JP2004053812A - レンズ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望の光学性能を維持するとともに、バックフォーカス距離を大きく確保した状態で、撮影画角を広角とし、テレセントリック性も良くしたレンズ装置を提供する。
【解決手段】被写体側に位置する第1面1aを凹面としてなるメニスカス状の撮像レンズ1であって、Bf(バックフォーカス距離)がf1(レンズ系全体の焦点距離)より大きく、nd(屈折率)が1.45より大きく、R1/f1が−2.5以上で0未満(R1:レンズ1の第1面の中心曲率半径)であり、結像面側に位置する第2面1bを非球面形状にしたことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】被写体側に位置する第1面1aを凹面としてなるメニスカス状の撮像レンズ1であって、Bf(バックフォーカス距離)がf1(レンズ系全体の焦点距離)より大きく、nd(屈折率)が1.45より大きく、R1/f1が−2.5以上で0未満(R1:レンズ1の第1面の中心曲率半径)であり、結像面側に位置する第2面1bを非球面形状にしたことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ装置に係り、特に携帯電話やテレビ電話等に搭載される小型撮像装置に用いられ、小型軽量化を可能としたレンズ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やテレビ電話等に搭載するための撮像装置の需要が著しく高まっている。このような撮像装置は、限られた設置スペースに搭載する必要があることから、小型で軽量であることが望まれている。
そのため、このような撮像装置に用いられるレンズ装置も、同様に、小型軽量であることが要求されている。
したがって、このような撮像装置に採用されるレンズ装置としては、従来から、1枚のレンズを用いたいわゆる単玉レンズ系が採用されている。
【0003】
このような従来の単玉レンズ系のレンズ装置として、例えば、特開2000−321491号公報に開示されているものがある。
このレンズ装置は、バックフォーカス距離を十分に確保するために形状をメニスカス形状にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
携帯電話やテレビ電話等に設けられる撮像装置は比較的近距離の被写体を撮影する場合が多い。例えば、撮像装置を腕を伸ばした状態で持ち、自分1人または他の人と2人で撮影しようとすること等がよく行われる。しかし、特開2000−321491号公報に開示された撮像レンズの撮影画角は54°〜67°程度である。このため、従来の撮像レンズを採用した撮像装置で腕を伸ばした程度の距離で撮影しようとすると画角が狭いという問題を有していた。
【0005】
また、特開2000−321491号公報に開示された撮像レンズは、撮影レンズの第2面の屈折力を弱めたため、射出光線の角度が大きく、テレセントリック性が悪く、CCDやCMOS等の固体撮像素子を用いると、色ずれが起こってしまう問題を有している。
【0006】
このため、本発明は、所望の光学性能を維持するとともに、バックフォーカス距離を大きく確保した状態で、撮影画角を広角とし、テレセントリック性も良くしたレンズ装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、レンズ装置は、被写体側に位置する第1面を凹面としてなるメニスカス状のレンズであって、f1をレンズ系全体の焦点距離、Bfをバックフォーカス距離、ndを屈折率、R1をレンズの第1面の中心曲率半径としたとき、(1)Bf≧f1、(2)nd≧1.45、(3)−2.5<R1/f1<0、の条件を満足し、かつ少なくとも結像面側に位置する第2面を非球面形状とした撮像レンズを有することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るレンズ装置の基本構造を示したもので、撮像レンズ1は被写体側に位置する第1面1aを凹面としてなるメニスカス状の単レンズであり、第1面1a及び結像面側の第2面1bともに非球面形状となっている。この撮像レンズ1が不図示のレンズ鏡筒に配設されており、撮像レンズ1は、f1はレンズ系全体の焦点距離、Bfはバックフォーカス距離、ndは屈折率、R1はレンズ1の第1面の中心曲率半径としたとき、次の条件を満たすようになっている。
【0009】
(1)Bf≧f1、(2)nd≧1.45、(3)−2.5<R1/f1<0
【0010】
この式(1)、式(2)および式(3)は、所望の光学性能を維持するとともに、バックフォーカス距離を大きく確保した状態で、撮像画角を広角とすることができるための条件である。式(1)において、Bfがf1より小さいと、バックフォーカス距離を十分に確保することができず、また、式(2)において、ndが1.45より小さくなると、レンズ第2面の曲率半径が小さくなりすぎ、周辺光の収差補正が困難となる。さらに、式(3)において、R1/f1を−2.5以上にすることにより、レンズの撮像画角を広角とし、さらに射出瞳位置を長くして、テレセントリック性をよくすることができる。
【0011】
