JP2004057604A - 理美容用蒸気供給装置及び理美容方法 - Google Patents

理美容用蒸気供給装置及び理美容方法 Download PDF

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Abstract

【課題】理美容の仕上げ時間を大幅に短縮して、髪又は肌へのダメージを極力抑えると共に、高温の水滴の吹き出しを抑制して火傷を防止する理美容用蒸気供給装置を提供することを目的とする。
【解決手段】蒸気生成部(1)から、電磁弁(2)、連結管(4)を介して、圧力のある蒸気を送ってスチーム吹出部(3)から強制的に噴出させる理美容用蒸気供給装置であって、電磁弁(2)が、閉状態に於ても蒸気生成部(1)からの蒸気を流して電磁弁(2)内部を予熱する予熱蒸気循環路を有し、さらに、スチーム吹出部(3)が、その内部の吹出部内蒸気流路を加熱する電気ヒータを有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、理美容用蒸気供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、髪にパーマネントウェーブをかける場合や髪の毛染めを行う場合、髪に薬品をつけた後に遠赤外線等の乾熱を当てるか、若しくは自然放置して、仕上げていた。また、顔の美容を行う場合、美顔剤を顔全面につけてから蒸気を当てるか、又は、20分間程度放置していた。
【0003】
そして、従来の理美容用蒸気供給装置は、水を大気圧下で沸騰させて(圧力のない水蒸気)湯気を発生させ、その湯気を髪又は顔に当てるように構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の理美容用蒸気供給装置では、(自然に立ちのぼっている状態の)湯気は、顔に部分的にしか当たらないため、顔の全体を均一に仕上げることが困難であった。しかも、湯気の出口付近は、熱くて近づくことができず、他方、離れると湯気が当たらないため、湯気の使用は困難であった。また、薬品及び熱を、髪にさらす時間が長くなるため、髪の毛にダメージを与えていた。
【0005】
そこで、本発明は、理美容の仕上げ時間を大幅に短縮して、髪又は顔や身体の肌へのダメージを極力抑えると共に、高温の水滴の吹き出しを抑制して火傷を防止する理美容用蒸気供給装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る理美容用蒸気供給装置は、蒸気生成部から、電磁弁、連結管を介して、圧力のある蒸気を送ってスチーム吹出部から強制的に噴出させる理美容用蒸気供給装置であって、上記電磁弁が、閉状態に於ても上記蒸気生成部からの蒸気を流して上記電磁弁内部を予熱する予熱蒸気循環路を有し、さらに、上記スチーム吹出部が、その内部の吹出部内蒸気流路を加熱する電気ヒータを有するものである。
【0007】
また、吹出部内蒸気流路の途中に、水蒸発用空間を設け、該水蒸発用空間の近傍に電気ヒータを配設している。また、蒸気生成部が、蒸気を発生させる缶体を有し、該缶体と電磁弁との間の蒸気流路に減圧弁を配設している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0009】
図1と図2と図3に、本発明に係る理美容用蒸気供給装置の実施の一形態を示し、本装置は、ケーシングCに(その大部分が)内装される蒸気生成部1から、電磁弁2、及び、(ホースなどの)可撓性のある連結管4を介して、圧力のある蒸気を送ってスチーム吹付器51のスチーム吹出部3から強制的に噴出させるように構成されている。なお、「圧力のある蒸気」とは、大気圧よりも高い圧力を有する蒸気をいう。
【0010】
