JP2004049320A - 超音波プローブおよび超音波診断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】超音波診断装置は、ケーブルを介して接続される超音波プローブと超音波診断装置本体とを有する。超音波プローブは、超音波を送受波する超音波振動子手段85と、この超音波振動子手段85を回転軸Rを中心として回転可能に保持すると共に、操作時に手で把持されるハンドル84とを有する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断に用いられる超音波プローブと、超音波プローブによって被検体の被検部位の撮像を行なう超音波診断装置に関する。特定的には、本発明は超音波を励起するヘッド部が回転可能な超音波プローブと、この超音波プローブを有する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断においては、被検体(被検者)に向けて超音波を発する超音波プローブと、この超音波プローブにケーブルを介して接続され、超音波に起因する被検体からのエコー信号に基づいて診断に用いる画像を生成する超音波診断装置本体とを有する超音波診断装置が用いられる。
【0003】
図9は、超音波プローブの構成の一例を示す図である。図9(a)が正面図であり、図9(b)はその側面図である。
図9に示す超音波プローブ10は、超音波振動子手段50を収容するヘッド部45と、ヘッド部45に接続されるハンドル40を有する。ハンドル40は、超音波プローブ10の操作時に、例えばオペレータの手により把持される把持部として機能する。
【0004】
ハンドル40の、ヘッド部45が接続されている端部とは反対側の端部は、ブーツ83を介してプローブケーブル80に接続される。このプローブケーブル80によって、超音波プローブ10は超音波診断装置本体に接続される。
プローブケーブル80には、超音波振動子手段50に駆動のための電力を供給する給電線や、超音波振動子手段50と超音波診断装置本体との間で信号の送受信を行なうための信号線が含まれている。給電線および信号線は、ハンドル40およびヘッド部45内を通じて超音波振動子手段50に連結される。
【0005】
ところで、超音波診断装置は、穿刺針を例えば病巣組織に突き刺してその細片を採取する穿刺作業にも、病巣組織の位置および穿刺針の方向を検知するために用いられる。
穿刺を行なう場合には、図10に示すように、超音波プローブ10に、例えばそのハンドル40の一部を挟み込むようにして、穿刺アダプタ52が装着される。穿刺アダプタ52には、穿刺針55を穿刺する方向を規定する穿刺ガイド穴52aが形成されている。
穿刺時には、目的とする病巣組織の画像が最も鮮明になり、かつ、穿刺しやすいように超音波プローブ10を動かして被検者の体表上で位置決めする。そして、穿刺針55を穿刺ガイド穴52aに挿入して被検体の体表から突き刺し、表示機器に表示されている画像により病巣組織および穿刺針の位置を確認しながら穿刺する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9および図10に図解のように、従来は、ヘッド部45はハンドル40に固定されていた。このため、ヘッド部45のハンドル40への接続角度を変更することはできなかった。
【0007】
ヘッド部45が固定されていると、超音波の送波方向、即ち音線方向を変えるためには、ハンドル40を含む超音波プローブ10全体の向きを変える必要がある。このため、例えば、被検者が壁際に位置しており、壁側から被検者側に向けて超音波を送波する必要があるが壁と被検者との間には超音波プローブ10を動かす空間がない場合には、撮像を容易にするために、被検者の体位を変化させる必要性が生じることがあった。被検者の状態によっては体位を変化させることは困難な場合もあり、被検者の体位を変化させることのない撮像が望まれていた。
【0008】
また、被検者の被検部位によっては、超音波プローブ10を操作して撮像するオペレータが、ハンドル40を不自然なかたちで握ることがあった。また、オペレータはハンドル40をしばしば握り替える必要もあった。
このように、従来の超音波プローブ10は、人間工学的な観点からみて、操作性が悪かった。
【0009】
さらに、穿刺を行なう場合にも、図10に図解したようにハンドル40とヘッド部45が直線的に接続されていると、超音波プローブ10と穿刺針55との間の空間SPが狭いため穿刺針55を持ちにくく、操作性が悪かった。
