JP2004042625A - 記録ヘッド及び該記録ヘッドを備えた記録装置及びその記録制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒートパルスがゲートアレイからキャリッジに搭載されている記録ヘッドに伝送する間に波形が歪んだ場合には正確に駆動されなくなる。
【解決手段】この記録ヘッドは複数の発熱体31〜34と、これら発熱体に通電して駆動する駆動回路21〜24とを有する記録ヘッドであって、外部より供給されるデジタルデータをシリアルで入力して保持するシフトレジスタ1と、クロックを計数するカウンタ3と、デジタルデータに含まれる時間長データとカウンタ3による計数値とを比較し、一致すると一致信号を出力する比較器2と、外部より供給される駆動開始信号により駆動信号をエネーブルにし、駆動開始信号からカウンタ3により計数された計数値に基づく一致信号により駆動信号をディスエネーブルにするフリップフロップ回路10とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】この記録ヘッドは複数の発熱体31〜34と、これら発熱体に通電して駆動する駆動回路21〜24とを有する記録ヘッドであって、外部より供給されるデジタルデータをシリアルで入力して保持するシフトレジスタ1と、クロックを計数するカウンタ3と、デジタルデータに含まれる時間長データとカウンタ3による計数値とを比較し、一致すると一致信号を出力する比較器2と、外部より供給される駆動開始信号により駆動信号をエネーブルにし、駆動開始信号からカウンタ3により計数された計数値に基づく一致信号により駆動信号をディスエネーブルにするフリップフロップ回路10とを有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッド及び該記録ヘッドを備えた記録装置及びその記録制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、記録ヘッドをキャリッジに搭載して主走査させ、紙などの被記録部材を搬送手段にて搬送し記録ヘッドからインクを吐出させて被記録部材上に画像を形成するように構成されている。この際、記録ヘッドにて主走査動作を行うと同時に、その主走査に同期して記録ヘッドからインクを吐出させて記録動作を行う。その後、被記録部材を所定量搬送する副走査方向への搬送を行い、以上の動作を繰り返し行うことにより記録を行っている。このような記録ヘッドは複数のノズルを有し、主走査方向への走査時に選択的に各ノズルからインクを吐出させることにより画像が記録される。
【0003】
このような画像の記録時、同時にインク吐出駆動されるノズル数が多い場合には、少ない場合に比較して記録ヘッドに流れる電流が多くなる。このため、同時にインク吐出駆動されるノズル数が多い場合には、記録ヘッドに印加される電圧は接点抵抗、線抵抗などの影響で降下する。このような電圧降下が生じた場合、ノズルの発熱体が充分に熱せられなくなってインクの気化が不充分となり、各ノズルから正常にインクが吐出されなくなるという問題を引き起こす。
【0004】
このような不具合を解消するために、同時にインク吐出駆動されるノズル数が多い場合、発熱体の電気抵抗に電圧を印加する加熱時間幅を充分に長く設定して必要以上の電気エネルギーが必ず発熱体に供給されるようにすることも考えられる。即ち、従来の一般的なインクジェット記録装置では、同時に吐出駆動されるノズル数が多い場合には、同じ画像データであっても、駆動されるノズル数が少ない場合よりも加熱時間幅を長くし、同時に吐出駆動されるノズル数が少ない場合には加熱時間幅を短くすることによって上述した問題を回避している(特許文献1)。
【0005】
このように同時に吐出駆動されるノズル数が多いか少ないかは、加熱を行う前に事前に駆動されるノズル数を検出し、そのノズル数に応じて加熱時間幅を算出しておかなければならない。このような加熱時間幅の事前算出機能は、記録ヘッドに送り出す記録データを生成しているゲートアレイの内部に設けられるのが一般的である。即ち、ゲートアレイは、記録ヘッドに記録データを送り出す時点で、同時に駆動するノズル数及び記録データに応じて加熱時間を計算しておき、実際に加熱する際に、その計算した加熱時間に対応するパルス幅のパルス信号(以後ヒートパルスと称する)を記録ヘッドに出力することによってインクの吐出駆動を制御している。
【0006】
【特許文献1】
特開平07−266562号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記したような加熱時間の制御は、ヒートパルスがゲートアレイからキャリッジに搭載されている記録ヘッドに伝送する間に波形が歪んだ場合には正確に行われなくなるという問題がある。一般的には、ゲートアレイは記録装置本体に固定された制御基板上に実装されており、その基板の出力ピンからキャリッジに搭載された記録ヘッドの入力ピン至るまでには、少なくとも3個以上のコネクタと1個以上のフレキシブルケーブルを経由している。これらの接点抵抗と線抵抗と配線容量との影響等により、ヒートパルスの立上りや立下りの波形に歪みが生じた場合、正確な加熱時間の制御はできなくなる。
【0008】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、記録ヘッドの駆動時間幅に関するデータを記録ヘッド内部に保持しておき、そのデータに基づいて記録ヘッドの各記録要素の駆動を行うことができる記録ヘッド及び及び該記録ヘッドを備えた記録装置及びその記録制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
また本発明の目的は、記録ヘッドに記録ヘッドの駆動時間幅に関するデータを記憶しておき、記録ヘッドの外部より駆動開始信号を供給するだけで、その駆動時間幅に応じた駆動時間幅で駆動できる記録ヘッド及び及び該記録ヘッドを備えた記録装置及びその記録制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の記録ヘッドは以下のような構成を備える。即ち、
複数の発熱体と、前記発熱体に通電して駆動する駆動回路とを有する記録ヘッドであって、
外部より供給されるデジタルデータをシリアルで入力して保持するシフトレジスタと、
クロックを計数する計数手段と、
前記デジタルデータに含まれる時間長データと前記計数手段による計数値とを比較し一致すると一致信号を出力する比較手段と、
外部より供給される駆動開始信号により駆動信号をエネーブルにし、前記駆動開始信号から前記計数手段により計数された計数値に基づく前記一致信号により前記駆動信号をディスエネーブルにする駆動信号生成手段とを有し、
前記駆動回路は、前記駆動信号生成手段よりの前記駆動信号と記録データとに基づいて前記発熱体に通電して駆動することを特徴とする。
【0011】
または、記録データに応じて発熱素子を駆動させて記録を行う記録ヘッドにおいて、装置本体から記録データと前記発熱素子を駆動させる期間を指定するための信号とを同じ信号線を介してシリアルに受け取るシフトレジスタと、 シフトレジスタに格納された前記記録データと前記発熱素子の駆動期間を指定するための信号とを用いて記録を行う記録手段とを有することを特徴とする。
【0012】
また本発明の記録装置は以下のような構成を備える。即ち、
上述のようないずれかの記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに記録データを転送して前記シフトレジスタに格納させる手段と、
前記記録ヘッドに駆動時間長データを転送して前記シフトレジスタに格納させる手段と、
記録タイミングに応じて前記駆動開始信号を前記記録ヘッドに供給する駆動信号供給手段とを有することを特徴とする。
【0013】
更に本発明の記録制御方法は以下のような工程を備える。即ち、
上述のようないずれかの記録ヘッドを備える記録装置における記録制御方法であって、
前記記録ヘッドに記録データを転送して前記シフトレジスタに格納させる工程と、
前記記録ヘッドに駆動時間長データを転送して前記シフトレジスタに格納させる工程と、
記録タイミングに応じて前記駆動開始信号を前記記録ヘッドに供給する駆動信号供給工程と、を有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、本実施の形態では、発熱抵抗体を使用したインクジェット記録装置の例で説明するが本発明はこれに限定されるものでなく、例えば、サーマルヘッドを用いたサーマルプリンタや他の方式のプリンタなどにも適用可能である。
【0015】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録装置のための記録ヘッド部の電気回路図を示すものである。
【0016】
