JP2004040841A - アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】薄型のシャッタ、或いは絞り機構に適したアクチュエータ,或いはステッピングモータで、より一般的な製造方法で加工できるような部品の構成、形状として容易に低コスト化を実現すること。
【解決手段】アクチュエータ,或いはステッピングモータおいて、回動する扁平リングマグネットの挟む一対のステータヨークを平板のプレス加工で加工し、両者を接続して磁気回路を構成するための円筒形状の連接部材を、展開状態で平板の金属を円筒状に丸めて加工することで全ての金属部品をプレスの打ち抜き加工で製作できるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】アクチュエータ,或いはステッピングモータおいて、回動する扁平リングマグネットの挟む一対のステータヨークを平板のプレス加工で加工し、両者を接続して磁気回路を構成するための円筒形状の連接部材を、展開状態で平板の金属を円筒状に丸めて加工することで全ての金属部品をプレスの打ち抜き加工で製作できるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超薄型の扁平リング形状のステッピングモータ、或いはアクチェエータの構造に関し、特にカメラなどの機器に組み込める低コストのステッピングモータなどのアクチュエータの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の銀塩カメラ、デジタルカメラの大きさに関する要望は主に薄型化であり、一般的にカメラの撮影光学系及び絞りシャッタ機構がカメラの厚さを決定している。よってレンズ光学系の短縮化と共に、レンズ光学系に重ねて配置せざるを得ないシャッタユニット或いは絞り調節機構は薄型であることが必要条件であり、ユニットの駆動源であるアクチュエータなどもその厚さが薄型である事が必要となる。一方、これらのユニットの駆動源として制御が容易なステッピングモータの採用が増加しているが、一般的な小型円筒形状のステッピングモータを用いてユニットを小型化するにはいくつかの課題がある。
【0003】
また小型モータに適する形態としてブラシレスタイプのものがあげられる。ブラシレスタイプのモータで駆動回路の単純なものとしては以下に記載する永久磁石を用いたステップモータがある。
【0004】
小型円筒形状のステッピングモータとしてはまず図9に示すものがある。これは、ボビン101にステータヨークコイル105が同心状に巻回され、ボビン101は2個のステータヨークヨーク106で軸方向から挟持固定されており、かつステータヨークヨーク106にはボビン101の内径面円周方向に水平面から直角に曲げ加工されたステータヨーク歯106aと106bが交互に配置され、ケース103には、ステータヨーク歯106aまたは106bと一体のステータヨークヨーク106が固定されてステータヨーク102が構成されている。2組のケース103の一方にはフランジ115と軸受け108が固定され、他方のケース103には他の軸受け108が固定されている。ロータ109はロータ軸110に固定されたロータ磁石111からなり、ロータ磁石111はステータヨーク102のステータヨーク106aと放射状の空隙部を形成している。そして、ロータ軸110は2個の軸受け108の間に回転可能に支持されている。
【0005】
このような構造のステップモータの変形例として、特公昭53−2774号で提案される光制御装置がある。これはステップモータに連結するシャッタ羽根をステップ的に開閉させて光の通過量を制御するものである。また、別の変形例として、特開昭57−166847号で提案される中空形モータがある。これはステップモータをリング状の構造として、その中央部の空洞を光等が通過可能としたものである。
【0006】
上記のような構成のモータではロータの軸に平行にステータヨークが伸長されており、軸方向長さが長くなってしまうので近年の小型機器に望まれている薄型化には適さない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9に示す上記従来の小型のステップモータは、ロータの外周にケース103、ボビン101、ステータコイル105、ステータヨーク106が同心状に配置されているため、モータの外形寸法が大きくなってしまう欠点があった。また、ステータコイル105への通電により発生する磁束は図10に示すように主としてステータ歯106aの端面106a1とステータ歯106bの端面106b1とを通過するため、ロータ磁石111に効果的に作用しないのでモータの出力は高くならない欠点がある。
【0008】
特公昭53−2774号の光制御装置及び特開昭57−166847号の中空形モータにおいても上記と同様に、ロータ磁石の外周にステータコイル及びステータヨークが配置されているためモータの外形寸法が大きくなるとともに、ステータコイルへの通電により発生する磁束がロータ磁石に効果的に作用しない。
【0009】
また、モータにより絞り羽根やシャッタやレンズ等を駆動する装置が知られている。しかしながら、図9に示すようなタイプのモータは中実の円筒形状であったため、カメラの鏡筒内で光軸と平行になるように配置し絞り羽根やシャッタあるいはレンズ等を駆動するのに用いようとした場合、鏡筒の半径寸法はレンズの半径や絞り開口の半径寸法にモータの直径を加えた値になることから、カメラの鏡筒の直径を十分小さい値にすることはできなかった。
【0010】
また軸方向に短い薄型のモータとしては、例えば特開平7−213041や特開2000−50601等で提案されている図11、図12に示すようなものがある。複数のコイル(301、302、303)と円盤形状のマグネット(304)で構成されるものであり、コイルは図に示すように薄型コイン形状でありその軸はマグネットの軸と平行に配置されている。一方円盤形状のマグネットはその円盤の軸方向に着磁されておりマグネットの着磁面とコイルの軸は対向する様に配置されている。この場合コイルから発生する磁束は図12中の矢印で示すように完全には有効にマグネットに作用せず、またマグネットが発生する回転力の中心は各コイルの中心の位置でありモータの外径からLだけ離れた位置となるのでモータの大きさの割には発生するトルクは小さくなってしまう。またこのモータの中心部付近までコイルが占有してしまっているのでモータ内に別の部品を配置することは困難である。更には複数のコイルが必要であることからコイルへの通電制御が複雑になったりコストが上がってしまったりする欠点がある。またコイルとマグネットが回転軸に対して平行方向に重ねて配置されているため、このモータをシャッタや絞り調整機構に用いた場合にモータは光軸方向の寸法が長くなってしまい、撮影レンズを絞り羽根或いはシャッター羽根の近くまで配置することは困難であった。
【0011】
また上記の例の駆動源はモータは光軸方向の寸法が長くなってしまい、撮影レンズを絞り羽根或いはシャッター羽根の近くまで配置することは困難であった。
【0012】
また上記薄型のアクチュエータの製造加工方法に関しては、ステータヨーク13はアクチュエータの特性を左右する精度の必要な磁極歯部分を持つので平板をプレス加工で打ち抜くのが最適である。