本装置は、髪にパーマネントウェーブをかける場合や髪の毛染めを行う場合、又は、顔の美容を行う場合、若しくは、身体(全体)の美容を行う場合に、(薬品や化粧品や美容液などをつけた)髪又は顔若しくは身体に、スチーム吹出部3から(水)蒸気を勢いよく吹き付けて使用される。
【0011】
蒸気生成部1は、図3に示すように、蒸気を発生させる缶体(ボイラー)18と、缶体18へ水を供給するための交換可能なカートリッジ式水タンク11とを、有し、缶体18は、水流路34を介してカートリッジ式水タンク11と連結され、かつ、蒸気流路35を介して電磁弁2と連結されている。
【0012】
カートリッジ式水タンク11は、水流路34の上流に連結される内蔵水タンク12の上面に載置され、(図示省略の)バルブを介して、カートリッジ式水タンク11内の水が、落差で、内蔵水タンク12内に流入するように構成されている。なお、カートリッジ式水タンク11は、図2に示すように、ケーシングCの開閉扉5から取出自在にケーシングCに内蔵され、本装置へ清浄な水を容易に補給できる。
【0013】
水流路34には、上流側より、順次、カートリッジ式イオン交換樹脂14、給水ポンプ15、給水逆止弁16が配設されている。ここで、本装置の使用時間が長く多くの蒸気を使用すると、缶体18内部の水は不純物が濃縮され、キャリーオーバーが発生して水滴が出るが、カートリッジ式イオン交換樹脂14を内蔵することで、水の不純物を少なくすることができる。また、カートリッジ式イオン交換樹脂14は、交換可能で、簡単に取り替えることができる。なお、ケーシングCの正面に付設された操作パネル6に於て、カートリッジ式イオン交換樹脂14の寿命を表示するようにしてもよい。このとき、(図示省略の)タイマーにて給水ポンプ15の稼動時間を累積し、水の使用量を概算してカートリッジ式イオン交換樹脂14の寿命を設定するように構成すればよく、カートリッジ式イオン交換樹脂14を取り替えたときは、そのタイマーをリセットすればよい。
【0014】
缶体18は、液相(水)側に挿入される電気ヒータ19と、気相(蒸気)側に連通連結される圧力設定スイッチ24と、を備え、電気ヒータ19は、缶体18内の水を沸かして蒸気を発生させ、圧力設定スイッチ24は、缶体18内の蒸気圧力を測定して(予め)設定された圧力と比べて、電気ヒータ19をON−OFF切換えするように構成されている。即ち、設定圧力になると、電気ヒータ19への通電が止まり、設定圧力未満になると再度電気ヒータ19に通電される。従って、缶体18内部の圧力を一定に保つことができる。
【0015】
また、缶体18の気相側には、圧力安全弁23が取り付けられ、何らかの異常が発生して設定圧力を越えた場合は、圧力安全弁23より蒸気を噴き出し、缶体18が異常高圧力になるのを防ぐことができる。
【0016】
また、缶体18には、水面を検知する缶体水位検知電極棒25が挿入され、水面がある一定時間以上、低水位を持続した場合は、電気ヒータ19の通電を止めるように構成されている。従って、電気ヒータ19の空焚きを防止することができる。
【0017】
また、蒸気流路35には、上流側より、順次、ストレーナ26、減圧弁27が配設されている。この減圧弁27は、上流側の缶体18内を高圧(例えば、0.5 MPa)にし、下流側を低圧(例えば、0.2 MPa)にするように構成されており、スチーム吹出部3より蒸気を噴出して、缶体18内部の圧力が低圧(例えば、0.2 MPa)になるまでは安定した蒸気を噴出することができる。即ち、減圧弁27が無い場合は、蒸気使用量が蒸気発生量より多いときに、使用中に蒸気圧力が低下して、蒸気噴出量が減少し、特に、使用始めと終わりの方では蒸気量が変わるといった欠点があるが、本装置のように、減圧弁27を設けることで、噴出蒸気量を一定にすることができる。
【0018】
