JP2004040613A - スペクトラム拡散通信装置およびその制御方法 - Google Patents

スペクトラム拡散通信装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スリープ期間の測定を主として低速かつ低精度なクロック信号を用いて行ったとしても、着信情報を受信するのに適正なタイミングでスリープから起き上がることを可能とする。
【解決手段】スリープ期間は、その一部を高速クロックを第1高速カウント部4および第2高速カウント部5によりカウントすることにより、また残りを低速クロック信号を低速カウント部6によりカウントすることによりその終了が管理される。このとき、高速クロック信号をカウントする高速カウント数および低速クロック信号をカウントする低速カウント数は、重心判定部14d、補正重心決定部14e、補正値決定部14f、スリープ時間算出部14g、低速カウント数算出部7および高速カウント数算出部8により複数のパスのタイミングの分布における重心の変化に基づいて補正する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基地局との間での無線通信をスペクトラム拡散通信方式により行うもので、かつ待ち受け中には既知のタイミングで着信情報が前記基地局より送られてくる通信システムにて用いられるスペクトラム拡散通信装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動通信システムで用いられる移動通信端末においては、バッテリーセービングのための間欠受信が広く行われている。
【0003】
間欠受信においては、自己宛の着信情報が到来する可能性のあるタイミングにて、着信情報を正常に受信できる動作状態にあれば良い。そのための動作期間以外は、スリープ期間とする。スリープ期間には、一部の回路を除いて動作を停止させる。
【0004】
スリープ期間からの起き上がりのタイミングの監視は、クロック信号に基づく計時により行うことが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
移動通信端末は一般に、通信のための高精度な同期のために高速かつ高精度なクロック信号を用いている。このようなクロック信号を用いれば、起き上がりのタイミングを高精度に監視することが可能である。しかしながら、高速かつ高精度なクロック信号を発振する高速発振器は、消費電力が大きい。
【0006】
そこで、上記の高速発振器に比べて低速かつ低精度な低速発振器を備える。そしてこの低速発振器が発振する低速かつ低精度なクロック信号に基づいて起き上がりタイミングの監視を行うこととする。そして、スリープ期間においては高速発振器の動作を停止させることで、さらなる消費電力の低減を図ることが望まれる。
【0007】
ところが、スリープ期間の計時に低速かつ低精度なクロック信号を用いると、起き上がりのタイミングの判定にずれが生じてしまう恐れがある。そして起き上がりのタイミングがずれてしまうと、着信情報を受信し損なってしまう恐れがある。
【0008】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、スリープ期間の測定を主として低速かつ低精度なクロック信号を用いて行ったとしても、着信情報を受信するのに適正なタイミングでスリープから起き上がることを可能とするスペクトラム拡散通信装置およびその制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために本発明は、着信情報を受信する受信手段および待ち受け中のセルに属する基地局からの送信信号に関する複数のパスについてそのタイミングおよびエネルギを検出する検出手段を、制御手段により前記着信情報の到来タイミングを避けて定められる所定のスリープ期間を挟んで間欠的に動作させる。前記検出手段により検出された各パスのタイミングおよびエネルギに基づいて前記複数のパスのタイミングの分布における重心を判定手段が判定する。さらに補正タイミングを、前記判定手段により1つ前の動作期間にて判定された重心のタイミングとのタイミング差が所定の下限時間および上限時間を超えない範囲で前記判定手段により1つ前の動作期間にて判定された前記重心のタイミングおよび最新の動作期間に前記判定手段により判定された前記重心のタイミングに基づいて第1決定手段により決定する。補正値を、最新の動作期間に前記第1決定手段により決定された前記補正タイミング、1つ前の動作期間に前記第1決定手段により決定された前記補正タイミング、ならびに1つ前の動作期間に決定した前記補正値とに基づいて第2決定手段により決定する。
【0010】
前記スリープ期間の一部である第1期間は、第1発生手段が発生する所定周波数の第1クロック信号をカウントすることで第1計時手段が計時する。前記スリープ期間のうちの前記第1期間以外の期間である第2期間は、第2発生手段が発生する前記第1クロック信号よりも低い所定周波数の前記第2クロック信号をカウントすることで第2計時手段が計時する。
【0011】
前記第1期間を計時するために前記第1計時手段がカウントする第1カウント数および前記第2期間を計時するために前記第2計時手段がカウントする第2カウント数を前記補正値に基づいて第3決定手段が第3決定手段する。そして前記制御手段は、前記第1計時手段および前記第2計時手段が前記第1期間および前記第2期間をそれぞれ計時し終えた時点を前記スリープ期間の終了タイミングとすることとした。
【0012】
このような手段を講じたことにより、スリープ期間は、その一部が第1クロック信号をカウントすることにより、また残りが第2クロック信号をカウントすることによりその終了が管理される。このとき、第1クロック信号をカウントする第1カウント数および第2クロック信号をカウントする第2カウント数は、複数のパスのタイミングの分布における重心の変化に基づいて補正される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態につき説明する。
【0014】
図1は本実施形態に係る移動通信端末のブロック図である。なお図1においては、間欠受信に関わる構成を主として示している。図1で省略されている部分の構成は、周知の移動通信端末と同様である。なお、本実施形態では、移動通信端末は3GPP(3rd Generation Partnership Project)の規格に準拠することとする。
【0015】
図1に示すように本実施形態の移動通信端末は、モデム部1、高速発振器2、低速発振器3、第1高速カウント部4、第2高速カウント部5、低速カウント部6、低速カウント数算出部7、高速カウント数算出部8および間欠受信制御部9を有している。モデム部1はさらに、A/D変換器11、サーチャ12、n個のフィンガ13−1〜13−nおよびDSP(Digital Signal Processor)14を有している。
【0016】
図示しない基地局から送信された無線周波の信号は、図示しない無線部にて受信処理される。この無線部での受信処理の結果得られたベースバンドの受信信号は、A/D変換部11に入力される。
【0017】
A/D変換部11は、上述のように与えられる受信信号を所定のサンプリングレートでサンプリングする。このときサンプリングレートは、例えばPN(Pseudo Noise)符号のチップレートの整数倍に設定される。
【0018】
A/D変換部11でサンプリングされた受信信号は、サーチャ12およびフィンガ13−1〜13−nにそれぞれ入力される。
【0019】
