JP2004055573A - 積層コア製造装置および積層コア製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄板コア群から積層コアだけを確実に抜き出す積層コア製造装置および積層コア製造方法を提供する。
【解決手段】母材から打ち抜かれた薄板コア22は、搬送レール16に支持されながらベース30側に送られる。制御装置80は、母材に記録された板厚情報に基づき、レーザ溶接装置60による積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置が板厚方向の中央部になるようにシャフト44の突出量を算出する。調整装置40の駆動部42は、制御装置80が算出した突出量になるように薄板コア群20に向けシャフト44を突出させる。レーザ溶接装置60は、薄板コア群20の先頭の薄板コア22から積層方向に一定距離移動し、薄板コア22を溶接して結合する。電磁石52の磁気吸引力に抗して抜き出し部材50を移動させることにより薄板コア群20から溶接結合された積層コア62を抜き出す。
【選択図】 図1
【解決手段】母材から打ち抜かれた薄板コア22は、搬送レール16に支持されながらベース30側に送られる。制御装置80は、母材に記録された板厚情報に基づき、レーザ溶接装置60による積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置が板厚方向の中央部になるようにシャフト44の突出量を算出する。調整装置40の駆動部42は、制御装置80が算出した突出量になるように薄板コア群20に向けシャフト44を突出させる。レーザ溶接装置60は、薄板コア群20の先頭の薄板コア22から積層方向に一定距離移動し、薄板コア22を溶接して結合する。電磁石52の磁気吸引力に抗して抜き出し部材50を移動させることにより薄板コア群20から溶接結合された積層コア62を抜き出す。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の厚みに薄板コアを積層して構成される積層コアを薄板コア群から抜き出す積層コア製造装置および積層コア製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
所定の厚みに積層して構成される積層コアを薄板コアを積層した薄板コア群から抜き出す積層コア製造装置として、実開平5−95185号公報に開示されているものが知られている。積層コア製造装置は、薄板コア群から積層コアを抜き出すため、薄板コアの積層方向に沿った軸線と直交する方向に積層コアを押し出す切り出し刃と、薄板コア群を挟んで切り出し刃と反対側に設置されている受け刃とを備えている。
【0003】
切り出し刃は、薄板コア群の先頭から積層コアを構成する最後尾の薄板コアまでを押し出す。受け刃は、積層コアの最後尾の薄板コアの直後に位置する薄板コアが抜き出し対象の積層コアとともに抜き出されることを防止するため、少なくとも積層コアの最後尾の薄板コアの直後に位置する薄板コアを係止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、薄板コアの板厚のばらつきが大きいと、切り出し刃が薄板コア群から積層コアを抜き出すときに失敗することがある。例えば、薄板コアの板厚方向における切り出し刃と受け刃との間隔が大きいと、積層コアの最後尾の薄板コアの直後に位置する薄板コアを受け刃が係止せず積層コアに続く薄板コアが積層コアとともに抜き出されることがある。逆に、薄板コアの板厚方向における切り出し刃と受け刃との間隔が小さいと、切り出し刃が押し出す薄板コアと受け刃が係止する薄板コアとが同じになり、薄板コアが破損することがある。
【0005】
特に、積層コアの渦電流損失を低減するために薄板コアの板厚を薄くすると、薄板コアの板厚方向における切り出し刃と受け刃との間隔を小さくする必要があるので、薄板コアの板厚のばらつきにより積層コアの抜き出しに失敗しやすくなる。
本発明の目的は、薄板コア群から積層コアだけを確実に抜き出す積層コア製造装置および積層コア製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1から4のいずれか一項記載の積層コア製造装置によると、積層コアを薄板コア群から抜き出す前に、積層コアを構成する先頭の薄板コアから最後尾の薄板コアまでを溶接して結合する。したがって、積層コアを抜き出すときに抜き出し装置は積層コアを構成する全ての薄板コアと当接する必要がない。つまり、抜き出し装置は積層コアの一部と当接し積層コアを抜き出すことができる。
【0007】
また、吸引手段が溶接により結合された積層コア、ならびに積層コアの最後尾の薄板コアに続く少なくとも一枚の薄板コアを吸引するので、吸引手段の吸引力に抗して積層コアを薄板コア群から抜き出すときに、積層コアに続く薄板コアが積層コアとともに抜き出されず薄板コア群に残る。積層コアに続く薄板コアを係止し積層コアに続く薄板コアが積層コアとともに抜き出されることを防止する係止部材を設置する必要がない。したがって、薄板コア群から積層コアが抜き出されるときに、積層コアに続く薄板コアが抜き出し装置の力を受けて係止部材との間に挟まれ破損することを防止する。
【0008】
