JP2000095199A - 温度コントロールベースプレート - Google Patents
温度コントロールベースプレートInfo
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Abstract
くとれ、伝熱性能が優れるとともに、軽量化も図れる温
度コントロールベースプレートを提供する。 【解決手段】 ヒーター16を加熱源、冷媒を冷却源と
して試験体12に任意の温度環境を提供する温度コント
ロールベースプレート10において、ベースプレート本
体11に、冷媒を流通させる冷媒通路13を形成すると
ともに、ヒーター16を取付けるヒーター取付溝14を
形成する。
Description
ベースプレートに関し、詳しくは、小型の宇宙環境試験
装置に用いられる温度コントロールベースプレートであ
って、特に、軽量で、熱伝達効率に優れた温度コントロ
ールベースプレートに関する。
使用する部品レベルの試験体の熱真空環境試験に用いら
れ、試験体には、任意の温度環境を提供する必要があ
る。この温度環境を提供するために、温度コントロール
ベースプレート(以下、ベースプレートと記す)が使用
されている。試験体である衛星部品は、ベースプレート
の表側の面に設置され、このベースプレートの温度を変
化させることで、各種の温度環境を試験体に与えるよう
にしている。
は、加熱源としては電気ヒーターを用い、冷却源として
は冷凍機で発生した冷流体や液化窒素等の冷媒を用いて
行っている。温度コントロール範囲の低温側の下限仕様
値が−70℃までの場合は、冷媒として冷凍機で生成し
た低温フロンを使用されることが多く、それより低い場
合は液化窒素が使用されている。勿論−70℃までの場
合でも液化窒素を使用することは可能であるが、高圧ガ
ス保安法による制約や完全無人運転が難しいなどの理由
から敬遠され、一般的にはフロン冷凍機が使用されてい
る。一方、高温側の温度コントロール範囲は+100〜
150℃が仕様値とされることが多く、加熱源としては
一般的にヒーターが用いられている。
一形状例を示すもので、図6は側面図、図7は背面図で
ある。ベースプレート1は、試験体2を設置する面1a
とは反対側の面1bに、棒状のヒーター3と、冷媒が流
れる冷媒配管4とを取付けたものであって、ベースプレ
ート1の材料としては、熱伝導度が大きく、かつ、冷媒
配管4との接合性が良好な材料、例えば銅が多く用いら
れている。通常、冷媒配管4はロウ付けにより、ヒータ
ー3は金属バンド5により、それぞれベースプレート1
に固定されている。
管4をロウ付けによってベースプレート1に固定した場
合、冷媒の冷熱は、冷媒配管4からロウ付け部のロウ材
を通して伝熱により、間接的にベースプレート1に伝え
られるので、冷媒から冷媒配管,冷媒配管からロウ材,
ロウ材からベースプレートの各層間における熱伝達抵抗
が発生し、伝熱効率が悪いものであった。また、この伝
熱部の伝熱面積は、冷媒と冷媒配管内面との伝熱面積に
比べ小さいものとなる。伝熱量は、伝熱面積に依存する
から、このように伝熱面積が小さいと、冷却速度を早く
できなかったり、応答速度が遅くなったりするという問
題があった。
スプレート1に固定されるだけであり、接触面積が小さ
く伝熱効率が悪いので、昇温速度が遅くなってしまうい
う問題とともに、ヒーター表面の非接触面積が大きくな
るから、ヒーター表面の温度が必要以上に高くなってし
まい、制御性が悪くなったり、断線し易くなったりする
という問題があった。
率が良いことや加工が容易という点で銅が用いられてい
るが、銅は熱伝導率が大きいという利点はあるものの、
比重が大きいので重くなり、真空容器への組み込みや取
り外しの作業性が悪いという問題があった。
つ、伝熱面積が大きくとれ、伝熱性能が優れるととも
に、軽量化も図れる温度コントロールベースプレートを
提供することを目的としている。
め、本発明の温度コントロールベースプレートは、宇宙
環境試験装置内に設置され、ヒーターを加熱源、冷媒を
冷却源として試験体に任意の温度環境を提供する温度コ
ントロールベースプレートにおいて、ベースプレート本
体に、前記冷媒を流通させる冷媒通路を形成したことを
特徴としている。
プレートは、前記冷媒通路がにおける冷媒導入側通路と
冷媒導出側通路との冷媒同士が熱交換可能な状態で隣接
して並列に形成されていること、前記ベースプレート本
体にヒーターを取付けるヒーター取付溝を形成したこと
を特徴としている。また、前記ベースプレートの材質
が、アルミニウムであること、さらに、前記ベースプレ
ートが、前記冷媒通路を形成したプレートと、前記ヒー
ター取付溝を設けたプレートとを積層したものであるこ
とを特徴としている。
ントロールベースプレートの一形態例を示すもので、図
1は側面図、図2は背面図、図3は要部の断面図であ
る。この温度コントロールベースプレート10は、該ベ
ープレート10を構成する板材(ベースプレート本体)
11における試験体12を設置する面11aとは反対側
の面11bに、冷媒通路13となる溝と、ヒーター取付
溝14となる溝とを形成したものであって、冷媒通路1
