JP2004038216A - 液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくともパターン状の透明電極から構成される第一の基板及び第一の基板の上に対向配置される第二の基板のうち少なくとも一方の基板にスペーサを散布し、両基板の間隙に液晶を注入してなる液晶表示装置の製造方法であって、正極性又は負極性に帯電したスペーサを基板上に散布するに際し、アースされた体積抵抗1010Ωcm以下の導電性ステージに基板を密着させて設置して、かつ、透明電極に対してスペーサの帯電極性と同極性である200V〜5kVの電圧を印加する液晶表示装置の製造方法。
【選択図】 なし
Description
これらの液晶表示装置において、2枚の基板間隔を規制し、適正な液晶層の厚みを維持しているのがスペーサである。
しかしながら、薄膜トランジスタ(TFT)が形成された基板にスペーサの配置制御を行うための電圧を印加すると、その電圧で素子が破壊されてしまい、液晶表示装置としての機能を果たすことができないという問題があった。
一方、STN型液晶表示装置のように複数の線状透明電極を平行に並べて構成されたストライプ状透明電極を有する基板の電極間隙にスペーサを配置するための技術として、特開平4−204417号公報には、スペーサ散布時に、スペーサを正負いずれかに帯電させ、基板の線状透明電極に対してスペーサと同極性の電圧を印加する液晶表示装置の製造方法が開示されている。
以下に本発明を詳述する。
上記スペーサとしては特に限定されず、例えば、金属微粒子;合成樹脂微粒子;無機微粒子;合成樹脂に顔料が分散された遮光性微粒子;染料により着色された微粒子;加熱・光等により接着性を発揮する微粒子;金属微粒子、合成樹脂微粒子、無機微粒子等の表面を金属によりメッキした微粒子等が挙げられ、液晶表示装置において、セル厚調整をするためのものである。
上記導電性ステージは、体積抵抗1010Ωcm以下が必要であり、基板は、ある一定以上の面積で導電性ステージと密着していればよい。
上記乾式散布方法において、スペーサの帯電方法としては、スペーサが配管との接触を繰り返すことにより帯電する方法等が挙げられる。帯電方法では、圧縮空気、圧縮窒素のような媒体でスペーサを配管内に通すことにより安定的に帯電する。この場合、スペーサの帯電及び基板上への水分の付着防止の観点から、媒体である気体は水分の極力少ない乾燥状態が好ましい。
上記金属製配管としては特に限定されず、例えば、ニッケル、銅、アルミニウム、チタン等の単一組成の配管;ステンレス等の合金からなる配管等が挙げられる。また、配管内壁に、金、クロム等の金属被膜をメッキ等により形成してなる配管等であってもよい。
また、スペーサの帯電量を調節するために、これら材質の異なる配管を直列に連結してもよい。
上記導電性ブラックマトリックスとしては、導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、クロム、アルミニウム、カーボンブラック等からなるもの等が挙げられるが、導電性の観点から、金属製であることが好ましく、クロムからなるものが多く用いられている。通常、図2に示すように、導電性ブラックマトリックスの上には、絶縁性のオーバーコート層が形成されている。上記オーバーコート層は、線状透明電極と導電性ブラックマトリックスとの短絡を防止するために設けられるものであり、透明で絶縁性を有するものであれば特に限定されず、例えば、アクリル樹脂等からなるもの等が挙げられる。
上記オーバーコート層は、基板がカラーフィルタを有する基板である場合には、カラーフィルタ層を平坦化する作用も有する。なお、このようなカラーフィルタは、一般に、顔料分散法、染色法等により形成することができる。
すなわち、散布されるスペーサの帯電極性が正極性(+)である場合には、導電性ブラックマトリックスに印加される電圧(V1)と、透明電極に印加される電圧(V2)との関係を、
V1<V2
とする。
また、散布されるスペーサの帯電極性が負極性(−)である場合には、導電性ブラックマトリックスに印加される電圧(V1)と、透明電極に印加される電圧(V2)との関係を、
V1>V2
とする。
上記V1とV2との電位差をスペーサの帯電極性に対して異極性で形成した場合又はアース電位を基準として正極性(+)と負極性(−)とから形成した場合は、スペーサは基板遠方でまず引力の影響を受けるので落下スピードが速くなる傾向がある。
なお、スペーサの帯電量の測定は、例えば、E−SPARTアナライザ(細川ミクロン社製)等を利用することができる。
図3〜5は、1枚の基板から表示用の基板を2枚作製するタイプの基板を示した平面図である。図4及び5に示す基板は、表示領域の外側にダミー電極が形成されているタイプのものである。通常、このダミー電極は、製造工程において正電気によりスパークが生じ、配向膜が損傷するのを防止するために形成されている。
このように、ダミー電極が形成されているもの(図4及び図5)を使用するのは、表示領域の最外周部におけるスペーサの数の減少を防止し、全体のセルギャップを均一に保つためである。
しかしながら、図7に示すように、表示領域の外側に配置されたダミー電極に、表示領域内の透明電極と同様の電圧を印加すると、ダミー電極が形成された領域にも、表示領域と同様の電場が広がったことになり、そのため、ダミー電極の内側では、スペーサの数は殆ど減少せず、表示領域では均一な数のスペーサが配置されることとなる。その結果、この基板を用いて液晶表示装置を製造すると、セルギャップは、表示領域全体で均一となり、表示ムラが存在しなくなり、コントラストの高い表示が可能となる。なお、図6及び図7においては、下部のオーバーコート層やブラックマトリックス層等を省略している。
また、透明電極とダミー電極とが導通していない場合には、透明電極とは異なる電圧をダミー電極に印加することが好ましい。
これは、例えば、表示領域とダミー電極との距離が離れていると、その間にスペーサが逃げる場合がある。従って、このような場合には、ダミー電極に表示領域よりも強い斥力電圧を印加し、スペーサを反発により表示領域の最外周部に逆に飛ばすことが必要となるからである。
しかしながら、パターン状の透明電極に印加する電圧により電場が形成され、スペーサに対して斥力が働く場合、表示領域外周付近のスペーサ数が少なくなる現象が見られた。
基板外周端部が導電性ステージから浮いた状態とは、図11に示すように、基板が導電性ステージからはみ出した状態のことである。
