JP2004035153A - 鉄道車両用の車椅子リフタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造を簡素化して、格納スペースを小さくできる鉄道車両用の車椅子リフタ装置を提供する。
【解決手段】車椅子9の乗り降りを可能とする鉄道車両用の車椅子リフタ装置1において、このボーディングプレートを水平軸まわりに回動可能に支持する昇降ポスト31と、この昇降ポスト31を車両に対して昇降可能に支持するリンク機構21と、このリンク機構21を作動させる駆動機構41と、リンク機構21の作動に連動してボーディングプレート11を水平軸まわりに回動させる連携アーム51を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】車椅子9の乗り降りを可能とする鉄道車両用の車椅子リフタ装置1において、このボーディングプレートを水平軸まわりに回動可能に支持する昇降ポスト31と、この昇降ポスト31を車両に対して昇降可能に支持するリンク機構21と、このリンク機構21を作動させる駆動機構41と、リンク機構21の作動に連動してボーディングプレート11を水平軸まわりに回動させる連携アーム51を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両において、車椅子を利用する乗客の乗り降りに用いられる車椅子リフタ装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両において、乗降口の床面と駅のプラットホームとの間に段差がある場合、車椅子で乗り降りすることが困難なため、車椅子を載せて昇降する車椅子リフタ装置が提案されている。
【0003】
従来、この種の鉄道車両用の車椅子リフタ装置として、例えば特開平8−175382号公報に開示されたものは、図9に示すように、車椅子を搭載するリフト板101と、このリフト板101を昇降するリンク機構102と、これらを折り畳み略垂直に立たせて格納する格納機構103等を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の鉄道車両用の車椅子リフタ装置にあっては、リフト板101およびリンク機構102を折り畳んで格納する構造のため、複数のアクチュエータを必要とし、構造が複雑化するとともに、大きな格納スペースを必要とするという問題点があった。
【0005】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、構造を簡素化して、格納スペースを小さくできる鉄道車両用の車椅子リフタ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、車椅子の乗り降りを可能とする鉄道車両用の車椅子リフタ装置に適用する。
【0007】
そして、車椅子が載せられるボーディングプレートと、このボーディングプレートを水平軸まわりに回動可能に支持する昇降ポストと、この昇降ポストを車両に対して昇降可能に支持するリンク機構と、このリンク機構を作動させる駆動機構と、リンク機構の作動に連動してボーディングプレートを水平軸まわりに回動させる連携アームを備えたことを特徴とするものとした。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、連携アームはボーディングプレートが車両の床を超えて上昇するのに伴いボーディングプレートに当接し、ボーディングプレートを格納位置へと回動させる構成としたことを特徴とするものとした。
【0009】
第3の発明は、第1または第2の発明において、連携アームをリンク機構に対して水平軸まわりに回動可能に連結し、連携アームの回動範囲を規制するストッパを設けたことを特徴とするものとした。
【0010】
第4の発明は、第1から第3のいずれか一つの発明において、ボーディングプレートは、車椅子を載せるパネルと、このパネルを回動可能に支持するビームとを備えたことを特徴とするものとした。
【0011】
【発明の作用および効果】
第1の発明によると、車椅子リフタ装置は、格納時にボーディングプレートが連携アームに押されることにより畳まれる一方、展開時に重力により連携アームに追従して展開する構成のため、ボーディングプレートを回動させる専用のモータを設ける必要がなく、製品の軽量化およびコストダウンがはかれる。
【0012】
また、リンク機構に対して連携アームを追加することで、リンク機構にボーディングプレートを連動させられるため、ワイヤやシーブ等が必要であり、構造を簡素化して、格納スペースを小さくできる
さらに、連携アームはリンク機構の背後から突出して設けられる構造のため、使用時に邪魔にならず、美観を損ねないで済む。
【0013】
第2の発明によると、ボーディングプレートがプラットホームから車両の床と同一高さまで上昇するとき、連携アームはボーディングプレートに当接せず、ボーディングプレートは略水平に保たれるように平行移動する。
【0014】
ボーディングプレートが車両の床を超えて上昇する位置にてボーディングプレートに当接し、リンク機構の動きに追従してボーディングプレートが次第に立てられる。
