JP2004050631A - ディスク製造システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連続・逐次処理方式で光ディスクを製造するディスク製造システムにおいて、1台の射出成形機で成形したディスク基板を、複数ラインの後工程に順次分配して供給する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機を使用し連続・逐次処理方式で光ディスクを製造するディスク製造システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクを製造するディスク製造システムは連続・逐次処理方式をとることが多く、このようなディスク製造システムでは、図2に示すように、1つの製造ラインに対してそれぞれ1台の射出成形機1を用意し、1台の射出成形機1で成形したディスク基板2を、1つの後工程ライン3に流す形態をとっている。
【0003】
後工程ラインでは、例えば、スパッタリングによる反射膜の成膜、保護膜のコーティング、接着剤のコーティング、支持材の貼り付けが行われ、貼り合わせタイプの光ディスクにおいては、反射膜の成膜、保護膜のコーティング、接着剤のコーティング、2枚のディスクの貼り合わせが行われる。
【0004】
ところで、近時の光ディスクの記録密度の高密度化に伴い、射出成形後の上記した後工程の処理時間が長くなってきており、特に、DVD−R、DVD−RW、次世代Blu−rayディスクなどにおいては、その傾向が大きい。これに対して、射出成形機によるディスク基板の成形サイクルは、射出成形機、金型、製品取り出し機の進歩により、短縮化が達成可能となってきている。例えば、射出成形機の成形サイクル時間が3sec程度を達成可能なのに対し、射出成形後の後工程の処理サイクル時間は8〜10sec程度を要するものとなっている。このため、現状は、後工程の処理サイクル時間に合わせて、射出成形機の成形サイクル時間を長くしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来の連続・逐次処理方式でディスクを製造するディスク製造システムにおいては、射出成形機の成形サイクルは高速化が達成可能であるにもかかわらず、後工程の処理サイクル時間に合わせて、成形サイクル時間を長くしていた。このため、射出成形機の加熱シリンダ内での溶融樹脂の滞留時間が長くなり、熱履歴による影響で光学的特性が劣化し、また、射出・充填後の冷却時間も長くなることから、ディスク基板にソリが発生し易くなる等の問題が生じ、ディスク基板の成形不良の要因となっていた。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、ディスク基板の成形不良を可及的に低減可能であるとともに、ディスク製造システムの設備投資を削減できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した目的を達成するために、連続・逐次処理方式で光ディスクを製造するディスク製造システムにおいて、1台の射出成形機で成形したディスク基板を、複数ラインの後工程に順次分配して供給するように、構成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るディスク製造システムの概要を示す説明図である。
【0009】
図1において、1はインラインスクリュー式の射出成形機、2は射出成形機1で成形されたディスク基板、3Aは後工程ライン(1)、3Bは後工程ライン(2)である。
【0010】
図1においては簡略化してあるが、射出成形機1には成形品の取り出し機が備えられており、射出成形機1で成形されたディスク基板2は、交番的に後工程ライン(1)3Aまたは後工程ライン(2)3Bに受け渡される。後工程ライン(1)3A、後工程ライン(2)3Bは、前記したような処理を行うものであり、作製される光ディスクが貼り合わせタイプである場合には、後工程ライン(1)3Aと後工程ライン(2)3Bの最終工程が1つに統合されたものとなる。
【0011】
本実施形態では、例えば、後工程ライン(1)3A、後工程ライン(2)3Bの処理サイクル時間はそれぞれ同等の8〜10secとされ、これに対して射出成形機1の成形サイクル時間は、後工程ラインの処理サイクル時間の半分である4〜5secに設定される。そして、射出成形機1で成形されたディスク基板2は、射出成形機1の取り出し機から、4〜5sec間隔で、交番的に後工程ライン(1)3Aまたは後工程ライン(2)3Bに渡され、各後工程ライン3A、3Bで前記したような処理が施されて、光ディスクとして完成されるようになっている。
【0012】
上記したように本実施形態では、射出成形機1の成形サイクル時間は4〜5secに設定されており、射出成形機1のもつ最短成形サイクル時間3secの能力に較べると、少しばかり成形サイクル時間は長くなっているが、前記した従来技術のように、後工程ライン3の処理サイクル時間と同等に射出成形機1の成形サイクル時間を8〜10secに設定しているものと較べると、成形サイクル時間は大幅に短縮されたものとなる。したがって、図2の従来技術に較べると、加熱シリンダ内での溶融樹脂の滞留時間が短くなり、熱履歴による影響で光学的特性が劣化することがなくなり、かつ、冷却時間も短くなることから、ディスク基板にソリが発生することもなくなり、以って、成形品質が向上して、成形不良の発生を可及的に低減することが可能となり、光ディスクの良品製造に大いに寄与することとなる。また、図2の従来技術に較べると、射出成形機、金型、取り出し機はそれぞれ1つだけ用意すればよいので、光ディスク製造ラインの設備投資も削減することができ、製造現場の省スペース化や、省エネにもつながる。
【0013】
なお、上述した実施形態では、1台の射出成形機1に対して2つの後工程ラインを対応付けたが、1台の射出成形機1に対して3つ以上の後工程ラインを対応付けることも可能である。例えば、1台の射出成形機1に対して3つの後工程ラインを設けて、各後工程ラインの処理サイクル時間を9secとしたとき、射出成形機1の成形サイクル時間を3secとして、3sec間隔で3つの後工程ラインに順次繰り返してディスク基板を供給するようになせば、射出成形機の能力を最大限に発揮させることができ、生産効率がアップし、設備投資もより削減することが可能となる。
【0014】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、連続・逐次処理方式で光ディスクを製造するディスク製造システムにおいて、成形品質が向上して、成形不良の発生を可及的に低減することが可能となり、また、光ディスク製造ラインの設備投資も削減することができ、かつ、製造現場の省スペース化や、省エネにも貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るディスク製造システムの概要を示す説明図である。
【図2】従来技術によるディスク製造システムの概要を示す説明図である。
【符号の説明】
1 射出成形機
2 ディスク基板
3 後工程ライン
3A 後工程ライン(1)
3B 後工程ライン(2)
Claims (2)
- 連続・逐次処理方式で光ディスクを製造するディスク製造システムにおいて、
1台の射出成形機で成形したディスク基板を、複数ラインの後工程に順次分配して供給することを特徴とするディスク製造システム。 - 請求項1記載において、
前記後工程のライン数は2とされ、前記射出成形機の1成形サイクル時間は、後工程ラインの処理サイクル時間の半分に設定されることを特徴とするディスク製造システム。
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JP2013086427A (ja) * | 2011-10-20 | 2013-05-13 | Japan Steel Works Ltd:The | 薄膜を有する成形品の製造方法および製造装置 |
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2002
- 2002-07-19 JP JP2002211430A patent/JP3709388B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013086427A (ja) * | 2011-10-20 | 2013-05-13 | Japan Steel Works Ltd:The | 薄膜を有する成形品の製造方法および製造装置 |
US9168561B2 (en) | 2011-10-20 | 2015-10-27 | The Japan Steel Works, Ltd. | Apparatus including a fixed temporary stage for manufacturing molded product |
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---|---|
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