被検者の体表部では穿刺針55は撮像視野の外側にあるため、穿刺針55を検知するためにはある程度の深さまで刺す必要があり、穿刺針55が体表に刺さる位置も、画像上で確認できないという不利益が存在した。
【0010】
従って、本発明は、被検者に不必要に体位を変更させることなく撮像および穿刺が可能な、操作性の良い超音波プローブを提供することを目的とする。
また、本発明は、被検者に不必要に体位を変更させることなく撮像および穿刺が可能な操作性の良い超音波プローブを有する超音波診断装置を提供することをも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る超音波プローブは、超音波を送受波する超音波振動子手段と、当該超音波振動子手段を所定の回転軸を中心として回転可能に保持すると共に、操作時に手で把持される把持手段とを有する超音波プローブである。
【0012】
また、本発明に係る超音波診断装置は、超音波を用いて被検体の被検部位の撮像を行なう超音波診断装置であって、超音波を送受波する超音波プローブと、当該超音波プローブにケーブルを介して接続される超音波診断装置本体と、当該超音波診断装置本体に設けられ、前記超音波プローブが受信した超音波のエコー信号に基づいて、前記被検部位の画像を生成する画像生成手段と、を具備し、前記超音波プローブは、超音波を送受波する超音波振動子手段と、当該超音波振動子手段を所定の回転軸を中心として回転可能に保持すると共に、操作時に手で把持される把持手段とを有する超音波診断装置である。
【0013】
本発明においては、操作時に手で把持される把持手段が、超音波振動子手段を所定の回転軸を中心として回転可能に保持する。
これらの把持手段および超音波振動子手段を有する超音波プローブは、ケーブルを介して超音波診断装置本体に接続される。ケーブルにより、超音波振動子手段も超音波診断装置本体に連結される。
超音波プローブの超音波振動子手段から送波された超音波は、被検体の被検部位において反射してエコー信号となり、再び超音波振動子手段によって受波される。超音波振動子手段によって受波されたエコー信号は、超音波診断装置本体の画像生成手段に伝送される。画像生成手段は、伝送されたエコー信号に基づいて、被検部位の画像を生成する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について述べる。
【0015】
第1実施形態
図1は、本発明に係る超音波診断装置の一実施形態の概略構成図である。
図1に示すように、超音波診断装置1は、超音波プローブ81と、超音波診断装置本体82とを有する。
超音波プローブ81は、超音波振動子手段85を収容するヘッド部86と、一方の端部にヘッド部86を回転可能に保持するハンドル84を有する。超音波プローブ81は、ハンドル84の他方の端部に設けられたブーツ(Boot)83に接続されたプローブケーブル80を介して超音波診断装置本体82に連結される。
超音波プローブ81の詳細な構成については後述する。
【0016】
超音波診断装置本体82は、接続部87、解析部88、画像処理部89、表示部90、制御部91および操作部92を有する。
接続部87には、図示しないコネクタ等の接続手段によって、プローブケーブル80が接続される。この接続部87を介して超音波診断装置本体82と超音波プローブ81との間で信号の授受が行なわれる。
制御部91は、接続部87およびプローブケーブル80を介して超音波振動子手段85まで連結されている信号線を通じて超音波振動子手段85に駆動信号を与え、超音波を送波させる。被検体との接触面から送波された超音波は、診断の被検部位で反射したエコー信号となって再び超音波振動子手段85により受波される。即ち、本実施形態においては、超音波振動子手段85は反射してきたエコー信号を受波するための超音波センサ(受信手段)も兼ねている。受波されたエコー信号はプローブケーブル80を介して接続部87へ送信される。
【0017】
解析部88は、接続部87を介して入手したエコー受信信号を用いて画像信号を生成する。
画像処理部89は、解析部88からの画像信号に基づいて所定の画像処理を行ない被検部位の診断画像を作成し、表示部90に表示させる。
【0018】
制御部91は、オペレータによる操作部92の操作に応じて、入力された操作信号に基づいて所望の画像が得られるように接続部87、解析部88、画像処理部89ならびに表示部90の動作を制御する。
【0019】
以下、超音波プローブ81の詳細について述べる。
