JP2005169867A - 記録ヘッド素子基体、記録ヘッド、及び記録装置 - Google Patents

記録ヘッド素子基体、記録ヘッド、及び記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005169867A
JP2005169867A JP2003413810A JP2003413810A JP2005169867A JP 2005169867 A JP2005169867 A JP 2005169867A JP 2003413810 A JP2003413810 A JP 2003413810A JP 2003413810 A JP2003413810 A JP 2003413810A JP 2005169867 A JP2005169867 A JP 2005169867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording head
recording
ink
input
element substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003413810A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Furukawa
達生 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2003413810A priority Critical patent/JP2005169867A/ja
Publication of JP2005169867A publication Critical patent/JP2005169867A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】 入力信号用端子と出力信号用端子を共通化し、端子数の増加を伴なうことなく外部との接続が可能な記録ヘッド素子基体、その素子基体を用いた記録ヘッド、及びその記録ヘッドを用いた記録装置を提供することである。
【解決手段】 複数の記録素子とこれらの記録素子を駆動する駆動回路とを備えた記録ヘッド素子基体に、素子基体温度を測定する温度検知素子と、その温度検知素子からの出力信号と駆動回路への複数の入力信号のいずれかとの信号入出力を兼用する入出力兼用端子と、その入出力兼用端子の入力状態と出力状態とを切り換える切換回路とを備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は記録ヘッド素子基体、記録ヘッド、及び記録装置に関し、特に、例えば、インクを吐出して記録を行なうために用いられる記録ヘッド素子基体とその素子基体を少なくとも1個備えた記録ヘッド、及びそれを用いた記録装置に関する。
従来のインクジェット方式に従う記録装置に搭載される記録ヘッドの電気熱変換素子(ヒータ)とその駆動回路は、既に良く知られているように、半導体プロセス技術を用いて同一素子基体上に形成されている(例えば、特許文献1参照)。
図8はインクジェット記録ヘッド素子基体(以下、素子基体という)の構成を示すブロック図である。
図8において、100はヒータ及び駆動回路を半導体プロセス技術により一体形成した素子基体、101はヒータ及びドライバ回路を複数個配列したドライバ・ヒータアレイ、102は素子基体の裏面よりインクを供給するためのインク供給チャネル、103は記録データを一時的に保持するためのシフトレジスタ(S/R)、104はシフトレジスタ(S/R)103及びデコーダ回路(後述)に記録装置からのデジタル信号を入力するためのバッファ回路を含む入力回路、105はシフトレジスタ(S/R)103及びデコーダ回路(後述)からドライバ・ヒータアレイ102中の個々のセグメントを選択するための信号を送るための信号線、106はシフトレジスタ(S/R)103に格納された記録データを一括して保持するためのラッチ回路、107はドライバ・ヒータアレイ101中の所望のヒータブロック毎に選択して駆動するためのデコーダ回路(Decoder)、110は記録装置からの種々の信号の入力端子、120は素子基体100の温度を検知するための温度検知素子である。
図9はインク吐出のためにヒータに通電するため1個のドライバ(1セグメント)を駆動するために用いる回路の等価図である。
図9において、901はデコーダ回路107から送られる複数のブロックに分割されたヒータ群を選択するためのブロック選択信号(block select)とシフトレジスタ(S/R)103に転送されその後ラッチ信号で保持された記録データ(bit select)との論理積をとり選択的に各ヒータを駆動するためのAND回路、902はAND回路901からの出力を受けバッファするためのインバータ回路(バッファ)、903はインバータ回路902の電源となる電源ライン(VDD)、904はバッファ(後述)に供給され、ドライバトランジスタ(後述)のゲート電圧を供給するための電源となる電源ライン(VHT)、905はヒータ駆動用電源となる電源ライン(VH)、906はヒータ、907はヒータに電流を流すためのドライバトランジスタ、908はバッファ902からの出力を受けるバッファとなるインバータ回路である。
図10は記録データを一時的に格納するためのシフトレジスタ(S/R)とラッチ回路の1ビット分に相当する回路の等価図である。
