JP2004044688A - バルブ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストを低減し、かつ、品質的にも優れたバルブ装置を提供すること。
【解決手段】バルブ装置において、弁体30が摺動する弁座プレート13に対しては、パイプ28a、28b、28cを接続するためのパイプ支持プレート14を積層する。従って、弁座プレート13に形成する流入口13cおよび流出口13a、13bを小径のストレート孔とし、パイプ支持プレート14に形成するパイプ挿入孔14a、14b、14cを大径のストレート孔としておけば、2枚のプレートを積層しただけで段付きの孔を形成でき、このようなプレートであればプレス加工により安価に製造できる。2枚のプレート13、14の接合面の外周縁での気密を確保するにあたっては、めっきで形成した金属薄膜5を用い、その部分の封止にロー付けを採用しない。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体の流入口、および流体の流出口が厚さ方向に貫通する弁座プレートの表面側で弁体が摺動する構成のバルブ装置に関するものである。さらに詳しくは、当該バルブ装置に用いる弁座プレートの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵庫において、共通の冷媒(流体)を複数の庫内冷却用に分配して各庫内を冷却するためのバルブ装置には、図10(A)、(B)に示すように、冷媒の流入口13c、および冷媒の流出口13a、13bが厚さ方向に貫通する弁座プレート13′と、この弁座プレート13′の表面側および裏面側のうち表面側を覆う密閉ケース(図示せず)、弁座プレート13′の表面を摺動して流出口13a、13bを開閉する弁体(図示せず)とを有するものが用いられている。また、弁座プレート13′には、ロータ支軸18や弁体支軸35が固定されている。
【0003】
弁座プレート13′において、流入口13c、および流出口13a、13bは、表面側が小径で裏面側が大径の段付きの孔として形成され、流入口13c、および流出口13a、13bの裏面側の大径部分はパイプ挿入穴とされ、各々に流入パイプ28c、および流出パイプ28a、28cの先端が段部に突き当たる状態でロー付けされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成したバルブ装置において、弁座プレート13′の表面のうち、少なくとも弁体が摺動する部分は、冷媒を完全に遮断できるように高い面精度が求められる。また、弁座プレート13′は、パイプ28a、28b、28cを少なくとも2mm〜5mm差し込んだ状態で固定する必要があり、かつ、ロー付けの際の温度、例えば1000℃以上の温度にまで加熱されても歪みが発生しないように厚肉であることが要求される。さらに、弁座プレート13′は、ロー付けできるように鉄系材料であることが求められ、かつ、耐食性の面からSUSが用いられる。
【0005】
このため、従来は、弁座プレート13′を製造する際には、厚肉のSUSに対して切削加工(レース加工)を行う必要があるので、弁座プレート13′のコストが高いという問題点がある。
【0006】
そこで、切削加工に変えて鍛造により弁座プレートを製造する方法も考えられるが、鍛造も切削加工ほどではないが、コストのかかる加工方法である。しかも、鍛造で高い寸法や孔の位置に高い精度を得るのは困難である。また、鍛造の場合、残留応力が大きいので、ロー付けを行った際、その熱で高い精度が求められる面が歪んでしまうという問題点もある。
【0007】
また、切削加工に変えて焼結成形により弁座プレートを製造する方法も考えられるが、焼結成形も切削加工ほどではないが、コストのかかる加工方法である。しかも、焼結体の場合、封孔処理で必要であるが、一般的な封孔処理である樹脂含浸では、樹脂がロー付けの際の温度に耐えることができない。また、焼結体は、表面硬度が低いため、弁体の摺動に対する耐性が低いという問題点がある。さらに、焼結では、形成可能な孔径の下限が限られているため、例えば、1.5φの孔を形成するには、2次加工として切削加工を行わなければならないという問題点がある。
【0008】
ここに、本願発明者は、従来であれば、1枚のプレートで弁座プレートを構成していたものを、弁体が摺動する弁座プレートに対して、パイプを接続するためのパイプ支持プレートを積層した構造を提案するものである。但し、このような構造を採用するには、2枚のプレートの接合部分での気密を確実なものとする必要があり、それをロー付けで行うと、ロー材の量が多くなって、品質の安定性が損なわれ、かつ、高価なものになってしまう。また、ロー材の量が多い場合に、接合するプレートが異なる材質であると、熱膨張係数が異なるため、ロー付けの熱で高精度が要求される面に歪みが生じてしまうという問題点がある。
