JP2004053553A - ステッパーモータ式指示計器 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間で指針が確実に初期位置に復帰し、ストッパ当接確認動作が行われるようにしたステッパーモータ式指示計器を提供する。
【解決手段】指示位置情報記憶手段3a3にて電源から装置本体に対する電力の供給が停止された時の指針位置を示す指針位置情報が記憶される。そして、装置本体の起動に応じて、この起動が瞬間的に電力の供給が停止した電源瞬断の発生による再起動か否かを判定され、電源瞬断の発生に応じた起動であると場合には、上記指針位置情報記憶手段が記憶している指針位置情報が示すデータ上の指針位置に対して、指針が実際に指示する位置を考慮した補正値を付加して指針が位置制御される。そして、この位置を起点してストッパ当接確認動作が行われる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステッパーモータ式指示計器に関し、特に、車両用指示装置内に備えられた指針駆動用ステッパーモータの脱調により発生する指示誤差を短時間で効率的にリセットすることができるステッパーモータ式指示計器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ステッパーモータを用いた車両用指示装置として、図2に示す構成のものが知られている。同図において、この指示装置は、ステッパーモータ1と、このステッパーモータ1により駆動される指針2と、ステッパーモータ1の回転を制御するステッパーモータ用駆動装置3(以下、単に駆動装置3と略記する。)とを備えている。上述したステッパーモータ1は、2つの励磁コイル1a1及び1a2と、NS極が交互に3極づつ着磁され、励磁コイル1a1及び1a2の励磁状態の変化に追従して回転する回転子1bと、回転子1bの駆動力を指針2に伝えるギア1cとを備えている。
【0003】
更に、ステッパーモータ1は、指針2側のギア1cの裏側に設けられ、回転子1bの回転動作に連動する被駆動部材としての片1dと、上記励磁コイル1a1及び1a2、回転子1b、ギア1c及び片1dを収容する図示しない収容ケースに設けられ、片1dとの当接により、回転子1bの回転を機械的に停止させるストッパ1eとを備えている。なお、片1dがストッパ1eに向かうように、ステッパーモータ1を回転させることを逆回転、逆回転中の指針2の回転方向を逆回転方向Y1とする。これに対して、片1dがストッパ1eから離れるように、ステッパーモータ1を回転させることを正回転、正回転中の指針2の回転方向を正回転方向Y2とする。また、ストッパ1eは、片1dと当接した時、指針2が文字板上の計測値0の目盛上を指示するように設けられている。
【0004】
上記駆動装置3は、指針2の現位置θ′と、目標位置θとの差分である移動角度データ(θ−θ′)に応じて、回転子1bを回転させる。これにより、指針2が移動角度データ(θ−θ′)分、移動して目標位置θを指示するようになる。上記目標位置θは、各種センサが計測した計測値に基づき算出された計測角度データθiが入力される毎に更新される。なお、上記計測角度データθiは、計測値0の時、初期位置0°が算出され、計測値が増加するにしたがって、増加するデータである。
【0005】
ところで、上記指示装置は、車両の振動或いは雑音が重畳している計測角度データθiの入力等の原因により、指針2が本来移動すべき移動角度データ(θ−θ′)と、実際の移動量とが異なる脱調を起こしてしまうことがあった。そして、この脱調が繰り返されると、指針2が指示する計測値と、各種センサが計測した計測値との間で誤差が生じ、指示装置は正確な指示を行うことができなくなってしまう。
【0006】
そこで、駆動装置3は、電源が投入される毎に、初期化動作を行っている。この初期化動作において、駆動装置3は、片1dがストッパ1e側に向かうように、ステッパーモータ1を逆回転させる。逆回転させた結果、片1dがストッパ1eに当接し、指針2が文字板上の計測値0の目盛上である初期位置に到達したと判定すると、駆動装置3は、ステッパーモータ1の回転を電気的に停止する。
【0007】
このステッパーモータが初期位置に到達したと判定する方法は、例えば、検出コイルを用いてそこに発生する誘導電圧の有無で判定する方法や、機械的スィッチ又は光センサを用いて初期位置になるとオン又はオフする方法や、エンコーダーを使用する方法、更には一定角度逆回転させ初期位置に到達しているはずだと判定する方法がある。このような方法を用いることで、各種センサが計測した計測値と指針が指示する値の誤差をリセットするようにしている。
【0008】
