JP2004054108A - 光路分割光学素子とこれを用いた顕微鏡 - Google Patents

光路分割光学素子とこれを用いた顕微鏡 Download PDF

Info

Publication number
JP2004054108A
JP2004054108A JP2002213981A JP2002213981A JP2004054108A JP 2004054108 A JP2004054108 A JP 2004054108A JP 2002213981 A JP2002213981 A JP 2002213981A JP 2002213981 A JP2002213981 A JP 2002213981A JP 2004054108 A JP2004054108 A JP 2004054108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical path
wedge
optical
path splitting
dichroic mirror
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002213981A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Suga
菅 隆之
Kunio Toshimitsu
利光 邦夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2002213981A priority Critical patent/JP2004054108A/ja
Publication of JP2004054108A publication Critical patent/JP2004054108A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

【課題】複数の異なる波長の光を同時に観測可能とする、光路分割光学素子とこれを備えた顕微鏡を提供すること。
【解決手段】くさび形状を有する複数個の光学素子31,32からなる光路分割光学素子13であって、
前記光路分割素子13の複数のくさび面のうち少なくとも1面がダイクロイックミラーDM1で形成され、
前記光路分割光学素子13の入射光側から最初の光路分割面に前記ダイクロイックミラーDM1が配置されて、複数の異なる波長の光を、それぞれ異なる光路L1,L2,L3に分割すること。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入射光の光路を分割して射出する光路分割光学素子とこれを備えた顕微鏡に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、波長の異なる2つの画像を1台のカメラの撮像素子上に投影する蛍光顕微鏡の光学系が、アプライド・フィジックス 2000年12月号開示されている(「Simultaneous dual−color and dual−polarization imaging of single molecules」 Applied Physics 11 December 2000, Vol. 77, No. 24, P.4052−4054)。
【0003】
上記光学系は、標本を落射照明する無限遠光学系の対物レンズと、無限遠光学系対物レンズの平行光束中に配置したウオラストン・プリズム(偏光プリズム)とくさび形のダイクロイックミラー(光路分割光学素子)とから構成されている。標本からの反射光(蛍光)は、くさび形のダイクロイックミラーに入射する。くさび形のダイクロイックミラーは、表面と裏面とが一定の角度を有しているため、異なる波長の2つの光はダイクロイックミラーの表面と裏面によってそれぞれ反射され、別々の光路を通り結像レンズによってカメラの撮像素子(例えばCCD)上に同時に結像され、モニター上の同一画面で観察できるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、様々な蛍光試薬の開発、対物レンズの透過率の向上により、微弱な蛍光の検出が可能となり、加えて、複数の波長の蛍光画像を同時に観察することが行われるようになっている。例えば、1つの波長で標本を照射し、2つ以上の異なる波長の蛍光画像を検出し、さらに蛍光強度変化の校正のため標準蛍光色素を加え蛍光強度を検出ことも必要になっている。また、標本の形態画像を蛍光画像と合わせて同時に観察するなどの要請がある。
【0005】
