JP2004045428A - レーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法 - Google Patents

レーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004045428A
JP2004045428A JP2003338391A JP2003338391A JP2004045428A JP 2004045428 A JP2004045428 A JP 2004045428A JP 2003338391 A JP2003338391 A JP 2003338391A JP 2003338391 A JP2003338391 A JP 2003338391A JP 2004045428 A JP2004045428 A JP 2004045428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radar
signal
mounting direction
transmitting
adjusting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003338391A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Isaji
伊佐治 修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP2003338391A priority Critical patent/JP2004045428A/ja
Publication of JP2004045428A publication Critical patent/JP2004045428A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

 【課題】車両などにレーダ装置を取り付ける場合に、レーダの送受信方向の調整を正確
に行うために用いるレーダ取付方向調整装置を提供すること。
 【解決手段】車両1などの被取付体に取り付けたレーダ装置2Dの送受信方向の調整に
用いるレーダ取付方向調整装置であって、レーダ装置2Dから発射された信号を受信する
受信部b、b10と、レーダ装置2Dへ信号を送信する送信部a、a10とを備えると共
に、レーダ装置2Dから発射された信号を受信すると、レーダ装置2Dとの実際の距離よ
りも遠方で受信して反射したような信号を、レーダ装置2Dに向けて送信する機能を装備
する。
 【選択図】 図14

Description

 本発明はレーダ(Radar :Radio detecting and ranging)取付方向調整装置、及びレー
ダ取付方向調整方法に関し、より詳細には、車両などにレーダを取り付ける場合に、前記
レーダの送受信方向の調整に用いるレーダ取付方向調整装置、及び前記レーダの送受信方
向の調整を行うためのレーダ取付方向調整方法に関する。
 運転支援システムの一つとして、レーダを用いた、車間距離警報システムやアダプティ
ブクルーズコントロールなどがある。車間距離警報システムには、レーザーパルスを前方
に発射し、先行車両のリフレクタ(車両の尾灯にある反射板)で反射されたパルスを受光
して発射から受光までの時間差から車間距離を測定するものがある。このように、レーダ
の技術を応用し、レーダ装置を車両に搭載することによって、優れた運転支援システムを
実現することができる。
 ところが、レーダ装置を車両に搭載する場合には、以下のような問題がある。例えば、
車間距離警報システムとして、レーダを車両に取り付ける場合には、先行車両をきっちり
と捕らえることができるように取り付ける必要がある。
 例えば、レーダの送受信方向の角度調整に0.8°の誤差があると、距離に換算して、
約100m先では1.4mの誤差が生じることになり、この誤差は車間距離警報システム
を装備した車両の前方方向を他の車両が走行していたとしても、検知エリアが走行車線か
ら外れてしまい、前記他の車両を捕らえられないといったことや、対向車線を走行してい
る車両を前方車両と誤認するといった事態が生じる虞れがある。なお、従来のレーダの取
付装置に関連する先行技術文献としては、下記の特許文献1〜7が挙げられる。
実開平6−47884号公報 特開平7−301669号公報 特開平9−318731号公報 特開平9−318732号公報 特開平11−194165号公報 特開2000−75031号公報 特開平11−237464号公報
課題を解決するための手段及びその効果
 本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、車両などにレーダ装置を取り付ける場
合に、レーダの送受信方向の調整を正確に行うために用いるレーダ取付方向調整装置、及
びレーダの送受信方向の調整を正確に行うためのレーダ取付方向調整方法を提供すること
を目的としている。
 本発明者は、レーダの送受信方向の調整を正確に行うためのレーダ取付方向調整方法と
して、所定の位置に反射物標を設置し、該反射物標からの反射信号を利用することによっ
て、前記レーダの送受信方向を調整することを考えた。
 ところが、通常のレーダ、例えば、FM−CW方式のレーダでは、装置自体の持つ雑音
成分や計測部の分解能における限界があり、またパルス方式のレーダでは、送信パルス幅
の限界があり、近距離に設置されている前記反射物標を計測することは困難であった。そ
のため、このままの調整方法では、調整スペースを広く確保する必要があった。
 上記目的を達成するために本発明に係るレーダ取付方向調整装置(1)は、車両などの
被取付体に取り付けたレーダの送受信方向の調整に用いるレーダ取付方向調整装置であっ
て、前記レーダから発射された信号を受信する受信部と、前記レーダへ信号を送信する送
信部とを備えると共に、前記レーダから発射された信号を受信すると、前記レーダとの実
際の距離よりも遠方の反射物標から反射したような信号を、前記レーダに向けて送信する
第1の機能を備えていることを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整装置(1)によれば、前記レーダから発射された信号を受
信すると、前記レーダとの実際の距離よりも遠方で受信して反射したような信号を、前記
レーダに向けて送信するので、前記受信部、及び前記送信部を前記レーダの近くに配置し
たとしても、前記レーダで前記送信部から送信された信号を受信し、正確に検知すること
が可能となる。そのため、前記レーダの調整を狭いスペースで行うことができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整装置(2)は、車両などの被取付体に取り付けた
レーダの送受信方向の調整に用いるレーダ取付方向調整装置であって、前記レーダから発
射された信号を受信する受信部と、前記レーダへ信号を送信する送信部とを備えると共に
、前記レーダから発射された信号を受信すると、所定の遅延時間を与えて前記レーダとの
実際の距離よりも遠方で反射したような信号を、前記レーダに向けて送信する第2の機能
を備えていることを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整装置(2)によれば、前記レーダから発射された信号を受
信すると、前記所定の遅延時間を与えてから、前記レーダに向けて信号を送信するので、
前記受信部、及び前記送信部を前記レーダの近くに配置したとしても、前記レーダで前記