【0015】
第3の発明によると、連携アームが車両のデッキ等に当接して回動することにより、車高の変動にも追従し、リンク機構の作動を干渉しない。
【0016】
第4の発明によると、パネルをビームに対して回動させることにより、乗降口を開くように折り畳まれる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0018】
図1の(a),(b)に示すように、鉄道車両の側壁には乗降口1が設けられており、この乗降口1はドアによって開閉される。この乗降口1の内側には車内の床4より一段低いデッキ3が設けられ、このデッキ3上にて昇降する車椅子リフタ装置2が設けられる。
【0019】
車椅子リフタ装置2は、車椅子9が載せられるボーディングプレート11と、このボーディングプレート11が格納可能に連結された一対の昇降ポスト31と、各昇降ポスト31を車両に対して昇降可能に支持する一対のリンク機構21と、リンク機構21を回動させる駆動機構41とを備える。
【0020】
車内の床4上には一対のケース35が立設される。リンク機構21は昇降ポスト31とケース35を一対のリンク22,23を備え、上下リンク23,22の一端が軸24,25を介して昇降ポスト31に回動可能に連結され、上下リンク23,22の他端が軸26,27を介してボーディングプレート11に回動可能に連結される。
【0021】
上リンク23の長さ(軸24,26間の距離)と下リンク22の長さ(軸25,27間の距離)とは略等しく形成され、上下リンク23,22の回動に伴い昇降ポスト31を略垂直に保ちながら平行移動させる構成としている。
【0022】
上リンク22は軸27から突出するアーム部28が一体形成される。駆動機構41はこのアーム部28を回動させる構成としている。
【0023】
駆動機構41は、アーム部28の先端部に回動可能に連結されるヘッド42と、ヘッド42に螺合するネジロッド43と、ネジロッド43を回転駆動する電動モータ44とを備える。
【0024】
電動モータ44の回転を減速してネジロッド43に伝えるギヤホックス45,46を備える。ネジロッド43の端部はギヤホックス46に回転可能に支持され、ギヤホックス46はケース35に軸受47を介して水平軸まわりに回動可能に支持される。
【0025】
ボーディングプレート11は各昇降ポスト31の下端部に軸32を介して水平軸まわりに回動可能に連結される。ボーディングプレート11は図1に示すように略水平に延びる展開位置と、図7、図8に示すように略垂直に延びる格納位置との間で回動する構成としている。
【0026】
リンク機構21の回動に連動してボーディングプレート11を展開位置と格納位置との間で回動させる機構として、下リンク22から延びる連携アーム51を備える。ボーディングプレート11が車両の床4を超えて上昇するのに伴ってこの連携アーム51がボーディングプレート11に当接してボーディングプレート11を格納位置へと回動させる構成としている。
【0027】
連携アーム51は軸52を介して下リンク22に回動可能に連結され、その回動範囲がストッパ54によって規制される。これにより、連携アーム51はボーディングプレート11がプラットホーム9の近くまで下がった状態で車両のデッキ3に当接して折り畳まれ、ボーディングプレート11がプラットホーム9から離れた状態で車両のデッキ3から離れ、ストッパ54を介して下リンク22と略直交する位置に係止される。
【0028】
連携アーム51の先端にはローラ53が取り付けられ、このローラ53がボーディングプレート11または車両のデッキ3に転接する。
【0029】
連携アーム51はボーディングプレート11が車両の床4より低い位置にてボーディングプレート11から離れる一方、ボーディングプレート11が車両の床4を超えて上昇する位置にてボーディングプレート11に当接し、上リンク22の動きによってボーディングプレート11を次第に立てる構成となっている。
【0030】
ボーディングプレート11は、車椅子9を載せる一対のパネル18と、各パネル18を軸受15を介して回動可能に支持する一対のビーム14とを備える。これにより、図7、図8に示すように、ボーディングプレート11が略垂直に延びる格納位置にある状態で、各パネル18をビーム14に対して手動で回動させることにより、ケース35と略平行に折り畳まれ、乗降口1を開くようになっている。
【0031】
ビーム14は昇降ポスト31に軸32を介して回動可能に連結される。ビーム14は図1に示すように略水平に延びる展開位置と、図7、図8に示すように略垂直に延びる格納位置との間で回動する。ビーム14はローラ53を転接させる端面16を有し、連携アーム51がローラ53を介してこの端面16を押すことにより、ビーム14を軸32まわりに回動させるようになっている。
【0032】
パネル18の左右端部にはフラップ12,13が回動可能に連結される。フラップ12は車両の床4に掛け渡され、フラップ13はプラットホーム9に掛け渡され、ボーディングプレート11に対する車椅子9の乗降が円滑に行われるようにする。
【0033】
車椅子リフタ装置2は以上のように構成され、乗車時の作動は次の手順で行われる。
【0034】