図において、8ビットのシフトレジスタ1は、1ビットのデータをSR信号としてシリアルで入力し、このデータをシフトさせるためのシフトクロックであるSRCLK信号に同期して、データ(SR)をシフトインしている。これらデータ(SR)及びシフトクロック(SRCLK)はいずれも、この記録ヘッドの外部より入力される。このシフトレジスタ1は、8ビットのデータを保持するが、この8ビットの内、先に入力された4ビット(D1,D2,D3,D4)は、実際に記録される画像を表す記録データである。そして、後に入力される4ビット(T1,T2,T3,T4)は、加熱時間幅を示すデータである。2は比較器(コンパレータ)で、4ビット同士のデータ比較を行う。3はカウンタで、このカウンタ3にはクロック信号CLKが、同じくこの記録ヘッドの外部より常時入力されている。このカウンタ3から出力される4ビットの出力信号(C1,C2,C3,C4)は、クロック信号(CLK)の立上り信に同期して2進動作でカウントアップされる。そして、全ての信号(C1,C2,C3,C4)が「1」になった後、次のクロック信号CLKの立上り信号により全ての(C1,C2,C3,C4)が「0」に戻り、カウントアップ動作を継続する。また、このカウンタ3には、カウント値を初期状態である全て「0」の状態に強制的に戻す目的で、加熱開始のタイミング信号HEATが印加されている。これによりカウンタ3は、加熱開始時点で「0」に常にリセットされることになる。
【0017】
コンパレータ2は、シフトレジスタ1から出力される加熱時間幅を示すデータ(T1,T2,T3,T4)と、カウンタ3の計数値(C1,C2,C3,C4)とを比較し、これらが一致したときにハイレベルの信号を出力する。4,5はそれぞれ2入力と3入力のナンド(NAND)ゲートで、これらナンドゲートによりフリップフロップ回路10を形成している。ここでナンドゲート4の入力端子の一端には、記録ヘッド以外から加熱開始のタイミング信号HEATがインバータ6を介して印加され、ナンドゲート4の他端はナンドゲート5の出力が入力されている。また、ナンドゲート5の第一の入力端子にはナンドゲート4の出力が入力している。ナンドゲート5の第2の入力端子には回路を初期状態にするためのリセット入力信号RESETが印加されている。これにより、このフリップフロップ回路10は、加熱開始時点でセットされてナンドゲート4の出力がハイレベルになり、比較器2から一致信号が出力されると、このフリップフロップ回路10がリセットされてナンドゲート4の出力がロウレベルになる。
【0018】
11,12,13,14はANDゲートで、これらアンドゲート11,12,13,14のそれぞれの入力端子の一端にはシフトレジスタ1からの記録データ(D1,D2,D3,D4)がそれぞれ入力され、他端はナンドゲート4の出力信号が印加されている。21,22,23,24はNPN型のスイッチングトランジスタで、これらトランジスタ21,22,23,24の各ベースには、それぞれ対応するアンドゲート11,12,13,14の出力信号が入力されている。ここで、トランジスタ21,22,23,24のそれぞれのエミッタは接地され、それぞれのコレクタは、各ノズルからインクを吐出させるための発熱体である抵抗器31,32,33,34にそれぞれ接続されている。これら抵抗器31,32,33,34の他方の端は、ヘッド駆動用電源電圧であるVHに接続されている。これらトランジスタ21,22,23,24は、ANDゲート11乃至14のそれぞれの出力に応じて、各抵抗器31,32,33,34に電流が流れる状態と、流れない状態を切り替えている。
【0019】
次に図1の電気回路の動作について説明する。
【0020】
図1に示された記録ヘッドの電気回路に電源が投入されると、RESET信号が一時的にロウレベルになる。このRESET信号は特に明記しないが、記録ヘッドの外部(記録装置本体)から発せられるようにしてもよいし、記録ヘッド自体のパワーオンリセットデバイスあるいは回路を有していて、そこから発せられるようにしても、いずれでもよい。
【0021】
ここで、加熱開始のタイミング信号HEATは、平常時はロウレベルを出力している。これにより、NANDゲート4,5で構成されるフリップフロップ回路10がリセットされて、NANDゲート4の出力信号はロウレベルになる。このフリップフロップ回路10の出力、即ち、ナンドゲート4の出力信号はアンドゲート(11,12,13,14)の夫々の一端に入力されているため、初期状態では、全てのアンドゲート(11,12,13,14)の出力はロウレベルになる。この結果、トランジスタ(21,22,23,24)のベースにはいずれもロウレベルの信号が印加されて、トランジスタ(21,22,23,24)は全てオフ状態となる。この結果、抵抗器(31,32,33,34)には電流が流れず、インクの吐出はおこらない。
【0022】
次に、インクの吐出が行われる場合の回路動作について説明する。
【0023】
シフトレジスタ1に信号線SRからデータ(記録データとそれに続く時間幅データ)が同期クロックSRCLKと共に供給されると、そのSRCLKの立上りに同期して、シフトレジスタ1に、そのデータが格納される。
【0024】
図2は、本実施の形態に係るシフトレジスタ1への8ビットデータの格納と同期クロックとの関係を示すタイミング図である。この図2では、左から右方向は時間軸を示し、データ(SR)はシフトクロック(SRCLK)に同期して、D1〜D4,T1〜T4の順にシフトレジスタ1に入力される。
【0025】
ここでは、記録データ(D1,D2,D3,D4)に続いて、加熱時間幅を指定するデータ(T1,T2,T3,T4)がデジタルデータとして転送されてくる。こうして8ビットデータの転送が完了してシフトレジスタ1にこの8ビットデータが格納される。その後、記録タイミングとなって、記録ヘッドの外部(記録装置本体)より印加されるHEAT信号がハイレベルのパルス信号で与えられ、インバータ6で反転されロウレベルのパルス信号として印加される。これによりフリップフロップ回路10がセットされて、ANDゲート11乃至14のそれぞれは、シフトレジスタ1から供給される記録データ(D1乃至D4)に応じて、それぞれ対応するトランジスタ(21乃至24)を駆動して対応する抵抗器(31乃至34)を加熱し始める。
【0026】
一方、HEAT信号はカウンタ3のクリア端子(CLR)に印加されているため、このタイミングでカウンタ3の出力信号(C1,C2,C3,C4)は全て「0」にクリアされる。このときシフトレジスタ1から出力されている加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)は全て「0」の値を取らないため比較器2の出力は不一致を示すロウレベルとなっている。この後、カウンタ3がクロック信号CLKによりカウントアップし、加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)と等しくなると比較器2の出力が一致を示すハイレベルとなる。これによりフリップフロップ回路10がリセットされ、ANDゲート11乃至14の出力は全てロウレベルとなる。こうして抵抗器31乃至34への通電が停止される。
【0027】
こうして、カウンタ3による計数値が加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)と等しくなるまでの間、即ち、この加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)に対応する時間の間、加熱されていた抵抗器を有するノズルにおいてインクが気化膨張し、そのノズルからインクが吐出されることになる。
【0028】
[実施の形態2]
図3は、本発明の実施の形態2に係るインクジェット記録装置のための記録ヘッドの電気回路を説明する回路図で、前述の図1と共通する部分は同じ記号で示し、その説明を省略する。
【0029】
1aは11ビットのシフトレジスタで、ここでは前述した、先に入力された4ビットの記録データ(D1,D2,D3,D4)に加えて、後に入力される7ビット(T1,T2,T3,T4、T5、T6、T7)が加熱時間幅を示すデジタルデータである。9は分周器で、シフトレジスタ1aから出力される3ビットデータ(T5、T6、T7)に従ってクロック信号CLKを分周し、CLK2としてカウンタ3に供給している。ここで、この分周器9における分周比は、3ビットデータ(T5、T6、T7)の値(000)〜(111)に応じて、2分周、4分周、8分周、16分周、32分周、64分周、128分周、256分周の8通りを取り得ることが出来る。従って、カウンタ3は、この分周器9により分周されたクロック信号CLK2に基づいて計数処理を実行している。
【0030】
次に図3の電気回路の動作について説明する。
【0031】
図3に示された記録ヘッドの電気回路に電源が投入されると、RESET信号が一時的にロウレベルになる。このRESET信号は特に明記しないが、記録ヘッドの外部(記録装置本体)から発せられるようにしてもよいし、記録ヘッド自体のパワーオンリセットデバイスあるいは回路を有していて、そこから発せられるようにしても、いずれでもよい。
【0032】
ここで、加熱開始のタイミング信号HEATは、平常時はロウレベルを出力している。これにより、NANDゲート4,5で構成されるフリップフロップ回路10がリセットされて、NANDゲート4の出力信号はロウレベルになる。このフリップフロップ回路10の出力、即ち、ナンドゲート4の出力信号はアンドゲート(11,12,13,14)の夫々の一端に入力されているため、初期状態では、全てのアンドゲート(11,12,13,14)の出力はロウレベルになる。この結果、トランジスタ(21,22,23,24)のベースにはいずれもロウレベルの信号が印加されて、トランジスタ(21,22,23,24)は全てオフ状態となる。この結果、抵抗器(31,32,33,34)には電流が流れず、インクの吐出はおこらない。