送信部から送信された信号を受信し、正確に検知することが可能となる。そのため、前記
レーダの調整を狭いスペースで行うことができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整装置(3)は、上記レーダ取付方向調整装置(1
)又は(2)において、信号を伝送する伝送路を備え、受信した信号が前記伝送路を伝送
してから、所定の信号が前記レーダへ向けて送信されるように構成されていることを特徴
としている。
 上記したレーダ取付方向調整装置(3)によれば、受信した信号が前記伝送路を伝送し
てから、前記所定の信号が前記レーダへ向けて送信されるように構成されているので、実
際の距離よりも遠方で反射したような信号や、遅延時間を与えた信号を前記レーダへ向け
て送信することができる。なお、前記伝送路としては、例えば、導波管、誘電体線路、光
ファイバなどが挙げられる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整装置(4)は、上記レーダ取付方向調整装置(3
)において、前記伝送路の一端部から進入した信号を、前記伝送路の他端部で反射させる
反射手段を備え、該反射手段で反射された信号が、前記伝送路の前記一端部から放射されるように構成されていることを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整装置(4)によれば、前記レーダからの信号を前記伝送路
へ進入させた同じところから、前記レーダへ向けて送信する信号を前記伝送路から放射さ
せるように構成されている。すなわち、前記伝送路が往復で使用されるので、前記伝送路
を有効に利用することができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整装置(5)は、上記レーダ取付方向調整装置(1
)〜(4)のいずれかにおいて、受信した信号を複数に分岐させる分岐手段を備え、分岐
した信号それぞれが、前記レーダに向けて送信されるように構成されていることを特徴と
している。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整装置(6)は、上記レーダ取付方向調整装置(5
)において、前記増幅手段を備えている場合、該増幅手段が、前記分岐手段よりも前に配
置されていることを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整装置(5)又は(6)によれば、前記レーダに向けて送信
される信号の送信部は複数存在するが、受信部については共通化が図られるため、これら
送信部から送信される信号の違いは、伝送路の長さ、及び各送信部の配置場所だけである
ので、より精度の高い調整を行うことができる。
 さらに上記したレーダ取付方向調整装置(6)によれば、前記分岐手段よりも前記増幅
手段が前に配置されている。すなわち、受信した信号を分岐する前に、信号レベルの増幅
を行うので、非常に効率よくレベルの増幅を行うことができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整装置(7)は、車両などの被取付体に取り付けた
レーダの送受信方向の調整に用いるレーダ取付方向調整装置であって、前記レーダから発
射された信号を受信する受信部と、前記レーダへ信号を送信する2つの送信部とを備える
と共に、前記レーダから発射された信号を受信すると、前記レーダとの実際の距離よりも
遠方の反射物標から反射したような信号を、これら送信部から前記レーダに向けて送信す
る第1の機能を備え、また、これら送信部の一方の送信部から送信される信号は、前記受
信部で受信した信号に遅延時間が与えられた信号であり、これら送信部の他方の送信部か
ら送信される信号は、前記受信部で受信した信号に前記遅延時間と異なる長さの遅延時間
が与えられた信号であることを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整装置(7)によれば、前記レーダから発射された信号を受
信すると、前記レーダとの実際の距離よりも遠方で受信して反射したような信号を、前記
レーダに向けて送信するので、前記受信部、及びこれら送信部を前記レーダの近くに配置
したとしても、前記レーダでこれら送信部から送信された信号を受信し、正確に検知する
ことが可能となる。そのため、前記レーダの調整を狭いスペースで行うことができる。
 さらに、上記したレーダ取付方向調整装置(7)によれば、これら送信部の一方の送信
部から送信される信号は、前記受信部で受信した信号に遅延時間が与えられた信号であり
、これら送信部の他方の送信部から送信される信号は、前記受信部で受信した信号に前記
遅延時間と異なる長さの遅延時間が与えられた信号であるので、前記レーダとの相対距離
の異なる2つの反射物標から反射したような信号を前記レーダへ送信することができる。
また、相対距離が異なっているので、これら送信部からの信号が互いに影響を受けないよ
うにすることができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整装置(8)は、上記レーダ取付方向調整装置(7
)において、前記受信部で受信した信号を複数に分岐させる分岐手段を備えると共に、該
分岐手段で分岐された信号それぞれに、異なる遅延時間が与えられるように構成され、こ
れら異なる遅延時間が与えられた信号が、これら送信部から送信される信号であることを
特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整装置(8)によれば、前記レーダに向けて送信される信号
の送信部は2つ存在するが、受信部については共通化が図られるため、これら送信部から
送信される信号の違いは、前記受信部で受信した信号の遅延時間を与えるための伝送線路
などの長さや、各送信部の配置場所だけとなるので、より精度の高い調整を行うことがで
きる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整方法(1)は、上記レーダ取付方向調整装置(1
)〜(6)のいずれかを使用する、車両などの被取付体に取り付けた、目標物との相対角
度を検出する相対角度検出手段を備えたレーダの送受信方向を調整するためのレーダ取付
方向調整方法であって、所定の位置に前記送信部を配置し、前記相対角度検出手段により
検出される前記送信部との相対角度に基づいて、前記レーダの送受信方向を調整すること
を特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整方法(1)によれば、前記所定の位置(例えば、前記被取
付体から数十cm離れた位置)に前記送信部を配置し、前記相対角度検出手段により検出
される前記送信部との相対角度(すなわち、レーダに対する前記送信部の角度)に基づい
て、前記レーダの送受信方向を調整する。例えば、前記レーダに対する前記送信部の角度
が、所定の角度(例えば、0度)となるように、調整することによって、前記レーダの送
受信方向の調整を行うため、正確な取り付け方向の調整ができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整方法(2)は、上記レーダ取付方向調整装置(1
)〜(6)のいずれかを使用する、車両などの被取付体に取り付けた、物標からの反射信
号を受信し、受信した信号の信号強度を検出する信号強度検出手段を備えたレーダの送受
信方向を調整するためのレーダ取付方向調整方法であって、所定の位置に前記送信部を配
