JP2004044234A - 屋根用融雪器 - Google Patents
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Abstract
【課題】既存屋根傾斜面に簡便に設置可能であり、雪止めとしての機能をも兼備し、しかも熱効率に秀れた新規な構造からなる屋根用融雪器を提供する。
【解決手段】釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部51と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された環状枠部52とからなる複数個の取付け金具5,5,……の各環状枠部52に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした長尺筒状の融雪用外枠体2縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体2の延伸方向に沿って線形状または柱状の発熱体3を配した上、当該融雪用外枠体2中の同発熱体3外周には、コンクリート製の蓄熱体4を充填してなるものとした屋根用融雪器である。
【選択図】 図3
【解決手段】釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部51と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された環状枠部52とからなる複数個の取付け金具5,5,……の各環状枠部52に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした長尺筒状の融雪用外枠体2縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体2の延伸方向に沿って線形状または柱状の発熱体3を配した上、当該融雪用外枠体2中の同発熱体3外周には、コンクリート製の蓄熱体4を充填してなるものとした屋根用融雪器である。
【選択図】 図3
Description
【発明の目的】
【0001】
この発明は、加熱流体や電流等の供給を受けて融雪あるいは解氷を可能とする融雪技術に関するものであって、特に、既存の屋根傾斜面に簡便に設置可能であって雪止めとしての機能を兼ね備え、しかも熱効率に秀れた新規な構造からなる屋根用融雪器を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
我が国は、冬期に入ると西高東低の所謂冬型の気圧配置となり、シベリア大陸から強い寒気団が吹き出し、優勢な対馬暖流が北上している日本海を渡ってくるため、海面に接した下層の空気が暖められて上昇すると共に、海面から蒸発した大量の水分を巻き上げ、上層の冷たい空気が降下して大気を不安定なものとし、至る所で激しい対流を発生させて日本海を横断する筋状あるいは帯状の雲を発達させ、こうした雲の中では氷晶が発生し、次第に雪結晶へと成長して上陸したときや山岳地に達したときに大量の雪を降らせてしまうこととなり、同緯度の他国に比較して国土の広い範囲に渡って積雪が見られるという特徴的な気象条件下にあるといえる。
【0003】
このようにして毎冬のように繰り返される降雪は、ときとして大量の積雪をもたらし、家屋の破損や倒壊、落雪による人身事故等といった多大な被害に見舞われてしまうため、それらを回避するため、例えば、屋根上の積雪を人力によって排除する伝統的な雪下ろしや、屋根勾配を大きくして積雪を自重によって自然落下させる自然落雪、強風を利用して吹き飛ばす風力利用、あるいは、小型除雪機械や送風機、除雪ブレード等の利用によって強制的に除雪、排雪するといった手段を講じてきているが、屋根上での雪下ろし作業は落下する危険性があるだけではなく、市街地等では屋根上から除雪、落下した堆雪スペースの確保、経済的負担等の課題もあり、それらの問題を回避しようとして積雪に充分に耐える耐雪構造家屋も推奨されてはいるものの、家屋の新築や大掛かりな増改築が不可欠となり、経済的負担の面から一般家屋に採用することは困難であって、なかなか普及するまでには至っていない。
【0004】
このような除雪作業や耐雪構造家屋に代わる対策として、これまでに採用されてきた事例を見てみると、屋根裏に空気の循環構造を設け、地下熱で暖められた空気を屋根裏に導き融雪に利用する地熱利用方式や、室内空調設備によって加熱された空気を屋根裏に導く屋根裏暖房方式、あるいは屋根上面にパイプを設置して汲み上げた地下水を供給し、循環あるいは散水するようにした消雪パイプ方式や、ボイラによって加熱した温水を循環する温水循環パイプ方式、太陽光を利用して加熱した温水を循環させる太陽熱利用方式、あるいはまた、屋根上に電気ヒーターを設置して融雪する電熱方式等がある。
【0005】
これら従前からの融雪手段としては、例えば実開昭57−174621号公報に開示のある「雪の滑り止め兼用の伝熱フィンを有する屋根の融雪装置」考案や、特開平1−142181号公報記載の「屋根裏暖房と屋根上に設けた電熱ヒーター、温水パイプ等とを併設してなる屋根の雪降ろし装置」発明、あるいは特開平3−180655号公報に提案されている「屋根上に設けられた雪止め部材に融雪体を設けた屋根雪処理システム」発明等々、既に多数の発明、考案が開発され、一部には実用に供されているものも少なくない。
【0006】
しかしながら、前述した何れの融雪手段も、融雪のために用いられる屋根上の伝熱フィンや電熱ヒーター、温水パイプ、融雪体等が、効率的な放熱を実現するために露出状とされており、積雪との直接的な接触を可能としているが、積雪による荷重を直接受けてしまい、あるいは上方から滑落してくる積雪や氷の衝突に曝されており、変形や破損の虞れがあるばかりでなく、屋根上から脱落してしまうことも懸念される外、充分な強度を有する具体的な屋根上への設置構造や、設置箇所の雨漏り防止構造等に配慮が足らないか、あるいは配慮を欠いてしまっている等、構造上において必ずしも満足するものとは言い難いものが多いというのが実情である。
【0007】
さらに、融雪効率を高めるために、外気に露出状あるいはそれに近い構造とされた伝熱フィンや電熱ヒーター、温水パイプおよび融雪体等は、熱伝導率を良くしてあって供給された熱を迅速且つ効率的に放熱し得るようにしてあるため、ボイラの燃料消費量や電熱ヒーターの電力消費量は当然に嵩んでしまうものになる上、逆に温水や温風、電力等の熱源の供給を停止させたときにも、これまた当然に急速に冷却されてしまうものになるといった機構から成り立っている上、降り方が一定しない雪への対策がセンサー等精密且つ高価な設備に頼って頻繁にオン、オフを繰り返し、その都度起電力に余分なエネルギー消費するものであったり、温水利用のものであれば凍結を恐れて循環させ続けてしまわざるを得ないものである等、その維持、管理に多くの問題を残すものであった。
