JP2004045019A - 設備機器の制御装置、設備管理システムの構築方法、および設備管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エアハン14内のコントローラ13は、LonWorksネットワークの通信ライン10により上位の設備管理装置12に接続され、VAV16を制御する。コントローラ13は、設備管理装置12と通信を行うための上位通信用接続ポート31aと、VAV16と通信を行うためのローカル通信用接続ポート31bとを備える。両接続ポート31a,31bともに、LonWorksネットワークのLonTalkプロトコルに対応したものである。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、設備機器の制御装置、設備管理システムの構築方法、および設備管理システム、特に、オープンネットワークに接続される制御装置やオープンネットワークを利用した設備管理システムの構築方法、および設備管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、各種のネットワークが普及してきているが、ビル、工場、家庭などの設備機器を集中管理する目的を持つ設備ネットワークも発展してきている。
この設備ネットワークにおいて、現在、標準化の動きが進展している。例えば、ビル内の空調・電気・衛生等の設備の統合的な運転・管理を行うシステムであるBAS(ビル・オートメーション・システム)についても、標準化作業が進んでいる。従来においては、メーカーやビルごとに独自仕様の設備機器が導入されているが、これらの設備機器を相互に接続するためには標準化が必要である。エシェロン・コーポレーションが開発したオープンで相互運用可能な制御ネットワーク技術であるLonWorksネットワークは、近年、BASの分野等において国際標準(デファクトスタンダード)になりつつある。このLonWorksネットワークは、LonTalkプロトコルを基本にした分散制御ネットワーク技術であり、各種センサーや制御機器間の通信を容易に実現することができる。LonWorksやLonTalkは、登録商標である。
【0003】
上記のLonWorksネットワークのようなオープンな設備ネットワークは、複数のベンダーの製品で構成された相互運用可能なネットワークを意味し、異なるメーカーの製品が一つのシステムの中でお互いに協調して動作出来るように、共通のインタフェースガイドラインに基づいて設計・製造される。したがって、このようなオープンな設備ネットワークに対応した各種設備機器や設備管理装置などによってシステムを構築することで、ユーザは、比較的自由度の高いシステムを安価に構築することができるようになり、異なるメーカーの設備機器を併用することも容易となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、オープンな設備ネットワークを用いれば、従来においてメーカーごとに独自仕様の機器が導入されている場合に必要とされていたインターフェースが不要となり、異なるメーカーの設備機器を併用した場合にも各メーカーの設備機器同士の通信が容易に実現できるようになる。
【0005】
しかし、オープンな設備ネットワークであっても、各種の設備機器を全て設備ネットワークの通信ラインに接続した後に、バインディング作業が必要となる。バインディング作業とは、関係ある設備機器同士の関連付け処理を行う作業であり、この関連付けの処理によって各設備機器は互いにデータ通信・制御を行えるようになる。例えば、設備機器に相当する複数のVAV(Variable Air Volume;変風量装置)と、その制御装置となるエアハンドリングユニット(以下、エアハンという。)とを有する空調システムを、現地にて設備ネットワークの通信ラインに接続させることを考える。この場合には、VAVおよびエアハンを設備ネットワークの通信ラインに接続した後に、VAVとエアハンとのバインディング作業が必要となる。このバインディング作業を行うためには、設備ネットワークの通信ラインに全ての機器が接続されるまで、すなわち全ての機器の納入が完了して接続が終わるまで現地にて待たなければならない。したがって、メーカーが独自仕様で空調システムを納入している従来においては工場サイドで済ませていたバインディング作業を現地で行わなければならないというデメリットが生じるとともに、現地において他の機器の納入が完了するまでは、たとえ空調システムに関連する設備機器が揃っていたとしても空調システムのバインディング作業を待たなければいけないというデメリットが生じる。特に、空調関連の各機器のバインディング作業には比較的長い時間が必要となることが多いが、それを現地で行わなければならないとなると時間的に厳しい状態が生まれる。
【0006】
本発明の課題は、設備機器を制御する制御装置をオープンな設備ネットワークの通信ラインを介して上位の設備管理装置と接続させる場合において、設備機器と制御装置との間の接続確認(バインディング作業等)を行いやすくすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る設備機器の制御装置は、所定の設備ネットワークの通信ラインにより上位の設備管理装置に接続され、設備機器を制御する制御装置であって、第1通信用接続部と、第2通信用接続部とを備えている。第1通信用接続部は、設備管理装置と通信を行うための接続部であり、前記の設備ネットワークに対応している。第2通信用接続部は、設備機器と通信を行うための接続部であり、これも前記の設備ネットワークに対応している。
【0008】
ここでは、第1通信用接続部を介して制御装置が設備管理装置に接続され、第2通信用接続部を介して制御装置が設備機器に接続される。これにより、制御装置は、設備機器の制御や監視が可能になるとともに、設備管理装置からの設備機器の制御指令を受け付けたり設備管理装置に対して設備機器の情報を供与したりすることが可能となる。
