JP2004051001A - 車両の前後進切換機構及びその前後進切換機構を備えた車両 - Google Patents

車両の前後進切換機構及びその前後進切換機構を備えた車両 Download PDF

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Abstract

【課題】機体の進行方向をレバーにより意図的に設定するように構成し、変速ペダルについては、機体の進行速度のみが設定される構成とした、車両の前後進切換機構を提案する。
【解決手段】車両の前後進切換機構であって、該前後進切換機構は、前後進切換操作具と変速操作具とに連結される前後進切換アーム140と、油圧式無段変速機50の変速手段(トラニオンレバー54)と連結される前進側揺動部171及び後進側揺動部172とを備え、該前進側揺動171部及び後進側揺動部172に、前記前後進切換アーム140の両端に係合可能な係合面171c・172cを形成し、前後進切換操作具の操作で前後進切換アーム140を回動して、前記の揺動部のいずれか一方と係合させて前進または後進に切換えるように構成した。
【選択図】    図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の進行方向を切替える前後進切換機構と、その前後進切換機構を備えた車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建設機械や農業機械等の乗用車両においては、変速ペダルを前後方向、若しくは、左右方向に踏込んで回動させることにより、その回動方向によって、機体の前進又は後進の切換えが行われ、その踏込み量で車速が決められる構成となっている。
上記従来構成には、図13に示されるものがあり、(a)では、一つの変速ペダル401を、前後に回動させて油圧式無段変速機のポンプ501の斜板角を変更し、モーター502の出力の正逆回転を切換えて、ミッションケース503に入力し、該ミッションケース503から出力する駆動輪504L・504Rの回転方向の正逆の切換えを行うようにしている。
また、同図13の(b)では、二つの変速ペダル402F・402Rを配し、両ペダルの踏込みに連動するリンクのポンプ501への作用方向を逆とするように構成し、上記と同様に、駆動輪504L・504Rの回転方向の正逆の切換えを行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図13(a)に示す構成では、変速ペダル401の踏む面を誤った場合には、オペレータの意図しない方向に機体を進行させてしまうことになる。
図13(b)に示す構成でも、同様に、変速ペダル402F・402Rの選択を誤った場合には、オペレータの意図しない方向に機体を進行させてしまうことになる。
このような、所謂「変速ペダルの誤操作」は、建設機械や農業機械といったように、各種作業機・ダンプ式荷台等を備えるものについては、各種作業機・ダンプ式荷台等の操作に注意が引かれることもあり、特に発生し易いといえる。
そこで、本発明では、以上の問題点に鑑み、「変速ペダルの誤操作」をなくすべく、機体の進行方向をレバーにより意図的に設定するように構成し、変速ペダルについては、機体の進行速度のみが設定される構成とした、車両の前後進切換機構、及び該前後進切換機構を備える車両を提案するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次に該課題を解決する為の手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、車両の進行の前後方向を切替えるとともに、その進行速度を変更する機能を有する車両の前後進切換機構であって、該前後進切換機構は、油圧式無段変速機の変速手段の回動方向を切換えるとともに、変速操作具の一側方向の踏込量に応じて、前記変速手段を回動させる構成としたことである。
【0005】
また、請求項2に記載のごとく、前記前後進切換機構は、前後進切換操作具と変速操作具とに連結される前後進切換アームと、油圧式無段変速機の変速手段と連結される前進側揺動部及び後進側揺動部とを備え、該前進側揺動部及び後進側揺動部に、前記前後進切換アームの両端に係合可能な係合面を形成し、前後進切換操作具の操作で前後進切換アームを回動して、前記の揺動部のいずれか一方と係合させて前進または後進に切換えるように構成したことである。
