JP2004052612A - ガスタービン発電設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱効率の向上を図り得るガスタービン発電設備を提供する。
【解決手段】燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機2、この空気圧縮機2にて圧縮された圧縮空気を燃焼させる燃焼器4、この燃焼器4にて燃焼された高温の燃焼ガスを導いて発電機6を回転させるガスタービン7、およびガスタービン7からの排ガスを導いて水蒸気を発生させる排熱回収ボイラ10を有するガスタービン発電設備であって、排熱回収ボイラ10にて発生した水蒸気を燃焼器4に導く水蒸気注入管11の途中に、動力回収用の蒸気タービン13を設けたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機2、この空気圧縮機2にて圧縮された圧縮空気を燃焼させる燃焼器4、この燃焼器4にて燃焼された高温の燃焼ガスを導いて発電機6を回転させるガスタービン7、およびガスタービン7からの排ガスを導いて水蒸気を発生させる排熱回収ボイラ10を有するガスタービン発電設備であって、排熱回収ボイラ10にて発生した水蒸気を燃焼器4に導く水蒸気注入管11の途中に、動力回収用の蒸気タービン13を設けたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービン発電設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンにより発電機を駆動して発電を行う発電設備の中には、熱効率の向上を図るために、蒸気注入式のガスタービンを用いたものがある。
【0003】
この蒸気注入式のガスタービンを用いた発電設備には、空気圧縮機と、この空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を燃焼用空気として導いて燃料を燃焼させることにより高温の燃焼ガスを発生させる燃焼器と、この燃焼器からの燃焼ガスを導いて発電機を回転させるガスタービンと、このガスタービンからの排ガスによりボイラ給水を加熱して排熱の回収を行う排熱回収ボイラとが具備されるとともに、この排熱回収ボイラからの水蒸気を上記燃焼器に注入するための水蒸気注入管が設けられていた。
【0004】
ところで、水蒸気注入管から燃焼器に注入される水蒸気は、排熱回収ボイラの過熱器から出たものであるため、当然、その圧力が高く、例えば圧力調節弁にて蒸気圧力が低下されて燃焼器に注入されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、排熱回収ボイラから出た高圧の水蒸気を、圧力調節弁にて、その圧力を低下させて燃焼器に注入しているため、熱効率が低いという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、熱効率の向上を図り得るガスタービン発電設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の手段は、燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機、この空気圧縮機にて圧縮された圧縮空気を燃焼させる燃焼器、この燃焼器にて燃焼された高温の燃焼ガスを導いて発電機を回転させるガスタービン、およびガスタービンからの排ガスを導いて水蒸気を発生させる排熱ボイラを有するガスタービン発電設備であって、
上記排熱ボイラにて発生した水蒸気を上記燃焼器に導く水蒸気注入管の途中に、動力回収用の蒸気タービンを設けたものであり、
また上記構成において、排熱ボイラにて発生する水蒸気の圧力を2〜5MPaの範囲としたものである。
【0008】
さらに、本発明の第2の手段は、燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機、この空気圧縮機にて圧縮された圧縮空気を燃焼させる燃焼器、この燃焼器にて燃焼された高温の燃焼ガスを導いて発電機を回転させるガスタービン、およびガスタービンからの排ガスを導いて水蒸気を発生させる排熱ボイラを有するガスタービン発電設備であって、
上記排熱ボイラを、ボイラ給水を予熱するエコノマイザと、このエコノマイザにより予熱された給水を加熱して水蒸気を発生させる蒸発器と、この蒸発器にて蒸発された水蒸気を過熱する過熱器とから構成するとともに、上記蒸発器と過熱器との間に、動力回収用の蒸気タービンを設けたものであり、
