JP4119232B2 - 樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 - Google Patents

樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂組成物、プリプレグおよび積層板に関する。
【従来の技術】
【0002】
エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂は、その優れた特性から電気及び電子機器部品等に広く使用されている。これらの熱硬化性樹脂は、火災に対する安全性を確保するため難燃性が付与されている場合が多い。これらの熱硬化性樹脂を難燃化するには、従来臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有化合物を用いることが一般的であった。
【0003】
しかし、ハロゲン含有化合物は、熱硬化性樹脂に高度な難燃性を付与することができる。しかし、ハロゲン含有化合物は、以下のような問題点を有していた。例えば芳香族臭素化合物は、熱分解で腐食性の臭素、臭化水素を分離するだけでなく、酸素存在下で分解した場合に毒性の高いポリブロモジベンゾフランおよびポリジブロモベンゾオキシンを形成する可能性がある。また、臭素を含有する老朽廃材の処分は極めて困難である。このような理由から臭素含有難燃剤を用いる手法に代わる難燃化手法が検討されている。
【0004】
【特許文献】
特開2000−212249号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた難燃性を有する樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(11)に記載の本発明により達成される。
(1)基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、 ノボラック型エポキシ樹脂と、エポキシ当量が1000〜2000であるビスフェノール型エポキシ樹脂と、2核体の含有量がノボラック樹脂全体の5重量%以下のノボラック樹脂と、難燃剤としてトリフェニルホスフィンキサイドとを含むことを特徴とする樹脂組成物。
(2)前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の20〜60重量%である上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3)前記ノボラック型エポキシ樹脂は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である上記(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4)前記ビスフェノール型エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)前記ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の3〜25重量%である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6)前記ノボラック樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の10〜40重量%である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(7)前記ノボラック樹脂は、フェノールノボラック樹脂である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8)前記ノボラック樹脂の未反応モノマー含有率は、0.1%以下である上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(9)前記ノボラック樹脂の軟化点は、100℃以下である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(10)上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。(11)上記10に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂組成物、プリプレグおよび積層板について、詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、ノボラック型エポキシ樹脂と、ビスフェノール型エポキシ樹脂と、2核体の含有量がノボラック樹脂全体の5重量%以下のノボラック樹脂と、難燃剤とを含むことを特徴とするものである。
また、本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするものである。
また、本発明の積層板は、上述のプリプレグを1枚以上含むことを特徴とするものである。
【0008】
以下、本発明の樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物では、ノボラック型エポキシ樹脂を含む。これにより、難燃性および半田耐熱性を向上することができる。
前記ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等を挙げることができる。これらの中でもクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、架橋密度を高くすることができ、それによって耐熱性を向上することができる。さらに、吸水率を低下することもできる。
【0009】
前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の20〜60重量%が好ましく、特に40〜50重量%が好ましい。ノボラック型エポキシ樹脂の含有量が前記下限値未満であると半田耐熱性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると吸水率を低下する効果が低下する場合がある。
【0010】
本発明の樹脂組成物では、ビスフェノール型エポキシ樹脂を含む。これにより、密着性及び保存性を向上することができる。
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、特に保存性を向上させることができる。
【0011】
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ当量は、特に限定されないが、1,000〜2,000が好ましく、特に1,200〜1,800が好ましい。エポキシ当量が前記下限値未満では密着性及び保存性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合がある。
