JP2004043699A - 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、難燃性に優れた樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することである。
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、難燃剤とを含むことを特徴とするものである。また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上含むことを特徴とするものである。
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、難燃剤とを含むことを特徴とするものである。また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上含むことを特徴とするものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂組成物、プリプレグおよび積層板に関する。
【従来の技術】
【0002】
エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂は、その優れた特性から電気及び電子機器部品等に広く使用されている。これらの熱硬化性樹脂は、火災に対する安全性を確保するため難燃性が付与されている場合が多い。これらの熱硬化性樹脂を難燃化する手法は、従来臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有化合物を用いることが一般的であった。
しかし、ハロゲン含有化合物は高度な難燃性を有するが、以下のような問題点を有していた。例えば芳香族臭素化合物は、熱分解で腐食性の臭素、臭化水素を分離するだけでなく、酸素存在下で分解した場合に毒性の高いポリブロモジベンゾフラン、及びポリジブロモベンゾオキシンを形成する可能性がある。また、臭素を含有する老朽廃材の処分は極めて困難である。このような理由から臭素含有難燃剤に代わる難燃剤が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた難燃性を有する樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(10)に記載の本発明により達成される。
(1)基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、難燃剤とを含むことを特徴とする樹脂組成物。
(2)前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体の60〜80重量%である第(1)に記載の樹脂組成物。
(3)前記ノボラック型エポキシ樹脂は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である第(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4)前記イソシアネート変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂全体の20〜40重量%である第(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)前記イソシアネート変性エポキシ樹脂は、式(I)で示されるものである第(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
【化2】
(6)前記硬化剤は、フェノールノボラック樹脂である第(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)前記難燃剤は、リン化合物を含むものである第(1)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)前記難燃剤は、ホスフィンオキサイド化合物である第(1)ないし(7)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(9)第(1)ないし(8)のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
(10)第(9)に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂組成物、プリプレグおよび積層板について、詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、難燃剤とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。
また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上含むことを特徴とするものである。
【0006】
以下、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物では、ノボラック型エポキシ樹脂を含む。これにより、樹脂組成物等の難燃性および半田耐熱性を向上することができる。
ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの中でもクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、架橋密度増加による耐熱性向上と、吸水率を低下することができる。
【0007】
前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体の60〜80重量%が好ましく、特に65〜75重量%が好ましい。ノボラック型エポキシ樹脂の含有量が前記下限値未満であると半田耐熱性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると吸水率を低下する効果が低下する場合がある。
【0008】
本発明の樹脂組成物では、イソシアネート変性エポキシ樹脂を含む。これにより、樹脂組成物等の半田耐熱性を維持した状態で、金属箔と樹脂との密着性を向上することができる。
ノボラック型エポキシ樹脂は、ベンゼン環含有率が高く、難燃性に優れている。また架橋密度が高いため、ガラス転移温度が高く半田耐熱性に優れている。
しかし、ノボラック型エポキシ樹脂では、密着性が不充分である。そこで、密着性を改善するために、長鎖ビスフェノールエポキシを添加する方法等が挙げられる。しかし、この方法では難燃性が低下する場合があった。
【0009】
これに対して、本発明者は、ノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂とを併用すると前記問題点が改善できることを見出した。
その理由としては、イソシアネート変性エポキシ樹脂が、分子中にオキサゾリジノン構造を有するため半田耐熱性に優れ、また密着性も優れているとからであると考えられる。オキサゾリジノン構造は強固な5員環構造のため耐熱性が優れており、窒素原子を含むため金属箔との相互作用が強く密着性に優れる。さらに、イソシアネート変性エポキシ樹脂は、窒素原子を分子内に含むため難燃性に優れているからであると考えられる。