一方、上記駆動装置3に対する電源投入が開始されるタイミングは、イグニッションスイッチがオンしたときだけでなく、このイグニッションスイッチオンに応じて、一旦、電源投入が開始された後、エンジンが始動し、このとき生じる、いわゆるクランキングと呼ばれる、バッテリ電圧低下に起因して、電源投入が一時遮断された状態から、バッテリ電圧が復帰して再び電源投入されるタイミングもある。このようなクランキングにともなうバッテリ電圧低下によって、駆動装置3に対する電源投入が一時遮断される前、燃料計等に用いられている指針2は、すでに、ある程度大きな計測値を指示している場合が多い。
【0009】
したがって、エンジン始動に応じて電源投入が一時遮断され(電源瞬断ともいう)、その後電源投入が復帰したときに、上記初期化動作を行うと、脱調によって生じる上記誤差に加え、一時遮断される前に、指針2が指示している、上記ある程度大きい計測値の指示位置と、計測値0の指示位置である初期位置との差分である移動量分、更に、指針2を逆回転方向Y1に回転させる必要がある。
【0010】
ところが、機械的スィッチ又は光センサを用いて初期位置になるとオン又はオフする方法、又はエンコーダーを用いるような方法では、装置のコストアップが無視できない。一方、検出コイルを用いる方法では、駆動用コイルと検出用コイルを交互に切り替えることでコストアップは抑えられるが、誘導電圧のピーク値を確実に検出するためには、駆動コイルが励磁されてから回転子1bが励磁された位置まで移動する時間待っていなくてはならない。このことから、検出コイルを用いる方法では回転速度が遅くなりステッパーモータが大きく脱調している場合には、その復帰に時間がかかるという問題がある。又、一定角度逆回転させる方法においても、そのスピードが早すぎると、ストッパーに当たって跳ね返ることがあり、速度はあまり早くできないという問題がある。このように、初期位置に到達したと判定するための各種方法は、コストがかかるか、時間がかかるとう問題がある。
【0011】
そこで、これらの問題を考慮して、駆動装置3に含まれるマイクロコンピュータ(以下、単にマイコンと略記する。)内部に存在するRAMに瞬断が起きる直前の指示値、例えば、上記現位置θ′を記憶させ、電源電圧復帰後にそこに記憶された指示値をまず出力することで、そこを起点としてゼロ位置まで高速の通常作動で逆回転させた後、初期位置判定動作に移ることで、時間を短縮させることが考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般に、多極マグネットをギアで減速しているステッパーモータでは、その駆動部分をマクロ化してマイコン処理の負担を軽くしているものが多く、この場合、マイコンのRAM内の上記現位置θ′とマクロ部分(図2に示すステッパーモータ駆動マクロ部3b)を通って、実際に指針が指している位置が異なることがある。すなわち、マイコンは定期的に(比較的遅い数十ms間隔で)移動角度データを更新するが、マクロ部分はマイコンからの移動角度データを高速に細かく更新することで、滑らかなマイクロステップ駆動を実現している。このため、マイコンが各種センサからの計測値に応じた移動角度データを出力しても、指針が実際にその位置到達するまでには、若干の遅れが発生する。
【0013】
したがって、指針が目標角度に向かって下降中の場合、マイコンが瞬断直前に保持していた現位置θ′と、その時の実際に指針が指していた位置との間には若干のズレがあるため、これを補正しないと、ゼロ位置復帰動作を行ってもゼロ位置に到達できない場合がある。また、指針が目標角度に向かって上昇中の場合、例えば、指針がまだゼロ位置付近から動き出していないのにマイコンからの移動角度データが既に大きく出力されている時に瞬断が発生した場合、ゼロ位置復帰動作を行っても、指針は実際の指示より大きく逆転されてしまい、ストッパーに当たって跳ね上ることがある。
【0014】
よって、本発明は、上述した問題点に鑑み、短時間で指針が確実に初期位置に復帰し、ストッパ当接確認動作が行われるようにしたステッパーモータ式指示計器を提供することを課題としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のステッパーモータ式指示計器は、図1の基本構成図に示すように、駆動手段1を制御して表示対象となる測定量に応じた指針位置まで指針を移動させるステッパーモータ式指示計器において、電源から装置本体に対する電力の供給が停止された時の前記指針位置を示す指針位置情報を記憶する指示位置情報記憶手段3a3と、前記装置本体の起動に応じて、該起動が瞬間的に前記電力の供給が停止した電源瞬断の発生による再起動か否かを判定する電源瞬断判定手段31と、前記電源瞬断判定手段31によって前記電源瞬断の発生に応じた起動であると判定されると、前記指針位置情報記憶手段が記憶している前記指針位置情報が示すデータ上の前記指針位置に対して、指示遅れ角度分に基づく所定の補正値を付加して前記駆動手段1を制御する制御手段32と、前記制御手段32にて制御された位置を起点して、ストッパ当接確認動作を行うストッパ当接確認手段33と、を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項1記載の発明によれば、指示位置情報記憶手段3a3にて電源から装置本体に対する電力の供給が停止された時の指針位置を示す指針位置情報が記憶される。