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(特にビスフェノールA型エポキシ樹脂)は、常温で固形であることが好ましい。これにより、特に保存性を向上することができる。
【0012】
前記ビスフェノール型エポキシ樹脂(特にビスフェノールA型エポキシ樹脂)の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の3〜25重量%が好ましく、特に5〜18重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満では密着性および保存性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性が低下する場合がある。
【0013】
本発明の樹脂組成物では、2核体の含有量がノボラック樹脂全体の5重量%以下のノボラック樹脂(特にフェノールノボラック樹脂)を含む。これにより、半田耐熱性を向上することができる。
前記2核体の含有量は、ノボラック樹脂全体の4重量%以下が好ましく、特に0.1〜3重量%が好ましい。前記2核体の含有量は、少ないほど好ましいが、樹脂の生産性を考量すると前記範囲が好ましい。
【0014】
ノボラック型エポキシ樹脂とノボラック樹脂とは、ベンゼン環含有率が高いため、ノボラック型エポキシ樹脂をノボラック樹脂で硬化させることで難燃性を向上させることができる。
しかし、ノボラック型エポキシ樹脂をノボラック樹脂で硬化させた硬化物は、樹脂骨格が脆くなり密着性に劣る。また、樹脂の反応性が大きいためプリプレグの保存性に問題がある。
【0015】
ノボラック型エポキシ樹脂に、ビスフェノール型エポキシ樹脂(特に固形のビスフェノールA型エポキシ樹脂)を併用すると、密着性およびプリプレグの保存性を向上できる。
すなわち、架橋点間距離が長くなるため、樹脂骨格が靭性を有することになる。その結果、硬化収縮が小さくなるため密着性が改善される。
また、ノボラック型エポキシ樹脂に、ビスフェノール型エポキシ樹脂を併用すると、ビスフェノール型エポキシ樹脂はノボラック型エポキシ樹脂と比較してエポキシ当量が大きいので、エポキシ基濃度を低下することができる。その結果、プリプレグの保存性を向上することができる。
【0016】
しかし、従来、ビスフェノール型エポキシ樹脂をノボラック樹脂で硬化させると半田耐熱性が不十分であった。
本発明者は、ノボラック樹脂に含まれる2核体がビスフェノールA型エポキシ樹脂と架橋構造を形成できないために架橋構造に欠陥を生じさせ、半田耐熱性を低下させることを見出した。
【0017】
そこで本発明者は、ノボラック型エポキシ樹脂と、ビスフェノール型エポキシ樹脂と、2核体の含有量がノボラック樹脂全体の5重量%以下のノボラック樹脂とを併用すると上述の問題点が改善できることを見出した。
すなわち、ノボラック型エポキシ樹脂とビスフェノール型エポキシ樹脂とを併用することで、半田耐熱性と密着性を両立できる。さらに、ビスフェノール型エポキシ樹脂を併用することで、エポキシ基濃度を下げることができるためプリプレグの保存性も改善できる。
また2核体含有量がノボラック樹脂全体の5重量%以下のノボラック樹脂で硬化することで架橋構造に欠陥が生じないため、半田耐熱性を低下させることがない。
2核体含有量は、例えば液体クロマトグラフィーで評価することができる。
前記ノボラック樹脂としてはフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等が挙げられる。フェノールノボラック樹脂が汎用性の点で好ましい。
上述のような2核体含有量を有するノボラック型フェノール樹脂を製造する方法としては、フェノール類とアルデヒド類とを、通常用いられるシュウ酸等の酸触媒で反応させた後、蒸留等する方法、およびフェノール類とアルデヒド類とを有機ホスホン酸を触媒として反応させる方法等が挙げられる。これらの中でも触媒と有機ホスホン酸を用いる方法が好ましい。これにより、蒸留等の後工程を省略でき、作業性を向上することができる。また、有機ホスホン酸を触媒として用いて得られるノボラック型フェノール樹脂は、未反応のフリーフェノール量が少ないため、有害な物質が少なく作業環境をも向上することができる。
【0018】
前記ノボラック樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の10〜40重量%が好ましく、特に20〜30重量%が好ましい。ノボラック樹脂の含有量が前記下限値未満であると難燃性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると半田耐熱性を向上する効果が低下する場合がある。
【0019】
前記ノボラック樹脂の未反応モノマー含有率は、特に限定されないが、0.1%以下であることが好ましく、特に0.05%以下が好ましい。前記上限値を超えると半田耐熱性を向上する効果が低下する場合がある。
未反応モノマー含有率は、例えば液体クロマトグラフィーで評価することができる。
【0020】
前記ノボラック樹脂の軟化点は、特に限定されないが、100℃以下であることが好ましく、特に95℃以下が好ましい。前記上限値を超えると、ガラスクロス等の基材への含浸が不十分となり、半田耐熱性を向上する効果が低下する場合がある。
軟化点は、例えば環球法で評価することができる。
【0021】
本発明の樹脂組成物では難燃剤を含有する。
前記難燃剤としては、例えばリン酸エステル、リン酸メラミン、ホスフィンオキサイド等のリン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機系難燃剤、メラミン、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤等が挙げられる。これらの中でもリン系難燃剤が好ましい。これにより、ハロゲン化合物を使用しなくとも難燃性を向上することができる。前記リン系難燃剤として、特に分子内にハロゲンを含まないものが好ましく、耐薬品性の点からホスフィンオキサイド化合物が最も好ましい。
【0022】
前記難燃剤の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体の5〜30重量%が好ましく、特に10〜20重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると難燃性を向上する効果が低下する場合が有り、前記上限値を超えると金属箔との密着性が低下する場合が有る。
【0023】