電気的に浮いた電極があるとその部分にスペーサが集中して散布されてしまうことから、基板上に形成された透明電極にスペーサの帯電極性と同極性の電圧を印加するときには、全ての透明電極に電圧を印加して、電気的に浮いた電極がないようにするのが好ましい。
上記導電性ブラックマトリックスとしては特に限定されず、上述したものと同様のもの等が挙げられる。
従って、導電性ステージが基板よりも小さくても、導電性ブラックマトリックスが存在する領域は、スペーサを配置するのに適する電場が形成される。
一方、表示領域外は、図13に示すように、ダミー電極を形成すると、ダミー電極及び基板のガラス部ともに高い電位となる。そのため基板全体で見ると、表示領域外に高い電位の領域が形成され、表示領域内に低い電位の領域が形成されることになる。
スペーサが散布される基板が多数の表示領域の形成された多面取りである場合でも、ブラックマトリックスが導電性の場合には、各表示領域のブラックマトリックスの額縁外周部よりも内側になる大きさの複数の導電性ステージを設けることにより、全ての表示領域に対して、上述したのと同様の効果を得ることができる。
この場合、複数の表示領域に対応して、分割された複数の導電性ステージを設置してもよいし、一つの導電性ステージに溝を形成して、複数の導電性ステージを設置してもよい。
上記導電性ステージと基板との接触面積は、表示領域面積の30%以上であるのが好ましい。
しかしながら、導電性ステージと表示領域(ブラックマトリックスの領域)との接触面積が小さすぎると、アースの効果が薄れてしまう。従って、表示領域にスペーサの配置に適する電場を形成する為には、導電性ステージと基板との接触面積が、基板上の表示領域面積の30%以上であるのが好ましい。30%未満であると、アースの効果が薄れ、スペーサの配置に適する電場が崩れて、スペーサの表示領域外周部への配置が行えにくくなる。
一般的に、STN型液晶表示装置であれば、スペーサの散布はラビング工程後に行われる。ラビング工程は、ドラムに巻き付けた布状の合成樹脂等で配向膜表面を擦るため、その毛等が基板に付着することがあり、ラビング工程後に水洗浄される場合がある。この水はエアーナイフ等で吹き落とされるが、充分に乾燥されてはいない。
透明電極に電圧を印加してスペーサを選択的に配置する方法では、透明電極には数百V〜数kVの高電圧を印加する。従って、上述したように、水分が付着した基板により、図1に示すような状態でスペーサの配置を行おうとすると、配向膜が形成されていない部分(電極が露出している部分)や、配向膜が形成されていても極薄膜である部分等は、水分の存在により、図14に示すように、基板表面の水分を伝わり微少電流がステージ側にリークする。
通常、液晶表示装置の製造工程の温度及び湿度はある程度管理されてはいるが、季節等の経過により変動は生じていた。また、ラビング後の水洗浄後の散布までの時間や、水切り状況等によっても付着水分量は変化する。従って、このような環境や工程等の違いにより付着水分量が変化するため、スペーサの配置状況も変わり、液晶表示装置の表示性能におけるバラツキの原因となっていた。
上記基板の加熱は、オーブン、ホットプレート、赤外線加熱等による方法により行うことができ、基板の温度が上昇するものによるのであれば特に制限はない。基板の温度が上昇することにより、付着水分は減少するため、基板表面の抵抗が高くなり、電流がリークすることがなくなり、安定的に高精度にスペーサの配置が行えるようになる。
ただし、基板が熱い状態でステージ上に設置すると、冷却過程で基板が反ってしまう場合があり、ステージとの密着不良で配置状態が悪化する場合があるので、ある程度の冷却時間が必要である。
上記散布中の基板の加熱は、ステージをホットプレート状態にしておくか、散布槽内に赤外線加熱装置を設ける等にして行うことができる。
上記乾燥気体としては、乾燥窒素ガス、乾燥空気等を用いることが可能である。
上述したように、基板表面に水分が付着している場合、透明電極に電圧を印加すると微少電流が流れるため、配置に適する電場が形成されなくなる。従って、透明電極に1kVの電圧を印加した場合に、透明電極と導電性ステージとの間に流れる電流が10-6Aよりも多いと、配置に適する電場が形成されにくいためスペーサの選択配置性が低下することがあり、10-6A以下であると、配置に適する電場が形成されてスペーサは高い選択配置性を示す。
スペーサの帯電極性と同極性の電圧を透明電極に印加することによりスペーサをブラックマトリックス部分に配置させることによる液晶表示装置の製造方法を行う場合に、同条件、同様基板を用いても、スペーサがブラックマトリックス部分に配置する比率が常に一定ではなく、時と場合により変化してしまうという問題があったが、原因を鋭意検討した結果、環境中(空気中)の水分が影響してスペーサのブラックマトリックス部分への選択配置性が変化してしまうことが判明し、散布される基板の水分を除去する工程を設けることにより、基板表面の絶縁性が高まり、透明電極からのリーク電流がなくなり、スペーサを配置させるための電場が安定的に形成されるようになる。その結果、歩留まりよく、かつ、高精度にスペーサをブラックマトリックス部分に配置させることが可能となる。
従って、アースされた導電性ステージに基板を密着させて設置し、基板電極にスペーサの帯電極性と同極性の電圧を印加し、スペーサを電極間隙に高精度に、安定的に配置させるためには、基板上の水分状態を確認し、管理する必要がある。
上記エレクトロメーター等を設置して確認する方法は、散布を行う基板の透明電極に電圧を印加し、透明電極と導電性ステージとの間に流れる電流を測定する。このとき、基板が湿度等の影響を受けて水分が多ければ、透明電極からステージに流れるリーク電流は多くなり、基板が乾燥状態であれば、リーク電流は少なくなる。
上記液晶表示装置の製造方法は、透明電極と導電性ステージとの間に流れる電流を10-6A以下に管理するため、アースされた導電性ステージに基板を密着させて設置し、基板上の透明電極にスペーサの帯電極性と同極性の電圧を印加してスペーサを散布する工程を、室温18℃〜28℃及び相対湿度50%以下に管理して行うことが好ましい。
相対湿度50%以下で室温18℃よりも低い温度であると、作業環境より温度が低くなりすぎ、逆に結露を起こしてしまう場合があり、相対湿度50%以下で室温28℃よりも高い温度であると、作業環境として不適切である。また、相対湿度50%よりも高いと、空気中の水分が多くなるため、恒常的に基板上に水分が付着し、高精度のスペーサの配置が行いにくくなる。