しかしながら、上記の開示例では、複数の異なる波長の光を任意の表示形態で観察することができない。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みて行われたものであり、複数の異なる波長の光を同時に観察可能とする、光路分割光学素子とこれを備えた顕微鏡を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、くさび形状を有する複数個の光学素子からなる光路分割光学素子であって、
前記光路分割素子の複数のくさび面のうち少なくとも1面がダイクロイックミラーで形成され、
前記光路分割光学素子の入射光側から最初の光路分割面に前記ダイクロイックミラーが配置されて、複数の異なる波長の光を、それぞれ異なる光路に分割することを特徴とする光路分割光学素子を提供する。
【0008】
また、本発明の光路分割光学素子では、前記光路分割光学素子は、基準のくさび形のダイクロイックミラーと、前基準のくさび形のダイクロイックミラーの面の法線を軸として、くさび方向を回転して配置された少なくとも1つのくさび形のダイクロイックミラーと、から形成されていることが好ましい。
【0009】
また、本発明の光路分割光学素子では、前記光路分割光学素子は、両面または片面にダイクロイックミラーが形成された2個以上の前記くさび形のダイクロイックミラーを接着して形成されていることが好ましい。
【0010】
また、本発明では、光源と、照明光学系と、前記照明光学系により照明された標本からの光を集光する対物レンズ系を有する顕微鏡において、
前記対物レンズ系からの光を入射する位置に光路分割光学素子を備え、前記光路分割光学素子で分割された複数の異なる波長の光を同一撮像装置の異なる位置に結像する結像光学系を備え、前記複数の異なる波長の光を同時に観察可能にすることを特徴とする前記光路分割光学素子を用いた顕微鏡を提供する。
【0011】
また、本発明の顕微鏡では、前記照明光学系の光路中に角形絞りを配置することが好ましい。
【0012】
また、本発明の顕微鏡では、前記角形絞りは、前記照明光学系の光軸に略垂直な平面上で、回転および平行移動可能であることが好ましい。
【0013】
また、本発明の顕微鏡では、前記角形絞りは、該角形絞りの少なくとも縦または横の長さを可変できることが好ましい。
【0014】
また、本発明の顕微鏡では、前記結像光学系の結像レンズは、焦点距離が可変できることが好ましい。
【0015】
【発明の実施形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1は本発明の実施の形態にかかる顕微鏡を示し、図2は本発明にかかる第1実施の形態の光路分割光学素子を有する顕微鏡光学系の概略構成図を示し、図3、図4は第1実施の形態にかかる光路分割光学素子の作用を説明する説明図を示し、図5は本発明の第2実施の形態にかかる光路分割光学素子の概略構成図を示し、図6は本発明の第3の実施の形態にかかる光路分割光学素子の概略構成図を示し、図7は本発明の顕微鏡に用いられる角形絞りの概略構成図を示す。
【0017】
図1において、顕微鏡1は透過照明部2によってステージ4に支持された標本3を照明し、標本3からの光は回転式のレボルバ6に配置された対物レンズ5で集光され、不図示の光学系を介して接眼レンズ8で標本の像が観察される。対物レンズ5の焦点合わせは、上下ノブ7によって行われる。
【0018】
また、顕微鏡1には落射照明光学系9が設けられ、ランプ光源10からの照明光は角形絞り部11を通過して所定の波長で標本3を照明するためのダイクロイックミラー12に入射する。ダイクロイックミラー12によって反射された所定の波長の光(励起光)は、対物レンズ5により標本3に照射される。
【0019】
標本3からの光(蛍光)は、対物レンズ5により集光され、ダイクロイックミラー12を通過して、光路分割光学素子13に入射し、該光路分割光学素子13によって異なる波長の少なくとも3つの光路に分割されて、結像レンズ14に入射し、撮像装置15(例えば、CCD素子等)に前記分割された少なくとも3つの像として同一の画面に結像され不図示のモニター等に表示される。このように構成することによって、顕微鏡1は蛍光顕微鏡として用いられる。
【0020】
接眼レンズ8を用いて観察する場合は、光路分割光学素子13を光軸から外すことによって、不図示の光学系に対物レンズ5からの光を接眼レンズ8側に導くことで可能となる。
【0021】
なお、光路分割光学素子部13の中に、後述のミラーを形成しない部分を設けて、接眼レンズ8で標本3を観察するようにしても良い。
【0022】
(第1実施の形態)
図2は、本発明の第1実施の形態にかかる光路分割光学素子を有する顕微鏡光学系の概略構成図を示す。
【0023】
図2は、3つの異なる波長の光(例えば、波長λ1、波長λ2、波長λ3と記す)の像を同一画面で観察可能にする実施の形態を示している。
【0024】