そして、装置本体の起動に応じて、この起動が瞬間的に電力の供給が停止した電源瞬断の発生による再起動か否かを判定され、電源瞬断の発生に応じた起動であると場合には、上記指針位置情報記憶手段が記憶している指針位置情報が示すデータ上の指針位置に対して、指示遅れ角度分に基づく所定の補正値を付加して指針が位置制御される。そして、この位置を起点してストッパ当接確認動作が行われる。このように、指針位置情報記憶手段が記憶している指針位置情報が示すデータ上の指針位置に対して、指針が実際に指示する位置を考慮した補正値を付加して指針が位置制御されるので、指針が短時間で確実に初期位置に復帰し、ストッパ当接確認動作が行われる。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載のステッパーモータ式指示計器は、請求項1に記載の指針式計器において、前記指示位置情報記憶手段3a3に記憶された指針の位置が所定位置よりゼロ位置に近い場合は、前記制御手段32による前記指針の移動制御を行うことなしに、前記ストッパ当接確認手段33にてストッパ当接確認動作が行われることを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、指示位置情報記憶手段3a3に記憶された指針の位置が所定位置よりゼロ位置に近い場合は、直接的にストッパ当接確認動作が行われるので、無駄な動作を回避されて、短時間でストッパ当接確認動作を完了する。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載のステッパーモータ式指示計器は、請求項1に記載の指針式計器において、前記指針が、目標角度に向かって上昇中か下降中かを判定し、その判定結果に基づいて、前記補正値を加算するか減算するかを判定することを特徴とする。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、指針が、目標角度に向かって上昇中か下降中かを判定し、その判定結果に基づいて、補正値を加算するか減算するかを判定するようにしているので、指針が短時間で確実に初期位置に復帰し、ストッパ当接確認動作が行われる。
【0021】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載のステッパーモータ式指示計器は、請求項1に記載の指針式計器において、前記指示位置情報記憶手段3a3が記憶している角度に対して設計的に発生し得る最大の指示遅れ角度分を前記補正値とすることを特徴とする。
【0022】
請求項4記載の発明によれば、指示位置情報記憶手段3a3が記憶している角度に対して設計的に発生し得る最大の指示遅れ角度分を補正値とするようにしているので、指針が、より短時間で確実に初期位置に復帰し、ストッパ当接確認動作が行われる。
【0023】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載のステッパーモータ式指示計器は、請求項1に記載の指針式計器において、前記指示位置情報記憶手段3a3が記憶している角度に対して更に電気的1又は2サイクルに相当する角度移動量を加算して、指示遅れ分を補正することを特徴とする。
【0024】
請求項5記載の発明によれば、指示位置情報記憶手段3a3が記憶している角度に対して更に電気的1又は2サイクルに相当する角度移動量を加算して、指示遅れ角度分を補正するようにしているので、より現実に即した初期位置復帰動作及びストッパ当接確認動作が行われる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、図2において、本発明の一実施形態に係るステッパーモータ式指示計器の概略構成を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るステッパーモータ式指示計器を示す概略構成図である。このステッパーモータ式指示計器は、上述した従来例で説明したように、ステッパーモータ1、指針2及び駆動装置3を備えている。上記ステッパーモータ1も、従来例と同様に、励磁コイル1a1及び1a2、回転子1b、ギア1c、片1d及びストッパ1eを有している。
【0026】
上記ステッパーモータ1内の励磁コイル1a1及び1a2は、駆動装置3に接続されている。そして、この駆動装置3から出力される励磁信号の供給を受けて、各励磁コイル1a1及び1a2の励磁状態が変化し、回転子1bが回転する。上述した駆動装置3には、例えば、イグニッションスイッチ(不図示)のオンのタイミングで、車載バッテリからの電源投入が開始されるようになっている。
【0027】