また、図11はシフトレジスタ(S/R)に記録データを転送しヒータに電流を流すまでの一連の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図10に示す端子1001に入力されたクロックパルス(CLK)に同期して記録データ(DATA)が端子1003に供給される。シフトレジスタ(S/R)は記録データを一時的に格納し端子1005に印加されるラッチ信号(BG)によりラッチ回路が記録データを保持する。なお、クロックパルスとラッチ信号の入力においては、高速動作における高い信頼性を確保するために、端子1002と1004から夫々、クロックパルスとラッチ信号の反転信号(ICLK、IBG)を入力している。
その後、複数のブロックに分割されたヒータ群を選択するためのブロック選択信号(block select)とラッチ信号(BG)により保持された記録データ(DATA)との論理積がとられ、端子1007から入力される電流駆動時間を直接決定するヒートイネーブル信号(HE)に同期してヒータ電流が流れる。この一連の動作を各ブロック毎に繰り返して記録が行なわれる。
ここでいう信号とはデジタル信号であり、Hi−Loパルスを外部から端子に加えることで所望の動作を行なわせている。従って、上記のクロックパルス(CLK)、記録データ(DATA)、ラッチ信号(BG)等の信号はデジタル入力信号となる。
一般に電気熱変換素子(ヒータ)を用いたインクジェット記録ヘッド素子基体において、ヒータを駆動する時に発生する熱により記録を繰り返し行なうと素子基体の温度は上昇する。これがインクの吐出特性に影響を与えて記録状態が悪化しないように、一定の間隔で基板の温度をモニタし、その温度によって適切な駆動方法を選択するように制御がなされる。この時、温度をモニタする方法として最も一般的なものは同一素子基体上にダイオードを設けてこれに一定の電流を流し、発生する電圧の温度特性を読出すことで素子基体の温度状態を検知するものである。
一般にダイオードの電流−電圧特性の温度変化は、
F=(k・T/q)ln(IF/IS
で表わされ、素子基体の製造プロセスによりほぼ一義的に決定され事前に予測可能な特性であるためこのダイオードの出力電圧をモニタすることで素子基体の温度が検知できる。
図8において、温度検知素子(例えば、ダイオード)120は温度出力端子(Temp)に接続されており、ここに一定の電流を流した時に発生する電圧を読み取ることで素子基体の温度を検出する。この温度出力信号は温度を電圧に変換したアナログ量であるため端子から出力される信号はアナログ出力信号となる。この場合、素子基体100上には少なくとも1個の温度出力端子を設け、外部と接続するためのインタフェースとする必要がある。
さて、このような従来の温度検知方法を適用した素子基体を有するインクジェット記録ヘッドでは、例えば、クロックパルス(CLK)、記録データ(DATA)などのデジタル信号を入力する端子とアナログ出力信号である温度出力信号を入力する端子とは別々に設けられ外部との接続がなされていた。
特開平5−185594号公報
しかしながら上記従来例では、一つの素子基体上に搭載するセグメント数が増加したり、同一素子基体上で複数色のインクを吐出する構成を採用したりすると、端子数が増加する。このような端子数の増加は記録ヘッドの電気接点数の増加につながり、ヘッド面積の増大、配線本数の増大などを招いて、記録ヘッド、及びその記録ヘッドを用いた記録装置のコストアップの原因となってしまう。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、入力信号用端子と出力信号用端子を共通化し、端子数の増加を伴なうことなく外部との接続が可能な記録ヘッド素子基体、その素子基体を用いた記録ヘッド、及びその記録ヘッドを用いた記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の記録ヘッド素子基体は、以下のような構成からなる。
即ち、複数の記録素子と前記複数の記録素子を駆動する駆動回路とを備えた記録ヘッド素子基体であって、素子基体温度を測定する温度検知素子と、前記温度検知素子からの出力信号と、前記駆動回路への複数の入力信号のいずれかとの信号入出力を兼用する入出力兼用端子と、前記入出力兼用端子の入力状態と出力状態とを切り換える切換回路とを有することを特徴とする記録ヘッド素子基体を備える。
さらに、前記切換回路における切換えタイミングを決定する決定回路を備えても良い。この場合、その切換えタイミングは、前記複数の入力信号のいずれかをもとに決定されると良い。
その複数の入力信号のいずれかとは、例えば、記録信号をラッチするラッチ信号でも良いし、複数の記録素子を駆動する駆動タイミングを決定するヒート信号でも良い。
なお、前記温度検知素子は、ダイオードであることが望ましい。
また他の発明によれば、上記構成の記録ヘッド素子基体を実装して構成する記録ヘッドを備える。
なお、前記記録ヘッドはインクジェット記録ヘッドであり、その場合、前記インクジェット記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることが望ましい。
さらに他の発明によれば、上記記録ヘッドを用いて記録を行なう記録装置を備える。
以上のような構成により、端子数の増加を伴なうことなく、例えば、デジタル入力信号であるラッチ信号やヒート信号と、アナログ出力信号である温度出力端子とを共通の端子として外部と接続するために好適な回路構成が提供される。
従って本発明によれば、記録ヘッドの小型化、処理回路の単純化、記録ヘッド、及びその記録ヘッドを用いた記録装置の生産コストの削減に貢献できるという効果がある。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
「素子基体」とは、シリコン半導体からなる単なる基体を指し示すものではなく、各素子や配線等が設けられた基体を示すものである。
