JP2004035877A5 - - Google Patents
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これら、またその他の目的は当業者には明らかであり、(1)少なくとも1種の高分子量(すなわち1000Da以上の分子量)のPTMEG、(2)少なくとも1種の低分子量(すなわち1000Da未満の分子量)のPTMEG、および(3)30当量%までの、分子量が約1500Da以上であって不飽和度が0.03meq/g以下である少なくとも1種のポリオキシアルキレンジオール、好ましくはポリオキシプロピレングリコールを含むイソシアネート反応性成分から製造されたイソシアネート末端プレポリマーを溶剤の存在下で鎖延長させることにより達成される。このようにして得られたポリウレタン/尿素を次に紡糸して繊維にする。
本発明のポリウレタン/尿素はイソシアネート末端プレポリマーから製造する。好適なプレポリマーは一般にジオールからなるイソシアネート反応性成分と過剰量のジイソシアネートを反応させることにより製造する。この種のポリウレタン/尿素を製造するのに典型的に用いられるイソシアネート末端プレポリマーは、一般的に、相対的に低いイソシアネート含量を有する。約1〜約3.75%のイソシアネート含量が好ましい。特に好ましいプレポリマーは2〜3.5%のイソシアネート含量を有する。このプレポリマーを溶液中で延長する。
ポリオキシプロピレングリコールはランダムに、またはブロック状に分布したオキシエチレン部分を含みうる。オキシエチレン部分がブロック状で含まれる場合、そのブロックは末端ブロックであることが好ましい。しかし、このような部分が存在する場合、ランダムに分布したオキシエチレン部分が好ましい。一般にポリオキシプロピレングリコールは約30重量%以下、好ましくは約20重量%以下、より好ましくは約10重量%以下のポリオキシエチレン部分を含む。ポリオキシプロピレングリコールはまた1,2-および2,3-ブチレンオキシドおよびその他の高級アルキレンオキシドまたはオキセタンに由来するものなどの高級アルキレンオキシド部分を含んでもよい。このような高級アルキレンオキシドの量はポリオキシプロピレンポリオールの10〜30重量%といった量であってもよい。しかし好ましくはこのポリオキシプロピレンポリオールは実質的にプロピレンオキシドに由来するものか、あるいは少量のエチレンオキシドと混合したプロピレンオキシドである。多量のオキシプロピレン部分を含有するこのようなグリコールはいずれも本明細書で用いられるようなポリオキシプロピレングリコールであるとみなされる。
PTMEGは公知の方法のいずれによって製造してもよい。1つの好適な方法としてルイス酸触媒の存在下でのテトラヒドロフランの重合がある。好適な重合触媒としては無水塩化アルミニウムおよび三フッ化ホウ素エーテラートが挙げられる。このような触媒は周知のものであり、多くの特許および刊行物の主題となっている。PTMEGポリオールは多くの供給者から様々な分子量で商業的に入手できる。例えばデュポンは商標Terathane(登録商標)としてPTMEGポリオールを販売している。BASFコーポレーションはPolyTHFとしてPTMEGポリオールを販売している。Penn Specialty Chemicals, Inc.も商標POLYMEG(登録商標)としてこのようなポリオールを販売している。
既知の脂肪族および/または脂環式ジイソシアネートはいずれも本発明で用いられるイソシアネート末端プレポリマーを製造するのに使用できる。好ましいイソシアネートとしては1,2-エチレンジイソシアネート、1,3-プロピレンジイソシアネート、1,4-ブチレンジイソシアネート、1,6-ヘキシレンジイソシアネート、1,8-オクチレンジイソシアネート、1,5-ジイソシアナト-2,2,4-トリメチルペンタン、3-オキソ-1,5-ペンタンジイソシアネートなどの鎖状脂肪族イソシアネート;イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、好ましくは1,4-シクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート;水素化テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水素化トルエンジイソシアネート、および水素化メチレンジフェニレンジイソシアネートなどの(完全)水素化芳香族ジイソシアネート;ならびにトルエンジイソシアネート、特に2,4-異性体、メチレンジフェニレンジイソシアネート、特に4,4'-メチレンジフェニレンジイソシアネート(4,4'-MDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。4,4'-MDIが特に好ましい。