【0013】
しかしながら磁気回路を形成する為に上下に平板のステータヨークを構成しようとすると両者を接続する為にステータヨークの外周や内周などに結合の為の円筒形状の部品が必要となる。この部品を前記ステータヨークと一体の部品にするとステータヨークの磁極歯部分が平板形状であるのに対し、円筒状の連接部材は回転軸方向に突出する立体形状なので平板形状のブランクから深絞り加工によりせり上げて製作しなければならず、高い技術力が必要になる。
【0014】
さらにこの部分には上下のステータヨークの磁極歯の円周方向の位相を決定する位置決め部分を設けなければならないので、深絞り加工によりせり上げた先端部分をさらに精度良く仕上げる為には更なる高度な技術が必要である。
【0015】
もちろん、この部品を削りだして製作することは可能であるが中空形状に円筒状の連接部材をくりぬく必要がある為、加工時間がかかる。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、扁平リング形状のマグネットと、コイルと、前記マグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面にあって前記コイルにより励磁される第1のステータヨークと、前記マグネットを挟んで反対側の面にあって前記第1のステータヨークに対向して前記コイルにより励磁される第2のステータヨークと、前記第1のステータヨークと第2のステータヨークを結合する円筒状の連接部材からなり、該円筒状の連接部材は展開状態で平板の金属を円筒状に成形したものである。
【0017】
請求項2の発明は、扁平リング形状のマグネットと、該マグネットの外周側に配置される第1のコイルと、前記マグネットの内周側に配置される第2のコイルと、前記マグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面にあって前記第1のコイルにより励磁される磁極と第2のコイルにより励磁される磁極を有する第1のステータヨークと、前記マグネットを挟んで反対側の面にあって前記第1のステータヨークに対向して前記コイルにより励磁される第2のステータヨークと、前記第1のステータヨークと第2のステータヨークを結合する円筒状の連接部材からなり、該円筒状の連接部材は展開状態で平板の金属を円筒状に成形したものである。
【0018】
請求項3は請求項1、2のアクチュエータにおいて、前記連結部材は前記ステータヨークと結合の為の位置決め手段を設けたものである。
【0019】
請求項4の発明は、請求項3のアクチュエータにおいて、前記第1のステータヨークと第2のステータヨークを扁平形状に構成し、該ヨークの側面には凹部を設け、前記円筒状の連接部材の位置決め手段は、前記凹部と係合する前記展開状態での平板の金属の側面に形成された凸部としたものである。
【0020】
請求項5の発明は、請求項4のアクチュエータにおいて、前記ヨークの凹部と前記金属の凸部をカシメる事で両者が結合したものである。
【0021】
上記構成において、ステップモータの軸方向の長さは扁平リング形状のマグネットの厚さとマグネットを挟んで対向する磁極部で決められ、ステップモータの軸と平行方向に関する寸法は非常に小さくできる。また、コイルにより発生する磁束は上側のステータヨークの磁極部と下側のステータヨークの磁極部との間にあるマグネットを横切るので効果的に作用する。
【0022】
またステッピングモータ、或いはアクチュエータの停止精度に大きく影響する磁極歯の形状や磁極歯相互のピッチの精度が必要なステータヨークは薄い平鉄板を打ち抜くプレス工程で製作することにより曲げや深絞りの工程が不要となり加工精度はプレス型の精度にしか依存しない高い精度で製作することができる。
【0023】
また2つのステータヨークを連接する円筒状の連接部材は、展開状態で平板である板金をプレスの打ち抜き工程で抜いた後に円筒状に丸める加工をしたもので容易に製作できる。
【0024】
また2つのステータヨークを連接する際の円周方向の位置決め部も打ち抜き工程のみで精度良く形成されるのでマグネットを挟んだ磁極の位相ずれは少なくする事ができる。
【0025】
また、ステータヨークと円筒状の連接部材の接合方法においては平板形状のステータヨークに位置決めの溝を設け、円筒状の連接部材に突起を設けるようにすることで容易に両者の位置決めが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1、図2、図3は本発明の第1の実施の形態のアクチュエータを示す図であり、そのうち、図1はアクチュエータの分解図であり、図2は図1に示すアクチュエータの構成部品である円筒状の連接部材4の丸め加工前の展開状態を示し、図3はアクチュエータの組み立て時の部分断面図である。図1において、1は扁平リング形状に形成され中心の仮想軸に対して直交する第1の平面と同じく仮想軸に対して直交する第2の平面と外周面と内周面からなりその中心を回転中心として回転可能に保持されるとともに少なくとも回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面1eが該仮想軸を中心とする角度方向に分割して異なる極に交互に着磁されたマグネットであり、図4に示すように該マグネット1は1e面が回転中心の仮想軸を中心とする角度方向にn分割(本実施の形態では16分割)して、S極・N極が交互に着磁されている。マグネット1の1e面に対して裏の面1fは1e面とは逆の極性に分割着磁されていても良いし全く着磁されていなくても良い。該マグネット1は射出成形により形成されるプラスチックマグネット材料により形成される。これにより円筒形状の厚さ方向即ち軸と平行方向に関する長さを非常に薄く構成することができる。また、該マグネット1には中央部に嵌合部1aがあり、該嵌合部1aは後述の軸受け6の嵌合部6bに嵌合して固定される。
【0028】
該マグネット1は射出成形により形成されるプラスチックマグネットからなるため、嵌合部1aは該マグネット1で一体成形でき、回転中心に対してマグネット部の同軸精度が向上する。また、射出成形マグネットは表面に薄い樹脂皮膜が形成されるため、錆の発生がコンプレッションマグネットに比較して大幅に少ないので、塗装などの防錆処理を廃止できる。さらにコンプレッションマグネットで問題になる磁性粉の付着もなく、防錆塗装時に発生しやすい表面のふくらみもなく、品質の向上が達成できる。
【0029】
該マグネット1の材料にはNd−Fe−b系希土類磁性粉とポリアミドなどの熱可塑性樹脂バインダー材との混合物を射出成形することにより形成されたプラスチックマグネットを用いている。これにより、コンプレッション成形されたマグネットの場合の曲げ強度が500Kgf/cmに程度なのに対して、例えばポリアミド樹脂をバインダー材として使用した場合800Kgf/cm2以上の曲げ強度が得られ、コンプレッション成形では出来ない扁平リング形状に形成することが可能となる。
【0030】
2は円筒形状のコイルであり、絶縁材料からなるボビン3に巻き付けられている。コイル2の軸方向長さは前記マグネット1の軸方向の厚さとほぼ同じ寸法となっている。