なお、素子基体の形状は、板形状であっても良い。
さらに、「素子基体上」とは、単に素子基体の上を指し示すだけでなく、素子基体の表面、表面近傍の素子基体内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み」とは、別体の各素子を単に基体上に配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程等によって素子基体上に一体的に形成、製造することを示すものである。
<インクジェット記録装置の説明(図1)>
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置1の構成の概要を示す外観斜視図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置(以下、記録装置という)は、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行なう記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2にキャリッジモータM1によって発生する駆動力を伝達機構4より伝え、キャリッジ2を矢印A方向に往復移動させるとともに、例えば、記録紙などの記録媒体Pを給紙機構5を介して給紙し、記録位置まで搬送し、その記録位置において記録ヘッド3から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行なう。
また、記録ヘッド3の状態を良好に維持するためにキャリッジ2を回復装置10の位置まで移動させ、間欠的に記録ヘッド3の吐出回復処理を行う。
記録装置1のキャリッジ2には記録ヘッド3を搭載するのみならず、記録ヘッド3に供給するインクを貯留するインクカートリッジ6を装着する。インクカートリッジ6はキャリッジ2に対して着脱自在になっている。なお、参照番号6は以下に説明する4つの独立したインクカートリッジをまとめて言及するときに用いる。
図1に示した記録装置1はカラー記録が可能であり、そのためにキャリッジ2にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクカートリッジ6M、6C、6Y、6Kを搭載している。これら4つのインクカートリッジは夫々独立に着脱可能である。
さて、キャリッジ2と記録ヘッド3とは、両部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維持できるようになっている。記録ヘッド3は、記録信号に応じてエネルギーを印加することにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出して記録する。特に、この実施例の記録ヘッド3は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用し、熱エネルギーを発生するために電気熱変換体を備え、その電気熱変換体に印加される電気エネルギーが熱エネルギーへと変換され、その熱エネルギーをインクに与えることにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させる。この電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出する。
図1に示されているように、キャリッジ2はキャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝達機構4の駆動ベルト7の一部に連結されており、ガイドシャフト13に沿って矢印A方向に摺動自在に案内支持されるようになっている。従って、キャリッジ2は、キャリッジモータM1の正転及び逆転によってガイドシャフト13に沿って往復移動する。
また、記録装置1には、記録ヘッド3の吐出口(不図示)が形成された吐出口面に対向してプラテン(不図示)が設けられており、キャリッジモータM1の駆動力によって記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2が往復移動されると同時に、記録ヘッド3に記録信号を与えてインクを吐出することによって、プラテン上に搬送された記録媒体Pの全幅にわたって記録が行われる。
さらに、図1において、14は記録媒体Pを搬送するために搬送モータM2によって駆動される搬送ローラである。
<インクジェット記録装置の制御構成(図2)>
図2は図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、コントローラ600は、MPU601、後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、その他の固定データを格納したROM602、キャリッジモータM1の制御、搬送モータM2の制御、及び、記録ヘッド3の制御のための制御信号を生成する特殊用途集積回路(ASIC)603、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等を設けたRAM604、MPU601、ASIC603、RAM604を相互に接続してデータの授受を行うシステムバス605、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、デジタル信号をMPU601に供給するA/D変換器606などで構成される。
また、図2において、610は画像データの供給源となるコンピュータ(或いは、画像読取り用のリーダやデジタルカメラなど)でありホスト装置と総称される。ホスト装置610と記録装置1との間ではインタフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等を送受信する。