サーチャ12は、サーチ対象のセル(アクティブセル)に対応づけられた拡散コードを種々のタイミングで受信信号に乗算して、逆拡散する。サーチャ12は、逆拡散のタイミングの範囲は、DSP4より通知される重心位置を中心として定める。逆拡散の結果得られる電力値は、各逆拡散タイミングにおける相関の高さを示す。サーチャ12は、このような電力値を、それぞれの逆拡散のタイミングを示す情報と併せてDSP14へと与える。
【0020】
フィンガ13−1〜13−nはそれぞれ、図示しない受信制御部から指定される位相のPN符号を用いて受信信号を逆拡散する。フィンガ13−1〜13−nは、逆拡散された信号をそれぞれDSP14へと与える。
【0021】
DSP14は、サーチャ12やフィンガ13−1〜13−nから与えられる情報を用いて種々のディジタル処理を行う。DSP14は、その動作状態を移動通信端末の動作状態に応じて変更することが可能である。そして間欠受信状態にあってはDSP14は、図1に示すような構成として機能する。
【0022】
すなわち間欠受信状態においてDSP1は、着信検出部14a、ピークサーチ部14b、パス管理部14c、重心判定部14d、補正重心決定部14e、補正値決定部14fおよびスリープ時間算出部14gとしての機能をそれぞれ達成する。
【0023】
着信検出部14aは、フィンガ13−1により逆拡散された信号に対して所定の処理をすることで受信データを再生する。そして着信検出部14aは、その受信データに含まれる自己宛の着信情報を検出することで着信検出を行う。着信検出部14aは、着信検出の結果を間欠受信制御部9へと与える。
【0024】
ピークサーチ部14bは、サーチャ12より与えられる電力値のうちから、所定の閾値以上であるものを大きい方からm個まで検出する。ここで検出される電力値についての逆拡散のタイミングは、情報の受信のために有用なパスに関する逆拡散のタイミングである。すなわちピークサーチ部14bは、アクティブセルに関する複数のパスのタイミングおよび電力値を検出するのである。ピークサーチ部14bは、各パスについてのタイミングを示す情報と電力値とをそれぞれ関連づけて示す候補パス情報を生成し、これをパス管理部14cに出力する。
【0025】
パス管理部14cは、候補パス情報を記憶する。
【0026】
重心判定部14dは、パス管理部14cに記憶された候補パス情報に基づいて、検出されている複数のパスのタイミングの分布における重心を判定する。重心判定部14dは、判定した重心をサーチャ12、補正重心決定部14eおよび補正値決定部14fへと与える。
【0027】
補正重心決定部14eは、新重心および旧重心に基づいて後述する補正重心を決定する。なお新重心は、間欠受信中における最新の動作期間にて重心判定部14dにより判定された重心である。旧重心は、1つ前の動作期間にて重心判定部14dにより判定された重心である。補正重心決定部14eは、決定した補正重心を補正値決定部14fへと与える。
【0028】
補正値決定部14fは、旧重心、補正重心および旧補正値に基づいて新補正値を決定する。ここで用いる補正重心は、最新の動作期間にて補正重心決定部14eにより決定されたものとする。旧補正値は、1つ前の動作期間にて自己が決定した補正値である。補正値決定部14fは、決定した新補正値をスリープ時間算出部14gに与える。
【0029】
スリープ時間算出部14gには、次のスリープ期間の開始時刻および終了時刻が間欠受信制御部9から通知される。スリープ時間算出部14gは、この開始時刻および終了時刻、ならびに新補正値に基づいて次のスリープ期間の長さを示すスリープ時間を算出する。スリープ時間算出部14gは、算出したスリープ時間を低速カウント数算出部7および高速カウント数算出部8へとそれぞれ与える。
【0030】
モデム部1は、間欠受信制御部9から与えられる制御信号に応じて、動作状態とスリープ状態とを切り替えることができる。動作状態においては各部が上述のような機能を正常に果たす。スリープ状態においては、各部が動作を停止する。
【0031】
高速発振器2は、チップレートの整数倍に及ぶ高レートな高速クロックを発振する。なお高速クロックのレートは本実施形態では、3.84MHzのチップレートに対して、その4倍の15.36MHzとしている。高速発振器2としては、例えば電圧制御・温度制御水晶発振器(VCTCXO)のような高精度なものが適用される。高速発振器2が発振する高速クロックは、第1高速カウント部4および第2高速カウント部5へとそれぞれ与えられる。
【0032】
低速発振器3は、高速クロックに比べて低レートな低速クロックを発振する。低速クロックは、例えば32KHz程度である。低速発振器3としては、発振周波数の制御機能を持たない水晶発振器が適用される。低速発振器3が発振する低速クロックは、第1高速カウント部4および低速カウント部6へと与えられる。
【0033】
第1高速カウント部4へは、スリープ期間の開始タイミングにて間欠受信制御部9から開始通知が与えられる。第1高速カウント部4は、この開始通知を受けたことに応じて高速クロックのカウントを開始する。第1高速カウント部4は、カウント開始後に最初に低速クロックが立ち上がったことに応じてカウントを停止する。第1高速カウント部4は、カウント値を低速カウント数算出部7および高速カウント数算出部8へと与える。
【0034】
第2高速カウント部5へは、低速カウント部6からカウントアップ通知が与えられる。第2高速カウント部5は、カウントアップ通知が与えられたことに応じて高速クロックのカウントを開始する。第2高速カウント部5は、高速カウント数算出部8から与えられた高速カウント数をカウントし終えたことに応じて、間欠受信制御部9へとカウントアップ通知を与える。
【0035】
低速カウント部6へは、スリープ期間の開始タイミングにて間欠受信制御部9から開始通知が与えられる。低速カウント部6は、この開始通知を受けたことに応じて低速クロックのカウントを開始する。低速カウント部6は、低速カウント数算出部7から与えられた低速カウント数をカウントし終えたことに応じて、第2高速カウント部5へとカウントアップ通知を与える。
【0036】
低速カウント数算出部7には、第1高速カウント部4でのカウント値が与えられる。低速カウント数算出部7は、このカウント値とスリープ時間とに基づいて低速カウント数を算出する。低速カウント数算出部7は、算出した低速カウント数を高速カウント数算出部8および低速カウント部6へと与える。
【0037】
高速カウント数算出部8には、第1高速カウント部4でのカウント値が与えられる。高速カウント数算出部8は、このカウント値と、スリープ時間と、低速カウント数とに基づいて高速カウント数を算出する。高速カウント数算出部8は、算出した高速カウント数を第2高速カウント部5へと与える。
【0038】
間欠受信制御部9は、着信検出部14aにより着信が検出されなかった場合に、次のスリープ期間の開始時刻と終了時刻とを判定し、これらをスリープ時間算出部14gへと通知する。間欠受信制御部9は開始時刻になったならば、第1高速カウント部4および低速カウント部6へと開始通知を与えるとともに、スリープ状態への移行を指定する制御信号をモデム部1へと与える。間欠受信制御部9は、開始時刻となった後に最初に低速クロックが立ち上がったことに応じて、高速発振器2の動作を停止させる。間欠受信制御部9は、低速カウント部6からカウントアップ通知が与えられたことに応じて高速発振器2を起動させる。間欠受信制御部9は、第2高速カウント部5からカウントアップ通知が与えられたことに応じて、動作状態への移行を指定する制御信号をモデム部1へと与える。
【0039】
次に以上のように構成された移動通信端末の動作につき説明する。
【0040】