さらに、撮像レンズ1の第1面1a側には、被写体側に開口2aと撮像レンズ1側に開口2aより小さな開口の開口2bが設けられた絞り部2が配設されており、このレンズ1の第2面1b側には、IRカットフィルター4、カバーガラス5および固体撮像素子であるCCD6が実装された基板(不図示)が順次配設されている。CCD6は結像面6aをカバーガラス5側に向けている。
【0012】
なお、IRカットフィルター4およびカバーガラス5は、必ずしも必要とされるものではなく、要求される撮像レンズの仕様に応じて適宜使用するか、使用しないかが選択される。
【0013】
上述の式(1)、式(2)および式(3)は、所望の光学性能を維持するとともに、バックフォーカス距離を大きく確保した状態で、撮影画角を67°より大きい超広角とし、テレセントリック性も良くした撮像レンズを提供するための条件である。
【0014】
式(1)は、バックフォーカス距離を十分に確保するための条件である。
また、式(2)は、曲率半径を極度に小さくならないようにし、周辺光の収差補正を軸上光とバランス良く補正するための条件である。
【0015】
また、レンズ1の非球面の形状は、光軸方向にZ軸、光軸と垂直方向にX軸をとり、光の進行方向を正とし、k、a、b、c、d、eを非球面係数としたとき次式で表している。
【数1】
ここで、f1は全系の焦点距離、R1はレンズ1の第1面の中心曲率半径、R2はレンズ1の第2面の中心曲率半径、Bfはバックフォーカス距離、FはFナンバー、2ωは画角、rはレンズ等の曲率半径、dはレンズ厚または空気間隔、ndは屈折率を示す。
【0016】
図2は本発明の第1実施例を示したもので、この第1実施例の光学系では絞り部2は開口2aが0.69mm、開口2bが0.67mmに設定されている。撮像レンズ1は、高屈折率を有するノルボルネン系樹脂により形成されており、レンズの第1面1a及び第2面1bともに非球面形状としている。レンズの材質はこれに限らず、例えば、ポリカーボネート系、ポリエステル系、ポリスチレン系等の高い屈折率を有する樹脂により形成してもよい。そして、レンズ装置の構成は図1に示す構成と同様であり、この第1実施例の撮像レンズは以下の条件に設定されている。
なお、本実施例におけるバックフォーカス距離Bfは、レンズ1の第2面1bから結像面6aまでの空気換算距離とする。
【0017】
【0018】
このような構成によれば、f1=1.610mm、Bf=1.694mm、F=2.47、2ω=71.3゜、R1=−3.68445mm、R2=−0.70547mmとなり、Bf(1.694)≧f1(1.610)であるため(1)式を満足する。
また、nd=1.50914となり、(2)式を満足する。
さらに、R1/f1=−2.28848となり、(3)式を満足する。
【0019】
この実施例1の撮像レンズにおいて、球面収差、非点収差、歪曲収差を測定した結果を図3に示す。
この測定結果によれば、球面収差、非点収差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分な光学特性を得ることができることがわかる。また、絞り部2により撮像レンズ1の周辺部に入射する光を規制しているため、ぼけの少ないシャープな像を得ることができる。しかも、レンズ素材がプラスチックのためレンズの軽量化が図られている。
【0020】
図4は本発明の第2実施例を示したもので、第1実施例と違いカバーガラスがないタイプのレンズ装置である。このため、結像面6aをもつCCD6と撮像レンズ1との間にはIRカットフィルタ4のみが設けられている。この第2実施例の光学系において絞り部2は開口2aが0.65mm、開口2bが0.64mmに設定されている。撮像レンズ1は、ガラス製のレンズを採用しており、レンズの第1面1a及び第2面1bともに非球面形状としている。この第2実施例の撮像レンズ1は以下の条件に設定されている。
なお、本実施例におけるバックフォーカス距離Bfは、撮像レンズ1の第2面1bから結像面6aまでの空気換算距離とする。
【0021】
【0022】
このような構成によれば、f1=1.800mm、F=2.84、2ω=82.5゜、R1=−1.77213mm、R2=−0.73935mm、Bf=2.006mmとなり、Bf(2.006)≧f1(1.800)であるため(1)式を満足する。
また、nd=1.58913となり、(2)式を満足する。
さらに、R1/f1=−0.98452となり、(3)式を満足する。
【0023】
この実施例2の撮像レンズにおいて、球面収差、非点収差、歪曲収差を測定した結果を図5に示す。
この測定結果によれば、球面収差、非点収差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分な光学特性を得ることができる。また、絞り部2により撮像レンズ1の周辺部に入射する光を規制しているため、ぼけの少ないシャープな像を得ることができる。
【0024】
図6は本発明の第3実施例を示したもので、第2実施例と同様にカバーガラスがないタイプのレンズ装置である。このため、結像面6aをもつCCD6と撮像レンズ1との間にはIRカットフィルタ4のみが設けられている。また、レンズ1においても第2実施例と同様にガラス製のレンズを採用しており、レンズの第1面1a及び第2面1bともに非球面形状としている。この第3実施例の光学系において絞り部2は開口2aが0.40mm、開口2bが0.39mmに設定されている。そして、撮像レンズ1は以下の条件に設定されている。
