体食品が充填された後の横シールによって個々の原型容器に切断される直前近傍にて測定されるような実施形態を示したが、縦シールのオーバーラップ状況が撮影できる位置またはオーバーラップ状況が該撮影により算出できる位置であれば、本実施形態で示した位置以外でも、チューブ状包材の成形中または成形後の適宜箇所に設置することができる。
【0043】
ところで、充填機にセットされて紙製容器として使用されるこの種のリールは、通常は、幅広の原紙ロールに、印刷、ラミネーション等の必要な加工が施され、該幅広の原紙ロールを所定の幅に切断して製造される。このリール製造工程において原紙ロールから所定幅のリールが切断される時、必ずしも図3に示すように直角三角形の頂点を通る線で正確に切断されるとは限らず、おうおうにして図6に示すような切り取り誤差が発生する場合が想定される。すなわち、原紙ロールからリールへの切断によって、あらかじめ印刷しておいた直角三角形の頂点が別のリール側に切り落とされ、当該リールに残ったマークが直角三角形ではなく、図7に示されるような台形形状となっている場合が起こりうる。この場合には、チューブ状に変形される前のウエブ状態で充填機内の適当な場所で、図7で示されているcの長さを前記と同様の画像処理装置を用いて測定しておき、その検知結果を、オーバーラップ幅算出処理装置に入力すればよい。すなわち、図8において示されているように、包材の縁部近傍にあらかじめ印刷された台形形状の長さcと、充填機内でチューブ状に形成され包材の対向する縁部がオーバーラップした状態で検知される長さdとを用い、tanT=(d-c)/a より、オーバーラップ量aはa=(d-c)/tanTと算出される。台形形状の長さcの値は、ウエブ状の包材の状態のときに別途充填機内に設置した画像処理装置により測定しておく。
【0044】
また、図9のように、包材にあらかじめ印刷しておいたマークが、直角三角形の角度Tを構成する頂点を含みさらに外側で切断されることをも考慮して、先の実施形態に記載されている直角三角形を180度反転した直角三角形を頂点Tの先端に印刷しておくことも可能である。この場合の原紙ロールからリールへの切断の結果リールのふち部に印刷されたマークは、図10で示すような大小二つのお互いに180度反転状態にある直角三角形のマークとなる。そして、この場合のオーバーラップ幅aは、図11に示すように、長さeを用いて、a=(d+e)/tanTとして算出される。長さeは、ウエブ状の包材状態であらかじめ測定しておく。
【0045】
図12は、以上で説明してきたオーバーラップ幅の測定方法をフローチャートで示した図である。包材にあらかじめ印刷されたマーク情報1は、チューブ状包材の成形中または成形後に画像処理装置2によって読み取られ、必要なデータがオーバーラップ幅算出処理装置3に入力される。そして、ここで、マーク情報によって所定の計算処理がなされ、オーバーラップ幅が算出され、その結果が表示処理手段4を介して表示装置5に表示される。一方、算出されたオーバーラップ幅のデータは、オーバーラップ幅変更処理手段6に入力され、ここで、適正なオーバーラップ幅に修正すべく充填機内に設けられた駆動手段7を介して、フォーミングリング8に必要な修正をかける。
【0046】
次に、このフォーミングリング8にオーバーラップ測定結果がフィードバックされた後のオーバーラップ幅変更処理手段6の実施形態について、図14に基づいて説明する。オーバーラップ幅が変動すると、オーバーラップ幅を最適な値に調整するために、前記第1〜第4のフォーミングリング34〜37のうちの所定のフォーミングリング、本実施の形態においては、最も下流側より一つ上流側の第3のフォーミングリング36を、包材11の搬送方向における上流側又は下流側に、すなわち、包材11の搬送方向に沿って上下方向に移動させることができるようになっている。そのために、前記第3のフォーミングリング36は、所定の図示されない移動機構によって移動自在に支持され、かつ、駆動部としての圧縮空気シリンダ39と連結される。そして、該圧縮空気シリンダ39は、図示されない制御弁を介して圧縮空気と連通され、前記制御弁と図示されない制御部とが接続される。したがって、オーバラヅプ幅変更処理手段6は、オーバーラップ幅調整処理を行い、前記オーバーラップ幅検出装置によって検出されたオーバーラップ幅aを読み込み、前記制御弁の開度を制御することによって前記圧縮空気シリンダ39を作動させ、前記第3のフォーミングリング36をオーバーラップ量に対応させて上下方向に移動させる。
【0047】