ここで、図18に示すように、アースされた導電性ステージに基板を密着させて設置して、かつ、スペーサが散布される基板上に形成されたパターン状の透明電極にスペーサの帯電極性と同極性の電圧を印加することにより、配置に適する電場が形成される。その後、電圧印加装置からの端子を透明電極から外すと、透明電極に電荷が蓄積され、ある一定の間は電荷が残留する。
このとき、パターン状の透明電極にスペーサの帯電極性と同極性の電圧を印加したまま、電圧印加装置からの端子を透明電極から外す必要がある。端子を外さずに電圧の印加を中止すると、電圧印加装置を通じて電荷が流出するため、配置に適する電場が得られなくなる。
パターン状の透明電極にスペーサの帯電極性と同極性の電圧の印加を行う場合、ある程度の時間をかけて行うのが好ましい。電圧の印加時間が長いと、蓄積される電荷が多くなり、電圧印加装置からの端子を外した後も長い時間効果が持続するためである。
これは、時間の経過と共に帯電が減衰するため、その減衰分を見込んでおく必要があるからである。
アースされた導電性ステージに基板を設置した状態で、基板上の透明電極に電圧を印加すると、静電的に基板は導電性ステージに密着される。
このとき、電圧を印加した瞬間では、基板と導電性ステージとの間には空気層が形成されており、完璧な密着状態は達成されていないと考えられる。
そこで、透明電極に電圧を印加した状態であれば、導電性ステージと基板とは静電的に引き合っているため、この力により空気は徐々に抜け、導電性ステージと基板との間の高い密着状態が達成され、安定的にスペーサの配置に適する電場が形成される。
第八の本発明は、少なくともパターン状の透明電極、導電性ブラックマトリックス、オーバーコート層及び配向膜から構成される第一の基板及び第一の基板の上に対向配置される薄膜トランジスタから構成される第二の基板のうち第一の基板にスペーサを散布し、両基板の間隙に液晶を注入してなる液晶表示装置の製造方法であって、第一の基板は、透明電極の内部に、導電性ブラックマトリックスの直上領域の内側になるように、透明電極が存在しないエッチング領域が形成されたものであり、正極性又は負極性に帯電したスペーサを第一の基板上に散布するに際し、導電性ブラックマトリックスに対して電圧(V1)を印加し、かつ、透明電極に対して電圧(V2)を印加して、V1とV2とは、スペーサの帯電極性が正極性である場合は、ともに正電圧であり、かつ、V1<V2の関係であり、スペーサの帯電極性が負極性である場合は、ともに負電圧であり、かつ、V1>V2の関係である液晶表示装置の製造方法である。
上記導電性ブラックマトリックス及びオーバーコート層としては、第二の本発明において説明したのと同様である。
図20〜23は、このようなエッチング領域が形成された第一の基板を模式的に示す概念図である。
図20〜23に示すように、このエッチング領域は、上記ブラックマトリックスの直上領域の内側において、透明電極に所定の形状にエッチングを行うことにより形成される。
第八の本発明においては、正極性又は負極性に帯電したスペーサを第一の基板上に散布するに際し、ブラックマトリックスに対して電圧(V1)を印加し、かつ、透明電極に対して電圧(V2)を印加する。
上記導電性ブラックマトリックスに対して電圧(V1)を印加し、透明電極に電圧(V2)を印加することにより、アースされた体積抵抗1010Ωcm以下の導電性ステージに基板を密着させて設置しなくても、図2に示すように、図1に示したのと同様に、スペーサの配置に適する電場が形成される。
上記V1とV2との関係については、第二の本発明において説明したのと同様である。
アースされた体積抵抗1010Ωcm以下の導電ステージに基板を密着させて設置することにより、図2に示すように、透明電極間隙の電位が下がり、図1に示したのと同様に、スペーサの配置に適する電場が形成され、エッチング領域(線間)にスペーサが配置されることになる。
上記電圧の種類としては、第一の本発明において説明したのと同様である。
上記ブラックマトリックスとしては、遮光性を有するものであれば特に限定されず、例えば、クロム、アルミニウム、カーボンブラック、顔料等からなるもの等が挙げられる。
上記オーバーコート層としては、第二の本発明において説明したのと同様である。
図25〜28は、このような孤立透明電極が形成された第一の基板を模式的に示す概念図である。
アースされた体積抵抗1010Ωcm以下の導電ステージに基板を密着させて設置することにより、図24に示すように、透明電極間隙の電位が下がり、図1に示したのと同様に、スペーサの配置に適する電場が形成され、孤立透明電極上にスペーサが配置されることになる。
帯電したスペーサの散布を行う際、透明電極に形成された電場がスペーサの帯電極性に対して斥力として働くため、第一の基板の外周部分に散布されたスペーサが外に逃げやすい。そのため、第一の基板の外周部分に配置されるスペーサの量は少なくなる傾向が生じる。
スペーサとして、加熱等により接着性を発現するものを用いて基板表面に固着させることにより、配置後のスペーサの移動をなくして、セル厚が均一で、表示ムラのない高品質の表示性能を有する液晶表示装置を製造することができる。
第十三の本発明の液晶表示装置は、第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第九、第十、第十一又は第十二の本発明の液晶表示装置の製造方法によって製造されてなるものであり、セル厚が均一で、表示ムラのない高品質の表示性能を有するものである。
従って、スペーサに起因する光漏れが無く、コントラストが著しく高く、セル厚が均一で、表示ムラのない高品質の表示性能を有する液晶表示装置を、安定的に、タクトを短縮して製造することができる。
本発明の液晶表示装置は、上述の構成よりなるので、スペーサに起因する光漏れが無く、コントラストが著しく高く、セル厚が均一で、表示ムラのない高品質の表示性能を有するものである。
基板としてSTN型液晶表示装置用のセグメント電極基板(360×460mmのパターン状の線状透明電極形成ガラス基板:ITO電極幅80μm、電極間隔20μm、ガラス厚0.7mm)を準備した。
また、基板は、一枚の基板に2つの表示領域の形成された2面取りのもので、すべての線状透明電極(ITO電極)を表示領域外の部分で導通し、電圧印加装置と接続して、基板上のITO電極に対して直流電圧を印加できるようにした。電圧印加装置は、電圧値、電圧極性を任意に設定可能とした。
