JP2004044341A - 常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法 - Google Patents
常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】電磁シールドルームは鋼鈑等の金属板を室内に貼り詰めることにより電磁波のシールドを行っているが、特に既存のコンピュータールームをシールドルームに改装する場合、施工期間、改装コスト、シールドの確実性、有効スペースの減少など多くの課題を抱えている。
【解決手段】本発明に係る工法では、鋼鈑等の金属板に代わって常温金属溶射皮膜をシールド材とし、該皮膜の溶射面への食い付き、強度を確実なものとするため、下地材として極細線材からなる細目ネットを貼り付けた後、溶射を施す。
【解決手段】本発明に係る工法では、鋼鈑等の金属板に代わって常温金属溶射皮膜をシールド材とし、該皮膜の溶射面への食い付き、強度を確実なものとするため、下地材として極細線材からなる細目ネットを貼り付けた後、溶射を施す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁波が室内から漏れ出すのを防ぐと共に、電磁波の室外からの侵入を防ぐための電磁シールドルーム構築の工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピューター通信の普及に伴って、近い将来、ケーブル等から漏れ出た電磁波の傍受による機密の漏洩や、外部からの強力電磁波による通信障害の可能性が指摘されている。
【0003】
そこで、鋼板等の金属板で室内の天井、壁面、床面を貼り詰めた電磁シールドルームが考案され、既存のコンピュータールーム等の改装も行われるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、既存の部屋を電磁シールドルームに改装する場合、室内の全ての凹凸に合わせて鋼板を加工すると、長期の改装日程と多大な改装費が必要となるばかりか、鋼鈑の合わせ目から電磁波が漏れる恐れがあり、また凹凸を無視して施工すると室内が狭くなるという欠点の解消が課題となっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明に係る電磁シールドルーム構築工法では、鋼板による電磁シールドに代わって、常温金属溶射膜をシールド材とする。
【0006】
常温金属溶射とはアーク溶射の一種で、溶射時の素材温度を上昇させることなくできる溶射であり、微粒化する圧縮空気をアークの周辺のノズルより噴射させて、アーク点を空気流によって冷却せず、低電圧で2種の金属(例えばアルミニュウムと亜鉛)を溶射材として溶融、溶射し、皮膜を形成するもので、専ら橋梁、船舶等の防錆処理に使用されているものであるが、該溶射皮膜は純粋な金属であるため電磁波に対するシールド効果を有する。
【0007】
さらに、本工法では、溶射面の下地材として極細線材製の細目ネットを使用するが、該ネットは内装工事用の布クロスのように片面が補完材で裏打ちされたものを併用する。
【0008】
【作用】
本発明に係る常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法は、上記のような工法であるので、鋼鈑等を室内に貼り詰める従来の電磁シールドルーム工法と比較して、施工工期、室内の有効性、シールドの確実性のいずれをとっても勝っている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法の基本的な一実施例について説明する。通常、室内の内装は石膏ボードの天井、同じく石膏ボードにビニールクロス等の仕上材を貼った壁面、コンクリートにさまざまなフローリング材を敷いた床面及びドアや窓などの各種建具類から構成される。このうち、ドアとドア枠との隙間、窓ガラス等のシールドについては別の技術となるのでここでは触れない。
【0010】
前述のように常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法では、該金属溶射による溶射皮膜により電磁波をシールドするが、特に溶射皮膜が付着しにくい平滑な面には、溶射に先立って下地材として極細線材からなる細目ネットを貼り付けることにより、溶射皮膜の食い付きを向上させると共に該溶射皮膜の強度を高める効果を発揮する。
【0011】
本発明に係る常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法の施工工程は、改装工事による場合、通常、照明器具を取り外し、壁面のビニールクロス、床材の剥がしが第一工程となる。ただし、壁面のクロスは材質によっては剥がす必要のないものもある。
【0012】
第二工程は溶射面への下地ネット貼りである。該ネットの貼り付け方法としては、施工面の材質、形状に応じて、ステップル打ち、アンカー打ち、接着剤による貼り付け等が考えられるが、球状面への施工箇所を除いて、ネットの片面に予め補完材を裏打ちした内装材の壁紙状のネットを製作しておくことにより、内装仕上げクロス同様に接着施工することが可能となり工期の短縮が図れる。
【0013】
該細目ネット貼り付け後、各所のパテ埋め及び非溶射部分の養生が第三工程となる。吹き付け塗装工事の場合と同様に、必要箇所へのパテ埋めと、養生テープ、養生シートを使用して養生を行う。
【0014】
第四工程は専用機器を使用して常温金属溶射を行う工程で、溶射した金属皮膜で室内を覆いシールドを完了する。常温金属溶射は吹き付け塗装に似るが、塗装と違って乾燥を待つ必要がなく、次の工程に移れる。
【0015】
各所の養生を取り外した後、最後の工程として、必要に応じて溶射皮膜の上から塗装又はクロス貼りを施し、天井材、床材貼り等の内装工事を行い電磁シールドルームを完成させる。
【0016】
【発明の効果】
本発明に係る常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法は、以上詳述したような工法であるので、簡便、迅速かつ確実な施工が望めるばかりでなく、既存室の改装による場合でも、室内の有効面積を狭めることのない電磁シールドルームを提供でき、従来の鋼鈑等による電磁シールドルームと比較して格段に優れた工法であると共に、工期の短縮により施工コストの大幅な低減を実現する。
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁波が室内から漏れ出すのを防ぐと共に、電磁波の室外からの侵入を防ぐための電磁シールドルーム構築の工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピューター通信の普及に伴って、近い将来、ケーブル等から漏れ出た電磁波の傍受による機密の漏洩や、外部からの強力電磁波による通信障害の可能性が指摘されている。
【0003】
