JP2004041366A - 会員管理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】会員となった遊技者の指紋データを記憶する指紋データ記憶手段と遊技者による指紋の入力を受け付ける指紋入力手段とを備える。遊技者により入力された指紋に基づく指紋データを指紋データ記憶手段の指紋データと照合し、入力されたのと一致するデータが指紋データ記憶手段に記憶されている場合には正と判定する照合手段を備える。会員に対して提供可能なサービスの要求操作を遊技者が行うための要求操作手段を備える。要求操作手段が要求操作されることに基づき、照合手段が正と照合することを条件としてサービスの提供に関わる制御を行う。指紋の入力とサービスの要求操作とを単一の操作で実行可能となるように指紋入力手段と要求操作手段とを一体的に構成した。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、会員管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パチンコ遊技機やパチスロ遊技機等の遊技機が多数設置されている遊技店においては来店する遊技者を会員として登録して管理するシステムを導入することが多くなっている。
会員となった遊技者は遊技店側から各種サービスが提供されるが、このサービスが多くの遊技者の望むものであれば、遊技者の来店回数が増加して遊技店の売り上げが向上する。つまり、遊技者と遊技店との双方にメリットが生ずる。
従来の会員管理システムにおいては、会員となった遊技者にID番号が付加された磁気カードやICカード等からなる会員カードを発行して、上記サービスの提供に関する管理を行っている。
上記サービスとしては、例えば、遊技機における各種遊技状態の発生回数等の遊技情報の提供、新装開店時の優先入店権の提供、ドリンクサービス等がある。
また、最近では、上記会員に対するサービスとして、遊技者が獲得した遊技媒体(球、メダル)を景品交換せずに、一旦遊技店側に預けて貯遊技媒体とし、後で該貯遊技媒体を引き出して再遊技を行うことを可能にしたり、或いは、預けた遊技媒体をまとめて景品交換したりすることを可能にする貯遊技媒体機能(再遊技機能)を有するシステムも考えられている。
上記のサービスの提供は、会員となっている遊技者のみに提供するものであり、従来はサービスの提供に際して、会員カードからの情報を入力するとともに遊技者に暗証番号等を入力させて会員であることを確認する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のシステムにおいてサービスを受けるためには会員カードが必須であるため、遊技者は来店の度に会員カードを持参しなければならないといった煩わしさがあるばかりか、会員カードを持参し忘れたせいでサービスを受けられないことも少なくなく、その場合には自己の責任ではあるが遊技者は不満に感じてしまう。
また、サービスの提供に際しては、遊技者は、所定の要求操作を行う必要がある他、例えば前もって暗証番号を入力する必要もあるので、遊技者に対して該サービスの要求操作の他、暗証番号の入力操作等の煩わしい操作を強いることとなり、初心者等には敬遠されてしまう虞もある。
更に、暗証番号を忘れてしまった場合や会員カードを紛失してしまった場合には面倒な手続きが必要となってしまう。
特に、会員カードを紛失した場合には、貯めていた遊技媒体を他者に引き出されてしまうといった不正行為の被害にあってしまう虞もある。
また、最近では、複数の遊技店で会員管理システムを設置しているため、遊技者は複数の遊技店で会員登録していることも少なくなく、この場合、遊技者は複数の会員カードを管理する必要があり、それらの持参の煩わしさの他、会員カードの間違えも増え、更には、不正行為の被害の可能性や暗証番号を忘れてしまう可能性も増大する。
【0004】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、会員カードの必要なシステムが有する各種の問題点を解決可能であるとともに、サービスの提供を要求する操作が非常に簡単な会員管理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
請求項1に記載の発明は、
遊技機が複数設置される遊技店において会員となった遊技者を管理するための会員管理装置において、
会員となった遊技者の指紋データを記憶する指紋データ記憶手段と、
遊技者による指紋の入力を受け付ける指紋入力手段と、
前記指紋入力手段に入力された指紋に基づく指紋データを前記指紋データ記憶手段に記憶されている指紋データと照合し、前記入力された指紋に基づく指紋データと一致する指紋データが前記指紋データ記憶手段に記憶されている場合には正と判定する照合手段と、
会員に対して提供可能なサービスの要求操作を遊技者が行うための要求操作手段と、
前記要求操作手段が要求操作されることに基づき、前記照合手段が正と判定することを条件として前記サービスの提供に関わる制御を行うサービス提供制御手段と、
を備え、
遊技者が指紋の入力と前記サービスの要求操作とを単一の操作で実行可能となるように、前記指紋入力手段と前記要求操作手段とを一体的に構成したことを特徴としている。
【0006】
ここで、会員に対して提供可能なサービスとしては、例えば、貯遊技媒体としての貯球(或いは貯コイン)の引き出しサービスや、当該会員が発生させた大当り回数や当該会員の来店遊技回数等を示す遊技データに応じて提供可能なサービス(例えば、高設定台での遊技機会の提供)や、遊技機の遊技情報(例えば、大当り回数、最後の大当りからのゲーム回数、出球推移等)の表示サービスや、TV放送の提供サービスなどが挙げられる。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、会員となった遊技者の指紋データを記憶する指紋データ記憶手段と、遊技者による指紋の入力を受け付ける指紋入力手段と、該指紋入力手段に入力された指紋に基づく指紋データを指紋データ記憶手段に記憶されている指紋データと照合し、該入力された指紋に基づく指紋データと一致する指紋データが指紋データ記憶手段に記憶されている場合には正と判定する照合手段と、会員に対して提供可能なサービスの要求操作を遊技者が行うための要求操作手段と、該要求操作手段が要求操作されることに基づき、照合手段が正と判定することを条件としてサービスの提供に関わる制御を行うサービス提供制御手段と、を備えるので、遊技者が指紋入力手段への指紋の入力を行うと、照合手段は該入力された指紋に基づく指紋データを指紋データ記憶手段に記憶されている指紋データと照合し、該入力された指紋に基づく指紋データと一致する指紋データが指紋データ記憶手段に記憶されている場合には正と判定する。また、遊技者が要求操作手段の要求操作を行うと、サービス提供制御手段は照合手段が正と判定することを条件としてサービスの提供に関わる制御を行う。
つまり、遊技者は、指紋入力手段への指紋の入力と要求操作手段の要求操作とを行うだけでサービスの提供を受けることができる。
このため、従来のように会員であることを確認するために(会員の認証のために)会員カードを必要とするシステムが有する各種の問題点を解決することができる。
すなわち、具体的には、遊技者は、会員カードを持参したりする必要がないので、来店の度に会員カードを持参しなければならないという煩わしさから解放されるし、会員カードの持参を忘れたせいでサービスを受けられずに不満に思うこともなくなる。さらに、会員カードを紛失してしまって、貯めていた遊技媒体を他者に引き出されてしまうといった不正行為の被害にあってしまうこともなくなる。また、会員であることの認証は指紋データの照合により行うことができるので、暗証番号の入力を行う必要もなくなる。従って、暗証番号を忘れたためにサービスを受けられないという事態もなくなる。
また、特に、遊技者が指紋の入力とサービスの要求操作とを単一の操作で実行可能となるように、指紋入力手段と要求操作手段とを一体的に構成したので、遊技者は、サービスの提供を要求する操作を非常に簡単に行うことができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の会員管理装置において、
遊技者が獲得した遊技媒体を貯遊技媒体として預かり可能で、同一遊技者による引出要求に応じて該貯遊技媒体を引き出し可能な貯遊技媒体管理手段を有し、
前記要求操作手段は、前記貯遊技媒体管理手段からの貯遊技媒体の引き出しを要求する引出要求操作を行うためのものとし、
前記サービス提供制御手段は、前記貯遊技媒体管理手段からの前記貯遊技媒体の引き出し制御を行う引出制御手段としたことを特徴としている。
【0009】
遊技媒体としては、例えば、パチンコ遊技機等の弾球遊技機で用いられる球、或いは、パチスロ遊技機等のスロットマシンで用いられるメダル等が挙げられる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、遊技者が獲得した遊技媒体を貯遊技媒体として預かり可能で、同一遊技者による引出要求に応じて該貯遊技媒体を引き出し可能な貯遊技媒体管理手段を有し、要求操作手段は、貯遊技媒体管理手段からの貯遊技媒体の引き出しを要求する引出要求操作を行うためのものとし、サービス提供制御手段は、貯遊技媒体管理手段からの貯遊技媒体の引き出し制御を行う引出制御手段としたので、貯遊技媒体の引出要求操作に対し、指紋認証というセキュリティー性が高いだけでなく認証のための操作が簡単な方式で会員の認証を行うこととなるので、貯遊技媒体に対するセキュリティーを高めることができるとともに、貯遊技媒体を引き出すために必要な各種操作を簡単に実行することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の会員管理装置において、
前記要求操作手段は、遊技者が指で押圧することでサービスの要求操作を行うための押ボタンを有し、
前記押ボタンを押圧操作中の指から指紋を入力可能となるように、該押ボタンに前記指紋入力手段が備えられていることを特徴としている。
【0012】
より具体的には、例えば、指の腹(指紋のある部分)で押ボタンを押圧操作しているときに、該押ボタンの奥に配設された指紋入力手段により指紋データを受け付ける(読み取る)ようにすれば良い。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、要求操作手段は、遊技者が指で押圧することでサービスの要求操作を行うための押ボタンを有し、押ボタンを押圧操作中の指から指紋を入力可能となるように、該押ボタンに指紋入力手段が備えられているので、指紋の入力と要求操作とを確実に単一の操作で行うことができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の会員管理装置において、
