JP2004034909A - バーハンドル車両用操作レバー - Google Patents
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Abstract
【課題】操作レバーを、ハンドルバーの右側と左側のいずれにも使用できるようにする。操作レバーの生産性の向上と低コスト化を図る。
【解決手段】操作レバー1に、回動基部1aとグリップ部1bと作用腕1cとスイッチ作動片1d,1eとを設ける。これらを含む操作レバー1の全体を板厚中心線CL1を挟んで上下対称形状に鋳造成形する。この操作レバー1を上下反転させることによって、フロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置2のブレーキレバーと、クラッチ用液圧マスタシリンダ装置3のクラッチレバーの双方に使用する。
【選択図】 図1
【解決手段】操作レバー1に、回動基部1aとグリップ部1bと作用腕1cとスイッチ作動片1d,1eとを設ける。これらを含む操作レバー1の全体を板厚中心線CL1を挟んで上下対称形状に鋳造成形する。この操作レバー1を上下反転させることによって、フロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置2のブレーキレバーと、クラッチ用液圧マスタシリンダ装置3のクラッチレバーの双方に使用する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車を始め、車体前部に操向用のハンドルバーを備える自動三輪車や三・四輪バギー車,スノーモビル等の各種バーハンドル車両にあって、ハンドルバーに取付けた液圧マスタシリンダに液圧を発生させたり、ワイヤケーブルを牽引して、前・後輪ブレーキやクラッチを作動するブレーキレバーやクラッチレバー等のバーハンドル車両用操作レバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等のバーハンドル車両にあっては、液圧マスタシリンダと操作レバーとを組み合わせた液圧マスタシリンダ装置を、ハンドルバーの左右に対称に配設し、双方の構成を同一とすることによって、外観上のバランスをとりながらメンテナンス性の向上を図ったものがある(例えば、特開平5−16866号公報参照)。
【0003】
また、特開平2001−341622号公報では、ハンドルバーに回動可能に取り付けられた操作レバーにスイッチ作動片を付設し、操作レバーを所定角度回動した際に、スイッチ作動片がブレーキランプスイッチやクラッチスイッチを作動させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらの先行技術に用いられる左右の操作レバーは、一見同一形状に見えながら、細部の形状が異なる専用品であり、それぞれを別個の成形型で成形するため、生産性と経済性に劣るものとなっていた。また、これらの成形型では、ワークの寸法に始めから微妙な狂いがあったり、製造したロット数の違いによって摩耗頻度が異なるため、左右の操作レバーを握り操作した運転者が、大きさや感触に違和感を覚えることがある。
【0005】
そこで本発明は、左右の操作レバーの操作感覚を良好なものとし、また生産性の向上と製造コストの低減を図ることのできるバーハンドル車両用操作レバーを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的にしたがって、本発明は、バーハンドル車両のハンドルバーに回動可能に取り付けて、ブレーキやクラッチを作動するバーハンドル車両用操作レバーにおいて、該操作レバーにスイッチ作動片を設け、該スイッチ作動片を含む操作レバー全体を上下対称形状に形成し、該操作レバーを上下反転させることにより、前記ハンドルバーの右側用と左側用とに共用可能となしたことを特徴としている。
【0007】
前記スイッチ作動片は、操作レバーから上下一対に突出する形状とすることができる。この場合には、操作レバーをハンドルバーへ取り付けした際に、スイッチの作動に不要なスイッチ作動片のいずれか一方が切除してあってもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一形態例を図面に基づいて説明する。