図2において、ランプ光源10からの光は、コレクタレンズ22で略平行光にされ、平行光にされた光は、光路内に配置された角形絞り部11(視野絞り)で標本3への照明光の視野が制限され、フィールドレンズ24を通過後、励起フィルタ25で所定の波長成分が取り出され、光軸に対して45度に配置されたダイクロイックミラー12で反射されて、対物レンズ5に入射し、標本3に照射される。
【0025】
標本3からの光(蛍光)は、対物レンズ5で集光され、ダイクロイックミラー12を通過し、バリアフィルタ29(または、エミッションフィルタ)によって観察する波長光が選択され、バリアフィルタ29を透過した光Lは光路分割光学素子13に入射する。光路分割光学素子13には、3つの異なる波長の光(波長λ1、波長λ2、波長λ3)のうち、1つの波長の光を反射する光学部材であるダイクロイックミラーDM1(以後DM1と記す)とDM1を通過した2つの波長のうち1つの波長の光を反射するダイクロイックミラーDM2(以後DM2と記す)およびDM2を通過した波長の光を反射するダイクロイックミラーDM3(以後DM3と記す)とがそれぞれくさび形状の光学部材表面に形成され、くさび形のダイクロイックミラー31およびくさび形のダイクロイックミラー32とが、くさび形のダイクロイックミラー31の光の射出側の面とくさび形のダイクロイックミラー32の光の入射側の面とが接して、または接着して配置されている。また、くさび形のダイクロイックミラー32は、くさび形のダイクロイックミラー31の法線X(軸X)を中心として反時計方向に略90度回転可能に配置されている。
【0026】
このように、上記くさび形のダイクロイックミラー31とくさび形のダイクロイックミラー32のDM1、DM2およびDM3で反射された3つの異なる波長の光は、結像レンズ14によって、図2(b)に示すように、撮像装置15(例えば、CCD素子等)上の異なる位置S1、S2およびS3に結像される。本実施の形態では、例えば、波長λ1の光は、DM1で反射され撮像装置5上のS1の位置に、波長λ2の光はDM2で反射され撮像装置15上のS2の位置に、そして波長λ3の光は、DM3で反射されて撮像装置15上のS3の位置に同時に結像され、不図示のモニター等によって観察可能となる。
【0027】
なお、本実施の形態では、3つの異なる波長の光を反射する光学部材は、ダイクロイックミラー(DM1、DM2、DM3)であるが、光路分割光学素子13に入射する光の波長が3波長の場合、光が入射する側から2つの光学部材(DM1、DM2)をダイクロイックミラーとし、光が入射する側から最も遠い側の面の光学部材(DM3)をミラーにしても良い。
【0028】
次に、図3、図4を用いて光路分割光学素子13のくさびによる光の反射方向と結像との関係について説明する。
【0029】
図3は、異なる波長の光を図2(b)の縦方向に分割する場合の説明図である。
【0030】
図3(a)は、光路分割光学素子13aがくさび形のダイクロイックミラー32で形成されている場合を示す。この場合、DM2は光軸に対して略45度の角度で配置され、DM3はDM2に対して所望の角度δ(以後、くさび角度δと記す)を有するくさび形状の光学部材上に形成されて配置されている。DM2は波長λ2の光を反射し、波長λ3の光を透過するように形成されており、DM2を透過した波長λ3の光は、DM3で反射される。DM2とDM3とは所望のくさび角度δを有して配置されているために、DM2およびDM3でそれぞれ反射された光の光路は、光路L2および光路L3に分割される。光路L2と光路L3のなす角度θ(以後、分割角度θと記す)は、2枚のDM2とDM3のなす、くさび角度δの2倍(θ=2・δ)である。
【0031】
光路L2と光路L3に分割された光の像は、結像レンズ14で図3(b)に示すように、撮像装置15(例えばCCD素子)上の別々の場所S2、S3にそれぞれ結像され不図示のモニター等の同一画面上で同時に観察することができる。くさび形のダイクロイックミラー32は、そのくさび形状の断面が図3(a)の紙面上に見えるように光路L方向に2つのダイクロイックミラーが並ぶように配置されているため、入射光Lはくさび形のダイクロイックミラー32のDM2およびDM3で、図3の紙面の縦方向の光路L2および光路L3に分割される。
【0032】
ここで、光路L2と光路L3による像の間隔(光路分割間隔)Dは、結像レンズ14の焦点距離をf、分割角度をθ(θ=2δ:δはくさび角度)とすると、光路分割間隔 D=f×tan(θ)となる。一例として、市販されているCCDカメラに用いられている1/2インチCCD素子のサイズは6.4×4.8mmである。この長手方向のサイズ6.4mmを2等分した中心間距離3.2mmに略等しい3.5mmを用いる場合、結像レンズ14の焦点距離fを200mmとすると、分割角度θは、約1度となる。この場合、くさび角度δが0.26度(=15分47秒)となるように、くさび形のダイクロイックミラー32のくさび角度を設定すればよい。