さらに、620はスイッチ群であり、電源スイッチ621、プリント開始を指令するためのプリントスイッチ622、及び記録ヘッド3のインク吐出性能を良好な状態に維持するための処理(回復処理)の起動を指示するための回復スイッチ623など、操作者による指令入力を受けるためのスイッチから構成される。630はホームポジションhを検出するためのフォトカプラなどの位置センサ631、環境温度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられた温度センサ632等から構成される装置状態を検出するためのセンサ群である。
さらに、640はキャリッジ2を矢印A方向に往復走査させるためのキャリッジモータM1を駆動させるキャリッジモータドライバ、642は記録媒体Pを搬送するための搬送モータM2を駆動させる搬送モータドライバである。
ASIC603は、記録ヘッド3による記録走査の際に、RAM602の記憶領域に直接アクセスしながら記録ヘッドに対して記録素子(吐出ヒータ)の駆動データ(DATA)を転送する。
<記録ヘッドのインク流路とインク吐出口の構造(図3)>
図3は記録ヘッド3の内、ブラックインクを吐出する部分の立体的な構造を示す斜視図である。
図3からブラック(K)のインクを収容したインクカートリッジ6Kから供給されるインクの流れが明らかになる。図3に示されているように、記録ヘッド3には、ブラック(K)インクを供給するインク供給チャネル102があり、インクカートリッジ6Kからはインク供給チャネル102に素子基体100の裏面側からブラックインクを供給する供給路(不図示)が備えられている。
このインクチャネルを経てブラックインクは夫々、インク流路30によって素子基体上に設けられた電気熱変換体(ヒータ)40まで導かれる。そして、電気熱変換体(ヒータ)40に対して後述する回路を通して通電されると、電気熱変換体(ヒータ)40上にあるインクに熱が与えられ、インクが沸騰し、その結果、生じた泡によって吐出口35からインク液滴90が吐出される。
なお、図3において、100は後で詳述する電気熱変換体やこれを駆動する種々の回路、メモリ、キャリッジ2との電気的接点となる種々のパッド、種々の信号線が形成される記録ヘッド用素子基体(以下、ヘッド素子基体という)である。
また、1つの電気熱変換体(ヒータ)、これを駆動するMOS−FET、及び電気熱変換体(ヒータ)をまとめて記録素子といい、複数の記録素子を総称して記録素子部という。
図3では記録ヘッド3の内、ブラックインクを吐出する部分に対応する立体的な構造を示したが、他の3つのカラーインクを吐出するために用いる記録ヘッド3の対応部分も同様な構造をしている。ただし、その構造は図3に示す構成の3倍である。即ち、インクチャネルは3つであり、ヘッド素子基体の規模も約3倍程度となる。
<ヘッドカートリッジの構成(図12)>
なお、上述のように、インクカートリッジと記録ヘッドとは分離可能に形成されて交換可能な構成としても良いが、これらインクカートリッジと記録ヘッドとを一体的に構成したヘッドカートリッジとして、インクがなくなったときにはそのヘッドカートリッジ全体を交換できるようにしても良い。
図12は、インクカートリッジと記録ヘッドとが一体構成となったヘッドカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図である。ヘッドカートリッジIJCは、図12に示すように、点線Kの部分から左側がインクカートリッジ部ITであり、右側が記録ヘッド部IJHとなっている。そして、このようなヘッドカートリッジIJCにはキャリッジに搭載されたときに、キャリッジ側から供給される電気信号を受け取るための電極(不図示)が設けられており、この電気信号によって、記録ヘッドが駆動されてインクが吐出される。
なお、図12において、500はインク吐出口列である。また、インクカートリッジ部ITにはインクを保持するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収体が設けられ、インクが充填されている。
次に、以上の構成の記録装置に搭載される記録ヘッドの実施例について詳細に説明する。
<第1実施例(図4〜図5)>
図4は本発明の第1実施例に従うインクジェット記録ヘッド素子基体(以下、素子基体という)の構成を示すブロック図である。なお、図4において、既に図8に関連して説明したのと同じ構成要素には同じ参照番号を付し、その説明は省略することにし、ここでは、この実施例に特徴的な構成要素のみを説明する。
図4において、110は入出力兼用端子である、130はデジタル入力信号と温度出力信号(アナログ信号)とを切り換える入出力信号切換回路である。
入出力兼用端子110は入出力信号切換回路130に接続されており、ロジック信号入力時には入力端子として用いられ、アナログ信号(この場合は、温度出力信号)出力時には出力端子として用いられるように切り替わる。
図5は図4に示した素子基板に作りこまれた回路構成の一部を説明するもので、入出力兼用端子110と入出力信号切換回路130の部分をさらに詳細に説明するブロック図である。図5において、200は温度センサとなるダイオードである。
さて、ラッチ回路106へのラッチ信号(BG)の入力端子が入出力信号切換回路部130の入力(IN)側に、ダイオード200のIN端子(アノード側)が入出力信号切換回路部130の出力(OUT)側にそれぞれ接続されており、これらが必要に応じて切り替ることにより入出力兼用端子110はそれぞれの状態(信号の入力状態、或いは、信号出力状態)に変化する。