当該会員管理装置は、遊技機毎に設けられ前記指紋入力手段及び要求操作手段を有する端末装置と、これら複数の端末装置を統括的に管理するとともに前記指紋データ記憶手段及び前記照合手段を有する主管理装置とを備えて構成され、
前記端末装置は、
前記指紋入力手段にて入力された指紋に基づく指紋データを一時的に記憶する指紋データ一時記憶手段と、
同一遊技者による再度の要求操作が生じた場合に、前記指紋データ一時記憶手段に記憶された指紋データを用いて当該端末装置側で照合を行うことが可能な補助照合手段と、
を備えたことを特徴としている。
【0015】
より具体的には、補助照合手段は、再度の要求操作の際に指紋入力手段に入力された指紋に基づく指紋データを、指紋データ一時記憶手段に記憶されている指紋データと照合し、該記憶されている指紋データと再度の要求操作の際に指紋入力手段に入力された指紋に基づく指紋データとが一致する場合には正と判定する。
また、サービス提供制御手段は、要求操作手段が要求操作されることに基づき、補助照合手段が正と判定することを条件としてサービスの提供に関わる制御を行う。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、当該会員管理装置は、遊技機毎に設けられ指紋入力手段及び要求操作手段を有する端末装置と、これら複数の端末装置を統括的に管理するとともに指紋データ記憶手段及び照合手段を有する主管理装置とを備えて構成され、端末装置は、指紋入力手段にて入力された指紋に基づく指紋データを一時的に記憶する指紋データ一時記憶手段と、同一遊技者による再度の要求操作が生じた場合に、指紋データ一時記憶手段に記憶された指紋データを用いて当該端末装置側で照合を行うことが可能な補助照合手段と、を備えているので、同一遊技者からの再度の要求操作が生じた際には端末装置側で照合が可能となる。よって、同一の遊技者が指紋の入力を行うたびに指紋データの照合のために端末装置と主管理装置との間で指紋データや照合結果の通信を行う必要がなくなる。よって、指紋データの照合を効率よく行うことができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の会員管理装置において、
前記主管理装置は、前記サービスの提供に関わるサービス関連データを記憶するサービス関連データ記憶手段を備え、
前記端末装置は、前記サービス関連データ記憶手段のサービス関連データを前記主管理装置より受信して記憶するサービス関連データ補助記憶手段を備え、サービスの提供に基づき前記サービス関連データ補助記憶手段のサービス関連データを更新するとともに、該更新したサービス関連データを所定条件の成立に基づき前記主管理装置に送信することを特徴としている。
【0018】
ここで、所定条件は、例えば、(遊技の終了後)一定時間が経過することにより成立したり、他の遊技者の指紋データが入力されることにより成立したり、同一遊技者が他の端末装置で指紋を入力することにより成立したりすることが挙げられる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、主管理装置は、サービスの提供に関わるサービス関連データを記憶するサービス関連データ記憶手段を備え、端末装置は、サービス関連データ記憶手段のサービス関連データを主管理装置より受信して記憶するサービス関連データ補助記憶手段を備え、サービスの提供に基づきサービス関連データ補助記憶手段のサービス関連データを更新するので、サービス関連データの更新を効率よく(迅速かつ確実に)行うことができる。また、更新したサービス関連データを所定条件の成立に基づき主管理装置に送信するので、必要の無くなったサービス関連データが端末装置側に残ってしまい、そのために他の必要な処理が遅くなってしまうことを防止できる。このことは、上記所定条件の成立を所定時間の経過とした場合には特に有効である。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の会員管理装置において、
前記端末装置は、前記指紋データ一時記憶手段が所定の指紋データを一時記憶している状態で、他の端末装置で該所定の指紋データと同一の指紋データが入力された場合に、前記サービス関連データ補助記憶手段が記憶しているサービス関連データを前記主管理装置に送信することを特徴としている。
【0021】
ここで、他の端末装置は、他の遊技機に隣設された貯球引出用の端末装置であることが挙げられるが、これ以外にも、例えば、遊技店のカウンタ(いわゆる景品カウンタ)に設置された景品交換装置を含めることとしても良い。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、端末装置は、指紋データ一時記憶手段が所定の指紋データを一時記憶している状態で、他の端末装置で該所定の指紋データと同一の指紋データが入力された場合に、サービス関連データ補助記憶手段が記憶しているサービス関連データを主管理装置に送信するので、遊技者が遊技機を移動する結果として使用する端末装置を変更しても何ら問題なくサービス関連データを管理できる。また遊技機の移動の際にもカード等を持ち運ぶ必要がなく遊技店に複数の端末装置が設置されていても確実にサービス関連データの管理を行える。
【0023】
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の会員管理装置において、
前記主管理装置は、
前記端末装置の指紋入力手段から非会員の遊技者の指紋データが入力された場合に、当該非会員のサービス関連データを一時記憶可能な非会員用記憶領域を前記サービス関連データ記憶手段に作成する処理を行うものとし、
前記非会員用記憶領域に一時記憶されているサービス関連データに対応する非会員による会員登録の要求操作を受け付けた場合に、当該サービス関連データを会員用のデータに変更する処理を行うようにしたことを特徴としている。
【0024】
請求項7に記載の発明によれば、主管理装置は、端末装置の指紋入力手段から非会員の遊技者の指紋データが入力された場合に、当該非会員のサービス関連データを一時記憶可能な非会員用記憶領域をサービス関連データ記憶手段に作成する処理を行い、該非会員用記憶領域に一時記憶されているサービス関連データに対応する非会員による会員登録の要求操作を受け付けた場合に、当該サービス関連データを会員用のデータに変更する処理を行うので、遊技の際に指紋データを入力した非会員の遊技者であれば、遊技後の会員登録を効率よく行うことができる。
また、非会員に対しても例えば貯遊技媒体を預かるといったサービスを提供することができる。よって、会員と非会員とでサービスの質に極端な格差が生じないようにできるので、非会員の来店が減少してしまうことも防止できる。
【0025】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の会員管理装置において、
前記要求操作手段が要求操作されることに基づき、該要求操作した遊技者を前記非会員用記憶領域に一時記憶されているサービス関連データに対応する非会員であると判定した場合に、前記サービス提供制御手段は前記サービスの提供に関わる制御を行うことを特徴としている。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、要求操作手段が要求操作されることに基づき、照合手段又は補助照合手段が、該要求操作した遊技者を前記非会員用記憶領域に一時記憶されているサービス関連データに対応する非会員であると判定した場合に、前記サービス提供制御手段は前記サービスの提供に関わる制御を行うので、非会員の遊技者に対しても、例えば貯遊技媒体の払い出しといったサービスを提供することができる。
なお、非会員に対しては、例えば、貯遊技媒体を引き出す際に、所定の手数料を徴収したり、或いは会員よりも多く手数料を徴収するようにして、会員のメリット(非会員と比較した場合のメリット)を確保することが望ましい。
【0027】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の会員管理装置において、
前記要求操作手段の要求操作中に前記指紋入力手段への指紋の入力が完了した場合に該完了したことを報知する報知手段を備えたことを特徴としている。
【0028】
報知手段としては、例えば、音声による報知を行うものであっても良いし、或いは、表示による報知を行うものであっても良い。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、要求操作手段の要求操作中に指紋入力手段への指紋の入力が完了した場合に該完了したことを報知する報知手段を備えたので、遊技者は報知を確認してから指を離すようになる。よって、指紋の入力が完了するまえに操作を止めてしまう結果、指紋データの認証が行えなくなることを防止できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施の形態について説明する。
【0031】
図1に示す会員管理装置1は、例えばパチンコ遊技機或いはパチスロ遊技機等の遊技機が複数設置される遊技店において会員となった遊技者を管理するための装置である。
【0032】
この会員管理装置1は、例えば、会員となった遊技者の指紋データを記憶する指紋データ記憶装置(指紋データ記憶手段)33と、遊技者による指紋の入力を受け付けて読み取る指紋読取装置(指紋入力手段を含む)21と、この指紋読取装置21に入力された指紋に基づき生成された指紋データ(以下、入力指紋データ)と指紋データ記憶装置33に記憶されている指紋データ(以下、会員指紋データ)とを照合する照合装置(照合手段)34と、会員に対して提供可能なサービス(例えば、貯球の払出等)の要求操作を遊技者が行うための押ボタン(要求操作手段を構成する)4(図5)と、該押ボタン4が要求操作されることに基づき、照合装置34が正と判定することを条件としてサービスの提供に関わる制御を行う電気的制御手段としてのCPU(サービス提供制御手段)27と、を備えて概略構成されている。
【0033】
さらに、会員管理装置1は、指紋読取装置21による指紋の読取が完了したことを表示(或いは音声)により報知するための表示(或いは音声)装置22と、押ボタン5が押圧操作されたことを検出するための押ボタン検出装置26と、サービスの提供としての貯球(貯遊技媒体)の払い出し(引き出し)等を行う球排出装置29と、新規に会員として登録される遊技者が指紋を入力するための登録用画像入力部31と、該登録用画像入力部31に入力された指紋をデータ化して指紋データ記憶装置33に記憶させる入力用コンピュータ32と、会員となった個々の遊技者に関するデータである遊技者データ(後述するサービス関連データを含む)を記憶する遊技者データ記憶装置35等を備えている。
【0034】
また、本実施の形態の会員管理装置1は、例えば、遊技機毎に設けられた端末装置2と、これら複数の端末装置2を統括的に管理する主管理装置3とを備える分割構成をなし、該主管理装置3に対し各端末装置2はネットワークを介して接続されている。
