JP2004051264A - 記録媒体供給装置およびこれを備えた画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ターンローラ23の外周面上に、ペーパーユニット3のリール板3bの外側面の外縁部近傍に当接可能な第1ツバ部71と、ターンローラ23とペーパーユニット3との間を搬送される用紙2の幅方向端部に当接可能な第2ツバ部73とを有する幅規制ツバ体70を配置する。幅規制ツバ体70は、ペーパーユニット3の幅方向位置およびターンローラ23とペーパーユニット3との間を搬送される用紙2の幅方向位置の両方を同時に規制することができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻回部から巻き解かれた長尺の記録媒体を順次供給することができる記録媒体供給装置およびこれを備えた画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液状のインクを用紙に吹き付けて印刷を行うことができるインクジェット式プリンタには、長尺の用紙が巻回された巻回部を収納するペーパー供給ユニットを有しているものがある。
【0003】
ペーパー供給ユニットは、用紙を巻回部から巻き解くために巻回部を回転させる駆動ローラと、巻回部から巻き解かれた用紙の搬送方向を変更させるターンローラと、用紙を下流側へ搬送する搬送ローラ対とを有していることが多い。従って、かかるプリンタでは、ペーパー供給ユニットにおいて、駆動ローラにより巻回部が回転させられることによって、用紙が巻回部から順次巻き解かれる。そして、巻回部から巻き解かれた用紙は、ターンローラにより搬送方向が変更された後、搬送ローラ対によってさらに下流側へ搬送されて印刷ユニットに供給される。このようにして、印刷ユニットに供給された用紙に対してインクが吐出されて画像が印刷される。
【0004】
また、かかるペーパー供給ユニットには、巻回部の幅方向位置を規制可能な巻回部幅規制ガイドと、ターンローラに嵌挿されており、巻回部から巻き解かれた用紙の幅方向位置を規制可能な幅規制ツバ体と、ターンローラより下流側を搬送される用紙の幅方向位置を規制可能なペーパー幅規制ガイドとが設けられていることがある。
【0005】
従って、かかるプリンタにおいて、ペーパー供給ユニット内に巻回部が装填される場合には、巻回部の幅に対応するように巻回部幅規制ガイドの位置が調整されるとともに、巻回部に巻回された用紙の幅に対応するように幅規制ツバ体およびペーパー幅規制ガイドの位置がそれぞれ調整される。その結果、巻回部から巻き解かれた用紙が蛇行するのが抑制されるため、用紙の蛇行に起因して印刷される画像が悪化することが少なくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、異なる幅の用紙に変更される場合(直前に用いられていた用紙と異なる幅の用紙が巻回された巻回部が用紙供給ユニット内に装填される場合)には、巻回部幅規制ガイド、幅規制ツバ体およびペーパー幅規制ガイドの位置をそれぞれ別々に再度調整しなければならない。そのため、異なる幅の用紙への変更に伴うガイド位置変更作業が著しく煩雑になり、全てのガイドの位置を調整するために要する時間が著しく長くなる。特に、巻回部幅規制ガイド、幅規制ツバ体およびペーパー幅規制ガイドが、それぞれネジによって固定される構成である場合には、ガイド位置変更作業による作業効率の低下は顕著である。
【0007】
また、巻回部幅規制ガイド、幅規制ツバ体およびペーパー幅規制ガイドの位置がそれぞれ別々に調整されるため、これらが同じ幅の用紙に対応するように適正に調整されない可能性がある。そして、これらがそれぞれ異なる幅の用紙に対応するように誤って調整された場合には、用紙の蛇行の原因となるとともに、用紙の詰まりなどの不具合が生じることがある。
【0008】
そこで、本発明の主な目的は、長尺の記録媒体が巻回された巻回部が装填される場合に、巻回部およびそれから巻き解かれた記録媒体の幅方向位置を規制する位置規制部材の位置を効率よく調整することができる記録媒体供給装置およびこれを備えた画像記録装置を提供することである。
【0009】
また、本発明のさらなる目的は、長尺の記録媒体が巻回された巻回部が装填される場合に、巻回部およびそれから巻き解かれた記録媒体の幅方向位置を規制する位置規制部材の位置の誤調整を防止することができる記録媒体供給装置およびこれを備えた画像記録装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の記録媒体供給装置は、長尺の記録媒体が巻回された巻回部を記録媒体が巻き解かれる方向に回転させる巻回駆動機構と、前記巻回部から巻き解かれた記録媒体の搬送される方向を変更するためのターンローラと、前記巻回部の幅方向位置を規制可能であるとともに、前記ターンローラと前記巻回部との間の少なくとも一部において前記記録媒体の幅方向位置を規制可能である一対の第1の位置規制部材とを備えていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項1によると、第1の位置規制部材は、巻回部の幅方向位置およびターンローラと巻回部との間の記録媒体の幅方向位置の両方を同時に規制することができる。従って、記録媒体が巻回された巻回部が装填される場合には、第1の位置規制部材の位置が調整されるだけで、上記の両方の幅方向位置が同時に規制されるようになる。そのため、異なる幅の記録媒体への変更に伴う位置規制部材の位置変更作業が簡略化されて、位置規制部材の位置を調整するために要する時間を短縮することができる。さらに、巻回部およびターンローラと巻回部との間の記録媒体に対して、それぞれ異なる幅の記録媒体に対応するように誤って調整されるのを防止することができる。そのため、記録媒体の蛇行および記録媒体の詰まりなどの不具合が生じるのが抑制される。また、巻回部およびターンローラと巻回部との間の記録媒体の両方の幅方向位置を調整するための位置規制部材として、それぞれ別々の部材を設けなくてよいため、記録媒体供給装置の製造コストを低減することが可能となる。
【0012】
また、請求項2の記録媒体供給装置は、前記第1の位置規制部材が、前記ターンローラと同軸に保持されていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項2によると、第1の位置規制部材を保持するための部材を別途設けなくてもよくなるため、記録媒体供給装置の構造を簡略化することができる。
【0014】
また、請求項3の記録媒体供給装置は、前記ターンローラよりも記録媒体の搬送方向下流側に配置されており、記録媒体の幅方向位置を規制可能な一対の第2の位置規制部材をさらに備えており、前記第1の位置規制部材および前記第2の位置規制部材のいずれか一方が前記巻回部の軸方向に沿って移動させられると、他方がそれと同じ方向に連動して移動させられるように構成されていることを特徴とするものである。
【0015】
請求項3によると、巻回部の幅方向位置およびターンローラと巻回部との間の記録媒体の幅方向位置に加えて、ターンローラよりも下流側を搬送される記録媒体の幅方向位置が規制可能であるため、記録媒体の蛇行等の不具合が発生するのが効果的に抑制される。また、長尺の記録媒体が巻回された巻回部が装填される場合には、第1の位置規制部材および第2の位置規制部材のいずれか一方が調整されるだけで、巻回部の幅方向位置、ターンローラと巻回部との間の記録媒体の幅方向位置およびターンローラの下流側を搬送される記録媒体の幅方向位置の全てがほぼ同時に規制されるようになる。そのため、異なる幅の記録媒体への変更に伴う位置規制部材の位置変更作業が簡略化されて、位置規制部材の位置を調整するために要する時間を短縮することができるとともに、第1の位置規制部材および第2の位置規制部材の誤調整を防止することができる。
【0016】
また、請求項4の記録媒体供給装置は、前記第1の位置規制部材が、貫通孔を有する円筒部と、前記巻回部の幅方向位置および前記第2の位置規制部材の幅方向位置を規制する内側面を有するように前記円筒部の外周に設けられた第1の鍔部と、前記巻回部から巻き解かれた前記記録媒体の幅方向位置を規制する内側面および前記第2の位置規制部材の幅方向位置を規制する外側面を有するように前記円筒部の外周であって前記第1の鍔部から内側に離隔した位置に設けられた第2の鍔部とを有していることを特徴とするものである。