また、蒸気生成部1は、缶体18の温度が所定値以下のときに缶体18内の水を排水する自動排水手段7を備えている。具体的に述べると、缶体18は、排水流路36を介して、ケーシングCの外部にある缶体排水受け容器22に連結され、その排水流路36の途中には、電動開閉バルブ21が配設されている。そして、缶体18表面に取り付けられた缶体温度センサ20が、本装置使用後主電源を切って自然冷却している缶体18表面の温度を検知して、その温度が低温の所定値(例えば50℃)以下のときに、再度本装置の主電源を入れると、電動開閉バルブ21を開けて、缶体排水受け容器22に缶体18内の水を排水するように構成している。このとき、電磁弁2を開けて、空気を缶体18内に入るようにしている。即ち、自動排水手段7は、缶体温度センサ20と、電動開閉バルブ21と、電磁弁2等から構成される。
【0019】
従って、本装置により蒸気を多く使用後、缶体18内部の水は不純物が濃縮されて水垢が溜まるが、この自動排水手段7により、本装置を再度使用する前に、缶体18内部の水垢を排水して、缶体18内部のキャリーオーバーを防止することができる。なお、所定値を低温とすることで、高温では、電動開閉バルブ21及び電磁弁2を閉じた状態として、高温・高圧蒸気及び熱水の噴出を防止することができる。
【0020】
次に、上述のように構成された蒸気生成部1の作用を説明すると、本装置の主電源スイッチを入れ、自動排水手段7により、缶体18の表面温度が低温(例えば、50℃以下)のときのみに、缶体18内の水を排水してから、電動開閉バルブ21及び電磁弁2を閉じる。
【0021】
そして、内蔵水タンク12の水を水タンク水位検知電極棒13で検知し、水が有れば、給水ポンプ15が作動して、水は、内蔵水タンク12からカートリッジ式イオン交換樹脂14を通り、給水逆止弁16を通過して、缶体18に入る。缶体18内に入った水が缶体水位検知電極棒25に(一定時間)振れることで、給水ポンプ15が止まる。他方、水面が缶体水位検知電極棒25から(一定時間)離れると、再度、給水ポンプ15が作動して、缶体18に給水される。なお、内蔵水タンク12に水が無い場合は、給水ポンプ15内に空気が混入することを防ぐために、水タンク水位検知電極棒13で検知して給水ポンプ15の作動を抑制する。
【0022】
そして、缶体18内の水面を缶体水位検知電極棒25で検知して水が有れば、電気ヒータ19に電気が入り、缶体18内部の水を沸かし、蒸気を発生させ、発生した蒸気は、ストレーナ26、及び、減圧弁27を通って電磁弁2に供給される。
【0023】
なお、蒸気流路35の途中に圧力計28を接続し、圧力を確認できるようにする。また、蒸気流路35の途中に蒸気抜きバルブ29を接続し、修理などの際に、缶体18の蒸気を抜くことができるようにする。
【0024】
また、蒸気流路35の途中を、分岐流路37にて、スチームトラップ32に接続し、蒸気流路35内に発生した水滴(ドレン)を抜くようにする。このスチームトラップ32は、ドレン冷却管33を介して、内蔵水タンク12に連結され、スチームトラップ32の高温のドレンを、ドレン冷却管33にて冷却して、内蔵水タンク12に戻すように構成している。
【0025】
その後、本装置の主電源を切り、缶体18が冷えてくると、缶体18内部は蒸気が水になって真空状態になり、内蔵水タンク12の水を吸い込んで満水となる虞れがある。そこで、これを防止するため、缶体真空解除弁17を、水流路34の給水逆止弁16よりも下流側に接続し、缶体18内部の圧力が負圧になると空気を吸い込んで、缶体18の満水を防止するようにしている。
【0026】
電磁弁2は、図3と図4に示すように、内部空間44に弁本体(プランジャー)45が配設される電磁弁本体40と、弁本体45の周囲に配設されるように電磁弁本体40に巻設されるコイル46と、を備えている。
【0027】
電磁弁本体40は、内部空間44に連通される蒸気流入路41及び蒸気流出路42及び予熱蒸気循環路43を貫設状に有し、蒸気流入路41の外部入口には、蒸気流路35が接続され、蒸気流出路42の外部出口には、連結管4が接続され、予熱蒸気循環路43の外部出口には、スチームトラップ32に接続された返り管38が接続されている。なお、「入口」とは、蒸気の上流側の開口部をいい、「出口」とは、蒸気の下流側の開口部をいう。また、「外部」とは、電磁弁2の外側をいい、「内部」とは、電磁弁2の内部空間44側をいう。