図中、図1は操作レバーの斜視図、図2は図1の操作レバーをバーハンドル車両の液圧式フロントブレーキに適用した一部断面平面図、図3は図2のIII−III断面図、図4は図3のIV−IV断面図、図5は図2〜図4に用いた操作レバーを上下反転させて、バーハンドル車両の液圧式クラッチに適用した一部断面平面図である。
【0009】
操作レバー1は、板状部分の回動基部1a,グリップ部1b及び作用腕1cと、回動基部1aの先端側から上下に突出する一対のスイッチ作動片1d,1eとを備え、これらを含む操作レバー1の全体を板厚中心線CL1を挟んで上下対称形状に鋳造成形し、この操作レバー1を上下反転させることによって、フロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置2のブレーキレバーと、クラッチ用液圧マスタシリンダ装置3のクラッチレバーのいずれにも使用できるようにしている。
【0010】
バーハンドル車両の車体前部で前輪(いずれも図示しない)を操向するハンドルバー4の右側には、液圧マスタシリンダ5と操作レバー1とを組み合わせた上述のフロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置2が取り付けられ、またハンドルバー4の左側には、液圧マスタシリンダ6と操作レバー1とを組み合わせた上述のクラッチ用液圧マスタシリンダ装置3が取り付けられている。
【0011】
液圧マスタシリンダ5,6は、シリンダボディ7の上部にリザーバ8を一体に備えたリザーバ一体型で、フロントブレーキ用とクラッチ用とでは左右対称に形成されている。シリンダボディ7には、車体取り付けブラケット7aが一体に設けられ、該ブラケット7aと別途のホルダ9とで、アクセルグリップ10または固定グリップ11よりも車体内側のハンドルバー4を包持し、これらブラケット7aとホルダ9とをボルトで締結して、シリンダボディ7とリザーバ8とがハンドルバー4の車体前部側に支持されている。シリンダボディ7の内部には、有底のシリンダ孔14が穿設され、該シリンダ孔14にピストン13を液密且つ移動可能に内挿して、非作動時のピストン13の外端をシリンダ孔14の開口部に臨ませている。
【0012】
シリンダボディ7の車体前部側には、一対のレバーブラケット7b,7bが上下に所定の間隔をおいて突設されており、フロントブレーキ用のシリンダボディ7の車体下側にはブレーキランプスイッチ15が、またクラッチ用シリンダボディ7の車体下側には、エンジン始動回路に組み込まれた始動補助スイッチ16がそれぞれ固着されている。
【0013】
操作レバー1は、レバーブラケット7b,7bの間に回動基部1aを差し込み、該回動基部1aをピボット17でレバーブラケット7b,7bに枢支することにより、操作レバー1が板厚中心線CL1をシリンダ中心線CL2に合致させて回動可能に取り付けされる。この取り付けにより、グリップ部1bがアクセルグリップ10または固定グリップ11の車体前方に沿って配設され、作用腕1cが先端をピストン13の外端に当接して配設される。また、双方の中心線CL1,CL2を合致させることにより、操作レバー1の握り操作力を極力損失することなく液圧マスタシリンダ5,6の液圧発生力として作用させることができる。
【0014】
ピストン13と当接する作用腕1cには、ピストン13からの押圧力が作用し、それぞれの操作レバー1を、ピボット17を支点に車体前部の非作動方向へ回動させる。そして、フロントブレーキ用の操作レバー1では、上記中心線CL1,CL2よりも車体下側に位置するスイッチ作動片1eが、またクラッチ用の操作レバー1では、同じく中心線CL1,CL2よりも車体下側に位置するスイッチ作動片1dが、それぞれシリンダボディ7の車体前部壁に当接して後退限を規制され、アクセルグリップ10や固定グリップ11との間にそれぞれ所定の握り代が設定される。
【0015】
さらに、フロントブレーキ用の操作レバー1では、下側のスイッチ作動片1eがブレーキランプスイッチ15の作動子15aをケーシング15b内に押し込んで、ブレーキランプスイッチ15をOFFし、またクラッチ用の操作レバー1では、下側のスイッチ作動片1dが、始動補助スイッチ16の作動子16aをケーシング16b内に押し込んで、補助スイッチ16をOFFする。
【0016】