【0009】
そして、本請求項の制御装置では、1つの通信用接続部だけを介して設備管理装置および設備機器の両方と通信を行うのではなく、設備管理装置と通信を行うための第1通信用接続部と設備機器と通信を行うための第2通信用接続部とを別々に備え、これらの2つの通信用接続部をともに所定の設備ネットワークに対応したものとしている。したがって、設備機器が設備ネットワークに対応したものであっても、設備管理装置と制御装置とを結ぶ設備ネットワークの通信ラインに設備機器を接続することなく、制御装置と設備装置とを接続することができる。このため、設備ネットワークの通信ラインが配設されている現地ではなく、制御装置と設備機器とを別の場所(工場など)で予め第2通信用接続部により接続し、その接続の確認を行うことができるようになる。これにより、ここでは、設備機器を制御する制御装置を設備ネットワークの通信ラインを介して上位の設備管理装置と接続させる場合において、設備機器と制御装置との間の接続確認の作業が行いやすくなる。
【0010】
なお、所定の設備ネットワークに対応した第1通信用接続部を介して制御装置が設備管理装置に接続されるが、必ずしも設備管理装置が直接的に設備ネットワークに対応した接続部を有していなくてもよく、設備管理装置が設備ネットワークに対応したゲートウェイを経由して設備ネットワークの通信ラインに接続され、その通信ラインに第1通信用接続部が接続される構成であってもよい。
【0011】
請求項2に係る設備機器の制御装置は、請求項1に記載の設備機器の制御装置であって、第1および第2通信用接続部は、共に、前記の設備ネットワークの通信プロトコルを使用する。
ここでは、設備ネットワークの通信ラインを介して設備管理装置と接続される第1通信用接続部だけではなく、設備機器を接続するための制御装置の第2通信用接続部も、設備ネットワークの通信プロトコルを使用している。したがって、設備ネットワークに対応している設備機器であれば、異なるメーカーの設備機器であっても、それぞれ制御装置に第2通信用接続部を介して接続させることが可能である。
【0012】
請求項3に係る設備管理システムの構築方法は、請求項1又は2に記載の制御装置、設備機器、および設備管理装置を含む設備管理システムの構築方法であって、第1ステップと、第2ステップとを備えている。第1ステップでは、制御装置の第2通信用接続部と設備機器とを、設備ネットワークと同一の通信プロトコルで専用ラインにより接続して、その接続の確認を行う。第2ステップでは、第1ステップを済ませた制御装置の第1通信用接続部を設備ネットワークの通信ラインに接続し、制御装置と設備管理装置との接続の確認を行う。
【0013】
ここでは、まず第1ステップにて、設備ネットワークの通信ラインを使うことなく専用ラインを用いて制御装置と設備機器との接続の確認を行わせる。そして、第2ステップにて、設備管理装置が直接的にあるいは間接的に接続される設備ネットワークの通信ラインに制御装置を接続して、設備管理装置と制御装置との接続の確認を行う。このように、ここでは現地に配設されている設備ネットワークの通信ラインを用いる第2ステップの前に、第1ステップで専用ラインを用いて制御装置と設備機器との接続の確認を行うため、現地での作業(接続の確認作業)を省くことが可能になり、設備機器と制御装置との間の接続確認の作業が行いやすくなる。
【0014】
請求項4に係る設備管理システムの構築方法は、請求項3に記載の設備管理システムの構築方法であって、第1ステップでは、制御装置の第2通信用接続部と設備機器とを専用ラインによって仮接続して、その接続の確認を行う。第2ステップでは、実際の設置場所に設置された設備機器と制御装置の第2通信用接続部とを専用ラインによって本接続するとともに、制御装置の第1通信用接続部を設備ネットワークの通信ラインに接続する。
【0015】
ここでは、制御装置と設備機器との接続の確認を、現地において専用ラインで本接続した後に行うのではなく、第1ステップにおいて仮接続の状態で行っている。したがって、第2ステップにおいて制御装置と設備機器とを本接続したときには詳細な接続確認は必要なく、設備ネットワークの通信ラインを介した制御装置と設備管理装置との接続確認さえ行えば設備管理システムの構築が完了するようになる。すなわち、ここでは、第1ステップにおいて仮接続の状態で制御装置と設備機器との接続の確認がされるため、現地において制御装置と設備機器とを本接続したときの接続確認の作業が軽減される。
【0016】
請求項5に記載の設備管理システムは、所定の設備ネットワークに対応する設備機器を管理するための設備管理システムであって、上位の設備管理装置と、制御装置とを備えている。制御装置は、設備ネットワークの通信ラインにより設備管理装置と接続される。また、制御装置は、第1通信用接続部および第2通信用接続部とを有している。第1通信接続部は、第1通信用接続部は、設備管理装置と通信を行うための接続部であり、前記の設備ネットワークに対応している。第2通信接続部は、設備機器と通信を行うための接続部であり、これも前記の設備ネットワークに対応している。さらに、制御装置は、設備機器を制御している。
【0017】
ここでは、第1通信用接続部を介して制御装置が設備管理装置に接続され、第2通信用接続部を介して制御装置が設備機器に接続される。これにより、制御装置は、設備機器の制御や監視が可能になるとともに、設備管理装置からの設備機器の制御指令を受け付けたり設備管理装置に対して設備機器の情報を供与したりすることが可能となる。
【0018】