4は展開状態で平板の金属を円筒状に成形した円筒状の連接部材であり、マグネット1を挟んで上下にある一組のステータヨーク5を連接して閉じた磁気回路を形成すると共にこのアクチュエータの外郭となっている。
【0031】
図2に示すように円筒状の連接部材4は展開状態では平らな板金であり、ここでは上側のステータヨーク5の位置決め溝5i、5j、5k、5lにそれぞれ嵌合し円周方向及び半径方向の位置決めを行なう突起4a、4b、4c、4d及び、下側のステータヨーク5の位置決め溝5i、5j、5k、5lにそれぞれ嵌合し円周方向及び半径方向の位置決めを行なう突起4e、4f、4g、4hを有する。この外形をプレス打ち抜き工程で加工した後、クリンチ加工などと呼ばれる丸め工程により図1のような円筒形状となる。
【0032】
ここにおいてアクチュエータの特性に重要なステータヨーク5の複数の極歯部分の相互の角度誤差及び円周方向の位相を決定する位置決め溝部分は平板を打ち抜く工程で加工済みであり、もとより問題はない。
【0033】
次にマグネットを挟んで上下に位置する極歯の互いの位相に関しては図2に示すように例えば突起4aと4eのずれによって位相ずれが考えられるが、ここでもこれらの形状は平板の外形打ち抜き加工によって一度に加工されるので加工精度は最小に抑えられ、従って上下のステータヨークの極歯の位相ずれはほとんど発生しないことになる。
【0034】
6は軸受けで外周の摺動面6bがボビン3の摺動面3aに当接し滑らかに回転可能でロータであるマグネット1の回転の中心位置規制をするようになっている。また軸方向はステータヨーク5の滑らかな面上を摺動するようにしてある。
【0035】
また軸受6は非常に円滑な摺動性の良い材料、例えばプラスチックであればポリアセタールやテフロン(R)、フッ素系樹脂等で作られて金属である磁極部上であっても円滑性を失わないようにしている。
【0036】
マグネット1を挟んで上下に配置される一組のステータヨーク5は円筒状の連接部材4で磁気的に連結されている。よってコイル2、ステータヨーク5の磁極部、マグネット1、ステータヨーク5の磁極部は磁気回路を構成している。
【0037】
図3は図1のアクチュエータの仮想の回転軸を含む平面で切断した断面図で回転軸を中心に対称形状の為、軸より半分のみ示す。
【0038】
これにおいて上側のステータヨーク5の位置決め溝5kと連接する円筒状の連接部材4の位置決め突起4a、及び下側のステータヨーク5の位置決め溝5kと連接する円筒状の連接部材4の位置突起4eが組み合わされた後、それぞれの突起部を工具により内側に倒しこむカシメ工程により、3者が結合される状態を示す。
【0039】
以上の構成のアクチュエータの動作を簡単に説明する。
【0040】
図1において初期状態としてマグネット1のNとS極の境界が磁極歯の間に安定しており、コイル2に例えば正方向の通電を行なう時、ステータヨーク5の磁極歯はN極に励磁されるとすると、マグネット1の着磁極の位相によりN極部は反発し、S極部は吸引されるので結果としてマグネット1は不図示の回転中心を中心に例えば時計回りに回動する力を得る。またコイル2への通電を反転させればマグネット1は反時計回りの回動力を得るのでコイル2への通電方向を制御することにより、このアクチュエータの正逆回転の制御が行なえることなり、例えばマグネット1に出力部材を追加することでマグネット1の往復動作を例えば絞り、或いはシャッタ機構のシャッタ羽根に伝達し、絞り、或いはシャッタ羽根の開閉動作とすることで絞り、或いはシャッタ機構を構成する。
【0041】
尚、前記扁平リング形状のマグネット1の1e面の裏面は必ずしも着磁されている必要はない。またマグネット1の裏面は1e面とは逆の極性に分割着磁されていればより一層出力は増す。
【0042】
ここで、このような構成のアクチュエータが、薄型で低コストになる上で最適な構成であることについて述べる。
【0043】
本実施の形態のステッピングモータ、或いはアクチュエータの基本構成について述べると、
第1にマグネットを扁平リング形状に形成していること。
第2にマグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面が該仮想軸を中心とする角度方向に分割して異なる極に交互に着磁していること。
第3にステータヨークの磁極部を半径方向に延出する櫛歯により構成していること。
第4に対向する一組のステータヨークを単純な平板形状とし、加工しやすくしたこと。
第5にステータヨークを連接する部分を独立させ、展開状態で平板となる板金を円筒状に加工したこと。
【0044】
このアクチュエータの軸方向に関する寸法即ち厚さは、円盤形状のマグネットの厚さに対してステータの磁極を対向させるだけの厚さがあればよく、このためアクチュエータの厚さは、マグネット或いはコイルの厚さによって決まるので、マグネット及びコイルの径と高さをそれぞれ非常に小さくすればアクチュエータを超小型にすることができる。
【0045】
以上により、シャッタ装置などに応用した場合に特別な加工技術が不要で安価な薄型のステッピングモータアクチュエータを提供することができる。
【0046】
図8は本発明にかかる第2の実施の形態のステッピングモータの分解図であり、第1の実施の形態に加えてマグネット1の内側に内周のコイル11を追加しそれに従い内周のコイル11に励磁されるステータヨークにも内周側に磁極部を持つステッピングモータである。
9は軸受けでマグネット1に接合されコイル11を取り付けた内周ボビン10の外周面で位置決めされて円滑に回転する。また軸受け9の上側の摺動面9a、下側の摺動面9Cがそれぞれステータヨーク7の内側面で摺動しステータヨーク7とマグネット1の上下の最適な間隔を維持しながら円滑に回転するように構成されている。
【0047】
4、及び8は展開状態で平板の金属を円筒状に丸めて成形した円筒状の連接部材であり、マグネット1を挟んで上下にある一組のステータヨーク7を連接して閉じた磁気回路を形成すると共にこのアクチュエータの外郭、及び内郭となっている。
7は軟磁性材料からなるステータヨークで周方向を分割され、内周コイル11により励磁される磁極歯と外周のコイル2により励磁される磁極歯からなる。内周側の磁極歯と外周側の磁極歯はマグネット1の着磁極数をnとすると180/n度(実施の形態ではn=16、よって11.25度)だけ互いにずれて配置されている。
【0048】
次に以上の構成においてアクチュエータ或いはステッピングモータの動作を図4〜図8を参照して説明する。尚、第1の実施の形態と同様の部分はその説明を省略する。
【0049】
図4において上側のステータヨーク7の外周の磁極部7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hをN極とし、下側のステータヨーク7の外周の磁極部をS極とし、上側のステータヨーク7の内周の磁極部7i、7j、7k、7l、7m、7n、7o、7pをS極とし、下側のステータヨーク7の内周の磁極部をN極とするように、コイル2及び内周コイル11に通電して励磁した状態を示す。
【0050】