スリープ状態から起きあがると、サーチャ12およびピークサーチ部14bにより周知のように複数のパスが検出される。そして各パスについてのタイミングを示す情報と電力値とをそれぞれ関連づけて示す候補パス情報がパス管理部14cに記憶される。
【0041】
重心判定部14dは、候補パス情報に基づいて、検出されている複数のパスのタイミングの分布における重心を次の式により判定する。
【0042】
重心=T1+Σ{(Tn−T1)×Pn}/ΣPn)
T1=主波位置
Tn=サーチウィンドウ内のパス位置
Pn=各パスの電力値
具体的には、候補パス情報に示されるパスが図2に示すように分布しているとする。この場合の重心は以下のように求まる。
【0043】
100+{(90−100)×150+(120−100)×500+(140−100)×150+(160−100)×100+(180−100)×50+(200−100)×30+(250−100)×20}/(150+1000+500+150+100+50+30+20)=100+{−1500+10000+3000+4000+4000+3000+3000}/2000=100+25500/1000=125.5
このように判定された重心を重心判定部14dから受けると補正重心決定部14eは、図3に示すような処理により補正重心を決定する。なおここでは、補正重心をWcenter_newLimit、新重心をWcenter_new、旧重心をWcenter_old、補正上限値をMove_limit32とそれぞれ示す。またこれらの値の単位は、いずれも“サンプル”である。
【0044】
補正重心決定部14eはステップST1において、Wcenter_new−Wcenter_old>Move_limit32なる関係が成立するか否かを確認する。重心がWcenter_oldからWcenter_newへとMove_limit32を越えるほどに増加ならば、補正重心決定部14eはステップST1にてYESと判定することになる。そしてこの場合に補正重心決定部14eはステップST2において、Wcenter_newLimitをWcenter_old−Move_limit32で求まる値に決定する。
【0045】
ステップST1にてNOと判定したならば、補正重心決定部14eはステップST3において、Wcenter_new−Wcenter_old<−Move_limit32なる関係が成立するか否かを確認する。重心がWcenter_oldからWcenter_newへとMove_limit32を越えるほどに減少ならば、補正重心決定部14eはステップST3にてYESと判定することになる。そしてこの場合に補正重心決定部14eはステップST4において、Wcenter_newLimitをWcenter_old+Move_limit32で求まる値に決定する。
【0046】
Wcenter_oldからWcenter_newへの変動量がMove_limit32を越えないならば、補正重心決定部14eはステップST3でもNOと判定することになる。そしてこの場合に補正重心決定部14eはステップST5において、Wcenter_newをそのままWcenter_newLimitとして決定する。
【0047】
このようにして補正重心決定部14eは、旧重心Wcenter_oldから新重心Wcenter_newへの変動量が補正上限値Move_limit32を越えないならば、新重心Wcenter_newをそのまま補正重心Wcenter_newLimitとして採用する。しかしながら補正重心決定部14eは、旧重心Wcenter_oldから新重心Wcenter_newへの変動量が補正上限値Move_limit32を越えるならば、Wcenter_old±Move_limit32で求まる値に補正重心Wcenter_newLimitを制限する。
【0048】
さて、補正上限値Move_limit32は、低速発振器3の特性を考慮して以下のようにして定める。
【0049】
まず、本移動通信端末の各種パラメータを図4に示すように仮定する。
【0050】
▲1▼ 低速発振器3が定常的に10ppm/s程度の精度を持つとする。このとき、温度変化などに起因する低速クロック信号の周波数ずれは、最大で0.6ppm/s程度となる。この周波数ずれは、±2.3チップ/sに相当する。すなわち、低速クロック信号に生じ得る周波数ずれは1秒当り最大で±2.3チップとなる。
【0051】
▲2▼ 3GPPのTS25.101 B.2.2 Multi−path fading Propagation Conditions、CASE2には、最大20μ秒離れた位置にあるパスを取得できる機能を持つことが要件として記述されている。20μ秒は77チップに相当する。従って、対応するべきマルチパスの広がり範囲は、±77チップとなる。
【0052】
▲3▼ 高速発振器2の精度に起因する高速クロック信号の偏差と、ドップラー周波数による高速クロック信号と基地局クロック信号との位相ずれは、120Kmで移動していると考えた場合でも次の式から分かるように極めて小さい。
【0053】
(120×10^3/3600)/(3×10^8)×5.12=0.5632(ppm)
このため、この位相ずれは、±1チップ程度に収まると考えて良い。
【0054】
▲4▼ 定常的に必要となるサーチウィンドウの幅は、▲2▼と▲3▼との和により定まり、±78チップとなる。
【0055】
▲5▼ 標準のサーチウィンドウ幅は、±128チップに設定する。
【0056】
▲6▼ ▲5▼と▲4▼との差が低速クロック信号の偏差を吸収し得るマージンとなる。ここでは、±50チップとなる。
【0057】
上述のように▲1▼から、間欠受信周期(DRX)が経過する毎での低速クロック信号の周波数ずれの最大値は次の式で求まる。そして、その具体値は図5に示すようなものとなる。
【0058】
2.3×経過DRX数×1DRXの時間
例えば、1DRXが2.56秒に設定されているならば、1DRXが経過した後の低速クロック信号の周波数ずれの最大値は次の式により5.888チップと求まる。
【0059】
2.3×1×2.56=5.888
このような周波数ずれが生じる低速クロック信号に基づく計時を行った場合には、計時される時間に生じるずれには低速クロック信号の周波数ずれが累積して現れる。このため、DRXを低速クロック信号のみに基づいて計時した場合のDRXの位相ずれの最大値は、図6にハッチングして示す三角形の面積に相当する値となる。なお図6は、低速クロック周波数の誤差の経時変化を示す図である。このためDRXが経過する毎でのDRXの位相ずれの最大値は次の式で求まる。そして、その具体値は図7に示すようなものとなる。
【0060】
同一DRX数が経過した後の周波数ずれ×1DRXの時間/2
例えば、1DRXが2.56秒に設定されているならば、1DRXが経過した後のDRXの位相ずれの最大値は次の式により7.53664チップと求まる。
【0061】
5.888×2.56/2=7.53664
さて、補正上限値Move_limit32は、1DRXが経過した後のDRXの位相ずれの最大値をサンプル値に変換し、小数点以下を四捨五入した値とする。
【0062】
1DRXが0.64秒であるときの補正上限値Move_limit32は、次の式により求まる値の小数点以下を四捨五入することで、2サンプルと定める。
【0063】
0.47104×4=1.88416
1DRXが1.28秒であるときの補正上限値Move_limit32は、次の式により求まる値の小数点以下を四捨五入することで、8サンプルと定める。
【0064】
1.88416×4=7.53664
1DRXが2.56秒であるときの補正上限値Move_limit32は、次の式により求まる値の小数点以下を四捨五入することで、30サンプルと定める。
【0065】
7.53664×4=30.14656