置し、前記信号強度検出手段により検出される前記送信部から送信される信号の信号強度
に基づいて、前記レーダの送受信方向を調整することを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整方法(2)によれば、前記所定の位置(例えば、前記被取
付体から数十cm離れた位置)に前記送信部(上記レーダ取付方向調整装置)を配置し、
前記信号強度検出手段により検出される前記送信部から送信される信号の信号強度に基づ
いて、前記レーダの送受信方向を調整する。例えば、前記送信部からの信号強度が、所定
の強度(例えば、最大強度)となるように、調整することによって、前記レーダの送受信
方向の調整を行うため、正確な取り付け方向の調整ができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整方法(3)は、上記レーダ取付方向調整方法(1
)又は(2)において、前記レーダ取付方向調整装置を複数採用し、前記送信部を複数、
それぞれ異なる位置に配置することを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整方法(3)によれば、前記送信部を複数、それぞれ異なる
位置に配置するので、例えば、異なる2つの前記送信部から送信される信号の信号強度の
強度差が、所定の強度差となるように、調整することによって、前記レーダの送受信方向
の調整を行うため、正確な取り付け方向の調整ができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整方法(4)は、上記レーダ取付方向調整装置(5
)又は(6)を使用する、車両などの被取付体に取り付けた、外部から受信した信号の信
号強度を検出する信号強度検出手段を備えたレーダの送受信方向を調整するためのレーダ
取付方向調整方法であって、所定の位置に、分岐した信号それぞれを送信する送信部を、
それぞれ異なる位置に配置し、前記信号強度検出手段により検出される前記送信部から送
信される信号の信号強度に基づいて、前記レーダの送受信方向を調整することを特徴とし
ている。
 上記したレーダ取付方向調整方法(4)によれば、分岐した信号それぞれを送信する前
記送信部を、それぞれ異なる位置に配置するので、例えば、異なる2つの前記送信部から
送信される信号の信号強度の強度差が、所定の強度差となるように、調整することによっ
て、前記レーダの送受信方向の調整を行うため、正確な取り付け方向の調整ができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整方法(5)は、上記レーダ取付方向調整方法(3
)又は(4)において、距離の影響を受ける、前記送信部から送信される信号強度の検出
感度差を考慮に入れて、前記レーダの送受信方向を調整することを特徴としている。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整方法(6)は、上記レーダ取付方向調整方法(5
)において、前記レーダに目標物との相対距離を検出する相対距離検出手段が装備されて
いる場合には、該相対距離検出手段により検出される相対距離に基づき求められる前記検
出感度差を利用することを特徴としている。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整方法(7)は、上記レーダ取付方向調整方法(5
)又は(6)において、予め測定しておいた、前記目標物との相対距離に応じた検出感度
差に関する情報に基づき求められる前記検出感度差を利用することを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整方法(3)又は(4)では、例えば、異なる2つの前記送
信部から送信される信号の信号強度の強度差が、所定の強度差となるように、調整するこ
とによって、前記レーダの送受信方向の調整を行うが、このとき、これら送信部から送信
される信号が互いに影響を受けないようにする必要がある。
 例えば、これら2つの送信部からの信号を前記レーダで分離することができるように、
互いの信号の周波数(もしくは、受信タイミング)を異なるようにしておく必要があり、
そのため、前記レーダとの距離を変える必要がある。ところが、前記レーダとの距離を変
えると、前記レーダでの信号強度の検出感度に影響が出てしまい、距離の遠い位置からの
信号強度と距離の近い位置からの信号強度では、前者が後者よりも低くなる。
 そこで、上記したレーダ取付方向調整方法(5)〜(7)のいずれかによれば、前記送
信部から送信される信号強度の検出感度差を考慮に入れるので、例えば、距離の異なる位
置で、前記レーダからの信号を受信して反射したような信号を送信する送信部を複数配置
したとしても、前記レーダの送受信方向を正確に調整することができる。
 また、前記レーダに目標物との相対距離を検出する相対距離検出手段が装備されている
場合には、該相対距離検出手段により検出される相対距離に基づき求められる前記検出感
度差を利用したり、あるいは、予め測定しておいた、前記目標物との相対距離に応じた検
出感度差に関する情報に基づき求められる前記検出感度差を利用したりすることによって
、適切な調整を行うことが可能となる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整方法(8)は、車両などの被取付体に取り付けた
レーダから発射された信号を受信する受信部と、前記レーダへ信号を送信する送信部とを
備えると共に、前記レーダから発射された信号を受信すると、所定の遅延時間を与えて、
前記レーダとの実際の距離よりも遠方の反射物標から反射したような信号を、前記送信部
から前記レーダに向けて送信する第2の機能を備えた、前記レーダの送受信方向の調整に
用いるレーダ取付方向調整装置を2つ使用するレーダ取付方向調整方法であって、これら
レーダ取付方向調整装置の受信部で受信した信号に与える遅延時間を異なる長さとし、前
記レーダから発射された信号に対応して、これらレーダ取付方向調整装置の送信部から送
信されてくる信号の信号強度を比較することによって、前記レーダの送受信方向を調整す
ることを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整方法(8)によれば、これらレーダ取付方向調整装置の送
信部から送信される信号の信号強度を比較することによって、前記レーダの送受信方向を
調整する。例えば、これら送信部からの信号強度の強度差が、所定の強度差となるように
、調整することによって、前記レーダの送受信方向の調整を行うため、正確な取り付け方
向の調整ができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整方法(9)は、上記レーダ取付方向調整方法(8
)において、前記信号強度の比較の際、前記レーダ取付方向調整装置の受信部で受信した
信号に与える異なる2つの遅延時間差に基づいて得られる相対距離に応じた検出感度差を
考慮に入れることを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整方法(9)によれば、これら送信部から送信される信号強
度の検出感度差を考慮に入れるので、距離の異なる位置で前記レーダからの信号を受信し
て反射したような信号を送信するようにしたとしても、前記レーダの送受信方向を正確に
調整することができる。
 また本発明に係るレーダ取付方向調整装置(9)は、上記レーダ取付方向調整方法(8