また、駆動装置3は、マイコン3a及びステッパーモータ駆動マクロ部3bを備えている。マイコン3aは、周知のように、予め定められたプログラムにしたがって各種の制御等を行うCPU3a1、上記プログラムを格納した読み出し専用のメモリであるROM3a2、及び各種のデータを格納すると共にCPU3a1の処理作業に必要なエリアを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM3a3を有して構成されている。
【0028】
特に、RAM3a3は、データ保持のために一定時間毎にデータの書き込み(リフレッシュ)動作が必要なDRAMを用いている。そして、起動時には、RAM3a3の所定領域に格納されるチェックサム情報の状態に基づき、所定時間を超えてこのRAM3a3に対して電源供給が断たれていたかどうかがチェックされる。つまり、このチェックにより、RAM3a3に保持されている上記現位置θ′等のデータが、信頼できるものであるかどうかが判定される。これは、後述の図3の処理手順でも利用される。
【0029】
ステッパーモータ駆動マクロ部3bは、駆動装置3の駆動部分をマクロ化してマイコン処理の負担を軽くする。すなわち、マイコン3aは定期的に(比較的遅い数十ms間隔で)上記移動角度データ(θ−θ′)を更新するが、このマクロ部3bはマイコンからの上記移動角度データを高速に細かく更新することで、滑らかなマイクロステップ駆動を実現している。但し、このマクロ部3bは上記の長所がある反面、RAM3a3内の上記現位置θ′とマクロ部3bを通って実際に指針が指している位置が異なることがあり、このため、マイコンが各種センサからの計測値に応じた移動角度データを出力しても、指針が実際にその位置到達するまでには、若干の遅れが発生することもあるので、この問題を本実施形態では解決する。
【0030】
次に、上記構成のステッパーモータ式指示計器の本実施形態に係る動作を、図3のフローチャート及び図4、図5のグラフを参照して以下説明する。図3は、駆動装置3のCPU3aが行う本実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。図4は、本実施形態に係るステッパーモータの指針が下降中の指示応答性を示すグラフである。図5は、本実施形態に係るステッパーモータの指針が上昇中の指示応答性を示すグラフである。
【0031】
ステップS1においては、装置3のCPU3a1が、電源断後に起動又はリセットされるとこれ応じた各種CPU初期設定が行われる。次に、ステップS2においては、RAM3a3の内容が保持されているかどうかが判定される。この判定は、上記RAM3a3の所定領域に格納されるチェックサム情報の状態に基づき行われる。この判定により、電源瞬断が発生したかどうかの判定が可能になる。すなわち、このステップS2では、装置3の起動に応じて、この起動が瞬間的に電力の供給が停止した電源瞬断の発生による再起動か否かが判定されており、このステップS2は請求項中の電源瞬断判定手段31に相当する。
【0032】
また、RAM3a3は、電源としてのバッテリ(不図示)から装置3に対する電力の供給が停止された時の指針位置を示す指針位置情報(上記現位置θ′)を所定時間だけ記憶保持する。このRAM3a3は、請求項中の指示位置情報記憶手段3a3に相当する。上記ステップS2において、RAM3a3の内容が記憶保持されていると判定されれば電源瞬断有りと判定されてステップS3に進み(ステップS2のYES)、さもなければ電源が長時間遮断されていたと判定されてステップS2aに進む(ステップS2のNO)。この電源が長時間遮断されていた場合のステップS2aについては後述する。
【0033】
次に、ステップS3においては、RAM3a3に格納されている現位置θ′が所定角度α以上かどうか、すなわち、ゼロ位置に近いかどうかが判定される。現位置θ′が所定角度α以上であればステップS4に進み(ステップS3のYES)、さもなければ後述のステップS6に直接進む(ステップS3のNO)。このステップS3は、RAM3a3に記憶されている指針の位置(現位置θ′)が所定位置(所定角度α)よりゼロ位置に近い場合は、指針の移動制御を行うことなしに、直接的に後述のストッパ当接確認動作を行うようするのもので、請求項2の記載に相当する。なお、この所定角度αは、例えば、電気的1〜2サイクル分だけ指針が逆転されれば、指針がストッパ当接するような角度である。なお、指針の逆転とは、詳しくは、回転子1bの逆回転にともなう指針の逆転であるが、以降の説明では、単に、指針の逆転と記載して説明する。
【0034】