そして、この設備管理システムでは、制御装置が1つの通信用接続部だけを介して設備管理装置および設備機器の両方と通信を行うのではなく、設備管理装置と通信を行うための第1通信用接続部と設備機器と通信を行うための第2通信用接続部とを別々に備え、これらの2つの通信用接続部をともに所定の設備ネットワークに対応したものとしている。したがって、設備機器が設備ネットワークに対応したものであっても、設備管理装置と制御装置とを結ぶ設備ネットワークの通信ラインに設備機器を接続することなく、制御装置と設備装置とを接続することができる。このため、設備ネットワークの通信ラインが配設されている現地ではなく、制御装置と設備機器とを別の場所(工場など)で予め第2通信用接続部により接続し、その接続の確認を行うことができるようになる。これにより、設備機器を制御する制御装置を設備ネットワークの通信ラインを介して上位の設備管理装置と接続させる場合において、設備機器と制御装置との間の接続確認の作業が行いやすくなる。
【0019】
なお、所定の設備ネットワークに対応した第1通信用接続部を介して制御装置が設備管理装置に接続されるが、必ずしも設備管理装置が直接的に設備ネットワークに対応した接続部を有していなくてもよく、設備管理装置が設備ネットワークに対応したゲートウェイを経由して設備ネットワークの通信ラインに接続され、その通信ラインに第1通信用接続部が接続される構成であってもよい。
【0020】
請求項6に記載の設備管理システムは、請求項5に記載の設備管理システムであって、第2通信用接続部が、設備機器に加えて、変更装置と接続される。この変更装置は、設備機器の稼働時間を変更する。
ここでは、第2通信用接続部が、設備機器の稼働時間を変更する変更装置と接続されている。したがって、例えば上位の設備管理装置により設備機器の稼働時間が設定されている場合であっても、変更装置により設備機器の稼働時間を変更することができる。このため、この設備管理システムでは、システムの有用性が向上する。
【0021】
請求項7に記載の設備管理システムは、請求項5または6に記載の設備管理システムであって、設備機器が、空気調和機と、ファンコイルとを有している。この空気調和機は、インテリアゾーンの空気を調和する。インテリアゾーンとは、建築平面において、外気からの熱的影響を受けにくい屋内の領域である。ファンコイルは、ペリメータゾーンの空気を調和する。ペリメータゾーンとは、建築平面において、外気からの熱的影響を受けやすい屋内の領域である。
【0022】
従来の設備管理システムでは、インテリアゾーンの空気を調和する空気調和機とペリメータゾーンの空気を調和するファンコイルとは、連動せずに、それぞれ空気の調和を行っている。このため、例えば冬季などにおいて、インテリアゾーンとペリメータゾーンとの間で、熱損失が起こる可能性がある。しかし、この設備管理システムでは、空気調和機とファンコイルとが、所定の設備ネットワークに対応して、制御装置により制御される。したがって、インテリアゾーンとペリメータゾーンとの間で熱損失が起こらないように空気調和機とファンコイルとを制御することができる。このため、この設備管理システムでは、比較的効率的に屋内の空気を調和することができる。
【0023】
請求項8に記載の設備管理システムは、請求項7に記載の設備管理システムであって、ファンコイルが、第2通信用接続部から延びる専用ラインの終端に設置されている。さらに、ファンコイルは、終端抵抗を有している。
ここでは、第2通信用接続部から延びる専用ラインの終端に設置されるファンコイルが、終端抵抗を有している。したがって、制御装置からファンコイルに対して送信される信号の反射により、ノイズが発生することを防止することができる。このため、この設備管理システムでは、比較的安定的に通信を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
<空調システムの構成>
本発明の一実施形態に係るコントローラ31を備える複数の設備機器から成る空調システム13を、図1および図2に示す。この空調システム13は、エアハン14、VAV16、および排気ファン51を1パック化したパッケージシステムであり、エアハン14内のコントローラ31によりパック内の制御を完結させることが可能である。このため、後述するように、上位システムであるBAS(ビル・オートメーション・システム)に接続する場合の試運転調整などの工事費用を削減することが可能である。なお、空調システム13のコントローラ31は、LonWorksネットワークによって上位システムと接続される。
【0025】
エアハン14は、図示しない熱源機から冷水や温水を得てVAV16に供給する空気を冷却したり暖めたりする主機能を有するとともに、加湿機能も有する空調機ユニットである。エアハン14は、冷却部41、加熱部42、および加湿部43を備えている。冷却部41には、冷水バルブ44により調整された流量の冷水が流される。加熱部42には、温水バルブ45により調整された流量の温水が流される。加湿部43は、複数のノズルを有しており、加湿バルブ46により調整された水を噴霧する。
【0026】
また、エアハン14内には、エアハン14の各バルブ44,45,46やファン47,51、ダンパ48,49,52などを制御するコントローラ31が配置されている。このコントローラ31は、さらに、後述するVAV16のVAVコントローラ61を介してVAVダンパ62を制御したり、VAV16から室温データなどを受信したりする。
【0027】
冷却部41、加熱部42、および加湿部43により空気調和された空気をVAV16へと送り出すための給気ファン47や、部屋80や廊下・トイレ等から排気を行うための排気ファン51は、コントローラ31によってインバータ制御される。また、外気を導入するための外気導入ダンパ48、部屋80の空気を冷却部41等の上流側へと戻すダクトに設けられる還気ダンパ49、および排気ファン51の上流側で排気量を調整する排気ダンパ52も、後述する各種制御においてコントローラ31により開度調整が為される。
【0028】