【0006】
また、請求項3に記載のごとく、前記前後進切換機構を備えた車両であって、前記前後進切換機構をステップ下方に設け、前後進切換操作具を前後進切換レバーとしてダッシュボード上に設け、変速操作具を変速ペダルとしてステップ上に設けてそれぞれ連結するとともに、前後進切換機構を油圧式無段変速機の変速手段と連結する構成としたとすることである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は本発明の前後進切換機構を適用した運搬車の全体左側面図、図2は運転部の平面図、図3はボンネット及びステップの形状を示す斜視図、図4はステップ下方に配されるリンク類の構成を示す斜視図、図5はHST、ミッションケース等の配置関係を示す平面図、図6は変速ペダルの回動部の構成を示す右側面図、図7は前後進切換レバーから前後進切換機構までのリンク構成を示す左側面図、図8は変速ペダルから前後進切換機構を繋ぐリンク構成を示す平面図、図9は前後進切換機構の構成を示す左側面図、図10は同じく前後進切換機構の動作を示す左側面図、図11は前後進切換機構とHSTを繋ぐリンク構成を示す後面図、図12は本発明の前後進切換機構、前後進切換レバー、変速ペダルの相関図、図13の(a)は従来の変速ペダルと油圧式無段変速機の相関図、(b)は従来の他の構成の変速ペダルと油圧式無段変速機の相関図である。
【0008】
まず、本発明の前後進切換機構を適用する車両の一例として述べる運搬車の全体構成について説明する。尚、本発明の前後進切換機構は、運搬車に限らず、建設機械や農業機械等、乗用車両に幅広く適用可能である。
図1及び図2に示すごとく、運搬車1は、走行部であるクローラ走行装置2、機体フレーム3及び荷台4により構成され、該クローラ走行装置2の上に機体フレーム3を搭載し、該機体フレーム3の前部に荷台4を、後部に運転部5を配している。
【0009】
クローラ走行装置2は、左右のトラックフレーム40に複数の下部転輪41・41・・・、上部転輪42を回転自在に枢支し、前部転輪43をテンション機構を介して回転自在に枢支し、後部駆動輪44L・44Rをミッションケースから突出した車軸に固設し、これらにクローラ45を巻回して構成されている。
【0010】
機体フレーム3は、前後方向に平行な左右の前後フレーム31L(31R)と、これら前後フレーム31L(31R)間に横架する複数の左右フレーム32・32・・・から構成している。
【0011】
荷台4は、ダンプシリンダ19により昇降回動可能に枢支されており、該ダンプシリンダ19を伸縮させることにより、荷台4に積んだ土砂等を運搬車1の前方または側方に排出する構成としている。
【0012】
運転部5では、オペレータの足もとスペースに付設されるステップ6が、左右方向に敷設され、該ステップ6の左側には変速ペダル7(図2)、右側にはブレーキペダル8が配されている。
該ステップ6の前方には、隔離板9が左右方向に立設されており、該隔離板9によって荷台4と運転部5との間が隔離されている。一方、ステップ6の後方には、エンジン等を内包するボンネット10が配され、該ボンネット10の上部に座席11を載置固定している。また、前記機体フレーム3後部上に後部カバー12L・12Rが設けられ、該後部カバー12L(12R)上のボンネット10の左右両側より乗降バー13・13(図2)を立設し、さらに、後部カバー12L(12R)には、オペレータの保護機器となるロプス82の立設スペースが設けられ、ロプス82がオペレータを囲むように立設されている。
また、該ステップ6は、前記隔離板9とボンネット10の間となる位置に前後方向の幅を持たせて配され、ウォークスルー通路が形成されている。言い換えれば、運転部5の座席11とダッシュボード17との間にステップ6が配置されて、左右両側より乗降可能としている。
【0013】
また、前記隔離板9において、略左右中心となる位置のボンネット10側には、燃料タンク14が付設され、該燃料タンク14の上部左側に設けた給油口16(図2)を除く右側上方をダッシュボード17で覆い、該ダッシュボード17に各種操作ボタンや計器等を配設している。
