JP2004055583A - 半導体集積回路装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外部接続用パッド1と、静電放電保護回路2と、出力回路3と、出力プリバッファ回路4と、内部回路21と、制御回路38とを備えており、静電放電保護回路2によって外部接続用パッド1から侵入するサージを逃がすように構成されている。ESD試験時に、外部接続用パッド1に正電荷が印加されると、制御回路38の第1の出力ノード41及び第2の出力ノード44によって、NMISトランジスタ6のゲート電位とNMISトランジスタ12のゲート電位が等電位となる。これにより、NMISトランジスタ6とNMISトランジスタ12とが同時にON状態になるので、サージ耐圧を向上することができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電放電(ESD)保護回路を備えた半導体集積回路装置に関するものであり、特に入出力回路のESD保護能力が向上されたESD保護回路を有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路装置は、プロセス分野の微細化及び高密度化の技術進歩に応じて高集積化が進み、それに伴い静電放電(以下、サージと称す)によってもたらされるダメージに弱くなってきている。例えば、外部接続用パッドから侵入するサージによって入力回路、出力回路、入出力回路や内部回路などの素子が破壊されたり、素子の性能が低下する可能性が大きくなっている。そのため、外部接続用パッドに付随して、入力回路、出力回路、入出力回路や内部回路をサージから保護するための保護回路が備えられていることが多くなってきている。
【0003】
図5は、従来の静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の出力回路及びその周辺の構成を示す電気回路図である。図5に示すように、この半導体集積回路装置は、外部接続用パッド101と、静電放電保護回路102と、出力回路103と、出力プリバッファ回路104と、内部回路121とを備えており、静電放電保護回路102によって外部接続用パッド101から侵入するサージから出力回路103を保護するように構成されている。
【0004】
静電放電保護回路102は、外部接続用パッド101と出力回路103との間に設けられており、PMISトランジスタ105と、NMISトランジスタ106と、抵抗体107及び抵抗体108とを有している。そして、PMISトランジスタ105は、電源電圧VDDを供給するための電源ライン119に接続されるソースと、抵抗体107を介在させて電源ライン119に接続されるゲートと、外部接続用パッド101に接続されるドレインと、電源ライン119に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMOSトランジスタ106は、接地電圧VSSを供給するための接地ライン120に接続されるソースと、抵抗体108を介在させて接地ライン120に接続されるゲートと、外部接続用パッド101に接続されるドレインと、接地ライン120に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0005】
出力回路103は、静電放電保護回路102と出力プリバッファ回路104との間に設けられており、PMISトランジスタ111と、NMISトランジスタ112とを有している。そして、PMISトランジスタ111は、電源ライン119に接続されるソースと、出力プリバッファ回路104の第1のプリバッファ115の出力端子に接続されるゲートと、外部接続用パッド101に接続されるドレインと、電源ライン119に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMISトランジスタ112は、接地ライン120に接続されるソースと、出力プリバッファ回路104の第2のプリバッファ117の出力端子に接続されるゲートと、外部接続用パッド101に接続されるドレインと、接地ライン120に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0006】
出力プリバッファ回路104は、内部回路121からの出力信号を増幅するためのものであり、内部回路121と出力回路103との間に設けられており、最終段に第1のプリバッファ115を備えた第1のプリバッファ回路116と、最終段に第2のプリバッファ117を備えた第2のプリバッファ回路118とを有している。第1のプリバッファ115には、電源ライン119に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン120に接続される接地端子と、出力回路103のPMISトランジスタ111のゲートに接続される出力端子と、内部回路121に接続される入力端子とが設けられている。また、第2のプリバッファ117には、電源ライン119に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン120に接続される接地端子と、出力回路103のNMISトランジスタ112のゲートに接続される出力端子と、内部回路121に接続される入力端子とが設けられている。なお、第1のプリバッファ回路116及び第2のプリバッファ回路118には、内部回路121からの出力信号の増幅度合いに応じて、それぞれ複数のプリバッファが設けられている。そして、第1のプリバッファ回路116内の最終段の第1のプリバッファ115の出力端子と、第2のプリバッファ回路118内の最終段の第2のプリバッファ117の出力端子とからは、高低が逆又は同一の出力信号が出力されるように、第1,第2のプリバッファ回路116,118は、構成されている。
【0007】
以上のように構成された従来の半導体集積回路装置によれば、電源ライン119と外部接続用パッド101との間に加わるサージは、PMISトランジスタ105がブレークダウンすることにより吸収され、接地ライン120と出力外部接続用パッド101との間に加わるサージは、NMISトランジスタ106がブレークダウンすることにより吸収される。従って、外部から外部接続用パッド101を通じて侵入するサージから出力回路103を効果的に保護することができる。
【0008】
ところで、半導体集積回路装置は、ユーザーに対してサージ破壊耐圧を保証する必要があるため、ESD試験規格を満足する必要がある。近年、ESD試験規格として、MIL規格に代表される人体帯電モデル(HBM)のESD試験が世界標準になってきており、このHBM試験規格をクリアする必要がある。
【0009】
図6(a),(b)は、それぞれ順に、HBM試験規格によるESD試験を行うための評価回路の回路図、及びMIL規格によるHBM放電波形規定を示す波形図である。
【0010】