VAV16は、エアハン14内の給気ファン47によって送られてくる空気調和された空気を、その量を調整して部屋80に吹き出す設備機器である。ここでは、1台のエアハン14に対して、複数台のVAV16が接続される。VAV16は、VAVコントローラ61、VAVダンパ62、温度センサ63、風量センサ(図示せず)などを備えている。VAVコントローラ61は、後述するローカル通信ライン20を介してコントローラ31に接続され、コントローラ31の指令を受けてVAVダンパ62の開度を調整したり、VAVダンパ62等の状態をコントローラ31に送信したりする。なお、VAVコントローラ61とコントローラ31との接続については、後に詳述する。
【0029】
<空調システムの制御>
エアハン14内のコントローラ31は、VAVコントローラ31へと制御データを送信するとともに、VAVコントローラ31から送信されてくる監視データを受信する。制御データとは、発停指令、室内温度設定、冷暖房モード指令、VAV起動/停止指令などである。監視データとは、室内計測温度、VAV状態、VAV要求風量、VAV計測風量、VAV開度状態などのデータである。
【0030】
また、コントローラ31には、各バルブ44,45,46や各ダンパ48,49,52、ファン47,51から状態データが送られてくる他、エアハン14に配備されている差圧スイッチ、露点温度発信器、サーミスタ、湿度センサなど(図示せず)から所定のデータが送られてくる。これらのデータに基づき、以下の各種制御において、コントローラ31は、バルブ44,45,46、ダンパ48,49,52、ファン47,51、およびVAVコントローラ61へと制御指令のデータを送る。
【0031】
[コントローラ31による各種制御について]
コントローラ31は、空調システム13において、給気温度制御、給気露点温度制御、ウォーミングアップ制御、給気風量制御、給気温度ロードリセット制御、外気冷房制御などを行う。後述するようにLonWorksネットワークの通信ライン10およびゲートウェイ12aを介して上位の設備管理装置12と接続された後には、設備管理装置12からの指令によってコントローラ31が各種制御を行うことになるが、コントローラ31が上位のシステムと接続されていない状態であっても、コントローラ31が主体的に各種制御を実行することが可能である。この場合には、図示しないリモコンからのコントローラ31への操作入力に従って各種制御が実行される。
【0032】
給気温度制御では、給気温度により冷水バルブ44や温水バルブ45のPID制御が行われる。給気露点温度制御では、給気露点温度により加湿バルブ46のPID制御が行われ、低温時には加湿が禁止される。ウォーミングアップ制御では、立ち上がり時に予冷/予熱を行うため、外気ダンパ48および排気ダンパ52が閉状態とされる。給気風量制御では、各VAV16の風量設定値を加重平均して必要風量を算出し、その必要風量に基づき給気ファン47の回転数制御を行う。また、静圧過不足の場合には、給気ファン47の回転数の補正を行う。給気温度ロードリセット制御では、各VAV16の制御状態(風量設定値・室内温度)とエアハン14の各部の制御状態とから、給気温度設定値を自動的に変更する。外気冷房制御では、外気を取り入れることが有効な場合に、給気温度により各ダンパの比例制御を行う。
【0033】
<エアハン内のコントローラ31とVAVコントローラ61との接続>
VAVコントローラ61は、「ニューロンチップ」と呼ばれるLonWorksネットワークに対応した通信用ICを備えており、その通信用ICのネットワーク機能を利用した接続ポート61aによってローカル通信ライン20に接続されている。すなわち、VAV16は、オープンな制御ネットワークの国際標準になりつつあるLonWorksネットワークに対応した設備機器である。
【0034】
ローカル通信ライン20は、コントローラ31が持つ2つの接続ポート31a,31bのうちローカル通信用接続ポート31bから延びるツイストペアケーブルである。このローカル通信ライン20を用いた通信は、LonTalkプロトコルを基本にしている。したがって、VAV16については、LonWorksネットワークに対応していれば、特にメーカーを問わずに採用することが可能である。
【0035】
コントローラ31は、上記のローカル通信用接続ポート31bを、上位システムとの通信用である上位通信用接続ポート31aとは別に備えている。したがって、VAV16は、BASのLonWorksネットワークの通信ライン10を介することなくエアハン14内のコントローラ31とローカルに接続され、エアハン14とともに1パック化された空調システム13を構成することになる。
【0036】
<空調システムを含むBAS>
コントローラ31を備える空調システム13は、上記のように、エアハン14やVAV16を単独で制御・監視することができるが、BASという上位のシステムから見れば、数あるサブシステムの1つとなる。BASは、LonWorksネットワークの技術を利用したオープンシステムであり、通信ライン10に空調システム13のような複数のサブシステムおよびビル管理用の設備管理装置12がゲートウェイ12aを経由して接続される構成となっている。そして、空調システム13等のサブシステムは、設備管理装置12によって制御や監視を受けることになる。
【0037】
空調システム13のコントローラ31は、上位システムとの通信用である上位通信用接続ポート31aによって、LonWorksネットワークの通信ライン10に接続される。上位通信用接続ポート31aは、上述のローカル通信用接続ポート31bやVAVコントローラ61の接続ポート61aと同じく、LonWorksネットワークに対応した通信用ICのネットワーク機能を利用する接続ポートである。この上位通信用接続ポート31aにより通信ライン10およびゲートウェイ12aを介して設備管理装置12と接続されたコントローラ31は、設備管理装置12との間で次のような情報のやりとりを行う。
