JP2004047202A - 電磁誘導加熱式炊飯器 - Google Patents
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Abstract
【課題】インバータ部により発生させた磁束により鍋を加熱する電磁誘導加熱式炊飯器において、スイッチング素子の過電流による破壊を防止する。
【解決手段】被加熱物を入れる鍋1をインバータ部10により発生させた磁束により加熱し、インバータ部10のスイッチング動作を行うスイッチング素子4の電流を検知する電流検知手段9により検知し、制御手段11により炊飯器の動作を制御する。制御手段11は、電流検知手段9の検知レベルが所定のレベルに達した場合、インバータ部10の動作を停止するようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】被加熱物を入れる鍋1をインバータ部10により発生させた磁束により加熱し、インバータ部10のスイッチング動作を行うスイッチング素子4の電流を検知する電流検知手段9により検知し、制御手段11により炊飯器の動作を制御する。制御手段11は、電流検知手段9の検知レベルが所定のレベルに達した場合、インバータ部10の動作を停止するようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ部により発生させた磁束により鍋を加熱する電磁誘導加熱式炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電磁誘導加熱式炊飯器は図10に示すような構成になっている。以下、その構成について図10を参照しながら説明する。
【0003】
図10に示すように、鍋1は被加熱物を入れ、この鍋1の下部にインバータ部2を設け、インバータ部2により磁束を発生させて鍋1を加熱し、制御手段3により炊飯器の動作を制御するよう構成している。インバータ部2は、インバータ部2に流れる電流を制御するスイッチング素子4、高周波電流を流すことにより磁束を発させするコイル5と、コイル5に並列に接続し共振を行うための共振用コンデンサ6とを備えている。
【0004】
入力電流検知手段7は入力電流を検知するものであり、電圧検知手段8はスイッチング素子4の電圧を検知し、それぞれその出力を制御手段3に入力している。
【0005】
上記構成において図11を参照しながら動作を説明する。図11(a)はスイッチング素子4の電流(実線)とコイル5の電流(点線)を示し、図11(b)はスイッチング素子4の駆動パルスを示し、駆動パルスがハイの期間T1はスイッチング素子4はオンし、駆動パルスがローの期間T2はスイッチング素子4はオフする。図11(c)はスイッチング素子4の電圧を示している。
【0006】
スイッチング素子4がオンしている場合、コイル5に流れる電流は、図11(a)に示すように、徐々に増加していく。このとき、図11(b)に示すように、スイッチング素子4がオフすると、コイル5と共振用コンデンサ6は並列共振を起こすため、コイル5には、図11(a)の点線で示すように、共振電流が流れ、スイッチング素子4の電圧としては、図11(c)に示すように、共振電圧が現れる。
【0007】
このオンオフを繰り返すことにより、インバータ部2は発振し磁束を発生させる。制御手段3は入力電流検知手段7のレベルが所定の値になるようにスイッチング素子4のオン時間を調整する。また、制御手段3は、電圧検知手段8からの検知電圧入力が所定の電圧になった場合、スイッチング素子4の動作を停止し、スイッチング素子4の電圧定格を超えることによる破壊を防止している。
【0008】
つまり、スイッチング素子4の定格電圧が900Vで、通常の動作電圧が750Vである場合、所定の電圧を850Vほどに設定することで電圧定格を超えて破壊しないように保護している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の電磁誘導加熱式炊飯器では、電圧に対する保護機能はあるが、ノイズ等の影響でスイッチング素子4のオン時間が延びたとき電流定格を超え破壊するという問題があった。
【0010】
本発明は上記課題を解決するもので、スイッチング素子の過電流による破壊を防止することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、被加熱物を入れる鍋をインバータ部により発生させた磁束により加熱し、インバータ部のスイッチング動作を行うスイッチング素子の電流を検知する電流検知手段により検知し、制御手段により炊飯器の動作を制御するよう構成し、制御手段は、電流検知手段の検知レベルが所定のレベルに達した場合、インバータ部の動作を停止するようにしたものである。
【0012】
これにより、スイッチング素子の過電流による破壊を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、被加熱物を入れる鍋と、鍋を加熱する磁束を発生させるインバータ部と、前記インバータ部のスイッチング動作を行うスイッチング素子と、炊飯器の動作を制御する制御手段と、前記スイッチング素子の電流を検知する電流検知手段とを備え、前記制御手段は、前記電流検知手段の検知レベルが所定のレベルに達した場合、前記インバータ部の動作を停止するようにしたものであり、通常使用する状態でのスイッチング素子の電流値より大きくスイッチング素子の電流定格よりも小さい所定の電流値を設定し、スイッチング素子の電流がその所定の電流値に達したとき、インバータ部の動作を停止することにより、スイッチング素子の過電流による破壊を防止することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御手段は、電流検知手段の検知レベルが所定の値になるよう制御するようにしたものであり、入力電流検知手段に代えて、スイッチング素子の電流を検知する電流検知手段により所定の電流値になるように制御することで、所定の入力電力を得ることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、スイッチング素子の電圧を検知する電圧検知手段と、前記スイッチング素子に流れる電流の周波数を検知する周波数検知手段とを備え、前記電圧検知手段の検知レベルが所定の値になったとき、制御手段は、前記周波数検知手段の値により鍋の有無を検知し、鍋がない場合その動作を