また、燃料タンク14の略左右中心に燃料ゲージ18を上下方向に付設し、該燃料ゲージ18を中心として左右に左右操向レバー20L・20Rを配している。該左右操向レバー20L・20Rはダッシュボード17後部で機体左右中心に対して対称に配置している。
また、燃料タンク14の左方には、エンジン回転数を設定するアクセルレバー21と、荷台4を昇降操作するダンプレバー22が配される一方、燃料タンク14の右方には、変速ペダル7の踏み込み量を規制する踏込量規制レバー23と、機体の前進・後進を切替える前後進切換操作具となる前後進切換レバー24が配されている。
【0014】
次に、前記ステップ6の形状と、該ステップ6廻りの構成について説明する。図3に示すごとく、ステップ6は、前述の左右の前後フレーム31L・31Rに横架される正面視略「凸」状(ハット形状)の板体であって、その左右中央の高い床面を中高面90とし、該中高面90の左右に低く構成される面を左右ステップ面91L・91Rとしている。
前記中高面90においては、前側中央付近において平面視略「U」字の切欠き88・88が左右に形成されており、該切欠きより前記左右操向レバー20L・20R(図2)を立ち上げるようにしている。
この左右操向レバー20L・20Rの回動支点となる回動軸120は、図4及び図5に示すごとく、前述の前後フレーム31L・31Rより突設した支持ステー125L・125R(図4)に枢結されて、前記ステップ6の中高面90の下方に横架されている(図5)。また、該回動軸120に、左右操向レバー20L・20Rの基部が固設される枢結筒121L・121Rと、ブレーキペダル8にペダル連動リンク196で連動連結される122L・122Rを回転自在に外嵌支持している。
また、これら枢結筒121L・121R及び支持筒122L・122Rから、ミッションケース60にかけて、前後方向に、それぞれ操向リンク123L・123R、制動リンク124L・124Rが伸びており、これらリンク機構についてもステップ6の中高面90の下方に配されている(図5)。つまり、ステップ6の左右中央に形成される中高面90の下方に、左右操向レバー20L・20R及びブレーキペダル8と、ミッションケース60とを連動連結する連動手段となるリンク機構を配している。
さらに、後述する前後進切換機構130(図5)や、該前後進切換機構130に繋がるリンク、即ち、前述の前後進切換レバー24に連動する回転軸131及びレバー第二リンク132、そして、変速操作具となる変速ペダル7に連動するリンク、即ち、ペダル第三リンク143については、中高面90の下方となる位置において、前記操向リンク123L・123R、制動リンク124L・124Rに対して上下に(平面視で)重複交差させるように左右方向に架け渡されている。
【0015】
他方、ステップ6の左右ステップ面91L・91Rにおいては、その上面が足置きスペースとなるとともに、それぞれ、ブレーキペダル8、変速ペダル7が配される(図5)。そして、左ステップ面91Lの下方には、ブレーキペダル8を取付けたブレーキアーム191の回動軸193が配され、ブレーキペダル8の回動支点8aを構成し、右ステップ91Rの下方には、変速ペダル7の踏込量を前後進切換機構130に伝達するためのペダル第一リンク141、ペダル第二リンク142等よりなる変速ペダルリンク機構207が配され、変速ペダル7の下方に回動支点7aが位置するようになっている。
【0016】
次に、前後進切換レバー24及び変速ペダル7と前後進切換機構130との連結構成、そして、該前後進切換機構130とHST50との連結構成、さらには、これらの操作によるHST50のトラニオンレバー54の連動について説明する。
図7に示すごとく、前後進切換レバー24のレバー回動プレート241に、上下方向のレバー第一リンク134の上端がジョイント133を介して枢結され、レバー第一リンク134の下端は、前記燃料タンク14の下方に配される回動軸131の右端部に固設されたアーム135に対し、ジョイント136を介して枢結されている。回動軸131は、前記燃料タンク14の下方に横架される筒体137内で回動自在であり、左端部に固定されたアーム138が、前記右端部のアーム135の揺動に連動して揺動するようになっている。そして、該アーム138の反回動軸131側には、レバー第二リンク132の前端がジョイント139を介して接続されており、レバー第二リンク132の後端には、前後進切換アーム140が固設されている。そして、図9に示すごとく、該前後進切換アーム140は、前後進切換機構130の枢結軸160に枢結されている。