上述のように決定された補正重心Wcenter_newLimitを補正重心決定部14eから受けると補正値決定部14fは、次の式により補正値Adjust32newを決定する。なお、Adjust32oldは、1つ前の動作期間にて補正値決定部14fがAdjust32newとして決定した値である。Adjust32oldは、間欠受信状態が新たに起動された際には“0”とされる。
【0066】
Adjust32new=Adjust32old+Wcenter_newLimit−Wcenter_old
すなわち補正値決定部14fは、補正重心Wcenter_newLimitと旧重心Wcenter_oldとのタイミングのずれ量を累積した値を補正値Adjust32newとして定める。
【0067】
さて、今回の受信動作に際して自己宛の着信が着信検出部14aにて検出されなかった場合、間欠受信制御部9は次のスリープ期間を開始する時刻を決定する。また間欠受信制御部9は、次に自己宛の着信情報が到来するタイミングからスリープ期間の終了時刻を決定する。そしてこれら開始時刻および終了時刻をスリープ時間算出部14gへと通知する。
【0068】
開始時刻および終了時刻が間欠受信制御部9から通知されたならばスリープ時間算出部14gは、次の式により次のスリープ期間の時間(スリープ時間)を算出する。
【0069】
開始時刻と終了時刻との時間差(秒)×15.36M+Adjust32new
すなわちスリープ時間算出部14gは、スリープ時間をその時間内に含まれる高速クロック信号の周期数として算出する。そして開始時刻と終了時刻との時間差に相当する元々のスリープ時間に補正値Adjust32newを加えて補正した値を次のスリープ時間とする。なおスリープ時間算出部14gは、上記の式により求まる値の小数点以下は切り捨てる。つまり、スリープ時間は整数値とする。
【0070】
このようにして算出されるスリープ時間がスリープ時間算出部14gから与えられると低速カウント数算出部7および高速カウント数算出部8は、そのスリープ時間を取り込んで保持する。
【0071】
一方、間欠受信制御部9は、開始時刻になったならば、モデム部1へスリープ状態への移行を指示する制御信号を与える。また間欠受信制御部9は、第1高速カウント部4に開始通知を与える。これにより図8に示すように、モデム部1がスリープ状態となり、スリープ期間が開始される。また、スリープ期間が開始されてからの経過時間の計時が第1高速カウント部4により開始される。なお、第1高速カウント部4は高速クロック信号に同期しての単純なカウント動作を行うのみである。従って第2高速カウント部4により計時される経過時間は高速クロック信号の周期数として表わされる。
【0072】
第1高速カウント部4は、低速クロック信号が立ち上がるまでの間に計時を行う。従って第1高速カウント部4は、図8における時間T1を計時する。第1高速カウント部4は、このように計時した時間T1を低速カウント数算出部7および高速カウント数算出部8へと与える。
【0073】
時間T1が第1高速カウント部4から与えられたならば高速カウント数算出部8は、その時間T1を取り込んで保持しておく。
【0074】
時間T1が第1高速カウント部4から与えられたならば低速カウント数算出部7は、次の式により求まる値の小数点以下を切り捨てた値を低速カウント数とする。
【0075】
(T2−T1)/fl
T2=スリープ時間
fl=低速クロック信号の周波数
図8に示すように、スリープ期間の開始後に最初に低速クロックが立ち上がったことにより低速クロックに基づく計時を行うことが可能となるのである。そしてそれまでには時間T1が既に経過している。そこで低速カウント数算出部7は、スリープ時間T2の残りの時間中に含まれ得る低速クロック信号の周期数として低速カウント数を算出する。
【0076】
なお周波数flとしては、本移動通信端末の電源立上げ時に行うキャリブレーションにより推定された値を用いる。
【0077】
キャリブレーションは、以下のようにして行う。
【0078】
高速クロック信号の公称周波数を15.36MHz(1クロック期間は65.10ns)とする。低速クロック信号の公称周波数を32.768KHz(1クロック期間は30.52us)とする。測定時間を2.56秒とする。
【0079】
この条件下では、測定時間の中には本来、低速クロック信号が83886.08個分、高速クロック信号が39321600個を含んでいる。しかし、低速クロック信号を83886個をカウントする間に、高速クロック信号が40000000個カウントされたとすると、低速クロック信号の周波数は以下の式により約32.22KHzと推定される。
【0080】
Figure 2004040613
さて、低速カウント数算出部7により算出された低速カウント数は、低速カウント部6へとロードされる。低速カウント数は、低速カウント数算出部7から高速カウント数算出部8へも与えられる。低速カウント数が低速カウント数算出部7から与えられたならば高速カウント数算出部8は、次の式により求まる値の小数点以下を切り捨てた値を高速カウント数とする。
【0081】
T2−T1−T3×fh/fl
T3=低速カウント数
fh=高速クロック信号の周波数
これにより、図8に示す時間T4に含まれる高速クロック信号の周期数が高速カウント数として算出される。そして高速カウント数は、第2高速カウント部5へとロードされる。
【0082】
さて間欠受信制御部9は、スリープ期間の開始後に最初に低速クロックが立ち上がったことに応じて低速カウント部6へと開始通知を与える。これにより、低速カウント部6は間欠受信制御部9から開始通知を受けたことに応じて低速クロック信号のカウントを開始する。低速カウント部6は、低速カウント数をカウントし終えるまでカウントを続ける。かくして、低速カウント部6は図8中のTA時点からTB時点までを計時する。そして低速カウント部6は図8中のTB時点において低速カウント数をカウントし終え、カウントアップ通知を第2高速カウント部5および間欠受信制御部9へと与える。
【0083】
このようにTA時点からTB時点までの期間では低速クロック信号に基づいて計時がなされ、高速クロック信号は利用されない。そこで間欠受信制御部9は、TA時点にて低速カウント部6へと開始通知を与えたのちに、高速発振器2の動作を停止させる。間欠受信制御部9は、TB時点にてカウントアップ通知が低速カウント部6より与えられたことに応じて、高速発振器2の動作を再開させる。
【0084】
カウントアップ通知を低速カウント部6から受けたことに応じて第2高速カウント部5は、高速クロック信号のカウントを開始する。すなわち、第2高速カウント部5は図8中のTB時点からカウントを開始する。第2高速カウント部5は、高速カウント数をカウントし終えるまでカウントを続ける。そしてTB時点からT4時間が経過して高速カウント数をカウントし終えたならば第2高速カウント部5は、間欠受信制御部9へとカウントアップ通知を与える。
【0085】
カウントアップ通知を第2高速カウント部5から受けたならば間欠受信制御部9は、モデム部1へ動作状態への移行を指示する制御信号を与える。これに応じてモデム部1は、スリープ状態から起き上がって動作状態になる。つまり、第2高速カウント部5がカウントアップした時点でスリープ期間が終了する。
【0086】
このようにして、スリープ期間のうちで低速クロック信号により計時することが可能な期間(図8中のTA時点からTB時点までの期間)は、低速クロック信号に基づいて計時される。スリープ期間のうちの残りの期間は、高速クロック信号に基づいて計時される。そして、それらの計時を行うためのクロック信号のカウント数は、いずれか一方または双方が補正値Adjust32newに応じて補正される。そしてこれにより、スリープ期間からの起き上がりのタイミングが補正される。
