JP2004056844A - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】導体結合部における、対地間および相間での絶縁性能を向上させる。
【解決手段】端部どうしが対向する一対の電源母線3aの端部どうしを、上導体19と、接続導体10aに結合された下導体18とで挟持し、電源母線3aに接続導体10a接続する構成において、電源母線3aの外径寸法をRとしたときに、上導体19の軸回りの外径寸法R1と、軸に沿う方向の外形アール寸法r1と、組み付けた上導体19および下導体18の結合方向での幅寸法W1・高さ寸法H1をRの関数として特定する。
【選択図】 図1
【解決手段】端部どうしが対向する一対の電源母線3aの端部どうしを、上導体19と、接続導体10aに結合された下導体18とで挟持し、電源母線3aに接続導体10a接続する構成において、電源母線3aの外径寸法をRとしたときに、上導体19の軸回りの外径寸法R1と、軸に沿う方向の外形アール寸法r1と、組み付けた上導体19および下導体18の結合方向での幅寸法W1・高さ寸法H1をRの関数として特定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガス絶縁開閉装置に関し、導体結合部を改良して電界集中を緩和させるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス絶縁開閉装置の全体構成を図5に示す。気密容器1に絶縁ガスが充填されて電源母線室1aが構成され,気密容器2に絶縁ガスが充填されて遮断器室2aが構成されている。電源母線室1aには絶縁スペーサ17を介して三相分の電源母線3が気密に貫通している。三相分の夫々の電源母線3には以下の部品が接続されている。即ち、以下のようになっている。
【0003】
電源母線3には、接続導体10を介して電源母線室1a内の断路器(DS)4が接続されている。遮断器室2a内には遮断器(VCB)5が収容され、断路器4と遮断器5とが、絶縁スペーサ11を気密に貫通する接続導体12を介して接続されている。遮断器5は接続導体13を介して断路器(DS)6に接続され、断路器6は接続導体14,15を介してケーブルヘッド(CHD)9に接続されている。そして、ケーブルヘッド9と図示しない負荷とが負荷ケーブル16を介して接続されている。接続導体14には、接地開閉器(ES)7と避雷器(LA)8とが接続されている。
【0004】
電源母線室1aの内部の詳細を図6に示す。図6(b)は図5の矢印A方向から見た正面図、図6(a)は図6(b)の平面図である。三相分の各部品はa,b,cを付して表示されており、例えば断路器は4a〜4cとなっている。断路器4aは、可動側4eと可動ロッド4fと固定側4gとで構成されている。
【0005】
ここで、例えば電源母線3aと接続導体10aとの接続部である導体結合部は図6(b)のように構成されている。即ち、接続導体10aに結合された下導体18と上導体19とが一対の電源母線3aの端部を挟み込んだ状態に結合されている。この部分の詳細を図7に示す。上導体19に形成されたザグリ孔19a,挿通孔19bに挿通した一対のボルト20を下導体18に形成したタップ孔18aに螺合することにより、対向する一対の電源母線3a,3aの端部どうしが、下導体18の凹部18bと上導体19の凹部19cとが形成された部分により挟持されている。
【0006】
一方の電源母線3aが接続されない場合は、例えば図8のように右側の電源母線3aに代えて、母線ダミー21を挟持させている。母線ダミー21の外部へ露出する部分の角部は、電界集中の低減の目的で曲率の小さいアールが形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図7(b)に示すエッジ部Bに電界が集中し、対地間だけでなく各相間での絶縁性能が大幅に低下し、絶縁性能の低下を回避するために、気密容器との距離および電源母線の相間距離を大きく設定することになり、ガス絶縁開閉装置の小型化が阻害される。
【0008】
そこで本発明は、斯かる課題を解決したガス絶縁開閉装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するための請求項1に係るガス絶縁開閉装置の構成は、端部どうしが対向する一方の一対の通電導体の前記端部どうしを、第一挟持体と、他方の通電導体に結合された第二挟持体とで挟持して、一方の一対の通電導体に他方の通電導体を接続する構成を有するガス絶縁開閉装置において、一方の通電導体の外径寸法をRとしたときに、第一挟持体の軸回りの外径寸法をR1、軸に沿う方向の外形アール寸法をr1とし、組み付けた第一挟持体および第二挟持体の結合方向での幅寸法・高さ寸法をW1・H1とした場合に、R1≦2.5R,r1≦2.5R,W1≦4R,H1=4Rに設定したことを特徴とする。
