JP2005325856A - 高圧流体用制御機器およびその製造方法 - Google Patents

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守男 金子
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Abstract

【課題】蒸気圧縮式冷凍サイクル装置等の高圧流体回路で使用される電磁弁、電動弁等の制御機器の管継手を、取付強度、気密性等の取付性能を悪化したり、コスト高を招くことなく、優れた耐圧強度を有するものにすること。
【解決手段】管継手の素管20を鉄鋼系金属により構成し、素管20の表面を銅めっき層21によって銅被覆する。
【選択図】図2

Description

この発明は、高圧流体用制御機器およびその製造方法に関し、特に、蒸気圧縮式冷凍サイクル装置等で超高圧(CO2 等)冷媒に使用される高圧流体回路に使用され、管継手をろう付け配管される高圧流体用制御機器およびその製造方法に関するものである。
空気調和装置や冷凍・冷蔵庫等の冷凍サイクル装置で使用される電磁弁、電動弁等の制御機器は、制御機器本体、例えば、弁ハウジングに管継手を取り付けられ、管継手をろう付けによって回路配管やユニットに接続することにより、ろう付け配管される。ろう付け配管される制御機器の管継手としては、銅製のものが用いられる(例えば、特許文献1)。
銅製の管継手の場合、銅材の許容応力(耐圧強度)の観点から、CO2 冷媒を用いるような超高圧の蒸気圧縮式冷凍サイクル装置での使用では、管継手の肉厚を、HFC系冷媒を使用するような通常の冷凍サイクル装置での使用の場合に比して2〜3倍の肉厚にしなくてはならない。
このため、管継手をろう付けする際の熱容量が大きく、ろう付け作業性、ろう流れ性が悪くなる。また、コスト高にもなり、寸法的制約から機器設計の自由度も低下する。
この他、管継手としてステンレス鋼板と銅板とのクラッド材をパイプ状に成形したものを用いた膨張弁がある(例えば、特許文献2)。この管継手では、耐圧強度が増し、管継手の管厚を、同一耐圧仕様で銅製のものに比して薄くできるが、クラッド材の使用によって材料費、加工費が高くなり、コスト高になる。また、管継手に要求される細い管や長い管の成形が難しいと云う問題もある。
熱交換器では、熱交換器に設けられる銅管差込ノズルの内周面をめっき等によって銅被覆したのがある(例えば、特許文献3)。
特開2000−161520号公報 特表平8−509029号公報 特開2000−105090号公報
この発明が解決しようとする課題は、蒸気圧縮式冷凍サイクル装置等で超高圧(CO2 等)冷媒に使用される電磁弁、電動弁等の制御機器の管継手を、取付強度、気密性等の取付性能を悪化したり、コスト高を招くことなく、優れた耐圧強度を有するものにすることである。
この発明による高圧流体用制御機器は、配管接続用の管継手を有し、当該管継手の素管が鉄鋼系金属により構成され、前記素管の表面が銅被覆されている。
なお、ここで云う制御機器は、各種型式の電磁弁、電動弁やリリーフ弁等の弁装置、圧力スイッチ、圧力センサ等のセンサ類を指し、配管接続は、回路配管や各種ユニットに対する制御機器の接続を云う。鉄鋼系金属としては、ステンレス鋼、炭素鋼等がある。
この発明による高圧流体用制御機器は、好ましくは、前記素管の表面のうち配管接続部分を銅被覆されている。
また、この発明による高圧流体用制御機器は、好ましくは、前記銅被覆は銅めっき層、あるいは銅ろう材の溶融凝固層により構成されている。
この発明による高圧流体用制御機器の製造方法は、制御機器本体に鉄鋼系金属を素管とする管継手を炉中でろう付けするろう付け工程を含み、前記ろう付け工程に先だって前記素管の配管接続部分に銅ろう材を付け、前記ろう付け工程によって前記銅ろう材を溶融し、前記素管の配管接続部を前記銅ろう材の溶融凝固層によって被覆する。