このうち、端末装置2は、上記の各構成要素のうち、例えば、指紋読取装置21、表示(音声)装置22、押ボタン4、押ボタン検出装置26、CPU27、及び球排出装置29等を備えている。
他方、主管理装置3は、上記の各構成要素のうち、例えば、登録用画像入力部31、入力用コンピュータ32、指紋データ記憶装置33、照合装置34、遊技者データ記憶装置35等を備えている。
【0035】
また、本実施の形態の会員管理装置1は、端末装置2側でのサービスの提供毎に端末装置2と主管理装置3とでデータの送受信を行う必要がないように、端末装置2側でも指紋の照合及び遊技者データの更新が可能となっている。
つまり、端末装置2は、該端末装置2側での指紋の照合が可能となるように、入力指紋データを一時的に記憶する指紋データ一時記憶領域(指紋データ一時記憶手段)24と、同一遊技者による再度の要求操作が生じた場合に、該指紋データ一時記憶領域24に記憶された指紋データ(以下、一時記憶指紋データ)を用いて指紋の照合を行う照合回路(補助照合手段)23とを備えている。
さらに、端末装置2は、該端末装置2側での遊技者データの更新が可能となるように、主管理装置3の遊技者データ記憶装置35より送信された遊技者データを一時的に記憶する遊技者データ一時記憶領域(サービス関連データ補助記憶手段)25を備えている。
【0036】
なお、図5に示すように、端末装置2は、遊技機としてのパチンコ遊技機100の例えば横隣に設置されている。
パチンコ遊技機100は、遊技領域1aが形成される遊技盤1、端末装置2より払い出される球や入賞に基づき払い出される球を貯留する上皿105、該上皿105に貯留しきれない球を貯留する下皿107、上皿105の球を遊技領域1aに向けて発射する操作を行うための操作ハンドル104等を備えて構成され、このうち遊技領域1aには、例えば始動入賞口を兼ねる普通変動入賞装置9、該普通変動入賞装置9への遊技球の入賞(始動入賞)に基づき複数種類の図柄を変動表示する変動表示ゲームを行う変動表示装置4a、変動表示ゲームの結果として大当りとなった場合に開閉動作する特別変動入賞装置5、多数の障害釘(図示略)等が設けられている。
端末装置2は、上記の表示装置22及び押ボタン4の他に、押ボタン4の操作により要求できる内容(押ボタン4の機能)の種類等を選択するための機能選択ボタン41、遊技者が紙幣を投入するための紙幣投入口42、払い出した球をパチンコ遊技機100の上皿105に向けて誘導案内する球誘導樋43等を備えている。
【0037】
次に、上記の各構成要素についてそれぞれ詳細に説明する。
【0038】
先ず、指紋読取装置21は、例えば、画像入力部(指紋入力手段)211、A/Dコンバータ212、画像信号処理回路213、パターン抽出回路214を備えて構成されている。
このうち画像入力部211には、遊技者の指の指紋をアナログ画像データとして入力可能となっている(画像入力部211は遊技者の指の指紋をアナログ画像データとして読取(スキャン)可能となっている)。すなわち、画像入力部211は遊技者による指紋の入力を受け付ける指紋入力手段を構成する。
また、A/Dコンバータ212は、画像入力部211に入力されたアナログ画像データをデジタル画像データに変換する(画像入力部211に入力されたアナログ画像データに基づきデジタル画像データを生成する)。
さらに、画像信号処理回路213は、A/Dコンバータ212により生成されたデジタル画像データに対し階調処理や補間処理等の画像信号処理を行う。
また、パターン抽出回路214は、画像信号処理回路213による画像信号処理後の画像データのパターン抽出を行う(該画像データの特徴点(指紋の固有パターン)を抽出する)。
なお、パターン抽出回路214によるパターン抽出の結果のデータ(画像データの特徴点のデータ)は、入力指紋データ(指紋入力手段に入力された指紋に基づく指紋データ)として用いられる。
【0039】
また、本実施の形態の会員管理装置1においては、遊技者が指紋の入力と貯球の払出の要求操作(サービスの要求操作)とを単一の操作で実行可能となるように、押ボタン(要求操作手段を構成する)4と画像入力部(指紋入力手段)211とが一体的に構成されている。
より具体的には、押ボタン4は、例えば図6に示すように、遊技者が指Yで押圧することでサービスの要求操作を行うためのものであり、押ボタン4を押圧操作中の指Y(の腹)から指紋を入力可能となるように、該押ボタン4(の奥)に画像入力部211(図6では図示略)が備えられている。
押ボタン4は、例えばバネなどの付勢手段により付勢されていて、常時は図6(a)に示すように突出しているが、図6(b)→6(c)に示すように押圧操作されると付勢手段による付勢に抗して押し込まれる。
また、要求操作の結果として押ボタン4が押し込まれた状態(図6(c))では押ボタン検出装置26が該押し込み状態を検出し、検出信号がCPU27に入力される。
すると、CPU27は指紋読取装置21に指令を送信して、該指紋読取装置21に対し、押ボタン4を押圧操作中の指Yの指紋を読み取る処理を行わせる。
【0040】
また、表示(音声)装置(報知手段)22は、例えば、指紋読取装置21の画像入力部211による指紋の読取の実行中には、読み取り中であることを表示(或いは音声)により報知し、該読取が完了したタイミングで、該完了したことを表示(或いは音声)により報知する。
なお、指紋読取装置21は、図6(c)に示すような押ボタン4の押圧操作状態でのみ指紋の読取を行うようになっていて、例えば、指紋を読み取る処理の実行途中で押圧操作状態が解除された場合などは該処理が中断されて、該処理が完了しないことがある。
そこで、本実施の形態では、表示(音声)装置22は、押ボタン4の押圧操作中に(つまり、押ボタン検出装置26からの入力の継続中に)指紋読取装置21による指紋の読取(指紋読取装置21への指紋の入力)が完了した場合に、該完了したことを報知するようになっている。
すなわち、要求操作手段(押ボタン4)の要求操作中に指紋入力手段(画像入力部211)への指紋の入力が完了した場合に該完了したことを報知する報知手段(表示(音声)装置22)を備えた。
なお、表示(音声)装置22による報知は、表示報知でも良いし、音声報知でも良いし、音声報知と表示報知の両方でも良い。
【0041】
さらに、指紋読取装置21のパターン抽出回路214によるパターン抽出が完了したら(入力指紋データの生成が完了したら)、端末装置2は、該入力指紋データを照合回路23を介して主管理装置3の照合装置34に対し送信する。
なお、端末装置2は、パターン抽出回路214によるパターン抽出が完了した段階で、該入力指紋データを指紋データ一時記憶領域24に記憶させる処理も行う。
【0042】
ここで、主管理装置3の指紋データ記憶装置33に記憶される会員指紋データは、例えば、指紋読取装置21で生成される入力指紋データと同様に、指紋の画像データの特徴点を抽出した結果のデータである。
また、指紋データ記憶装置33は、以下のように会員指紋データが記憶されることによってデータベース化される。
すなわち、新規に会員となる遊技者の指紋が登録用画像入力部31(画像入力部211と同様)に入力されて該指紋のアナログ画像データが生成されると、入力用コンピュータ32が、先ず、該アナログ画像データをデジタル画像データに変換する処理を行い、次いで、該変換後のデジタル画像データに対する階調処理や補間処理等の画像信号処理および該画像信号処理後の画像データのパターン抽出を行う処理を行った後に、該パターン抽出の結果のデータを会員指紋データとして指紋データ記憶装置33に記憶させる。
これにより、指紋データ記憶装置33は会員となった遊技者の指紋データ(会員指紋データ)を記憶したデータベースとなる。
【0043】
また、主管理装置3の遊技者データ記憶装置35に記憶される遊技者データには、個々の遊技者の個人情報(例えば、氏名、住所等)の他に、個々の遊技者のサービス関連データが含まれる。
すなわち、主管理装置3は、サービスの提供に関わるサービス関連データを記憶するサービス関連データ記憶手段(遊技者データ記憶装置35)を備える。
ここで、サービス関連データとは、該当する遊技者に提供可能なサービスに関連するデータであり、該サービス関連データには、具体的には、例えば貯球データ(貯遊技媒体データ)などが含まれる。
さらに、遊技者データは、例えば、個々の遊技者が発生させた大当り回数や来店遊技回数を示す遊技データを含むこととしても良い。
また、遊技者データ記憶装置35は、以下のように遊技者データが記憶されることによりデータベース化される。
すなわち、新規に会員となる遊技者の個人情報が、例えば入力用コンピュータ32にて入力されると、該入力用コンピュータ32は、該個人情報を遊技者データとして遊技者データ記憶装置35に記憶させる。
また、遊技者が新規に会員となる時点で、既に記憶すべきサービス関連データ(貯球データ等)が存在していれば、該サービス関連データも個人情報に併せて遊技者データとして遊技者データ記憶装置35に記憶させる。
これにより、遊技者データ記憶装置35は会員となった遊技者の遊技者データを記憶したデータベースとなる。
なお、遊技者データと会員指紋データとは1対1での対応付けがなされている。
【0044】
また、主制御装置3の照合装置(照合手段)34は、端末装置2より入力指紋データを受信すると、該受信した入力指紋データを指紋データ記憶装置33に記憶されている会員指紋データと照合し、該受信した入力指紋データと一致する会員指紋データが指紋データ記憶装置33に記憶されている場合には「正」と判定する。
【0045】
さらに、このように照合装置34が「正」と判定した場合には、該照合装置34は、遊技者データ記憶装置35に記憶されている遊技者データのうち、該当する遊技者データ(つまり、一致すると判定された会員指紋データと対応付けられている遊技者データ)を端末装置2に送信する。すると、端末装置2のCPU27は、該受信した遊技者データ(サービス関連データを含む)を遊技者データ一時記憶領域25に一時的に記憶させる。
すなわち、端末装置2は、サービス関連データ記憶手段(遊技者データ記憶装置35)のサービス関連データ(遊技者データに含まれる)を主管理装置3より受信して記憶するサービス関連データ補助記憶手段(遊技者データ一時記憶領域25)を備える。
【0046】
また、上記のように要求操作により図6(c)のように押ボタン4が押し込まれている状態で、端末装置2のCPU27が主管理装置3より遊技者データを受信すると(つまり、照合装置34が「正」と判定していることを条件として)、CPU27はサービスの提供(つまり具体的には貯球の払出)に関わる制御を行う。すなわち、具体的には、例えば、球排出装置29に対し指令情報を送信して所要数の球を上皿105に排出させる制御を行う。
【0047】
他方、端末装置2のCPU27が主制御装置3より遊技者データを受信していない場合には、つまり照合装置34が「正」と判定していない場合には、サービスの提供に関わる制御は行わない。なお、この場合には、CPU27は、例えば、会員登録を促す報知のための制御を行う。