ステップS4においては、ステップS1の上記リセット発生時に、イグニッションスイッチがオンであったかどうかが判定される。このイグニッションスイッチの状態に関する情報は、上記RAM3a3の一部に格納されているものとする。このステップS4は、指針が目標角度に向かって上昇中か下降中かを判定するためのもので、イグニッションスイッチがオンだった場合には指針が目標角度に向かって上昇中又は既に目標角度に到達したかのどちらかであると判定してそれ対応する処理を行うべくステップS5aに進み(ステップS4のYES)、さもなければ指針が目標角度に向かって下降中又は既にゼロ位置に到達したかのどちらかであると判定してそれ対応する処理を行うべくステップS4aに進む(ステップS4のNO)。
【0035】
ステップS5a及びステップS5bにおいては、RAM3a3に記憶されている指針の現位置θ′に相当する分だけ上記移動角度データとして出力して、指針を初期位置まで逆転させる。ここで、指針を初期位置まで逆転させた際に、上記片1dがストッパ1eに当接していればよいのだが、上記理由により必ずしも当接しているとは限らないので、ステップS6において、ストッパ当接(片1dがストッパ1eに当接することを意味する)確認のため、電気的1〜2サイクルだけ指針が更に逆転される。この電気的サイクルとは、ステッパーモータ1の回転子1b(又は指針)を回転させるための励磁信号の1周期を意味する。励磁信号は公知であり、この励磁信号は、上記励磁コイル1a1及び1a2にそれぞれ印加される、例えば、1周期が8ステップで構成される正弦及び余弦波信号である。
【0036】
このストッパ当接確認が終了すると、ステップS7において、計測角度データθiに応じた励磁信号が出力されて、各励磁コイル1a1及び1a2の励磁状態を変化させることにより、計測角度データθiに応じた角度だけ指針を正逆回転させる通常動作が行われる。この通常動作により、指針2は、センサが計測した計測値を指示することとなる。その後、駆動装置3に対する電源がオフされると、CPU3aは、通常動作を終了して、処理を終了する。
【0037】
一方、上記ステップS2において瞬断有りと判定されて進んだステップS2aにおいては、指針が初期位置までフルスケール相当角度逆転された後、上記ステップS6に進んでストッパ当接確認のため、指針が電気的1〜2サイクルだけ更に逆転される。また、上記ステップS3においてRAM3a3に格納されている現位置θ′が所定角度α以上であると判定されなかった場合には、直接、上記ステップS6に進んでストッパ当接確認のために、例えば、指針が電気的1〜2サイクルだけ更に逆転されて誘導電圧の測定が行われる。
【0038】
また、上記ステップS4においてリセット発生時にイグニッションスイッチがオンであったとは判定されずに進んだステップS4aにおいては、すなわち、指針が目標角度に向かって下降中又は既にゼロ位置に到達したかのどちらかであると判定されて進んだステップS4aにおいては、最後に送った角度データ、すなわち、電源断直前に励磁コイル1a1及び1a2に出力された移動角度データが、指針を初期位置に移動させるものであったかどうかが判定される。ここで、この移動角度データが、指針を初期位置に移動させるものであったと判定されるとステップS4bに進み(ステップS4aのYES)、さもなければステップS5cに進む(ステップS4aのNO)。
【0039】
ステップS4bにおいては、上記ステップS4aの上記移動角度データが出力されてから所定時間以上経過しているかどうかが判定される。この所定時間とは、指針が確実に初期位置に復帰するのに十分な予め定められた時間である。そして、ここで、この所定時間以上経過していると判定されると上記ステップS6に進んでストッパ当接確認のため指針が電気的1〜2サイクルだけ逆転され(ステップS4bのYES)、さもなければステップS5cに進む(ステップS4bのNO)。
【0040】
ステップS5c及びステップS5dにおいては、RAM3a3に格納されている現位置θ′に対して、設計的に発生し得る最大の指示遅れ角度分である最大補正値を加算し、これを移動角度データとして出力して指針を逆転させて指針を初期位置まで逆転させる。この設計的に発生し得る最大の指示遅れ角度分とは、例えば、図4に示すように、電源投入時にゲージ類がセンサ計測値から定まる目標角度に到達するまでの時間を一定の値t1に設定しその条件において、発生するマイコン角度データD1と実際の指示値D2の遅れ量ΔS1として計算される。なお、図5に示す指針が上昇中においても、図4と同様に、電源投入時にゲージ類がセンサ計測値から定まる目標角度に到達するまでの時間を一定の値t1に設定しその条件において、発生するマイコン角度データA1と実際の指示値A2の遅れ量ΔS2として計算することが可能である。そして、ステップS5c及びステップS5d終了後、上記ステップS6に進んでストッパ当接確認のため、指針が電気的1〜2サイクル逆転され、その後ステップS7の通常動作に戻る。
【0041】