)又は(9)に用いられるレーダ取付方向調整装置であって、信号を伝送する伝送路と、
該伝送路の一端部から進入した信号を、前記伝送路の他端部で反射させる反射手段とを備
えると共に、該反射手段で反射された信号が、前記伝送路の前記一端部から放射されるよ
うに構成され、さらに、これら受信部で受信した信号が前記伝送路を伝送することによっ
て、前記信号に遅延時間が与えられるように構成されていることを特徴としている。
 上記したレーダ取付方向調整装置(9)によれば、受信した信号を前記伝送路で伝送さ
せてから、信号を前記レーダへ向けて送信するように構成されているので、実際の距離よ
りも遠方で反射したような信号や、遅延時間を与えた信号を前記レーダへ向けて送信する
ことができる。なお、前記伝送路としては、例えば、導波管、誘電体線路、光ファイバな
どが挙げられる。
 さらに、上記したレーダ取付方向調整装置(9)によれば、前記レーダからの信号を前記伝送路へ進入させた同じところから、前記レーダへ向けて送信する信号を前記伝送路から放射させるように構成されている。すなわち、前記伝送路が往復で使用されるので、前記伝送路を有効に利用することができる。
 以下、本発明に係るレーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法の実施の形
態を図面に基づいて説明する。
 本実施の形態(1)に係るレーダ取付方向調整方法を、車両1に取り付けたレーダ装置
2の送受信方向を調整する場合を例に挙げて説明する。図1(a)に示したように、車両
1の前側にはレーダ装置2が取り付けられ、車両1から距離S1(例えば、数十cm〜1m)離れた位置(ここでは、レーダ装置2の取り付け方向調整の目標とする位置)にはレ
ーダ取付方向調整装置(以下、単に調整用装置とも記す)の送信部3が配置されている。
 調整用装置には、レーダ装置2との実際の距離S1よりも遠方の物体で反射したような信号を、レーダ装置2に向けて送信する機能、又は所定の遅延時間を与えてから、レーダ
装置2に向けて信号を送信する機能が装備されている。なお、レーダ装置2及び送信部3
は、高さhのところに位置し、また車両1の前後方向の中心線L上に位置している。ま
た、図中θ1はレーダ装置2における検出エリアの中心線L1に対する送信部3の角度を示している。
 また、図1(b)に示したように、レーダ装置2には、水平面内で回転する送受信アン
テナ4と、目標物との相対角度(ここでは、方位角)を検出する相対角度検出手段5とが
装備され、相対角度検出手段5により検出された送信部3の角度θ1に関する情報がレーダ装置2から外部へ出力され、表示装置(図示せず)などに表示されるようになっている
 レーダ装置2の取り付け方向を調整する場合には、相対角度検出手段5で角度θ1を検
出しながら、角度θ1が所定の角度(例えば、0度)となるように、レーダ装置2の送受
信方向を調整する。
 上記実施の形態(1)に係るレーダ取付方向調整方法によれば、車両1の前後方向の中
心線L上であり、車両1から距離S1離れた位置に送信部3を配置し、相対角度検出手段5により検出されるレーダ装置2に対する送信部3の角度θ1が、所定の角度となるように、調整することによって、レーダ装置2の送受信方向の調整を行うため、正確な取り付け方向の調整ができる。
 また、通常のレーダ、例えば、FM−CW方式のレーダでは、装置自体の持つ雑音成分
や計測部の分解能における限界があり、またパルス方式のレーダでは、送信パルス幅に限
界があり、近距離に設置されている前記反射物標を計測することは困難であったが、調整
用装置には、レーダ装置2との実際の距離S1よりも遠方で受信して反射したような信号を、レーダ装置2に向けて送信する機能、又は所定の遅延時間を与えてから、レーダ装置
2に向けて信号を送信する機能が装備されているので、調整の省スペース化を図ることが
できる。
 次に、レーダ装置2との実際の距離S1よりも遠方で受信して反射したような信号を、レーダ装置2に向けて送信する機能、又は所定の遅延時間を与えてから、レーダ装置2に
向けて信号を送信する機能が装備されている調整用装置を説明する。
 図2(a)(b)に、レーダ取付方向調整装置11、21を示す。レーダ取付方向調整
装置11は、レーダ装置2から発射された信号を受信するアンテナ12と、信号を伝送す
るための伝送路13と、伝送路13で伝送された信号をレーダ装置2へ送信するアンテナ
14と、方向性結合器15、16とを含んで構成されており、レーダ装置2から発射され
た信号をアンテナ12で受信すると、レーダ装置2との実際の距離S1よりも伝送路13
の長さによって決定される時間遅延分に相当する距離の半分の距離、遠方で受信して反射
したような信号を、アンテナ14からレーダ装置2へ向けて送信するようになっている。
 レーダ取付方向調整装置21は、送受信用のアンテナ22と、信号を伝送するための伝
送路23と、伝送路23と接続された反射手段24とを含んで構成されており、レーダ装
置2から発射された信号をアンテナ22で受信すると、レーダ装置2との実際の距離S1
よりも伝送路23の長さによって決定される時間遅延分に相当する距離、遠方で受信して
反射したような信号を、アンテナ22からレーダ装置2へ向けて送信するようになってい
る。
 なお、ここでは伝送路13、23の進入口、脱出口に、アンテナ12、14、22が設
けられているが、アンテナではなく、レンズなどのように送受信感度を向上させるための
別の手段を設けるようにしても良い。また、伝送路13、23としては、導波管、誘電体
線路、光ファイバなどが挙げられる。
 また、図3(a)(b)に示したように、伝送路13、23に増幅手段17、25を配
置したレーダ取付方向調整装置11A、21Aを用いるようにしても良い。この装置を用
いることによって、伝送路13、23を通っているときに低下してしまう信号レベルの回
復を図ることができる。
 次に、実施の形態(2)に係るレーダ取付方向調整方法について説明する。図4(a)
に示したように、車両1の前側にはレーダ装置2Aが取り付けられ、車両1から距離S1
(例えば、数十cm〜1m)離れた位置には調整用装置の送信部3が配置されている。
 調整用装置には、レーダ装置2Aとの実際の距離S1よりも遠方で受信して反射したよ
うな信号を、レーダ装置2Aに向けて送信する機能、又は所定の遅延時間を与えてから、
レーダ装置2Aに向けて信号を送信する機能が装備されている。なお、レーダ装置2A及
び送信部3は、高さhのところに位置し、また車両1の前後方向の中心線L上に位置し
ている。また、図中θ1はレーダ装置2Aに対する送信部3の角度を示している。
 また、図4(b)に示したように、レーダ装置2Aには、水平面内で回転する送受信ア
ンテナ4(固定型でも可能である)と、外部からの信号の信号強度を検出する信号強度検
出手段6とが装備され、信号強度検出手段6により検出された送信部3から送信される信
号の信号強度に関する情報がレーダ装置2Aから外部へ出力され、表示装置(図示せず)
などに表示されるようになっている。送信部3からの信号強度は、図5に示すように、レ
ーダ装置2Aに対する送信部3の角度θ1が0度のとき、最大強度であり、角度θ1が大きくなるに従って信号強度は小さくなる。
 レーダ装置2Aの取り付け方向を調整する場合には、信号強度検出手段6で信号強度を
検出しながら、信号強度が所定の強度(例えば、最大強度)となるように、レーダ装置2
Aの送受信方向を調整する。
 上記実施の形態(2)に係るレーダ取付方向調整方法によれば、車両1の前後方向の中