散布装置として、図29に示したような日清エンジニアリング社製の乾式散布装置を用い、アースされたアルミニウム製の導電性ステージ上に表面抵抗107Ωcm以下の帯電防止マットを密着させて敷き、その上に基板を密着させて設置した。また、散布装置内には電圧印加装置に導通された電圧印加用の接続端子を設けて、散布装置内に配線を引き込み、基板に電圧の供給が行えるようにした。
次いで、基板上のすべてのITO電極に−2.5kVの電圧を印加した。この状態を保って、スペーサが負極性(−)に帯電するステンレス製配管を経由させることにより、スペーサを、1.75kg/cm2の圧縮空気で基板上に散布した。このとき、スペーサは負極性に帯電していることをあらかじめ確認した。
その後、スペーサが配置された基板の導通部分を切断し、シール形成、張り合わせ、基板切断、液晶注入等の工程を経て、通常の方法で液晶表示装置を完成した。
基板としてSTN型液晶表示装置用のコモン電極基板(パターン状の線状透明電極、金属クロムブラックマトリックス及びカラーフィルタ形成ガラス基板:RGB各画素の開口部は80×280μm、ブラックマトリックス線幅35μm、アクリル製オーバーコート層3.0μm、ITO電極幅290μm、電極間隔25μm、ガラス厚0.7mm)を準備した。
散布された基板を顕微鏡で観察したところ、スペーサは電極の間隙に配置されていた。すなわち、ブラックマトリックス部分にスペーサが配置されていた。
帯電防止マットを取り除いてアルミニウム製の導電性ステージの上に基板を設置したこと以外は、実施例1と同様に操作した。
スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、電極の間隙に配置されていた。すなわち、スペーサは、ブラックマトリックス部分に配置されていた。
アルミニウム製の導電性ステージ上に樹脂製のピン状のものを立て、その上に基板を設置し、空気による絶縁ステージ状態としたこと以外は、実施例1と同様に操作した。
スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、表示電極部にも配置されていた。すなわち、スペーサは、ほぼランダムに近い状態で配置されていた。
ITO電極全体に印加する電圧を−1.0kVとしたこと以外は、実施例1と同様に操作した。
スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、表示電極部にも配置されていた。すなわち、スペーサは、ほぼランダムに近い状態で配置されていた。
基板として、図3に示したような、ダミー電極を有さないSTN型液晶表示装置用のコモン電極基板(パターン状の線状透明電極、金属クロム製ブラックマトリックス及び顔料分散型カラーフィルタ形成ガラス基板:RGB各画素の開口部80×285μm、RGB層の厚み1.5μm、金属クロム製ブラックマトリックス線幅20μm、アクリル樹脂製オーバーコート層3.0μm、ITO電極幅290μm、電極間隔15μm、ガラス厚0.7mm)を準備した。
この基板に、ポリイミドの配向膜を0.05μm形成し、ラビング処理を施した。
また、表示領域外でITO電極層、オーバーコート層を削り落とし、ブラックマトリックスの一部を露出させ、ブラックマトリックス部にも別の電圧印加装置を接続し、直流電圧を印加できるようにした。2つの電圧印加装置は、電圧値、電圧極性を任意に設定可能とした。
次いで、基板上のすべてのITO電極に−2.50kVの電圧を印加し、ブラックマトリックス部に−2.48kVの電圧を印加して、20Vの電位差を形成した。この状態を保って、スペーサが負極性(−)に帯電するステンレス製配管を経由させることにより、スペーサを、1.75kg/cm2の圧縮空気で基板上に散布した。このとき、スペーサは負極性に帯電していることをあらかじめ確認した。
スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、ブラックマトリックス部分に配置されていた。
オーバーコート層の表面に、図5に示したように、線状透明電極及びダミー電極が形成され、この線状透明電極とダミー電極とが導通しており、それ以外は実施例4の場合と同様に構成された基板を用い、電圧印加装置によりダミー電極部及びブラックマトリックス部に電圧を印加した。なお、実施例4の場合と同様、ブラックマトリックス部は、電圧を印加できるように構成されている。
また、ダミー電極部に電圧を印加することにより、線状透明電極にも、同じ電圧が印加されるようにした。印加する電圧は、ダミー電極部が−2.50kVであり、ブラックマトリックス部が−2.48kVと、実施例4の場合と同様である。この後、実施例4の場合と同様に操作した。
実施例2において、図5に示したように、線状透明電極及びダミー電極が形成され、この線状透明電極とダミー電極とが導通しており、それ以外は実施例2と同様に構成された基板を用い、実施例2と同様に操作した。 スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、表領域全体にわたり、ブラックマトリクス部分に配置されており、特に、表示領域再外周部分にも、均一にスペーサが配置されており、実施例2にくらべて、表示領域最外周部のスペーサの配置状態がより改善された。
印加する電圧を−6.0kVとしたこと以外は、実施例2と同様に操作したが、ITO電極とブラックマトリックスとの間で放電が起こり、ショートしてしまった。
実施例4において、ITO電極に−2.0kV、ブラックマトリックスに+100Vの電圧を印加したが、ITOとブラックマトリックスとの間で放電が起こり、ショートしてしまった。
実施例1において、図5の要領でダミー電極を形成し、全ての線状透明電極をダミー電極とつなげた以外は、実施例1と同様に操作した。 スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、表示領域全体にわたり、ブラックマトリックス部分に配置されており、特に、表示領域最外周部にも、均一にスペーサが配置されており、実施例1に比べて、表示領域最外周部のスペーサの配置状態がより改善された。
図4に示したように、線状透明電極及びダミー電極が形成され、線状透明電極とダミー電極とが導通していない構造を有する基板において、棒状電極を用いて電圧印加装置により全ての線状透明電極に−2.0kVの電圧を印加し、ダミー電極には別の電圧印加装置により、−2.03kVの電圧を印加したこと以外は、実施例2と同様に操作した。