このように本実施形態によれば、RAM3a3に格納されている現位置θ′に対して、設計的に発生し得る最大の指示遅れ角度分である最大補正値を加算し、これを移動角度データとして出力して指針を逆転させて指針を初期位置まで逆転させるようにしているので、指針を短時間で確実に初期位置に復帰させることができるようになる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、指針位置情報記憶手段が記憶している指針位置情報が示すデータ上の指針位置に対して、指示遅れ角度分に基づく所定の補正値を付加して指針が位置制御されるので、指針が短時間で確実に初期位置に復帰され、ストッパ当接確認動作を行うことができるようになる。
【0043】
請求項2記載の発明によれば、指示位置情報記憶手段3a3に記憶された指針の位置が所定位置よりゼロ位置に近い場合は、直接的にストッパ当接確認動作が行われるので、無駄な動作が回避されて、短時間でストッパ当接確認動作を完了することが可能になる。
【0044】
請求項3記載の発明によれば、指針が、目標角度に向かって上昇中か下降中かを判定し、その判定結果に基づいて、補正値を加算するか減算するかを判定するようにしているので、指針を短時間で確実に初期位置に復帰させ、ストッパ当接確認動作を行うことができるようになる。
【0045】
請求項4記載の発明によれば、指示位置情報記憶手段3a3が記憶している角度に対して設計的に発生し得る最大の指示遅れ角度分を補正値とするようにしているので、指針をより短時間で確実に初期位置に復帰させ、ストッパ当接確認動作を行うことができるようになる。
【0046】
請求項5記載の発明によれば、指示位置情報記憶手段3a3が記憶している角度に対して更に電気的1又は2サイクルに相当する角度移動量を加算して、指示遅れ分を補正するようにしているので、より現実に即した初期位置復帰動作及びストッパ当接確認動作が行われるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステッパーモータ式指示計器の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るステッパーモータ式指示計器を示す概略構成図である。
【図3】図2のCPUが行う本実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態に係るステッパーモータの指針が下降中の指示応答性を示すグラフである。
【図5】本実施形態に係るステッパーモータの指針が上昇中の指示応答性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ステッパーモータ(駆動手段)
1d 片
1e ストッパ
3 ステッパーモータ用駆動装置
3a マイクロコンピュータ
3a1 CPU
3a2 ROM
3a3 RAM(指示位置情報記憶手段)
31 電源瞬断判定手段
32 制御手段
33 ストッパ当接確認手段

Claims (5)

  1. 駆動手段を制御して表示対象となる測定量に応じた指針位置まで指針を移動させるステッパーモータ式指示計器において、
    電源から装置本体に対する電力の供給が停止された時の前記指針位置を示す指針位置情報を記憶する指示位置情報記憶手段と、
    前記装置本体の起動に応じて、該起動が瞬間的に前記電力の供給が停止した電源瞬断の発生による再起動か否かを判定する電源瞬断判定手段と、
    前記電源瞬断判定手段によって前記電源瞬断の発生に応じた起動であると判定されると、前記指針位置情報記憶手段が記憶している前記指針位置情報が示すデータ上の前記指針位置に対して、指示遅れ角度に基づく所定の補正値を付加して前記駆動手段を制御する制御手段と、
    前記制御手段にて制御された位置を起点して、ストッパ当接確認動作を行うストッパ当接確認手段と、
    を備えることを特徴とするステッパーモータ式指示計器。
  2. 請求項1に記載の指針式計器において、
    前記指示位置情報記憶手段に記憶された指針の位置が所定位置よりゼロ位置に近い場合は、前記制御手段による前記指針の移動制御を行うことなしに、前記ストッパ当接確認手段にてストッパ当接確認動作が行われる
    ことを特徴とするステッパーモータ式指示計器。
  3. 請求項1に記載の指針式計器において、
    前記指針が、目標角度に向かって上昇中か下降中かを判定し、その判定結果に基づいて、前記補正値を加算するか減算するかを判定する
    ことを特徴とするステッパーモータ式指示計器。
  4. 請求項1に記載の指針式計器において、
    前記指示位置情報記憶手段が記憶している角度に対して設計的に発生し得る最大の指示遅れ角度分を前記補正値とする
    ことを特徴とするステッパーモータ式指示計器。
  5. 請求項1に記載の指針式計器において、
    前記指示位置情報記憶手段が記憶している角度に対して更に電気的1又は2サイクルに相当する角度移動量を加算して、指示遅れ角度分を補正する
    ことを特徴とするステッパーモータ式指示計器。
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