【0009】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、弁体が摺動する弁座プレートに対してパイプを接続するためのパイプ支持プレートを積層した構造を採用することにより製造コストを低減し、かつ、プレートの接合部分を新たな封止構造を採用することにより品質的にも優れたバルブ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、冷媒の流入口、および冷媒の流出口が厚さ方向に貫通する弁座プレートと、該弁座プレートの表面側および裏面側のうち表面側を覆う密閉ケースと、前記弁座プレートの表面を摺動して前記流入口あるいは前記流出口を開閉する弁体とを有するバルブ装置において、前記流入口および前記流出口に各々連通するパイプ挿入穴が形成され、前記弁座プレートの裏面側に積層されたパイプ支持プレートと、該パイプ支持プレートの前記パイプ挿入穴内で端部が固定されて前記流入口および前記流出口に各々連通する流入パイプおよび流出パイプとを有し、前記弁座プレートと前記パイプ支持プレートとの接合面の外周側は金属薄膜によって封止されていることを特徴とする。
【0011】
本発明では、弁体が摺動する弁座プレートに対して、パイプを接続するためのパイプ支持プレートを積層した構造が採用されているため、各々のプレートについては、構造が簡単であるため、安価に製造することができる。例えば、弁座プレートに形成する流入口および流出口を小径のストレート孔とし、パイプ支持プレートに形成するパイプ挿入孔を大径のストレート孔としておけば、2枚のプレートを積層しただけで段付きの孔を形成できる。従って、この孔の段部にパイプの先端を当接させた状態でパイプを固定することができ、このようなストレート孔を備えたプレートであればプレス加工により製造することができる。また、2枚のプレートの接合面の外周縁での気密を確保するにあたって、本発明では、2枚のプレートを積層した状態でめっき、スパッタ、溶射などの方法で形成した金属薄膜を用い、その部分の封止にロー付けを採用しない。このため、広い範囲にわたってロー付けを行う必要がないので、弁座プレートなどに歪みが発生することがない。それ故、品質の高いバルブ装置を安価に製造することができる。
【0012】
本発明において、前記弁座プレートおよび前記パイプ支持プレートは、いずれもプレス加工品であることが好ましい。
【0013】
本発明において、前記流入パイプおよび前記流出パイプの各端部は、例えば、前記パイプ挿入穴内においてロー付けされる。このように構成すれば、パイプ挿入穴にパイプを確実に、かつ、気密を確保した状態で固定することができる。また、このような狭い部分へのロー付けであれば、その熱によってプレートが歪むことがない。
【0014】
本発明において、前記弁座プレートおよび前記パイプ支持プレートには、前記弁体を駆動するための歯車の回転中心軸が挿着された軸孔が形成されている場合には、前記回転中心軸も、前記軸孔内においてロー付けされる。このように構成すれば、軸孔に回転中心軸を確実に、かつ、気密を確保した状態で固定することができる。また、このような狭い部分へのロー付けであれば、その熱によってプレートが歪むことがない。
【0015】
本発明において、前記金属薄膜は、例えば、前記弁座プレートと前記パイプ支持プレートとが積層された状態で施されためっき膜である。めっきであれば、多数の部品に一括して金属薄膜を形成することができる。
【0016】
本発明において、前記弁座プレートと前記パイプ支持プレートとは、双方の端部がずれるように積層されて前記接合面の外周縁に段部が形成され、前記金属薄膜は、前記段部に形成されている部分の膜厚が他の領域に形成されている部分の膜厚よりも厚くなっていることが好ましい。このように構成すると、封止を確実に行うことができる。
【0017】
本発明において、前記金属薄膜は、例えば、前記弁座プレートと前記パイプ支持プレートとが積層された状態で施されためっき膜であり、ロー付けの際の熱によって溶融して表面張力により集中したことにより、当該段部に形成されている部分の膜厚が他の領域に形成されている部分の膜厚よりも厚くなっている。このように構成すると、封止を行う部分の膜厚が厚いので、確実に封止することができる。
【0018】
本発明において、前記金属薄膜は、例えば、ニッケルめっき膜である。このような金属材料であれば、ロー付けの際の熱でニッケルめっき膜を溶融させることができるので、ロー付けを行う際、金属薄膜を容易かつ確実に段部に集中させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明を適用した冷蔵庫用の冷媒分配装置の一例を説明する。
【0020】