【0087】
以下に、起き上がりのタイミングが補正される様子を具体的に説明する。
【0088】
PCH(Paging Channel)オープン時に、まず例えば図9(a)に示すように最新のマルチパスの状態における重心位置を判定しておく。図9(a)では、パスP1〜P4が検出されていて、重心位置Wcenter_newは1020サンプルと判定される。
【0089】
次にスリープ期間から起きあがったならばサーチャ12は、図9(b)に示すようにそのタイミング(以下、起き上がり位置と称する)から一定時間が経過したタイミングをウィンドウアップ位置とする。サーチャ12は、ウィンドウアップ位置を示すラベル値を予め決められている値に設定する。ウィンドウアップ位置に割り当てるラベル値は可変であるが、図9では100サンプルである例を示している。
【0090】
ところで図9(b)では、低速クロック信号の周波数ずれの影響で起き上がり位置が−20サンプル分ずれている。従ってウィンドウアップ位置も−20サンプル分ずれている。
【0091】
図9(b)では、前回のパスサーチのときからパスには変動がない。しかしながら、ウィンドウアップ位置がずれていることにより、パスタイミングとラベル値との関係がずれている。パスP1〜P4の重心位置のラベル値は1040サンプルになってしまっている。
【0092】
なおサーチャ12は、前回のパスサーチ結果に基づいて判定された重心位置Wcenter_oldを中心として±512サンプル(±128チップ)の範囲をサーチウィンドウとして設定する。
【0093】
このとき、新重心Wcenter_newは1040サンプルとなる。旧重心Wcenter_oldは1020サンプルとなる。従って、Wcenter_new−Wcenter_oldで求まる値は20サンプルとなる。1DRXが2.56秒に設定されているとするならば、補正上限値Move_limit32は30サンプルであって、Wcenter_new−Wcenter_oldで求まる値は補正上限値Move_limit32を下回る。そこで補正重心Wcenter_newLimitとしては新重心Wcenter_newがそのまま採用され、1040サンプルと決定される。さらに補正値Adjust32newが以下の式により20サンプルと決定される。
【0094】
Adjust32new=0+1040−1020=20
なお、この式では、前回は補正値が決定されていないから、補正値Adjust32oldが0サンプルとしてある。
【0095】
そして次のスリープ期間においては、20サンプル分を多くカウントを行うように、低速クロック信号のカウント数および高速クロック信号のカウント数のいずれか一方または双方が補正される。従って、次の起き上がり位置は、前回の起き上がり位置のずれ分が補正される。
【0096】
図9(c)では、低速クロック信号の周波数ずれの影響で起き上がり位置が−10サンプル分ずれている。従ってウィンドウアップ位置も−10サンプル分ずれている。さらに図9(c)では、パス変動が生じている。そして図9(a)では、パスP5〜P8が検出されている。
【0097】
このとき、新重心Wcenter_newは950サンプルとなる。旧重心Wcenter_oldは1040サンプルとなる。従って、Wcenter_new−Wcenter_oldで求まる値は90サンプルとなる。1DRXが2.56秒に設定されているとするならば、補正上限値Move_limit32は30サンプルであって、Wcenter_new−Wcenter_oldで求まる値は補正上限値Move_limit32を上回る。そこで補正重心Wcenter_newLimitとしては以下の式により、980サンプルと決定される。
【0098】
Wcenter_newLimit=Wcenter_old+Move_limit32=950−30=920
さらに補正値Adjust32newが以下の式により−10サンプルと決定される。
【0099】
Adjust32new=20+920−950=−10
そして次のスリープ期間においては、10サンプル分を少なくカウントを行うように、低速クロック信号のカウント数および高速クロック信号のカウント数のいずれか一方または双方が補正される。
【0100】
このように、低速クロック信号の周波数の変動とパスの変動との双方が生じている場合、あるいはパスの変動のみが生じている場合には、低速クロック信号の周波数の変動量に対応しない補正値によりスリープ期間のカウント数の補正が行われることになる。そしてこの結果、個々のスリープ期間毎では低速クロック信号の周波数変動に起因する起き上がり位置のずれを正しく補正することにはならない。しかし、マルチパスは瞬間的な変動はかなり激しいが、長周期的にみると同じタイミングに留まっていることが知られている。このことから、長周期的に見るとマルチパスの変動の影響は表れず、低速クロック信号の周波数の変動を補償して起き上がり位置が補正されるとみることが可能である。
【0101】
図10は、マルチパス重心の変化の様子を示す図であり、図10(a)は表、図10(b)はグラフである。また図10は、マルチパスの変動が起きない状況下にて、低速クロック信号の周波数がしばらく変動し続けたのちに元の周波数に戻る場合を示す図である。これは、暖房の効いた屋内から一旦屋外に出て、こののちに屋内に戻ったような状況が相当する。
【0102】
図10に示すように、重心はしばらくは変化しているが、本発明の補正の作用によりやがて1000サンプルに収束している。
【0103】
図11は、マルチパス重心の変化の様子を示す図であり、図11(a)は表、図11(b)はグラフである。また図11は、低速クロック信号の周波数変動が起きない状況下にて、マルチパスがしばらく変動したのちに元の状態に戻る場合を示す図である。
【0104】
図11に示すように、瞬間瞬間において重心位置の変動はかなり激しい。しかし、長周期的に見れば、重心は最初の位置である1000サンプルに収束するよう制御されている。
【0105】
ここで注目すべきは、新しい重心位置が、本来の重心位置に比べて緩やかに変化していることである。これは補正値の決定のために採用する重心位置のずれ量を補正上限値Move_limit32を上限として制限していることの効果である。
【0106】
図12は、マルチパス重心の変化の様子を示す図であり、図12(a)は表、図12(b)はグラフである。また図12は、低速クロック信号の周波数変動およびマルチパス変動が同時期に起きた場合を示す図である。これは、実環境での状況に相当する。
【0107】
図12に示すように、瞬間瞬間において重心位置の変動はかなり激しい。しかし、長周期的に見れば、重心は最初の位置である1000サンプルに収束するよう制御されている。
【0108】
次に、このようにしてスリープ期間からの起き上がりのタイミングを判定するためのカウント数を補正することにより、低速クロック信号の周波数ずれの影響を補償できることについて説明する。
【0109】
マルチパスが変動せず、低速クロック信号の周波数のみが変動する場合、重心位置のラベル値は低速クロック信号の周波数の変動に起因して変化している。これは、重心位置が変動したのではなく、パス位置とラベル値との関係がずれたためである。従ってこのときには、重心位置の変動量がラベル値のずれ量に、ひいては起き上がり位置のずれ量に相当する。そこで、重心位置の変動量を考慮して決定した補正値により、低速クロック信号のカウント数および高速クロック信号のカウント数のいずれか一方または双方を補正することで、起き上がり位置を補正することができる。
【0110】