【0010】
斯かるガス絶縁開閉装置では、第一挟持体および第二挟持体の寸法を特定して流線形状にしたので、電界集中が緩和され、絶縁性能が向上する。
【0011】
請求項2に係るガス絶縁開閉装置の構成は、請求項1に係るガス絶縁開閉装置において、前記一方の一対の通電導体のうちのいずれかが設けられない場合には、当該設けられない通電導体に代えて、第一挟持体と第二挟持体とで挟持される被挟持部と第一挟持体および第二挟持体の端部を覆うカバー部とで構成されるシールド電極を設け、前記カバー部における軸回りの外径寸法をR2とし、軸に沿う方向での外形アール寸法をr2とし、軸に沿う方向での長さをL2とした場合に、R2≧4R,r2≧1.5R,L2=2Rに設定したことを特徴とする。
【0012】
斯かるガス絶縁開閉装置では、シールド電極を設けたことから、電界集中する部分がザグリ孔の部分からシールド電極の頂部に移行し、絶縁性能が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形態を説明する。
【0014】
(a)実施の形態1
まず、実施の形態1を図1に示す。
【0015】
導体結合部を構成する上下導体(第一・第二挟持体)19・18は、従来の上下導体に比べて円形に近い形になっている。そして、電界集中によるストレスが極端に大きくならないように流線形状にした点に特徴がある。上下導体19・18の基本的な構成は従来と同じなので説明を省略し、電界集中を緩和するための外部形状についてのみ説明する。
【0016】
まず、一対の電源母線(一方の通電導体)3aに接続導体(他方の通電導体)10aを接続するための導体結合部を構成する上下導体19・18が挟持する前記電源母線3aの端部であって、基準となる部分の外径寸法を「R」とする。
【0017】
上下導体19・18を結合した状態での幅寸法・高さ寸法・長さ寸法はW1・H1・L1であり、「幅寸法W1」の大きさは、従来のW0と同じ大きさであり、(W1=W0)となる。このW1の大きさは、(W1≦4R)の要件を満たしているものである。
【0018】
図1(b)の上下方向(下導体18と上導体19との結合方向)である「高さ寸法H1」の大きさは、従来がH0であるのに対してH0よりも小さくなっており、(1.3H1=H0)の関係があることから従来に対して75%の大きさとなっている。このH1は(H1=4R)の要件を満たしているものである。
【0019】
また、「上導体19の外径寸法であるR1」は、従来がR0であるのに対してR0よりも小さい値になっており、(1.3R1=R0)の関係があることから従来に対して77%の大きさとなっている。このR1は(R1≦2.5R)の要件を満たしている。
【0020】
「ボルト20のピッチP1」は、従来がP0であるのに対してP0よりも小さくなっており、1.7P1=P0の関係があることから従来に対して60%の大きさとなっている。
【0021】
ザグリ孔19aのエッジ部は電界が集中しないように「外形アール半径r3」で曲率加工されている。ここで、『外形アール半径』とは電界集中を防止する目的で形成された曲率の半径寸法を意味し、『外径寸法』とは外形が円形である場合の外径寸法を意味する。
【0022】
「最大ザグリ高さS1」は、従来がS0であるのに対してS0よりも小さくなっており、(1.7S1=S0)の関係があることから従来に対して60%の大きさとなって、電界ストレスが25パーセント改善されている。
【0023】
このほか、図1(a)のように、軸に沿う方向での上導体19の「外形アール寸法r1」が設定されており、このr1は、(r1≦2.5R)の要件を満たしているものである。
【0024】
図1(a)のように、他の部分が「外形アール半径r4,r5」で曲率加工されている。また、図1(b)のように、「上導体19の上面とボルト20の上面との高さ」はt1となっている。
【0025】
図4に、対地間での絶縁性能と、相間での絶縁性能とを示す。(イ)は本発明による上下導体19・18を用いた場合の耐電圧であり、(ロ)は従来の上下導体19・18を用いた場合の耐電圧を示している。従来の上下導体19・18を用いた場合に対して、本発明の上下導体19・18を用いた場合は、対地間での絶縁性能が25%向上し、相間での絶縁性能が60%向上していることがわかる。
【0026】