【0048】
さらに、端末装置2は、遊技者データ一時記憶領域25に記憶されている遊技者データを、例えば貯球の払出等のサービスの提供を行う毎に更新する処理を行う。つまり、貯球の払出を行う結果として貯球数が減った場合には、該減少後の貯球数を遊技者データに書き込む(遊技者データを更新する)処理を行う。
すなわち、端末装置2は、サービスの提供に基づきサービス関連データ補助記憶手段(遊技者データ一時記憶領域25)のサービス関連データ(遊技者データに含まれる)を更新する。
【0049】
また、同一端末装置2にて遊技者による再度の要求操作が発生した場合には以下のようにして端末装置2側で指紋データの照合を行う。
先ず、同一端末装置2にて遊技者による初回の要求操作に際には、上記のようにパターン抽出回路214により入力指紋データが生成されたタイミングで、該入力指紋データは指紋データ一時記憶領域24に記憶されている。
また、その後、同一端末装置2にて遊技者による再度の要求操作が発生すると、指紋読取装置21は、新たな入力指紋データを生成する。
すると、CPU27は、該新たな入力指紋データと指紋データ一時記憶領域24に記憶されている入力指紋データとを照合する処理を、照合回路23に行わせる。
そして、照合回路23は、該新たな入力指紋データと指紋データ一時記憶領域24に記憶されている入力指紋データとが一致すれば「正」と判定し、該判定結果を示すデータをCPU27に送信する。
CPU27は、「正」であるとの判定結果を受信した場合にはサービスの提供に関わる制御を行う一方で、「正」でないとの判定結果を受信した場合には、サービスの提供に関わる制御は行わない。
なお、CPU27が「正」でないとの判定結果を受信した場合には、新たな遊技者による操作と判断して、データ(遊技者データ一時記憶領域25の遊技者データ)を主管理装置に送信するための処理を行う。
【0050】
また、機能選択ボタン41により選択可能な機能の種類には、例えば、図7に示すように、球貸、精算等が含まれている。そして、機能選択ボタン41を押圧操作する毎に、例えば、「球貸」を選択した状態→「精算」を選択した状態→「球貸」を選択した状態・・・といったように、順次選択された機能が切り替わるとともに、表示装置22による表示も、図7(a)の状態(「球貸」が選択された状態)→図7(b)の状態(「精算」が選択された状態)→図7(b)の状態・・・とったように切り替わる。
また、「球貸」が選択されている場合には、押ボタン4を押圧操作することにより、貯球の引き出し要求、或いは、紙幣投入口42への紙幣を投入した状態での球貸要求が可能となっている。他方、「精算」が選択されている場合には、押ボタン4を押圧操作することにより、当該パチンコ遊技機100での遊技を終了する意思表示を行うことができ、端末装置2は、例えばそれまで遊技者データ一時記憶領域25に記憶していた遊技者データを主管理装置3に送信する処理を行うか、或いは、パチンコ遊技機100が自動精算機能を備える場合(後述)には、自動精算の処理を行うようにしても良い。
なお、「精算」の場合にも、遊技者データ一時記憶領域25に記憶されている遊技者データに該当する遊技者であることを確認してから処理を行う必要があるため、「球貸」の場合と同様に指紋の照合を行う。
【0051】
次に、図2及び図3を参照して、会員管理装置1が行う主要な制御フローについて説明する。
【0052】
先ず、端末装置2側の処理としては、先ず、ステップS1にて、押ボタン4の押圧操作を検出したか否か、すなわち、押ボタン検出装置26からの入力が開始されたか否かを判定し、開始されたと判定した場合にはステップS2に移行する。
ステップS2では、指紋読取装置21に指紋を読み取らせる処理を行う。すると、先ず、指紋読取装置21の画像入力部211が押ボタン4を押圧操作中の遊技者の指の指紋をアナログ画像データとして読み取る(指紋をスキャンする)。該読み取り(スキャン)が完了すると、該読み取り後のアナログ画像データに基づきA/Dコンバータ212がデジタル画像データを生成し、次に、該生成後のデジタル画像データに対し画像信号処理回路213が階調処理や補間処理等の画像信号処理を行い、該画像信号処理後の画像データのパターン抽出をパターン抽出回路214が行うことにより入力指紋データを生成し、これにて指紋読取処理が完了する。
また、ステップS2に続くステップS3では、指紋のスキャンが完了したことを表示(音声)装置22に報知させる処理を行う。すなわち、例えば、「指紋を読み取りました」との表示報知及び音声報知の両方を行う。
ステップS3に続くステップS4では、指紋データ一時記憶領域24に記憶されている一時記憶指紋データ(指紋データ一時記憶手段に記憶された指紋データ)を読み込む処理を行う。なお、ここで読み込む一時記憶指紋データは、押ボタン4の前回の操作の際に生成された指紋データであるため、例えば、開店直後等のように、指紋データ一時記憶領域24に未だ一時記憶指紋データが記憶されていない場合や、後述のようにデータが削除されている状態であれば読み込まない。
ステップS4に続くステップS5では、先のステップS4にて読み込んだ一時記憶指紋データと、先のステップS2にて生成した入力指紋データとを照合する処理を行ってステップS6に移行する。
ステップS6では、ステップS5の照合の結果、一致すると判定したか否かを判定し、一致しないと判定した場合にはステップS7に移行する一方で、一致すると判定した(「正」と判定した)場合には図3のステップS41に移行する。
【0053】
ステップS7では、先のステップS2にて生成した入力指紋データ及び遊技者データ一時記憶領域25に記憶されている遊技者データを主管理装置3側に送信する処理を行う。なお、ここで送信する遊技者データは、前の遊技者の遊技者データであるが、例えば開店直後や後述するように記憶していた遊技者データを主管理装置3に送り返した後の状態であれば、遊技者データ一時記憶領域25の遊技者データが存在しないので送信しない。
ステップS7に続くステップS8では、先のステップS2にて生成した入力指紋データを一時記憶指紋データとして指紋データ一時記憶領域24に記憶させる処理を行う(既に一時記憶指紋データが記憶されている場合には、該一時記憶指紋データを先のステップS2にて生成した入力指紋データに書き換える(更新する)処理を行う)。
ステップS7に続くステップS9では、主管理装置3の照合装置34による指紋照合結果を検出する処理を行ってステップS10に移行する。
ステップS10では、主管理装置3より新たな遊技者データが送信された場合(後述)には該遊技者データを遊技者データ一時記憶領域25に記憶させる処理を行ってステップS41に移行する。
【0054】
ステップS10又はステップS6に続くステップS41では、押ボタン4を離したか否かを判定する処理、すなわち、押ボタン検出装置26からの検出信号の入力が終了したか否かを判定する処理を行ってステップS42に移行する。
ステップS42では、2つの信号が検出されたか否かを判定する処理を行う。すなわち、ステップS42では、ステップS6→ステップS41→ステップS42と移行した場合には、ステップ6での「一致した」との信号と、ステップS41での「離した」との信号との2つを検出したか否かを判定する。
他方、ステップS6→ステップS7→・・・ステップS42と移行した場合には、後述するステップS22での処理に基づく「不一致」の信号、又は、後述するステップS20での処理に基づく「一致」の信号と、ステップS41での「離した」との信号との2つを検出したか否かを判定する。
ステップS42は2つの信号を検出したと判定するまで繰り返され、2つの信号を検出したと判定したらステップS43に移行する。
ステップS43では、会員特定はできたか否かを判定する。すなわち、ステップS6→ステップS7→・・・ステップS42と移行した場合において、後述するステップS20での処理に基づく「一致」の信号があった場合には会員特定できたと判定する他、ステップS6→ステップS41→ステップS42と移行した場合(ステップS6で「一致した」と判定された場合)にも会員特定できたと判定する。しかし、ステップS6→ステップS7→・・・ステップS42と移行した場合において、後述するステップS22での処理に基づく「不一致」の信号があった場合には会員特定できないと判定する。
ステップS43にて「会員特定できた」と判定した場合にはステップS46に移行し、遊技者データの貯球データに基づき予め設定されている単位数(例えば、250個)の球を排出する処理を行う。
すなわち、会員管理装置1は、遊技者が獲得した遊技媒体(球)を貯遊技媒体(貯球)として預かり可能で、同一遊技者による引出要求に応じて該貯遊技媒体を引き出し可能な貯遊技媒体管理手段(遊技者データ記憶装置35、遊技者データ一時記憶領域25、CPU27等により構成される)を有し、要求操作手段(押ボタン4)は、前記貯遊技媒体管理手段からの貯遊技媒体の引き出しを要求する引出要求操作を行うためのものとし、サービス提供制御手段(CPU27)は、前記貯遊技媒体管理手段からの前記貯遊技媒体の引き出し制御を行う引出制御手段とした。
なお、ステップS43とステップS46との間で貯球に残りがあるか否か(あるいは、引き出し単位数分の貯球があるか否か)の判定(貯球有無判定)を行い、残りがあると判定した場合にステップS46に移行して球を排出するようにしても良い。
また、この貯球有無判定で、残りがない(あるいは、引き出し単位数分の貯球がない)と判定した場合には外部入金があるか否か(つまり、紙幣投入口42に紙幣が投入されているか否か)の判定を行い、外部入金があると判定した場合には球を排出する処理を行い、外部入金がなければ外部入金を促すアナウンスを行って当該制御フローを終了するようにしても良い。
なお、例えば、ステップS46では、遊技者データの貯球データを更新する処理も行う。すなわち、貯球データが示す球数を引き出した貯球分だけ減算する処理を行う。
また、ステップS46の後はステップS36に移行してタイマをリセットする処理を行い、当該制御フローを終了する。なお、ここで、該タイマによる計測時間は、遊技機が稼働終了してから一定時間経過したか否かの判定に用いられる。
他方、ステップS43にて、「会員特定ができなかった」と判定した場合にはステップS44に移行して外部入金があるか否かを判定する。なお、外部入金の有無の判定は、紙幣投入口42への紙幣の投入に基づく入金データがあるか否かを判定するものである。
ステップS43にて、投入されている(外部入金がある)と判定した場合には、ステップS45に移行して会員登録を促す報知(例えば、音声によるアナウンス)を行って、ステップS46→ステップS36を経て当該制御フローを終了する。
また、ステップS43にて、投入されていない(外部入金がない)と判定した場合には、ステップS47に移行して押ボタン4の操作を無効とする処理を行って当該制御フローを終了する。