一方、低速クロック信号の周波数は変動せず、マルチパスのみが変動する場合、重心位置のラベル値の変化は、重心位置の変動に起因するのであって、重心位置とラベル値との関係にずれは生じていない。しかしながら、マルチパスの変動に起因する重心位置の変動を、低速クロック信号の周波数変動に起因する重心位置の変動と区別することはできない。
【0111】
そこで、重心位置の変動に起因する重心位置のラベル値の変化も、低速クロック信号の周波数変動に起因する重心位置のラベル値の変化と見なす。そして、この重心位置のラベル値の変化量も考慮して決定した補正値により、低速クロック信号のカウント数および高速クロック信号のカウント数のいずれか一方または双方を変化させる。これは、重心位置とラベル値との関係をずらす方向に働く。
【0112】
しかしながら、重心位置は長周期的に見れば同じタイミングに留まっている。すなわち、重心位置は、あるタイミングを中心としてその前後のタイミングに分布しているのである。従って長周期的に見れば、重心位置がずれる方向はラベル値の増加方向と減少方向とが混在している。このようなことから、カウント数の補正により重心位置とラベル値との関係をずらす方向も互いに異なる2つの方向が混在することとなる。この結果、マルチパスの変動に応じて重心位置とラベル値との関係をずらしてしまう量は、限られた範囲内に制限される。
【0113】
さらに本実施形態では、旧重心Wcenter_oldと新重心Wcenter_newとの差が補正上限値Move_limit32を越える場合には、重心の変動量を補正上限値Move_limit32に制限する。すなわち、補正値の決定のために検出される重心の変動量は最大でも補正上限値Move_limit32である。一方、実環境においては、低速クロック信号の周波数変動とマルチパスの変動との双方が生じる。つまり、補正値の決定のために検出される重心の変動量には、低速クロック信号の周波数変動に起因する分とマルチパスの変動に起因する分とが含まれる。これらのことから、補正値の決定のために検出される重心の変動量に含まれるマルチパスの変動に起因する分の最大値は、補正上限値Move_limit32よりもさらに小さい。
【0114】
これらのことから、パスタイミングとラベル値との関係の変動を小さく抑えることが可能となり、ラベル値に基づいて定められるサーチウィンドウとパスタイミングとのずれを小さく抑えることができる。この結果、サーチャ12にてパスタイミングを正しく検出することが可能となり、着信情報を確実に受信することが可能となる。
【0115】
また本実施形態では、前回検出されたマルチパスの重心位置を中心としてサーチウィンドウを設定しているので、有効なパスが分布している範囲について的確にパスサーチを行うことができる。
【0116】
ところで、上記のような処理を行う上で、エネルギーが低すぎるパスを重心の判定のために採用すると、判定される重心位置の誤差が大きくなってしまう恐れがある。そこで重心判定部14dは、エネルギーが予め定めた第1閾値以上であるパスのみを重心の判定のために採用する。
【0117】
さらに、重心判定部14dにて重心の判定のために採用されるパスの総合的なエネルギーが低すぎる場合には、判定される重心位置は信頼性に欠ける。そこで上記の総合的なエネルギーが予め定められた第2閾値未満であるならば、重心判定部14dは、新重心Wcenter_newとして旧重心Wcenter_oldをそのまま採用する。またこのときに補正値決定部14fは、補正値Adjust32newとして前回に決定した補正値Adjust32oldの値をそのまま採用する。なお、総合的なエネルギーとしては、例えば重心の判定のために採用されるパスのエネルギーの総和や平均値などを用いることが可能である。
【0118】
この結果、次のスリープ期間における低速クロック信号のカウント数および高速クロック信号のカウント数の補正は行われない。
【0119】
すなわち本実施形態では、重心の判定のために採用されるパスの総合的なエネルギーが第2閾値を下回るほどに低い場合には、次のスリープ期間における低速クロック信号のカウント数および高速クロック信号のカウント数の補正は行わないようにするのである。
【0120】
このようにすることで、不正確である恐れのある重心位置に基づく補正を行ってしまうことを防止する。そしてこれにより、サーチウィンドウとパスタイミングとのずれを安定的に小さく抑えることができる。
【0121】
ところがこのようにすると、低速クロック信号の周波数変動の影響が蓄積され、次の起き上がり位置がさらに大きくずれる恐れがある。
【0122】
そこで本実施形態では、図13に示す取り決めに従い、サーチウィンドウの幅を変化させる。図13は、図7に示した位相ずれに基づき、その位相ずれを吸収するのに必要とされるウィンドウ幅を規定したものである。
【0123】
例えば1DRXが2.56秒に設定されている場合には、1DRXにて現れる位相ずれは図7から約7.5チップであることが分かる。マルチパス変動に対応するために定常的に必要となるサーチウィンドウの幅は±77chipである。このため、デフォルトのウィンドウ幅(±128チップ)で位相ずれを吸収することができる。
【0124】
しかし、2DRXに現れる位相ずれは図7から約30チップであることが分かる。このため、デフォルトのウィンドウ幅では位相ずれを吸収しきれない恐れがあるので、ウィンドウ幅はデフォルトよりも大きな±192チップと規定している。
【0125】
以下に、ウィンドウ幅が変更される様子を具体的に説明する。
【0126】
PCHオープン時に、まず例えば図14(a)に示すように最新のマルチパスの状態における重心位置を判定しておく。図14(a)では、パスP11〜P14が検出されていて、重心位置Wcenter_newは1020サンプルと判定される。
【0127】
次にスリープ期間から起きあがったならばサーチャ12は、図14(b)に示すように起き上がり位置から一定時間が経過したタイミングをウィンドウアップ位置とする。ところで図14(b)では、低速クロック信号の周波数ずれの影響で起き上がり位置が−20サンプル分ずれている。従ってウィンドウアップ位置も−20サンプル分ずれている。
【0128】
図14(b)では、パスP15からP18が検出されていて、その重心位置Wcenter_newは1040サンプルである。しかしながら、各パスのエネルギーは小さく、総合的なエネルギーが第2閾値未満となっている。
【0129】
このような場合には、実際の重心位置は無視する。そして重心位置Wcenter_newおよび補正値Adjust32newを次のように設定する。
【0130】
Wcenter_new=Wcenter_old
Adjust32new=Adjust32old
図14(b)では、重心位置Wcenter_newおよび補正値Adjust32newは次のように設定される。
【0131】
Wcenter_new=1020
Adjust32new=0
すなわち、重心位置Wcenter_newおよび補正値Adjust32newを、それぞれ前回に決定した値のままとする。この結果、次のスリープ期間における低速クロック信号のカウント数および高速クロック信号のカウント数の補正は行われない。
【0132】
図14(c)では、低速クロック信号の周波数ずれの影響が2DRXに渡り蓄積されて、起き上がり位置が−40サンプル分ずれている。従ってウィンドウアップ位置も−40サンプル分ずれている。
【0133】
図14(c)では、直前のスリープ期間における低速クロック信号のカウント数および高速クロック信号のカウント数の補正が行われていないから、サーチウィンドウの幅は±768サンプル(±192チップ)としている。そして図14(c)では、パスP19〜P24が検出されている。パスP23,P24は、サーチウィンドウ幅を広げたことにより検出することができたパスである。