なお、本実施例におけるバックフォーカス距離Bfは、レンズ1の第2面1bから結像面6aまでの空気換算距離とする。
【0025】
【0026】
このような構成のよれば、f=1.100mm、F=2.84、2ω=68.0゜、R1=−0.90356mm、R2=−0.42074mm、Bf=1.226mmとなり、Bf(1.226)≧f1(1.100)であるため、(1)式を満足する。
また、nd=1.58913となり、(2)式を満足する。
さらに、R1/f1=−0.82142となり、(3)式を満足する。
【0027】
この実施例3の撮像レンズにおいて、球面収差、非点収差、歪曲収差を測定した結果を図7に示す。
この測定結果によれば、球面収差、非点収差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分な光学特性を得ることができる。また、絞り部2により撮像レンズ1の周辺部に入射する光を規制しているため、ぼけの少ないシャープな像を得ることができている。
【0028】
実施例1〜3では、撮像レンズ1は第1面1a及び第2面1bともに非球面形状としたが、これに限らず、第1面1aは球面形状で第2面1bが非球面形状としてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係るレンズ装置は、所望の光学性能を維持するとともに、バックフォーカス距離を大きく確保したままで、画角を広角とし、テレセントリック性もよくすることができる。また、撮像レンズよりも被写体側に絞り部を設けたためぼけの少ないシャープな像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンズ装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す概略構成図である。
【図3】図2の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す説明図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す概略構成図である。
【図5】図4の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す説明図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す概略構成図である。
【図7】図6の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す説明図である。
【符号の説明】
1 撮像レンズ
1a 第1面
1b 第2面
2 絞り部
4 IRカットフィルタ
5 カバーガラス
6 撮像素子(CCD)
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ装置に係り、特に携帯電話やテレビ電話等に搭載される小型撮像装置に用いられ、小型軽量化を可能としたレンズ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やテレビ電話等に搭載するための撮像装置の需要が著しく高まっている。このような撮像装置は、限られた設置スペースに搭載する必要があることから、小型で軽量であることが望まれている。
そのため、このような撮像装置に用いられるレンズ装置も、同様に、小型軽量であることが要求されている。
したがって、このような撮像装置に採用されるレンズ装置としては、従来から、1枚のレンズを用いたいわゆる単玉レンズ系が採用されている。
【0003】
このような従来の単玉レンズ系のレンズ装置として、例えば、特開2000−321491号公報に開示されているものがある。
このレンズ装置は、バックフォーカス距離を十分に確保するために形状をメニスカス形状にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
携帯電話やテレビ電話等に設けられる撮像装置は比較的近距離の被写体を撮影する場合が多い。例えば、撮像装置を腕を伸ばした状態で持ち、自分1人または他の人と2人で撮影しようとすること等がよく行われる。しかし、特開2000−321491号公報に開示された撮像レンズの撮影画角は54°〜67°程度である。このため、従来の撮像レンズを採用した撮像装置で腕を伸ばした程度の距離で撮影しようとすると画角が狭いという問題を有していた。
【0005】
また、特開2000−321491号公報に開示された撮像レンズは、撮影レンズの第2面の屈折力を弱めたため、射出光線の角度が大きく、テレセントリック性が悪く、CCDやCMOS等の固体撮像素子を用いると、色ずれが起こってしまう問題を有している。
【0006】