▲1▼図1に示すように、ボーディングプレート11をプラットホーム9上に降ろした状態で、フラップ13を展開し、車椅子9を自走によりプラットホーム9上からボーディングプレート11上に載せる。
【0035】
このとき、連携アーム51は車両のデッキ3に当接しているが、軸52を介して回動することにより、車高の変動にも追従し、リンク機構21の作動を干渉しない。
【0036】
▲2▼図示しないスイッチを操作してモータ44を作動させ、ボーディングプレート11を図2に示すように車両の床4と同一高さまで上昇させる。
【0037】
このとき、連携アーム51はボーディングプレート11に当接せず、ボーディングプレート11は略水平に保たれるように平行移動する。
【0038】
▲3▼ボーディングプレート11が図3に示すように車両の床4と同一高さまで上昇するとモータ44が停止する。この状態で、フラップ12を手動で展開して床5に掛け渡し、車椅子9をボーディングプレート11上からフラップ12を介して車内へと自走により移動させる。
【0039】
▲4▼スイッチを操作してモータ44を作動させ、ボーディングプレート11を図4〜図6に示すように、格納位置へと上昇させる。
【0040】
このとき、連携アーム51はボーディングプレート11を押し、上リンク22の動きに追従してボーディングプレート11を次第に立てる。
【0041】
▲5▼ボーディングプレート11が図7、図8に示す格納位置に来るとモータ44が停止する。この状態で、連携アーム51はボーディングプレート11は乗降口1の内側にて略垂直に立たせて保持する。、ドア7が閉められる。
【0042】
▲6▼各パネル18をビーム14に対して手動で回動させることにより、ケース35と略平行に折り畳み、乗降口1を開く。
【0043】
▲7▼乗降口1がドア7によって閉められる。
【0044】
乗車時の作動は上記▲1▼〜▲7▼の動作が逆の手順で行われ、ボーディングプレート11を格納状態から展開された後、ボーディングプレート11が平行移動して車椅子9をプラットホーム9上に降ろす。
【0045】
このようにして車椅子リフタ装置2は、格納時にボーディングプレート11が連携アーム51に押されることにより畳まれる一方、展開時に重力により連携アーム51に追従して展開する構成のため、ボーディングプレート11を回動させる専用のモータを設ける必要がない。
【0046】
また、連携アーム51に代えてワイヤを介してボーディングプレート11とリンク機構21を連動させる構造を設けることも考えられる。しかし、その場合、ワイヤを案内する複数のシーブや圧縮バネ等が必要であり、構造が複雑化する。また、ワイヤがリンク機構21のまわりに張られると邪魔になる可能性がある。
【0047】
これに対して、使用時に連携アーム51は下リンク22の下方に位置しているため、使用時に邪魔にならず、美観を損ねないで済む。
【0048】
また、リンク機構21に対して連携アーム51を追加することで、ボーディングプレート11とリンク機構21を連動させられるため、部品数を削減して、製品のコストダウンがはかれる。
【0049】
なお、連携アーム51が車両のデッキ3等に当たらなければ、連携アーム51を下リンク22に固定して設けて良い。また、連携アーム51を下リンク22に一体形成しても良い。
【0050】
また、リンク機構21を回動させる駆動機構41として、油圧シリンダを用いても良い。
【0051】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、(a)は車椅子リフタ装置の平面図、(b)は正面図。
【図2】同じく乗り込み状態を示す正面図。
【図3】同じく格納動作を示す正面図。
【図4】同じく格納動作を示す正面図。
【図5】同じく格納動作を示す正面図。
【図6】同じく格納状態を示す正面図。
【図7】同じく格納状態を示す側面図。
【図8】同じく格納状態を示す側面図。
【図9】従来例を示す車椅子リフタ装置の正面図。
【符号の説明】
1 鉄道車両の乗降口
2 車椅子リフタ装置
3 車両のデッキ
4 車両の床
9 車椅子
11 ボーディングプレート
14 ビーム
15 軸受
18 パネル
21 リンク機構
22,23 リンク
31 昇降ポスト
41 駆動機構
43 ネジロッド
44 モータ
51 連携アーム
54 ストッパ
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両において、車椅子を利用する乗客の乗り降りに用いられる車椅子リフタ装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両において、乗降口の床面と駅のプラットホームとの間に段差がある場合、車椅子で乗り降りすることが困難なため、車椅子を載せて昇降する車椅子リフタ装置が提案されている。
【0003】
従来、この種の鉄道車両用の車椅子リフタ装置として、例えば特開平8−175382号公報に開示されたものは、図9に示すように、車椅子を搭載するリフト板101と、このリフト板101を昇降するリンク機構102と、これらを折り畳み略垂直に立たせて格納する格納機構103等を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の鉄道車両用の車椅子リフタ装置にあっては、リフト板101およびリンク機構102を折り畳んで格納する構造のため、複数のアクチュエータを必要とし、構造が複雑化するとともに、大きな格納スペースを必要とするという問題点があった。