【0010】
前記イソシアネート変性エポキシ樹脂は、一般にエポキシ樹脂とイソシアネート化合物をあらかじめ付加反応させたものが挙げられる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とメチレンビスイソシアネートを反応させたもの、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とトリレンジイソシアネートを反応させたもの、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とo−トリジンイソシアネートを反応させたものなどがあげられる。
【0011】
前記イソシアネート変性エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂全体の20〜40重量%が好ましく、特に25〜35重量%が好ましい。イソシアネート変性エポキシ樹脂の含有量が前記下限値未満であると密着性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合がある。
【0012】
前記イソシアネート変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されないが、300〜2,000が好ましく、特に400〜1,900が好ましい。エポキシ当量が前記下限値未満であると密着性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合がある。
【0013】
前記イソシアネート変性エポキシ樹脂は、特に限定されないが、汎用性、密着性の向上効果を考慮すると下記式(I)で表されるものが好ましい。
【化3】
前記式(I)で示されるイソシアネート変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されないが、300〜2,000が好ましく、特に400〜1,900が好ましい。エポキシ当量が前記下限値未満であると密着性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると耐熱性が低下する場合がある。
また、式(I)中でn:mは、特に限定されないが、1:2以上が好ましい。
前記範囲未満であると、難燃性を向上する効果が低下する場合がある。
【0014】
本発明の樹脂組成物では、硬化剤を含む。
前記硬化剤としては、例えばジエチレントリアミン等のアミン化合物、無水フタル酸等の酸無水物、クレゾールノボラック樹脂、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、トリアジンノボラック樹脂等のノボラック型樹脂が挙げられる。
これらの中でもフェノールノボラック樹脂が汎用性の点から好ましく、トリアジンノボラック樹脂が難燃性の点から好ましい。
【0015】
前記硬化剤の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の10〜50重量%が好ましく、特に15〜40重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満あるいは前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合が有る。
【0016】
本発明の樹脂組成物では難燃剤を含有する。
前記難燃剤としては、例えばリン酸エステル、リン酸メラミン、ホスフィンオキサイド等のリン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機系難燃剤、メラミン、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤等が挙げられる。
これらの中でもリン系難燃剤が好ましい。これにより、ハロゲン化合物を使用しなくとも難燃化できる。リン系難燃剤として、特に分子内にハロゲンを含まないものが好ましく、耐薬品性の点からホスフィンオキサイド化合物が最も好ましい。
【0017】
前記難燃剤の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の5〜30重量%が好ましく、特に10〜20重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると難燃性を向上する効果が低下する場合が有り、前記上限値を超えると金属箔との密着性が低下する場合が有る。
【0018】
本発明の樹脂組成物は、上述したノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、難燃剤とを必須成分として含有するが、本発明の目的に反しない範囲において、その他の樹脂、硬化促進剤、カップリング剤、その他の成分を添加することは差し支えない。
【0019】
次に、プリプレグについて説明する。
本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。これにより、難燃性、耐熱性等の各種特性に優れたプリプレグを得ることができる。
本発明で用いる基材としては、例えばガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。これら基材の中でも強度、吸水率の点でガラス織布に代表されるガラス繊維基材が好ましい。
【0020】
本発明で得られる樹脂組成物を基材に含浸させる方法には、例えば基材を樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーターによる塗布する方法、スプレーによる吹き付ける方法等が挙げられる。これらの中でも、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法が好ましい。これにより、基材に対する樹脂組成物の含浸性を向上することができる。なお、基材を樹脂ワニスに浸漬する場合、通常の含浸塗布設備を使用することができる。
【0021】
前記樹脂ワニスに用いられる溶媒は、前記樹脂組成物に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶媒としては、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
前記樹脂ワニスの固形分は、特に限定されないが、前記樹脂組成物の固形分40〜80重量%が好ましく、特に50〜65重量%が好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材への含浸性を更に向上できる。
前記基材に前記樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃等で乾燥させることによりプリプレグを得ることが出来る。
【0022】
次に、積層板について説明する。
本発明の積層板は、上述のプリプレグを少なくとも1枚成形してなるものである。これにより、誘電特性および難燃性に優れた積層板を得ることができる。