図4の状態からコイル2の通電はそのままで、内周コイル11への通電方向を切り替えて、上側のステータヨーク7の内周の磁極部7i、7j、7k、7l、7m、7n、7o、7pをN極、下側のステータヨーク7の内周の磁極をS極となるように励磁する。これにより、マグネット1は11.25度回転し、図5に示す状態になる。
【0051】
次にコイル2への通電を反転させて、上側のステータヨーク7の外周の磁極部7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hをS極とし、下側のステータヨーク7の外周の磁極部をN極となるように励磁する。これにより、マグネット1は更に11.25度回転し、図6に示す状態になる。
【0052】
次に内周コイル11への通電を反転させて、上側のステータヨーク7の内周の磁極部7i、7j、7k、7l、7m、7n、7o、7pをS極とし、下側のステータヨーク8の内周の磁極部をN極となるように励磁する。これにより、マグネット1は更に11.25度回転し、図7に示す状態になる。
【0053】
以後、このようにコイル2及び内周コイル11への通電方向を順次切り換えていくことにより、ロータであるマグネット1は通電位相に応じた位置へと回転していくことになる。
従ってマグネット1に出力部材を追加することでマグネット1の往復動作を例えば絞り、或いはシャッタ機構のシャッタ羽根に伝達し、絞り、或いはシャッタ羽根の開閉動作とすることで絞り、或いはシャッタ機構を構成する。また、連続回転可能なので通常のステッピングモータとして使用可能で様々なアプリケーションに展開できる。
【0054】
尚、前記扁平リング形状のマグネット1の1e面の裏面は必ずしも着磁されている必要はない。またマグネット1の裏面は1e面とは逆の極性に分割着磁されていればより一層出力は増す。
【0055】
ここで、このような構成のアクチュエータ、或いはステッピングモータが、薄型で低コストになる上で最適な構成であることについて述べる。
【0056】
本実施の形態のステッピングモータ、或いはアクチュエータの基本構成について述べると、
第1にマグネットを扁平リング形状に形成していること。
第2にマグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面が該仮想軸を中心とする角度方向に分割して異なる極に交互に着磁していること。
第3にステータヨークの磁極部を半径方向に延出する櫛歯により構成していること。
第4に対向する一組のステータヨークを単純な平板形状とし、加工しやすくしたこと。
第5にステッピングモータなどのコイルが2個必要な場合でも上下のステータヨークを連接する部分を内周と外周に設け、その連接部材を展開状態で平板となる板金を円筒状に加工したこと。
【0057】
以上により、シャッタ装置、ステッピングモータなどに応用した場合に特別な加工技術が不要な薄型のアクチュエータ、或いはステッピングモータを提供することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願では、扁平リング形状のマグネットと、コイルと、前記マグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面にあり、前記コイルにより励磁される前記マグネットを挟んで互いに対向する1組のステータヨークからなり、前記一組のステータヨークを結合する円筒状の連接部材は、展開状態で平板の金属を円筒状に丸めて成形したものなので、これらの部品において複雑かつ精度が必要な磁極歯などを有する部品は薄い平鉄板を一般的なプレス加工で製作し、これら1組のステータヨークを結合する円筒状の連接部材もプレス加工により製作されるので、深絞り加工などの高度な技術の必要のない一般的な金属プレス加工により,精度の高い部品を調達することが可能となり、この構成において薄型ながら低コストのアクチュエータを構成することができる。
【0059】
また、ステータヨークと円筒状の連接部材の接合方法を平板形状のステータヨークに位置決めの溝を設け、円筒状の連接部材に突起を設けるようにしたので両者の位置決めが容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る第1実施の形態のアクチュエータの分解図である。
【図2】図2は図1に示すアクチュエータの円筒状の連接部材の平面展開図である。
【図3】図3は図1に示すアクチュエータの部分断面図である。
【図4】図4はステップモータのマグネットの回転動作説明図である。
【図5】図5はステップモータのマグネットの回転動作説明図である。
【図6】図6はステップモータのマグネットの回転動作説明図である。
【図7】図7はステップモータのマグネットの回転動作説明図である。
【図8】図8は本発明に係る第2実施の形態のステッピングモータの分解図である。
【図9】図9は従来の小型円筒形状のステッピングモータの断面図である。
【図10】図10は従来のステップモータのステータの様子を示す断面図である。
【図11】図11は従来のブラシレスモータの一例を示す斜視図である。
【図12】図12は従来のブラシレスモータの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 マグネット
1e 着磁部
2 コイル
3 ボビン
3a 摺動面
4 連接部材
4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h 突起
5 ステータヨーク
5a、5b、5c、5d、5e、5f、5g、5h ステータヨークの磁極歯
5i、5j、5k、5l 位置決め溝
6 軸受け
6a 摺動部
7 ステータヨーク
7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h ステータヨークの外周の磁極部
7i、7j、7k、7l、7m、7n、7o、7p ステータヨークの内周の磁極部
8 内周の連接部材
9 軸受
10 内周ボビン
11内周コイル
106 ヨーク
106a、b 磁極歯
【発明の属する技術分野】
本発明は超薄型の扁平リング形状のステッピングモータ、或いはアクチェエータの構造に関し、特にカメラなどの機器に組み込める低コストのステッピングモータなどのアクチュエータの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の銀塩カメラ、デジタルカメラの大きさに関する要望は主に薄型化であり、一般的にカメラの撮影光学系及び絞りシャッタ機構がカメラの厚さを決定している。よってレンズ光学系の短縮化と共に、レンズ光学系に重ねて配置せざるを得ないシャッタユニット或いは絞り調節機構は薄型であることが必要条件であり、ユニットの駆動源であるアクチュエータなどもその厚さが薄型である事が必要となる。一方、これらのユニットの駆動源として制御が容易なステッピングモータの採用が増加しているが、一般的な小型円筒形状のステッピングモータを用いてユニットを小型化するにはいくつかの課題がある。
【0003】
また小型モータに適する形態としてブラシレスタイプのものがあげられる。ブラシレスタイプのモータで駆動回路の単純なものとしては以下に記載する永久磁石を用いたステップモータがある。