この発明による高圧流体用制御機器の製造方法は、好ましくは、前記ろう付け工程完了後に、前記管継手にサイジング加工を施し、当該管継手の径寸法の調整を行う。
この発明による高圧流体用制御機器は、管継手の素管が、耐圧強度の高い鉄鋼系金属であることにより、銅製である場合に比して管肉厚を薄くでき、素管表面が銅被覆されていることにより、回路配管やユニットとの銅ろう付けによる接続を可能にする。これにより、蒸気圧縮式冷凍サイクル装置等に使用される高圧仕様でも、取付強度、気密性等の取付性能を悪化したり、コスト高を招くことがない。
この発明による高圧流体用制御機器の製造方法では、管継手を制御機器本体にろう付けするろう付け工程で、管継手の素管の配管接続部を被覆する銅ろう材による溶融凝固層を形成するから、工程を増すことなく、素管の配管接続部を銅被覆することができる。
この発明による高圧流体用制御機器の一つの実施形態を、図1を参照して説明する。この実施形態による高圧流体用制御機器は、高圧用リリーフ弁であり、圧力容器状の弁ハウジング10に、弁体を兼ねた感圧要素であるスナップアクション式のステンレス鋼製のダイヤフラム積層体11を内蔵している。弁ハウジング10はディスタンスプレート13と共にアウタケース14内に固定されている。
弁ハウジング10は、ダイヤフラム積層体11の一方の側(下側)に感圧弁室15を画定している。弁ハウジング10の底部10Aには感圧弁室15内に位置するステンレス鋼製の弁座部材16が固着されている。弁ハウジング10の底部10Aには入口側管継手17と出口側管継手18の上端部17A、18Aがろう付けによって固着されている。
入口側管継手17は上端側にて感圧弁室15に常時連通している。出口側管継手18は上端側にて弁座部材16の弁ポート19に連通している。
ダイヤフラム積層体11は、感圧弁室15の圧力に応じてスナップアクションするものであり、感圧弁室15の圧力が所定値未満である場合には、図1に示されている下側に膨らんだ形状をなして、弁座部材16の上面16Aに着座して弁ポート19を閉じ、これに対して感圧弁室15の圧力が所定値以上になると、図1に示されている状態とは逆に、上側に膨らんだ形状をなして、弁座部材16の上面16Aより離間して弁ポート19を開く。
入口側管継手17と出口側管継手18は、ともに、図2に示されているように、ステンレス鋼、炭素鋼等の鉄鋼系金属管を素管20とし、所定長さに切断された素管20の内周表面、外周表面の全体を銅めっきされ、素管表面を銅めっき層21によって銅被覆されている。銅めっき層21の最適厚さは20μm程度である。
図1に示されている入口側管継手17、出口側管継手18の上端部17A、18Aの、弁ハウジング10に対するろう付けは、入口側管継手17、出口側管継手18の上端部17A、18Aの各外周部にリングろう材を取付けて行う。リングろう材は、水素還元炉にて溶融し、銅めっき層21が拡散して素管20と充分な結合が得られる溶融温度のものを選定するとよい。銅めっき処理の結合が確実であれば、ろう材の推奨温度での炉中ろう付けでも可能である。
例えば、1050℃以上で、ろう付け可能なりん銅ろうやりん青銅ろうの場合、ステンレス鋼製の弁ハウジング10、弁座部材16と、入口側管継手17、出口側管継手18ををアッセンブリし、水素還元炉で炉中ろう付けを行うことで、銅めっき層21の拡散が更に行われる。銅−銀合金ろう等のろう材を選定した場合には、テンレス鋼製の弁ハウジング10、弁座部材16の活性温度以上(900℃以上:炉の雰囲気による)の水素還元炉で炉中ろう付けが可能である。
上述したように、入口側管継手17、出口側管継手18の素管20が、耐圧強度の高い鉄鋼系金属であることにより、素管が銅製である場合に比して管肉厚を薄くでき、素管表面が銅めっき層21によって銅被覆されていることにより、回路配管やユニットとの銅ろうによる接続が可能になる。これにより、蒸気圧縮式冷凍サイクル装置等に使用される高圧仕様でも、取付強度、気密性等の取付性能を悪化したり、コスト高を招くことがない。