このようにして得られたポリウレタン/尿素は硬質セグメントと軟質セグメントの両者を有する。「軟質セグメント」および「硬質セグメント」とは、ポリマー鎖の特定の部分をさす。軟質セグメントはPTMEGおよびポリオキシアルキレンポリオール由来のセグメント化ポリウレタン/尿素ポリマーのポリエーテルに基づく部分である。硬質セグメントはジイソシアネートおよび鎖延長剤に由来するポリマー鎖の部分である。「NCO含量」とは鎖延長前のプレポリマーのイソシアネート基含量をさす。
(1)エラストマーの極限粘度数ηは30℃で0.5g/100mlジメチルアセトアミドの濃度cを有する希釈溶液中で、純粋溶剤に対する相対粘度ηrを求めることで測定し、下式:
ηr=t1/t0
[式中、t1はポリマー溶液の流通時間(秒)であり、
t0は純粋溶剤の流通時間(秒)である。]
η=(Lnηr)/c
に従って換算した。
ηr=t1/t0
[式中、t1はポリマー溶液の流通時間(秒)であり、
t0は純粋溶剤の流通時間(秒)である。]
η=(Lnηr)/c
に従って換算した。
例2〜3
表1に挙げられている物質を表1に示されている相対量で用い、例1で用いた手順を繰り返した。各ポリマー溶液およびこれらの溶液から製造された繊維の特性は表1に示されている。
1実際の靱性=破断点での実際のデニールに基づく靱性
*比較例
表1に挙げられている物質を表1に示されている相対量で用い、例1で用いた手順を繰り返した。各ポリマー溶液およびこれらの溶液から製造された繊維の特性は表1に示されている。
*比較例
表2に示されているデータから分かるように、本発明に従って製造された繊維は優れた物理的性質を特徴とするものである。
比較例9では、高分子量低不飽和ポリオキシプロピレンジオールと高分子量PTMEG(1000Da)(すなわち低分子量でないPTMEG)のみで製造されたプレポリマーを用いると、本発明に従って製造した繊維(実施例6)よりも30%高い残留歪値を示す繊維が製造されたことを示している。また、比較例9で製造された繊維の靱性も実施例6で製造された繊維のものより低かった。
以上、本発明を詳しく説明してきたが、当業者ならば本明細書に示されている本発明の精神または範囲を逸脱することなく多くの変形や変更が可能であることが明らかであろう。
以下に本発明の好ましい態様を示す。
A. 鎖延長剤が少なくとも1種の不斉脂肪族および/または脂環式ジアミンと少なくとも1種の直鎖ジアミンを含んでなる、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
B. 約5〜約25当量%のジオール成分が(a)である、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
C. ジオール(a)の平均分子量が約2000〜約8000Daである、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
D. 約20〜約50当量%のジオール成分が(b)である、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
E. 約35〜約65当量%のジオール成分が(c)である、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
F. ジオール成分が約5〜約20当量%の(a)、約20〜約40当量%の(b)、および約45〜約65当量%の(c)を含んでなる、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
G. ジイソシアネートがジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
H. プレポリマーの製造中に触媒が存在する、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
I. 前記F項に記載のポリウレタン/尿素から紡糸されたスパンデックス繊維。
J. ジイソシアネートがジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項3に記載の方法。
K. 鎖延長剤が少なくとも1種の不斉脂肪族および/または脂環式ジアミンと少なくとも1種の直鎖ジアミンを含んでなる、請求項3に記載の方法。
L. プレポリマーの製造中に触媒が存在する、請求項3に記載の方法。
M. プレポリマーが少なくとも5%のジメチルアセトアミドの存在下で形成される、請求項3に記載の方法。