図2は、第1実施形態に係る超音波プローブ81の構成を示す図である。図2(a)が正面図であり、図2(b)がその側面図である。
図3は、超音波振動子手段85の構成を示す部分斜視切欠図である。
図4は、ハンドル84とヘッド部86の接続状態を示す部分斜視構成図である。
【0020】
超音波振動子手段85は、例えば、被検体に当接される接触面20側からプローブケーブル80に接続される側に向かって、図3に示すように、音響レンズ30、整合層31、アレイ状に配列された複数の振動子32およびダンパー33を設け、これらを保護ケース34に収容することにより構成される。
振動子32は、例えば、PZT(チタン(Ti)酸ジルコン(Zr)酸鉛)セラミックスなどの圧電材料で構成される。これらの複数の振動子32に電圧を印加して振動させることにより超音波が送波され、また、振動子32が被検部位から反射してきたエコー信号を受波して電気信号に変換することにより、被検部位に関する撮像情報が得られる。
【0021】
整合層31は、被検体と振動子32との中間の音響インピーダンスを有しており、被検体と振動子32との間の音響インピーダンスの相違による超音波の反射を抑える役割を果たす。
【0022】
音響レンズ30は、送波される超音波のフォーカスポイントを設定する役割を果たす。
【0023】
ダンパー33は、振動子32を振動させて超音波を送波した後に振動子32の自由振動を抑制するためのものである。これにより、超音波のパルス幅を短くすることができる。
また、ダンパー33は、吸音効果を有する材料を用いて構成され、ダンパー33から後方のプローブケーブル80との接続側への超音波の不必要な伝搬を抑制する役割も果たす。
【0024】
振動子32からは、振動子32への電力供給のための給電線、ならびに振動子32と超音波診断装置本体82との間での信号の授受のための信号線が伸びている。これらの給電線および信号線は、接続線36として、ブッシング351を介して保護ケース34の外へ取り出される。
この接続線36が、プローブケーブル80に接続される。
【0025】
超音波振動子手段85は、図2(a),(b)に示すように、ヘッド部86に収容される。ヘッド部86は、好適には、プラスチック等の樹脂によって形成される。プラスチックとしては、ヘッド部86が被検者に接触する可能性があることを考慮して、例えばABS樹脂やPBT樹脂が用いられる。
【0026】
超音波振動子手段85は、図示はしないが、例えばエポキシ樹脂等の樹脂によりポッティングされて、ヘッド部86内に装着される。このポッティングは、超音波振動子手段85を衝撃から保護するだけでなく、超音波振動子手段85の発する熱を吸収し、ヘッド部86に伝達させる役割も果たす。
【0027】
ヘッド部86の長手方向の両端面には、パイプ37およびパイプ38が、同軸に設けられている。
ハンドル84は、その一端部で、パイプ37,38を回転可能に保持する。ハンドル84が、本発明における把持手段の一実施態様に相当する。
これにより、超音波振動子手段85は、ヘッド部86に収容された状態において、パイプ37,38の中心軸Rまわりに回転可能になる。中心軸Rは、図2に示すように、超音波振動子手段85を収容するヘッド部86において、超音波の送受波面である接触面20とは反対側の端部に設けられる。
超音波は、超音波振動子手段85から、図2(a),(b)に示す矢印SL側に向かって送波される。
【0028】
より詳細には、パイプ37,38は、例えば硬質プラスチック等の、耐磨耗性を有し回転し易い材料により形成される。
また、パイプ37は中空であり、例えば、図4に図解のようにヘッド部86側の細径部37aと、細径部37aより外径の太い、ハンドル84側の太径部37bを有する。
【0029】
パイプ37を回転可能に保持するために、ハンドル84を、例えば、長手方向に沿って分割される2つのハンドルパーツを組み立てることにより構成する。ただし、図4では一方のハンドルパーツ84aのみを示す。
それぞれのハンドルパーツには、組み立てたときにパイプ37の細径部37aおよびパイプ38を貫通可能とする開口部を形成するように、半円形の凹部850を形成しておく。
これにより、ハンドルパーツを組み立ててハンドル84を形成したときに、凹部850により形成される開口部内で、細径部37aおよびパイプ38がハンドル84により回転自在に支持される。
また、太径部37bの縁部がハンドル84に係止されることにより、太径部37bはハンドル84の内部に留まり、パイプ37がハンドル84の外側に引き抜かれることがない。