本発明の樹脂組成物は、上述したノボラック型エポキシ樹脂と、2核体含有量がノボラック樹脂全体の5重量%以下のノボラック樹脂と、難燃剤とを含むことを特徴とするが、本発明の目的に反しない範囲において、その他の樹脂、硬化促進剤、カップリング剤、その他の成分を添加することは差し支えない。
【0024】
次に、プリプレグについて説明する。
本発明のプリプレグは、上述の樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。これにより、難燃性、耐熱性等の各種特性に優れたプリプレグを得ることができる。
本発明で用いる基材としては、例えばガラス繊布、ガラス不繊布等のガラス繊維基材、あるいはガラス以外の無機化合物を成分とする繊布又は不繊布等の無機繊維基材、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の有機繊維で構成される有機繊維基材等が挙げられる。これら基材の中でも強度、吸水率の点でガラス織布に代表されるガラス繊維基材が好ましい。
【0025】
本発明で得られる樹脂組成物を基材に含浸させる方法には、例えば基材を樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーターによる塗布する方法、スプレーによる吹き付ける方法等が挙げられる。これらの中でも、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法が好ましい。これにより、基材に対する樹脂組成物の含浸性を向上することができる。なお、基材を樹脂ワニスに浸漬する場合、通常の含浸塗布設備を使用することができる。
【0026】
前記樹脂ワニスに用いられる溶媒は、前記樹脂組成物に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶媒としては、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
前記樹脂ワニスの固形分は、特に限定されないが、前記樹脂組成物の固形分40〜80重量%が好ましく、特に50〜65重量%が好ましい。これにより、樹脂ワニスの基材への含浸性を更に向上できる。
前記基材に前記樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃等で乾燥させることによりプリプレグを得ることが出来る。
【0027】
次に、積層板について説明する。
本発明の積層板は、上述のプリプレグを少なくとも1枚成形してなるものである。これにより、誘電特性および難燃性に優れた積層板を得ることができる。
プリプレグ1枚のときは、その上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
また、プリプレグを2枚以上積層することもできる。プリプレグ2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。
次に、プリプレグと金属箔等とを重ねたものを加熱、加圧することで積層板を得ることができる。
前記加熱する温度は、特に限定されないが、120〜220℃が好ましく、特に150〜200℃が好ましい。
また、前記加圧する圧力は、特に限定されないが、2〜5MPaが好ましく、特に2.5〜4MPaが好ましい。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
(実施例1)
▲1▼樹脂ワニスの調製
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、大日本インキ化学工業社製N−690)50.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量1,000、ジャパンエポキシレジン社製1005F)5.6重量%、フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、軟化点95℃、2核体含有率2重量%、未反応フェノール含有率0重量%、住友ベークライト社製PR−NMD103)25.5重量%、トリフェニルホスフィンオキサイド18.8重量%、2−メチルイミダゾール0.1重量%にメチルエチルケトンを加え、不揮発分濃度55重量%となるようにワニスを調整した。
【0029】
▲2▼プリプレグの製造
上述のワニスを用いて、ガラス繊布(厚さ0.18mm、日東紡績(株)製)100重量部にワニス固形分で80重量部含浸させて、150℃の乾燥機炉で5分乾燥させ、樹脂含有量44.4%のプリプレグを作成した。
【0030】
▲3▼積層板の製造
上記プリプレグを6枚重ね、上下に厚さ35μmの電解銅箔を重ねて、圧力40kgf/cm2 、温度200℃で120分、220℃で60分加熱加圧成形を行い、厚さ1.2mmの両面銅張積層板を得た。
【0031】
(実施例2)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を45.9重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を11.5重量%、フェノールノボラック樹脂を24.1重量%、トリフェニルホスフィンオキサイドを18.4重量%、2−メチルイミダゾールを0.1重量%とした。
【0032】
(実施例3)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を38.5重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を18.9重量%、フェノールノボラック樹脂を24.1重量%、トリフェニルホスフィンオキサイドを18.4重量%、2−メチルイミダゾールを0.1重量%とした。
【0033】
(実施例4)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を52.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂5.5重量%、フェノールノボラック樹脂を24.0重量%、トリフェニルホスフィンオキサイドを18.4重量%、2−メチルイミダゾールを0.1重量%とした。
【0034】
(実施例5)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を50.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂13.5重量%、フェノールノボラック樹脂を18.0重量%、トリフェニルホスフィンオキサイドを18.4重量%、2−メチルイミダゾールを0.1重量%とした。
【0035】