これにより、次のような効果が得られる。
(1)銅管継手の場合に生じる管継手の肉厚増大に伴う機器の設計変更(大型化)を回避でき、併せてコストアップを極力回避できる。
(2)入口側管継手17、出口側管継手18の熱容量の低減により、配管やユニットへのろう付け作業が短時間で容易にできる。
(3)素管20をステンレス鋼系や炭素鋼系で構成したことで、それらの熱伝導率の差異から配管やユニットへのろう付け時の熱影響が少ない。熱伝導率(J/cm・s・k)は、銅(JIS規格C1220)の場合、3.85、ステンレス鋼(JIS規格SUS304)の場合、0.151、炭素鋼(JIS規格STPG)の場合、0.48であり、機器の継手長さを短くできる、ろう付け時間が短縮できる、ろう付け時の機器の冷却が不要になると云う効果が得られる。
これらのことにより、超高圧蒸気圧縮式冷凍サイクル装置用でも、HFC系冷媒を使用する通常の冷凍サイクル装置用の設計とほとんど設計変更することなく、機器提供が可能になる。
冷凍保全規則による管継手の強度評価計算において、許容応力(N/mm2 )を、銅管製(JIS規格C1220T−O)で32、ステンレス鋼管製(JIS規格SUS304TB)で94、炭素鋼管製(JIS規格STPG410)で102、超高圧蒸気圧縮式冷凍サイクル装置の設計圧力を15MPaとすると、外径3.5mmの管継手であると、銅管製(JIS規格C1220T−O)で最小肉厚0.89mm、ステンレス鋼管製(JIS規格SUS304TB)で最小肉厚0.46mm、炭素鋼管製(JIS規格STPG410)で最小肉厚0.44mm、外径6.35mmの管継手であると、銅管製(JIS規格C1220T−O)で最小肉厚1.45mm、ステンレス鋼管製(JIS規格SUS304TB)で最小肉厚0.68mm、炭素鋼管製(JIS規格STPG410)で最小肉厚0.64mm、外径8.0mmの管継手であると、銅管製(JIS規格C1220T−O)で最小肉厚1.78mm、ステンレス鋼管製(JIS規格SUS304TB)で最小肉厚0.80mm、炭素鋼管製(JIS規格STPG410)で最小肉厚0.76mmとなる。
フロン冷媒(R410A)を使用した冷凍サイクル装置の設計圧力を4.2MPaとすると、外径3.5mmの銅管継手で最小肉厚0.42mm、外径6.35mmの銅管継手で最小肉厚0.60mm、外径8.0mmの銅管継手で最小肉厚0.70mmであり、管継手の肉厚を、超高圧蒸気圧縮式冷凍サイクル装置用でも、HFC系冷媒(現状冷媒)を使用するような通常の冷凍サイクル装置用とほぼ同等に設計することができることが分かる。このことは、現状冷媒を使用する通常の冷凍サイクル装置においては、管継手の薄肉化(1/2程度)を可能にする。
また、環境に優しい機器が提供可能になり、しかも、銅めっき層21は、弁ハウジング10への継手炉中ろう付け時に充分な拡散がなされ、特別な処理を行うことなく、超高圧の気密性を確保できる。
また、配管やシステムへの接続上、要求される管継手の内径、外径の寸法は、銅めっき層21の厚みで管理可能であり、サイジング処理を行うことで、更なる高い要求寸法を得る事ができる。サイジング処理は、通常行われている外観・寸法検査での継手寸法検査に替えて実施すれば、工程数の増加とならず、より確実な寸法を得る事となる。つまり、寸法検査をサイジング工程とすることで、特別な検査工程を増やさずに要求寸法を確保できる。
この発明による高圧流体用制御機器の他の実施形態を、図3、図4を参照して説明する。この実施形態による高圧流体用制御機器は高圧用四方弁である。図3に示されているように、高圧用四方弁は、反カップ形状にプレス成形されたステンレス鋼製の弁ハウジング30を有し、底部を底板を兼ねたステンレス鋼製の弁座板31によって閉じられ、弁ハウジング30、弁座板31によってシリンダ状の弁室32を画定している。