心線L上であり、車両1から距離S1離れた位置に送信部3を配置し、信号強度検出手段6により検出される送信部3からの信号強度が、所定の強度となるように、調整することによって、レーダ装置2Aの送受信方向の調整を行うため、正確な取り付け方向の調整ができる。
 また、通常のレーダ、例えば、FM−CW方式のレーダでは、装置自体の持つ雑音成分
や計測部の分解能における限界があり、またパルス方式のレーダでは、送信パルス幅に限
界があり、近距離に設置されている前記反射物標を計測することは困難であったが、調整
用装置に、レーダ装置2Aとの実際の距離S1よりも遠方で受信して反射したような信号を、レーダ装置2Aに向けて送信する機能、又は所定の遅延時間を与えてから、レーダ装
置2Aに向けて信号を送信する機能が装備されているので、調整の省スペース化を図るこ
とができる。
 次に、実施の形態(3)に係るレーダ取付方向調整方法について説明する。図6(a)
に示したように、車両1の前側にはレーダ装置2Bが取り付けられ、車両1から距離S1
(例えば、数十cm〜1m)離れた位置には調整用装置の送信部a1、a2が設置されている。また、送信部a1は車両1の前後方向の中心線L 上に設置され、送信部a2は中心線Lから角度θ2傾けた位置に設置されている。
 また、図6(b)に示したように、レーダ装置2Bには、水平面内で回転する送受信ア
ンテナ4と、目標物との相対角度を検出する相対角度検出手段5とが装備され、相対角度
検出手段5により検出された送信部a1、a2の角度に関する情報がレーダ装置2Bから外部へ出力され、表示装置(図示せず)などに表示されるようになっている。
 レーダ装置2Bの取り付け方向を調整する場合には、相対角度検出手段5で相対角度を
検出しながら、送信部a1の角度と送信部a2の角度との角度差がθ2となるように、レーダ装置2Bの送受信方向を調整する。
 この角度差がθ2となるように、レーダ装置2Bの送受信方向を調整すれば、レーダ装
置2Bに対する送信部a1の角度が0度となるように、レーダ装置2Bの送受信方向を調
整したこととなる。
 上記実施の形態(3)に係るレーダ取付方向調整方法によれば、送信部a1、a2をそれぞれ異なる位置に配置し、異なる2つの送信部a1、a2の角度の角度差が、所定の角度差(ここでは、θ2)となるように、調整することによって、レーダ装置2Bの送受信方向の調整を行うため、正確な取り付け方向の調整ができる。
 次に、実施の形態(4)に係るレーダ取付方向調整方法について説明する。図7に示し
たように、車両1の前側にはレーダ装置2Bが取り付けられ、車両1から距離S2(例えば、数十cm〜1m)離れた位置には送信部a3、a4が設置されている。また、送信部a3、a4それぞれは中心線L から異なる方向に角度θ3傾けた位置に設置されている。
 レーダ装置2Bの取り付け方向を調整する場合には、相対角度検出手段5(図6参照)
で相対角度を検出しながら、送信部a3の角度と送信部a4の角度とが、同じになるように、レーダ装置2Bの送受信方向を調整する。
 これら相対角度が同じになるように、レーダ装置2Bの送受信方向を調整すれば、レー
ダ装置2Bに対する送信部a3、a4の角度がθ3となるように、レーダ装置2Bの送受信方向を調整したこととなる。すなわち、レーダ装置2Bにおける検出エリアの中心線L4が中心線L上にきっちりとくるように調整したこととなる。
 上記実施の形態(4)に係るレーダ取付方向調整方法によれば、送信部a3、a4それぞれを中心線L に対して対称な位置に配置し、送信部a3の角度と送信部a4の角度とが同じになるように、調整することによって、レーダ装置2Bの送受信方向の調整を行うため、正確な取り付け方向の調整ができる。
 次に、実施の形態(5)に係るレーダ取付方向調整方法について説明する。図8(a)
に示したように、車両1の前側にはレーダ装置2Cが取り付けられ、車両1から距離S1
(例えば、数十cm〜1m)離れた位置には送信部a5が配置され、距離S3(例えば、1m〜2m)離れた位置には送信部a6が配置されている。また、送信部a5は車両1の前後方向の中心線L上に配置され、送信部a6は中心線Lから角度θ2傾けた位置に配置されている。
 また、図8(b)に示したように、レーダ装置2Cには、水平面内で回転する送受信ア
ンテナ4と、目標物からの信号強度を検出する信号強度検出手段6と、目標物との相対距
離を検出する相対距離検出手段7と、相対距離検出手段7により検出される前記目標物と
の相対距離に基づいて、信号強度の検出感度差を求める検出感度差算出手段8とが装備さ
れ、信号強度検出手段6により検出された送信部a5、a6から送信される信号の信号強度に関する情報や、検出感度差に関する情報がレーダ装置2Cから外部へ出力され、表示
装置(図示せず)などに表示されるようになっている。
 なお、検出感度差の求め方としては、例えば、レーダ方程式を使って求める方法や、目
標物との相対距離に応じた検出感度差に関する情報が記憶されたメモリを装備しておき、
該メモリに記憶されている情報を使って求める方法などが挙げられる。
 図9に、レーダ装置2Cに対する目標物の角度と、目標物からの信号強度との関係を示
す。図中C1は、レーダ装置2Cから距離S1離れた位置に配置されている目標物の角度と、目標物からの信号強度との関係を示しており、図中C2は、レーダ装置2Cから距離S3離れた位置に配置されている目標物の角度と、目標物からの信号強度との関係を示している。
 図9に示したように、レーダ装置2Cとの相対角度が同じであったとしても、レーダ装
置2Cからの距離が異なる位置に配置した目標物からの信号強度では、距離が短い目標物
からの信号強度の方が、距離の長い目標物からの信号強度よりも大きい。例えば、レーダ
装置2Cに対する送信部a6の角度と、レーダ装置2Cに対する送信部a6’の角度とは同じθ2であるが、信号強度については、送信部a6’からの方がx2大きい。
 レーダ装置2Cの取り付け方向を調整する場合には、検出感度差算出手段8で検出感度
差を算出すると共に、信号強度検出手段6で信号強度を検出しながら、送信部a5からの信号強度と、検出感度差x2を考慮に入れた送信部a6からの信号強度との強度差が、所定の強度差(ここでは、x1)となるように、レーダ装置2Cの送受信方向を調整する。
 例えば、強度差が所定の強度差x1となるように、レーダ装置2Cの送受信方向を調整
すれば、図9に示したように、レーダ装置2Cに対する送信部a5の角度が0度となるよ
うに、レーダ装置2Cの送受信方向を調整したこととなる。
 上記実施の形態(5)に係るレーダ取付方向調整方法によれば、距離の影響を受ける信
号強度の検出感度差を考慮に入れるので、複数の送信部a5、a6を配置し、これら送信部a5、a6から送信される信号の信号強度を使って、レーダ装置2Cの送受信方向を正確に調整することができる。
 次に、実施の形態(6)に係るレーダ取付方向調整方法について説明する。図10に示
したように、車両1の前側にはレーダ装置2Cが取り付けられ、車両1から距離S2(例えば、数十cm〜1m)離れた位置には送信部a7が設置され、距離S4(例えば、1m〜2m)離れた位置には送信部aが配置されている。また、反射物標a7、a8それぞれは中心線Lから異なる方向に角度θ3傾けた位置に設置されている。
 図11に、レーダ装置2Cに対する目標物の角度と、目標物からの信号強度との関係を
示す。図中C3は、レーダ装置2Cから距離S2離れた位置に配置されている目標物の角度と、目標物からの信号強度との関係を示しており、図中C4は、レーダ装置2Cから距離S4離れた位置に配置されている目標物の角度と、目標物からの信号強度との関係を示している。
 図11に示したように、レーダ装置2Cとの相対角度が同じであったとしても、レーダ