【0033】
次に、インクの吐出が行われる場合の回路動作について説明する。
【0034】
シフトレジスタ1に信号線SRからデータが同期クロックSRCLKと共に供給されると、そのSRCLKの立上りに同期して、シフトレジスタ1にデータが格納される。
【0035】
ここでは、記録データ(D1,D2,D3,D4)に続いて、加熱時間幅を指定するデータ(T1,T2,T3,T4)及び分周値を設定するデータ(T5,T6,T7)がデジタルデータとして転送されてくる。こうして合計11ビットデータの転送が完了してシフトレジスタ1に11ビットデータが格納された後、記録タイミングとなると、記録ヘッドの外部(記録装置本体)より印加されるHEAT信号がハイレベルのパルス信号で与えられ、インバータ6で反転されてロウレベルのパルスが印加される。これによりフリップフロップ回路10がセットされて、ANDゲート11乃至14のそれぞれは、シフトレジスタ1から供給される記録データ(D1乃至D4)に応じて、それぞれ対応するトランジスタ(21乃至24)を駆動して対応する抵抗器(31乃至34)を加熱し始める。
【0036】
一方、HEAT信号はカウンタ3のクリア端子(CLR)に印加されているため、このタイミングでカウンタ3の出力信号(C1,C2,C3,C4)は全て「0」にクリアされる。このときシフトレジスタ1から出力されている加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)は全て「0」の値を取らないため比較器2の出力は不一致を示すロウレベルとなっている。この後、カウンタ3が、データ(T5乃至T7)に従って分周器9で分周されたクロック信号CLK2によりカウントアップし、その計数値が加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)と等しくなると比較器2の出力が一致を示すハイレベルとなる。これによりフリップフロップ回路10がリセットされ、ANDゲート11乃至14の出力は全てロウレベルとなる。こうして抵抗器31乃至34への通電が停止される。
【0037】
こうして、カウンタ3による計数値が加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)と等しくなるまでの間、即ち、この加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)に対応する時間の間、加熱されていた抵抗器を有するノズルにおいてインクが気化膨張し、そのノズルからインクが吐出されることになる。
【0038】
ここで、図3と、前述の図1とを比較した場合、図3の構成では、分周器9を備えることにより、クロック信号CLKの周波数(周期)に対して加熱時間幅の精度を任意の設定できるため、より状況に応じたヒートパルス幅の制御が可能となる。
【0039】
図4は、本発明の実施の形態(実施の形態1及び2)に係るインクジェット記録装置IJRAの概観図で、このインクジェット記録装置は、本実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドIJHを備えている。
【0040】
同図において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動される。このキャリッジHCには、インクジェットカートリッジ(記録ヘッド)IJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って、記録媒体である記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。このプラテン5000は、搬送用モータ1709により回転駆動されている。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知手段である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引手段で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドIJHの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレード5017を前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレード5017は、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジHCと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータ5013からの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0041】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0042】
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について、図5に示すブロック図を参照して説明する。制御回路を示す同図において、1700は、不図示の外部装置から記録信号を入力するインターフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するプログラムROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくダイナミック型のRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイであり、インターフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。制御部1710は、これらMPU1701、RAM1703,ROM1702及びゲートアレイ1704を含んでいる。5013は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705はヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ5013を駆動するためのモータドライバである。尚、前述のヒートパルス(HEAT)、データ(SR)、シフトクロック(SRCLK),RESET及びCLK信号は、制御部1710からヘッドドライバ1705を介して記録ヘッドIJHに送られる。
【0043】
上記制御構成の動作を説明すると、インターフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJHが駆動されて記録が行われる。
【0044】
以上のようなインクジェットプリンタの制御構成に本発明の実施の形態に係る構成要素を組み込むことが可能である。
【0045】
図6は、本実施の形態に係るインクジェット記録装置における記録処理を示すフローチャートである。この処理を実行するプログラムはROM1702に記憶されており、MPU1701の制御の下に実行される。但し、図6には動作説明を容易にするため、ゲートアレイなどのハードウェアが担う動作もあわせて記述している。
【0046】
この処理は、インターフェース1700を介して不図示の外部機器(ホストコンピュータ)から記録信号を受信し、その受信した記録信号に基づく記録量が、所定量、例えば記録ヘッドIJHの一主走査で記録される量に相当するか、或いは1ページの記録量に相当する量になると開始される。まずステップS1で、キャリアモータ5013の回転駆動を開始してキャリッジHCの走行を開始する。次にステップS2に進み、次の記録タイミングで記録する記録データ及び加熱時間幅データを記録ヘッドIJHにシリアルで転送する。このときシフトクロックSCLKを、そのデータのビット数に対する数(図1の例では8ビットに対応して8クロック)だけ記録ヘッドIJHに供給する。そしてステップS3に進み、記録ヘッドIJHが記録位置に到達してプリントするタイミングになったかどうかをみる。プリントタイミングになるとステップS4に進み、HEAT信号を記録ヘッドIJHに出力する。これにより、前述したようにして、加熱時間幅データに対応する時間の間だけフリップフロップ回路10がセットされ、その時間の間だけAND回路11乃至14が記録データに応じて開かれ、それぞれ対応する抵抗器(ヒータ)が、それぞれ対応する記録データに基づいて発熱駆動されて記録が行われる。こうして記録ヘッドIJHによる1カラム分の記録が行われるとステップS5に進み、記録ヘッドIJHの一主走査分の記録処理が終了したかをみる。一主走査の記録が終了していないときはステップS2に戻り、次の記録データ及び加熱時間幅データの転送を行う。ここでステップ2からステップ4までの動作、すなわち記録ヘッドIJHに記録データ及び時間幅データを転送し、それと同期してHEAT信号を出力する部分はソフトウェアによる処理では時間的に間に合わないので、ゲートアレイなどのハードウェアが担う部分である。
【0047】
