JP2004047857A - 超音波フリップチップ実装方法および装置 - Google Patents

超音波フリップチップ実装方法および装置 Download PDF

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中谷 直人
Tatsuya Oguchi
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Abstract

【課題】接合界面に効率よく安定した超音波振動を印加することを可能とし、接合品質の高い超音波フリップチップ実装方法および装置を提供する
【解決手段】接合界面に押圧力と超音波振動を印加してフェイスダウン接合するフリップチップ実装において、回路基板104を載置するステージ103と、金バンプ207が形成されたチップ204を吸着保持して所定の接合位置に位置決めする接合ツール101と、接合ツール101を15kHz以上40kHz以下の周波数で超音波振動させる超音波振動発生手段16、17、18と、前記接合ツール101をステージ103に向けて押圧する加圧手段1とを有することを特徴とする超音波フリップチップ実装装置を提供する。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体等のチップをバンプを介して回路基板にフェイスダウン接合するフリップチップ実装のうち、バンプと電極との接合に超音波振動の作用を利用する超音波フリップチップ実装方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、モバイル情報通信関連商品等においては、回路実装基板のよりいっそうの小型、軽量、高周波化による高性能化と、コストダウンとが切望されている。そのため、半導体チップと回路基板の直接実装が可能なフリップチップ実装が有効となる。中でも超音波振動を利用した金属間接合は、低接続抵抗、高接合強度、短時間接合等の特徴があり、ますます注目を集めている。
【0003】
ここで図2、図5、図6および図7に基づいて従来の超音波フリップチップ実装方法を説明する。図6はチップの電極に対するワイヤのボールボンディング工法を利用したバンプの形成方法、図7はチップの電極にめっき処理を施しバンプを形成する方法を示す。
【0004】
まず図6(a)において、キャピラリ201に保持された金ワイヤ202の先端に放電作用によりボール203を形成し、キャピラリ201を矢印アの方向に移動させることによりボール203をチップ204の電極205に押圧し接合する。この接合には熱圧着あるいはこれに超音波振動を加える方法がある。
またこの場合超音波振動は、矢印イのように接合界面と平行な方向に付与されるのが一般的である。
【0005】
さらに図6(b)で示すように、金ワイヤ202と共にキャピラリ201を矢印ウの方向に移動させることにより金ワイヤ202を引きちぎり、電極205上にバンプ207を形成する。このようにして形成されたバンプ207は台座部207Aと突出部207Bで構成された鋲形状を呈する。これを鋲状バンプと称する。
【0006】
また図7(a)では、チップ204の電極205が在る方の面に、電極205の上部空間209を避けて所定の厚さにマスキング層208を形成する。その後図7(b)で示すようにめっき処理を行い電極205直上に金属層210を形成する。さらに図7(c)で示すように前記マスキング層208を除去することにより、残った前記金属層210によって角柱あるいは円柱形状のバンプを形成する。これをめっきバンプと称する。
【0007】
以上図6および図7に基づいてチップの電極上にバンプを形成する方法を説明したが、回路基板の電極上に対しても同様の技術で同様のバンプが形成できる。
【0008】
また以下の説明においては説明の重複を避けるため、フェイスダウン接合前の金バンプはチップの電極上に形成するものとして表現する。フェイスダウン接合前の金バンプを回路基板の電極上に形成した場合については、フェイスダウン接合時の接合面が金バンプと回路基板の電極との接触面から金バンプとチップの電極との接触面に置き換わるだけで、本発明による作用および効果は同等である。
【0009】
図5は一般的な超音波フリップチップ実装装置の主要部を示す。図2は図6で示したボールボンディング法を利用して形成した鋲状バンプの接合過程を説明する図である。図5において、ボールボンディング法で形成したバンプ207を持つチップ204を、バンプ207の形成面を下にして接合ツール101先端に吸着保持する。吸着作用はエア流路10を利用して発生させた負圧による。
【0010】