装置2Cからの距離が異なる位置に配置した目標物からの信号強度では、距離が短い目標
物からの信号強度の方が、距離の長い目標物からの信号強度よりも大きい。例えば、レー
ダ装置2Cに対する送信部a8の角度と、レーダ装置2Cに対する送信部a7、a8’の角度とは同じθ3であるが、信号強度については、送信部a7、a8’からの方がx3大きい。
 レーダ装置2Cの取り付け方向を調整する場合には、検出感度差算出手段8(図8参照
)で検出感度差を算出すると共に、信号強度検出手段6(図8参照)で信号強度を検出し
ながら、送信部a7からの信号強度と、検出感度差x3を考慮に入れた送信部a8からの信号強度との強度差が、無くなるように、レーダ装置2Cの送受信方向を調整する。
 強度差が無くなるるように、レーダ装置2Cの送受信方向を調整すれば、図11に示し
たように、レーダ装置2Cに対する送信部a7、a8の角度がθ3となるように、レーダ装置2Cの送受信方向を調整したこととなる。すなわち、レーダ装置2Cにおける検出エリアの中心線L6が中心線L 上にきっちりとくるように調整したこととなる。
 上記実施の形態(6)に係るレーダ取付方向調整方法によれば、距離の影響を受ける信
号強度の検出感度差を考慮に入れるので、複数の送信部a7、a8を配置し、これら送信部a7、a8から送信される信号の信号強度を使って、レーダ装置2Cの送受信方向を正確に調整することができる。
 上記実施の形態(5)又は(6)に係るレーダ取付方向調整方法においては、送信部a
5(a7)からの信号と、送信部a6(a8)からの信号とが互いに影響を受けないように、レーダ装置2Cからの距離を変えているが、別の実施の形態に係るレーダ取付方向調整方法では、レーダ装置2Cからの距離を変えるのではなく、送信部a6(a8)を有する調整用装置の伝送路を、送信部a5(a7)有する調整用装置の伝送路よりも長くするようにしても良い。これにより、調整の省スペース化が図られる。
 また、複数の送信部を配置する場合には、図12に示したように、受信した信号を複数
に分岐させる分岐手段32を備えたレーダ取付方向調整装置31を用いるようにしても良
い。また、図13(a)(b)に示したように、伝送路に増幅手段33〜35を配置した
レーダ取付方向調整装置31A、31Bを用いるようにしても良い。
 分岐手段32を備えたレーダ取付方向調整装置31を用いると、送信部14a、14b
が異なったとしても、受信部12については共通化が図られるため、送信部14a、14
bから送信される信号の違いは、伝送路の長さ、及び送信部14a、14bの配置場所だ
けであるので、より精度の高い調整を行うことができる。
 また、上記実施の形態(1)〜(6)のいずれかに係るレーダ取付方向調整方法では、
レーダ装置2、2A〜2Cの取り付け方向を水平面内で調整する場合についてのみ説明し
ているが、例えば、レーダ装置2、2A〜2Cに垂直面内で回転する送受信アンテナを装
備し、レーダ装置2、2A〜2Cの取り付け方向を垂直面内で調整する場合にも、上記と
同様の方法で、レーダの取り付け方向を調整することができる。
 次に、実施の形態(7)に係るレーダ取付方向調整方法について説明する。図14(a
)に示したように、車両1の前側にはレーダ装置2Dが取り付けられ、車両1から距離S
5(例えば、数十cm〜1m)離れた位置(ここでは、レーダ装置2の取り付け方向調整の目標とする位置)にはレーダ取付方向調整装置D1の送信部a及び受信部b9と、調整用装置D2の送信部a10及び受信部b10とが配置されている。
 調整用装置D1は、レーダ装置2Dとの実際の距離S5よりも遠方(例えば、レーダ装置2Dから5m離れた位置)で受信して反射したような信号を、送信部a9からレーダ装置2に向けて送信するようになっており、調整用装置D2は、レーダ装置2Dとの実際の距離S5よりも遠方(例えば、レーダ装置2Dから10m離れた位置)で反射したような信号を、送信部a10からレーダ装置2に向けて送信するようになっている。
 また、図14(b)に示したように、レーダ装置2Dには、水平面内で回転する送受信
アンテナ4と、目標物との相対角度(ここでは、方位角)を検出する相対角度検出手段5
と、目標物からの信号強度を検出する信号強度検出手段6と、目標物との相対距離を検出
する相対距離検出手段7と、相対距離検出手段7により検出される前記目標物との相対距
離に基づいて、信号強度の検出感度差を求める検出感度差算出手段8とが装備され、相対
角度検出手段5により検出された送信部a9の方位角θ4に関する情報や、信号強度検出手段6により検出された送信部a9、a10から送信される信号の信号強度に関する情報や、検出感度差に関する情報がレーダ装置2Dから外部へ出力され、表示装置(図示せず)などに表示されるようになっている。
 図15に、レーダ装置2Dに対する目標物の角度(ここでは、高低角)と、目標物から
の信号強度との関係を示す。図中C5は、レーダ装置2Dから所定の距離(ここでは、数m)離れた位置に配置されている目標物(例えば、送信部a9)の高低角と、目標物からの信号強度との関係を示しており、図中C5は、レーダ装置2Cから所定の距離(ここでは、数m)離れた位置に配置されている目標物(例えば、送信部a10)の高低角と、目標物からの信号強度との関係を示している。
 図15に示したように、レーダ装置2Dとの相対角度が同じであったとしても、レーダ
装置2Dからの距離が異なる位置に配置した目標物からの信号強度では、距離が短い目標
物からの信号強度の方が、距離の長い目標物からの信号強度よりも大きい。例えば、レー
ダ装置2Dに対する送信部a10の高低角と、レーダ装置2Dに対する送信部a10’の高低角とは同じθ5であるが、信号強度については、送信部a10’からの方がx4大きい。
 レーダ装置2Dの取り付け方向を調整する場合には、検出感度差算出手段8で検出感度
差を算出すると共に、信号強度検出手段6で信号強度を検出しながら、送信部a9からの信号強度と、検出感度差x4を考慮に入れた送信部a10からの信号強度との強度差が、所定の強度差(ここでは、x5)となるように、レーダ装置2Dの送受信方向を調整する。
また、相対角度検出手段5で方位角θ4を検出しながら、方位角θ4が所定の角度(例えば、0度)となるように、レーダ装置2Dの送受信方向を調整する。
 例えば、強度差が所定の強度差x5となるように、レーダ装置2Dの送受信方向を調整
すれば、図15に示したように、レーダ装置2Dに対する送信部a9の高低角が0度とな
るように、レーダ装置2Dの送受信方向を調整したこととなり、他方、方位角θ4が0度
となるように調整すれば、レーダ装置2Dの中心線L7が中心線L上にくることになる。
 上記実施の形態(7)に係るレーダ取付方向調整方法によれば、方位面内の調整を相対
角度検出手段5により検出される相対角度に基づいて行い、高低面内の調整を信号強度検
出手段6により検出される信号強度に基づいて行うことにより、方位、高低の両方の取り
付け方法の調整を正確に行うことができる。
 また、上記実施の形態(7)に係るレーダ取付方向調整方法では、図2(a)に示した
ような、レーダ取付方向調整装置D1、D2を採用しているが、別の実施の形態に係るレーダ取付方向調整方法では、図2(b)、図3(a)(b)に示したようなレーダ取付方向調整装置などを採用しても良い。