また排熱ボイラにて発生する水蒸気の圧力を2〜4MPaの範囲としたものである。
【0009】
上記各ガスタービン発電設備によると、排熱ボイラから出た過熱蒸気を燃焼器に注入する際に、圧力調節弁により減圧させる場合に比べて、排熱ボイラから出た過熱蒸気または排熱ボイラ側で発生した水蒸気を蒸気タービンに導き減圧させるようにしたので、動力を回収することができ、したがって発電設備における熱効率の向上を図り得る。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るガスタービン発電設備について説明する。
まず、第1の実施の形態に係るガスタービン発電設備を、図1〜図4に基づき説明する。
【0011】
このガスタービン発電設備は、図1に示すように、空気供給管1を介して供給された空気を圧縮する空気圧縮機2と、この空気圧縮機2により圧縮された圧縮空気を圧縮空気導入管3を介して導いて燃料を燃焼させることにより高温・高圧の燃焼ガスを発生させる燃焼器4と、この燃焼器4にて発生した高温・高圧の燃焼ガスを燃焼ガス導入管5を介して導いて第1発電機6を回転させるガスタービン7と、このガスタービン7からの排ガスを排出する排ガス導出管8の途中に設けられるとともに給水管9より供給される給水を加熱して水蒸気を発生させる排熱回収ボイラ(排熱ボイラ)10と、この排熱回収ボイラ10にて発生された水蒸気を上記燃焼器4に注入するための水蒸気注入管11と、この水蒸気注入管11の途中に設けられて排熱回収ボイラ10からの水蒸気により駆動されて第2発電機12を回転させることにより動力の回収を行い且つ上記燃焼器4に注入する水蒸気の減圧を行うための蒸気タービン13とから構成されている。
【0012】
また、上記排熱回収ボイラ10は、ボイラ給水の予熱を行うエコノマイザ(節炭器ともいう)21と、このエコノマイザ21で予熱されたボイラ給水を加熱して飽和水蒸気を得る蒸発器22と、この蒸発器22にて蒸発された飽和水蒸気を過熱して過熱蒸気を得る過熱器23とから構成されている。
【0013】
上記構成において、空気圧縮機2にて圧縮された燃焼用の空気が燃焼器4に導かれ、当該燃焼器4にて発生した高温・高圧の燃焼ガスがガスタービン7に導入されて第1発電機6を回転させることにより発電が行われる。このガスタービン7から排出された排ガスが排熱回収ボイラ10に導かれ、この排ガスにより、ボイラ給水の予熱および加熱が行われて水蒸気が発生された後、過熱蒸気とされる。
【0014】
そして、この過熱蒸気は水蒸気注入管11を介して燃焼器4に注入されるが、その途中に設けられた蒸気タービン13を駆動して第2発電機12を回転させることにより発電が行われるとともに、この蒸気タービン13を通過することにより、燃焼器4に注入するのに適した圧力に減圧される。
【0015】
この構成によると、従来、排熱回収ボイラ10の過熱器23にて所定圧力(例えば、2MPa程度)となるように過熱された水蒸気を、燃焼器4に注入する際の適正な圧力に減圧していたのを、第2発電機12を回転させる蒸気タービン13を駆動することにより減圧を行うようにしたので、電力すなわち動力の回収を図ることができ、したがって熱効率の向上を図ることができる。
【0016】
図2のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対する各タービンおよび両タービンにより発電される電力を示し、図3のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対するガスタービンおよび両タービンでの熱効率を示す。なお、各グラフの左端に従来例に相当する場合の電力および熱効率を示しておく。
【0017】
これらグラフから、両タービンによる合計電力がガスタービンだけの従来の場合よりも大きくなり、発電設備全体としての熱効率が向上しているのが良く分かる。
【0018】
また、図4のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対するピンチポイント温度差(蒸発器入口における給水温度と排ガス温度との差)を示す。このグラフから、ボイラでの圧力を上げ過ぎると、ピンチポイント温度差が小さくなり過ぎるので、ここでは、ボイラ圧力(蒸発器での圧力)を、2〜5MPaの範囲とするのが好ましい。
【0019】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るガスタービン発電設備を、図5〜図8に基づき説明する。