【0038】
まず、コントローラ31は、設備管理装置12から送られてくるエアハン14やVAV16への指令を受信する(図1の白抜きの矢印91を参照)。具体的な指令としては、エアハン14の発停指令、ウォーミングアップ指令、給気温度設定指令、給気露点温度設定指令、外気冷房指令、室内温度計測指令などが挙げられる。このような指令を受け、コントローラ31は、エアハン14やVAV16を制御したり、必要な監視データを収集したりする。
【0039】
また、コントローラ31は、エアハン14やVAV16の状態や設定などに関する監視データを、設備管理装置12に対して送信する(図1の白抜きの矢印92を参照)。具体的には、運転モード状態、給気ファン運転状態、給気ファン警報状態、給気インバータ出力、フィルタ警報状態、給気温度計測値、還気ダンパ開度、冷水バルブ開度、室内計測温度、VAV状態といった監視データが挙げられる。
【0040】
<空調システムのLonWorksネットワークへの接続作業の手順>
ここでは、ビル内の現地の通信ライン10を介することなく空調システム13のエアハン14内のコントローラ31とVAV16とをローカルに接続することができることを利用して、空調システム13のLonWorksネットワークへの接続に関し、次のような手順に従うこととしている。
【0041】
まず、第1ステップとして、コントローラ31のローカル通信用接続ポート31bとVAV16とを、工場などにおいてローカル通信ライン20により仮接続して、その接続の確認を行う。接続の確認とは、具体的には、いわゆるバインディング作業を指す。また、この段階で、1パック化されている空調システム13としての各種の試運転作業を終わらせることができる。
【0042】
次に、第2ステップとして、接続確認を工場などの別の場所で済ませた空調システム13を現地に搬入し、コントローラ31のローカル通信用接続ポート31bとVAV16とをローカル通信ライン20により本接続する。そして、コントローラ31の上位通信用接続ポート31aを、ビル内のLonWorksネットワークの通信ライン10に接続する。これにより、空調システム13の全体を制御・監視するコントローラ31が、LonWorksネットワークの通信ライン10およびゲートウェイ12aを介して設備管理装置12に接続されることになる(図1参照)。この後、設備管理装置12と空調システム13のコントローラ31との間で、バインディング作業が行われる。
【0043】
<本実施形態の空調システムの特徴>
(1)従来においては、図3(a)に示すように、互いに接続確認作業(バインディング作業など)が必要な空調システムのエアハン114とVAV16とが、BASの通信ライン10を介して初めて通信可能な状態になる。しかも、BASがLonWorksネットワークを採用しているため、通常は全てのノード(設備機器や設備管理装置など)が通信ライン10に接続された後でなければ空調システムとしてのローカルな接続確認を行うこともできない。したがって、作業効率の悪い現地のビルにおいて、全てのノードが通信ライン10に接続されるのを待って、エアハン114とVAV16との接続確認作業を行っているのが現状である。
【0044】
また、図3(a)に示す構成に代えて、従来において図3(b)に示すようにローカル通信ライン210を介して複数のVAV216を束ねるゾーンコントローラ215を採用した構成とすることもあるが、通信ライン10がなければVAV216とエアハン214とは通信が不能であり、全てのノードが通信ライン10に接続されるのを待ってエアハン214とVAV216との接続確認作業を行わなければならないことに変わりはない。
【0045】
これに対し、本実施形態の空調システム13は、LonWorksネットワークの通信ライン10との接続に用いる上位通信用接続ポート31aとは別に、エアハン14とVAV16とをローカルに接続させるローカル通信用接続ポート31bを設けている。すなわち、1つの接続ポートだけを介して設備管理装置12およびVAV16の両方と通信を行うのではなく、設備管理装置12と通信を行うための上位通信用接続ポート31aとVAV16と通信を行うためのローカル通信用接続ポート31bとを別々に備え、これらの2つの接続ポート31a,31bともにLonWorksネットワークの通信プロトコルであるLonTalkプロトコルに対応したものとしている。したがって、LonWorksネットワークに対応したVAV16を、設備管理装置12(ゲートウェイ12a)とコントローラ31とを結ぶLonWorksネットワークの通信ライン10を介することなく、ローカル通信ライン20により工場などでコントローラ31に対して仮接続することができる。このため、LonWorksネットワークの通信ライン10が配設されている現地ではなく、VAV16とコントローラ31とを別の場所で予めローカル通信ライン20により接続し、その接続の確認を行うことができるようになる。
【0046】
(2)ここでは、上記(1)のような空調システム13の特徴を利用して、まず、LonWorksネットワークの通信ライン10を使うことなくローカル通信ライン20を用いてコントローラ31とVAV16との接続の確認を工場などで行わせている。そして、次に、現地においてゲートウェイ12aを介して設備管理装置12が接続されるLonWorksネットワークの通信ライン10にコントローラ31を接続して、設備管理装置12とコントローラ31との接続の確認を行っている。このため、現地での作業(接続の確認作業)を大幅に省くことができるようになり、空調システム13のコントローラ31とVAV16との間のバインディング作業等の接続確認作業が行いやすくなっている。
【0047】