【0028】
弁本体45は、蒸気流出路42の内部入口を施蓋するように圧縮スプリング47にて常時弾発付勢されており、コイル46に通電することで、圧縮スプリング47に抗して引き上げられて、蒸気流出路42の内部入口を開蓋するように構成されている。即ち、電磁弁2への通電のON−OFF切換えにより、弁本体45の開閉切換え自在となる。
【0029】
次に、電磁弁2の作用を説明すると、図4に示す電磁弁2の閉状態では、蒸気流路35(蒸気生成部1)からの蒸気は、蒸気流入路41を通って、内部空間44に入ってから、予熱蒸気循環路43を通って、返り管38へ流れる。
【0030】
他方、図5に示す電磁弁2の開状態では、蒸気流路35(蒸気生成部1)からの蒸気は、蒸気流入路41を通って、内部空間44に入ってから、蒸気流出路42及び予熱蒸気循環路43を通って、連結管4及び返り管38へ流れる。
【0031】
言い換えると、電磁弁2の開状態及び閉状態において、蒸気流路35からの蒸気は、常時、返り管38へ流れており、他方、連結管4へは、電磁弁2の開状態にのみ、蒸気が流れる。
【0032】
このように、電磁弁2の閉状態に於ても蒸気生成部1からの蒸気を流しているため、電磁弁2内部を予熱することができる。従って、電磁弁2が閉状態のときにも、電磁弁2が冷えることがなく、電磁弁2の開状態のときに、電磁弁2内部において水滴の発生を防止し、蒸気のみを連結管4(スチーム吹出部3)へ送ることができる。
【0033】
さらに、予熱蒸気循環路43の内部入口は、蒸気流出路42の内部入口の近傍に配設されているため、電磁弁本体40の全体に、確実に、予熱を与えることができる。
【0034】
なお、電磁弁2の閉状態で、電磁弁2内部に蒸気を流し始めた当初は、電磁弁本体40を暖めることで水滴(ドレン)が発生する(若しくは、前回使用の蒸気が冷えて水滴となっている)が、この水滴は、蒸気と共に、返り管38へ排出され、スチーム吹出部3へは水滴は供給されない。
【0035】
また、電磁弁2は、図3〜図5に示すように、蒸気量調整手段50を有しており、電磁弁2の開状態において、スチーム吹出部3からの蒸気の噴出量の大小(乃至噴出停止)を調整できるように構成されている。具体的に述べると、電磁弁本体40には、調整スピンドル48が、雄雌ネジ結合にて、螺進退自在に挿入され、調整スピンドル48の先端が、蒸気流出路42の途中に、進退自在に介在し、蒸気流出路42の蒸気を遮断乃至流通するように構成されている。調整スピンドル48の基端は、操作軸49の一端に、軸心方向にのみ進退自在となるように結合されており、操作軸49の他端に固着された調整ツマミ31の回転操作にて、操作軸49とともに調整スピンドル48を回転させて、調整スピンドル48の先端を進退自在とできる。なお、調整ツマミ31は、ケーシングC外部に設けられ、外部から容易に操作できる。
【0036】
スチーム吹付器51は、図3と図6と図7に示すように、ブラシ状に形成され、先端部位となるスチーム吹出部3と、連結管4とスチーム吹出部3とを連結する接続配管53と、を備え、全体がカバー部56にて覆われている。カバー部56には、スチーム吹付器51を片手で持って操作できるように、把手部57が形成されると共に、電磁弁2の開閉の切換えを配線59を介して行う手元スイッチ58が付設されている。
【0037】
スチーム吹出部3は、ブロック状に形成され、スチーム吹出部3の内部には、上流側が接続配管53に連結される共に下流側に複数の吹出口62を有する吹出部内蒸気流路60が、貫設されている。また、スチーム吹出部3は、吹出部内蒸気流路60を加熱する電気ヒータ52を内蔵すると共に、サーモスタット54及び温度ヒューズ55を有している。