基板としてSTN型液晶表示装置用のコモン電極基板(パターン状の線状透明電極、樹脂性ブラックマトリックス及びカラーフィルタ形成ガラス基板:RGB各画素の開口部は80×280μm、樹脂性ブラックマトリックス線幅35μm、アクリル樹脂製オーバーコート層3.0μm、ITO電極幅290μm、電極間隔25μm、ガラス厚0.7mm)を準備した。
この基板に、ポリイミドの配向膜を0.05μm形成し、ラビング処理を施した。
ITO電極は、基板より約10mm内側から図5に示したように形成され、ダミー電極を電圧印加装置と接続して、基板上のダミー電極に電圧を印加すると、基板上のすべてのITO電極に直流電圧が印加されるようにした。
次いで、ダミー電極に電圧を印加して、基板上のすべてのITO電極に−2.0kVの電圧を印加した。この状態を保って、スペーサが負極性(−)に帯電するステンレス製配管を経由させることにより、スペーサを、圧縮窒素で基板上に散布した。このとき、スペーサは負極性に帯電していることをあらかじめ確認した。
その後、この基板を用いて、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置は、従来の液晶表示装置の製造方法によりスペーサを散布させた場合と異なり、画素部にスペーサが存在しないため、コントラストが高く、表示領域全体にわたりスペーサが配置されているため、良好な表示均一性の表示性能を有するのものであった。
ブラックマトリックスとして、線幅35μmの金属クロムブラックマトリックスを用い、導電性ステージとして、図13及び図30に示したように、基板上の2つの表示領域のブラックマトリックスの額縁から5mm内側に、それぞれ対応するように2つに分割されているものを用いたこと以外は、実施例11と同様に操作した。
その後、この基板を用いて、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置は、従来の液晶表示装置の製造方法によりスペーサを散布させた場合と異なり、画素部にスペーサが存在しないため、コントラストが高く、表示領域全体にわたりスペーサが配置されているため、良好な表示均一性の表示性能を有するのものであった。
導電性ステージとして、基板よりも50mm大きなものを用いたこと以外は、実施例11と同様に操作した。
スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、電極の間隙、すなわち、ブラックマトリックス部分に配置されていたが、表示領域外周30mm付近にはほとんど配置されていなかった。
導電性ステージとして、表示領域の40%、30%及び20%の大きさのものを用いたこと以外は、実施例12と同様に操作した。
スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察し、その後、これらの基板を用いて、通常の方法で液晶表示装置を完成した。
表示領域の20%の大きさの導電性ステージを用いた場合には、表示領域上にほぼランダムにスペーサが配置され、完成した液晶表示装置もコントラストの向上が見られなかった。
基板としてSTN型液晶表示装置用のコモン電極基板(パターン状の線状透明電極、金属クロムブラックマトリックス及びカラーフィルタ形成ガラス基板:RGB各画素の開口部は80×280μm、金属クロムブラックマトリックス線幅35μm、アクリル樹脂製オーバーコート層3.0μm、ITO電極幅290μm、電極間隔25μm、ガラス厚0.7mm)を準備した。
ITO電極は図5のように形成され、表示領域外の一カ所に電圧を供給すれば、すべての線状透明電極に電圧が印加されるようにした。ただし、スペーサの散布後、導通部分を切断することにより通常と変わらないコモン電極基板となった。
スペーサとして、ミクロパールBBP(商品名、積水フアインケミカル社製、、粒子径:7.25μm)を準備した。
スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、ITO電極の間隙に一直線状に配置されていた。すなわち、表示画素内にはスペーサが存在しなかった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置はスペーサに起因する光漏れがないため、コントラストが高く、良好な表示特性であった。
スペーサ散布前の基板の加熱乾燥工程を抜いたこと以外は、実施例15と同様に操作した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-5A台であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置は、スペーサに起因する光漏れの影響でコントラストは実施例15よりも劣っていた。
基板の加熱温度を40℃、30分にした以外は、実施例15と同様に操作した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-5A台であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置は、スペーサに起因する光漏れの影響でコントラストは実施例15よりも劣っていた。
スペーサ散布前の基板の加熱乾燥工程の代わりに以下の操作を行った以外は、実施例15と同様に操作した。
散布槽中にホットプレートを設置し、更にその上にアルミ製の薄板をホットプレートの天板に密着させて設置し、そのアルミ板をアースし、ホットプレートを加熱してアルミ板表面を150℃に保った。次に、基板をアルミ板に密着させて設置し、透明電極部に+2.00kVの電圧を印加し、3分後に実施例15と同様に散布した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-11A程度であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置はスペーサに起因する光漏れがないため、コントラストが高く、良好な表示特性であった。
スペーサ散布前の基板の加熱乾燥工程の代わりに、基板の上下方向から気体温度45℃の乾燥窒素ガスを充分に吹き付けたこと以外は、実施例15と同様に操作した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-10A程度であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置はスペーサに起因する光漏れがないため、コントラストが高く、良好な表示特性であった。