停止するようにしたものであり、スイッチング素子を流れる電流の周波数を検知し、鍋があるときと、ないときの周波数の差を識別することにより鍋の有無を検知し、鍋がないと検知したときにインバータ部の動作を停止することで、不要な電力消費を低減し、鍋がない状態での動作時に発生する不要輻射を低減することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、上記請求項3に記載の発明において、制御手段は、鍋がないことを検知し停止した場合、一定時間後にインバータ部の動作を開始し、鍋の有無を確認するようにしたものであり、鍋がないことを検知し停止した場合一定時間後にスイッチング素子の動作を開始し、鍋の有無を確認することで、短時間で鍋が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく動作を継続することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、上記請求項3または4に記載の発明において、炊飯器の状態を表示する表示手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記表示手段にそれを表示するようにしたものであり、鍋が装着されていないことを検知したとき、表示手段にそれを表示することで、使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、上記請求項3〜5に記載の発明において、音により外部に炊飯器の状態を報知する報知手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記報知手段によりそれを報知するようにしたものであり、鍋が装着されていないことを検知したとき、報知手段により使用者に聴覚的に報知することで、より速やかに使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、上記請求項5または6に記載の発明において、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知し停止した後、一定時間後にインバータ部の動作を開始し鍋の有無を確認し、鍋があることを確認すると、表示手段の表示と報知手段の報知を自動的に停止するようにしたものであり、鍋がないことを検知し停止した場合、一定時間後にスイッチング素子の動作を開始し、鍋の有無を確認することで、鍋が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく鍋なし検知の表示あるいは報知を解除することができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0021】
(実施例1)
図1に示すように、電流検知手段9は、インバータ部10を構成するスイッチング素子4の電流を検知するものである。制御手段11は、炊飯器の動作を制御するとともに、電流検知手段9の検知レベルが所定のレベルに達した場合、インバータ部10の動作を停止するよう構成している。他の構成は従来例と同じである。
【0022】
上記構成において図2を参照しながら動作を説明する。図2(a)はスイッチング素子4の電流(実線)とコイル5の電流(点線)を示し、図2(b)はスイッチング素子4の駆動パルスを示し、駆動パルスがハイの期間T1はスイッチング素子4はオンし、駆動パルスがローの期間T2はスイッチング素子4はオフする。
【0023】
スイッチング素子4がオンしている場合、コイル5に流れる電流は、図2(a)に示すように、徐々に電流が増加していく。このとき、スイッチング素子4がオフすると、コイル5と共振用コンデンサ6は並列共振を起こすため、コイル5には、図2(a)の点線で示すように、共振電流が流れる。このとき、スイッチング素子4はオフしているため電流は流れない。このオンオフを繰り返すことによりインバータ部2は発振し磁束を発生させる。
【0024】
ここで、制御手段11は入力電流検知手段7のレベルが所定の値になるようにスイッチング素子4のオン時間を調整する。図2に示すように、スイッチング素子4にはオンしている期間電流が流れる。ここで、スイッチング素子4を流れる電流のピーク値をIpとする。このとき流れる電流は、設計上たとえば定格電流Irが60Aピークであれば、設計上Ipを最大で50Aピーク程度に設計する。
【0025】
しかしながら、ノイズなどの原因でオン信号が延びた場合、定格電流である60Aを超えることが考えられる。そこで、55A程度の設計上のピークと定格の中間レベルに閾値Isを設け、その閾値Isに達した場合、インバータ部10の動作を停止させるように制御手段11はスイッチング素子4を制御する。これにより、スイッチング素子4の電流定格を超えることによる破壊を防止することができる。
【0026】
なお、ピーク電流Ipが閾値Isに達したことを検知した場合、制御手段11はスイッチング素子4のオン時間を低減するようにして、ピーク電流Ipが定格を超えないようにしてもよい。
【0027】
(実施例2)
図3に示すように、制御手段12は、炊飯器の動作を制御するとともに、電流検知手段9の検知レベルが所定のレベルに達した場合、インバータ部10の動作を停止するようにし、さらに、電流検知手段9の検知レベルが所定の値になるよう制御するようにしている。他の構成は上記実施例1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0028】
上記構成において図4を参照しながら動作を説明する。図4(a)はスイッチング素子4の電流(実線)とコイル5の電流(点線)を示し、図4(b)はスイッチング素子4の駆動パルスを示し、駆動パルスがハイの期間T1はスイッチング素子4はオンし、駆動パルスがローの期間T2はスイッチング素子4はオフする。
【0029】
スイッチング素子4がオンしている場合、コイル5に流れる電流は、図4(a)に示すように、徐々に電流が増加していく。このとき、スイッチング素子4がオフすると、コイル5と共振用コンデンサ6は並列共振を起こすため、コイル5には、図4(a)の点線で示すように、共振電流が流れる。このとき、スイッチング素子4はオフしているため電流は流れない。このオンオフを繰り返すことによりインバータ部10は発振し磁束を発生させる。
【0030】