図6(a)に示すように、評価回路は、容量C=100pFを有する充放電用キャパシタ151に対して並列に設けられた2つの回路(図6(a)に示す左側の回路及び右側の回路)に、充電用電源150と、抵抗R=1.5kΩを有する放電用抵抗体153とを配置している。そして、充放電用キャパシタ151の一方の電極に接続された切り換えスイッチ152を備え、この切り換えスイッチ152によって、充放電用キャパシタ151の一方の電極との接続を電圧可変型の充電用電源150の高電圧部と放電用抵抗体153とに交互に切り換えるように構成されている。また、充放電用キャパシタ151の他方の電極は、図6(a)に示す左側の回路においては充電用電源150の低電圧部に接続され、図6(a)に示す右側の回路においては、放電用抵抗体153に接続されている。そして、図6(a)に示す右側の回路において、充放電用キャパシタ151の他方の電極と放電用抵抗体153との間に、被試験デバイス154を介在させて、被試験デバイスのESD試験を行うように構成されている。
【0011】
この評価回路を用いたESD試験では、まず切り換えスイッチ152により、充放電用キャパシタ151の一方の電極を充電用電源150に接続すると、図6(a)に示す左側の回路が閉回路になり、充電用電源150によって充放電用キャパシタ151の充電電圧が例えば4000Vになるように電荷が蓄積される。その後、切り換えスイッチ152により、充放電用キャパシタ151の一方の電極を放電用抵抗体153に接続すると、図6(a)に示す右側の回路が閉回路になり、充放電用キャパシタ151に蓄積されている電荷が放電用抵抗体153を経て被試験デバイス154である半導体集積回路装置に印加される。
【0012】
HBM試験の放電波形の一例を図6(b)に示す。図6(b)において、横軸はストレス印加時間、縦軸はサージ電流、Trは立ち上がり時間、Tdは減衰時間であり、このような放電波形規定に基づいて試験が行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図5に示す従来の半導体集積回路装置に対して、HBM試験規格(VSS接地)によるESD試験をした場合、出力回路103のNMISトランジスタ112が集中的に破壊され、耐圧低下が生じるという不具合があった。
【0014】
このNMISトランジスタ112の破壊や耐圧低下は、以下の要因によるものであると思われる。
【0015】
すなわち、電源ライン119をオープン状態にし、接地ライン120を接地電圧VSSに固定した状態で、外部接続用パッド101に正電荷を印加した場合、外部接続用パッド101から電源ライン119に至る回路において、PMISトランジスタ105のドレイン領域と基板領域との間のpn接合部が寄生順方向ダイオード109となり、PMISトランジスタ111のドレイン領域と基板領域との間のpn接合部が寄生順方向ダイオード113となる。一方、外部接続用パッド101から接地ライン120に至る回路において、NMISトランジスタ106のドレイン領域と基板領域との間のpn接合部が寄生逆方向ダイオード110となり、NMISトランジスタ112のドレイン領域と基板領域との間のpn接合部が寄生逆方向ダイオード114となる。
【0016】
このため、外部接続用パッド101に印加された正電荷は、寄生順方向ダイオード109及び113を通って電源ライン119に流れ込み、電源ライン119の電位が上昇し、それに伴って第2のプリバッファ117の電源電圧供給用端子の電位が上昇する。このとき、静電放電保護回路102のNMISトランジスタ106のゲートの電位は接地電位に固定されOFF状態、第2のプリバッファ117の電源電圧供給用端子の電位が上昇することにより、内部回路121の出力が不定のため、第2のプリバッファ117は“H”レベルを出力する場合があり、出力回路103のNMISトランジスタ112がON状態になる。従って、NMISトランジスタ106に比べてNMISトランジスタ112の方が先にトランジスタがON状態となると、静電放電電流(サージ電流)がNMISトランジスタ112に集中して流れるため、NMISトランジスタ112が集中的に破壊され、耐圧低下が生じると考えられる。
【0017】
本発明の目的は、HBM試験規格によるサージ試験を満足することができるESD保護能力を有する静電放電保護回路を備えた半導体集積回路装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体集積回路装置は、外部接続用パッドと、上記外部接続用パッドに接続され、第1のNMISトランジスタを有する静電放電保護回路と、上記外部接続用パッドに接続され、第2のNMISトランジスタを有する出力回路と、上記静電放電保護回路の上記第1のNMISトランジスタを制御する制御回路と、上記静電放電保護回路、上記出力回路及び上記制御回路に接続された電源ラインと、上記静電放電保護回路、上記出力回路及び上記制御回路に接続された接地ラインとを備えている。
【0019】
この構成によれば、ESD試験の際に外部接続用パッドに正電荷が印加された場合、制御回路によって静電放電保護回路の第1のNMISトランジスタを制御することにより、出力回路の第2のNMISトランジスタへのサージ電流の集中を防ぎ、ESD耐圧を向上することができる。
【0020】
また、上記半導体集積回路装置において、上記静電放電保護回路は、ソースが上記電源ラインに接続され、ドレインが上記外部接続用パッドに接続され、n型基板領域が上記電源ラインに接続されている第1のPMISトランジスタと、ソースが上記接地ラインに接続され、ドレインが上記外部接続用パッドに接続されている上記第1のNMISトランジスタとを有し、上記出力回路は、ソースが上記電源ラインに接続され、ドレインが上記外部接続用パッドに接続され、n型基板領域が上記電源ラインに接続されている第2のPMISトランジスタと、ソースが上記接地ラインに接続され、ドレインが上記外部接続用パッドに接続されている上記第2のNMISトランジスタとを有している。
【0021】
また、上記半導体集積回路装置において、上記制御回路の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されている。
【0022】
また、半導体集積回路装置において、上記制御回路の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのp型基板領域及び上記第2のNMISトランジスタのp型基板領域に接続されている。
【0023】
また、上記半導体集積回路装置において、上記制御回路は、一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が出力ノードに接続されたキャパシタと、一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記出力ノードに接続された抵抗体とを有している。
【0024】
また、上記半導体集積回路装置において、上記制御回路は、一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が出力ノードに接続されたダイオードと、一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記出力ノードに接続された抵抗体とを有している。
【0025】