(a)は、本発明の実施の形態(1)に係るレーダ取付方向調整方法を説明するための説明図であり、(b)は、レーダの要部を概略的に示したブロック図である。 (a)(b)は、本発明のレーダ取付方向調整装置の要部を概略的に示したブロック図である。 (a)(b)は、レーダ取付方向調整装置の要部を概略的に示したブロック図である。 (a)は、実施の形態(2)に係るレーダ取付方向調整方法を説明するための説明図であり、(b)は、レーダの要部を概略的に示したブロック図である。 レーダに対する目標物の角度と反射強度との関係を示した図である。 (a)は、実施の形態(3)に係るレーダ取付方向調整方法を説明するための説明図であり、(b)は、レーダの要部を概略的に示したブロック図である。 実施の形態(4)に係るレーダ取付方向調整方法を説明するための説明図である。 (a)は、実施の形態(5)に係るレーダ取付方向調整方法を説明するための説明図であり、(b)は、レーダの要部を概略的に示したブロック図である。 レーダに対する目標物の角度と反射強度との関係を示した図である。 実施の形態(6)に係るレーダ取付方向調整方法を説明するための説明図である。 レーダに対する目標物の角度と反射強度との関係を示した図である。 レーダ取付方向調整装置の要部を概略的に示したブロック図である。 (a)(b)は、レーダ取付方向調整装置の要部を概略的に示したブロック図である。 実施の形態(7)に係るレーダ取付方向調整方法を説明するための説明図である。 レーダに対する目標物の角度と反射強度との関係を示した図である。
符号の説明
1 車両
2、2A〜2D レーダ装置
3、a1〜a10 送信部
4 送受信アンテナ
5 相対角度検出手段
6 信号強度検出手段
7 相対距離検出手段
8 検出感度差算出手段
11、11A、21、21A レーダ取付方向調整装置
31、31A、31B レーダ取付方向調整装置
12、14、14a、14b、22 アンテナ
13、23 伝送路
17、25、33、34、35 増幅手段
24 反転手段
32 分離手段

Claims (18)

  1.  車両などの被取付体に取り付けたレーダの送受信方向の調整に用いるレーダ取付方向調
    整用装置であって、
     前記レーダから発射された信号を受信する受信部と、前記レーダへ信号を送信する送信
    部とを備えると共に、
     前記レーダから発射された信号を受信すると、前記レーダとの実際の距離よりも遠方の
    反射物標から反射したような信号を、前記レーダに向けて送信する第1の機能を備えてい
    ることを特徴とするレーダ取付方向調整装置。
  2.  車両などの被取付体に取り付けたレーダの送受信方向の調整に用いるレーダ取付方向調
    整装置であって、
     前記レーダから発射された信号を受信する受信部と、前記レーダへ信号を送信する送信
    部とを備えると共に、
     前記レーダから発射された信号を受信すると、所定の遅延時間を与えて前記レーダとの
    実際の距離よりも遠方で反射したような信号を、前記レーダに向けて送信する第2の機能
    を備えていることを特徴とするレーダ取付方向調整装置。
  3.  信号を伝送する伝送路を備え、
     受信した信号が前記伝送路を伝送してから、所定の信号が前記レーダへ向けて送信され
    るように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のレーダ取付方向調
    整装置。
  4.  前記伝送路の一端部から進入した信号を、前記伝送路の他端部で反射させる反射手段を
    備え、
     該反射手段で反射された信号が、前記伝送路の前記一端部から放射されるように構成されていることを特徴とする請求項3記載のレーダ取付方向調整装置。
  5.  受信した信号を複数に分岐させる分岐手段を備え、
     分岐した信号それぞれが、前記レーダに向けて送信されるように構成されていることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載のレーダ取付方向調整装置。
  6.  前記増幅手段を備えている場合、該増幅手段が、前記分岐手段よりも前に配置されてい
    ることを特徴とする請求項5記載のレーダ取付方向調整装置。
  7.  車両などの被取付体に取り付けたレーダの送受信方向の調整に用いるレーダ取付方向調
    整装置であって、
     前記レーダから発射された信号を受信する受信部と、前記レーダへ信号を送信する2つ
    の送信部とを備えると共に、
     前記レーダから発射された信号を受信すると、前記レーダとの実際の距離よりも遠方の
    反射物標から反射したような信号を、これら送信部から前記レーダに向けて送信する第1
    の機能を備え、
     また、これら送信部の一方の送信部から送信される信号は、前記受信部で受信した信号
    に遅延時間が与えられた信号であり、
     これら送信部の他方の送信部から送信される信号は、前記受信部で受信した信号に前記
    遅延時間と異なる長さの遅延時間が与えられた信号であることを特徴とするレーダ取付方
    向調整装置。
  8.  前記受信部で受信した信号を複数に分岐させる分岐手段を備えると共に、
     該分岐手段で分岐された信号それぞれに、異なる遅延時間が与えられるように構成され

     これら異なる遅延時間が与えられた信号が、これら送信部から送信される信号であるこ
    とを特徴とする請求項7記載のレーダ取付方向調整装置。
  9.  請求項1〜6のいずれかの項に記載のレーダ取付方向調整装置を使用する、車両などの
    被取付体に取り付けた、目標物との相対角度を検出する相対角度検出手段を備えたレーダ
    の送受信方向を調整するためのレーダ取付方向調整方法であって、
     所定の位置に前記送信部を配置し、前記相対角度検出手段により検出される前記送信部
    との相対角度に基づいて、前記レーダの送受信方向を調整することを特徴とするレーダ取
    付方向調整方法。
  10.  請求項1〜6のいずれかの項に記載のレーダ取付方向調整装置を使用する、車両などの
    被取付体に取り付けた、物標からの反射信号を受信し、受信した信号の信号強度を検出す
    る信号強度検出手段を備えたレーダの送受信方向を調整するためのレーダ取付方向調整方
    法であって、
     所定の位置に前記送信部を配置し、前記信号強度検出手段により検出される前記送信部
    から送信される信号の信号強度に基づいて、前記レーダの送受信方向を調整することを特
    徴とするレーダ取付方向調整方法。
  11.  前記レーダ取付方向調整装置を複数採用し、前記送信部を複数、それぞれ異なる位置に
    配置することを特徴とする請求項9又は請求項10記載のレーダ取付方向調整方法。
  12.  請求項5又は請求項6記載のレーダ取付方向調整装置を使用する、車両などの被取付体
    に取り付けた、外部から受信した信号の信号強度を検出する信号強度検出手段を備えたレ
    ーダの送受信方向を調整するためのレーダ取付方向調整方法であって、
     所定の位置に、分岐した信号それぞれを送信する送信部を、それぞれ異なる位置に配置
    し、前記信号強度検出手段により検出される前記送信部から送信される信号の信号強度に
    基づいて、前記レーダの送受信方向を調整することを特徴とするレーダ取付方向調整方法
  13.  距離の影響を受ける、前記送信部から送信される信号強度の検出感度差を考慮に入れて
    、前記レーダの送受信方向を調整することを特徴とする請求項11又は請求項12記載の
    レーダ取付方向調整方法。
  14.  前記レーダに目標物との相対距離を検出する相対距離検出手段が装備されている場合に
    は、該相対距離検出手段により検出される相対距離に基づき求められる前記検出感度差を