従って以上説明した実施例によれば、ラッチ信号入力と温度出力信号とは1つの端子を共用して用いることができる。これにより、端子数の増加を抑えることができる。
さらに、従来の記録ヘッドでは、デジタル信号(例えば、クロックパルス(CLK)、記録データ(DATA)、ラッチ信号(BG)など)の入力端子とアナログ信号である温度出力信号の出力端子とは別々の端子を設けて外部と接続していた構成を、この実施例のように、端子を兼用し、電気接点数を増加を抑えることで、記録ヘッド面積の増大、配線本数の増大を抑え、記録ヘッドやその記録ヘッドを用いた記録装置のコストアップを防ぐことが可能になる。
<第2実施例(図6〜図7)>
図6は素子基板として作りこまれた回路構成の一部を示す図であり、この実施例に従う入出力兼用端子110と入出力信号切換回路130の部分をさらに詳細に説明するブロック図である。ここで、210は入出力信号切換回路130の入出力切り換えのタイミングを決定するためのタイミング決定回路である。
切換タイミング決定回路210は入出力兼用端子110の状態により入出力信号切換回路130を入力側あるいは出力側に切り換える機能を有しており、入力されたロジック信号のタイミングを受けて切り換えを行なうものである。
図7は切換タイミング決定回路210を含んだ構成における一連の動作を説明するためのタイミングチャートである。
入出力兼用端子110にラッチ信号(BG)が入力(ハイレベル(H)信号が印加)されると、ある一定の遅延時間の後、切換タイミング決定回路210は入出力信号切換回路130を入力側(IN)に切り換える。ここからが、入出力信号切換回路130にとっての入力期間となりラッチ回路106の入力端子には所望のラッチ信号(BG)が伝達される。
次に、入出力兼用端子110に印加されたラッチ信号(BG)がローレベル(L)に遷移すると、ある一定の遅延時間の後、切換タイミング決定回路210は入出力信号切換回路130を出力側(OUT)に切り換えるよう制御する。ここからが、入出力信号切換回路130にとっての出力期間となり今度はダイオード200からの出力が入出力兼用端子110に出力される。
従って、以上説明した実施例によれば、ラッチ信号(BG)がハイレベル(H)になっている期間が入力期間となりそれ以外の期間はすべて出力期間となる。
温度センサの出力は記録ヘッドの温度を監視し常に最適な駆動条件を選択するためのものであるから、なるべく長い期間にわたり記録ヘッドの温度をモニタすることが重要である。従って、この実施例で説明したように、ラッチ信号(BG)との信号端子を兼用することは温度のモニタ期間を長く取るという観点からは好適なものである。
また、切換タイミング決定回路210の入力部には、出力期間中はダイオード出力がそのまま印加されるためダイオード出力の特性に影響を与えないように、ハイインピーダンスとするのが望ましい。
なお、以上説明した実施例では、ラッチ信号入力とダイオード出力を1つの端子で兼用する例について説明したが、本発明はこれによって限定されるものではない。入力信号としては、ラッチ信号以外にも、例えば、ヒータ駆動用のドライバトランジスタの駆動タイミングを決定するためのヒート信号であってもよい。
ヒート信号入力とダイオード出力とを1つの端子で兼用すると、回路構成上、記録ヘッドのヒータを駆動しない期間に、必ず、ダイオード出力が得られることになる。これは、通常、温度出力信号の電圧が記録ヘッドの駆動時(即ち、ヒータに電流が流れてインクが吐出している状態)にはノイズの影響によって温度検出精度が落ちるため、記録ヘッドを駆動しない時(インクが吐出していない状態、記録ラインの切り替え時など)に温度出力信号を読み取ることは、精度上も時間的にも有利である。
なお、以上の説明では、ラッチ信号及びヒート信号を、端子を兼用するロジック信号の例としたが、他の機能の信号であっても同様の効果が得られることはいうまでもない。
またさらに、以上説明した実施例では、ヒータから発生する熱エネルギーを利用したインクジェット記録ヘッドを取り上げて説明してきたが、本発明は記録素子にヒータを用いる熱転写方式の記録ヘッドにも、さらにはピエゾ素子等を用いたインクジェット記録ヘッドにも適用できるものである。
さらに、以上の実施例において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
以上の実施例は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
また、以上の実施例は記録ヘッドを走査して記録を行なうシリアルタイプの記録装置であったが、記録媒体の幅に対応した長さを有する記録ヘッドを用いたフルラインタイプの記録装置であっても良い。フルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
加えて、上記の実施例で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドカートリッジでも良く、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの構成であってもよい。なお、記録ヘッドカートリッジのインクタンクにはインクが充填もしくは再充填されているものであってもよい。