(3)ここでは、空調システム13のコントローラ31のいずれの接続ポート31a,31bもオープンネットであるLonWorksネットワークのLonTalkプロトコルに対応したものであるから、接続される設備機器(VAV)はメーカーを問わず使用が可能であり、将来の設備機器の交換や追加の際にも、LonTalkプロトコルに対応した設備機器であればメーカーを問わず採用することが可能である。
【0048】
(4)ここでは、空調システム13が1パック化されており、LonWorksネットワークを使った上位システムとは別個に作動することも可能である。したがって、設備管理装置12などの上位のシステムに障害が発生した場合にも、例えばLonWorksネットワークの通信ライン10上で障害が発生した場合にも、リモコン等を介してコントローラ31に直接指令を送ることによって、空調システム13を正常に作動させることができる。
【0049】
<変形例>
(A)上記実施形態では、現地よりも工場において空調システム13内のバインディング作業などを済ませたほうが作業効率が向上するという前提で、コントローラ31のローカル通信用接続ポート31bおよびVAVコントローラ61の接続ポート61aをローカル通信ライン20でつなぐ構成を採っている。
【0050】
しかし、コントローラ31の両接続ポート31a,31bやVAVコントローラ61の接続ポート61aは、全てLonWorksネットワークのLonTalkプロトコルに対応したものである。したがって、全ての接続ポート(コントローラ31の両接続ポート31a,31bとVAVコントローラ61の接続ポート61a)を、BASのLonWorksネットワークの通信ライン10に接続することも考えられる。例えば、複数のメーカーのVAV16が混在しており現地でなければ全てを揃えることが困難である場合には、現地において、エアハン14内のコントローラ31の両接続ポート31a,31bをともに通信ライン10に接続するとともに、各VAV16の接続ポート61aも同じ通信ライン10に接続することが考えられる。この場合には、ローカル通信ライン20は不要となる。
【0051】
(B)上記実施形態では、エアハン14やVAV16から成る空調システムに対して本発明を適用しているが、熱源機および二次側のユニットから成るセントラルシステム、エアハンおよび床ファンユニットから成る空調システム、室外機および室内機から成るパッケージエアコンシステムなどに対して同様に本発明を適用することが可能である。いずれの場合においても、主たる制御を行うコントローラに相当する親機に2つの接続ポートを設け、そのうち片方の接続ポートを利用して親機に従属する端末機器(子機)をローカルに接続してやれば、上記の実施形態の空調システムと同様の効果を享受することができる。
【0052】
(C)上記実施形態では、エアハン14やVAV16から成る空調システムに対して本発明を適用している。これに加えて、図4および図5に示されるような、ファンコイルユニット370が含まれる空調システム313に対して本発明が採用されてもよい。
【0053】
この空調システム313は、上記実施の形態のエアハン14に代えてエアハン314を、上記実施の形態のVAV16に代えてVAV316をそれぞれ備えている。さらに、空調システム313は、上記構成に加えて、ファンコイルユニット370を備えている。エアハン314とVAV316とファンコイルユニット370とは、エアハン314のローカル通信用接続ポート31bから延びるローカル通信ライン20を介して接続されている。ファンコイルユニット370は、ローカル通信ライン20の終端に接続されている。
【0054】
エアハン314は、上記実施の形態のエアハン14と同様の構成に加えて、さらに、エアハン終端抵抗315を有している。このエアハン終端抵抗315は、エアハン314とVAV16とファンコイルユニット370とを両終端バス型トポロジーで接続するためのターミネータである。
VAV316は、上記実施の形態のVAV16と同様の構成である。このVAV316は、建物の窓から離れ外気からの熱的影響を受けにくいインテリアゾーンに配置され、エアハン314から供給される調和空気によりインテリアゾーンの空気を調和している。
【0055】
ファンコイルユニット370は、コイルを通過する温水や冷水などにより、冷風または温風を発生させるための空気調和ユニットである。ファンコイルユニット370は、窓際などの外気からの熱的影響を受けるペリメータゾーンに設置され、ペリメータゾーンの空気を調和している。このファンコイルユニット370は、ファンコイル終端抵抗372とを有している。このファンコイル終端抵抗372は、エアハン314とVAV16とファンコイルユニット370とを両終端バス型トポロジーで接続するためのターミネータである。ファンコイルユニット370は、VAV16と同様に、LonWorksネットワークに対応している。
【0056】
さらに、この空調システム313は、部屋380に設置される残業対応スイッチ390を有している。残業対応スイッチ390は、VAV316およびファンコイルユニット370の稼働時間を変更するためのスイッチであり、ローカル通信ライン20を介してローカル通信用接続ポート31aに接続されている。図6に示すように、残業対応スイッチ390には、運転ランプ391、停止ランプ392および残業運転スイッチ393が設けられている。運転ランプ391は、上位の設備管理装置(図示せず)によりVAV316とファンコイルユニット370との運転が管理されている時間内(例えば午前9時から午後5時までなど)において、点灯されている。上記の時間外では、運転ランプ391は、消灯されている。残業運転スイッチ393は、上記時間内においてVAV316やファンコイルユニット370が停止されている時間帯や上記の時間外において、VAV316やファンコイルユニット370の稼働を制御するために設けられている。例えば在室者などが、残業運転スイッチ393により、VAV316やファンコイルユニット370の運転時間を延長することができる。