図1は、本発明を適用した冷蔵庫用の冷媒分配装置の縦断面図である。図2(A)〜(F)は、図1に示す冷媒分配装置における各モードの説明図である。図3は、図1に示す冷媒分配装置に用いたバルブ装置の流路構成部材の縦断面図、および底面図である。
【0021】
図1において、本形態の冷媒分配装置1は、弁座プレート13を備えた流路構成部材11と、この流路構成部材11の表面側に被せられた密閉ケース19とを備えたバルブ装置1aを有している。
【0022】
このバルブ装置1aにおいては、密閉ケース19の内外を利用して、弁体を駆動する弁駆動装置としてのステッピングモータ10が構成されている。ステッピングモータ10において、ロータ15は、密閉ケース19の内側に配置されている一方、密閉ケース19の外周側にステータ16が配置されている。なお、ステータ16の固定コイル16aからは導線16bが引き出され、この導線16bに対して、マイクロコンピュータを備えた制御部(図示せず)から駆動信号を出力することにより、ロータ15の回転、停止を制御する。
【0023】
ロータ15は、外周側にマグネット15aが一体に形成され、流路構成部材11の側の端部にはピニオン17が形成されている。このピニオン17は、ロータ支軸18(回転中心軸)に対して回転可能に支持された状態にある。
【0024】
密閉ケース19の下端側は拡径しており、ステータ16を載置する段差を構成しているとともに、弁座プレート13の外周縁に形成されている段差135と密に嵌合している。
【0025】
バルブ装置1aにおいて、流路構成部材11の密閉ケース19の側の面では、冷媒が供給されてくる流入パイプ28cに連通する流入口13cが開口している。これに対して、ピニオン17に対して流入口13cと反対側の領域では、冷媒を冷蔵庫の各庫内に供給するための第1の流出パイプ28a、および第2の流出パイプ28bに連通する第1の流出口13a、および第2の流出口13bが開口している(図2(A)を参照)。
【0026】
第1の流出口13a、および第2の流出口13bの近傍には、弁体支軸35(回転中心軸)が形成され、この弁体支軸35には、歯車36と一体の弁体30が形成されている。本形態では、弁体30は、弁座プレート13の表面を摺動して第1の流出口13aおよび第2の流出口13bを各々開閉する共通の弁体として用いられている。
【0027】
ここで、歯車36は、ピニオン17と噛み合っており、ステッピングモータ10によって弁体支軸35の周りを回転駆動される。従って、弁体30も、ステッピングモータ10によって回転駆動される。
【0028】
それ故、第1の流出口13aが閉状態で第2の流出口13bが閉状態を閉−閉モードとし、第1の流出口13aが閉状態で第2の流出口13bが開状態を閉−開モードとし、第1の流出口13aおよび第2の流出口13bの双方が開状態を開−開モードとし、第1の流出口13aが開状態で第2の流出口13bが閉状態を開−閉モードとしたとき、弁体30(図2において斜線で示す領域)の角度位置を制御すれば、図2(A)に示す閉−閉の原点位置(0ステップ)、図2(B)に示す閉−閉モード(34ステップ)、図2(C)に示す閉−開モード(100ステップ)、図2(D)に示す開−開モード(154ステップ)、図2(E)に示す開―閉モード(195ステップ)、および図2(F)に示す開−閉の終点位置(200ステップ)をこの順に実現できる。
【0029】
このように構成したバルブ装置1aにおいて、流路構成部材11は、図3(A)、(B)に示すように、流入口13c、および流出口13a、13bが厚さ方向に貫通するSUS製の弁座プレート13と、流出口13a、13bおよび流入口13cに各々連通するパイプ挿入穴14a、14b、14cが形成された無酸素銅からなるパイプ支持プレート14とを有しており、パイプ支持プレート14は、弁座プレート13の裏面側に積層されている。
【0030】
ここで、パイプ挿入穴14a、14b、14c、流出口13a、13b、流入口13cはいずれもストレート孔として形成されているが、パイプ挿入穴14a、14b、14cは、それらが連通する流出口13a、13bおよび流入口13cよりも大径に形成されている。このため、これらの孔は、それぞれが連通した状態で、弁座プレート13とパイプ支持プレート14と接合部分に段部を備えた段付き孔を構成している。従って、流出パイプ28a、28b、および流入パイプ28cは、パイプ挿入穴14a、14b、14c内で先端部が段部(弁座プレート13の裏面)に当接した状態でロー付けにより固定されている。また、このとき用いたロー材は、図9(B)を参照して後述するように、各隙間に入り込んで、パイプ挿入穴14a、14b、14cと、流出パイプ28a、28b、および流入パイプ28cとの間の気密を確保し、かつ、流出パイプ28a、28b、および流入パイプ28cの先端部分の周りにおいて、弁座プレート13とパイプ支持プレート14との接合面の気密を確保している。