【0033】
なお、これ以外にも、CCD素子のサイズは、2/3インチで8.8×6.6mm、1/3インチで4.8×2.4mmのものがあり、これらの中心間距離は、それぞれ4.4mm、2.4mmである。このような、CCD素子を用いた場合にも、光路分割光学素子13aに、それぞれのCCD素子のサイズに対応したくさび角度δを有するくさび形のダイクロイックミラーを配置することで、上述の様々なサイズのCCD素子を使用することが可能となる。
【0034】
次に、異なる波長の光を図2(b)の横方向に分割する場合について図4を用いて説明する。図4(a)に示す光路分割光学素子13bは、図3(a)の光路分割光学素子13aを、DM2が形成されているくさび面の法線X(軸X)を軸として反時計回りの方向に略90度回転して配置されている場合を示す。図4(b)はA方向から見た矢視図を、図4(c)は同じくB方向から見た矢視図を示す。このようにくさび形のダイクロイックミラー31をくさび形のダイクロイックミラー32に対して反時計回りの方向に略90度回転して設置することによって、前述の縦方向に光路を分割したのと同様の作用によって、図4(d)に示すように、異なる波長の光を横方向に分割して撮像装置15上に結像することができる。図4(b)に示すように、入射光Lはくさび形のダイクロイックミラー31のDM1とDM2で反射されて、上述と同様に、くさび角度δと結像レンズ14の焦点距離fで決められる間隔Dだけ分離されて、撮像装置15上にS1、S2として結像される。
【0035】
なお、くさび形のダイクロイックミラー32の回転角度は略90度以外の角度であっても良い。この場合、撮像装置15上での結像位置はS1の中心Oを中心として半径Dの円周上で前記回転角度の位置に像が形成される。
【0036】
上述のように、異なる波長の光を横方向に分割するくさび形のダイクロイックミラー31と異なる波長の光を縦方向に分割するくさび形のダイクロイックミラー32とを図2(a)に示すようにくさび形のダイクロイックミラーの光の射出側の面とくさび形ダイクロイックミラー32の光の入射側の面とを接して配置した光路分割光学素子13によって、3つの異なる波長の光を撮像装置15上のS1、S2およびS3に結像することが可能となる。
【0037】
なお、上述の図3および図4において、2つの異なる波長の光の光路分割についての説明をするために、DM2をくさび形のダイクロイックミラー31と32の両方に形成して説明したが、図2(a)に示すように、DM2はくさび形のダイクロイックミラー31または32の接する面のどちらか一方に形成されていれば、第1実施の形態で説明した3つの異なる波長の光を異なる光路に分割することができる。
【0038】
また、くさび形のダイクロイックミラー31とくさび形のダイクロイックミラー32の設置の順序は、図2(b)に示す様に、入射光L側からくさび形ダイクロイックミラー31、くさび形ダイクロイックミラー32の順番であっても良いし、くさび形ダイクロイックミラー32、くさび形ダイクロイックミラー31の順番であっても良い。
【0039】
(第2実施の形態)
次に、本発明の第2実施の形態について図5を参照しつつ説明する。図5(a)は、光路分割光学素子23と分割された光の結像光学系の部分拡大図を示し、図5(b)は、図5(a)光路分割光学素子23をC方向から見た矢視図を示し、図5(c)は、撮像装置15上での4つの異なる波長の光の結像S1〜S4の位置を示す概略図を示す。
【0040】
本第2実施の形態が第1実施の形態と異なるところは、4つの異なる波長の光を同一の撮像装置上の異なる4つの場所に結像することにある。
【0041】
図5(a)において、光路分割光学素子23は、3つのくさび形のダイクロイックミラー41、42および43を接して、または接着して形成されている。それぞれのくさび形のダイクロイックミラー41,42および43は、くさび形のダイクロイックミラー41を基準にして、くさび形のダイクロイックミラー42はくさび方向を略90度反時計回りの方向に回転して配置し、さらにくさび形のダイクロイックミラー43はくさび方向を略180度回転して配置されている。そして、入射光Lの入射面側から第1の波長λ1を反射するダイクロイックミラーDM1と第2の波長λ2を反射するダイクロイックミラーDM2とがくさび形のダイクロイックミラー41に形成されている。また、第3の波長λ3を反射するダイクロイックミラーDM3と第4の波長λ4を反射するDM4とがくさび形のダイクロイックミラー43に形成されている。
【0042】
このような構成の光路分割光学素子23に4つの異なる波長を有する光Lが入射され、4つの異なる光路L1、L2、L3およびL4に分割されて、結像レンズ14を介して、撮像装置15上の異なる位置S1、S2、S3およびS4に結像され不図示のモニター等で観察可能となる。