【0057】
従来の空調システムでは、インテリアゾーンの空気を調和するVAVとペリメータゾーンの空気を調和するファンコイルユニットとは連動せず、それぞれが空気の調和を行っている。例えば冬季などにおいて、インテリアゾーンにおいてOA機器の稼働により室温が上昇し、VAVがインテリアゾーンに冷気を供給する場合がある。ところが、ペリメータゾーンにおいては気温が低いため、ファンコイルユニットは暖気をペリメータゾーンに供給している。したがって、従来の空調システムでは、インテリアゾーンとペリメータゾーンとの間で、熱損失が起こる可能性がある。しかし、この空調システム313では、VAV316とファンコイルユニット370が、LonWorksネットワークに対応しており、設備管理装置およびエアハン314のコントローラにより制御される。したがって、インテリアゾーンとペリメータゾーンとの間で熱損失が起こらないように空気調和機とファンコイルとを制御することができる。また、ファンコイルユニット370の稼働状況に応じてVAV316の稼働状況を変更することができる。このため、この空調システム313では、効率的に部屋380内の空気を調和することができる。
【0058】
また、この空調システム313では、エアハン314がエアハン終端抵抗315を、ファンコイルユニット370がファンコイル終端抵抗372を、それぞれ有している。このため、エアハン314のコントローラからファンコイルユニット370に対して信号を送る際には、この信号の反射によるノイズの発生を抑制することができる。したがって、この空調システム313では、エアハン314のコントローラとローカル通信ライン20に接続される各種機器とが、安定的に通信することができる。
【0059】
従来の空調システムでは、上位の設備管理装置が、VAVの稼働管理を行っている。このため、例えば在室者などが、VAVの設置される部屋から直接VAVの稼働を制御することができない場合がある。ところが、この空調システム313では、VAV316とファンコイルユニット370とを制御する残業対応スイッチ390が、ローカル通信用接続ポート31aに接続されている。また、残業対応スイッチ390は、部屋380に設置されている。つまり、この空調システム313では、上位の設備管理装置がVAV316とファンコイルユニット370との可動を管理する時間内であっても、残業対応スイッチ390によりVAV316とファンコイルユニット370との稼働を制御することができる。このため、この空調システム313では、システムの有用性が向上される。
【0060】
【発明の効果】
請求項1に係る設備機器の制御装置では、1つの通信用接続部だけを介して設備管理装置および設備機器の両方と通信を行うのではなく、設備管理装置と通信を行うための第1通信用接続部と設備機器と通信を行うための第2通信用接続部とを別々に備え、これらの2つの通信用接続部をともに設備ネットワークに対応したものとしている。したがって、設備機器が設備ネットワークに対応したものであっても、設備管理装置と制御装置とを結ぶ設備ネットワークの通信ラインに設備機器を接続することなく、制御装置と設備装置とを接続することができる。このため、設備ネットワークの通信ラインが配設されている現地ではなく、制御装置と設備機器とを別の場所(工場など)で予め第2通信用接続部により接続し、その接続の確認を行うことができるようになる。
【0061】
請求項2に係る設備機器の制御装置では、設備ネットワークの通信ラインを介して設備管理装置と接続される第1通信用接続部だけではなく、設備機器を接続するための制御装置の第2通信用接続部も、設備ネットワークの通信プロトコルを使用している。したがって、設備ネットワークに対応している設備機器であれば、異なるメーカーの設備機器であっても、それぞれ制御装置に第2通信用接続部を介して接続させることが可能である。
【0062】
請求項3に係る設備管理システムの構築方法では、現地に配設されている設備ネットワークの通信ラインを用いる第2ステップの前に、第1ステップで専用ラインを用いて制御装置と設備機器との接続の確認を行うため、現地での作業(接続の確認作業)を省くことが可能になり、設備機器と制御装置との間の接続確認の作業が行いやすくなる。
【0063】
請求項4に係る設備管理システムの構築方法では、制御装置と設備機器との接続の確認を、現地において専用ラインで本接続した後に行うのではなく、第1ステップにおいて仮接続の状態で行っている。したがって、第2ステップにおいて制御装置と設備機器とを本接続したときには詳細な接続確認は必要なく、設備ネットワークの通信ラインを介した制御装置と設備管理装置との接続確認さえ行えば設備管理システムの構築が完了するようになる。すなわち、ここでは、第1ステップにおいて仮接続の状態で制御装置と設備機器との接続の確認がされるため、現地において制御装置と設備機器とを本接続したときの接続確認の作業が軽減される。
【0064】
請求項5に係る設備管理システムでは、制御装置が1つの通信用接続部だけを介して設備管理装置および設備機器の両方と通信を行うのではなく、設備管理装置と通信を行うための第1通信用接続部と設備機器と通信を行うための第2通信用接続部とを別々に備え、これらの2つの通信用接続部をともに所定の設備ネットワークに対応したものとしている。したがって、設備機器が設備ネットワークに対応したものであっても、設備管理装置と制御装置とを結ぶ設備ネットワークの通信ラインに設備機器を接続することなく、制御装置と設備装置とを接続することができる。このため、設備ネットワークの通信ラインが配設されている現地ではなく、制御装置と設備機器とを別の場所(工場など)で予め第2通信用接続部により接続し、その接続の確認を行うことができるようになる。これにより、設備機器を制御する制御装置を設備ネットワークの通信ラインを介して上位の設備管理装置と接続させる場合において、設備機器と制御装置との間の接続確認の作業が行いやすくなる。