弁室32にはピストン状の主弁体33が軸線方向(上下方向)に移動可能で、かつ、周方向に回転可能に設けられている。主弁体33には、ピストンリング34、マグネット35が取り付けられている。弁座板31の中心部にはガイド軸Aが固定されており、ガイド軸Aには主弁体33に形成された中心孔Bが嵌合している。
弁座板31には、図4に示されているように、4個の管継手36、37、38、39の上端側が各々ろう付けによって固着されている。図3に示されているように、主弁体33の下底面部には流路切換形状部40が形成されており、主弁体33は、上下移動によって弁座板31から離間した状態で周方向に回転し、その後、上下移動によって弁座板31に当接することで、管継手36〜39の相互の連通遮断を切り換え、四方向の流路切換を行う。
弁ハウジング30は上側に円筒形状のプランジャガイド部41が形成されており、プランジャガイド部41にはプランジャ42が軸線方向に移動可能に嵌合している。プランジャ42には、主弁体33に形成されたパイロットポート43を開閉するニードル弁44が取り付けられている。
プランジャガイド部41の上端部にはプラグ状の吸引子45が固定装着されている。吸引子45とプランジャ42との間には圧縮コイルばねによるプランジャばね46が取り付けられている。吸引子45にはボルト47によって外凾48と電磁コイル(巻線)49と底板50との連結体が固定されている。
この構造の四方弁では、電磁コイル49が励磁することにより、プランジャ42がプランジャばね46のばね力に抗して吸引子45に吸着し、これに伴いニードル弁44が上昇移動することによりパイロットポート43を開き、主弁体33を上下移動させ、流路切換を行う。
管継手36〜39は、入口側管継手17と出口側管継手18と同じく、図2に示されているように、ステンレス鋼、炭素鋼等の鉄鋼系金属管を素管20とし、所定長さに切断された素管20の内周表面、外周表面の全体を銅めっきされ、素管表面を銅めっき層21によって銅被覆されている。
このことにより、この実施形態の高圧用四方弁でも、前述の実施形態の高圧用リリーフ弁と同様の作用、効果が得られ、超高圧蒸気圧縮式冷凍サイクル装置等に使用される高圧仕様でも、取付強度、気密性等の取付性能を悪化したり、コスト高を招くことがない。
この発明による高圧流体用制御機器の他の実施形態を、図5を参照して説明する。この実施形態による高圧流体用制御機器は高圧用電動弁である。高圧用電動弁は、ステンレス鋼製の弁ハウジング50を有している。弁ハウジング50には、弁座部材51、管継手52、53がろう付けによって取り付けられている。
弁ハウジング50にはニードル弁54が軸線方向(上下方向)に移動可能に設けられており、ニードル弁54は、軸線方向移動により、弁座部材51に選択的に着座し、また、弁座部材51の弁ポート55の実効開口面積を増減し、流量制御を行う。
弁ハウジング50の上部にはキャン状のロータケース56が取り付けられており、ロータケース56内にはロータ57が回転可能に設けられている。ロータ57にはニードル弁54が連結されている。ロータ57の外周部には多極着磁されたマグネット58が取り付けられ、ロータ57の中心部にナット部材59が固定装着されている。ナット部材59は弁ハウジング50の上部中央に固定された円筒状の雄ねじ部材60とねじ係合している。
ロータケース56の外周部には、ステータコイル61、磁極歯62等を有するステータアッセンブリ63が取り付けられ、ロータ57と共にステッピングモータ64を構成している。
ステッピングモータ64は、ステータコイル61に対する通電制御(パルス制御)により、ロータ57を分割回転駆動する。ロータ57の分割回転は、ナット部材59と雄ねじ部材60とのねじ係合によって直線移動に変換され、ニードル弁54が軸線方向に移動する。
管継手52、53は、入口側管継手17や出口側管継手18、管継手36〜39と同じく、図2に示されているように、ステンレス鋼、炭素鋼等の鉄鋼系金属管を素管20とし、所定長さに切断された素管20の内周表面、外周表面の全体を銅めっきされ、素管表面を銅めっき層21によって銅被覆されている。