また、半導体集積回路装置において、上記制御回路によって、上記第1のNMISトランジスタのゲート電位と上記第2のNMISトランジスタのゲート電位とが等電位になるように制御する。
【0026】
また、半導体集積回路装置において、上記制御回路は、一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が第1の出力ノードに接続されたキャパシタと、一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記第1の出力ノードに接続された第1の抵抗体と、ゲートが上記第1の出力ノードに接続され、ソースが第2の出力ノードに接続され、ドレインが第3の出力ノードに接続された第3のNMISトランジスタと、一端が上記第2の出力ノードに接続され、他端が上記接地ラインに接続された第2の抵抗体とを有し、上記第2の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されており、上記第3の出力ノードは、上記第2のNMISトランジスタのゲートに接続されている。
【0027】
また、上記半導体集積回路装置において、上記制御回路は、一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が第1の出力ノードに接続されたキャパシタと、一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記第1の出力ノードに接続された抵抗体と、ソースが第2の出力ノードに接続され、ドレインが上記第1の出力ノードに接続され、n型基板領域が上記電源ラインに接続された第3のPMISトランジスタと、入力端子が上記第1の出力ノードに接続され、出力端子が上記第3のPMISトランジスタのゲートに接続されたインバータとを有し、上記第1の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されており、上記第2の出力ノードは、上記第2のNMISトランジスタのゲートに接続されている。
【0028】
また、上記半導体集積回路装置において、上記制御回路は、一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が第1の出力ノードに接続されたダイオードと、一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記第1の出力ノードに接続された第1の抵抗体と、ゲートが上記第1の出力ノードに接続され、ソースが第2の出力ノードに接続され、ドレインが第3の出力ノードに接続された第3のNMISトランジスタと、一端が上記第2の出力ノードに接続され、他端が上記接地ラインに接続された第2の抵抗体とを有し、上記第2の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されており、上記第3の出力ノードは、上記第2のNMISトランジスタのゲートに接続されている。
【0029】
また、上記半導体集積回路装置において、上記制御回路は、一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が第1の出力ノードに接続されたダイオードと、一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記第1の出力ノードに接続された抵抗体と、ソースが第2の出力ノードに接続され、ドレインが上記第1の出力ノードに接続され、n型基板領域が上記電源ラインに接続された第3のPMISトランジスタと、入力端子が上記第1の出力ノードに接続され、出力端子が上記第3のPMISトランジスタのゲートに接続されたインバータとを有し、上記第1の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されており、上記第2の出力ノードは、上記第2のNMISトランジスタのゲートに接続されている。
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の出力回路及びその周辺の構成を示す電気回路図である。図1に示すように、この半導体集積回路装置は、外部接続用パッド1と、静電放電保護回路2と、出力回路3と、出力プリバッファ回路4と、内部回路21と、制御回路22とを備えており、静電放電保護回路2によって外部接続用パッド1より侵入するサージから出力回路3を保護するように構成されている。
【0031】
本実施形態の特徴は、ESD試験時に静電放電保護回路2を効率的に駆動させるために、NMISトランジスタのゲート電位を制御するための制御回路22が設けられている点であり、制御回路22の出力ノード25がNMISトランジスタ6のゲートに接続されていることにある。
【0032】
静電放電保護回路2は、外部接続用パッド1と出力回路3との間に設けられており、PMISトランジスタ5と、NMISトランジスタ6と、抵抗体7を有している。そして、PMISトランジスタ5は、電源電圧VDDを供給するための電源ライン19に接続されるソースと、抵抗体7を介在させて電源ライン19に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、電源ライン19に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMISトランジスタ6は、接地電圧VSSを供給するための接地ライン20に接続されるソースと、制御回路22の出力ノード25に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、接地ライン20に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0033】
出力回路3は、静電放電保護回路2と出力プリバッファ回路4との間に設けられており、PMISトランジスタ11と、NMISトランジスタ12とを有している。そして、PMISトランジスタ11は、電源ライン19に接続されるソースと、出力プリバッファ回路4の第1のプリバッファ15の出力端子に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、電源ライン19に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMISトランジスタ12は、接地ライン20に接続されるソースと、出力プリバッファ回路4の第2のプリバッファ17の出力端子に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、接地ライン20に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0034】