上記第1の実施の形態に係るガスタービン発電設備と異なる箇所は、蒸気タービンを設ける位置だけが異なるため、この部分にだけ着目して説明するとともに、第1の実施の形態と同じ構成部材については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0020】
上記第1の実施の形態に係るガスタービン発電設備においては、排熱回収ボイラ10からの水蒸気を燃焼器4に注入するための水蒸気注入管11の途中に蒸気タービン13を設けたのに対し、本第2の実施の形態に係るガスタービン発電設備においては、排熱回収ボイラ10側に、蒸気タービン13を設けたものである。
【0021】
すなわち、図5に示すように、ボイラ給水を予熱するエコノマイザ21と、このエコノマイザ21により予熱された給水を加熱して飽和水蒸気を発生させる蒸発器22と、この蒸発器22にて蒸発された飽和水蒸気を過熱する過熱器23とから構成された排熱回収ボイラ10における上記蒸発器22と過熱器23との間に、第2発電機12を回転させる蒸気タービン13を設けたものである。具体的には、蒸発器22からの飽和水蒸気を過熱器23に移送する水蒸気移送管24の途中に、蒸気タービン13が配置される。
【0022】
この構成によると、第1の実施の形態と同様に、空気圧縮機2にて圧縮された燃焼用の空気が燃焼器4に導かれ、当該燃焼器4にて発生した高温・高圧の燃焼ガスがガスタービン7に導入されて第1発電機6を回転させることにより発電が行われる。このガスタービン7から排出された排ガスが排熱回収ボイラ10に導かれ、そしてこの排ガスによりエコノマイザ21にてボイラ給水の予熱が行われた後、蒸発器22で飽和水蒸気が発生されて過熱器23に供給されるが、その途中に設けられた蒸気タービン13を駆動して第2発電機12を回転させることにより発電が行われる。
【0023】
この蒸気タービン13から排出されて減圧された水蒸気は、過熱器23に供給され、ここで所定圧力の過熱蒸気、例えば燃焼器4に導入するのに適した圧力の過熱蒸気とされた後、この過熱蒸気は水蒸気注入管11を介して燃焼器4に注入される。
【0024】
勿論、この燃焼器4にて燃焼された燃焼ガスは、ガスタービン7に導かれて第1発電機6を回転させることにより発電が行われる。
この構成によると、排熱回収ボイラ10の蒸発器22にて発生された水蒸気により発電を行い動力を回収するようにしたので、第1の実施の形態と同様に、発電設備全体における熱効率の向上を図ることができる。
【0025】
図6のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対する各タービンおよび両タービンにより発電される電力を示し、図7のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対するガスタービンおよび両タービンでの熱効率を示す。
【0026】
これらグラフから、第1の実施の形態と同様に、両タービンによる合計電力が従来のガスタービンだけの場合よりも大きくなり、発電設備全体としての熱効率が向上しているのが良く分かる。なお、各グラフの左端に従来による場合の電力および熱効率を示しておく。
【0027】
また、図8のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対するピンチポイント温度差を示す。この場合も第1の実施の形態と同様に、ボイラでの圧力を上げ過ぎると、ピンチポイント温度差が小さくなり過ぎるので、ここでは、ボイラ圧力(蒸発器での圧力)を、2〜4MPaの範囲とするのが好ましい。
【0028】
ところで、上記第1の実施の形態において、プロセス蒸気を必要とする場合には、図1の波線にて示すように、蒸気タービン13から排出される蒸気を導くか、または図1の二点鎖線にて示すように、蒸気タービン13の中段部から抽気して導くようにすればよい。
【0029】
また、上記各実施の形態に係るガスタービン発電設備においては、勿論、熱電比(プロセス蒸気熱量と発電電力の比率)については、自由に調節することができる。
【0030】