【0043】
また、撮像装置15上の結像位置のS1とS2の間隔D1に対応するように、くさび形のダイクロイックミラー41のくさび角度δ1が、そして結像位置のS2とS3の間隔d1に対応するようにくさび形ダイクロイックミラー42のくさび角度δ2が前述の関係を基に決められている。本第2実施の形態の場合、くさび形のダイクロイックミラー41とくさび形のダイクロイックミラー43のくさび角度は同じ値δ1を有しており、結像間隔がD1となるようにくさび形のダイクロイックミラーを形成している。一方くさび形のダイクロイックミラー42のくさび角度は結像間隔がd1となるように決められ、くさび角度δ2を有している。
【0044】
上述のような光路分割光学素子23を配置することによって、4つの異なる波長の光が、撮像装置15上で横方向間隔D1、縦方向間隔d1を有して結像され、不図示のモニター等により観察可能となる。
【0045】
なお、すべてのくさび角度が同じくさび角度(例えばδ1)である場合には、結像間隔は横方向、縦方向ともD1となる。また、すべてのくさび角度が異なる場合には、図5(c)において、S1とS2、S2とS3、S3とS4のそれぞれの結像間隔が異なって結像される。
【0046】
なお、上述の光路分割光学素子23のDM1およびDM2がくさび形のダイクロイックミラー41に、DM3およびDM4がくさび形のダイクロイックミラー43に形成されていたが、DM2がくさび形のダイクロイックミラー42の入射面側に形成されていても良いし、DM3がくさび形のダイクロイックミラー42の射出面側に形成されていても良い。なお、DM4はミラーであってもよい。
【0047】
また、上述の光路分割光学素子23のDM1およびDM2がくさび形のダイクロイックミラー41に、DM3およびDM4がくさび形のダイクロイックミラー43に形成されている場合、くさび形ダイクロイックミラー42は無くても良い。この場合には、くさび形ダイクロイックミラー41の光の射出側の面とくさび形ダイクロイックミラー43の光の入射側の面のなす角度が、くさび角度δ2であれば同様の効果を奏する事ができる。
【0048】
(第3実施の形態)
次に、本発明の第3実施の形態について図6を参照しつつ説明する。
【0049】
本第3実施の形態では、図6(a)に示すように光路分割光学素子53は2つのくさび形のダイクロイックミラー51と52を同じ方向(くさびの厚みが厚い方同志、および薄い方同志を合わせる)にくさび方向を向けて接して形成し、くさび形のダイクロイックミラー51の入射面側にダイクロイックミラーDM1を、射出面側にダイクロイックミラーDM2を、そしてくさび形のダイクロイックミラー52の射出側面にダイクロイックミラーDM3を形成し光軸上に配置して、3つの異なる波長の光を図中の縦方向3つの異なる光路L1、L2およびL3に分割するように設けている。3つの異なる波長の光を含む入射光Lはくさび形のダイクロイックミラー51に入射し、第1の波長λ1の光を反射するDM1で光路L1に、第2の波長λ2の光を反射するDM2で光路L2に、そして第3の波長λ3を反射するDM3で光路L3に分割される。くさび形のダイクロイックミラー51と52のくさび角度は等しい角度δに設定されているため、それぞれの光の結像位置S1、S2およびS3は撮像装置15上に結像レンズ14を介して、図6(b)に示すように結像間隔D2で結像される。なお、結像間隔とくさび角度の関係は第1実施の形態と同様の関係で示されるので説明を省略する。
【0050】
このように構成することによって、3つの異なる波長を含む入射光Lを3つの異なる光路L1、L2およびL3に分割して撮像装置15上で同時に観察できるようになる。
【0051】
なお、くさび形のダイクロイックミラー51と52のくさび角度は異なっていても良い。この場合には、結像位置S1とS2、S2とS3のそれぞれの結像間隔が異なって結像される。
【0052】
また、DM2はくさび形のダイクロイックミラー52の入射面側に形成しても良い。さらにまた、くさび形のダイクロイックミラー52の射出面側のDM3は反射膜でも良い。
【0053】
また、くさび形ダイクロイックミラー51と52は接着されていても良い。
【0054】
次に、図7を用いて、本発明の顕微鏡に用いられる角形絞り部11について説明する。
【0055】
本実施の形態では、画像を表示するモニター形状(矩形)を考慮し、視野絞りを角形とし、標本への照明範囲を角形にすることで、モニター形状と表示される画像形状のバランスをとった。しかし、視野絞りは角形以外の形状でも良い。
【0056】
図7は、照明光学系9中に設けられた角形絞り部11(視野絞り)の一実施形態の概略構成図である。
【0057】