以上の構成で、前後進切換レバー24を操作すると、レバー第一リンク134が上下動し、アーム135が揺動して回転軸131を回動し、他側のアーム138が揺動して、レバー第二リンク132が前後動し、前後進切換アーム140が枢結軸160を中心として前後方向に揺動するようになっている。
【0017】
また、図6及び図8に示すごとく、変速ペダル7下部の枢支筒162(図6)は、前後フレーム31Rに横架された枢結軸161に枢結されており、該枢支筒162の下方に向けて形成したアーム163には、ペダル第一リンク141の前端がジョイント144を介して枢結され、ペダル第一リンク141の他端側は(図8)、ペダル第二リンク142の長手方向中途部に形成した貫通孔にコイルバネ145を挟装した状態で挿通されている。ペダル第二リンク142の右端には、戻し用のショックアブソーバ146の一端が枢結される一方、左端を枢結軸147に枢結するとともに、該枢結軸147の枢結部にアーム部148を突設し、該アーム部148の突端にペダル第三リンク143の右端を枢結する一方、左端をジョイント149を介して連動アーム129に枢結している。
以上の構成で、変速ペダル7を踏込むと、ペダル第一リンク141が前後動し、ペダル第二リンク142及びアーム部148が揺動し、ペダル第三リンク143が左右移動し、連動アーム129が回動支持軸128を中心として揺動するようになっている。
【0018】
以上が、前後進切換レバー24及び変速ペダル7から前後進切換機構130までの連結構成であり、次に前後進切換機構130について説明する。
該前後進切換機構130は、図9乃至図11に示すごとく、前進側揺動部171と、後進側揺動部172と、前後進切換部173を、前後方向の一の回動支持軸128に枢結し、前記前進側揺動部171及び後進側揺動部172と、HST50のトラニオンレバー54の一側レバー端54aとを、それぞれ、前記回動支持軸128を挟んで対向してリンクで連結し、前記前後進切換部173に枢結した前後進切換アーム140を、前後進切換レバーの操作に連動して揺動させて、前記の揺動部171・172のいずれか一方と係合させるとともに、同前後進切換アーム140を、前後進切換部173を変速ペダル7操作に連動して回動させて、前記回動支持軸128を中心に回動させることで、同前後進切換アーム140に係合した揺動部を回動させる構成としている。この前後進切換機構130は、前記回動支持軸128を支持する支持部291の固定部292を、機体フレーム3の左右フレーム32に形成さるステー293に付設することで固定されている。
【0019】
前記の前進側揺動部171及び後進側揺動部172には、回動支持軸128上に並置して枢支される筒体171a・172aより、回動支持軸128と直交してジョイント接続面171b・172bが互いに上下逆方向に立設され、両接続面171b・172bには、HST50のトラニオンレバー54と連結するリンク56・57端部のジョイント56a・57aが枢結されている。また、これらジョイント接続面171b・172bにおける左端面を、それぞれ、後方(前後進切換アーム140側)に屈曲させて係合面171c・172cを形成し、後述する前後進切換操作により、係合面171cが前後進切換アーム140の前進係合面140aと、係合面172cが前後進切換アーム140の後進側係合面140bと係合可能とする位置関係となっている。
【0020】
また、前記前後進切換部173において、回動支持軸128に枢結される筒体173aより連動アーム129を上方に立設して、ペダル第三リンク143の左端部のジョイント149が接続されるとともに、同じく筒体173aより左方に枢結軸160を突設し、該枢結軸160に前記前後進切換アーム140が枢結されている。
また、前後進切換アーム140は、枢結軸160を挟んで上側に、前記前進側揺動部171(係合面171c)に係合する前進係合面140aを、同枢結軸160の下側に、前記後進側揺動部172(係合面172c)に係合する後進係合面140bを形成して側面視略「く」字形としている。
【0021】
以上が、前後進切換機構130の構成であり、次に該前後進切換機構130とHST50との連結構成について説明する。