こうして、記録ヘッドIJHによる一主走査分の記録が終了するとステップS5からステップS6に進み、キャリアモータ5013の回転駆動を停止して記録ヘッドIJHの走行を停止させる。次にステップS7に進み、搬送用モータ1709を回転駆動して、記録用紙Pを記録幅に相当する分、副走査方向に搬送する。そしてステップS8で、記録ヘッドIJHをホーム位置に戻し、ステップS9で、1ページ分の記録処理が終了したかをみる。1ページ分の記録処理が終了していないときは再びステップS1に戻って、次の記録ヘッドの主走査による記録処理を開始する。こうしてステップS9で、1ページ分の記録処理を終了するとステップS9からステップS10に進み、記録済みの記録用紙を装置外に排紙して、この1ページ分の記録処理を終了する。
【0048】
尚、ここでは、記録ヘッドIJHを一方向に主走査させて記録する単方向での記録の場合で説明したが、記録ヘッドIJHの往復走査により記録を行う双方向記録の場合でも同様にして実行できる。
【0049】
また、ステップS4では、記録ヘッドの複数の記録要素(ノズル)を同時に駆動して記録してもよく、或いは複数の記録要素(ノズル)を複数のブロックに分けて、各ブロック単位で駆動して記録するようにしてもよい。
【0050】
図7は本発明の実施の形態1に係る図6のステップS2の処理を説明するフローチャートである。
【0051】
ここではまずステップS21で、実際に記録する記録データに基づいてデータD1〜D4を決定する。次にステップS22に進み、同時に駆動されるノズル数に基づいて、駆動する時間幅データ(T1〜T4)を決定する。そしてステップS23に進み、ステップS21及びS22で決定したデータ(D1〜D4)及び(T1〜T4)を、シフトクロックSRCLKに同期して記録ヘッドIHJに送出する。
【0052】
次に図8のフローチャートを参照して本発明の実施の形態2における前述のステップS2の処理を説明する。
【0053】
図8は本発明の実施の形態2に係る図6のステップS2の処理を説明するフローチャートである。
【0054】
まずステップS21では、図7と同様に、実際に記録する記録データに基づいてデータD1〜D4を決定する。次にステップS31に進み、CLKの周波数と、制御したい時間幅に基づいて分周器9でクロックCLKを分周する分周値(T5〜T7)を決定する。次にステップS22aに進み、同時に駆動されるノズル数と、ステップS31で求めた分周値とに基づいて、駆動する時間幅データ(T1〜T4)を決定する。そしてステップS23aに進み、ステップS21,S22a及びS23aで決定したデータ(D1〜D4),(T1〜T4)及び(T5〜T7)を、シフトクロックSRCLKに同期して記録ヘッドIHJに送出する。
【0055】
以上デジタル値としての加熱時間幅のデータ転送と、加熱時間幅を復元し、過熱制御を行う回路について動作を説明した。
【0056】
この実施の形態では、加熱時間幅データは、記録ヘッド内部でデジタル値から実時間に復元されるが、この加熱時間データの情報源はあくまでも記録ヘッドIJHの外部、即ち、このインクジェット記録装置に実装されたゲートアレイ(GA)1704である。
【0057】
また、この加熱時間幅データは、同時吐出駆動されるノズル数が多い場合には印加電圧の電圧降下が発生するので、この電圧降下分を相殺するため長く設定される。また逆に、同時吐出駆動されるノズル数が少ない場合は、電圧降下が発生しないので短く設定される。
【0058】
尚、上述の実施の形態に係る図1や図3の回路例では、最大4ノズルが同時加熱される例を示しているが、本発明はこの数に限定されないことはもちろんであり、ビット数を増加することにより、より精度の高い加熱時間幅制御が可能となる。また加熱時間幅情報として図3に示した回路実施の形態では、分周機能をもつことにより状況に応じた加熱時間幅制御が可能となる。
【0059】
更に、記録装置の制御部に環境温度を測定する温度センサを設け、その温度センサにより検知された環境温度に応じて加熱時間幅を増減させて、より効率良く加熱時間幅を制御することも可能である。
【0060】
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式のプリント装置について説明したが、かかる方式によれば記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0061】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0062】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0063】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0064】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0064】
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0065】
また、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0066】
本発明の目的は前述したように、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0067】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれている。
【0068】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含む。
【0069】
以上説明したように本実施の形態によれば、インクジェット記録装置のための記録ヘッドまたはインクジェット記録装置において、記録ヘッド内部に加熱時間幅を制御する回路を設けることによって、正確な加熱時間幅の制御が可能となった。
【0070】
また、ゲートアレイと記録ヘッド間の信号線の数を増大させることなく、記録ヘッドにおける加熱時間制御を実現できた。
【0071】
さらにインクジェット記録装置全体での設計負荷のバランス、すなわち記録ヘッドの回路設計負荷と記録ヘッド以外の部分の回路設計負荷をトータルで考えたときの設計負荷を最適な形とすることが可能となる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録ヘッドの駆動時間幅に関するデータを記録ヘッド内部に保持しておき、そのデータに基づいて記録ヘッドの各記録要素の駆動を行うことができる。
【0073】
また本発明によれば、記録ヘッドに記録ヘッドの駆動時間幅に関するデータを記憶しておき、記録ヘッドの外部より駆動開始信号を供給するだけで、その駆動時間幅に応じた駆動時間幅で駆動できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録ヘッド部の構成を示すブロック図である。
【図2】シフトレジスタへのデータ転送と同期クロックとの関係を説明するタイミング図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るインクジェット記録ヘッド部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の要部構成を示す概観斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置における記録処理を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1に係る図6のステップS2の処理を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態2に係る図6のステップS2の処理を説明するフローチャートである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録ヘッド及び該記録ヘッドを備えた記録装置及びその記録制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、記録ヘッドをキャリッジに搭載して主走査させ、紙などの被記録部材を搬送手段にて搬送し記録ヘッドからインクを吐出させて被記録部材上に画像を形成するように構成されている。この際、記録ヘッドにて主走査動作を行うと同時に、その主走査に同期して記録ヘッドからインクを吐出させて記録動作を行う。その後、被記録部材を所定量搬送する副走査方向への搬送を行い、以上の動作を繰り返し行うことにより記録を行っている。このような記録ヘッドは複数のノズルを有し、主走査方向への走査時に選択的に各ノズルからインクを吐出させることにより画像が記録される。
【0003】
このような画像の記録時、同時にインク吐出駆動されるノズル数が多い場合には、少ない場合に比較して記録ヘッドに流れる電流が多くなる。このため、同時にインク吐出駆動されるノズル数が多い場合には、記録ヘッドに印加される電圧は接点抵抗、線抵抗などの影響で降下する。このような電圧降下が生じた場合、ノズルの発熱体が充分に熱せられなくなってインクの気化が不充分となり、各ノズルから正常にインクが吐出されなくなるという問題を引き起こす。
【0004】