【0017】
請求項4によると、円筒部の両側に第1および第2の鍔部を設けた簡易な構成により、巻回部および記録媒体のそれぞれの幅方向位置を確実に規制できると共に、第1および第2の位置規制部材を巻回部の軸方向に沿って同じ方向に連動して確実に移動させることができる。
【0018】
また、請求項5の記録媒体供給装置は、前記一対の第1の位置規制部材が、前記巻回部をその幅方向両側から挟み込むように配置され且つ前記巻回部の初期径以上の径を有する一対の円盤状部材の外縁部近傍とのみ重なり合うようなサイズを有していることを特徴とするものである。
【0019】
請求項5によると、第1の位置規制部材は、円盤状部材の外縁部近傍にだけ当接しつつ、巻回部の幅方向位置を規制することができる。従って、巻回部に巻回された記録媒体の残量が少なくなったときでも巻回部の幅方向位置を規制できるという要請を満たしつつ、第1の位置規制部材のサイズを最小にすることができる。
【0020】
また、請求項6の記録媒体供給装置は、前記巻回駆動機構が、前記巻回部の荷重が加えられつつ前記巻回部の下側半円内において前記円盤状部材の外周面に当接するように配置されたローラを有しており、前記円盤状部材および前記ローラのいずれか一方の外周面には、環状の突起部が形成されていることを特徴とするものである。
【0021】
請求項6によると、円盤状部材の外周面とローラの外周面との接触面積が小さくなっており、巻回部が回転している場合には、円盤状部材の外周面とローラの外周面との間のローラの軸方向(スラスト方向)の摩擦抵抗が比較的小さくなるため、その幅方向両端部に円盤状部材が配置された巻回部が、ローラの軸方向に沿って容易に移動することが可能となる。従って、巻回部の幅方向両端部と第1の位置規制部材との間に隙間(あそび)があれば、記録媒体が巻回部から巻き解かれる際に、巻回部がその回転に伴って、一対の第1の位置規制部材の間における適正な位置に自動的に移動するようになる。これにより、記録媒体の蛇行および記録媒体の詰まりなどの不具合がほとんど生じなくなる。
【0022】
また、請求項7の記録媒体供給装置は、前記巻回駆動機構は、前記巻回部の荷重が加えられつつ前記巻回部の下側半円内において前記円盤状部材の外周面に当接するように配置されたローラを有しており、前記円盤状部材および前記ローラのいずれか一方の外周面にOリングが配置されていることを特徴とするものである。
【0023】
請求項7によると、円盤状部材の外周面とローラの外周面との接触面積が小さくなっており、巻回部が回転している場合には、円盤状部材の外周面とローラの外周面との間のローラの軸方向(スラスト方向)の摩擦抵抗が比較的小さくなるため、その幅方向両端部に円盤状部材が配置された巻回部が、ローラの軸方向に沿って容易に移動することが可能となる。従って、巻回部の幅方向両端部と第1の位置規制部材との間に隙間(あそび)があれば、記録媒体が巻回部から巻き解かれる際に、巻回部がその回転に伴って、一対の第1の位置規制部材の間における適正な位置に自動的に移動するようになる。これにより、記録媒体の蛇行および記録媒体の詰まりなどの不具合がほとんど生じなくなる。
【0024】
また、請求項6のように、円盤状部材の外周面およびローラの外周面のいずれか一方に突起部を形成しなくても、円盤状部材およびローラのいずれか一方の外周面にOリングを取り付けるだけで、円盤状部材の外周面とローラの外周面との間の接触面積を小さくすることができる。従って、円盤状部材およびローラの製造が容易になるとともに、両者を形成するための材料選定の自由度が大きくなる。さらに、円盤状部材の外周面とローラの外周面との間において適正な大きさの摩擦抵抗が得られなくなったときには、Oリングを交換するだけで、両者の間に適正な大きさの摩擦抵抗が得られるようになる。
【0025】
また、請求項8は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録媒体供給装置を備えた画像記録装置である。請求項8によると、記録媒体供給装置において、異なる幅の記録媒体への変更に伴う位置規制部材の位置変更作業が簡略化されるため、画像記録装置における処理能力を向上させることができる。また、画像記録装置の製造コストが低減される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るペーパー供給ユニットを備えたインクジェット式プリンタの概略構成を示す図である。
【0027】
図1に示すインクジェット式プリンタ1は、略直方体の筐体20内に、ペーパー供給ユニット4と、アドバンスローラユニット5と、インクジェット印刷ユニット6と、切断ユニット7と、排出ローラユニット8とを有している。ペーパー供給ユニット4は、長尺の用紙2がロール状に巻回されたペーパー巻回部3aを含むペーパーユニット3を装填可能なものであって、ペーパーユニット3から用紙2を巻き解きつつ、それよりも下流側に配置されたインクジェット印刷ユニット6などに用紙2を供給することができる。なお、ペーパー供給ユニット4の詳細な構造については後述する。また、インクジェット式プリンタ1の各部分の動作は、筐体20内に配置されたコントローラ(図示しない)によって制御される。
【0028】
アドバンスローラユニット5は、コントローラによって制御されるモータ(図示しない)によって駆動される駆動ローラ対であり、ペーパー供給ユニット4から供給された切断ユニット7で切断される前の用紙2を搬送するためのものである。すなわち、アドバンスローラユニット5は、ペーパー供給ユニット4から供給された用紙2を下流側へと搬送し、インクジェット印刷ユニット6および切断ユニット7を順次通過させる。なお、アドバンスローラユニット5は、ペーパー供給ユニット4から供給された用紙2の搬送方向を、水平面にほぼ平行になるように変更する機能を有している。
【0029】
インクジェット印刷ユニット6は、印字ヘッド11と、吸着ファン12と、搬送台13とを有している。ここで、印字ヘッド11は、搬送台13上の用紙2の搬送経路の上方に配置されており、吸着ファン12は、搬送台13の下方において用紙2の搬送経路を挟んで印字ヘッド11に対向する位置に配置されている。印字ヘッド11は、コントローラからの信号に基づいて、搬送されてきた用紙2の表面(図1では上面)に所望の画像を印刷する。このとき、印字ヘッド11に対向する用紙2は、用紙2の裏面(図1では下面)側に配置された吸着ファン12に吸引されることにより搬送台13上に密着して搬送され、印字ヘッド11との間隔が一定になるようになっている。これは、用紙2がカールしている場合に、用紙2の一部分が搬送台13から大きく離れることによって、印字ヘッド11との間隔が変化することによる印刷の不具合が発生するのを抑制するためである。
【0030】
なお、インクジェット印刷ユニット6は、ノズルから液状のインクをドットごとに吹き出して用紙2に印刷を施すものであって、ピエゾジェット方式、サーマルジェット方式或いはその他の方式のいずれを採用したものであってもよい。
【0031】
切断ユニット7は、用紙2の搬送経路に対して印字ヘッド11と同じ側に配置された移動刃7aと、用紙2を挟んで移動刃7aと対向するように配置された固定刃7bとを有している。移動刃7aおよび固定刃7bは、いずれも用紙2の幅よりも若干大きな幅を有する矩形刃である。移動刃7aは、コントローラによって制御されつつ、固定刃7bに向かって近接または離隔することができるようになっており、搬送経路を上流側から搬送されてきた印刷済みの用紙2を、固定刃7bとの相互作用によって幅方向に沿って切断することができる。このように切断されることにより所望の長さに印刷済みの用紙2が分割される。
【0032】
排出ローラユニット8は、コントローラによって制御されるモータ(図示しない)によって駆動される駆動ローラ対であり、切断ユニット7で切断された後の印刷済みの用紙2を搬送し、排出口20aより排出させる。
【0033】