このことにより、この実施形態の高圧用電動弁でも、前述の実施形態の高圧用リリーフ弁と同様の作用、効果が得られ、超高圧蒸気圧縮式冷凍サイクル装置等に使用される高圧仕様でも、取付強度、気密性等の取付性能を悪化したり、コスト高を招くことがない。
この発明による高圧流体用制御機器の他の実施形態を、図6を参照して説明する。この実施形態による高圧流体用制御機器は高圧用電磁弁である。高圧用電磁弁は、ステンレス鋼製の弁ハウジング70を有している。弁ハウジング70には、弁室71、弁座部72が形成され、管継手73、74の取付端部73A、74Aがろう付けによって取り付けられている。
弁室71には、弁座部72に選択的に着座することにより、弁ポート75を開閉するボール弁76が配置されている。
弁ハウジング70の上部にはプランジャチューブ77が固定されている。プランジャチューブ77の上端部にはプラグ状の吸引子78が固定装着されている。プランジャチューブ77内にはプランジャ79が軸線方向(上下方向)に移動可能に設けられている。プランジャ79にはボール弁76が固定されている。プランジャ79と吸引子78との間には圧縮コイルばねによるプランジャばね80が取り付けられている。吸引子78にはボルト81によって外凾82と電磁コイル(巻線)83との連結体が固定されている。
この構造の電磁弁では、電磁コイル83を励磁することにより、プランジャ79がプランジャばね80のばね力に抗して吸引子78に吸着し、これに伴いボール弁76が上昇移動することにより弁ポート75を開く。
管継手73、74は、図7に示されているように、ともに、ステンレス鋼、炭素鋼等の鉄鋼系金属管を素管85とし、所定長さに切断された素管85の外周表面のうち配管接続部分Lを銅ろう材の溶融凝固層86によって銅被覆されている。
この管継手73、74の取付工程を、図8を参照して説明する。台100上に上下反転して弁ハウジング70を載置し、ステンレス鋼、炭素鋼等の鉄鋼系金属管からなる素管85を所定長さに切断して作成した管継手73、74の取付端部73A、74Aを、弁ハウジング70の継手取付孔87、88に差し込み、取付端部73A、74Aの各々にリングろう材89、90を取付ける。
リングろう材89、90は、水素還元炉にて溶融し、管継手73、74の取付端部73A、74A側に付けられる銅ろうが溶融拡散して弁ハウジング70と充分な結合が得られる溶融温度のものを選定する。リングろう材89、90としては、例えば、1100℃以上でろう付け可能な、銅ろう、りん青銅ろうや銅−銀合金ろう等が適してしている。
つぎに、管継手73、74の開放端部73B、74Bの外周あるいは内周に、銅ろうによるリング銅ろう材91、92、又は、ペースト銅ろう材を取り付け、水素還元炉で炉中ろう付けを行う。この水素還元炉による炉中ろう付けにより、リングろう材89、90によって管継手73、74の各々の素管85を弁ハウジング70に固定し、同時にリング銅ろう材91、92を溶融拡散させて管継手73、74の各々の配管接続部分L部分に銅ろう材の溶融凝固層86を得る(図7参照)。
つまり、鉄鋼系金属を素管85とする管継手73、74を炉中でろう付けするろう付け工程を含み、ろう付け工程に先だって素管85の配管接続部分にリング銅ろう材91、92を取り付け、前述のろう付け工程によってリング銅ろう材91、92を溶融し、素管85の配管接続部を銅ろう材の溶融凝固層(拡散層)86によって被覆する。
配管やシステムへの接続上要求される管継手73、74の内径、外径寸法は、銅の拡散層の厚みを管理することにはむずかしいので、ろう付け工程完了後にサイジング処理を行うことで要求寸法を得る。サイジング処理は、銅による軟質の溶融凝固層86を塑性変形させて寸法出し(管継手73、74の径寸法の調整)をする作業であり、通常行われている外観・寸法検査での継手寸法検査に替えて実施すれば、工程数の増加とならず、より確実な寸法を得ることとなる。