【0005】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、構造を簡素化して、格納スペースを小さくできる鉄道車両用の車椅子リフタ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、車椅子の乗り降りを可能とする鉄道車両用の車椅子リフタ装置に適用する。
【0007】
そして、車椅子が載せられるボーディングプレートと、このボーディングプレートを水平軸まわりに回動可能に支持する昇降ポストと、この昇降ポストを車両に対して昇降可能に支持するリンク機構と、このリンク機構を作動させる駆動機構と、リンク機構の作動に連動してボーディングプレートを水平軸まわりに回動させる連携アームを備えたことを特徴とするものとした。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、連携アームはボーディングプレートが車両の床を超えて上昇するのに伴いボーディングプレートに当接し、ボーディングプレートを格納位置へと回動させる構成としたことを特徴とするものとした。
【0009】
第3の発明は、第1または第2の発明において、連携アームをリンク機構に対して水平軸まわりに回動可能に連結し、連携アームの回動範囲を規制するストッパを設けたことを特徴とするものとした。
【0010】
第4の発明は、第1から第3のいずれか一つの発明において、ボーディングプレートは、車椅子を載せるパネルと、このパネルを回動可能に支持するビームとを備えたことを特徴とするものとした。
【0011】
【発明の作用および効果】
第1の発明によると、車椅子リフタ装置は、格納時にボーディングプレートが連携アームに押されることにより畳まれる一方、展開時に重力により連携アームに追従して展開する構成のため、ボーディングプレートを回動させる専用のモータを設ける必要がなく、製品の軽量化およびコストダウンがはかれる。
【0012】
また、リンク機構に対して連携アームを追加することで、リンク機構にボーディングプレートを連動させられるため、ワイヤやシーブ等が必要であり、構造を簡素化して、格納スペースを小さくできる
さらに、連携アームはリンク機構の背後から突出して設けられる構造のため、使用時に邪魔にならず、美観を損ねないで済む。
【0013】
第2の発明によると、ボーディングプレートがプラットホームから車両の床と同一高さまで上昇するとき、連携アームはボーディングプレートに当接せず、ボーディングプレートは略水平に保たれるように平行移動する。
【0014】
ボーディングプレートが車両の床を超えて上昇する位置にてボーディングプレートに当接し、リンク機構の動きに追従してボーディングプレートが次第に立てられる。
【0015】
第3の発明によると、連携アームが車両のデッキ等に当接して回動することにより、車高の変動にも追従し、リンク機構の作動を干渉しない。
【0016】
第4の発明によると、パネルをビームに対して回動させることにより、乗降口を開くように折り畳まれる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0018】
図1の(a),(b)に示すように、鉄道車両の側壁には乗降口1が設けられており、この乗降口1はドアによって開閉される。この乗降口1の内側には車内の床4より一段低いデッキ3が設けられ、このデッキ3上にて昇降する車椅子リフタ装置2が設けられる。
【0019】
車椅子リフタ装置2は、車椅子9が載せられるボーディングプレート11と、このボーディングプレート11が格納可能に連結された一対の昇降ポスト31と、各昇降ポスト31を車両に対して昇降可能に支持する一対のリンク機構21と、リンク機構21を回動させる駆動機構41とを備える。
【0020】
車内の床4上には一対のケース35が立設される。リンク機構21は昇降ポスト31とケース35を一対のリンク22,23を備え、上下リンク23,22の一端が軸24,25を介して昇降ポスト31に回動可能に連結され、上下リンク23,22の他端が軸26,27を介してボーディングプレート11に回動可能に連結される。
【0021】
上リンク23の長さ(軸24,26間の距離)と下リンク22の長さ(軸25,27間の距離)とは略等しく形成され、上下リンク23,22の回動に伴い昇降ポスト31を略垂直に保ちながら平行移動させる構成としている。
【0022】
上リンク22は軸27から突出するアーム部28が一体形成される。駆動機構41はこのアーム部28を回動させる構成としている。
【0023】
駆動機構41は、アーム部28の先端部に回動可能に連結されるヘッド42と、ヘッド42に螺合するネジロッド43と、ネジロッド43を回転駆動する電動モータ44とを備える。
【0024】