本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。 図1に示した記録装置の制御構成を示すブロック図である。 記録ヘッド3の内、ブラックインクを吐出する部分の立体的な構造を示す斜視図である。 本発明の第1実施例に従うインクジェット記録ヘッド素子基体の構成を示すブロック図である。 入出力兼用端子110と入出力信号切換回路130の部分をさらに詳細に説明するブロック図である。 第2実施例に従う入出力兼用端子110と入出力信号切換回路130の部分をさらに詳細に説明するブロック図である。 切換タイミング決定回路210を含んだ構成における一連の動作を説明するためのタイミングチャートである。 従来のインクジェット記録ヘッド素子基体の構成を示すブロック図である。 インク吐出のためにヒータに通電するため1個のドライバ(1セグメント)を駆動するために用いる回路の等価図である。 記録データを一時的に格納するためのシフトレジスタ(S/R)とラッチ回路の1ビット分に相当する回路の等価図である。 シフトレジスタ(S/R)に記録データを転送しヒータに電流を流すまでの一連の動作を説明するためのタイミングチャートである。 インクカートリッジと記録ヘッドとが一体構成となったヘッドカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図である。
符号の説明
100 素子基体
101 ドライバ・ヒータアレイ
102 インク供給チャネル
103 シフトレジスタ
106 ラッチ回路
120 温度検知回路
130 入出力信号切換回路
200 ダイオード
210 切換タイミング決定回路

Claims (11)

  1. 複数の記録素子と前記複数の記録素子を駆動する駆動回路とを備えた記録ヘッド素子基体であって、
    素子基体温度を測定する温度検知素子と、
    前記温度検知素子からの出力信号と、前記駆動回路への複数の入力信号のいずれかとの信号入出力を兼用する入出力兼用端子と、
    前記入出力兼用端子の入力状態と出力状態とを切り換える切換回路とを有することを特徴とする記録ヘッド素子基体。
  2. 前記切換回路における切換えタイミングを決定する決定回路をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド素子基体。
  3. 前記切換えタイミングは、前記複数の入力信号のいずれかをもとに決定されることを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッド素子基体。
  4. 前記複数の入力信号のいずれかとは、記録信号をラッチするラッチ信号であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の記録ヘッド素子基体。
  5. 前記複数の入力信号のいずれかとは、前記複数の記録素子を駆動する駆動タイミングを決定するヒート信号であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の記録ヘッド素子基体。
  6. 前記温度検知素子は、ダイオードであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の記録ヘッド素子基体。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の記録ヘッド素子基体を実装して構成する記録ヘッド。
  8. 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項7に記載の記録ヘッド。
  9. 前記インクジェット記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項8に記載の記録ヘッド。
  10. 請求項6乃至9のいずれかに記載の記録ヘッドと前記記録ヘッドに供給されるインクを保持するためのインク容器とを有することを特徴とする記録ヘッドカートリッジ。
  11. 請求項6乃至9のいずれかに記載の記録ヘッド、或いは請求項10に記載の記録ヘッドカートリッジを用いて記録を行なう記録装置。
JP2003413810A 2003-12-11 2003-12-11 記録ヘッド素子基体、記録ヘッド、及び記録装置 Withdrawn JP2005169867A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003413810A JP2005169867A (ja) 2003-12-11 2003-12-11 記録ヘッド素子基体、記録ヘッド、及び記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003413810A JP2005169867A (ja) 2003-12-11 2003-12-11 記録ヘッド素子基体、記録ヘッド、及び記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005169867A true JP2005169867A (ja) 2005-06-30

Family

ID=34733835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003413810A Withdrawn JP2005169867A (ja) 2003-12-11 2003-12-11 記録ヘッド素子基体、記録ヘッド、及び記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005169867A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008162268A (ja) * 2006-12-05 2008-07-17 Canon Inc ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
US20110310210A1 (en) * 2010-06-21 2011-12-22 Canon Kabushiki Kaisha Device and apparatus for controlling same