【0055】
なお、上記のステップS1にて、押ボタン4を押していないと判定した場合には、図3のステップS31に移行して、遊技機が稼働しているか否かを判定する。ここで、遊技機が稼働しているか否かは、例えば、操作ハンドル104が操作されているか否かや、遊技領域1aに発射されて島側に回収された球が有るか否かにより判定することが挙げられる。
そして、ステップS31にて稼働していると判定した場合にはステップS36を経て当該制御フローを終了する。
【0056】
他方、ステップS31にて稼働していないと判定した場合には、ステップS32に移行して、稼働終了時から一定時間が経過したか否かを(上記タイマの計測時間に基づき)判定する処理を行い、一定時間が経過したと判定した場合には、ステップS33に移行する。
ステップS33では、指紋データ一時記憶領域24に一時記憶指紋データが残っているか(記憶されているか)否かを判定する処理を行う。
ステップS33にて残っていると判定した場合には、ステップS34にて遊技者データ一時記憶領域25の遊技者データを主管理装置3の遊技者データ記憶装置35に送信する処理を行う。
すなわち、端末装置2は、更新後の遊技者データ(更新したサービス関連データ)を所定条件(例えば、上記一定時間経過)の成立に基づき主管理装置3に送信する。
また、ステップS34に続くステップS35では、指紋データ一時記憶領域24の一時記憶指紋データを削除する処理を行い、引き続きステップS36の処理を経て当該制御フローを終了する。
他方、ステップS33にて残っていないと判定した場合には、ステップS36の処理を経て当該制御フローを終了する。
【0057】
また、上記のステップS32にて、一定時間が経過していないと判定した場合には、ステップS37に移行する。
ステップS37では、同一遊技者により他端末(他の端末装置2)が使用(例えば、同一遊技者により他の操作端末で押ボタン4が操作)されたか否かを判定する。すなわち、主管理装置3から遊技者データ一時記憶領域25に記憶されている遊技者データの送信を要求(後述するステップS16の処理に基づく)されたか否かを判定する。ステップS37にて、使用されたと判定した場合にはステップS38に移行する。
ステップS38では、遊技者データ一時記憶領域25の遊技者データを主管理装置3の遊技者データ記憶装置35に送信する処理を行う。
すなわち、端末装置2は、更新後の遊技者データ(更新したサービス関連データ)を所定条件(例えば、他の端末装置での同一遊技者による要求操作の発生)の成立に基づき主管理装置3に送信する。
つまり、端末装置2は、指紋データ一時記憶領域(指紋データ一時記憶手段)24が所定の指紋データを一時記憶している状態で、他の端末装置で該所定の指紋データと同一の指紋データが入力された場合に、サービス関連データ補助記憶手段(遊技者データ一時記憶領域25)が記憶しているサービス関連データ(遊技者データに含まれる)を主管理装置3に送信する。
また、ステップS38に続いては、ステップS35の処理、ステップS36の処理を順に経て当該制御フローを終了する。
なお、ステップS37にて、同一遊技者により他の操作端末では押ボタン4が操作されていないと判定した場合には、ステップS39に移行し、タイマを更新する処理を行って当該制御フローを終了する。
【0058】
他方、主管理装置3側の処理としては、先ず、ステップS11にて、端末装置2から入力指紋データの送信(先のステップS7の処理の結果としての送信)があったか否かを判定し、送信があったと判定した場合にはステップS12に移行する。
ステップS12では、指紋データ記憶装置33の会員指紋データを読み込む処理を行ってステップS13に移行する。
ステップS13では、先のステップS7の処理により送信された遊技者データ(前の遊技者データ)があった場合には、該遊技者データを遊技者データ記憶装置35に記憶させる処理を行う。
ステップS13に続くステップS14では、照合装置4に指紋の照合を行わせる処理を行う。すなわち、照合装置4は、受信した入力指紋データ(指紋入力手段に入力された指紋に基づく指紋データ)を先のステップS12で読み込んだ会員指紋データ(指紋データ記憶手段に記憶されている指紋データ)と照合し、該会員指紋データに受信した入力指紋データと一致する指紋データがある場合には「正」と判定する。
ステップS14に続くステップS15では、先のステップS14での照合結果が指紋の一致であったか(「正」と判定したか)否かを判定し、一致であった場合にはステップS16に移行する。
ステップS16では、該当する遊技者データ(受信した入力指紋データと一致する会員指紋データが対応付けされている遊技者データ)が他の端末装置に残っているか否かを判定する処理を行い、残っていないと判定した場合にはステップS20に移行する一方で、残っていると判定した場合にはステップS17に移行する。
ステップS17では、他の端末装置に対し、該当する遊技者データの送信を要求する処理を行う。つまり、該当する遊技者データが他の端末装置に移動している(残っている)場合に、そのデータの送信要求を行う。
ステップS17に続くステップS18では、他の端末装置の応答を検出する処理、つまり、他の端末装置からの該当する遊技者データの送信を検出する処理を行ってステップS19に移行する。
ステップS19では、送信された遊技者データを遊技者データ記憶装置35に保存する処理(つまり、遊技者データを更新する処理)を行ってステップS20に移行する。
ステップS19又はステップS16に続くステップS20では、「一致」の信号及び該当する遊技者データを端末装置2に送信する処理を行って当該制御フローを終了する。
【0059】
また、上記のステップS15にて、指紋が一致していないと判定した場合には、ステップS22に移行する。ステップS22では、「不一致」の信号を端末装置2に送信する処理を行って当該制御フローを終了する。
【0060】
また、上記のステップS11にて、端末装置2からの指紋データの送信がないと判定した場合には、ステップS21に移行する。
ステップS21では、端末装置からの遊技者データの送信があったか否かを判定する処理を行う。
ステップS21にて、遊技者データの送信があったと判定した場合にはステップS19に移行し、該ステップS19の処理と続くステップS20の処理を行って当該制御フローを終了する。
他方、ステップS21にて、遊技者データの送信がなかったと判定した場合には当該制御フローを終了する。
【0061】
次に、図2及び図3を参照して、会員管理装置1が状況(遊技者の操作状況、会員であるか会員でないか等)に応じて行う処理の流れの代表的な例について説明する。
【0062】
<会員の遊技者Aが来店してその日最初の貯球の引き出しを要求した際の処理>この場合には、先ず、端末装置2側のステップS1にて「Yes」と判定され、引き続きステップS2〜ステップS5を経てステップS6に移行する。
営業日毎に指紋データ一時記憶領域24のリセット(データ消去)を行うとすれば、ステップS6では判定の結果「No」と判定されるのでステップS7に移行する。なぜならステップS6にて一致すると判定されるのは同一の遊技者が同一の端末装置2にて再度の要求操作を行った場合に限られ、その他の場合は一致しないと判定されるからである。
続くステップS7では、ステップS2にて生成された遊技者Aの入力指紋データと、遊技者データ一時記憶領域25の遊技者データ(つまり、前の遊技者のデータ(存在する場合のみ))を主管理装置3に送信する。
また、ステップS7に続くステップS8では、ステップS2にて生成された遊技者Aの入力指紋データを指紋データ一時記憶領域24に記憶させる処理を行う。
また、上記のステップS7にて入力指紋データと遊技者データが送信されると、主管理装置3では、ステップS11にて「Yes」と判定するのでステップS12に移行し、該ステップS12、ステップS13(前の遊技者の遊技者データを更新する処理)、ステップ14の処理を順に行ってからステップS15に移行する。
また、会員の場合には、指紋データ記憶装置に会員指紋データが記憶されているので、ステップS15にて「Yes」と判定されてステップS16に移行する。
ステップS16では、他の端末装置に当該遊技者Aの遊技者データが残っているときのために、他の端末装置に対し当該遊技者Aの遊技者データを送信するように要求する処理を行ってステップS17に移行して他の端末装置からの当該遊技者Aの遊技者データの送信を検出する処理を行う。
さらに、ステップS17に続くステップS18では、ステップS17にて他の端末装置から当該遊技者Aの遊技者データの送信を検出したか否かを判定するが、来店してその日最初の貯球の引き出しを要求する場合であるので「No」と判定してステップS20に移行する。
このステップS20では、「一致」の信号及び当該遊技者Aの遊技者データを当該端末装置2に送信する処理を行う。
すると、端末装置2では、ステップS9にて、指紋照合結果信号(つまり、「一致」の信号)を検出してステップS10に移行し、新たな遊技者データ、すなわち、主管理装置3より送信された遊技者Aの遊技者データを遊技者データ一時記憶領域25に保存する。
さらに、押ボタン4の操作状態が解除されるとステップS42で「Yes」と判定してステップS43に移行し、ステップS43では会員特定されるので「Yes」と判定してステップS46に移行する。
そして、ステップS46での貯球の払出処理と、ステップS36でのタイマリセットとを行って当該制御フローを終了する。
【0063】
<遊技者Aが同一の端末装置で貯球の引き出しを再度要求した際の処理>
この場合には、先ず、端末装置2側のステップS1にて「Yes」と判定され、ステップS2〜ステップS5を経てステップS6に移行し、ステップS6の判定の結果「Yes」と判定されてステップS41に移行する。
その後は、その日最初の貯球の引き出しを要求した場合と同様に処理を行う。
【0064】
<遊技者Aが同一の遊技機で遊技を継続中ではあるが貯球の引き出しを要求しない場合の処理>
この場合には、先ず、端末装置2側のステップS1にて「No」と判定されてステップS31に移行し、該ステップS31では「Yes」と判定され、ステップS36の処理を経て当該制御フローを終了する。
また、主管理装置3側では、ステップS11にて「No」と判定してステップS21に移行し、ステップS21でも「No」と判定して当該制御フローを終了する。
【0065】
<遊技者Aがその日の遊技を終了した直後(一定時間経過前の状態)の処理>
この場合には、先ず、端末装置2側のステップS1にて「No」と判定されてステップS31に移行し、該ステップS31でも「No」と判定されてステップS32に移行し、ステップS32でも「No」と判定されてステップS37に移行し、ステップS37でも「No」と判定されてステップS39に移行し、タイマを更新する(例えば、+1インクリメントする)処理を行って当該制御フローを終了する。