このような不具合を解消するために、同時にインク吐出駆動されるノズル数が多い場合、発熱体の電気抵抗に電圧を印加する加熱時間幅を充分に長く設定して必要以上の電気エネルギーが必ず発熱体に供給されるようにすることも考えられる。即ち、従来の一般的なインクジェット記録装置では、同時に吐出駆動されるノズル数が多い場合には、同じ画像データであっても、駆動されるノズル数が少ない場合よりも加熱時間幅を長くし、同時に吐出駆動されるノズル数が少ない場合には加熱時間幅を短くすることによって上述した問題を回避している(特許文献1)。
【0005】
このように同時に吐出駆動されるノズル数が多いか少ないかは、加熱を行う前に事前に駆動されるノズル数を検出し、そのノズル数に応じて加熱時間幅を算出しておかなければならない。このような加熱時間幅の事前算出機能は、記録ヘッドに送り出す記録データを生成しているゲートアレイの内部に設けられるのが一般的である。即ち、ゲートアレイは、記録ヘッドに記録データを送り出す時点で、同時に駆動するノズル数及び記録データに応じて加熱時間を計算しておき、実際に加熱する際に、その計算した加熱時間に対応するパルス幅のパルス信号(以後ヒートパルスと称する)を記録ヘッドに出力することによってインクの吐出駆動を制御している。
【0006】
【特許文献1】
特開平07−266562号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記したような加熱時間の制御は、ヒートパルスがゲートアレイからキャリッジに搭載されている記録ヘッドに伝送する間に波形が歪んだ場合には正確に行われなくなるという問題がある。一般的には、ゲートアレイは記録装置本体に固定された制御基板上に実装されており、その基板の出力ピンからキャリッジに搭載された記録ヘッドの入力ピン至るまでには、少なくとも3個以上のコネクタと1個以上のフレキシブルケーブルを経由している。これらの接点抵抗と線抵抗と配線容量との影響等により、ヒートパルスの立上りや立下りの波形に歪みが生じた場合、正確な加熱時間の制御はできなくなる。
【0008】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、記録ヘッドの駆動時間幅に関するデータを記録ヘッド内部に保持しておき、そのデータに基づいて記録ヘッドの各記録要素の駆動を行うことができる記録ヘッド及び及び該記録ヘッドを備えた記録装置及びその記録制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
また本発明の目的は、記録ヘッドに記録ヘッドの駆動時間幅に関するデータを記憶しておき、記録ヘッドの外部より駆動開始信号を供給するだけで、その駆動時間幅に応じた駆動時間幅で駆動できる記録ヘッド及び及び該記録ヘッドを備えた記録装置及びその記録制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の記録ヘッドは以下のような構成を備える。即ち、
複数の発熱体と、前記発熱体に通電して駆動する駆動回路とを有する記録ヘッドであって、
外部より供給されるデジタルデータをシリアルで入力して保持するシフトレジスタと、
クロックを計数する計数手段と、
前記デジタルデータに含まれる時間長データと前記計数手段による計数値とを比較し一致すると一致信号を出力する比較手段と、
外部より供給される駆動開始信号により駆動信号をエネーブルにし、前記駆動開始信号から前記計数手段により計数された計数値に基づく前記一致信号により前記駆動信号をディスエネーブルにする駆動信号生成手段とを有し、
前記駆動回路は、前記駆動信号生成手段よりの前記駆動信号と記録データとに基づいて前記発熱体に通電して駆動することを特徴とする。
【0011】
または、記録データに応じて発熱素子を駆動させて記録を行う記録ヘッドにおいて、装置本体から記録データと前記発熱素子を駆動させる期間を指定するための信号とを同じ信号線を介してシリアルに受け取るシフトレジスタと、 シフトレジスタに格納された前記記録データと前記発熱素子の駆動期間を指定するための信号とを用いて記録を行う記録手段とを有することを特徴とする。
【0012】
また本発明の記録装置は以下のような構成を備える。即ち、
上述のようないずれかの記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに記録データを転送して前記シフトレジスタに格納させる手段と、
前記記録ヘッドに駆動時間長データを転送して前記シフトレジスタに格納させる手段と、
記録タイミングに応じて前記駆動開始信号を前記記録ヘッドに供給する駆動信号供給手段とを有することを特徴とする。
【0013】
更に本発明の記録制御方法は以下のような工程を備える。即ち、
上述のようないずれかの記録ヘッドを備える記録装置における記録制御方法であって、
前記記録ヘッドに記録データを転送して前記シフトレジスタに格納させる工程と、
前記記録ヘッドに駆動時間長データを転送して前記シフトレジスタに格納させる工程と、
記録タイミングに応じて前記駆動開始信号を前記記録ヘッドに供給する駆動信号供給工程と、を有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、本実施の形態では、発熱抵抗体を使用したインクジェット記録装置の例で説明するが本発明はこれに限定されるものでなく、例えば、サーマルヘッドを用いたサーマルプリンタや他の方式のプリンタなどにも適用可能である。
【0015】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録装置のための記録ヘッド部の電気回路図を示すものである。
【0016】
図において、8ビットのシフトレジスタ1は、1ビットのデータをSR信号としてシリアルで入力し、このデータをシフトさせるためのシフトクロックであるSRCLK信号に同期して、データ(SR)をシフトインしている。これらデータ(SR)及びシフトクロック(SRCLK)はいずれも、この記録ヘッドの外部より入力される。このシフトレジスタ1は、8ビットのデータを保持するが、この8ビットの内、先に入力された4ビット(D1,D2,D3,D4)は、実際に記録される画像を表す記録データである。そして、後に入力される4ビット(T1,T2,T3,T4)は、加熱時間幅を示すデータである。2は比較器(コンパレータ)で、4ビット同士のデータ比較を行う。3はカウンタで、このカウンタ3にはクロック信号CLKが、同じくこの記録ヘッドの外部より常時入力されている。このカウンタ3から出力される4ビットの出力信号(C1,C2,C3,C4)は、クロック信号(CLK)の立上り信に同期して2進動作でカウントアップされる。そして、全ての信号(C1,C2,C3,C4)が「1」になった後、次のクロック信号CLKの立上り信号により全ての(C1,C2,C3,C4)が「0」に戻り、カウントアップ動作を継続する。また、このカウンタ3には、カウント値を初期状態である全て「0」の状態に強制的に戻す目的で、加熱開始のタイミング信号HEATが印加されている。これによりカウンタ3は、加熱開始時点で「0」に常にリセットされることになる。
【0017】
コンパレータ2は、シフトレジスタ1から出力される加熱時間幅を示すデータ(T1,T2,T3,T4)と、カウンタ3の計数値(C1,C2,C3,C4)とを比較し、これらが一致したときにハイレベルの信号を出力する。4,5はそれぞれ2入力と3入力のナンド(NAND)ゲートで、これらナンドゲートによりフリップフロップ回路10を形成している。ここでナンドゲート4の入力端子の一端には、記録ヘッド以外から加熱開始のタイミング信号HEATがインバータ6を介して印加され、ナンドゲート4の他端はナンドゲート5の出力が入力されている。また、ナンドゲート5の第一の入力端子にはナンドゲート4の出力が入力している。ナンドゲート5の第2の入力端子には回路を初期状態にするためのリセット入力信号RESETが印加されている。これにより、このフリップフロップ回路10は、加熱開始時点でセットされてナンドゲート4の出力がハイレベルになり、比較器2から一致信号が出力されると、このフリップフロップ回路10がリセットされてナンドゲート4の出力がロウレベルになる。
【0018】
11,12,13,14はANDゲートで、これらアンドゲート11,12,13,14のそれぞれの入力端子の一端にはシフトレジスタ1からの記録データ(D1,D2,D3,D4)がそれぞれ入力され、他端はナンドゲート4の出力信号が印加されている。21,22,23,24はNPN型のスイッチングトランジスタで、これらトランジスタ21,22,23,24の各ベースには、それぞれ対応するアンドゲート11,12,13,14の出力信号が入力されている。ここで、トランジスタ21,22,23,24のそれぞれのエミッタは接地され、それぞれのコレクタは、各ノズルからインクを吐出させるための発熱体である抵抗器31,32,33,34にそれぞれ接続されている。これら抵抗器31,32,33,34の他方の端は、ヘッド駆動用電源電圧であるVHに接続されている。これらトランジスタ21,22,23,24は、ANDゲート11乃至14のそれぞれの出力に応じて、各抵抗器31,32,33,34に電流が流れる状態と、流れない状態を切り替えている。
【0019】