N. プレポリマーが少なくとも10%のジメチルアセトアミドの存在下で形成される、請求項3に記載の方法。
以下に本発明の好ましい態様を示す。
A. 鎖延長剤が少なくとも1種の不斉脂肪族および/または脂環式ジアミンと少なくとも1種の直鎖ジアミンを含んでなる、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
B. 約5〜約25当量%のジオール成分が(a)である、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
C. ジオール(a)の平均分子量が約2000〜約8000Daである、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
D. 約20〜約50当量%のジオール成分が(b)である、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
E. 約35〜約65当量%のジオール成分が(c)である、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
F. ジオール成分が約5〜約20当量%の(a)、約20〜約40当量%の(b)、および約45〜約65当量%の(c)を含んでなる、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
G. ジイソシアネートがジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
H. プレポリマーの製造中に触媒が存在する、請求項1に記載のポリウレタン/尿素。
I. 前記F項に記載のポリウレタン/尿素から紡糸されたスパンデックス繊維。
J. ジイソシアネートがジフェニルメタンジイソシアネートである、請求項3に記載の方法。
K. 鎖延長剤が少なくとも1種の不斉脂肪族および/または脂環式ジアミンと少なくとも1種の直鎖ジアミンを含んでなる、請求項3に記載の方法。
L. プレポリマーの製造中に触媒が存在する、請求項3に記載の方法。
M. プレポリマーが少なくとも5%のジメチルアセトアミドの存在下で形成される、請求項3に記載の方法。
N. プレポリマーが少なくとも10%のジメチルアセトアミドの存在下で形成される、請求項3に記載の方法。
Claims (3)
- a)(1)化学量論的過剰量の少なくとも1種のジイソシアネートと、(2)(i)(a)約5当量%〜約30当量%の、分子量が少なくとも1500Daであって平均不飽和度が約0.03meq/g以下の少なくとも1種のポリオキシプロピレンジオール、(b)約20〜約60当量%の、分子量が1000Da未満の少なくとも1種のポリテトラメチレンエーテルグリコール、および(c)約25〜約65当量%の、分子量が1000Da以上の少なくとも1種のポリテトラメチレンエーテルグリコールを含んでなるジオール成分と、所望により(ii)イソシアネート基と反応性のある少なくとも1つの官能基を含む1種以上の他の物質を含んでなる(ただし、(i)と(ii)の当量%の合計は100当量%である)イソシアネート反応性成分との反応生成物である、遊離イソシアネート基含量が約1.O〜約3.75%のイソシアネート末端プレポリマー、および
b)鎖延長剤を
c)溶剤
の存在下に溶液中で反応させることにより製造されたセグメント化ポリウレタン/尿素。 - 請求項1に記載のポリウレタン/尿素から紡糸されたスパンデックス繊維。
- a)(1)化学量論的過剰量の少なくとも1種のジイソシアネートと、(2)(i)(a)約5〜約30当量%の、分子量が1500Daを越え、平均不飽和度が約0.03meq/g以下の少なくとも1種のポリオキシプロピレンジオール、(b)約20〜約60当量%の、分子量が1000Da未満の少なくとも1種のポリテトラメチレンエーテルグリコール、および(c)約25〜約65当量%の、分子量が1000Da以上の少なくとも1種のポリテトラメチレンエーテルグリコールを含んでなるジオール成分と、所望により(ii)イソシアネート基と反応性のある少なくとも1つの官能基を含む1種以上の他の物質を含んでなる(ただし、(i)と(ii)の当量%の合計は100当量%である)イソシアネート反応性成分の反応生成物である、遊離イソシアネート基含量が約1〜約3.75%のイソシアネート末端プレポリマー、および
b)鎖延長剤の、
c)溶剤
中での反応生成物であるポリウレタン/尿素を紡糸することを含んでなる、スパンデックス繊維の製造方法。
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