なお、コントローラは、図示しない入力インターフェイスから供給された画像信号に所定の処理を施して、印刷される画像に対応する画像データを含む印刷信号をインクジェット印刷ユニット6に供給する。また、コントローラは、ペーパー供給ユニット4、アドバンスローラユニット5および排出ローラユニット8に適切な搬送タイミングで駆動信号を供給すると共に、インクジェット印刷ユニット6における印刷タイミングおよび切断ユニット7における切断タイミングを制御することができる。
【0034】
次に、本実施の形態に係るペーパー供給ユニット4の詳細な構造について、図2〜図6を参照して説明する。図2は、図1に示すインクジェット式プリンタに含まれるペーパー供給ユニットの部分的な概略構成を示す斜視図である。図3は、図1に示すインクジェット式プリンタに含まれるペーパー供給ユニットの概略構成を示す上面図である。図4は、幅規制ガイドと幅規制ツバ体とが当接している部分近傍の拡大図である。図5は、ペーパーユニットのリール板の概略構成を示す部分的な斜視図である。図6は、リール板とリール板駆動ローラとが当接する状態を示す図である。
【0035】
ペーパー供給ユニット4は、長尺の用紙2が巻回されたペーパー巻回部3aと、ペーパー巻回部3aの幅方向両端部に配置された一対のリール板3bとを含むペーパーユニット3を収納可能に構成されている。ここで、リール板3bは、ペーパー巻回部3aの初期径以上の径を有する円盤状の部材である。なお、リール板3bは、例えば樹脂やアルミなどで形成されている。
【0036】
ペーパー供給ユニット4は、リール板3bの外周面に接触し、ペーパーユニット3(リール板3b)を回転させることができる円筒形状で樹脂製のリール板駆動ローラ21と、リール板3bの外周面に接触し、ペーパーユニット3(リール板3b)とともに回転可能な円筒形状で樹脂製のリール板従動ローラ22と、ペーパーユニット3から巻き解かれた用紙2の搬送方向を変更するためのターンローラ23と、ターンローラ23よりも下流側において、ペーパー供給ユニット4の外部に向かって用紙2を搬送可能な搬送ローラ対26とを有している。
【0037】
ここで、リール板駆動ローラ21、リール板従動ローラ22およびターンローラ23は、いずれもペーパー供給ユニット4に装填される可能性のある幅広のペーパーユニット3の幅よりも広い幅を有している。また、リール板駆動ローラ21の軸方向中心位置に形成された貫通孔(図示しない)にはシャフト31が嵌挿されており、リール板従動ローラ22の軸方向中心位置に形成された貫通孔(図示しない)にはシャフト32が嵌設されている。また、ターンローラ23の軸方向中心位置に形成された貫通孔(図示しない)にはシャフト33が嵌設されている。
【0038】
搬送ローラ対26は、用紙2の搬送経路の上方に配置され且つ用紙2の表面に当接可能な搬送駆動ローラ24と、用紙2の搬送経路の下方に配置され且つ用紙2の裏面に当接可能な搬送圧着ローラ25とを有している。搬送駆動ローラ24および搬送圧着ローラ25は、いずれも比較的短い幅を有する円筒形状のゴム製の部材であって、ペーパーユニット3から巻き解かれた用紙2の搬送経路の中心位置近傍に配置されている。なお、搬送駆動ローラ24の軸方向中心位置に形成された貫通孔(図示しない)にはシャフト34が嵌挿されており、搬送圧着ローラ25の軸方向中心位置に形成された貫通孔(図示しない)にはシャフト35が嵌設されている。
【0039】
ここで、シャフト31〜35は、用紙2の搬送経路の外側に配置された一対の側壁60に設けられたベアリングホルダ(図示しない)によってそれぞれ回転可能に支持されている。
【0040】
一対の側壁60の外側には、シャフト31およびシャフト34がそれぞれ連結されたギア53、55を回転駆動するための駆動モータ50が設けられている。ここで、駆動モータ50の出力軸50aはギア51に嵌設されている。そして、ギア51は、ギア52を介してギア53を回転駆動するとともに、ギア54を介してギア55を回転駆動することができる。なお、ギア51〜55の外周面には、いずれも全周にわたって歯が形成されている。従って、ギア51の歯とギア52の歯およびギア54の歯とは噛合しており、ギア52の歯とギア53の歯とは噛合しており、ギア54の歯とギア55の歯とは噛合している。
【0041】
ここで、ギア53とシャフト31との間にはワンウェイクラッチ41が配置されており、側壁60のシャフト31を支持するベアリングホルダとシャフト31との間にはワンウェイクラッチ42が配置されている。
【0042】
ワンウェイクラッチ41は、用紙2が巻き解かれる方向について、ギア53がシャフト31よりも速く回転することを可能としつつ、シャフト31がギア53よりも速く回転することを禁止する機能を有している。つまり、駆動モータ50の出力軸50aの用紙2が巻き解かれる方向の回転はシャフト31には伝達されず、一方、駆動モータ50の出力軸50aの用紙2が巻き取られる方向の回転はシャフト31に伝達される。
【0043】
ワンウェイクラッチ42は、シャフト31が用紙2が巻き取られる方向に回転することを可能としつつ、シャフト31が用紙2が巻き解かれる方向に回転することを禁止する機能を有している。つまり、シャフト31が嵌設されているリール板駆動ローラ21が用紙2が巻き解かれる方向に回転する場合でも、シャフト31は回転しない。
【0044】
さらに、シャフト34と搬送駆動ローラ24との間にはワンウェイクラッチ43が配置されている。ワンウェイクラッチ43は、用紙2が巻き解かれる方向について、搬送駆動ローラ24がシャフト34よりも速く回転することを可能としつつ、シャフト34が搬送駆動ローラ24よりも速く回転することを禁止する機能を有している。つまり、シャフト34の用紙2が巻き解かれる方向の回転は搬送駆動ローラ24に伝達されるが、一方、シャフト34の用紙2が巻き取られる方向の回転は搬送駆動ローラ24には伝達されない。
【0045】
また、シャフト31とリール板駆動ローラ21との間にはトルクリミッタ(トルクキーパー)45が配置されており、シャフト34と搬送駆動ローラ24との間にはトルクリミッタ46が配置されている。
【0046】
トルクリミッタ45は、シャフト31とリール板駆動ローラ21との間に作用するトルクがその保持トルク限界値に達すると、シャフト31がリール板駆動ローラ21に対して相対的に回転することを可能とする機能を有している。つまり、シャフト31とリール板駆動ローラ21との間に作用するトルクがその保持トルク限界値に達するまでは、一方の回転が他方に伝達されるが、上記のトルクがその保持トルク限界値に達すると、一方の回転が他方に伝達されなくなる。
【0047】
同様に、トルクリミッタ46は、シャフト34と搬送駆動ローラ24との間に作用するトルクがその保持トルク限界値に達すると、シャフト34が搬送駆動ローラ24に対して相対的に回転することを可能とする機能を有している。つまり、シャフト34と搬送駆動ローラ24との間に作用するトルクがその保持トルク限界値に達するまでは、一方の回転が他方に伝達されるが、上記のトルクがその保持トルク限界値に達すると、一方の回転が他方に伝達されなくなる。
【0048】
ここで、シャフト34の用紙2が巻き取られる方向の回転は、上述したように、ワンウェイクラッチ43を介しては搬送駆動ローラ24には伝達されないが、シャフト34と搬送駆動ローラ24との間に作用するトルクがその保持トルク限界値に達するまでは、シャフト34の用紙2が巻き取られる方向の回転がトルクリミッタ46を介して搬送駆動ローラ24に伝達されることになる。
【0049】
なお、トルクリミッタ45およびトルクリミッタ46の保持トルク限界値は、用紙2が巻き戻される場合に、リール板駆動ローラ21および搬送駆動ローラ24によって、用紙2の巻き戻しが可能である程度に大きい値であるとともに、用紙2が送り出される場合に、アドバンスローラユニット5によって送り出される用紙2に対してリール板駆動ローラ21および搬送駆動ローラ24から作用する負荷抵抗があまり大きくならない程度に小さい値であることが好ましい。
【0050】