また、主管理装置3側では、ステップS11にて「No」と判定してステップS21に移行し、ステップS21でも「No」と判定して当該制御フローを終了する。
【0066】
<遊技者Aがその日の遊技を終了して一定時間が経過した際の処理>
この場合には、先ず、端末装置2側のステップS1にて「No」と判定されてステップS31に移行し、該ステップS31でも「No」と判定されてステップS32に移行し、ステップS32では「Yes」と判定されてステップS33に移行する。
さらに、ステップS33では、「Yes」と判定されてステップS34に移行し、該ステップS34の処理、ステップS35の処理、ステップS36の処理を順に行って当該制御フローを終了する。
また、主管理装置3側では、ステップS11にて「No」と判定してステップS21に移行し、ステップS21では「Yes」と判定してステップS19に移行し、ステップS34の処理により端末装置2より送信された遊技者Aの遊技者データを遊技者データ記憶装置35に記憶させる処理、続くステップS20の処理を順に行って、当該制御フローを終了する。
【0067】
<遊技者Aがその日の遊技を終了して一定時間が経過した後の処理>
この場合には、先ず、端末装置2側のステップS1にて「No」と判定されてステップS31に移行し、該ステップS31でも「No」と判定されてステップS32に移行し、ステップS32では「Yes」と判定されてステップS33に移行するが、遊技者データは既に主管理装置3に送信された後であるので、ステップS33では「No」と判定されてステップS36に移行し、該ステップS36の処理を行って当該制御フローを終了する。
また、主管理装置3側では、ステップS11にて「No」と判定してステップS21に移行し、ステップS21でも「No」と判定して当該制御フローを終了する。
【0068】
なお、上記の「遊技者Aがその日の遊技を終了した直後(一定時間経過前の状態)の処理」、「遊技者Aがその日の遊技を終了して一定時間が経過した際の処理」、「遊技者Aがその日の遊技を終了して一定時間が経過した後の処理」の各説明は、何れも他の遊技者による同一の端末装置での押ボタン4操作がないことを前提としている。
【0069】
<遊技者Aが前の遊技機での遊技を終了してから一定時間が経過する前に別の遊技機の端末装置で貯球の払出を要求した際の処理>
この場合には、上記の「会員の遊技者Aが来店してその日最初の貯球の引き出しを要求した際の処理」と比べて以下の点が異なり、その他の点は同様である。
すなわち、ステップS17に続くステップS18では、ステップS17にて他の端末装置(つまり、前に使用した端末装置)から当該遊技者Aの遊技者データの送信があった(「Yes」)と判定するので、ステップS18に続いてはステップS19に移行し、該送信された遊技者データを遊技者データ記憶装置35に記憶させる処理を行う。
【0070】
<遊技者Aが前の遊技機での遊技を終了してから一定時間が経過した後で別の遊技機で貯球の払出を要求した際の処理>
この場合には、上記の「会員の遊技者Aが来店してその日最初の貯球の引き出しを要求した際の処理」と同様の処理が行われる。
なぜなら既にステップS34の処理の結果として遊技者Aの遊技者データが主管理装置3に送信されているとともに、ステップS19の処理の結果として遊技者Aの更新後の遊技者データが遊技者データ記憶装置35に記憶されているからである。
【0071】
<会員でない遊技者Bが来店してその日最初の押ボタン操作を行った際の処理>この場合には、上記の「会員の遊技者Aが来店してその日最初の貯球の引き出しを要求した際の処理」と比べて以下の点が異なり、その他の点は同様である。
すなわち、会員でない(非会員の)遊技者Bの指紋データは指紋データ記憶装置33に記憶されていないので、主管理装置3側のステップS15では「No」と判定されてステップS22に移行し、該ステップS22では「不一致」の信号が端末装置2に送信される。
また、遊技者Bの遊技者データは遊技者データ記憶装置35に記憶されていないので、端末装置2側のステップS10で保存すべき遊技者データは存在しないことになるので、該ステップS10では遊技者データ一時記憶領域25の記憶内容をクリアする処理を行う。
さらに、ステップS43では会員特定できないので「No」と判定されてステップS44に移行する。
その後は、入金の有無に応じてステップS45〜S47等を適宜行って当該制御フローを終了する。
【0072】
<会員でない遊技者Bが来店して同一の端末装置で再度押ボタン操作を行った際の処理>
この場合には、上記の「会員でない遊技者Bが来店してその日最初の押ボタン操作を行った際の処理」と比べて、ステップS6にて「Yes」と判定される点のみ異なりその他の点は同様である。
【0073】
次に、図4のタイムチャートを参照して、会員管理装置1が行う各種の処理の実行タイミングについて説明する。
先ず、タイミングt1にて、押ボタン4の押圧操作が検出されると指紋読取装置21による指紋の読み取り(スキャン)が開始され(ステップS2)、タイミングt2にて、入力指紋データが生成されることにより該読み取りが終了すると、該読み取りが完了した旨の報知(ステップS3)が行われるとともに、該生成された入力指紋データが主管理装置3に送信される(ステップS7)。なお、その間押ボタン4は押圧操作状態に維持する必要がある(つまり、タイミングt2よりも後のタイミングt3まで押ボタン4を押圧操作状態に維持する必要がある)。
また、主管理装置3は、端末装置2より入力指紋データを受信する(ステップS11)と、タイミングt4にて照合処理を開始(ステップS14)し、該照合処理が終了したら、その照合結果(「一致」又は「不一致」)をタイミングt5にて端末装置2に送信する(ステップS20又はステップS22)。
【0074】
次に、図8を参照して、非会員の会員登録を行う場合の処理について説明する。
先ず、会員登録を希望する(ステップS71)遊技者Cは、会員登録の要求操作を行う(ステップS72)。具体的には、例えば、主管理装置1は、表示装置を有する操作パネルを備えていて、該操作パネルは会員登録ボタン(図示略)を備えている。そして、該会員登録ボタンを押圧操作することを会員登録の要求操作とする。このような要求操作の際には、押ボタン4を押圧操作する場合と同様に指紋が読み取られて画像データ化される。具体的には、例えば手の指10本分のデータを生成することが挙げられるが1本でも良いしその他の本数でも良い。
また、ステップS72の要求操作に続いて、ステップS81では、上記会員登録ボタンの押圧操作を検出したか否かを判定し、検出したと判定した場合にはステップS82に移行する。
ステップS82では、ステップ72の要求操作に基づきデータ化された指紋データを指紋データ記憶装置33に記憶されている会員指紋データと照合する処理を行って、ステップS83に移行する。
ステップS83では、ステップ72の要求操作に基づきデータ化された指紋データと一致する会員指紋データが指紋データ記憶装置33に記憶されているか否かを判定する。
なお、例えば、会員登録を希望する上記遊技者Cであっても、当日既に何れかの端末装置2で押ボタン4を操作していた場合には、既に入力指紋データが主管理装置3に非会員指紋データとして一時記憶されているとする。つまり、主管理装置3は、端末装置2より送信された入力指紋データを、照合の結果指紋データ記憶装置33に記憶されていないと判定した場合には(非会員であると判定した場合には)該入力指紋データを非会員指紋データとして一時記憶する。
従って、ステップS83では、当日既に押ボタン4を操作していた遊技者の場合には「Yes」と判定されてステップS84に移行し、操作していなかった遊技者の場合には「No」と判定されてステップS91に移行する。
ステップS91では、例えば、表示装置の表示画面を新規登録画面に切り替えてステップS92に移行する。
ステップS92では、遊技者Cに必要事項を入力させるモードを実行し、必要事項の入力がなされるとステップS93に移行して会員カードを発行して当該制御フローを終了する。なお、この会員カードは、遊技に関して使用するものではなく、例えばもしもの時に会員であることを証明するためのものであり、この会員カードは発行しなくても良い。また、この段階では、遊技者Cの遊技データ(例えば、貯球、大当りの発生回数、来店遊技回数等)は未だ存在しない。
他方、上記ステップS83に続いてステップS84に移行した場合には、該ステップS84にて遊技者Cが会員であるか非会員であるかを判定し、非会員であると判定した場合にはステップS85に移行する。
ステップS85では遊技者Cに必要事項を入力させるモードを実行し、必要事項の入力がなされるとステップS86に移行して会員カードを発行する。なお、この段階では、(後述のステップS63の処理により)遊技者Cの遊技データが既に存在している場合(例えば、当日既に何れかの遊技機で大当り等を発生させていた場合や、当日貯球を発生させていた場合など)もある。この場合は、非会員用のデータとして一時記憶している指紋データ及び遊技者データ(非会員用記憶領域に一時記憶されているサービス関連データ)を会員用のデータに変更するための処理を行う。
すなわち、主管理装置3は、非会員用記憶領域に一時記憶されているサービス関連データに対応する非会員による会員登録の要求操作を受け付けた(ステップS72)場合に、当該サービス関連データを会員用のデータに変更する処理(ステップS86)を行うようにした。
ここで、各データ(サービス関連データ、指紋データ)は、会員用と非会員用とでデータフォーマットを同一とする。従って、非会員用の指紋データ及び遊技者データを会員用に変更する処理は容易である。
また、ステップS84にて会員であると判定される場合は、既に会員となっている遊技者が誤って会員登録ボタンを押した場合であるので、この場合にはステップS100に移行して操作無効処理を行って当該制御フローを終了する。
【0075】
さらに、非会員の遊技者Cが端末装置2の押ボタン4を押した場合には、先ず、ステップS51にて押ボタン4を押したか否かを判定し、押したと判定した場合にはステップS52に移行して指紋読取装置21による指紋の読み取りを行って入力指紋データを生成し、続いてステップS53では指紋の照合を要求する処理、すなわち、ステップS52にて該生成した入力指紋データを主管理装置3に送信する処理を行ってステップS54に移行し、紙幣投入口42に紙幣が投入されている場合には所要数の球を払い出す処理を行って当該制御フローを終了する。
他方、主管理装置3側では、端末装置2より入力指紋データを受信すると、先ず、ステップS61にて該受信した入力指紋データを指紋データ記憶装置33の会員指紋データと照合する処理を行い、非会員であると特定する(ステップS62)。すると、ステップS63に示すように該入力指紋データを非会員指紋データとして指紋データ記憶装置33に一時的に記憶する処理を行って当該制御フローを終了する。また、非会員の遊技者データを記憶するための記憶領域(非会員用記憶領域)を遊技者データ記憶装置35に作成する。