なお、通常、空気圧縮機、燃焼器およびガスタービンは連続して配置されているが、上記各実施の形態においては、空気圧縮機からの圧縮空気を圧縮空気供給管を介して燃焼器に供給するとともに、燃焼器からの燃焼ガスを燃焼ガス導入管を介してガスタービンに導くように説明したが、これは、ガスタービン発電設備をブロック図を用いて説明する際に、圧縮空気供給管(管路)および燃焼ガス導入管(管路)を介在させた方が説明しやすいからである。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る各ガスタービン発電設備によると、従来、排熱ボイラから出た過熱蒸気を燃焼器に注入する際に、圧力調節弁により減圧させていたのに対して、排熱ボイラから出た過熱蒸気または排熱ボイラ側で発生した水蒸気を蒸気タービンに導き減圧させるようにしたので、動力を回収することができ、したがって発電設備における熱効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るガスタービン発電設備の概略構成を示す模式図である。
【図2】同ガスタービン発電設備における発電電力を示すグラフである。
【図3】同ガスタービン発電設備における熱効率を示すグラフである。
【図4】同ガスタービン発電設備における排熱回収ボイラでのピンチポイント温度差を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るガスタービン発電設備の概略構成を示す模式図である。
【図6】同ガスタービン発電設備における発電電力を示すグラフである。
【図7】同ガスタービン発電設備における熱効率を示すグラフである。
【図8】同ガスタービン発電設備における排熱回収ボイラでのピンチポイント温度差を示すグラフである。
【符号の説明】
2 空気圧縮器
4 燃焼器
6 第1発電機
7 ガスタービン
10 排熱回収ボイラ
11 水蒸気注入管
12 第2発電機
13 蒸気タービン
21 エコノマイザ
22 蒸発器
23 過熱器
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービン発電設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンにより発電機を駆動して発電を行う発電設備の中には、熱効率の向上を図るために、蒸気注入式のガスタービンを用いたものがある。
【0003】
この蒸気注入式のガスタービンを用いた発電設備には、空気圧縮機と、この空気圧縮機により圧縮された圧縮空気を燃焼用空気として導いて燃料を燃焼させることにより高温の燃焼ガスを発生させる燃焼器と、この燃焼器からの燃焼ガスを導いて発電機を回転させるガスタービンと、このガスタービンからの排ガスによりボイラ給水を加熱して排熱の回収を行う排熱回収ボイラとが具備されるとともに、この排熱回収ボイラからの水蒸気を上記燃焼器に注入するための水蒸気注入管が設けられていた。
【0004】
ところで、水蒸気注入管から燃焼器に注入される水蒸気は、排熱回収ボイラの過熱器から出たものであるため、当然、その圧力が高く、例えば圧力調節弁にて蒸気圧力が低下されて燃焼器に注入されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、排熱回収ボイラから出た高圧の水蒸気を、圧力調節弁にて、その圧力を低下させて燃焼器に注入しているため、熱効率が低いという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、熱効率の向上を図り得るガスタービン発電設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の手段は、燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機、この空気圧縮機にて圧縮された圧縮空気を燃焼させる燃焼器、この燃焼器にて燃焼された高温の燃焼ガスを導いて発電機を回転させるガスタービン、およびガスタービンからの排ガスを導いて水蒸気を発生させる排熱ボイラを有するガスタービン発電設備であって、
上記排熱ボイラにて発生した水蒸気を上記燃焼器に導く水蒸気注入管の途中に、動力回収用の蒸気タービンを設けたものであり、
また上記構成において、排熱ボイラにて発生する水蒸気の圧力を2〜5MPaの範囲としたものである。
【0008】
さらに、本発明の第2の手段は、燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機、この空気圧縮機にて圧縮された圧縮空気を燃焼させる燃焼器、この燃焼器にて燃焼された高温の燃焼ガスを導いて発電機を回転させるガスタービン、およびガスタービンからの排ガスを導いて水蒸気を発生させる排熱ボイラを有するガスタービン発電設備であって、