図11に示すごとく、前後進切換機構130の前進側揺動部171及び後進側揺動部172は、リンク56・57を介してHST50のトラニオンレバー54に連結されるものである。このトラニオンレバー54は、トラニオン軸55を回動して、HSTポンプ側の斜板角を変更するものである。
そして、該トラニオンレバー54の中途部は、トラニオン軸55に固設され、該トラニオンレバー54の他端のレバー端54bには、中立位置に戻すとともに、急激な変速を防止するダンパー59が接続される一方、下方に二股に形成したレバー端54aに前記リンク56・57の右端のジョイント56b・57bが接続されている。そして、前進側揺動部171が回動されて、リンク56が押されトラニオンレバー54を反時計方向(図11)に回動させ、HSTポンプ側の斜板の前進側へ傾け、出力軸51を前進側へ回転させる。一方、後進側揺動部172が回動されると、リンク57がトラニオンレバー54を引っ張り時計方向に回動させ、HSTポンプ側の斜板を後進側へ傾け、出力軸51を後進側へ回転させる。そして、該トラニオンレバー54の回動量は、前後進切換アーム140の回動量に応じるものであり、該前後進切換アーム140の回動量は、変速ペダル7の回動量に応じるものであり、この回動量が大きいほど速度が速くなる。
【0022】
以上の構成において、前後進切換レバー24操作及び変速ペダル7操作によるHST50のトラニオンレバー54の連動について説明すると、前後進切換レバー24を前進側に操作すると、レバー第二リンク132が引っ張られて前記前後進切換アーム140が枢結軸160を中心に回動されて、前後進切換アーム140の一端に設けた前進係合面140aが前進側揺動部171の係合面171cに係合可能の状態となり(図10の状態A)、この状態で変速ペダル7の踏込むと、前進係合面140aと係合面171cが係合して踏込量に応じて前後進切換部173が回動し、この回動が前進側揺動部171よりリンク56を介して該トラニオンレバー54を前記踏込量に応じて反時計方向に回動させ、HST50の出力軸51を前進回転させる。
一方、前後進切換レバー24が後進側に切り換えられた場合には、レバー第二リンク132が押されて前記前後進切換アーム140の後進係合面140bが後進側揺動部172の係合面172cに係合可能な状態となり(図10の状態B)、この状態で変速ペダル7の踏込むと、後進係合面140bと係合面172cが係合して、踏込量に応じて前後進切換部173が回動し、この回動が後進側揺動部172よりリンク57を介して該トラニオンレバー54を前記踏込量に応じて時計方向に回動させ、HSTの出力軸51を後進回転させる。
【0023】
以上のように、前後進切換機構130は、入力される前後進切換レバー24操作及び変速ペダル7操作を、HST50のトラニオンレバー54に連動させる構成となっている。
即ち、前後進切換機構130は、前後進切換レバー24操作で、HST50のトラニオンレバー54の回動方向を切換え、変速ペダル7の一側方向の踏込量に応じて、HST50のトラニオンレバー54を回動させる構成としている。
そして、本実施例の運搬車では、図12に示すごとく、前記前後進切換機構130を備え、前後進切換レバー24でHST50のポンプ50aのトラニオンレバー54の回動方向を設定して機体進行方向を決定し、変速ペダル7で前記トラニオンレバー54の回動量を設定して走行速度を決定する構成とし、従来の構成における変速ペダル7の誤操作、即ち、踏み間違えにより誤って前進させてしまう、若しくは、後進させてしまうといった不具合が生じることもない。
【0024】
【発明の効果】
本発明は以上のごとく構成したので、次のような効果を奏するのである。即ち、請求項1のごとく、車両の進行の前後方向を切替えるとともに、その進行速度を変更する機能を有する車両の前後進切換機構であって、該前後進切換機構は、油圧式無段変速機の変速手段の回動方向を切換えるとともに、変速操作具の一側方向の踏込量に応じて、前記変速手段を回動させる構成としたので、機体の進行方向を前後進切換レバーにより意図的に設定し、しかも、変速ペダルでは、機体の進行速度のみが設定されるので、車両を意図しない方向に進行させてしまうといった不具合が生じることがない。
【0025】