したがって、フロントブレーキ用の操作レバー1で、中心線CL1,CL2よりも車体上側に位置するスイッチ作動片1dと、クラッチ用の操作レバー1で、車体上側に位置するスイッチ作動片1eとは単に存在するだけで、実質的な作動は行わない。
【0017】
本形態例は、以上のように構成されており、車体右側のフロントブレーキ用の操作レバー1を握り操作しない非作動状態では、下側のスイッチ作動片1eがブレーキランプスイッチ15の作動子15aをケーシング15b内に押し込んで、ブレーキランプスイッチ15をOFFしており、車体後部のストップランプは消灯している。
【0018】
また、フロントブレーキ用の操作レバー1を握り操作すると、作用腕1cがピストン13をシリンダ孔14の底部方向へ押動し、該リンダ孔14の底部で昇圧した作動液をフロントブレーキへ供給して前輪を制動する。さらに、フロントブレーキ用の操作レバー1の握り操作によって、下側のスイッチ作動片1eがシリンダボディ7の車体前部壁から車体前方側へ離間し、スイッチ作動片1eによる押し込みを解かれたブレーキランプスイッチ15の作動子15aがケーシング15bを突出してブレーキランプスイッチ15がONし、車体後部のストップランプを点灯させる。
【0019】
一方、車体左側のクラッチ用の操作レバー1を握り操作しない非作動状態では、クラッチが接続状態にあり、さらに下側のスイッチ作動片1dが始動補助スイッチ16の作動子16aをケーシング16b内に押し込んで、始動補助スイッチ16をOFFし、エンジン始動回路を閉じている。したがって、クラッチが接続されている状態では、セルスタータスイッチをONしてもエンジンは始動しない。
【0020】
また、クラッチ用の操作レバー1を握り操作すると、上述のフロントブレーキの場合と同様に、作用腕1cがピストン13をシリンダ孔14の底部方向へ押動し、該シリンダ孔14の底部で昇圧した作動液をクラッチへ供給してクラッチの切り離しを行う。さらに、クラッチ用の操作レバー1の握り操作によって、下側のスイッチ作動片1dがシリンダボディ7の車体前部壁から車体前方側へ離間し、スイッチ作動片1dによる押し込みを解かれた始動補助スイッチ16の作動子16aがケーシング16bを突出して始動補助スイッチ16がONし、エンジン始動回路が開して、セルスタータスイッチによるエンジンの始動が可能な状態となる。
【0021】
本形態例は以上のように、操作レバー1が、ハンドルバー左右のブレーキランプスイッチ15や始動補助スイッチ16を作動するスイッチ作動片1d,1eを持ちながらも、この操作レバー1を上下対称の形状に形成して、車体右側のフロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置2のブレーキレバーと、車体左側のクラッチ用液圧マスタシリンダ装置3のクラッチレバーのいずれにも使用できる共用品としたから、成形型が1つで済み、生産性の向上と低コスト化が図れる。また、操作レバー1は同一成形型で成形されるため、1台の車両の左右双方に用いた場合にも、大きさの微妙な違いや感触に違和感がなく、良好な操作フィーリングが得られる。
【0022】
なお、操作レバーに設けられる上下一対のスイッチ作動片のうち、スイッチ作動を行わない一方は、成型後に切除してもかまわない。この場合には、操作レバーの軽量化と外観の向上とが図れる。また、本発明の操作レバーは、上述の形態例で示した液圧式以外に、機械式のブレーキやクラッチにも適用が可能であり、この場合には、液圧マスタシリンダが省略され、操作レバーにワイヤーケーブルが連結される。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のバーハンドル車両用操作レバーによれば、操作レバーの周りに付設されるスイッチ類を作動するスイッチ作動片を持ちながらも、1種類の操作レバーを、ハンドルバーの右側用と左側用とに共用できるので、成形用の鋳造型が1台で済み、生産性の向上と製造コストの低減を図ることができる。また、操作レバーを、一台の車両のハンドルバー左右に同時に用いた場合にも、大きさの違いや感触に違和感がないので、良好な操作フィーリングが得られる。
【0024】
また、スイッチ作動片を、操作レバーから上下一対に突出する形状とすることにより、スイッチが操作レバーに対して上下にオフセットして車体に取り付けされる場合に対応が可能である。この場合に、スイッチの作動に不要なスイッチ作動片のいずれか一方を切除することにより、操作レバーの軽量化と外観の向上とが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態例を示す操作レバーの斜視図