【0008】
この発明は、屋根上への設置構造を、積雪の荷重や滑落による衝撃にも耐えることができるよう充分な強度を有するものとし、熱源の供給を停止した場合であっても急激な放熱による冷却を阻止し、長時間に渡って余熱を保有して融雪する機能を発揮できると共に、再度加熱した際にも効率的且つ迅速に発熱して速やかな融雪を可能にすることができる融雪技術の実現化はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造からなる屋根用融雪器を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0009】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の屋根用融雪器は、基本的に次のような構成から成り立っている。 即ち、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能とする長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿うようにして線状、柱状または管状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、比較的熱伝導率の低い蓄熱体を充填してなる構成を要旨とする屋根用融雪器である。
【0010】
この基本的な構成からなる屋根用融雪器を、より具体的な構成のものとして示すと、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能とする長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿うようにして線状、柱状または管状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填してなる構成とした屋根用融雪器ということができる。
【0011】
やや表現を変えて示せば、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能とする長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填してなる構成の屋根用融雪器ということができる。
【0012】
さらに具体的には、上下葺き板間または上下瓦間に下方から差し込み可能であり、釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された環状枠部とからなる複数個の取付け金具の各環状枠部に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填してなるものとした屋根用融雪器となる。
【0013】
また、表現を変えて示せば、この発明に包含される屋根用融雪器は、上下葺き板間または上下瓦間に下方から差し込み可能であり、釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された環状枠部とからなる複数個の取付け金具の各環状枠部に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填した上、当該融雪用外枠体の棟方向に直交する方向の上側部と、取付け金具の各環状枠部内側部との間には、下端縁を屋根面に接地可能とし、上端縁を屋根面に対して軒先側に向けた傾斜状となるようにして屋根上の雪止めを可能とする網状放熱板を、棟方向に沿って装着してなるものとした屋根用融雪器であるということができる。
【0014】
さらに、この発明の屋根用融雪器を、望ましい構成による具体的なものとして示せば、上下葺き板間または上下瓦間に下方から差し込み可能であり、釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された略台形状の環状枠部とからなる複数個の取付け金具の各環状枠部に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした断面略矩形長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填した上、当該融雪用外枠体の棟方向に直交する方向の上側壁面および天面部と、取付け金具の各環状枠部内側部との間には、下端縁を屋根面に接地可能とし、上端縁を屋根面に対して軒先側に向けた傾斜状となるようにして屋根上の雪止めを可能とする金属製の網状放熱板を、棟方向に沿って装着してなるものとした屋根用融雪器であるということができる。
【0015】
融雪用外枠体は、屋根用融雪器を設置したときに、発熱体および蓄熱体の少なくとも屋根の棟方向上側となる外周部分を、積雪による荷重や、その滑落による衝撃等から保護すると共に、発熱体から蓄熱体を介して発せられた熱を、外側に向けて効率良く放出できるようにする機能を果たすものであり、積雪による荷重や積雪の滑落による衝撃に充分に耐えることができるものとしなければならず、しかも熱伝導率の比較的高い素材を選択すべきであり、比較的低廉にて入手可能であり、耐候性に秀れて変形や錆び等を発生しないよう塗装や鍍金等の表面処理が施された鋼板、あるいはステンレス鋼等を用いるのが望ましい。
【0016】
発熱体は、蓄熱体および融雪用外枠体等を通じて外部へ熱を放出し、融雪用外枠体に直接的、または網状放熱板や取付け金具、屋根面等の、外の部材を介して間接的に接触状となっている積雪や氷等を強制的に融解してしまう機能を果たすものであり、蓄熱体や融雪用外枠体等を、積雪の融解可能な温度まで上昇するに充分な発熱量を得ることができるものとしなければならず、蒸気や温水等の流体を密閉状に流通できるパイプや、ニッケルクロム電熱線、石英管ヒーター、銅、チタン、ステンレス、インコロイ、インコネル、アルミ、鉄クロム電熱線や同電熱帯または電熱管のように電圧を加えることによって発熱する素材を選択することができる。
【0017】
さらに発熱体には、その適所に電流や熱流体等の供給を制御する制御装置を設けることができ、電流や流体の供給を開始して一定時間経過した後に自動停止するものとしたり、各種温度センサーを用いて過熱状態を検知し、自動的に電流の供給を停止するものとしたり、あるいは、氷点下を検知したときに自動的に起動するよう制御できる構造とすることができる。
【0018】