また、溶接装置が積層コアの最後尾の薄板コアを溶接する積層方向の溶接端位置を、薄板コアの板厚情報に基づき調整するので、積層コアを構成する薄板コアを先頭から最後尾まで確実に溶接するとともに、積層コアに続く薄板コアを積層コアに続いて溶接することを防止する。
したがって、薄板コアの板厚にばらつきがあったり、薄板コアの板厚が薄い場合にも、薄板コア群から積層コアだけを確実に抜き出すことができる。
【0009】
本発明の請求項5記載の積層コア製造装置または請求項14記載の積層コア製造方法によると、積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に調整する。積層コアの最後尾の薄板コアを直前の薄板コアに確実に溶接し結合するとともに、積層コアの最後尾の薄板コアと直後の薄板コアと溶接し結合することを防止する。
【0010】
本発明の請求項6記載の積層コア製造装置または請求項15記載の積層コア製造方法によると、積層コアの最後尾の薄板コアの中央部を視覚装置が検出することにより、調整装置は、積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に高精度に調整できる。
本発明の請求項7記載の積層コア製造装置または請求項16記載の積層コア製造方法によると、積層コアの最後尾の薄板コアの中央部をセンサが検出することにより、調整装置は、積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に高精度に調整できる。
【0011】
本発明の請求項8、9、10または11記載の積層コア製造方法によると、積層コアを薄板コア群から抜き出す前に、薄板コアの板厚情報に基づいて積層コアを構成する先頭の薄板コアから最後尾の薄板コアまでを溶接して結合する。
また、溶接結合された積層コアと積層コアを構成する最後尾の薄板コアに続く少なくとも一枚の薄板コアとを吸引しながら、吸引力に抗して積層コアを薄板コア群から抜き出す。したがって、積層コアを抜き出す抜き出し装置は積層コア全体に当接する必要はなく、積層コアの一部に当接して積層コアを抜き出すことができる。積層コアに続く薄板コアを係止し積層コアに続く薄板コアが積層コアとともに抜き出されることを防止する係止部材を設置する必要がない。したがって、薄板コア群から積層コアが抜き出されるときに、積層コアに続く薄板コアが抜き出し装置の力を受けて係止部材との間に挟まれ破損することを防止する。
【0012】
さらに、薄板コアの板厚情報に基づき積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を調整するので、積層コアを構成する薄板コアを先頭から最後尾まで確実に溶接するとともに、積層コアに続く薄板コアを積層コアに続いて溶接することを防止する。
したがって、薄板コアの板厚にばらつきがあったり、薄板コアの板厚が薄い場合にも、薄板コア群から積層コアだけを確実に抜き出すことができる。
【0013】
本発明の請求項12または13記載の積層コア製造方法によると、薄板コアの母材をプレスする前に母材の板厚情報を計測するか、予め母材に記録されている板厚情報を読み取って得た板厚情報に基づき、一つの母材から形成された薄板コア群における各積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を調整する。したがって、母材毎に溶接端位置の調整量を一定にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す実施例を図に基づいて説明する。
本発明の一実施例による積層コア製造装置を図3に示す。プレス装置10は、薄板状の母材から図2に示す略T字状の薄板コア22を打ち抜く。母材はロール状に巻かれており、母材製造時の板厚情報がバーコードまたは2次元コード等により母材に記録されている。プレス装置10で母材を打ち抜く前に、図示しない読み取り装置により母材に記録されている板厚情報を読みとっておく。読みとった板厚情報は、図1に示す制御装置80に送出される。制御装置80は、特許請求の範囲に記載した調整装置の一部を構成している。
【0015】
母材から打ち抜かれた薄板コア22は、図3に示す搬送シュート12を通り付勢手段としてのコンベア14に送られる。薄板コア22は搬送レール16に支持されながら、コンベア14により係止部材としてのベース30側に送られる。ベース30側に送られた薄板コア22はベース30に係止され、ベース30側から積層されていく。積層された薄板コア22は薄板コア群20を形成している。
図1に示す調整装置40は、駆動部42およびシャフト44を有している。シャフト44は駆動部42の駆動力によりベース30から薄板コア群20側に突出可能である。
【0016】
抜き出し部材50は図示しない駆動部とともに抜き出し装置を構成しており、積層方向の軸線と直交する図1の上下方向に駆動される。吸引手段としての電磁石52は、所定の厚みに薄板コア22を積層した積層コア62の少なくとも最後尾の薄板コア22を含み、積層コア62に続く少なくとも1枚の薄板コア22を磁力で吸引する。
【0017】
レーザ溶接装置60は、ベース30側から一定距離移動し、積層コア62を構成する複数の薄板コア22を溶接し結合する。