ここで、ターンローラ23の外周面上には、図2および図3に示すように、ペーパーユニット3の幅方向位置およびペーパーユニット3とターンローラ23との間を搬送される用紙2の幅方向位置を規制するための一対の幅規制ツバ体70が配置されている。なお、本実施の形態では、幅規制ツバ体70は、ペーパーユニット3とターンローラ23との間を搬送される用紙2のターンローラ23の外周面に当接する部分近傍の幅方向位置を規制することができる。
【0051】
幅規制ツバ体70は、略円筒形状の部材であって、その軸方向中心位置にはターンローラ23の外径とほぼ同じ径の貫通孔(図示しない)が形成されている。そして、ターンローラ23は、幅規制ツバ体70の貫通孔に嵌挿されている。つまり、幅規制ツバ体70は、ターンローラ23と同軸に保持されている。従って、幅規制ツバ体70は、ターンローラ23の外周面に沿って回転可能であるとともに、ターンローラ23の軸方向に沿って移動することができる。
【0052】
また、幅規制ツバ体70は、貫通孔を有する円筒部72と、円筒部72の外周面の一端部に設けられた第1ツバ部71と、円筒部72の外周面において第1ツバ部71から内側に離隔した位置に設けられた第2ツバ部73とを有している。ここで、第1ツバ部71および第2ツバ部73は、いずれも円筒部72の外周面から外側に膨出するように形成されており、第1ツバ部71の外径は、第2ツバ部73の外径よりも大きくなっている。従って、第1ツバ部71と第2ツバ部73との間には、溝部74が形成されている。
【0053】
ここで、一対の幅規制ツバ体70は、それぞれの第2ツバ部73が用紙2の搬送経路を挟んで対向するように配置されている。つまり、一対の幅規制ツバ体70は、第2ツバ部73が、第1ツバ部71よりも、内側に(用紙2の搬送経路の中心位置に近接するように)配置される。
【0054】
ここで、ターンローラ23は、ペーパー供給ユニット4に装填されるペーパーユニット3と所定間隔だけ離隔するように配置されている。つまり、ターンローラ23は、その外周面に沿って配置された一対の幅規制ツバ体70のそれぞれの第1ツバ部71の内側面の端部近傍が、ペーパーユニット3のリール板3bの幅方向外側面の端部近傍に当接可能な位置に設けられている。なお、幅規制ツバ体70の第2ツバ部73の外周面とペーパユニット3のリール板3bの外周面とは接触しないようになっている。従って、幅規制ツバ体70が、ペーパー供給ユニット4に装填されるペーパーユニット3の幅に合わせて移動させられると、ペーパーユニット3のリール板3bの幅方向外側面の端部近傍と幅規制ツバ体70の第1ツバ部71の内側面の端部近傍とが当接することによって、ペーパーユニット3の幅方向位置が規制される。
【0055】
また、幅規制ツバ体70は、第1ツバ部71の内側面の端部近傍とペーパーユニット3のリール板3bの幅方向外側面の端部近傍とが当接する場合に、第2ツバ部73の内側面がペーパーユニット3に巻回されている用紙2の幅方向端部にほぼ対応するように形成されている。つまり、幅規制ツバ体70の第1ツバ部71の内側面と第2ツバ部73の内側面との間の長さが、ペーパーユニット3のリール板3bの幅とほぼ一致している。従って、幅規制ツバ体70が、ペーパー供給ユニット4に装填されるペーパーユニット3の幅に合わせて移動させられると、上述のように、第1ツバ部71の内側面によって、ペーパーユニット3の幅方向位置が規制されるとともに、第2ツバ部73の内側面とペーパーユニット3から巻き解かれた用紙2の幅方向端部とが当接することによって、ペーパーユニット3とターンローラ23との間を搬送される用紙2の幅方向位置が規制される。
【0056】
このように、幅規制ツバ体70は、ペーパーユニット3の幅方向位置およびペーパーユニット3とターンローラ23との間を搬送される用紙2の幅方向位置の両方を同時に規制することが可能である。
【0057】
また、ターンローラ23よりも下流側において、搬送ローラ対26の幅方向外側には、図2〜図4に示すように、用紙2の搬送経路に沿って伸延する一対の幅規制ガイド80が配置されている。一対の幅規制ガイド80は、用紙2の搬送経路を挟むように配置されている。なお、幅規制ガイド80は、搬送ローラ対26の搬送駆動ローラ24が嵌設されたシャフト34と、搬送圧着ローラ25が嵌設されたシャフト35との間に配置されている。
【0058】
幅規制ガイド80は、その表面が用紙2の搬送面とほぼ同じ面上に配置された平板状の本体81と、本体81の用紙2の搬送経路に近接する側の端部において、その長手方向に沿って伸延するように設けられたガイド部82とを有している。ガイド部82は、本体81の表面において、かぎ型状に上方に突出するように形成されている。つまり、ガイド部82は、本体81の表面から上方に向かって突出するように形成された突出部であり、その先端部が用紙2の搬送経路に向かって折れ曲がっている。従って、幅規制ガイド80の用紙2の搬送経路に近接する側の端部は、本体81の当該端部およびガイド部82によって、略「コ」の字形状に形成されている。従って、一対の幅規制ガイド80は、互いに対向するように形成された溝部83をそれぞれ有している。
【0059】
また、本体81の用紙2の搬送経路に近接する側の端部(ガイド部82が形成されている側の端部)と反対側の端部近傍には、長孔の開口85が形成されている。そして、幅規制ガイド80(本体81)の裏面に当接する位置には、図4に示すように、用紙2の搬送経路に直交するように配置された固定部材86が設けられている。固定部材86は、棒状の部材であって、その上面には複数のネジ孔87が互いに離隔して形成されている。従って、幅規制ガイド80は、その開口85と固定部材86のネジ孔87とが一致するように配置された後で、固定ネジ88が螺締されることによって、固定部材86に対して固定される。
【0060】
ここで、固定部材86のネジ孔87は、本実施の形態では、幅サイズA、B、C、D(A<B<C<D)の互いに幅の異なる4種類の用紙2の幅方向両端部に対応する8つのネジ孔87a〜87dが形成されている。8つのネジ孔87a〜87dは、用紙2の搬送経路の中心位置に対して対称となるもの同士が2つずつ対をなしている。なお、図4では、8つのネジ孔87として、用紙2の搬送経路の中心位置に近接する方から、幅サイズAの用紙2に対応するネジ孔87a、幅サイズBの用紙2に対応するネジ孔87b、幅サイズCの用紙2に対応するネジ孔87c、幅サイズDの用紙2に対応するネジ孔87dが図示されている。
【0061】
さらに詳細に説明すると、固定部材86のネジ孔87は、幅規制ガイド80が固定された場合に、幅規制ガイド80の溝部83の底面が、用紙2の幅方向両端部に対応するように設けられている。つまり、例えば、幅規制ガイド80の開口85と固定部材86の最も内側に設けられた幅サイズAの用紙2に対応するネジ孔87aとが一致するように固定された場合(図4参照)には、幅規制ガイド80の溝部83の底面が幅サイズAの用紙2の幅方向両端部に対応するように配置される。
【0062】
ここで、固定部材86の一対のネジ孔87a〜87dは、幅規制ガイド80が一対のネジ孔87a〜87dに固定された場合に、幅規制ガイド80の溝部83の底面間の間隔が幅サイズA、B、C、Dよりも若干広くなるように形成されている。つまり、幅規制ガイド80の溝部83の底面とターンローラ23よりも下流側を搬送される用紙2の幅方向端部との間には、微少な隙間(以下、「あそび」と称する)が設けられる。従って、製造元の相違によって、同じ幅サイズの用紙2として製造されたものにおいて、用紙2の幅サイズに多少のバラツキがある場合でも、幅規制ガイド80によって用紙2の幅方向両端部を適正に規制することができる。なお、上述の幅規制ガイド80の溝部83の底面とターンローラ23よりも下流側を搬送される用紙2の幅方向端部との間に形成される「あそび」の大きさは、複数の製造元により製造された用紙2のなかで最も幅の広いものが使用可能なように設定されることが好ましい。
【0063】
また、幅規制ガイド80の本体81のターンローラ23に近接する側の端部には、用紙2の搬送方向上流側に向かって突出するように形成された突出部84が設けられている。突出部84は、略矩形状を有しており、その幅は幅規制ツバ体70の第1ツバ部71と第2ツバ部73との間に形成される溝部74の幅よりも若干狭い幅を有している。つまり、幅規制ガイド80の突出部84と、幅規制ツバ体70の第1ツバ部71の内側面或いは第2ツバ部73の外側面との間には、「あそび」が設けられる。