【図2】図1の操作レバーを液圧式フロントブレーキに適用した一部断面平面図
【図3】図2のIII−III断面図
【図4】図3のIV−IV断面図
【図5】図1の操作レバーを液圧式クラッチに適用した一部断面平面図
【符号の説明】
1…操作レバー、1a…回動基部、1b…グリップ部、1c…作用腕、1d,1e…スイッチ作動片、2…フロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置、3…クラッチ用液圧マスタシリンダ装置、4…ハンドルバー、5,6…液圧マスタシリンダ、7…シリンダボディ、7b…レバーブラケット、10…アクセルグリップ、11…固定グリップ、14…シリンダ孔、15…ブレーキランプスイッチ、16…始動補助スイッチ、17…ピボット、CL1…操作レバー1の板厚中心線、CL2…シリンダ中心線
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車を始め、車体前部に操向用のハンドルバーを備える自動三輪車や三・四輪バギー車,スノーモビル等の各種バーハンドル車両にあって、ハンドルバーに取付けた液圧マスタシリンダに液圧を発生させたり、ワイヤケーブルを牽引して、前・後輪ブレーキやクラッチを作動するブレーキレバーやクラッチレバー等のバーハンドル車両用操作レバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等のバーハンドル車両にあっては、液圧マスタシリンダと操作レバーとを組み合わせた液圧マスタシリンダ装置を、ハンドルバーの左右に対称に配設し、双方の構成を同一とすることによって、外観上のバランスをとりながらメンテナンス性の向上を図ったものがある(例えば、特開平5−16866号公報参照)。
【0003】
また、特開平2001−341622号公報では、ハンドルバーに回動可能に取り付けられた操作レバーにスイッチ作動片を付設し、操作レバーを所定角度回動した際に、スイッチ作動片がブレーキランプスイッチやクラッチスイッチを作動させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらの先行技術に用いられる左右の操作レバーは、一見同一形状に見えながら、細部の形状が異なる専用品であり、それぞれを別個の成形型で成形するため、生産性と経済性に劣るものとなっていた。また、これらの成形型では、ワークの寸法に始めから微妙な狂いがあったり、製造したロット数の違いによって摩耗頻度が異なるため、左右の操作レバーを握り操作した運転者が、大きさや感触に違和感を覚えることがある。
【0005】
そこで本発明は、左右の操作レバーの操作感覚を良好なものとし、また生産性の向上と製造コストの低減を図ることのできるバーハンドル車両用操作レバーを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的にしたがって、本発明は、バーハンドル車両のハンドルバーに回動可能に取り付けて、ブレーキやクラッチを作動するバーハンドル車両用操作レバーにおいて、該操作レバーにスイッチ作動片を設け、該スイッチ作動片を含む操作レバー全体を上下対称形状に形成し、該操作レバーを上下反転させることにより、前記ハンドルバーの右側用と左側用とに共用可能となしたことを特徴としている。
【0007】
前記スイッチ作動片は、操作レバーから上下一対に突出する形状とすることができる。この場合には、操作レバーをハンドルバーへ取り付けした際に、スイッチの作動に不要なスイッチ作動片のいずれか一方が切除してあってもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一形態例を図面に基づいて説明する。
図中、図1は操作レバーの斜視図、図2は図1の操作レバーをバーハンドル車両の液圧式フロントブレーキに適用した一部断面平面図、図3は図2のIII−III断面図、図4は図3のIV−IV断面図、図5は図2〜図4に用いた操作レバーを上下反転させて、バーハンドル車両の液圧式クラッチに適用した一部断面平面図である。
【0009】