【0038】
具体的に述べると、吹出部内蒸気流路60の途中には、吹出部内蒸気流路60の全容積の大部分の容積を占める(円柱形状の)水蒸発用空間61が設けられ、水蒸発用空間61の近傍に電気ヒータ52が配設されている。
【0039】
要するに、スチーム吹出部3は、伝熱に優れた材質から成り、電気ヒータ52の熱は、スチーム吹出部3本体を伝わって、吹出部内蒸気流路60の全体に(特に、水蒸発用空間61に)行き渡る。
【0040】
次に、スチーム吹付器51の作用を説明すると、手元スイッチ58にて電磁弁2を開状態にすると、連結管4から入った蒸気は、接続配管53を通り、スチーム吹出部3に入る。このとき、蒸気と同時に入った水滴(ドレン)は、水蒸発用空間61で電気ヒータ52にて加熱され、再び蒸気となり、吹出口62より、蒸気のみが噴出される。なお、電気ヒータ52のON−OFFは、本装置の主電源に直結するようにしている。
【0041】
即ち、スチーム吹付器51から蒸気を出していない装置の未使用状態では、連結管4等が外気により冷えており、このときに、電磁弁2を開いて装置を使用すると、蒸気が連結管4等を暖めて水滴となる(若しくは、前回使用の蒸気が冷えて水滴となっている)が、加熱された吹出部内蒸気流路60(水蒸発用空間61)により、水滴は再加熱されて蒸気となり、スチーム吹出部3から水滴は噴出しない。要するに、水蒸発用空間61において、水滴の流出速度を遅くして、水滴を滞留させ、確実に蒸発できるようにしている。
【0042】
以上まとめると、本装置では、電磁弁2を閉状態に於ても予熱すると共に、スチーム吹出部3の吹出部内蒸気流路60を加熱するように構成されているため、本装置の使用状態において、スチーム吹出部3から蒸気と同時に水滴が吹き出る虞れがない。即ち、本装置のような構成でなければ、電磁弁を閉じてスチーム吹出部から湯気を出していない装置の未使用状態では、電磁弁本体及び連結管が外気により冷えており、このときに、電磁弁を開いて装置を使用すると、最初の段階では、前回使用の蒸気が既に水滴となっており、この水滴がスチーム吹出部3から噴出し、その後では、蒸気が電磁弁及び連結管を暖めて水滴となり、スチーム吹出部から蒸気と同時に水滴が吹き出して、この高温の水滴が、直接に、頭部又は肌に当たって火傷をする虞れがある。
【0043】
次に、本装置を用いた理美容方法としては、パーマネントウェーブ用薬品を髪につけた後、圧力のある蒸気をスチーム吹出部3へ送って該スチーム吹出部3から強制的に蒸気を噴出して髪に当てて、髪にパーマネントウェーブをかける方法や、毛染め用薬品を髪につけた後、圧力のある蒸気をスチーム吹出部3へ送って該スチーム吹出部3から強制的に蒸気を噴出して髪に当てて、髪の毛染めを行う方法や、毛髪用トリートメント剤を髪につけた後、圧力のある蒸気をスチーム吹出部3へ送って該スチーム吹出部3から強制的に蒸気を噴出して髪に当てる方法や、美顔剤を顔につけた後、圧力のある蒸気をスチーム吹出部3へ送って該スチーム吹出部3から強制的に蒸気を噴出して顔に当てる方法や、美容薬剤(化粧品や美肌剤等)を身体の肌につけた後、圧力のある蒸気をスチーム吹出部3から噴出して、身体の各部に次々と当てる方法等がある。
【0044】
上述のような方法によれば、スチーム吹出部3から(薬品などをつけた)髪又は顔に勢いよく吹き付けられた蒸気は、髪又は顔の全面に迅速かつ均一に拡がるため、髪又は顔の全体を、短時間でかつ均一に仕上げることができる。言い換えると、スチーム吹出部3から強制的に吹き付けられる蒸気は、従来の湯気に比べて、流速が十分に大きいため(単位時間当りに髪又は顔に送られる熱量が多いため)、仕上がりを大幅に短縮することができる。また、身体の肌へ吹き付けられた蒸気は、従来の湯気に比べて、流速が十分に大きいため(単位時間当りに肌に送られる熱量が多いため)、身体全体を仕上げる時間を大幅に短縮することができる。