さらにステージ103上に回路基板104を載置し、チップ204に形成されたバンプ207と回路基板104上の電極105とを位置合わせしたのち、接合ツール101を加圧手段1により矢印エの方向に下降させる。この結果バンプ207の先端が電極105に当接し、この先端が僅かにつぶれる。ここで発振器106は電気エネルギーを振動子107に出力し、振動子107は前記電気エネルギーを機械的な超音波振動に変換する。
【0011】
さらに前記超音波振動はホーン108により矢印オ方向の縦波として伝達され、ホーン108に連結あるいは形成された接合ツール101に超音波振動を与える。このようにして、接合部に接合界面と平行方向の超音波振動を付与し、同時に接合界面に対して垂直に押圧する矢印エ方向の押圧力を加える。
【0012】
前記2方向の物理的作用でバンプ207は図2(a)から図2(b)のように変形しながら電極105に接合する。図2ではボールボンディング法で形成した鋲状バンプの接合過程を示しているが、図7に基づいて説明したようなめっき法で形成したバンプ210であっても、突出部がないだけで、バンプ210の高さが20%程度圧縮変形しながら接合が成される。
【0013】
このように超音波振動が印加されながら接合が進行していく過程においては、図2(b)で示す接合ツール101の矢印オ方向の超音波振動が接合対象である接合界面105Aに効率よく伝達されることが必要である。
ところが、接合ツール101とチップ204の背面との接触面101Aでは滑り作用が生じているため、接合界面105Aに達するまでに超音波振動エネルギーの損失を招いている。
【0014】
一般には人間の可聴周波数領域を超えた20kHz以上を超音波と呼ぶが、工業的には人間が聞くこと以外の物理的な目的をもった高周波数領域の音波を超音波と称し、その中でも接合のために一般的に使用されている超音波の周波数範囲は15kHzから200kHzである。
【0015】
一方超音波フリップチップ実装よりも以前から広く実施されているワイヤボンディングは、離隔した電極間を金属線であるワイヤで接続する方法であるが、図6(a)で示すように、これも矢印イ方向の超音波振動を付与することで接合効率と接合信頼性を高めることが多い。そしてこのとき付与する超音波振動の周波数は60kHz以上であるのが一般的である。(近年では120kHzを超えるものもある)
【0016】
このように高周波数である理由は、ワイヤ先端のボール203に超音波振動が付与されたとき、ボール203自体に振動による瞬間的な塑性変形が繰り返し生じ、超音波エネルギーの伝達に損失を与えることが考えられるため、できるだけ高い周波数にした方が塑性変形を抑制することができ、接合に望ましいこと。
【0017】
振動子からキャピラリ201に振動を伝達する超音波ホーンが振動の半波長あるいはその整数倍でなければならないので高周波数であった方が装置がコンパクトになること。等の利点があるからである。
【0018】
こうした超音波ワイヤボンディングの技術から派生した超音波フリップチップ実装方法であるため、振動周波数はそのまま60kHz以上であるのが従来から一般であった。現実には超音波ワイヤボンディングで使用されてきた発振器等の超音波振動発生手段をそのまま流用して開発が進められてきた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図6で示す超音波ワイヤボンディングにおいては、キャピラリ201がボール203を直接保持しつつ超音波振動を印加しているため滑り面という損失要素はないが、前述したように超音波フリップチップ実装においては図2(b)で示すように接触面101Aという滑り面が存在する。
【0020】
そこで当業者間では従来より、この接触面の滑りをコントロールするために、接触面101Aの表面粗さを変化させたり素材を変更したりして工夫を重ねたが、表面粗さをコントロール(例えば粗面化)しても実装を繰り返すうちに短期間で接触面101Aが摩耗し、表面粗さを維持できない。また素材(例えば硬度)を変更しても、接合ツール側を硬くすればチップに傷を発生させ、軟らかくすれば偏った摩耗が接合ツール側に発生し、不安定な振動や偏った押圧力を生じさせ接合の信頼性を低下させる。
【0021】
このように当業者間では接触面の摩擦力には早くから注目してはいたが、その摩擦係数のコントロールに着目した工夫がほとんどであった。これは、クーロンの法則の一つとして周知な「動摩擦力は滑り速度の大小には無関係である」という観念からこの傾向が生じたものと解される。
【0022】
しかしながら発明者は接触面101Aの滑り動作は振動であることに着目し、正逆方向の繰り返し運動である振動においては図3のXで示す低速領域が繰り返し存在すること。この低速領域は静止摩擦係数μsから動摩擦係数μkに至るまでの過渡領域であり、摩擦係数が速度によって変化する負の速度特性を持つ領域であることに思い至った。またここでμs>μkであることも周知である。