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2を図2に示す。実施の形態2は、実施の形態1における図1の一対の母線導体3aのうちの右側のものが設けられていない場合に対応するものであり、実施の形態1で説明した部分と異なる部分のみを説明する。
【0027】
図2を図1と比較すればわかるように、右側の母線導体3aに代えて、シールド電極23が設けられている。シールド電極23は、上下導体19・18に挟持される円柱状の被挟持部24と、上下導体19・18の端部を覆う傘状のカバー部25とで構成されている。
【0028】
カバー部25における「軸回りの外径寸法R2」は、(R2≧4R)の条件を満たすように(R2=4R)に設定されている。「軸に沿う方向での外形アール寸法r2」は、(r2≧1.5R)の条件を満たすようにr2=1.5Rに設定されている。「軸に沿う方向での長さL2」は、L2=2Rに設定されている。また、カバー部25の外周部が「外形アール半径r6」で曲率加工されている
このようにシールド電極23を設けたことから、電界集中する部分がザグリ孔19aの部分からシールド電極23の頂部に移行し、絶縁性能が向上する。図3(a)は電位分布図を示すものである。図8に示す従来のものの電位分布図である図3(b)と比較するとわかるように、外形の形状を改善することで前記エッジ部Bの電位が低減し、更に母線導体3aと上導体19との外形の曲率比が低減し、電界集中によるストレスの低減となる。
【0029】
その他の構成,作用は実施の形態1と同じなので、説明を省略する。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように、請求項1,2に係るガス絶縁開閉装置によれば、一方の通電導体の外径寸法を基準として第一挟持体・第二挟持体の形状を特定したので、電界集中の緩和により電界ストレスが低減され、接続導体と対地間および相間での絶縁距離が縮小化され、結果としてガス絶縁開閉装置の小型化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形態1の要部に係り、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図2】本発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形態2を示す正面図。
【図3】ガス絶縁開閉装置の要部の電位分布に係り、(a)は実施の形態2の電位分布図、(b)は従来の電位分布図。
【図4】本発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形態1の絶縁特性を、従来と比較して示すグラフ。
【図5】ガス絶縁開閉装置の構成図。
【図6】従来のガス絶縁開閉装置の電源母線室に係り、(a)は(b)の平面図、(b)は図5のA矢視図。
【図7】従来のガス絶縁開閉装置の要部に係り、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図8】従来のガス絶縁開閉装置の要部を示す正面図。
【符号の説明】
3a…電源母線
10a…接続導体
18…下導体
19…上導体
【発明の属する技術分野】
本発明はガス絶縁開閉装置に関し、導体結合部を改良して電界集中を緩和させるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス絶縁開閉装置の全体構成を図5に示す。気密容器1に絶縁ガスが充填されて電源母線室1aが構成され,気密容器2に絶縁ガスが充填されて遮断器室2aが構成されている。電源母線室1aには絶縁スペーサ17を介して三相分の電源母線3が気密に貫通している。三相分の夫々の電源母線3には以下の部品が接続されている。即ち、以下のようになっている。
【0003】
電源母線3には、接続導体10を介して電源母線室1a内の断路器(DS)4が接続されている。遮断器室2a内には遮断器(VCB)5が収容され、断路器4と遮断器5とが、絶縁スペーサ11を気密に貫通する接続導体12を介して接続されている。遮断器5は接続導体13を介して断路器(DS)6に接続され、断路器6は接続導体14,15を介してケーブルヘッド(CHD)9に接続されている。そして、ケーブルヘッド9と図示しない負荷とが負荷ケーブル16を介して接続されている。接続導体14には、接地開閉器(ES)7と避雷器(LA)8とが接続されている。
【0004】