ここで、制御手段12はスイッチング素子4の電流を検知する電流検知手段9の検知レベルを所定の値になるようにスイッチング素子4のオン時間を設定する。例えば、所定の検知レベルIdが50Aであるときに、鍋1やコイル5の温度変動などにより電流検知手段9の検知レベルがId1(51A)に変動した場合、制御手段12はスイッチング素子4のオン時間を短くし、Id(50A)になるように制御する。逆に、電流検知手段9の検知レベルが低い場合は、スイッチング素子4のオン時間を長くする。これにより、上記実施例1のように、入力電流検知手段を用いることなく消費電流を一定に保つことができる。
【0031】
(実施例3)
図5に示すように、電圧検知手段13は、インバータ部14を構成するスイッチング素子4を電圧を検知するもので、周波数検知手段15は、スイッチング素子4を流れる電流の周波数を検知するもので、それぞれの出力を制御手段16に入力している。制御手段16は、電圧検知手段13の検知レベルが所定の値になったとき、周波数検知手段15の値により鍋1の有無を検知し、鍋1がない場合インバータ部14の動作を停止するようにしている。他の構成は上記実施例1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0032】
上記構成において図6および図7を参照しながら動作を説明する。図6(a)は鍋1があるとき、図7(a)は鍋1がないときのスイッチング素子4の電圧を示し、図6(b)は鍋1があるとき、図7(b)は鍋1がないときのスイッチング素子4の電流を示し、図6(c)は鍋1があるとき、図7(c)は鍋1がないときのスイッチング素子4の駆動パルスを示し、駆動パルスがハイの期間T1はスイッチング素子4はオンし、駆動パルスがローの期間T2はスイッチング素子4はオフする。
【0033】
鍋1とコイル5の距離にもよるが、鍋1があるときと、鍋1がないときのコイル5のインダクタンスを比較すると、鍋1があるときのインダクタンスは45μHとすると、鍋1がないときのインダクタンスは55μH程度になり、2割ほど変わる。
【0034】
そこで、図6に示す鍋1があるときの要部電圧電流波形と、図7に示す鍋1がないときの要部電圧電流波形を比較した場合、電圧検知手段13の検知レベルVdを例えば800Vで一定とすると、スイッチング素子4を流れる電流の周波数が、鍋1がないときは、鍋1があるときに比べて高くなる。つまり、電圧検知手段13の検知レベルを一定の条件では、鍋1があるときの動作周波数は25kHz程度であるのに対し、鍋1がないときの動作周波数は45kHz程度となり、差が生じる。
【0035】
そこで、周波数検知手段15によりスイッチング素子4を流れる電流の周波数を検知することにより、制御手段16は鍋1の有無を検知することができ、鍋1がない場合は、インバータ部14の動作を停止することかでき、不要な電力消費を低減できて、鍋1がない状態での動作時に発生する不要輻射を低減することができる。
【0036】
(実施例4)
図5に示す制御手段16は、鍋1がないことを検知し停止した場合、一定時間後にインバータ部14の動作を開始し、鍋1の有無を確認するようにしている。他の構成は上記実施例3と同じである。
【0037】
上記構成において動作を説明する。一度鍋1がないことを検知すると、例えば10秒後に、制御手段16はインバータ部14を動作させ、鍋1の有無を検知し、鍋1があることを検知すると元の状態にもどり、鍋1がないことを検知するとインバータ部14を停止する。なお、上記の動作を複数回繰り返しても効果的である。
【0038】
これにより、短時間で鍋1が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく動作を継続することができる。
【0039】
(実施例5)
図8に示すように、表示手段17は、炊飯器の状態を表示するもので、制御手段18は、電圧検知手段13の検知レベルが所定の値になったとき、周波数検知手段15の値により鍋1の有無を検知し、鍋1がない場合インバータ部14の動作を停止するとともに、鍋1が装着されてないことを検知したとき、表示手段17にそれを表示するようにしている。他の構成は上記実施例3と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0040】
上記構成において動作を説明する。制御手段18は、周波数検知手段15の検知レベルにより鍋1がないことを検知すると、使用者に知らせるよう表示手段17に鍋1がないことを表示する。このとき、表示手段17としては、発光ダイオードを点灯あるいは点滅させたり、また、液晶表示器などの表示素子を用いて鍋1がないことを視覚的に知らせるものである。
【0041】
これにより、鍋1が装着されていないことを検知したとき、表示手段17にそれを表示することで、使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0042】
(実施例6)
図8に示すように、報知手段19は、音により外部に炊飯器の状態を報知するもので、制御手段20は、電圧検知手段13の検知レベルが所定の値になったとき、周波数検知手段15の値により鍋1の有無を検知し、鍋1がない場合インバータ部14の動作を停止するとともに、鍋1が装着されてないことを検知したとき、表示手段17にそれを表示するとともに、報知手段19によりそれを報知するようにしている。他の構成は上記実施例5と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0043】
上記構成において動作を説明する。制御手段20は、周波数検知手段15の検知レベルにより鍋1がないことを検知すると、表示手段17に鍋1のないことを表示するとともに、報知手段19で使用者に報知する。このとき、報知手段19としては、ブザーを鳴動させたり、または、スピーカーにより音声報知を行う。
【0044】
これにより、より速やかに使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0045】
(実施例7)
図8に示す制御手段20は、鍋1が装着されていないことを検知し停止した後、一定時間後にインバータ部14の動作を開始して鍋1の有無を確認し、鍋1があることを確認すると、表示手段17の表示と報知手段19の報知を自動的に停止するようにしている。他の構成は上記実施例6と同じである。
【0046】