蓄熱体は、発熱体が発する熱を、一時的に蓄熱しながら徐々に融雪用外枠体に伝達することにより、一挙に熱を損失してしまうことを防止すると共に、融雪用外枠体に接触する積雪や氷に対し、効率的に伝熱して融雪する機能を果たすものであり、比較的熱伝導率の低い素材を選択しなければならず、その機能上、経済性、製作性、構造強度上等を考慮すると、最も望ましくはコンクリートによるものとすべきではあるものの、場合によっては、煉瓦、粘土、セラミック、天然ゴム、各種合成樹脂、各種繊維、木材等、上記機能を満たす素材を使用することができる外、発熱体を貫通状配置にすることが可能な筒型空洞体の中に、空気や水、油等蓄熱可能な流体を注入、密閉したものとすることも可能である。
【0019】
取付け金具は、少なくとも融雪用外枠体を、屋根の傾斜面に棟方向に略平行状となるよう吊下げ状に保持し、屋根上の積雪が滑落状に移動してきたときにも、屋根用融雪器に加わる荷重を担持し、その破損や脱落を阻止する機能を果たすものであり、複数個が棟方向の所定間隔毎に配置されたものとし、融雪用外枠体全体に加わる荷重を、略均等に分散して高い強度を確保できる構造としなければならず、屋根傾斜面の適所に取付け杆部を吊下げ状に固定し、同取付け杆部下端を、融雪用外枠体に熔接やボルト結合等によって直接連結した構造とすることが可能である外、屋根傾斜面の棟方向に平行となる複数箇所の夫々に、取付け杆部を吊下げ状に固定し、同取付け杆部下端に設けられた環状枠部内に融雪用外枠体を連続的に挿通し、略水平に吊り下げ状にして保持するようにした構造のものとすることもできる。
【0020】
取付け枠部は、夫々が屋根の防水構造を確保したまま、屋根用融雪器を屋根の傾斜面に充分な強度をもって吊着状に装着、固定してしまう機能を果たすものであり、上端および中途部等の適所に、屋根野地板や垂木に達する釘や木ネジ等を打込み、固定可能とするものであり、釘や木ネジの貫通箇所に各種シール材や防水カバー等を施したものとするか、あるいは、上下葺き板間あるいは上下瓦間に下方から差し込み状として防水構造を確保したものとするかすることができる。
【0021】
環状枠部は、融雪用外枠体の筒型形状を保持したまま、同融雪用外枠体の棟方向の複数箇所を、その環形状内に挿通状として保持可能とする機能を果たすものであり、屋根用融雪器および積雪によって生じる荷重を分担、保持できる充分な強度を有するものとしなければならず、融雪用外枠体の外側に装着された網状放熱板も挿通してしまう枠形状のものとすることができる。
【0022】
網状放熱板は、屋根傾斜面上を滑落状に移動してくる積雪や氷等から融雪用外枠体を保護すると共に、融雪用外枠体から放出される熱を効率的に伝導して融雪可能とする機能を果たすものであり、棟方向に直交する方向の上側となる融雪用外枠体天面部から、同上側の屋根傾斜面までの段差を、直線的あるいは曲線的な傾斜面で繋ぎ、積雪荷重のベクトルの一部を、屋根面に略垂直な上方に向けて逃がして分散、保持可能とし、積雪荷重に対する耐久強度を向上するものとしなければならず、複数の小突部や舌片等を突設した凹凸面状の金属板やパンチングメタル、金属網、金属棒製の柵等のように、積雪の滑落を阻止できる程度の摩擦を確保できる板状体を用いるのが望ましい。 以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0023】
【実施例1】
図1の屋根用融雪器の斜視図に示される事例は、切妻屋根の横葺きされた傾斜面に対して二本の屋根用融雪器を、互いに適度な上下間隔を隔て棟方向に平行状の配置とするよう設置し、直列状の電気配線を配して発熱可能とした基本的構成からなるこの発明に包含される屋根用融雪器における代表的な一実施例を示している。
【0024】
当該屋根用融雪器1は、矩形断面形に形成された長尺筒形のステンレスあるいは亜鉛鍍金鋼板等の金属製の融雪用外枠体2の中心部に、インコロイを使用したストレートヒーターからなる直径12mm程度の棒状に形成された発熱体3を配し、同発熱体3の両端部には夫々図示しない電極が形成され、家屋側壁に設置された制御盤31から延長された電線コード32,32が、接続されたものとなっており、該発熱体3の外周と融雪用外枠体2内壁面との間には、コンクリート製の蓄熱体4が、隙間なく充填されたものとなっている。
【0025】
屋根傾斜面の融雪用外枠体2が取付けられた箇所には、複数個の留め孔が穿孔された平板棒状の取付け杆部51と、同取付け杆部51の端部に矩形枠状に形成された環状枠部52とを一体に形成してなる取付け金具5,5,……の複数個が、棟方向に沿って略900mm毎の等間隔を隔てた箇所であって屋根傾斜面の対応箇所の上下葺き板7,7間に、夫々取付け杆部51,51,を差し込んで、各留め孔に釘または木ネジを野地板に達するように打ち込んで固定したものとされ、棟方向の直線状に配列された各取付け金具5,5,……に、融雪用外枠体2を連続的に挿通させて取り付け、吊着状に固定されたものとなっている。
【0026】
また、発熱体3、蓄熱体4、あるいは融雪用外枠体2等に、図示しない熱電対やサーモスタット等の熱検知装置を設け、融雪を完了した後に過熱状態となったときには、電流の供給を自動的に切断し、さらに、積雪や凍結等によって氷点下まで温度低下したときに、自動的に電流の供給を再開して発熱させ、融雪を再開するよう構成したものとすることができる。なお、この実施例では、発熱体3,3を直列状配線のものとしているが、発熱体3,3毎に独立した配線を施したものとすることも勿論可能であり、一端側にだけ配線の接続部を有するようにした発熱ヒーターを用いることもできる。
【0027】
【実施例2】
図2の屋根用融雪器の断面図、および図3の分解された屋根用融雪器要部の斜視図に示される事例は、融雪用外枠体2の棟方向に直交する方向の上側となる側部に、屋根上の雪止めを可能とする網状放熱板を装着した、この発明の屋根用融雪器に包含されている他の実施例を示すものである。
【0028】
当該屋根用融雪器1は、図3に示すように、各取付け金具5の環状枠部52形状の底辺部を、棟方向に直交する方向の上側に向けて延長し、略台形状に成型したものとなし、矩形状断面の融雪用外枠体2の天面および屋根の上側方向を向いた側面に相当する範囲に、ステンレス製のパンチングメタルに板金加工を施して形成した網状放熱板6を装着したものであり、当該網状放熱板6の天面部61は、融雪用外枠体2天面部と環状枠部52上部との間に挟み込まれ、その端縁部の天面帯状縁部62が、融雪用外枠体2の下側面上側部と環状枠部52との間に挟み込まれることによって固定状とされ、網状放熱板6の上側面63が、融雪用外枠体2の上側面との間に略直角三角断面形となる間隙空間を形成するように、環状枠部52の台形状に沿って傾斜され、その下端部には、略横転L型断面形に折曲されて融雪用外枠体2上側面下部に当接状となり、上側面63と融雪用外枠体2上側面との間の略直角三角断面形の間隙空間を確保するよう折曲された下端帯状縁部64を形成したものであり、当該網状放熱板6は、融雪用外枠体2を屋根に取付けられた複数の取付け金具5に装着するのと同時に装着することが可能である。