上記排熱ボイラを、ボイラ給水を予熱するエコノマイザと、このエコノマイザにより予熱された給水を加熱して水蒸気を発生させる蒸発器と、この蒸発器にて蒸発された水蒸気を過熱する過熱器とから構成するとともに、上記蒸発器と過熱器との間に、動力回収用の蒸気タービンを設けたものであり、
また排熱ボイラにて発生する水蒸気の圧力を2〜4MPaの範囲としたものである。
【0009】
上記各ガスタービン発電設備によると、排熱ボイラから出た過熱蒸気を燃焼器に注入する際に、圧力調節弁により減圧させる場合に比べて、排熱ボイラから出た過熱蒸気または排熱ボイラ側で発生した水蒸気を蒸気タービンに導き減圧させるようにしたので、動力を回収することができ、したがって発電設備における熱効率の向上を図り得る。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るガスタービン発電設備について説明する。
まず、第1の実施の形態に係るガスタービン発電設備を、図1〜図4に基づき説明する。
【0011】
このガスタービン発電設備は、図1に示すように、空気供給管1を介して供給された空気を圧縮する空気圧縮機2と、この空気圧縮機2により圧縮された圧縮空気を圧縮空気導入管3を介して導いて燃料を燃焼させることにより高温・高圧の燃焼ガスを発生させる燃焼器4と、この燃焼器4にて発生した高温・高圧の燃焼ガスを燃焼ガス導入管5を介して導いて第1発電機6を回転させるガスタービン7と、このガスタービン7からの排ガスを排出する排ガス導出管8の途中に設けられるとともに給水管9より供給される給水を加熱して水蒸気を発生させる排熱回収ボイラ(排熱ボイラ)10と、この排熱回収ボイラ10にて発生された水蒸気を上記燃焼器4に注入するための水蒸気注入管11と、この水蒸気注入管11の途中に設けられて排熱回収ボイラ10からの水蒸気により駆動されて第2発電機12を回転させることにより動力の回収を行い且つ上記燃焼器4に注入する水蒸気の減圧を行うための蒸気タービン13とから構成されている。
【0012】
また、上記排熱回収ボイラ10は、ボイラ給水の予熱を行うエコノマイザ(節炭器ともいう)21と、このエコノマイザ21で予熱されたボイラ給水を加熱して飽和水蒸気を得る蒸発器22と、この蒸発器22にて蒸発された飽和水蒸気を過熱して過熱蒸気を得る過熱器23とから構成されている。
【0013】
上記構成において、空気圧縮機2にて圧縮された燃焼用の空気が燃焼器4に導かれ、当該燃焼器4にて発生した高温・高圧の燃焼ガスがガスタービン7に導入されて第1発電機6を回転させることにより発電が行われる。このガスタービン7から排出された排ガスが排熱回収ボイラ10に導かれ、この排ガスにより、ボイラ給水の予熱および加熱が行われて水蒸気が発生された後、過熱蒸気とされる。
【0014】
そして、この過熱蒸気は水蒸気注入管11を介して燃焼器4に注入されるが、その途中に設けられた蒸気タービン13を駆動して第2発電機12を回転させることにより発電が行われるとともに、この蒸気タービン13を通過することにより、燃焼器4に注入するのに適した圧力に減圧される。
【0015】
この構成によると、従来、排熱回収ボイラ10の過熱器23にて所定圧力(例えば、2MPa程度)となるように過熱された水蒸気を、燃焼器4に注入する際の適正な圧力に減圧していたのを、第2発電機12を回転させる蒸気タービン13を駆動することにより減圧を行うようにしたので、電力すなわち動力の回収を図ることができ、したがって熱効率の向上を図ることができる。
【0016】
図2のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対する各タービンおよび両タービンにより発電される電力を示し、図3のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対するガスタービンおよび両タービンでの熱効率を示す。なお、各グラフの左端に従来例に相当する場合の電力および熱効率を示しておく。
【0017】
これらグラフから、両タービンによる合計電力がガスタービンだけの従来の場合よりも大きくなり、発電設備全体としての熱効率が向上しているのが良く分かる。
【0018】
また、図4のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対するピンチポイント温度差(蒸発器入口における給水温度と排ガス温度との差)を示す。このグラフから、ボイラでの圧力を上げ過ぎると、ピンチポイント温度差が小さくなり過ぎるので、ここでは、ボイラ圧力(蒸発器での圧力)を、2〜5MPaの範囲とするのが好ましい。