細径部37aは、ハンドル84側で回転するため、ヘッド部86側では固定しておくことが好ましい。
【0030】
ハンドル84を形成するハンドルパーツは、例えばABS樹脂やPBT樹脂等のプラスチックによって形成される。
ハンドルパーツは、例えば接着や爪部による係止等の手段によって組み立てる。
【0031】
接続線36は、中空のパイプ37の内部とパイプ37の両端部に設けられているブッシング352,353を貫通して、ヘッド部86側からハンドル84の内部に引き込まれる。
ハンドル84の内部に引き込まれた接続線36は、ブーツ83の部分でプローブケーブル80に接続される。
以上の構成により、ヘッド部86が自在に回転した場合にも、超音波振動子手段85と超音波診断装置本体82との間での各種信号の授受が可能になる。
【0032】
パイプ38も同様に、ヘッド部86側では固定され、凹部850によって形成されるハンドル84の開口部において回転自在に支持される。
以上の記述においては、接続線36はパイプ37側からハンドル84側へ引き出すため、パイプ38は中空である必要はない。接続線36をパイプ38側からも引き出す場合には、パイプ38もパイプ37と同様に中空で両端部にブッシングを備える構造となる。
【0033】
好適には、パイプ38はハンドル84側の端部にフランジ部380を備える。
このフランジ部380には、例えばヘッド部86側からハンドル84側に向かう付勢力をパイプ38に印加する弾性体が係合する。弾性体としては、例えば板バネ60が用いられる。
板バネ60の、フランジ部380に係合する端部とは反対側の端部は、ハンドル84の内部の板バネ保持部65によってハンドル84に固定される。
ハンドル84の、板バネ保持部65の近傍に設けられている押圧部840を例えば指で押すと、板バネ60がフランジ部380から離れ、フランジ部380への付勢力がなくなる。この場合、パイプ38およびヘッド部86は自在に回転可能となる。押圧部840から指を離すと、フランジ部380へ付勢力が印加されて、パイプ38およびヘッド部86は回転しなくなる。
以上の構成により、図2に図解のように、パイプ37,38の中心軸Rまわりにヘッド部86を回転させ、かつ、任意の位置で固定することができる。
【0034】
図2(b)に図解される、ヘッド部86とハンドル84のなす角Rdの大きさは、片側で最大150°程度が効果的であり、かつ実用的でもある。
なお、パイプ38と板バネ60との間にラッチ機構を設けて、所定の角度でヘッド部86が固定されるようにしてもよい。
本実施形態においてはパイプ37,38によりヘッド部86を保持したが、パイプ37,38の代わりに、接続線36を通過させることが可能なボールジョイント等の他の回転可能な保持手段を用いることも可能である。
【0035】
本第1実施形態によれば、超音波振動子手段85を収容したヘッド部86が可動するため、超音波プローブ81の操作性が向上する。これにより、例えば、超音波プローブ81全体を動かすスペースがない場合にも、ヘッド部86のみの角度を変えて、被検部位に向けて適切に超音波を送波することができる。従って、被験者に不必要に体位を変更させることがなくなる。
また、オペレータがハンドル84を不自然なかたちで握る必要や、ハンドル84を頻繁に握り替える必要がなくなる。
【0036】
第2実施形態
図5に本発明の第2実施形態に係る超音波プローブの構成を示す正面図を示し、図6に、図5に図解の超音波プローブのハンドルとヘッド部の接続状態を示す部分斜視構成図を示す。
【0037】
図5に示す超音波プローブ810は、ヘッド部86を、中心軸Rまわりの回転だけでなく、超音波プローブ810の長手方向にもスライド可能にしたものである。
そのために、超音波プローブ810においては、パイプ37の代わりに、図6に示すように細径部37aよりも長い細径部370aを有するパイプ370を用いる。また、この細径部370aを貫通させるボールジョイント371が設けられる。
ボールジョイント371は、例えば硬質プラスチック等の、耐磨耗性を有し回転し易い材料により形成される。
【0038】
ハンドルとしても、ボールジョイント371のスライド方向を規定するスライド溝852を有するハンドルパーツによって構成されるハンドル841が用いられる。ただし、第1実施形態の場合と同様に、図6においては一方のハンドルパーツ841aのみを示す。
スライド溝852は、一例として、ハンドル841の長手方向に沿って設けられる。