3には、溝の開口を塞ぐための蓋板15が装着され、ヒ
ーター取付溝14には、ヒーター16が埋め込まれた上
で蓋板17が装着されている。
aから冷媒導出側13bまで連続する1本の溝で形成さ
れており、溝の開口部を蓋板15で密封することによ
り、密閉された冷媒通路13が形成される。また、冷媒
通路13となる溝の開口部両側には、蓋板15を嵌着す
るための段部13cが設けられており、蓋板15は、こ
の段部13c部分に嵌めこまれた状態で、その幅方向両
縁が、突き合わせ溶接18によってベースプレート本体
11の裏面11bに固着される。このような突き合わせ
溶接18は、溶接の困難なアルミニウム等の材料に対し
ても比較的容易にできる溶接方法であり、また、気密性
や強度の点でも信頼性の高い溶接方法である。この冷媒
通路13の両端の冷媒導入側13aと冷媒導出側13b
とには、ベースプレート本体11の一側に開口した通孔
を介して冷媒導入配管19aと冷媒導出配管19bとが
溶接等により密に接続されている。
6の外径と略同じ幅及び深さで形成されるものであっ
て、棒状のヒーター16を挿入できるように、一端がベ
ースプレート本体11の一側に開口した直線形状に形成
されており、蓋板17は、ヒーター取付溝14の開口部
両側に設けられた段部14a部分に嵌め込まれて固定ネ
ジ20により固着されている。
13内を流れる冷媒とベースプレート本体11との伝熱
が直接伝熱となるので、伝熱抵抗が発生せず、伝熱効率
が向上するとともに、冷媒が接触する溝の全面が伝熱面
積として有効に使用でき、伝熱量の増加も図れる。これ
により、伝熱能力を格段に向上させることができ、冷却
速度や応答速度を速めることができるとともに、冷媒の
消費量を低減することができる。
4内に埋め込んだ状態としているので、ヒーター16の
表面をヒーター取付溝14の内面と蓋板17の内面に接
触させた状態にすることができるので、ヒーター16と
ベースプレート本体11との接触面積を大幅に増加させ
ることができる。
にベースプレート本体11に伝えることができるととも
に、ヒーター16の表面の非接触面積を小さくできるの
で、ヒーター16の表面温度が必要以上に上昇する現象
を緩和でき、温度制御性の向上や、断線の発生を少なく
することができる。また、ヒーター取付溝14の蓋板1
7を固定ネジ20によって固定するようにしたので、ヒ
ーター16の取替えも容易に行うことができる。
形状例を示すベースプレートの背面図である。本形態例
に示す冷媒通路13は、その冷媒導入側13aと冷媒導
出側13bとを隣接して並列に形成し、両通路の冷媒同
士が熱交換可能なように形成されている。これにより、
熱負荷を与えられて温度上昇した導出側の高温の冷媒
と、導入側の低温の冷媒とを熱交換させることができ、
冷媒の冷熱をベースプレート本体11により均一に伝え
ることができる。一方のヒーター取付溝14は、全体を
均一に加熱できるように、上記冷媒通路13の間を縫う
ように形成されている。
を示す断面図である。この冷媒通路13は、ベースプレ
ート本体11の裏面11bに形成した冷媒通路13より
幅広で浅い溝21を形成しておき、この浅い溝21の底
面に冷媒通路13となる段部13cを有する溝を形成し
たものである。このように形成することにより、蓋板1
5を固着する突き合わせ溶接18の溶接ビード盛り上が
りがベースプレート本体11の裏面11bから突出しな
いので、ベースプレート10を固定する架台等への取付
けに支障を来すことが無くなる。
ルミニウム等、任意に選定できるが、特に、アルミニウ
ムを使用することにより、銅の場合の約1/3の重量で
形成することができる。特に、小型のベースプレート1
0の場合、例えば、縦横が500×500mmで、厚み
が25mmの場合は、アルミニウムで製作することによ
り、その重量を約13kgにすることができるので、真
空容器内への組付け等の作業を一人で行うことが可能と
なり、作業性を大幅に向上させることができる。
と、ヒーター取付溝14を形成した別のプレートとを積
層一体化してベースプレート本体を形成することもでき
る。この場合、温度制御性を考慮すると、全体で均一な
温度を得ることが容易なヒーター取付側のプレートを試
験体設置側とすることが好ましい。このように、プレー
トを冷媒側とヒーター側とで別体に形成することによ
り、冷媒通路の間にヒーター16が位置することがなく
なるので、温度均一性を向上させることができる。
14となる溝は、数値制御旋盤(NC旋盤)を用いるこ
とにより精度良く簡単に加工することができ、ベースプ
レートの大きさや温度範囲等に応じて任意の形状で形成
することができる。
トロールベースプレートによれば、冷媒やヒーターとの
伝熱面積を大幅に増加させることができるので、冷却速
度や応答速度を速めることができるとともに、冷媒量の
低減を図ることができる。また、ヒーターの制御性が高
められるとともに、断線を少なくすることができる。さ
らに、アルミニウムで製作することにより、大幅な軽量
化が図れ、作業性を大幅に改善することができる。
一形態例を示す側面図である。
すベースプレートの背面図である。