【0045】
なお、噴出された蒸気は、吹き出される勢いで周囲の空気を巻き込んで温度を下げ、髪又は顔若しくは身体の肌に当たる時点では適度な温度となって、頭部又は顔面若しくは身体の火傷などを防止することができる。もちろん、スチーム吹出部3から離れていても、確実に、蒸気を髪又は顔や身体の肌に当てることができる。
【0046】
上述の方法において、スチーム吹出部3からの噴出直前の蒸気の(ゲージ)圧力を、0.2 〜0.5 MPaとして、噴出直前の蒸気の温度を、120 〜 150℃としたり、さらに、蒸気が髪又は肌に当たる直前の風圧を、5〜15Paとして、蒸気が髪又は肌に当たる直前の温度を、40〜45℃とすることで、理美容の仕上げ時間を一層大幅に短縮して、髪又は肌へのダメージを抑えることができる。
【0047】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、一つの蒸気生成部1に、複数の電磁弁2及びスチーム吹出部3を配設してもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0049】
(請求項1によれば、)薬品などをつけた髪又は顔若しくは身体の肌へ蒸気を勢いよく当てることができるため、蒸気を髪又は顔や肌の全面に短時間でかつ均一に拡散でき、理美容の仕上げ時間を大幅に短縮して、薬品や高温の蒸気による髪の毛又は顔や身体の肌へのダメージを極力抑えることができる。また、電磁弁2を常時暖めると共にスチーム吹出部3を加熱することで、本装置の使用時において、スチーム吹出部3から蒸気と同時に高温の水滴が噴出するのを抑制でき、火傷を防止することができる。
【0050】
(請求項2によれば、)水蒸発用空間61にて、確実に、水滴を蒸発させることができ、スチーム吹出部3からの水滴の噴出を一層抑制することができる。
(請求項3によれば、)スチーム吹出部3から安定した量の蒸気を噴出することができ、例えば、蒸気を連続して噴出した場合に、出し始めの蒸気量と、しばらく出した時の蒸気量を一定にすることができ、使い勝手がよく、理美容の仕上げ時間の短縮を図ることができると共に均一に仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す平面図である。
【図2】正面図である。
【図3】蒸気生成部の簡略構成説明図である。
【図4】電磁弁の閉状態を示す断面図である。
【図5】電磁弁の開状態を示す断面図である。
【図6】スチーム吹付器の一部断面平面図である。
【図7】スチーム吹付器の一部断面側面図である。
【符号の説明】
1 蒸気生成部
2 電磁弁
3 スチーム吹出部
4 連結管
18 缶体
27 減圧弁
35 蒸気流路
43 予熱蒸気循環路
52 電気ヒータ
60 吹出部内蒸気流路
61 水蒸発用空間

Claims (3)

  1. 蒸気生成部(1)から、電磁弁(2)、連結管(4)を介して、圧力のある蒸気を送ってスチーム吹出部(3)から強制的に噴出させる理美容用蒸気供給装置であって、上記電磁弁(2)が、閉状態に於ても上記蒸気生成部(1)からの蒸気を流して上記電磁弁(2)内部を予熱する予熱蒸気循環路(43)を有し、さらに、上記スチーム吹出部(3)が、その内部の吹出部内蒸気流路(60)を加熱する電気ヒータ(52)を有することを特徴とする理美容用蒸気供給装置。
  2. 吹出部内蒸気流路(60)の途中に、水蒸発用空間(61)を設け、該水蒸発用空間(61)の近傍に電気ヒータ(52)を配設した請求項1記載の理美容用蒸気供給装置。
  3. 蒸気生成部(1)が、蒸気を発生させる缶体(18)を有し、該缶体(18)と電磁弁(2)との間の蒸気流路(35)に減圧弁(27)を配設した請求項1又は2記載の理美容用蒸気供給装置。
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