【0029】
【作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の屋根用融雪器1は、図1のように、屋根傾斜面の途中に、上下所定間隔を隔てて二本平行状となるよう設置すれば、作動を停止しているときには、雪止めとなって積雪が大量に滑落することを阻止するものとなり、制御盤31を操作して電線コード32に電流を供給すれば、発熱体3が発熱して蓄熱体4および融雪用外枠体2を加熱し、接触している積雪を融雪して融雪用外枠体2,2毎に複数に分断してしまうようにして次第に消雪することとなり、一本だけ設置したものにに比較し、短時間の中に融雪を進行させることができるものとなり、また、熱電対やサーモスタット等の図示しない感熱装置を設ければ、融雪を完了した後に、過熱状態を感知して、自動的に電流供給を切断し、氷点下まで温度低下したときに、自動的に起動して融雪を再開することができるようにしたものとなる。
【0030】
各取付け金具5の取付け杆部51を、図1および図2に示したように、屋根傾斜面の取付け対象となる上下葺き板7,7間に差し込み状として、図示しない野地板に釘または木ネジ等を打ち込んで固定してなるものとした場合には、取付け構造部分からの雨漏り事故の発生を防止し、積雪荷重に対する耐久性に秀れた信頼性の高い設置構造とすることができる。
【0031】
さらに、図2および図3中に示したように、雪止めの際に最も大きな荷重を受ける、融雪用外枠体2の棟方向に直交する方向の上側に相当する範囲に、網状放熱板6を装着したものとすれば、屋根上の積雪Sとの接触面積を拡大してより迅速な融雪を可能とすることができる上、屋根傾斜面を滑落状に移動してきた雪Sを、充分な強度をもって受け止めることが可能となり、万が一、衝撃的な衝突によって過大な力が加わった場合であっても、網状放熱板6自体が変形することにより、衝撃を吸収して融雪用外枠体2や蓄熱体4、発熱体3を保護し、被害を最小限に抑えることができるものとなる。
【0032】
【効果】
以上のとおり、この発明の屋根用融雪器によれば、発熱体を略中心部に配した蓄熱体の外周に融雪用外枠体を装着したものとすることにより、積雪の荷重や滑落による衝撃にも耐える充分な強度を有するものとすることができ、しかも蓄熱体を設けたことにより、熱源の供給を停止した場合であっても急激な放熱による冷却を阻止して余熱を保有することができるものになることから、融雪機能を長時間に渡って発揮できる上、再度加熱する際にも効率的且つ迅速に発熱して速やかな融雪を実現することができるという秀れた特徴が得られるものである。
【0033】
特に、実施例に取り上げた屋根用融雪器1は、上記した特徴に加え、屋根の棟方向に平行状とするよう、融雪用外枠体2を設置するのに複数個の取付け金具5,5,……を用い、各取付け杆部51,51,……の夫々を対応する上下葺き板7,7間に、下方から差し込むようにして野地板面に結合したものとなっているので、設置を原因とした雨漏りを発生する虞れがなく、充分な強度をもって取り付けることができ、また、融雪用外枠体2をステンレスあるいは亜鉛鍍金鋼板等の金属製とし、その内部に中心部に発熱体3を有するコンクリート製の蓄熱体4を隙間なく充填した構造とすることにより、圧縮強度に秀れると共に、素材単価も安価であって流し込み成形が容易なものとなり、従前までの融雪器に比較して変形や破損に対する耐久強度を格段に向上させることが可能になるという極めて実用的な効果がえられるものになる。
【0034】
また、図2および図3に示すように、屋根上の積雪Sによる荷重や、滑落による衝撃が加わる融雪用外枠体2の上側面に、ステンレス製のパンチングメタルからなる網状放熱板6を装着してなるものの場合は、融雪用外枠体2に積雪Sが直接接触することを阻止して緩衝機能を果たし、融雪用外枠体2から効率的に熱を受けて、より広い接触面積を介して融雪するものとすることができるので、融雪能力を大幅に向上することができるものとなる。
【0035】
叙述の如く、この発明の屋根用融雪器は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易であって比較的簡便に採用、設置可能な極めて経済的なものとして提供することができる上、蓄熱機能を有していて熱効率を高め、融雪能力自体ものとすることができることから、従前からの融雪器に比較して遥かに経済的且つ実用的なものとなり、融雪器の設置費用の低廉化、および使用の際の燃料費や電力消費量の削減を強く希望する降雪地帯の人々からは固よりのこと、その期待に応えなければばならない建築業界や除雪器具業界をはじめ、除雪対策に多くの予算を費やす自治体等からも高い評価がなされ、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の屋根用融雪器の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】屋根用融雪器の設置状態を示す斜視図である。
【図2】屋根用融雪器の設置構造を示す断面図である。
【図3】網状放熱板を屋根用融雪器を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 屋根用融雪器
2 融雪用外枠体
3 発熱体
31 同 制御盤
32 同 電線コード
4 蓄熱体
5 取付け金具
51 同 取付け杆部
52 同 環状枠部
6 網状放熱板
61 同 天面部
62 同 天面帯状縁部
63 同 上側面
64 同 下端帯状縁部
7 葺き板
S 雪
【0001】
この発明は、加熱流体や電流等の供給を受けて融雪あるいは解氷を可能とする融雪技術に関するものであって、特に、既存の屋根傾斜面に簡便に設置可能であって雪止めとしての機能を兼ね備え、しかも熱効率に秀れた新規な構造からなる屋根用融雪器を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
我が国は、冬期に入ると西高東低の所謂冬型の気圧配置となり、シベリア大陸から強い寒気団が吹き出し、優勢な対馬暖流が北上している日本海を渡ってくるため、海面に接した下層の空気が暖められて上昇すると共に、海面から蒸発した大量の水分を巻き上げ、上層の冷たい空気が降下して大気を不安定なものとし、至る所で激しい対流を発生させて日本海を横断する筋状あるいは帯状の雲を発達させ、こうした雲の中では氷晶が発生し、次第に雪結晶へと成長して上陸したときや山岳地に達したときに大量の雪を降らせてしまうこととなり、同緯度の他国に比較して国土の広い範囲に渡って積雪が見られるという特徴的な気象条件下にあるといえる。