スペーサ散布前の基板の加熱乾燥工程の代わりに、基板をアセトン中にディッピングし、エアーナイフで基板上からアセトンを除去したこと以外は、実施例15と同様に操作した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-7A程度であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置はスペーサに起因する光漏れがないため、コントラストが高く、良好な表示特性であった。
スペーサ散布前の基板の加熱乾燥工程の代わりに、基板を真空乾燥機中に入れ、1Paの真空度に減圧して5時間放置後、直ちに線状透明電極に電圧を印加してスペーサの散布を行ったこと以外は、実施例15と同様に操作した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-11A程度であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置はスペーサに起因する光漏れがないため、コントラストが高く、良好な表示特性であった。
基板の保管場所の環境、及び、スペーサ散布における作業環境を室温23℃、相対湿度40%で制御し、スペーサ散布前の基板の加熱乾燥工程を抜いたこと以外は、実施例15と同様に操作した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-7A台であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置はスペーサに起因する光漏れがないため、コントラストが高く、良好な表示特性であった。
基板の保管場所の環境、及び、スペーサ散布における作業環境を室温23℃、相対湿度85%で制御し、スペーサ散布前の基板の加熱乾燥工程を抜いたこと以外は実施例15と同様に操作した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-5A台であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置は、スペーサに起因する光漏れの影響でコントラストは実施例15よりも劣っていた。
基板をあらかじめ室温23℃、相対湿度20%の環境下に保管しておき、直ちに実施例15同様の操作をした。ただし、スペーサ散布前の基板の加熱乾燥工程を抜き、スペーサ散布における作業環境を室温23℃、相対湿度50%で制御した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-8A台であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置はスペーサに起因する光漏れがないため、コントラストが高く、良好な表示特性であった。
基板をあらかじめ室温8℃、相対湿度10%の環境下に保管しておき、直ちに実施例15と同様の操作をした。ただし、スペーサ散布前の基板の加熱乾燥工程を抜き、スペーサ散布における作業環境を室温23℃、相対湿度50%で制御した。なお、この基板の透明電極に1kVの電圧を印加して、透明電極とステージとの間に流れる電流を検査したところ、10-5A台であった。
その後、通常の方法で液晶表示装置を完成した。完成した液晶表示装置は、スペーサに起因する光漏れの影響でコントラストは実施例15よりも劣っていた。
基板としてSTN型液晶表示装置用のコモン電極基板(パターン状の線状透明電極、金属クロムブラックマトリックス及びカラーフィルタ形成ガラス基板:RGB各画素の開口部は80×280μm、金属クロムブラックマトリックス線幅25μm、アクリル樹脂製オーバーコート層3.0μm、ITO電極幅290μm、電極間隔15μm、ガラス厚0.7mm)を準備した。
この基板に、ポリイミドの配向膜を0.05μm形成し、ラビング処理を施した。
散布装置として、日清エンジニアリング社製のDISPA−μR(商品名、乾式散布装置)を用い、アースされたステンレス製の導電性ステージ上に基板を密着させて設置した。また、散布装置内には電圧印加装置(直流電源)に導通された電圧印加用の接続端子を設けて、散布装置内に配線を引き込み、基板上のダミー電極に接続して、基板上のITO電極すべてに電圧の供給が行えるようにした。
次いで、基板上のすべてのITO電極に−2.3kVの電圧を1分間印加した。
その後、電圧印加装置からの接続端子を外し、スペーサが負極性(−)に帯電するステンレス製配管を経由させることにより、スペーサを、圧縮空気で基板上に散布した。このとき、スペーサは負極性に帯電していることをあらかじめ確認した。
実施例26において、基板裏全面にアルミニウム箔を密着させ、アースされたステンレス板上で電圧印加装置からの接続端子を基板上のダミー電極に接続し、全てのITO電極に−2.5kVの電圧を1分間印加した。
スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、ほぼすべてのスペーサは電極の間隙に均一に配置されていた。すなわち、ブラックマトリックス部分にスペーサが均一に配置されていた。
実施例26において、基板裏全面にアルミニウム箔を密着させ、アースされたステンレス板上で電圧印加装置からの接続端子を基板上のダミー電極に接続し、全てのITO電極に−2.5kVの電圧を1分間印加した。
スペーサが散布された基板を光学顕微鏡で観察したところ、ほぼすべてのスペーサは電極の間隙に均一に配置されていた。すなわち、ブラックマトリックス部分にスペーサが均一に配置されていた。
基板としてSTN型液晶表示装置用のコモン電極基板(パターン状の線状透明電極、金属クロムブラックマトリックス及びカラーフィルタ形成ガラス基板:RGB各画素の開口部は80×280μm、金属クロムブラックマトリックス線幅25μm、アクリル樹脂製オーバーコート層3.0μm、ITO電極幅290μm、電極間隔15μm、ガラス厚0.7mm)を準備した。
この基板に、ポリイミドの配向膜を0.05μm形成し、ラビング処理を施した。