上記構成において動作を説明する。鍋1がないことを検知し表示手段17へ表示し報知手段19により報知するのは上記実施例6と同じである。ここで、1分程度の時間が経過した後に、インバータ部14を動作させ、周波数検知手段15により鍋1があることを確認した場合、制御手段20は表示手段17の鍋なし表示と報知手段19の鍋なし報知を自動的に停止し、インバータ部14も停止する。
【0047】
これにより、鍋1が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく、鍋1なし検知の表示あるいは報知を解除することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、被加熱物を入れる鍋と、鍋を加熱する磁束を発生させるインバータ部と、前記インバータ部のスイッチング動作を行うスイッチング素子と、炊飯器の動作を制御する制御手段と、前記スイッチング素子の電流を検知する電流検知手段とを備え、前記制御手段は、前記電流検知手段の検知レベルが所定のレベルに達した場合、前記インバータ部の動作を停止するようにしたから、スイッチング素子の過電流による破壊を防止することができる。
【0049】
また、請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、電流検知手段の検知レベルが所定の値になるよう制御するようにしたから、入力電流検知手段に代えて、スイッチング素子の電流を検知する電流検知手段により所定の電流値になるように制御することで、所定の入力電流の設定とスイッチング素子の保護を安価に行うことができる。
【0050】
また、請求項3に記載の発明によれば、スイッチング素子の電圧を検知する電圧検知手段と、前記スイッチング素子に流れる電流の周波数を検知する周波数検知手段とを備え、前記電圧検知手段の検知レベルが所定の値になったとき、制御手段は、前記周波数検知手段の値により鍋の有無を検知し、鍋がない場合その動作を停止するようにしたから、スイッチング素子を流れる電流の周波数を検知し、鍋があるときと、ないときの周波数の差を識別することにより鍋の有無を検知し、鍋がないと検知したときにインバータ部の動作を停止することで、不要な電力消費を低減し、鍋がない状態での動作時に発生する不要輻射を低減することができる。
【0051】
また、請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、鍋がないことを検知し停止した場合、一定時間後にインバータ部の動作を開始し、鍋の有無を確認するようにしたから、短時間で鍋が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく動作を継続することができる。
【0052】
また、請求項5に記載の発明によれば、炊飯器の状態を表示する表示手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記表示手段にそれを表示するようにしたから、使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0053】
また、請求項6に記載の発明によれば、音により外部に炊飯器の状態を報知する報知手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記報知手段によりそれを報知するようにしたから、より速やかに使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0054】
また、請求項7に記載の発明によれば、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知し停止した後、一定時間後にインバータ部の動作を開始し鍋の有無を確認し、鍋があることを確認すると、表示手段の表示と報知手段の報知を自動的に停止するようにしたから、鍋が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく鍋なし検知の表示あるいは報知を解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図2】同電磁誘導加熱式炊飯器の動作波形図
【図3】本発明の第2の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図4】同電磁誘導加熱式炊飯器の動作波形図
【図5】本発明の第3の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図6】同電磁誘導加熱式炊飯器の鍋ありの状態の動作波形図
【図7】同電磁誘導加熱式炊飯器の鍋なしの状態の動作波形図
【図8】本発明の第5の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図9】本発明の第6の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図10】従来の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図11】同電磁誘導加熱式炊飯器の動作波形図
【符号の説明】
1 鍋
4 スイッチング素子
9 電流検知手段
10 インバータ部
11 制御手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ部により発生させた磁束により鍋を加熱する電磁誘導加熱式炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電磁誘導加熱式炊飯器は図10に示すような構成になっている。以下、その構成について図10を参照しながら説明する。
【0003】
図10に示すように、鍋1は被加熱物を入れ、この鍋1の下部にインバータ部2を設け、インバータ部2により磁束を発生させて鍋1を加熱し、制御手段3により炊飯器の動作を制御するよう構成している。インバータ部2は、インバータ部2に流れる電流を制御するスイッチング素子4、高周波電流を流すことにより磁束を発させするコイル5と、コイル5に並列に接続し共振を行うための共振用コンデンサ6とを備えている。
【0004】
入力電流検知手段7は入力電流を検知するものであり、電圧検知手段8はスイッチング素子4の電圧を検知し、それぞれその出力を制御手段3に入力している。
【0005】