図2に示す視覚装置としてのモニタカメラ70は、所定の厚みに積層された積層コア62の最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部を検出する。
【0018】
図1および図2に示す制御装置80は、プレス装置10で薄板コア22を打ち抜く前に読み取り装置が母材から読みとった板厚情報、ならびにモニタカメラ70が検出する積層コア62の最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部の位置を視覚情報として入力する。制御装置80は、これら板厚情報および視覚情報に基づき、シャフト44の突き出し量、抜き出し部材50の駆動タイミング、電磁石52のオン、オフ、ならびにレーザ溶接装置60のオン、オフおよび移動を制御する。図1および図2では制御装置80を一つで示しているが、調整装置40、抜き出し装置、電磁石52、レーザ溶接装置60のそれぞれに制御装置を設置してもよい。
【0019】
次に、積層コア62の製造方法について説明する。
(1)まず、プレス装置10で母材をプレスし薄板コア22を形成する前に母材の板厚情報を読み取り装置により読み取り、読み取り装置から制御装置80に送出しておく。制御装置80は、この板厚情報に基づき、レーザ溶接装置60による積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置が板厚方向の中央部になるようにシャフト44の突出量を算出する。
【0020】
(2)母材から板厚情報を取得した後、プレス装置10で母材から薄板コア22の打ち抜きを開始する。
(3)図1の(B)に示すように、調整装置40の駆動部42は、制御装置80が算出した突出量になるように薄板コア群20に向けシャフト44を突出させる。
(4)制御装置80はレーザ溶接装置60をオンし、薄板コア群20の先頭の薄板コア22から積層方向である図1の(B)のX方向にレーザ溶接装置60を一定距離移動し、薄板コア22を溶接し結合させる。
レーザ溶接装置60の溶接位置が積層コア62の最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部である溶接端位置に達すると、モニタカメラ70から送出される視覚情報に基づき、制御装置80はレーザ溶接装置60をオフし、レーザ溶接装置60のレーザ照射を停止する。
【0021】
(5)溶接終了後、図1の(C)に示すように制御装置80は、調整装置40の駆動部42を制御し駆動部42側にシャフト44を引っ込める。
(6)制御装置80は、電磁石52への通電をオンし積層コア62と積層コア62に続く薄板コア22とを吸引させる。さらに、制御装置80は、抜き出し装置の駆動部42を制御し、電磁石52の磁気吸引力に抗して抜き出し部材50を図1の(C)に示すように上方に移動させることにより薄板コア群20から積層コア62を抜き出す。積層コア62に続く薄板コア22は電磁石52に吸引されているので、薄板コア群20に留まっている。
(7)制御装置80は、電磁石52への通電をオフする。さらに制御装置80は、抜き出し装置の駆動部を制御して抜き出し部材50を図1の下方に移動させる。
【0022】
プレス装置10で母材を打ち抜いて形成された薄板コア22はコンベア14に搬送されてベース30側に送られてくるので、次の積層コア62を抜き出すため、上記(3)から(7)の工程を繰り返す。一つの母材を加工し終わったら次の母材をセットし、上記(1)の工程から開始する。
上記(1)から(7)の工程において、(1)は特許請求の範囲に記載した情報取得工程に該当し、(2)はプレス工程に該当し、(3)は調整工程に該当し、(4)は溶接工程に該当し、(6)は抜き出し工程に該当する。
【0023】
以上説明した本発明の実施の形態を示す上記実施例では、母材の板厚情報に基づき、薄板コア群20の積層方向の位置を調整することにより、積層コア62を構成する最後尾の薄板コア22の溶接端位置を板厚方向の中央部になるように調整する。さらに、積層コア62を構成する最後尾の薄板コア22の板厚方向の中央部にレーザ溶接装置60の溶接位置が達すると、レーザ溶接装置60のレーザ照射を停止する。さらに、モニタカメラ70で電磁石52で積層コア62と積層コア62に続く薄板コア22の少なくとも1枚を磁力で吸引しながら、溶接結合された積層スコア62を磁気吸引力に抗して抜き出し部材50で薄板コア群20から抜き出す。
【0024】
したがって、積層コア62に続く薄板コア22が積層コア62とともに薄板コア群20から抜き出されず、薄板コア22の破損を防止できる。積層コア62の渦電流損失を低減するため薄板コア22の板厚を薄くしても、薄板コア群20から薄板コア22を破損することなく確実に積層コア62を抜き出すことができる。
【0025】
上記実施例では、シャフト44の突出量を調整することにより薄板コア群20を積層方向に移動し、積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置を調整した。これに対し、薄板コア群20を移動せず、薄板コア22の板厚情報に基づきレーザ溶接装置60の移動量を調整することにより、積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置を調整してもよい。