出力プリバッファ回路4は、内部回路21からの出力信号を増幅するためのものであり、内部回路21と出力回路3との間に設けられており、最終段に第1のプリバッファ15を備えた第1のプリバッファ回路16と、最終段に第2のプリバッファ17を備えた第2のプリバッファ回路18とを有している。第1のプリバッファ15には、電源ライン19に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン20に接続される接地端子と、出力回路3のPMISトランジスタ11のゲートに接続される出力端子と、内部回路21に接続される入力端子とが設けられている。また、第2のプリバッファ17には、電源ライン19に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン20に接続される接地端子と、出力回路3のNMISトランジスタ12のゲートに接続される出力端子と、内部回路21に接続される入力端子とが設けられている。なお、第1のプリバッファ回路16及び第2のプリバッファ回路18には、内部回路21からの出力信号の増幅度合いに応じて、それぞれ複数のプリバッファが設けられている。そして、第1のプリバッファ回路16内の最終段の第1のプリバッファ15の出力端子と、第2のプリバッファ回路18内の最終段の第2のプリバッファ17の出力端子とからは、高低が逆又は同一の出力信号が出力されるように、第1,第2のプリバッファ回路16,18は構成されている。
【0035】
内部回路21は、電源ライン19から電源を供給されており、接地ライン20と接続されている。なお、内部回路21は電源ライン19の電圧と異なる別の電源ラインから電源が供給されることもある。
【0036】
制御回路22は、ESD印加時にのみ静電放電保護回路2のNMISトランジスタをON状態にするためのものであり、キャパシタ23と抵抗体24とを有しており、キャパシタ23は、一端が電源ライン19に接続され、他端が出力ノード25に接続されており、また、抵抗体24は、一端が接地ライン20に接続され、他端が出力ノード25に接続されており、出力ノード25はNMISトランジスタ6のゲートに接続されている。なお、キャパシタ23の一端は、電源ライン19ではなく外部接続用パッド1につなげてもよい。
【0037】
また、第1の実施形態では、制御回路22にキャパシタ23を用いて説明したが、キャパシタに限るものではなく、容量を生じる素子であれば用いることができる。例えば、電源ライン19から出力ノード25へ向かう方向を順方向とするとき、キャパシタに代えて少なくとも1つのダイオードを順方向に配置すれば、ESD試験時に、制御回路22の出力ノード25が“H”となり、第1のNMISトランジスタ6がON状態となるため、出力回路3のNMISトランジスタ12へのサージ電流の集中を防ぎ、ESD耐圧を向上することができる。あるいは、電源ライン19から出力ノード25へ向かう方向を順方向とするとき、キャパシタに代えて少なくとも1つのツェナーダイオードを逆方向に配置しても、ダイオードと同様な効果を得ることができる。
【0038】
第1の実施形態における半導体集積回路装置によれば、ESD試験の際に外部接続用パッド1に正電荷を印加すると、外部接続用パッド1から電源ライン19に至る回路において、PMISトランジスタ5のドレイン領域と基板領域(nウェル)との間のpn接合が寄生順方向ダイオード9となり、PMISトランジスタ11のドレイン領域と基板領域(nウェル)との間のpn接合が寄生順方向ダイオード13となる。一方、外部接続用パッド1から接地ライン20に至る回路において、NMISトランジスタ6のドレイン領域と基板領域(pウェル)との間のpn接合が寄生逆方向ダイオード10となり、NMISトランジスタ12のドレイン領域と基板領域(pウェル)との間のpn接合が寄生逆方向ダイオード14となる。
【0039】
このため、外部接続用パッド1に印加された正電荷が、寄生順方向ダイオード9及び13を通って電源ライン19に流れ込み、電源ライン19の電位が上昇した場合、制御回路22の出力ノード25が“H”となるため、静電放電保護回路2のNMISトランジスタ6をON状態にすることができるので、出力回路3のNMISトランジスタ12へのサージ電流の集中を防ぎ、ESD耐圧を向上することができる。
【0040】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態の静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の出力回路及びその周辺の構成を示す電気回路図である。図2に示すように、この半導体集積回路装置は、外部接続用パッド1と、静電放電保護回路2と、出力回路3と、出力プリバッファ回路4と、内部回路21と、制御回路26とを備えており、静電放電保護回路2によって外部接続用パッド1より侵入するサージから出力回路3を保護するように構成されている。
【0041】
本実施形態の特徴は、ESD試験時に静電放電保護回路2を効率的に駆動させるために、NMISトランジスタ6の基板電位を制御するための制御回路26が設けられている点であり、制御回路26の出力ノード29がNMISトランジスタ6のp型基板領域及びNMISトランジスタ12のp型基板領域とに接続されていることにある。
【0042】
静電放電保護回路2は、外部接続用パッド1と出力回路3との間に設けられており、PMISトランジスタ5と、NMISトランジスタ6と、抵抗体7と抵抗体8を有している。そして、PMISトランジスタ5は、電源電圧VDDを供給するための電源ライン19に接続されるソースと、抵抗体7を介在させて電源ライン19に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、電源ライン19に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMISトランジスタ6は、接地電圧VSSを供給するための接地ライン20に接続されるソースと、抵抗体8を介在させて接地ライン20に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、制御回路26の出力ノード29に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0043】
出力回路3は、静電放電保護回路2と出力プリバッファ回路4との間に設けられており、PMISトランジスタ11と、NMISトランジスタ12とを有している。そして、PMISトランジスタ11は、電源ライン19に接続されるソースと、出力プリバッファ回路4の第1のプリバッファ15の出力端子に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、電源ライン19に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMISトランジスタ12は、接地ライン20に接続されるソースと、出力プリバッファ回路4の第2のプリバッファ17の出力端子に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、制御回路26の出力ノード29に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0044】