上記構成において図11を参照しながら動作を説明する。図11(a)はスイッチング素子4の電流(実線)とコイル5の電流(点線)を示し、図11(b)はスイッチング素子4の駆動パルスを示し、駆動パルスがハイの期間T1はスイッチング素子4はオンし、駆動パルスがローの期間T2はスイッチング素子4はオフする。図11(c)はスイッチング素子4の電圧を示している。
【0006】
スイッチング素子4がオンしている場合、コイル5に流れる電流は、図11(a)に示すように、徐々に増加していく。このとき、図11(b)に示すように、スイッチング素子4がオフすると、コイル5と共振用コンデンサ6は並列共振を起こすため、コイル5には、図11(a)の点線で示すように、共振電流が流れ、スイッチング素子4の電圧としては、図11(c)に示すように、共振電圧が現れる。
【0007】
このオンオフを繰り返すことにより、インバータ部2は発振し磁束を発生させる。制御手段3は入力電流検知手段7のレベルが所定の値になるようにスイッチング素子4のオン時間を調整する。また、制御手段3は、電圧検知手段8からの検知電圧入力が所定の電圧になった場合、スイッチング素子4の動作を停止し、スイッチング素子4の電圧定格を超えることによる破壊を防止している。
【0008】
つまり、スイッチング素子4の定格電圧が900Vで、通常の動作電圧が750Vである場合、所定の電圧を850Vほどに設定することで電圧定格を超えて破壊しないように保護している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の電磁誘導加熱式炊飯器では、電圧に対する保護機能はあるが、ノイズ等の影響でスイッチング素子4のオン時間が延びたとき電流定格を超え破壊するという問題があった。
【0010】
本発明は上記課題を解決するもので、スイッチング素子の過電流による破壊を防止することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、被加熱物を入れる鍋をインバータ部により発生させた磁束により加熱し、インバータ部のスイッチング動作を行うスイッチング素子の電流を検知する電流検知手段により検知し、制御手段により炊飯器の動作を制御するよう構成し、制御手段は、電流検知手段の検知レベルが所定のレベルに達した場合、インバータ部の動作を停止するようにしたものである。
【0012】
これにより、スイッチング素子の過電流による破壊を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、被加熱物を入れる鍋と、鍋を加熱する磁束を発生させるインバータ部と、前記インバータ部のスイッチング動作を行うスイッチング素子と、炊飯器の動作を制御する制御手段と、前記スイッチング素子の電流を検知する電流検知手段とを備え、前記制御手段は、前記電流検知手段の検知レベルが所定のレベルに達した場合、前記インバータ部の動作を停止するようにしたものであり、通常使用する状態でのスイッチング素子の電流値より大きくスイッチング素子の電流定格よりも小さい所定の電流値を設定し、スイッチング素子の電流がその所定の電流値に達したとき、インバータ部の動作を停止することにより、スイッチング素子の過電流による破壊を防止することができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御手段は、電流検知手段の検知レベルが所定の値になるよう制御するようにしたものであり、入力電流検知手段に代えて、スイッチング素子の電流を検知する電流検知手段により所定の電流値になるように制御することで、所定の入力電力を得ることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、スイッチング素子の電圧を検知する電圧検知手段と、前記スイッチング素子に流れる電流の周波数を検知する周波数検知手段とを備え、前記電圧検知手段の検知レベルが所定の値になったとき、制御手段は、前記周波数検知手段の値により鍋の有無を検知し、鍋がない場合その動作を停止するようにしたものであり、スイッチング素子を流れる電流の周波数を検知し、鍋があるときと、ないときの周波数の差を識別することにより鍋の有無を検知し、鍋がないと検知したときにインバータ部の動作を停止することで、不要な電力消費を低減し、鍋がない状態での動作時に発生する不要輻射を低減することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、上記請求項3に記載の発明において、制御手段は、鍋がないことを検知し停止した場合、一定時間後にインバータ部の動作を開始し、鍋の有無を確認するようにしたものであり、鍋がないことを検知し停止した場合一定時間後にスイッチング素子の動作を開始し、鍋の有無を確認することで、短時間で鍋が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく動作を継続することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、上記請求項3または4に記載の発明において、炊飯器の状態を表示する表示手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記表示手段にそれを表示するようにしたものであり、鍋が装着されていないことを検知したとき、表示手段にそれを表示することで、使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、上記請求項3〜5に記載の発明において、音により外部に炊飯器の状態を報知する報知手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記報知手段によりそれを報知するようにしたものであり、鍋が装着されていないことを検知したとき、報知手段により使用者に聴覚的に報知することで、より速やかに使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、上記請求項5または6に記載の発明において、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知し停止した後、一定時間後にインバータ部の動作を開始し鍋の有無を確認し、鍋があることを確認すると、表示手段の表示と報知手段の報知を自動的に停止するようにしたものであり、鍋がないことを検知し停止した場合、一定時間後にスイッチング素子の動作を開始し、鍋の有無を確認することで、鍋が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく鍋なし検知の表示あるいは報知を解除することができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0021】