【0004】
小型円筒形状のステッピングモータとしてはまず図9に示すものがある。これは、ボビン101にステータヨークコイル105が同心状に巻回され、ボビン101は2個のステータヨークヨーク106で軸方向から挟持固定されており、かつステータヨークヨーク106にはボビン101の内径面円周方向に水平面から直角に曲げ加工されたステータヨーク歯106aと106bが交互に配置され、ケース103には、ステータヨーク歯106aまたは106bと一体のステータヨークヨーク106が固定されてステータヨーク102が構成されている。2組のケース103の一方にはフランジ115と軸受け108が固定され、他方のケース103には他の軸受け108が固定されている。ロータ109はロータ軸110に固定されたロータ磁石111からなり、ロータ磁石111はステータヨーク102のステータヨーク106aと放射状の空隙部を形成している。そして、ロータ軸110は2個の軸受け108の間に回転可能に支持されている。
【0005】
このような構造のステップモータの変形例として、特公昭53−2774号で提案される光制御装置がある。これはステップモータに連結するシャッタ羽根をステップ的に開閉させて光の通過量を制御するものである。また、別の変形例として、特開昭57−166847号で提案される中空形モータがある。これはステップモータをリング状の構造として、その中央部の空洞を光等が通過可能としたものである。
【0006】
上記のような構成のモータではロータの軸に平行にステータヨークが伸長されており、軸方向長さが長くなってしまうので近年の小型機器に望まれている薄型化には適さない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9に示す上記従来の小型のステップモータは、ロータの外周にケース103、ボビン101、ステータコイル105、ステータヨーク106が同心状に配置されているため、モータの外形寸法が大きくなってしまう欠点があった。また、ステータコイル105への通電により発生する磁束は図10に示すように主としてステータ歯106aの端面106a1とステータ歯106bの端面106b1とを通過するため、ロータ磁石111に効果的に作用しないのでモータの出力は高くならない欠点がある。
【0008】
特公昭53−2774号の光制御装置及び特開昭57−166847号の中空形モータにおいても上記と同様に、ロータ磁石の外周にステータコイル及びステータヨークが配置されているためモータの外形寸法が大きくなるとともに、ステータコイルへの通電により発生する磁束がロータ磁石に効果的に作用しない。
【0009】
また、モータにより絞り羽根やシャッタやレンズ等を駆動する装置が知られている。しかしながら、図9に示すようなタイプのモータは中実の円筒形状であったため、カメラの鏡筒内で光軸と平行になるように配置し絞り羽根やシャッタあるいはレンズ等を駆動するのに用いようとした場合、鏡筒の半径寸法はレンズの半径や絞り開口の半径寸法にモータの直径を加えた値になることから、カメラの鏡筒の直径を十分小さい値にすることはできなかった。
【0010】
また軸方向に短い薄型のモータとしては、例えば特開平7−213041や特開2000−50601等で提案されている図11、図12に示すようなものがある。複数のコイル(301、302、303)と円盤形状のマグネット(304)で構成されるものであり、コイルは図に示すように薄型コイン形状でありその軸はマグネットの軸と平行に配置されている。一方円盤形状のマグネットはその円盤の軸方向に着磁されておりマグネットの着磁面とコイルの軸は対向する様に配置されている。この場合コイルから発生する磁束は図12中の矢印で示すように完全には有効にマグネットに作用せず、またマグネットが発生する回転力の中心は各コイルの中心の位置でありモータの外径からLだけ離れた位置となるのでモータの大きさの割には発生するトルクは小さくなってしまう。またこのモータの中心部付近までコイルが占有してしまっているのでモータ内に別の部品を配置することは困難である。更には複数のコイルが必要であることからコイルへの通電制御が複雑になったりコストが上がってしまったりする欠点がある。またコイルとマグネットが回転軸に対して平行方向に重ねて配置されているため、このモータをシャッタや絞り調整機構に用いた場合にモータは光軸方向の寸法が長くなってしまい、撮影レンズを絞り羽根或いはシャッター羽根の近くまで配置することは困難であった。
【0011】
また上記の例の駆動源はモータは光軸方向の寸法が長くなってしまい、撮影レンズを絞り羽根或いはシャッター羽根の近くまで配置することは困難であった。
【0012】
また上記薄型のアクチュエータの製造加工方法に関しては、ステータヨーク13はアクチュエータの特性を左右する精度の必要な磁極歯部分を持つので平板をプレス加工で打ち抜くのが最適である。
【0013】
しかしながら磁気回路を形成する為に上下に平板のステータヨークを構成しようとすると両者を接続する為にステータヨークの外周や内周などに結合の為の円筒形状の部品が必要となる。この部品を前記ステータヨークと一体の部品にするとステータヨークの磁極歯部分が平板形状であるのに対し、円筒状の連接部材は回転軸方向に突出する立体形状なので平板形状のブランクから深絞り加工によりせり上げて製作しなければならず、高い技術力が必要になる。
【0014】
さらにこの部分には上下のステータヨークの磁極歯の円周方向の位相を決定する位置決め部分を設けなければならないので、深絞り加工によりせり上げた先端部分をさらに精度良く仕上げる為には更なる高度な技術が必要である。
【0015】
もちろん、この部品を削りだして製作することは可能であるが中空形状に円筒状の連接部材をくりぬく必要がある為、加工時間がかかる。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、扁平リング形状のマグネットと、コイルと、前記マグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面にあって前記コイルにより励磁される第1のステータヨークと、前記マグネットを挟んで反対側の面にあって前記第1のステータヨークに対向して前記コイルにより励磁される第2のステータヨークと、前記第1のステータヨークと第2のステータヨークを結合する円筒状の連接部材からなり、該円筒状の連接部材は展開状態で平板の金属を円筒状に成形したものである。
【0017】
請求項2の発明は、扁平リング形状のマグネットと、該マグネットの外周側に配置される第1のコイルと、前記マグネットの内周側に配置される第2のコイルと、前記マグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面にあって前記第1のコイルにより励磁される磁極と第2のコイルにより励磁される磁極を有する第1のステータヨークと、前記マグネットを挟んで反対側の面にあって前記第1のステータヨークに対向して前記コイルにより励磁される第2のステータヨークと、前記第1のステータヨークと第2のステータヨークを結合する円筒状の連接部材からなり、該円筒状の連接部材は展開状態で平板の金属を円筒状に成形したものである。