【0023】
そこで本発明はチップ背面の面積とバンプ数を考慮し、押圧力と超音波振動周波数との好適な組み合わせ範囲の超音波フリップチップ実装方法とその装置を提供するものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は第1の態様として、チップを回路基板の所定の位置に位置合わせし、前記チップの電極と前記回路基板の電極とを金バンプを介して接合するため、接合面に押圧力と超音波振動とを付与してフェイスダウン接合するフリップチップ実装において、前記金バンプの数が50個以上600個以下の範囲であって、且つ前記チップの背面に対する最大押圧力が25N以上300N以下の範囲であり、超音波振動の周波数が15kHz以上40kHz以下の範囲であることを条件として接合することを特徴とする超音波フリップチップ実装方法を提供するものである。
【0025】
また第2の態様として、フェイスダウン接合前の金バンプが、チップの電極上に形成されることを特徴とする第1の態様として記載の超音波フリップチップ実装方法を提供するものである。
【0026】
また第3の態様として、フェイスダウン接合前の金バンプが、回路基板の電極上に形成されることを特徴とする第1の態様として記載の超音波フリップチップ実装方法を提供するものである。
【0027】
また第4の態様として、金バンプが、金ワイヤを電極にボールボンディングし引きちぎることにより形成されることを特徴とする第2あるいは第3の態様として記載の超音波フリップチップ実装方法を提供するものである。
【0028】
さらに、チップを回路基板の所定の位置に位置合わせし、前記チップの電極と前記回路基板の電極とを金バンプを介して接合するため、接合面に押圧力と超音波振動とを付与してフェイスダウン接合するフリップチップ実装において、回路基板を載置するステージと、チップを吸着保持して所定の接合位置に位置決めする接合ツールと、前記接合ツールを介して前記チップを前記回路基板に押圧する加圧手段と、前記接合ツールを超音波振動させる超音波振動発生手段とを有し、前記第1から第4のいずれかの態様として記載の方法で接合することを特徴とする超音波フリップチップ実装装置を提供するものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
振動を速度で表わすとv=ω・r・cos(ω・t)となる。ここでvは速度、ωは角(円)振動数、rは半振幅、tは時間である。したがって、時間tがcos(ω・t)=1となるときvは最大速度となりvmax=ω・rとなる。また振動の周波数をfとするとω=2・π・fであるから、速度はv=2・π・f・r・cos(2・π・f・t)、最大速度はvmax=2・π・f・rで表わせる。
【0030】
したがって全振幅をδとするとδ=2・rでるから最大速度はvmax=δ・π・fとなり、周波数fを一定とすると最大速度と振幅は比例関係になり、振幅の異なる2つの振動は図4に示すような2つの速度曲線で表すことができる。
ここで図3に基づいて述べた低速領域Xを図4に重ねて示す。Xの値は素材の摩擦面の特性に依存するので、ここではvmax1、vmax2がXより高速であると仮定してある。
【0031】
その結果、図4のグラフからvmax2の方がvmax1よりも低速領域Xの時間における割合が大きいことが分かる。つまり最大速度vmaxが低いほど低速領域Xで示す摩擦力の速度依存領域の占める割合が多くなる。さらに図3のように、速度依存領域の摩擦係数は動摩擦係数より大きい。
【0032】
また図4では周波数fを一定とし半振幅rを変化させたが、半振幅rを一定とし周波数fを下げた場合、ω=2・π・fであることからωが下がり、v=ω・r・cos(ω・t)であることから速度vも下がる。
したがって、超音波振動の摩擦力は振動による摩擦面の相対的速度によって変化し、その半振幅rを小さくすること、あるいは周波数fを下げることにより速度vが下がり、その結果摩擦力の増大が予測できる。
【0033】
発明者は前述した予測に基づいて、本実施例においては、一般に使用されていた超音波振動周波数60kHz以上のものよりも低い40kHzの超音波振動発生装置を用い、全振幅(ピークツーピーク(P−P))δを変化させることで最大速度vmaxを変化させ、これに対応する摩擦力に基づいた適切な振動伝達の得られる条件を実験的に導き出した。
【0034】
まず本発明による実装装置を図1に示す。この装置は従来技術の説明で引用した図5で示す超音波フリップチップ実装装置と類似の構成であるので、図1において、図5と同等の機能を有す構成要素については同一番号を付す。