【0064】
ここで、幅規制ガイド80は、ターンローラ23と所定間隔だけ離隔するように配置されている。つまり、幅規制ガイド80は、その突出部84が幅規制ツバ体70の第1ツバ部71と第2ツバ部73との間の溝部74に挿入されるように設けられている。従って、幅規制ガイド80と幅規制ツバ体70とは、ターンローラ23の軸方向に沿って互いに連動して同じ方向に移動することができる。なお、幅規制ガイド80の突出部84の幅方向外側面と幅規制ツバ体70の第1ツバ部71の内側面とが当接する場合に、幅規制ツバ体70の第2ツバ部73の内側面と幅規制ガイド80の溝部83の底面とがほぼ同一平面上に配置され、同じ幅を有する用紙2の幅方向端部に対応するようになっている。従って、幅規制ガイド80が、その溝部83の底面が用紙2の幅方向端部に対応するように移動させられた場合には、幅規制ツバ体70の第2ツバ部73の内側面も同様に、用紙2の幅方向端部に対応するように移動させられる。
【0065】
従って、上述のように、例えば、幅規制ガイド80の開口85と固定部材86の最も内側に設けられた幅サイズAの用紙2に対応するネジ孔87aとが一致するように固定された場合(図4参照)には、幅規制ガイド80の溝部83の底面および幅規制ツバ体70の第2ツバ部73の内側面の両方が、幅サイズAの用紙2の幅方向両端部に対応するとともに、幅規制ツバ体70の第1ツバ部71の内側面が、幅サイズAの用紙2が巻回されたペーパーユニット3のリール板3bの幅方向外側面に対応するようになる。
【0066】
なお、幅規制ガイド80が、幅サイズB、C、Dの用紙2の幅方向両端部に対応するように固定された場合も同様に、幅規制ガイド80の溝部83の底面および幅規制ツバ体70の第2ツバ部73の内側面の両方が、それぞれ幅サイズB、C、Dの用紙2の幅方向両端部に対応するとともに、幅規制ツバ体70の第1ツバ部71の内側面が、幅サイズB、C、Dの用紙2が巻回されたペーパーユニット3のリール板3bの幅方向外側面に対応するようになる。
【0067】
このように、幅規制ガイド80が、その溝部83の底面が用紙2の幅方向端部に対応するように移動させられた場合には、幅規制ツバ体70が、ペーパーユニット3の幅方向位置およびペーパーユニット3とターンローラ23との間を搬送される用紙2の幅方向位置の両方を同時に規制するとともに、幅規制ガイド80が、ターンローラ23よりも下流側を搬送される用紙2の幅方向位置を規制するようになる。なお、このとき、幅規制ツバ体70の第1ツバ部71の内側面とペーパーユニット3のリール板3bの幅方向外側面との間にも、「あそび」が設けられている。
【0068】
ところで、ペーパーユニット3のリール板3bの外周面には、図5に示すように全周にわたって、凹部3cが形成されている。そして、リール板3bの凹部3cには、図2および図6に示すように、ペーパーユニット3の軸方向に垂直な平面内に配置されるようにOリング90が取り付けられている。Oリング90は、弾性を有する環状の部材であって、比較的大きい摩擦係数を有する材料で形成されている。また、Oリング90の断面形状は、ほぼ円形である。本実施の形態では、Oリング90は、フッ素ゴムで形成されているが、同様の機能を有する範囲で、その材料は任意に変更することができる。
【0069】
ここで、リール板3bの凹部3cの底部の外径は、Oリング90の自然状態(力が加えられていない状態)における内径とほぼ同じになっている。また、リール板3bの凹部3cは、Oリング90の断面形状である円とほぼ同じ径を有する略半円状に形成されている。従って、Oリング90は、所定の力が加えられて、その周方向に垂直な方向に引き伸ばされつつ、リール板3bの凹部3c内に配置された後で、加えられていた力が解除されると、Oリング90の内周面とリール板3bの凹部3cの底部とが当接するように取り付けられる。
【0070】
また、Oリング90がリール板3bの外周面に取り付けられた状態では、図6に示すように、Oリング90の外側のほぼ半分の部分が、リール板3bの外周面よりも出っ張っている。従って、ペーパー供給ユニット4に装填されたペーパーユニット3において、リール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22の外周面には、リール板3bの外周面に配置されたOリング90の外周面の頂部近傍だけが接触する。なお、以下の説明では、リール板3bの外周面にOリング90が配置されている場合には、Oリング90の外周面をリール板3bの外周面とみなして説明する場合がある。
【0071】
ここで、上述したように、Oリング90の断面形状はほぼ円形であるため、リール板3bとリール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22との間の接触面積は比較的小さくなる。また、ペーパーユニット3が回転している場合には、Oリング90の外周面とリール板駆動ローラ21の外周面との間のリール板駆動ローラ21の軸方向の摩擦抵抗は、ペーパーユニット3がリール板駆動ローラ21の軸方向に沿って容易に移動することができる程度に小さい。
【0072】
なお、Oリング90の外周面とリール板駆動ローラ21の外周面との間のリール板駆動ローラ21の周方向の摩擦抵抗は、リール板駆動ローラ21の回転が、Oリング90が取り付けられたリール板3bに伝達可能な程度の大きさを有している。従って、リール板駆動ローラ21を回転駆動させることによって、ペーパーユニット3を回転させることが可能であると共に、リール板駆動ローラ21の回転を停止することによって、ペーパーユニット3の回転も同様に停止させることが可能である。
【0073】
次に、本実施の形態に係るインクジェットプリンタ1に含まれるペーパー供給ユニット4に対するペーパーユニット3の装填手順およびペーパー供給ユニット4の動作について説明する。
【0074】
まず、オペレータによって、画像の印刷が行われる用紙2の幅サイズに対応するように、幅規制ガイド80の位置が調整される。つまり、幅規制ガイド80が、その開口85と固定部材86の当該用紙2の幅サイズに対応するネジ孔87とが一致するように配置された後で、固定ネジ88が螺締されることによって、固定部材86に対して固定される。従って、幅規制ガイド80は、ターンローラ23よりも下流側を搬送される用紙2の幅方向位置を規制することができる。
【0075】
このとき、幅規制ツバ体70は、幅規制ガイド80の移動に伴って連動してターンローラ23の軸方向に沿って移動する。その結果、幅規制ツバ体70の位置は、画像の印刷が行われる用紙2の幅サイズに対応するように自動的に調整される。従って、幅規制ツバ体70は、画像の印刷が行われる用紙2が巻回されたペーパーユニット3の幅方向位置およびペーパーユニット3から巻き解かれた用紙2のターンローラ23の外周面に当接する部分の幅方向位置の両方を同時に規制することができるようになる。
【0076】
そして、幅規制ガイド80および幅規制ツバ体70の位置がほぼ同時に調整された後で、画像の印刷が行われる用紙2が巻回されたペーパーユニット3が、ペーパー供給ユニット4のリール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22の上に装填される。引き続き、ペーパーユニット3から用紙2の先端部が手動により巻き解かれ、その先端部が搬送駆動ローラ24と搬送圧着ローラ25との間に挿入される。従って、ペーパーユニット3から巻き解かれた用紙2の先端部は、搬送ローラ対26によって挟持される。
【0077】
そして、駆動モータ50の出力軸50aが用紙2が巻き解かれる方向(以下、「送り出し方向」という)に回転駆動されると、ギア53およびギア55も同様に送り出し方向に回転する。このとき、ギア55の送り出し方向の回転はシャフト34に伝達される。しかし、ギア53が送り出し方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ41はシャフト31に対してフリーとなる方向に働いているため、ギア53の送り出し方向の回転はシャフト31には伝達されない。