上述したように、管継手73、74の素管85が、耐圧強度の高い鉄鋼系金属であることにより、素管が銅製である場合に比して管肉厚を薄くでき、素管表面が溶融凝固層86によって銅被覆されていることにより、回路配管やユニットとの銅ろうによる接続が可能になる。これにより、蒸気圧縮式冷凍サイクル装置等に使用される高圧仕様でも、取付強度、気密性等の取付性能を悪化したり、コスト高を招くことがない。
これにより、この実施形態でも、次のような効果が得られる。
(1)銅管継手の場合に生じる管継手の肉厚増大に伴う機器の設計変更(大型化)を回避でき、併せてコストアップを極力回避できる。
(2)管継手73、74の熱容量の低減により、配管やユニットへのろう付け作業が短時間で容易にできる。
(3)素管85をステンレス鋼系や炭素鋼系で構成したことで、それらの熱伝導率の差異から配管やユニットへのろう付け時の熱影響が少なく、継手長さを短くできる、ろう付け時間が短縮できる、ろう付け時の機器の冷却が不要となると云う効果が得られる。
これらのことにより、超高圧蒸気圧縮式冷凍サイクル装置用でも、HFC系冷媒を使用するような通常の冷凍サイクル装置用の設計とほとんど設計変更することなく、機器提供が可能になる。
なお、銅による溶融凝固層86は、リング銅ろう以外に、素管85の配管接続部分に塗布したペースト銅ろうによって同様に構成することもできる。
この発明による高圧流体用制御機器(高圧リリーフ弁)の一つの実施形態を示す断面図である。 一つの実施形態による高圧流体用制御機器の要部の拡大断面図である。 この発明による高圧流体用制御機器(高圧四方弁)の他の実施形態を示す断面図である。 他の実施形態の底面図である。 この発明による高圧流体用制御機器(高圧電動弁)の他の実施形態を示す断面図である。 この発明による高圧流体用制御機器(高圧電磁弁)の他の実施形態を示す断面図である。 他の実施形態による高圧流体用制御機器の要部の拡大断面図である。 他の実施形態による高圧流体用制御機器の製造工程を示す説明図である。
符号の説明
10 弁ハウジング
11 ダイヤフラム積層体
17 入口側管継手
18 出口側管継手
20 素管
21 銅めっき層
30 弁ハウジング
31 弁座板
33 主弁体
36〜39 管継手
50 弁ハウジング
52、53 管継手
54 ニードル弁
70 弁ハウジング
73、74 管継手
76 ボール弁
85 素管
86 溶融凝固層
89、90 リングろう材
91、92 銅リングろう材

Claims (6)

  1. 配管接続用の管継手を有し、当該管継手の素管が鉄鋼系金属により構成され、前記素管の表面が銅被覆されていることを特徴とする高圧流体用制御機器。
  2. 前記素管の表面のうち配管接続部分を銅被覆されていることを特徴とする請求項1記載の高圧流体用制御機器。
  3. 前記銅被覆は銅めっき層により構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の高圧流体用制御機器。
  4. 前記銅被覆は銅ろう材の溶融凝固層により構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の高圧流体用制御機器。
  5. 制御機器本体に鉄鋼系金属を素管とする管継手を炉中でろう付けするろう付け工程を含み、
    前記ろう付け工程に先だって前記素管の配管接続部分に銅ろう材を付け、前記ろう付け工程によって前記銅ろう材を溶融し、前記素管の配管接続部を前記銅ろう材の溶融凝固層によって被覆する、
    ことを特徴とする高圧流体用制御機器の製造方法。
  6. 前記ろう付け工程完了後に、前記管継手にサイジング加工を施し、当該管継手の径寸法の調整を行うことを特徴とする請求項5記載の高圧流体用制御機器の製造方法。
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