【0035】
図1においてバンプ207を持つチップ204を、バンプ207の形成面を下にして接合ツール101先端に吸着保持する。吸着作用はエア流路10を利用して発生させた負圧による。
【0036】
さらにステージ103上に回路基板104を載置し、チップ204に形成されたバンプ207と回路基板104上の電極105とを位置合わせしたのち、接合ツール101を加圧手段1により矢印エの方向に下降させる。この結果バンプ207の先端が電極105に当接し、この先端が僅かにつぶれる。
【0037】
このあと発振器16は電気エネルギーを振動子17に出力し、振動子17は前記電気エネルギーを機械的な超音波振動に変換する。さらに前記超音波振動はホーン18により矢印オ方向の縦波として伝達され、これに連結あるいは形成された接合ツール101に所定の超音波振動を与える。
【0038】
ここで、発振器16、振動子17、ホーン18からなる振動発生手段が発生する振動の周波数を40kHzとした。このようにして、接合部に接合界面と平行方向の超音波振動を付与し、同時に接合界面に対して垂直に押圧する矢印エ方向の押圧力を加える。
【0039】
さらに、従来からの経験上バンプ207とパッド105との接合性は超音波振動の振幅に大きく依存することが分かっており、チップの全振幅が1μm以上である場合に接合が好適に行われることを、今回の実験結果の分析において考慮することとした。
【0040】
また今回使用する直径25μmの金ワイヤで形成したバンプ207は、1バンプ当たりの最大押圧力を0.5N程度とするのが経験上理想的であることが分かっている。
【0041】
また鋲状バンプ207に限らず、前述しためっきバンプ210の場合、あるいは金以外の金属や樹脂をコアとしてまわりに金の層をめっきで析出させたバンプにおいても、超音波振動の印加開始のタイミングが若干異なるだけで、概ね同様の接合条件が適用可能である。
【0042】
このとき、前記理想の最大押圧力を超えるとバンプのつぶれすぎによる隣接電極間のショートが発生したり、チップの電極205にダメージを与える結果を招く確率が高くなり、もちろん最大押圧力が小さすぎた場合は接合面積を十分確保できなくなる。
【0043】
前記2点の条件(チップの最低振幅と1バンプ当たりの最大押圧力)を踏まえて、今後のフリップチップ実装の被実装物で主流になると予測されるチップ形態に有効となるように、チップ外形が□5mm程度でバンプ数が数百個であるチップを想定し実験を試みた。
【0044】
図8で示すように2種類のチップ(□5.7mmでバンプ数112個、□5.7mmでバンプ数212個)を用意し、チップ背面に対する面圧力を112バンプの方には0.7MPaと1.3MPa、212バンプの方には1.5MPaと2.8MPaに設定した。
【0045】
この4水準で実験することにより、0.7MPaの圧力を加えるチップの背面には約23N、1.3MPaのチップには約42N、1.5MPaのチップには約49N、2.8MPaのチップには約91Nの押圧力が働くことになる。
【0046】
これら4段階の押圧力から1バンプあたりの押圧力を0.5Nとしたときのバンプ数に換算すると、バンプ数46個のチップから182個のチップまでの範囲で、4段階でチップ背面の押圧力と摩擦力との関係を実験したことに相当する。
【0047】
実験は、チップ204の振動をレーザドップラ振動計を用いて観察しつつ、金バンプ付のサンプルチップを前記4水準で実際に接合するものである。
図9および図10に実験結果を示す。図9、図10において周波数は40kHzで固定なので、前述したvmax=δ・π・fから接合ツールの振幅と接合ツールの最大速度は比例関係にある。接合ツールの全振幅をゼロから8μmまで変化させることにより接合ツールの最大速度はゼロから100cm/secまで変化する。
【0048】
図9では前記4水準で接合を実施し、レーザドップラ振動計で得たチップ204の振動波形の全振幅をグラフの縦軸とした。
この結果、各水準のデータはある程度までは揃った値を示すが、最大速度が増して行くと急激にばらつきが大きくなることがわかる。
【0049】
このばらつきは接合の不安定要素となり得るので、伝達率40%でチップの全振幅即ち接合界面の全振幅が1μmとなる値、つまり接合ツールの全振幅が2.5μm程度が適切な接合であると考えられる。さらにこの実験により、これ以上振幅を拡大させると最大速度が増加し振動伝達にばらつきが出ることから、最大速度を増加させないで振幅を拡大させる方法としては、周波数を下げること、つまり周波数を40kHz以下に下げていく方法が直接的に推測できる。
【0050】