出力プリバッファ回路4は、内部回路21からの出力信号を増幅するためのものであり、内部回路21と出力回路3との間に設けられており、最終段に第1のプリバッファ15を備えた第1のプリバッファ回路16と、最終段に第2のプリバッファ17を備えた第2のプリバッファ回路18とを有している。第1のプリバッファ15には、電源ライン19に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン20に接続される接地端子と、出力回路3のPMISトランジスタ11のゲートに接続される出力端子と、内部回路21に接続される入力端子とが設けられている。また、第2のプリバッファ17には、電源ライン19に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン20に接続される接地端子と、出力回路3のNMISトランジスタ12のゲートに接続される出力端子と、内部回路21に接続される入力端子とが設けられている。なお、第1のプリバッファ回路16及び第2のプリバッファ回路18には、内部回路21からの出力信号の増幅度合いに応じて、それぞれ複数のプリバッファが設けられている。そして、第1のプリバッファ回路16内の最終段の第1のプリバッファ15の出力端子と、第2のプリバッファ回路18内の最終段の第2のプリバッファ17の出力端子とからは、高低が逆又は同一の出力信号が出力されるように、第1,第2のプリバッファ回路16,18は構成されている。
【0045】
内部回路21は、電源ライン19から電源を供給されており、接地ライン20と接続されている。なお、内部回路21は電源ライン19の電圧と異なる別の電源ラインから電源が供給されることもある。
【0046】
制御回路26は、ESD印加時のみに静電放電保護回路2のNMISトランジスタをON状態にするためのものであり、キャパシタ27と抵抗体28とを有しており、キャパシタ27は、一端が電源ライン19に接続され、他端が出力ノード29に接続されており、また、抵抗体28は、一端が接地ライン20に接続され、他端が出力ノード29に接続されており、出力ノード29はNMISトランジスタ6及びNMISトランジスタ12の各基板領域(pウェル)に接続されている。なお、キャパシタ27の一端は、電源ライン19ではなく外部接続用パッド1につなげてもよい。また、キャパシタ27の代わりに、第1の実施形態で説明したように、ダイオード又はツェナーダイオードを用いても同様な効果を得ることができる。
【0047】
第2の実施形態における半導体集積回路装置によれば、ESD試験の際に外部接続用パッド1に正電荷を印加すると、外部接続用パッド1から電源ライン19に至る回路において、PMISトランジスタ5のドレイン領域と基板領域(nウェル)との間のpn接合が寄生順方向ダイオード9となり、PMISトランジスタ11のドレイン領域と基板領域(nウェル)との間のpn接合が寄生順方向ダイオード13となる。一方、外部接続用パッド1から接地ライン20に至る回路において、NMISトランジスタ6のドレイン領域と基板領域(pウェル)との間のpn接合が寄生逆方向ダイオード10となり、NMISトランジスタ12のドレイン領域と基板領域(pウェル)との間のpn接合が寄生逆方向ダイオード14となる。
【0048】
このため、外部接続用パッド1に印加された正電荷が、寄生順方向ダイオード9及び13を通って電源ライン19に流れ込み、電源ライン19の電位が上昇した場合、制御回路26の出力ノード29が“H”となるため、NMISトランジスタ6及びNMISトランジスタ12の各基板領域(pウェル)の電位が上昇し、両方のトランジスタともONしやすくなるので、NMISトランジスタ12へのサージ電流の集中を防ぎ、ESD耐圧を向上することができる。
【0049】
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施形態の静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の出力回路及びその周辺の構成を示す電気回路図である。図3に示すように、この半導体集積回路装置は、外部接続用パッド1と、静電放電保護回路2と、出力回路3と、出力プリバッファ回路4と、内部回路21と、制御回路30とを備えており、静電放電保護回路2によって外部接続用パッド1より侵入するサージから出力回路3を保護するように構成されている。
【0050】
本実施形態の特徴は、ESD試験時に静電放電保護回路2のNMISトランジスタ6のゲート電位と、出力回路3のNMISトランジスタ12のゲート電位とを等電位にするための制御回路30が設けられている点である。
【0051】
静電放電保護回路2は、外部接続用パッド1と出力回路3との間に設けられており、PMISトランジスタ5と、NMISトランジスタ6と、抵抗体7を有している。そして、PMISトランジスタ5は、電源電圧VDDを供給するための電源ライン19に接続されるソースと、抵抗体7を介在させて電源ライン19に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、電源ライン19に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMISトランジスタ6は、接地電圧VSSを供給するための接地ライン20に接続されるソースと、ゲート電位制御回路30の第2の出力ノード36に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、接地ライン20に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0052】
出力回路3は、静電放電保護回路2と出力プリバッファ回路4との間に設けられており、PMISトランジスタ11と、NMISトランジスタ12とを有している。そして、PMISトランジスタ11は、電源ライン19に接続されるソースと、出力プリバッファ回路4の第1のプリバッファ15の出力端子に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、電源ライン19に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMISトランジスタ12は、接地ライン20に接続されるソースと、出力プリバッファ回路4の第2のプリバッファ17の出力端子と制御回路30の第3の出力ノード37に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、接地ライン20に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0053】