    利用することを特徴とする請求項13記載のレーダ取付方向調整方法。
  15.  予め測定しておいた、前記目標物との相対距離に応じた検出感度差に関する情報に基づ
    き求められる前記検出感度差を利用することを特徴とする請求項13又は請求項14記載
    のレーダ取付方向調整方法。
  16.  車両などの被取付体に取り付けたレーダから発射された信号を受信する受信部と、前記
    レーダへ信号を送信する送信部とを備えると共に、
     前記レーダから発射された信号を受信すると、所定の遅延時間を与えて、前記レーダと
    の実際の距離よりも遠方の反射物標から反射したような信号を、前記送信部から前記レー
    ダに向けて送信する第2の機能を備えた、前記レーダの送受信方向の調整に用いるレーダ
    取付方向調整装置を2つ使用するレーダ取付方向調整方法であって、
     これらレーダ取付方向調整装置の受信部で受信した信号に与える遅延時間を異なる長さ
    とし、
     前記レーダから発射された信号に対応して、これらレーダ取付方向調整装置の送信部か
    ら送信されてくる信号の信号強度を比較することによって、前記レーダの送受信方向を調
    整することを特徴とするレーダ取付方向調整方法。
  17.  前記信号強度の比較の際、前記レーダ取付方向調整装置の受信部で受信した信号に与え
    る異なる2つの遅延時間差に基づいて得られる相対距離に応じた検出感度差を考慮に入れ
    ることを特徴とする請求項16記載のレーダ取付方向調整方法。
  18.  請求項16又は請求項17記載のレーダ取付方向調整方法に用いられるレーダ取付方向
    調整装置であって、
     信号を伝送する伝送路と、該伝送路の一端部から進入した信号を、前記伝送路の他端部
    で反射させる反射手段とを備えると共に、
     該反射手段で反射された信号が、前記伝送路の前記一端部から放射されるように構成さ
    れ、
     さらに、これら受信部で受信した信号が前記伝送路を伝送することによって、前記信号
    に遅延時間が与えられるように構成されていることを特徴とするレーダ取付方向調整装置
JP2003338391A 2003-09-29 2003-09-29 レーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法 Pending JP2004045428A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003338391A JP2004045428A (ja) 2003-09-29 2003-09-29 レーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003338391A JP2004045428A (ja) 2003-09-29 2003-09-29 レーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001032996A Division JP3500360B2 (ja) 2001-02-08 2001-02-08 レーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004045428A true JP2004045428A (ja) 2004-02-12

Family

ID=31712791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003338391A Pending JP2004045428A (ja) 2003-09-29 2003-09-29 レーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004045428A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101649987B1 (ko) * 2015-04-13 2016-08-23 주식회사 만도 장착 각도 판별 장치 및 그 판별 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101649987B1 (ko) * 2015-04-13 2016-08-23 주식회사 만도 장착 각도 판별 장치 및 그 판별 방법
US10578712B2 (en) 2015-04-13 2020-03-03 Mando Corporation Installation angle distinction apparatus and distinction method thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100489226B1 (ko) 레이더 설치방향 조정방법, 레이더 설치방향 조정장치 및레이더 장치
US7486222B2 (en) Automotive radar device
US10551494B2 (en) Road information detection apparatus and road information detection method
JP4109679B2 (ja) 車載用レーダの電波軸調整装置
EP1074853B1 (en) Vehicle radar apparatus
JP2008275460A (ja) レーダ装置
JP2009085951A (ja) 車両における交通環境を検出するためのレーダセンサ
US20160154099A1 (en) Object detection apparatus and road mirror
KR20110040877A (ko) 전방 및 측방 방사형 레이더센서
JP6951845B2 (ja) レーダ装置およびレーダ装置の制御方法
KR20100086422A (ko) 센서 수직 얼라이먼트 조절 장치 및 센서
US10191148B2 (en) Radar system for vehicle and method for measuring azimuth therein
JP3500360B2 (ja) レーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法
CN111175787A (zh) 激光雷达信号处理设备和激光雷达设备
JP4091084B2 (ja) 電波軸調整装置および電波軸調整方法
JP4001611B2 (ja) 測角レーダ装置
JP2004045428A (ja) レーダ取付方向調整装置、及びレーダ取付方向調整方法
KR20150098439A (ko) 레이더 기반 종방향 차량 검지 장치 및 방법
JP5396052B2 (ja) レーダ送受信機
JP4734378B2 (ja) 接近通報用のレーダ波中継装置
JPH09211120A (ja) 誘導用無線標識システム及びそのシステムの構成装置
JPH0792258A (ja) 車両用レーダ装置
JP2002243837A (ja) レーダ取付方向調整方法、及びレーダ装置
JP2021032847A (ja) 車載用パッシブレーダ装置
JP2009174968A (ja) 障害物検知装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070306

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071009