すなわち、例えば、オーバーラップ幅が多すぎる場合、第3のフォーミングリング36は、下方に移動させられ、包材11の絞込みが弱くされ、オーバーラップ幅がその分少なくなるよう変更される。また、オーバーラップ量が少なすぎる場合、第3のフォーミングリング36は、上方に移動させられ、包材11の絞込みが強くされ、オーバーラップ幅がその分多くなるよう変更される。なお、本実施の形態においては、前記第1〜第4のフォーミングリング34〜37のうちの一つの第3のフォーミングリング36を移動させるようになっているが、第4のフォーミングリング37を移動させることもできる。さらに、複数のフォーミングリングを移動させることもできる。その場合、前記包材11の変形量を各フォーミングリングで分担することができるので、包材11を円滑に変形させることができる。
【0048】
本実施形態においては、ウエブ状の包材の材質として、樹脂層、アルミニウム箔(はく)層によって被覆された紙基材からなる積層材料としたが、該ウエブをチューブ状に形成して縦シールを形成し、その中に内容物を収容した後、横シールによって個々の容器を形成する包材として、その他のあらゆる材質からなる包材を採用することを妨げるものではなく、チューブ状包材のオーバーラップ幅がシール性能にとって重要な役割を果たす充填方法および充填機に係るものであれば、本実施形態と同様の作用効果をもたらすことができる。すなわち、包材が紙製容器に限定されることもない。
【0049】
また、画像処理装置2の設置位置については、縦シールのオーバーラップ状況が撮影できる位置またはオーバーラップ状況が該撮影により算出できる位置であれば、本実施形態で示した位置以外でも、チューブ状包材の成形中または成形後の適宜箇所に設置することができ、本実施形態で示した位置に限定されることもない。
【0050】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークの配置を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークのチューブ形成時の状態を示す図である。
【図3】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークの配置を示す図である。
【図4】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークのチューブ形成時の状態を示す図である。
【図5】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークのチューブ形成時の状態を示す図である。
【図6】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークの配置を示す図である。
【図7】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークの形状と配置を示す図である。
【図8】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークのチューブ形成時の状態を示す図である。
【図9】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークの配置を示す図である。
【図10】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークの形状と配置を示す図である。
【図11】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定用のマークのチューブ形成時の状態を示す図である。
【図12】 本発明の実施形態におけるオーバーラップ幅測定方法のフローチャート図である。
【図13】 充填機の内部における包材の搬送経路から原型容器ができるまでの概念図である。
【図14】 本発明の実施形態におけるフォーミングリングおよび縦シールの配設状態を示す図である。
【図15】 図14に示された第3フォーミングリングの構造を示す図である。
【符号の説明】
1・・・マーク情報、2・・・画像処理装置、3・・・オーバーラップ幅算出処理装置、4・・・表示処理手段、5・・・表示装置、6・・・オーバーラップ幅変更処理手段、7・・・駆動手段、8・・・フォーミングリング、11・・・包材、12・・・リール、15・・・フォーミングリング、16・・・充填用パイプ、18・・・原型容器、34・・・第1のフォーミングリング、35・・・第2のフォーミングリング、36・・・第3のフォーミングリング、37・・・第4のフォーミングリング、39・・・圧縮空気シリンダ、41・・・縦シール装置、21・・・成形ローラ、22・・・カウンタプレッシャローラ、23・・・シャフト、24・・・シャフト、25・・・ブラケット、28,29・・・断面が弧状の表面、30・・・円形の空間、A・・・非デザイン領域、B・・・デザイン領域、110・・・外側の包材の縁、a・・・オーバーラップ幅、ao・・・適正なオーバーラップ幅、x0・・・適正なオーバーラップ幅aoに相当するx座標上の値、x1・・・オーバーラップ幅a測定結果の点(x1, y1)のx座標上の値、1-2・・・直角三角形のマーク、1-2-1・・・軸方向と垂直な辺、1-2-2・・・角度Tをなす斜辺、b・・・長さ、c・・・長さ、d・・・長さ、e・・・長さ