JP2012011760A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Canon Inc ヘッド基板、そのヘッド基板を用いた記録ヘッド、及びその記録ヘッドを用いた記録装置
JP7002869B2 (ja) 2017-07-11 2022-01-20 エスアイアイ・プリンテック株式会社 印刷装置および印刷装置の制御方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008162268A (ja) * 2006-12-05 2008-07-17 Canon Inc ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
US20110310210A1 (en) * 2010-06-21 2011-12-22 Canon Kabushiki Kaisha Device and apparatus for controlling same
US8400484B2 (en) * 2010-06-21 2013-03-19 Canon Kabushiki Kaisha Device and apparatus for controlling same
JP2012011760A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Canon Inc ヘッド基板、そのヘッド基板を用いた記録ヘッド、及びその記録ヘッドを用いた記録装置
JP7002869B2 (ja) 2017-07-11 2022-01-20 エスアイアイ・プリンテック株式会社 印刷装置および印刷装置の制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4933057B2 (ja) ヘッド基板、記録ヘッド、及び記録装置
JP4989433B2 (ja) ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
US7815273B2 (en) Fluid ejection device
JP4262070B2 (ja) 記録ヘッドの素子基体、記録ヘッド及び記録ヘッドの制御方法
JP5184869B2 (ja) ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
US7581805B2 (en) Recording head and recording apparatus
US7681972B2 (en) Element substrate, recording head using the element substrate, and recording apparatus
JP2007022069A (ja) 記録ヘッドの素子基体、記録ヘッド、記録装置及び記録ヘッドカートリッジ
JP2008162276A (ja) ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
JPH06328722A (ja) インクジェット記録ヘッド及び該インクジェット記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置
JP4785375B2 (ja) インクジェット記録ヘッド用基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ及び記録装置
JP4678825B2 (ja) ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及びその記録ヘッド或いはヘッドカートリッジを用いた記録装置
JP2004058527A (ja) 記録装置及び記録制御方法
JP2005169867A (ja) 記録ヘッド素子基体、記録ヘッド、及び記録装置
JP4799389B2 (ja) ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
JP5017202B2 (ja) 記録ヘッド、及びその記録ヘッドを用いた記録装置
JP3997217B2 (ja) インクジェット記録ヘッド用基板と駆動制御方法、インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置
JP4612807B2 (ja) 液体吐出用ヘッドおよびそれを用いた記録装置
JP2006007761A (ja) 記録ヘッド用基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
JP4455013B2 (ja) 記録ヘッドの駆動方法、記録ヘッド、及び記録装置
JP2000127400A (ja) インクジェット記録ヘッド及び記録装置
JP4289976B2 (ja) 記録ヘッドの駆動方法、記録ヘッドの素子基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
JP2006142780A (ja) ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及びその記録ヘッド或いはヘッドカートリッジを用いた記録装置
JP2009248399A (ja) ヘッド基板、記録ヘッド、ヘッドカートリッジ、及び記録装置
JP2010076144A (ja) 液体吐出装置及び液体吐出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070306