図7において、角形絞り部11は、CCD素子のサイズと対応可能なように複数のサイズの異なる角形絞り70がスライダー72に設けられている。スライダー72は、スライダー72の長手方向に移動可能に支持され、各絞り位置に対応したクリック溝74が設けられている。クリック溝74は、クリックばね76により、クリック位置が決められる。クリックばね76は、ねじにより角形絞り支持部78に固定されている。これにより、スライダー72は、クリックばね76と不図示の支持機構により、角形絞り支持部78に移動可能に支持されている。角形絞り支持部78は回転用嵌合部80を有し、回転支持部82に対して回転可能に支持されている。角形絞り支持部78の回転は、回転ノブ84を図4の紙面内で、矢印Rで示す方向に操作することによって可能となる。
【0058】
回転支持部82は、絞り支持部86の内部にあり、回転支持部82の外周側の一箇所にV溝88が設けられ、絞り支持部86には、回転支持部82の押圧用嵌合穴90が設けられており、押圧部92がコイルばね94と抜け止め部96によりV溝88に押圧されており、押圧部92の反対側の2箇所にねじにより軸方向に移動可能な芯だし調整つまみ98a、98bが設けられ、絞り支持部86によって芯だし調整可能に支持されている。このように回転可能にすることにより、CCD素子の傾きによる表示画像の傾きを補正できる。
【0059】
押圧部92と芯だし調整つまみ98aと98bとは、互いに約120度の角度を有して配置されている。これら芯だし調整つまみ98aと98bとを回転することによって、回転支持部82を図4の紙面内で平行移動させ角形絞り70の光軸に対する位置を調整することができる。
【0060】
以上の構成により、角形絞り70のサイズ変更をスライダー72の移動で行うことができ、また角形絞り70の回転を回転ノブ84により行うことができ、さらに角形絞り70の平行移動を芯だし調整つまみ98aと98bにより行うことが可能となる。
【0061】
なお、色々なサイズの角形絞り70を有するスライダー72を多数準備して置き、必要に応じ適宜交換することで、角形絞り70のサイズの変更ができる。
【0062】
また、結像レンズ14は、異なる焦点距離の結像レンズ14を用意して、スライダーや回転式ターレット等で切り替えるようにしても良い。
【0063】
また、結像レンズ14にズームレンズを利用すれば、焦点距離を所定の範囲内で自由に変えることができ、異なるサイズのCCD素子に対応して像間隔Dを調整することができるようになる。
【0064】
なお、この実施の形態は例に過ぎず、本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
【0065】
【発明の効果】
上述のように、本発明では、複数の異なる波長の光を同時に観測可能とする、光路分割光学素子とこれを備えた顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる顕微鏡を示す。
【図2】本発明にかかる第1実施の形態の光路分割光学素子を有する顕微鏡光学系の概略構成図を示す。
【図3】第1実施の形態にかかる光路分割光学素子の作用を説明する説明図を示す。
【図4】第1実施の形態にかかる光路分割光学素子の作用を説明する別の説明図を示す。
【図5】本発明の第2実施の形態にかかる光路分割光学素子の概略構成図を示す。
【図6】本発明の第3の実施の形態にかかる光路分割光学素子の概略構成図を示す。
【図7】本発明の顕微鏡に用いられる角形絞りの概略構成図を示す。
【符号の説明】
1   顕微鏡
2   透過照明部
3   標本
4   ステージ
5   対物レンズ
6   レボルバ
7   上下ノブ
8   接眼レンズ
9   落射照明光学系
10  ランプ光源
11  角形絞り部
12  ダイクロイックミラー
13、13a、13b、43、53  光路分割光学素子
14  結像レンズ
15  撮像装置
24  フィールドレンズ
25  励起フィルター
29  バリアフィルター
31、32、33、41、42、43  くさび形のダイクロイックミラー
51、52  くさび形のダイクロイックミラー
70  角形絞り
72  スライダー
74  クリック溝
76  クリックばね
78  角形絞り支持部
80  回転用嵌合部
82  回転支持部
84  回転ノブ
86  絞り支持部
88  V溝
90  押圧用嵌合穴
92  押圧部
94  コイルばね
96  抜け止め部
98a、98b  芯だし調整つまみ

Claims (8)

  1. くさび形状を有する複数個の光学素子からなる光路分割光学素子であって、
    前記光路分割素子の複数のくさび面のうち少なくとも1面がダイクロイックミラーで形成され、
    前記光路分割光学素子の入射光側から最初の光路分割面に前記ダイクロイックミラーが配置されて、複数の異なる波長の光を、それぞれ異なる光路に分割することを特徴とする光路分割光学素子。