プリプレグ1枚のときは、その上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
また、プリプレグを2枚以上積層することもできる。プリプレグ2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
次に、プリプレグと金属箔等とを重ねたものを加熱、加圧することで積層板を得ることができる。
前記加熱する温度は、特に限定されないが、120〜220℃が好ましく、特に150〜200℃が好ましい。
また、前記加圧する圧力は、特に限定されないが、2〜5MPaが好ましく、特に2.5〜4MPaが好ましい。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
(実施例1)
▲1▼樹脂ワニスの調製
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、大日本インキ化学工業社製N−690)36重量部(エポキシ樹脂中60重量%)、イソシアネート変性エポキシ樹脂(エポキシ当量410、イソシアネート:エポキシ比率=0.45:1 旭化成エポキシ社製XAC4151)24重量部(エポキシ樹脂中40重量%)、フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、住友ベークライト社製PR−51470)24重量部、トリフェニルホスフィンオキサイド16重量部にメチルセルソルブを加え、不揮発分濃度55重量%となるようにワニスを調整した。
【0024】
▲2▼プリプレグの製造
上述のワニスを用いて、ガラス繊布(厚さ0.18mm、日東紡績(株)製)100重量部にワニス固形分で80重量部含浸させて、150℃の乾燥機炉で5分乾燥させ、樹脂含有量44.4%のプリプレグを作成した。
【0025】
▲3▼積層板の製造
上記プリプレグを6枚重ね、上下に厚さ35μmの電解銅箔を重ねて、圧力40kgf/cm2 、温度200℃で120分、220℃で60分加熱加圧成形を行い、厚さ1.2mmの両面銅張積層板を得た。
【0026】
(実施例2)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の配合量を42重量部(エポキシ樹脂中70重量%)、イソシアネート変性エポキシ樹脂の配合量を18重量部(エポキシ樹脂中30重量%)、フェノールノボラック樹脂の配合量を25重量部、トリフェニルホスフィンオキサイドの配合量を15重量部とした以外は、実施例1と同様にした。
【0027】
(実施例3)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の配合量を34重量部(エポキシ樹脂中55重量%)、イソシアネート変性エポキシ樹脂の配合量を28重量部(エポキシ樹脂中45重量%)、フェノールノボラック樹脂の配合量を23重量部、トリフェニルホスフィンオキサイドの配合量を15重量部とした以外は、実施例1と同様にした。
【0028】
(実施例4)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の配合量を49重量部(エポキシ樹脂中85重量%)、イソシアネート変性エポキシ樹脂の配合量を9重量部(エポキシ樹脂中15重量%)、フェノールノボラック樹脂の配合量を27重量部、トリフェニルホスフィンオキサイドの配合量を15重量部とした以外は、実施例1と同様にした。
【0029】
(実施例5)
ノボラック樹脂として、トリアジン変性ノボラック樹脂(エポキシ当量125、大日本インキ化学工業社製LA−7054)を用いた以外は、実施例1と同様にした。
【0030】
(比較例1)
イソシアネート変性エポキシ樹脂の代わりに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量475、商品名:ジャパンエポキシレジン社製1001)を用いた以外は、実施例1と同様にした。
【0031】
(比較例2)
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のみを用いた以外は実施例1と同様にした。
【0032】
各実施例および比較例により得られた積層板について、次の各評価を行った。各評価を、評価方法と共に以下に示す。得られた結果を表1に示す。
▲1▼ガラス転移温度
ガラス転移点は、粘弾性測定装置(レオメトリックス製 RDS−7700)を用いて、昇温速度3℃/min、周波数1Hzで測定した。
【0033】
▲2▼難燃性
難燃性はUL垂直法に従い評価した。
【0034】
▲3▼半田耐熱性
半田耐熱性は、JIS C 6481に準じて測定した。測定は、煮沸2時間の吸湿処理を行った後、260℃の半田槽に120秒浸漬した後で外観の異常の有無を調べた。
【0035】
▲4▼吸水率
吸水率は、JIS C 6481に準じて測定した。
【0036】
▲5▼ピール強度
ピール強度は、JIS C 6481に準じて測定した。
【0037】
【表1】
【0038】
表の注
(1)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、商品名:大日本インキ化学工業社製N−690)
(2)イソシアネート変性エポキシ樹脂(エポキシ当量412、商品名:旭化成エポキシ社製XAC4151)
(3)フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、商品名:住友ベークライト社製PR−51470)
(4)トリアジン変性ノボラック樹脂(水酸基当量125、商品名:大日本インキ化学工業社製LA−7054)
(5)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量475、商品名:ジャパンエポキシレジン社製1001)
【0039】
表から明らかなように、実施例1〜5は、難燃性、半田耐熱性に優れていた。また、特に実施例1〜3および5は、ピール強度に優れ、密着性が向上していることが確認された。
【発明の効果】
本発明は、ハロゲン化合物を添加することなく高度な難燃性を有する樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することである、
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂組成物、プリプレグおよび積層板に関する。
【従来の技術】
【0002】
エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂は、その優れた特性から電気及び電子機器部品等に広く使用されている。これらの熱硬化性樹脂は、火災に対する安全性を確保するため難燃性が付与されている場合が多い。これらの熱硬化性樹脂を難燃化する手法は、従来臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有化合物を用いることが一般的であった。