図である。
プレート本体、12…試験体、13…冷媒通路、13a
…冷媒導入側、13b…冷媒導出側、14…ヒーター取
付溝、15…蓋板、16…ヒーター、17…蓋板、18
…突き合わせ溶接、19a…冷媒導入配管、19b…冷
媒導出配管、20…固定ネジ
Claims (5)
- 【請求項1】 宇宙環境試験装置内に設置され、ヒータ
ーを加熱源、冷媒を冷却源として試験体に任意の温度環
境を提供する温度コントロールベースプレートにおい
て、ベースプレート本体に、前記冷媒を流通させる冷媒
通路を形成したことを特徴とする温度コントロールベー
スプレート。 - 【請求項2】 前記冷媒通路は、冷媒導入側通路と冷媒
導出側通路とが、両通路の冷媒同士が熱交換可能な状態
で隣接して並列に形成されていることを特徴とする請求
項1記載の温度コントロールベースプレート。 - 【請求項3】 前記ベースプレート本体に、前記ヒータ
ーを取付けるヒーター取付溝を形成したことを特徴とす
る請求項1又は2記載の温度コントロールベースプレー
ト。 - 【請求項4】 前記ベースプレートの材質が、アルミニ
ウムであることを特徴とする請求項1,2又は3記載の
温度コントロールベースプレート。 - 【請求項5】 前記ベースプレートが、前記冷媒通路を
形成したプレートと、前記ヒーター取付溝を設けたプレ
ートとを積層したものであることを特徴とする請求項
1、2、3又は4記載の温度コントロールベースプレー
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26713498A JP4142167B2 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 宇宙環境試験装置の温度コントロールベースプレート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26713498A JP4142167B2 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 宇宙環境試験装置の温度コントロールベースプレート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000095199A true JP2000095199A (ja) | 2000-04-04 |
JP4142167B2 JP4142167B2 (ja) | 2008-08-27 |
Family
ID=17440558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26713498A Expired - Fee Related JP4142167B2 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 宇宙環境試験装置の温度コントロールベースプレート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4142167B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030050315A (ko) * | 2001-12-18 | 2003-06-25 | 한국항공우주연구원 | 실제의 접촉열전달을 모사할 수 있는 위성부품용열진공챔버 시편지지대 |
KR20040026571A (ko) * | 2002-09-25 | 2004-03-31 | 한국항공우주연구원 | 열진공챔버내 극저온 냉매 소비절감 슈라우드 장치 |
KR200467905Y1 (ko) | 2009-09-28 | 2013-07-16 | 현대중공업 주식회사 | 윤활유 쿨러 파이프 모듈형 베이스 프레임 |
JP2018070045A (ja) * | 2016-11-02 | 2018-05-10 | 大陽日酸株式会社 | 温度コントロールベースプレート |
CN108216694A (zh) * | 2017-12-27 | 2018-06-29 | 中国科学院国家空间科学中心 | 一种多设备热真空试验装置 |
CN108745425A (zh) * | 2018-08-02 | 2018-11-06 | 兰州真空设备有限责任公司 | 用于空间环境模拟试验设备的温控底板 |
-
1998
- 1998-09-21 JP JP26713498A patent/JP4142167B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR20040026571A (ko) * | 2002-09-25 | 2004-03-31 | 한국항공우주연구원 | 열진공챔버내 극저온 냉매 소비절감 슈라우드 장치 |
KR200467905Y1 (ko) | 2009-09-28 | 2013-07-16 | 현대중공업 주식회사 | 윤활유 쿨러 파이프 모듈형 베이스 프레임 |
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