散布装置として、日清エンジニアリング社製のDISPA−μR(商品名、乾式散布装置)を用い、アースされたステンレス製の導電性ステージ上に基板を密着させて設置した。また、散布装置内には電圧印加装置(直流電源)に導通された電圧印加用の接続端子を設けて、散布装置内に配線を引き込み、基板上のダミー電極に接続して、基板上のITO電極すべてに電圧の供給が行えるようにした。
次いで、基板上のすべてのITO電極に−2.0kVの電圧を印加した。
電圧を印加した直後(電圧を印加した状態の保持時間なし)と、電圧を印加した状態を、1秒間、3秒間、5秒間、10秒間、60秒間、それぞれ保持して、その後、スペーサが負極性(−)に帯電するステンレス製配管を経由させることにより、スペーサを、圧縮空気で基板上に散布した。このとき、スペーサは負極性に帯電していることをあらかじめ確認した。なお、スペーサの散布中も、すべてのITO電極に−2.0kVの電圧を印加した状態を保持した。
[配置率(%)]=[一定画素数内でブラックマトリックス部分に配置したスペーサ数]/[一定画素数内すべてのスペーサ数]
その結果を表1に示した。
第一の基板として、カラーフィルタ形成基板(パターン状の線状透明電極、金属クロムブラックマトリックス及び顔料分散型カラーフィルタ層形成ガラス基板:RGB各画素の開口部80×280μm、金属クロムブラックマトリックス線幅35μm、顔料分散型カラーフィルタ層の厚さ約1.5μm、アクリル樹脂製オーバーコート層3.0μm、ガラス厚0.7mm)を準備した。
この基板に、ポリイミドの配向膜を0.05μm形成し、ラビング処理を施した。
散布装置として、図32に示したような日清エンジニアリング社製の乾式散布装置を用い、アースされたステンレス製の導電性ステージ上に基板を密着させて設置した。また、散布装置内には電圧印加装置に導通された電圧印加用の接続端子を設けて、散布装置内に配線を引き込み、基板に電圧の供給が行えるようにした。
次いで、基板上の透明電極部に−1.5kVの電圧を印加し、ブラックマトリックス部に−1.48kVの電圧を印加した(透明電極部:相対−、ブラックマトリックス部:相対+)。この状態を保って、スペーサが負極性(−)に帯電するステンレス製配管を経由させることにより、スペーサを、圧縮空気で基板上に散布した。このとき、スペーサは負極性に帯電していることをあらかじめ確認した。
その後、この基板を用いて、通常の方法でTFT型液晶表示装置を完成した。完成したTFT型液晶表示装置は、画面を観察したところ、表示領域にスペーサが存在しないため、コントラストの高いものであった。
実施例30の場合と同様の基板を用い、電圧印加装置から透明電極部に−2.0kVの電圧を印加し、ブラックマトリックス部には電圧印加装置からの端子を接続せず、実施例30と同様に操作した。
スペーサが散布された第一の基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、エッチング領域のみに配置されていた。
スペーサ散布装置のステンレス製の導電性ステージ上に、抵抗値が107Ωcm以下の帯電防止マットを密着させて設置し、その上に第一基板を密着させて設置したこと以外は、実施例31と同様に操作した。
スペーサが散布された第一の基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、エッチング領域のみに配置されていた。
スペーサ散布装置のステンレス製の導電性ステージ上に、抵抗値が107Ωcm以下の帯電防止マットを密着させて設置し、その上に第一基板を密着させて設置したこと以外は、実施例30と同様に操作した。
スペーサが散布された第一の基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、エッチング領域のみに配置されていた。
透明電極部に印加する電圧を−1.5kVとし、ブラックマトリックス部に印加する電圧を−1.3kVとしたこと以外は、実施例30と同様に操作しようとしたが、透明電極と導電性ブラックマトリックスとの間にショートが発生し、結果的に電圧の印加を行うことができなかった。
第一の基板として、カラーフィルタ形成基板(パターン状の線状透明電極、金属クロムブラックマトリックス及びカラーフィルタ形成ガラス基板:RGB各画素の開口部80×280μm、ストライプ方向の金属クロムブラックマトリックス線幅25μm、ストライプに直行する方向のブラックマトリックス線幅35μm)を準備した。
この基板に、ポリイミドの配向膜を0.05μm形成し、ラビング処理を施した。
散布装置として、図34に示したような日清エンジニアリング社製の乾式散布装置を用い、アースされたステンレス製の導電性ステージ上に基板を密着させて設置した。また、散布装置内には電圧印加装置に導通された電圧印加用の接続端子を設けて、散布装置内に配線を引き込み、基板に電圧の供給が行えるようにした。
次いで、基板上の孤立透明電極以外の透明電極に+1.8kVの電圧を印加した。この状態を保って、スペーサが正極性(+)に帯電する配管を経由させることにより、スペーサを、圧縮空気で基板上に散布した。このとき、スペーサは正極性に帯電していることをあらかじめ確認した。
その後、この基板を用いて、通常の方法でTFT型液晶表示装置を完成した。完成したTFT型液晶表示装置は、画面を観察したところ、表示領域にスペーサが存在しないため、コントラストの高いものであった。
なお、スペーサは、シール材の加圧、硬化過程の加熱により、配向膜と密着し、移動等は観察されなかった。
スペーサ散布装置のステンレス製の導電性ステージ上に、抵抗値が107Ωcm以下の帯電防止マットを密着させて設置し、その上に第一基板を密着させて設置したこと以外は、実施例34と同様に操作した。
スペーサが散布された第一の基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、孤立透明電極が形成された部分のみに配置されていた。
クロム製ブラックマトリックスの部分を顔料分散型のブラックレジストを用いて、クロム製ブラックマトリックスの場合と同様のパターンを形成し、印加する電圧を+2.0kVとしたこと以外は、実施例34と同様に操作した。
スペーサが散布された第一の基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、孤立透明電極が形成された部分のみに配置されていた。
ステージ上にフッ素樹脂からなる樹脂製のピンを立て、その上に第一の基板を設置し、この第一の基板全体を浮かして空気による絶縁ステージとしたこと以外は、実施例34と同様の操作を行った。