すなわち、主管理装置3は、端末装置2の画像入力部(指紋入力手段)211から非会員の遊技者の指紋データが入力された場合(ステップS52)に、当該非会員のサービス関連データを一時記憶可能な非会員用記憶領域を遊技者データ記憶装置35(サービス関連データ記憶手段)に作成する処理(ステップS63)を行う。
【0076】
次に、貯球をどのようにして行うか(どのようにして貯遊技媒体を預かるか)について説明する。
【0077】
先ず、従来、遊技店には、例えば島設備毎に或いは景品カウンターに、球数を計数する計数装置が備えられている。また、従来、遊技店には、多数の球箱が用意されていて、遊技者は必要に応じて使用できるようになっている。そして、従来、獲得した球を景品に交換する場合には、球を球箱に入れて計数装置まで運び、該計数装置に投入して該計数装置に球数を計数させ、該球数を特定可能な情報(球数情報)が記載されたレシートの発行を受ける。さらに、該レシートを景品カウンターの店員に提出すると景品交換装置に球数に応じた景品を排出させる操作を店員が行って、該排出された景品を遊技者にわたすような仕組みになっている。
そこで、貯球の方法としては、例えば、上記レシートを景品カウンターに提出すると店員がレシートの球数情報を主管理装置3に入力することで、遊技者データ記憶装置35に記憶されている遊技者データのサービス関連データ(の貯球データ)が更新されるようにすることが挙げられる。
【0078】
しかしながら、上記のような貯球の方法は人の作業が介在するため煩雑であるので、例えば、以下に説明するように半自動的に貯球を行うことができるようにすること(自動精算機能を備えること)が好ましい。
具体的には、例えば、図9に示すように、パチンコ遊技機毎に備え付けの球箱200を設置し、該球箱200が備える貯球レバー(貯球操作部)201を操作(具体的には、例えばスライド操作)すると、該操作に連動して該球箱200の底面或いは側面下部が開口して該球箱200内の球が流出して、例えば島設備毎に設置された球回収装置に回収されるようにする。また、該球箱200より流出する球数を計数する計数装置(図示略)を設け、該計数装置による計数された球数を示す球数データに基づき遊技者データ一時記憶領域25の遊技者データの貯球データ(サービス関連データ)を更新する(つまり、該球数データ分だけ貯球データが示す球数を増加させる)。
このようにすれば、遊技者は貯球レバー(貯球操作部)201を操作するだけで貯球を行うことができるし、貯球を行った後は必要に応じて押ボタン4を押圧操作することにより貯球した球を引き出して遊技に用いることができる。
また、他の球箱を用いる必要がないので遊技店としては球箱を準備したり球箱の設置スペースを設けたりする必要がない。さらに、遊技者が多くの出球を獲得した場合にも球箱を通路等に積み上げて置く必要がないので、球箱によって通行が妨げられてしまうことも防止できる。
なお、当該遊技機での遊技を終了する場合には、遊技者は、球箱200内の全ての球が流出したことを確認した後に、上記機能選択ボタン41により「精算」を設定した状態で押ボタン4を押圧することにより、端末装置2のCPU27が遊技者データ一時記憶領域25の遊技者データを更新するとともに該更新後の遊技者データを主管理装置3に送信するようにしても良い。
【0079】
また、図9に示すように自動精算機能を備えるパチンコ遊技機の場合には、以下に説明するようにして、非会員の場合にも球を持ち運ばずに台移動できるようにすることができる。
すなわち、非会員の場合にも、遊技開始の際に球貸のために押ボタン4を押圧操作するため、該非会員の指紋データも主管理装置3に非会員指紋データとして一時記憶されている。
また、主管理装置3は、該非会員の指紋データを非会員指紋データとして一時記憶する際に、該当する非会員の遊技者データの記憶領域(非会員用記憶領域)を作成する。
そして、非会員が遊技の過程で大当りを発生させたりする毎に、遊技者データのサービス関連データを更新する。
さらに、該非会員が、球箱200内の球を貯球レバー201の操作により計数させるとともに、上記機能選択ボタン41により「精算」に設定した状態で押ボタン4を押圧すると、主管理装置3は該非会員の指紋の照合を行う。なお、この際に、端末装置2は、入力指紋データとともに計数した球数のデータを主管理装置3に送信する。
さらに、指紋の照合により、遊技開始の際に一時記憶された非会員指紋データと入力指紋データが一致すると判定した場合には、主管理装置3は、計数した球数分の貯球データを上記作成した非会員の遊技者データのサービス関連データに記憶する。
これにて、非会員の貯球データが生成される。
また、貯球データを生成したら、端末装置2の表示(音声)装置22にて精算完了して台移動が出来る旨の情報を(表示或いは音声で)アナウンスする。
その後、別の遊技機に付属の端末装置2で「球貸」に設定した状態で押ボタン4を押圧することにより、会員管理装置1が指紋の照合を行う。すると、上記貯球データに該当する遊技者であると判定できるので、球を排出する。
すなわち、押ボタン(要求操作手段)4が要求操作されることに基づき、該要求操作した遊技者を非会員用記憶領域に一時記憶されているサービス関連データ(貯球データを含む)に対応する非会員であると判定した場合に、CPU(サービス提供制御手段)27は貯球の払い出し(サービスの提供)に関わる制御を行う。
なお、非会員の場合には、当日限りで貯球データ等の遊技者データを消去する。非会員の場合には、貯球を引き出す際に所定の手数料を球数で徴収するようにしたり、或いは、会員よりも多く手数料を徴収するようにする。
【0080】
以上のように、本実施の形態の会員管理装置1によれば、会員となった遊技者の会員指紋データを記憶する指紋データ記憶装置(指紋データ記憶手段)33と、遊技者による指紋の入力を受け付ける画像入力部(指紋入力手段)211と、該画像入力部211に入力された指紋に基づく入力指紋データを指紋データ記憶装置33に記憶されている会員指紋データと照合し、該入力された指紋に基づく入力指紋データと一致する会員指紋データが指紋データ記憶装置33に記憶されている場合には正と判定する照合装置(照合手段)34と、会員に対して提供可能なサービスの要求操作を遊技者が行うための押ボタン(要求操作手段)4と、該押ボタン4が要求操作されることに基づき、照合装置34が正と判定することを条件としてサービスの提供に関わる制御を行うCPU(サービス提供制御手段)27と、を備えるので、遊技者は、画像入力部211への指紋の入力を行うとともに押ボタン4の操作を行うだけで、CPU27は照合装置34が正と判定することを条件としてサービスの提供(貯球の払出)に関わる制御を行う。
このため、従来のように会員の認証のために会員カードを必要とするシステムが有する各種の問題点を解決することができる。
また、遊技者が指紋の入力とサービスの要求操作とを単一の操作で実行可能となるように、画像入力部211と押ボタン4とを一体的に構成したので、遊技者は、サービスの提供を要求する操作を非常に簡単に行うことができる。
【0081】
また、遊技者が獲得した球(遊技媒体)を貯球(貯遊技媒体)として預かり可能で、同一遊技者による引出要求に応じて該貯球を引き出し可能な貯遊技媒体管理手段を有し、押ボタン4は、貯遊技媒体管理手段からの貯球の引き出しを要求する引出要求操作を行うためのものとし、CPU27は、貯遊技媒体管理手段からの貯球の引き出し制御を行う引出制御手段としたので、引出要求操作に対し、指紋認証というセキュリティー性が高くて認証のための操作が簡単な方式で会員の認証を行うこととなる。よって、貯球に対するセキュリティーを高めることができるとともに、貯球の引き出し操作を簡単に実行することができる。
【0082】
さらに、当該会員管理装置1は、遊技機毎に設けられ画像入力部211及び押ボタン4を有する端末装置2と、これら複数の端末装置2を統括的に管理するとともに指紋データ記憶装置33及び照合装置34を有する主管理装置3とを備えて構成され、端末装置2は、画像入力部211にて入力された指紋に基づく指紋データを一時的に記憶する指紋データ一時記憶領域24と、同一遊技者による再度の要求操作が生じた場合に、指紋データ一時記憶領域24に記憶された指紋データを用いて当該端末装置2側で照合を行うことが可能な照合回路(補助照合手段)23と、を備えているので、同一遊技者からの再度の要求操作が生じた際には端末装置2側で照合が可能となる。
よって、同一の遊技者が指紋の入力を行うたびに端末装置2と主管理装置3との間で照合のためのデータ通信を行う必要がなくなる。よって、指紋データの照合を効率よく行うことができる。
【0083】
また、主管理装置3は、貯球の管理データとしての貯球データ(サービスの提供に関わるサービス関連データ)を記憶する遊技者データ記憶装置35(サービス関連データ記憶手段)を備え、端末装置2は、遊技者データ記憶装置35の遊技者データ(サービス関連データを含む)を主管理装置3より受信して記憶する遊技者データ一時記憶領域25(サービス関連データ補助記憶手段)を備え、サービスの提供に基づき遊技者データ一時記憶領域25の遊技者データを更新するので、遊技者データの更新を迅速かつ確実に行うことができる。また、更新した遊技者データを所定条件の成立に基づき主管理装置3に送信するので、必要の無くなったサービス関連データが端末装置2側に残ってしまうことを防止できる。
【0084】
さらに、端末装置2は、指紋データ一時記憶領域24が所定の指紋データを一時記憶している状態で、他の端末装置で該所定の指紋データと同一の指紋データが入力された場合に、遊技者データ一時記憶領域25が記憶している遊技者データを主管理装置3に送信するので、遊技者が遊技機を移動する結果として使用する端末装置を変更しても何ら問題なくデータを管理できる。
【0085】
また、押ボタン4の要求操作中に画像入力部211への指紋の入力が完了した場合に該完了したことを報知する表示(音声)装置(報知手段)22を備えたので、遊技者は報知を確認してから指を離すようになる。よって、指紋の入力が完了するまえに操作を止めてしまう結果、指紋データの認証が行えなくなることを防止できる。
【0086】
加えて、主管理装置3は、端末装置2の画像入力部211(指紋入力手段)から非会員の遊技者の指紋データが入力された場合に、当該非会員の遊技者データ(サービス関連データ)を一時記憶可能な非会員用記憶領域を遊技者データ記憶装置35(サービス関連データ記憶手段)に作成する処理を行い、該非会員用記憶領域に一時記憶されている遊技者データに対応する非会員による会員登録の要求操作を受け付けた場合に、当該遊技者データを会員用のデータに変更する処理を行うので、遊技の際に指紋データを入力した非会員の遊技者であれば、遊技後の会員登録を効率よく行うことができる。
また、非会員に対しても例えば貯遊技媒体を預かるといったサービスを提供することができる。よって、会員と非会員とでサービスの質に極端な格差が生じないようにできるので、非会員の来店が減少してしまうことも防止できる。