そこで、鋼板等の金属板で室内の天井、壁面、床面を貼り詰めた電磁シールドルームが考案され、既存のコンピュータールーム等の改装も行われるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、既存の部屋を電磁シールドルームに改装する場合、室内の全ての凹凸に合わせて鋼板を加工すると、長期の改装日程と多大な改装費が必要となるばかりか、鋼鈑の合わせ目から電磁波が漏れる恐れがあり、また凹凸を無視して施工すると室内が狭くなるという欠点の解消が課題となっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明に係る電磁シールドルーム構築工法では、鋼板による電磁シールドに代わって、常温金属溶射膜をシールド材とする。
【0006】
常温金属溶射とはアーク溶射の一種で、溶射時の素材温度を上昇させることなくできる溶射であり、微粒化する圧縮空気をアークの周辺のノズルより噴射させて、アーク点を空気流によって冷却せず、低電圧で2種の金属(例えばアルミニュウムと亜鉛)を溶射材として溶融、溶射し、皮膜を形成するもので、専ら橋梁、船舶等の防錆処理に使用されているものであるが、該溶射皮膜は純粋な金属であるため電磁波に対するシールド効果を有する。
【0007】
さらに、本工法では、溶射面の下地材として極細線材製の細目ネットを使用するが、該ネットは内装工事用の布クロスのように片面が補完材で裏打ちされたものを併用する。
【0008】
【作用】
本発明に係る常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法は、上記のような工法であるので、鋼鈑等を室内に貼り詰める従来の電磁シールドルーム工法と比較して、施工工期、室内の有効性、シールドの確実性のいずれをとっても勝っている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法の基本的な一実施例について説明する。通常、室内の内装は石膏ボードの天井、同じく石膏ボードにビニールクロス等の仕上材を貼った壁面、コンクリートにさまざまなフローリング材を敷いた床面及びドアや窓などの各種建具類から構成される。このうち、ドアとドア枠との隙間、窓ガラス等のシールドについては別の技術となるのでここでは触れない。
【0010】
前述のように常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法では、該金属溶射による溶射皮膜により電磁波をシールドするが、特に溶射皮膜が付着しにくい平滑な面には、溶射に先立って下地材として極細線材からなる細目ネットを貼り付けることにより、溶射皮膜の食い付きを向上させると共に該溶射皮膜の強度を高める効果を発揮する。
【0011】
本発明に係る常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法の施工工程は、改装工事による場合、通常、照明器具を取り外し、壁面のビニールクロス、床材の剥がしが第一工程となる。ただし、壁面のクロスは材質によっては剥がす必要のないものもある。
【0012】
第二工程は溶射面への下地ネット貼りである。該ネットの貼り付け方法としては、施工面の材質、形状に応じて、ステップル打ち、アンカー打ち、接着剤による貼り付け等が考えられるが、球状面への施工箇所を除いて、ネットの片面に予め補完材を裏打ちした内装材の壁紙状のネットを製作しておくことにより、内装仕上げクロス同様に接着施工することが可能となり工期の短縮が図れる。
【0013】
該細目ネット貼り付け後、各所のパテ埋め及び非溶射部分の養生が第三工程となる。吹き付け塗装工事の場合と同様に、必要箇所へのパテ埋めと、養生テープ、養生シートを使用して養生を行う。
【0014】
第四工程は専用機器を使用して常温金属溶射を行う工程で、溶射した金属皮膜で室内を覆いシールドを完了する。常温金属溶射は吹き付け塗装に似るが、塗装と違って乾燥を待つ必要がなく、次の工程に移れる。
【0015】
各所の養生を取り外した後、最後の工程として、必要に応じて溶射皮膜の上から塗装又はクロス貼りを施し、天井材、床材貼り等の内装工事を行い電磁シールドルームを完成させる。
【0016】
【発明の効果】
本発明に係る常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法は、以上詳述したような工法であるので、簡便、迅速かつ確実な施工が望めるばかりでなく、既存室の改装による場合でも、室内の有効面積を狭めることのない電磁シールドルームを提供でき、従来の鋼鈑等による電磁シールドルームと比較して格段に優れた工法であると共に、工期の短縮により施工コストの大幅な低減を実現する。
Claims (3)
- 室内の天井、壁面及び床面の電磁波漏出箇所に、くまなく常温金属溶射を施すことによる電磁シールドルーム構築工法
- 常温金属溶射に先立って、極細の線材からなる細目ネットを施工面に下貼りすることを特徴とする請求項1の電磁シールドルーム構築工法
- 施工面に下貼りする極細の線材からなる細目ネットが、布クロスのように裏面が補完材で裏打ちされたことを特徴とする請求項2の電磁シールドルーム構築工法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002237155A JP2004044341A (ja) | 2002-07-15 | 2002-07-15 | 常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002237155A JP2004044341A (ja) | 2002-07-15 | 2002-07-15 | 常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004044341A true JP2004044341A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=31712078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002237155A Pending JP2004044341A (ja) | 2002-07-15 | 2002-07-15 | 常温金属溶射による電磁シールドルーム構築工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004044341A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008291435A (ja) * | 2007-05-22 | 2008-12-04 | Taisei Corp | 電磁シールド工法 |
-
2002
- 2002-07-15 JP JP2002237155A patent/JP2004044341A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008291435A (ja) * | 2007-05-22 | 2008-12-04 | Taisei Corp | 電磁シールド工法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040609 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040629 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20041109 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |