JP2004043109A - 移載機構及びこれを備えた自動倉庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラットホームの下降行程で荷の受け入れと放出とが行われる循環式移載機構において、荷の受け渡しを確実ならしめる。
【手段】プラットホーム34はフォーク40の群を備えている。平面視におけるプラットホーム34の循環方向と投入コンベヤ30からの荷Wの投入方向とは直交している。プラットホーム34の下降通路を挟んで投入コンベヤ30と反対側の部位に、荷Wの飛び出しを防止するストッパー板43が配置されている。
【選択図】 図8
【手段】プラットホーム34はフォーク40の群を備えている。平面視におけるプラットホーム34の循環方向と投入コンベヤ30からの荷Wの投入方向とは直交している。プラットホーム34の下降通路を挟んで投入コンベヤ30と反対側の部位に、荷Wの飛び出しを防止するストッパー板43が配置されている。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直循環式の移載機構及びこれを備えた自動倉庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
棚を多段に設けて各段の棚ごとに自走台車を配置した台車方式の自動倉庫や、各段の棚において荷が一端から他端に向けて自動的に移動するフローラック方式の自動倉庫においては、各段の棚に載置された荷を昇降式の移載機構によって出庫コンベヤに移し換える必要がある。
【0003】
また、荷の仕分け等を行う物流システムにおいても、多段に配置された投入コンベヤ(枝コンベヤ)の荷を低い段に位置した1つの集合コンベヤに移し替る場合があり、この場合も、昇降式の移載機構が必要になる。
【0004】
この移載機構としては、荷が載る一つのプラットホーム(リフター)が上下に往復動するタイプと、複数のプラットホームが一定方向に周回する循環方式とがある。後者の例として、例えば特公昭55─324号には、プラットホームを水平姿勢のままで循環させる方式が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特公昭55─324号の場合、プラットホームは平面視で櫛歯状に形成されており、出庫行程では、上昇行程において棚から荷を受け継いで、下降行程において出庫コンベヤに移し替えられる。
【0006】
従って、この特公昭55─324号の場合、荷を載せたプラットホームは上昇行程から水平動に転じて更に下降行程に移行することになるが、これではプラットホームを高速走行させると荷が振り落とされる虞があり、このため高速での入出庫を行えないという問題があった。
【0007】
この点について本願出願人は、特願2001−164858号や特願2001−220399号において、プラットホームへの荷の受け取りと払い出しとを当該プラットホームの下降行程で行うようにした移載機構を開示した。これらの先願によると、プラットホームを高速移動させて荷の受け取りと払い出しを行えるため、荷の移し換え能率を格段に向上させることができる。
【0008】
本願発明は、この先願発明の更に発展させたもので、高速での移し替えの確実性向上等を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、略鉛直方向に長く延びる循環路に沿って上昇・下降するプラットホームと、下降途次のプラットホームに荷を放出する投入手段と、プラットホームが上昇に転じるよりも前に当該プラットホームから荷を受け継いで排出する払い出し手段とを備えた移載機構において、前記プラットホームの下降通路を挟んで投入手段と反対側の部位に、プラットホームから荷が飛び出るのを阻止すると共に荷の下降動をガイドするストッパー手段を設けた点を特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1において、前記プラットホームは、下降時の平面視において投入手段による荷の投入方向と略直交した方向に延びる複数本のフォークの群を備えており、平面視における投入手段による荷の投入方向とプラットホームの循環方向とが交叉している。
【0011】
本発明は、請求項3に記載したように、請求項1又は請求項2に記載した移載機構を備えた自動倉庫も含んでいるが、本発明の移載機構は、自動倉庫のみでなく、荷捌きのようなコンベヤシステムにも広く使用することができることは言うまでもない。
【0012】
【発明の作用・効果】
鉛直循環式の移載機構では、投入手段からプラットホームに荷を放出するにおいて、荷はプラットホームから飛び出ることがないように、プラットホーム上に確実に保持しておく必要がある。
【0013】
特に、平面視で荷の投入方向とプラットホームがの循環方向とが直交するタイプの場合は、荷はプラットホームの循環路を通り抜けることになるため、荷をプラットホーム上に保持する方策は必須となる。この点については、プラットホーム自体にストッパーを設けることが考えられるが、これではプラットホームの構造が複雑化することになる。
【0014】
これに対して本願発明の構成にすると、投入手段からプラットホームに向けて放出された荷をストッパー手段で停止させて、荷をストッパー手段に沿って下降動させることができる。この場合、ストッパー手段はプラットホームとは分離しているため、プラットホームの構造が複雑化することはなく、また、荷をプラットホームに対して高速で放出しても確実に停止させることができる。
【0015】
従って、本発明によると、プラットホームの構造を複雑化することなく、荷を高能率で確実に移し換えることができる。特に、請求項2のように平面視での荷の投入方向とプラットホームの循環方向とが直交していると、荷はプラットホームの循環路を通過する傾向を呈するため、ストッパー手段を設けることによって実用性が確保されると言える。
【0016】
【発明の実施形態】
次に、本発明を自動倉庫に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
(1).全体の概要
図1は自動倉庫の概略平面視図であり、自動倉庫は、フローラック方式の単位棚2を多列かつ多段に配置した格納部1と、入庫コンベヤ3で搬送されてきた荷(ワーク)Wを各段の棚に受け渡す入庫機構部4と、格納部1から荷Wを出庫コンベヤ5に受け渡す出庫機構部6とを備えている。
【0018】
格納部1の外側には、平面視で単位棚2の長手方向と直交した方向に延びる入庫用通路7と出庫用通路8とが互いに平行に延びるように配置されており、これら通路7,8に各棚段に対応した走行レール9の対が配置されており、この走行レール上を入庫用自走台車10と出庫用自走台車11とが走行するようになっている。なお、入庫用自走台車10と出庫用自走台車11とは同じ構造である。
【0019】
本願発明は出庫機構部6に適用されているが、出庫機構部6の説明に先立って、図2〜図6を参照して入庫機構部4と格納部1についても簡単に触れておく。まず、図2〜図4も参照して入庫機構部4について説明する。
【0020】
(2).入庫機構部
図2及び図3は入庫機構部4の斜視図、図4のうち(A)は荷Wの動きを示す断面図、(B)は(A)のB−B視断面図であり、図2に大雑把に示すように、入庫機構部4は、入庫コンベヤ3と直列状に配置された入庫用仮置きコンベヤ13と、その上方に配置された入庫用仮置き棚14の群とを備えている。
【0021】
入庫用仮置き棚14は各単位棚2に対応して多段に配置されている。また、入庫用仮置きコンベヤ13の高さ位置にも単位棚2の群を配置している。
【0022】
図1に示すように、入庫用通路7の一端部は格納部1から入庫コンベヤ3の側にはみ出ており、入庫用仮置きコンベヤ13と入庫用仮置き棚14の群とは、入庫用通路7のはみ出し部7aの内側に配置されている。換言すると、入庫用仮置きコンベヤ13と入庫用仮置き棚14とは、その端部が単位棚2の端部側面に位置するような状態で配置されている。
【0023】
そして、平面視で入庫用仮置きコンベヤ13と入庫用仮置き棚14の群とを挟んで入庫用通路7と反対側の部位には、入庫用リザーバ(入庫用リフト装置)15が支柱16を介して昇降自在に配置されている。
【0024】
入庫用リザーバ15は、本体17と、入庫用仮置きコンベヤ13及び入庫用仮置き棚14に向けて延びる4セットのフォーク群18とを備えており、各フォーク群18は、独自に昇降自在でかつ入庫用仮置きコンベヤ13及び入庫用仮置き棚14向けて前進・後退し得る。
【0025】
なお、フォーク群18の数は4セットには限らず、任意の数に設定できる。複数のフォーク群18を設けた場合、各フォーク群18を一斉に駆動させることも可能である(個別に駆動すると、各荷Wを任意の段の入庫用仮置き棚14に移し換えできる利点がある)。
【0026】
入庫用自走台車10は、本体21と、入庫用仮置きコンベヤ13及び入庫用仮置き棚14に向けて延びる2セットのフォーク群18とを備えており、各フォーク群18は、独自に昇降自在でかつ入庫用仮置きコンベヤ13及び入庫用仮置き棚14並びに単位棚2に向けて前進・後退し得る。入庫用自走台車10においても、フォーク群18のセット数は任意に設定できる。
【0027】
図4(B)から理解できるように、入庫用仮置きコンベヤ13には、入庫用リザーバ15のフォーク群18が侵入し得る隙間が空いており、従って、入庫用リザーバ15のフォーク群18を、下降させた状態で前進してから上昇させて後退させるいうように駆動することにより、荷Wを入庫用仮置きコンベヤ13から入庫用リザーバ15に移し替ることができる。
【0028】
図3に示すように、入庫用仮置き棚14は、走行レール9とフロントフレーム19とに装架した金属板製のステー20の群から成っており、隣合ったステー20の間には、入庫用リザーバ15と入庫用自走台車10とのフォーク群18が侵入し得る空間が空いている。
【0029】
従って、図4(A)から理解できるように、入庫用リザーバ15においては、荷Wを載せて上昇させた状態のフォーク群18を任意の入庫用仮置き棚14に向けて前進させてから下降させて後退させる、というように駆動することにより、荷Wを入庫用仮置き棚14に載せ替えることができる。
【0030】
他方、入庫用自走台車10においては、フォーク群18を下降状態で前進させてから上昇させて後退させるというように駆動することにより、荷Wを入庫用仮置き棚14から移し替ることができる。
【0031】
なお、入庫用リザーバ15については、各フォーク群18は必ずしも本体17に対して昇降自在に構成する必要はなく、本体17の昇降動とフォーク群18の前後動との組合せによって荷Wの移し換えを行うことも可能である。
【0032】
ところで、格納庫をフローラック方式にした自動倉庫ではスタッカクレーンを使用したものが公知になっており、この場合は、入庫用仮置きコンベヤ13をスタッカクレーンの走行路の終端部に平行に設けて、1台のスタッカクレーンで荷Wの移し替えを行うことになる。
【0033】
しかし、スタッカクレーンを使用した方式では、入庫能率が低いという欠点があり、大量の荷を高速で処理する自動倉庫には適していないと言える。これに対して、本願実施形態のように、多段に配置した自走台車を使用する方式では、大量の荷Wを高速で処理することができる利点がある。
【0034】
そして、このように自走台車を多段に配置した場合、入庫コンベヤ3から自走台車に荷Wを受け渡す手段として、入庫用仮置き棚14をローラーコンベヤ方式に構成して、このローラーコンベヤ式の入庫用仮置き棚14と入庫コンベヤ3との間に昇降式の入庫用リザーバを配置することが考えられる。
【0035】
しかし、このように入庫用仮置き棚14をローラーコンベヤ方式に構成すると、荷Wを入庫用自走台車10のフォーク群18ですくい上げできるように、駆動式ストッパーを備えた位置決め手段によって正確に位置決めしなくてはならず、このため、荷Wの位置決め機構が複雑になるばかりか、位置決めには時間がかかるため入庫能率も低くなるという問題がある。
【0036】
これに対して本実施形態のように、入庫用仮置き棚14の群を挟んで入庫用通路7と反対側に入庫用リザーバ15を配置すると、荷Wの位置決めの必要はないため、入庫用リザーバ15による入庫用仮置き棚14への荷Wの移し換えと、入庫用仮置き棚14から入庫用自走台車10への荷Wの移し換えとを迅速に行うことができ、その結果、入庫能率を格段に向上させることができる。
【0037】
すなわち、本実施形態によると、多段に配置された入庫用自走台車10の能力をフルに発揮させて、荷Wの大量迅速処理を確保することができるのである。なお、複数段(例えば2段又は3段)の棚段ごとに入庫用自走台車10(及び出庫用自走台車11)を配置して、1台の自走台車で複数段の単位棚に荷を出し入れすることも可能である。また、上記した構成は出庫部に適用することも可能である。
【0038】
(3).格納部
次に、図5及び図6に基づいて、格納部1の概要を説明する。図5は部分的な平面図、図6は図5のVI−VI視断面図である。
【0039】
本実施形態の単位棚2は、複数のフリーローラーウエイ23を平行に配置したフローラック方式になっている。フリーローラーウエイ23は、細長いフレーム24に多数のローラ25を回転自在に取り付けた構造になっており、隣合ったフリーローラーウエイ23の間及びフリーローラーウエイ群の外側には、入庫用自走台車10及び出庫用自走台車11のフォーク群18が侵入し得る空間が空いている。
【0040】
そして、図6に示すように、各フリーローラーウエイ23を、入庫用通路7の側において高く出庫用通路8の側で低くなるように水平面に対して若干の角度θ1で傾斜させている。このため、荷Wは、自重により、入庫用通路7の側から出庫用通路8に向けて移動していく。
【0041】
隣合った単位棚2は仕切りフレーム26で仕切られている。また、各フリーローラーウエイ23において、ローラ25の回転軸線は、平面視でフレーム25の延び方向と直交した線に対して若干の角度だけ傾斜しており、このため、荷Wは、その走行によって一方の仕切りフレーム26に寄せられて行く。
【0042】
そこで、仕切りフレーム26には、荷Wの移動をスムースならしめるため、水平回転する多数のガイドローラ27を設けている(なお、ガイドローラ27は図では一部した表示していない)。
【0043】
図6に示すように、フリーローラーウエイ23のフレーム25は走行レール9に取り付けられている(他の部材に固定しても良い)。この場合、フリーローラーウエイ23の始端(入庫用通路7に近い端部)と終端(出庫用通路8に近い端部)とは、それぞれ走行レール9よりもある程度の寸法H1,H2だけ高くなっている。
【0044】
ところで、既述のように、棚をフローラック方式にした自動倉庫としてはスタッカクレーンを使用したものが公知であり、この場合、フローラックの端部を平面視で櫛歯状に形成することにより、荷をスタッカクレーンとフローラックに移し替ることができる。
【0045】
しかし、台車方式の自動倉庫では、車輪が走行するレールを格納部に沿って設けなければならないため、この公知技術をそのまま使用すにことできない。さりとて、自走台車にフォーク群18とは別の荷物移載機構を構造が著しく複雑化することになる。
【0046】
これに対して本実施形態のように、フリーローラーウエイ23の始端と終端とを共に走行レール9から高くとする、フリーローラーウエイの始端及び上端と走行レール9との間にフォーク群18を進退動させ得る空間を確保することができるため、フォーク群18を使用して単位棚2と自走台車10,11との間に荷Wを移し替ることができる。その結果、自走台車10,11の構造を複雑化することなく、荷Wを単位格納棚に出し入れすることができるのである。
【0047】
各フリーローラーウエイ23の終端にはストッパー28を設けており、荷Wの取り出しにおいては、荷Wをストッパー28の上方まで持ち上げることになる。フリーローラーウエイ23の終端を走行レール9よりも高くしてフォーク群18を単位棚2に進退させることができるようにしたため、ストッパー28では固定式で良く、このため、格納部1の構造を簡単化することができる。
【0048】
(4).出庫部の概要
次に、図7以下の図を参照して、本願発明が実施されている出庫機構部6について説明する。
【0049】
図7は概略斜視図であり、この図7から理解できるように、出庫機構部6は、各棚段ごとに配置された出庫用仮置きコンベヤ29及び投入コンベヤ(放出コンベヤ)30の群と、投入コンベヤ30の群の外側に配置された循環式移載機構31と、最下段の投入コンベヤ30の外側に配置された払い出しコンベヤ32とを備えており、荷Wは払い出しコンベヤ32から出庫コンベヤ5に排出される。
【0050】
投入コンベヤ30は請求項に記載した投入手段の一例であり、払い出しコンベヤ32は請求項に記載した払い出し手段の一例である。以下、各部位について、図8以下の図面も参照して説明する。
【0051】
図8は荷Wの移動方向と直交した方向から出庫機構部6を見た側面図、図9は部分的な斜視図、図10は荷Wの動き示す図、図11は部分拡大図、図12は図8のXII−XII 視平面図、図13のうち(A)は図12のXIII−XIII視断面図、(B)は(A)のB−B視断面図、図14は図12のXIV−XIV 視断面図である。
【0052】
出庫用仮置きコンベヤ29は多数本のローラからなっており、隣合ったローラの間には出庫用自走台車11のフォーク群18を抜き差し自在て空間が空いている。投入コンベヤ30はベルト方式になっており(他の方式でも良い)、略水平状の姿勢からある程度の角度θ2だけ前傾動し得るようになっている。
【0053】
(5).循環式移載機構
循環式移載機構31は、上下に長く延びるガイドフレーム33と、ガイドフレーム33の外周に沿って周回する多数のプラットホーム34とを備えている。
【0054】
ガイドフレーム33の上端部と下端部とには、荷Wの放出方向と平行に延びる軸心35の回りに回転するスプロケット36が取り付けられており、上下のスプロケット36にチェーン37を巻掛け、このチェーン37にプラットホーム34を取り付けている。
【0055】
プラットホーム34は、板状の昇降体38に補強材39を介して取り付けられた多数本(図では7本)のフォーク40を備えており、昇降体38は、チェーン37に固定された昇降ベース34aに首振り可能に取り付けられている。このため、プラットホーム34は、下降行程ではフォーク40が水平状の姿勢となり、上昇行程ではフォーク40が鉛直に近い姿勢になる。
【0056】
図2に示すように、プラットホーム34は、投入コンベヤ30による荷Wの放出方向と同じ方向に延びる回転軸線35aの軸心回りに循環するため、平面視では、プラットホーム34は、荷Wの放出方向と直交した方向35bに沿って往復動することになる。
【0057】
ガイドフレーム33は、型鋼製の機枠44に固定されている。なお、詳細は省略するが、プラットホーム34のベース34aには、ガイドフレーム33のガイド部に転動自在に当たる複数対のガイドローラを取付けている。また、プラットホーム34の上下間隔は棚段の上下間隔と同じ寸法に設定している。このため、各段の投入コンベヤ30からプラットホーム34に対して同時に荷Wを放出することができる。
【0058】
フォーク40は鋼管等の金属パイプ製であり、下降行程で見ると、投入コンベヤ30に近いものが最も高くて投入コンベヤ30から遠ざかるに従って高さが低くなるように、水平面に対してある程度の角度θ3で傾斜した線に沿って傾斜状に配置されている。
【0059】
また、図12(A)に明示するように、7本のフォーク40の群のうち投入コンベヤ30に近い6本は直線状に並んでおり、投入コンベヤ30から最も遠い1本のフォーク40は他のフォーク40の並びの延長線よりも若干の寸法H3だけ高くなるように設定している。
【0060】
具体的な傾斜角度θ3としては、本願発明者たちの実験によると18±3度程度が好ましかった(もちろん、条件の違いによって傾斜角度は変更できる)。また、フォーク40の群の配置の傾斜角度θ3は、投入コンベヤ30の前傾角度θ2よりも大きい角度に設定されている。
【0061】
更に、図11(A)に明示するように、各フォーク40は、下降行程で上面となる荷支持面40aが平坦面となるように偏平に(略小判形に)潰されており、かつ、荷支持面40aは、投入コンベヤ30に近い前端部40bが低くなるように水平面に対してある程度の角度θ4で傾斜している。
【0062】
荷支持面40aの傾斜角度θ4は、フォーク40の群の配置傾斜角度θ3よりも小さい角度に設定している。具体的な角度としては、10±3度程度が好ましかった(この角度θ4の最適数値も各種の条件によって変動し得る)。
【0063】
プラットホーム34は、フォーク40ほぼ水平の姿勢に保ったままで下限まで下降し、上昇に転じながら、フォーク40が下向きとなるように姿勢を変えていく。この場合の下降下限近傍でのフォーク40を水平状の姿勢に保つため、昇降体38にはローラ41を備えたアーム42が突設されており、他方、ガイドフレーム33の下方近傍には、前記アーム42のローラ41が転動する水平状のガイド部材(図示せず)を配置している。
【0064】
プラットホーム34の下降通路を挟んで投入コンベヤ30の群と反対側の部位には、投入コンベヤ30からプラットホーム34に向けて放出された荷Wが飛び出すのを防止するためのストッパー手段の一例として、ステンレス板や鋼板のような金属板からなる固定式のストッパー板43を配置している。
【0065】
ストッパー板43の下方には荷Wが通過し得る空間が空いている。ストッパー板43は、ガイドフレーム33又は他の機枠44に固定されている。なお、緩衝手段の一例として、ストッパー板43のうち荷Wが当たる面に、ゴムような軟質でかつ荷Wの滑りに支障がない緩衝材を貼っても良い。
【0066】
また、ストッパー手段はストッパー板43に限定されるものではなく、例えば上下方向に長く延びる複数本のパイプや棒材、型鋼、帯板等の長尺材を配置したり、水平状の軸心回りに回転するローラを上下多段に多数配置したりするなど、様々のものを採用することができる。ストッパー板43に多数の穴を空けて軽量化を図ることも可能である。
【0067】
(6).払い出しコンベヤ
次に、払い出しコンベヤ32について説明する。払い出しコンベヤ32は、プラットホーム34によって下降してきた荷Wを出庫コンベヤ5に受け渡す出庫中継手段の一例であり、プラットホーム34におけるフォーク40の群と干渉しないように配置された支持ローラ45の群を備えている。
【0068】
各支持ローラ45の一端は昇降板46に軸支され、各支持ローラ45の他端は、昇降板46に固定された支持アーム47の先端から突設したブラケット48に軸支されている。従って、プラットホーム34のフォーク40が支持ローラ45と支持アーム48とに干渉することはない。
【0069】
各支持支持ローラ45の群は、全体として、プラットホーム34におけるフォーク40の群の配置傾斜角度θ3と同じ角度で延びる線に沿って並んでいる。また、昇降板46のうち平面視で支持ローラ45を挟んだ両側に位置する部位には、支持ローラ45と同じ方向に突出する長さの短いプーリ48の群が回転自在に軸支されており、これらプーリ48に巻掛けたベルト50を支持ローラ45の付け根部に当接している。
【0070】
端部に位置したプーリ48を搬送用モータ50の主軸に固定しており、このため、搬送用モータ50を駆動すると、ベルト49の周回によって各支持ローラ45は一斉に回転し、これにより、荷Wを出庫コンベヤ5に排出することができる。ベルト49は支持ローラ45の下方に配置されているため、ベルト49が荷Wの搬送の邪魔になることはない。なお、図13の符号51はテンションプーリである。
【0071】
昇降板46は、機枠52に固定されたベース板53にリニアガイド部材54を介して昇降自在に取り付けられている。ベース板53のうち昇降板46と反対側の部位にはブラケット54を固定し、このブラケット54に、主軸56aを昇降板46に向けて突出させた昇降用モータ56が固定されている。
【0072】
昇降用モータ56の主軸56aにはクランクアーム57が固定されており、クランクアーム57の先端にスライドピン58を突設している一方、昇降板46に固定したステー部材59に、前記スライドピン58がスライド可能に嵌まる横長の長穴60を設けている。
【0073】
従って、昇降用モータ56を駆動すると、クランクアーム57の回動によってスライドピン58が上下動し、これにより、昇降板46及び支持ローラ45の群はスライドピン58の偏心距離の2倍のストロークで昇降動する。ベース板53には、スライドピン58の回動を許容するため窓穴61を空けている。
【0074】
なお、払い出しコンベヤ32の昇降手段としては図示のようなクランク機構を使用することには限らず、カム機構やエア又は油圧のシリンダを使用したり、或いは電磁シリンダを使用したりというように、様々の機構を採用できる。
【0075】
(7).まとめ
荷Wは、投入コンベヤ30からプラットホーム34に受け渡され、それから下降して払い出しコンベヤ32に受け渡され、それから出庫コンベヤ5に排出される。
【0076】
そして、投入コンベヤ30から荷が勢い良く放出されても、荷Wはストッパー板43で停止させられるため、プラットホーム34に載せた状態で確実に下降動させることができる。
【0077】
なお、図9に二点鎖線で示すように、プラットホーム34の下降通路を挟んでガイドフレーム36と反対側の部位に、荷Wがガイドフレーム36と反対側に横飛びする事を防止する補助ガイド手段43′を設けても良い。この補助ガイド手段43′も板状に限らず、様々の形状にすることができる。
【0078】
敢えて説明するまでもないが、投入コンベヤ30の終端とプラットホーム34の前端とを略同じ高さにした状態で荷の受け渡しが行われるように、図示しないセンサー群を備えた制御装置により、投入コンベヤ30の駆動タイミングが調節されている。
【0079】
本実施形態では、投入コンベヤ30を前傾させ荷Wの投入が行われるが、これによると、投入コンベヤ30の前端とプラットホーム34の後端との高さを略揃えた状態を保持しながら荷Wの受け渡しを行えるため、荷Wをプラットホーム34にスムースに載せ替えることができる利点がある。
【0080】
ところで、フォーク40の群は水平状に並ぶように配置することも可能であるが、例えば荷Wの重心が前方に位置するなどして前傾姿勢で投入されると、荷Wがプラットホーム34に乗り移る途中でフォーク40に引っ掛かる虞がある。
【0081】
これに対して本願実施形態のように、フォーク40の群を全体としてストッパー板43に向けて前傾した線に沿って配置すると、荷Wが前傾姿勢で投入されても、荷Wをプラットホーム34にスムースに載り移らせることができる(荷Wは重力のため投入コンベヤ30から離れるに従って下降する傾向を呈するが、フォーク40の並びを傾斜させると、このような荷の動きにも対応してスムースな載せ換えを実現できる)。
【0082】
また、本実施形態のように、フォーク40の群のうち投入コンベヤ30から最も遠い最端のフォーク40の並び線よりも若干高くすると、当該最端のフォーク40で荷Wを停止させたり、荷Wの移動速度を減衰させたりすることができる。このため、別の部材を設けることなく(すなわち構造を複雑化することなく、荷Wがストッパー板43に衝突することによる衝撃を緩和できる利点がある。
【0083】
本実施形態のように、投入コンベヤ30の前傾角度θ2よりもフォーク40の配置の角度θ3を大きくすると、荷Wの前端とフォーク群18との間には隙間が空き勝手になるため、フォーク40への引っ掛かりを抑制して載せ換えをよりスムースに行える利点がある。
【0084】
更に、本実施形態のようにフォーク40の荷支持面40aを偏平状に形成すると、荷支持面40aの前後巾寸法Lが大きくなるため、荷Wが大きく前傾してその前端がフォーク40の中心より後方に位置していても、荷Wはフォーク40の荷支持面40aを滑り移動することになり、このため、プラットホーム34への荷Wの載せ換えをより確実ならしめることができる。
【0085】
更に、フォーク40の荷支持面40aを、荷Wの放出方向に向けて後傾させると、荷支持面40aの手前部が下がるため、荷Wが一層過度に前傾していてもその先端縁を荷支持面40aに載せることができ、その結果、投入コンベヤ30からプラットホーム34への荷Wの載せ換えの確実性をより一層向上させることができる。
【0086】
パイプ製フォーク40の荷支持面を平坦状に形成する手段としては、実施形態のように小判形に潰すことには限らず、半円状や三角形状、或いはT字状に潰し形成するなど、様々の形態を採用できる。また、フォーク40は棒材製や板金製としたりすることも可能である。もちろん合成樹脂製でもよい。
【0087】
プラットホーム34に載った荷Wは、下降下限の近傍で払い出しコンベヤ32に載せ替えられる。この場合、払い出しコンベヤ32を昇降しない固定式とすることも可能であるが、払い出しコンベヤ32が固定式であると荷に衝撃が作用することになる。この衝撃の大きさは、プラットホーム34を高速で移動させるほど大きくなる。さりとて、プラットホーム34の移動速度を低くするのは出庫能率の点から得策でない。
【0088】
これに対して本実施形態のように、払い出しコンベヤ32を昇降式に構成すると、払い出しコンベヤ32の下降途次においてプラットホーム34から払い出しコンベヤ32に荷Wを受け渡すことにより、荷Wに対する衝撃を大幅に緩和できるため、荷Wの損傷や変形を防止した状態で、プラットホーム34を高速移動させて出庫能率を向上できる。
【0089】
(9).その他
本発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化することができる。
【0090】
例えば、ストッパー手段を荷の移動方向に向かって僅かの寸法だけ移動し得るようにばね等の弾性手段で支持することにより、荷に対する衝撃を緩和することも可能である。
【0091】
自動倉庫に適用する場合、棚は必ずしもフローラック方式とする必要はなく、平棚方式等でも良い。また、棚をフローラック方式や平棚方式とした場合、出庫用自走台車を設けずに、各棚段の出庫通路にコンベヤを配置して、コンベヤで荷を移載機構まで搬送することも可能である。
【0092】
また、投入コンベヤのような投入手段は複数段には限らず1段のみでも良い。逆に、払い出しコンベヤのような払い出し手段を複数段配置することも可能である。
【0093】
また、投入手段や払い出し手段はベルト式やローラ式に限定されるものではなく、例えば、荷が滑り移動するシュート方式として、荷をプッシャーで強制的に押し出したり自重で滑り移動させたりすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動倉庫の概略平面視図である。
【図2】入庫機構部の全体的な概略斜視図である。
【図3】主として入庫用仮置きコンベヤを表示した斜視図である。
【図4】(A)は荷の動きを示す断面図、 (B)は (A)の B−B視断面図である。
【図5】格納部の部分的な平面図である。
【図6】図5のVI−VI視断面図である。
【図7】出庫機構部の概略斜視図である。
【図8】荷の移動方向と直交した方向からみた出庫機構部の側面図である。
【図9】移載機構の要部斜視図である。
【図10】荷の動きを示す側面図である。
【図11】フォークの形状を示す図である。
【図12】図8のXII−XII 視平面図である。
【図13】(A)は図12のXIII−XIII視視断面図、 (B)は (A)の B−B視断面図である。
【図14】図12のXIV−XIV 視断面図である。
【符号の説明】
1 格納部
2 単位棚
3 入庫コンベヤ
4 入庫機構部
5 出庫コンベヤ
6 出庫機構部
10,11 自走台車
30 投入手段の一例としての投入コンベヤ
31 循環式の移載機構
32 払い出し手段の一例としての払い出しコンベヤ
33 ガイドフレーム
34 プラットホーム
40 フォーク
43 ストッパー板
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直循環式の移載機構及びこれを備えた自動倉庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
棚を多段に設けて各段の棚ごとに自走台車を配置した台車方式の自動倉庫や、各段の棚において荷が一端から他端に向けて自動的に移動するフローラック方式の自動倉庫においては、各段の棚に載置された荷を昇降式の移載機構によって出庫コンベヤに移し換える必要がある。
【0003】
また、荷の仕分け等を行う物流システムにおいても、多段に配置された投入コンベヤ(枝コンベヤ)の荷を低い段に位置した1つの集合コンベヤに移し替る場合があり、この場合も、昇降式の移載機構が必要になる。
【0004】
この移載機構としては、荷が載る一つのプラットホーム(リフター)が上下に往復動するタイプと、複数のプラットホームが一定方向に周回する循環方式とがある。後者の例として、例えば特公昭55─324号には、プラットホームを水平姿勢のままで循環させる方式が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特公昭55─324号の場合、プラットホームは平面視で櫛歯状に形成されており、出庫行程では、上昇行程において棚から荷を受け継いで、下降行程において出庫コンベヤに移し替えられる。
【0006】
従って、この特公昭55─324号の場合、荷を載せたプラットホームは上昇行程から水平動に転じて更に下降行程に移行することになるが、これではプラットホームを高速走行させると荷が振り落とされる虞があり、このため高速での入出庫を行えないという問題があった。
【0007】
この点について本願出願人は、特願2001−164858号や特願2001−220399号において、プラットホームへの荷の受け取りと払い出しとを当該プラットホームの下降行程で行うようにした移載機構を開示した。これらの先願によると、プラットホームを高速移動させて荷の受け取りと払い出しを行えるため、荷の移し換え能率を格段に向上させることができる。
【0008】
本願発明は、この先願発明の更に発展させたもので、高速での移し替えの確実性向上等を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、略鉛直方向に長く延びる循環路に沿って上昇・下降するプラットホームと、下降途次のプラットホームに荷を放出する投入手段と、プラットホームが上昇に転じるよりも前に当該プラットホームから荷を受け継いで排出する払い出し手段とを備えた移載機構において、前記プラットホームの下降通路を挟んで投入手段と反対側の部位に、プラットホームから荷が飛び出るのを阻止すると共に荷の下降動をガイドするストッパー手段を設けた点を特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1において、前記プラットホームは、下降時の平面視において投入手段による荷の投入方向と略直交した方向に延びる複数本のフォークの群を備えており、平面視における投入手段による荷の投入方向とプラットホームの循環方向とが交叉している。
【0011】
本発明は、請求項3に記載したように、請求項1又は請求項2に記載した移載機構を備えた自動倉庫も含んでいるが、本発明の移載機構は、自動倉庫のみでなく、荷捌きのようなコンベヤシステムにも広く使用することができることは言うまでもない。
【0012】
【発明の作用・効果】
鉛直循環式の移載機構では、投入手段からプラットホームに荷を放出するにおいて、荷はプラットホームから飛び出ることがないように、プラットホーム上に確実に保持しておく必要がある。
【0013】
特に、平面視で荷の投入方向とプラットホームがの循環方向とが直交するタイプの場合は、荷はプラットホームの循環路を通り抜けることになるため、荷をプラットホーム上に保持する方策は必須となる。この点については、プラットホーム自体にストッパーを設けることが考えられるが、これではプラットホームの構造が複雑化することになる。
【0014】
これに対して本願発明の構成にすると、投入手段からプラットホームに向けて放出された荷をストッパー手段で停止させて、荷をストッパー手段に沿って下降動させることができる。この場合、ストッパー手段はプラットホームとは分離しているため、プラットホームの構造が複雑化することはなく、また、荷をプラットホームに対して高速で放出しても確実に停止させることができる。
【0015】
従って、本発明によると、プラットホームの構造を複雑化することなく、荷を高能率で確実に移し換えることができる。特に、請求項2のように平面視での荷の投入方向とプラットホームの循環方向とが直交していると、荷はプラットホームの循環路を通過する傾向を呈するため、ストッパー手段を設けることによって実用性が確保されると言える。
【0016】
【発明の実施形態】
次に、本発明を自動倉庫に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
(1).全体の概要
図1は自動倉庫の概略平面視図であり、自動倉庫は、フローラック方式の単位棚2を多列かつ多段に配置した格納部1と、入庫コンベヤ3で搬送されてきた荷(ワーク)Wを各段の棚に受け渡す入庫機構部4と、格納部1から荷Wを出庫コンベヤ5に受け渡す出庫機構部6とを備えている。
【0018】
格納部1の外側には、平面視で単位棚2の長手方向と直交した方向に延びる入庫用通路7と出庫用通路8とが互いに平行に延びるように配置されており、これら通路7,8に各棚段に対応した走行レール9の対が配置されており、この走行レール上を入庫用自走台車10と出庫用自走台車11とが走行するようになっている。なお、入庫用自走台車10と出庫用自走台車11とは同じ構造である。
【0019】
本願発明は出庫機構部6に適用されているが、出庫機構部6の説明に先立って、図2〜図6を参照して入庫機構部4と格納部1についても簡単に触れておく。まず、図2〜図4も参照して入庫機構部4について説明する。
【0020】
(2).入庫機構部
図2及び図3は入庫機構部4の斜視図、図4のうち(A)は荷Wの動きを示す断面図、(B)は(A)のB−B視断面図であり、図2に大雑把に示すように、入庫機構部4は、入庫コンベヤ3と直列状に配置された入庫用仮置きコンベヤ13と、その上方に配置された入庫用仮置き棚14の群とを備えている。
【0021】
入庫用仮置き棚14は各単位棚2に対応して多段に配置されている。また、入庫用仮置きコンベヤ13の高さ位置にも単位棚2の群を配置している。
【0022】
図1に示すように、入庫用通路7の一端部は格納部1から入庫コンベヤ3の側にはみ出ており、入庫用仮置きコンベヤ13と入庫用仮置き棚14の群とは、入庫用通路7のはみ出し部7aの内側に配置されている。換言すると、入庫用仮置きコンベヤ13と入庫用仮置き棚14とは、その端部が単位棚2の端部側面に位置するような状態で配置されている。
【0023】
そして、平面視で入庫用仮置きコンベヤ13と入庫用仮置き棚14の群とを挟んで入庫用通路7と反対側の部位には、入庫用リザーバ(入庫用リフト装置)15が支柱16を介して昇降自在に配置されている。
【0024】
入庫用リザーバ15は、本体17と、入庫用仮置きコンベヤ13及び入庫用仮置き棚14に向けて延びる4セットのフォーク群18とを備えており、各フォーク群18は、独自に昇降自在でかつ入庫用仮置きコンベヤ13及び入庫用仮置き棚14向けて前進・後退し得る。
【0025】
なお、フォーク群18の数は4セットには限らず、任意の数に設定できる。複数のフォーク群18を設けた場合、各フォーク群18を一斉に駆動させることも可能である(個別に駆動すると、各荷Wを任意の段の入庫用仮置き棚14に移し換えできる利点がある)。
【0026】
入庫用自走台車10は、本体21と、入庫用仮置きコンベヤ13及び入庫用仮置き棚14に向けて延びる2セットのフォーク群18とを備えており、各フォーク群18は、独自に昇降自在でかつ入庫用仮置きコンベヤ13及び入庫用仮置き棚14並びに単位棚2に向けて前進・後退し得る。入庫用自走台車10においても、フォーク群18のセット数は任意に設定できる。
【0027】
図4(B)から理解できるように、入庫用仮置きコンベヤ13には、入庫用リザーバ15のフォーク群18が侵入し得る隙間が空いており、従って、入庫用リザーバ15のフォーク群18を、下降させた状態で前進してから上昇させて後退させるいうように駆動することにより、荷Wを入庫用仮置きコンベヤ13から入庫用リザーバ15に移し替ることができる。
【0028】
図3に示すように、入庫用仮置き棚14は、走行レール9とフロントフレーム19とに装架した金属板製のステー20の群から成っており、隣合ったステー20の間には、入庫用リザーバ15と入庫用自走台車10とのフォーク群18が侵入し得る空間が空いている。
【0029】
従って、図4(A)から理解できるように、入庫用リザーバ15においては、荷Wを載せて上昇させた状態のフォーク群18を任意の入庫用仮置き棚14に向けて前進させてから下降させて後退させる、というように駆動することにより、荷Wを入庫用仮置き棚14に載せ替えることができる。
【0030】
他方、入庫用自走台車10においては、フォーク群18を下降状態で前進させてから上昇させて後退させるというように駆動することにより、荷Wを入庫用仮置き棚14から移し替ることができる。
【0031】
なお、入庫用リザーバ15については、各フォーク群18は必ずしも本体17に対して昇降自在に構成する必要はなく、本体17の昇降動とフォーク群18の前後動との組合せによって荷Wの移し換えを行うことも可能である。
【0032】
ところで、格納庫をフローラック方式にした自動倉庫ではスタッカクレーンを使用したものが公知になっており、この場合は、入庫用仮置きコンベヤ13をスタッカクレーンの走行路の終端部に平行に設けて、1台のスタッカクレーンで荷Wの移し替えを行うことになる。
【0033】
しかし、スタッカクレーンを使用した方式では、入庫能率が低いという欠点があり、大量の荷を高速で処理する自動倉庫には適していないと言える。これに対して、本願実施形態のように、多段に配置した自走台車を使用する方式では、大量の荷Wを高速で処理することができる利点がある。
【0034】
そして、このように自走台車を多段に配置した場合、入庫コンベヤ3から自走台車に荷Wを受け渡す手段として、入庫用仮置き棚14をローラーコンベヤ方式に構成して、このローラーコンベヤ式の入庫用仮置き棚14と入庫コンベヤ3との間に昇降式の入庫用リザーバを配置することが考えられる。
【0035】
しかし、このように入庫用仮置き棚14をローラーコンベヤ方式に構成すると、荷Wを入庫用自走台車10のフォーク群18ですくい上げできるように、駆動式ストッパーを備えた位置決め手段によって正確に位置決めしなくてはならず、このため、荷Wの位置決め機構が複雑になるばかりか、位置決めには時間がかかるため入庫能率も低くなるという問題がある。
【0036】
これに対して本実施形態のように、入庫用仮置き棚14の群を挟んで入庫用通路7と反対側に入庫用リザーバ15を配置すると、荷Wの位置決めの必要はないため、入庫用リザーバ15による入庫用仮置き棚14への荷Wの移し換えと、入庫用仮置き棚14から入庫用自走台車10への荷Wの移し換えとを迅速に行うことができ、その結果、入庫能率を格段に向上させることができる。
【0037】
すなわち、本実施形態によると、多段に配置された入庫用自走台車10の能力をフルに発揮させて、荷Wの大量迅速処理を確保することができるのである。なお、複数段(例えば2段又は3段)の棚段ごとに入庫用自走台車10(及び出庫用自走台車11)を配置して、1台の自走台車で複数段の単位棚に荷を出し入れすることも可能である。また、上記した構成は出庫部に適用することも可能である。
【0038】
(3).格納部
次に、図5及び図6に基づいて、格納部1の概要を説明する。図5は部分的な平面図、図6は図5のVI−VI視断面図である。
【0039】
本実施形態の単位棚2は、複数のフリーローラーウエイ23を平行に配置したフローラック方式になっている。フリーローラーウエイ23は、細長いフレーム24に多数のローラ25を回転自在に取り付けた構造になっており、隣合ったフリーローラーウエイ23の間及びフリーローラーウエイ群の外側には、入庫用自走台車10及び出庫用自走台車11のフォーク群18が侵入し得る空間が空いている。
【0040】
そして、図6に示すように、各フリーローラーウエイ23を、入庫用通路7の側において高く出庫用通路8の側で低くなるように水平面に対して若干の角度θ1で傾斜させている。このため、荷Wは、自重により、入庫用通路7の側から出庫用通路8に向けて移動していく。
【0041】
隣合った単位棚2は仕切りフレーム26で仕切られている。また、各フリーローラーウエイ23において、ローラ25の回転軸線は、平面視でフレーム25の延び方向と直交した線に対して若干の角度だけ傾斜しており、このため、荷Wは、その走行によって一方の仕切りフレーム26に寄せられて行く。
【0042】
そこで、仕切りフレーム26には、荷Wの移動をスムースならしめるため、水平回転する多数のガイドローラ27を設けている(なお、ガイドローラ27は図では一部した表示していない)。
【0043】
図6に示すように、フリーローラーウエイ23のフレーム25は走行レール9に取り付けられている(他の部材に固定しても良い)。この場合、フリーローラーウエイ23の始端(入庫用通路7に近い端部)と終端(出庫用通路8に近い端部)とは、それぞれ走行レール9よりもある程度の寸法H1,H2だけ高くなっている。
【0044】
ところで、既述のように、棚をフローラック方式にした自動倉庫としてはスタッカクレーンを使用したものが公知であり、この場合、フローラックの端部を平面視で櫛歯状に形成することにより、荷をスタッカクレーンとフローラックに移し替ることができる。
【0045】
しかし、台車方式の自動倉庫では、車輪が走行するレールを格納部に沿って設けなければならないため、この公知技術をそのまま使用すにことできない。さりとて、自走台車にフォーク群18とは別の荷物移載機構を構造が著しく複雑化することになる。
【0046】
これに対して本実施形態のように、フリーローラーウエイ23の始端と終端とを共に走行レール9から高くとする、フリーローラーウエイの始端及び上端と走行レール9との間にフォーク群18を進退動させ得る空間を確保することができるため、フォーク群18を使用して単位棚2と自走台車10,11との間に荷Wを移し替ることができる。その結果、自走台車10,11の構造を複雑化することなく、荷Wを単位格納棚に出し入れすることができるのである。
【0047】
各フリーローラーウエイ23の終端にはストッパー28を設けており、荷Wの取り出しにおいては、荷Wをストッパー28の上方まで持ち上げることになる。フリーローラーウエイ23の終端を走行レール9よりも高くしてフォーク群18を単位棚2に進退させることができるようにしたため、ストッパー28では固定式で良く、このため、格納部1の構造を簡単化することができる。
【0048】
(4).出庫部の概要
次に、図7以下の図を参照して、本願発明が実施されている出庫機構部6について説明する。
【0049】
図7は概略斜視図であり、この図7から理解できるように、出庫機構部6は、各棚段ごとに配置された出庫用仮置きコンベヤ29及び投入コンベヤ(放出コンベヤ)30の群と、投入コンベヤ30の群の外側に配置された循環式移載機構31と、最下段の投入コンベヤ30の外側に配置された払い出しコンベヤ32とを備えており、荷Wは払い出しコンベヤ32から出庫コンベヤ5に排出される。
【0050】
投入コンベヤ30は請求項に記載した投入手段の一例であり、払い出しコンベヤ32は請求項に記載した払い出し手段の一例である。以下、各部位について、図8以下の図面も参照して説明する。
【0051】
図8は荷Wの移動方向と直交した方向から出庫機構部6を見た側面図、図9は部分的な斜視図、図10は荷Wの動き示す図、図11は部分拡大図、図12は図8のXII−XII 視平面図、図13のうち(A)は図12のXIII−XIII視断面図、(B)は(A)のB−B視断面図、図14は図12のXIV−XIV 視断面図である。
【0052】
出庫用仮置きコンベヤ29は多数本のローラからなっており、隣合ったローラの間には出庫用自走台車11のフォーク群18を抜き差し自在て空間が空いている。投入コンベヤ30はベルト方式になっており(他の方式でも良い)、略水平状の姿勢からある程度の角度θ2だけ前傾動し得るようになっている。
【0053】
(5).循環式移載機構
循環式移載機構31は、上下に長く延びるガイドフレーム33と、ガイドフレーム33の外周に沿って周回する多数のプラットホーム34とを備えている。
【0054】
ガイドフレーム33の上端部と下端部とには、荷Wの放出方向と平行に延びる軸心35の回りに回転するスプロケット36が取り付けられており、上下のスプロケット36にチェーン37を巻掛け、このチェーン37にプラットホーム34を取り付けている。
【0055】
プラットホーム34は、板状の昇降体38に補強材39を介して取り付けられた多数本(図では7本)のフォーク40を備えており、昇降体38は、チェーン37に固定された昇降ベース34aに首振り可能に取り付けられている。このため、プラットホーム34は、下降行程ではフォーク40が水平状の姿勢となり、上昇行程ではフォーク40が鉛直に近い姿勢になる。
【0056】
図2に示すように、プラットホーム34は、投入コンベヤ30による荷Wの放出方向と同じ方向に延びる回転軸線35aの軸心回りに循環するため、平面視では、プラットホーム34は、荷Wの放出方向と直交した方向35bに沿って往復動することになる。
【0057】
ガイドフレーム33は、型鋼製の機枠44に固定されている。なお、詳細は省略するが、プラットホーム34のベース34aには、ガイドフレーム33のガイド部に転動自在に当たる複数対のガイドローラを取付けている。また、プラットホーム34の上下間隔は棚段の上下間隔と同じ寸法に設定している。このため、各段の投入コンベヤ30からプラットホーム34に対して同時に荷Wを放出することができる。
【0058】
フォーク40は鋼管等の金属パイプ製であり、下降行程で見ると、投入コンベヤ30に近いものが最も高くて投入コンベヤ30から遠ざかるに従って高さが低くなるように、水平面に対してある程度の角度θ3で傾斜した線に沿って傾斜状に配置されている。
【0059】
また、図12(A)に明示するように、7本のフォーク40の群のうち投入コンベヤ30に近い6本は直線状に並んでおり、投入コンベヤ30から最も遠い1本のフォーク40は他のフォーク40の並びの延長線よりも若干の寸法H3だけ高くなるように設定している。
【0060】
具体的な傾斜角度θ3としては、本願発明者たちの実験によると18±3度程度が好ましかった(もちろん、条件の違いによって傾斜角度は変更できる)。また、フォーク40の群の配置の傾斜角度θ3は、投入コンベヤ30の前傾角度θ2よりも大きい角度に設定されている。
【0061】
更に、図11(A)に明示するように、各フォーク40は、下降行程で上面となる荷支持面40aが平坦面となるように偏平に(略小判形に)潰されており、かつ、荷支持面40aは、投入コンベヤ30に近い前端部40bが低くなるように水平面に対してある程度の角度θ4で傾斜している。
【0062】
荷支持面40aの傾斜角度θ4は、フォーク40の群の配置傾斜角度θ3よりも小さい角度に設定している。具体的な角度としては、10±3度程度が好ましかった(この角度θ4の最適数値も各種の条件によって変動し得る)。
【0063】
プラットホーム34は、フォーク40ほぼ水平の姿勢に保ったままで下限まで下降し、上昇に転じながら、フォーク40が下向きとなるように姿勢を変えていく。この場合の下降下限近傍でのフォーク40を水平状の姿勢に保つため、昇降体38にはローラ41を備えたアーム42が突設されており、他方、ガイドフレーム33の下方近傍には、前記アーム42のローラ41が転動する水平状のガイド部材(図示せず)を配置している。
【0064】
プラットホーム34の下降通路を挟んで投入コンベヤ30の群と反対側の部位には、投入コンベヤ30からプラットホーム34に向けて放出された荷Wが飛び出すのを防止するためのストッパー手段の一例として、ステンレス板や鋼板のような金属板からなる固定式のストッパー板43を配置している。
【0065】
ストッパー板43の下方には荷Wが通過し得る空間が空いている。ストッパー板43は、ガイドフレーム33又は他の機枠44に固定されている。なお、緩衝手段の一例として、ストッパー板43のうち荷Wが当たる面に、ゴムような軟質でかつ荷Wの滑りに支障がない緩衝材を貼っても良い。
【0066】
また、ストッパー手段はストッパー板43に限定されるものではなく、例えば上下方向に長く延びる複数本のパイプや棒材、型鋼、帯板等の長尺材を配置したり、水平状の軸心回りに回転するローラを上下多段に多数配置したりするなど、様々のものを採用することができる。ストッパー板43に多数の穴を空けて軽量化を図ることも可能である。
【0067】
(6).払い出しコンベヤ
次に、払い出しコンベヤ32について説明する。払い出しコンベヤ32は、プラットホーム34によって下降してきた荷Wを出庫コンベヤ5に受け渡す出庫中継手段の一例であり、プラットホーム34におけるフォーク40の群と干渉しないように配置された支持ローラ45の群を備えている。
【0068】
各支持ローラ45の一端は昇降板46に軸支され、各支持ローラ45の他端は、昇降板46に固定された支持アーム47の先端から突設したブラケット48に軸支されている。従って、プラットホーム34のフォーク40が支持ローラ45と支持アーム48とに干渉することはない。
【0069】
各支持支持ローラ45の群は、全体として、プラットホーム34におけるフォーク40の群の配置傾斜角度θ3と同じ角度で延びる線に沿って並んでいる。また、昇降板46のうち平面視で支持ローラ45を挟んだ両側に位置する部位には、支持ローラ45と同じ方向に突出する長さの短いプーリ48の群が回転自在に軸支されており、これらプーリ48に巻掛けたベルト50を支持ローラ45の付け根部に当接している。
【0070】
端部に位置したプーリ48を搬送用モータ50の主軸に固定しており、このため、搬送用モータ50を駆動すると、ベルト49の周回によって各支持ローラ45は一斉に回転し、これにより、荷Wを出庫コンベヤ5に排出することができる。ベルト49は支持ローラ45の下方に配置されているため、ベルト49が荷Wの搬送の邪魔になることはない。なお、図13の符号51はテンションプーリである。
【0071】
昇降板46は、機枠52に固定されたベース板53にリニアガイド部材54を介して昇降自在に取り付けられている。ベース板53のうち昇降板46と反対側の部位にはブラケット54を固定し、このブラケット54に、主軸56aを昇降板46に向けて突出させた昇降用モータ56が固定されている。
【0072】
昇降用モータ56の主軸56aにはクランクアーム57が固定されており、クランクアーム57の先端にスライドピン58を突設している一方、昇降板46に固定したステー部材59に、前記スライドピン58がスライド可能に嵌まる横長の長穴60を設けている。
【0073】
従って、昇降用モータ56を駆動すると、クランクアーム57の回動によってスライドピン58が上下動し、これにより、昇降板46及び支持ローラ45の群はスライドピン58の偏心距離の2倍のストロークで昇降動する。ベース板53には、スライドピン58の回動を許容するため窓穴61を空けている。
【0074】
なお、払い出しコンベヤ32の昇降手段としては図示のようなクランク機構を使用することには限らず、カム機構やエア又は油圧のシリンダを使用したり、或いは電磁シリンダを使用したりというように、様々の機構を採用できる。
【0075】
(7).まとめ
荷Wは、投入コンベヤ30からプラットホーム34に受け渡され、それから下降して払い出しコンベヤ32に受け渡され、それから出庫コンベヤ5に排出される。
【0076】
そして、投入コンベヤ30から荷が勢い良く放出されても、荷Wはストッパー板43で停止させられるため、プラットホーム34に載せた状態で確実に下降動させることができる。
【0077】
なお、図9に二点鎖線で示すように、プラットホーム34の下降通路を挟んでガイドフレーム36と反対側の部位に、荷Wがガイドフレーム36と反対側に横飛びする事を防止する補助ガイド手段43′を設けても良い。この補助ガイド手段43′も板状に限らず、様々の形状にすることができる。
【0078】
敢えて説明するまでもないが、投入コンベヤ30の終端とプラットホーム34の前端とを略同じ高さにした状態で荷の受け渡しが行われるように、図示しないセンサー群を備えた制御装置により、投入コンベヤ30の駆動タイミングが調節されている。
【0079】
本実施形態では、投入コンベヤ30を前傾させ荷Wの投入が行われるが、これによると、投入コンベヤ30の前端とプラットホーム34の後端との高さを略揃えた状態を保持しながら荷Wの受け渡しを行えるため、荷Wをプラットホーム34にスムースに載せ替えることができる利点がある。
【0080】
ところで、フォーク40の群は水平状に並ぶように配置することも可能であるが、例えば荷Wの重心が前方に位置するなどして前傾姿勢で投入されると、荷Wがプラットホーム34に乗り移る途中でフォーク40に引っ掛かる虞がある。
【0081】
これに対して本願実施形態のように、フォーク40の群を全体としてストッパー板43に向けて前傾した線に沿って配置すると、荷Wが前傾姿勢で投入されても、荷Wをプラットホーム34にスムースに載り移らせることができる(荷Wは重力のため投入コンベヤ30から離れるに従って下降する傾向を呈するが、フォーク40の並びを傾斜させると、このような荷の動きにも対応してスムースな載せ換えを実現できる)。
【0082】
また、本実施形態のように、フォーク40の群のうち投入コンベヤ30から最も遠い最端のフォーク40の並び線よりも若干高くすると、当該最端のフォーク40で荷Wを停止させたり、荷Wの移動速度を減衰させたりすることができる。このため、別の部材を設けることなく(すなわち構造を複雑化することなく、荷Wがストッパー板43に衝突することによる衝撃を緩和できる利点がある。
【0083】
本実施形態のように、投入コンベヤ30の前傾角度θ2よりもフォーク40の配置の角度θ3を大きくすると、荷Wの前端とフォーク群18との間には隙間が空き勝手になるため、フォーク40への引っ掛かりを抑制して載せ換えをよりスムースに行える利点がある。
【0084】
更に、本実施形態のようにフォーク40の荷支持面40aを偏平状に形成すると、荷支持面40aの前後巾寸法Lが大きくなるため、荷Wが大きく前傾してその前端がフォーク40の中心より後方に位置していても、荷Wはフォーク40の荷支持面40aを滑り移動することになり、このため、プラットホーム34への荷Wの載せ換えをより確実ならしめることができる。
【0085】
更に、フォーク40の荷支持面40aを、荷Wの放出方向に向けて後傾させると、荷支持面40aの手前部が下がるため、荷Wが一層過度に前傾していてもその先端縁を荷支持面40aに載せることができ、その結果、投入コンベヤ30からプラットホーム34への荷Wの載せ換えの確実性をより一層向上させることができる。
【0086】
パイプ製フォーク40の荷支持面を平坦状に形成する手段としては、実施形態のように小判形に潰すことには限らず、半円状や三角形状、或いはT字状に潰し形成するなど、様々の形態を採用できる。また、フォーク40は棒材製や板金製としたりすることも可能である。もちろん合成樹脂製でもよい。
【0087】
プラットホーム34に載った荷Wは、下降下限の近傍で払い出しコンベヤ32に載せ替えられる。この場合、払い出しコンベヤ32を昇降しない固定式とすることも可能であるが、払い出しコンベヤ32が固定式であると荷に衝撃が作用することになる。この衝撃の大きさは、プラットホーム34を高速で移動させるほど大きくなる。さりとて、プラットホーム34の移動速度を低くするのは出庫能率の点から得策でない。
【0088】
これに対して本実施形態のように、払い出しコンベヤ32を昇降式に構成すると、払い出しコンベヤ32の下降途次においてプラットホーム34から払い出しコンベヤ32に荷Wを受け渡すことにより、荷Wに対する衝撃を大幅に緩和できるため、荷Wの損傷や変形を防止した状態で、プラットホーム34を高速移動させて出庫能率を向上できる。
【0089】
(9).その他
本発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化することができる。
【0090】
例えば、ストッパー手段を荷の移動方向に向かって僅かの寸法だけ移動し得るようにばね等の弾性手段で支持することにより、荷に対する衝撃を緩和することも可能である。
【0091】
自動倉庫に適用する場合、棚は必ずしもフローラック方式とする必要はなく、平棚方式等でも良い。また、棚をフローラック方式や平棚方式とした場合、出庫用自走台車を設けずに、各棚段の出庫通路にコンベヤを配置して、コンベヤで荷を移載機構まで搬送することも可能である。
【0092】
また、投入コンベヤのような投入手段は複数段には限らず1段のみでも良い。逆に、払い出しコンベヤのような払い出し手段を複数段配置することも可能である。
【0093】
また、投入手段や払い出し手段はベルト式やローラ式に限定されるものではなく、例えば、荷が滑り移動するシュート方式として、荷をプッシャーで強制的に押し出したり自重で滑り移動させたりすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動倉庫の概略平面視図である。
【図2】入庫機構部の全体的な概略斜視図である。
【図3】主として入庫用仮置きコンベヤを表示した斜視図である。
【図4】(A)は荷の動きを示す断面図、 (B)は (A)の B−B視断面図である。
【図5】格納部の部分的な平面図である。
【図6】図5のVI−VI視断面図である。
【図7】出庫機構部の概略斜視図である。
【図8】荷の移動方向と直交した方向からみた出庫機構部の側面図である。
【図9】移載機構の要部斜視図である。
【図10】荷の動きを示す側面図である。
【図11】フォークの形状を示す図である。
【図12】図8のXII−XII 視平面図である。
【図13】(A)は図12のXIII−XIII視視断面図、 (B)は (A)の B−B視断面図である。
【図14】図12のXIV−XIV 視断面図である。
【符号の説明】
1 格納部
2 単位棚
3 入庫コンベヤ
4 入庫機構部
5 出庫コンベヤ
6 出庫機構部
10,11 自走台車
30 投入手段の一例としての投入コンベヤ
31 循環式の移載機構
32 払い出し手段の一例としての払い出しコンベヤ
33 ガイドフレーム
34 プラットホーム
40 フォーク
43 ストッパー板
Claims (3)
- 略鉛直方向に長く延びる循環路に沿って上昇・下降するプラットホームと、下降途次のプラットホームに荷を放出する投入手段と、プラットホームが上昇に転じるよりも前に当該プラットホームから荷を受け継いで排出する払い出し手段とを備えており、
前記プラットホームの下降通路を挟んで投入手段と反対側の部位に、プラットホームから荷が飛び出るのを阻止すると共に荷の下降動をガイドするストッパー手段を設けている、
移載機構。 - 前記プラットホームは、下降時の平面視において投入手段による荷の投入方向と略直交した方向に延びる複数本のフォークの群を備えており、平面視における投入手段による荷の投入方向とプラットホームの循環方向とが交叉している、
請求項1に記載した移載機構。 - 請求項1又は請求項2に記載した移載機構を備えている自動倉庫。
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