Claims (5)
- ウエブ状の包材を徐々に湾曲させ該包材の両縁をシールすることによってチューブ状の包材を形成し、このチューブ状の包材内に、液体食品等の内容物を充填し、該内容物が充填されているチューブ状の包材を所定の間隔ごとに横方向にシールすることによって容器を形成するにあたり、チューブ状包材のオーバーラップ幅を測定する方法において、ウエブ状の包材の非デザイン領域であって包材をチューブ状にしたときにオーバーラップする部分をまたぐようなウエブの縁部近辺にオーバーラップ幅測定用のマークがあらかじめ印刷されており、チューブ状包材の成形中または成形後に、当該マークのうち、オーバーラップして対向する包材の縁の部分で覆われずに外部から見える部分が画像処理装置により読み取られ、所定の演算処理がなされチューブ状の包材のオーバーラップ幅が算出され、
前記マークが関数y=f(x)で表される曲線であって、前記画像処理装置によって読み取られた前記関数y=f(x)のデータはオーバーラップ幅算出処理装置に入力され、オーバーラップ幅が算出され、適正なオーバーラップ幅との比較がなされ、当該比較結果がオーバーラップ幅変更手段にフィードバックされ、チューブ状の包材の変形度合いを調節して適正なオーバーラップ幅が得られるような調節が自動的に行われるようにされていることを特徴とする包装用のチューブ状包材のオーバーラップ幅の測定方法。 - ウエブ状の包材を徐々に湾曲させ該包材の両縁をシールすることによってチューブ状の包材を形成し、このチューブ状の包材内に、液体食品等の内容物を充填し、該内容物が充填されているチューブ状の包材を所定の間隔ごとに横方向にシールすることによって容器を形成するにあたり、チューブ状包材のオーバーラップ幅を測定する方法において、ウエブ状の包材の非デザイン領域であって包材をチューブ状にしたときにオーバーラップする部分をまたぐようなウエブの縁部近辺にオーバーラップ幅測定用のマークがあらかじめ印刷されており、チューブ状包材の成形中または成形後に、当該マークのうち、オーバーラップして対向する包材の縁の部分で覆われずに外部から見える部分が画像処理装置により読み取られ、所定の演算処理がなされチューブ状の包材のオーバーラップ幅が算出され、
前記マークが直角三角形の形状であって、前記画像処理装置によって読み取られた前記直角三角形のデータはオーバーラップ幅算出処理装置に入力され、オーバーラップ幅が算出され、適正なオーバーラップ幅との比較がなされ、当該比較結果がオーバーラップ幅変更手段にフィードバックされ、チューブ状の包材の変形度合いを調節して適正なオーバーラップ幅が得られるような調節が自動的に行われるようにされていることを特徴とする包装用のチューブ状包材のオーバーラップ幅の測定方法。 - 前記画像処理装置によって読み取られたデータは、オーバーラップ幅算出処理装置に入力され、所定の計算処理がなされオーバーラップ幅が算出され、該オーバーラップ幅が表示処理手段を介して表示装置に表示され、算出されたオーバーラップ幅のデータは、オーバーラップ幅変更処理手段に入力され、適正なオーバーラップ幅に修正すべく、フォーミングリングの位置修正がなされることを特徴とする請求項1ないし請求項2のいずれかに記載の包装用のチューブ状包材のオーバーラップ幅の測定方法。
- ウエブ状の包材を徐々に湾曲させるフォーミングリングと該包材の両縁をシールする縦シール装置とを有し、該フォーミングリングと該縦シール装置によって成形されたチューブ状の包材内に、液体食品等の内容物を充填する充填パイプを有し、該内容物が充填されたチューブ状の包材を所定の間隔ごとに横方向にシールする横シール装置を有する充填機において、ウエブ状の包材の非デザイン領域にあらかじめ印刷されたマークを読み取る画像処理装置と、該画像処理装置によって読み取られデータを演算処理するオーバーラップ幅算出処理装置と、該オーバーラップ幅算出処理装置によって算出されたデータに基づき、オーバーラップ幅の調節を行うオーバーラップ幅変更処理手段を有し、
前記オーバーラップ幅の調節は、駆動手段を介して、フォーミングリングの位置修正を行うことによってなされることを特徴とする充填機。 - 前記フォーミングリングは、駆動部としての圧縮空気シリンダと連結された移動機構によって包材の搬送方向に沿って上下方向に移動自在に支持されていることを特徴とする請求項4に記載の充填機。
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