【0026】
レーザ溶接装置60の移動量を調整し積層コア62の最後尾の薄板コア22の中央部まで溶接する場合、板厚情報からレーザ溶接装置60の移動距離を算出する場合と、板厚情報から積層コア62を構成する薄板コア22の枚数を算出し、積層コア62の最後尾の薄板コア22の中央部まで溶接する場合とが考えられる。
【0027】
上記実施例では、母材をプレス加工する前に母材に記録した板厚情報を読みとり、この板厚情報に基づき、積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置を調整した。他の方法として、母材の板厚情報を計測するなどして予め入手し、入手した板厚情報に基づき操作者が駆動部42を制御する制御装置80にシャフト44の突出量を入力してもよい。
【0028】
上記実施例では、積層コア62を構成する先頭の薄板コア22から積層方向に向けて溶接したが、最後尾の薄板コア22から先頭側に向けて溶接してもよい。
上記実施例では、コンベア14でベース30側に薄板コア群20を付勢した。コンベア14以外に、薄板コア22を重力方向に積層し、付勢手段として重力でベース30に薄板コア群20を付勢してもよい。
【0029】
積層コア62の最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部を検出するモニタカメラ70に代え、積層コア62に走査光線を照射し、積層コア62から反射する反射光線を入力して薄板コア22の境界を検出するセンサを用い、最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部を検出してもよい。
上記実施例では、溶接装置としてレーザ溶接装置を用いたが、積層コア62を構成する薄板コア22を溶接結合できるのであれば、レーザ溶接装置以外の溶接装置を用いてもよい。
【0030】
上記実施例では、吸引手段として電磁石52を用い、積層コア62を抜き出すときだけ電磁石62をオンにして磁気吸引力を発生した。薄板コア22を吸引する電磁石52の磁気吸引力に抗してコンベア16が薄板コア22をベース30側に送り出せるのであれば、電磁石52を常にオンし、常に磁気吸引力を発生させてもよい。また、電磁石に代え、吸引手段として永久磁石を用いてもよい。また、磁気吸引力に代え、薄板コア22を吸引できるのであれば、どのような吸引手段を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はベース付近の薄板コア群を示す説明図であり、(B)は積層コアを溶接している状態を示す説明図であり、(C)は積層コアを抜き出す状態を示す説明図である。
【図2】薄板コアの形状を示す正面図である。
【図3】積層コアの製造装置の全体を示す説明図である。
【符号の説明】
10 プレス装置
14 コンベア(付勢手段)
20 薄板コア群
22 薄板コア
30 ベース(係止部材)
40 調整装置
42 駆動部
44 シャフト
50 抜き出し部材(抜き出し装置)
52 電磁石(吸引手段)
60 レーザ溶接装置
62 積層コア
70 モニタカメラ(視覚装置)
80 制御装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の厚みに薄板コアを積層して構成される積層コアを薄板コア群から抜き出す積層コア製造装置および積層コア製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
所定の厚みに積層して構成される積層コアを薄板コアを積層した薄板コア群から抜き出す積層コア製造装置として、実開平5−95185号公報に開示されているものが知られている。積層コア製造装置は、薄板コア群から積層コアを抜き出すため、薄板コアの積層方向に沿った軸線と直交する方向に積層コアを押し出す切り出し刃と、薄板コア群を挟んで切り出し刃と反対側に設置されている受け刃とを備えている。
【0003】
切り出し刃は、薄板コア群の先頭から積層コアを構成する最後尾の薄板コアまでを押し出す。受け刃は、積層コアの最後尾の薄板コアの直後に位置する薄板コアが抜き出し対象の積層コアとともに抜き出されることを防止するため、少なくとも積層コアの最後尾の薄板コアの直後に位置する薄板コアを係止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、薄板コアの板厚のばらつきが大きいと、切り出し刃が薄板コア群から積層コアを抜き出すときに失敗することがある。例えば、薄板コアの板厚方向における切り出し刃と受け刃との間隔が大きいと、積層コアの最後尾の薄板コアの直後に位置する薄板コアを受け刃が係止せず積層コアに続く薄板コアが積層コアとともに抜き出されることがある。逆に、薄板コアの板厚方向における切り出し刃と受け刃との間隔が小さいと、切り出し刃が押し出す薄板コアと受け刃が係止する薄板コアとが同じになり、薄板コアが破損することがある。
【0005】
特に、積層コアの渦電流損失を低減するために薄板コアの板厚を薄くすると、薄板コアの板厚方向における切り出し刃と受け刃との間隔を小さくする必要があるので、薄板コアの板厚のばらつきにより積層コアの抜き出しに失敗しやすくなる。