出力プリバッファ回路4は、内部回路21からの出力信号を増幅するためのものであり、内部回路21と出力回路3との間に設けられており、最終段に第1のプリバッファ15を備えた第1のプリバッファ回路16と、最終段に第2のプリバッファ17を備えた第2のプリバッファ回路18とを有している。第1のプリバッファ15には、電源ライン19に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン20に接続される接地端子と、出力回路3のPMISトランジスタ11のゲートに接続される出力端子と、内部回路21に接続される入力端子とが設けられている。また、第2のプリバッファ17には、電源ライン19に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン20に接続される接地端子と、出力回路3のNMISトランジスタ12のゲートに接続される出力端子と、内部回路21に接続される入力端子とが設けられている。なお、第1のプリバッファ回路16及び第2のプリバッファ回路18には、内部回路21からの出力信号の増幅度合いに応じて、それぞれ複数のプリバッファが設けられている。そして、第1のプリバッファ回路16内の最終段の第1のプリバッファ15の出力端子と、第2のプリバッファ回路18内の最終段の第2のプリバッファ17の出力端子とからは、高低が逆又は同一の出力信号が出力されるように、第1,第2のプリバッファ回路16,18は構成されている。
【0054】
内部回路21は、電源ライン19から電源を供給されており、接地ライン20と接続されている。なお、内部回路21は電源ライン19の電圧と異なる別の電源ラインから電源が供給されることもある。
【0055】
制御回路30は、ESD試験時に静電放電保護回路2のNMISトランジスタ6のゲート電位と出力回路3のNMISトランジスタ12のゲート電位を等電位にするためのものであり、キャパシタ31と抵抗体32と抵抗体35とNMISトランジスタ34とを有している。キャパシタ31は、一端が電源ライン19に接続され、他端が第1の出力ノード33に接続されており、また、抵抗体32は、一端が接地ライン20に接続され、他端が第1の出力ノード33に接続されており、第1の出力ノード33はNMISトランジスタ34のゲートに接続されている。また、NMISトランジスタ34は、第2の出力ノード36に接続されるソースと、第3の出力ノード37に接続されるドレインと、第1の出力ノード33に接続されるゲートとを有している。また、抵抗体35は、一端が第2の出力ノード36に接続され、他端が接地ライン20に接続されている。なお、キャパシタ31は、電源ライン19ではなく外部接続用パッド1につなげてもよい。また、キャパシタ31の代わりに、第1の実施形態で説明したように、ダイオード又はツェナーダイオードを用いても同様な効果を得ることができる。
【0056】
第3の実施形態における半導体集積回路装置によれば、ESD試験の際に外部接続用パッド1に正電荷を印加すると、外部接続用パッド1から電源ライン19に至る回路において、PMISトランジスタ5のドレイン領域と基板領域(nウェル)との間のpn接合が寄生順方向ダイオード9となり、PMISトランジスタ11のドレイン領域と基板領域(nウェル)との間のpn接合が寄生順方向ダイオード13となる。一方、外部接続用パッド1から接地ライン20に至る回路において、NMISトランジスタ6のドレイン領域と基板領域(pウェル)との間のpn接合が寄生逆方向ダイオード10となり、NMISトランジスタ12のドレイン領域と基板領域(pウェル)との間のpn接合が寄生逆方向ダイオード14となる。
【0057】
このため、外部接続用パッド1に印加された正電荷が、寄生順方向ダイオード9及び13を通って電源ライン19に流れ込み、電源ライン19の電位が上昇した場合、キャパシタ31を介して第1の出力ノード33の電位が上昇するため、制御回路30のNMISトランジスタ34がON状態となる。これにより、第2の出力ノード36と第3の出力ノード37とは、NMISトランジスタ34を介して等電位となり、接地ライン20に接続されている抵抗体35を介して接地される。従って、NMISトランジスタ6及びNMISトランジスタ12の各ゲート電位は、共に“L”レベルとなるため、NMISトランジスタ12へのサージ電流の集中を防ぎ、ESD耐圧を向上することができる。
【0058】
(第4の実施形態)
図4は、本発明の第4の実施形態の静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の出力回路及びその周辺の構成を示す電気回路図である。図4に示すように、この半導体集積回路装置は、外部接続用パッド1と、静電放電保護回路2と、出力回路3と、出力プリバッファ回路4と、内部回路21と、制御回路38とを備えており、静電放電保護回路2によって外部接続用パッド1より侵入するサージから出力回路3を保護するように構成されている。
【0059】
本実施形態の特徴は、ESD試験時に、静電放電保護回路2のNMISトランジスタ6のゲート電位と出力回路3のNMISトランジスタ12のゲート電位とを等電位にするために、ゲート電位制御回路30が設けられている点である。
【0060】
静電放電保護回路2は、外部接続用パッド1と出力回路3との間に設けられており、PMISトランジスタ5と、NMISトランジスタ6と、抵抗体7を有している。そして、PMISトランジスタ5は、電源電圧VDDを供給するための電源ライン19に接続されるソースと、抵抗体7を介在させて電源ライン19に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、電源ライン19に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMISトランジスタ6は、接地電圧VSSを供給するための接地ライン20に接続されるソースと、制御回路38の第1の出力ノード41に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、接地ライン20に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0061】
出力回路3は、静電放電保護回路2と出力プリバッファ回路4との間に設けられており、PMISトランジスタ11と、NMISトランジスタ12とを有している。そして、PMISトランジスタ11は、電源ライン19に接続されるソースと、出力プリバッファ回路4の第1のプリバッファ15の出力端子に接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、電源ライン19に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、NMISトランジスタ12は、接地ライン20に接続されるソースと、出力プリバッファ回路4の第2のプリバッファ17の出力端子及び制御回路38のPMISトランジスタ43のソースに接続されるゲートと、外部接続用パッド1に接続されるドレインと、接地ライン20に接続される基板領域(pウェル)とを有している。
【0062】