しかし、ハロゲン含有化合物は高度な難燃性を有するが、以下のような問題点を有していた。例えば芳香族臭素化合物は、熱分解で腐食性の臭素、臭化水素を分離するだけでなく、酸素存在下で分解した場合に毒性の高いポリブロモジベンゾフラン、及びポリジブロモベンゾオキシンを形成する可能性がある。また、臭素を含有する老朽廃材の処分は極めて困難である。このような理由から臭素含有難燃剤に代わる難燃剤が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた難燃性を有する樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(10)に記載の本発明により達成される。
(1)基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、難燃剤とを含むことを特徴とする樹脂組成物。
(2)前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体の60〜80重量%である第(1)に記載の樹脂組成物。
(3)前記ノボラック型エポキシ樹脂は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である第(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4)前記イソシアネート変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂全体の20〜40重量%である第(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)前記イソシアネート変性エポキシ樹脂は、式(I)で示されるものである第(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
【化2】
(6)前記硬化剤は、フェノールノボラック樹脂である第(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)前記難燃剤は、リン化合物を含むものである第(1)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)前記難燃剤は、ホスフィンオキサイド化合物である第(1)ないし(7)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(9)第(1)ないし(8)のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
(10)第(9)に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂組成物、プリプレグおよび積層板について、詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、難燃剤とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。
また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上含むことを特徴とするものである。
【0006】
以下、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物では、ノボラック型エポキシ樹脂を含む。これにより、樹脂組成物等の難燃性および半田耐熱性を向上することができる。
ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの中でもクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、架橋密度増加による耐熱性向上と、吸水率を低下することができる。
【0007】
前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体の60〜80重量%が好ましく、特に65〜75重量%が好ましい。ノボラック型エポキシ樹脂の含有量が前記下限値未満であると半田耐熱性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると吸水率を低下する効果が低下する場合がある。
【0008】
本発明の樹脂組成物では、イソシアネート変性エポキシ樹脂を含む。これにより、樹脂組成物等の半田耐熱性を維持した状態で、金属箔と樹脂との密着性を向上することができる。
ノボラック型エポキシ樹脂は、ベンゼン環含有率が高く、難燃性に優れている。また架橋密度が高いため、ガラス転移温度が高く半田耐熱性に優れている。
しかし、ノボラック型エポキシ樹脂では、密着性が不充分である。そこで、密着性を改善するために、長鎖ビスフェノールエポキシを添加する方法等が挙げられる。しかし、この方法では難燃性が低下する場合があった。
【0009】
これに対して、本発明者は、ノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂とを併用すると前記問題点が改善できることを見出した。
その理由としては、イソシアネート変性エポキシ樹脂が、分子中にオキサゾリジノン構造を有するため半田耐熱性に優れ、また密着性も優れているとからであると考えられる。オキサゾリジノン構造は強固な5員環構造のため耐熱性が優れており、窒素原子を含むため金属箔との相互作用が強く密着性に優れる。さらに、イソシアネート変性エポキシ樹脂は、窒素原子を分子内に含むため難燃性に優れているからであると考えられる。
【0010】
前記イソシアネート変性エポキシ樹脂は、一般にエポキシ樹脂とイソシアネート化合物をあらかじめ付加反応させたものが挙げられる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とメチレンビスイソシアネートを反応させたもの、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とトリレンジイソシアネートを反応させたもの、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とo−トリジンイソシアネートを反応させたものなどがあげられる。
【0011】
前記イソシアネート変性エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、エポキシ樹脂全体の20〜40重量%が好ましく、特に25〜35重量%が好ましい。イソシアネート変性エポキシ樹脂の含有量が前記下限値未満であると密着性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合がある。
【0012】
前記イソシアネート変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されないが、300〜2,000が好ましく、特に400〜1,900が好ましい。エポキシ当量が前記下限値未満であると密着性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合がある。
【0013】
前記イソシアネート変性エポキシ樹脂は、特に限定されないが、汎用性、密着性の向上効果を考慮すると下記式(I)で表されるものが好ましい。
【化3】