【0078】
また、シャフト34が送り出し方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ43は搬送駆動ローラ24に対してロックする方向に働くため、シャフト34の送り出し方向の回転が搬送駆動ローラ24に伝達される。従って、用紙2は、搬送ローラ対26により挟持されることによって、その先端部から順次搬送される。このようにして、用紙2が、ペーパー供給ユニット4の外部に搬送されて、アドバンスローラユニット5に供給される。
【0079】
このとき、用紙2が搬送ローラ対26により搬送されると、ペーパーユニット3に巻回されている用紙2が巻き解かれることによって、ペーパーユニット3が送り出し方向に回転する。すると、ペーパーユニット3のリール板3bに接触しているリール板駆動ローラ21が送り出し方向に回転する。ここで、リール板駆動ローラ21が送り出し方向に回転すると、シャフト31も送り出し方向に回転しようとするが、シャフト31が送り出し方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ42は側壁60に対してロックする方向に働くため、シャフト31は回転することができない。従って、シャフト31は回転しないで、それに嵌挿されているリール板駆動ローラ21だけが回転する。
【0080】
そして、用紙2の先端部が、アドバンスローラユニット5に進入すると、駆動モータ50の出力軸50aの回転駆動が停止させられる。従って、この後は、用紙2は、アドバンスローラユニット5によって搬送される。
【0081】
このとき、アドバンスローラユニット5により搬送される用紙2が接触している搬送駆動ローラ24が送り出し方向に回転しようとする。なお、シャフト34はモータ50が停止しているので回転しない。ここで、搬送駆動ローラ24が送り出し方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ43はシャフト34に対してフリーとなる方向に働くため、シャフト34は回転しないで、それに嵌挿されている搬送駆動ローラ24だけが回転する。
【0082】
ここで、上述したように、幅規制ツバ体70の第1ツバ部71の内側面とリール板3bの幅方向外側面との間、規制ガイド80の突出部84と幅規制ツバ体70の第1ツバ部71の内側面或いは第2ツバ部73の外側面との間および幅規制ガイド80の溝部83の底面とターンローラ23よりも下流側を搬送される用紙2の幅方向端部との間には「あそび」が設けられている。従って、幅規制ツバ体70は、ペーパーユニット3の幅方向位置を緩やかに(「あそび」を持って)規制するとともに、規制ガイド80は、ターンローラ23よりも下流側を搬送される用紙2の幅方向端部を緩やかに規制している。
【0083】
そして、ペーパーユニット3から巻き解かれた用紙2が、アドバンスローラユニット5に搬送される場合には、アドバンスローラユニット5近傍に配置された位置規制部材(図示しない)によって用紙2の幅方向位置が適正な位置に規制されるようになっている。従って、アドバンスローラユニット5により用紙2が搬送されることによって、ペーパーユニット3がリール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22の上で回転する場合には、ペーパーユニット3がその回転に伴ってリール板駆動ローラ21の軸方向に沿って自動的に移動して、一対の幅規制ツバ体70の間において、適正な位置に配置される。
【0084】
なお、本実施の形態のインクジェット式プリンタ1では、アドバンスローラユニット5およびペーパー供給ユニット4の駆動モータ50の出力軸50aが、用紙2が巻き取られる方向に回転駆動されることによって、一旦巻き解かれた用紙2をペーパーユニット3に再度巻き取ることができる。このときも、用紙2がペーパーユニット3から巻き解かれる場合と同様に、ペーパーユニット3がリール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22の上における回転に伴ってリール板駆動ローラ21の軸方向に沿って自動的に移動して、一対の幅規制ツバ体70の間において、適正な位置に配置される。
【0085】
以上のように、本実施の形態に係るインクジェット式プリンタ1のペーパー供給ユニット4では、幅規制ツバ体70は、ペーパーユニット3の幅方向位置およびターンローラ23とペーパーユニット3との間の用紙2の幅方向位置の両方を同時に規制することができる。従って、ペーパーユニット3が装填される場合には、幅規制ツバ体70の位置が調整されるだけで、上記の両方の幅方向位置が同時に規制されるようになる。そのため、異なる幅の用紙2への変更に伴う幅規制ツバ体70の位置変更作業が簡略化されて、位置規制部材の位置を調整するために要する時間を短縮することができる。さらに、ペーパーユニット3およびターンローラ23とペーパーユニット3との間の用紙2に対して、それぞれ異なる幅の用紙2に対応するように誤って調整されるのを防止することができる。そのため、用紙2の蛇行および用紙2の詰まりなどの不具合が生じるのが抑制される。また、ペーパーユニット3およびターンローラ23とペーパーユニット3との間の用紙2の両方の幅方向位置を調整するための位置規制部材として、それぞれ別々の部材を設けなくてよいため、ペーパー供給ユニット4の製造コストを低減することが可能となる。これにより、インクジェット式プリンタ1における処理能力を向上させることができるとともに、その製造コストが低減される。
【0086】
また、幅規制ツバ体70は、ターンローラ23の外周面に沿って同軸に保持されているため、幅規制ツバ体70を保持するための部材を別途設けなくてもよくなる。従って、ペーパー供給ユニット4の構造を簡略化することができる。
【0087】
また、ターンローラ23よりも用紙2の搬送方向下流側に幅規制ガイド80が配置されているため、ペーパーユニット3の幅方向位置およびターンローラ23とペーパーユニット3との間の用紙2の幅方向位置に加えて、ターンローラ23よりも下流側を搬送される用紙2の幅方向位置が規制可能であるため、用紙2の蛇行等の不具合が発生するのが効果的に抑制される。
【0088】
また、幅規制ガイド80と幅規制ツバ体70とが連動して移動するように構成されているため、異なる幅の用紙2が巻回されたペーパーユニット3が装填される場合には、幅規制ガイド80の位置を調整するだけで、幅規制ツバ体70の位置も同時に調整される。そのため、異なる幅の用紙2への変更に伴う幅規制ガイド80および幅規制ツバ体70の位置変更作業が簡略化されて、その位置を調整するために要する時間を短縮することができるとともに、幅規制ガイド80および幅規制ツバ体70の誤調整を防止することができる。
【0089】
また、ペーパーユニット3は、用紙2のペーパー巻回部3aの幅方向両端部に配置され且つペーパー巻回部3aの初期径以上の径を有する一対のリール板3bを有しており、幅規制ツバ体70が、リール板3bの外縁部近傍とのみ重なり合うように構成されているため、幅規制ツバ体70は、リール板3bの外縁部近傍にだけ当接しつつ、ペーパーユニット3の幅方向位置を規制することができる。従って、ペーパーユニット3のペーパー巻回部3aに巻回された用紙2の残量が少なくなったときでもペーパーユニット3の幅方向位置を規制できるという要請を満たしつつ、幅規制ツバ体70のサイズを最小にすることができる。
【0090】
また、ペーパーユニット3のリール板3bの外周面にはOリング90が配置されているため、Oリング90の外周面とリール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22の外周面との間の接触面積が小さくなり、ペーパーユニット3が回転している場合には、ペーパーユニット3のリール板3bの外周面とリール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22の外周面との間のリール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22の軸方向の摩擦抵抗が比較的小さくなる。そのため、ペーパーユニット3が、リール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22の軸方向に沿って容易に移動することができる。これにより、ペーパーユニット3の幅方向両端部と幅規制ツバ体70との間に「あそび」があれば、用紙2がペーパーユニット3から巻き解かれる際に、ペーパーユニット3がその回転に伴って、一対の幅規制ツバ体70の間における適正な位置に自動的に移動するようになる。これにより、用紙2の蛇行および用紙2の詰まりなどの不具合がほとんど生じなくなる。