ハンドル841を構成するハンドルパーツには、凹部850の代わりに、ハンドル841を組み立てたときに細径部370aが移動する開口部を形成する例えば矩形の凹部851が形成される。
【0039】
接続線36は、第1実施形態の場合と同様に、中空のパイプ370と、その両端部に設けられるブッシング352,353を貫通して、ハンドル841の内部に引き入れられる。
【0040】
パイプ38の代わりに用いられるパイプ381にも、このパイプ381を貫通させるように、ボールジョイント371が設けられる。
その他の構成は第1実施形態に係る超音波プローブ81の場合と同じであるので、同一構成要素には同一符号を付し、詳細な記述は省略する。
【0041】
第2実施形態においては、パイプ370,381をそれぞれ貫通させた2個のボールジョイント371をスライド溝852に沿ってスライドさせることにより、ヘッド部86を、回転させつつ、ハンドル841の長手方向に沿ってスライドさせることができる。
2個のボールジョイント371は個々にスライド可能である。従って、ヘッド部86をハンドル841の長手方向に沿って一様にスライドさせるだけでなく、図5に示すように、ヘッド部86をハンドル841の長手方向に対して傾けることが可能である。
【0042】
パイプ381には、第1実施形態の場合と同様に、板バネ60の付勢力を印加することが可能なフランジ部380を設けることができる。従って、ヘッド部86は、可動範囲内で、ハンドル841に対して任意の姿勢で固定することができる。
なお、パイプ370,381が移動する開口部を形成する凹部851には、外部からハンドル841内に異物が混入することを防止する異物遮断手段を設けておくことが、故障等のトラブルを防止する点で好ましい。異物遮断手段は、例えば、パイプ370,381のみが貫通している可撓性のゴム膜を凹部851に設けることにより構成する。
【0043】
本第2実施形態によれば、ヘッド部86が中心軸Rまわりに回転するだけでなくハンドル841の長手方向に沿ってスライド可能なため、超音波プローブ810の操作性がより向上する。
また、被検者へのヘッド部86のフィット感が良く、画質の向上にも効果がある。
【0044】
第3、第4実施形態
第3、第4実施形態に係る超音波プローブは、上述の第1、第2実施形態に係る超音波プローブ81および810のヘッド部86に、穿刺孔860を設けたものである。
図7に、第3、第4実施形態に係るヘッド部86を有する超音波プローブの部分斜視図を示す。
本実施形態における穿刺孔860は、超音波振動子手段85およびヘッド部86を貫通するように形成された四角錐状の孔である。穿刺孔860は、超音波の励起側が広く、送波側である出口860aにかけて狭くなっている。
【0045】
穿刺孔860には、穿刺ガイド880が着脱自在に装着される。穿刺ガイド880が、本発明における穿刺針案内手段の一実施態様に相当する。
本実施形態の穿刺ガイド880は、穿刺孔860に嵌合する四角錐の頂点部分を切り取った形状をした部材である。
穿刺ガイド880は、例えばABS樹脂やPBT樹脂等のプラスチックによって形成される。
また、穿刺ガイド880の側面または内部には、穿刺針55が穿刺孔860を貫通する方向を規定し、穿刺針55を出口860aへ案内するための案内部880aが複数個形成されている。案内部880aが形成されている方向はそれぞれ異なっているが、その延長線は全て、穿刺ガイド880を穿刺孔860に嵌合させたときに、出口860aを向くようになっている。
【0046】
穿刺を行なう場合には、まず、穿刺ガイド880を、図7中の矢印IN側に押し込み、穿刺孔860に嵌合させる。
次に、案内部880aに沿って穿刺針55を穿刺孔860内に挿入し、出口860aから被検者の体表に向かって突き刺す。
案内部880aの方向が個々に異なっているので、穿刺針55を挿入する案内部880aごとに、異なった方向から穿刺することができる。
【0047】
穿刺針55は通常、2重のパイプ状になっており、穿刺針55全体の先端部が病巣組織に到達した時点で、切り欠き部を有する内側の針を先端部から突出させて、切り欠き部により病巣組織の細片を採取する。
【0048】
出口860aを形成するために、超音波振動子手段85の振動子32は、その一部が欠ける。しかしながら、欠けるのは細い穿刺針55を貫通させるための微小な部分である。また、残りの振動子32が送波する超音波は球面波であり、欠けた振動子32の走査する部分を他の振動子32がカバーするために、得られる画像の画質は、実質的には劣化しない。
【0049】