前記式(I)で示されるイソシアネート変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されないが、300〜2,000が好ましく、特に400〜1,900が好ましい。エポキシ当量が前記下限値未満であると密着性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると耐熱性が低下する場合がある。
また、式(I)中でn:mは、特に限定されないが、1:2以上が好ましい。
前記範囲未満であると、難燃性を向上する効果が低下する場合がある。
【0014】
本発明の樹脂組成物では、硬化剤を含む。
前記硬化剤としては、例えばジエチレントリアミン等のアミン化合物、無水フタル酸等の酸無水物、クレゾールノボラック樹脂、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、トリアジンノボラック樹脂等のノボラック型樹脂が挙げられる。
これらの中でもフェノールノボラック樹脂が汎用性の点から好ましく、トリアジンノボラック樹脂が難燃性の点から好ましい。
【0015】
前記硬化剤の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の10〜50重量%が好ましく、特に15〜40重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満あるいは前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合が有る。
【0016】
本発明の樹脂組成物では難燃剤を含有する。
前記難燃剤としては、例えばリン酸エステル、リン酸メラミン、ホスフィンオキサイド等のリン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機系難燃剤、メラミン、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤等が挙げられる。
これらの中でもリン系難燃剤が好ましい。これにより、ハロゲン化合物を使用しなくとも難燃化できる。リン系難燃剤として、特に分子内にハロゲンを含まないものが好ましく、耐薬品性の点からホスフィンオキサイド化合物が最も好ましい。
【0017】
前記難燃剤の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の5〜30重量%が好ましく、特に10〜20重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると難燃性を向上する効果が低下する場合が有り、前記上限値を超えると金属箔との密着性が低下する場合が有る。
【0018】
本発明の樹脂組成物は、上述したノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、難燃剤とを必須成分として含有するが、本発明の目的に反しない範囲において、その他の樹脂、硬化促進剤、カップリング剤、その他の成分を添加することは差し支えない。
【0019】
次に、プリプレグについて説明する。
本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。これにより、難燃性、耐熱性等の各種特性に優れたプリプレグを得ることができる。
本発明で用いる基材としては、例えばガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。これら基材の中でも強度、吸水率の点でガラス織布に代表されるガラス繊維基材が好ましい。
【0020】
本発明で得られる樹脂組成物を基材に含浸させる方法には、例えば基材を樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーターによる塗布する方法、スプレーによる吹き付ける方法等が挙げられる。これらの中でも、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法が好ましい。これにより、基材に対する樹脂組成物の含浸性を向上することができる。なお、基材を樹脂ワニスに浸漬する場合、通常の含浸塗布設備を使用することができる。
【0021】
前記樹脂ワニスに用いられる溶媒は、前記樹脂組成物に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶媒としては、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
前記樹脂ワニスの固形分は、特に限定されないが、前記樹脂組成物の固形分40〜80重量%が好ましく、特に50〜65重量%が好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材への含浸性を更に向上できる。
前記基材に前記樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃等で乾燥させることによりプリプレグを得ることが出来る。
【0022】
次に、積層板について説明する。
本発明の積層板は、上述のプリプレグを少なくとも1枚成形してなるものである。これにより、誘電特性および難燃性に優れた積層板を得ることができる。
プリプレグ1枚のときは、その上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
また、プリプレグを2枚以上積層することもできる。プリプレグ2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
次に、プリプレグと金属箔等とを重ねたものを加熱、加圧することで積層板を得ることができる。
前記加熱する温度は、特に限定されないが、120〜220℃が好ましく、特に150〜200℃が好ましい。
また、前記加圧する圧力は、特に限定されないが、2〜5MPaが好ましく、特に2.5〜4MPaが好ましい。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
(実施例1)
▲1▼樹脂ワニスの調製
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、大日本インキ化学工業社製N−690)36重量部(エポキシ樹脂中60重量%)、イソシアネート変性エポキシ樹脂(エポキシ当量410、イソシアネート:エポキシ比率=0.45:1 旭化成エポキシ社製XAC4151)24重量部(エポキシ樹脂中40重量%)、フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、住友ベークライト社製PR−51470)24重量部、トリフェニルホスフィンオキサイド16重量部にメチルセルソルブを加え、不揮発分濃度55重量%となるようにワニスを調整した。
【0024】
▲2▼プリプレグの製造
上述のワニスを用いて、ガラス繊布(厚さ0.18mm、日東紡績(株)製)100重量部にワニス固形分で80重量部含浸させて、150℃の乾燥機炉で5分乾燥させ、樹脂含有量44.4%のプリプレグを作成した。
【0025】
▲3▼積層板の製造