【0091】
また、Oリング90がペーパーユニット3のリール板3bの外周面に配置されるだけで、ペーパーユニット3のリール板3bとリール板駆動ローラ21とがそれぞれの外周面において点接触するとともに、Oリング90の外周面とリール板駆動ローラ21の外周面との間において、リール板駆動ローラ21の周方向の適正な大きさの摩擦抵抗を得ることができる。従って、リール板3bおよびリール板駆動ローラ21の製造が容易になるとともに、両者を形成するための材料選定の自由度が大きくなる。さらに、ペーパーユニット3のリール板3bとリール板駆動ローラ21との間においてリール板駆動ローラ21の周方向の適正な大きさの摩擦抵抗が得られなくなったときには、Oリング90を交換するだけで、両者の間に適正な大きさの摩擦抵抗が得られるようになる。
【0092】
また、ペーパーユニット3のリール板3bの外周面にOリング90を取り付けるだけで、ペーパーユニット3のリール板3bの外周面とリール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22の外周面との間の接触面積を小さくすることができる。従って、ペーパーユニット3のリール板3bおよびリール板駆動ローラ21およびリール板従動ローラ22に例えば突起部を形成するなどの特別な加工を施す必要がなく、それらの製造が容易になるとともに、両者を形成するための材料選定の自由度が大きくなる。
【0093】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。例えば、上述の実施の形態では、ペーパーユニット3の幅方向位置およびターンローラ23とペーパーユニット3との間を搬送される用紙2の幅方向位置の両方を同時に規制する位置規制部材として、ターンローラ23と同軸に保持された幅規制ツバ体70が設けられている場合について説明しているが、これに限らず、ペーパーユニット3の幅方向位置および用紙2の当該部分近傍の幅方向位置の両方を同時に規制することができるものであれば、幅規制ツバ体70の構成および配置は任意に変更することができる。従って、例えば、ペーパーユニット3とターンローラ23との間において、ペーパーユニット3とターンローラ23との間を搬送される用紙2のターンローラ23の外周面に当接する部分近傍以外の部分の幅方向位置が規制されてもよい。また、幅規制ツバ体70は、必ずしもターンローラ23が嵌挿されている必要はなく、その他の保持部材により保持されていてもよい。
【0094】
また、上述の実施の形態では、ターンローラ23よりも下流側を搬送される用紙2の幅方向位置を規制するための幅規制ガイド80が設けられている場合について説明しているが、幅規制ガイド80は必ずしも設けられている必要はない。
【0095】
また、上述の実施の形態では、幅規制ガイド80および幅規制ツバ体70が互いに連動して移動するように構成されている場合について説明しているが、これに限らず、両者がそれぞれ別々に移動するものであってもよい。
【0096】
また、上述の実施の形態では、幅規制ガイド80の位置が調整されることによって幅規制ツバ体70の位置が自動的に調整される場合について説明しているが、これに限らず、幅規制ツバ体70の位置が調整されることによって幅規制ガイド80の位置が自動的に調整されるものであってもよい。
【0097】
また、上述の実施の形態では、幅規制ツバ体70が、円筒部72、第1ツバ部71および第2ツバ部73から構成されている場合について説明しているが、これに限らず、幅規制ツバ体の形状は、本実施の形態と同様の効果が得られる範囲で任意に変更することができる。
【0098】
また、上述の実施の形態では、ペーパーユニット3が、ペーパー巻回部3aの幅方向両端部に配置され且つペーパー巻回部3aの初期径よりも大きい径の一対のリール板3bを有している場合について説明しているが、これに限らず、必ずしもペーパーユニット3が一対のリール板3bを有していなくてもよい。さらに、ペーパーユニットは、例えば、図7に示すように、軸芯100、軸芯100に用紙102が巻回されたペーパー巻回部103aおよびペーパー巻回部103aの幅方向両端部に配置され且つペーパー巻回部103aの初期径よりも大きい径の一対のリール板103bを有するペーパーユニット103であってもよい。なお、この場合も、ペーパーユニット103が一対のリール板103bを有していなくてもよい。ここで、ペーパーユニット3は、その下端部近傍においてペーパーユニット3のリール板3bの外周面に当接するように配置されたリール板駆動ローラ21が回転駆動されることによって回転させられているが、軸芯100を有するペーパーユニット103の場合には、ペーパーユニット103は、軸芯100が回転駆動されることによって回転させられてもよい。
【0099】
また、上述の実施の形態では、Oリング90がペーパーユニット3のリール板3bの外周面に取り付けられることによって、ペーパーユニット3のリール板3bの外周面とリール板駆動ローラ21の外周面との間の接触面積が小さくなる場合について説明しているが、これに限らず、Oリングは、ペーパーユニット3のリール板3bの外周面に配置されずに、リール板駆動ローラ21の外周面に配置されてもよい。また、ペーパーユニット3のリール板3bの外周面およびリール板駆動ローラ21の外周面のいずれにもOリングが配置されることなく、ペーパーユニット3のリール板3bおよびリール板駆動ローラ21のいずれか一方の外周面に、環状の突起部が形成されてもよい。なお、環状の突起部は、連続的であってもよいし、断続的であってもよい。
【0100】
また、上述の実施の形態では、用紙2が巻回されたペーパーユニット3が装填されたペーパー供給ユニット4がインクジェット式プリンタ1に備えられている場合について説明しているが、これに限らず、記録媒体が巻回された巻回部を含む記録媒体供給装置が、インクジェット式プリンタ以外の画像記録装置に備えられていてもよい。従って、例えば印画紙が巻回された印画紙巻回部を含む印画紙供給ユニットが、印画紙を露光することにより画像の潜像を形成する写真処理装置に備えられていてもよい。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によると、第1の位置規制部材は、巻回部の幅方向位置およびターンローラと巻回部との間の記録媒体の幅方向位置の両方を同時に規制することができる。従って、記録媒体が巻回された巻回部が装填される場合には、第1の位置規制部材の位置が調整されるだけで、上記の両方の幅方向位置が同時に規制されるようになる。そのため、異なる幅の記録媒体への変更に伴う位置規制部材の位置変更作業が簡略化されて、位置規制部材の位置を調整するために要する時間を短縮することができる。さらに、巻回部およびターンローラと巻回部との間の記録媒体に対して、それぞれ異なる幅の記録媒体に対応するように誤って調整されるのを防止することができる。そのため、記録媒体の蛇行および記録媒体の詰まりなどの不具合が生じるのが抑制される。また、巻回部およびターンローラと巻回部との間の記録媒体の両方の幅方向位置を調整するための位置規制部材として、それぞれ別々の部材を設けなくてよいため、記録媒体供給装置の製造コストを低減することが可能となる。
【0102】
請求項2によると、第1の位置規制部材を保持するための部材を別途設けなくてもよくなるため、記録媒体供給装置の構造を簡略化することができる。
【0103】