【0018】
請求項3は請求項1、2のアクチュエータにおいて、前記連結部材は前記ステータヨークと結合の為の位置決め手段を設けたものである。
【0019】
請求項4の発明は、請求項3のアクチュエータにおいて、前記第1のステータヨークと第2のステータヨークを扁平形状に構成し、該ヨークの側面には凹部を設け、前記円筒状の連接部材の位置決め手段は、前記凹部と係合する前記展開状態での平板の金属の側面に形成された凸部としたものである。
【0020】
請求項5の発明は、請求項4のアクチュエータにおいて、前記ヨークの凹部と前記金属の凸部をカシメる事で両者が結合したものである。
【0021】
上記構成において、ステップモータの軸方向の長さは扁平リング形状のマグネットの厚さとマグネットを挟んで対向する磁極部で決められ、ステップモータの軸と平行方向に関する寸法は非常に小さくできる。また、コイルにより発生する磁束は上側のステータヨークの磁極部と下側のステータヨークの磁極部との間にあるマグネットを横切るので効果的に作用する。
【0022】
またステッピングモータ、或いはアクチュエータの停止精度に大きく影響する磁極歯の形状や磁極歯相互のピッチの精度が必要なステータヨークは薄い平鉄板を打ち抜くプレス工程で製作することにより曲げや深絞りの工程が不要となり加工精度はプレス型の精度にしか依存しない高い精度で製作することができる。
【0023】
また2つのステータヨークを連接する円筒状の連接部材は、展開状態で平板である板金をプレスの打ち抜き工程で抜いた後に円筒状に丸める加工をしたもので容易に製作できる。
【0024】
また2つのステータヨークを連接する際の円周方向の位置決め部も打ち抜き工程のみで精度良く形成されるのでマグネットを挟んだ磁極の位相ずれは少なくする事ができる。
【0025】
また、ステータヨークと円筒状の連接部材の接合方法においては平板形状のステータヨークに位置決めの溝を設け、円筒状の連接部材に突起を設けるようにすることで容易に両者の位置決めが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1、図2、図3は本発明の第1の実施の形態のアクチュエータを示す図であり、そのうち、図1はアクチュエータの分解図であり、図2は図1に示すアクチュエータの構成部品である円筒状の連接部材4の丸め加工前の展開状態を示し、図3はアクチュエータの組み立て時の部分断面図である。図1において、1は扁平リング形状に形成され中心の仮想軸に対して直交する第1の平面と同じく仮想軸に対して直交する第2の平面と外周面と内周面からなりその中心を回転中心として回転可能に保持されるとともに少なくとも回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面1eが該仮想軸を中心とする角度方向に分割して異なる極に交互に着磁されたマグネットであり、図4に示すように該マグネット1は1e面が回転中心の仮想軸を中心とする角度方向にn分割(本実施の形態では16分割)して、S極・N極が交互に着磁されている。マグネット1の1e面に対して裏の面1fは1e面とは逆の極性に分割着磁されていても良いし全く着磁されていなくても良い。該マグネット1は射出成形により形成されるプラスチックマグネット材料により形成される。これにより円筒形状の厚さ方向即ち軸と平行方向に関する長さを非常に薄く構成することができる。また、該マグネット1には中央部に嵌合部1aがあり、該嵌合部1aは後述の軸受け6の嵌合部6bに嵌合して固定される。
【0028】
該マグネット1は射出成形により形成されるプラスチックマグネットからなるため、嵌合部1aは該マグネット1で一体成形でき、回転中心に対してマグネット部の同軸精度が向上する。また、射出成形マグネットは表面に薄い樹脂皮膜が形成されるため、錆の発生がコンプレッションマグネットに比較して大幅に少ないので、塗装などの防錆処理を廃止できる。さらにコンプレッションマグネットで問題になる磁性粉の付着もなく、防錆塗装時に発生しやすい表面のふくらみもなく、品質の向上が達成できる。
【0029】
該マグネット1の材料にはNd−Fe−b系希土類磁性粉とポリアミドなどの熱可塑性樹脂バインダー材との混合物を射出成形することにより形成されたプラスチックマグネットを用いている。これにより、コンプレッション成形されたマグネットの場合の曲げ強度が500Kgf/cmに程度なのに対して、例えばポリアミド樹脂をバインダー材として使用した場合800Kgf/cm2以上の曲げ強度が得られ、コンプレッション成形では出来ない扁平リング形状に形成することが可能となる。
【0030】
2は円筒形状のコイルであり、絶縁材料からなるボビン3に巻き付けられている。コイル2の軸方向長さは前記マグネット1の軸方向の厚さとほぼ同じ寸法となっている。
4は展開状態で平板の金属を円筒状に成形した円筒状の連接部材であり、マグネット1を挟んで上下にある一組のステータヨーク5を連接して閉じた磁気回路を形成すると共にこのアクチュエータの外郭となっている。
【0031】
図2に示すように円筒状の連接部材4は展開状態では平らな板金であり、ここでは上側のステータヨーク5の位置決め溝5i、5j、5k、5lにそれぞれ嵌合し円周方向及び半径方向の位置決めを行なう突起4a、4b、4c、4d及び、下側のステータヨーク5の位置決め溝5i、5j、5k、5lにそれぞれ嵌合し円周方向及び半径方向の位置決めを行なう突起4e、4f、4g、4hを有する。この外形をプレス打ち抜き工程で加工した後、クリンチ加工などと呼ばれる丸め工程により図1のような円筒形状となる。
【0032】
ここにおいてアクチュエータの特性に重要なステータヨーク5の複数の極歯部分の相互の角度誤差及び円周方向の位相を決定する位置決め溝部分は平板を打ち抜く工程で加工済みであり、もとより問題はない。
【0033】
次にマグネットを挟んで上下に位置する極歯の互いの位相に関しては図2に示すように例えば突起4aと4eのずれによって位相ずれが考えられるが、ここでもこれらの形状は平板の外形打ち抜き加工によって一度に加工されるので加工精度は最小に抑えられ、従って上下のステータヨークの極歯の位相ずれはほとんど発生しないことになる。
【0034】
6は軸受けで外周の摺動面6bがボビン3の摺動面3aに当接し滑らかに回転可能でロータであるマグネット1の回転の中心位置規制をするようになっている。また軸方向はステータヨーク5の滑らかな面上を摺動するようにしてある。
【0035】
また軸受6は非常に円滑な摺動性の良い材料、例えばプラスチックであればポリアセタールやテフロン(R)、フッ素系樹脂等で作られて金属である磁極部上であっても円滑性を失わないようにしている。
【0036】
マグネット1を挟んで上下に配置される一組のステータヨーク5は円筒状の連接部材4で磁気的に連結されている。よってコイル2、ステータヨーク5の磁極部、マグネット1、ステータヨーク5の磁極部は磁気回路を構成している。
【0037】
図3は図1のアクチュエータの仮想の回転軸を含む平面で切断した断面図で回転軸を中心に対称形状の為、軸より半分のみ示す。
【0038】