本発明の目的は、薄板コア群から積層コアだけを確実に抜き出す積層コア製造装置および積層コア製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1から4のいずれか一項記載の積層コア製造装置によると、積層コアを薄板コア群から抜き出す前に、積層コアを構成する先頭の薄板コアから最後尾の薄板コアまでを溶接して結合する。したがって、積層コアを抜き出すときに抜き出し装置は積層コアを構成する全ての薄板コアと当接する必要がない。つまり、抜き出し装置は積層コアの一部と当接し積層コアを抜き出すことができる。
【0007】
また、吸引手段が溶接により結合された積層コア、ならびに積層コアの最後尾の薄板コアに続く少なくとも一枚の薄板コアを吸引するので、吸引手段の吸引力に抗して積層コアを薄板コア群から抜き出すときに、積層コアに続く薄板コアが積層コアとともに抜き出されず薄板コア群に残る。積層コアに続く薄板コアを係止し積層コアに続く薄板コアが積層コアとともに抜き出されることを防止する係止部材を設置する必要がない。したがって、薄板コア群から積層コアが抜き出されるときに、積層コアに続く薄板コアが抜き出し装置の力を受けて係止部材との間に挟まれ破損することを防止する。
【0008】
また、溶接装置が積層コアの最後尾の薄板コアを溶接する積層方向の溶接端位置を、薄板コアの板厚情報に基づき調整するので、積層コアを構成する薄板コアを先頭から最後尾まで確実に溶接するとともに、積層コアに続く薄板コアを積層コアに続いて溶接することを防止する。
したがって、薄板コアの板厚にばらつきがあったり、薄板コアの板厚が薄い場合にも、薄板コア群から積層コアだけを確実に抜き出すことができる。
【0009】
本発明の請求項5記載の積層コア製造装置または請求項14記載の積層コア製造方法によると、積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に調整する。積層コアの最後尾の薄板コアを直前の薄板コアに確実に溶接し結合するとともに、積層コアの最後尾の薄板コアと直後の薄板コアと溶接し結合することを防止する。
【0010】
本発明の請求項6記載の積層コア製造装置または請求項15記載の積層コア製造方法によると、積層コアの最後尾の薄板コアの中央部を視覚装置が検出することにより、調整装置は、積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に高精度に調整できる。
本発明の請求項7記載の積層コア製造装置または請求項16記載の積層コア製造方法によると、積層コアの最後尾の薄板コアの中央部をセンサが検出することにより、調整装置は、積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に高精度に調整できる。
【0011】
本発明の請求項8、9、10または11記載の積層コア製造方法によると、積層コアを薄板コア群から抜き出す前に、薄板コアの板厚情報に基づいて積層コアを構成する先頭の薄板コアから最後尾の薄板コアまでを溶接して結合する。
また、溶接結合された積層コアと積層コアを構成する最後尾の薄板コアに続く少なくとも一枚の薄板コアとを吸引しながら、吸引力に抗して積層コアを薄板コア群から抜き出す。したがって、積層コアを抜き出す抜き出し装置は積層コア全体に当接する必要はなく、積層コアの一部に当接して積層コアを抜き出すことができる。積層コアに続く薄板コアを係止し積層コアに続く薄板コアが積層コアとともに抜き出されることを防止する係止部材を設置する必要がない。したがって、薄板コア群から積層コアが抜き出されるときに、積層コアに続く薄板コアが抜き出し装置の力を受けて係止部材との間に挟まれ破損することを防止する。
【0012】
さらに、薄板コアの板厚情報に基づき積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を調整するので、積層コアを構成する薄板コアを先頭から最後尾まで確実に溶接するとともに、積層コアに続く薄板コアを積層コアに続いて溶接することを防止する。
したがって、薄板コアの板厚にばらつきがあったり、薄板コアの板厚が薄い場合にも、薄板コア群から積層コアだけを確実に抜き出すことができる。
【0013】
本発明の請求項12または13記載の積層コア製造方法によると、薄板コアの母材をプレスする前に母材の板厚情報を計測するか、予め母材に記録されている板厚情報を読み取って得た板厚情報に基づき、一つの母材から形成された薄板コア群における各積層コアの最後尾の薄板コアの溶接端位置を調整する。したがって、母材毎に溶接端位置の調整量を一定にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す実施例を図に基づいて説明する。
本発明の一実施例による積層コア製造装置を図3に示す。プレス装置10は、薄板状の母材から図2に示す略T字状の薄板コア22を打ち抜く。母材はロール状に巻かれており、母材製造時の板厚情報がバーコードまたは2次元コード等により母材に記録されている。プレス装置10で母材を打ち抜く前に、図示しない読み取り装置により母材に記録されている板厚情報を読みとっておく。読みとった板厚情報は、図1に示す制御装置80に送出される。制御装置80は、特許請求の範囲に記載した調整装置の一部を構成している。