次に図1の電気回路の動作について説明する。
【0020】
図1に示された記録ヘッドの電気回路に電源が投入されると、RESET信号が一時的にロウレベルになる。このRESET信号は特に明記しないが、記録ヘッドの外部(記録装置本体)から発せられるようにしてもよいし、記録ヘッド自体のパワーオンリセットデバイスあるいは回路を有していて、そこから発せられるようにしても、いずれでもよい。
【0021】
ここで、加熱開始のタイミング信号HEATは、平常時はロウレベルを出力している。これにより、NANDゲート4,5で構成されるフリップフロップ回路10がリセットされて、NANDゲート4の出力信号はロウレベルになる。このフリップフロップ回路10の出力、即ち、ナンドゲート4の出力信号はアンドゲート(11,12,13,14)の夫々の一端に入力されているため、初期状態では、全てのアンドゲート(11,12,13,14)の出力はロウレベルになる。この結果、トランジスタ(21,22,23,24)のベースにはいずれもロウレベルの信号が印加されて、トランジスタ(21,22,23,24)は全てオフ状態となる。この結果、抵抗器(31,32,33,34)には電流が流れず、インクの吐出はおこらない。
【0022】
次に、インクの吐出が行われる場合の回路動作について説明する。
【0023】
シフトレジスタ1に信号線SRからデータ(記録データとそれに続く時間幅データ)が同期クロックSRCLKと共に供給されると、そのSRCLKの立上りに同期して、シフトレジスタ1に、そのデータが格納される。
【0024】
図2は、本実施の形態に係るシフトレジスタ1への8ビットデータの格納と同期クロックとの関係を示すタイミング図である。この図2では、左から右方向は時間軸を示し、データ(SR)はシフトクロック(SRCLK)に同期して、D1〜D4,T1〜T4の順にシフトレジスタ1に入力される。
【0025】
ここでは、記録データ(D1,D2,D3,D4)に続いて、加熱時間幅を指定するデータ(T1,T2,T3,T4)がデジタルデータとして転送されてくる。こうして8ビットデータの転送が完了してシフトレジスタ1にこの8ビットデータが格納される。その後、記録タイミングとなって、記録ヘッドの外部(記録装置本体)より印加されるHEAT信号がハイレベルのパルス信号で与えられ、インバータ6で反転されロウレベルのパルス信号として印加される。これによりフリップフロップ回路10がセットされて、ANDゲート11乃至14のそれぞれは、シフトレジスタ1から供給される記録データ(D1乃至D4)に応じて、それぞれ対応するトランジスタ(21乃至24)を駆動して対応する抵抗器(31乃至34)を加熱し始める。
【0026】
一方、HEAT信号はカウンタ3のクリア端子(CLR)に印加されているため、このタイミングでカウンタ3の出力信号(C1,C2,C3,C4)は全て「0」にクリアされる。このときシフトレジスタ1から出力されている加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)は全て「0」の値を取らないため比較器2の出力は不一致を示すロウレベルとなっている。この後、カウンタ3がクロック信号CLKによりカウントアップし、加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)と等しくなると比較器2の出力が一致を示すハイレベルとなる。これによりフリップフロップ回路10がリセットされ、ANDゲート11乃至14の出力は全てロウレベルとなる。こうして抵抗器31乃至34への通電が停止される。
【0027】
こうして、カウンタ3による計数値が加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)と等しくなるまでの間、即ち、この加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)に対応する時間の間、加熱されていた抵抗器を有するノズルにおいてインクが気化膨張し、そのノズルからインクが吐出されることになる。
【0028】
[実施の形態2]
図3は、本発明の実施の形態2に係るインクジェット記録装置のための記録ヘッドの電気回路を説明する回路図で、前述の図1と共通する部分は同じ記号で示し、その説明を省略する。
【0029】
1aは11ビットのシフトレジスタで、ここでは前述した、先に入力された4ビットの記録データ(D1,D2,D3,D4)に加えて、後に入力される7ビット(T1,T2,T3,T4、T5、T6、T7)が加熱時間幅を示すデジタルデータである。9は分周器で、シフトレジスタ1aから出力される3ビットデータ(T5、T6、T7)に従ってクロック信号CLKを分周し、CLK2としてカウンタ3に供給している。ここで、この分周器9における分周比は、3ビットデータ(T5、T6、T7)の値(000)〜(111)に応じて、2分周、4分周、8分周、16分周、32分周、64分周、128分周、256分周の8通りを取り得ることが出来る。従って、カウンタ3は、この分周器9により分周されたクロック信号CLK2に基づいて計数処理を実行している。
【0030】
次に図3の電気回路の動作について説明する。
【0031】
図3に示された記録ヘッドの電気回路に電源が投入されると、RESET信号が一時的にロウレベルになる。このRESET信号は特に明記しないが、記録ヘッドの外部(記録装置本体)から発せられるようにしてもよいし、記録ヘッド自体のパワーオンリセットデバイスあるいは回路を有していて、そこから発せられるようにしても、いずれでもよい。
【0032】
ここで、加熱開始のタイミング信号HEATは、平常時はロウレベルを出力している。これにより、NANDゲート4,5で構成されるフリップフロップ回路10がリセットされて、NANDゲート4の出力信号はロウレベルになる。このフリップフロップ回路10の出力、即ち、ナンドゲート4の出力信号はアンドゲート(11,12,13,14)の夫々の一端に入力されているため、初期状態では、全てのアンドゲート(11,12,13,14)の出力はロウレベルになる。この結果、トランジスタ(21,22,23,24)のベースにはいずれもロウレベルの信号が印加されて、トランジスタ(21,22,23,24)は全てオフ状態となる。この結果、抵抗器(31,32,33,34)には電流が流れず、インクの吐出はおこらない。
【0033】
次に、インクの吐出が行われる場合の回路動作について説明する。
【0034】
シフトレジスタ1に信号線SRからデータが同期クロックSRCLKと共に供給されると、そのSRCLKの立上りに同期して、シフトレジスタ1にデータが格納される。
【0035】
ここでは、記録データ(D1,D2,D3,D4)に続いて、加熱時間幅を指定するデータ(T1,T2,T3,T4)及び分周値を設定するデータ(T5,T6,T7)がデジタルデータとして転送されてくる。こうして合計11ビットデータの転送が完了してシフトレジスタ1に11ビットデータが格納された後、記録タイミングとなると、記録ヘッドの外部(記録装置本体)より印加されるHEAT信号がハイレベルのパルス信号で与えられ、インバータ6で反転されてロウレベルのパルスが印加される。これによりフリップフロップ回路10がセットされて、ANDゲート11乃至14のそれぞれは、シフトレジスタ1から供給される記録データ(D1乃至D4)に応じて、それぞれ対応するトランジスタ(21乃至24)を駆動して対応する抵抗器(31乃至34)を加熱し始める。
【0036】
一方、HEAT信号はカウンタ3のクリア端子(CLR)に印加されているため、このタイミングでカウンタ3の出力信号(C1,C2,C3,C4)は全て「0」にクリアされる。このときシフトレジスタ1から出力されている加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)は全て「0」の値を取らないため比較器2の出力は不一致を示すロウレベルとなっている。この後、カウンタ3が、データ(T5乃至T7)に従って分周器9で分周されたクロック信号CLK2によりカウントアップし、その計数値が加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)と等しくなると比較器2の出力が一致を示すハイレベルとなる。これによりフリップフロップ回路10がリセットされ、ANDゲート11乃至14の出力は全てロウレベルとなる。こうして抵抗器31乃至34への通電が停止される。
【0037】
こうして、カウンタ3による計数値が加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)と等しくなるまでの間、即ち、この加熱時間幅データ(T1,T2,T3,T4)に対応する時間の間、加熱されていた抵抗器を有するノズルにおいてインクが気化膨張し、そのノズルからインクが吐出されることになる。
【0038】
ここで、図3と、前述の図1とを比較した場合、図3の構成では、分周器9を備えることにより、クロック信号CLKの周波数(周期)に対して加熱時間幅の精度を任意の設定できるため、より状況に応じたヒートパルス幅の制御が可能となる。
【0039】
図4は、本発明の実施の形態(実施の形態1及び2)に係るインクジェット記録装置IJRAの概観図で、このインクジェット記録装置は、本実施の形態に係るインクジェット記録ヘッドIJHを備えている。