【0003】
このようにして毎冬のように繰り返される降雪は、ときとして大量の積雪をもたらし、家屋の破損や倒壊、落雪による人身事故等といった多大な被害に見舞われてしまうため、それらを回避するため、例えば、屋根上の積雪を人力によって排除する伝統的な雪下ろしや、屋根勾配を大きくして積雪を自重によって自然落下させる自然落雪、強風を利用して吹き飛ばす風力利用、あるいは、小型除雪機械や送風機、除雪ブレード等の利用によって強制的に除雪、排雪するといった手段を講じてきているが、屋根上での雪下ろし作業は落下する危険性があるだけではなく、市街地等では屋根上から除雪、落下した堆雪スペースの確保、経済的負担等の課題もあり、それらの問題を回避しようとして積雪に充分に耐える耐雪構造家屋も推奨されてはいるものの、家屋の新築や大掛かりな増改築が不可欠となり、経済的負担の面から一般家屋に採用することは困難であって、なかなか普及するまでには至っていない。
【0004】
このような除雪作業や耐雪構造家屋に代わる対策として、これまでに採用されてきた事例を見てみると、屋根裏に空気の循環構造を設け、地下熱で暖められた空気を屋根裏に導き融雪に利用する地熱利用方式や、室内空調設備によって加熱された空気を屋根裏に導く屋根裏暖房方式、あるいは屋根上面にパイプを設置して汲み上げた地下水を供給し、循環あるいは散水するようにした消雪パイプ方式や、ボイラによって加熱した温水を循環する温水循環パイプ方式、太陽光を利用して加熱した温水を循環させる太陽熱利用方式、あるいはまた、屋根上に電気ヒーターを設置して融雪する電熱方式等がある。
【0005】
これら従前からの融雪手段としては、例えば実開昭57−174621号公報に開示のある「雪の滑り止め兼用の伝熱フィンを有する屋根の融雪装置」考案や、特開平1−142181号公報記載の「屋根裏暖房と屋根上に設けた電熱ヒーター、温水パイプ等とを併設してなる屋根の雪降ろし装置」発明、あるいは特開平3−180655号公報に提案されている「屋根上に設けられた雪止め部材に融雪体を設けた屋根雪処理システム」発明等々、既に多数の発明、考案が開発され、一部には実用に供されているものも少なくない。
【0006】
しかしながら、前述した何れの融雪手段も、融雪のために用いられる屋根上の伝熱フィンや電熱ヒーター、温水パイプ、融雪体等が、効率的な放熱を実現するために露出状とされており、積雪との直接的な接触を可能としているが、積雪による荷重を直接受けてしまい、あるいは上方から滑落してくる積雪や氷の衝突に曝されており、変形や破損の虞れがあるばかりでなく、屋根上から脱落してしまうことも懸念される外、充分な強度を有する具体的な屋根上への設置構造や、設置箇所の雨漏り防止構造等に配慮が足らないか、あるいは配慮を欠いてしまっている等、構造上において必ずしも満足するものとは言い難いものが多いというのが実情である。
【0007】
さらに、融雪効率を高めるために、外気に露出状あるいはそれに近い構造とされた伝熱フィンや電熱ヒーター、温水パイプおよび融雪体等は、熱伝導率を良くしてあって供給された熱を迅速且つ効率的に放熱し得るようにしてあるため、ボイラの燃料消費量や電熱ヒーターの電力消費量は当然に嵩んでしまうものになる上、逆に温水や温風、電力等の熱源の供給を停止させたときにも、これまた当然に急速に冷却されてしまうものになるといった機構から成り立っている上、降り方が一定しない雪への対策がセンサー等精密且つ高価な設備に頼って頻繁にオン、オフを繰り返し、その都度起電力に余分なエネルギー消費するものであったり、温水利用のものであれば凍結を恐れて循環させ続けてしまわざるを得ないものである等、その維持、管理に多くの問題を残すものであった。
【0008】
この発明は、屋根上への設置構造を、積雪の荷重や滑落による衝撃にも耐えることができるよう充分な強度を有するものとし、熱源の供給を停止した場合であっても急激な放熱による冷却を阻止し、長時間に渡って余熱を保有して融雪する機能を発揮できると共に、再度加熱した際にも効率的且つ迅速に発熱して速やかな融雪を可能にすることができる融雪技術の実現化はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造からなる屋根用融雪器を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0009】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の屋根用融雪器は、基本的に次のような構成から成り立っている。 即ち、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能とする長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿うようにして線状、柱状または管状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、比較的熱伝導率の低い蓄熱体を充填してなる構成を要旨とする屋根用融雪器である。
【0010】
この基本的な構成からなる屋根用融雪器を、より具体的な構成のものとして示すと、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能とする長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿うようにして線状、柱状または管状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填してなる構成とした屋根用融雪器ということができる。
【0011】
やや表現を変えて示せば、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能とする長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填してなる構成の屋根用融雪器ということができる。
【0012】
さらに具体的には、上下葺き板間または上下瓦間に下方から差し込み可能であり、釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された環状枠部とからなる複数個の取付け金具の各環状枠部に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填してなるものとした屋根用融雪器となる。