【0015】
母材から打ち抜かれた薄板コア22は、図3に示す搬送シュート12を通り付勢手段としてのコンベア14に送られる。薄板コア22は搬送レール16に支持されながら、コンベア14により係止部材としてのベース30側に送られる。ベース30側に送られた薄板コア22はベース30に係止され、ベース30側から積層されていく。積層された薄板コア22は薄板コア群20を形成している。
図1に示す調整装置40は、駆動部42およびシャフト44を有している。シャフト44は駆動部42の駆動力によりベース30から薄板コア群20側に突出可能である。
【0016】
抜き出し部材50は図示しない駆動部とともに抜き出し装置を構成しており、積層方向の軸線と直交する図1の上下方向に駆動される。吸引手段としての電磁石52は、所定の厚みに薄板コア22を積層した積層コア62の少なくとも最後尾の薄板コア22を含み、積層コア62に続く少なくとも1枚の薄板コア22を磁力で吸引する。
【0017】
レーザ溶接装置60は、ベース30側から一定距離移動し、積層コア62を構成する複数の薄板コア22を溶接し結合する。
図2に示す視覚装置としてのモニタカメラ70は、所定の厚みに積層された積層コア62の最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部を検出する。
【0018】
図1および図2に示す制御装置80は、プレス装置10で薄板コア22を打ち抜く前に読み取り装置が母材から読みとった板厚情報、ならびにモニタカメラ70が検出する積層コア62の最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部の位置を視覚情報として入力する。制御装置80は、これら板厚情報および視覚情報に基づき、シャフト44の突き出し量、抜き出し部材50の駆動タイミング、電磁石52のオン、オフ、ならびにレーザ溶接装置60のオン、オフおよび移動を制御する。図1および図2では制御装置80を一つで示しているが、調整装置40、抜き出し装置、電磁石52、レーザ溶接装置60のそれぞれに制御装置を設置してもよい。
【0019】
次に、積層コア62の製造方法について説明する。
(1)まず、プレス装置10で母材をプレスし薄板コア22を形成する前に母材の板厚情報を読み取り装置により読み取り、読み取り装置から制御装置80に送出しておく。制御装置80は、この板厚情報に基づき、レーザ溶接装置60による積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置が板厚方向の中央部になるようにシャフト44の突出量を算出する。
【0020】
(2)母材から板厚情報を取得した後、プレス装置10で母材から薄板コア22の打ち抜きを開始する。
(3)図1の(B)に示すように、調整装置40の駆動部42は、制御装置80が算出した突出量になるように薄板コア群20に向けシャフト44を突出させる。
(4)制御装置80はレーザ溶接装置60をオンし、薄板コア群20の先頭の薄板コア22から積層方向である図1の(B)のX方向にレーザ溶接装置60を一定距離移動し、薄板コア22を溶接し結合させる。
レーザ溶接装置60の溶接位置が積層コア62の最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部である溶接端位置に達すると、モニタカメラ70から送出される視覚情報に基づき、制御装置80はレーザ溶接装置60をオフし、レーザ溶接装置60のレーザ照射を停止する。
【0021】
(5)溶接終了後、図1の(C)に示すように制御装置80は、調整装置40の駆動部42を制御し駆動部42側にシャフト44を引っ込める。
(6)制御装置80は、電磁石52への通電をオンし積層コア62と積層コア62に続く薄板コア22とを吸引させる。さらに、制御装置80は、抜き出し装置の駆動部42を制御し、電磁石52の磁気吸引力に抗して抜き出し部材50を図1の(C)に示すように上方に移動させることにより薄板コア群20から積層コア62を抜き出す。積層コア62に続く薄板コア22は電磁石52に吸引されているので、薄板コア群20に留まっている。
(7)制御装置80は、電磁石52への通電をオフする。さらに制御装置80は、抜き出し装置の駆動部を制御して抜き出し部材50を図1の下方に移動させる。
【0022】
プレス装置10で母材を打ち抜いて形成された薄板コア22はコンベア14に搬送されてベース30側に送られてくるので、次の積層コア62を抜き出すため、上記(3)から(7)の工程を繰り返す。一つの母材を加工し終わったら次の母材をセットし、上記(1)の工程から開始する。
上記(1)から(7)の工程において、(1)は特許請求の範囲に記載した情報取得工程に該当し、(2)はプレス工程に該当し、(3)は調整工程に該当し、(4)は溶接工程に該当し、(6)は抜き出し工程に該当する。
【0023】