このため、本発明は、所望の光学性能を維持するとともに、バックフォーカス距離を大きく確保した状態で、撮影画角を広角とし、テレセントリック性も良くしたレンズ装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、レンズ装置は、被写体側に位置する第1面を凹面としてなるメニスカス状のレンズであって、f1をレンズ系全体の焦点距離、Bfをバックフォーカス距離、ndを屈折率、R1をレンズの第1面の中心曲率半径としたとき、(1)Bf≧f1、(2)nd≧1.45、(3)−2.5<R1/f1<0、の条件を満足し、かつ少なくとも結像面側に位置する第2面を非球面形状とした撮像レンズを有することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るレンズ装置の基本構造を示したもので、撮像レンズ1は被写体側に位置する第1面1aを凹面としてなるメニスカス状の単レンズであり、第1面1a及び結像面側の第2面1bともに非球面形状となっている。この撮像レンズ1が不図示のレンズ鏡筒に配設されており、撮像レンズ1は、f1はレンズ系全体の焦点距離、Bfはバックフォーカス距離、ndは屈折率、R1はレンズ1の第1面の中心曲率半径としたとき、次の条件を満たすようになっている。
【0009】
(1)Bf≧f1、(2)nd≧1.45、(3)−2.5<R1/f1<0
【0010】
この式(1)、式(2)および式(3)は、所望の光学性能を維持するとともに、バックフォーカス距離を大きく確保した状態で、撮像画角を広角とすることができるための条件である。式(1)において、Bfがf1より小さいと、バックフォーカス距離を十分に確保することができず、また、式(2)において、ndが1.45より小さくなると、レンズ第2面の曲率半径が小さくなりすぎ、周辺光の収差補正が困難となる。さらに、式(3)において、R1/f1を−2.5以上にすることにより、レンズの撮像画角を広角とし、さらに射出瞳位置を長くして、テレセントリック性をよくすることができる。
【0011】
さらに、撮像レンズ1の第1面1a側には、被写体側に開口2aと撮像レンズ1側に開口2aより小さな開口の開口2bが設けられた絞り部2が配設されており、このレンズ1の第2面1b側には、IRカットフィルター4、カバーガラス5および固体撮像素子であるCCD6が実装された基板(不図示)が順次配設されている。CCD6は結像面6aをカバーガラス5側に向けている。
【0012】
なお、IRカットフィルター4およびカバーガラス5は、必ずしも必要とされるものではなく、要求される撮像レンズの仕様に応じて適宜使用するか、使用しないかが選択される。
【0013】
上述の式(1)、式(2)および式(3)は、所望の光学性能を維持するとともに、バックフォーカス距離を大きく確保した状態で、撮影画角を67°より大きい超広角とし、テレセントリック性も良くした撮像レンズを提供するための条件である。
【0014】
式(1)は、バックフォーカス距離を十分に確保するための条件である。
また、式(2)は、曲率半径を極度に小さくならないようにし、周辺光の収差補正を軸上光とバランス良く補正するための条件である。
【0015】
また、レンズ1の非球面の形状は、光軸方向にZ軸、光軸と垂直方向にX軸をとり、光の進行方向を正とし、k、a、b、c、d、eを非球面係数としたとき次式で表している。
【数1】
ここで、f1は全系の焦点距離、R1はレンズ1の第1面の中心曲率半径、R2はレンズ1の第2面の中心曲率半径、Bfはバックフォーカス距離、FはFナンバー、2ωは画角、rはレンズ等の曲率半径、dはレンズ厚または空気間隔、ndは屈折率を示す。
【0016】
図2は本発明の第1実施例を示したもので、この第1実施例の光学系では絞り部2は開口2aが0.69mm、開口2bが0.67mmに設定されている。撮像レンズ1は、高屈折率を有するノルボルネン系樹脂により形成されており、レンズの第1面1a及び第2面1bともに非球面形状としている。レンズの材質はこれに限らず、例えば、ポリカーボネート系、ポリエステル系、ポリスチレン系等の高い屈折率を有する樹脂により形成してもよい。そして、レンズ装置の構成は図1に示す構成と同様であり、この第1実施例の撮像レンズは以下の条件に設定されている。
なお、本実施例におけるバックフォーカス距離Bfは、レンズ1の第2面1bから結像面6aまでの空気換算距離とする。
【0017】
【0018】
このような構成によれば、f1=1.610mm、Bf=1.694mm、F=2.47、2ω=71.3゜、R1=−3.68445mm、R2=−0.70547mmとなり、Bf(1.694)≧f1(1.610)であるため(1)式を満足する。
また、nd=1.50914となり、(2)式を満足する。
さらに、R1/f1=−2.28848となり、(3)式を満足する。
【0019】
この実施例1の撮像レンズにおいて、球面収差、非点収差、歪曲収差を測定した結果を図3に示す。
この測定結果によれば、球面収差、非点収差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分な光学特性を得ることができることがわかる。また、絞り部2により撮像レンズ1の周辺部に入射する光を規制しているため、ぼけの少ないシャープな像を得ることができる。しかも、レンズ素材がプラスチックのためレンズの軽量化が図られている。
【0020】