スペーサが散布された第一の基板を光学顕微鏡で観察したところ、スペーサは、ブラックマトリックス部分に配置されていたが、透明電極上にもほぼランダムな状態で多く配置されていた。
1a 第一の基板
1b 第二の基板
2 偏向板
3 表示電極(線状透明電極、画素電極)
3a 孤立透明電極
4 カラーフィルタ
5 ブラックマクリックス(導電性ブラックマクリックス)
6 オーバーコート層
7 液晶
8 スペーサ
9 配向膜
10 容器
12 電圧印加装置(直流電源)
13 ゲート電極
14 ドレイン電極
14a ソース電極
15 導電性ステージ(ステージ)
16 半導体膜
17 配管
18 エレクトロメーター
19 スペーサ計量用(供給用)フィーダー
20 分断ライン
21 ダミー電極
22 エッチング領域
23 絶縁膜
24 エッチング帯域
26 ブラックマトリックス額縁
28 ダミー電極領域
29 表示画素(ブラックマトリックス開口部)
30 表示領域
31 等電位を示す線(等電位面)
Claims (19)
- 少なくともパターン状の透明電極から構成される第一の基板及び第一の基板の上に対向配置される第二の基板のうち少なくとも一方の基板にスペーサを散布し、両基板の間隙に液晶を注入してなる液晶表示装置の製造方法であって、
正極性又は負極性に帯電したスペーサを基板上に散布するに際し、
アースされた体積抵抗1010Ωcm以下の導電性ステージに基板を密着させて設置して、かつ、透明電極に対してスペーサの帯電極性と同極性である200V〜5kVの電圧を印加する
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 透明電極に対してスペーサの帯電極性と同極性である1.5kV〜5kVの電圧を印加する
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。 - 基板は、ダミー電極をも有するものであり、
透明電極に電圧を印加する際に、前記ダミー電極にも電圧を印加する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置の製造方法。 - 透明電極への印加は、ダミー電極と透明電極とを導通させ、ダミー電極に電圧を印加することにより行う
ことを特徴とする請求項3記載の液晶表示装置の製造方法。 - ダミー電極へ印加する電圧と、透明電極へ印加する電圧とは異なるものである
ことを特徴とする請求項3又は4記載の液晶表示装置の製造方法。 - 少なくともパターン状の透明電極及び配向膜から構成される第一の基板及び第一の基板の上に対向配置される第二の基板のうち少なくとも一方の基板にスペーサを散布し、両基板の間隙に液晶を注入してなる液晶表示装置の製造方法であって、
スペーサが散布される基板の水分を除去する工程と、
アースされた導電性ステージに基板を密着させて設置して、基板上の透明電極にスペーサの帯電極性と同極性の電圧を印加してスペーサを散布する工程とからなる
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 水分を除去する工程は、散布前に基板を加熱することにより行うものである
ことを特徴とする請求項6記載の液晶表示装置の製造方法。 - 水分を除去する工程は、散布中に基板を加熱することにより行うものである
ことを特徴とする請求項6又は7記載の液晶表示装置の製造方法。 - 水分を除去する工程は、散布前に乾燥気体で基板をブローすることにより行うものである
ことを特徴とする請求項6、7又は8記載の液晶表示装置の製造方法。 - 水分を除去する工程は、散布前に溶剤で水分を置換して乾燥することにより行うものである
ことを特徴とする請求項6、7、8又は9記載の液晶表示装置の製造方法。 - 水分を除去する工程は、散布前に基板を真空下に放置するか、又は、真空下で加熱することにより行うものである
ことを特徴とする請求項6、7、8、9又は10記載の液晶表示装置の製造方法。 - 基板の加熱温度は、50℃以上であることを特徴とする請求項7又は8記載の液晶表示装置の製造方法。
- 水分を除去する工程の経過後に、基板上の透明電極に1kVの電圧を印加した場合に、基板上の透明電極と導電性ステージとの間に流れる電流を10-6A以下になるようにする
ことを特徴とする請求項6、7、8、9、10、11又は12記載の液晶表示装置の製造方法。 - 少なくともパターン状の透明電極及び配向膜から構成される第一の基板及び第一の基板の上に対向配置される第二の基板のうち少なくとも一方の基板にスペーサを散布し、両基板の間隙に液晶を注入してなる液晶表示装置の製造方法であって、
アースされた導電性ステージに基板を密着させて設置して、基板上の透明電極にスペーサの帯電極性と同極性の電圧を印加してスペーサを散布する工程からなり、
スペーサの散布前及び散布中に用いる基板の特性として、基板上の透明電極に1kVの電圧を印加したときに、基板上の透明電極と導電性ステージとの間に流れる電流を10-6以下である基板を用いる
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - アースされた導電性ステージに基板を密着させて設置して、基板上の透明電極にスペーサの帯電極性と同極性の電圧を印加してスペーサを散布する工程を、室温18℃〜28℃、相対湿度50%RH以下に管理して行う
ことを特徴とする請求項14記載の液晶表示装置の製造方法。 - 基板は、室温18℃〜28℃、相対湿度50%RH以下の環境で保管される
ことを特徴とする請求項15記載の液晶表示装置の製造方法。 - スペーサは、気体を媒体として樹脂製の配管又は金属製の配管を経由して散布されることにより、正極性又は負極性に帯電させられるものである
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16記載の液晶表示装置の製造方法。 - スペーサは、加熱により基板表面に固着するものである
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16又は17記載の液晶表示装置の製造方法。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17又は18記載の液晶表示装置の製造方法によって製造されてなる
ことを特徴とする液晶表示装置。
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