(実施例1)
図1に示すように、電流検知手段9は、インバータ部10を構成するスイッチング素子4の電流を検知するものである。制御手段11は、炊飯器の動作を制御するとともに、電流検知手段9の検知レベルが所定のレベルに達した場合、インバータ部10の動作を停止するよう構成している。他の構成は従来例と同じである。
【0022】
上記構成において図2を参照しながら動作を説明する。図2(a)はスイッチング素子4の電流(実線)とコイル5の電流(点線)を示し、図2(b)はスイッチング素子4の駆動パルスを示し、駆動パルスがハイの期間T1はスイッチング素子4はオンし、駆動パルスがローの期間T2はスイッチング素子4はオフする。
【0023】
スイッチング素子4がオンしている場合、コイル5に流れる電流は、図2(a)に示すように、徐々に電流が増加していく。このとき、スイッチング素子4がオフすると、コイル5と共振用コンデンサ6は並列共振を起こすため、コイル5には、図2(a)の点線で示すように、共振電流が流れる。このとき、スイッチング素子4はオフしているため電流は流れない。このオンオフを繰り返すことによりインバータ部2は発振し磁束を発生させる。
【0024】
ここで、制御手段11は入力電流検知手段7のレベルが所定の値になるようにスイッチング素子4のオン時間を調整する。図2に示すように、スイッチング素子4にはオンしている期間電流が流れる。ここで、スイッチング素子4を流れる電流のピーク値をIpとする。このとき流れる電流は、設計上たとえば定格電流Irが60Aピークであれば、設計上Ipを最大で50Aピーク程度に設計する。
【0025】
しかしながら、ノイズなどの原因でオン信号が延びた場合、定格電流である60Aを超えることが考えられる。そこで、55A程度の設計上のピークと定格の中間レベルに閾値Isを設け、その閾値Isに達した場合、インバータ部10の動作を停止させるように制御手段11はスイッチング素子4を制御する。これにより、スイッチング素子4の電流定格を超えることによる破壊を防止することができる。
【0026】
なお、ピーク電流Ipが閾値Isに達したことを検知した場合、制御手段11はスイッチング素子4のオン時間を低減するようにして、ピーク電流Ipが定格を超えないようにしてもよい。
【0027】
(実施例2)
図3に示すように、制御手段12は、炊飯器の動作を制御するとともに、電流検知手段9の検知レベルが所定のレベルに達した場合、インバータ部10の動作を停止するようにし、さらに、電流検知手段9の検知レベルが所定の値になるよう制御するようにしている。他の構成は上記実施例1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0028】
上記構成において図4を参照しながら動作を説明する。図4(a)はスイッチング素子4の電流(実線)とコイル5の電流(点線)を示し、図4(b)はスイッチング素子4の駆動パルスを示し、駆動パルスがハイの期間T1はスイッチング素子4はオンし、駆動パルスがローの期間T2はスイッチング素子4はオフする。
【0029】
スイッチング素子4がオンしている場合、コイル5に流れる電流は、図4(a)に示すように、徐々に電流が増加していく。このとき、スイッチング素子4がオフすると、コイル5と共振用コンデンサ6は並列共振を起こすため、コイル5には、図4(a)の点線で示すように、共振電流が流れる。このとき、スイッチング素子4はオフしているため電流は流れない。このオンオフを繰り返すことによりインバータ部10は発振し磁束を発生させる。
【0030】
ここで、制御手段12はスイッチング素子4の電流を検知する電流検知手段9の検知レベルを所定の値になるようにスイッチング素子4のオン時間を設定する。例えば、所定の検知レベルIdが50Aであるときに、鍋1やコイル5の温度変動などにより電流検知手段9の検知レベルがId1(51A)に変動した場合、制御手段12はスイッチング素子4のオン時間を短くし、Id(50A)になるように制御する。逆に、電流検知手段9の検知レベルが低い場合は、スイッチング素子4のオン時間を長くする。これにより、上記実施例1のように、入力電流検知手段を用いることなく消費電流を一定に保つことができる。
【0031】
(実施例3)
図5に示すように、電圧検知手段13は、インバータ部14を構成するスイッチング素子4を電圧を検知するもので、周波数検知手段15は、スイッチング素子4を流れる電流の周波数を検知するもので、それぞれの出力を制御手段16に入力している。制御手段16は、電圧検知手段13の検知レベルが所定の値になったとき、周波数検知手段15の値により鍋1の有無を検知し、鍋1がない場合インバータ部14の動作を停止するようにしている。他の構成は上記実施例1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0032】
上記構成において図6および図7を参照しながら動作を説明する。図6(a)は鍋1があるとき、図7(a)は鍋1がないときのスイッチング素子4の電圧を示し、図6(b)は鍋1があるとき、図7(b)は鍋1がないときのスイッチング素子4の電流を示し、図6(c)は鍋1があるとき、図7(c)は鍋1がないときのスイッチング素子4の駆動パルスを示し、駆動パルスがハイの期間T1はスイッチング素子4はオンし、駆動パルスがローの期間T2はスイッチング素子4はオフする。
【0033】
鍋1とコイル5の距離にもよるが、鍋1があるときと、鍋1がないときのコイル5のインダクタンスを比較すると、鍋1があるときのインダクタンスは45μHとすると、鍋1がないときのインダクタンスは55μH程度になり、2割ほど変わる。
【0034】
そこで、図6に示す鍋1があるときの要部電圧電流波形と、図7に示す鍋1がないときの要部電圧電流波形を比較した場合、電圧検知手段13の検知レベルVdを例えば800Vで一定とすると、スイッチング素子4を流れる電流の周波数が、鍋1がないときは、鍋1があるときに比べて高くなる。つまり、電圧検知手段13の検知レベルを一定の条件では、鍋1があるときの動作周波数は25kHz程度であるのに対し、鍋1がないときの動作周波数は45kHz程度となり、差が生じる。