図4は本発明の第2実施例を示したもので、第1実施例と違いカバーガラスがないタイプのレンズ装置である。このため、結像面6aをもつCCD6と撮像レンズ1との間にはIRカットフィルタ4のみが設けられている。この第2実施例の光学系において絞り部2は開口2aが0.65mm、開口2bが0.64mmに設定されている。撮像レンズ1は、ガラス製のレンズを採用しており、レンズの第1面1a及び第2面1bともに非球面形状としている。この第2実施例の撮像レンズ1は以下の条件に設定されている。
なお、本実施例におけるバックフォーカス距離Bfは、撮像レンズ1の第2面1bから結像面6aまでの空気換算距離とする。
【0021】
【0022】
このような構成によれば、f1=1.800mm、F=2.84、2ω=82.5゜、R1=−1.77213mm、R2=−0.73935mm、Bf=2.006mmとなり、Bf(2.006)≧f1(1.800)であるため(1)式を満足する。
また、nd=1.58913となり、(2)式を満足する。
さらに、R1/f1=−0.98452となり、(3)式を満足する。
【0023】
この実施例2の撮像レンズにおいて、球面収差、非点収差、歪曲収差を測定した結果を図5に示す。
この測定結果によれば、球面収差、非点収差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分な光学特性を得ることができる。また、絞り部2により撮像レンズ1の周辺部に入射する光を規制しているため、ぼけの少ないシャープな像を得ることができる。
【0024】
図6は本発明の第3実施例を示したもので、第2実施例と同様にカバーガラスがないタイプのレンズ装置である。このため、結像面6aをもつCCD6と撮像レンズ1との間にはIRカットフィルタ4のみが設けられている。また、レンズ1においても第2実施例と同様にガラス製のレンズを採用しており、レンズの第1面1a及び第2面1bともに非球面形状としている。この第3実施例の光学系において絞り部2は開口2aが0.40mm、開口2bが0.39mmに設定されている。そして、撮像レンズ1は以下の条件に設定されている。
なお、本実施例におけるバックフォーカス距離Bfは、レンズ1の第2面1bから結像面6aまでの空気換算距離とする。
【0025】
【0026】
このような構成のよれば、f=1.100mm、F=2.84、2ω=68.0゜、R1=−0.90356mm、R2=−0.42074mm、Bf=1.226mmとなり、Bf(1.226)≧f1(1.100)であるため、(1)式を満足する。
また、nd=1.58913となり、(2)式を満足する。
さらに、R1/f1=−0.82142となり、(3)式を満足する。
【0027】
この実施例3の撮像レンズにおいて、球面収差、非点収差、歪曲収差を測定した結果を図7に示す。
この測定結果によれば、球面収差、非点収差、歪曲収差のいずれもほぼ満足できる値となり、十分な光学特性を得ることができる。また、絞り部2により撮像レンズ1の周辺部に入射する光を規制しているため、ぼけの少ないシャープな像を得ることができている。
【0028】
実施例1〜3では、撮像レンズ1は第1面1a及び第2面1bともに非球面形状としたが、これに限らず、第1面1aは球面形状で第2面1bが非球面形状としてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係るレンズ装置は、所望の光学性能を維持するとともに、バックフォーカス距離を大きく確保したままで、画角を広角とし、テレセントリック性もよくすることができる。また、撮像レンズよりも被写体側に絞り部を設けたためぼけの少ないシャープな像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンズ装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す概略構成図である。
【図3】図2の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す説明図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す概略構成図である。
【図5】図4の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す説明図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す概略構成図である。
【図7】図6の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す説明図である。
【符号の説明】
1 撮像レンズ
1a 第1面
1b 第2面
2 絞り部
4 IRカットフィルタ
5 カバーガラス
6 撮像素子(CCD)
Claims (2)
- 被写体側に位置する第1面を凹面としてなるメニスカス状のレンズであって、f1をレンズ系全体の焦点距離、Bfをバックフォーカス距離、ndを屈折率、R1をレンズの第1面の中心曲率半径としたとき、
(1)Bf≧f1
(2)nd≧1.45
(3)−2.5<R1/f1<0
の条件を満足し、かつ少なくとも結像面側に位置する第2面を非球面形状とした撮像レンズを有することを特徴とするレンズ装置。 - 請求項1において、前記撮像レンズよりも被写体側に絞り部が設けられていることを特徴とするレンズ装置。
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