【0031】
また、弁座プレート13、およびパイプ支持プレート14には、ロータ支軸18および弁体支軸35の基端側が圧入された軸孔13d、14d、13e、14eがストレート孔として形成されており、軸孔13d、14dにロータ支軸18の基端側がロー付けにより固定され、軸孔13e、14eに弁体支軸35の基端側がロー付けにより固定されている。また、このとき用いたロー材は、図9(B)を参照して後述するように、各隙間に入り込んで、軸孔14d、14eとロータ支軸18および弁体支軸35との間の気密を確保している。
【0032】
ここで、弁座プレート13は、パイプ支持プレート14よりも大径に形成されているため、弁座プレート13とパイプ支持プレート14との接合面の外周縁には段座111が形成されている。
【0033】
また、後述するように、弁座プレート13とパイプ支持プレート14とは、それらを積層した状態で表面にニッケルめっきが施され、このめっきにより形成されたニッケルめっき膜からなる金属薄膜5によって、段部111では、弁座プレート13とパイプ支持プレート14との接合面の外周縁が封止されている。但し、金属薄膜5は、前述したロー付けの際の熱によって溶融するとともに、その表面張力で段座111に集中した後、冷却、固化している。このため、金属薄膜5は、めっきしたときには、等しい膜厚で形成されていたが、ロー付けを行った後の状態では、段部111に形成されている部分の膜厚は、その他の領域に形成されている部分の膜厚と比較して厚くなっている。
【0034】
[流路構成部材の製造方法]
図4〜図9を参照して、流路構成部材11の製造方法を説明しながら、流路構成部材11の構成を詳述する。
【0035】
図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ、流路構成部材111に用いた弁座プレート13の平面図、縦断面図、および底面図である。図5(A)、(B)はそれぞれ、流路構成部材111に用いたパイプ支持プレート14の平面図、および縦断面図である。図6(A)、(B)はそれぞれ、図4(A)、(B)、(C)に示す弁座プレートと、図5(A)、(B)に示すパイプ支持プレート14とを積層した状態の平面図、および縦断面図である。図7(A)、(B)はそれぞれ、図6(A)、(B)に示すように弁座プレート13とパイプ支持プレート14とを積層した状態でニッケルめっきを施した後の平面図、および縦断面図である。図8(A)、(B)はそれぞれ、図7(A)、(B)に示すように弁座プレート13とパイプ支持プレート14とにニッケルめっきを施した後、弁座プレート13の表面を研磨した後の平面図、および縦断面図である。図9(A)、(B)はそれぞれ、弁座プレート13とパイプ支持プレート14とを積層したものにロータ支軸18、弁体支軸35、流出パイプ28a、28b、および流入パイプ28cを仮止めした後、ロー付けにより固定した状態の平面図、および縦断面図である。
【0036】
本形態では、流路構成部材11を製造するにあたって、まず、図4(A)、(B)、(C)に示すように、SUS板にプレス加工を施して、流入口13c、流出口13a、13b、および軸孔13d、13eがそれぞれストレート孔として形成された弁座プレート13を形成する。なお、弁座プレート13の表面側の外周部分には、密閉ケース19の嵌合部となる段差135を形成しておく。また、弁座プレート13の裏面側には仮止め突起13fを形成しておく。
【0037】
一方、図5(A)、(B)に示すように、無酸素銅板にプレス加工を施して、パイプ挿入穴14a、14b、14c、および軸孔14d、14eがストレート孔として形成されたパイプ支持プレート14を形成する。また、パイプ支持プレート14には、弁座プレート13の仮止め突起13fが圧入される仮止め孔14fも形成しておく。
【0038】
次に、図6(A)、(B)に示すように、弁座プレート13の裏面側にパイプ支持プレート14を積層する。その際には、図4および図5を参照して説明した仮止め突起13fを仮止め孔14fに圧入する。
【0039】
次に、弁座プレート13とパイプ支持プレート14とを積層したものに電解めっきを施して、図7(A)、(B)に示すように、表面全体および各孔内にニッケルめっき膜からなる金属薄膜5(図7(B)に太線で示す部分)を一様な膜厚に形成する。
【0040】
次に、弁座プレート13の表面に研磨を施して面精度の高い弁体摺動面を形成する。その結果、弁座プレート13の表面では、図8(A)、(B)に示すように、金属薄膜5が除去される。
【0041】
次に、弁座プレート13とパイプ支持プレート14とを積層した状態で軸孔13d、14dが連通し、軸孔13e、14eが連通しているので、図9(A)、(B)に示すように、パイプ支持プレート14の側からロータ支軸18および弁体支軸35をそれぞれ圧入する。