【0013】
また、表現を変えて示せば、この発明に包含される屋根用融雪器は、上下葺き板間または上下瓦間に下方から差し込み可能であり、釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された環状枠部とからなる複数個の取付け金具の各環状枠部に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填した上、当該融雪用外枠体の棟方向に直交する方向の上側部と、取付け金具の各環状枠部内側部との間には、下端縁を屋根面に接地可能とし、上端縁を屋根面に対して軒先側に向けた傾斜状となるようにして屋根上の雪止めを可能とする網状放熱板を、棟方向に沿って装着してなるものとした屋根用融雪器であるということができる。
【0014】
さらに、この発明の屋根用融雪器を、望ましい構成による具体的なものとして示せば、上下葺き板間または上下瓦間に下方から差し込み可能であり、釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された略台形状の環状枠部とからなる複数個の取付け金具の各環状枠部に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした断面略矩形長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填した上、当該融雪用外枠体の棟方向に直交する方向の上側壁面および天面部と、取付け金具の各環状枠部内側部との間には、下端縁を屋根面に接地可能とし、上端縁を屋根面に対して軒先側に向けた傾斜状となるようにして屋根上の雪止めを可能とする金属製の網状放熱板を、棟方向に沿って装着してなるものとした屋根用融雪器であるということができる。
【0015】
融雪用外枠体は、屋根用融雪器を設置したときに、発熱体および蓄熱体の少なくとも屋根の棟方向上側となる外周部分を、積雪による荷重や、その滑落による衝撃等から保護すると共に、発熱体から蓄熱体を介して発せられた熱を、外側に向けて効率良く放出できるようにする機能を果たすものであり、積雪による荷重や積雪の滑落による衝撃に充分に耐えることができるものとしなければならず、しかも熱伝導率の比較的高い素材を選択すべきであり、比較的低廉にて入手可能であり、耐候性に秀れて変形や錆び等を発生しないよう塗装や鍍金等の表面処理が施された鋼板、あるいはステンレス鋼等を用いるのが望ましい。
【0016】
発熱体は、蓄熱体および融雪用外枠体等を通じて外部へ熱を放出し、融雪用外枠体に直接的、または網状放熱板や取付け金具、屋根面等の、外の部材を介して間接的に接触状となっている積雪や氷等を強制的に融解してしまう機能を果たすものであり、蓄熱体や融雪用外枠体等を、積雪の融解可能な温度まで上昇するに充分な発熱量を得ることができるものとしなければならず、蒸気や温水等の流体を密閉状に流通できるパイプや、ニッケルクロム電熱線、石英管ヒーター、銅、チタン、ステンレス、インコロイ、インコネル、アルミ、鉄クロム電熱線や同電熱帯または電熱管のように電圧を加えることによって発熱する素材を選択することができる。
【0017】
さらに発熱体には、その適所に電流や熱流体等の供給を制御する制御装置を設けることができ、電流や流体の供給を開始して一定時間経過した後に自動停止するものとしたり、各種温度センサーを用いて過熱状態を検知し、自動的に電流の供給を停止するものとしたり、あるいは、氷点下を検知したときに自動的に起動するよう制御できる構造とすることができる。
【0018】
蓄熱体は、発熱体が発する熱を、一時的に蓄熱しながら徐々に融雪用外枠体に伝達することにより、一挙に熱を損失してしまうことを防止すると共に、融雪用外枠体に接触する積雪や氷に対し、効率的に伝熱して融雪する機能を果たすものであり、比較的熱伝導率の低い素材を選択しなければならず、その機能上、経済性、製作性、構造強度上等を考慮すると、最も望ましくはコンクリートによるものとすべきではあるものの、場合によっては、煉瓦、粘土、セラミック、天然ゴム、各種合成樹脂、各種繊維、木材等、上記機能を満たす素材を使用することができる外、発熱体を貫通状配置にすることが可能な筒型空洞体の中に、空気や水、油等蓄熱可能な流体を注入、密閉したものとすることも可能である。
【0019】
取付け金具は、少なくとも融雪用外枠体を、屋根の傾斜面に棟方向に略平行状となるよう吊下げ状に保持し、屋根上の積雪が滑落状に移動してきたときにも、屋根用融雪器に加わる荷重を担持し、その破損や脱落を阻止する機能を果たすものであり、複数個が棟方向の所定間隔毎に配置されたものとし、融雪用外枠体全体に加わる荷重を、略均等に分散して高い強度を確保できる構造としなければならず、屋根傾斜面の適所に取付け杆部を吊下げ状に固定し、同取付け杆部下端を、融雪用外枠体に熔接やボルト結合等によって直接連結した構造とすることが可能である外、屋根傾斜面の棟方向に平行となる複数箇所の夫々に、取付け杆部を吊下げ状に固定し、同取付け杆部下端に設けられた環状枠部内に融雪用外枠体を連続的に挿通し、略水平に吊り下げ状にして保持するようにした構造のものとすることもできる。
【0020】
取付け枠部は、夫々が屋根の防水構造を確保したまま、屋根用融雪器を屋根の傾斜面に充分な強度をもって吊着状に装着、固定してしまう機能を果たすものであり、上端および中途部等の適所に、屋根野地板や垂木に達する釘や木ネジ等を打込み、固定可能とするものであり、釘や木ネジの貫通箇所に各種シール材や防水カバー等を施したものとするか、あるいは、上下葺き板間あるいは上下瓦間に下方から差し込み状として防水構造を確保したものとするかすることができる。
【0021】
環状枠部は、融雪用外枠体の筒型形状を保持したまま、同融雪用外枠体の棟方向の複数箇所を、その環形状内に挿通状として保持可能とする機能を果たすものであり、屋根用融雪器および積雪によって生じる荷重を分担、保持できる充分な強度を有するものとしなければならず、融雪用外枠体の外側に装着された網状放熱板も挿通してしまう枠形状のものとすることができる。
【0022】