【0019】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るガスタービン発電設備を、図5〜図8に基づき説明する。
上記第1の実施の形態に係るガスタービン発電設備と異なる箇所は、蒸気タービンを設ける位置だけが異なるため、この部分にだけ着目して説明するとともに、第1の実施の形態と同じ構成部材については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0020】
上記第1の実施の形態に係るガスタービン発電設備においては、排熱回収ボイラ10からの水蒸気を燃焼器4に注入するための水蒸気注入管11の途中に蒸気タービン13を設けたのに対し、本第2の実施の形態に係るガスタービン発電設備においては、排熱回収ボイラ10側に、蒸気タービン13を設けたものである。
【0021】
すなわち、図5に示すように、ボイラ給水を予熱するエコノマイザ21と、このエコノマイザ21により予熱された給水を加熱して飽和水蒸気を発生させる蒸発器22と、この蒸発器22にて蒸発された飽和水蒸気を過熱する過熱器23とから構成された排熱回収ボイラ10における上記蒸発器22と過熱器23との間に、第2発電機12を回転させる蒸気タービン13を設けたものである。具体的には、蒸発器22からの飽和水蒸気を過熱器23に移送する水蒸気移送管24の途中に、蒸気タービン13が配置される。
【0022】
この構成によると、第1の実施の形態と同様に、空気圧縮機2にて圧縮された燃焼用の空気が燃焼器4に導かれ、当該燃焼器4にて発生した高温・高圧の燃焼ガスがガスタービン7に導入されて第1発電機6を回転させることにより発電が行われる。このガスタービン7から排出された排ガスが排熱回収ボイラ10に導かれ、そしてこの排ガスによりエコノマイザ21にてボイラ給水の予熱が行われた後、蒸発器22で飽和水蒸気が発生されて過熱器23に供給されるが、その途中に設けられた蒸気タービン13を駆動して第2発電機12を回転させることにより発電が行われる。
【0023】
この蒸気タービン13から排出されて減圧された水蒸気は、過熱器23に供給され、ここで所定圧力の過熱蒸気、例えば燃焼器4に導入するのに適した圧力の過熱蒸気とされた後、この過熱蒸気は水蒸気注入管11を介して燃焼器4に注入される。
【0024】
勿論、この燃焼器4にて燃焼された燃焼ガスは、ガスタービン7に導かれて第1発電機6を回転させることにより発電が行われる。
この構成によると、排熱回収ボイラ10の蒸発器22にて発生された水蒸気により発電を行い動力を回収するようにしたので、第1の実施の形態と同様に、発電設備全体における熱効率の向上を図ることができる。
【0025】
図6のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対する各タービンおよび両タービンにより発電される電力を示し、図7のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対するガスタービンおよび両タービンでの熱効率を示す。
【0026】
これらグラフから、第1の実施の形態と同様に、両タービンによる合計電力が従来のガスタービンだけの場合よりも大きくなり、発電設備全体としての熱効率が向上しているのが良く分かる。なお、各グラフの左端に従来による場合の電力および熱効率を示しておく。
【0027】
また、図8のグラフに、排熱回収ボイラでの蒸気圧力に対するピンチポイント温度差を示す。この場合も第1の実施の形態と同様に、ボイラでの圧力を上げ過ぎると、ピンチポイント温度差が小さくなり過ぎるので、ここでは、ボイラ圧力(蒸発器での圧力)を、2〜4MPaの範囲とするのが好ましい。
【0028】
ところで、上記第1の実施の形態において、プロセス蒸気を必要とする場合には、図1の波線にて示すように、蒸気タービン13から排出される蒸気を導くか、または図1の二点鎖線にて示すように、蒸気タービン13の中段部から抽気して導くようにすればよい。
【0029】
また、上記各実施の形態に係るガスタービン発電設備においては、勿論、熱電比(プロセス蒸気熱量と発電電力の比率)については、自由に調節することができる。
【0030】