(実施例6)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を42.0重量%、ビスフェノールA型エポキシ樹脂7.5重量%、フェノールノボラック樹脂を32.0重量%、トリフェニルホスフィンオキサイドを18.4重量%、2−メチルイミダゾールを0.1重量%とした。
【0036】
(実施例7)
フェノールノボラック樹脂として、フェノールとホルマリンをシュウ酸触媒を用いて加熱反応させた後、蒸留し2核体含有率を4重量%に調整したものを用いた以外は実施例1と同様にした。
【0037】
(実施例8)
ビスフェノール型エポキシ樹脂として、以下のものを用いた以外は実施例1と同様にした。
ビスフェノール型エポキシ樹脂として、液状エポキシ樹脂(エポキシ当量250、ジャパンエポキシレジン社製834)を用いた。
【0038】
(比較例1)
樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いずに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を54.2重量%、フェノールノボラック樹脂を27.0重量%、トリフェニルホスフィンオキサイドを18.7%重量%、2−メチルイミダゾールを0.1重量%とした以外は、実施例1と同様にした。
【0039】
(比較例2)
フェノールノボラック樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
フェノールノボラック樹脂として、水酸基当量105、軟化点107℃、2核体含有率10重量%、未反応フェノール含有率0.1重量%である住友ベークライト社製PR−51470を用いた。
【0040】
各実施例および比較例により得られた積層板について、次の各評価を行った。各評価を、評価方法と共に以下に示す。得られた結果を表1に示す。
【0041】
▲1▼難燃性
難燃性はUL垂直法に従い評価した。サンプルの厚さは、1.2mmとした。
【0042】
▲2▼半田耐熱性
半田耐熱性は、JIS C 6481に準じて測定した。測定は、煮沸2時間の吸湿処理を行った後、260℃の半田槽に120秒浸漬した後で外観の異常の有無を調べた。
【0043】
▲3▼吸水率
吸水率は、JIS C 6481に準じて測定した。
【0044】
▲4▼ピール強度
ピール強度は、JIS C 6481に準じて測定した。
【0045】
▲5▼保存性
保存性は得られたプリプレグを23℃、40%雰囲気下、1か月保管後のゲルタイムの保持率を測定した。
【0046】
【表1】
Figure 0004119232
【0047】
表の注
(1)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量210、商品名:大日本インキ化学工業社製N−690)
(2)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量1000、商品名:ジャパンエポキシレジン社製1005F)
(3)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量250、商品名:ジャパンエポキシレジン社製834)
(4)フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、軟化点95℃、2核体含有率2重量%、未反応フェノール含有率0重量%、商品名:住友ベークライト社製PR−NMD103)
(5)フェノールノボラック樹脂(フェノールとホルマリンをシュウ酸触媒を用いて加熱反応させた後、蒸留し二核体含有率を4重量%に調整したもの、未反応フェノール含有率0重量%)
(6)フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、軟化点107℃、2核体含有率10重量%、未反応フェノール含有率0.1重量%、商品名:住友ベークライト社製PR−51470)
【0048】
表から明らかなように、実施例1〜8は、難燃性、半田耐熱性、ピール強度に優れていた。
また、実施例1ないし3、5、7および8は、吸水率も低くなっていた。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、難燃性、半田耐熱性およびピール強度に優れた樹脂組成物、プリプレグおよび積層板を得ることができる。
また、ビスフェノール型エポキシ樹脂として固形のビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いる場合、特にプリプレグの保存性にも優れることができる。

Claims (11)

  1. 基材に含浸させてシート状のプリプレグを形成するために用いる樹脂組成物であって、
    ノボラック型エポキシ樹脂と、エポキシ当量が1000〜2000であるビスフェノール型エポキシ樹脂と、2核体の含有量がノボラック樹脂全体の5重量%以下のノボラック樹脂と、難燃剤としてトリフェニルホスフィンキサイドとを含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記ノボラック型エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の20〜60重量%である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記ノボラック型エポキシ樹脂は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の3〜25重量%である請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 前記ノボラック樹脂の含有量は、樹脂組成物全体の10〜40重量%である請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 前記ノボラック樹脂は、フェノールノボラック樹脂である請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 前記ノボラック樹脂の未反応モノマー含有率は、0.1%以下である請求項1ないし7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 前記ノボラック樹脂の軟化点は、100℃以下である請求項1ないし8のいずれかに記載の樹脂組成物。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなることを特徴とするプリプレグ。
  11. 請求項10に記載のプリプレグを1枚以上成形してなることを特徴とする積層板。
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