これにおいて上側のステータヨーク5の位置決め溝5kと連接する円筒状の連接部材4の位置決め突起4a、及び下側のステータヨーク5の位置決め溝5kと連接する円筒状の連接部材4の位置突起4eが組み合わされた後、それぞれの突起部を工具により内側に倒しこむカシメ工程により、3者が結合される状態を示す。
【0039】
以上の構成のアクチュエータの動作を簡単に説明する。
【0040】
図1において初期状態としてマグネット1のNとS極の境界が磁極歯の間に安定しており、コイル2に例えば正方向の通電を行なう時、ステータヨーク5の磁極歯はN極に励磁されるとすると、マグネット1の着磁極の位相によりN極部は反発し、S極部は吸引されるので結果としてマグネット1は不図示の回転中心を中心に例えば時計回りに回動する力を得る。またコイル2への通電を反転させればマグネット1は反時計回りの回動力を得るのでコイル2への通電方向を制御することにより、このアクチュエータの正逆回転の制御が行なえることなり、例えばマグネット1に出力部材を追加することでマグネット1の往復動作を例えば絞り、或いはシャッタ機構のシャッタ羽根に伝達し、絞り、或いはシャッタ羽根の開閉動作とすることで絞り、或いはシャッタ機構を構成する。
【0041】
尚、前記扁平リング形状のマグネット1の1e面の裏面は必ずしも着磁されている必要はない。またマグネット1の裏面は1e面とは逆の極性に分割着磁されていればより一層出力は増す。
【0042】
ここで、このような構成のアクチュエータが、薄型で低コストになる上で最適な構成であることについて述べる。
【0043】
本実施の形態のステッピングモータ、或いはアクチュエータの基本構成について述べると、
第1にマグネットを扁平リング形状に形成していること。
第2にマグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面が該仮想軸を中心とする角度方向に分割して異なる極に交互に着磁していること。
第3にステータヨークの磁極部を半径方向に延出する櫛歯により構成していること。
第4に対向する一組のステータヨークを単純な平板形状とし、加工しやすくしたこと。
第5にステータヨークを連接する部分を独立させ、展開状態で平板となる板金を円筒状に加工したこと。
【0044】
このアクチュエータの軸方向に関する寸法即ち厚さは、円盤形状のマグネットの厚さに対してステータの磁極を対向させるだけの厚さがあればよく、このためアクチュエータの厚さは、マグネット或いはコイルの厚さによって決まるので、マグネット及びコイルの径と高さをそれぞれ非常に小さくすればアクチュエータを超小型にすることができる。
【0045】
以上により、シャッタ装置などに応用した場合に特別な加工技術が不要で安価な薄型のステッピングモータアクチュエータを提供することができる。
【0046】
図8は本発明にかかる第2の実施の形態のステッピングモータの分解図であり、第1の実施の形態に加えてマグネット1の内側に内周のコイル11を追加しそれに従い内周のコイル11に励磁されるステータヨークにも内周側に磁極部を持つステッピングモータである。
9は軸受けでマグネット1に接合されコイル11を取り付けた内周ボビン10の外周面で位置決めされて円滑に回転する。また軸受け9の上側の摺動面9a、下側の摺動面9Cがそれぞれステータヨーク7の内側面で摺動しステータヨーク7とマグネット1の上下の最適な間隔を維持しながら円滑に回転するように構成されている。
【0047】
4、及び8は展開状態で平板の金属を円筒状に丸めて成形した円筒状の連接部材であり、マグネット1を挟んで上下にある一組のステータヨーク7を連接して閉じた磁気回路を形成すると共にこのアクチュエータの外郭、及び内郭となっている。
7は軟磁性材料からなるステータヨークで周方向を分割され、内周コイル11により励磁される磁極歯と外周のコイル2により励磁される磁極歯からなる。内周側の磁極歯と外周側の磁極歯はマグネット1の着磁極数をnとすると180/n度(実施の形態ではn=16、よって11.25度)だけ互いにずれて配置されている。
【0048】
次に以上の構成においてアクチュエータ或いはステッピングモータの動作を図4〜図8を参照して説明する。尚、第1の実施の形態と同様の部分はその説明を省略する。
【0049】
図4において上側のステータヨーク7の外周の磁極部7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hをN極とし、下側のステータヨーク7の外周の磁極部をS極とし、上側のステータヨーク7の内周の磁極部7i、7j、7k、7l、7m、7n、7o、7pをS極とし、下側のステータヨーク7の内周の磁極部をN極とするように、コイル2及び内周コイル11に通電して励磁した状態を示す。
【0050】
図4の状態からコイル2の通電はそのままで、内周コイル11への通電方向を切り替えて、上側のステータヨーク7の内周の磁極部7i、7j、7k、7l、7m、7n、7o、7pをN極、下側のステータヨーク7の内周の磁極をS極となるように励磁する。これにより、マグネット1は11.25度回転し、図5に示す状態になる。
【0051】
次にコイル2への通電を反転させて、上側のステータヨーク7の外周の磁極部7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7hをS極とし、下側のステータヨーク7の外周の磁極部をN極となるように励磁する。これにより、マグネット1は更に11.25度回転し、図6に示す状態になる。
【0052】
次に内周コイル11への通電を反転させて、上側のステータヨーク7の内周の磁極部7i、7j、7k、7l、7m、7n、7o、7pをS極とし、下側のステータヨーク8の内周の磁極部をN極となるように励磁する。これにより、マグネット1は更に11.25度回転し、図7に示す状態になる。
【0053】
以後、このようにコイル2及び内周コイル11への通電方向を順次切り換えていくことにより、ロータであるマグネット1は通電位相に応じた位置へと回転していくことになる。
従ってマグネット1に出力部材を追加することでマグネット1の往復動作を例えば絞り、或いはシャッタ機構のシャッタ羽根に伝達し、絞り、或いはシャッタ羽根の開閉動作とすることで絞り、或いはシャッタ機構を構成する。また、連続回転可能なので通常のステッピングモータとして使用可能で様々なアプリケーションに展開できる。
【0054】
尚、前記扁平リング形状のマグネット1の1e面の裏面は必ずしも着磁されている必要はない。またマグネット1の裏面は1e面とは逆の極性に分割着磁されていればより一層出力は増す。
【0055】
ここで、このような構成のアクチュエータ、或いはステッピングモータが、薄型で低コストになる上で最適な構成であることについて述べる。
【0056】
本実施の形態のステッピングモータ、或いはアクチュエータの基本構成について述べると、
第1にマグネットを扁平リング形状に形成していること。
第2にマグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面が該仮想軸を中心とする角度方向に分割して異なる極に交互に着磁していること。
第3にステータヨークの磁極部を半径方向に延出する櫛歯により構成していること。