【0065】
請求項6に係る設備管理システムでは、第2通信用接続部が、設備機器の稼働時間を変更する変更装置と接続されている。したがって、例えば上位の設備管理装置により設備機器の稼働時間が設定されている場合であっても、変更装置により設備機器の稼働時間を変更することができる。このため、この設備管理システムでは、システムの有用性が向上する。
【0066】
請求項7に係る設備管理システムでは、空気調和機とファンコイルとが、所定の設備ネットワークに対応して、制御装置により制御される。したがって、インテリアゾーンとペリメータゾーンとの間で熱損失が起こらないように空気調和機とファンコイルとを制御することができる。このため、この設備管理システムでは、比較的効率的に屋内の空気を調和することができる。
【0067】
請求項8に係る設備管理システムでは、第2通信用接続部から延びる配線の終端に設置されるファンコイルが、終端抵抗を有している。したがって、制御装置からファンコイルに対して送信される信号の反射により、ノイズが発生することを防止することができる。このため、この設備管理システムでは、比較的安定的に通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコントローラを備えた空調システムおよびビルネットワークシステムの概略図。
【図2】空調システムの計装ブロック概略図。
【図3】ビルネットワークシステム上の従来の空調システムの概略図。
【図4】本発明の他の実施形態に係るコントローラを備えた空調システムおよびビルネットワークシステムの概略図。
【図5】VAVとファンコイルユニットとが設置される部屋の上視図。
【図6】残業対応スイッチの正面図。
【符号の説明】
10 LonWorksネットワークの通信ライン
12 設備管理装置
13、313 空調システム
14、314 エアハン
16、316 VAV(設備機器)
20 ローカル通信ライン(専用ライン)
31 コントローラ(制御装置)
31a 上位通信用接続ポート(第1通信用接続部)
31b ローカル通信用接続ポート(第2通信用接続部)
370 ファンコイルユニット(設備機器)
372 ファンコイル終端抵抗(終端抵抗)
390 残業対応スイッチ(変更装置)
Claims (8)
- 所定の設備ネットワークの通信ライン(10)により上位の設備管理装置(12)に接続され、設備機器(16)を制御する制御装置(31)であって、
前記設備管理装置(12)と通信を行うための、前記設備ネットワークに対応した第1通信用接続部(31a)と、
前記設備機器(16)と通信を行うための、前記設備ネットワークに対応した第2通信用接続部(31b)と、
を備えた設備機器の制御装置(31)。 - 前記第1および第2通信用接続部(31a,31b)は、共に、前記設備ネットワークの通信プロトコルを使用する、
請求項1に記載の設備機器の制御装置(31)。 - 請求項1又は2に記載の制御装置(31)、前記設備機器(16)、および前記設備管理装置(12)を含む設備管理システムの構築方法であって、
前記制御装置(31)の前記第2通信用接続部(31b)と前記設備機器(16)とを、前記設備ネットワークと同一の通信プロトコルで専用ライン(20)により接続し、その接続の確認を行う第1ステップと、
前記第1ステップを済ませた前記制御装置(31)の前記第1通信用接続部(31a)を前記設備ネットワークの通信ライン(10)に接続し、前記制御装置(31)と前記設備管理装置(12)との接続の確認を行う第2ステップと、
を備えた設備管理システムの構築方法。 - 前記第1ステップでは、前記制御装置(31)の前記第2通信用接続部(31b)と前記設備機器(16)とを前記専用ライン(20)によって仮接続し、
前記第2ステップでは、実際の設置場所に設置された前記設備機器(16)と前記制御装置(31)の前記第2通信用接続部(31b)とを前記専用ライン(20)によって本接続するとともに、前記制御装置(31)の前記第1通信用接続部(31a)を前記設備ネットワークの通信ライン(10)に接続する、
請求項3に記載の設備管理システムの構築方法。 - 所定の設備ネットワークに対応する設備機器(16、370)を管理するための設備管理システムであって、
上位の設備管理装置(12)と、
前記設備ネットワークの通信ライン(10)により前記設備管理装置(12)と接続され、前記設備管理装置(12)と通信を行うための前記設備ネットワークに対応した第1通信用接続部(31a)および前記設備機器(16、370)と通信を行うための前記設備ネットワークに対応する第2通信用接続部(31b)を有し、設備機器(16、370)を制御する制御装置(31)と、
を備える設備管理システム(13、313)。 - 前記第2通信用接続部(31b)は、前記設備機器(16、370)に加え、前記設備機器(16、370)の稼働時間を変更する変更装置(390)と接続される、
請求項5に記載の設備管理システム(13、313)。 - 前記設備機器は、インテリアゾーンの空気を調和する空気調和機(16)と、ペリメータゾーンの空気を調和するファンコイル(370)とを有する、
請求項5または6に記載の設備管理システム(13、313)。 - 前記ファンコイル(370)は、第2通信用接続部(31b)から延びる専用ライン(20)の終端に設置され、終端抵抗(372)を有する、
請求項7に記載の設備管理システム(13、313)。
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-
2003
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