また、請求項2に記載のごとく、前記前後進切換機構は、前後進切換操作具と変速操作具とに連結される前後進切換アームと、油圧式無段変速機の変速手段と連結される前進側揺動部及び後進側揺動部とを備え、該前進側揺動部及び後進側揺動部に、前記前後進切換アームの両端に係合可能な係合面を形成し、前後進切換操作具の操作で前後進切換アームを回動して、前記の揺動部のいずれか一方と係合させて前進または後進に切換えるように構成したので、機体の進行方向を前後進切換レバーにより意図的に設定し、しかも、変速ペダルでは、機体の進行速度のみが設定されるので、車両を意図しない方向に進行させてしまうといった不具合が生じることがない。このように、前後進切換が簡単な構成で確実に行え、また、大きな操作力も必要としない構成となっている。
【0026】
また、請求項3に記載のごとく、前記前後進切換機構を備えた車両であって、前記前後進切換機構をステップ下方に設け、前後進切換操作具を前後進切換レバーとしてダッシュボード上に設け、変速操作具を変速ペダルとしてステップ上に設けてそれぞれ連結するとともに、前後進切換機構を油圧式無段変速機の変速手段と連結する構成としたので、変速ペダルの誤操作のない車両を構成することができる。また、前後進切換機構をステップ下方の空間に配置することができて、リンク機構を集約配置することができ、メンテナンスも容易に行える。また、前後進の切換えは手元操作で簡単に行え、変速操作は踏み込み操作により自動車感覚で簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の運搬車の全体左側面図である。
【図2】運転部の平面図である。
【図3】ボンネット及びステップの形状を示す斜視図である。
【図4】ステップ下方に配されるリンク類の構成を示す斜視図である。
【図5】HST、ミッションケース等の配置関係を示す平面図である。
【図6】変速ペダルの回動部の構成を示す右側面図である。
【図7】前後進切換レバーから前後進切換機構までのリンク構成を示す左側面図である。
【図8】変速ペダルから前後進切換機構を繋ぐリンク構成を示す平面図である。
【図9】前後進切換機構の構成を示す左側面図である。
【図10】同じく前後進切換機構の動作を示す左側面図である。
【図11】前後進切換機構とHSTを繋ぐリンク構成を示す後面図である。
【図12】本発明の前後進切換機構、前後進切換レバー、変速ペダルの相関図である。
【図13】(a)は従来の変速ペダルと油圧式無段変速機の相関図。(b)は従来の他の構成の変速ペダルと油圧式無段変速機の相関図である。
【符号の説明】
54   トラニオンレバー
54a  レバー端
56   リンク
57   リンク
128  回動支持軸
130  前後進切換機構
140  前後進切換アーム
171  前進側揺動部
172  後進側揺動部
173  前後進切換部

Claims (3)

  1. 車両の進行の前後方向を切替えるとともに、その進行速度を変更する機能を有する車両の前後進切換機構であって、該前後進切換機構は、油圧式無段変速機の変速手段の回動方向を切換えるとともに、変速操作具の一側方向の踏込量に応じて、前記変速手段を回動させる構成とした、車両の前後進切換機構。
  2. 前記前後進切換機構は、前後進切換操作具と変速操作具とに連結される前後進切換アームと、油圧式無段変速機の変速手段と連結される前進側揺動部及び後進側揺動部とを備え、該前進側揺動部及び後進側揺動部に、前記前後進切換アームの両端に係合可能な係合面を形成し、前後進切換操作具の操作で前後進切換アームを回動して、前記の揺動部のいずれか一方と係合させて前進または後進に切換えるように構成した、ことを特徴とする請求項1に記載の前後進切換機構。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の前後進切換機構を備えた車両であって、前記前後進切換機構をステップ下方に設け、前後進切換操作具を前後進切換レバーとしてダッシュボード上に設け、変速操作具を変速ペダルとしてステップ上に設けてそれぞれ連結するとともに、前後進切換機構を油圧式無段変速機の変速手段と連結する構成とした、ことを特徴とする前後進切換機構を備えた車両。
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