以上説明した本発明の実施の形態を示す上記実施例では、母材の板厚情報に基づき、薄板コア群20の積層方向の位置を調整することにより、積層コア62を構成する最後尾の薄板コア22の溶接端位置を板厚方向の中央部になるように調整する。さらに、積層コア62を構成する最後尾の薄板コア22の板厚方向の中央部にレーザ溶接装置60の溶接位置が達すると、レーザ溶接装置60のレーザ照射を停止する。さらに、モニタカメラ70で電磁石52で積層コア62と積層コア62に続く薄板コア22の少なくとも1枚を磁力で吸引しながら、溶接結合された積層スコア62を磁気吸引力に抗して抜き出し部材50で薄板コア群20から抜き出す。
【0024】
したがって、積層コア62に続く薄板コア22が積層コア62とともに薄板コア群20から抜き出されず、薄板コア22の破損を防止できる。積層コア62の渦電流損失を低減するため薄板コア22の板厚を薄くしても、薄板コア群20から薄板コア22を破損することなく確実に積層コア62を抜き出すことができる。
【0025】
上記実施例では、シャフト44の突出量を調整することにより薄板コア群20を積層方向に移動し、積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置を調整した。これに対し、薄板コア群20を移動せず、薄板コア22の板厚情報に基づきレーザ溶接装置60の移動量を調整することにより、積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置を調整してもよい。
【0026】
レーザ溶接装置60の移動量を調整し積層コア62の最後尾の薄板コア22の中央部まで溶接する場合、板厚情報からレーザ溶接装置60の移動距離を算出する場合と、板厚情報から積層コア62を構成する薄板コア22の枚数を算出し、積層コア62の最後尾の薄板コア22の中央部まで溶接する場合とが考えられる。
【0027】
上記実施例では、母材をプレス加工する前に母材に記録した板厚情報を読みとり、この板厚情報に基づき、積層コア62の最後尾の薄板コア22の溶接端位置を調整した。他の方法として、母材の板厚情報を計測するなどして予め入手し、入手した板厚情報に基づき操作者が駆動部42を制御する制御装置80にシャフト44の突出量を入力してもよい。
【0028】
上記実施例では、積層コア62を構成する先頭の薄板コア22から積層方向に向けて溶接したが、最後尾の薄板コア22から先頭側に向けて溶接してもよい。
上記実施例では、コンベア14でベース30側に薄板コア群20を付勢した。コンベア14以外に、薄板コア22を重力方向に積層し、付勢手段として重力でベース30に薄板コア群20を付勢してもよい。
【0029】
積層コア62の最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部を検出するモニタカメラ70に代え、積層コア62に走査光線を照射し、積層コア62から反射する反射光線を入力して薄板コア22の境界を検出するセンサを用い、最後尾に位置する薄板コア22の板厚方向の中央部を検出してもよい。
上記実施例では、溶接装置としてレーザ溶接装置を用いたが、積層コア62を構成する薄板コア22を溶接結合できるのであれば、レーザ溶接装置以外の溶接装置を用いてもよい。
【0030】
上記実施例では、吸引手段として電磁石52を用い、積層コア62を抜き出すときだけ電磁石62をオンにして磁気吸引力を発生した。薄板コア22を吸引する電磁石52の磁気吸引力に抗してコンベア16が薄板コア22をベース30側に送り出せるのであれば、電磁石52を常にオンし、常に磁気吸引力を発生させてもよい。また、電磁石に代え、吸引手段として永久磁石を用いてもよい。また、磁気吸引力に代え、薄板コア22を吸引できるのであれば、どのような吸引手段を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はベース付近の薄板コア群を示す説明図であり、(B)は積層コアを溶接している状態を示す説明図であり、(C)は積層コアを抜き出す状態を示す説明図である。
【図2】薄板コアの形状を示す正面図である。
【図3】積層コアの製造装置の全体を示す説明図である。
【符号の説明】
10 プレス装置
14 コンベア(付勢手段)
20 薄板コア群
22 薄板コア
30 ベース(係止部材)
40 調整装置
42 駆動部
44 シャフト
50 抜き出し部材(抜き出し装置)
52 電磁石(吸引手段)
60 レーザ溶接装置
62 積層コア
70 モニタカメラ(視覚装置)
80 制御装置
Claims (16)
- 薄板コアを積層した薄板コア群から、前記薄板コア群の先頭の前記薄板コアを含み所定の厚みに前記薄板コアを積層して構成されている積層コアを抜き出す積層コア製造装置であって、
一方向に前記薄板コア群を付勢する付勢手段と、
前記付勢手段により付勢される前記薄板コア群の先頭を係止する係止部材と、
前記積層コアの先頭の前記薄板コアから最後尾の前記薄板コアまでを溶接して結合する溶接装置と、
前記積層コアの最後尾の前記薄板コアの溶接端位置を、前記薄板コアの板厚情報に基づき調整する調整装置と、
溶接された前記積層コア、ならびに前記積層コアに続く少なくとも一枚の薄板コアを吸引する吸引手段と、
溶接された前記積層コアを前記吸引手段の吸引力に抗して前記薄板コア群から抜き出す抜き出し装置と、
を備えることを特徴とする積層コア製造装置。 - 前記調整装置は、前記薄板コア群の積層方向の位置を調整することにより、前記溶接装置が前記積層コアの最後尾の前記薄板コアを溶接する溶接端位置を調整することを特徴とする請求項1記載の積層コア製造装置。