出力プリバッファ回路4は、内部回路21からの出力信号を増幅するためのものであり、内部回路21と出力回路3との間に設けられており、最終段に第1のプリバッファ15を備えた第1のプリバッファ回路16と、最終段に第2のプリバッファ17を備えた第2のプリバッファ回路18とを有している。第1のプリバッファ15には、電源ライン19に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン20に接続される接地端子と、出力回路3のPMISトランジスタ11のゲートに接続される出力端子と、内部回路21に接続される入力端子とが設けられている。また、第2のプリバッファ17には、電源ライン19に接続される電源電圧供給用端子と、接地ライン20に接続される接地端子と、出力回路3のNMISトランジスタ12のゲートに接続される出力端子と、内部回路21に接続される入力端子とが設けられている。なお、第1のプリバッファ回路16及び第2のプリバッファ回路18には、内部回路21からの出力信号の増幅度合いに応じて、それぞれ複数のプリバッファが設けられている。そして、第1のプリバッファ回路16内の最終段の第1のプリバッファ15の出力端子と、第2のプリバッファ回路18内の最終段の第2のプリバッファ17の出力端子とからは、高低が逆又は同一の出力信号が出力されるように、第1,第2のプリバッファ回路16,18は構成されている。
【0063】
内部回路21は、電源ライン19から電源を供給されており、接地ライン20と接続されている。なお、内部回路21は電源ライン19の電圧と異なる別の電源ラインから電源が供給されることもある。
【0064】
制御回路38は、ESD試験時に静電放電保護回路2のNMISトランジスタ6のゲート電位と出力回路3のNMISトランジスタ12のゲート電位とを等電位にするためのものであり、キャパシタ39と抵抗体40とインバータ42とPMISトランジスタ43とを有している。キャパシタ39は、一端が電源ライン19に接続され、他端が第1の出力ノード41に接続されており、また、抵抗体40は、一端が接地ライン20に接続され、他端が第1の出力ノード41に接続されており、第1の出力ノード41は静電放電保護回路2のNMISトランジスタ6のゲートに接続されている。また、PMISトランジスタ43は、第2の出力ノード44に接続されるソースと、第1の出力ノード41に接続されるドレインと、インバータ43の出力端子に接続されるゲートと、電源ライン19に接続される基板領域(nウェル)とを有している。また、インバータ43は、入力端子が第1の出力ノード41及びPMISトランジスタ43のドレインに接続され、出力端子がPMISトランジスタ43のゲートに接続されている。なお、キャパシタ39は、電源ライン19ではなく外部接続用パッド1につなげてもよい。また、キャパシタ39の代わりに、第1の実施形態で説明したように、ダイオード又はツェナーダイオードを用いても同様な効果を得ることができる。
【0065】
第4の実施形態における半導体集積回路装置によれば、ESD試験の際に外部接続用パッド1に正電荷を印加すると、外部接続用パッド1から電源ライン19に至る回路において、PMISトランジスタ5のドレイン領域と基板領域(nウェル)との間のpn接合が寄生順方向ダイオード9となり、PMISトランジスタ11のドレイン領域と基板領域(nウェル)との間のpn接合が寄生順方向ダイオード13となる。一方、外部接続用パッド1から接地ライン20に至る回路において、NMISトランジスタ6のドレイン領域と基板領域(pウェル)との間のpn接合が寄生逆方向ダイオード10となり、NMISトランジスタ12のドレイン領域と基板領域(pウェル)との間のpn接合が寄生逆方向ダイオード14となる。
【0066】
このため、外部接続用パッド1に印加された正電荷が、寄生順方向ダイオード9及び13を通って電源ライン19に流れ込み、電源ライン19の電位が上昇した場合、制御回路38の第1の出力ノード41がキャパシタ39を介して“H”となるため、静電放電保護回路2のNMISトランジスタ6がON状態となる。同時に、ゲート電位制御回路38のPMISトランジスタ43の基板領域の電位が上昇し、且つ、インバータ42を介してPMISトランジスタ43のゲート電位が“L”となるので、PMISトランジスタ43がON状態となる。これにより、第2の出力ノード44が、PMISトランジスタ43を介して第1の出力ノード41と等電位となるため、出力回路3のNMISトランジスタ12もON状態となる。従って、NMISトランジスタ6及びNMISトランジスタ12が共にON状態となるため、出力回路のNMISトランジスタ12へのサージ電流の集中を防ぎ、ESD耐圧を向上することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明の半導体集積回路装置によれば、静電放電保護回路2のNMISトランジスタ6を制御するための制御回路により、ESD試験によって外部接続用パッドに正電荷を印加された場合、静電放電保護回路のNMISトランジスタと出力回路のNMISトランジスタの両方ともON状態にすることができる。したがって、出力回路のNMISトランジスタにのみサージ電流が集中するのを防止することができるので、サージ耐圧を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の電気回路図
【図2】本発明の第2の実施形態に係る静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の電気回路図
【図3】本発明の第3の実施形態に係る静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の電気回路図
【図4】本発明の第4の実施形態に係る静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の電気回路図
【図5】従来の静電放電保護回路を有する半導体集積回路装置の電気回路図
【図6】(a)は、HMB試験規格によるESD試験を行うための評価回路の回路図
(b)は、MIL規格によるHMB放電波形規定を示す波形図
【符号の説明】
1 外部接続用パッド
2 静電放電保護回路
3 出力回路
4 出力バッファ回路
5、11、43 PMISトランジスタ
6、12、34 NMISトランジスタ
7、8、24、28、32、35、40 抵抗体
9、13、 寄生順方向ダイオード
10、14 寄生逆方向ダイオード
15 第1のプリバッファ
16 第1のプリバッファ回路
17 第2のプリバッファ
18 第2のプリバッファ回路
19 電源ライン
20 接地ライン
21 内部回路
22、26、30、38 制御回路
23、27、31、39 キャパシタ
25、29、36、37、41、44 出力ノード
42 インバータ
Claims (11)
- 外部接続用パッドと、
上記外部接続用パッドに接続され、第1のNMISトランジスタを有する静電放電保護回路と、
上記外部接続用パッドに接続され、第2のNMISトランジスタを有する出力回路と、
上記静電放電保護回路の上記第1のNMISトランジスタを制御する制御回路と、
上記静電放電保護回路、上記出力回路及び上記制御回路に接続された電源ラインと、
上記静電放電保護回路、上記出力回路及び上記制御回路に接続された接地ラインと
を備えていることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
上記静電放電保護回路は、