  2. 前記光路分割光学素子は、基準のくさび形のダイクロイックミラーと、
    前基準のくさび形のダイクロイックミラーの面の法線を軸として、くさび方向を回転して配置された少なくとも1つのくさび形のダイクロイックミラーと、
    から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光路分割光学素子。
  3. 前記光路分割光学素子は、両面または片面にダイクロイックミラーが形成された2個以上の前記くさび形のダイクロイックミラーを接着して形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の光路分割光学素子。
  4. 光源と、
    照明光学系と、
    前記照明光学系により照明された標本からの光を集光する対物レンズ系を有する顕微鏡において、
    前記対物レンズ系からの光を入射する位置に光路分割光学素子を備え、
    前記光路分割光学素子で分割された複数の異なる波長の光を同一撮像装置の異なる位置に結像する結像光学系を備え、
    前記複数の異なる波長の光を同時に観察可能にすることを特徴とする請求項1に記載の光路分割光学素子を用いた顕微鏡。
  5. 前記照明光学系の光路中に角形絞りを配置することを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡。
  6. 前記角形絞りは、前記照明光学系の光軸に略垂直な平面上で、回転および平行移動可能であることを特徴とする請求項4または5に記載の顕微鏡。
  7. 前記角形絞りは、該角形絞りの少なくとも縦または横の長さを可変できることを特徴とする請求項5または6に記載の顕微鏡。
  8. 前記結像光学系の結像レンズは、焦点距離が可変できることを特徴とする請求項4乃至7の何れか1項に記載の顕微鏡。
JP2002213981A 2002-07-23 2002-07-23 光路分割光学素子とこれを用いた顕微鏡 Withdrawn JP2004054108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002213981A JP2004054108A (ja) 2002-07-23 2002-07-23 光路分割光学素子とこれを用いた顕微鏡

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002213981A JP2004054108A (ja) 2002-07-23 2002-07-23 光路分割光学素子とこれを用いた顕微鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004054108A true JP2004054108A (ja) 2004-02-19

Family

ID=31936429

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002213981A Withdrawn JP2004054108A (ja) 2002-07-23 2002-07-23 光路分割光学素子とこれを用いた顕微鏡

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004054108A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316289A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Olympus Corp 顕微鏡の照明装置
JP2009545882A (ja) * 2006-08-03 2009-12-24 コーニング インコーポレイテッド 光エネルギーを得るための装置
JP2012145623A (ja) * 2011-01-07 2012-08-02 Ashu Kogaku Kofun Yugenkoshi プロジェクタ光源モジュール
WO2017162648A1 (en) * 2016-03-21 2017-09-28 Promethean Limited Interactive system
JP2022512354A (ja) * 2018-12-10 2022-02-03 フラウンホファー ゲセルシャフト ツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー.ファオ. マルチチャネル撮像装置及びマルチアパーチャ撮像装置を備えた装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005316289A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Olympus Corp 顕微鏡の照明装置