本第3実施形態によれば、可動するヘッド部86に穿刺針55を貫通させて穿刺を行なうことができるため、ハンドル84との間の空間を広くすることができ、穿刺作業が非常に容易になる。
また、超音波振動子手段85の撮像視野内において体表に穿刺針55を刺すため、穿刺開始時点から常に穿刺針55を画像上で検知することができ、穿刺作業の効率および確実性が高まる。
【0050】
また、第4実施形態によれば、図5に示すように、ヘッド部86がハンドル841の長手方向に沿ってスライド可能な、ヘッド部86の移動の自由度が高い超音波プローブ810を用いているため、第3実施形態の場合よりも自由に穿刺針55とハンドル841の位置関係を調節することが可能である。これにより、超音波振動子手段85の接触面20を被検者の体表に密着させ易くもなり、穿刺作業がさらに容易になる。
【0051】
変形形態
図8に、第3、第4実施形態の変形形態に係る超音波プローブの部分斜視図を示す。
変形形態の超音波プローブは、穿刺ガイド880の代わりに、ボールジョイント890を用いたものである。
ボールジョイント890は、例えば硬質プラスチック等の、耐磨耗性を有し回転し易い材料により形成される。
【0052】
ボールジョイント890には、穿刺針55を貫通させる貫通孔が形成されている。
また、ヘッド部86の、穿刺孔860が形成されている壁面には、ボールジョイント890をスライド自在に係止するための円弧状のスライド溝860bが2個、ボールジョイント890を挟み込むように形成されている。
その他の構成は第3、第4実施形態の場合と同様であるので、詳細な記述は省略する。
【0053】
以上の構成により、図8中の矢印A1〜A4に示すように、ボールジョイント890の貫通孔に差し込んだ穿刺針55を、出口860aを中心として所定の範囲で自在に傾けることができる。
【0054】
変形形態によれば、穿刺針55をボールジョイント55に差し込んだままで穿刺の方向を変更することができる。従って、穿刺作業がより簡便に、また効率良く行なえる。
【0055】
なお、本発明は上記の実施形態および図面に記載の事項に限定されない。
例えば、ハンドル841のスライド溝852には、コイルばね等の弾性体により構成されるダンパーを設けてもよい。このダンパーによるボールジョイント371への付勢力を調節することにより、適切な圧力でヘッド部86を被検者に接触させることが可能になる。
また、ヘッド部86のスライド方向は超音波プローブの長手方向に限らず、ヘッド部86を、超音波プローブの長手方向に沿った回転軸まわりにさらに回転可能に装着することも可能である。
さらに、ハンドルによるヘッド部86の保持機構も実施形態に限定されず、要は超音波を送波する部分と手で保持する部分が独立して動く構成になっていればよい。
各構成要素の材質、形状についても、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、被検者に不必要に体位を変更させることなく撮像および穿刺が可能な、操作性の良い超音波プローブを提供することができる。
また、本発明によれば、被検者に不必要に体位を変更させることなく撮像および穿刺が可能な操作性の良い超音波プローブを有する超音波診断装置を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態に係る超音波診断装置の概略構成図である。
【図2】図2は、図1に図解した第1実施形態に係る超音波プローブの構成を示す図であり、図2(a)が正面図を、図2(b)が側面図を示している。
【図3】図3は、本発明に係る超音波プローブに用いられる超音波振動子手段の構成を示す部分斜視切欠図である。
【図4】図4は、図2に図解した超音波プローブの要部の接続状態を示す部分斜視構成図である。
【図5】図5は、本発明の第2実施形態に係る超音波プローブの構成を示す正面図である。
【図6】図6は、図5に図解した超音波プローブの要部の接続状態を示す部分斜視構成図である。
【図7】図7は、本発明の第3、第4実施形態に係るヘッド部を有する超音波プローブの部分斜視図である。
【図8】図8は、本発明の第3、第4実施形態の変形形態に係る超音波プローブの部分斜視図である。
【図9】図9は、超音波プローブの構成の一例を示す図であり、図9(a)が正面図を、図9(b)が側面図を示している。