網状放熱板は、屋根傾斜面上を滑落状に移動してくる積雪や氷等から融雪用外枠体を保護すると共に、融雪用外枠体から放出される熱を効率的に伝導して融雪可能とする機能を果たすものであり、棟方向に直交する方向の上側となる融雪用外枠体天面部から、同上側の屋根傾斜面までの段差を、直線的あるいは曲線的な傾斜面で繋ぎ、積雪荷重のベクトルの一部を、屋根面に略垂直な上方に向けて逃がして分散、保持可能とし、積雪荷重に対する耐久強度を向上するものとしなければならず、複数の小突部や舌片等を突設した凹凸面状の金属板やパンチングメタル、金属網、金属棒製の柵等のように、積雪の滑落を阻止できる程度の摩擦を確保できる板状体を用いるのが望ましい。 以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0023】
【実施例1】
図1の屋根用融雪器の斜視図に示される事例は、切妻屋根の横葺きされた傾斜面に対して二本の屋根用融雪器を、互いに適度な上下間隔を隔て棟方向に平行状の配置とするよう設置し、直列状の電気配線を配して発熱可能とした基本的構成からなるこの発明に包含される屋根用融雪器における代表的な一実施例を示している。
【0024】
当該屋根用融雪器1は、矩形断面形に形成された長尺筒形のステンレスあるいは亜鉛鍍金鋼板等の金属製の融雪用外枠体2の中心部に、インコロイを使用したストレートヒーターからなる直径12mm程度の棒状に形成された発熱体3を配し、同発熱体3の両端部には夫々図示しない電極が形成され、家屋側壁に設置された制御盤31から延長された電線コード32,32が、接続されたものとなっており、該発熱体3の外周と融雪用外枠体2内壁面との間には、コンクリート製の蓄熱体4が、隙間なく充填されたものとなっている。
【0025】
屋根傾斜面の融雪用外枠体2が取付けられた箇所には、複数個の留め孔が穿孔された平板棒状の取付け杆部51と、同取付け杆部51の端部に矩形枠状に形成された環状枠部52とを一体に形成してなる取付け金具5,5,……の複数個が、棟方向に沿って略900mm毎の等間隔を隔てた箇所であって屋根傾斜面の対応箇所の上下葺き板7,7間に、夫々取付け杆部51,51,を差し込んで、各留め孔に釘または木ネジを野地板に達するように打ち込んで固定したものとされ、棟方向の直線状に配列された各取付け金具5,5,……に、融雪用外枠体2を連続的に挿通させて取り付け、吊着状に固定されたものとなっている。
【0026】
また、発熱体3、蓄熱体4、あるいは融雪用外枠体2等に、図示しない熱電対やサーモスタット等の熱検知装置を設け、融雪を完了した後に過熱状態となったときには、電流の供給を自動的に切断し、さらに、積雪や凍結等によって氷点下まで温度低下したときに、自動的に電流の供給を再開して発熱させ、融雪を再開するよう構成したものとすることができる。なお、この実施例では、発熱体3,3を直列状配線のものとしているが、発熱体3,3毎に独立した配線を施したものとすることも勿論可能であり、一端側にだけ配線の接続部を有するようにした発熱ヒーターを用いることもできる。
【0027】
【実施例2】
図2の屋根用融雪器の断面図、および図3の分解された屋根用融雪器要部の斜視図に示される事例は、融雪用外枠体2の棟方向に直交する方向の上側となる側部に、屋根上の雪止めを可能とする網状放熱板を装着した、この発明の屋根用融雪器に包含されている他の実施例を示すものである。
【0028】
当該屋根用融雪器1は、図3に示すように、各取付け金具5の環状枠部52形状の底辺部を、棟方向に直交する方向の上側に向けて延長し、略台形状に成型したものとなし、矩形状断面の融雪用外枠体2の天面および屋根の上側方向を向いた側面に相当する範囲に、ステンレス製のパンチングメタルに板金加工を施して形成した網状放熱板6を装着したものであり、当該網状放熱板6の天面部61は、融雪用外枠体2天面部と環状枠部52上部との間に挟み込まれ、その端縁部の天面帯状縁部62が、融雪用外枠体2の下側面上側部と環状枠部52との間に挟み込まれることによって固定状とされ、網状放熱板6の上側面63が、融雪用外枠体2の上側面との間に略直角三角断面形となる間隙空間を形成するように、環状枠部52の台形状に沿って傾斜され、その下端部には、略横転L型断面形に折曲されて融雪用外枠体2上側面下部に当接状となり、上側面63と融雪用外枠体2上側面との間の略直角三角断面形の間隙空間を確保するよう折曲された下端帯状縁部64を形成したものであり、当該網状放熱板6は、融雪用外枠体2を屋根に取付けられた複数の取付け金具5に装着するのと同時に装着することが可能である。
【0029】
【作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の屋根用融雪器1は、図1のように、屋根傾斜面の途中に、上下所定間隔を隔てて二本平行状となるよう設置すれば、作動を停止しているときには、雪止めとなって積雪が大量に滑落することを阻止するものとなり、制御盤31を操作して電線コード32に電流を供給すれば、発熱体3が発熱して蓄熱体4および融雪用外枠体2を加熱し、接触している積雪を融雪して融雪用外枠体2,2毎に複数に分断してしまうようにして次第に消雪することとなり、一本だけ設置したものにに比較し、短時間の中に融雪を進行させることができるものとなり、また、熱電対やサーモスタット等の図示しない感熱装置を設ければ、融雪を完了した後に、過熱状態を感知して、自動的に電流供給を切断し、氷点下まで温度低下したときに、自動的に起動して融雪を再開することができるようにしたものとなる。
【0030】
各取付け金具5の取付け杆部51を、図1および図2に示したように、屋根傾斜面の取付け対象となる上下葺き板7,7間に差し込み状として、図示しない野地板に釘または木ネジ等を打ち込んで固定してなるものとした場合には、取付け構造部分からの雨漏り事故の発生を防止し、積雪荷重に対する耐久性に秀れた信頼性の高い設置構造とすることができる。
【0031】
さらに、図2および図3中に示したように、雪止めの際に最も大きな荷重を受ける、融雪用外枠体2の棟方向に直交する方向の上側に相当する範囲に、網状放熱板6を装着したものとすれば、屋根上の積雪Sとの接触面積を拡大してより迅速な融雪を可能とすることができる上、屋根傾斜面を滑落状に移動してきた雪Sを、充分な強度をもって受け止めることが可能となり、万が一、衝撃的な衝突によって過大な力が加わった場合であっても、網状放熱板6自体が変形することにより、衝撃を吸収して融雪用外枠体2や蓄熱体4、発熱体3を保護し、被害を最小限に抑えることができるものとなる。
【0032】
【効果】
以上のとおり、この発明の屋根用融雪器によれば、発熱体を略中心部に配した蓄熱体の外周に融雪用外枠体を装着したものとすることにより、積雪の荷重や滑落による衝撃にも耐える充分な強度を有するものとすることができ、しかも蓄熱体を設けたことにより、熱源の供給を停止した場合であっても急激な放熱による冷却を阻止して余熱を保有することができるものになることから、融雪機能を長時間に渡って発揮できる上、再度加熱する際にも効率的且つ迅速に発熱して速やかな融雪を実現することができるという秀れた特徴が得られるものである。