【0134】
ただし、このように広げたサーチウィンドウ内で検出された全てのパスを重心位置の判定に用いるようにすると、重心位置の変動が大きくなり過ぎてしまう恐れがある。そして重心位置の変動が大きくなり過ぎてしまうと、スリープ期間の補正が適正に行えなくなってしまう恐れがある。
【0135】
そこで重心判定部14dは、±512サンプルの範囲から検出されたパスのみを重心の判定に用いるようにする。図14(c)では、ラベル値が508サンプルから1532サンプルまでの範囲から検出されたパスP19〜P22のみを重心の判定に用いる。
【0136】
このように、サーチウィンドウの幅を適宜変更させることで、マルチパスを的確に検出することが可能となる。この結果、着信情報を精度良く受信することが可能となる。
【0137】
ところで、1DRXが5.12秒に設定された場合、1DRXが経過した際の位相ずれの最大値は図7から分かるようにおよそ30チップ(120サンプル)にも及ぶ。このため、本実施形態の補正方法では、この位相ずれを吸収しきれない恐れがある。
【0138】
そこで本実施形態では、1DRXが5.12秒に設定されている場合には、1DRXが2.56秒に設定されているときと同様にして動作するようにする。すなわち、本来のスリープ期間中に、1DRXが2.56秒であるときと同様なタイミングにて一旦スリープから起き上がる。そしてその時のマルチパスの状態に応じて、残りのスリープ期間に関する低速クロック信号のカウント数および高速クロック信号のカウント数を定める。そしてそのカウント数に基づいて残りのスリープ期間をスリープ状態とする。
【0139】
このようにすることによって、待ち受け周期が5.12秒のような長周期であっても本願発明の処理にて対応が可能である。
【0140】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、スリープ期間の開始タイミングおよび起き上がりタイミングはスリープ期間毎に変化するものとなっているが、これらはそれぞれ周期的であっても良い。
【0141】
また上記実施形態では、低速クロック信号および高速クロック信号の立ち上がりでタイミングをとっているが、立ち下がりでタイミングを取るようにしても良い。
【0142】
また補正上限値Move_limit32は、スリープ期間の長さ(最大値や平均値)における低速クロック信号の周波数ずれに基づいて定めるようにするなど、ある程度柔軟に定めることが可能である。
【0143】
また上記実施形態では、各請求項に係る発明をそれぞれ含んでいるが、必ずしもそれらを全て含んでいる必要はない。
【0144】
また、スペクトラム拡散通信を用いるものであれば、N−CDMAのような3GPPに準拠しない通信装置にも本発明の適用が可能である。
【0145】
このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0146】
【発明の効果】
本発明によれば、スリープ期間の終了を、その一部を第1クロック信号をカウントすることにより、また残りを第2クロック信号をカウントすることにより管理するが、このとき、第1クロック信号をカウントする第1カウント数および第2クロック信号をカウントする第2カウント数を、複数のパスのタイミングの分布における重心の変化に基づいて補正することとした。第2クロック信号の周波数ずれに起因する計時時間のずれは複数のパスのタイミングの分布における重心の変化に現れるので、そのような周波数ずれの影響を補正することになり、第2クロック信号が低速かつ低精度であったとしても、着信情報を受信するのに適正なタイミングでスリープから起き上がることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る移動通信端末のブロック図。
【図2】マルチパスの重心の一例を示す図。
【図3】補正重心を決定するためのフローチャート。
【図4】各種パラメータの一例を示す図。
【図5】間欠受信周期が経過する毎での低速クロック信号の周波数ずれの最大値を示す図。
【図6】間欠受信周期を低速クロック信号のみに基づいて計時した場合の間欠受信周期の位相ずれの最大値を示す図。
【図7】間欠受信周期が経過する毎でのDRXの位相ずれの最大値。
【図8】スリープ期間を監視するためのカウント動作の詳細を示す図。
【図9】起き上がりのタイミングが補正される様子の具体例を示す図。
【図10】低速クロック信号の周波数がしばらく変動し続けたのちに元の周波数に戻る場合におけるマルチパス重心の変化の様子を示す図。
【図11】低速クロック信号の周波数変動が起きない状況下にてマルチパスがしばらく変動したのちに元の状態に戻る場合におけるマルチパス重心の変化の様子を示す図。
【図12】低速クロック信号の周波数変動およびマルチパス変動が同時期に起きた場合におけるマルチパス重心の変化の様子を示す図。
【図13】サーチウィンドウの幅に関する取り決めの一例を示す図。
【図14】ウィンドウ幅が変更される様子の具体例を示す図。
【符号の説明】
1…モデム部
2…高速発振器
3…低速発振器
4…第1高速カウント部
5…第2高速カウント部
6…低速カウント部
7…低速カウント数算出部
8…高速カウント数算出部
9…間欠受信制御部
11…A/D変換器
12…サーチャ
13−1〜13−n…フィンガ
14…DSP
14a…着信検出部
14b…ピークサーチ部
14c…パス管理部
14d…重心判定部
14e…補正重心決定部
14f…補正値決定部
14g…スリープ時間算出部
14f…補正値決定部

Claims (13)

  1. それぞれが複数のセルのいずれかに属した基地局との間でスペクトラム拡散通信方式による無線通信を行うもので、かつ待ち受け中には既知のタイミングで着信情報が前記基地局より送られてくる通信システムにて用いられるスペクトラム拡散通信装置において、
    前記着信情報を受信する受信手段と、
    待ち受け中のセルに属する基地局からの送信信号に関する複数のパスについてそのタイミングおよびエネルギを検出する検出手段と、
    前記受信手段および前記検出手段を前記着信情報の到来タイミングを避けて定められる所定のスリープ期間を挟んで間欠的に動作させる制御手段と、
    前記検出手段により検出された各パスのタイミングおよびエネルギに基づいて前記複数のパスのタイミングの分布における重心を判定する判定手段と、
    補正タイミングを、前記判定手段により1つ前の動作期間にて判定された重心のタイミングとのタイミング差が所定の下限時間および上限時間を超えない範囲で前記判定手段により1つ前の動作期間にて判定された前記重心のタイミングおよび最新の動作期間に前記判定手段により判定された前記重心のタイミングに基づいて決定する第1決定手段と、
    補正値を、最新の動作期間に前記第1決定手段により決定された前記補正タイミング、1つ前の動作期間に前記第1決定手段により決定された前記補正タイミング、ならびに1つ前の動作期間に決定した前記補正値とに基づいて決定する第2決定手段と、
    所定周波数の第1クロック信号を発生する第1発生手段と、
    前記第1クロック信号よりも低い所定周波数の第2クロック信号を発生する第2発生手段と、
    前記スリープ期間の一部である第1期間を前記第1クロック信号をカウントすることで計時する第1計時手段と、
    前記スリープ期間のうちの前記第1期間以外の期間である第2期間を前記第2クロック信号をカウントすることで計時する第2計時手段と、