- 前記調整装置は、前記溶接装置の移動位置を調整することにより、前記溶接装置が前記積層コアの最後尾の前記薄板コアを溶接する溶接端位置を調整することを特徴とする請求項1記載の積層コア製造装置。
- 板状の母材から前記薄板コアをプレスして形成するプレス装置と、前記母材に記録されている板厚情報を読み取り前記調整装置に送出する読み取り装置とを備えることを特徴とする請求項1、2または3記載の積層コア製造装置。
- 前記調整装置は、前記積層コアの最後尾の前記薄板コアの溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に調整することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の積層コア製造装置。
- 前記積層コアの最後尾の前記薄板コアの中央部を検出する視覚装置を備え、前記視覚装置が検出する視覚情報に基づき、前記調整装置は、前記積層コアの最後尾の前記薄板コアの溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に調整することを特徴とする請求項5記載の積層コア製造装置。
- 前記積層コアの最後尾の前記薄板コアの中央部を検出するセンサを備え、前記センサが検出するセンサ情報に基づき、前記調整装置は、前記積層コアの最後尾の前記薄板コアの溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に調整することを特徴とする請求項5記載の積層コア製造装置。
- 薄板コアを積層した薄板コア群から、前記薄板コア群の先頭の前記薄板コアを含み所定の厚みに前記薄板コアを積層して構成されている積層コアを抜き出す積層コア製造方法であって、
係止部材に向けて付勢され前記係止部材に先頭の前記薄板コアを係止されている前記薄板コア群の位置を前記薄板コアの板厚情報に基づき積層方向のいずれか一方に移動することにより、前記積層コアの最後尾の前記薄板コアを溶接する溶接端位置を調整する調整工程と、
前記薄板コア群の積層方向に溶接装置が所定距離移動することにより、前記薄板コア群の先頭の前記薄板コアを含み前記積層コアを構成する所定の厚み分の前記薄板コアを前記溶接装置が溶接して結合する溶接工程と、
溶接された前記積層コア、ならびに前記積層コアに続く少なくとも一枚の薄板コアを吸引しながら、吸引力に抗して前記積層コアを前記薄板コア群から抜き出す抜き出し工程と、
を含むことを特徴とする積層コア製造方法。 - 薄板コアを積層した薄板コア群から、前記薄板コア群の先頭の前記薄板コアを含み所定の厚みに前記薄板コアを積層して構成されている積層コアを抜き出す積層コア製造方法であって、
前記薄板コアの板厚情報に基づいて溶接装置の移動位置を調整することにより前記積層コアの最後尾に位置する前記薄板コアを溶接する溶接端位置を調整し、前記薄板コア群の先頭の前記薄板コアを含み前記積層コアを構成する所定の厚み分の前記薄板コアを前記溶接装置が溶接して結合する溶接工程と、
溶接された前記積層コア、ならびに前記積層コアに続く少なくとも一枚の薄板コアを吸引しながら、吸引力に抗して前記前記積層コアを前記薄板コア群から抜き出す抜き出し工程と、
を含むことを特徴とする積層コア製造方法。 - 前記溶接工程において、前記板厚情報に基づいて算出した前記溶接装置の溶接距離により前記溶接端位置を調整することを特徴とする請求項9記載の積層コア製造方法。
- 前記溶接工程において、前記板厚情報に基づいて算出した前記積層コアを構成する前記薄板コアの枚数により前記溶接端位置を調整することを特徴とする請求項9記載の積層コア製造方法。
- 母材をプレスして前記薄板コアを形成するプレス工程と、前記プレス工程の前に前記母材の板厚情報を計測する計測工程とを含み、前記計測工程で得られる板厚情報に基づき、一つの母材からプレス形成された薄板コアからなる薄板コア群において、各積層コアの前記溶接端位置を同じ調整量で調整することを特徴とする請求項8から11のいずれか一項記載の積層コア製造方法。
- 母材をプレスして前記薄板コアを形成するプレス工程と、前記プレス工程の前に前記母材に記録されている板厚情報を取得する情報取得工程とを含み、前記情報取得工程で得られる板厚情報に基づき、一つの母材からプレス形成された薄板コアからなる薄板コア群において、各積層コアの前記溶接端位置を同じ調整量で調整することを特徴とする請求項8から11のいずれか一項記載の積層コア製造方法。
- 前記溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部にすることを特徴とする請求項8から13のいずれか一項記載の積層コア製造方法。
- 視覚装置が検出する視覚情報に基づき、前記溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に調整することを特徴とする請求項14記載の積層コア製造方法。
- センサが検出するセンサ情報に基づき、前記溶接端位置を板厚方向のほぼ中央部に調整することを特徴とする請求項14記載の積層コア製造方法。
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