なお、通常、空気圧縮機、燃焼器およびガスタービンは連続して配置されているが、上記各実施の形態においては、空気圧縮機からの圧縮空気を圧縮空気供給管を介して燃焼器に供給するとともに、燃焼器からの燃焼ガスを燃焼ガス導入管を介してガスタービンに導くように説明したが、これは、ガスタービン発電設備をブロック図を用いて説明する際に、圧縮空気供給管(管路)および燃焼ガス導入管(管路)を介在させた方が説明しやすいからである。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る各ガスタービン発電設備によると、従来、排熱ボイラから出た過熱蒸気を燃焼器に注入する際に、圧力調節弁により減圧させていたのに対して、排熱ボイラから出た過熱蒸気または排熱ボイラ側で発生した水蒸気を蒸気タービンに導き減圧させるようにしたので、動力を回収することができ、したがって発電設備における熱効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るガスタービン発電設備の概略構成を示す模式図である。
【図2】同ガスタービン発電設備における発電電力を示すグラフである。
【図3】同ガスタービン発電設備における熱効率を示すグラフである。
【図4】同ガスタービン発電設備における排熱回収ボイラでのピンチポイント温度差を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るガスタービン発電設備の概略構成を示す模式図である。
【図6】同ガスタービン発電設備における発電電力を示すグラフである。
【図7】同ガスタービン発電設備における熱効率を示すグラフである。
【図8】同ガスタービン発電設備における排熱回収ボイラでのピンチポイント温度差を示すグラフである。
【符号の説明】
2 空気圧縮器
4 燃焼器
6 第1発電機
7 ガスタービン
10 排熱回収ボイラ
11 水蒸気注入管
12 第2発電機
13 蒸気タービン
21 エコノマイザ
22 蒸発器
23 過熱器
Claims (4)
- 燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機、この空気圧縮機にて圧縮された圧縮空気を燃焼させる燃焼器、この燃焼器にて燃焼された高温の燃焼ガスを導いて発電機を回転させるガスタービン、およびガスタービンからの排ガスを導いて水蒸気を発生させる排熱ボイラを有するガスタービン発電設備であって、
上記排熱ボイラにて発生した水蒸気を上記燃焼器に注入する水蒸気注入管の途中に、動力回収用の蒸気タービンを設けたことを特徴とするガスタービン発電設備。 - 排熱ボイラにて発生する水蒸気の圧力を2〜5MPaの範囲とすることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン発電設備。
- 燃焼用空気を圧縮する空気圧縮機、この空気圧縮機にて圧縮された圧縮空気を燃焼させる燃焼器、この燃焼器にて燃焼された高温の燃焼ガスを導いて発電機を回転させるガスタービン、およびガスタービンからの排ガスを導いて水蒸気を発生させる排熱ボイラを有するガスタービン発電設備であって、
上記排熱ボイラを、ボイラ給水を予熱するエコノマイザと、このエコノマイザにより予熱された給水を加熱して水蒸気を発生させる蒸発器と、この蒸発器にて蒸発された水蒸気を過熱する過熱器とから構成するとともに、
上記蒸発器と過熱器との間に、動力回収用の蒸気タービンを設けたことを特徴とするガスタービン発電設備。 - 排熱ボイラにて発生する水蒸気の圧力を2〜4MPaの範囲とすることを特徴とする請求項3に記載のガスタービン発電設備。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013177838A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Kobe Steel Ltd | バイナリー発電装置の制御方法及びバイナリー発電装置 |
JP2014145521A (ja) * | 2013-01-29 | 2014-08-14 | Hitachi Ltd | 石炭ガス化複合発電プラントの運転制御方法及び石炭ガス化複合発電プラント |
CN105299802A (zh) * | 2015-11-03 | 2016-02-03 | 世源科技工程有限公司 | 一种热回收低温热水供热系统 |
-
2002
- 2002-07-18 JP JP2002208979A patent/JP2004052612A/ja active Pending
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