電動モータ44の回転を減速してネジロッド43に伝えるギヤホックス45,46を備える。ネジロッド43の端部はギヤホックス46に回転可能に支持され、ギヤホックス46はケース35に軸受47を介して水平軸まわりに回動可能に支持される。
【0025】
ボーディングプレート11は各昇降ポスト31の下端部に軸32を介して水平軸まわりに回動可能に連結される。ボーディングプレート11は図1に示すように略水平に延びる展開位置と、図7、図8に示すように略垂直に延びる格納位置との間で回動する構成としている。
【0026】
リンク機構21の回動に連動してボーディングプレート11を展開位置と格納位置との間で回動させる機構として、下リンク22から延びる連携アーム51を備える。ボーディングプレート11が車両の床4を超えて上昇するのに伴ってこの連携アーム51がボーディングプレート11に当接してボーディングプレート11を格納位置へと回動させる構成としている。
【0027】
連携アーム51は軸52を介して下リンク22に回動可能に連結され、その回動範囲がストッパ54によって規制される。これにより、連携アーム51はボーディングプレート11がプラットホーム9の近くまで下がった状態で車両のデッキ3に当接して折り畳まれ、ボーディングプレート11がプラットホーム9から離れた状態で車両のデッキ3から離れ、ストッパ54を介して下リンク22と略直交する位置に係止される。
【0028】
連携アーム51の先端にはローラ53が取り付けられ、このローラ53がボーディングプレート11または車両のデッキ3に転接する。
【0029】
連携アーム51はボーディングプレート11が車両の床4より低い位置にてボーディングプレート11から離れる一方、ボーディングプレート11が車両の床4を超えて上昇する位置にてボーディングプレート11に当接し、上リンク22の動きによってボーディングプレート11を次第に立てる構成となっている。
【0030】
ボーディングプレート11は、車椅子9を載せる一対のパネル18と、各パネル18を軸受15を介して回動可能に支持する一対のビーム14とを備える。これにより、図7、図8に示すように、ボーディングプレート11が略垂直に延びる格納位置にある状態で、各パネル18をビーム14に対して手動で回動させることにより、ケース35と略平行に折り畳まれ、乗降口1を開くようになっている。
【0031】
ビーム14は昇降ポスト31に軸32を介して回動可能に連結される。ビーム14は図1に示すように略水平に延びる展開位置と、図7、図8に示すように略垂直に延びる格納位置との間で回動する。ビーム14はローラ53を転接させる端面16を有し、連携アーム51がローラ53を介してこの端面16を押すことにより、ビーム14を軸32まわりに回動させるようになっている。
【0032】
パネル18の左右端部にはフラップ12,13が回動可能に連結される。フラップ12は車両の床4に掛け渡され、フラップ13はプラットホーム9に掛け渡され、ボーディングプレート11に対する車椅子9の乗降が円滑に行われるようにする。
【0033】
車椅子リフタ装置2は以上のように構成され、乗車時の作動は次の手順で行われる。
【0034】
▲1▼図1に示すように、ボーディングプレート11をプラットホーム9上に降ろした状態で、フラップ13を展開し、車椅子9を自走によりプラットホーム9上からボーディングプレート11上に載せる。
【0035】
このとき、連携アーム51は車両のデッキ3に当接しているが、軸52を介して回動することにより、車高の変動にも追従し、リンク機構21の作動を干渉しない。
【0036】
▲2▼図示しないスイッチを操作してモータ44を作動させ、ボーディングプレート11を図2に示すように車両の床4と同一高さまで上昇させる。
【0037】
このとき、連携アーム51はボーディングプレート11に当接せず、ボーディングプレート11は略水平に保たれるように平行移動する。
【0038】
▲3▼ボーディングプレート11が図3に示すように車両の床4と同一高さまで上昇するとモータ44が停止する。この状態で、フラップ12を手動で展開して床5に掛け渡し、車椅子9をボーディングプレート11上からフラップ12を介して車内へと自走により移動させる。
【0039】
▲4▼スイッチを操作してモータ44を作動させ、ボーディングプレート11を図4〜図6に示すように、格納位置へと上昇させる。
【0040】
このとき、連携アーム51はボーディングプレート11を押し、上リンク22の動きに追従してボーディングプレート11を次第に立てる。
【0041】
▲5▼ボーディングプレート11が図7、図8に示す格納位置に来るとモータ44が停止する。この状態で、連携アーム51はボーディングプレート11は乗降口1の内側にて略垂直に立たせて保持する。、ドア7が閉められる。
【0042】
▲6▼各パネル18をビーム14に対して手動で回動させることにより、ケース35と略平行に折り畳み、乗降口1を開く。
【0043】
▲7▼乗降口1がドア7によって閉められる。
【0044】
乗車時の作動は上記▲1▼〜▲7▼の動作が逆の手順で行われ、ボーディングプレート11を格納状態から展開された後、ボーディングプレート11が平行移動して車椅子9をプラットホーム9上に降ろす。
【0045】