【0035】
そこで、周波数検知手段15によりスイッチング素子4を流れる電流の周波数を検知することにより、制御手段16は鍋1の有無を検知することができ、鍋1がない場合は、インバータ部14の動作を停止することかでき、不要な電力消費を低減できて、鍋1がない状態での動作時に発生する不要輻射を低減することができる。
【0036】
(実施例4)
図5に示す制御手段16は、鍋1がないことを検知し停止した場合、一定時間後にインバータ部14の動作を開始し、鍋1の有無を確認するようにしている。他の構成は上記実施例3と同じである。
【0037】
上記構成において動作を説明する。一度鍋1がないことを検知すると、例えば10秒後に、制御手段16はインバータ部14を動作させ、鍋1の有無を検知し、鍋1があることを検知すると元の状態にもどり、鍋1がないことを検知するとインバータ部14を停止する。なお、上記の動作を複数回繰り返しても効果的である。
【0038】
これにより、短時間で鍋1が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく動作を継続することができる。
【0039】
(実施例5)
図8に示すように、表示手段17は、炊飯器の状態を表示するもので、制御手段18は、電圧検知手段13の検知レベルが所定の値になったとき、周波数検知手段15の値により鍋1の有無を検知し、鍋1がない場合インバータ部14の動作を停止するとともに、鍋1が装着されてないことを検知したとき、表示手段17にそれを表示するようにしている。他の構成は上記実施例3と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0040】
上記構成において動作を説明する。制御手段18は、周波数検知手段15の検知レベルにより鍋1がないことを検知すると、使用者に知らせるよう表示手段17に鍋1がないことを表示する。このとき、表示手段17としては、発光ダイオードを点灯あるいは点滅させたり、また、液晶表示器などの表示素子を用いて鍋1がないことを視覚的に知らせるものである。
【0041】
これにより、鍋1が装着されていないことを検知したとき、表示手段17にそれを表示することで、使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0042】
(実施例6)
図8に示すように、報知手段19は、音により外部に炊飯器の状態を報知するもので、制御手段20は、電圧検知手段13の検知レベルが所定の値になったとき、周波数検知手段15の値により鍋1の有無を検知し、鍋1がない場合インバータ部14の動作を停止するとともに、鍋1が装着されてないことを検知したとき、表示手段17にそれを表示するとともに、報知手段19によりそれを報知するようにしている。他の構成は上記実施例5と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0043】
上記構成において動作を説明する。制御手段20は、周波数検知手段15の検知レベルにより鍋1がないことを検知すると、表示手段17に鍋1のないことを表示するとともに、報知手段19で使用者に報知する。このとき、報知手段19としては、ブザーを鳴動させたり、または、スピーカーにより音声報知を行う。
【0044】
これにより、より速やかに使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0045】
(実施例7)
図8に示す制御手段20は、鍋1が装着されていないことを検知し停止した後、一定時間後にインバータ部14の動作を開始して鍋1の有無を確認し、鍋1があることを確認すると、表示手段17の表示と報知手段19の報知を自動的に停止するようにしている。他の構成は上記実施例6と同じである。
【0046】
上記構成において動作を説明する。鍋1がないことを検知し表示手段17へ表示し報知手段19により報知するのは上記実施例6と同じである。ここで、1分程度の時間が経過した後に、インバータ部14を動作させ、周波数検知手段15により鍋1があることを確認した場合、制御手段20は表示手段17の鍋なし表示と報知手段19の鍋なし報知を自動的に停止し、インバータ部14も停止する。
【0047】
これにより、鍋1が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく、鍋1なし検知の表示あるいは報知を解除することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、被加熱物を入れる鍋と、鍋を加熱する磁束を発生させるインバータ部と、前記インバータ部のスイッチング動作を行うスイッチング素子と、炊飯器の動作を制御する制御手段と、前記スイッチング素子の電流を検知する電流検知手段とを備え、前記制御手段は、前記電流検知手段の検知レベルが所定のレベルに達した場合、前記インバータ部の動作を停止するようにしたから、スイッチング素子の過電流による破壊を防止することができる。
【0049】
また、請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、電流検知手段の検知レベルが所定の値になるよう制御するようにしたから、入力電流検知手段に代えて、スイッチング素子の電流を検知する電流検知手段により所定の電流値になるように制御することで、所定の入力電流の設定とスイッチング素子の保護を安価に行うことができる。
【0050】
また、請求項3に記載の発明によれば、スイッチング素子の電圧を検知する電圧検知手段と、前記スイッチング素子に流れる電流の周波数を検知する周波数検知手段とを備え、前記電圧検知手段の検知レベルが所定の値になったとき、制御手段は、前記周波数検知手段の値により鍋の有無を検知し、鍋がない場合その動作を停止するようにしたから、スイッチング素子を流れる電流の周波数を検知し、鍋があるときと、ないときの周波数の差を識別することにより鍋の有無を検知し、鍋がないと検知したときにインバータ部の動作を停止することで、不要な電力消費を低減し、鍋がない状態での動作時に発生する不要輻射を低減することができる。
【0051】