    前記第1期間を計時するために前記第1計時手段がカウントする第1カウント数および前記第2期間を計時するために前記第2計時手段がカウントする第2カウント数を前記補正値に基づいて決定する第3決定手段とを具備し、
    かつ前記制御手段は、前記第1計時手段および前記第2計時手段が前記第1期間および前記第2期間をそれぞれ計時し終えた時点を前記スリープ期間の終了タイミングとするスペクトラム拡散通信装置。
  2. 前記第1決定手段は、最新の動作期間に前記判定手段により判定された重心のタイミングである新タイミングと1つ前の動作期間に前記判定手段により判定された旧重心のタイミングである旧タイミングとの差が前記下限時間よりも大きくかつ前記上限時間よりも小さいならば前記新タイミングを補正重心のタイミングとし、前記新タイミングと旧タイミングとの差が前記下限時間以下であるならば前記旧タイミングから前記下限時間を減じて求まるタイミングを補正重心のタイミングとし、前記新タイミングと旧タイミングとの差が前記上限時間以上であるならば前記旧タイミングに前記上限時間を加えて求まるタイミングを補正重心のタイミングとして決定する請求項1に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  3. 前記第2決定手段は、前記補正タイミングと1つ前の動作期間に前記判定手段により判定された旧重心のタイミングとの差を1つ前の動作期間に決定した前記補正値に加えることで最新の動作期間における前記補正値を決定する請求項1に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  4. 前記第3決定手段は、前記スリープ期間に含まれる時間を前記補正値に基づいて補正して補正時間を決定する第4決定手段を備え、
    前記第1計時手段は、スリープ期間の開始タイミングから次に前記第2クロック信号に所定変化が現れるまでに前記第1クロック信号をカウントする第1カウント手段を備え、
    前記第3決定手段は、前記第3計時手段により計時された時間を前記補正時間から減じて求まる時間内に含まれる前記第2クロック信号の周期数(ただし整数)前記第2カウント数として決定する第5決定手段と、
    前記第5決定手段により決定された第2カウント数に相当する時間を前記補正時間から減じて求まる時間内に含まれる前記第1クロック信号の周期数(ただし整数)を前記第1カウント数として決定する第6決定手段とを備え、
    さらに前記第1計時手段は、前記第6決定手段により決定された前記第1カウント数から前記第1カウント手段によりカウントされた数を減じて求まる数を前記第1クロック信号に基づいてカウントする第2カウント手段を備える請求項1に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1発生手段を前記第2期間を挟んで間欠的に動作させる請求項1に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  6. 前記下限時間および前記上限時間は、1回の間欠受信周期中に前記第2クロック信号に生じ得る累積的な位相誤差の最大値に相当する時間内に含まれる前記第1クロック信号の周期数の負数および正数とする請求項1に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  7. 前記検出手段は、1つ前の動作期間にて判定された前記重心のタイミングを中心とした所定幅のサーチウィンドウ内に位置するパスのみをタイミングおよびエネルギの検出対象とする請求項1に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  8. 前記判定手段は、前記検出手段により検出されたパスのうちでエネルギが所定の第1閾値以上であるパスのタイミングのみを前記重心の判定に用いる請求項1に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  9. 前記判定手段は、前記検出手段により検出された複数のパスの総合的なエネルギが所定の第2閾値以下であるならば1つ前の動作期間に判定した重心のタイミングを最新の動作期間における重心のタイミングとする請求項1に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  10. 前記検出手段は
    、前記判定手段が1つ前の動作期間にてその1つ前の動作期間に判定した重心のタイミングをそのまま最新の動作期間における重心のタイミングとしたならば、最新の動作期間におけるサーチウィンドウの幅を1つ前の動作期間よりも大きくする請求項9に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  11. 前記検出手段は、前記判定手段が1つ前の動作期間にてその1つ前の動作期間に判定した重心のタイミングをそのまま最新の動作期間における重心のタイミングとした動作期間の連続数に応じて前記サーチウィンドウの幅を変更する請求項10に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  12. 1回ずつの動作期間およびスリープ期間よりなる間欠受信周期が可変であり、
    かつ前記制御手段は、設定された間欠受信周期が所定時間を超えるならばその設定された間欠受信周期の1/n(nは2以上の所定の整数)の周期で前記動作期間を設定する請求項1に記載のスペクトラム拡散通信装置。
  13. それぞれが複数のセルのいずれかに属した基地局との間でスペクトラム拡散通信方式による無線通信を行うもので、
    待ち受け中には既知のタイミングで前記基地局より送られてくる着信情報を受信する受信手段と、
    所定周波数の第1クロック信号を発生する第1発生手段と、
    前記第1クロック信号よりも低い所定周波数の第2クロック信号を発生する第2発生手段とを具備したスペクトラム拡散通信装置を制御する制御方法において、
    待ち受け中のセルに属する基地局からの送信信号に関する複数のパスについてそのタイミングおよびエネルギを検出し、
    前記受信手段の動作および前記複数のパスについてのタイミングおよびエネルギの検出を前記着信情報の到来タイミングを避けて定められる所定のスリープ期間を挟んで間欠的に行わせ、
    前記検出された各パスのタイミングおよびエネルギに基づいて前記複数のパスのタイミングの分布における重心を判定し、
    補正タイミングを、1つ前の動作期間にて判定された重心のタイミングとのタイミング差が所定の下限時間および上限時間を超えない範囲で1つ前の動作期間にて判定された前記重心のタイミングおよび最新の動作期間にて判定された前記重心のタイミングに基づいて決定し、
    補正値を、最新の動作期間に決定された前記補正タイミング、1つ前の動作期間に決定された前記補正タイミング、ならびに1つ前の動作期間に決定した前記補正値とに基づいて決定し、
    前記スリープ期間の一部である第1期間を前記第1クロック信号をカウントすることで計時し、
    前記スリープ期間のうちの前記第1期間以外の期間である第2期間を前記第2クロック信号をカウントすることで計時し、
    前記第1期間を計時するために前記第1計時手段がカウントするカウント数および前記第2期間を計時するために前記第2計時手段がカウントするカウント数を前記補正値に基づいて決定し、
    かつ前記第1計時手段および前記第2計時手段が前記第1期間および前記第2期間をそれぞれ計時し終えた時点を前記スリープ期間の終了タイミングとする制御方法。
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