上記プリプレグを6枚重ね、上下に厚さ35μmの電解銅箔を重ねて、圧力40kgf/cm2 、温度200℃で120分、220℃で60分加熱加圧成形を行い、厚さ1.2mmの両面銅張積層板を得た。
【0026】
(実施例2)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の配合量を42重量部(エポキシ樹脂中70重量%)、イソシアネート変性エポキシ樹脂の配合量を18重量部(エポキシ樹脂中30重量%)、フェノールノボラック樹脂の配合量を25重量部、トリフェニルホスフィンオキサイドの配合量を15重量部とした以外は、実施例1と同様にした。
【0027】
(実施例3)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の配合量を34重量部(エポキシ樹脂中55重量%)、イソシアネート変性エポキシ樹脂の配合量を28重量部(エポキシ樹脂中45重量%)、フェノールノボラック樹脂の配合量を23重量部、トリフェニルホスフィンオキサイドの配合量を15重量部とした以外は、実施例1と同様にした。
【0028】
(実施例4)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂の配合量を49重量部(エポキシ樹脂中85重量%)、イソシアネート変性エポキシ樹脂の配合量を9重量部(エポキシ樹脂中15重量%)、フェノールノボラック樹脂の配合量を27重量部、トリフェニルホスフィンオキサイドの配合量を15重量部とした以外は、実施例1と同様にした。
【0029】
(実施例5)
ノボラック樹脂として、トリアジン変性ノボラック樹脂(エポキシ当量125、大日本インキ化学工業社製LA−7054)を用いた以外は、実施例1と同様にした。
【0030】
(比較例1)
イソシアネート変性エポキシ樹脂の代わりに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量475、商品名:ジャパンエポキシレジン社製1001)を用いた以外は、実施例1と同様にした。
【0031】
(比較例2)
エポキシ樹脂としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のみを用いた以外は実施例1と同様にした。
【0032】
各実施例および比較例により得られた積層板について、次の各評価を行った。各評価を、評価方法と共に以下に示す。得られた結果を表1に示す。
▲1▼ガラス転移温度
ガラス転移点は、粘弾性測定装置(レオメトリックス製 RDS−7700)を用いて、昇温速度3℃/min、周波数1Hzで測定した。
【0033】
▲2▼難燃性
難燃性はUL垂直法に従い評価した。
【0034】
▲3▼半田耐熱性
半田耐熱性は、JIS C 6481に準じて測定した。測定は、煮沸2時間の吸湿処理を行った後、260℃の半田槽に120秒浸漬した後で外観の異常の有無を調べた。
【0035】
▲4▼吸水率
吸水率は、JIS C 6481に準じて測定した。
【0036】
▲5▼ピール強度
ピール強度は、JIS C 6481に準じて測定した。
【0037】
【表1】
【0038】
表の注
(1)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、商品名:大日本インキ化学工業社製N−690)
(2)イソシアネート変性エポキシ樹脂(エポキシ当量412、商品名:旭化成エポキシ社製XAC4151)
(3)フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、商品名:住友ベークライト社製PR−51470)
(4)トリアジン変性ノボラック樹脂(水酸基当量125、商品名:大日本インキ化学工業社製LA−7054)
(5)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量475、商品名:ジャパンエポキシレジン社製1001)
【0039】
表から明らかなように、実施例1〜5は、難燃性、半田耐熱性に優れていた。また、特に実施例1〜3および5は、ピール強度に優れ、密着性が向上していることが確認された。
【発明の効果】
本発明は、ハロゲン化合物を添加することなく高度な難燃性を有する樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することである、
Claims (10)
- 基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、
ノボラック型エポキシ樹脂と、イソシアネート変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、難燃剤とを含むことを特徴とする樹脂組成物。 - 前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂全体の60〜80重量%である請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記ノボラック型エポキシ樹脂は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- 前記イソシアネート変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂全体の20〜40重量%である請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記硬化剤は、フェノールノボラック樹脂である請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記難燃剤は、リン化合物を含むものである請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 前記難燃剤は、ホスフィンオキサイド化合物である請求項1ないし7のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
- 請求項9に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
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JP2002205095A JP2004043699A (ja) | 2002-07-15 | 2002-07-15 | 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008291056A (ja) * | 2007-05-22 | 2008-12-04 | Asahi Kasei Chemicals Corp | エポキシ樹脂組成物及びこれを用いたプリプレグ、並びに、これらを用いた金属箔張積層板及びプリント配線板 |
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2002
- 2002-07-15 JP JP2002205095A patent/JP2004043699A/ja active Pending
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