次に図10に最大速度と振動伝達率の関係をグラフで示す。前述した接合ツールの全振幅が2.5μm程度の値を境に最大速度が小さくなると伝達率が確実に上昇するのが確認できる。また同様に最大速度が大きくなると振動伝達のばらつきが大きくなることが確認できる。
【0051】
この実験により、バンプ数が約50個から約180個までのチップに対しては、接合ツールの全振幅が2.5μm程度で周波数が40kHz以下であるところに、振動伝達率にばらつきが少なく値も40%以上(チップの全振幅1μm以上となる)という安定領域を見出すことができた。
【0052】
また、前記条件のまま1チップ当たりのバンプ数が増えた場合には、チップ背面への押圧力が増加することを意味し、クーロンの法則の別の一つ「摩擦力は界面に働く垂直力に比例する」から振動伝達率が上昇することが容易に推測可能であり。実際にバンプ数600個のチップまで実装確認した結果、良好な実装が実現できた。
【0053】
以上の実験結果から金バンプを介したチップの超音波フリップチップ実装においては、チップの全振幅が1μm以上、1バンプ当たりの最大荷重が0.5N程度であることを前提とするならば、超音波振動の周波数を40kHz以下に設定することが安定したフリップチップ実装を実現するのに適していることが明らかになった。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、周波数40kHz以下の超音波振動を印加してフリップチップ実装することで、バンプ数50個以上のチップに対しては接触面101Aの振動伝達率を40%以上とすることが可能となり、さらにばらつきの少ない安定した振動を伝達することが可能となるため、チップにおいては全振幅1μm以上の安定した超音波振動が得られる。
【0055】
その結果、接合界面に効率よく安定した超音波振動を印加することができ、接合品質の高い超音波フリップチップ実装方法および装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す斜視図
【図2】接合の状態を示す側面図
【図3】摩擦係数と速度のグラフ
【図4】振動の速度曲線
【図5】従来の接合装置の斜視図
【図6】鋲状バンプの形成方法を示す断面図
【図7】めっきバンプの形成方法を示す断面図
【図8】実験実施の4水準を示す表
【図9】接合ツールの最大速度とチップの全振幅との関係を示すグラフ
【図10】接合ツールの最大速度と振動伝達率との関係を示すグラフ
【符号の説明】
1 加圧手段
10 エア流路
16 発振器
17 振動子
18 ホーン
101 接合ツール
103 ステージ
104 回路基板
105 電極
204 チップ
207 バンプ

Claims (5)

  1. チップを回路基板の所定の位置に位置合わせし、前記チップの電極と前記回路基板の電極とを金バンプを介して接合するため、接合面に押圧力と超音波振動とを付与してフェイスダウン接合するフリップチップ実装において、
    前記金バンプの数が50個以上600個以下の範囲であって、
    且つ前記チップの背面に対する最大押圧力が25N以上300N以下の範囲であり、
    超音波振動の周波数が15kHz以上40kHz以下の範囲であること、
    を条件として接合することを特徴とする超音波フリップチップ実装方法。
  2. フェイスダウン接合前の金バンプが、チップの電極上に形成されることを特徴とする請求項1に記載の超音波フリップチップ実装方法。
  3. フェイスダウン接合前の金バンプが、回路基板の電極上に形成されることを特徴とする請求項1に記載の超音波フリップチップ実装方法。
  4. 金バンプが、金ワイヤを電極にボールボンディングし引きちぎることにより形成されることを特徴とする請求項2あるいは3に記載の超音波フリップチップ実装方法。
  5. チップを回路基板の所定の位置に位置合わせし、前記チップの電極と前記回路基板の電極とを金バンプを介して接合するため、接合面に押圧力と超音波振動とを付与してフェイスダウン接合するフリップチップ実装において、
    回路基板を載置するステージと、
    チップを吸着保持して所定の接合位置に位置決めする接合ツールと、
    前記接合ツールを介して前記チップを前記回路基板に押圧する加圧手段と、
    前記接合ツールを超音波振動させる超音波振動発生手段とを有し、
    請求項1から4のいずれかに記載の方法で接合することを特徴とする超音波フリップチップ実装装置。
JP2002205161A 2002-07-15 2002-07-15 超音波フリップチップ実装方法および装置 Pending JP2004047857A (ja)

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