このようにして車椅子リフタ装置2は、格納時にボーディングプレート11が連携アーム51に押されることにより畳まれる一方、展開時に重力により連携アーム51に追従して展開する構成のため、ボーディングプレート11を回動させる専用のモータを設ける必要がない。
【0046】
また、連携アーム51に代えてワイヤを介してボーディングプレート11とリンク機構21を連動させる構造を設けることも考えられる。しかし、その場合、ワイヤを案内する複数のシーブや圧縮バネ等が必要であり、構造が複雑化する。また、ワイヤがリンク機構21のまわりに張られると邪魔になる可能性がある。
【0047】
これに対して、使用時に連携アーム51は下リンク22の下方に位置しているため、使用時に邪魔にならず、美観を損ねないで済む。
【0048】
また、リンク機構21に対して連携アーム51を追加することで、ボーディングプレート11とリンク機構21を連動させられるため、部品数を削減して、製品のコストダウンがはかれる。
【0049】
なお、連携アーム51が車両のデッキ3等に当たらなければ、連携アーム51を下リンク22に固定して設けて良い。また、連携アーム51を下リンク22に一体形成しても良い。
【0050】
また、リンク機構21を回動させる駆動機構41として、油圧シリンダを用いても良い。
【0051】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、(a)は車椅子リフタ装置の平面図、(b)は正面図。
【図2】同じく乗り込み状態を示す正面図。
【図3】同じく格納動作を示す正面図。
【図4】同じく格納動作を示す正面図。
【図5】同じく格納動作を示す正面図。
【図6】同じく格納状態を示す正面図。
【図7】同じく格納状態を示す側面図。
【図8】同じく格納状態を示す側面図。
【図9】従来例を示す車椅子リフタ装置の正面図。
【符号の説明】
1 鉄道車両の乗降口
2 車椅子リフタ装置
3 車両のデッキ
4 車両の床
9 車椅子
11 ボーディングプレート
14 ビーム
15 軸受
18 パネル
21 リンク機構
22,23 リンク
31 昇降ポスト
41 駆動機構
43 ネジロッド
44 モータ
51 連携アーム
54 ストッパ
Claims (4)
- 車椅子の乗り降りを可能とする鉄道車両用の車椅子リフタ装置において、
車椅子が載せられるボーディングプレートと、このボーディングプレートを水平軸まわりに回動可能に支持する昇降ポストと、この昇降ポストを車両に対して昇降可能に支持するリンク機構と、このリンク機構を作動させる駆動機構と、リンク機構の作動に連動してボーディングプレートを水平軸まわりに回動させる連携アームを備えたことを特徴とする鉄道車両用の車椅子リフタ装置。 - 連携アームはボーディングプレートが車両の床を超えて上昇するのに伴いボーディングプレートに当接し、ボーディングプレートを格納位置へと回動させる構成としたことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用の車椅子リフタ装置。
- 連携アームをリンク機構に対して水平軸まわりに回動可能に連結し、連携アームの回動範囲を規制するストッパを設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両用の車椅子リフタ装置。
- ボーディングプレートは、車椅子を載せるパネルと、このパネルを回動可能に支持するビームとを備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の鉄道車両用の車椅子リフタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002192906A JP2004035153A (ja) | 2002-07-02 | 2002-07-02 | 鉄道車両用の車椅子リフタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002192906A JP2004035153A (ja) | 2002-07-02 | 2002-07-02 | 鉄道車両用の車椅子リフタ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004035153A true JP2004035153A (ja) | 2004-02-05 |
Family
ID=31702003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002192906A Pending JP2004035153A (ja) | 2002-07-02 | 2002-07-02 | 鉄道車両用の車椅子リフタ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004035153A (ja) |
-
2002
- 2002-07-02 JP JP2002192906A patent/JP2004035153A/ja active Pending
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