【0033】
特に、実施例に取り上げた屋根用融雪器1は、上記した特徴に加え、屋根の棟方向に平行状とするよう、融雪用外枠体2を設置するのに複数個の取付け金具5,5,……を用い、各取付け杆部51,51,……の夫々を対応する上下葺き板7,7間に、下方から差し込むようにして野地板面に結合したものとなっているので、設置を原因とした雨漏りを発生する虞れがなく、充分な強度をもって取り付けることができ、また、融雪用外枠体2をステンレスあるいは亜鉛鍍金鋼板等の金属製とし、その内部に中心部に発熱体3を有するコンクリート製の蓄熱体4を隙間なく充填した構造とすることにより、圧縮強度に秀れると共に、素材単価も安価であって流し込み成形が容易なものとなり、従前までの融雪器に比較して変形や破損に対する耐久強度を格段に向上させることが可能になるという極めて実用的な効果がえられるものになる。
【0034】
また、図2および図3に示すように、屋根上の積雪Sによる荷重や、滑落による衝撃が加わる融雪用外枠体2の上側面に、ステンレス製のパンチングメタルからなる網状放熱板6を装着してなるものの場合は、融雪用外枠体2に積雪Sが直接接触することを阻止して緩衝機能を果たし、融雪用外枠体2から効率的に熱を受けて、より広い接触面積を介して融雪するものとすることができるので、融雪能力を大幅に向上することができるものとなる。
【0035】
叙述の如く、この発明の屋根用融雪器は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易であって比較的簡便に採用、設置可能な極めて経済的なものとして提供することができる上、蓄熱機能を有していて熱効率を高め、融雪能力自体ものとすることができることから、従前からの融雪器に比較して遥かに経済的且つ実用的なものとなり、融雪器の設置費用の低廉化、および使用の際の燃料費や電力消費量の削減を強く希望する降雪地帯の人々からは固よりのこと、その期待に応えなければばならない建築業界や除雪器具業界をはじめ、除雪対策に多くの予算を費やす自治体等からも高い評価がなされ、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の屋根用融雪器の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】屋根用融雪器の設置状態を示す斜視図である。
【図2】屋根用融雪器の設置構造を示す断面図である。
【図3】網状放熱板を屋根用融雪器を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 屋根用融雪器
2 融雪用外枠体
3 発熱体
31 同 制御盤
32 同 電線コード
4 蓄熱体
5 取付け金具
51 同 取付け杆部
52 同 環状枠部
6 網状放熱板
61 同 天面部
62 同 天面帯状縁部
63 同 上側面
64 同 下端帯状縁部
7 葺き板
S 雪
Claims (6)
- 屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能とする長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿うようにして線状、柱状または管状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、比較的熱伝導率の低い蓄熱体を充填してなるものとしたことを特徴とする屋根用融雪器。
- 屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能とする長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿うようにして線状、柱状または管状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填してなるものとしたことを特徴とする屋根用融雪器。
- 屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能とする長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填してなるものとしたことを特徴とする屋根用融雪器。
- 上下葺き板間または上下瓦間に下方から差し込み可能であり、釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された環状枠部とからなる複数個の取付け金具の各環状枠部に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填してなるものとしたことを特徴とする屋根用融雪器。
- 上下葺き板間または上下瓦間に下方から差し込み可能であり、釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された環状枠部とからなる複数個の取付け金具の各環状枠部に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填した上、当該融雪用外枠体の棟方向に直交する方向の上側部と、取付け金具の各環状枠部内側部との間には、下端縁を屋根面に接地可能とし、上端縁を屋根面に対して軒先側に向けた傾斜状となるようにして屋根上の雪止めを可能とする網状放熱板を、棟方向に沿って装着してなるものとしたことを特徴とする屋根用融雪器。
- 上下葺き板間または上下瓦間に下方から差し込み可能であり、釘やネジ等によって屋根野地板面に固定するようにした吊り子状取付け杆部と、該吊り子状取付け杆部下端に一体に形成された略台形状の環状枠部とからなる複数個の取付け金具の各環状枠部に連続して挿通することにより、屋根の傾斜面適所に棟方向と略平行状に配設可能となるようにした断面略矩形長尺筒状の融雪用外枠体縦断面略中心位置に、該融雪用外枠体の延伸方向に沿い、両端部間に電圧を加えることによって発熱するようにした線形状または柱状の発熱体を配した上、当該融雪用外枠体中の同発熱体外周には、コンクリート製の蓄熱体を充填した上、当該融雪用外枠体の棟方向に直交する方向の上側壁面および天面部と、取付け金具の各環状枠部内側部との間には、下端縁を屋根面に接地可能とし、上端縁を屋根面に対して軒先側に向けた傾斜状となるようにして屋根上の雪止めを可能とする金属製の網状放熱板を、棟方向に沿って装着してなるものとしたことを特徴とする屋根用融雪器。
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