電源母線室1aの内部の詳細を図6に示す。図6(b)は図5の矢印A方向から見た正面図、図6(a)は図6(b)の平面図である。三相分の各部品はa,b,cを付して表示されており、例えば断路器は4a〜4cとなっている。断路器4aは、可動側4eと可動ロッド4fと固定側4gとで構成されている。
【0005】
ここで、例えば電源母線3aと接続導体10aとの接続部である導体結合部は図6(b)のように構成されている。即ち、接続導体10aに結合された下導体18と上導体19とが一対の電源母線3aの端部を挟み込んだ状態に結合されている。この部分の詳細を図7に示す。上導体19に形成されたザグリ孔19a,挿通孔19bに挿通した一対のボルト20を下導体18に形成したタップ孔18aに螺合することにより、対向する一対の電源母線3a,3aの端部どうしが、下導体18の凹部18bと上導体19の凹部19cとが形成された部分により挟持されている。
【0006】
一方の電源母線3aが接続されない場合は、例えば図8のように右側の電源母線3aに代えて、母線ダミー21を挟持させている。母線ダミー21の外部へ露出する部分の角部は、電界集中の低減の目的で曲率の小さいアールが形成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図7(b)に示すエッジ部Bに電界が集中し、対地間だけでなく各相間での絶縁性能が大幅に低下し、絶縁性能の低下を回避するために、気密容器との距離および電源母線の相間距離を大きく設定することになり、ガス絶縁開閉装置の小型化が阻害される。
【0008】
そこで本発明は、斯かる課題を解決したガス絶縁開閉装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するための請求項1に係るガス絶縁開閉装置の構成は、端部どうしが対向する一方の一対の通電導体の前記端部どうしを、第一挟持体と、他方の通電導体に結合された第二挟持体とで挟持して、一方の一対の通電導体に他方の通電導体を接続する構成を有するガス絶縁開閉装置において、一方の通電導体の外径寸法をRとしたときに、第一挟持体の軸回りの外径寸法をR1、軸に沿う方向の外形アール寸法をr1とし、組み付けた第一挟持体および第二挟持体の結合方向での幅寸法・高さ寸法をW1・H1とした場合に、R1≦2.5R,r1≦2.5R,W1≦4R,H1=4Rに設定したことを特徴とする。
【0010】
斯かるガス絶縁開閉装置では、第一挟持体および第二挟持体の寸法を特定して流線形状にしたので、電界集中が緩和され、絶縁性能が向上する。
【0011】
請求項2に係るガス絶縁開閉装置の構成は、請求項1に係るガス絶縁開閉装置において、前記一方の一対の通電導体のうちのいずれかが設けられない場合には、当該設けられない通電導体に代えて、第一挟持体と第二挟持体とで挟持される被挟持部と第一挟持体および第二挟持体の端部を覆うカバー部とで構成されるシールド電極を設け、前記カバー部における軸回りの外径寸法をR2とし、軸に沿う方向での外形アール寸法をr2とし、軸に沿う方向での長さをL2とした場合に、R2≧4R,r2≧1.5R,L2=2Rに設定したことを特徴とする。
【0012】
斯かるガス絶縁開閉装置では、シールド電極を設けたことから、電界集中する部分がザグリ孔の部分からシールド電極の頂部に移行し、絶縁性能が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形態を説明する。
【0014】
(a)実施の形態1
まず、実施の形態1を図1に示す。
【0015】
導体結合部を構成する上下導体(第一・第二挟持体)19・18は、従来の上下導体に比べて円形に近い形になっている。そして、電界集中によるストレスが極端に大きくならないように流線形状にした点に特徴がある。上下導体19・18の基本的な構成は従来と同じなので説明を省略し、電界集中を緩和するための外部形状についてのみ説明する。
【0016】
まず、一対の電源母線(一方の通電導体)3aに接続導体(他方の通電導体)10aを接続するための導体結合部を構成する上下導体19・18が挟持する前記電源母線3aの端部であって、基準となる部分の外径寸法を「R」とする。
【0017】
上下導体19・18を結合した状態での幅寸法・高さ寸法・長さ寸法はW1・H1・L1であり、「幅寸法W1」の大きさは、従来のW0と同じ大きさであり、(W1=W0)となる。このW1の大きさは、(W1≦4R)の要件を満たしているものである。
【0018】
図1(b)の上下方向(下導体18と上導体19との結合方向)である「高さ寸法H1」の大きさは、従来がH0であるのに対してH0よりも小さくなっており、(1.3H1=H0)の関係があることから従来に対して75%の大きさとなっている。このH1は(H1=4R)の要件を満たしているものである。