操作レバー1は、板状部分の回動基部1a,グリップ部1b及び作用腕1cと、回動基部1aの先端側から上下に突出する一対のスイッチ作動片1d,1eとを備え、これらを含む操作レバー1の全体を板厚中心線CL1を挟んで上下対称形状に鋳造成形し、この操作レバー1を上下反転させることによって、フロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置2のブレーキレバーと、クラッチ用液圧マスタシリンダ装置3のクラッチレバーのいずれにも使用できるようにしている。
【0010】
バーハンドル車両の車体前部で前輪(いずれも図示しない)を操向するハンドルバー4の右側には、液圧マスタシリンダ5と操作レバー1とを組み合わせた上述のフロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置2が取り付けられ、またハンドルバー4の左側には、液圧マスタシリンダ6と操作レバー1とを組み合わせた上述のクラッチ用液圧マスタシリンダ装置3が取り付けられている。
【0011】
液圧マスタシリンダ5,6は、シリンダボディ7の上部にリザーバ8を一体に備えたリザーバ一体型で、フロントブレーキ用とクラッチ用とでは左右対称に形成されている。シリンダボディ7には、車体取り付けブラケット7aが一体に設けられ、該ブラケット7aと別途のホルダ9とで、アクセルグリップ10または固定グリップ11よりも車体内側のハンドルバー4を包持し、これらブラケット7aとホルダ9とをボルトで締結して、シリンダボディ7とリザーバ8とがハンドルバー4の車体前部側に支持されている。シリンダボディ7の内部には、有底のシリンダ孔14が穿設され、該シリンダ孔14にピストン13を液密且つ移動可能に内挿して、非作動時のピストン13の外端をシリンダ孔14の開口部に臨ませている。
【0012】
シリンダボディ7の車体前部側には、一対のレバーブラケット7b,7bが上下に所定の間隔をおいて突設されており、フロントブレーキ用のシリンダボディ7の車体下側にはブレーキランプスイッチ15が、またクラッチ用シリンダボディ7の車体下側には、エンジン始動回路に組み込まれた始動補助スイッチ16がそれぞれ固着されている。
【0013】
操作レバー1は、レバーブラケット7b,7bの間に回動基部1aを差し込み、該回動基部1aをピボット17でレバーブラケット7b,7bに枢支することにより、操作レバー1が板厚中心線CL1をシリンダ中心線CL2に合致させて回動可能に取り付けされる。この取り付けにより、グリップ部1bがアクセルグリップ10または固定グリップ11の車体前方に沿って配設され、作用腕1cが先端をピストン13の外端に当接して配設される。また、双方の中心線CL1,CL2を合致させることにより、操作レバー1の握り操作力を極力損失することなく液圧マスタシリンダ5,6の液圧発生力として作用させることができる。
【0014】
ピストン13と当接する作用腕1cには、ピストン13からの押圧力が作用し、それぞれの操作レバー1を、ピボット17を支点に車体前部の非作動方向へ回動させる。そして、フロントブレーキ用の操作レバー1では、上記中心線CL1,CL2よりも車体下側に位置するスイッチ作動片1eが、またクラッチ用の操作レバー1では、同じく中心線CL1,CL2よりも車体下側に位置するスイッチ作動片1dが、それぞれシリンダボディ7の車体前部壁に当接して後退限を規制され、アクセルグリップ10や固定グリップ11との間にそれぞれ所定の握り代が設定される。
【0015】
さらに、フロントブレーキ用の操作レバー1では、下側のスイッチ作動片1eがブレーキランプスイッチ15の作動子15aをケーシング15b内に押し込んで、ブレーキランプスイッチ15をOFFし、またクラッチ用の操作レバー1では、下側のスイッチ作動片1dが、始動補助スイッチ16の作動子16aをケーシング16b内に押し込んで、補助スイッチ16をOFFする。
【0016】
したがって、フロントブレーキ用の操作レバー1で、中心線CL1,CL2よりも車体上側に位置するスイッチ作動片1dと、クラッチ用の操作レバー1で、車体上側に位置するスイッチ作動片1eとは単に存在するだけで、実質的な作動は行わない。
【0017】
本形態例は、以上のように構成されており、車体右側のフロントブレーキ用の操作レバー1を握り操作しない非作動状態では、下側のスイッチ作動片1eがブレーキランプスイッチ15の作動子15aをケーシング15b内に押し込んで、ブレーキランプスイッチ15をOFFしており、車体後部のストップランプは消灯している。