ソースが上記電源ラインに接続され、ドレインが上記外部接続用パッドに接続され、n型基板領域が上記電源ラインに接続されている第1のPMISトランジスタと、
ソースが上記接地ラインに接続され、ドレインが上記外部接続用パッドに接続されている上記第1のNMISトランジスタとを有し、
上記出力回路は、
ソースが上記電源ラインに接続され、ドレインが上記外部接続用パッドに接続され、n型基板領域が上記電源ラインに接続されている第2のPMISトランジスタと、
ソースが上記接地ラインに接続され、ドレインが上記外部接続用パッドに接続されている上記第2のNMISトランジスタと
を有していることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1又は2記載の半導体集積回路装置において、
上記制御回路の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1又は2記載の半導体集積回路装置において、
上記制御回路の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのp型基板領域及び上記第2のNMISトランジスタのp型基板領域に接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
上記制御回路は、一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が出力ノードに接続されたキャパシタと、一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記出力ノードに接続された抵抗体とを有していることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
上記制御回路は、一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が出力ノードに接続されたダイオードと、一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記出力ノードに接続された抵抗体とを有していることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1又は2記載の半導体集積回路装置において、
上記制御回路によって、上記第1のNMISトランジスタのゲート電位と上記第2のNMISトランジスタのゲート電位とが等電位になるように制御することを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1、2、7のうちいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
上記制御回路は、
一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が第1の出力ノードに接続されたキャパシタと、
一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記第1の出力ノードに接続された第1の抵抗体と、
ゲートが上記第1の出力ノードに接続され、ソースが第2の出力ノードに接続され、ドレインが第3の出力ノードに接続された第3のNMISトランジスタと、
一端が上記第2の出力ノードに接続され、他端が上記接地ラインに接続された第2の抵抗体とを有し、
上記第2の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されており、上記第3の出力ノードは、上記第2のNMISトランジスタのゲートに接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1、2、7のうちいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
上記制御回路は、
一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が第1の出力ノードに接続されたキャパシタと、
一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記第1の出力ノードに接続された抵抗体と、
ソースが第2の出力ノードに接続され、ドレインが上記第1の出力ノードに接続され、n型基板領域が上記電源ラインに接続された第3のPMISトランジスタと、
入力端子が上記第1の出力ノードに接続され、出力端子が上記第3のPMISトランジスタのゲートに接続されたインバータとを有し、
上記第1の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されており、上記第2の出力ノードは、上記第2のNMISトランジスタのゲートに接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1、2、7のうちいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
上記制御回路は、
一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が第1の出力ノードに接続されたダイオードと、
一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記第1の出力ノードに接続された第1の抵抗体と、
ゲートが上記第1の出力ノードに接続され、ソースが第2の出力ノードに接続され、ドレインが第3の出力ノードに接続された第3のNMISトランジスタと、
一端が上記第2の出力ノードに接続され、他端が上記接地ラインに接続された第2の抵抗体とを有し、
上記第2の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されており、上記第3の出力ノードは、上記第2のNMISトランジスタのゲートに接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。 - 請求項1、2、7のうちいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
上記制御回路は、
一端が上記電源ライン又は上記外部接続用パッドに接続され、他端が第1の出力ノードに接続されたダイオードと、
一端が上記接地ラインに接続され、他端が上記第1の出力ノードに接続された抵抗体と、
ソースが第2の出力ノードに接続され、ドレインが上記第1の出力ノードに接続され、n型基板領域が上記電源ラインに接続された第3のPMISトランジスタと、
入力端子が上記第1の出力ノードに接続され、出力端子が上記第3のPMISトランジスタのゲートに接続されたインバータとを有し、
上記第1の出力ノードは、上記第1のNMISトランジスタのゲートに接続されており、上記第2の出力ノードは、上記第2のNMISトランジスタのゲートに接続されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
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