【0019】
また、「上導体19の外径寸法であるR1」は、従来がR0であるのに対してR0よりも小さい値になっており、(1.3R1=R0)の関係があることから従来に対して77%の大きさとなっている。このR1は(R1≦2.5R)の要件を満たしている。
【0020】
「ボルト20のピッチP1」は、従来がP0であるのに対してP0よりも小さくなっており、1.7P1=P0の関係があることから従来に対して60%の大きさとなっている。
【0021】
ザグリ孔19aのエッジ部は電界が集中しないように「外形アール半径r3」で曲率加工されている。ここで、『外形アール半径』とは電界集中を防止する目的で形成された曲率の半径寸法を意味し、『外径寸法』とは外形が円形である場合の外径寸法を意味する。
【0022】
「最大ザグリ高さS1」は、従来がS0であるのに対してS0よりも小さくなっており、(1.7S1=S0)の関係があることから従来に対して60%の大きさとなって、電界ストレスが25パーセント改善されている。
【0023】
このほか、図1(a)のように、軸に沿う方向での上導体19の「外形アール寸法r1」が設定されており、このr1は、(r1≦2.5R)の要件を満たしているものである。
【0024】
図1(a)のように、他の部分が「外形アール半径r4,r5」で曲率加工されている。また、図1(b)のように、「上導体19の上面とボルト20の上面との高さ」はt1となっている。
【0025】
図4に、対地間での絶縁性能と、相間での絶縁性能とを示す。(イ)は本発明による上下導体19・18を用いた場合の耐電圧であり、(ロ)は従来の上下導体19・18を用いた場合の耐電圧を示している。従来の上下導体19・18を用いた場合に対して、本発明の上下導体19・18を用いた場合は、対地間での絶縁性能が25%向上し、相間での絶縁性能が60%向上していることがわかる。
【0026】
(b)実施の形態2
次に、実施の形態2を図2に示す。実施の形態2は、実施の形態1における図1の一対の母線導体3aのうちの右側のものが設けられていない場合に対応するものであり、実施の形態1で説明した部分と異なる部分のみを説明する。
【0027】
図2を図1と比較すればわかるように、右側の母線導体3aに代えて、シールド電極23が設けられている。シールド電極23は、上下導体19・18に挟持される円柱状の被挟持部24と、上下導体19・18の端部を覆う傘状のカバー部25とで構成されている。
【0028】
カバー部25における「軸回りの外径寸法R2」は、(R2≧4R)の条件を満たすように(R2=4R)に設定されている。「軸に沿う方向での外形アール寸法r2」は、(r2≧1.5R)の条件を満たすようにr2=1.5Rに設定されている。「軸に沿う方向での長さL2」は、L2=2Rに設定されている。また、カバー部25の外周部が「外形アール半径r6」で曲率加工されている
このようにシールド電極23を設けたことから、電界集中する部分がザグリ孔19aの部分からシールド電極23の頂部に移行し、絶縁性能が向上する。図3(a)は電位分布図を示すものである。図8に示す従来のものの電位分布図である図3(b)と比較するとわかるように、外形の形状を改善することで前記エッジ部Bの電位が低減し、更に母線導体3aと上導体19との外形の曲率比が低減し、電界集中によるストレスの低減となる。
【0029】
その他の構成,作用は実施の形態1と同じなので、説明を省略する。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明からわかるように、請求項1,2に係るガス絶縁開閉装置によれば、一方の通電導体の外径寸法を基準として第一挟持体・第二挟持体の形状を特定したので、電界集中の緩和により電界ストレスが低減され、接続導体と対地間および相間での絶縁距離が縮小化され、結果としてガス絶縁開閉装置の小型化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形態1の要部に係り、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図2】本発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形態2を示す正面図。
【図3】ガス絶縁開閉装置の要部の電位分布に係り、(a)は実施の形態2の電位分布図、(b)は従来の電位分布図。
【図4】本発明によるガス絶縁開閉装置の実施の形態1の絶縁特性を、従来と比較して示すグラフ。
【図5】ガス絶縁開閉装置の構成図。