請求項3によると、巻回部の幅方向位置およびターンローラと巻回部との間の記録媒体の幅方向位置に加えて、ターンローラよりも下流側を搬送される記録媒体の幅方向位置が規制可能であるため、記録媒体の蛇行等の不具合が発生するのが効果的に抑制される。また、長尺の記録媒体が巻回された巻回部が装填される場合には、第1の位置規制部材および第2の位置規制部材のいずれか一方が調整されるだけで、巻回部の幅方向位置、ターンローラと巻回部との間の記録媒体の幅方向位置およびターンローラの下流側を搬送される記録媒体の幅方向位置の全てがほぼ同時に規制されるようになる。そのため、異なる幅の記録媒体への変更に伴う位置規制部材の位置変更作業が簡略化されて、位置規制部材の位置を調整するために要する時間を短縮することができるとともに、第1の位置規制部材および第2の位置規制部材の誤調整を防止することができる。
【0104】
請求項4によると、円筒部の両側に第1および第2の鍔部を設けた簡易な構成により、巻回部および記録媒体のそれぞれの幅方向位置を確実に規制できると共に、第1および第2の位置規制部材を巻回部の軸方向に沿って同じ方向に連動して確実に移動させることができる。
【0105】
請求項5によると、第1の位置規制部材は、円盤状部材の外縁部近傍にだけ当接しつつ、巻回部の幅方向位置を規制することができる。従って、巻回部に巻回された記録媒体の残量が少なくなったときでも巻回部の幅方向位置を規制できるという要請を満たしつつ、第1の位置規制部材のサイズを最小にすることができる。
【0106】
請求項6によると、円盤状部材の外周面とローラの外周面との接触面積が小さくなることにより、円盤状部材の外周面とローラの外周面との間の摩擦抵抗が比較的小さくなる。そのため、その幅方向両端部に円盤状部材が配置された巻回部が、ローラの軸方向(スラスト方向)に沿って容易に移動することが可能となる。従って、巻回部の幅方向両端部と第1の位置規制部材との間に隙間(あそび)があれば、記録媒体が巻回部から巻き解かれる際に、巻回部がその回転に伴って、一対の第1の位置規制部材の間における適正な位置に自動的に移動するようになる。これにより、記録媒体の蛇行および記録媒体の詰まりなどの不具合がほとんど生じなくなる。
【0107】
請求項7によると、円盤状部材の外周面とローラの外周面との接触面積が小さくなることにより、円盤状部材の外周面とローラの外周面との間の摩擦抵抗が比較的小さくなる。そのため、その幅方向両端部に円盤状部材が配置された巻回部が、ローラの軸方向(スラスト方向)に沿って容易に移動することが可能となる。従って、巻回部の幅方向両端部と第1の位置規制部材との間に隙間(あそび)があれば、記録媒体が巻回部から巻き解かれる際に、巻回部がその回転に伴って、一対の第1の位置規制部材の間における適正な位置に自動的に移動するようになる。これにより、記録媒体の蛇行および記録媒体の詰まりなどの不具合がほとんど生じなくなる。
【0108】
また、請求項6のように、円盤状部材の外周面およびローラの外周面のいずれか一方に突起部を形成しなくても、円盤状部材およびローラのいずれか一方の外周面にOリングを取り付けるだけで、円盤状部材の外周面とローラの外周面との間の接触面積を小さくすることができる。従って、円盤状部材およびローラの製造が容易になるとともに、両者を形成するための材料選定の自由度が大きくなる。さらに、円盤状部材の外周面とローラの外周面との間において適正な大きさの摩擦抵抗が得られなくなったときには、Oリングを交換するだけで、両者の間に適正な大きさの摩擦抵抗が得られるようになる。
【0109】
請求項8によると、記録媒体供給装置において、異なる幅の記録媒体への変更に伴う位置規制部材の位置変更作業が簡略化されるため、画像記録装置における処理能力を向上させることができる。また、画像記録装置の製造コストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るペーパー供給ユニットを備えたインクジェット式プリンタの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示すインクジェット式プリンタに含まれるペーパー供給ユニットの部分的な概略構成を示す斜視図である。
【図3】図1に示すインクジェット式プリンタに含まれるペーパー供給ユニットの概略構成を示す上面図である。
【図4】幅規制ガイドと幅規制ツバ体とが当接している部分近傍の拡大図である。
【図5】ペーパーユニットのリール板の概略構成を示す部分的な斜視図である。
【図6】ペーパーユニットのリール板とリール板駆動ローラとが当接する状態を示す図である。
【図7】その他のペーパーユニットの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 インクジェット式プリンタ(画像記録装置)
2 用紙(記録媒体)
3、103 ペーパーユニット(巻回部)
3b、103b リール板(円盤状部材)
4 ペーパー供給ユニット(記録媒体供給装置)
21 リール板駆動ローラ(巻回駆動機構;ローラ)
23 ターンローラ
70 幅規制ツバ体(第1の位置規制部材)
71 第1ツバ部(第1の鍔部)
72 円筒部
73 第2ツバ部(第2の鍔部)
80 幅規制ガイド(第2の位置規制部材)
90 Oリング
Claims (8)
- 長尺の記録媒体が巻回された巻回部を記録媒体が巻き解かれる方向に回転させる巻回駆動機構と、
前記巻回部から巻き解かれた記録媒体の搬送される方向を変更するためのターンローラと、
前記巻回部の幅方向位置を規制可能であるとともに、前記ターンローラと前記巻回部との間の少なくとも一部において前記記録媒体の幅方向位置を規制可能である一対の第1の位置規制部材とを備えていることを特徴とする記録媒体供給装置。 - 前記第1の位置規制部材が、前記ターンローラと同軸に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体供給装置。
- 前記ターンローラよりも記録媒体の搬送方向下流側に配置されており、記録媒体の幅方向位置を規制可能な一対の第2の位置規制部材をさらに備えており、
前記第1の位置規制部材および前記第2の位置規制部材のいずれか一方が前記巻回部の軸方向に沿って移動させられると、他方がそれと同じ方向に連動して移動させられるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の記録媒体供給装置。 - 前記第1の位置規制部材が、
貫通孔を有する円筒部と、
前記巻回部の幅方向位置および前記第2の位置規制部材の幅方向位置を規制する内側面を有するように前記円筒部の外周に設けられた第1の鍔部と、
前記巻回部から巻き解かれた前記記録媒体の幅方向位置を規制する内側面および前記第2の位置規制部材の幅方向位置を規制する外側面を有するように前記円筒部の外周であって前記第1の鍔部から内側に離隔した位置に設けられた第2の鍔部とを有していることを特徴とする請求項3に記載の記録媒体供給装置。 - 前記一対の第1の位置規制部材が、前記巻回部をその幅方向両側から挟み込むように配置され且つ前記巻回部の初期径以上の径を有する一対の円盤状部材の外縁部近傍とのみ重なり合うようなサイズを有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録媒体供給装置。
- 前記巻回駆動機構は、前記巻回部の荷重が加えられつつ前記巻回部の下側半円内において前記円盤状部材の外周面に当接するように配置されたローラを有しており、
前記円盤状部材および前記ローラのいずれか一方の外周面には、環状の突起部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の記録媒体供給装置。 - 前記巻回駆動機構は、前記巻回部の荷重が加えられつつ前記巻回部の下側半円内において前記円盤状部材の外周面に当接するように配置されたローラを有しており、
前記円盤状部材および前記ローラのいずれか一方の外周面にOリングが配置されていることを特徴とする請求項5に記載の記録媒体供給装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の記録媒体供給装置を備えた画像記録装置。
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