【0042】
次に、パイプ支持プレート14のパイプ挿入穴14a、14b、14cに対して、流出パイプ28a、28b、および流入パイプ28cの先端部を挿入する。
【0043】
しかる後に、流出パイプ28a、28bおよび流入パイプ28cの先端部分、ロータ支軸18の基端部、および弁体支軸35の基端部においてニッケルなどのロー材6を用いたロー付けを行い、それらの固定を行う。その結果、図9(B)にロー材6を太線で示すように、孔内などの気密がロー材6によって確保される。また、金属薄膜5は、ロー付けを行った際の熱で溶融し、かつ、表面張力で、図3(A)、(B)に示すように、段座111に集中する。なお、SUSからなる弁座プレート13にもニッケルの金属薄膜5が形成されているので、孔内においては、弁座プレート13とロー材6との密着性がよい。このようにして、弁座プレート13パイプ支持プレート14とが固定されるとともに、それらの接合面は、ロー材6および金属薄膜5で封止された状態となる。
【0044】
[本形態の効果]
このように、本形態では、弁体30が摺動する弁座プレート13に対して、パイプを接続するためのパイプ支持プレート14を積層した構造が採用されているため、各々のプレート13、14については、構造が簡単であるため、安価に製造することができる。すなわち、弁座プレート13に形成する流入口13c、および流出口13a、13bを小径のストレート孔とし、パイプ支持プレート14に形成するパイプ挿入孔14a、14b、14cを大径のストレート孔としておけば、2枚のプレート13、14を積層しただけで段付きの孔を形成できる。従って、この孔の段部にパイプ28a、28b、28cの先端を当接させた状態でパイプ28a、28b、28cを固定することができ、このようなストレート孔を備えたプレート13、14であればプレス加工により安価に製造することができる。また、2枚のプレート13、14の接合面の外周縁での気密を確保するにあたって、2枚のプレート13、14を積層した状態でめっきで形成した金属薄膜5を用いる。従って、広い範囲にわたってロー付けを行う必要がないので、弁座プレート13に歪みが発生することがない。それ故、本形態によれば、品質の高いバルブ装置1aを安価に製造することができる。
【0045】
また、流入パイプ28c、流出パイプ28a、28b、ロータ支軸18、および弁体35の固定にはロー付けを用いているので、これらの軸を気密を確保した状態で固定することができる。また、このような狭い部分へのロー付けであれば、その熱によって弁座プレート13が歪むことがない。
【0046】
また、本形態では、弁座プレート13とパイプ支持プレート14とは、双方の端部がずれるように積層されて接合面の外周縁に段部111が形成され、金属薄膜5の溶融、表面張力によって、金属薄膜5を段部111に厚く形成している。このため、封止を確実に行うことができる。
【0047】
[その他の実施の形態]
なお、上記形態では、金属薄膜5を形成するにあたって、電解めっきを行ったが、スパッタあるいは溶射など、その他の成膜方法を採用してもよい。また、その材質もニッケルに限らず、その他の金属であってもよい。さらに、ロー材6もニッケル限らず、銀ローであってもよい。
【0048】
また、パイプ支持プレート14については、銅板の打ち抜きを用いたが、薄板の一般鋼板を用いてもよい。また、焼結品あるいは鍛造品であってもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、弁体が摺動する弁座プレートに対して、パイプを接続するためのパイプ支持プレートを積層した構造が採用されているため、各々のプレートについては、構造が簡単であるため、安価に製造することができる。例えば、弁座プレートに形成する流入口および流出口を小径のストレート孔とし、パイプ支持プレートに形成するパイプ挿入孔を大径のストレート孔としておけば、2枚のプレートを積層しただけで段付きの孔を形成できる。従って、この孔の段部にパイプの先端を当接させた状態でパイプを固定することができ、このようなストレート孔を備えたプレートであればプレス加工により製造することができる。また、2枚のプレートの接合面の外周縁での気密を確保するにあたって、本発明では、2枚のプレートを積層した状態でめっき、スパッタ、溶射などの方法で形成した金属薄膜を用い、その部分の封止にロー付けを採用しない。このため、広い範囲にわたってロー付けを行う必要がないので、弁座プレートなどに歪みが発生することがない。それ故、品質の高いバルブ装置を安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した冷蔵庫用の冷媒分配装置の縦断面図である。