【図6】従来のガス絶縁開閉装置の電源母線室に係り、(a)は(b)の平面図、(b)は図5のA矢視図。
【図7】従来のガス絶縁開閉装置の要部に係り、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図8】従来のガス絶縁開閉装置の要部を示す正面図。
【符号の説明】
3a…電源母線
10a…接続導体
18…下導体
19…上導体
Claims (2)
- 端部どうしが対向する一方の一対の通電導体の前記端部どうしを、第一挟持体と、他方の通電導体に結合された第二挟持体とで挟持して、一方の一対の通電導体に他方の通電導体を接続する構成を有するガス絶縁開閉装置において、
一方の通電導体の外径寸法をRとしたときに、第一挟持体の軸回りの外径寸法をR1、軸に沿う方向の外形アール寸法をr1とし、組み付けた第一挟持体および第二挟持体の結合方向での幅寸法・高さ寸法をW1・H1とした場合に、R1≦2.5R,r1≦2.5R,W1≦4R,H1=4Rに設定したことを特徴とするガス絶縁開閉装置。 - 前記一方の一対の通電導体のうちのいずれかが設けられない場合には、当該設けられない通電導体に代えて、第一挟持体と第二挟持体とで挟持される被挟持部と第一挟持体および第二挟持体の端部を覆うカバー部とで構成されるシールド電極を設け、
前記カバー部における軸回りの外径寸法をR2とし、軸に沿う方向での外形アール寸法をr2とし、軸に沿う方向での長さをL2とした場合に、R2≧4R,r2≧1.5R,L2=2Rに設定したことを特徴とする請求項1に記載のガス絶縁開閉装置。
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JP2002206816A JP2004056844A (ja) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | ガス絶縁開閉装置 |
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---|---|---|---|
JP2002206816A JP2004056844A (ja) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | ガス絶縁開閉装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004056844A true JP2004056844A (ja) | 2004-02-19 |
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ID=31931440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002206816A Pending JP2004056844A (ja) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | ガス絶縁開閉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004056844A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022200659A1 (en) | 2021-03-23 | 2022-09-29 | Ormazabal Y Cia., S.L.U. | Gas-insulated electrical switchgear for medium and high voltage electrical distribution networks |
-
2002
- 2002-07-16 JP JP2002206816A patent/JP2004056844A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022200659A1 (en) | 2021-03-23 | 2022-09-29 | Ormazabal Y Cia., S.L.U. | Gas-insulated electrical switchgear for medium and high voltage electrical distribution networks |
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080701 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081104 |