また、請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、鍋がないことを検知し停止した場合、一定時間後にインバータ部の動作を開始し、鍋の有無を確認するようにしたから、短時間で鍋が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく動作を継続することができる。
【0052】
また、請求項5に記載の発明によれば、炊飯器の状態を表示する表示手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記表示手段にそれを表示するようにしたから、使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0053】
また、請求項6に記載の発明によれば、音により外部に炊飯器の状態を報知する報知手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記報知手段によりそれを報知するようにしたから、より速やかに使用者に注意を促すことができ、誤操作を速やかに停止することができる。
【0054】
また、請求項7に記載の発明によれば、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知し停止した後、一定時間後にインバータ部の動作を開始し鍋の有無を確認し、鍋があることを確認すると、表示手段の表示と報知手段の報知を自動的に停止するようにしたから、鍋が戻されたとき、使用者の手を煩わすことなく鍋なし検知の表示あるいは報知を解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図2】同電磁誘導加熱式炊飯器の動作波形図
【図3】本発明の第2の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図4】同電磁誘導加熱式炊飯器の動作波形図
【図5】本発明の第3の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図6】同電磁誘導加熱式炊飯器の鍋ありの状態の動作波形図
【図7】同電磁誘導加熱式炊飯器の鍋なしの状態の動作波形図
【図8】本発明の第5の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図9】本発明の第6の実施例の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図10】従来の電磁誘導加熱式炊飯器のシステム構成図
【図11】同電磁誘導加熱式炊飯器の動作波形図
【符号の説明】
1 鍋
4 スイッチング素子
9 電流検知手段
10 インバータ部
11 制御手段
Claims (7)
- 被加熱物を入れる鍋と、鍋を加熱する磁束を発生させるインバータ部と、前記インバータ部のスイッチング動作を行うスイッチング素子と、炊飯器の動作を制御する制御手段と、前記スイッチング素子の電流を検知する電流検知手段とを備え、前記制御手段は、前記電流検知手段の検知レベルが所定のレベルに達した場合、前記インバータ部の動作を停止するようにした電磁誘導加熱式炊飯器。
- 制御手段は、電流検知手段の検知レベルが所定の値になるよう制御するようにした請求項1記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
- スイッチング素子の電圧を検知する電圧検知手段と、前記スイッチング素子に流れる電流の周波数を検知する周波数検知手段とを備え、前記電圧検知手段の検知レベルが所定の値になったとき、制御手段は、前記周波数検知手段の値により鍋の有無を検知し、鍋がない場合その動作を停止するようにした請求項1または2記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
- 制御手段は、鍋がないことを検知し停止した場合、一定時間後にインバータ部の動作を開始し、鍋の有無を確認するようにした請求項3記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
- 炊飯器の状態を表示する表示手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記表示手段にそれを表示するようにした請求項3または4記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
- 音により外部に炊飯器の状態を報知する報知手段を備え、制御手段は、鍋が装着されていないことを検知したとき、前記報知手段によりそれを報知するようにした請求項3〜5のいずれか1項に記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
- 制御手段は、鍋が装着されていないことを検知し停止した後、一定時間後にインバータ部の動作を開始し鍋の有無を確認し、鍋があることを確認すると、表示手段の表示と報知手段の報知を自動的に停止するようにした請求項5または6記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
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Cited By (3)
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JP2006141764A (ja) * | 2004-11-22 | 2006-06-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 炊飯器 |
JP2008264227A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Toshiba Home Technology Corp | 保温釜 |
JP2017213013A (ja) * | 2016-05-30 | 2017-12-07 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 炊飯器 |
-
2002
- 2002-07-10 JP JP2002200977A patent/JP2004047202A/ja active Pending
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