さらに、押ボタン4(要求操作手段)が要求操作されることに基づき、該要求操作した遊技者を非会員用記憶領域に一時記憶されている遊技者データに対応する非会員であると判定した場合に、CPU27はサービスの提供に関わる制御を行うので、非会員の遊技者に対しても、例えば貯遊技媒体の払い出しといったサービスを提供することができる。
【0087】
なお、本発明はこの実施の形態で説明したような第1種のパチンコ遊技機用の会員管理装置に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などのその他の弾球遊技機用や、パチスロ用、スロットマシン用の会員管理装置にも適用可能である。
パチスロ用、スロットマシン用の会員管理装置の場合には、球排出装置29の代わりに貯メダルを払い出し可能なメダル排出装置を備えることとすれば良い。
【0088】
また、上記においては、入力指紋データを一時記憶指紋データとして指紋データ一時記憶領域24に記憶する例を説明したが、照合装置34により照合を行って「正」と判定された場合には、指紋データ記憶装置33に記憶されている該当する会員指紋データを端末装置2に送信するようにし、端末装置2では該送信された会員指紋データを一時記憶指紋データとして指紋データ一時記憶領域24に記憶し、該一時記憶指紋データを再度の要求操作の際の照合に用いるようにしても良い。
すなわち、端末装置2は、主管理装置3の指紋データ記憶装置33から該当する遊技者の会員指紋データ(所定の指紋データ)を受信して一時的に記憶する指紋データ一時記憶領域(指紋データ一時記憶手段)24と、遊技者による再度の要求操作が生じた場合に、指紋データ一時記憶領域24に記憶された一時記憶指紋データに基づき当該端末装置2側で照合を行うことが可能な照合回路(補助照合手段)23と、を備える。
【0089】
さらに、要求操作手段として、押ボタン式のものを例示したが、これに限らず、例えば、スティック(或いはレバー)をつまんで動かす(例えば、上下或いは左右等)ことにより要求操作を行うような構成としても良い。また、要求操作手段は、表示部と操作部が兼用されたタッチパネル式でも良い。
【0090】
また、上記においては、端末装置2とパチンコ遊技機100とが別体である例について説明したが、端末装置とパチンコ遊技機は一体であっても良い。また、この場合、貯球の払い出しは端末装置からパチンコ遊技機への指令信号に基づいてパチンコ遊技機の排出装置で行うようにしても良い。
【0091】
さらに、上記においては、遊技者による操作についてのみ説明したが、例えば、従業員(又は会員管理装置1の納入業者等)がメンテナンスを行う際の指紋認証に会員管理装置1を用いても良い。
この場合には、例えば、先ず、従業員等の指紋を遊技者の場合と同様に登録(指紋データ記憶装置33に記憶)しておき、メンテナンスが必要な場合には従業員等が押ボタン4を押圧操作する。すると、会員管理装置1は指紋認証により従業員であると判定できるので、例えば、主管理装置3が該当する端末装置2をメンテナンスモードに切り替えて該端末装置をネットワークから切断するとともに、この一連作業(従業員等の指紋認証等)に関係する通信ログを保存する。さらに、該当する端末装置は自動的に施錠を解除するとともに電源OFF状態となる。この状態で従業員等が端末装置のメンテナンスを行う。メンテナンスの終了後は再び押ボタン4を押圧操作することで当該端末装置が自動的に電源ON状態となる。なお、不正監視の強化のためには、メンテナンス終了後の押ボタン4の操作の際にも指紋の照合を行うようにすることが好ましい。
【0092】
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技者が指紋入力手段への指紋の入力を行うと、照合手段は該入力された指紋に基づく指紋データを指紋データ記憶手段に記憶されている指紋データと照合し、該入力された指紋に基づく指紋データと一致する指紋データが指紋データ記憶手段に記憶されている場合には正と判定する。また、遊技者が要求操作手段の要求操作を行うと、サービス提供制御手段は照合手段が正と照合することを条件としてサービスの提供に関わる制御を行う。つまり、遊技者は、指紋入力手段への指紋の入力と要求操作手段の要求操作とを行うだけでサービスの提供を受けることができる。このため、従来のような会員カードの必要なシステムが有する各種の問題点を解決することができる。
また、特に、遊技者が指紋の入力とサービスの要求操作とを単一の操作で実行可能となるように、指紋入力手段と要求操作手段とを一体的に構成したので、遊技者は、サービスの提供を要求する操作を非常に簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】会員管理装置のブロック図である。
【図2】会員管理装置が行う制御フローを示すフローチャート(の一部)である。
【図3】図2のフローチャートの残りの一部を示す図である。
【図4】ボタン(指紋入力手段、要求操作手段)の押圧操作(指紋データ入力、要求操作)に基づき行われる各種の処理タイミングを示すタイムチャートである。
【図5】端末装置として例示するパチンコ遊技機を示す正面図である。
【図6】指紋の入力と要求操作とを単一の操作(ボタンの押圧操作)により行う状態を示す一連の図である。
【図7】球貸装置に設けられたボタン(指紋入力手段、要求操作手段)の近傍を示す拡大図である。
【図8】非会員によりボタンが操作された場合に会員管理装置が行う制御フローを示すフローチャートである。
【図9】貯球機能を有するパチンコ遊技機(端末装置)を示す正面図である。
【符号の説明】
1 会員管理装置
2 端末装置
100 遊技機
3 主管理装置
33 指紋データ記憶装置(指紋データ記憶手段)
211 画像入力部(指紋入力手段)
34 照合装置(照合手段)
4 押ボタン(要求操作手段)
27 CPU(サービス提供制御手段、貯遊技媒体管理手段、引出制御手段)
35 遊技者データ記憶装置(貯遊技媒体管理手段、サービス関連データ記憶手段、非会員用記憶領域)
25 遊技者データ一時記憶領域(貯遊技媒体管理手段、サービス関連データ補助記憶手段)
24 指紋データ一時記憶領域(指紋データ一時記憶手段)
23 照合回路(補助照合手段)
22 表示(音声)装置(報知手段)
Claims (9)
- 遊技機が複数設置される遊技店において会員となった遊技者を管理するための会員管理装置において、
会員となった遊技者の指紋データを記憶する指紋データ記憶手段と、
遊技者による指紋の入力を受け付ける指紋入力手段と、
前記指紋入力手段に入力された指紋に基づく指紋データを前記指紋データ記憶手段に記憶されている指紋データと照合し、前記入力された指紋に基づく指紋データと一致する指紋データが前記指紋データ記憶手段に記憶されている場合には正と判定する照合手段と、
会員に対して提供可能なサービスの要求操作を遊技者が行うための要求操作手段と、
前記要求操作手段が要求操作されることに基づき、前記照合手段が正と判定することを条件として前記サービスの提供に関わる制御を行うサービス提供制御手段と、
を備え、
遊技者が指紋の入力と前記サービスの要求操作とを単一の操作で実行可能となるように、前記指紋入力手段と前記要求操作手段とを一体的に構成したことを特徴とする会員管理装置。 - 遊技者が獲得した遊技媒体を貯遊技媒体として預かり可能で、同一遊技者による引出要求に応じて該貯遊技媒体を引き出し可能な貯遊技媒体管理手段を有し、
前記要求操作手段は、前記貯遊技媒体管理手段からの貯遊技媒体の引き出しを要求する引出要求操作を行うためのものとし、
前記サービス提供制御手段は、前記貯遊技媒体管理手段からの前記貯遊技媒体の引き出し制御を行う引出制御手段としたことを特徴とする請求項1に記載の会員管理装置。 - 前記要求操作手段は、遊技者が指で押圧することでサービスの要求操作を行うための押ボタンを有し、
前記押ボタンを押圧操作中の指から指紋を入力可能となるように、該押ボタンに前記指紋入力手段が備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の会員管理装置。 - 当該会員管理装置は、遊技機毎に設けられ前記指紋入力手段及び要求操作手段を有する端末装置と、これら複数の端末装置を統括的に管理するとともに前記指紋データ記憶手段及び前記照合手段を有する主管理装置とを備えて構成され、
前記端末装置は、
前記指紋入力手段にて入力された指紋に基づく指紋データを一時的に記憶する指紋データ一時記憶手段と、
同一遊技者による再度の要求操作が生じた場合に、前記指紋データ一時記憶手段に記憶された指紋データを用いて当該端末装置側で照合を行うことが可能な補助照合手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の会員管理装置。 - 前記主管理装置は、前記サービスの提供に関わるサービス関連データを記憶するサービス関連データ記憶手段を備え、
前記端末装置は、前記サービス関連データ記憶手段のサービス関連データを前記主管理装置より受信して記憶するサービス関連データ補助記憶手段を備え、サービスの提供に基づき前記サービス関連データ補助記憶手段のサービス関連データを更新するとともに、該更新したサービス関連データを所定条件の成立に基づき前記主管理装置に送信することを特徴とする請求項4に記載の会員管理装置。 - 前記端末装置は、前記指紋データ一時記憶手段が所定の指紋データを一時記憶している状態で、他の端末装置で該所定の指紋データと同一の指紋データが入力された場合に、前記サービス関連データ補助記憶手段が記憶しているサービス関連データを前記主管理装置に送信することを特徴とする請求項5に記載の会員管理装置。
- 前記主管理装置は、
前記端末装置の指紋入力手段から非会員の遊技者の指紋データが入力された場合に、当該非会員のサービス関連データを一時記憶可能な非会員用記憶領域を前記サービス関連データ記憶手段に作成する処理を行うものとし、
前記非会員用記憶領域に一時記憶されているサービス関連データに対応する非会員による会員登録の要求操作を受け付けた場合に、当該サービス関連データを会員用のデータに変更する処理を行うようにしたことを特徴とする請求項5又は6に記載の会員管理装置。 - 前記要求操作手段が要求操作されることに基づき、該要求操作した遊技者を前記非会員用記憶領域に一時記憶されているサービス関連データに対応する非会員であると判定した場合に、前記サービス提供制御手段は前記サービスの提供に関わる制御を行うことを特徴とする請求項7に記載の会員管理装置。
- 前記要求操作手段の要求操作中に前記指紋入力手段への指紋の入力が完了した場合に該完了したことを報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の会員管理装置。
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