【0040】
同図において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動される。このキャリッジHCには、インクジェットカートリッジ(記録ヘッド)IJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って、記録媒体である記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。このプラテン5000は、搬送用モータ1709により回転駆動されている。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知手段である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引手段で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドIJHの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレード5017を前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレード5017は、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジHCと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータ5013からの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0041】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0042】
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について、図5に示すブロック図を参照して説明する。制御回路を示す同図において、1700は、不図示の外部装置から記録信号を入力するインターフェース、1701はMPU、1702はMPU1701が実行する制御プログラムを格納するプログラムROM、1703は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくダイナミック型のRAMである。1704は記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイであり、インターフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。制御部1710は、これらMPU1701、RAM1703,ROM1702及びゲートアレイ1704を含んでいる。5013は記録ヘッドIJHを搬送するためのキャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モータである。1705はヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ5013を駆動するためのモータドライバである。尚、前述のヒートパルス(HEAT)、データ(SR)、シフトクロック(SRCLK),RESET及びCLK信号は、制御部1710からヘッドドライバ1705を介して記録ヘッドIJHに送られる。
【0043】
上記制御構成の動作を説明すると、インターフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッドIJHが駆動されて記録が行われる。
【0044】
以上のようなインクジェットプリンタの制御構成に本発明の実施の形態に係る構成要素を組み込むことが可能である。
【0045】
図6は、本実施の形態に係るインクジェット記録装置における記録処理を示すフローチャートである。この処理を実行するプログラムはROM1702に記憶されており、MPU1701の制御の下に実行される。但し、図6には動作説明を容易にするため、ゲートアレイなどのハードウェアが担う動作もあわせて記述している。
【0046】
この処理は、インターフェース1700を介して不図示の外部機器(ホストコンピュータ)から記録信号を受信し、その受信した記録信号に基づく記録量が、所定量、例えば記録ヘッドIJHの一主走査で記録される量に相当するか、或いは1ページの記録量に相当する量になると開始される。まずステップS1で、キャリアモータ5013の回転駆動を開始してキャリッジHCの走行を開始する。次にステップS2に進み、次の記録タイミングで記録する記録データ及び加熱時間幅データを記録ヘッドIJHにシリアルで転送する。このときシフトクロックSCLKを、そのデータのビット数に対する数(図1の例では8ビットに対応して8クロック)だけ記録ヘッドIJHに供給する。そしてステップS3に進み、記録ヘッドIJHが記録位置に到達してプリントするタイミングになったかどうかをみる。プリントタイミングになるとステップS4に進み、HEAT信号を記録ヘッドIJHに出力する。これにより、前述したようにして、加熱時間幅データに対応する時間の間だけフリップフロップ回路10がセットされ、その時間の間だけAND回路11乃至14が記録データに応じて開かれ、それぞれ対応する抵抗器(ヒータ)が、それぞれ対応する記録データに基づいて発熱駆動されて記録が行われる。こうして記録ヘッドIJHによる1カラム分の記録が行われるとステップS5に進み、記録ヘッドIJHの一主走査分の記録処理が終了したかをみる。一主走査の記録が終了していないときはステップS2に戻り、次の記録データ及び加熱時間幅データの転送を行う。ここでステップ2からステップ4までの動作、すなわち記録ヘッドIJHに記録データ及び時間幅データを転送し、それと同期してHEAT信号を出力する部分はソフトウェアによる処理では時間的に間に合わないので、ゲートアレイなどのハードウェアが担う部分である。
【0047】
こうして、記録ヘッドIJHによる一主走査分の記録が終了するとステップS5からステップS6に進み、キャリアモータ5013の回転駆動を停止して記録ヘッドIJHの走行を停止させる。次にステップS7に進み、搬送用モータ1709を回転駆動して、記録用紙Pを記録幅に相当する分、副走査方向に搬送する。そしてステップS8で、記録ヘッドIJHをホーム位置に戻し、ステップS9で、1ページ分の記録処理が終了したかをみる。1ページ分の記録処理が終了していないときは再びステップS1に戻って、次の記録ヘッドの主走査による記録処理を開始する。こうしてステップS9で、1ページ分の記録処理を終了するとステップS9からステップS10に進み、記録済みの記録用紙を装置外に排紙して、この1ページ分の記録処理を終了する。
【0048】
尚、ここでは、記録ヘッドIJHを一方向に主走査させて記録する単方向での記録の場合で説明したが、記録ヘッドIJHの往復走査により記録を行う双方向記録の場合でも同様にして実行できる。
【0049】
また、ステップS4では、記録ヘッドの複数の記録要素(ノズル)を同時に駆動して記録してもよく、或いは複数の記録要素(ノズル)を複数のブロックに分けて、各ブロック単位で駆動して記録するようにしてもよい。
【0050】
図7は本発明の実施の形態1に係る図6のステップS2の処理を説明するフローチャートである。
【0051】
ここではまずステップS21で、実際に記録する記録データに基づいてデータD1〜D4を決定する。次にステップS22に進み、同時に駆動されるノズル数に基づいて、駆動する時間幅データ(T1〜T4)を決定する。そしてステップS23に進み、ステップS21及びS22で決定したデータ(D1〜D4)及び(T1〜T4)を、シフトクロックSRCLKに同期して記録ヘッドIHJに送出する。
【0052】
次に図8のフローチャートを参照して本発明の実施の形態2における前述のステップS2の処理を説明する。
【0053】
図8は本発明の実施の形態2に係る図6のステップS2の処理を説明するフローチャートである。
【0054】
まずステップS21では、図7と同様に、実際に記録する記録データに基づいてデータD1〜D4を決定する。次にステップS31に進み、CLKの周波数と、制御したい時間幅に基づいて分周器9でクロックCLKを分周する分周値(T5〜T7)を決定する。次にステップS22aに進み、同時に駆動されるノズル数と、ステップS31で求めた分周値とに基づいて、駆動する時間幅データ(T1〜T4)を決定する。そしてステップS23aに進み、ステップS21,S22a及びS23aで決定したデータ(D1〜D4),(T1〜T4)及び(T5〜T7)を、シフトクロックSRCLKに同期して記録ヘッドIHJに送出する。
【0055】
以上デジタル値としての加熱時間幅のデータ転送と、加熱時間幅を復元し、過熱制御を行う回路について動作を説明した。
【0056】
この実施の形態では、加熱時間幅データは、記録ヘッド内部でデジタル値から実時間に復元されるが、この加熱時間データの情報源はあくまでも記録ヘッドIJHの外部、即ち、このインクジェット記録装置に実装されたゲートアレイ(GA)1704である。
【0057】