【0018】
また、フロントブレーキ用の操作レバー1を握り操作すると、作用腕1cがピストン13をシリンダ孔14の底部方向へ押動し、該リンダ孔14の底部で昇圧した作動液をフロントブレーキへ供給して前輪を制動する。さらに、フロントブレーキ用の操作レバー1の握り操作によって、下側のスイッチ作動片1eがシリンダボディ7の車体前部壁から車体前方側へ離間し、スイッチ作動片1eによる押し込みを解かれたブレーキランプスイッチ15の作動子15aがケーシング15bを突出してブレーキランプスイッチ15がONし、車体後部のストップランプを点灯させる。
【0019】
一方、車体左側のクラッチ用の操作レバー1を握り操作しない非作動状態では、クラッチが接続状態にあり、さらに下側のスイッチ作動片1dが始動補助スイッチ16の作動子16aをケーシング16b内に押し込んで、始動補助スイッチ16をOFFし、エンジン始動回路を閉じている。したがって、クラッチが接続されている状態では、セルスタータスイッチをONしてもエンジンは始動しない。
【0020】
また、クラッチ用の操作レバー1を握り操作すると、上述のフロントブレーキの場合と同様に、作用腕1cがピストン13をシリンダ孔14の底部方向へ押動し、該シリンダ孔14の底部で昇圧した作動液をクラッチへ供給してクラッチの切り離しを行う。さらに、クラッチ用の操作レバー1の握り操作によって、下側のスイッチ作動片1dがシリンダボディ7の車体前部壁から車体前方側へ離間し、スイッチ作動片1dによる押し込みを解かれた始動補助スイッチ16の作動子16aがケーシング16bを突出して始動補助スイッチ16がONし、エンジン始動回路が開して、セルスタータスイッチによるエンジンの始動が可能な状態となる。
【0021】
本形態例は以上のように、操作レバー1が、ハンドルバー左右のブレーキランプスイッチ15や始動補助スイッチ16を作動するスイッチ作動片1d,1eを持ちながらも、この操作レバー1を上下対称の形状に形成して、車体右側のフロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置2のブレーキレバーと、車体左側のクラッチ用液圧マスタシリンダ装置3のクラッチレバーのいずれにも使用できる共用品としたから、成形型が1つで済み、生産性の向上と低コスト化が図れる。また、操作レバー1は同一成形型で成形されるため、1台の車両の左右双方に用いた場合にも、大きさの微妙な違いや感触に違和感がなく、良好な操作フィーリングが得られる。
【0022】
なお、操作レバーに設けられる上下一対のスイッチ作動片のうち、スイッチ作動を行わない一方は、成型後に切除してもかまわない。この場合には、操作レバーの軽量化と外観の向上とが図れる。また、本発明の操作レバーは、上述の形態例で示した液圧式以外に、機械式のブレーキやクラッチにも適用が可能であり、この場合には、液圧マスタシリンダが省略され、操作レバーにワイヤーケーブルが連結される。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のバーハンドル車両用操作レバーによれば、操作レバーの周りに付設されるスイッチ類を作動するスイッチ作動片を持ちながらも、1種類の操作レバーを、ハンドルバーの右側用と左側用とに共用できるので、成形用の鋳造型が1台で済み、生産性の向上と製造コストの低減を図ることができる。また、操作レバーを、一台の車両のハンドルバー左右に同時に用いた場合にも、大きさの違いや感触に違和感がないので、良好な操作フィーリングが得られる。
【0024】
また、スイッチ作動片を、操作レバーから上下一対に突出する形状とすることにより、スイッチが操作レバーに対して上下にオフセットして車体に取り付けされる場合に対応が可能である。この場合に、スイッチの作動に不要なスイッチ作動片のいずれか一方を切除することにより、操作レバーの軽量化と外観の向上とが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態例を示す操作レバーの斜視図
【図2】図1の操作レバーを液圧式フロントブレーキに適用した一部断面平面図
【図3】図2のIII−III断面図
【図4】図3のIV−IV断面図