【図2】(A)〜(F)は、図1に示す冷媒分配装置における各モードの説明図である。
【図3】図1に示す冷媒分配装置に用いたバルブ装置の流路構成部材の縦断面図、および底面図である。
【図4】(A)、(B)、(C)はそれぞれ、図3に示す流路構成部材に用いた弁座プレートの平面図、縦断面図、および底面図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ、図3に示す流路構成部材に用いたパイプ支持プレート14の平面図、および縦断面図である。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ、図4(A)、(B)、(C)に示す弁座プレートと、図5(A)、(B)に示すパイプ支持プレートとを積層した状態の平面図、および縦断面図である。
【図7】(A)、(B)はそれぞれ、図6(A)、(B)に示すように弁座プレートとパイプ支持プレートとを積層した状態でニッケルめっきを施した後の平面図、および縦断面図である。
【図8】(A)、(B)はそれぞれ、図7(A)、(B)に示すように弁座プレートとパイプ支持プレートとを積層したものにニッケルめっきを施した後、弁座プレート13の表面を研磨した後の平面図、および縦断面図である。
【図9】(A)、(B)はそれぞれ、図8(A)、(B)に示すように弁座プレートとパイプ支持プレートとを積層したものにロータ支軸、弁体支軸、流出パイプ、および流入パイプを仮止めした後、ロー付けにより固定した状態の平面図、および縦断面図である。
【図10】(A)、(B)はそれぞれ、従来のバルブ装置の流路構成部材の縦断面図、および底面図である。
【符号の説明】
1 冷媒分配装置
1a バルブ装置
5 金属薄膜
6 ロー材
10 ステッピングモータ
11 流路構成部材
13 弁座プレート
13a、13b 流出口
13c 流入口
13d、13e、14d、14e 軸孔
14 パイプ支持プレート
14a、14b、14c パイプ挿入穴
18 ロータ支軸(回転中心軸)
19 密閉ケース
28a、28b 流出パイプ
28c 流入パイプ
30 弁体
35 弁体支軸(回転中心軸)
111 段部

Claims (8)

  1. 冷媒の流入口、および冷媒の流出口が厚さ方向に貫通する弁座プレートと、該弁座プレートの表面側および裏面側のうち表面側を覆う密閉ケースと、前記弁座プレートの表面を摺動して前記流入口あるいは前記流出口を開閉する弁体とを有するバルブ装置において、
    前記流入口および前記流出口に各々連通するパイプ挿入穴が形成され、前記弁座プレートの裏面側に積層されたパイプ支持プレートと、
    該パイプ支持プレートの前記パイプ挿入穴内で端部が固定されて前記流入口および前記流出口に各々連通する流入パイプおよび流出パイプとを有し、
    前記弁座プレートと前記パイプ支持プレートとの接合面の外周側は金属薄膜によって封止されていることを特徴とするバルブ装置。
  2. 請求項1において、前記弁座プレートおよび前記パイプ支持プレートは、いずれもプレス加工品であることを特徴とするバルブ装置。
  3. 請求項1または2において、前記流入パイプおよび前記流出パイプの各端部は、前記パイプ挿入穴内においてロー付けされていることを特徴とするバルブ装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記弁座プレートおよび前記パイプ支持プレートには、前記弁体を駆動するための歯車の回転中心軸が挿着された軸孔が形成され、
    前記回転中心軸は、前記軸孔内においてロー付けされていることを特徴とするバルブ装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記金属薄膜は、前記弁座プレートと前記パイプ支持プレートとが積層された状態で施されためっき膜であることを特徴とするバルブ装置。
  6. 請求項3または4において、前記弁座プレートと前記パイプ支持プレートとは、双方の端部がずれるように積層されて前記接合面の外周縁に段部が形成され、
    前記金属薄膜は、前記段部に形成されている部分の膜厚が他の領域に形成されている部分の膜厚よりも厚くなっていることを特徴とするバルブ装置。
  7. 請求項6において、前記金属薄膜は、前記弁座プレートと前記パイプ支持プレートとが積層された状態で施されためっき膜であり、ロー付けの際の熱によって溶融して表面張力により集中したことにより、当該段部に形成されている部分の膜厚が他の領域に形成されている部分の膜厚よりも厚くなっていることを特徴とするバルブ装置。
  8. 請求項5または7において、前記金属薄膜は、ニッケルめっき膜であることを特徴とするバルブ装置。
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