また、この加熱時間幅データは、同時吐出駆動されるノズル数が多い場合には印加電圧の電圧降下が発生するので、この電圧降下分を相殺するため長く設定される。また逆に、同時吐出駆動されるノズル数が少ない場合は、電圧降下が発生しないので短く設定される。
【0058】
尚、上述の実施の形態に係る図1や図3の回路例では、最大4ノズルが同時加熱される例を示しているが、本発明はこの数に限定されないことはもちろんであり、ビット数を増加することにより、より精度の高い加熱時間幅制御が可能となる。また加熱時間幅情報として図3に示した回路実施の形態では、分周機能をもつことにより状況に応じた加熱時間幅制御が可能となる。
【0059】
更に、記録装置の制御部に環境温度を測定する温度センサを設け、その温度センサにより検知された環境温度に応じて加熱時間幅を増減させて、より効率良く加熱時間幅を制御することも可能である。
【0060】
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式のプリント装置について説明したが、かかる方式によれば記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0061】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0062】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0063】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0064】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0064】
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0065】
また、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0066】
本発明の目的は前述したように、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0067】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれている。
【0068】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含む。
【0069】
以上説明したように本実施の形態によれば、インクジェット記録装置のための記録ヘッドまたはインクジェット記録装置において、記録ヘッド内部に加熱時間幅を制御する回路を設けることによって、正確な加熱時間幅の制御が可能となった。
【0070】
また、ゲートアレイと記録ヘッド間の信号線の数を増大させることなく、記録ヘッドにおける加熱時間制御を実現できた。
【0071】
さらにインクジェット記録装置全体での設計負荷のバランス、すなわち記録ヘッドの回路設計負荷と記録ヘッド以外の部分の回路設計負荷をトータルで考えたときの設計負荷を最適な形とすることが可能となる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、記録ヘッドの駆動時間幅に関するデータを記録ヘッド内部に保持しておき、そのデータに基づいて記録ヘッドの各記録要素の駆動を行うことができる。
【0073】
また本発明によれば、記録ヘッドに記録ヘッドの駆動時間幅に関するデータを記憶しておき、記録ヘッドの外部より駆動開始信号を供給するだけで、その駆動時間幅に応じた駆動時間幅で駆動できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録ヘッド部の構成を示すブロック図である。
【図2】シフトレジスタへのデータ転送と同期クロックとの関係を説明するタイミング図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るインクジェット記録ヘッド部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の要部構成を示す概観斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るインクジェット記録装置における記録処理を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1に係る図6のステップS2の処理を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態2に係る図6のステップS2の処理を説明するフローチャートである。
Claims (11)
- 複数の発熱体と、前記発熱体に通電して駆動する駆動回路とを有する記録ヘッドであって、
外部より供給されるデジタルデータをシリアルで入力して保持するシフトレジスタと、
クロックを計数する計数手段と、
前記デジタルデータに含まれる時間長データと前記計数手段による計数値とを比較し一致すると一致信号を出力する比較手段と、
外部より供給される駆動開始信号により駆動信号をエネーブルにし、前記駆動開始信号から前記計数手段により計数された計数値に基づく前記一致信号により前記駆動信号をディスエネーブルにする駆動信号生成手段とを有し、
前記駆動回路は、前記駆動信号生成手段よりの前記駆動信号と記録データとに基づいて前記発熱体に通電して駆動することを特徴とする記録ヘッド。 - 前記計数手段は、前記駆動開始信号によりリセットされ、外部より供給されるクロック信号により計数するカウンタ回路を有することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
- 前記シフトレジスタは、前記記録データの入力にも使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録ヘッド。
- 前記駆動信号生成手段は、前記駆動開始信号によりセットされ、前記一致信号によりリセットされるフリップフロップ回路を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
- 前記クロックを分周する分周手段を更に有し、前記計数手段は、前記分周手段により分周されたクロック信号により計数することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
- 前記デジタルデータに含まれる前記時間長データを保持する保持手段を更に有し、前記比較手段は前記保持手段の出力と前記計数手段の計数値とを比較することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
- 記録データに応じて発熱素子を駆動させて記録を行う記録ヘッドであって、
装置本体から記録データと前記発熱素子を駆動させる期間を指定するための信号とを同じ信号線を介してシリアルに受け取るシフトレジスタと、
前記シフトレジスタに格納された前記記録データと前記発熱素子の駆動期間を指定するための信号とを用いて記録を行う記録手段と、
を有することを特徴とする記録ヘッド。 - 前記発熱素子を駆動させる期間を指定するための信号はビット信号であることを特徴とする請求項7に記載の記録ヘッド。
- 前記記録ヘッドはインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに記録データを転送して前記シフトレジスタに格納させる手段と、
前記記録ヘッドに駆動時間長データを転送して前記シフトレジスタに格納させる手段と、
記録タイミングに応じて前記駆動開始信号を前記記録ヘッドに供給する駆動信号供給手段と、
を有することを特徴とする記録装置。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の記録ヘッドを備える記録装置における記録制御方法であって、
前記記録ヘッドに記録データを転送して前記シフトレジスタに格納させる工程と、
前記記録ヘッドに駆動時間長データを転送して前記シフトレジスタに格納させる工程と、
記録タイミングに応じて前記駆動開始信号を前記記録ヘッドに供給する駆動信号供給工程と、
を有することを特徴とする記録制御方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003140794A JP2004042625A (ja) | 2002-05-17 | 2003-05-19 | 記録ヘッド及び該記録ヘッドを備えた記録装置及びその記録制御方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN1753081B (zh) * | 2005-11-15 | 2010-11-10 | 北京中星微电子有限公司 | 波形文件的播放方法与装置 |
KR101033764B1 (ko) | 2007-12-21 | 2011-05-09 | 캐논 가부시끼가이샤 | 헤드 소자 기판, 기록 헤드 및 기록 장치 |
-
2003
- 2003-05-19 JP JP2003140794A patent/JP2004042625A/ja not_active Withdrawn
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