第4に対向する一組のステータヨークを単純な平板形状とし、加工しやすくしたこと。
第5にステッピングモータなどのコイルが2個必要な場合でも上下のステータヨークを連接する部分を内周と外周に設け、その連接部材を展開状態で平板となる板金を円筒状に加工したこと。
【0057】
以上により、シャッタ装置、ステッピングモータなどに応用した場合に特別な加工技術が不要な薄型のアクチュエータ、或いはステッピングモータを提供することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本出願では、扁平リング形状のマグネットと、コイルと、前記マグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面にあり、前記コイルにより励磁される前記マグネットを挟んで互いに対向する1組のステータヨークからなり、前記一組のステータヨークを結合する円筒状の連接部材は、展開状態で平板の金属を円筒状に丸めて成形したものなので、これらの部品において複雑かつ精度が必要な磁極歯などを有する部品は薄い平鉄板を一般的なプレス加工で製作し、これら1組のステータヨークを結合する円筒状の連接部材もプレス加工により製作されるので、深絞り加工などの高度な技術の必要のない一般的な金属プレス加工により,精度の高い部品を調達することが可能となり、この構成において薄型ながら低コストのアクチュエータを構成することができる。
【0059】
また、ステータヨークと円筒状の連接部材の接合方法を平板形状のステータヨークに位置決めの溝を設け、円筒状の連接部材に突起を設けるようにしたので両者の位置決めが容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る第1実施の形態のアクチュエータの分解図である。
【図2】図2は図1に示すアクチュエータの円筒状の連接部材の平面展開図である。
【図3】図3は図1に示すアクチュエータの部分断面図である。
【図4】図4はステップモータのマグネットの回転動作説明図である。
【図5】図5はステップモータのマグネットの回転動作説明図である。
【図6】図6はステップモータのマグネットの回転動作説明図である。
【図7】図7はステップモータのマグネットの回転動作説明図である。
【図8】図8は本発明に係る第2実施の形態のステッピングモータの分解図である。
【図9】図9は従来の小型円筒形状のステッピングモータの断面図である。
【図10】図10は従来のステップモータのステータの様子を示す断面図である。
【図11】図11は従来のブラシレスモータの一例を示す斜視図である。
【図12】図12は従来のブラシレスモータの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 マグネット
1e 着磁部
2 コイル
3 ボビン
3a 摺動面
4 連接部材
4a、4b、4c、4d、4e、4f、4g、4h 突起
5 ステータヨーク
5a、5b、5c、5d、5e、5f、5g、5h ステータヨークの磁極歯
5i、5j、5k、5l 位置決め溝
6 軸受け
6a 摺動部
7 ステータヨーク
7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h ステータヨークの外周の磁極部
7i、7j、7k、7l、7m、7n、7o、7p ステータヨークの内周の磁極部
8 内周の連接部材
9 軸受
10 内周ボビン
11内周コイル
106 ヨーク
106a、b 磁極歯
Claims (6)
- 扁平リング形状のマグネットと、コイルと、前記マグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面にあって前記コイルにより励磁される第1のステータヨークと、前記マグネットを挟んで反対側の面にあって前記第1のステータヨークに対向して前記コイルにより励磁される第2のステータヨークと、前記第1のステータヨークと第2のステータヨークを結合する円筒状の連接部材からなり、該円筒状の連接部材は展開状態で平板の金属を円筒状に成形したものであることを特徴とするアクチュエータ。
- 扁平リング形状のマグネットと、該マグネットの外周側に配置される第1のコイルと、前記マグネットの内周側に配置される第2のコイルと、前記マグネットの回転中心の仮想軸に対して垂直方向の面にあって前記第1のコイルにより励磁される磁極と第2のコイルにより励磁される磁極を有する第1のステータヨークと、前記マグネットを挟んで反対側の面にあって前記第1のステータヨークに対向して前記コイルにより励磁される第2のステータヨークと、前記第1のステータヨークと第2のステータヨークを結合する円筒状の連接部材からなり、該円筒状の連接部材は展開状態で平板の金属を円筒状に成形したものであることを特徴とするアクチュエータ。
- 前記連結部材は前記ステータヨークと結合の為の位置決め手段を有することを特徴とする請求項1また請求項2に記載のアクチュエータ。
- 前記第1のステータヨークと第2のステータヨークは扁平形状であり、該ヨークの側面には凹部が設けられ、前記円筒状の連接部材の位置決め手段は、前記凹部と係合する前記展開状態での平板の金属の側面に形成された凸部であることを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ。
- 前記前記ヨークの凹部と前記金属の凸部をカシメる事で両者が結合されることを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ。
- 前記アクチュエータはステッピングモータであることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5に記載のアクチュエータ。
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JP (1) | JP2004040841A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006134800A1 (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-21 | Tokyo Micro Inc. | ステッピングモータ |
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2002
- 2002-06-28 JP JP2002190129A patent/JP2004040841A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006134800A1 (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-21 | Tokyo Micro Inc. | ステッピングモータ |
JP4794555B2 (ja) * | 2005-06-17 | 2011-10-19 | 株式会社東京マイクロ | ステッピングモータ |
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