【図10】図10は、図9に図解した超音波プローブを穿刺に用いる場合の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1…超音波診断装置、10,81,810…超音波プローブ、20…接触面、30…音響レンズ、31…整合層、32…振動子、33…ダンパー、34…保護ケース、36…接続線、37,38,370,381…パイプ、37a,370a…細径部、37b…太径部、40,84…ハンドル、45,86…ヘッド部、50,85…超音波振動子手段、52…穿刺アダプタ、55…穿刺針、80…プローブケーブル、82…超音波診断装置本体、83…ブーツ、84a…ハンドルパーツ、351,352,353…ブッシング、371,890…ボールジョイント、380…フランジ部、840…押圧部、850,851…凹部、852,860b…スライド溝、860…穿刺孔、880…穿刺ガイド
Claims (10)
- 超音波を送受波する超音波振動子手段と、
前記超音波振動子手段を所定の回転軸を中心として回転可能に保持すると共に、操作時に手で把持される把持手段と
を有する超音波プローブ。 - 前記回転軸は、前記超音波振動子手段における、超音波の送受波面が設けられる端部とは反対側の端部に設けられる
請求項1に記載の超音波プローブ。 - 前記回転軸は、前記把持手段によりスライド可能に保持される
請求項1または2に記載の超音波プローブ。 - 前記超音波振動子手段には、前記送受波面側が狭くその反対側が広い穿刺孔であって、穿刺針が挿入されて前記送受波面を貫通する穿刺孔が設けられており、前記穿刺孔に設けられる穿刺針案内手段により前記穿刺針の貫通方向を定めて、当該穿刺針を所定の方向から被検体の被検部位に穿刺する
請求項1〜3のいずれかに記載の超音波プローブ。 - 前記超音波振動子手段には、前記送受波面側が狭くその反対側が広い穿刺孔であって、穿刺針が挿入されて前記送受波面を貫通する穿刺孔が設けられており、前記穿刺針が貫通し、所定の範囲で自在に可動するボールジョイントを前記穿刺孔に設けて、前記穿刺針を所定の方向から被検体の被検部位に穿刺する
請求項1〜3のいずれかに記載の超音波プローブ。 - 超音波を用いて被検体の被検部位の撮像を行なう超音波診断装置であって、
超音波を送受波する超音波プローブと、
前記超音波プローブにケーブルを介して接続される超音波診断装置本体と、
前記超音波診断装置本体に設けられ、前記超音波プローブが受信した超音波のエコー信号に基づいて、前記被検部位の画像を生成する画像生成手段と、
を具備し、
前記超音波プローブは、
超音波を送受波する超音波振動子手段と、
前記超音波振動子手段を所定の回転軸を中心として回転可能に保持すると共に、操作時に手で把持される把持手段と
を有する
超音波診断装置。 - 前記回転軸は、前記超音波振動子手段における、超音波の送受波面が設けられる端部とは反対側の端部に設けられる
請求項6に記載の超音波診断装置。 - 前記回転軸は、前記把持手段によりスライド可能に保持される
請求項6に記載の超音波診断装置。 - 前記超音波振動子手段には、前記送受波面側が狭くその反対側が広い穿刺孔であって、穿刺針が挿入されて前記送受波面を貫通する穿刺孔が設けられており、
前記穿刺孔に設けられる穿刺針案内手段により前記穿刺針の貫通方向を定めて、当該穿刺針を所定の方向から前記被検部位に穿刺する
請求項6〜8のいずれかに記載の超音波診断装置。 - 前記超音波振動子手段には、前記送受波面側が狭くその反対側が広い穿刺孔であって、穿刺針が挿入されて前記送受波面を貫通する穿刺孔が設けられており、
前記穿刺針が貫通し、所定の範囲で自在に可動するボールジョイントを前記穿刺孔に設けて、前記穿刺針を所定の方向から前記被検部位に穿刺する
請求項6〜8のいずれかに記載の超音波診断装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102135733B1 (ko) * | 2019-12-16 | 2020-07-20 | (주)클래시스 | 치료용 초음파 발생장치 및 이를 포함하는 초음파 치료용 핸드피스 |
-
2002
- 2002-07-16 JP JP2002207546A patent/JP2004049320A/ja active Pending
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WO2021125718A1 (ko) * | 2019-12-16 | 2021-06-24 | (주)클래시스 | 치료용 초음파 발생장치 및 이를 포함하는 초음파 치료용 핸드피스 |
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