【図5】図1の操作レバーを液圧式クラッチに適用した一部断面平面図
【符号の説明】
1…操作レバー、1a…回動基部、1b…グリップ部、1c…作用腕、1d,1e…スイッチ作動片、2…フロントブレーキ用液圧マスタシリンダ装置、3…クラッチ用液圧マスタシリンダ装置、4…ハンドルバー、5,6…液圧マスタシリンダ、7…シリンダボディ、7b…レバーブラケット、10…アクセルグリップ、11…固定グリップ、14…シリンダ孔、15…ブレーキランプスイッチ、16…始動補助スイッチ、17…ピボット、CL1…操作レバー1の板厚中心線、CL2…シリンダ中心線
Claims (3)
- バーハンドル車両のハンドルバーに回動可能に取り付けて、ブレーキやクラッチを作動するバーハンドル車両用操作レバーにおいて、該操作レバーにスイッチ作動片を設け、該スイッチ作動片を含む操作レバー全体を上下対称形状に形成し、該操作レバーを上下反転させることにより、前記ハンドルバーの右側用と左側用とに共用可能となしたことを特徴とするバーハンドル車両用操作レバー。
- 前記スイッチ作動片は、前記操作レバーから上下一対に突出する形状であることを特徴する請求項1に記載のバーハンドル車両用操作レバー。
- 前記スイッチ作動片は、前記ハンドルバーへ取り付けした際に、いずれか一方が切除されていることを特徴する請求項2に記載のバーハンドル車両用操作レバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002197745A JP2004034909A (ja) | 2002-07-05 | 2002-07-05 | バーハンドル車両用操作レバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002197745A JP2004034909A (ja) | 2002-07-05 | 2002-07-05 | バーハンドル車両用操作レバー |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004034909A true JP2004034909A (ja) | 2004-02-05 |
Family
ID=31705428
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002197745A Pending JP2004034909A (ja) | 2002-07-05 | 2002-07-05 | バーハンドル車両用操作レバー |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1795421A2 (en) * | 2005-12-08 | 2007-06-13 | Nissin Kogyo Co., Ltd. | Brake actuator device for bar-handle vehicle |
JP2008126989A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-05 | Nissin Kogyo Co Ltd | バーハンドル車両用液圧マスタシリンダ装置 |
-
2002
- 2002-07-05 JP JP2002197745A patent/JP2004034909A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1795421A2 (en) * | 2005-12-08 | 2007-06-13 | Nissin Kogyo Co., Ltd. | Brake actuator device for bar-handle vehicle |
EP1795421A3 (en) * | 2005-12-08 | 2009-09-16 | Nissin Kogyo Co., Ltd. | Brake actuator device for bar-handle vehicle |
JP2008126989A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-05 | Nissin Kogyo Co Ltd | バーハンドル車両用液圧マスタシリンダ装置 |
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