JP2009545882A (ja) * 2006-08-03 2009-12-24 コーニング インコーポレイテッド 光エネルギーを得るための装置
JP2012145623A (ja) * 2011-01-07 2012-08-02 Ashu Kogaku Kofun Yugenkoshi プロジェクタ光源モジュール
WO2017162648A1 (en) * 2016-03-21 2017-09-28 Promethean Limited Interactive system
JP2022512354A (ja) * 2018-12-10 2022-02-03 フラウンホファー ゲセルシャフト ツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー.ファオ. マルチチャネル撮像装置及びマルチアパーチャ撮像装置を備えた装置
US11611736B2 (en) 2018-12-10 2023-03-21 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Multi-aperture imaging device with a wavelength-specific beam deflector and device having such a multi-aperture imaging device
JP7285931B2 (ja) 2018-12-10 2023-06-02 フラウンホファー ゲセルシャフト ツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー.ファオ. マルチチャネル撮像装置及びマルチアパーチャ撮像装置を備えた装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8098279B2 (en) Imaging apparatus and microscope
JP6033798B2 (ja) 蛍光顕微鏡検査法における照明位相制御のためのシステムおよび方法
US6031661A (en) Confocal microscopic equipment
JP5878207B2 (ja) 照明された試料を光学的に捕捉するための方法および装置
EP1424579A1 (en) Illumination apparatus for microscope and image processing apparatus using the same
JPH0735986A (ja) 倒立型及び正立型顕微鏡
US7480046B2 (en) Scanning microscope with evanescent wave illumination
JP3762952B2 (ja) 光学装置並びにそれを用いた画像測定装置及び検査装置
US7633622B2 (en) Method for analyzing a sample and microscope for evanescently illuminating the sample
JP6895768B2 (ja) 欠陥検査装置、および欠陥検査方法
JP2002267940A (ja) 倒立型顕微鏡システム
JP3523348B2 (ja) 細隙灯顕微鏡
JP3564210B2 (ja) 共焦点光学装置
KR101907845B1 (ko) 쾰러조명계를 포함하는 투과 형광현미경
US6618154B2 (en) Optical measurement arrangement, in particular for layer thickness measurement
JP2004054108A (ja) 光路分割光学素子とこれを用いた顕微鏡
JP2002098899A (ja) 蛍光顕微鏡
CN114460020B (zh) 一种基于数字微反射镜的高光谱扫描系统及方法
KR20010034046A (ko) 다수의 스캐닝 빔을 갖는 공초점 현미경
CA2210801C (en) Method and apparatus for three-dimensional microscopy with enhanced depth resolution
JP2003195176A (ja) 共焦点顕微鏡
JP2010020298A (ja) 結像装置及び顕微鏡
GB2520541A (en) Optical arrangement for imaging a sample
JP2012141452A (ja) 自動合焦機構および顕微鏡装置
JP2011095512A (ja) 共焦点顕微鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20051004